WO2023145811A1 - 芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子及びその製造方法、発泡成形体、複合構造部材、並びに自動車用部材 - Google Patents
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Abstract
本発明は、高温における寸法変化率が小さい芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体の提供を目的とする。 本発明は、下記の発明等に関する。 ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートを含有する芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子であって、炭素数3~6の脂肪族炭化水素の含有量が0質量%以上0.50質量%以下であり、前記ポリエチレンナフタレートの含有量が1質量%以上10質量%以下であり、前記ポリエチレンテレフタレートの含有量が90質量%以上99質量%以下である、発泡粒子。
Description
本発明は、芳香族ポリエステル系樹脂を発泡させることにより得られる芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子及びその製造方法に関する。また、本発明は、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を発泡させることにより得られる発泡成形体及びその発泡成形体を含む複合構造部材に関する。本発明は、上記発泡成形体又は複合構造部材を含む自動車用部材に関する。
芳香族ポリエステル系樹脂製の発泡粒子を発泡させて芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体を製造する方法として型内発泡成形が従来から汎用されている。型内発泡成形は、例えば、樹脂発泡粒子を金型内に充填する工程と、金型内に充填された樹脂発泡粒子を熱水や水蒸気などの熱媒体によって加熱して二次発泡させて、二次発泡粒子同士を熱融着一体化させて所望形状を有する型内発泡成形体を製造する工程とを有する成形方法である。
また、発泡成形体にさらなる機能を付加するため、発泡成形体の外観を向上させるため等の目的で、発泡成形体の表面にフィルム、プリプレグ等の表皮材を密着させて加熱することによって表皮材と発泡成形体とを積層一体化させて複合構造部材を製造することが報告されている(特許文献1、特許文献2)。
複合化においては複合化処理温度での発泡成形体の加熱寸法変化率が小さいことが求められる。加熱寸法変化率が大きいと、複合化処理中の加熱で発泡成形体の寸法が変動することによって表皮材と発泡成形体との密着性及び一体性が損なわれるからである。
従来の芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体の複合化のための加熱温度は比較的低かったため、特許文献1及び2では、発泡成形体の加熱寸法変化率は100℃程度、130℃程度で測定されており良好な値であった。しかし、近年、複合化のために要求される温度が高温化している。
従来の芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体の複合化のための加熱温度は比較的低かったため、特許文献1及び2では、発泡成形体の加熱寸法変化率は100℃程度、130℃程度で測定されており良好な値であった。しかし、近年、複合化のために要求される温度が高温化している。
本発明者らは、より高い温度での加熱寸法変化率が低い芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体の提供が高温で複合化される複合構造部材の製造に有望であると考え、検討したところ、特許文献1及び2の発泡成形体は200℃での加熱寸法変化率が大きかった。そして、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子又は発泡成形体における脂肪族炭化水素の量が多いと、高温(例えば180℃、190℃、200℃)での発泡成形体の寸法変化が大きくなり、高温での複合化に対する適性が低いことを見出した。さらに、芳香族ポリエステル系樹脂発泡体の高温での寸法変化が小さくても、本来有すべき機械的物性(曲げ特性及び圧縮特性物性)が低下することがあることを見出した。
本発明者らは、これらの知見に基づいて、発泡粒子又は発泡成形体における脂肪族炭化水素の量を0質量%以上一定程度以下とすることによって、高温における寸法変化率の小さい発泡成形体の製造を達成した。
本発明者らは、これらの知見に基づいて、発泡粒子又は発泡成形体における脂肪族炭化水素の量を0質量%以上一定程度以下とすることによって、高温における寸法変化率の小さい発泡成形体の製造を達成した。
本発明は、代表的には下記の態様を包含する。
項1.
ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートを含有する芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子であって、炭素数3~6の脂肪族炭化水素の含有量が0質量%以上0.50質量%以下であり、前記ポリエチレンナフタレートの含有量が1質量%以上10質量%以下であり、前記ポリエチレンテレフタレートの含有量が90質量%以上99質量%以下である、発泡粒子。
項2.
項1に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の発泡成形体。
項3.
前記発泡成形体における炭素数3~6の脂肪族炭化水素の含有量が0質量%以上0.25質量%以下である、項2に記載の発泡成形体。
項4.
200℃の雰囲気中に120分間に亘って放置した時の寸法変化率が-1.3%以上1.3%以下である、項2又は3に記載に発泡成形体。
項5.
項3~5のいずれか一項に記載の発泡成形体を含有する複合構造部材。
項6.
項2~4のいずれか一項に記載の発泡成形体あるいは項5に記載の複合構造部材を含有する自動車用部材。
項7.
項1に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法であって、
ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートを含有する芳香族ポリエステル系樹脂材料を押出機に供給して、発泡剤の存在下にて溶融混練して溶融混練物を調製する工程と、
前記溶融混練物を押出発泡させて押出発泡体を調製する工程と、
前記押出発泡体を切断して発泡粒子を調製する切断工程と、
を含み、
前記発泡剤は、前記芳香族ポリエステル系樹脂材料100質量部に対し、0.05質量部以上0.50質量部以下の量の無機ガス及び0質量部以上0.50質量部以下の量の炭素数3~6の脂肪族炭化水素である、
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法。
項8.
前記芳香族ポリエステル系樹脂材料がポリエチレンナフタレートを1質量%以上10質量%以下、ポリエチレンテレフタレートを90質量%以上99質量%以下含有する、項7に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法。
項9.
溶融混練物を調製する工程において架橋剤をさらに供給する、項7又は8に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法。
項10.
項1に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を金型のキャビティ内に充填する充填工程と、前記芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を加熱して二次発泡させて発泡粒子同士を熱融着により一体化させて発泡成形体を調製する発泡工程とを含む、発泡成形体の製造方法。
項1.
ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートを含有する芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子であって、炭素数3~6の脂肪族炭化水素の含有量が0質量%以上0.50質量%以下であり、前記ポリエチレンナフタレートの含有量が1質量%以上10質量%以下であり、前記ポリエチレンテレフタレートの含有量が90質量%以上99質量%以下である、発泡粒子。
項2.
項1に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の発泡成形体。
項3.
前記発泡成形体における炭素数3~6の脂肪族炭化水素の含有量が0質量%以上0.25質量%以下である、項2に記載の発泡成形体。
項4.
200℃の雰囲気中に120分間に亘って放置した時の寸法変化率が-1.3%以上1.3%以下である、項2又は3に記載に発泡成形体。
項5.
項3~5のいずれか一項に記載の発泡成形体を含有する複合構造部材。
項6.
項2~4のいずれか一項に記載の発泡成形体あるいは項5に記載の複合構造部材を含有する自動車用部材。
項7.
項1に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法であって、
ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートを含有する芳香族ポリエステル系樹脂材料を押出機に供給して、発泡剤の存在下にて溶融混練して溶融混練物を調製する工程と、
前記溶融混練物を押出発泡させて押出発泡体を調製する工程と、
前記押出発泡体を切断して発泡粒子を調製する切断工程と、
を含み、
前記発泡剤は、前記芳香族ポリエステル系樹脂材料100質量部に対し、0.05質量部以上0.50質量部以下の量の無機ガス及び0質量部以上0.50質量部以下の量の炭素数3~6の脂肪族炭化水素である、
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法。
項8.
前記芳香族ポリエステル系樹脂材料がポリエチレンナフタレートを1質量%以上10質量%以下、ポリエチレンテレフタレートを90質量%以上99質量%以下含有する、項7に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法。
項9.
溶融混練物を調製する工程において架橋剤をさらに供給する、項7又は8に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法。
項10.
項1に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を金型のキャビティ内に充填する充填工程と、前記芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を加熱して二次発泡させて発泡粒子同士を熱融着により一体化させて発泡成形体を調製する発泡工程とを含む、発泡成形体の製造方法。
本発明によれば、高温での加熱寸法安定性と機械的物性(曲げ強度と圧縮強度)に優れた芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体とその製造に有用な芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子と前記発泡成形体を含有する自動車用部材を提供できる。
本発明によれば、前記芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を製造する方法を提供できる。
本発明によれば、前記芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を製造する方法を提供できる。
本明細書中、語句「含有する」は、語句「から本質的になる」、及び語句「からなる」を包含することを意図して用いられる。
本明細書中、語句「0質量%以上」は、0質量%である場合を包含する。例えば、「Aが0質量%以上10質量%以下含有される。」と表記された場合、Aが含まれない場合とAが含まれ且つその含有量が10質量%以下である場合とが包含される。このことは、語句「0質量部以上」についても同様である。
本明細書中、語句「0質量%以上」は、0質量%である場合を包含する。例えば、「Aが0質量%以上10質量%以下含有される。」と表記された場合、Aが含まれない場合とAが含まれ且つその含有量が10質量%以下である場合とが包含される。このことは、語句「0質量部以上」についても同様である。
(芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子)
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子は、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートを主成分として含む。ここで、「主成分」とは、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子において、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートが、発泡粒子質量に対し80質量%以上100質量%以下含有されていることを意味する。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子は、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートを主成分として含む。ここで、「主成分」とは、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子において、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートが、発泡粒子質量に対し80質量%以上100質量%以下含有されていることを意味する。
ポリエチレンナフタレートは、一般的に、エチレングリコールとナフタレンジカルボン酸又はジメチルナフタレートとを縮合させて得られる芳香族直鎖状ポリエステルである。ポリエチレンナフタレートは一般的に高分子量である。ポリエチレンナフタレートでは、ナフタレンジカルボン酸とジメチルナフタレートとの双方が用いられていてもよい。ポリエチレンナフタレートは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
ナフタレンジカルボン酸としては、2,6-ナフタレンジカルボン酸が多く用いられている。他のナフタレンジカルボン酸としては、2,7-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、1,6-ナフタレンジカルボン酸及び1,7-ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
ポリエチレンナフタレートは、3価以上のアルコールを含んでいてもよい。ポリエチレンナフタレートは、3価以上のカルボン酸を含んでいてもよい。ポリエチレンナフタレート中の3価以上のアルコールの含有量及び3価以上のカルボン酸の含有量はそれぞれ、少ないことが好ましい。ポリエチレンナフタレート100モル%中、3価以上のアルコールの含有量及び3価以上のカルボン酸の含有量はそれぞれ、15モル%未満であることが好ましい。
3価以上のアルコールとしては、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。3価以上のアルコールは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
3価以上のカルボン酸としては、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。3価以上のカルボン酸は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
3価以上のカルボン酸としては、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。3価以上のカルボン酸は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子におけるポリエチレンナフタレートの含有量は、発泡成形体の高温での加熱寸法安定性と機械的物性が高くなる点で、発泡粒子の質量に対し1質量%以上10質量%以下が好ましく、3質量%以上8質量%以下がより好ましい。
ポリエチレンテレフタレートは、一般的に、エチレングリコールとテレフタル酸又はジメチルテレフタレートとを縮合させて得られる芳香族直鎖状ポリエステルである。ポリエチレンテレフタレートは一般に高分子量である。ポリエチレンテレフタレートでは、テレフタル酸とジメチルテレフタレートとの双方が用いられていてもよい。ポリエチレンテレフタレートは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
ポリエチレンテレフタレートは、多価アルコールを含んでいてもよい。ポリエチレンテレフタレートは、多価カルボン酸を含んでいてもよい。ポリエチレンテレフタレート100モル%中、多価アルコールの含有量及び多価カルボン酸の含有量はそれぞれ、15モル%未満であることが好ましい。
ポリエチレンテレフタレートに含まれていてもよい多価アルコールとしては、ポリエチレンナフタレートに含まれていてもよい3価の多価アルコールとして例示した化合物が挙げられる。多価アルコールは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
ポリエチレンテレフタレートに含まれていてもよい多価カルボン酸としては、ポリエチレンナフタレートに含まれていてもよい3価のカルボン酸として例示した化合物が挙げられる。多価カルボン酸は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
ポリエチレンテレフタレートに含まれていてもよい多価カルボン酸としては、ポリエチレンナフタレートに含まれていてもよい3価のカルボン酸として例示した化合物が挙げられる。多価カルボン酸は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子におけるポリエチレンテレフタレートの含有量は、発泡成形体の高温での加熱寸法安定性と機械的物性が高くなる点で、発泡粒子の質量に対し90質量%以上99質量%以下が好ましく、92質量%以上97質量%以下がより好ましい。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子において、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートの合計含有量は、発泡粒子質量に対し80質量%以上100質量%以下であってよく、発泡成形体の高温での加熱寸法安定性と機械的物性が高くなる点で、好ましくは90質量%以上100質量%以下、より好ましくは91質量%以上100質量%以下である。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子におけるポリエチレンナフタレートとポリエチレンテレフタレートとの質量比は、発泡成形体の高温での加熱寸法安定性と機械的物性が高くなる点で、1:99~10:90が好ましく、3:97~8:92がより好ましい。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子は、芳香族ポリエステル系樹脂としてポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートを少なくとも含有するが、他の芳香族ポリエステル系樹脂を含有してもよい。芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子における他の芳香族ポリエステル系樹脂の含有量は、発泡粒子質量に対し0質量%以上9質量%以下であってよく、好ましくは0質量%以上5質量%以下であり、より好ましくは0質量%、つまり他の芳香族ポリエステル系樹脂を含まない。
他の芳香族ポリエステル系樹脂は、芳香族ジカルボン酸成分とジオール成分とを含むポリエステルであってよく、例えば、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレートなどが挙げられる。
ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、及び他の芳香族ポリエステル系樹脂は、石油由来品だけでなく、植物由来品、使用済のペットボトルなどから回収、再生したリサイクル品を用いることもできる。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を構成する芳香族ポリエステル系樹脂は、架橋剤によって架橋されてもよい。架橋剤としては、公知のものが用いられ、例えば、無水ピロメリット酸などの酸二無水物、多官能エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、オキサジン化合物などが挙げられる。なお、架橋剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートの質量平均分子量は、押出発泡性に優れると共に、得られる発泡粒子の二次発泡性に優れることから、4.5万以上13万以下が好ましく、6万以上12万以下がより好ましい。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子は、炭素数3~6の脂肪族炭化水素を含有してもよく、その含有量は発泡粒子質量に対し0質量%以上0.50質量%以下であり、好ましくは0質量%以上0.40質量%以下、より好ましくは0質量%以上0.35質量%以下、さらに好ましくは0質量%以上0.20質量%以下、特に好ましくは0質量%、つまり炭素数3~6の脂肪族炭化水素を含有しないことである。発泡粒子中の炭素数3~6の脂肪族炭化水素含有量はガスクロマトグラフを使って特定できる。炭素数3~6の脂肪族炭化水素としては、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ヘキサンなどが挙げられ、ノルマルブタン、イソブタンが好ましい。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の嵩密度は、発泡力の向上及び二次発泡粒子の融着力の向上の点から、0.05g/cm3以上0.7g/cm3以下が好ましく、0.07g/cm3以上0.6g/cm3以下がより好ましく、0.08g/cm3以上0.5g/cm3以下が特に好ましい。なお、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の嵩密度は、ノズル金型1のノズルの出口部11における樹脂圧力、又は、発泡剤量などによって調整することができる。ノズル金型1のノズルの出口部11における樹脂圧力の調整は、ノズルの直径、押出量及び芳香族ポリエステル系樹脂の溶融粘度によって調整することができる。芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の嵩密度は、JIS K6911:1995年「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して測定されたものをいう。詳細には実施例に記載された方法で決定される。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の結晶化度は、二次発泡粒子の融着力の向上の点から、15%未満が好ましく、10%以下がより好ましい。芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の結晶化度は、JIS K7122:1987、JIS K7122:2012に記載されている方法で決定され、詳細には実施例に記載された方法で決定される。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を型内発泡することにより、200℃の高温での加熱寸法変化が小さく(高温での加熱寸法安定性が高く)、曲げ強度及び圧縮強度に優れた芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体を製造することができる。この発泡成形体は高温での加熱寸法変化が小さいため、従来の芳香族ポリエステル系樹脂が使用されていた用途に加え、表皮材と芯材で構成される複合構造部材の芯材としての用途に適している。特に、高温での複合化工程を要する複合構造部材の芯材としての用途に有用である。
(芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法)
本発明の発泡粒子は、例えば、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートを含有する芳香族ポリエステル系樹脂材料、及び必要に応じて架橋剤を押出機に供給して、発泡剤の存在下にて溶融混練して溶融混練物を調製する工程と、前記溶融混練物を押出発泡させて押出発泡体を調製する工程と、前記押出発泡体を切断して発泡粒子を調製する切断工程とを含む方法で製造することができる。これらの工程は基本的には公知の方法を準用して実施できる。ここで、前記発泡剤は、芳香族ポリエステル系樹脂材料100質量部に対し、0.05質量部以上0.50質量部以下の量の無機ガス及び0質量部以上0.50質量部以下の量の炭素数3~6の脂肪族炭化水素である。
本発明の発泡粒子は、例えば、ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートを含有する芳香族ポリエステル系樹脂材料、及び必要に応じて架橋剤を押出機に供給して、発泡剤の存在下にて溶融混練して溶融混練物を調製する工程と、前記溶融混練物を押出発泡させて押出発泡体を調製する工程と、前記押出発泡体を切断して発泡粒子を調製する切断工程とを含む方法で製造することができる。これらの工程は基本的には公知の方法を準用して実施できる。ここで、前記発泡剤は、芳香族ポリエステル系樹脂材料100質量部に対し、0.05質量部以上0.50質量部以下の量の無機ガス及び0質量部以上0.50質量部以下の量の炭素数3~6の脂肪族炭化水素である。
芳香族ポリエステル系樹脂材料におけるポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレート含有量は、芳香族ポリエステル系樹脂材料に対し80質量%以上100質量%以下であってよく、好ましくは90質量%以上100質量%以下、より好ましくは91質量%以上100質量%以下である。
芳香族ポリエステル系樹脂材料におけるポリエチレンテレフタレートの含有量は、芳香族ポリエステル系樹脂材料の質量に対し90質量%以上99質量%以下が好ましく、92質量%以上97質量%以下がより好ましい。
芳香族ポリエステル系樹脂材料におけるポリエチレンナフタレートの含有量は、芳香族ポリエステル系樹脂材料の質量に対し1質量%以上10質量%以下が好ましく、3質量%以上8質量%以下がより好ましい。
芳香族ポリエステル系樹脂材料におけるポリエチレンナフタレートとポリエチレンテレフタレートとの質量比は、1:99~10:90が好ましく、3:97~8:92がより好ましい。なお、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の項に記載したポリエチレンナフタレートとポリエチレンテレフタレートとに関する記載は、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法等におけるポリエチレンナフタレートとポリエチレンテレフタレートとについても適用できる。
芳香族ポリエステル系樹脂材料は、他の芳香族ポリエステル系樹脂を含有してもよい。芳香族ポリエステル系樹脂材料における他の芳香族ポリエステル系樹脂の含有量は、芳香族ポリエステル系樹脂材料の質量に対し0質量%以上9質量%以下であってよく、好ましくは0質量%以上5質量%以下であり、より好ましくは0質量%、つまり他の芳香族ポリエステル系樹脂を含まない。なお、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の項に記載した他の芳香族ポリエステル系樹脂に関する記載は、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法等における他の芳香族ポリエステル系樹脂についても適用できる。
架橋は公知の方法で実施できる。例えば、押出機に芳香族ポリエステル系樹脂材料と架橋剤とを供給し、押出機中において混練することにより、芳香族ポリエステル系樹脂を架橋剤によって架橋できる。押出機に供給する架橋剤の量は、押出発泡を良好に実施する点から、芳香族ポリエステル系樹脂材料の100質量部に対し0.01質量部以上5質量部以下が好ましく、0.1質量部以上1質量部以下がより好ましい。なお、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の項に記載した架橋剤に関する記載は、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法等における架橋剤についても適用できる。
前記発泡剤としては、二酸化炭素、窒素、空気などの無機ガスが好ましい。無機ガスは単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。無機ガスの使用量は、発泡成形に必要な発泡力を発泡粒子に付与できる点及び発泡成形体の高温での加熱寸法安定性が高くなる点で、芳香族ポリエステル系樹脂材料100質量部に対し0.05質量部以上0.50質量部以下であってよく、0.05質量部以上0.40質量部以下がより好ましい。
発泡剤としては、無機ガスに、少量であれば炭素数3~6の脂肪族炭化水素を併用できる。炭素数3~6の脂肪族炭化水素の使用量は、発泡成形体の高温での加熱寸法安定性が高くなる点で、芳香族ポリエステル系樹脂材料100質量部に対し0質量%以上0.50質量%以下が好ましく、0質量%以上0.40質量%以下がより好ましく、0質量%以上0.20質量%以下がさらに好ましく、0質量%、つまり炭素数3~6の脂肪族炭化水素を使用しないことが特に好ましい。なお、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の項に記載した炭素数3~6の脂肪族炭化水素に関する記載は、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法等における炭素数3~6の脂肪族炭化水素についても適用できる。
押出機には気泡調整剤が供給されてもよい。このような気泡調整剤としては、ポリテトラフルオロエチレン粉末、アクリル樹脂で変性されたポリテトラフルオロエチレン粉末、タルクなどが好ましく、タルクがより好ましい。
押出機に供給される気泡調整剤の量は、芳香族ポリエステル系樹脂材料100質量部に対し0.01質量部以上5質量部以下が好ましく、0.05質量部以上3質量部以下がより好ましく、0.1質量部以上2質量部以下が特に好ましい。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子は押出発泡によって製造されることが好ましい。例えば、芳香族ポリエステル系樹脂材料を押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練した後、押出機の前端に取り付けたノズル金型から芳香族ポリエステル系樹脂押出物を押出発泡させながら回転刃によって切断し芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を製造する。
前記押出機としては、従来から汎用されている押出機であれば、特に限定されず、例えば、単軸押出機、二軸押出機、複数の押出機を連結させたタンデム型の押出機が挙げられる。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造に用いられる製造装置の一例について説明する。図1中、押出機の前端にはノズル金型1が取り付けられている。ノズル金型1は、芳香族ポリエステル系樹脂を押出発泡させて均一微細な気泡を形成できることから好ましい。そして、図2に示したように、ノズル金型2の前端面1aには、ノズルの出口部11が複数個、同一仮想円A上に等間隔毎に形成されている。なお、押出機の前端に取り付けるノズル金型は、ノズル内において芳香族ポリエステル系樹脂が発泡しないものであれば、特に限定されない。
ノズル金型1のノズルの数は8~50個が好ましく、5~60個がより好ましく、8~50個が特に好ましい。ノズル金型1におけるノズルの出口部11の直径は0.2~2mmが好ましく、0.3~1.6mmがより好ましく、0.4~1.2mmが特に好ましい。ノズル金型1のランド部の長さは、ノズル金型1のノズルにおける出口部11の直径の1.5~30倍が好ましく2~20倍がより好ましい。
そして、ノズル金型1の前端面1aにおけるノズルの出口部11で囲まれた部分には、回転軸2が前方に向かって突出した状態に配設されており、この回転軸2は、後述する冷却部材4を構成する冷却ドラム41の前部41aを貫通してモータなどの駆動部材3に連結されている。
更に、上記回転軸2の後端部の外周面には一枚又は複数枚の回転刃5が一体的に設けられており、全ての回転刃5は、その回転時には、ノズル金型1の前端面1aに常時、接触した状態となる。なお、回転軸2に複数枚の回転刃5が一体的に設けられている場合には、複数枚の回転刃5は回転軸2の周方向に等間隔毎に配列されている。又、図2では、一例として、四個の回転刃5を回転軸2の外周面に一体的に設けた場合を示した。
そして、回転軸2が回転することによって回転刃5は、ノズル金型1の前端面1aに常時、接触しながら、ノズルの出口部11が形成されている仮想円A上を移動し、ノズルの出口部11から押出された芳香族ポリエステル系樹脂押出物を順次、連続的に切断可能に構成されている。
ノズル金型1の少なくとも前端部と、回転軸2とを包囲するように冷却部材4が配設されている。この冷却部材4は、ノズル金型1よりも大径な正面円形状の前部41aと、この前部41aの外周縁から後方に向かって延設された円筒状の周壁部41bとを有する有底円筒状の冷却ドラム41とを備えている。
更に、冷却ドラム41の周壁部41bにおけるノズル金型1の外方に対応する部分には、冷却水42を供給するための供給口41cが内外周面間に亘って貫通した状態に形成されている。冷却ドラム41の供給口41cの外側開口部には冷却水42を冷却ドラム41内に供給するための供給管41dが接続されている。
冷却水42は、供給管41dを通じて、冷却ドラム41の周壁部41bの内周面に沿って斜め前方に向かって供給されるように構成されている。そして、冷却水42は、供給管41dから冷却ドラム41の周壁部41bの内周面に供給される際の流速に伴う遠心力によって、冷却ドラム41の周壁部41b内周面に沿って螺旋状を描くように前方に向かって進む。そして、冷却水42は、周壁部41bの内周面に沿って進行中に、徐々に進行方向に直交する方向に広がり、その結果、冷却ドラム41の供給口41cより前方の周壁部41bの内周面は冷却水42によって全面的に被覆された状態となるように構成されている。
そして、冷却ドラム41の周壁部41bの前端部下面には、その内外周面間に亘って貫通した状態に排出口41eが形成されている。排出口41eの外側開口部には排出管41fが接続されている。芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子及び冷却水42が排出口41eを通じて連続的に排出されるように構成されている。
ノズル金型1から押出発泡された芳香族ポリエステル系樹脂押出物は引き続き切断工程に入る。芳香族ポリエステル系樹脂押出物の切断は、回転軸2を回転させることによって、ノズル金型1の前端面1aに配設された回転刃5を回転させて行われる。回転刃5の回転数は2000rpm以上10000rpm以下が好ましい。回転刃は、一定の回転数で回転させることが好ましい。
全ての回転刃5はノズル金型1の前端面1aに常時、接触しながら回転しており、ノズル金型1から押出発泡された芳香族ポリエステル系樹脂押出物は、回転刃5と、ノズル金型1におけるノズルの出口部11端縁との間に生じる剪断応力によって、一定の時間間隔毎に大気中において切断されて粒子状切断物とされる。
ノズル金型1のノズル内において芳香族ポリエステル系樹脂が発泡しないようにしている。そして、芳香族ポリエステル系樹脂は、ノズル金型1のノズルの出口部11から吐出された直後は、未だに発泡しておらず、吐出されてから僅かな時間が経過した後に発泡を始める。従って、芳香族ポリエステル系樹脂押出物は、ノズル金型1のノズルの出口部11から吐出された直後の未発泡部と、この未発泡部に連続する、未発泡部に先んじて押出された発泡途上の発泡部とからなる。
ノズル金型1のノズルの出口部11から吐出されてから発泡を開始するまでの間、未発泡部はその状態を維持する。この未発泡部が維持される時間は、ノズル金型1のノズルの出口部11における樹脂圧力や、発泡剤量などによって調整することができる。ノズル金型1のノズルの出口部11における樹脂圧力が高いと、芳香族ポリエステル系樹脂押出物はノズル金型1から押出されてから直ぐに発泡することはなく未発泡の状態を維持する。ノズル金型1のノズルの出口部11における樹脂圧力の調整は、ノズルの直径、押出量、芳香族ポリエステル系樹脂の溶融粘度及び溶融張力によって調整することができる。発泡剤量を適正な量に調整することによって金型内部において芳香族ポリエステル系樹脂が発泡することを防止し、未発泡部を確実に形成することができる。
そして、全ての回転刃5はノズル金型1の前端面1aに常時、接触した状態で芳香族ポリエステル系樹脂押出物を切断していることから、芳香族ポリエステル系樹脂押出物は、ノズル金型1のノズルの出口部11から吐出された直後の未発泡部において切断されて粒子状切断物が製造される。
上述したように、回転刃5は一定の回転数で回転しているが、回転刃5の回転数は、2000rpm以上10000rpm以下が好ましく、2000rpm以上9000rpm以下がより好ましく、2000rpm以上8000rpm以下が特に好ましい。回転数が前記範囲内であると、切断の確実性が向上する点、又は、粒子状切断物同士の合着を抑制できる点で有利である。
上述のようにして得られた粒子状切断物は、回転刃5による切断応力によって切断と同時に冷却ドラム41に向かって飛散され、冷却ドラム41の周壁部41bの内周面を被覆する冷却水42に直ちに衝突する。粒子状切断物は、冷却水42に衝突するまでの間も発泡をし続けており、粒子状切断物は発泡によって略球状に成長している。従って、得られる芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子は略球状である。芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を金型内に充填して型内発泡を行うにあたって、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子は金型内への充填性に優れ、金型内に芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を均一に充填することができ、均質な型内発泡成形体を得ることができる。
上述のように、芳香族ポリエステル系樹脂押出物を回転刃5によって切断した後に、粒子状切断物を直ちに冷却水42によって冷却していることから、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子が過度に発泡するのを防止している。上述の通り、冷却ドラム41の周壁部41bの内周面に沿って流れている冷却水42は螺旋状に旋回しながら流れている。従って、冷却水42の表面に対して斜交し且つ冷却水42の流れの上流側から下流側に向かって粒子状切断物Pを冷却水42に衝突させて冷却水42に進入させるようにすることが好ましい。なお、図3において、冷却水の流れ方向を「F」として示した。
上記では、熱可塑性樹脂発泡粒子を製造する方法の一例として、図1~3に示した製造装置を用いた場合を説明したが、熱可塑性樹脂発泡粒子を製造する方法はこの例に限定されず、例えば、(1)熱可塑性樹脂を押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練し、押出機の前端に取り付けたノズル金型から押出発泡によってストランド状の熱可塑性樹脂押出物を製造し、このストランド状の熱可塑性樹脂押出物を冷却した後にペレタイザーなどを用いて熱可塑性樹脂押出物を粒子状に切断して熱可塑性樹脂発泡粒子を製造する方法、(2)熱可塑性樹脂を押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練し、押出機の前端に取り付けたTダイから熱可塑性樹脂発泡シートを製造し、この熱可塑性樹脂発泡シートを冷却した後に熱可塑性樹脂発泡シートを粒子状に切断して熱可塑性樹脂発泡粒子を製造する方法、(3)熱可塑性樹脂を押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練し、押出機の前端に取り付けたサーキュラダイから円環状の熱可塑性樹脂押出物を製造し、この円環状の熱可塑性樹脂押出物をその押出方向に内外周面間に亘って連続的に切断して円環状の熱可塑性樹脂押出物を展開して熱可塑性樹脂発泡シートを製造した後、熱可塑性樹脂発泡シートを粒子状に切断して熱可塑性樹脂発泡粒子を製造する方法などであってもよい。これらの方法は公知である。
(芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体の製造方法)
本発明の芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、代表的には、本発明の芳香族ポリエステル系樹脂を公知の型内発泡成形に供することにより製造できる。例えば、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を金型のキャビティ内に充填して加熱し、発泡粒子を発泡させることによって、発泡粒子を発泡させて得られた二次発泡粒子同士をそれらの発泡圧によって互いに熱融着一体化させることで、高温での加熱寸法変化率が小さく、機械的物性に優れた所望形状を有する発泡成形体を得ることができる。金型内に充填した芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の加熱媒体としては、特に限定されず、水蒸気の他に、熱風、温水などが挙げられる。
本発明の芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、代表的には、本発明の芳香族ポリエステル系樹脂を公知の型内発泡成形に供することにより製造できる。例えば、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を金型のキャビティ内に充填して加熱し、発泡粒子を発泡させることによって、発泡粒子を発泡させて得られた二次発泡粒子同士をそれらの発泡圧によって互いに熱融着一体化させることで、高温での加熱寸法変化率が小さく、機械的物性に優れた所望形状を有する発泡成形体を得ることができる。金型内に充填した芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の加熱媒体としては、特に限定されず、水蒸気の他に、熱風、温水などが挙げられる。
(芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体)
芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、本発明の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の融着体から構成された発泡体であり、代表的にはこの発泡粒子を型内発泡成形することにより製造できる。したがって、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子及びその製造方法の項に記載した事項は、芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体及びその製造方法に適用できる。例えば、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子及びその製造方法の項に記載された芳香族ポリエステル系樹脂、架橋剤、炭素数3~6の脂肪族炭化水素等に関する種類、含有量、物性等の各種事項は、芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体及びその製造方法に適用できる。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、本発明の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の融着体から構成された発泡体であり、代表的にはこの発泡粒子を型内発泡成形することにより製造できる。したがって、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子及びその製造方法の項に記載した事項は、芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体及びその製造方法に適用できる。例えば、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子及びその製造方法の項に記載された芳香族ポリエステル系樹脂、架橋剤、炭素数3~6の脂肪族炭化水素等に関する種類、含有量、物性等の各種事項は、芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体及びその製造方法に適用できる。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、炭素数3~6の脂肪族炭化水素を含有してもよく、その含有量は発泡成形体質量に対し0質量%以上0.25質量%以下であってよく、好ましくは0質量%以上0.20質量%以下、より好ましくは0質量%以上0.15質量%以下、さらに好ましくは0質量%以上0.10質量%以下、特に好ましくは0質量%、つまり炭素数3~6の脂肪族炭化水素を含有しないことである。発泡成形体中の炭素数3~6の脂肪族炭化水素含有量はガスクロマトグラフを使って特定できる。なお、芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子から製造された発泡成形体の炭素数3~6の脂肪族炭化水素の含有量は、経験的に、その芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の炭素数3~6の脂肪族炭化水素の含有量のほぼ半分である。例えば、実施例4において、発泡粒子のブタン含有量は0.15質量%であり、発泡成形体のブタン含有量は0.07質量%である。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体の密度は、軽量性と機械的強度の点から、0.05g/cm3以上0.7g/cm3以下が好ましく、0.07g/cm3以上0.6g/cm3以下がより好ましく、0.08g/cm3以上0.5g/cm3以下が特に好ましい。発泡成形体の密度は、成形後、55℃で20時間以上乾燥させた発泡成形体から切り出した直方体状の試験片(例;75mm×300mm×30mm)の質量(a)と体積(b)をそれぞれ有効数字3桁以上になるように測定し、式(a)/(b)により決定され、詳細には実施例に記載された方法で決定される。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体の200℃の雰囲気中に120分間静置した場合の加熱寸法変化率が小さい。その加熱寸法変化率は、-1.3%以上1.3%以下が好ましく、-1.0%以上1.0%以下がより好ましく、-0.8%以上0.8%以下がさらに好ましい。加熱寸法変化率は、JIS K 6767:1999「発泡プラスチック-ポリエチレン-試験方法」にB法として記載されている方法で決定され、詳細には実施例に記載された方法で決定される。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は最大曲げ強度が高い。最大曲げ強度は、1.40MPa以上であってよく、好ましくは1.50MPa以上、より好ましくは1.60MPa以上、さらに好ましくは1.70MPa以上である。最大曲げ強度の上限値は特に制限されないが、3.00MPa以下、2.50MPa以下、2.00MPa以下等であってよい。最大曲げ強度は、1.40MPa以上3.00MPa以下、1.40MPa以上2.50MPa以下、1.40MPa以上2.00MPa以下、1.50MPa以上3.00MPa以下、1.50MPa以上2.50MPa以下、1.50MPa以上2.00MPa以下、1.60MPa以上3.00MPa以下、1.60MPa以上2.50MPa以下、1.60MPa以上2.00MPa以下、1.70MPa以上3.00MPa以下、1.70MPa以上2.50MPa以下、1.70MPa以上2.00MPa以下等であってよい。最大曲げ強度は、JIS K7221-1:2006に準拠した方法で決定され、詳細には実施例に記載された方法で決定される。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は5%圧縮強度が高い。5%圧縮強度は、0.90MPa以上等であってよく、好ましくは1.00MPa以上である。5%圧縮強度の上限値は特に制限されないが、2.00MPa以下、1.50MPa以下、1.30MPa以下等であってよい。5%圧縮強度は、0.90MPa以上2.00MPa以下、0.90MPa以上1.50MPa以下、0.90MPa以上1.30MPa以下、1.00MPa以上2.00MPa以下、1.00MPa以上1.50MPa以下、1.00MPa以上1.30MPa以下等であってよい。5%圧縮強度は、JIS K6767:1999に準拠した方法で決定され、詳細には実施例に記載された方法で決定される。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は高温での加熱寸法変化が小さいため、従来の芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体が使用されていた用途に加え、表皮材と芯材で構成される複合構造部材の芯材としての用途に適している。特に、高温での複合化工程を要する複合構造部材の芯材としての用途に有用である。複合構造部材の詳細については後述する。また、芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は従来の用途の中でも自動車用部材に適している。
(複合構造部材)
芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体を芯材とし、発泡成形体の表面に表皮材を積層一体化させて複合構造部材とすることができる。発泡成形体と、発泡成形体の表面に積層一体化された表皮材とを含む複合構造部材も本発明の一つとできる。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体を芯材とし、発泡成形体の表面に表皮材を積層一体化させて複合構造部材とすることができる。発泡成形体と、発泡成形体の表面に積層一体化された表皮材とを含む複合構造部材も本発明の一つとできる。
発泡成形体は、上述のように、高温での加熱寸法変化率が小さく、機械的物性(最大曲げ強度及び5%圧縮強度)が高い。このため、高温での、例えば180℃以上、190℃以上、200℃以上での加熱処理を要する複合化工程(高温複合化)を経て製造される複合構造部材の製造に適している。換言すると、発泡成形体は、高温複合化における芯材用途として適している。一方で、180℃未満の加熱処理を要する複合化工程を経て製造される複合構造部材の製造にも芯材として利用できる。高温は、180℃以上300℃以下、180℃以上250℃以下、190℃以上300℃以下、190℃以上250℃以下、200℃以上300℃以下、200℃以上250℃以下等であってよい。
複合構造部材に芯材として用いられる発泡成形体の厚みは、強度、重量、耐衝撃性の点から、1mm~40mmが好ましい。
表皮材は、上記発泡成形体の表面を保護したり、上記発泡成形体単独では得られないより一層優れた性質を得たりするために主として用いられる。表皮材の使用により、耐熱性及び機械的強度をより一層高めることができる。表皮材は、発泡成形体の表面全体に積層されていてもよく、表面の一部に積層されていてもよい。
表皮材としては、繊維強化材、金属シート及び樹脂フィルム等が挙げられる。なかでも、繊維強化材が好ましい。
繊維強化材を構成する繊維としては、特に限定されず、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維及び金属繊維等が挙げられる。耐熱性及び機械的強度に優れていることから、炭素繊維、ガラス繊維又はアラミド繊維が好ましく、炭素繊維がより好ましい。繊維強化材には、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂が含浸されていてもよい。つまり、表皮材はプリプレグであってもよい。
熱硬化性樹脂としては、特に限定されず、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、マレイミド樹脂、ビニルエステル樹脂、シアン酸エステル樹脂、並びにマレイミド樹脂とシアン酸エステル樹脂を予備重合させた樹脂等が挙げられる。耐熱性、弾性率及び耐薬品性に優れていることから、エポキシ樹脂又はビニルエステル樹脂が好ましい。熱硬化性樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、熱可塑性エポキシ樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、サルファイド系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。表皮材と発泡成形体との接着性又は繊維強化材を構成している繊維同士の接着性に優れていることから、ポリエステル系樹脂、熱可塑性エポキシ樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
金属シートとしては、特に限定されず、アルミニウムシート、ステンレスシート、鉄シート、鋼シート、チタニウムシート等が挙げられる。軽量性及び機械的強度の双方に優れているので、アルミニウムシートが好ましい。なお、アルミニウムシートには、アルミニウム50重量%以上を含むアルミニウム合金シートも含まれる。
樹脂フィルムとしては、特に限定されず、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム等が挙げられる。上記ポリオレフィン系樹脂フィルムとしては、ポリエチレン系樹脂フィルム、ポリプロピレン系樹脂フィルム等が挙げられる。上記ポリエステル系樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルムが挙げられる。
表皮材は、発泡成形体と積層一体化されていることが好ましい。発泡成形体の表面に表皮材を積層一体化させる方法としては、特に限定されず、例えば、(1)発泡成形体の表面に接着剤を介して表皮材を積層一体化させる方法、(2)発泡成形体の表面に、熱可塑性樹脂が含浸された繊維強化材を積層し、繊維強化材中に含浸された熱可塑性樹脂をバインダーとして、発泡成形体の表面に繊維強化材を積層一体化させる方法、(3)発泡成形体の表面に、未硬化の熱硬化性樹脂が含浸された繊維強化材を積層し、繊維強化材中に含浸された熱硬化性樹脂をバインダーとし、熱硬化性樹脂を硬化させて発泡成形体の表面に繊維強化材を積層一体化させる方法、(4)発泡成形体の表面に、加熱されて軟化状態の表皮材を配設し、発泡成形体の表面に表皮材を押圧することによって表皮材を必要に応じて発泡成形体の表面に沿って変形させながら発泡成形体の表面に積層一体化させる方法、(5)繊維強化樹脂シートの成形で一般的に適用されるその他の方法などが挙げられる。例えば、オートクレーブ法、ハンドレイアップ法、スプレーアップ法、PCM(Prepreg Compression Molding)法、RTM(Resin Transfer Molding)法、VaRTM(Vacuum assisted Resin Transfer Molding)法などである。発泡成形体は高温環境下における加熱寸法変化率が小さいことから、上記(3)または(4)の方法を好適に用いることができる。
複合構造部材は、発泡成形体が本来有する軽量性、防音性、断熱性、制振性等に加え、表皮材との一体化によって各種の機能(耐熱性、耐摩耗性、耐擦性、美麗な外観、耐薬品性、耐水性、耐油性、防汚性等)が付加されるため、芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体が従来使用されていた用途に加え、建築分野、輸送機器(自動車、二輪車、バス、電車、航空機、船舶等)分野、宇宙分野、エネルギー技術(例えば風力発電機の回転翼)分野、スポーツ(各種運動機器等)分野、電気産業分野、電子産業分野等での使用が可能である。例えば、航空機器の構造体(ヘリコプターのブレード等)、各種車両の内装材及び外装材、スポーツ用品材料、レジャー用品材料、サンドイッチ構造材用材料、風力発電用ブレード等が挙げられる。自動車用部材としては、例えば、ドアパネル、ドアインナー、バンパー、フェンダー、フェンダーサポート、エンジンカバー、ルーフパネル、トランクリッド、フロアパネル、インスツルメントパネル、センタークラスター、センタートンネル、クラッシュボックスなどが挙げられる。例えば、従来、鋼板で作製されていたドアパネルに複合構造部材を用いると、鋼板製ドアパネルと略同一の剛性を有するドアパネルが大きく軽量化でき、断熱性、防音性等が向上する。
複合構造部材は、芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体の有する高温での加熱寸法変化率が小さい効果を活用できる点で、高温複合化工程を経て製造される複合構造部材が好ましい。
自動車用部材の中には、車両に使用される金属製又はFRP製部材(例えば、鋼板)に樹脂発泡成形体製の発泡成形体部材が装着された複合構造部材がある。例えばドアパネル、ルーフパネル、エンジンカバー、エンジン、ブレーキなどである。このような自動車用部材に塗装(例えば、下塗り塗装、仕上げ塗装)を施す場合、発泡成形体部材の耐熱性が低いために、金属製又はFRP製部材及び発泡成形体部材を組み付けた状態での塗装ができなかった。このため、金属製又はFRP製部材及び発泡成形体部材のそれぞれを別工程で、それらの耐熱性に応じた塗料及び条件で塗装し、その後、樹脂製部材が金属部材に組み付けられていた。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は高温での加熱寸法変化率が小さいため、このような複合構造部材の芯材として使用することにより、金属製又はFRP製部材及び発泡成形体部材を組み付けた状態での塗装が可能となる。例えば、鋼板製部材は、耐食性の観点から、鋼板に焼付塗装がなされる。焼付塗装では塗布された塗膜(例えば、熱硬化性樹脂)の焼き付け乾燥がなされる。その乾燥は、電気熱風乾燥機、ガス熱風乾燥機などの乾燥設備を用いて、塗装物表面の温度を110~200℃程度とすることで実施される。このため、焼付塗装される鋼板に組み付けられる発泡成形体部材は200℃での加熱寸法変化率が小さいことが要求される。芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は高温での加熱寸法変化率が小さいため、焼付塗装される鋼板製部材に組み付けられた状態で、焼付塗装することが可能となる。このように、芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、焼付塗装される鋼板製部材に組み付けられる発泡成形体部材として有用である。発泡成形体が組み付けられた鋼板を焼付塗装する工程を含む自動車用部材の製造方法も本発明の一つとできる。
芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は高温での加熱寸法変化率が小さいため、このような複合構造部材の芯材として使用することにより、金属製又はFRP製部材及び発泡成形体部材を組み付けた状態での塗装が可能となる。例えば、鋼板製部材は、耐食性の観点から、鋼板に焼付塗装がなされる。焼付塗装では塗布された塗膜(例えば、熱硬化性樹脂)の焼き付け乾燥がなされる。その乾燥は、電気熱風乾燥機、ガス熱風乾燥機などの乾燥設備を用いて、塗装物表面の温度を110~200℃程度とすることで実施される。このため、焼付塗装される鋼板に組み付けられる発泡成形体部材は200℃での加熱寸法変化率が小さいことが要求される。芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は高温での加熱寸法変化率が小さいため、焼付塗装される鋼板製部材に組み付けられた状態で、焼付塗装することが可能となる。このように、芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体は、焼付塗装される鋼板製部材に組み付けられる発泡成形体部材として有用である。発泡成形体が組み付けられた鋼板を焼付塗装する工程を含む自動車用部材の製造方法も本発明の一つとできる。
以下、実施例等によって本発明の一実施態様を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例等における各種物性等の特定方法を下記する。
実施例等における各種物性等の特定方法を下記する。
(脂肪族炭化水素含有量)
発泡粒子及び発泡成形体中の残存ブタンガス量をガスクロマトグラフを使って測定した。試料10~30mgを20mLバイアル瓶に入れて精秤した。バイアル瓶を密閉してオートサンプラー付ガスクロマトグラフにセットし、210℃で20min加熱した。加熱したバイアル瓶の上部の空間の気体をとってMHE(Multiple Headspace Extraction)法にて気体の定量分析を実施した。ここでいうMHE法とは、気固平衡にある気相ガスの放出を繰り返すことで得られるピーク面積の減衰を利用する定量方法である。
詳細な条件を下記に示す。
<GC測定条件>
測定装置:Perkin-Elmer製「Clarus680」ガスクロマトグラフ カラム:phenomenex製「ZB-1」(1.0μm×0.25mmφ×60m)
検出器:FID(GCオーブン昇温条件)
初期温度:50℃(6min保持)
昇温速度:40℃/min(250℃まで)
最終温度:250℃(1.5min保持)
キャリアーガス:He
注入口温度:230℃
検出温度:310℃
レンジ:20
ベントガス:30mL/min(He)
追加ガス:5mL/min(He)
ガス圧力:初期圧力18Psi(10min)
昇圧速度:0.5Psi/min(24Psiまで)
<HS測定条件>
測定装置:Perkin-Elmer製「TurboMatrix HS40」ヘッドスペースオートサンプラー
加熱温度:210℃
加熱時間:20min
加圧ガス圧:25Psi
加圧時間:1min
ニードル温度:210℃
トランスファーライン温度:210℃
試料導入時間:0.08min
<算出条件>
検量線用標準ガス:ジーエルサイエンス(株)製混合ガス
混合ガス含有量:i-ブタン(約1質量%)、n-ブタン(約1質量%)、窒素(残部)
算出方法:MHE法により試料の残存ガス量を算出した。結果は全てi-ブタン換算量とした。
発泡粒子及び発泡成形体中の残存ブタンガス量をガスクロマトグラフを使って測定した。試料10~30mgを20mLバイアル瓶に入れて精秤した。バイアル瓶を密閉してオートサンプラー付ガスクロマトグラフにセットし、210℃で20min加熱した。加熱したバイアル瓶の上部の空間の気体をとってMHE(Multiple Headspace Extraction)法にて気体の定量分析を実施した。ここでいうMHE法とは、気固平衡にある気相ガスの放出を繰り返すことで得られるピーク面積の減衰を利用する定量方法である。
詳細な条件を下記に示す。
<GC測定条件>
測定装置:Perkin-Elmer製「Clarus680」ガスクロマトグラフ カラム:phenomenex製「ZB-1」(1.0μm×0.25mmφ×60m)
検出器:FID(GCオーブン昇温条件)
初期温度:50℃(6min保持)
昇温速度:40℃/min(250℃まで)
最終温度:250℃(1.5min保持)
キャリアーガス:He
注入口温度:230℃
検出温度:310℃
レンジ:20
ベントガス:30mL/min(He)
追加ガス:5mL/min(He)
ガス圧力:初期圧力18Psi(10min)
昇圧速度:0.5Psi/min(24Psiまで)
<HS測定条件>
測定装置:Perkin-Elmer製「TurboMatrix HS40」ヘッドスペースオートサンプラー
加熱温度:210℃
加熱時間:20min
加圧ガス圧:25Psi
加圧時間:1min
ニードル温度:210℃
トランスファーライン温度:210℃
試料導入時間:0.08min
<算出条件>
検量線用標準ガス:ジーエルサイエンス(株)製混合ガス
混合ガス含有量:i-ブタン(約1質量%)、n-ブタン(約1質量%)、窒素(残部)
算出方法:MHE法により試料の残存ガス量を算出した。結果は全てi-ブタン換算量とした。
(嵩密度)
嵩密度は、JIS K6911:1995「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して測定した。即ち、JIS K6911に準拠した見掛け密度測定器を用いて測定し、以下の式にて算出した。
発泡粒子の嵩密度(g/cm3)=〔試料を入れたメスシリンダーの質量(g)-メスシリンダーの質量(g)〕/〔メスシリンダーの容量(cm3)〕
嵩密度は、JIS K6911:1995「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して測定した。即ち、JIS K6911に準拠した見掛け密度測定器を用いて測定し、以下の式にて算出した。
発泡粒子の嵩密度(g/cm3)=〔試料を入れたメスシリンダーの質量(g)-メスシリンダーの質量(g)〕/〔メスシリンダーの容量(cm3)〕
(結晶化度)
発泡粒子の結晶化度はJIS K7122:1987、JIS K7122:2012に記載されている方法で測定した。但し、サンプリング方法及び温度条件に関しては以下のように行った。試料をアルミニウム製測定容器の底にすきまのないよう5.5±0.5mg充てん後、アルミニウム製の蓋をした。次いで(株)日立ハイテクサイエンス製「DSC7000X、AS-3」示差走査熱量計を用い、示差走査熱量分析を実施した。窒素ガス流量20mL/minのもと以下のようなステップで試料を加熱しDSC曲線を得た。
(ステップ1)30℃で2分間保持。
(ステップ2)速度10℃/minで30℃から290℃まで昇温。
基準物質としてはアルミナを用いた。融解ピークの面積から求められる融解熱量(J/g)と結晶化ピークの面積から求められる結晶化熱量(J/g)の差を求めた。この差をポリエチレンテレフタレート完全結晶の理論融解熱量140.1J/gで除して求められる割合を結晶化度とした。融解熱量及び結晶化熱量は装置付属の解析ソフトを用いて算出した。具体的には、融解熱量は低温側のベースラインからDSC曲線が離れる点と、そのDSC曲線が再び高温側のベースラインへ戻る点とを結ぶ直線と、DSC曲線に囲まれる部分の面積から算出した。結晶化熱量は低温側のベースラインからDSC曲線が離れる点と、そのDSC曲線が再び高温側へ戻る点とを結ぶ直線と、DSC曲線に囲まれる部分の面積から算出した。つまり、結晶化度は次式より求めた。
結晶化度(%)=〔融解熱量(J/g)-結晶化熱量(J/g)〕/140.1(J/g)×100
発泡粒子の結晶化度はJIS K7122:1987、JIS K7122:2012に記載されている方法で測定した。但し、サンプリング方法及び温度条件に関しては以下のように行った。試料をアルミニウム製測定容器の底にすきまのないよう5.5±0.5mg充てん後、アルミニウム製の蓋をした。次いで(株)日立ハイテクサイエンス製「DSC7000X、AS-3」示差走査熱量計を用い、示差走査熱量分析を実施した。窒素ガス流量20mL/minのもと以下のようなステップで試料を加熱しDSC曲線を得た。
(ステップ1)30℃で2分間保持。
(ステップ2)速度10℃/minで30℃から290℃まで昇温。
基準物質としてはアルミナを用いた。融解ピークの面積から求められる融解熱量(J/g)と結晶化ピークの面積から求められる結晶化熱量(J/g)の差を求めた。この差をポリエチレンテレフタレート完全結晶の理論融解熱量140.1J/gで除して求められる割合を結晶化度とした。融解熱量及び結晶化熱量は装置付属の解析ソフトを用いて算出した。具体的には、融解熱量は低温側のベースラインからDSC曲線が離れる点と、そのDSC曲線が再び高温側のベースラインへ戻る点とを結ぶ直線と、DSC曲線に囲まれる部分の面積から算出した。結晶化熱量は低温側のベースラインからDSC曲線が離れる点と、そのDSC曲線が再び高温側へ戻る点とを結ぶ直線と、DSC曲線に囲まれる部分の面積から算出した。つまり、結晶化度は次式より求めた。
結晶化度(%)=〔融解熱量(J/g)-結晶化熱量(J/g)〕/140.1(J/g)×100
(ガラス転移温度(Tg))
発泡粒子のガラス転移温度はJIS K7121:1987、JIS K7121:2012に記載されている方法で測定した。但し、サンプリング方法及び温度条件に関しては以下のように行った。試料をアルミニウム製測定容器の底にすきまのないよう5.5±0.5mg充てん後、アルミニウム製の蓋をした。次いで(株)日立ハイテクサイエンス製「DSC7000X、AS-3」示差走査熱量計を用い、示差走査熱量分析を実施した。窒素ガス流量20mL/minのもと以下のようなステップで試料を加熱及び冷却してDSC曲線を得た。
(ステップ1)10℃/minの速度で30℃から290℃まで昇温し、10分間保持。
(ステップ2)試料を速やかに取出し、25±10℃の環境下にて放冷。
(ステップ3)10℃/minの速度で30℃から290℃まで昇温。
得られたDSC曲線より、装置付属の解析ソフトを用いて、2回目昇温過程にみられる中間点ガラス転移温度を算出した。この時に基準物質としてアルミナを用いた。この中間点ガラス転移温度は該規格(9.3項)より求めた。
発泡粒子のガラス転移温度はJIS K7121:1987、JIS K7121:2012に記載されている方法で測定した。但し、サンプリング方法及び温度条件に関しては以下のように行った。試料をアルミニウム製測定容器の底にすきまのないよう5.5±0.5mg充てん後、アルミニウム製の蓋をした。次いで(株)日立ハイテクサイエンス製「DSC7000X、AS-3」示差走査熱量計を用い、示差走査熱量分析を実施した。窒素ガス流量20mL/minのもと以下のようなステップで試料を加熱及び冷却してDSC曲線を得た。
(ステップ1)10℃/minの速度で30℃から290℃まで昇温し、10分間保持。
(ステップ2)試料を速やかに取出し、25±10℃の環境下にて放冷。
(ステップ3)10℃/minの速度で30℃から290℃まで昇温。
得られたDSC曲線より、装置付属の解析ソフトを用いて、2回目昇温過程にみられる中間点ガラス転移温度を算出した。この時に基準物質としてアルミナを用いた。この中間点ガラス転移温度は該規格(9.3項)より求めた。
(発泡成形体の密度)
発泡成形体(成形後、55℃で20時間以上乾燥させたもの)から切り出した直方体状の試験片(例;75mm×300mm×30mm)の質量(a)と体積(b)をそれぞれ有効数字3桁以上になるように測定し、式(a)/(b)により発泡成形体の密度(g/cm3)を求めた。
発泡成形体(成形後、55℃で20時間以上乾燥させたもの)から切り出した直方体状の試験片(例;75mm×300mm×30mm)の質量(a)と体積(b)をそれぞれ有効数字3桁以上になるように測定し、式(a)/(b)により発泡成形体の密度(g/cm3)を求めた。
(加熱寸法変化率)
発泡成形体の加熱寸法変化率をJIS K 6767:1999「発泡プラスチック-ポリエチレン-試験方法」記載のB法にて測定した。具体的には、発泡成形体から縦150mm×横150mm×高さ30mmの試験片を切り出した。
上記試験片の表面に、縦方向に指向する長さ50mmの直線を3本、互いに平行に50mm間隔毎に記入すると共に、横方向に指向する長さ50mmの直線を3本、互いに平行に50mm間隔毎に記入した。
しかる後、試験片を200℃の熱風循環式乾燥機の中に120分間に亘って放置して加熱を行った後に取出し、25℃にて1時間に亘って放置した。次に、試験片の表面に記入した6本の直線の長さをそれぞれ測定し、6本の直線の長さの相加平均値L1を算出した。下記の式に基づいて変化度Sを算出し、加熱寸法変化率とした。
S(%)=100×(L1-50)/50
発泡成形体の加熱寸法変化率をJIS K 6767:1999「発泡プラスチック-ポリエチレン-試験方法」記載のB法にて測定した。具体的には、発泡成形体から縦150mm×横150mm×高さ30mmの試験片を切り出した。
上記試験片の表面に、縦方向に指向する長さ50mmの直線を3本、互いに平行に50mm間隔毎に記入すると共に、横方向に指向する長さ50mmの直線を3本、互いに平行に50mm間隔毎に記入した。
しかる後、試験片を200℃の熱風循環式乾燥機の中に120分間に亘って放置して加熱を行った後に取出し、25℃にて1時間に亘って放置した。次に、試験片の表面に記入した6本の直線の長さをそれぞれ測定し、6本の直線の長さの相加平均値L1を算出した。下記の式に基づいて変化度Sを算出し、加熱寸法変化率とした。
S(%)=100×(L1-50)/50
(成形体の加熱寸法変化率の評価)
成形体の加熱寸法変化率評価は、下記の基準によって評価した。Cに該当すると高温耐性が不十分と評価した。
A:寸法変化率が-0.8%超0.8%未満。
B:寸法変化率が-1.3%以上-0.8%以下または0.8%以上1.3%以下。
C:寸法変化率が-1.3%未満または1.3%超。
成形体の加熱寸法変化率評価は、下記の基準によって評価した。Cに該当すると高温耐性が不十分と評価した。
A:寸法変化率が-0.8%超0.8%未満。
B:寸法変化率が-1.3%以上-0.8%以下または0.8%以上1.3%以下。
C:寸法変化率が-1.3%未満または1.3%超。
(曲げ試験:最大曲げ強度)
最大曲げ強度(最大点応力)はJIS K7221-1:2006に準拠し測定した。すなわち、最大曲げ強度は(株)島津製作所製「オートグラフAG-X plus 100kN」万能試験機、及び(株)島津製作所製「TRAPEZIUM X」万能試験機データ処理ソフトを用いて測定した。発泡成形体(成形後、55℃で20時間以上乾燥させたもの)から直方体(幅25mm×長さ130mm×厚さ20mm)を切り出し試験片とした。試験片の数は5個とした。試験片はJIS K 7100:1999の記号「23/50」(温度23℃、相対湿度50%)、2級の標準雰囲気下で16時間かけて状態調節した後、同じ標準雰囲気下で前述の測定に用いた。試験速度は10mm/分とした。加圧くさびおよび支点の先端部の半径は5Rとし、支点間距離は100mmとした。測定で得られたグラフより、傾きが最大となる荷重領域を設定し、前記万能試験機データ処理にて見かけ曲げ弾性率を求めた。この弾性率の直線とストロークの交点を伸びの原点とし、対応する最大曲げ強度を自動算出した。
最大曲げ強度(最大点応力)はJIS K7221-1:2006に準拠し測定した。すなわち、最大曲げ強度は(株)島津製作所製「オートグラフAG-X plus 100kN」万能試験機、及び(株)島津製作所製「TRAPEZIUM X」万能試験機データ処理ソフトを用いて測定した。発泡成形体(成形後、55℃で20時間以上乾燥させたもの)から直方体(幅25mm×長さ130mm×厚さ20mm)を切り出し試験片とした。試験片の数は5個とした。試験片はJIS K 7100:1999の記号「23/50」(温度23℃、相対湿度50%)、2級の標準雰囲気下で16時間かけて状態調節した後、同じ標準雰囲気下で前述の測定に用いた。試験速度は10mm/分とした。加圧くさびおよび支点の先端部の半径は5Rとし、支点間距離は100mmとした。測定で得られたグラフより、傾きが最大となる荷重領域を設定し、前記万能試験機データ処理にて見かけ曲げ弾性率を求めた。この弾性率の直線とストロークの交点を伸びの原点とし、対応する最大曲げ強度を自動算出した。
(圧縮試験:5%圧縮強度)
5%圧縮強度は、JIS K6767:1999に準拠し測定した。すなわち5%圧縮強度は、(株)島津製作所製「オートグラフ AG-X plus 100kN」万能試験機、及び(株)島津製作所製「TRAPEZIUM X」万能試験機データ処理ソフトを用いて測定した。試験片サイズは50mm×50mm×厚み25mmとし、試験片の数は3個とした。試験片は、JIS K 7100:1999の記号「23/50」(温度23℃、相対湿度50%)、2級の標準雰囲気下で16時間かけて状態調節した後、同じ標準雰囲気下で前述の測定に用いた。圧縮速度を2.5mm/分とした。得られたグラフより、傾きが最大となる荷重領域を設定し、前記万能試験機データ処理ソフトにて圧縮弾性率を求めた。この弾性率の直線とストロークの交点を伸びの原点とし、5%圧縮率における圧縮強度を自動算出した。
5%圧縮強度は、JIS K6767:1999に準拠し測定した。すなわち5%圧縮強度は、(株)島津製作所製「オートグラフ AG-X plus 100kN」万能試験機、及び(株)島津製作所製「TRAPEZIUM X」万能試験機データ処理ソフトを用いて測定した。試験片サイズは50mm×50mm×厚み25mmとし、試験片の数は3個とした。試験片は、JIS K 7100:1999の記号「23/50」(温度23℃、相対湿度50%)、2級の標準雰囲気下で16時間かけて状態調節した後、同じ標準雰囲気下で前述の測定に用いた。圧縮速度を2.5mm/分とした。得られたグラフより、傾きが最大となる荷重領域を設定し、前記万能試験機データ処理ソフトにて圧縮弾性率を求めた。この弾性率の直線とストロークの交点を伸びの原点とし、5%圧縮率における圧縮強度を自動算出した。
(成形体の機械的物性の評価)
成形体の機械的物性評価は、下記の基準によって評価した。Cに該当すると強度が不十分と評価した。
A:最大曲げ強度が1.50MPa以上、且つ5%圧縮強度が1.00MPa以上。
B:最大曲げ強度が1.40MPa以上1.50MPa未満且つ5%圧縮強度が0.90MPa以上、または最大曲げ強度が1.50MPa以上且つ5%圧縮強度が0.90MPa以上1.00MPa未満。
C:最大曲げ強度が1.40MPa未満、または5%圧縮強度が0.90MPa未満。
成形体の機械的物性評価は、下記の基準によって評価した。Cに該当すると強度が不十分と評価した。
A:最大曲げ強度が1.50MPa以上、且つ5%圧縮強度が1.00MPa以上。
B:最大曲げ強度が1.40MPa以上1.50MPa未満且つ5%圧縮強度が0.90MPa以上、または最大曲げ強度が1.50MPa以上且つ5%圧縮強度が0.90MPa以上1.00MPa未満。
C:最大曲げ強度が1.40MPa未満、または5%圧縮強度が0.90MPa未満。
(成形体の総合評価)
成形体の総合評価は、下記の基準によって評価した。
A:加熱寸法変化率の評価および機械的物性の評価のいずれもA。
B:加熱寸法変化率の評価がAまたはB、且つ機械的物性の評価がAまたはB。ただし、両方の評価がAである場合を除く。
C:加熱寸法変化率の評価および機械的物性の評価の一方または両方がC。
成形体の総合評価は、下記の基準によって評価した。
A:加熱寸法変化率の評価および機械的物性の評価のいずれもA。
B:加熱寸法変化率の評価がAまたはB、且つ機械的物性の評価がAまたはB。ただし、両方の評価がAである場合を除く。
C:加熱寸法変化率の評価および機械的物性の評価の一方または両方がC。
(実施例1)
(発泡粒子製造工程)
図1及び図2に示した製造装置を用いて発泡粒子を製造した。先ず、植物由来ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.80、密度:1400kg/m3、融点:247.2℃、ガラス転移温度78.7℃、質量平均分子量7.4万、植物度:30%)95質量%、ポリエチレンナフタレート(密度:1330kg/m3、融点:264.2℃、ガラス転移温度119.8℃)5質量%を含む芳香族ポリエステル系樹脂100質量部、ポリエチレンテレフタレートにタルクを含有させてなるマスターバッチ(ポリエチレンテレフタレート含有量:60質量%、タルク含有量:40質量%、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:0.82)1.8質量部、及び無水ピロメリット酸0.25質量部を含む芳香族ポリエステル系樹脂成物を口径が65mmで且つL/D比が34の単軸押出機に供給して300℃にて溶融混練した。
続いて、この押出機の途中から、発泡剤として二酸化炭素を芳香族ポリエステル系樹脂(ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレート)100質量部に対して0.34質量部となる量で溶融状態の芳香族ポリエステル系樹脂組成物に圧入して、芳香族ポリエステル系樹脂組成物中に均一に分散させた。
(発泡粒子製造工程)
図1及び図2に示した製造装置を用いて発泡粒子を製造した。先ず、植物由来ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.80、密度:1400kg/m3、融点:247.2℃、ガラス転移温度78.7℃、質量平均分子量7.4万、植物度:30%)95質量%、ポリエチレンナフタレート(密度:1330kg/m3、融点:264.2℃、ガラス転移温度119.8℃)5質量%を含む芳香族ポリエステル系樹脂100質量部、ポリエチレンテレフタレートにタルクを含有させてなるマスターバッチ(ポリエチレンテレフタレート含有量:60質量%、タルク含有量:40質量%、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:0.82)1.8質量部、及び無水ピロメリット酸0.25質量部を含む芳香族ポリエステル系樹脂成物を口径が65mmで且つL/D比が34の単軸押出機に供給して300℃にて溶融混練した。
続いて、この押出機の途中から、発泡剤として二酸化炭素を芳香族ポリエステル系樹脂(ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレート)100質量部に対して0.34質量部となる量で溶融状態の芳香族ポリエステル系樹脂組成物に圧入して、芳香族ポリエステル系樹脂組成物中に均一に分散させた。
しかる後、押出機の前端部において、溶融状態の芳香族ポリエステル系樹脂組成物を280℃に冷却した後、押出機の前端に取り付けたマルチノズル金型1の各ノズルから芳香族ポリエステル系樹脂組成物を押出発泡させた。芳香族ポリエステル系樹脂組成物の押出量を30kg/hとした。
なお、マルチノズル金型1は、出口部11の直径が1mmのノズルを20個有しており、ノズルの出口部11は全て、マルチノズル金型1の前端面1aに想定した、直径が139.5mmの仮想円A上に等間隔毎に配設されていた。
そして、回転軸2の後端部外周面には、2枚の回転刃5が回転軸2の周方向に180°の位相差でもって一体的に設けられており、各回転刃5はマルチノズル金型1の前端面1aに常時、接触した状態で仮想円A上を移動するように構成されていた。
更に、冷却部材4は、正面円形状の前部41aと、この前部41aの外周縁から後方に向かって延設され且つ内径が320mmの円筒状の周壁部41bとからなる冷却ドラム41を備えていた。そして、供給管41d及び冷却ドラム41の供給口41cを通じて冷却ドラム41内に25℃の冷却水42が供給されていた。冷却ドラム41内の容積は17684cm3であった。
なお、マルチノズル金型1は、出口部11の直径が1mmのノズルを20個有しており、ノズルの出口部11は全て、マルチノズル金型1の前端面1aに想定した、直径が139.5mmの仮想円A上に等間隔毎に配設されていた。
そして、回転軸2の後端部外周面には、2枚の回転刃5が回転軸2の周方向に180°の位相差でもって一体的に設けられており、各回転刃5はマルチノズル金型1の前端面1aに常時、接触した状態で仮想円A上を移動するように構成されていた。
更に、冷却部材4は、正面円形状の前部41aと、この前部41aの外周縁から後方に向かって延設され且つ内径が320mmの円筒状の周壁部41bとからなる冷却ドラム41を備えていた。そして、供給管41d及び冷却ドラム41の供給口41cを通じて冷却ドラム41内に25℃の冷却水42が供給されていた。冷却ドラム41内の容積は17684cm3であった。
冷却水42は、供給管41dから冷却ドラム41の周壁部41bの内周面に供給される際の流速に伴う遠心力によって、冷却ドラム41の周壁部41b内周面に沿って螺旋状を描くように前方に向かって進んでおり、冷却水42は、周壁部41bの内周面に沿って進行中に、徐々に進行方向に直交する方向に広がり、その結果、冷却ドラム41の供給口41cより前方の周壁部41bの内周面は冷却水42によって全面的に被覆された状態となっていた。
そして、マルチノズル金型1の前端面1aに配設した回転刃5を3200rpmの回転数で回転させてあり、マルチノズル金型1の各ノズルの出口部11から押出発泡された芳香族ポリエステル系樹脂押出物を回転刃5によって切断して略球状の粒子状切断物を製造した。芳香族ポリエステル系樹脂押出物は、マルチノズル金型1のノズルから押出された直後の未発泡部と、この未発泡部に連続する発泡途上の発泡部とからなっていた。そして、芳香族ポリエステル系樹脂押出物は、ノズルの出口部11の開口端において切断されており、芳香族ポリエステル系樹脂押出物の切断は未発泡部において行われていた。
そして、マルチノズル金型1の前端面1aに配設した回転刃5を3200rpmの回転数で回転させてあり、マルチノズル金型1の各ノズルの出口部11から押出発泡された芳香族ポリエステル系樹脂押出物を回転刃5によって切断して略球状の粒子状切断物を製造した。芳香族ポリエステル系樹脂押出物は、マルチノズル金型1のノズルから押出された直後の未発泡部と、この未発泡部に連続する発泡途上の発泡部とからなっていた。そして、芳香族ポリエステル系樹脂押出物は、ノズルの出口部11の開口端において切断されており、芳香族ポリエステル系樹脂押出物の切断は未発泡部において行われていた。
なお、上述の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造にあたっては、先ず、マルチノズル金型1に回転軸2を取り付けず且つ冷却部材4をマルチノズル金型1から退避させておいた。この状態で、押出機から芳香族ポリエステル系樹脂押出物を押出発泡させ、芳香族ポリエステル系樹脂押出物が、マルチノズル金型1のノズルから押出された直後の未発泡部と、この未発泡部に連続する発泡途上の発泡部とからなることを確認した。次に、マルチノズル金型1に回転軸2を取り付け且つ冷却部材4を所定位置に配設した後、回転軸2を回転させ、芳香族ポリエステル系樹脂押出物をノズルの出口部11の開口端において回転刃5で切断して粒子状切断物を製造した。
この粒子状切断物は、回転刃5による切断応力によって外方或いは前方に向かって飛ばされ、冷却部材4の冷却ドラム41の内面に沿って流れている冷却水42にこの冷却水42の流れの上流側から下流側に向かって冷却水42を追うように冷却水42の表面に対して斜交する方向から衝突し、粒子状切断物は冷却水42中に進入して直ちに冷却され、型内発泡成形用芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子が製造された。
得られた芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子は、冷却ドラム41の排出口41eを通じて冷却水42と共に排出された後、脱水機にて冷却水42と分離された。
この粒子状切断物は、回転刃5による切断応力によって外方或いは前方に向かって飛ばされ、冷却部材4の冷却ドラム41の内面に沿って流れている冷却水42にこの冷却水42の流れの上流側から下流側に向かって冷却水42を追うように冷却水42の表面に対して斜交する方向から衝突し、粒子状切断物は冷却水42中に進入して直ちに冷却され、型内発泡成形用芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子が製造された。
得られた芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子は、冷却ドラム41の排出口41eを通じて冷却水42と共に排出された後、脱水機にて冷却水42と分離された。
(成形工程)
得られた芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を製造直後から23℃、大気圧下にて1日間に亘って放置した後、圧力容器中に密閉し、圧力容器内に二酸化炭素を0.2MPa(ゲージ圧)まで圧入した。圧力容器内温度を20℃として静置し、加圧養生を24時間実施した。圧力容器から芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を取り出し後、30mm×300mm×400mmの成形用金型に充填し、0.05MPaの水蒸気にて180秒間、0.10MPaの水蒸気にて30秒間加熱を行い、次いで、発泡成形体の最高面圧が0.01MPaに低下するまで冷却することで、発泡成形体を得た。
得られた芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を製造直後から23℃、大気圧下にて1日間に亘って放置した後、圧力容器中に密閉し、圧力容器内に二酸化炭素を0.2MPa(ゲージ圧)まで圧入した。圧力容器内温度を20℃として静置し、加圧養生を24時間実施した。圧力容器から芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を取り出し後、30mm×300mm×400mmの成形用金型に充填し、0.05MPaの水蒸気にて180秒間、0.10MPaの水蒸気にて30秒間加熱を行い、次いで、発泡成形体の最高面圧が0.01MPaに低下するまで冷却することで、発泡成形体を得た。
(実施例2)
植物由来ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.80、密度:1400kg/m3、融点:247.2℃、ガラス転移温度78.7℃、質量平均分子量7.4万、植物度:30%)97質量%、ポリエチレンナフタレート(密度:1330kg/m3、融点:264.2℃、ガラス転移温度119.8℃)3質量%を含む芳香族ポリエステル系樹脂100質量部、ポリエチレンテレフタレートにタルクを含有させてなるマスターバッチ(ポリエチレンテレフタレート含有量:60質量%、タルク含有量:40質量%、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:0.82)1.8質量部、及び無水ピロメリット酸0.24質量部を含む芳香族ポリエステル系樹脂組成物を使用したこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子及び発泡成形体を得た。
植物由来ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.80、密度:1400kg/m3、融点:247.2℃、ガラス転移温度78.7℃、質量平均分子量7.4万、植物度:30%)97質量%、ポリエチレンナフタレート(密度:1330kg/m3、融点:264.2℃、ガラス転移温度119.8℃)3質量%を含む芳香族ポリエステル系樹脂100質量部、ポリエチレンテレフタレートにタルクを含有させてなるマスターバッチ(ポリエチレンテレフタレート含有量:60質量%、タルク含有量:40質量%、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:0.82)1.8質量部、及び無水ピロメリット酸0.24質量部を含む芳香族ポリエステル系樹脂組成物を使用したこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子及び発泡成形体を得た。
(実施例3)
植物由来ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.80、密度:1400kg/m3、融点:247.2℃、ガラス転移温度78.7℃、質量平均分子量7.4万、植物度:30%)90質量%、ポリエチレンナフタレート(密度:1330kg/m3、融点:264.2℃、ガラス転移温度119.8℃)10質量%を含む芳香族ポリエステル系樹脂100質量部、ポリエチレンテレフタレートにタルクを含有させてなるマスターバッチ(ポリエチレンテレフタレート含有量:60質量%、タルク含有量:40質量%、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:0.82)1.8質量部、及び無水ピロメリット酸0.27質量部を含む芳香族ポリエステル系樹脂組成物を使用したこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子及び発泡成形体を得た。
植物由来ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.80、密度:1400kg/m3、融点:247.2℃、ガラス転移温度78.7℃、質量平均分子量7.4万、植物度:30%)90質量%、ポリエチレンナフタレート(密度:1330kg/m3、融点:264.2℃、ガラス転移温度119.8℃)10質量%を含む芳香族ポリエステル系樹脂100質量部、ポリエチレンテレフタレートにタルクを含有させてなるマスターバッチ(ポリエチレンテレフタレート含有量:60質量%、タルク含有量:40質量%、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:0.82)1.8質量部、及び無水ピロメリット酸0.27質量部を含む芳香族ポリエステル系樹脂組成物を使用したこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子及び発泡成形体を得た。
(実施例4)
押出機の途中から、発泡剤として二酸化炭素を芳香族ポリエステル系樹脂100質量部に対して0.28質量部、イソブタン35質量%及びノルマルブタン65質量%、からなるブタンを芳香族ポリエステル系樹脂100質量部に対して0.2質量部となる量で溶融状態の芳香族ポリエステル系樹脂組成物に圧入して、芳香族ポリエステル系樹脂組成物中に均一に分散させたこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子を得た。
押出機の途中から、発泡剤として二酸化炭素を芳香族ポリエステル系樹脂100質量部に対して0.28質量部、イソブタン35質量%及びノルマルブタン65質量%、からなるブタンを芳香族ポリエステル系樹脂100質量部に対して0.2質量部となる量で溶融状態の芳香族ポリエステル系樹脂組成物に圧入して、芳香族ポリエステル系樹脂組成物中に均一に分散させたこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子を得た。
(実施例5)
押出機の途中から、発泡剤として二酸化炭素を芳香族ポリエステル系樹脂100質量部に対して0.22質量部、イソブタン35質量%及びノルマルブタン65質量%からなるブタンを芳香族ポリエステル系樹脂100質量部に対して0.4質量部となる量で溶融状態の芳香族ポリエステル系樹脂組成物に圧入して、芳香族ポリエステル系樹脂組成物中に均一に分散させたこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子を得た。
押出機の途中から、発泡剤として二酸化炭素を芳香族ポリエステル系樹脂100質量部に対して0.22質量部、イソブタン35質量%及びノルマルブタン65質量%からなるブタンを芳香族ポリエステル系樹脂100質量部に対して0.4質量部となる量で溶融状態の芳香族ポリエステル系樹脂組成物に圧入して、芳香族ポリエステル系樹脂組成物中に均一に分散させたこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子を得た。
(実施例6)
押出機の途中から、発泡剤として窒素を芳香族ポリエステル系樹脂100質量部に対して0.22質量部となる量で溶融状態の芳香族ポリエステル系樹脂組成物に圧入して、芳香族ポリエステル系樹脂組成物中に均一に分散させたこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子を得た。
押出機の途中から、発泡剤として窒素を芳香族ポリエステル系樹脂100質量部に対して0.22質量部となる量で溶融状態の芳香族ポリエステル系樹脂組成物に圧入して、芳香族ポリエステル系樹脂組成物中に均一に分散させたこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子を得た。
(比較例1)
押出機の途中から、発泡剤としてイソブタン35質量%及びノルマルブタン65質量%からなるブタンを芳香族ポリエステル系樹脂100質量部に対して1.2質量部となる量で溶融状態の芳香族ポリエステル系樹脂組成物に圧入して、芳香族ポリエステル系樹脂組成物中に均一に分散させたこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子を得た。
押出機の途中から、発泡剤としてイソブタン35質量%及びノルマルブタン65質量%からなるブタンを芳香族ポリエステル系樹脂100質量部に対して1.2質量部となる量で溶融状態の芳香族ポリエステル系樹脂組成物に圧入して、芳香族ポリエステル系樹脂組成物中に均一に分散させたこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子を得た。
(比較例2)
植物由来ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.80、密度:1400kg/m3、融点:247.2℃、ガラス転移温度78.7℃、質量平均分子量7.4万、植物度:30%)90質量%、ポリエチレンナフタレート(密度:1330kg/m3、融点:264.2℃、ガラス転移温度119.8℃)10質量%を含む芳香族ポリエステル系樹脂100質量部、ポリエチレンテレフタレートにタルクを含有させてなるマスターバッチ(ポリエチレンテレフタレート含有量:60質量%、タルク含有量:40質量%、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:0.82)1.8質量部、及び無水ピロメリット酸0.27質量部を含む芳香族ポリエステル系樹脂組成物を使用したこと以外は比較例1と同様にして発泡粒子及び発泡成形体を得た。
植物由来ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.80、密度:1400kg/m3、融点:247.2℃、ガラス転移温度78.7℃、質量平均分子量7.4万、植物度:30%)90質量%、ポリエチレンナフタレート(密度:1330kg/m3、融点:264.2℃、ガラス転移温度119.8℃)10質量%を含む芳香族ポリエステル系樹脂100質量部、ポリエチレンテレフタレートにタルクを含有させてなるマスターバッチ(ポリエチレンテレフタレート含有量:60質量%、タルク含有量:40質量%、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:0.82)1.8質量部、及び無水ピロメリット酸0.27質量部を含む芳香族ポリエステル系樹脂組成物を使用したこと以外は比較例1と同様にして発泡粒子及び発泡成形体を得た。
(比較例3)
植物由来ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.80、密度:1400kg/m3、融点:247.2℃、ガラス転移温度78.7℃、質量平均分子量7.4万、植物度:30%)100質量%の芳香族ポリエステル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートにタルクを含有させてなるマスターバッチ(ポリエチレンテレフタレート含有量:60質量%、タルク含有量:40質量%、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:0.82)1.8質量部、及び無水ピロメリット酸0.24質量部を含むポリエチレンテレフタレート組成物を使用したこと以外は比較例1と同様にして発泡粒子及び発泡成形体を得た。
植物由来ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.80、密度:1400kg/m3、融点:247.2℃、ガラス転移温度78.7℃、質量平均分子量7.4万、植物度:30%)100質量%の芳香族ポリエステル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートにタルクを含有させてなるマスターバッチ(ポリエチレンテレフタレート含有量:60質量%、タルク含有量:40質量%、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:0.82)1.8質量部、及び無水ピロメリット酸0.24質量部を含むポリエチレンテレフタレート組成物を使用したこと以外は比較例1と同様にして発泡粒子及び発泡成形体を得た。
(比較例4)
植物由来ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.80、密度:1400kg/m3、融点:247.2℃、ガラス転移温度78.7℃、質量平均分子量7.4万、植物度:30%)100質量%の芳香族ポリエステル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートにタルクを含有させてなるマスターバッチ(ポリエチレンテレフタレート含有量:60質量%、タルク含有量:40質量%、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:0.82)1.8質量部、及び無水ピロメリット酸0.24質量部を含むポリエチレンテレフタレート組成物を使用したこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子及び発泡成形体を得た。
植物由来ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.80、密度:1400kg/m3、融点:247.2℃、ガラス転移温度78.7℃、質量平均分子量7.4万、植物度:30%)100質量%の芳香族ポリエステル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートにタルクを含有させてなるマスターバッチ(ポリエチレンテレフタレート含有量:60質量%、タルク含有量:40質量%、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:0.82)1.8質量部、及び無水ピロメリット酸0.24質量部を含むポリエチレンテレフタレート組成物を使用したこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子及び発泡成形体を得た。
(比較例5)
植物由来ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.80、密度:1400kg/m3、融点:247.2℃、ガラス転移温度78.7℃、質量平均分子量7.4万、植物度:30%)85質量%、ポリエチレンナフタレート(密度:1330kg/m3、融点:264.2℃、ガラス転移温度119.8℃)15質量%を含む芳香族ポリエステル系樹脂100質量部、ポリエチレンテレフタレートにタルクを含有させてなるマスターバッチ(ポリエチレンテレフタレート含有量:60質量%、タルク含有量:40質量%、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:0.82)1.8質量部、及び無水ピロメリット酸0.29質量部を含む芳香族ポリエステル系樹脂組成物を使用したこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子及び発泡成形体を得た。
植物由来ポリエチレンテレフタレート(固有粘度:0.80、密度:1400kg/m3、融点:247.2℃、ガラス転移温度78.7℃、質量平均分子量7.4万、植物度:30%)85質量%、ポリエチレンナフタレート(密度:1330kg/m3、融点:264.2℃、ガラス転移温度119.8℃)15質量%を含む芳香族ポリエステル系樹脂100質量部、ポリエチレンテレフタレートにタルクを含有させてなるマスターバッチ(ポリエチレンテレフタレート含有量:60質量%、タルク含有量:40質量%、ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:0.82)1.8質量部、及び無水ピロメリット酸0.29質量部を含む芳香族ポリエステル系樹脂組成物を使用したこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子及び発泡成形体を得た。
(比較例6)
押出機の途中から、発泡剤として二酸化炭素を芳香族ポリエステル系樹脂組成物100質量部に対して0.18質量部、イソブタン35質量%及びノルマルブタン65質量%、からなるブタンを芳香族ポリエステル系樹脂組成物100質量部に対して0.6質量部となる量で溶融状態の芳香族ポリエステル系樹脂組成物に圧入して、芳香族ポリエステル系樹脂組成物中に均一に分散させたこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子を得た。
押出機の途中から、発泡剤として二酸化炭素を芳香族ポリエステル系樹脂組成物100質量部に対して0.18質量部、イソブタン35質量%及びノルマルブタン65質量%、からなるブタンを芳香族ポリエステル系樹脂組成物100質量部に対して0.6質量部となる量で溶融状態の芳香族ポリエステル系樹脂組成物に圧入して、芳香族ポリエステル系樹脂組成物中に均一に分散させたこと以外は実施例1と同様にして発泡粒子を得た。
実施例及び比較例で得られた発泡粒子及び発泡成形体について測定された物性等を表1及び表2に示す。
実施例1~6の発泡粒子から得られた発泡成形体は200℃での加熱寸法変化率及び機械的物性(曲げ物性及び圧縮物性)のいずれでもB評価以上であった。一方、比較例1~6の発泡粒子から得られた発泡成形体は200℃での加熱寸法変化率及び機械的物性のいずれか又は両方でC評価であった。実施例1~6の発泡粒子から得られた発泡成形体は、200℃の高温でも寸法変化が小さく、且つ、曲げ物性及び圧縮物性において優れていた。これらのことから、発泡粒子におけるブタンのような脂肪族炭化水素含量を0.50質量%以下とし、芳香族ポリエステル系樹脂がポリエチレンテレフタレート及びPENを含有することによって、脂肪族炭化水素含量が小さく、高温での加熱寸法変化率が小さく、機械的物性に優れた発泡成形体が得られることがわかった。
(実施例7)
炭素繊維からなる綾織の織物からなる強化繊維基材に、未硬化のエポキシ樹脂が40重量%含浸されている繊維強化プラスチック形成材(厚み0.22mm、目付:200g/m2、三菱ケミカル社製 商品名「パイロフィル クロスプリプレグ TR3523 381GMP」、マトリクス樹脂:#261)を4枚用意した。そして、2枚の繊維強化プラスチック形成材を、強化繊維基材の経糸の長さ方向同士の交差角度が90°となるように重ね合わせて、2枚の繊維強化プラスチック形成材が重なり合っている部分を縦300mm×横400mmの平面長方形状に切り出して積層繊維強化プラスチック形成材を作製した。同様の要領でもう一枚の積層繊維強化プラスチック形成材(表皮材)を作製した。
炭素繊維からなる綾織の織物からなる強化繊維基材に、未硬化のエポキシ樹脂が40重量%含浸されている繊維強化プラスチック形成材(厚み0.22mm、目付:200g/m2、三菱ケミカル社製 商品名「パイロフィル クロスプリプレグ TR3523 381GMP」、マトリクス樹脂:#261)を4枚用意した。そして、2枚の繊維強化プラスチック形成材を、強化繊維基材の経糸の長さ方向同士の交差角度が90°となるように重ね合わせて、2枚の繊維強化プラスチック形成材が重なり合っている部分を縦300mm×横400mmの平面長方形状に切り出して積層繊維強化プラスチック形成材を作製した。同様の要領でもう一枚の積層繊維強化プラスチック形成材(表皮材)を作製した。
実施例1の発泡成形体の厚み方向の両面のそれぞれに積層繊維強化プラスチック形成材を積層して積層体を作製し、この積層体にその厚み方向に0.3MPaの押圧力を加えると共に、180℃で30分間に亘って積層体を加熱して、積層繊維強化プラスチック形成材中のエポキシ樹脂をバインダーとして硬化させ、積層繊維強化プラスチック形成材中のエポキシ樹脂を硬化させて形成された繊維強化プラスチックを発泡成形体の両面に積層一体化させて繊維強化複合体を得た。
得られた繊維強化複合体を目視で観察したところ、その表面に凹凸部が確認されなかった。発泡成形体は、積層一体化のための高温加熱を経ても変形が小さく、高温での複合化に適していることが確認された。
得られた繊維強化複合体を目視で観察したところ、その表面に凹凸部が確認されなかった。発泡成形体は、積層一体化のための高温加熱を経ても変形が小さく、高温での複合化に適していることが確認された。
1 ノズル金型
2 回転軸
3 駆動部材
4 冷却部材
41 冷却ドラム
42 冷却水
5 回転刃
P 芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子
2 回転軸
3 駆動部材
4 冷却部材
41 冷却ドラム
42 冷却水
5 回転刃
P 芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子
Claims (10)
- ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートを含有する芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子であって、炭素数3~6の脂肪族炭化水素の含有量が0質量%以上0.50質量%以下であり、前記ポリエチレンナフタレートの含有量が1質量%以上10質量%以下であり、前記ポリエチレンテレフタレートの含有量が90質量%以上99質量%以下である、発泡粒子。
- 請求項1に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の発泡成形体。
- 前記発泡成形体における炭素数3~6の脂肪族炭化水素の含有量が0質量%以上0.25質量%以下である、請求項2に記載の発泡成形体。
- 200℃の雰囲気中に120分間に亘って放置した時の寸法変化率が-1.3%以上1.3%以下である、請求項2又は3に記載に発泡成形体。
- 請求項3~5のいずれか一項に記載の発泡成形体を含有する複合構造部材。
- 請求項2~4のいずれか一項に記載の発泡成形体あるいは請求項5に記載の複合構造部材を含有する自動車用部材。
- 請求項1に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法であって、
ポリエチレンナフタレート及びポリエチレンテレフタレートを含有する芳香族ポリエステル系樹脂材料を押出機に供給して、発泡剤の存在下にて溶融混練して溶融混練物を調製する工程と、
前記溶融混練物を押出発泡させて押出発泡体を調製する工程と、
前記押出発泡体を切断して発泡粒子を調製する切断工程と、
を含み、
前記発泡剤は、前記芳香族ポリエステル系樹脂材料100質量部に対し、0.05質量部以上0.50質量部以下の量の無機ガス及び0質量部以上0.50質量部以下の量の炭素数3~6の脂肪族炭化水素である、
芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法。 - 前記芳香族ポリエステル系樹脂材料がポリエチレンナフタレートを1質量%以上10質量%以下、ポリエチレンテレフタレートを90質量%以上99質量%以下含有する、請求項7に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法。
- 溶融混練物を調製する工程において架橋剤をさらに供給する、請求項7又は8に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子の製造方法。
- 請求項1に記載の芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を金型のキャビティ内に充填する充填工程と、前記芳香族ポリエステル系樹脂発泡粒子を加熱して二次発泡させて発泡粒子同士を熱融着により一体化させて発泡成形体を調製する発泡工程とを含む、発泡成形体の製造方法。
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