WO2022234631A1 - ノイズフィルタ - Google Patents

ノイズフィルタ Download PDF

Info

Publication number
WO2022234631A1
WO2022234631A1 PCT/JP2021/017436 JP2021017436W WO2022234631A1 WO 2022234631 A1 WO2022234631 A1 WO 2022234631A1 JP 2021017436 W JP2021017436 W JP 2021017436W WO 2022234631 A1 WO2022234631 A1 WO 2022234631A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
power line
ground
capacitor
electrical equipment
power supply
Prior art date
Application number
PCT/JP2021/017436
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
喬太 大塚
健二 廣瀬
慶洋 明星
Original Assignee
三菱電機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三菱電機株式会社 filed Critical 三菱電機株式会社
Priority to PCT/JP2021/017436 priority Critical patent/WO2022234631A1/ja
Priority to JP2023518677A priority patent/JP7466767B2/ja
Priority to CN202280032460.5A priority patent/CN117280604A/zh
Priority to PCT/JP2022/019214 priority patent/WO2022234812A1/ja
Priority to DE112022001378.8T priority patent/DE112022001378T5/de
Publication of WO2022234631A1 publication Critical patent/WO2022234631A1/ja
Priority to US18/378,298 priority patent/US20240039502A1/en

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00Details of apparatus for conversion
    • H02M1/12Arrangements for reducing harmonics from ac input or output
    • H02M1/123Suppression of common mode voltage or current
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H7/00Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H7/01Frequency selective two-port networks
    • H03H7/09Filters comprising mutual inductance
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02HEMERGENCY PROTECTIVE CIRCUIT ARRANGEMENTS
    • H02H3/00Emergency protective circuit arrangements for automatic disconnection directly responsive to an undesired change from normal electric working condition with or without subsequent reconnection ; integrated protection
    • H02H3/02Details
    • H02H3/021Details concerning the disconnection itself, e.g. at a particular instant, particularly at zero value of current, disconnection in a predetermined order
    • H02H3/023Details concerning the disconnection itself, e.g. at a particular instant, particularly at zero value of current, disconnection in a predetermined order by short-circuiting
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02HEMERGENCY PROTECTIVE CIRCUIT ARRANGEMENTS
    • H02H7/00Emergency protective circuit arrangements specially adapted for specific types of electric machines or apparatus or for sectionalised protection of cable or line systems, and effecting automatic switching in the event of an undesired change from normal working conditions
    • H02H7/20Emergency protective circuit arrangements specially adapted for specific types of electric machines or apparatus or for sectionalised protection of cable or line systems, and effecting automatic switching in the event of an undesired change from normal working conditions for electronic equipment
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02HEMERGENCY PROTECTIVE CIRCUIT ARRANGEMENTS
    • H02H7/00Emergency protective circuit arrangements specially adapted for specific types of electric machines or apparatus or for sectionalised protection of cable or line systems, and effecting automatic switching in the event of an undesired change from normal working conditions
    • H02H7/26Sectionalised protection of cable or line systems, e.g. for disconnecting a section on which a short-circuit, earth fault, or arc discharge has occured
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02HEMERGENCY PROTECTIVE CIRCUIT ARRANGEMENTS
    • H02H9/00Emergency protective circuit arrangements for limiting excess current or voltage without disconnection
    • H02H9/005Emergency protective circuit arrangements for limiting excess current or voltage without disconnection avoiding undesired transient conditions
    • H02H9/007Emergency protective circuit arrangements for limiting excess current or voltage without disconnection avoiding undesired transient conditions avoiding or damping oscillations, e.g. fenoresonance or travelling waves
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H1/00Constructional details of impedance networks whose electrical mode of operation is not specified or applicable to more than one type of network
    • H03H2001/0014Capacitor filters, i.e. capacitors whose parasitic inductance is of relevance to consider it as filter
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/40Arrangements for reducing harmonics

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)

Abstract

ノイズフィルタ(15)は、電源線(5)及び電源線(6)にそれぞれ接続し、電源線(5)又は電源線(6)のうちから、電極(3)に接続されている電源線を検出する接地側電源線検出回路(12)と、接地側電源線検出回路(12)による検出結果に基づいて、電極(3)に接続している電源線が電源線(5)又は電源線(6)の何れであるかを判定し、電極(3)に接続している電源線が電源線(5)であると判定した場合、リレー(8)がYコンデンサ(7)と電気機器アースとの間を短絡させるように制御し、電極(3)に接続している電源線が電源線(6)であると判定した場合、リレー(10)がYコンデンサ(9)と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する制御回路(13)と、を備えている。

Description

ノイズフィルタ
 本開示は、ノイズフィルタに関する。
 電気機器は、それぞれが交流電源の複数の電極のうちの何れか1つの電極に接続する複数の電源線と、電気機器に付属するアース(以下、電気機器アースと呼称する)との間に、Yコンデンサと呼ばれるコンデンサが取り付けられることがある。当該Yコンデンサは、電気機器の外部で発生し、順に交流電源の各電極、各電源線及び電機器アースを経路として電気機器に混入するコモンモードノイズを低減するノイズフィルタ回路として機能する。
 特許文献1には、電気機器に設置されるノイズ抑制装置が記載されている。当該ノイズ抑制装置は、2つの電源線を備え、2つの電源線と電気機器アースとの間に、1つのYコンデンサが設置されている。また、当該ノイズ抑制装置では、当該2つの電源線と当該1つのYコンデンサとの間に、当該2つの電源線の何れか一方に接続を切り替える切替スイッチが設置されている。これにより、Yコンデンサと接続する電源線を切り替える。当該ノイズ抑制装置が接続する交流電源は、アース(以下、電源アースと呼称する)に接続されている接地側電極と、当該電源アースに接続されていない非接地側電極とを有している。
 ノイズ抑制装置の2つの電源線のうち、何れの電源線が交流電源の接地側電極に接続され、何れの電源線が交流電源の非接地側電極に接続されるかは、2つの電源線の端子である電源プラグがコンセントに挿入される向きによって決定されるため、一定ではない。そこで、上述の切替スイッチを用いて、Yコンデンサと接続する電源線を切り替える。
特開平11-88096号公報
 特許文献1のノイズ抑制装置では、Yコンデンサと接続する電源線が交流電源の非接地側電極に接続された場合に、Yコンデンサに交流電圧が加わることにより漏洩電流が発生する。漏洩電流は、人体への感電リスクが発生するため、一定値以下に抑えなければならない。その場合、当該ノイズ抑制装置では、Yコンデンサと接続する電源線を、接地側電極に接続された電源線に切り替えることにより、漏洩電流を一定値以下に抑えることができる。しかし、特許文献1のノイズ抑制装置は、上述の切り替えスイッチ以外、Yコンデンサと接続する電源線を切り替える具体的な構成を備えておらず、必ずしも適切な切り替えができない可能性があるという問題があった。
 本開示は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、Yコンデンサと接続する電源線を適切に切り替えることができる技術を提供することを目的とする。
 本開示に係るノイズフィルタは、電源アースに接続されている第1の電極、及び当該電源アースに接続されていない第2の電極を有している交流電源に接続される電気機器のノイズフィルタであって、第1の電極又は第2の電極の何れか一方に接続される第1の電源線と、第1の電極又は第2の電極の他方に接続される第2の電源線と、第1の電源線に接続されている第1のYコンデンサと、第2の電源線に接続されている第2のYコンデンサと、第1のYコンデンサと電気機器アースとの間に接続されている第1のリレーと、第2のYコンデンサと電気機器アースとの間に接続されている第2のリレーと、第1の電源線及び第2の電源線にそれぞれ接続し、第1の電源線又は第2の電源線のうちから、第1の電極に接続されている電源線を検出する接地側電源線検出回路と、接地側電源線検出回路による検出結果に基づいて、第1の電極に接続している電源線が第1の電源線又は第2の電源線の何れであるかを判定し、第1の電極に接続している電源線が第1の電源線であると判定した場合、第1のリレーが第1のYコンデンサと電気機器アースとの間を短絡させるように制御し、第1の電極に接続している電源線が第2の電源線であると判定した場合、第2のリレーが第2のYコンデンサと電気機器アースとの間を短絡させるように制御する制御回路と、を備えている。
 本開示によれば、Yコンデンサと接続する電源線を適切に切り替えることができる。
実施の形態1に係る電気機器の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係るノイズフィルタによる電源線切替方法を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る電気機器の構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係るノイズフィルタによる電源線切替方法を示すフローチャートである。 実施の形態3の構成とは異なる構成における、A/Dコンバータが検出した電圧、リレーの動作、及びYコンデンサに流れる電流を示すグラフである。 実施の形態3の構成における、A/Dコンバータが検出した電圧、リレーの動作、及びYコンデンサに流れる電流を示すグラフである。 図7Aは、実施の形態1-3に係るノイズフィルタの設置側電源線検出回路及び制御回路の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。図7Bは、実施の形態1-3に係るノイズフィルタの設置側電源線検出回路及び制御回路の機能を実現するソフトウェアを実行するハードウェア構成を示すブロック図である。
 以下、本開示をより詳細に説明するため、本開示を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
 図1は、実施の形態1に係る電気機器4の構成を示すブロック図である。図1が示すように、電気機器4は、ノイズフィルタ15、及び電気機器の主回路14を備えている。ノイズフィルタ15は、電源線5、電源線6、Yコンデンサ7、リレー8、Yコンデンサ9、リレー10、Xコンデンサ11、接地側電源線検出回路12、及び制御回路13を備えている。
 電気機器4が接続される交流電源1は、電源アースに接続されていない電極2(第2の電極)、及び電源アースに接続されている電極3(第1の電極)を有している。実施の形態1では、交流電源1は、単相2線式の電源である。交流電源1には、変圧用のトランス等が含まれていてもよい。なお、実施の形態1では、交流電源1が単相2線式の電源であり、電極2及び電極3の2つの電極を有する構成について説明するが、交流電源1は、少なくとも、複数の電極を有し、複数の電極のうちの何れか1つの電極が電源アースに接続されていればよく、交流電源1が有している電極の数は、特に限定されない。
 電気機器4は、交流電源1で動作する機器である。電気機器4の種類は特に限定されない。
 ノイズフィルタ15の電源線5及び電源線6(第1の電源線及び第2の電源線)は、それぞれ、交流電源1へと接続するための導線である。電源線5は、電極2又は電極3の何れか一方に接続される。なお、図1では、電源線5は、電極2に接続されている。電源線6は、電極2又は電極3の他方に接続される。つまり、電源線6は、電源線5が接続された電極とは異なるもう一方の電極に接続される。なお、図1では、電源線6は、電極3に接続されている。
 なお、実施の形態1では、ノイズフィルタ15が電源線5及び電源線6の2つの電源線を備えている構成について説明するが、ノイズフィルタ15は、3つ以上の電源線を備えていてもよい。ノイズフィルタ15は、少なくとも、交流電源1が有する複数の電極の数と同じ数の電源線を備えていればよい。
 Yコンデンサ7(第1のYコンデンサ又は第2のYコンデンサ)は、電源線5に接続されている。より詳細には、Yコンデンサ7は、分岐した電源線5のうちの一方の分岐線に接続されている。
 リレー8は、Yコンデンサ7と電気機器アースとの間に接続されている。つまり、Yコンデンサ7とリレー8とは、直列に接続されている。リレー8は、Yコンデンサ7と電気機器アースとの間を短絡させるか、又は、Yコンデンサ7と電気機器アースとの間を開放させる。なお、リレー8は、後述する制御回路13からの指示を受けるまでは、Yコンデンサ7と電気機器アースとの間を開放させる。つまり、リレー8は、備えているコイルに通電している間のみ、Yコンデンサ7と電気機器アースとの間を短絡できる。
 Yコンデンサ9(第1のYコンデンサ又は第2のYコンデンサ)は、電源線6に接続されている。より詳細には、Yコンデンサ9は、分岐した電源線6のうちの一方の分岐線に接続されている。
 リレー10(第1のリレー又は第2のリレー)は、Yコンデンサ9と電気機器アースとの間に接続されている。つまり、Yコンデンサ9とリレー10とは、直列に接続されている。リレー10(第1のリレー又は第2のリレー)は、Yコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させるか、又は、Yコンデンサ9と電気機器アースとの間を開放させる。なお、リレー10は、後述する制御回路13からの指示を受けるまでは、Yコンデンサ9と電気機器アースとの間を開放させる。つまり、リレー10は、備えているコイルに通電している間のみ、Yコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡できる。
 Yコンデンサ7及びYコンデンサ9に関してより具体的には、Yコンデンサ7及びYコンデンサ9の各容量値をC[F]とし、ノイズフィルタ15における漏洩電流の上限値をI[A]とし、交流電源1の角周波数をω[rad/s]とし、交流電源1の電源電圧をV[V]とした場合、Yコンデンサ7及びYコンデンサ9の各容量値C[F]は、以下の式(1)に従う。

Figure JPOXMLDOC01-appb-I000002
 ただし、ノイズフィルタ15における漏洩電流の上限値と、交流電源1の電源電圧とは、それぞれ実効値である。例えば、ノイズフィルタ15における漏洩電流の上限値が1mAであり、交流電源1の角周波数が2π×50Hz[rad/s]であり、交流電源1の電源電圧が100Vである場合、Yコンデンサ7及びYコンデンサ9の各容量値を31.8nF以上とする。ただし、Yコンデンサ7及びYコンデンサ9の他に漏洩電流を発生させる要因がある場合、又は、Yコンデンサ7及びYコンデンサ9に交流電源1の角周波数以外の角周波数の電圧が印加されることにより漏洩電流が発生する場合は、ノイズフィルタ15における漏洩電流の上限値を下げておく必要がある。
 なお、実施の形態1では、ノイズフィルタ15がYコンデンサ7及びYコンデンサ9の2つのYコンデンサとリレー8及びリレー10の2つのリレーを備えている構成について説明するが、ノイズフィルタ15は、3つ以上のYコンデンサ及び3つ以上のリレーを備えていてもよい。ノイズフィルタ15は、少なくとも、交流電源1が有する複数の電極の数と同じ数のYコンデンサ及びリレーをそれぞれ備えていればよい。
 Xコンデンサ11は、電源線5と電源線6との間に接続されている。より詳細には、Xコンデンサ11は、分岐した電源線5のうちの他方の分岐線と、分岐した電源線6の分岐点との間に接続されている。
 接地側電源線検出回路12は、電源線5及び電源線6にそれぞれ接続している。より詳細には、接地側電源線検出回路12は、分岐した電源線5のうちの他方の分岐線と、分岐した電源線6のうちの他方の分岐線とにそれぞれ接続している。接地側電源線検出回路12は、電源線5又は電源線6のうちから、電極3に接続されている電源線(接地側電源線)を検出する。例えば、接地側電源線検出回路12は、電極3に接続されている電源線の電圧を検出する。
 制御回路13は、リレー8と、リレー10と、接地側電源線検出回路12とそれぞれ接続している。制御回路13は、接地側電源線検出回路12による検出結果に基づいて、電極3に接続している電源線が電源線5又は電源線6の何れであるかを判定する。制御回路13は、電極3に接続している電源線が電源線5であると判定した場合、リレー8がYコンデンサ7と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する。一方で、制御回路13は、電極3に接続している電源線が電源線6であると判定した場合、リレー10がYコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する。
 電気機器の主回路14は、以上のノイズフィルタ15の回路以外で、電気機器4の動作等に必要な回路を全て含んでいる。
 以下で、実施の形態1に係るノイズフィルタ15の動作について図面を参照して説明する。図2は、実施の形態1に係るノイズフィルタ15による電源線切替方法を示すフローチャートである。
 図2が示すように、電源線5は、電極2又は電極3の何れか一方に接続され、電源線6は、電極2又は電極3の他方に接続される(ステップST1)。
 次に、制御回路13は、動作を開始する(ステップST2)。なお、この時点では、大きいノイズが発生する回路動作は開始されない。
 次に、接地側電源線検出回路12は、電源線5又は電源線6のうちから、電極3に接続されている電源線を検出する(ステップST3)。接地側電源線検出回路12は、検出結果を制御回路13に出力する。
 次に、制御回路13は、接地側電源線検出回路12による検出結果に基づいて、電源線5が電極3に接続している電源線(接地側の電源線)であるか否かを判定する(ステップST4)。
 制御回路13は、電源線5が電極3に接続している電源線であると判定した場合(ステップST4のYES)、リレー8がYコンデンサ7と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する(ステップST5)。
 制御回路13は、電源線5が電極3に接続している電源線ではないと判定した場合(ステップST4のNO)、リレー10がYコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する(ステップST6)。なお、図1の例では、電源線5が電極3に接続している電源線ではないため、制御回路13は、リレー10がYコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する。
 ステップST5又はステップST6の次のステップとして、電気機器の主回路14は、比較的大きいノイズが発生する回路動作(電気機器4の主動作)を開始する(ステップST7)。
 次に、電気機器の主回路14は、交流電源1から遮断して、電気機器4の主動作を停止する(ステップST8)。この際、リレー8又はリレー10が備えているコイルへの通電が停止されるため、Yコンデンサ7又はYコンデンサ9と電気機器アースとの間は開放される。
 以上の実施の形態1に係るノイズフィルタ15の構成要素及び動作によって、以下の効果が得られる。
(効果1)
 以上のようにノイズフィルタ15が動作することにより、Yコンデンサは、交流電源1の電極3を介して電源アースに接続された接地側電源線と電気機器アースとの間にのみ接続され、電源アースに接続されていない非接地側電線と電気機器アースとの間には接続されない。交流電源1の周波数における、電源線と電気機器アースとの間の電圧変動は、非接地側電源線に比べて接地側電源線のほうがより小さい。従って、例えば、全ての電源線にYコンデンサが取り付けられる構成では、接地側電源線よりも電圧変動の大きい非接地側電源線にもYコンデンサが接続されるため、漏洩電流が大きくなる。対して、実施の形態1に係るノイズフィルタ15では、非接地側電源線よりも電圧変動の小さい接地側電源線側にのみYコンデンサを接続できるため、漏洩電流を大幅に低減できる。
(効果2)
 実施の形態1に係るノイズフィルタ15では、接地側電源線検出回路12及び制御回路13によって、電源アースに接続された電源線を検出し、検出結果に基づいてYコンデンサの接続先を切り替える構成を採用している。これにより、交流電源1への接続にコンセントプラグを使用するなど、必ずしも電源線が一定の端子に接続されない電気機器にノイズフィルタ15を適用した場合であっても、Yコンデンサの接続先を適切に選択することができる。
(効果3)
 実施の形態1に係るノイズフィルタ15では、接地側電源線にYコンデンサが接続されるため、接地側電源線と電気機器アースとの間のインピーダンスを低減できる。さらに、電源線間にXコンデンサを接続しているため、非接地側電源線もXコンデンサを経由してYコンデンサに接続される。したがって、非接地側電源線とアースとの間のインピーダンスを低減できる。これにより、全ての電源線にYコンデンサを接続しなくてもコモンモードノイズを低減できる。
(効果4)
 コモンモードノイズには広い周波数帯域の成分が含まれるが、低い周波数の成分を低減するためにはYコンデンサの容量値を大きくすることが有効である。他にもコモンモードチョークコイルの巻き数増加又はコア材の変更等が有効である。比較的低い周波数のコモンモードノイズを低減するために、Yコンデンサの容量値を大きくすると漏洩電流も増加するため、容量値を大きくするのにも上限がある。また、巻線が増加されたコモンモードチョークコイルが設置された従来のノイズフィルタでは、部品コストがかかるという問題がある。しかしながら、実施の形態1に係るノイズフィルタ15では、(効果1)に記載したとおり、非接地側電源線に比べて接地側電源線のほうが、交流電源1の周波数における、電源線と電気機器アースとの間の電圧変動が小さい。従って、Yコンデンサの容量値を従来のYコンデンサの容量値より大きくしても漏洩電流の上限値以内に抑えることができ、従来よりも低い周波数のコモンモードノイズを低減できる。さらに、コモンモードチョークコイル等に掛かる部品コストを削減できるため、ノイズフィルタ全体のコストダウンが可能となる。
(効果5)
 Yコンデンサと電気機器アースとの接続が完了してから、比較的大きいノイズが発生する回路動作を開始するようにしている。これにより、Yコンデンサと電気機器アースとが接続されるまでの間もコモンモードノイズの発生量を抑えることができる。
 以上は、ノイズフィルタ15の代表的な実施の形態を示している。ノイズフィルタ15は、単相の交流電源だけでなく、三相の交流電源にも適用可能である。以上のノイズフィルタ15の回路中に、コモンモードノイズチョークコイル、コンデンサ、サージ保護素子、電源遮断用のリレー、又はヒューズ等が挿入されていてもよい。Yコンデンサの電気機器アースへの接続は、電気機器4の金属筐体等を経由していてもよい。Yコンデンサを電気機器アースに接続するためのリレーとして、機械式リレーだけでなく、半導体式リレー又はトランジスタ等を用いてもよい。Yコンデンサを電気機器アースに接続するためのリレーとして、ラッチタイプを使用してもよい。ただしその場合は、電源投入時に全てのYコンデンサが電気機器アースから切り離されている必要がある。コモンモードノイズの低減量が十分である場合は、Yコンデンサの容量値を式(1)が示す容量値より小さくしてもよい。接地側電源線を検出した後は、接地側電源線検出回路12を電源線及び電気機器アースから切り離してもよい。
 以上のように、実施の形態1に係るノイズフィルタ15は、電源アースに接続されている電極2、及び当該電源アースに接続されていない電極3を有している交流電源1に接続される電気機器4のノイズフィルタ15であって、電極2又は電極3の何れか一方に接続される電源線5と、電極2又は電極3の他方に接続される電源線6と、電源線5に接続されているYコンデンサ7と、電源線6に接続されているYコンデンサ9と、Yコンデンサ7と電気機器アースとの間に接続されているリレー8と、Yコンデンサ9と電気機器アースとの間に接続されているリレー10と、電源線5及び電源線6にそれぞれ接続し、電源線5又は電源線6のうちから、電極3に接続されている電源線を検出する接地側電源線検出回路12と、接地側電源線検出回路12による検出結果に基づいて、電極3に接続している電源線が電源線5又は電源線6の何れであるかを判定し、電極3に接続している電源線が電源線5であると判定した場合、リレー8がYコンデンサ7と電気機器アースとの間を短絡させるように制御し、電極3に接続している電源線が電源線6であると判定した場合、リレー10がYコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する制御回路13と、を備えている。
 上記の構成によれば、電源線5又は電源線6のうちから、電極3に接続されている電源線を検出し、検出結果に基づいて、電極3に接続されている電源線が電源線5又は電源線6の何れであるかを判定し、電極3に接続されている電源線と判定した電源線に接続されているYコンデンサと電気機器アースとの間を短絡させるように制御する。これにより、電源アース、電源線、Yコンデンサ及び電気機器アースが接続されることにより、コモンモードノイズを低減することができる一方で、電源アースに接続されていない電源線がYコンデンサに接続されないため、漏洩電流が発生しない。つまり、Yコンデンサと接続する電源線を適切に切り替えることができる。
 実施の形態1に係るノイズフィルタ15において、Yコンデンサ7及びYコンデンサ9の各容量値をC[F]とし、ノイズフィルタ15における漏洩電流の上限値をI[A]とし、交流電源1の角周波数をω[rad/s]とし、交流電源1の電源電圧をV[V]とした場合、Yコンデンサ7及びYコンデンサ9の各容量値C[F]は、上述の式(1)に従う。
 上記の構成によれば、コモンモードノイズを好適に低減する一方で、漏洩電流を好適に抑制することができる。
実施の形態2.
 実施の形態1では、接地側電源線検出回路12が接地側電源線を検出する構成を説明した。実施の形態2では、A/Dコンバータ(アナログデジタルコンバータ)が接地側電源線を検出する構成について説明する。
 以下で、実施の形態2について図面を参照して説明する。なお、実施の形態1で説明した構成と同様の機能を有する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
 図3は、実施の形態2に係る電気機器4の構成を示すブロック図である。図3が示すように、電気機器4が備えているノイズフィルタ15の接地側電源線検出回路12は、A/Dコンバータ12-1及びA/Dコンバータ12-2(第1のアナログデジタルコンバータ及び第2のアナログデジタルコンバータ)を備えている。A/Dコンバータ12-1は、入力端子が電源線5及び電気機器アースにそれぞれ接続され、出力端子が制御回路13に接続されている。A/Dコンバータ12-2は、入力端子が電源線6及び電気機器アースにそれぞれ接続され、出力端子が制御回路13に接続されている。
 実施の形態2に係る接地側電源線検出回路12は、電源線5と電気機器アースとの間の電圧V1を検出し、電源線6と電気機器アースとの間の電圧V2を検出する。より詳細には、実施の形態2では、接地側電源線検出回路12において、A/Dコンバータ12-1が電源線5と電気機器アースとの間の電圧V1を検出し、A/Dコンバータ12-2が電源線6と電気機器アースとの間の電圧V2を検出する。A/Dコンバータ12-1は、検出した電圧V1をデジタル信号に変換して制御回路13に出力する。A/Dコンバータ12-2は、検出した電圧V2をデジタル信号に変換して制御回路13に出力する。
 実施の形態2に係る制御回路13は、接地側電源線検出回路12が検出した電圧V1の振幅又は電圧V2の振幅の何れが小さいかを判定することにより、電極3に接続している電源線(接地側電源線)が電源線5又は電源線6の何れであるかを判定する。より詳細には、実施の形態2では、制御回路13は、A/Dコンバータ12-1が検出した電圧V1の振幅又はA/Dコンバータ12-2が検出した電圧V2の振幅の何れが小さいかを判定することにより、電極3に接続している電源線が電源線5又は電源線6の何れであるかを判定する。
 制御回路13は、電圧V1の振幅が電圧V2の振幅よりも小さいと判定した場合、リレー8がYコンデンサ7と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する。制御回路13は、電圧V2の振幅が電圧V1の振幅よりも小さいと判定した場合、リレー10がYコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する。
 以下で、実施の形態2に係るノイズフィルタ15の動作について図面を参照して説明する。図4は、実施の形態2に係るノイズフィルタ15による電源線切替方法を示すフローチャートである。
 図4が示すように、電源線5は、電極2又は電極3の何れか一方に接続され、電源線6は、電極2又は電極3の他方に接続される(ステップST10)。
 次に、制御回路13は、動作を開始する(ステップST11)。
 次に、A/Dコンバータ12-1は、電源線5と電気機器アースとの間の電圧V1の波形を検出し、A/Dコンバータ12-2は、電源線6と電気機器アースとの間の電圧V2の波形を検出する(ステップST12)。A/Dコンバータ12-1は、検出した電圧V1をデジタル信号に変換して制御回路13に出力する。A/Dコンバータ12-2は、検出した電圧V2をデジタル信号に変換して制御回路13に出力する。
 次に、制御回路13は、制御回路13は、A/Dコンバータ12-1が検出した電圧V1の振幅がA/Dコンバータ12-2が検出した電圧V2の振幅よりも小さいか否かを判定する(ステップST13)。
 制御回路13は、A/Dコンバータ12-1が検出した電圧V1の振幅がA/Dコンバータ12-2が検出した電圧V2の振幅よりも小さいと判定した場合(ステップST13のYES)、リレー8がYコンデンサ7と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する(ステップST14)。
 制御回路13は、A/Dコンバータ12-2が検出した電圧V2の振幅がA/Dコンバータ12-1が検出した電圧V1の振幅よりも小さいと判定した場合(ステップST13のNO)、リレー10がYコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する(ステップST15)。
 ステップST14又はステップST15の次のステップとして、電気機器の主回路14は、電気機器4の主動作を開始する(ステップST16)。
 次に、電気機器の主回路14は、交流電源1から遮断して、電気機器4の主動作を停止する(ステップST17)。この際、リレー8又はリレー10が備えているコイルへの通電が停止されるため、Yコンデンサ7又はYコンデンサ9と電気機器アースとの間は開放される。
 以上の実施の形態1に係るノイズフィルタ15の構成要素及び動作によって、以下の効果が得られる。
(効果1)
 接地側電源線検出回路12にA/Dコンバータを用いることにより、単純な回路でノイズフィルタ15を実現できる。
(効果2)
 接地側電源線検出回路12にA/Dコンバータを用いることにより、A/Dコンバータから得られた波形を基に、ゼロクロスのタイミングを検出できる。
 以上は、ノイズフィルタ15の代表的な実施の形態の場合を示している。実施の形態1の構成及び実施の形態2の構成に加えて、以下の構成をさらに採用してもよい。例えば、絶縁等を目的として、各A/Dコンバータと電気機器アースとの間にコンデンサを挿入してもよい。A/Dコンバータの入力部は、抵抗分圧、サージ保護素子又はダイオード等で保護してもよい。A/Dコンバータは、制御回路13に内蔵されているものを使用しても良い。実施の形態2では、A/Dコンバータで電圧を検出する例を示したが、入力部に抵抗を取り付けて電流を検出する方法としてもよい。その場合、制御回路13は、検出された電流に基づいて、電極3に接続している電源線が電源線5又は電源線6の何れであるかを判定してもよい。
 以上のように、実施の形態2に係るノイズフィルタ15における接地側電源線検出回路12は、電源線5と電気機器アースとの間の電圧V1を検出し、電源線6と電気機器アースとの間の電圧V2を検出し、制御回路13は、接地側電源線検出回路12が検出した電圧V1の振幅又は電圧V2の振幅の何れが小さいかを判定することにより、電極3に接続している電源線が電源線5又は電源線6の何れであるかを判定し、電圧V1の振幅が電圧V2の振幅よりも小さいと判定した場合、リレー8がYコンデンサ7と電気機器アースとの間を短絡させるように制御し、電圧V2の振幅が電圧V1の振幅よりも小さいと判定した場合、リレー10がYコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する。
 上記の構成によれば、検出した電圧に基づいて、電極3に接続されている電源線が電源線5又は電源線6の何れであるかを好適に判定することができる。これにより、電極3に接続されている電源線と判定した電源線に接続されているYコンデンサと電気機器アースとの間を短絡させることができる。つまり、Yコンデンサと接続する電源線を適切に切り替えることができる。
 実施の形態2に係るノイズフィルタ15における接地側電源線検出回路12は、電源線5と電気機器アースとの間の電圧を検出するA/Dコンバータ12-1と、電源線6と電気機器アースとの間の電圧を検出するA/Dコンバータ12-2と、を備えている。
 上記の構成によれば、電源線と電気機器アースとの間の電圧を好適に検出することができる。そして、検出した電圧に基づいて、電極3に接続されている電源線が電源線5又は電源線6の何れであるかを好適に判定することができる。これにより、電極3に接続されている電源線と判定した電源線に接続されているYコンデンサと電気機器アースとの間を短絡させることができる。つまり、Yコンデンサと接続する電源線を適切に切り替えることができる。
実施の形態3.
 実施の形態1及び実施の形態2では、リレーがYコンデンサと電気機器アースとの間を短絡させるタイミングを指定していなかったが、実施の形態3では、電源線と電気機器アースとの間の電圧がゼロになるタイミング(ゼロクロスするタイミング)と同時に、リレーがYコンデンサと電気機器アースとの間を短絡させる構成について説明する。なお、実施の形態3においても、ノイズフィルタ15を用いて説明する。
 実施の形態3に係る制御回路13は、電極3に接続している電源線が電源線5であると判定した場合、接地側電源線検出回路12が検出した電圧V1がゼロになるタイミングで、リレー8がYコンデンサ7と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する。制御回路13は、電極3に接続している電源線が電源線6であると判定した場合、接地側電源線検出回路12が検出した電圧V2がゼロになるタイミングで、リレー10がYコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する。
 より詳細には、実施の形態3では、制御回路13は、電極3に接続している電源線が電源線5であると判定した場合、A/Dコンバータ12-1が検出した電圧V1がゼロになるタイミングで、リレー8がYコンデンサ7と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する。制御回路13は、電極3に接続している電源線が電源線6であると判定した場合、A/Dコンバータ12-2が検出した電圧V2がゼロになるタイミングで、リレー10がYコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する。
 以下で、実施の形態3に係るノイズフィルタ15による電源線切替方法の具体例を説明する。当該具体例では、実施の形態2に係るノイズフィルタ15において、制御回路13が電極3に接続している電源線(接地側電源)が電源線6であると判定した場合を例にとって説明する。なお、実施の形態1に係るノイズフィルタ15においても、ゼロクロス検出が可能であれば実現できる。
 比較のために、まずは、制御回路13が、A/Dコンバータ12-2が検出した電圧V2がゼロになるタイミングとは異なるタイミングで、リレー10がYコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する構成について説明する。図5は、当該構成において、A/Dコンバータ12-2が検出した電圧V2、リレー10の動作、及びYコンデンサ9に流れる電流を示すグラフである。
 図5の上段のグラフが示すように、電源線6の寄生インダクタンス等により、電源線6と電気機器アースとの間にもわずかに電圧が生じる。図5の中段のグラフが示すように、電源線6の電圧V2が最大となるタイミングで、リレー10がYコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させている。図5の下段のグラフが示すように、この場合、Yコンデンサ9に対して瞬間的に電圧が印加され、急激に電流が流れる。
 次に、制御回路13が、接地側電源線検出回路12が検出した電圧V2がゼロになるタイミングで、リレー10がYコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させるように制御する構成について説明する。図6は、当該構成において、接地側電源線検出回路12が検出した電圧V2、リレー10の動作、及びYコンデンサ9に流れる電流を示すグラフである。
 図6の上段及び中段の各グラフが示すように、電源線6の電圧V2がゼロになるタイミングで、リレー10がYコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させている。図6の下段が示すように、この場合、Yコンデンサ9に対する電圧印加は緩やかになり、電流は低減される。
 以上のように、実施の形態3では、A/Dコンバータ12-2から得られる電圧波形等から得られるゼロクロスのタイミングに合わせて、リレー10がYコンデンサ9と電気機器アースとの間を短絡させる構成について説明した。なお、電源線5が接地側電源線であった場合も同様である。
 以上の実施の形態1に係るノイズフィルタ15の動作によって、以下の効果が得られる。
(効果1)
 電源線の電圧がゼロになるタイミングで、当該電源線に対応するリレーがYコンデンサと電気機器アースとの間を短絡させることにより、Yコンデンサへ急激に電流が流れなくなり、ノイズ発生を防ぐことができる。
 以上は、ノイズフィルタ15の代表的な実施の形態を示している。実施の形態1の構成及び実施の形態2の構成に加えて、以下の構成をさらに採用してもよい。A/Dコンバータ、制御回路又は伝送線路等の遅延を考慮して、リレーがYコンデンサと電気機器アースとの間を短絡させるタイミングを、電源線の電圧がゼロになるタイミングから前後させてもよい。別に、電源線の電圧がゼロになるタイミングを検出する検出回路を設け、当該検出回路の信号に合わせて、リレーがYコンデンサと電気機器アースとの間を短絡させてもよい。
 以上のように、実施の形態3に係るノイズフィルタ15における制御回路13は、電極3に接続している電源線が電源線5であると判定した場合、接地側電源線検出回路12が検出した電圧V1がゼロになるタイミングで、リレー8がYコンデンサ7と電気機器アースとの間を短絡させるように制御し、電極3に接続している電源線が電源線6であると判定した場合、接地側電源線検出回路12が検出した電圧V2がゼロになるタイミングで、リレー10がYコンデンサ7と電気機器アースとの間を短絡させる。
 上記の構成によれば、電源線の電圧がゼロになるタイミングで、当該電源線に対応するリレーがYコンデンサと電気機器アースとの間を短絡させることにより、Yコンデンサへ急激に電流が流れなくなり、ノイズ発生を防ぐことができる。
 ノイズフィルタ15の接地側電源線検出回路12及び制御回路13の各機能は、処理回路により実現される。すなわち、ノイズフィルタ15の接地側電源線検出回路12及び制御回路13は、図2及び図4に示した各ステップの処理を実行するための処理回路を備える。この処理回路は、専用のハードウェアであってもよいが、メモリに記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)であってもよい。
 図7Aは、ノイズフィルタ15の接地側電源線検出回路12及び制御回路13の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。図7Bは、ノイズフィルタ15の接地側電源線検出回路12及び制御回路13の機能を実現するソフトウェアを実行するハードウェア構成を示すブロック図である。
 上記処理回路が図7Aに示す専用のハードウェアの処理回路20である場合、処理回路20は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はこれらを組み合わせたものが該当する。
 ノイズフィルタ15の接地側電源線検出回路12及び制御回路13の各機能を別々の処理回路で実現してもよいし、これらの機能をまとめて1つの処理回路で実現してもよい。
 上記処理回路が図7Bに示すプロセッサ21である場合、ノイズフィルタ15の接地側電源線検出回路12及び制御回路13の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現される。
 なお、ソフトウェア又はファームウェアは、プログラムとして記述されてメモリ22に記憶される。
 プロセッサ21は、メモリ22に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、ノイズフィルタ15の接地側電源線検出回路12及び制御回路13の各機能を実現する。すなわち、ノイズフィルタ15の接地側電源線検出回路12及び制御回路13は、これらの各機能がプロセッサ21によって実行されるときに、図2及び図4に示した各ステップの処理が結果的に実行されるプログラムを記憶するためのメモリ22を備える。
 これらのプログラムは、ノイズフィルタ15の接地側電源線検出回路12及び制御回路13の各手順又は方法をコンピュータに実行させる。メモリ22は、コンピュータを、ノイズフィルタ15の接地側電源線検出回路12及び制御回路13として機能させるためのプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。
 プロセッサ21には、例えば、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、またはDSP(Digital Signal Processor)などが該当する。
 メモリ22には、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically-EPROM)などの不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、ハードディスク、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などが該当する。
 ノイズフィルタ15の接地側電源線検出回路12及び制御回路13の各機能について一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現してもよい。
 例えば、接地側電源線検出回路12の機能は、専用のハードウェアとしての処理回路で機能を実現する。制御回路13については、プロセッサ21がメモリ22に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより機能を実現してもよい。
 このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせにより上記機能のそれぞれを実現することができる。
 なお、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
 本開示に係るノイズフィルタは、Yコンデンサと接続する電源線を適切に切り替えることができるため、電気機器に利用可能である。
 1 交流電源、2 電極、3 電極、4 電気機器、5 電源線、6 電源線、7 Yコンデンサ、8 リレー、9 Yコンデンサ、10 リレー、11 Xコンデンサ、12 接地側電源線検出回路、12-1 A/Dコンバータ、12-2 A/Dコンバータ、13 制御回路、14 電気機器の主回路、15 ノイズフィルタ、20 処理回路、21 プロセッサ、22 メモリ。

Claims (5)

  1.  電源アースに接続されている第1の電極、及び当該電源アースに接続されていない第2の電極を有している交流電源に接続される電気機器のノイズフィルタであって、
     前記第1の電極又は前記第2の電極の何れか一方に接続される第1の電源線と、
     前記第1の電極又は前記第2の電極の他方に接続される第2の電源線と、
     前記第1の電源線に接続されている第1のYコンデンサと、
     前記第2の電源線に接続されている第2のYコンデンサと、
     前記第1のYコンデンサと電気機器アースとの間に接続されている第1のリレーと、
     前記第2のYコンデンサと前記電気機器アースとの間に接続されている第2のリレーと、
     前記第1の電源線及び前記第2の電源線にそれぞれ接続し、前記第1の電源線又は前記第2の電源線のうちから、前記第1の電極に接続されている電源線を検出する接地側電源線検出回路と、
     前記接地側電源線検出回路による検出結果に基づいて、前記第1の電極に接続している電源線が前記第1の電源線又は前記第2の電源線の何れであるかを判定し、前記第1の電極に接続している電源線が前記第1の電源線であると判定した場合、前記第1のリレーが前記第1のYコンデンサと前記電気機器アースとの間を短絡させるように制御し、前記第1の電極に接続している電源線が前記第2の電源線であると判定した場合、前記第2のリレーが前記第2のYコンデンサと前記電気機器アースとの間を短絡させるように制御する制御回路と、を備えていることを特徴とする、ノイズフィルタ。
  2.  前記第1のYコンデンサ及び前記第2のYコンデンサの各容量値をC[F]とし、前記ノイズフィルタにおける漏洩電流の上限値をI[A]とし、前記交流電源の角周波数をω[rad/s]とし、前記交流電源の電源電圧をV[V]とした場合、前記第1のYコンデンサ及び前記第2のYコンデンサの各容量値C[F]は、以下の式(1)に従うことを特徴とする、請求項1に記載のノイズフィルタ。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-I000001
  3.  前記接地側電源線検出回路は、前記第1の電源線と前記電気機器アースとの間の第1の電圧を検出し、前記第2の電源線と前記電気機器アースとの間の第2の電圧を検出し、
     前記制御回路は、
      前記接地側電源線検出回路が検出した第1の電圧の振幅又は第2の電圧の振幅の何れが小さいかを判定することにより、前記第1の電極に接続している電源線が前記第1の電源線又は前記第2の電源線の何れであるかを判定し、
      前記第1の電圧の振幅が前記第2の電圧の振幅よりも小さいと判定した場合、前記第1のリレーが前記第1のYコンデンサと前記電気機器アースとの間を短絡させるように制御し、
      前記第2の電圧の振幅が前記第1の電圧の振幅よりも小さいと判定した場合、前記第2のリレーが前記第2のYコンデンサと前記電気機器アースとの間を短絡させるように制御することを特徴とする、請求項1に記載のノイズフィルタ。
  4.  前記接地側電源線検出回路は、前記第1の電源線と前記電気機器アースとの間の第1の電圧を検出し、前記第2の電源線と前記電気機器アースとの間の第2の電圧を検出し、
     前記制御回路は、前記第1の電極に接続している電源線が前記第1の電源線であると判定した場合、前記接地側電源線検出回路が検出した第1の電圧がゼロになるタイミングで、前記第1のリレーが前記第1のYコンデンサと前記電気機器アースとの間を短絡させるように制御し、前記第1の電極に接続している電源線が前記第2の電源線であると判定した場合、前記接地側電源線検出回路が検出した第2の電圧がゼロになるタイミングで、前記第2のリレーが前記第2のYコンデンサと前記電気機器アースとの間を短絡させるように制御することを特徴とする、請求項1に記載のノイズフィルタ。
  5.  前記接地側電源線検出回路は、
      前記第1の電源線と前記電気機器アースとの間の電圧を検出する第1のアナログデジタルコンバータと、
      前記第2の電源線と前記電気機器アースとの間の電圧を検出する第2のアナログデジタルコンバータと、を備えていることを特徴とする、請求項3又は請求項4に記載のノイズフィルタ。
PCT/JP2021/017436 2021-05-07 2021-05-07 ノイズフィルタ WO2022234631A1 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2021/017436 WO2022234631A1 (ja) 2021-05-07 2021-05-07 ノイズフィルタ
JP2023518677A JP7466767B2 (ja) 2021-05-07 2022-04-28 ノイズフィルタおよびノイズフィルタの製造方法
CN202280032460.5A CN117280604A (zh) 2021-05-07 2022-04-28 噪声滤波器
PCT/JP2022/019214 WO2022234812A1 (ja) 2021-05-07 2022-04-28 ノイズフィルタ
DE112022001378.8T DE112022001378T5 (de) 2021-05-07 2022-04-28 Entstörfilter
US18/378,298 US20240039502A1 (en) 2021-05-07 2023-10-10 Noise filter

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2021/017436 WO2022234631A1 (ja) 2021-05-07 2021-05-07 ノイズフィルタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2022234631A1 true WO2022234631A1 (ja) 2022-11-10

Family

ID=83932671

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2021/017436 WO2022234631A1 (ja) 2021-05-07 2021-05-07 ノイズフィルタ
PCT/JP2022/019214 WO2022234812A1 (ja) 2021-05-07 2022-04-28 ノイズフィルタ

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2022/019214 WO2022234812A1 (ja) 2021-05-07 2022-04-28 ノイズフィルタ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20240039502A1 (ja)
JP (1) JP7466767B2 (ja)
CN (1) CN117280604A (ja)
DE (1) DE112022001378T5 (ja)
WO (2) WO2022234631A1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10322883A (ja) * 1997-03-19 1998-12-04 Hitachi Ltd 電力変換装置
JP2005184074A (ja) * 2003-12-16 2005-07-07 Okaya Electric Ind Co Ltd ノイズフィルタ
JP2008301585A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Sharp Corp ノイズフィルタ回路を備えた電気機器
JP2016208596A (ja) * 2015-04-17 2016-12-08 トヨタ自動車株式会社 送電装置及び受電装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10322883A (ja) * 1997-03-19 1998-12-04 Hitachi Ltd 電力変換装置
JP2005184074A (ja) * 2003-12-16 2005-07-07 Okaya Electric Ind Co Ltd ノイズフィルタ
JP2008301585A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Sharp Corp ノイズフィルタ回路を備えた電気機器
JP2016208596A (ja) * 2015-04-17 2016-12-08 トヨタ自動車株式会社 送電装置及び受電装置

Also Published As

Publication number Publication date
DE112022001378T5 (de) 2023-12-28
JP7466767B2 (ja) 2024-04-12
WO2022234812A1 (ja) 2022-11-10
JPWO2022234812A1 (ja) 2022-11-10
CN117280604A (zh) 2023-12-22
US20240039502A1 (en) 2024-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3836689B2 (ja) グラウンド漏れ電流検知によるモータ絶縁フォールト検知方法
US7868730B2 (en) Common-mode filtering device and speed variator comprising such a device
Tallam et al. Integrated differential-mode and common-mode filter to mitigate the effects of long motor leads on AC drives
US20110102052A1 (en) Hybrid Switch Circuit
JP5560024B2 (ja) 高調波フィルタ
JP2001268890A (ja) 電力変換システム
JP4106496B2 (ja) インバータのコモンモード電圧・電流の抑制方法および装置
JPWO2017014143A1 (ja) 電力変換装置
JP6906731B1 (ja) ノイズ抑制装置
EP0849655B1 (en) Alternating current power control device
WO2022234631A1 (ja) ノイズフィルタ
US9547621B1 (en) Hot swap decoupling for noise reduction and failure prevention
JP5836533B2 (ja) モータ制御装置およびその制御方法
US10590843B2 (en) Portable generator having a configurable load bank
EP2932587B1 (en) Methods and apparatus for emi filter having switched capacitance based on loading
US11355915B2 (en) Protection relay
JPH0522985A (ja) ノイズ防止装置
CN105740572B (zh) 一种电子设备
JP3338688B2 (ja) 送配電装置
WO2024009489A1 (ja) ノイズフィルタ
JPH07143736A (ja) 容量性負荷の突入電流抑制回路
JP6879436B2 (ja) 電源装置および磁気共鳴イメージング装置
Naderi et al. Investigation on capacitor switching transient limiter with a three phase variable resistance
JPH05292668A (ja) ノイズフィルター
JP2020112879A (ja) インピーダンス低減装置、電源装置、電源、インピーダンス低減方法及びインピーダンス低減処理プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 21939824

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 21939824

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1