WO2023054434A1 - 眼鏡レンズ、防汚剤組成物、及び眼鏡レンズの製造方法 - Google Patents

眼鏡レンズ、防汚剤組成物、及び眼鏡レンズの製造方法 Download PDF

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Definitions

  • each component in the antifouling agent composition is a value converted when the silyl group is a trimethoxysilyl group when a component having a silyl group is included.
  • Ra is preferably Formula (a1): or formula (a2): (wherein R a1 , R a2 , R a3 and R a4 are each independently a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms). R a1 , R a2 , R a3 and R a4 are preferably hydrogen atoms. R a is more preferably a group represented by formula (a1).
  • the content ratio of compound (A) to compound (B) in the antifouling agent composition is preferably from 0.1 to 8, more preferably from 0.1 to 8. It is 2 to 4, more preferably 0.5 to 2.
  • the refractive index ne of the lens substrate is preferably 1.53 or higher, more preferably 1.55 or higher, and still more preferably 1.60 or higher.
  • the upper limit of the refractive index ne of the lens substrate is not particularly limited, but may be, for example, 1.80 or less.
  • resins for lens substrates include urethane-based resins, episulfide resins, polycarbonate resins, and acrylic resins.
  • the resin is preferably at least one selected from polythiourethane resins, polysulfide resins and polyurethane resins, more preferably at least one selected from the group consisting of polythiourethane resins and polysulfide resins.
  • a silicon compound is, for example, a silicon compound having a hydrolyzable group such as an alkoxy group.
  • the silicon compound is preferably a silane coupling agent having an organic group and a hydrolyzable group bonded to silicon atoms.
  • the organic group bonded to the silicon atom is preferably an organic group having a functional group such as an epoxy group such as a glycidoxy group, a vinyl group, a methacryloxy group, an acryloxy group, a mercapto group, an amino group, a phenyl group, etc.
  • An organic group having an epoxy group is more preferred.
  • the silicon compound may have an alkyl group bonded to silicon.
  • Example 1 Comparative Examples 1 to 3
  • Anti-fouling agent vapor deposition on mirror lens In a glass container, 90 parts by mass of colloidal silica (Snowtex-40, Nissan Chemical Industries, Ltd.), 81.6 parts by mass of organosilicon compound methyltrimethoxysilane, ⁇ -glycidoxypropyltrimethoxysilane 176 parts by mass, A solution obtained by adding 2.0 parts by mass of 0.5N hydrochloric acid, 20 parts by mass of acetic acid and 90 parts by mass of water was stirred at room temperature for 8 hours and then allowed to stand at room temperature for 16 hours to obtain a hydrolyzed solution.
  • colloidal silica Snowtex-40, Nissan Chemical Industries, Ltd.
  • organosilicon compound methyltrimethoxysilane 81.6 parts by mass
  • organosilicon compound methyltrimethoxysilane methyltrimethoxysilane
  • ⁇ -glycidoxypropyltrimethoxysilane ⁇ -glycidoxypropyl

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Abstract

本開示の一実施形態は、シリル基及びフッ素化アルキル基を有する化合物(A)を10~70質量%と、片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有し、且つ、ポリシロキサン鎖構造を有する化合物(B)を30~90質量%と、を含有する防汚剤組成物の縮合物である防汚層を備える眼鏡レンズに関する。

Description

眼鏡レンズ、防汚剤組成物、及び眼鏡レンズの製造方法
 本開示は、眼鏡レンズ、防汚剤組成物、及び眼鏡レンズの製造方法に関する。
 眼鏡レンズは、使用に際し、手垢、指紋、汗、化粧料等の付着による汚れが目立ちやすくなる。そのため、汚れ難く又は汚れを拭き取りやすくするために表面に防汚層が設けられる。例えば、特許文献1には、表面にフッ素含有防汚膜を有する眼鏡レンズにおいて、表面自由エネルギーが10.0mJ/m2以下であり、表面自由エネルギーの塩基成分が0.95mJ/m2以下である、眼鏡レンズが記載されている。
特開2018-004921号公報
 特許文献1に示される防汚層を有する眼鏡レンズは、指紋などの表面の付着物を拭き取りやすい。一方で、耐久性が低くなるという課題を有している。
 本開示の一実施形態は、拭取り性に優れ、且つ、耐久性に優れる眼鏡レンズ、防汚剤組成物、及び眼鏡レンズの製造方法に関する。
 本発明者は、片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有し、且つ、ポリシロキサン鎖構造を有する化合物(B)を所定範囲で含有する防汚剤組成物を蒸着して防汚層を形成することで、拭取り性に優れ、且つ、耐久性に優れる眼鏡レンズが得られることを見出した。
 本開示の一実施形態は、
 シリル基及びフッ素化アルキル基を有する化合物(A)を10~70質量%と、
 片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有し、且つ、ポリシロキサン鎖構造を有する化合物(B)を30~90質量%と、
を含有する防汚剤組成物の縮合物である防汚層を備える眼鏡レンズに関する。
 本開示の一実施形態は、
 シリル基及びフッ素化アルキル基を有する化合物(A)を10~70質量%と、
 片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有し、且つ、ポリシロキサン鎖構造を有する化合物(B)を30~90質量%と、
を含有する防汚剤組成物に関する。
 本開示の一実施形態は、
 シリル基及びフッ素化アルキル基を有する化合物(A)と、
 片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有し、且つ、シリルオキシ鎖部位を有する化合物(B)と、
を含有する防汚剤組成物により防汚層を眼鏡レンズに形成する工程を含む、眼鏡レンズの製造方法に関する。
 本開示の一実施形態によれば、拭取り性に優れ、且つ、耐久性に優れる眼鏡レンズ、防汚剤組成物、及び眼鏡レンズの製造方法を提供することができる。
図1は、本実施形態の眼鏡レンズ1の模式断面図である。
 以下、本開示に係る実施形態について詳細に説明するが、本開示はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。本明細書において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
 なお、防汚剤組成物における各成分の含有量は、シリル基を有する成分が含まれるとき、シリル基がトリメトキシシリル基である場合に換算した値である。
[眼鏡レンズ]
 本実施形態の眼鏡レンズは、
 シリル基及びフッ素化アルキル基を有する化合物(A)を10~70質量%と、
 片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有し、且つ、ポリシロキサン鎖構造を有する化合物(B)を30~90質量%と、
を含有する防汚剤組成物の縮合物である防汚層を備える。
 本実施形態の眼鏡レンズは、拭取り性に優れ、且つ、耐久性に優れる。当該効果が得られる理由は定かではないが、防汚剤組成物が、拭取り性に優れる防汚層が形成される化合物(A)と、片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有する化合物(B)を含有する。化合物(A)と化合物(B)は、防汚剤組成物の蒸着時にシリル基が縮合し、防汚層が形成される。更には、防汚剤組成物は、ポリシロキサン鎖構造を有する化合物(B)を含有することで得られる防汚層の耐久性を高めることができると考えられる。
 図1は、本実施形態の眼鏡レンズ1の模式断面図である。本実施形態の眼鏡レンズ1は、レンズ基材11と、このレンズ基材11の物体側の面11a側に設けられたハードコート層21fと、このハードコート層21fの物体側の面21fa側に設けられた機能層31fと、この機能層31fの物体側の面31fa側に設けられた防汚層41fと、を備えている。
 レンズ基材11がフィニッシュレンズである場合、本実施形態の眼鏡レンズ1は、レンズ基材11の眼球側の面11b側に設けられたハードコート層21bと、このハードコート層21bの眼球側の面21bb側に設けられた機能層31bと、この機能層31bの眼球側の面31bb側に設けられた防汚層41bと、を更に備えている。
 なお、図示しないが、レンズ基材11とハードコート層21fとの間、又はレンズ基材11とハードコート層21bとの間には、下地層が設けられていてもよい。
 以下、本実施形態の眼鏡レンズにおける各層について説明する。
<防汚層>
 防汚層は、防汚剤組成物の縮合物である。縮合物とは、防汚剤組成物の少なくとも一部が縮合したものである。防汚層は、ハードコート層上に形成されていても、機能層上に形成されていてもよいが、好ましくは反射防止層上に形成されていることが好ましい。そして、防汚層は、好ましくは最表面に位置することが好ましい。
(防汚剤組成物)
 防汚剤組成物は、シリル基及びフッ素化アルキル基を有する化合物(A)を10~70質量%と、片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有し、且つ、ポリシロキサン鎖構造を有する化合物(B)を30~90質量%と、を含有する。
(化合物(A))
 防汚剤組成物は、シリル基及びフッ素化アルキル基を有する化合物(A)(以下、単に「化合物(A)」ともいう。)を含有することで、形成される防汚層の指紋等の拭取り性を向上させることができる。化合物(A)は、直鎖状であることが好ましい。
 化合物(A)は、シリル基を有することで、蒸着時に縮合反応が進行し防汚層が形成される。シリル基としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリプロピルオキシシリル基、トリへキシルオキシシリル基等のトリアルコキシシリル基が挙げられる。化合物(A)は、分子末端にシリル基を有することが好ましい。
 化合物(A)は、フッ素化アルキル基を有することで、防汚層の指紋等の拭取り性を向上させることができる。フッ素化アルキル基としては、例えば、パーフルオロアルキル基である。フッ素化アルキル基の炭素数は、好ましくは1~20であり、より好ましくは1~10であり、更に好ましくは1~3である。化合物(A)は、分子末端にフッ素化アルキル基を有することが好ましい。
 化合物(A)は、防汚層の指紋等の拭取り性を向上させる観点から、好ましくはフッ素化アルキレンオキシド鎖を有する。フッ素化アルキレンオキシド鎖としては、例えば、ポリパーフルオロメチレンオキシド基、ポリパーフルオロエチレンオキシド基、ポリパーフルオロプロピレンオキシド基が挙げられる。フッ素化アルキレンオキシド鎖のフッ素化アルキレンオキシドの単位数は、好ましくは10~100であり、より好ましくは30~100であり、更に好ましくは50~90である。
 化合物(A)は、より具体的には、式(1):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000007
 
(式中、
 Rは、それぞれ独立に、炭素数1~6の1価の炭化水素基であり、
 Rは、それぞれ独立に、炭素数1~6の2価の炭化水素基であり、nは0又は1であり、
 Rは、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価の炭化水素基であり、mは0~10であり、
 Rfは、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価のフッ素化炭化水素基であり、pは10~100であり、
 Rfは炭素数1~20のフッ素化アルキル基である。)で表される化合物が好ましい。
 Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、へキシル基が挙げられる。これらの中でも、メチル基が好ましい。
 Rとしては、例えば、メタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基、へキサンジイル基が挙げられる。
 Rとしては、例えば、メタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基が挙げられる。mは、好ましくは1~5であり、より好ましくは1~3であり、更に好ましくは1である。
 Rfとしては、例えば、ジフルオロメタンジイル基、テトラフルオロエタンジイル基、ヘキサフルオロプロパンジイル基が挙げられる。
 pは、好ましくは10~100であり、より好ましくは30~100であり、更に好ましくは50~90である。
 Rfは、パーフルオロメチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロへキシル基、パーフルオロドデシル基が挙げられる。
 式(1)における(ORfは、好ましくは、式(f4-1):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000008
 
(式中、aは0~100であり、bは0~100であり、cは0~100であり、a+b+cは10~200である。)で表される基である。
 aは、好ましくは10~80であり、より好ましくは20~70であり、更に好ましくは30~50である。
 aは、好ましくは10~80であり、より好ましくは20~70であり、更に好ましくは30~50である。
 cは、好ましくは0~50であり、より好ましくは0~30であり、更に好ましくは0~10である。
 a+b+cは、好ましくは30~180であり、より好ましくは50~150であり、更に好ましくは60~120である。
 化合物(A)の含有量は、形成される防汚層の指紋等の拭取り性を向上させる観点から、防汚剤組成物の固形分量に対して、好ましくは20質量%~75質量%であり、より好ましくは30質量%~70質量%であり、更に好ましくは40質量%~60質量%である。
(化合物(B))
 防汚剤組成物は、片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有し、且つ、ポリシロキサン鎖構造を有する化合物(B)(以下、単に「化合物(B)」ともいう。)を含有することで、形成される防汚層を有する眼鏡レンズにおける耐久性を高めることができる。化合物(B)は、直鎖状であることが好ましい。
 化合物(B)は、シリル基を有することで、縮合反応が進行し防汚層が形成される。シリル基としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリプロピルオキシシリル基、トリへキシルオキシシリル基等のトリアルコキシシリル基が挙げられる。
 化合物(B)は、他の末端に反応性基を有することで、形成される防汚層の耐久性を向上させることができる。
 反応性基は、例えば、ヒドロキシ基、ビニル基、シリル基、エポキシ基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種である。これらの基の中でも、化合物(A)及び化合物(B)のシリル基との反応性を高める観点から、ヒドロキシ基が好ましい。ヒドロキシ基は、炭素原子に結合するものが好ましい。
 化合物(B)は、防汚層の指紋等の拭取り性を向上させる観点から、好ましくはフッ素化アルキレンオキシド鎖を有する。フッ素化アルキレンオキシド鎖としては、例えば、ポリパーフルオロメチレンオキシド基、ポリパーフルオロエチレンオキシド基、ポリパーフルオロプロピレンオキシド基が挙げられる。フッ素化アルキレンオキシド鎖のフッ素化アルキレンオキシドの単位数は、好ましくは10~100であり、より好ましくは30~100であり、更に好ましくは50~90である。
 化合物(B)は、シロキサン鎖構造を有する。シロキサン鎖としては、例えば、ポリジメチルシロキサン基、ポリジエチルシロキサン基、ポリジプロピルシロキサン基が挙げられる。シロキサン鎖のシロキサンの単位数は、好ましくは1~100であり、より好ましくは10~900であり、更に好ましくは20~80である。
 化合物(B)は、より具体的には、式(2):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000009
 
(式中、
 Rは、反応性基を含む基であり、
 R10は、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価の炭化水素基であり、aは0~10であり、
 R11は、それぞれ独立に、炭素数1~4の1価の炭化水素基、又は炭素数1~4のアルコキシ基であり、bは0~10であり、cは0~10であり、
 Rは、それぞれ独立に、炭素数1~6の1価の炭化水素基であり、
 Rは、それぞれ独立に、炭素数1~6の2価の炭化水素基であり、nは0又は1であり、
 Rは、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価の炭化水素基であり、mは0~10であり、
 Rfは、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価のフッ素化炭化水素基であり、pは10~100である。)で表される化合物である。
 R、R、R Rf 及びpは、上述の式(1)と同義である。式(2)における(ORfは、好ましくは、上述の式(f4-1)で表される基である。式(f4-1)の各置換基等の定義は上述と同様である。
 R10としては、例えば、メタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基が挙げられる。
 R11としては、例えば、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基が挙げられる。これらの中でも、メチル基が好ましい。
 Rは、好ましくは、
式(a1):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000010
 
又は
式(a2):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000011
 
(式中、Ra1、Ra2、Ra3、Ra4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~3のアルキル基である。)で表される基である。
 Ra1、Ra2、Ra3、Ra4は、好ましくは水素原子である。Rは、より好ましくは式(a1)で表される基である。
 化合物(B)の含有量は、形成される防汚層の耐久性を向上させる観点から、防汚剤組成物の固形分量に対して、好ましくは25質量%~80質量%であり、より好ましくは30質量%~70質量%であり、更に好ましくは40~60質量%である。
 防汚剤組成物における化合物(A)と、化合物(B)との含有量の比(化合物(A)/化合物(B))は、好ましくは0.1~8であり、より好ましくは0.2~4であり、更に好ましくは0.5~2である。
(眼鏡レンズの製造方法~防汚層の形成~)
 本実施形態に係る眼鏡レンズの製造方法は、化合物(A)と化合物(B)とを含有する防汚剤組成物により防汚層を眼鏡レンズに形成する工程を含む。防汚層は、例えば、防汚剤組成物を蒸着又は塗工することで得られるが、蒸着により得ることが好ましい。
 蒸着は、例えば真空蒸着により行なわれる。真空蒸着においては、蒸着時の加熱温度は、好ましくは400℃以上、より好ましくは550℃以上、更に好ましくは600℃以上、更に好ましくは650℃以上である。蒸着に関する加熱温度とは、蒸着時に防汚剤組成物が含浸されたペレット等が加熱される温度をいうものとする。真空蒸着における加熱温度は、400℃以上、例えば400℃~1000℃の範囲とすることが好ましい。なお、真空蒸着は、3.0×10-2Pa以下の真空度に制御した蒸着空間内で行うことが好ましい。
 蒸着における加熱は、例えば、ハロゲンヒーター、抵抗加熱、電子銃等を使用することができるが、これらの中でも電子銃を用いて加熱して蒸着すると、精度の良い薄膜を成製することができる。電子銃のパワーについては、使用物質、蒸着装置、真空度、照射面積によって異なるが、好ましい条件は、加速電圧が6kV前後で、印加電流5mA~40mA程度である。
 蒸着時間は、例えば、1000秒以内とすることが好ましく、更には800秒以内、600秒以内とすることが好ましい。このような時間で蒸着することで、蒸着開始温度が多少異なる複数成分の撥水材料を用いても、ほぼ同時に蒸着でき、均一な膜を得ることができる。
 蒸着は、防汚剤組成物を含浸させた多孔性材料を用いて行なうことが好ましい。
 多孔性材料としては、溶融シリカ多孔体、銅やステンレスなどの熱伝導性の高い金属粉末を焼結した焼結フィルターを用いることが好ましい。焼結フィルターは、適度な蒸着速度を得るという観点からそのメッシュを40μm~200μm、好ましくは、80μm~120μmとすることが適当である。
 その他、銅容器にスチールウールを充填させたペレットも好適に用いられる。
 防汚剤組成物は、そのまま、又は溶液にして、多孔質材料に含浸させて使用してもよい。
 塗工により眼鏡レンズに防汚層を形成するには、フッ素含有シラン化合物を有機溶剤に溶解して眼鏡レンズ表面に塗布する方法を採用することができる。
 塗布方法としては、ディッピング法、スピンコート法、スプレー法、フロー法、ドクターブレード法、ロールコート塗装、グラビアコート塗装、カーテンフロー塗装等が用いられる。
 防汚層形成後、加熱工程を有していてもよい。加熱工程では、防汚剤組成物と眼鏡レンズ表面との反応を進行させる。当該加熱処理を行うことで、眼鏡レンズ表面の払拭や洗剤の付着など日常使用での物理的、化学的負荷による撥水性の低下を抑制して耐久性を高めることができる。
 加熱処理の温度は、好ましくは40℃~90℃であり、より好ましくは50℃~80℃であり、更に好ましくは55℃~70℃である。
 加熱処理の時間は、特に限定されないが、例えば0.5時間~10時間である。
 防汚層の厚みは、好ましくは1nm~5μm、より好ましくは1nm~100nm、更に好ましくは2nm~10nmである。
(表面自由エネルギー)
 防汚層の表面自由エネルギーの合計値は、好ましくは10.0mJ/m2超であり、より好ましくは10.1mJ/m2以上である。防汚層の表面自由エネルギーの合計値は、その上限は特に限定されないが、例えば、12.0mJ/m2以下であってもよく、11.5mJ/m2以下であってもよく、11.0mJ/m2以下であってもよい。
 防汚層の表面自由エネルギーの塩基成分は、好ましくは0.95mJ/m2超であり、より好ましくは0.97mJ/m2以上であり、更に好ましくは0.99mJ/m2以上である。防汚層の表面自由エネルギーの塩基成分は、その上限は特に限定されないが、例えば、3.0mJ/m2以下であってもよく、2.0mJ/m2以下であってもよく、11.5mJ/m2以下であってもよい。
 本開示における表面自由エネルギー、及び表面自由エネルギーの塩基成分は、酸塩基理論により求められる値である。
 接触角測定用液体として、水とジヨードメタンとエチレングリコールを使用し、基材表面に各液体を2μL滴下し、接触角を協和界面科学株式会社製「DM700」により測定する。測定した接触角から、酸塩基理論による表面自由エネルギー計算式によって表面自由エネルギーとそれを構成する各成分値を求める。
 表面自由エネルギー、及び表面自由エネルギーの塩基成分は、例えば、防汚剤組成物及び防汚層の形成条件の調整によって、上記の範囲に設定することができる。
 続いて、実施形態の眼鏡レンズの各構成について説明する。
<レンズ基材>
 レンズ基材としては、フィニッシュレンズ、セミフィニッシュレンズのいずれであってもよい。
 レンズ基材の表面形状は特に限定されず、平面、凸面、凹面等のいずれであってもよい。
 レンズ基材は、単焦点レンズ用、多焦点レンズ用、累進屈折力レンズ用等のいずれの用途であってもよい。例えば、一例として、累進屈折力レンズについては、通常、近用部領域(近用部)及び累進部領域(中間領域)が、前述の下方領域に含まれ、遠用部領域(遠用部)が上方領域に含まれる。
 レンズ基材としては、通常無色のものが使用されるが、透明性を損なわない範囲で着色したものを使用することもできる。
 レンズ基材は、メニスカス型であることが好ましい。メニスカス型レンズ基材に上述の化合物1を含有させることで、非点収差を抑制することができる。
 レンズ基材の光学中心厚は、特に限定されるものではないが、好ましくは0.5mm~5.0mmであり、より好ましくは0.5mm~3.0mmであり、更に好ましくは0.5mm~2.0mmである。
 レンズ基材の直径は、特に限定されるものではないが、通常50mm~100mm程度である。
 レンズ基材の屈折率neは、好ましくは1.53以上であり、より好ましくは1.55以上であり、更に好ましくは1.60以上である。
 なお、レンズ基材の屈折率neは、その上限は特に限定されないが、例えば1.80以下であってもよい。
 レンズ基材の樹脂としては、例えば、ウレタン系樹脂、エピスルフィド樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂が挙げられる。
 樹脂は、好ましくは、ポリチオウレタン樹脂、ポリスルフィド樹脂、及びポリウレタン樹脂から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくは、ポリチオウレタン樹脂、及びポリスルフィド樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である。
(レンズ基材の製造方法)
 レンズ基材は、特に限定されないが、例えば、
 上述の重合性組成物を硬化させる工程、及び
 硬化後の樹脂をアニール処理する工程
を含む製造方法により得られる。
 重合は、注型重合法であることが好ましい。レンズ基材は、例えば、重合性組成物を、ガラス又は金属製のモールドと、テープ又はガスケットとを組み合わせたモールド型に注入して重合を行うことで得られる。
 重合条件は、重合性組成物に応じて、適宜設定することができる。重合開始温度は、好ましくは0℃以上、より好ましくは10℃以上であり、好ましくは50℃以下、より好ましくは40℃以下である。重合開始温度から昇温し、その後、加熱して硬化形成することが好ましい。例えば、昇温最高温度は、通常110℃以上130℃以下である。
 重合終了後、レンズ基材を離型して、アニール処理を行ってもよい。アニール処理の温度は、好ましくは100~150℃である。
<ハードコート層>
 ハードコート層は、例えば、無機酸化物とケイ素化合物とを含む硬化性組成物による硬化膜である。硬化性組成物は、好ましくは多官能エポキシ化合物を更に含む。
 無機酸化物としては、例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタニウム、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ベリリウム、酸化アンチモン、これらのうち2種以上の無機酸化物による複合酸化物が挙げられる。これらは、1種を単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの無機酸化物の中でも、酸化ケイ素が好ましい。なお、無機酸化物として、コロイダルシリカを用いてもよい。
 無機酸化物の含有量は、硬化性組成物の固形分中、好ましくは20質量%以上80質量%以下であり、より好ましくは25質量%以上70質量%以下であり、更に好ましくは25質量%以上50質量%以下である。
 ケイ素化合物は、例えば、アルコキシ基などの加水分解性基を有するケイ素化合物である。ケイ素化合物は、好ましくは、ケイ素原子に結合する有機基と加水分解性基とを有するシランカップリング剤である。ケイ素原子に結合する有機基は、好ましくは、グリシドキシ基などのエポキシ基、ビニル基、メタアクリルオキシ基、アクリルオキシ基、メルカプト基、アミノ基、フェニル基等の官能基を有する有機基であり、より好ましくはエポキシ基を有する有機基である。なお、ケイ素化合物は、ケイ素に結合するアルキル基を有していてもよい。
 上述のシランカップリング剤の市販品としては、例えば、信越化学工業株式会社製、商品名、KBM-303、KBM-402、KBM-403、KBE-402、KBE-403、KBM-1403、KBM-502、KBM-503、KBE-502、KBE-503、KBM-5103、KBM-602、KBM-603、KBM-903、KBE-903、KBE-9103、KBM-573、KBM-575、KBM-9659、KBE-585、KBM-802、KBM-803、KBE-846、KBE-9007等が挙げられる。
 ケイ素化合物の含有量は、硬化性組成物の固形分中、好ましくは20質量%~90質量%であり、より好ましくは30質量%~75質量%であり、更に好ましくは50質量%~75質量%である。
 多官能エポキシ化合物は、一分子中に2つ以上のエポキシ基を含む多官能エポキシ化合物であり、より好ましくは一分子中に2つ又は3つのエポキシ基を含む多官能エポキシ化合物である。多官能エポキシ化合物の市販品としては、ナガセケムテックス株式会社製、商品名「デナコール」シリーズのEX-201,EX-211,EX-212,EX-252,EX-313,EX-314,EX-321,EX-411,EX-421,EX-512,EX-521,EX-611,EX-612,EX-614,EX-614B等が挙げられる。
 多官能エポキシ化合物の含有量は、硬化性組成物の固形分中、好ましくは0質量%~50質量%であり、より好ましくは10質量%~40質量%であり、更に好ましくは15質量%~30質量%である。
 上述の硬化性組成物は、以上説明した成分の他、必要に応じて、有機溶剤、レベリング剤、硬化触媒等の任意成分を混合して調製することができる。
 上述のハードコート層は、硬化性組成物を基材上に塗布し、硬化処理(熱硬化、光硬化等)を施すことにより形成することができる。硬化性組成物の塗布手段としては、ディッピング法、スピンコーティング法、スプレー法等の通常行われる方法を適用することができる。硬化処理は、多官能エポキシ化合物を含む硬化性組成物については、通常、加熱により行われる。加熱硬化処理は、例えば上述の硬化性組成物を塗布したレンズを50℃~150℃の雰囲気温度の環境下に30分~3時間程度配置することで行うことができる。
<下地層>
 上述の下地層としては、例えば、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、及びエポキシ樹脂等からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂粒子を含む水系樹脂組成物により形成することができる。
 上述の水系樹脂組成物としては、市販されている水性ポリウレタンをそのまま、又は必要に応じて水系溶媒で希釈して使用することも可能である。市販されている水性ポリウレタンとしては、例えば、日華化学株式会社製の商品名「エバファノール」シリーズ、第一工業製薬株式会社製の商品名「スーパーフレックス」シリーズ、株式会社ADEKA製の商品名「アデカボンタイター」シリーズ、三井化学株式会社製の商品名「オレスター」シリーズ、大日本インキ化学工業株式会社製の商品名「ボンディック」シリーズ、商品名「ハイドラン」シリーズ、バイエル社製の商品名「インプラニール」シリーズ、日本ソフラン株式会社製の商品名「ソフラネート」シリーズ、花王株式会社製の商品名「ポイズ」シリーズ、三洋化成工業株式会社製の商品名「サンプレン」シリーズ、保土谷化学工業株式会社製の商品名「アイゼラックス」シリーズ、ゼネカ株式会社製の商品名「ネオレッツ」シリーズが挙げられる。
 下地層は、例えば、上述の水系樹脂組成物を基材の表面に塗工及び乾燥させることによりを形成することができる。
<機能層>
 上述の機能層としては、例えば、反射防止層、紫外線吸収層、赤外線吸収層、フォトクロミック層、帯電防止層、防曇層が挙げられる。これらの機能層は、1種を単独又は2種以上を組合せて用いてもよい。これらの機能層については、眼鏡レンズに関する公知技術を適用することができる。これらの中でも、反射防止層を有することが好ましい。
(反射防止層)
 反射防止層は、例えば、交互に配置された低屈折率層及び高屈折率層を有する。反射防止層が有する層数は、好ましくは4~11層であり、より好ましくは5~8層である。
 低屈折率層の屈折率は、波長500nm~550nmにおいて、好ましくは1.35~1.80であり、より好ましくは1.45~1.50である。低屈折率層は、無機酸化物からなり、好ましくは酸化ケイ素からなる。
 高屈折率層の屈折率は、波長500nm~550nmにおいて、好ましくは1.90~2.60であり、より好ましくは2.00~2.40である。高屈折率層は、例えば、無機酸化物からなる。高屈折率層に用いられる無機酸化物は、好ましくは、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化イットリウム、酸化チタニウム、酸化ニオブ及び酸化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくは酸化ジルコニウム及び酸化タンタルからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
 反射防止層は、真空蒸着法にて、低屈折率層及び高屈折率層を交互に積層することで、反射防止層を形成することができる。
 以上、本開示によれば、拭取り性に優れ、且つ、耐久性に優れる眼鏡レンズ、防汚剤組成物、及び眼鏡レンズの製造方法が示される。
 本明細書は、以下の実施形態について開示する。
<1>
 シリル基及びフッ素化アルキル基を有する化合物(A)を10~70質量%と、
 片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有し、且つ、ポリシロキサン鎖構造を有する化合物(B)を30~90質量%と、
を含有する防汚剤組成物の縮合物である防汚層を備える眼鏡レンズ。
<2>
 前記化合物(A)が、片末端に前記シリル基を有し、且つ、他の末端に前記フッ素化アルキル基を有する、<1>に記載の眼鏡レンズ。
<3>
 前記化合物(A)が、直鎖状である、<1>又は<2>に記載の眼鏡レンズ。
<4>
 前記化合物(A)が、式(1):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000012
 
(式中、
 Rは、それぞれ独立に、炭素数1~6の1価の炭化水素基であり、
 Rは、それぞれ独立に、炭素数1~6の2価の炭化水素基であり、nは0又は1であり、
 Rは、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価の炭化水素基であり、mは0~10であり、
 Rfは、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価のフッ素化炭化水素基であり、pは10~100であり、
 Rfは炭素数1~20のフッ素化アルキル基である。)で表される、<1>~<3>のいずれかに記載の眼鏡レンズ。
<5>
 式(1)における(ORfが、式(f4-1):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000013
 
(式中、aは0~100であり、bは0~100であり、cは0~100であり、a+b+cは10~200である。)で表される基である、<4>に記載の眼鏡レンズ。
<6>
 前記化合物(B)が、直鎖状である、<1>~<5>のいずれかに記載の眼鏡レンズ。
<7>
 前記化合物(B)が、式(2):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000014
 
(式中、
 Rは、反応性基であり、
 R10は、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価の炭化水素基であり、aは0~10であり、
 R11は、それぞれ独立に、炭素数1~4の1価の炭化水素基、又は炭素数1~4のアルコキシ基であり、bは0~10であり、cは1~100であり、
 Rは、それぞれ独立に、炭素数1~6の1価の炭化水素基であり、
 Rは、それぞれ独立に、炭素数1~6の2価の炭化水素基であり、nは0又は1であり、
 Rは、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価の炭化水素基であり、mは0~10であり、
 Rfは、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価のフッ素化炭化水素基であり、pは10~100である。)で表される、<1>~<6>のいずれかに記載の眼鏡レンズ。
<8>
 前記反応性基は、ヒドロキシ基、ビニル基、シリル基、エポキシ基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、<1>~<7>のいずれかに記載の眼鏡レンズ。
<9>
 前記Rは、式(a1):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000015
 
又は
式(a2):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000016
 
 
(式中、Ra1、Ra2、Ra3、Ra4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~3のアルキル基である。)で表される基である、<8>に記載の眼鏡レンズ。
<10>
 式(2)における(ORfが、式(f4-1):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000017
 
(式中、aは0~100であり、bは0~100であり、cは0~100であり、a+b+cは10~200である。)で表される基である、<7>~<9>のいずれかに記載の眼鏡レンズ。
<11>
 前記防汚層の表面自由エネルギーの合計値が10.0mJ/m2超である、<1>~<10>のいずれかに記載の眼鏡レンズ。
<12>
 前記防汚層の表面自由エネルギーの塩基成分が0.95mJ/m2超である、<1>~<11>のいずれかに記載の眼鏡レンズ。
<13>
 シリル基及びフッ素化アルキル基を有する化合物(A)を10~70質量%と、
 片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有し、且つ、ポリシロキサン鎖構造を有する化合物(B)を30~90質量%と、
を含有する防汚剤組成物。
<14>
 シリル基及びフッ素化アルキル基を有する化合物(A)と、
 片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有し、且つ、シリルオキシ鎖部位を有する化合物(B)と、
を含有する防汚剤組成物により防汚層を眼鏡レンズに形成する工程を含む、眼鏡レンズの製造方法。
 以下、本実施形態を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
[防汚剤組成物の調製及び防汚剤ペレットの調製]
〔製造例1、比較製造例1~3〕
 表1に示す化合物を混合した組成物を20質量%溶液とし、溶剤蒸発後の固形分が15mgとなるように、銅容器にスチールウールが充填された金属製ペレットに含浸させた。20質量%溶液を含浸後、80℃に設定したオーブンで20分間加熱することにより溶媒を蒸発させ、固形分15mgとした。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000018
 
 表1中各種略語は以下のとおりである。
化合物A-1:式(1)で表される化合物(A)(R1=-CH、R2=-C-、n=1、R3=-C-、Rf4=(OCF38(OCFCF40(OCFCFCF0.5、Rf5=-CFである。)
化合物B-1:式(2)で表される化合物(B)(R=-COH、R10=-C-、a=1、R11=-CH、b=1、c=20、R1=-CH、R2=-C-、n=1、R3=-C-、Rf4=(OCF38(OCFCF40(OCFCFCF0.5である。)
〔実施例1、比較例1~3〕
(鏡レンズへの防汚剤蒸着)
 ガラス製容器に、コロイダルシリカ(スノーテックス-40、日産化学工業株式会社)90質量部、有機ケイ素化合物のメチルトリメトキシシラン81.6質量部、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン176質量部、0.5N塩酸2.0質量部、酢酸20質量部、水90質量部を加えた液を、室温にて8時間攪拌後、室温にて16時間放置して加水分解溶液を得た。この溶液に、イソプロピルアルコール120質量部、n-ブチルアルコール120質量部、アルミニウムアセチルアセトン16質量部、シリコーン系界面活性剤0.2質量部、紫外線吸収剤0.1質量部を加え、室温にて8時間攪拌後、室温にて24時間熟成させコーティング液を得た。アルカリ水溶液で前処理したプラスチックレンズ基材(HOYA株式会社製、商品名EYAS、処方S0.00、C0.00、眼鏡用プラスチックレンズ)を、上述のコーティング液の中に浸漬させ、浸漬終了後、引き上げ速度20cm/分で引き上げたプラスチックレンズを120℃で2時間加熱して硬化膜を形成しハードコート層(A層とする)を形成した。次に、ハードコート層の上に、真空蒸着法にて、シリカと、ジルコニアを交互に積層した反射防止層を形成した。
 反射防止層蒸着後、表面を活性化するためにイオンガン処理を行った。イオンガン処理は以下の条件とした。
  加速電圧:500V
  加速電流:230mA
  導入ガス:酸素(20sccm)
  イオン照射時間:30秒
 その後、基材をセットしたドームを防汚剤を蒸着するチャンバーに移動した。当該チャンバーには1で準備した防汚剤含浸ペレットをハロゲンヒーター加熱台にセットした。ハロゲンヒーターで加熱し、ペレット中の防汚剤を蒸着した。加熱時の到達温度は約600℃であった。
 防汚剤蒸着後の基材を取り出し、60℃に設定したオーブンに投入し、4時間保持しアニールを行った。
 下記の方法で、得られた眼鏡レンズについて評価を行った。結果を表2及び表3に示す。
[拭取り性試験]
 以下の組成で人工皮脂を調製した。
  コレステロール:2質量%
    スクアレン:2質量%
   パルミチン酸:2質量%
   トリオレイン:4質量%
    エタノール:90質量%
 これをスピンコートでガラス基板上に塗布した。このガラス基板に対して、事前に#240の研磨紙で研磨して粗面化したシリコン栓を2kg荷重で押し付け、人工皮脂をシリコン栓端部に付着させた。
 次に評価対象となる眼鏡レンズに対して、シリコン栓を2kg荷重で押し付けた。なお、ここでは、評価用眼鏡レンズとして、上記で得られた眼鏡レンズを使用した。
 次に、この眼鏡レンズを摩擦摩耗試験機にセットした。この摩擦摩耗試験機は、一定荷重、一定速度、一定ストロークで、被評価基板を摺動試験することができるように設計されたものである。試験に使用するメディア(摺動端子)は、消しゴムにシルボン紙を巻きつけたものを使用した。
 これを摩擦摩耗試験機に取り付け、評価用眼鏡レンズに500g荷重で押し付け、ストロークを30mmに設定し、10往復摺動して払拭させた。10往復摺動させる毎に人工皮脂の拭き取り状態を調べた。
 拭き取り状態は、ヘイズ値を測定し数値化した。なお、ヘイズが1以下であると、指紋はほとんど目立たなかった。
[耐久性試験]
(接触角の測定方法)
 全自動接触角計「DM-700型」(協和界面科学株式会社)を使用し、25℃において直径2mmの水滴を針先に作り、眼鏡レンズの凸面の最上部に触れさせて、液滴を作った。この時に生ずる液滴と面との角度を測定し接触角とした。接触角θは水滴の半径(水滴が眼鏡レンズ表面に接触している部分の半径)をrとし、水滴の高さをhとしたときに、以下の式で求められる。
   θ=2×tan‐1(h/r)
 なお、接触角の測定は水の蒸発による測定誤差を最小限にするために水滴を眼鏡レンズに触れさせた後10秒以内に行った。
(往復摩擦試験)
 23mm×27mmにカットした消しゴムにレンズ拭き紙「ダスパー」(小津産業株式会社製)を巻き付け、それを往復摩擦磨耗試験機「トライボギヤ 30S」(ヤマト科学株式会社製)に取り付けた。それに2kgの荷重をかけ、初期接触角を測定した眼鏡レンズ表面を払拭回数600回擦った毎に、初期接触角の測定と同様の方法にて接触角を測定し、合計払拭回数3000回擦った。その後、眼鏡レンズ表面を払拭回数1000回擦った毎に、初期接触角の測定と同様の方法にて接触角を測定し、合計払拭回数(払拭回数全ての合計)が、5000回になるまで擦った。
 耐払拭性は、以下の基準により評価した。
A:払拭回数4,000回以上であっても、初期接触角から低下した接触角が5°未満である。
B:払拭回数3,000回以上4,000回未満で、初期接触角から低下した接触角が5°以下となる。
C:払拭回数2,400回以上3,000回未満で、初期接触角から低下した接触角が5°以下となる。
D:払拭回数2,400回未満で、初期接触角から低下した接触角が5°以下となる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000019
 
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000020
 
 
[表面自由エネルギーの測定]
 表面自由エネルギー特性の測定には、協和界面科学株式会社製「DM700」を使用した。眼鏡レンズに形成した防汚層表面の接触角を測定した。接触角測定用液体として、水とジヨードメタンとエチレングリコールを使用した。眼鏡レンズ表面に各液体を2μL滴下し、接触角を測定した。測定した接触角から、酸塩基理論による表面自由エネルギー計算式によって表面自由エネルギーとそれを構成する各成分値を求めた。結果を表4に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000021
 
 以上、実施例及び比較例の結果から、本実施形態により、拭取り性に優れ、且つ、耐久性に優れる眼鏡レンズ、防汚剤組成物、及び眼鏡レンズの製造方法が提供されることがわかる。
 1…眼鏡レンズ、11…眼鏡レンズ用基材、11a,21fa,31fa…物体側の面、11b,21bb,31bb…眼球側の面、21f,21b…ハードコート層、31f,31b…機能層、41f,41b…防汚層

Claims (12)

  1.  シリル基及びフッ素化アルキル基を有する化合物(A)を10~70質量%と、
     片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有し、且つ、ポリシロキサン鎖構造を有する化合物(B)を30~90質量%と、
    を含有する防汚剤組成物の縮合物である防汚層を備える眼鏡レンズ。
  2.  前記化合物(A)が、片末端に前記シリル基を有し、且つ、他の末端に前記フッ素化アルキル基を有する、請求項1に記載の眼鏡レンズ。
  3.  前記化合物(A)が、式(1):
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
     
    (式中、
     Rは、それぞれ独立に、炭素数1~6の1価の炭化水素基であり、
     Rは、それぞれ独立に、炭素数1~6の2価の炭化水素基であり、nは0又は1であり、
     Rは、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価の炭化水素基であり、mは0~10であり、
     Rfは、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価のフッ素化炭化水素基であり、pは10~100であり、
     Rfは炭素数1~20のフッ素化アルキル基である。)で表される、請求項1に記載の眼鏡レンズ。
  4.  式(1)における(ORfが、式(f4-1):
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
     
    (式中、aは0~100であり、bは0~100であり、cは0~100であり、a+b+cは10~200である。)で表される基である、請求項3に記載の眼鏡レンズ。
  5.  前記化合物(B)が、式(2):
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
     
    (式中、
     Rは、反応性基であり、
     R10は、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価の炭化水素基であり、aは0~10であり、
     R11は、それぞれ独立に、炭素数1~4の1価の炭化水素基、又は炭素数1~4のアルコキシ基であり、bは0~10であり、cは1~100であり、
     Rは、それぞれ独立に、炭素数1~6の1価の炭化水素基であり、
     Rは、それぞれ独立に、炭素数1~6の2価の炭化水素基であり、nは0又は1であり、
     Rは、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価の炭化水素基であり、mは0~10であり、
     Rfは、それぞれ独立に、炭素数1~4の2価のフッ素化炭化水素基であり、pは10~100である。)で表される、請求項1に記載の眼鏡レンズ。
  6.  前記反応性基は、ヒドロキシ基、ビニル基、シリル基、エポキシ基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の眼鏡レンズ。
  7.  前記Rは、式(a1):
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
     
    又は
    式(a2):
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
     
    (式中、Ra1、Ra2、Ra3、Ra4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~3のアルキル基である。)で表される基である、請求項6に記載の眼鏡レンズ。
  8.  式(2)における(ORfが、式(f4-1):
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006
     
    (式中、aは0~100であり、bは0~100であり、cは0~100であり、a+b+cは10~200である。)で表される基である、請求項5に記載の眼鏡レンズ。
  9.  前記防汚層の表面自由エネルギーの合計値が10.0mJ/m2超である、請求項1~8のいずれか一項に記載の眼鏡レンズ。
  10.  前記防汚層の表面自由エネルギーの塩基成分が0.95mJ/m2超である、請求項1~8のいずれか一項に記載の眼鏡レンズ。
  11.  シリル基及びフッ素化アルキル基を有する化合物(A)を10~70質量%と、
     片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有し、且つ、ポリシロキサン鎖構造を有する化合物(B)を30~90質量%と、
    を含有する防汚剤組成物。
  12.  シリル基及びフッ素化アルキル基を有する化合物(A)と、
     片末端にシリル基を有し、且つ、他の末端に反応性基を有し、且つ、シリルオキシ鎖部位を有する化合物(B)と、
    を含有する防汚剤組成物により防汚層を眼鏡レンズに形成する工程を含む、眼鏡レンズの製造方法。
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