WO2022244203A1

WO2022244203A1 - 扇風機

Info

Publication number: WO2022244203A1
Application number: PCT/JP2021/019220
Authority: WO
Inventors: 真一楯; 芳彦安田; 悠平北島; 鉄也鈴木; 比出晴小野; 真裕上田; 一也岡山
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2021-05-20
Filing date: 2021-05-20
Publication date: 2022-11-24
Also published as: JPWO2022244203A1

Abstract

扇風機（２０）は、気流を形成するファン（１）を有する送風部（１００）と、送風部（１００）を上下方向に回動可能に支持する支柱部（１０１）と、支柱部（１０１）を支持する台座部とを備え、送風部（１００）は、放射状に配置された複数のワイヤでファン（１）を後方から覆う背面部（２）及びファン（１）の回転軸と平行に配置された複数のワイヤでファン（１）を側方から覆う側面部（９）を有するガード（１０）と、ファン（１）を前方から覆うグリルと、外径がファン（１）の直径以下の円環状であり、ファン（１）と同軸で背面部（２）に設置されたガードリング（３）とを備える。

Description

扇風機

　本開示は、送風部の向きを上下方向に変更可能な扇風機に関する。

　電動機及びファンを備えた送風部と、送風部を支える支柱部と、支柱部を支持する台座部とを有する扇風機は、人体がファンに触れることを防止するために、送風部には、ワイヤでファンを覆うガードが設けられている。

　近年、空調効率の向上などの目的から、気流を発生させる送風部を上下方向に首振りさせることができる扇風機の需要が高まっている。このような扇風機は、上方向に送風することにより、床面付近の冷気と天井付近の暖気とを攪拌し、室内の温度を均一化して空調効率を向上させる。特許文献１には、送風部を上下方向に首振りさせる駆動源となる駆動モータを備えた扇風機が開示されている。

　また、送風部の向きを上下方向に変更可能であるが、上下方向に首振りさせる駆動源は備えず、手動で送風部の向きを変更する扇風機も知られている。このような扇風機は、送風部を上向きにして運転することで、床面付近の冷気と天井付近の暖気とを攪拌し、室内の温度を均一化して空調効率を向上させることができる。

特許第５６２６９４２号公報

　送風部を真上に向けた状態の扇風機を転倒させてしまうと、ガードが変形することによって、ファンがガードに衝突してファンが破損してしまうことがあった。

　本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、ファンとガードとが衝突することによるファンの破損を抑制した扇風機を得ることを目的とする。

　上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る扇風機は、気流を形成するファンを有する送風部と、送風部を上下方向に回動可能に支持する支柱部と、支柱部を支持する台座部とを備える。送風部は、放射状に配置された複数のワイヤでファンを後方から覆う背面部及びファンの回転軸と平行に配置された複数のワイヤでファンを側方から覆う側面部を有するガードと、ファンを前方から覆うグリルと、外径がファンの直径以下の円環状であり、ファンと同軸で背面部に設置された保護部材とを備える。

　本開示に係る扇風機は、ファンとガードとが衝突することによるファンの破損を抑制できるという効果を奏する。

実施の形態１に係る扇風機の斜視図実施の形態１に係る扇風機の背面側から見た送風部の斜視図実施の形態１に係る扇風機の送風部のグリルを外した状態での正面図実施の形態１に係る扇風機の正面側から見た送風部の斜視図実施の形態１に係る扇風機が送風部を真上に向けた状態で転倒した状態を示す図実施の形態１に係る扇風機の真上を向けられた送風部の拡大図実施の形態１に係る扇風機が送風部を真上に向けた状態で転倒し、クリップが係合している部分が床面に衝突した状態を示す模式図実施の形態１に係る扇風機の扇風機高さを示す図実施の形態１に係る扇風機のガード外径、ガード隙間及びクリップ高さを示す図実施の形態２に係る扇風機が送風部を真上に向けた状態で転倒し、クリップが係合していない部分が床面に衝突した状態を示す模式図実施の形態２に係る扇風機のファンとガードリングとの寸法関係を示す図実施の形態３に係る扇風機の送風部のグリルを外した状態での正面図

　以下に、実施の形態に係る扇風機を図面に基づいて詳細に説明する。

実施の形態１．
　図１は、実施の形態１に係る扇風機の斜視図である。実施の形態１に係る扇風機２０は、気流を形成するファン１を備えた送風部１００と、送風部１００を上下方向に回動可能に支持する支柱部１０１と、支柱部１０１を支持する台座部１０２とを有する。送風部１００は、上下首振り動作の駆動源である駆動モータを備えたモータ部４と、ワイヤでファン１を側方及び後方から覆うガード１０と、ファン１を前方から覆うグリル７とを備えている。台座部１０２は、上面前部に操作部１０２ａが設けられている。操作部１０２ａは、円盤状とされており、操作部１０２ａをどちらに向けて設置するかによらず、占有スペースが一体となっている。

　図２は、実施の形態１に係る扇風機の背面側から見た送風部の斜視図である。図３は、実施の形態１に係る扇風機の送風部のグリルを外した状態での正面図である。図３中の矢印は、ファン１の回転方向を示している。ファン１は、複数の羽根１ａを備える。ガード１０は、放射状に配置された複数のワイヤでファン１を後方から覆う背面部２と、ファン１の回転軸と平行に配置された複数のワイヤでファン１を側方から覆う側面部９と、背面部２を補強してワイヤ同士の隙間が変形することを抑制するガードリング３とを有する。なお、実施の形態１において、背面部２のワイヤと側面部９のワイヤとはつながっているが、背面部２のワイヤと側面部９のワイヤとはつながっていなくてもよい。ガードリング３は、外径がファン１の直径以下の円環状であり、ファン１と同軸に背面部２に設置されている。ガードリング３の直径は、ファン１の直径と概ね同じである。ガードリング３は、羽根１ａの先端部６が背面部２のワイヤ同士の間に入り込むことを抑制する保護部材である。

　図４は、実施の形態１に係る扇風機の正面側から見た送風部の斜視図である。グリル７には、ガード１０にグリル７を固定するためのクリップ８が設けられている。クリップ８は、側面部９に係合することによりグリル７をガード１０に固定する。クリップ８は、側面部９に沿う曲板状である。クリップ８の側面部９からの突出量は、羽根１ａと側面部９との距離よりも小さくなっている。

　図５は、実施の形態１に係る扇風機が送風部を真上に向けた状態で転倒した状態を示す図である。図６は、実施の形態１に係る扇風機の真上を向けられた送風部の拡大図である。送風部１００を真上に向けた状態の扇風機２０が転倒した場合、ガード１０が床面３０に衝突する。台座部１０２が円盤状であるため、扇風機２０はどの方向にも倒れうる。このため、送風部１００を真上に向けた状態で扇風機２０が倒れた際には、ガード１０のクリップ８が係合している部分が床面３０に衝突する場合と、クリップ８が係合していない部分が床面３０に衝突する場合とがある。

　扇風機２０が転倒した場合、衝撃によりガード１０の背面部２が変形し、ファン１と背面部２との位置関係が変化して、羽根１ａの先端部６が背面部２と接触するおそれがある。例えば、転倒時の衝撃により放射状に配置されている背面部２のワイヤが台座部１０２の側に撓んだ後、復元する際に元の位置を通り過ぎてファン１側に撓むため、羽根１ａの先端部６がワイヤ同士の間に入り込んで羽根１ａの先端部６がワイヤに接触し、ファン１が破損するおそれがある。

　実施の形態１に係る扇風機２０は、ガードリング３の外径がファン１の直径以下であるため、ファン１側に撓んだ背面部２のワイヤ同士の間に羽根１ａの先端部６が入り込むことを、背面部２に設置されたガードリング３が防止する。したがって、実施の形態１に係る扇風機２０は、羽根１ａの先端部６が背面部２のワイヤに接触してファン１が破損することを抑制できる。

　ガードリング３は、切れ目のない円環状であるため、背面部２のどの部分のワイヤが羽根１ａの先端部６が近づいた場合でも、羽根１ａの先端部６はガードリング３に当接し、背面部２のワイヤ同士の間には入り込まない。

　図７は、実施の形態１に係る扇風機が送風部を真上に向けた状態で転倒し、クリップが係合している部分が床面に衝突した状態を示す模式図である。クリップ８が係合している部分が床面３０に衝突した場合、転倒衝撃により、側面部９が変形し、ファン１と側面部９との相対位置関係が変化して、羽根１ａの後端部５が側面部９と接触するおそれがある。クリップ８の突起量が大きいほど側面部９の変形量は大きくなり、羽根１ａの後端部５と側面部９とが接触し易くなる。実施の形態１に係る扇風機２０は、クリップ８が側面部９に沿う曲板状であるため、クリップ８が係合している部分が床面３０に衝突した際の側面部９の変形量を抑制することができ、ファン１の後端部５の破損を抑制することができる。

　実施の形態１に係る扇風機２０は、送風部１００が真上を向いた状態で転倒した際に、クリップ８が係合している部分が床面３０に衝突しても、クリップ８が係合していない部分が床面３０に衝突しても、ファン１の破損を防止することができる。実施の形態１に係る扇風機２０は、外径がファン１の直径以下のガードリング３でファン１の先端部６の破損を防止し、ヒンジ部と係合部とで突出量が同じであるクリップ８でファン１の後端部５の破損を防止している。したがって、ガードリング３及びクリップ８以外の部品は、既存の扇風機の部品を流用することができ、製造コストを低減できる。また、既存の扇風機の外観を大きく変える必要がないため、ファン１の破損を防止することによって意匠性が低下することを抑制できる。

　扇風機２０の代表的なサイズと、クリップ８の大きさについて説明する。図８は、実施の形態１に係る扇風機の扇風機高さを示す図である。図９は、実施の形態１に係る扇風機のガード外径、ガード隙間及びクリップ高さを示す図である。扇風機高さＨｆは、６００ｍｍから１０００ｍｍ程度である。ガード外径Ｄｇは、４００ｍｍ程度である。クリップ高さＴｃは、４ｍｍ程度である。本体重量は５ｋｇ程度である。ガード隙間Ｇｇは、ファン１とガード１０の側面部９との隙間である。ファン１とガード１０の側面部９との間隔は、１５ｍｍ程度である。

　クリップ８が床面３０に接するような位置で扇風機２０が倒れた場合、クリップ８の高さの分だけガード１０が変形する。従って、クリップ高さＴｃは、ガード隙間Ｇｇよりも小さいことが望ましい。ガード１０全体の変形によるファン１とガード１０の相対位置の変化も考慮すると、クリップ高さＴｃは、ガード隙間Ｇｇの１／３以下とすることが望ましい。

実施の形態２．
　実施の形態２に係る扇風機２０は、ガードリング３の直径が、ファン１の直径よりも小さい点で実施の形態１に係る扇風機２０と相違する。図１０は、実施の形態２に係る扇風機が送風部を真上に向けた状態で転倒し、クリップが係合していない部分が床面に衝突した状態を示す模式図である。図１０中の矢印は、転倒時の衝撃によってファン１が傾く方向を示している。転倒時の衝撃でファン１が傾いた場合、ファン１の先端部６は、背面部２のうち、ファン１の外縁に対応する部分よりもファン１の回転軸Ｃに近い部分に衝突する。

　図１１は、実施の形態２に係る扇風機のファンとガードリングとの寸法関係を示す図である。ガードリング３の直径Ｄ２は、ファン１の直径Ｄ１よりも若干小さくなっており、ファン１の半径をＲ１、ガードリング３の半径をＲ２、ファン１の先端部６とガードリング３との間隔をＷとする場合、Ｒ２＞Ｒ１－Ｗという関係となっている。

　転倒時の衝撃でファン１が傾くことによる羽根１ａの先端部６の回転軸Ｃ側への変位量は、ファン１の先端部６とガードリング３との間隔Ｗよりも大きくなることは無い。したがって、ガードリング３の半径Ｒ２を、ファン１の半径Ｒ１から間隔Ｗを減じた大きさよりも大きくし、「Ｒ２＞Ｒ１－Ｗ」とすることで、転倒時の衝撃でファン１が傾いた場合に羽根１ａの先端部６をガードリング３に接触させることができる。

　実施の形態２に係る扇風機２０は、転倒時の衝撃でファン１が傾いた場合でも、羽根１ａの先端部６が背面部２のワイヤ同士の間に入り込むことを抑制できる。

実施の形態３．
　図１２は、実施の形態３に係る扇風機の送風部のグリルを外した状態での正面図である。実施の形態３に係る扇風機２０は、衝突防止リング１１を備える。衝突防止リング１１は、ガード１０の背面部２に取り付けられている。衝突防止リング１１の直径は、ファン１の直径よりも大きい。衝突防止リング１１の半径は、ファン１の半径から羽根１ａの先端部６と背面部２との間隔を減じた大きさよりも大きくなっている。ガードリング３は、実施の形態１に係る扇風機２０と比較すると、ファン１の回転軸Ｃに近い位置に設置されている。この他は、実施の形態１に係る扇風機２０と同様である。

　実施の形態３に係る扇風機２０は、背面部２のワイヤ同士の間に羽根１ａの先端部６が入ることを衝突防止リング１１が防止する。したがって、実施の形態１に係る扇風機２０と同様に、背面部２のワイヤに羽根１ａが接触してファン１が破損することを抑制できる。

　以上の実施の形態に示した構成は、内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。

　１　ファン、１ａ　羽根、２　背面部、３　ガードリング、４　モータ部、５　後端部、６　先端部、７　グリル、８　クリップ、９　側面部、１０　ガード、１１　衝突防止リング、２０　扇風機、３０　床面、１００　送風部、１０１　支柱部、１０２　台座部、１０２ａ　操作部。

Claims

　気流を形成するファンを有する送風部と、前記送風部を上下方向に回動可能に支持する支柱部と、前記支柱部を支持する台座部とを備え、
　前記送風部は、
　放射状に配置された複数のワイヤで前記ファンを後方から覆う背面部及び前記ファンの回転軸と平行に配置された複数のワイヤで前記ファンを側方から覆う側面部を有するガードと、
　前記ファンを前方から覆うグリルと、
　外径が前記ファンの直径以下の円環状であり、前記ファンと同軸で前記背面部に設置された保護部材とを備えることを特徴とする扇風機。
　前記保護部材の半径は、前記ファンの半径から前記ファンと前記保護部材との間隔を引いた長さよりも大きいことを特徴とする請求項１に記載の扇風機。
　前記保護部材は、前記背面部の変形を抑制するガードリングであることを特徴とする請求項１又は２に記載の扇風機。
　前記保護部材は、前記背面部の変形を抑制するガードリングとは別に設けられた衝突防止リングであることを特徴とする請求項１又は２に記載の扇風機。
　前記グリルは、前記側面部に係合するクリップを備え、
　前記クリップは、前記側面部に沿う曲板状であることを特徴とする請求項１から４のいずれか１項に記載の扇風機。
　前記クリップの高さは、前記ファンと前記ガードの前記側面部との間隔の１／３以下であることを特徴とする請求項５に記載の扇風機。