WO2023033150A1 - 加飾シート、加飾部材および表示システム - Google Patents

加飾シート、加飾部材および表示システム Download PDF

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Abstract

加飾シートは、意匠を表示する加飾層を有する。加飾層に穴51が設けられている。穴の径は150μm以下である。2.0mmの幅の光学くしを用いて測定される透過像鮮明度は55%以下である。

Description

加飾シート、加飾部材および表示システム
 本開示は、加飾シート、加飾部材および表示システムに関する。
 例えば特許文献1(JP2001-331132A)に開示されているように、表示装置に重ねて配置される加飾シートが知られている。特許文献1の加飾シートは装飾を施された加飾層を有する。装飾を施された加飾層には、表示装置からの画像光が通過可能な多数の微細穴が設けられている。特許文献1の加飾シートは、非表示状態にある表示装置を隠蔽し、更に意匠性を付与する。その一方で、表示状態にある表示装置によって表示される画像は、加飾シートを介して観察され得る。
 ところが、加飾シートを介して表示装置の画像を観察する際、縞模様が観察されることがあった。すなわち、表示装置を表示状態とした際、縞模様が観察されることがあった。この縞模様は、加飾シートによって表示される意匠と、表示装置によって表示される画像のいずれとも関連性を持たない。縞模様は、人間の裸眼で観察可能なピッチで配列された複数の筋を含む。各筋は配列方向と交差する方向へ線状に延びる。
 本開示は、縞模様の発生抑制を目的とする。
 本開示の一実施の形態による第1の加飾シートは、
 意匠を表示する加飾層を備え、
 前記加飾層に穴が設けられ、
 前記穴の径は150μm以下であり、
 2mmの幅の光学くしを用いて測定される透過像鮮明度は55%以下である。
 本開示の一実施の形態による第2の加飾シートは、
 意匠を表示する加飾層を備え、
 前記加飾層に穴が設けられ、
 2.0mmの幅の光学くしを用いて測定される透過像鮮明度は55%以下であり、
 透過ヘイズは30%以上である。
 本開示の一実施の形態による第1の加飾部材は、
 意匠を表示する加飾層と、
 前記加飾層と重ねられた透光層と、を備え、
 前記加飾層に穴が設けられ、
 前記穴の径は150μm以下であり、
 2mmの幅の光学くしを用いて測定される透過像鮮明度は55%以下である。
 本開示の一実施の形態による第2の加飾部材は、
 意匠を表示する加飾層と、
 前記加飾層と重ねられた透光層と、を備え、
 前記加飾層に穴が設けられ、
 2.0mmの幅の光学くしを用いて測定される透過像鮮明度は55%以下であり、
 透過ヘイズは30%以上である。
 本開示の一実施の形態による第1の表示システムは、
 表示装置と、
 前記表示装置と重ねられた、本開示の一実施の形態による第1及び第2の加飾シートのいずれかと、を備える。
 本開示の一実施の形態による第2の表示システムは、
 表示装置と、
 前記表示装置と重ねられた、本開示の一実施の形態による第1及び第2の加飾部材のいずれかと、を備える。
 本開示によれば、縞模様の発生を抑制できる。
図1は、一実施の形態を説明する図であって、表示システムの一例を概略的に示す分解斜視図である。 図2Aは、図1の表示システムを正面から示す平面図であり、表示装置は非表示状態にある。 図2Bは、図1の表示システムを正面から示す平面図であり、表示装置は表示状態にある。 図3Aは、図1の表示システムの一適用例を示す図である。 図3Bは、図1の表示システムの他の適用例を示す図である。 図3Cは、図1の表示システムの更に他の適用例を示す図である。 図4は、図1の表示システムに含まれる表示装置の画素配列の一例を示す平面図である。 図5Aは、図1の表示システムの断面図であって、表示システムに含まれ得る加飾部材の一例および加飾シートの一例を示している。 図5Bは、図1の表示システムの断面図であって、表示システムに含まれ得る加飾部材の他の例および加飾シートの他の例を示している。 図5Cは、図1の表示システムの断面図であって、表示システムに含まれ得る加飾部材の更に他の例および加飾シートの更に他の例を示している。 図6は、図1の表示システムに含まれ得る加飾シートの一例を正面から拡大して示す部分平面図である。 図7は、透過像鮮明度の測定方法を説明する図である。 図8は、透過像鮮明度の測定に用いられる光学くしを示す平面図である。 図9Aは、図5A及び図5Bの加飾部材および加飾シートに含まれ得る拡散層の一例を示す断面図である。 図9Bは、図5Cの加飾部材および加飾シートに含まれ得る拡散層の一例を示す断面図である。 図9Cは、図5Cの加飾部材および加飾シートに含まれ得る拡散層の更に他の例を示す断面図である。 図10は、図5Aの加飾シートの製造方法の一例を説明する図である。 図11は、図5Aの加飾シートの製造方法の一例を説明する図である。 図12は、図5Aの加飾シートの製造方法の一例を説明する図である。 図13Aは、図5Aに対応する断面図であって、加飾部材および加飾シートの一変形例を示す図である。 図13Bは、図5Aに対応する断面図であって、加飾部材および加飾シートの他の変形例を示す図である。 図14は、図5Aに対応する断面図であって、加飾部材および加飾シートの更に他の変形例を示す図である。 図15Aは、図5Aに対応する断面図であって、表示システムの一変形例を示す図である。 図15Bは、図5Aに対応する断面図であって、表示システムの他の変形例を示す図である。 図16Aは、図5Aに対応する断面図であって、表示システムの更に他の変形例を示す図である。 図16Bは、図5Aに対応する断面図であって、表示システムの更に他の変形例を示す図である。 図17Aは、図5Aに対応する断面図であって、表示システムの更に他の変形例を示す図である。 図17Bは、図5Aに対応する断面図であって、表示システムの更に他の変形例を示す図である。 図17Cは、図5Aに対応する断面図であって、表示システムの更に他の変形例を示す図である。 図17Dは、図5Aに対応する断面図であって、表示システムの更に他の変形例を示す図である。 図18は、実施例1及び6に係る加飾部材および表示システムの構成を模式的に示す側面図である。 図19は、実施例2~5に係る加飾部材および表示システムの構成を模式的に示す側面図である。 図20は、比較例1に係る加飾シートおよび表示システムの構成を模式的に示す側面図である。 図21は、比較例2に係る加飾シートおよび表示システムの構成を模式的に示す側面図である。 図22は、比較例3に係る加飾シートおよび表示システムの構成を模式的に示す側面図である。 図23は、実施例及び比較例の評価結果を示す表1である。 図24は、評価結果を示すグラフである。 図25は、実施例及び比較例の評価結果を示す表2である。 図26は、実施例及び比較例の評価結果を示す表3である。
 本開示の一実施の形態は、次の[1]~[25]に関する。
[1] 意匠を表示する加飾層を備え、
 前記加飾層に穴が設けられ、
 前記穴の径は150μm以下であり、
 2.0mmの幅の光学くしを用いて測定される透過像鮮明度は55%以下である、加飾シート。
[2] 透過ヘイズは30%以上である、[1]の加飾シート。
[3] 意匠を表示する加飾層を備え、
 前記加飾層に穴が設けられ、
 2.0mmの幅の光学くしを用いて測定される透過像鮮明度は55%以下であり、
 透過ヘイズは30%以上である、加飾シート。
[4] 前記透過像鮮明度は5%以上である、[1]~[3]のいずれかの加飾シート。
[5] 透過ヘイズは90%以下である、[1]~[4]のいずれかの加飾シート。
[6] 前記加飾層と重ねられた拡散層を更に備え、
 前記拡散層は、ベース部と、前記ベース部に保持された光拡散材と、を有する、[1]~[5]のいずれかの加飾シート。
[7] 前記加飾層と重ねられた拡散層を更に備え、
 前記拡散層は、前記加飾シートの表面を構成する凹凸面を有する、[1]~[6]のいずれかの加飾シート。
[8] 表示装置に重ねて用いられる加飾シートであって、
 前記加飾層と重ねられた拡散層を更に備え、
 前記拡散層は、前記表示装置と前記加飾層との間に位置する、[1]~[7]のいずれかの加飾シート。
[9] 表示装置に重ねて用いられる加飾シートであって、
 前記加飾層と重ねられた拡散層を更に備え、
 前記加飾層は、前記表示装置と前記拡散層との間に位置する、[1]~[7]のいずれかの加飾シート。
[10] 前記加飾層と重ねられた複数の拡散層を更に備える、[1]~[7]のいずれかの加飾シート。
[11] 前記加飾層と重ねられた二つの拡散層を更に備え、
 前記二つの拡散層は互いから離れている、[1]~[7]のいずれかの加飾シート。
[12] 表示装置に重ねて用いられる加飾シートであって、
 前記加飾層と重ねられた複数の拡散層を更に備え、
 前記複数の拡散層に含まれる少なくとも一つの拡散層は、前記表示装置と前記加飾層との間に位置する、[1]~[7]のいずれかの加飾シート。
[13] 前記加飾層と重ねられた複数の拡散層を更に備え、
 前記加飾層は、前記複数の拡散層に含まれる二つの拡散層の間に位置する、[1]~[7]のいずれかの加飾シート。
[14] 意匠を表示する加飾層と、
 前記加飾層と重ねられた透光層と、を備え、
 前記加飾層に穴が設けられ、
 前記穴の径は150μm以下であり、
 2.0mmの幅の光学くしを用いて測定される透過像鮮明度は55%以下である、加飾部材。
[15] 透過ヘイズは30%以上である、[14]の加飾部材。
[16] 意匠を表示する加飾層と、
 前記加飾層と重ねられた透光層と、を備え、
 前記加飾層に穴が設けられ、
 2.0mmの幅の光学くしを用いて測定される透過像鮮明度は55%以下であり、
 透過ヘイズは30%以上である、加飾部材。
[17] 表示装置に重ねて用いられる加飾シートであって、
 前記加飾層と重ねられた拡散層を更に備え、
 前記拡散層は、前記表示装置と前記加飾層との間に位置する、[14]~[16]のいずれかの加飾部材。
[18] 表示装置に重ねて用いられる加飾シートであって、
 前記加飾層と重ねられた拡散層を更に備え、
 前記加飾層は、前記表示装置と前記拡散層との間に位置する、[14]~[16]のいずれかの加飾部材。
[19] 前記加飾層と重ねられた複数の拡散層を更に備える、[14]~[16]のいずれかの加飾部材。
[20] 前記加飾層と重ねられた二つの拡散層を更に備え、
 前記二つの拡散層は互いから離れている、[14]~[16]のいずれかの加飾部材。
[21] 表示装置に重ねて用いられる加飾シートであって、
 前記加飾層と重ねられた複数の拡散層を更に備え、
 前記複数の拡散層に含まれる少なくとも一つの拡散層は、前記表示装置と前記加飾層との間に位置する、[14]~[16]のいずれかの加飾部材。
[22] 前記加飾層と重ねられた複数の拡散層を更に備え、
 前記加飾層は、前記複数の拡散層に含まれる二つの拡散層の間に位置する、[14]~[16]のいずれかの加飾部材。
[23] 表示装置に重ねて用いられる加飾シートであって、
 前記加飾層と重ねられた複数の拡散層を更に備え、
 前記複数の拡散層に含まれる少なくとも二つの拡散層は、前記表示装置と前記加飾層との間に位置する、[14]~[16]のいずれかの加飾部材。
[24] 表示装置と、
 前記表示装置と重ねられた[1]~[13]のいずれかの加飾シートと、を備える、表示システム。
[25] 表示装置と、
 前記表示装置と重ねられた[14]~[23]のいずれかの加飾部材と、を備える、表示システム。
 以下、図面を参照して本開示の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
 本件明細書において、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に限定されることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈する。
 本件明細書において、「シート」、「フィルム」及び「板」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて互いから区別されない。例えば「加飾シート」は、加飾フィルム又は加飾板と呼ばれる部材等と呼称の違いのみにおいて区別され得ない。
 本件明細書において、シート状(シート状、板状)の部材の法線方向とは、対象となるシート状(フィルム状、板状)の部材のシート面への法線または垂線と平行な方向のことを指す。「シート面(フィルム面、板面)」とは、対象となるシート状(フィルム状、板状)の部材を全体的且つ大局的に見た場合において対象となるシート状部材(フィルム状部材、板状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。
 本件明細書において、あるパラメータに関して複数の上限値の候補及び複数の下限値の候補が挙げられている場合、そのパラメータの数値範囲は、任意の1つの上限値の候補と任意の1つの下限値の候補とを組み合わせることによって構成されてもよい。一例として、「パラメータBは、A1以上でもよく、A2以上でもよく、A3以上でもよい。パラメータBは、A4以下でもよく、A5以下でもよく、A6以下でもよい。」との記載について検討する。この例において、パラメータBの数値範囲は、A1以上A4以下でもよく、A1以上A5以下でもよく、A1以上A6以下でもよく、A2以上A4以下でもよく、A2以上A5以下でもよく、A2以上A6以下でもよく、A3以上A4以下でもよく、A3以上A5以下でもよく、A3以上A6以下でもよい。
 方向の関係を図面間で明確にするため、いくつかの図面には、共通する符号を付した矢印により第1方向D1、第2方向D2及び第3方向D3を共通する方向として示している。矢印の先端側が、各方向の第1側である。矢印の先端とは逆側が各方向の第2側である。図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面から手前に向かう矢印を、例えば図2Aに示すように、円の中に点を設けた記号により示した。図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面の奥に向かう矢印を、例えば図5Aに示すように、円の中に×を設けた記号により示した。
 本件明細書で用いる「抑制」とは、実現や発生等をおさえとどめて実現や発生等を妨げることを意味する。「抑制」とは、実現や発生等を完全に防止することだけでなく、実現や発生等の可能性を低減することや実現や発生等を起こりにくくすること等も意味する。
 図1~図17Dは一実施の形態を説明する図である。図1は、表示システムの一具体例を示す分解斜視図である。図1に示すように、表示システム10は、表示装置20と、表示装置20に重ねられた加飾部材30と、を有している。
 表示装置20は、表示状態において画像光を射出する。表示装置20は、表示状態において、観察者が観察可能な画像を表示面21に表示する。表示装置20は、非表示状態において、画像を形成する画像光の射出を停止する。
 加飾部材30は加飾シート40を含んでいる。加飾シート40は意匠を表示する。加飾部材30は、表示面21を覆う。表示装置20が非表示状態にある場合、加飾部材30は、表示装置20の表示面21を隠蔽する。非表示状態において、加飾部材30は、図2Aに示すように、加飾シート40に設けられた意匠を表示する。表示状態において、加飾部材30は、図2Bに示すように、表示装置20によって表示される画像の透過観察を可能にする。図2Bでは、傘を表現したマークが表示されている。図2A及び図2Bは、表示装置20及び加飾部材30が積層された積層方向である第3方向D3から表示システム10を示す平面図である。
 本実施の形態による加飾部材30及び加飾シート40には、表示装置20が表示状態にある場合に加飾部材30及び加飾シート40上における縞模様の発生を抑制する工夫がなされている。より具体的には、加飾部材30及び加飾シート40の光学物性を調節しておくことによって、縞模様の発生を抑制する。
 以下、図示された具体例を参照して一実施の形態を説明する。
 表示システム10は、種々の用途に適用可能である。表示システム10は、移動可能な装置としての移動体の内装に適用できる。移動体として、自動車、船、飛行機等が例示される。図3Aに示された一具体例において、表示システム10は、自動車のセンターコンソールに適用されている。図3Aの例において、表示システム10は、カーナビゲーションシステム、ステレオ、通信端末等を構成し得る。表示システム10は、建物の内装として、壁、扉、天井等にも適用され得る。また、表示システム10は、家具、家電製品等の各種装置にも適用可能である。図3Bに示された例において、表示システム10は、机に適用されている。図3Cに示された例において、表示システム10は、冷蔵庫に適用されている。
 図1に示すように、表示システム10は、表示装置20及び加飾部材30を有している。加飾部材30は、加飾シート40を含んでいる。表示装置20は、表示面21を有している。加飾シート40は、表示面21を覆っている。表示システム10は、加飾シート40による意匠を表現することができる。この加飾シート40によれば、周囲環境と調和させながら表示装置20を設置できる。
 図示された例において、表示面21は、平面視において、矩形形状を有している。矩形形状の表示面21は、第1方向D1及び第2方向D2に延びている。また、表示装置20及び加飾部材30は、表示面21への法線方向であって、第1方向D1及び第2方向D2の両方に垂直な第3方向D3に重ねられている。第3方向D3は積層方向となっている。
 図1及び図2に示された表示システム10は、平板状に示されている。しかしながら、表示システム10の各構成要素が湾曲や屈曲することによって、表示システム10が湾曲や屈曲してもよい。例えば、加飾部材30のみが湾曲や屈曲してもよい。また、加飾部材30と、表示装置20の少なくとも表示面21とが湾曲や屈曲してもよい。
 表示装置20は、複数の画素を有している。表示装置20は、ドットマトリックス方式を採用している。図4に示すように、各画素が、各ドットを形成する。表示装置20は、画素毎に発光状態を制御することによって、表示面21に所望の画像を形成する。表示装置20として、液晶表示装置、EL表示装置とも呼ばれるエレクトロルミネッセンス表示装置等が例示される。各画素が、発光ダイオード等の発光体で構成されてもよい。
 図5Aに示された例において、表示装置20は、面光源装置22及び表示パネル25を有している。面光源装置22は、面状に光を発光する装置である。面光源装置22は、光を発光する発光面23を有している。発光面23は、表示面21と同様に、平面視において矩形形状を有している。発光面23は、第1方向D1及び第2方向D2の両方に沿って延びる端縁を有している。面光源装置22として、特に限定されることなく、種々の型式、例えばエッジライト型や直下型の装置を用いてもよい。表示パネル25は、面光源装置22と第3方向D3に重ねられている。表示パネル25は、例えば液晶表示パネルである。表示パネル25は、面光源装置22からの面状光の透過を、画素毎に制御することによって画像を形成してもよい。
 図4は、表示装置20における画素配列の一例を示している。図示された表示装置20は、互いに異なる色を発光する第1画素26A、第2画素26B及び第3画素26Cを含んでいる。複数の第1画素26Aは、互いに非平行な第1画素配列方向DP1及び第2画素配列方向DP2に配列されている。とりわけ図示された例において、第1画素配列方向DP1及び第2画素配列方向DP2は直交している。複数の第1画素26Aは、第1画素配列方向DP1に第1画素配列ピッチPP1で配列されている。複数の第1画素26Aは、第2画素配列方向DP2に第2画素配列ピッチPP2で配列されている。
 同様に、複数の第2画素26Bは、第1画素配列方向DP1に第1画素配列ピッチPP1で配列されている。複数の第2画素26Bは、第2画素配列方向DP2に第2画素配列ピッチPP2で配列されている。複数の第3画素26Cは、第1画素配列方向DP1に第1画素配列ピッチPP1で配列されている。複数の第3画素26Cは、第2画素配列方向DP2に第2画素配列ピッチPP2で配列されている。
 第1画素26A、第2画素26B及び第3画素26Cは、第1画素配列方向DP1に交互に配列されている。複数の第1画素26Aが第2画素配列方向DP2に連続して配列されている。複数の第2画素26Bが第2画素配列方向DP2に連続して配列されている。複数の第3画素26Cが第2画素配列方向DP2に連続して配列されている。第1画素配列方向DP1に連続して配置された一つの第1画素26A、一つの第2画素26B及び一つの第3画素26Cによって、単位画素が形成されている。図4は、点線で囲むことによって一つの単位画素を例示している。
 一例として、第1画素26Aは赤色の画像光を発光する。第2画素26Bは緑色の画像光を発光する。第3画素26Cは青色の画像光を発光する。図示された例において、第1画素配列方向DP1は第1方向D1と平行である。第2画素配列方向DP2は第2方向D2と平行である。
 表示装置20における画素の配列は、図示された例に限られず、種々の構成を採用してもよい。加飾シート40が適用される表示装置20の画素の配列ピッチは、例えば、40μm以上500μm以下でもよい。この範囲であれば、光学物性を調節された本実施の形態による加飾部材30又は加飾シート40との組合せにおいて、縞模様の発生を効果的に抑制できる。図3Aに示された移動体に用いられ得る表示装置20の画素の配列ピッチは、例えば、40μm以上200μm以下でもよい。図3B及び図3Cに示された家電製品、家具等に用いられ得る表示装置20の画素の配列ピッチは、例えば、120μm以上300μm以下でもよい。このような画素配列を有した表示装置20であれば、光学物性を調節された本実施の形態による加飾部材30又は加飾シート40との組合せにおいて、縞模様の発生を効果的に抑制できる。
 なお、画素の配列ピッチとは、いわゆるサブ画素の配列ピッチPP1,PP2である。言い換えると、画素の配列ピッチとは、表示装置20に含まれる複数の画素26のうちの同一色の画素26A,26B,26Cについての配列ピッチである。
 加飾部材30は、加飾シート40と、加飾シート40と接合した透光層35と、を有している。図示された加飾部材30は、加飾部材30を表示装置20に接合する接合層32を更に有している。上述したように、表示装置20が非表示状態にある場合、図2Aに示すように加飾部材30に形成された意匠が明瞭に観察される。表示装置20が表示状態にある場合、加飾部材30は、表示装置20からの画像光を透過する。観察者は、加飾部材30を介して、表示面21に形成される画像を観察できる。
 表示画像の視認性の観点から、加飾部材30の第3方向D3への全光線透過率は、3%以上でもよく、5%以上でもよく、10%以上でもよい。また、表示面21を隠蔽する観点から、加飾部材30の第3方向D3への全光線透過率は、50%以下でもよく、40%以下でもよく、30%以下でもよい。加飾部材30の全光線透過率の下限値のいずれかと、加飾部材30の全光線透過率の上限値のいずれかとを任意に組み合わせて、加飾部材30の全光線透過率の範囲を設定できる。全光線透過率は、JIS K 7361-1: 1997に準拠してヘーズメーターHM‐150N((株)村上色彩技術研究所)を用いて測定された値とする。
 加飾部材30の第3方向D3への厚みは、加飾部材30の用途等に応じて適宜選択される。加飾部材30の第3方向D3への厚みは、1mm以上でもよく、2mm以上でもよい。加飾部材30の第3方向D3への厚みは、8mm以下でもよく、5mm以下でもよい。加飾部材30の厚みの下限値のいずれかと、加飾部材30の厚みの上限値のいずれかとを任意に組み合わせて、加飾部材30の厚みの範囲を設定できる。
 加飾シート40は意匠を有し、表示システム10に意匠性を付与する。また、加飾シート40は、表示装置20からの画像光が透過できるように構成されている。加飾シート40は、加飾部材30によって表現される意匠を表示する加飾層50と、加飾層50と重ねられた基材45と、を有している。第3方向D3からの観察において加飾層50が表示面21を覆うように、加飾シート40は表示装置20に重ねられる。この配置により、加飾層50は、表示面21を隠蔽し得る。画像光が透過できるように、加飾層50には穴51が設けられている。
 加飾シート40の第3方向D3への厚みは、加飾部材30の用途等に応じて適宜選択される。加飾シート40の第3方向D3への厚みは、75μm以上でもよく、100μm以上でもよい。加飾シート40の第3方向D3への厚みは、300μm以下でもよく、250μm以下でもよい。加飾シート40の厚みの下限値のいずれかと、加飾シート40の厚みの上限値のいずれかと、を任意に組み合わせて、加飾シート40の厚みの範囲を設定できる。
 表示画像の視認性の観点から、加飾シート40の第3方向D3への全光線透過率は、3%以上でもよく、5%以上でもよく、10%以上でもよい。また、表示面21を隠蔽する観点から、加飾シート40の第3方向D3への全光線透過率は、50%以下でもよく、40%以下でもよく、30%以下でもよい。加飾シート40の全光線透過率の下限値のいずれかと、加飾シート40の全光線透過率の上限値のいずれかと、を任意に組み合わせて、加飾シート40の全光線透過率の範囲を設定できる。
 基材45は加飾層50を支持する。基材45はシート状である。基材45は、加飾層50と第3方向D3に積層されている。図4に示された例において、基材45は、第3方向D3において加飾層50と表示装置20との間に位置している。基材45は透明であり、画像光は基材45を透過する。基材45として、樹脂製のフィルムを用いることができる。基材45の材料として、例えば、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ABS(アクリロニトリル ブタジエン スチレン共重合体)、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、環状ポリオレフィン等が例示される。基材45の第3方向D3への厚みを、75μm以上としてもよく、100μm以上としてもよく、125μm以上としてもよい。基材45の第3方向D3への厚みを、500μm以下としてもよく、400μm以下としてもよく、300μm以下としてもよい。基材45の厚みの下限値のいずれかと、基材45の厚みの上限値のいずれかとを任意に組み合わせて、基材45の厚みの範囲を設定できる。
 本件明細書で用いる「可視光透過性」や「透明」とは、可視光透過率が、50%以上であることを意味し、80%以上でもよい。「可視光遮光性」とは、可視光透過率が、5%以下であることを意味し、1%以下でもよい。可視光透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV-3100PC」、JIS K 0115準拠品)を用いて、波長380nm以上780nm以下の1nmごとの波長にて入射角0°で測定した各波長の透過率の平均値として特定される。
 加飾層50には、意匠が形成されている。加飾層50は、図形、パターン、デザイン、色彩、絵、写真、キャラクター、マーク、ピクトグラム、文字や数字などの絵柄を、意匠として設けられてもよい。加飾層50は、背景を表示する意匠表現を行うこともできる。例えば、表示システム10が設けられる周辺環境と加飾シート40を調和させることができる意匠として、木目調や大理石調の絵柄、金属調の質感、幾何学模様を、加飾層50が表示してもよい。加飾層50は、印刷によって形成されてもよい。加飾層50は、転写によって形成されてもよい。加飾層50の厚みは、例えば、1μm以上50μm以下でもよい。
 図5A~図6に示すように、画像光の透過を可能とする穴51が加飾層50に設けられている。加飾層50は、意匠を形成する加飾部50Aと、加飾部50Aの非形成部としての透過部50Bと、を含んでいる。加飾部50Aは、加飾層50のうちの穴51が設けられていない領域によって形成されている。透過部50Bは、加飾層50のうちの穴51が設けられている領域によって形成されている。加飾部50Aは、加飾層50が形成されている部分である。透過部50Bは、加飾層50のうちの加飾部50Aの非形成部である。透過部50Bは、加飾層50のうちの後述する意匠層52の非形成部である。透過部50Bは、加飾シート40のうちの表示装置20からの画像光が透過する部分となる。透過部50Bは、高い可視光透過性を有している。
 図5A~図5Cに示す例のように、画像光の透過を可能とする穴51は、加飾層50に形成された貫通孔でもよい。図5A~図5Cに示された例において、加飾層50は意匠層52及び遮光層54を含む。穴51は、意匠層52及び遮光層54の両方を貫通している。画像光の透過を可能とする穴51は、加飾層50の全厚みを貫通する貫通孔でなくてもよい。
 図6は、加飾シート40を示す部分平面図である。図6に示すように、穴51は点状に分散して加飾層50に設けられている。すなわち、穴51は二次元配列されている。とりわけ図6に示された例において、穴51は第1方向D1及び第2方向D2のそれぞれに一定の配列ピッチで配列されている。図6に示すように、平面視における加飾シート40は、加飾部50A及び透過部50Bに区分けされ得る。図示された例において、穴51の位置、穴51の形状及び穴51の面積が、それぞれ、透過部50Bの位置、透過部50Bの形状および透過部50Bの面積を決めている。穴51の平面視の形状は特に限定されない。例えば、穴51の平面視形状として、円形状、楕円形状等の曲線輪郭を含んだ形状、三角形形状、四角形形状、五角形形状、六角形形状、八角形形状等の多角形形状、多角形形状の角を面取りした形状等が、例示される。光学特性の等方性を確保する上で、穴の平面視形状は円形状でもよい。図6に示された例において、穴51の平面視形状は円である。
 平面視における加飾層50の面積に対する穴51が占める面積の割合を、加飾層50の開口率と定義する。平面視における穴51の輪郭は、可視光の透過を可能にして画像の観察に寄与し得る部分の輪郭として、特定される。貫通孔として形成された穴51の輪郭は、第3方向D3への投影において加飾層50を貫通している部分の輪郭となる。貫通孔として形成された各穴51の面積は、第3方向D3への投影において加飾層50を貫通している部分の面積とする。すなわち、第3方向D3の全厚みに亘って加飾層50を貫通している領域であって、第3方向D3に進む光が加飾部50Aに入射することなく加飾層50を通過し得る領域の面積を、各穴51の面積とする。このように定義される各穴51の面積が、第3方向D3からの観察において、表示装置の観察を可能にする領域となる。
 加飾層50の開口率の下限値は、好ましくは、表示装置20が画像を表示している状態で十分明瞭に画像を観察し得るよう決定される。加飾層50の開口率は、5%以上でもよく、10%以上でもよく、15%以上でもよい。加飾層50の開口率の上限値は、好ましくは、表示装置20が画像を表示していない非表示状態で十分明瞭に加飾層50の意匠を観察し得るよう決定される。加飾層50の開口率は、50%以下でもよく、45%以下でもよく、40%以下でもよい。加飾層50の開口率の下限値のいずれかと、加飾層50の開口率の上限値のいずれかとを任意に組み合わせて、加飾層50の開口率の範囲を設定できる。
 開口率の特定は、(株)キーエンス製のデジタルマイクロスコープVHX-6000を用いて行う。具体的には、裏面側から光を照射した状態で、透過モードで、画像を撮影し、光が抜けてくる部分を穴51として、特定する。さらに、穴51が点状に分散して加飾層50内に設けられている場合、各穴51の面積は次のようにして特定される。(株)キーエンス製のデジタルマイクロスコープVHX-6000を用いて、まず、当該穴51の外輪郭上に位置する三点であって、中心角で約120°互いから離れると判断される三点を測定者が選択する。次に、特定された三点を通過する円が、画像処理によって特定される。特定された円の直径から当該円の面積が特定される。このようにして、各穴の面積を、当該穴に対応する円の面積として、特定することによって、開口率(%)が特定される。
 加飾層50に設けられる穴51の径の下限値は、好ましくは、表示装置20が画像を表示している表示状態に画像を十分明瞭に観察し得るよう決定される。穴51の径は、30μm以上でもよく、35μm以上でもよく、40μm以上でもよい。加飾層50に設けられる穴51の径の上限値は、好ましくは、表示装置20が画像を表示していない非表示状態に加飾層50の意匠を十分明瞭に観察し得るよう決定される。穴51の径は、150μm以下でもよく、120μm以下でもよく、100μm以下でもよく、90μm以下でよく、80μm以下でよい。穴51の径の下限値のいずれかと、穴51の径の上限値のいずれかとを任意に組み合わせて、穴51の径の範囲を設定できる。
 穴51が点状に分散して加飾層50内に設けられている場合、穴51の径は、開口率を特定する際と同様にして当該穴51の外輪郭上の三点から円を特定し、特定された円の直径とする。すなわち、まず、当該穴51の外輪郭上に位置する三点であって、中心角で約120°互いから離間すると判断される三点を測定者によって選択する。次に、選択された三点を通過する円が、画像処理によって特定される。特定された円の直径を穴51の径とする。穴51の径の特定には、(株)キーエンス製のデジタルマイクロスコープVHX-6000を用いる。
 平面視における隣り合う二つの穴51の中心間距離を穴51の配列ピッチと定義する。加飾層50に設けられる穴51の配列ピッチの下限値は、好ましくは、表示装置20が画像を表示していない非表示状態に加飾層50の意匠を十分明瞭に観察し得るよう決定される。穴51の配列ピッチは、40μm以上でもよく、50μm以上でもよく、60μm以上でもよい。加飾層50に設けられる穴51の配列ピッチの上限値は、好ましくは、表示装置20が画像を表示している表示状態に画像を十分明瞭に観察し得るよう決定される。穴51の配列ピッチは、500μm以下でもよく、250μm以下でもよく、160μm以下でもよい。穴51の配列ピッチの下限値のいずれかと、穴51の配列ピッチの上限値のいずれかと、を任意に組み合わせて、穴51の配列ピッチの範囲を設定できる。
 穴51の配列ピッチを特定するにあたって、各穴51の中心位置を特定する。穴51が点状に分散して加飾層50内に設けられている場合、穴51の中心位置は、開口率を特定する際と同様にして当該穴51の外輪郭上の三点から円を特定し、特定された円の中心とする。すなわち、まず、当該穴51の外輪郭上に位置する三点であって、中心角で約120°互いから離間すると判断される三点を測定者によって選択する。次に、選択された三点を通過する円が、画像処理によって特定される。特定された円の中心の位置を穴51の中心位置とする。穴51の配列ピッチの特定には、(株)キーエンス製のデジタルマイクロスコープVHX-6000を用いる。
 図5Aに示された加飾層50は、意匠を表示する意匠層52と、意匠層52と重ねられた遮光層54と、を含んでいる。意匠層52及び遮光層54は、第3方向D3に重ねられている。遮光層54が、意匠層52よりも、第3方向D3における基材45側に位置している。つまり、遮光層54は、第3方向D3において意匠層52と基材45との間に位置する。
 図5Aに示された例において、加飾部材30によって表現される意匠は意匠層52に形成されている。すなわち、意匠層52は上述したように絵柄を意匠として設けられてもよい。意匠層52は背景を表示する意匠表現を行ってもよい。例えば、意匠層52は、遮光層54上に印刷によって形成された印刷層でもよい。意匠層52は、遮光層54上に転写された転写層でもよい。
 意匠層52の材料は、色材を含んだ樹脂としてもよい。色材として、顔料や染料を用いてもよい。樹脂材料として、例えば、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル-アクリル共重合体、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ニトロセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等が挙げられる。これらの材料は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。意匠層52の厚さは、例えば、0.5μm以上、50μm以下である。
 遮光層54は、意匠層52の背面側に配置されている。遮光層54は、表示装置20から意匠層52を覆っている。遮光層54は、表示装置20からの画像光が意匠層52に入射しないよう、光を吸収する機能を有してもよい。すなわち、遮光層54は、可視光遮光性を有してもよい。遮光層54は、バインダー樹脂部と、バインダー樹脂部に保持された光吸収粒子と、を有してもよい。光吸収粒子としては、カーボンブラックやチタンブラック等の黒色顔料を例示することができる。
 この例において、画像光は、穴51を通過することで加飾シート40を透過する。すなわち、画像光は、加飾層50の透過部50Bを透過し、加飾層50の加飾部50Aで遮光される。これにより、表示装置20によって表示される画像の色変化を抑制できる。また、意匠層52によって形成される意匠を濃く明瞭に表示できる。
 遮光層54のバインダー樹脂部の材料として、例えば、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル-アクリル共重合体、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ニトロセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等が挙げられる。これらの材料は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。遮光層54の厚さは、例えば、1μm以上、20μm以下である。
 図5Aに示すように、カバー層56は、第3方向D3における基材45とは反対側から加飾層50を覆っている。すなわち、加飾層50は、第3方向D3においてカバー層56及び基材45の間に位置する。カバー層56は、透明であり、画像光を透過させる。図示されたカバー層56は、加飾層50を覆い、且つ、穴51にも充填されている。穴51内において、カバー層56は基材45に接触している。穴51内において、カバー層56は基材45に接合していてもよい。図5Aに示された例において、穴51内のカバー層56によって透過部50Bが形成されている。このカバー層56は、加飾部50Aを保護し、かつ、穴51に埃等の異物が入ることを抑制する。ポリメタクリル酸メチル樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリプロピレン、ウレタン樹脂、ポリエチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、エポキシ、ポリカーボネート、ポリスチレン等が、カバー層56の材料として例示される。カバー層56は、加飾部材30及び加飾シート40から省略してもよい。
 透光層35は、加飾シート40に接合している。透光層35は、透明であり、画像光を透過させる。透光層35は、加熱ラミネーションにより加飾シート40に接合した層としてもよい。透光層35は、射出成形によって、加飾シート40に接合した状態で作製された層としてもよい。透光層35が加飾シート40と重ねられることによって、加飾部材30に所望の形状が付与される。透光層35の材料として、樹脂が例示される。樹脂である透光層35の材料として、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ABS(アクリロニトリル ブタジエン スチレン共重合体)、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等が例示される。
 なお、本件明細書において「粘着」と「接着」は区別されない。また、「接合」は、「粘着」、「接着」、「溶着」等を含む。
 接合層32は、種々の公知の粘着材や接着材の層としてもよい。接合層32を用いて、加飾シート40及び加飾部材30が表示装置20と接合される。接合層32として、例えば、Optical Clear Adhesiveとも呼ばれる光学粘着シートを用いてもよい。接合層32は、加飾部材30及び加飾シート40から省略してもよい。
 ところで、2.0mmの幅Wの光学くしを用いて測定される加飾部材30の透過像鮮明度は、55%以下でもよく、50%以下でもよく、45%以下でもよく、40%以下でもよい。透過鮮鮮明度の上限値をこのように設定された加飾部材30によれば、上述した穴51の径との組合せにおいて、表示装置20の表示状態における縞模様の発生を効果的に抑制できる。同様に、2.0mmの幅Wの光学くしを用いて測定される加飾シート40の透過像鮮明度は、55%以下でもよく、50%以下でもよく、45%以下でもよく、40%以下でもよい。透過像鮮明度の上限値をこのように設定された加飾シート40によれば、上述した穴51の径との組合せにおいて、表示装置20の表示状態における縞模様の発生を効果的に抑制できる。
 透過像鮮明度とは、JIS K 7374:2007において規定される透過光で測定された像鮮明度の値である。透過像鮮明度は、像鮮明度測定装置70としてのスガ試験機(株)製の写像性測定器ICM-1Tによって測定された値とする。図7に示すように、像鮮明度測定装置70は、光源71と、スリット72と、第1レンズ73と、第2レンズ74と、光学くし75と、受光器76と、を有している。図8に示すように、光学くし75は、一方向DXに配列された遮光部75bおよび透明部75aを有している。遮光部75bおよび透明部75aは、一方向DXに交互に配置されている。各遮光部75bは、一方向DXに直交する方向DYに細長く延びている。各透明部75aは、一方向DXに直交する方向DYに細長く延びている。隣り合う遮光部75b及び透明部75aの幅Wは同一となっている。ただし、一方向DXにおける位置に応じ、遮光部75b及び透明部75aの幅Wは、0.125mm、0.25mm、0.5mm、1.0mm、2.0mmと変化する。光学くし75は、一方向DXにおける端に、一つの幅太の遮光部75cを有している。
 像鮮明度測定装置70を用いたサンプルSの透過像鮮明度の測定は、次のように行われる。まず、光源71から光が発せられる。光源71からの光が、方向DYと平行に延びるスリット72を透過する。その後、第1レンズ73によって平行光となる。この平行光がサンプルSに照射される。サンプルSを透過した光は、第2レンズ74によって集光されて光学くし75に照射される。なお、光源71から光は、表示装置20からの画像光と同様の向きで加飾部材30及び加飾シート40のサンプルSを透過するよう、サンプルSを配置する。すなわち、加飾部材30及び加飾シート40の表示装置20の側を向く面が、光源71、スリット72及び第1レンズ73の側を向く。光学くし75を透過した光は、受光器76に受光される。受光器76は、光量を測定する。光量の測定中に、光学くし75を一方向DXに移動させる。光学くし75の一定の幅Wの遮光部75b及び透明部75aの領域に光が照射されている状態で測定される光量の最大値M及び最小値mから、以下の式にしたがって当該幅Wの透過像鮮明度Cが算出される。
   C〔%〕={(M-m)/(M+m)}×100
 加飾部材30及び加飾シート40の透過像鮮明度の下限値は、表示装置20によって表示される画像が鮮明に観察され得るように設定してもよい。具体的には、2.0mmの幅Wの光学くし75を用いて測定される加飾部材30の透過像鮮明度は、5%以上でもよく、10%以上でもよく、15%以上でもよく、20%以上でもよい。透過像鮮明度の下限値をこのように設定された加飾部材30によれば、上述した穴51の径との組合せにおいて、表示装置20によって表示される画像を鮮明に透過観察できる。同様に、2.0mmの幅Wの光学くしを用いて測定される加飾シート40の透過像鮮明度は、5%以上でもよく、10%以上でもよく、15%以上でもよい。透過像鮮明度の下限値をこのように設定された加飾シート40によれば、上述した穴51の径との組合せにおいて、表示装置20によって表示される画像を鮮明に透過観察できる。
 このような加飾部材30の透過像鮮明度の下限値のいずれかと、上述した加飾部材30の透過像鮮明度の上限値のいずれかと、を任意に組み合わせて、加飾部材30の透過像鮮明度の範囲を設定できる。このような加飾シート40の透過像鮮明度の下限値のいずれかと、上述した加飾シート40の透過像鮮明度の上限値のいずれかと、を任意に組み合わせて、加飾シート40の透過像鮮明度の範囲を設定できる。
 また、上述した加飾部材30の透過像鮮明度との組合せにおいて、加飾部材30の透過ヘイズは、30%以上でもよく、40%以上でもよく、50%以上でもよく、60%以上でもよい。透過ヘイズの下限値をこのように設定された加飾部材30によれば、上述した透過像鮮明度との組合せにおいて、表示装置20の表示状態における縞模様の発生をより効果的に抑制できる。同様に、上述した加飾シート40の透過像鮮明度との組合せにおいて、加飾シート40の透過ヘイズは、30%以上でもよく、40%以上でもよく、50%以上でもよく、60%以上でもよい。透過ヘイズの下限値をこのように設定された加飾シート40によれば、上述した透過像鮮明度との組合せにおいて、表示装置20の表示状態における縞模様の発生をより効果的に抑制できる。
 加飾部材30及び加飾シート40の透過ヘイズの上限値は、表示装置20によって表示される画像が鮮明に観察され得るように設定してもよい。具体的には、加飾部材30の透過ヘイズは、90%以下でもよく、85%以下でよく、80%以下でもよい。透過ヘイズの上限値をこのように設定された加飾部材30によれば、表示装置20によって表示される画像を鮮明に透過観察できる。同様に、加飾シート40の透過ヘイズは、90%以下でもよく、85%以下でもよく、80%以下でもよい。透過ヘイズの上限値をこのように設定された加飾シート40によれば、表示装置20によって表示される画像を鮮明に透過観察できる。
 このような加飾部材30の透過ヘイズの上限値のいずれかと、上述した加飾部材30の透過ヘイズの下限値のいずれかと、を任意に組み合わせて、加飾部材30の透過ヘイズの範囲を設定できる。このような加飾シート40の透過ヘイズの上限値のいずれかと、上述した加飾シート40の透過ヘイズの下限値のいずれかと、を任意に組み合わせて、加飾シート40の透過ヘイズの範囲を設定できる。
 透過ヘイズ(%)は、JIS K 7136:2000に準拠してヘーズメーターHM‐150N((株)村上色彩技術研究所)を用いて特定される。
 図5Aに示すように、図示された加飾部材30及び加飾シート40は拡散層60を更に含んでいる。この拡散層60の拡散機能によって、上述した透過像性明度の値および透過ヘイズの値を調節できる。拡散層60は、透過部50Bでの画像光の透過を許容する程度の可視光透過率を有している。
 図5Aに示された例において、拡散層60は、第3方向D3において基材45と透光層35との間に位置している。つまり拡散層60は、積層方向である第3方向D3の両側において他の構成要素と密着している。図示された拡散層60は、構成要素が第3方向D3に重ねられた加飾部材30における中間に位置している。すなわち、図5Aに示された拡散層60の拡散機能は、内部拡散に起因している。
 内部拡散機能を有する拡散層60としては、図9Aに示すように、ベース部61と、ベース部61に保持された光拡散材62と、を有した拡散層60を用いてもよい。この拡散層60では、ベース部61と光拡散材62との間の屈折率差に起因して、または、光拡散材62自体が有する反射性に起因して、屈折または反射等の光学作用により、光拡散材62に入射する光の進行方向を変化させる。この光学作用によって、光拡散を生じさせる。内部拡散によれば、光拡散材62の大きさ、添加量、材料等によって拡散機能の程度を調節しやすい。内部拡散によれば、表面拡散と異なり、表面を構成する層以外にも、光拡散材62を添加して拡散機能を付与できる。光拡散材の粒径は、10μm以上15μm以下としてもよい。
 光拡散材の粒径は、(株)キーエンス製のデジタルマイクロスコープVHX-6000を用いて測定することができる。具体的には、表面側から光を照射した状態で、反射モードで、画像を撮影し、光拡散材62の投影円の直径を測定することにより算出することができる。光拡散材62の投影円の直径は、上述した穴51の直径と同様に求める。すなわち、当該光拡散材62の外輪郭上に位置する三点であって、中心角で約120°互いから離れると判断される三点を測定者が選択する。次に、特定された三点を通過する円が、画像処理によって特定される。特定された円の直径を、当該光拡散材62の投影円の直径とする。
 ベース部61の材料は透明であってもよい。ベース部61の材料は樹脂であってもよい。ベース部61の材料として、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体(MBS)、アクリル樹脂、メタクリレート-スチレン系樹脂、アクリレート-スチレン系樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が例示される。これらの中でも、比較的屈折率が高い、屈折率が1.55~1.60程度の透明樹脂、例えばポリカーボネート樹脂(n=1.60)等を好ましく使用できる。
 光拡散材62は、ベース部61に含有された状態において、入射光の進行方向を変化させ得る。光拡散材62として、硫酸バリウム粒子、ガラス粒子、水酸化アルミニウム粒子、炭酸カルシウム粒子、シリカ(二酸化珪素)粒子、酸化チタン粒子等の無機系粒子が例示される。光拡散材62として、メラミンビーズ、アクリルビーズ、アクリル-スチレンビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリスチレンビーズ、塩ビビーズ、シリコンーン系ビーズ等の有機系粒子が例示される。
 内部拡散による拡散層60の拡散機能を強化することによって、加飾部材30及び加飾シート40の透過像鮮明度を低下させ得る。ただし、加飾部材30及び加飾シート40の透過像鮮明度は、光拡散材62の含有割合を増加させても、十分に低下しないことがある。その一方で、加飾部材30及び加飾シート40の透過像鮮明度は、光拡散材62の含有割合を維持しながら、光拡散材62の粒径を大きくしても、低下し得る。さらに、加飾部材30及び加飾シート40の透過像鮮明度は、光拡散材62の含有割合や光拡散材62の粒径を維持しながら拡散層60の第3方向D3に沿った厚みを厚くすることによって、有効に低下する。拡散層60の厚みを厚くすることによれば、光拡散材62の粒径を大きくするよりも、透過像鮮明度を有効に低下させ得る。拡散層60の拡散機能を均質に強化することによって、加飾部材30及び加飾シート40の透過像鮮明度を効果的に低下させ得る。
 内部拡散による拡散層60の拡散機能を強化することによって、加飾部材30及び加飾シート40の透過ヘイズを上昇させ得る。加飾部材30及び加飾シート40の透過ヘイズは、光拡散材62の含有割合を増加させることによって、効果的に上昇する。加飾部材30及び加飾シート40の透過ヘイズは、光拡散材62の含有割合を一定に維持しながら、光拡散材62の粒径を小さくすることによって、効果的に上昇する。加飾部材30及び加飾シート40の透過ヘイズは、光拡散材62の含有割合や光拡散材62の粒径を維持しながら拡散層60の第3方向D3に沿った厚みを厚くすることによって、有効に上昇する。
 内部拡散機能を有した拡散層60の配置は、図5Aに示された位置に限られない。内部拡散機能を有した拡散層60を、第3方向D3における任意の位置に配置してもよい。一例として、図5Bに示すように、内部拡散機能を有した拡散層60を、第3方向D3における接合層32と透光層35との間に配置してもよい。内部拡散機能を有した拡散層60を、カバー層56上に配置し、加飾部材30及び加飾シート40の最観察者側の表面を形成してもよい。また、加飾部材30及び加飾シート40が、内部拡散機能を有した二以上の拡散層60を含んでもよい。二以上の拡散層60は、第3方向D3に離れて配置されてもよく、第3方向D3に隣接して配置されてもよい。また、カバー層56、基材45、透光層35及び接合層32の一以上が、光拡散材62を含有して拡散層60として機能してもよい。
 図5Cに示された例において、拡散層60は、加飾部材30及び加飾シート40の表面を構成する凹凸面65を有している。図5Cに示された拡散層60の拡散機能は、表面拡散に起因している。
 表面拡散機能を有する拡散層60としては、図9Bに示すように、ベース部61と、ベース部61に保持された光拡散材62と、を有した拡散層60を用いてもよい。図9Bに示された拡散層60は、図9Aに示された拡散層60と同様にベース部61及び光拡散材62を有している。図9Bに示された拡散層60では、光拡散材62の大きさ(径)と比較して、ベース部61の厚さが薄い。光拡散材62がベース部61から突出している。光拡散材62の配置に起因した凸部が拡散層60の表面に形成されている。図9Bに示された拡散層60に用いられるベース部61の材料及び光拡散材62の材料は、図9Aに示された拡散層60に用いられるベース部61の材料及び光拡散材62の材料と同様にできる。ただし、図9Bに示された拡散層60は、主として、凹凸面65によって形成される界面での屈折に起因して拡散機能を発揮する。したがって、図9Bに示された拡散層60において、ベース部61と光拡散材62との屈折率差は僅かでもよい。図9Bに示された拡散層60において、ベース部61の屈折率と光拡散材62と屈折率は同一でもよい。
 図9A及び図9Bに示された拡散層60は、ベース部61なす樹脂及び光拡散材62を含み流動性を有した樹脂組成物を塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥や硬化させることによって、作製され得る。図9Cに示すように、表面拡散機能を有する拡散層60の凹凸面65は、樹脂賦型やエンボス加工によって形成されてもよい。
 表面拡散による拡散層60の拡散機能を強化することによって、加飾部材30及び加飾シート40の透過像鮮明度を低下させ得る。表面拡散による拡散層60の拡散機能を強化することによって、加飾部材30及び加飾シート40の透過ヘイズを上昇させ得る。具体的には、凹凸面65の凹凸部の面積割合を増加させ且つ凹凸部を微細にすることによって、加飾部材30及び加飾シート40の透過像鮮明度を低下させ得る。凹凸面65の凹凸部の面積割合を増加させさえすれば、加飾部材30及び加飾シート40の透過ヘイズを上昇させ得る。
 接合層32が省略されて表示装置20と加飾部材30との間に空気層が形成されている場合、加飾部材30や加飾シート40の表示装置20に対面する表面が、表面拡散機能を有した拡散層60の凹凸面65によって形成されてもよい。加飾部材30及び加飾シート40が、第3方向D3における両側の表面を、表面拡散機能を有した拡散層60の凹凸面65によって形成されてもよい。加飾部材30及び加飾シート40が、表面拡散機能を有した拡散層60と、上述した内部拡散機能を有した拡散層60と、を有してもよい。
 次に、加飾部材30の製造方法について説明する。以下の説明では、図5Aに示された加飾部材30を製造する方法について説明する。
 基材45を形成するようになるフィルム材45Aを用意する。フィルム材45Aを構成する材料は、基材45に用いられ得る材料として既に説明した樹脂材料でもよい。次に、フィルム材45A上に、遮光層54をなすようになる樹脂組成物を塗布する。遮光層54用の樹脂組成物は、遮光層54に用いられ得る上述の材料を含んでもよい。次に、フィルム材45A上の樹脂組成物を乾燥及び/又は固化することによって、ベース遮光層54Xがフィルム材45Aに形成される。ベース遮光層54Xは、遮光層54と異なり、穴51が形成されていない層である。その後、ベース遮光層54X上に印刷や転写等によってベース意匠層52Xを形成する。ベース意匠層52Xを構成する材料は、意匠層52に用いられ得る上述の樹脂材料とすることができる。ベース意匠層52Xは、意匠層52と異なり、穴51が形成されていない層である。
 以上の手順により、図10に示すように、フィルム材45A上にベース加飾層50Xを積層してなる中間積層体42が得られる。ベース加飾層50Xは、ベース遮光層54X及びベース意匠層52Xを含んでいる。
 次に、ベース加飾層50Xに穴51を形成する。一例として、図11に示すように、中間積層体42の穴51を形成すべき位置に、レーザー照射装置100から射出したレーザー光を照射してもよい。レーザー光の照射領域におけるベース加飾層50Xが除去されることにより、ベース加飾層50Xに穴51が形成される。穴51を形成されたベース意匠層52Xから意匠層52が得られる。穴51を形成されたベース遮光層54Xから遮光層54が得られる。このようにして、フィルム材45Aからなる基材45上に加飾層50が形成される。
 図11に示すように、中間積層体42にフィルム材45Aの側からレーザー光を照射してもよい。レーザー光は、フィルム材45Aを透過して、ベース遮光層54Xに吸収される。すなわち、フィルム材45Aを透過したレーザー光がベース遮光層54Xに照射される。これにより、ベース遮光層54Xが溶融し、隣接するベース意匠層52Xとともに、蒸発する。ここで、ベース遮光層54Xのレーザー光の吸収率を、フィルム材45Aのレーザー光の吸収率より高く、ベース意匠層52Xのレーザー光の吸収率よりも高くしてもよい。これにより、所望の大きさの穴51を高精度に作製できる。穴51の形成に用いられるレーザー光の波長は、赤外域の1060nm以上1090nm以下としてもよい。1060nm以上1090nm以下の波長のレーザー光を射出する光源は、高出力化しやすい点において好ましい。そして、基材45の波長1060nm以上1090nm以下の光線透過率は、70%以上でもよく、80%以上でもよい。基材45の光線透過率をこのように設定することにより、基材45へ大きな熱ダメージを与えることなく、高効率かつ高精度にベース加飾層50Xに穴51を形成して、加飾層50を作製できる。
 波長1060nm以上1090nm以下の光線透過率が70%以上とは、波長1060nm以上1090nm以下の1nmごとの波長にて入射角0°で測定した各波長の光線透過率の平均が、70%以上となることを意味している。特定波長の光線についての光線透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV-3100PC」、JIS K 0115準拠品)を用いて測定した値とする。
 穴51の形成は、レーザー技術の使用に代えて、フォトリソグラフィー技術を用いてもよい。パターン印刷を用いて加飾層50を形成し、その形成時に穴51となる領域を印刷しないことによって、穴51を形成してもよい。パンチングなどにより、物理的に加飾層50を打ち抜いて穴51を形成してもよい。 
 次に、ベース部61及び光拡散材62を有した拡散層60を用意する。一例として、図12に示された熱ラミネーションによって、拡散層60を基材45に溶着により接合してもよい。図12に示された例において、第1ロール81及び第2ロール82の間に、穴51が形成された中間積層体42及び拡散層60が搬送される。第1ロール81及び第2ロール82は、例えば内蔵された図示しない加熱装置によって、加熱されている。第1ロール81及び第2ロール82は、中間積層体42及び拡散層60を互いに向けて押す。第1ロール81及び第2ロール82の間を通過する際、拡散層60は、加熱されながら、中間積層体42に向けて押され中間積層体42に溶着する。この例において、基材45及びベース部61は共に熱可塑性樹脂によって構成されてもよいし、基材45及びベース部61との間にヒートシール層等の接合層を介在させてもよい。
 図12に示された熱ラミネーションに代えて、ベース部61をなす樹脂及び光拡散材62を含み流動性を有した樹脂組成物を中間積層体42に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥及び/又は硬化させることによって、拡散層60を加飾シート40上に作製してもよい。
 カバー層56は、流動性を有した樹脂組成物を加飾層50に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥及び/又は硬化させることによって、加飾層50上に作製され得る。他の方法として、樹脂フィルムを加飾層50に熱ラミネーションすることによって、加飾層50上にカバー層56を形成してもよい。加飾層50上にカバー層56を形成することによって、加飾シート40が得られる。
 次に、得られた加飾シート40をキャビティ内に配置し、加飾シート40が収容されたキャビティ内に溶融樹脂を供給することによって、加飾シート40に接合した透光層35を射出成形する。射出成形によって形成された成形樹脂層としての透光層35は、加飾部材30とは無関係に延び出す部分、例えば加飾部材30を取り付けるための固定用爪等を有してもよい。
 射出成形前に、加飾シート40を予備成形してもよい。予備成形として、真空成形、圧空成形、TOM成形、曲げ加工等が例示される。これらの予備成形によれば、加飾シート40に所望の形状を付与できる。予備成形時を行う場合、拡散層60がバッカー層として機能し得る。バッカー層としての拡散層60は、加飾シート40に剛性を付与し、加飾シート40を予備成形で付与された形状に維持する。
 別の例として、熱ラミネーションとして、板状の透光層35を加飾シート40に溶着により接合してもよい。
 以上により、加飾シート40及び接合層32を有する加飾部材30が製造される。
 表示システム10の作用について説明する。
 表示装置20が非表示状態にある状態では、図2Aに示すように、表示面21を覆う加飾シート40が観察される。観察者は、加飾層50の意匠層52によって表示される意匠を観察する。加飾層50は、印刷等の豊かな表現力により、優れた意匠を形成している。加飾層50を用いた加飾シート40の意匠表現により、周囲環境との調和や統一性を確保しながら、表示装置20を設置することができる。昨今では表示装置20の適用範囲が急速に広がっており、加飾シート40を用いることによって、意匠性が重視される自動車の内装、建物の内装、家具、家電製品等に表示装置20を適用できる。
 表示装置20が表示状態にある場合、表示面21から画像を形成する画像光が射出する。表示面21から射出した画像光は、透光層35等を透過して、加飾シート40の加飾層50に向かう。加飾層50の透過部50Bに入射した画像光は、加飾層50を通過して、加飾シート40から観察者側へ出射する。図2Bに示すように、加飾部材30を透過した画像光によって、観察者は、表示面21上に形成された画像を観察できる。図2Aに示された例において、傘を表現したマークが表示されている。
 加飾層50のうちの加飾部50Aへ向かった画像光は、第3方向D3において意匠層52と表示装置20との間に位置する遮光層54で吸収される。すなわち、表示面21からの画像光は、加飾部50Aで吸収される。したがって、画像光が意匠層52に背面側から入射することが抑制される。これにより、表示面21に表示される画像が、加飾シート40の加飾部50Aに形成された意匠と混色することを抑制できる。また、表示面21に画像を表示している際に、意匠層52の意匠が目立つことも抑制できる。これにより、表示装置20が表示状態にある場合、表示面21に表示される画像を明瞭に観察できる。
 ところで、表示装置が画像を表示している表示状態において、加飾シート上に縞模様が観察されることがあった。この縞模様は、加飾シートによって表示される意匠との関連性を持たず、表示装置によって表示される画像とも関連性を持たない。縞模様は、数cmから十数cmといった比較的に大きな領域に広がる。縞模様は、人間の裸眼で観察可能なピッチで配列された複数の筋を含む。各筋は配列方向と交差する方向へ線状に延びる。縞模様のパターンは、加飾シート及び表示装置の組合せに応じて変化した。この外観上の不具合は、加飾シートの用途に照らして致命的な不具合になりかねない。
 この点について発明者らは、鋭意検討を重ね、加飾層50における穴51の配列の規則性と表示装置20における画素の配列の規則性との干渉に起因したモアレが縞模様として観察されていると推測した。ただし、拡散層60を設けて拡散層60の拡散機能を強化するだけでは、縞模様を十分に抑制できなかった。一方、後述の実施例によって実証されているように、拡散層60によって透過像鮮明度を調節することによって、縞模様の発生を十分に抑制できた。このような課題の発見および解決手段の提案は、技術水準から予測される範囲を超えた顕著なものと言える。
 本実施の形態において、穴51の径は、150μm以下でもよく、120μm以下でもよく、100μm以下でもよく、90μm以下でもよく、80μm以下でもよい。また、穴51の径は、30μm以上でもよく、35μmでもよく、40μm以上でもよい。このような寸法の穴51によって画像光の透過経路となる透過部50Bが形成された加飾部材30について、2.0mmの幅Wの光学くしを用いて測定される加飾部材30及び加飾シート40の透過像鮮明度は、55%以下でもよく、50%以下でもよく、45%以下でもよく、40%以下でもよい。透過像鮮明度の上限をこのように設定された加飾部材30及び加飾シート40によれば、上述した穴51の径との組合せにおいて、表示装置20の表示状態における縞模様の発生を効果的に抑制できた。本件発明者らが確認したところ、透過像鮮明度を調節された加飾部材30及び加飾シート40によれば、一般的な画素の配列ピッチ、例えば40μm以上500μm以下の配列ピッチを有した表示装置との組合せにおいて、縞模様を目立たなくできた。
 穴51の径(μm)は、上述したように、(株)キーエンス製のデジタルマイクロスコープVHX-6000を用いて当該穴51から特定された円の直径の値である。透過像鮮明度は、上述したように、JIS K 7374:2007に準拠して像鮮明度測定装置70によって特定された値である。像鮮明度測定装置70は、遮光部75b及び透明部75aの幅Wが0.125mm、0.25mm、0.5mm、1.0mm、2.0mmとなる光学くし75を有している。このうち、本実施の形態による加飾部材30及び加飾シート40の透過像鮮明度は、幅Wが2.0mmとなる光学くし75で測定された値とする。
 本件発明者らが確認したところ、2.0mm以外の幅Wの光学くし75で測定した透過像鮮明度の値は、モアレの発生抑制に対して十分な相関を示さなかった。すなわち、0.125mm、0.25mm、0.5mm、1.0mmの光学くしを用いて測定された透過像鮮明度の測定値は、縞模様を目立たなくするのに役立つ加飾部材や加飾シートの光拡散機能の程度を示す指標となり得ない。その一方で、2.0mmの光学くしを用いて測定された透過像鮮明度の測定値は、縞模様を目立たなくするのに役立つ加飾部材や加飾シートの光拡散機能の程度を示す有効な指標となる。この理由の詳細は不明であるが、穴51の径の値が、光学くし75の遮光部75b及び透明部75aの幅Wに近づくことによって、回折や干渉といった特異な物理現象が生じていることが一要因と考えられ得る。
 また、本件発明者らが確認したところ、加飾部材30及び加飾シート40の透過ヘイズ値を上昇させることによって、上述した透過像鮮明度との組合せにおいて、表示装置20の表示状態における縞模様の発生をより効果的に抑制できた。この観点から、加飾部材30及び加飾シート40の透過ヘイズは、30%以上でもよく、40%以上でもよく、50%以上でもよく、60%以上でもよい。透過像鮮明度および透過ヘイズの両方を好ましい範囲に調節した加飾部材30によれば、穴51の径が上述した範囲内となった場合においても、表示装置20の表示状態における縞模様の発生を抑制できた。
 一般に、モアレの抑制には、規則的な構成要素の配列方向を傾斜させることが有効とされている。加飾部材30の透過像鮮明度および透過ヘイズの少なくとも一方を、好ましくは両方を、上述したより好ましい数値範囲内に調節することによって、画素の配列方向に対して穴51の配列方向を調節することなく、表示装置20の表示状態における縞模様の発生を抑制できた。結果として、表示装置20に対して加飾部材30及び加飾シート40を設置可能な向きの角度範囲を、広げることができる。すなわち、縞模様の発生を抑制し得る角度範囲を、広げることができる。例えば、表示装置20に対して加飾部材30及び加飾シート40の向きを調節することなく、縞模様の発生を抑制することも可能となる。
 なお、拡散層60の拡散機能が強くなれば、画像を形成する画像光も強く拡散される。この場合、画像の表示鮮明性が低下する可能性がある。そこで、加飾部材30の透過像鮮明度を、5%以上としてもよく、10%以上としてもよく、15%以上としてもよい。このように透過像鮮明度の下限値を設定することによって、表示装置20によって表示される画像を、加飾部材30を介して、鮮明に透過観察できる。また、加飾部材30の透過ヘイズを、90%以下としてもよく、85%以下としてもよく、80%以下としてもよい。このように透過ヘイズの上限値を設定することによって、表示装置20によって表示される画像を、加飾部材30を透過して、鮮明に観察できる。
 以上に説明してきた一実施の形態において、加飾部材30は、意匠を表示する加飾層50と、加飾層50と重ねられた透光層35と、を有する。加飾層50に穴51が設けられている。穴51の径は150μm以下である。2.0mmの幅の光学くしを用いて測定される加飾部材30の透過像鮮明度は55%以下である。また、一実施の形態において、加飾シート40は、意匠を表示する加飾層50を有し、加飾層50に穴51が設けられている。穴51の径は150μm以下である。2.0mmの幅の光学くしを用いて測定される加飾シート40の透過像鮮明度は55%以下である。このような一実施の形態によれば、画素が一般的な配列ピッチ、例えば40μm以上250μm以下の配列ピッチで配列された表示装置20を含む表示システム10において、表示装置20によって表示される画像を観察する際、縞模様の発生を抑制できる。
 上述した一実施の形態の一具体例において、加飾部材30の透過ヘイズを30%以上としてもよいし、40%以上としてもよい。加飾シート40の透過ヘイズを30%以上としてもよいし、40%以上としてもよい。この具体例によれば、表示装置20によって表示される画像を観察する際、縞模様の発生をより効果的に抑制できる。結果として、透過像鮮明度および透過ヘイズの両方を好ましい範囲に調節した加飾部材30によれば、穴51の径が上述した範囲内となった場合においても、表示装置20の表示状態における縞模様の発生を抑制できた。
 一実施の形態において、加飾部材30は、意匠を表示する加飾層50と、加飾層50と重ねられた透光層35と、を有する。加飾層50に穴51が設けられている。2.0mmの幅の光学くしを用いて測定される加飾部材30の透過像鮮明度は55%以下である。加飾部材30の透過ヘイズは30%以上である。また、一実施の形態において、加飾シート40は、意匠を表示する加飾層50を有し、加飾層50に穴51が設けられている。2mmの幅の光学くしを用いて測定される加飾シート40の透過像鮮明度は55%以下である。加飾シート40の透過ヘイズは30%以上である。このような一実施の形態によれば、画素が一般的な配列ピッチ、例えば40μm以上250μm以下の配列ピッチで配列された表示装置20を含む表示システム10において、表示装置20によって表示される画像を観察する際、縞模様の発生を抑制できる。
 具体例を参照しながら一実施の形態を説明してきたが、上述の具体例が一実施の形態を限定しない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施でき、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加等を行うことができる。
 以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した具体例と同様に構成され得る部分について、上述の具体例における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用い、重複する説明を省略する。
 上述した具体例において、加飾部材30は、接合層32を介して表示装置20に接合していた。しかしながら、図13Aに示すように、接合層32を省略してもよい。加飾部材30(加飾シート40)は表示装置20から離れていてもよい。加飾シート40(加飾シート40)と、表示装置20と、の間に隙間が形成されている。
 図13Bに示すように、加飾部材30(加飾シート40)の表示装置20に対面する面を凹凸面36としてもよい。図13Bに示された例において、凹凸面36を有する透光層35は、拡散機能を有し、拡散層60を構成する。この例によれば、表示装置20からの画像光を加飾部材30の入射面で拡散できる。したがって、画素の配列に起因した画像光の規則性が、当該画像光が加飾層50に入射する際に、崩れやすくなる。これにより、縞模様をより目立たなくできる。
 上述した具体例において、透光層35が、第3方向D3において加飾層50と表示装置20との間に位置していた。しかしながら、図14に示すように、加飾層50が、第3方向D3において透光層35と表示装置20との間に位置してもよい。図14に示された例では、第3方向D3における加飾層50の位置と表示面21の位置とが近い。したがって、加飾層50の意匠および表示装置20による表示画像が、第3方向D3において、近接した位置に観察される。これにより、画像の観察および意匠の観察を切り替えた際の観察者の違和感を抑制できる。
 上述した具体例において、基材45が、第3方向D3において加飾層50と表示装置20との間に位置していた。しかしながら、図14に示すように、加飾層50が、第3方向D3において基材45と表示装置20との間に位置してもよい。すなわち、加飾シート40の第3方向D3における向きを変更してもよい。図14に示された例において、加飾シート40は、基材45が観察者側に位置し、加飾層50が表示装置20側に位置するよう、配置されている。図14に示された加飾シート40では、意匠層52及び遮光層54が、この順番で基材45に積層されている。遮光層54は、第3方向D3において意匠層52を表示装置20側から覆っている。観察者は、基材45越しに加飾層50の意匠を観察する。
 上述した具体例において、透光層35は樹脂層であった。しかしながら、透光層35は、ガラスでもよい。透光層35のガラス材料として、ソーダライムガラス(青板ガラス)、硼珪酸ガラス(白板ガラス)、石英ガラス、ソーダガラス、カリガラス等が例示される。
 加飾部材30や加飾シート40に含まれる構成要素が、接合層32を用いて接合されていてもよい。図15A及び図15Bに示す例において、加飾シート40は、加飾層50及び拡散層60を接合する接合層32を含んでいる。図15A及び図15Bに示す例において、加飾部材30は、加飾シート40及び透光層35を接合する接合層32を含んでいる。
 接合層32は、ベース部及び光拡散材を含んでもよい。この接合層32は、拡散機能を有し、拡散層60を構成してもよい。接合層32に用いられるベース部及び光拡散材の材料や構成は、上述の拡散層60に用いられるベース部61及び光拡散材62の材料や構成と同様にしてもよい。
 上述した具体例において、透光層35を含んだ加飾部材30が表示装置20に重ねて配置されていた。透光層35を省略してもよい。図16A及び図16Bに示すように、加飾シート40が表示装置20に重ねて配置されてもよい。図16A及び図16Bに示された表示システム10は、表示装置20及び加飾シート40を有している。図16Aに示された加飾シート40は、加飾層50及び拡散層60を含んでいる。図16Bに示された加飾シート40は、加飾層50及び接合層32を含んでいる。接合層32は、拡散機能を有し、拡散層60として機能してもよい。加飾シート40は、接合層32において表示装置20に接合している。
 これらの表示システム10においても、加飾シート40の透過像鮮明度および加飾シート40の透過ヘイズを上述した範囲に調節することによって、上述した作用効果を奏することができる。すなわち、加飾シート40の透過像鮮明度を、55%以下としてもよく、50%以下としてもよく、45%以下としてもよく、40%以下としてもよい。この例によれば、画素が一般的な配列ピッチ、例えば40μm以上250μm以下の配列ピッチで配列された表示装置20を表示状態とした際に、縞模様を目立たなくできる。加飾シート40の透過像鮮明度を、5%以上としてもよく、10%以上としてもよく、15%以上としてもよい。この例によれば、表示装置20を表示状態した際に表示画像を十分鮮明に観察できる。加飾シート40の透過ヘイズを、30%以上としてもよく、40%以上としてもよく、50%以上としてもよく、60%以上としてもよい。この例によれば、画素が一般的な配列ピッチ、例えば40μm以上250μm以下の配列ピッチで配列された表示装置20を表示状態とした際に、縞模様を目立たなくできる。加飾シート40の透過ヘイズを、90%以下としてもよく、85%以下としてもよく、80%以下としてもよい。この例によれば、表示装置20を表示状態とした際に表示画像を十分鮮明に観察できる。
 加飾部材30及び加飾シート40の表面に拡散機能を付与する方法として、図17A及び図17Bに示すように、カバー層56の表面に凹凸が付与されてもよい。図17A及び図17Bに示された例において、カバー層56は拡散層60を構成する。図17Aに示された例において、カバー層56の表面は、エンボス加工や樹脂賦型により形成された凹凸面57を含んでいる。図17Bに示された例において、カバー層56に付与された凹凸面57は、穴51又は透過部50Bと第3方向D3に対面する位置に凹部を有し、加飾層50又は加飾部50Aと第3方向D3に対面する位置に凸部を有している。図17Bに示されたカバー層56は、カバー層56を作成するための樹脂組成物の粘度、樹脂組成物の塗膜の乾燥速度、樹脂組成物の塗膜の硬化速度等を調節することによって、作製され得る。
 図17C及び図17Dに示すように、カバー層56が、ベース部58及び光拡散材59を含んでもよい。これらのカバー層56は、拡散機能を有し、拡散層60を構成する。カバー層56に用いられるベース部58及び光拡散材59の材料や構成は、上述の拡散層60に用いられるベース部61及び光拡散材62の材料や構成と同様にしてもよい。図17Dに示されたカバー層56は、図17Bと同様の凹凸面57を含んでいる。すなわち、穴51又は透過部50Bと第3方向D3に対面する位置に凹部を有し、加飾層50又は加飾部50Aと第3方向D3に対面する位置に凸部を有している。
 図17A~図17Dに示す例では、カバー層56が、拡散機能を有し、拡散層60として機能する。この例によれば、穴51を埋めるカバー層56に拡散機能を付与することにより、加飾部材30及び加飾シート40の厚みを低減できる。カバー層56は、加飾部材30及び加飾シート40の最観察者側の構成要素でもよい。この例によれば、カバー層56が拡散機能を有するので、加飾部材30及び加飾シート40の表面のマット及びグロスを調節できる。
 加飾シート40は、基材45及び加飾層50を含んでもよい。基材45が、ベース部及び光拡散材を含んでもよい。この基材45は、拡散機能を有し、拡散層60を構成する。基材45に用いられるベース部及び光拡散材の材料や構成は、上述の拡散層60に用いられるベース部61及び光拡散材62の材料や構成と同様にしてもよい。
 加飾部材30及び加飾シート40において、拡散機能を有した拡散層60は、加飾層50と観察者との間に位置してもよい。言い換えると、加飾層50は、拡散層60と表示装置20との間に位置してもよい。一例として、図5C、図14、図15A、図17A~図17Dに示された例において、加飾層50は、拡散層60及び表示装置20の間に位置している。この例によれば、拡散層60が加飾層50よりも観察者側に位置するので、拡散層60での拡散によって、加飾部材30及び加飾シート40の表面質感を表現できる。拡散層60での拡散によって、加飾部材30及び加飾シート40をマット調とすることやグロス調とすることができる。
 加飾部材30及び加飾シート40において、拡散機能を有した拡散層60は、加飾層50及び表示装置20の間に位置してもよい。すなわち、拡散層60は、加飾層50の表示装置20側に位置してもよい。一例として、図5A、図5B、図13A、図13B、図15B、図16A~図17Dに示された例において、拡散層60は、加飾層50及び表示装置20の間に位置している。この例では、表示装置20から画像光は、加飾層50に入射する前に拡散される。縞模様は、穴51の配列の規則性と表示装置20における画素の配列の規則性との干渉に起因して発生し得る。加飾層50及び表示装置20の間に位置する拡散層60によれば、縞模様の発生原因となる穴51の配置規則性に関連した画像光の規則性を崩すことができる。このような拡散層60によれば、縞模様の発生自体を抑制でき、発生した縞模様を拡散することと比較して、縞模様をより目立たなくさせことができる。
 更に、拡散層60が加飾層50及び表示装置20の間に位置する例において、拡散層60及び加飾層50との間に他の構成要素が配置されてもよい。すなわち、拡散層60及び加飾層50が隣接していなくてもよい。この例によれば、画像光は、拡散層60において拡散された直後に加飾層50に入射するのではなく、他の構成要素内を進んだ後に加飾層50に入射する。すなわち、拡散層60で拡散された画像光が、幾らか進んで広がった後に加飾層50に入射する。したがって、画素の配列に起因した画像光の規則性が或る程度崩れた後に、画像光は加飾層50に入射する。これにより、穴51の配列の規則性と画素の配列の規則性との干渉に起因した縞模様を効果的に目立たなくできる。一例として、拡散層60及び加飾層50との間に透光層35が配置されてもよい。
 図17A~図17Dに示すように、加飾部材30及び加飾シート40は、複数の拡散層60を含んでもよい。一つの拡散層60に付与し得る拡散機能の強さには限界がある。二以上の拡散層60を設けることによって、加飾部材30及び加飾シート40の拡散機能の程度を高い自由度で調節できる。
 加飾部材30及び加飾シート40に含まれる二つの拡散層60は、第3方向D3に隣接していてもよい。このような二以上の拡散層60は、厚みの厚い拡散層と同様に機能する。したがって、二以上の拡散層60は、透過像鮮明度を有効に低減できる。
 図17A~図17Dに示すように、加飾部材30及び加飾シート40に含まれる二つの拡散層60は、第3方向D3に互いから離れていてもよい。二つの拡散層60の間に、他の構成要素が位置してもよい。第1の拡散層60で拡散された画像光が、幾らか進んで広がった後に第2の拡散層60に入射する。この例によれば、二つの拡散層60によって、画像光を有効に拡散することができる。また、二つの拡散層60によって、画像光を均質に拡散することができる。これらにより、縞模様を効果的に目立たなくさせることができる。一例として、二つの拡散層60の間に透光層35が配置されてもよい。
 図17~図17Dに示すように、加飾部材30及び加飾シート40に複数の拡散層60が含まれる例において、少なくとも一つの拡散層60は、加飾層50と観察者との間に位置してもよい。言い換えると、加飾層50は、この拡散層60と表示装置20との間に位置してもよい。上述したように、この例によれば、拡散層60の拡散によって、加飾部材30及び加飾シート40の表面質感を表現できる。拡散層60の拡散によって、加飾部材30及び加飾シート40をマット調とすることやグロス調とすることができる。
 図17A~図17Dに示すように、加飾部材30及び加飾シート40に複数の拡散層60が含まれる例において、少なくとも一つの拡散層60が加飾層50及び表示装置20の間に位置してもよい。上述したように、この例によれば、画素の配列に起因した画像光の規則性が或る程度崩れた後に、画像光は加飾層50に入射する。したがって、穴51の配列の規則性と画素の配列の規則性との干渉に起因した縞模様を効果的に目立たなくできる。
 加飾部材30及び加飾シート40に複数の拡散層60が含まれる例において、例えば図13Bに示すように、少なくとも二つの拡散層60が加飾層50及び表示装置20の間に位置してもよい。このような例によれば、表示装置20及び加飾層50の間における拡散機能の程度を高い自由度で調節できる。これにより、加飾層50への入射前に、画素の配列に起因した画像光の規則性を大きく崩すことができる。したがって、穴51の配列の規則性と画素の配列の規則性との干渉に起因した縞模様を効果的に目立たなくできる。
 加飾部材30及び加飾シート40に複数の拡散層60が含まれる例において、加飾層50は、第3方向D3における二つの拡散層60の間に位置してもよい。すなわち、加飾層50の第3方向D3における両側に、拡散層60が位置してもよい。更に言い換えると、図17A~図17Dに示すように、第1の拡散層60が、加飾層50と表示装置20との間に位置し、第2の拡散層60が、加飾層50と観察者との間に位置してもよい。第1の拡散層60での拡散によって、穴51の配列の規則性と画素の配列の規則性との干渉に起因した縞模様を効果的に目立たなくできる。第2の拡散層60での拡散によって、加飾部材30及び加飾シート40にマット調やグロス調の質感を付与できる。
 なお、図17A~図17Dに示された例において、加飾部材30は二つの拡散層(拡散層60及びカバー層56)を含む。図17A~図17Dに示された加飾部材30において、加飾層50は、二つの拡散層(拡散層60及びカバー層56)の間に位置している。
 同様に、図17A~図17Dに示された例において、加飾シート40は二つの拡散層(拡散層60及びカバー層56)を含む。図17A~図17Dに示された加飾シート40において、加飾層50は、二つの拡散層(拡散層60及びカバー層56)の間に位置している。
 上述した具体例において、穴51は加飾層50を貫通する貫通孔であった。穴51は、加飾層50の厚み方向、図示された例では第3方向D3の全長に亘って延びていた。すなわち、穴51は、加飾層50を貫通する孔であった。穴51は、加飾層50の厚み方向、図示された例では第3方向D3の一部分に亘って延びてもよい。すなわち、穴51は、有底穴でもよい。穴51は、画像光の透過を可能とする部分である。穴51を透過した画像光によって、画像の観察を可能にする。穴51の厚み方向に沿った長さは、画像の観察を可能にする程度であればよい。穴51の厚み方向に沿った長さや、穴51の厚み方向に沿った長さの加飾層50の全厚みに対する比の値は、意匠層52の可視光透過率等に応じて調節してもよいが、残存する加飾層50の透過光への影響を抑制する観点から、残存する加飾層50の厚みが、加飾層50の全厚みの10%以下であることが好ましい。
 以下、実施例を用いて上述した一実施の形態示をより詳細に説明するが、上述した一実施の形態はこの実施例に限定されない。
 実施例1~6に係る加飾部材、比較例4及び5に係る加飾部材、及び比較例1~3に係る加飾シートを次のように製造した。
<比較例1>
 図20に示された加飾シートを、比較例1に係る加飾シートとして作製した。比較例1に係る加飾シートは、基材、加飾層およびカバー層を、積層方向(第3方向D3)にこの順で有していた。加飾層は意匠層及び遮光層を有していた。遮光層が、積層方向において意匠層および基材の間に位置していた。加飾シートの製造方法は、図10~図12を参照して説明した上述の加飾シートの製造方法と同様にした。具体的には、基材をなすようになるフィルム材上に印刷により、遮光層をなすようになるベース遮光層を作製した。次に、ベース遮光層上に印刷により、意匠層をなすようになるベース意匠層を作製した。以上により、フィルム材、ベース遮光層及びベース意匠層が順に重ねられた中間積層体を作製した。次に、中間積層体に基材側からレーザー光を照射して穴を形成した。穴は、円形状であった。穴の形成により、光学顕微鏡観察では穴部の加飾層の残存は確認されず、画像光の透過が可能となった。穴の配列は、図6に示された配列と同様に正方配列とした。穴を形成されたベース意匠層から意匠層が得られた。穴を形成されたベース遮光層から遮光層が得られた。意匠層及び遮光層を含む加飾層50上に樹脂組成物の塗膜を形成し、この塗膜を硬化させてカバー層を作製した。カバー層56の表面は平坦面とした。以上により、図20に示された比較例1に係る加飾シートが得られた。
<比較例2>
 図21に示された加飾シートを、比較例2に係る加飾シートとして作製した。比較例2に係る加飾シートは、比較例1に係る加飾シートの基材に、拡散層および接合層をこの順で重ねることによって、作製した。まず、比較例1と同様にして、基材、加飾層およびカバー層を、積層方向にこの順で有する加飾シートを作製した。次に、平均粒径2μmの拡散粒子を含有した樹脂組成物を基材上に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥させることによって、拡散層を作製した。作製された拡散層は、ベース部と、ベース部に含有した光拡散材と、を有していた。拡散層の厚みは5μmとした。次に、作製された拡散層上に樹脂組成物を塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥させることによって、接合層を作製した。以上により、図21に示された比較例2に係る加飾シートが得られた。
<比較例3>
 図22に示された加飾シートを、比較例3に係る加飾シートとして作製した。比較例3に係る加飾シートは、比較例1に係る加飾シートの基材に、拡散層および接合層をこの順で重ねることによって、作製した。まず、比較例1と同様にして、基材、加飾層およびカバー層を、積層方向にこの順で有する加飾シートを作製した。次に、平均粒径12μmの拡散粒子を含有した樹脂組成物を基材上に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥させることによって、拡散層を作製した。作製された拡散層は、ベース部と、ベース部に保持された光拡散材と、を有していた。ベース部に厚みは5μmとした。したがって、作製された拡散層において、光拡散材はベース部から大きく突出していた。拡散層の表面は、光拡散材の存在に起因した凸部が形成されていた。次に、作製された拡散層上に樹脂組成物を塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥させることによって、接合層を作製した。接合層は、拡散層の表面の凹凸を埋めるように形成した。以上により、図22に示された比較例3に係る加飾シートが得られた。
<実施例1>
 図18に示された加飾部材を、実施例1に係る加飾部材として作製した。実施例1に係る加飾部材は、互いに接合された加飾シート及び透光層を有していた。実施例1に係る加飾部材の加飾シートは、比較例1に係る加飾シートに拡散層を接合することによって、作製した。拡散層として、光拡散材を含有することによって一方の表面にマット面を形成されたアクリルフィルムを用いた。アクリルフィルムの厚みは75μmであった。このアクリルフィルムを、比較例1の加飾シートのカバー層に粘着層を介して接合した。拡散層のマット面が、加飾シートの表面をなすようにした。すなわち、マット面は、カバー層とは反対側を向くようにした。以上により、実施例1に係る加飾シートが得られた。次に、加飾シートに透光層を熱ラミネーションにより接合した。透光層として、厚み2mmの熱可塑性樹脂の樹脂板を用意した。以上により、図18に示された実施例1に係る加飾部材が得られた。
<実施例2>
 図19に示された加飾部材を、実施例2に係る加飾部材として作製した。実施例2に係る加飾部材は、互いに接合された加飾シート及び透光層を有していた。実施例2に係る加飾シートは、比較例1に係る加飾シートの基材に、拡散層および接合層をこの順で重ねることによって、作製した。拡散層として、アクリル樹脂によって構成されたベース部と、ベース部に含有された光拡散材と、を有する拡散フィルムを用いた。ベース部の厚みを50μmとした。光拡散材の粒径は、数μm程度とし、ベース部の厚みよりも十分に小さくした。この拡散フィルムを、比較例1の加飾シートの基材45に粘着層を介して接合した。さらに、比較例2と同様にして、拡散層上に接合層を形成した。以上により、図19に示された実施例2に係る加飾シートが得られた。加飾シートに透光層を熱ラミネーションにより接合した。透光層として、厚み2mmの熱可塑性樹脂のアクリル樹脂板を用意した。
<実施例3>
 図19に示された加飾部材を、実施例3に係る加飾部材として作製した。実施例3に係る加飾部材は、実施例2に係る加飾部材と同様にして作製した。実施例3に係る加飾部材は、拡散層として厚み75μmの拡散フィルムを用いた点においてのみ、実施例2に係る加飾部材と異なる。その他の点において、実施例3に係る加飾部材は、実施例2に係る加飾部材と同一にした。実施例3に係る拡散層における光拡散材の粒径、光拡散材の含有割合、及びベース部の材料は、それぞれ、実施例2に係る拡散層における光拡散材の粒径、光拡散材の含有割合、及びベース部の材料と同一とした。
<実施例4>
 図19に示された加飾部材を、実施例4に係る加飾部材として作製した。実施例4に係る加飾部材は、実施例2に係る加飾部材と同様にして作製した。実施例4に係る加飾部材は、拡散層として厚み125μmの拡散フィルムを用いた点においてのみ、実施例2に係る加飾部材と異なる。その他の点において、実施例4に係る加飾部材は、実施例2に係る加飾部材と同一にした。実施例4に係る拡散層における光拡散材の粒径、光拡散材の含有割合、及びベース部の材料は、それぞれ、実施例2に係る拡散層における光拡散材の粒径、光拡散材の含有割合、及びベース部の材料と同一とした。
<実施例5>
 図19に示された加飾部材を、実施例5に係る加飾部材として作製した。実施例5に係る加飾部材は、実施例2に係る加飾部材と同様にして作製した。実施例5に係る加飾部材は、拡散層として厚み75μmの拡散フィルムを二つ用いた点においてのみ、実施例2に係る加飾部材と異なる。その他の点において、実施例5に係る加飾部材は、実施例2に係る加飾部材と同一にした。実施例5に係る加飾部材の拡散層は、実施例3に係る加飾部材の拡散層に用いた拡散フィルムを二つ重ねて使用した。すなわち、実施例5に係る拡散層における光拡散材の粒径、光拡散材の含有割合、及びベース部の材料は、それぞれ、実施例3に係る拡散層における光拡散材の粒径、光拡散材の含有割合、及びベース部の材料と同一とした。
<実施例6>
 図18に示された加飾部材を、実施例6に係る加飾部材として作製した。実施例6に係る加飾部材は、実施例1に係る加飾部材と同様に作製した。実施例6に係る加飾部材は、拡散層を構成するアクリルフィルムのみにおいて実施例1と相違し、その他において実施1と同一とした。実施例6で用いたアクリルフィルムは、実施例1で用いたアクリルフィルムよりも強い拡散機能を有していた。具体的には、実施例6で用いたアクリルフィルムは、厚みが厚く、含有した光拡散材の粒径が大きく、光拡散材の含有量が多い点において、実施例1で用いたアクリルフィルムと異なっていた。実施例6で用いたアクリルフィルムの厚みは125μmであった。
<比較例4>
 図19に示された加飾部材を、比較例4に係る加飾部材として作製した。比較例4に係る加飾部材は、実施例2に係る加飾部材と同様にして作製した。比較例4に係る加飾部材は、拡散層として厚み400μmの拡散フィルムを用いた点においてのみ、実施例2に係る加飾部材と異なる。その他の点において、比較例4に係る加飾部材は、実施例2に係る加飾部材と同一にした。比較例4に係る拡散層における光拡散材の粒径および光拡散材の含有割合は、それぞれ、実施例2に係る拡散層における光拡散材の粒径および光拡散材の含有割合と同一とした。比較例4に係る拡散層におけるベース部の材料は、ABS(アクリロニトリル ブタジエン スチレン共重合体とした。
<各例の計測>
 実施例1~6及び比較例1~4のそれぞれについて、加飾層の穴の径(μm)、穴の配列ピッチ(μm)および開口率(%)を測定した。円形状の穴の直径(μm)、穴の配列ピッチ(μm)および開口率(%)は、上述した方法により、株式会社キーエンス社製のデジタルマイクロスコープVHX-6000を用いて測定した。測定結果を図23の表1に示す。
 実施例1に係る加飾部材について、透過像鮮明度および透過ヘイズを測定した。実施例2~6及び比較例1~4に係る加飾シートについて、透過像鮮明度および透過ヘイズを測定した。透過像鮮明度は、上述した方法により、スガ試験機(株)製の写像性測定器ICM-1Tを用いて測定した。透過像鮮明度の測定には、2.0mmの幅の光学くしを用いた。透過ヘイズは、JIS K 7136:2000に準拠してヘーズメーターHM‐150N((株)村上色彩技術研究所)を用いて測定した。測定結果を図23の表1及び図24のグラフに示す。
 上述したように、透過像鮮明度は、縞模様を抑制する観点から55%以下であることが好ましい。この条件が満たされている場合に、表1の「縞条件1」の欄にAを付した。この条件が満たされていない場合に、表1の「縞条件1」の欄にBを付した。
 上述したように、透過ヘイズは、縞模様を抑制する観点から30%以上であることが好ましい。この条件が満たされている場合に、表1の「縞条件2」の欄にAを付した。この条件が満たされていない場合に、表1の「縞条件2」の欄にBを付した。
 上述したように、透過像鮮明度は、表示画像の鮮明度を向上する観点から5%以上であることが好ましい。この条件が満たされている場合に、表1の「鮮明条件1」の欄にAを付した。この条件が満たされていない場合に、表1の「鮮明条件1」の欄にBを付した。
 上述したように、透過ヘイズは、表示画像の鮮明度を向上する観点から90%以下であることが好ましい。この条件が満たされている場合に、表1の「鮮明条件2」の欄にAを付した。この条件が満たされていない場合に、表1の「鮮明条件2」の欄にBを付した。
<評価1>
 全面で白を表示している表示装置の表示面上に各例に係る加飾部材又は加飾シートを配置し、縞模様が発生するかを観察した。表示装置は、市販されている横1280画素、縦720画素の8インチの液晶ディスプレイ(縦177mm、横99mm、画素のピッチは縦、横とも138μm)を使用した。実施例1~6及び比較例1~4で共通する表示装置を用いた。縞模様の有無を評価した。評価結果を表1の「評価1」の欄に記載した。実製品として許容できない程度に縞模様が観察された場合に「B」を記入している。加飾層の穴の配列方向と画素の配列方向を平行にした状態にて、観察距離20cmで注意深く観察しても、縞模様が観察されなかった場合に「AAA」を記入している。穴の配列方向を画素の配列方向に対して調節し、縞模様が最も観察されない向きに加飾シートを表示装置に対して位置決めした状態にて、観察距離20cmで注意深く観察しても、縞模様が観察されなかった場合に「AA」を記入している。穴の配列方向を画素の配列方向に対して調節し、縞模様が最も観察されない向きに加飾シートを表示装置に対して位置決めした状態にて、観察距離1mで観察した場合に、縞模様が観察されなかった場合に「A」を記入している。すなわち、「AAA」を記入された例は、「AA」および「A」を記入された例よりも、縞模様の発生をより効果的に抑制できた。「AA」を記入された例は、「A」を記入された例よりも、縞模様の発生をより効果的に抑制できた。「AAA」、「AA」及び「A」を記入された例は、実際の製品で合格となる程度であった。
 透過像鮮明度を55%以下とすることによって、すなわち縞条件1を満たすことによって、縞模様を十分目立たなくできた。また、透過像鮮明度を45%以下とすることによって、縞模様を更に目立たなくできた。透過像鮮明度の値が低いことに加えて、ヘイズの値が高いサンプルでは、縞模様を更に目立たなくさせることができた。
<評価2>
 画像を表示している表示装置の表示面上に各例に係る加飾部材又は加飾シートを配置し、表示装置によって表示される画像を種々の方向から観察して、表示画像の鮮明さを評価した。評価結果を表1の「評価2」の欄に記載した。実製品として許容できない程度に表示画像の鮮明さが低下した場合、表1の「評価2」の欄に「×」を記入している。観察距離や観察方向によらず表示画像を鮮明に観察できた場合に、表1の「評価2」の欄に「AAA」を記入している。観察距離10cmで注意深く観察した場合、観察方向によっては鮮明さの低下を感じ得るものの、通常想定される観察距離や観察方向から観察した際に表示画像を鮮明に観察できた場合に、表1の「評価2」の欄に「AA」を記入している。観察距離30cmで注意深く観察した場合、観察方向によっては鮮明さの低下を感じ得るものの、通常想定される観察距離や観察方向から観察した際に表示画像を鮮明に観察できた場合に、表1の「評価2」の欄に「A」を記入している。すなわち、「AAA」を記入された例は、「AA」および「A」を記入された例よりも、表示画像の鮮明度をより効果的に向上できた。「AA」を記入された例は、「A」を記入された例よりも、表示画像の鮮明度をより効果的に向上できた。「AAA」、「AA」及び「A」を記入された例は、実際の製品において合格となる程度であった。
 透過像鮮明度を5%以上とすることによって、すなわち鮮明条件1を満たすことによって、表示画像を鮮明に観察できた。また、透過像鮮明度を15%以上とすることによって、表示画像をより鮮明に観察できた。透過像鮮明度を5%以上に満たすことに加えて、透過ヘイズに上限を設けることにより、表示画像を更に鮮明に観察できた。
<評価3>
 画像を表示していない表示装置の表示面上に各例に係る加飾部材又は加飾シートを配置し、加飾層を種々の方向から観察して、加飾層の意匠の鮮明さを評価した。実施例1~6及び比較例1~4のいずれにおいても加飾層の意匠を鮮明に観察することができた。
<その他の評価>
 比較例1、実施例2、実施例3、実施例4及び実施例5について、2.0mm以外の幅の光学くしを用いて、透過像鮮明度を測定した。透過像鮮明度は、上述した方法により、スガ試験機社製の写像性測定器ICM-1Tを用いて測定した。透過像鮮明度の測定には、0.125mmの幅の光学くし、0.25mmの幅の光学くし、0.5mmの幅の光学くし、及び1.0mmの幅の光学くしを用いた。測定結果を図25の表2に示す。
 表2に示された結果において、2.0mmの幅の光学くしで測定された透過像鮮明度が小さくなるにつれて、縞模様をより目立たなくできた。0.125mmの幅の光学くしで測定された透過像鮮明度について、実施例3の透過像鮮明度は実施例4の透過像鮮明度よりも低いが、縞模様は、実施例3よりも実施例4においてより目立たなかった。1.0mmの幅の光学くしで測定された透過像鮮明度について、実施例2の透過像鮮明度は実施例3の透過像鮮明度よりも低いが、縞模様は、実施例2よりも実施例3においてより目立たなかった。2.0mm以外の幅の光学くしで測定した透過像鮮明度は、縞模様の発生抑制の程度を示す指標とならなかった。
 さらに、比較例5及び実施例7~9に係る加飾部材を作製した。比較例5及び実施例7~9に係る加飾部材は、実施例2~5と同様に、図19に示された構成を有していた。比較例5及び実施例7~9に係る加飾部材の間で、拡散層による拡散機能の程度を変更した。
 比較例5及び実施例7~9のそれぞれについて、円形状の穴の直径(μm)、穴の配列ピッチ(μm)および開口率(%)を測定した。円形状の穴の直径(μm)、穴の配列ピッチ(μm)および開口率(%)は、上述した方法により、(株)キーエンス製のデジタルマイクロスコープVHX-6000を用いて測定した。測定結果を図26の表3に示す。
 比較例5及び実施例7~9について、透過像鮮明度を測定した。透過像鮮明度は、上述した方法により、スガ試験機社製の写像性測定器ICM-1Tを用いて測定した。透過像鮮明度の測定には、0.125mmの幅の光学くし、0.25mmの幅の光学くし、0.5mmの幅の光学くし、1.0mmの幅の光学くし及び2.0mmの幅の光学くしを用いた。測定結果を図26の表3に示す。
 上述した評価1での評価方法及び評価基準に従って、比較例5及び実施例7~9に係る光学シートを表示装置の表示面上に配置し、縞模様が発生するか否かを確認した。測定結果を図26の表3に示す。表3に示すように、2.0mmの幅の光学くしを用いて測定された透過像鮮明度を55%以下とすることによって、縞模様を目立たなくできた。
 表3に示された結果において、2.0mmの幅の光学くしで測定された透過像鮮明度が小さくなるにつれて、縞模様をより目立たなくできた。0.125mmの幅の光学くしで測定された透過像鮮明度について、実施例7の透過像鮮明度は実施例8及び実施例9の透過像鮮明度よりも低いが、縞模様は、実施例7よりも実施例8及び実施例9においてより目立たなかった。0.125mmの幅の光学くしで測定された透過像鮮明度について、実施例8の透過像鮮明度は実施例9の透過像鮮明度よりも低いが、縞模様は、実施例8よりも実施例9においてより目立たなかった。0.5mmの幅の光学くしで測定された透過像鮮明度について、実施例7の透過像鮮明度は実施例8及び実施例9の透過像鮮明度よりも低いが、縞模様は、実施例7よりも実施例8及び実施例9においてより目立たなかった。2.0mm以外の幅の光学くしで測定した透過像鮮明度は、縞模様の発生抑制の程度を示す指標とならなかった。
D1:第1方向、D2:第2方向、D3:第3方向、10:表示システム、20:表示装置、21:表示面、22:面光源装置、23:発光面、25:表示パネル、26A:第1画素、26B:第2画素、26C:第3画素、28:パネル部材、28a:透過領域、30:加飾部材、32:接合層、35:透光層、36:凹凸面、40:加飾シート、40a:第1端辺、40b:第2端辺、40c:第3端辺、40d:第4端辺、42:中間積層体、45:基材、45A:フィルム材、50:加飾層、50A:加飾部、50B:透過部、50X:ベース加飾層、51:穴、52:意匠層、52X:ベース意匠層、54:遮光層、54X:ベース遮光層、56:カバー層、57:凹凸面、58:ベース部、59:光拡散材、60:拡散層、61:ベース部、62:光拡散材、65:凹凸面、70:像鮮明度測定装置、71:光源、72:スリット、73:第1レンズ、74:第2レンズ、75:光学くし、76:受光器、100:レーザー照射装置

Claims (25)

  1.  意匠を表示する加飾層を備え、
     前記加飾層に穴が設けられ、
     前記穴の径は150μm以下であり、
     2.0mmの幅の光学くしを用いて測定される透過像鮮明度は55%以下である、加飾シート。
  2.  透過ヘイズは30%以上である、請求項1に記載の加飾シート。
  3.  意匠を表示する加飾層を備え、
     前記加飾層に穴が設けられ、
     2.0mmの幅の光学くしを用いて測定される透過像鮮明度は55%以下であり、
     透過ヘイズは30%以上である、加飾シート。
  4.  前記透過像鮮明度は5%以上である、請求項1又は3に記載の加飾シート。
  5.  透過ヘイズは90%以下である、請求項1又は3に記載の加飾シート。
  6.  前記加飾層と重ねられた拡散層を更に備え、
     前記拡散層は、ベース部と、前記ベース部に保持された光拡散材と、を有する、請求項1又は3に記載の加飾シート。
  7.  前記加飾層と重ねられた拡散層を更に備え、
     前記拡散層は、前記加飾シートの表面を構成する凹凸面を有する、請求項1又は3に記載の加飾シート。
  8.  表示装置に重ねて用いられる加飾シートであって、
     前記加飾層と重ねられた拡散層を更に備え、
     前記拡散層は、前記表示装置と前記加飾層との間に位置する、請求項1又は3に記載の加飾シート。
  9.  表示装置に重ねて用いられる加飾シートであって、
     前記加飾層と重ねられた拡散層を更に備え、
     前記加飾層は、前記表示装置と前記拡散層との間に位置する、請求項1又は3に記載の加飾シート。
  10.  前記加飾層と重ねられた複数の拡散層を更に備える、請求項1又は3に記載の加飾シート。
  11.  前記加飾層と重ねられた二つの拡散層を更に備え、
     前記二つの拡散層は互いから離れている、請求項1又は3に記載の加飾シート。
  12.  表示装置に重ねて用いられる加飾シートであって、
     前記加飾層と重ねられた複数の拡散層を更に備え、
     前記複数の拡散層に含まれる少なくとも一つの拡散層は、前記表示装置と前記加飾層との間に位置する、請求項1又は3に記載の加飾シート。
  13.  前記加飾層と重ねられた複数の拡散層を更に備え、
     前記加飾層は、前記複数の拡散層に含まれる二つの拡散層の間に位置する、請求項1又は3に記載の加飾シート。
  14.  意匠を表示する加飾層と、
     前記加飾層と重ねられた透光層と、を備え、
     前記加飾層に穴が設けられ、
     前記穴の径は150μm以下であり、
     2.0mmの幅の光学くしを用いて測定される透過像鮮明度は55%以下である、加飾部材。
  15.  透過ヘイズは30%以上である、請求項14に記載の加飾部材。
  16.  意匠を表示する加飾層と、
     前記加飾層と重ねられた透光層と、を備え、
     前記加飾層に穴が設けられ、
     2.0mmの幅の光学くしを用いて測定される透過像鮮明度は55%以下であり、
     透過ヘイズは30%以上である、加飾部材。
  17.  表示装置に重ねて用いられる加飾シートであって、
     前記加飾層と重ねられた拡散層を更に備え、
     前記拡散層は、前記表示装置と前記加飾層との間に位置する、請求項14又は16に記載の加飾部材。
  18.  表示装置に重ねて用いられる加飾シートであって、
     前記加飾層と重ねられた拡散層を更に備え、
     前記加飾層は、前記表示装置と前記拡散層との間に位置する、請求項14又は16に記載の加飾部材。
  19.  前記加飾層と重ねられた複数の拡散層を更に備える、請求項14又は16に記載の加飾部材。
  20.  前記加飾層と重ねられた二つの拡散層を更に備え、
     前記二つの拡散層は互いから離れている、請求項14又は16に記載の加飾部材。
  21.  表示装置に重ねて用いられる加飾シートであって、
     前記加飾層と重ねられた複数の拡散層を更に備え、
     前記複数の拡散層に含まれる少なくとも一つの拡散層は、前記表示装置と前記加飾層との間に位置する、請求項14又は16に記載の加飾部材。
  22.  前記加飾層と重ねられた複数の拡散層を更に備え、
     前記加飾層は、前記複数の拡散層に含まれる二つの拡散層の間に位置する、請求項14又は16に記載の加飾部材。
  23.  表示装置に重ねて用いられる加飾シートであって、
     前記加飾層と重ねられた複数の拡散層を更に備え、
     前記複数の拡散層に含まれる少なくとも二つの拡散層は、前記表示装置と前記加飾層との間に位置する、請求項14又は16に記載の加飾部材。
  24.  表示装置と、
     前記表示装置と重ねられた請求項1又は3に記載の加飾シートと、を備える、表示システム。
  25.  表示装置と、
     前記表示装置と重ねられた請求項14又は16に記載の加飾部材と、を備える、表示システム。
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