WO2022190868A1 - 冷却装置 - Google Patents

冷却装置 Download PDF

Info

Publication number
WO2022190868A1
WO2022190868A1 PCT/JP2022/007432 JP2022007432W WO2022190868A1 WO 2022190868 A1 WO2022190868 A1 WO 2022190868A1 JP 2022007432 W JP2022007432 W JP 2022007432W WO 2022190868 A1 WO2022190868 A1 WO 2022190868A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
refrigerant liquid
heat transfer
cooling
gas
cooling tank
Prior art date
Application number
PCT/JP2022/007432
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
上仁 柴田
公和 小原
陽一郎 河本
Original Assignee
株式会社デンソー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社デンソー filed Critical 株式会社デンソー
Publication of WO2022190868A1 publication Critical patent/WO2022190868A1/ja

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D9/00Devices not associated with refrigerating machinery and not covered by groups F25D1/00 - F25D7/00; Combinations of devices covered by two or more of the groups F25D1/00 - F25D7/00
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/34Arrangements for cooling, heating, ventilating or temperature compensation ; Temperature sensing arrangements
    • H01L23/42Fillings or auxiliary members in containers or encapsulations selected or arranged to facilitate heating or cooling
    • H01L23/427Cooling by change of state, e.g. use of heat pipes
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K7/00Constructional details common to different types of electric apparatus
    • H05K7/20Modifications to facilitate cooling, ventilating, or heating

Definitions

  • an object of the present disclosure is to suppress gas from flowing out of the cooling tank in a cooling device including a cooling tank that cools a heating element such as an electronic device with a refrigerant liquid.
  • the second embodiment when the second embodiment is applied to a configuration in which the electronic device 2 is immersed in the refrigerant liquid 11 inside the cooling tank 10, even if the cooling tank 10 vibrates or tilts, the electronic device 2 can be suppressed from being exposed from the refrigerant liquid 11 . As a result, it is possible to prevent the cooling efficiency of the electronic device 2 from decreasing.
  • the end of the connecting portion 32 on the cooling bath side is located above the electronic device 2 in the direction of gravity. Therefore, even if the coolant liquid 11 descends to the end of the connecting portion 32 on the cooling tank side inside the cooling tank 10 , the electronic device 2 can maintain the state of being immersed in the coolant liquid 11 .

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

冷却装置は、冷却槽(10)と、循環回路(20)と、熱交換器(22)と、循環ポンプ(21)と、伝熱部(13)とを備える。冷却槽は、サブクール沸騰によって発熱体(2)を冷却する冷媒液(11)を貯留する。循環回路は、冷却槽の冷媒液が循環する。熱交換器は、循環回路に設けられ、冷媒液を冷却する。循環ポンプは、循環回路に設けられ、熱交換器に冷媒液を供給する。伝熱部は、サブクール沸騰で冷媒液が気化して生成した気相冷媒によって冷却槽の上部に形成される気体部(12)と、冷媒液とに跨るように設けられ、冷媒液の凝縮を促進する。

Description

冷却装置 関連出願の相互参照
 本出願は、2021年3月10日に出願された日本特許出願番号2021-37981号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。
 本発明は、電子機器等の発熱体を冷媒液で冷却する冷却装置に関する。
 特許文献1には、冷媒液をサブクール沸騰させて電子機器を冷却する冷却槽と、電子機器の熱を冷媒液を介して大気に放熱する熱交換器と、冷媒液を熱交換器に供給するポンプが設けられた冷却装置が開示されている。特許文献1の冷却装置では、ポンプで冷却槽における伝熱面を通過する冷媒液の流速を上げることで、サブクール度を大きく取れない場合でも、安定化した気泡微細化沸騰状態を作ることを可能としている。
特開2008-4606号公報
 しかしながら、上記特許文献1の冷却装置では、冷却槽内で気化した冷媒の冷却が充分でない場合には、冷却槽内の気体が外部に流出するおそれがある。冷却槽から冷却系統に気体が流出した場合には、ポンプおよび熱交換器に気体が流入し、これらの機器の性能が低下することとなる。
 本開示は上記点に鑑み、電子機器等の発熱体を冷媒液で冷却する冷却槽を備える冷却装置において、気体が冷却槽から外部に流出することを抑制することを目的とする。
 上記目的を達成するため、請求項1に記載の冷却装置は、冷却槽と、循環回路と、熱交換器と、循環ポンプと、伝熱部とを備える。冷却槽は、サブクール沸騰によって発熱体を冷却する冷媒液を貯留する。循環回路は、冷却槽の冷媒液が循環する。熱交換器は、循環回路に設けられ、冷媒液を冷却する。循環ポンプは、循環回路に設けられ、熱交換器に冷媒液を供給する。伝熱部は、サブクール沸騰で冷媒液が気化して生成した気相冷媒によって冷却槽の上部に形成される気体部と、冷媒液とに跨るように設けられ、冷媒液の凝縮を促進する。
 これにより、気体部は伝熱部を介してサブクール液である冷媒液によって冷却され、気体部に含まれる気相冷媒の凝縮を促進することができる。このため、冷却槽の内部で気体部の体積が増大することを抑制でき、冷却槽から気相冷媒が流出することを抑制できる。この結果、気体が循環ポンプや熱交換器に流入することを抑制でき、循環ポンプや熱交換器の性能が低下することを回避できる。
第1実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 図1のII-II断面図である。 第2実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 図3のIV-IV断面図である。 第2実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 図5のVI-VI断面図である。 第2実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 図7のVIII-VIII断面図である。 第2実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 図9のX-X断面図である。 第3実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 図11のXII-XII断面図である。 第3実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 図13のXIV-XIV断面図である。 第3実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 図15のXVI-XVI断面図である。 第3実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 図17のXVIII-XVIII断面図である。 第4実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 図19のXX-XX断面図である。 第5実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 第5実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 第5実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 第6実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 第7実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 第8実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 第9実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 第10実施形態の冷却装置の構成を示す図である。 図28のXXVIIII-XXVIIII断面図である。
 以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
 (第1実施形態)
 以下、本開示の第1実施形態について図面に基づいて説明する。図1では、上から下に向かう方向が重力方向となっており、図2では、手前から奥に向かう方向が重力方向となっている。
 図1に示すように、本実施形態の冷却装置1は、電子機器2を冷却するための冷却槽10が設けられている。電子機器2は、作動に伴って発熱し、冷却を必要とする発熱体である。電子機器2としては、例えば発熱素子が搭載された電子基板やインバータ等を用いることができる。電子機器2が本開示の発熱体に相当している。
 冷却槽10は、電子機器2を冷却するための冷媒液11が貯蔵されている容器状部材である。冷媒液11は、電子機器2の発熱で気相変化する流体であればよく、例えば水やフッ素系不活性液体を用いることができる。
 本実施形態の冷却槽10は、大気と連通していない液密構造となっている。冷却槽10の内部は冷媒液11の相変化によって圧力変動するため、冷却槽10は耐圧構造となっている。
 本実施形態では、電子機器2は冷却槽10の外部に設けられている。電子機器2と冷却槽10内の冷媒液11との間で熱交換が可能となっていれば、電子機器2は冷却槽10の外部あるいは内部のいずれに設けられていてもよい。
 電子機器2を冷却槽10の外部に設ける場合には、冷却槽10の壁面を介して電子機器2と冷媒液11との間の熱交換が行われるので、電子機器2は冷却槽10の壁面に接するように配置される。図1に示す例では、電子機器2は、冷却槽10の下面に接するように配置されている。
 電子機器2と冷却槽10の壁面との間には、熱伝導シート等を介在させることが望ましい。熱伝導シートは、電子機器2と冷却槽10の密着性を向上させ、電子機器2と冷却槽10と間の熱伝達率を向上させることができる。
 冷却槽10は、例えば金属材料や樹脂材料によって構成することができる。本実施形態では、冷却槽10として熱伝導率が高い金属材料を用いている。本実施形態のように、電子機器2を冷却槽10の外部に設ける場合には、冷却槽10として熱伝導率が高い金属材料を用いることで、冷却槽10の壁面を介した電子機器2と冷媒液11との間の熱交換効率を向上させることができる。
 冷媒液11の沸点は、電子機器2の発熱温度よりも低くなっている。このため、電子機器2の発熱で冷媒液11は沸騰可能となっており、冷却槽10では冷媒液11が沸騰して電子機器2から吸熱する沸騰冷却が行われる。本実施形態では、冷却槽10の冷媒液11が沸点より低温のサブクール液となっている状態で沸騰するサブクール沸騰が行われる。
 冷媒液11が沸騰して発生した気相冷媒はサブクール液で凝縮、縮小するが、凝縮できない気泡が冷媒液11の内部を上方に移動する。冷却槽10の内部で発生した気体が冷却槽10内の上部で貯留されることで気体部12が形成される。気体部12には、気相冷媒、冷媒液11から放出された溶存ガス、初期から冷却槽10に存在する空気などが含まれている。気体部12の体積は変動可能となっており、体積ゼロになることもある。
 気体部12に含まれる気相冷媒は、冷却槽10の内部で冷媒液11が気化することで生成される。冷媒液11の気化には、冷媒液11の沸騰と蒸発が含まれている。気体部12に含まれる気相冷媒は、凝縮することで液相の冷媒液11となる。
 冷媒液11には、主に大気からなる溶存ガスが溶解している。気体部12に含まれる溶存ガスは、冷媒液11に溶解している溶存ガスが冷媒液11から放出されることで生成する。冷媒液11に溶解している溶存ガスの溶解度は、冷媒液11の温度等によって変動する。冷媒液11の温度が上昇すると溶存ガスの溶解度が低下し、溶存ガスが冷媒液11から放出される。冷媒液11から放出された溶存ガスは気相冷媒とともに気体部12を形成する。気体部12に含まれる溶存ガスは、冷媒液11の温度低下によって冷媒液11に再度溶解することができる。
 冷却槽10には、伝熱部13が設けられている。伝熱部13は、冷却槽10の内部で冷媒液11と気体部12に跨るように配置されており、冷媒液11と気体部12との間の熱伝達を促進する。伝熱部13は、サブクール液である冷媒液11の冷熱を気体部12に伝え、気体部12に含まれる気相冷媒の凝縮を促進する凝縮促進部である。
 伝熱部13として、熱伝達率に優れた材料を用いており、例えば金属板やヒートパイプ等を用いることができる。本実施形態では、伝熱部13として、アルミニウムや銅からなる金属板を用いている。
 伝熱部13は、冷媒液11と気体部12を接続するように設けられていれば、配置場所は任意に設定することができる。本実施形態では、伝熱部13は冷却槽10の上面における内壁側に固定されている。伝熱部13は、冷却槽10の上面から重力方向下方に向かって延びるように設けられており、一部が気体部12に接触し、一部が冷媒液11に接触している。本実施形態では、4つの伝熱部13が設けられているが、伝熱部13の数は任意に設定でき、1つ以上設けられていればよい。
 本実施形態では、伝熱部13は板状に形成されている。複数の伝熱部13は、並列して配置されている。伝熱部13の板面は、図1の紙面奥行方向および図2の紙面上下方向に延びるように配置されている。図1では、紙面奥行方向が伝熱部13の長手方向となっており、図2では、紙面上下方向が伝熱部13の長手方向となっている。
 図2に示すように、伝熱部13の長手方向端部は冷却槽10の内壁面に接触しておらず、伝熱部13の長手方向端部と冷却槽10の内壁面との間には隙間が設けられている。このため、冷却槽10の上部において、気体部12は伝熱部13によって仕切られておらず、気体部12は1つの空間となっている。
 冷却槽10には、冷却槽10内の冷媒液11が循環する循環回路20が接続されている。循環回路20には、循環ポンプ21と熱交換器22が設けられている。
 循環ポンプ21は、冷媒液11を圧送して循環回路20に循環させ、冷媒液11を熱交換器22に供給する。熱交換器22は、冷媒液11の熱を放熱して冷却する。熱交換器22としては、例えば冷媒液11を外気と熱交換して冷却するラジエータ、あるいは冷媒液11を冷凍サイクルの低温冷媒と熱交換して冷却するチラー等を用いることができる。熱交換器22で冷媒液11を冷却することで、冷媒液11の温度上昇を抑制することができ、サブクール状態を維持することができる。
 循環回路20は、冷媒液出口部23および冷媒液入口部24で冷却槽10と接続されている。冷却槽10の冷媒液11は、冷媒液出口部23を介して循環回路20に流出する。循環回路20を循環した冷媒液11は、冷媒液入口部24を介して冷却槽10に流入する。
 冷却槽10の内部では、冷媒液入口部24から冷媒液出口部23に向かう冷媒液11の流れが形成される。図1に示す例では、冷却槽10の左側に冷媒液入口部24が設けられ、冷却槽10の右側に冷媒液出口部23が設けられている。このため、冷却槽10の内部で左側から右側に向かう冷媒液11の流れが形成される。
 次に、上記構成を備える本実施形態の冷却装置1の作動について説明する。
 冷却槽10の内部では、電子機器2の発熱によって冷媒液11が沸騰し、気相冷媒が発生する。本実施形態では、冷却槽10の下面を介して電子機器2と冷媒液11が熱交換するため、冷却槽10の下面と接触する冷媒液11が沸騰する。
 沸騰で生成した気相冷媒は、気泡として冷媒液11の中を上昇する。冷却槽10の冷媒液11はサブクール液であるため、気相冷媒からなる気泡は冷媒液11の内部を上昇する際に冷媒液11で冷却され、気相冷媒は凝縮する。この結果、気相冷媒からなる気泡は冷媒液11の内部を上昇する途中で縮小し、冷媒液11のサブクール度が大きい場合には気泡は消滅する。
 冷却槽10の内部を上昇した気相冷媒は、気体部12を形成する。冷媒液11の温度上昇によって冷媒液11から放出された溶存ガスも、気相冷媒とともに気体部12を形成する。冷媒液11が気化した気相冷媒や冷媒液11から放出された溶存ガスは、冷却槽10の内部に貯留される。
 気体部12には、伝熱部13を介してサブクール液である冷媒液11の冷熱が伝えられる。このため、気体部12に含まれる気相冷媒は、伝熱部13を介して冷媒液11によって冷却され、凝縮が促進される。凝縮された気相冷媒は液化して、冷媒液11となる。
 さらに、本実施形態では、冷却槽10が熱伝導率が高い金属材料から構成されている。このため、冷却槽10の壁面を介することによっても、気体部12に冷媒液11の冷熱が伝えられ、気体部12に含まれる気相冷媒の凝縮が促進される。
 冷却槽10の冷媒液11は、循環回路20を介して熱交換器22に供給され、熱交換器22で冷却される。熱交換器22による冷却で、冷媒液11は積極的にサブクール状態を維持することができる。
 以上説明した本実施形態によれば、冷却槽10に冷媒液11と気体部12に跨るように伝熱部13を設け、冷媒液11と気体部12との間の熱伝達を促進している。このため、気体部12は伝熱部13を介してサブクール液である冷媒液11によって冷却され、気体部12に含まれる気相冷媒の凝縮を促進することができる。これにより、冷却槽10の内部で気体部12の体積が増大することを抑制でき、冷却槽10から気相冷媒が流出することを抑制できる。この結果、気体が循環ポンプ21や熱交換器22に流入することを抑制でき、循環ポンプ21や熱交換器22の性能が低下することを回避できる。
 (第2実施形態)
 次に、本開示の第2実施形態を図3~図10を用いて説明する。以下、上記第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図3、5、7、8では、上から下に向かう方向が重力方向となっており、図4、6、8、10では、手前から奥に向かう方向が重力方向となっている。
 図3~図10に示すように、本第2実施形態では、冷却槽10において、伝熱部13によって気体部12が複数の領域に仕切られている。同時に、伝熱部13によって冷媒液11の液面も複数の領域に仕切られている。図3、4と、図5、6と、図7、8と、図9、10は、それぞれ本第2実施形態の伝熱部13の異なる態様を示している。
 図3、図4に示す態様では、3つの伝熱部13が並列して設けられている。これらの伝熱部13のうち、1つの伝熱部13は長手方向の両端部が冷却槽10の内壁面に接触している。図4に示すように、長手方向の両端部が冷却槽10の内壁面に接触している伝熱部13によって、気体部12が第1気体部12aと第2気体部12bに仕切られている。
 図5、図6に示す態様では、1つの伝熱部13が設けられている。伝熱部13は、重力方向からみて円形状に形成されている。図6に示すように、円形状の伝熱部13によって、気体部12が第1気体部12aと第2気体部12bに仕切られている。
 図7、図8に示す態様では、1つの伝熱部13が設けられている。伝熱部13は、重力方向からみて四角形状に形成されている。図8に示すように、四角形状の伝熱部13によって、気体部12が第1気体部12aと第2気体部12bに仕切られている。
 図9、図10に示す態様では、1つの伝熱部13が設けられている。伝熱部13は、重力方向からみて四角形部分を含む形状に形成されている。伝熱部13は、四角形を構成する各辺の両端が四角形の角部から延長された形状となっている。図10に示すように、四角形部分の伝熱部13によって、気体部12が第1気体部12aと第2気体部12bに仕切られている。
 以上説明した本第2実施形態では、伝熱部13によって、気体部12が複数の領域に仕切られており、冷媒液11の液面が複数の領域に仕切られている。このため、冷却槽10が傾斜したり、振動した場合であっても、冷却槽10の内部で気体部12が片寄ることを抑制でき、冷媒液11の液面が振動することを抑制できる。これにより、冷却槽10から気相冷媒が流出し、気体が循環ポンプ21や熱交換器22に流入することを抑制でき、循環ポンプ21や熱交換器22の性能が低下することを回避できる。
 また、本第2実施形態を電子機器2が冷却槽10の内部で冷媒液11に浸漬されている構成に適用した場合には、冷却槽10が振動したり、傾斜しても、電子機器2が冷媒液11から露出することを抑制できる。この結果、電子機器2の冷却効率が低下することを抑制できる。
 (第3実施形態)
 次に、本開示の第3実施形態を図11~図18を用いて説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図11、13、15、17では、上から下に向かう方向が重力方向となっており、図12、14、16、18では、手前から奥に向かう方向が重力方向となっている。
 図11~図18に示すように、本第3実施形態では、冷却槽10において、複数の伝熱部13によって気体部12が複数の領域に仕切られている。同時に、複数の伝熱部13によって冷媒液11の液面も複数の領域に仕切られている。複数の伝熱部13には、重力方向長さが異なる複数の伝熱部13a、13bが含まれている。図11、12と、図13、14と、図15、16と、図17、18は、それぞれ本第3実施形態の伝熱部13の異なる態様を示している。
 図11、図12に示す態様では、3つの伝熱部13が並列して設けられている。これらの伝熱部13は、長手方向の両端部が冷却槽10の内壁面に接触している。このため、3つの伝熱部13によって、気体部12が4つの気体部12a~12dに仕切られている。
 図13、図14に示す態様では、重力方向からみて円形状に形成された3つの伝熱部13が設けられている。3つの伝熱部13は、それぞれ大きさが異なる同心円であり、所定間隔を設けて配置されている。このため、3つの伝熱部13によって、気体部12が4つの気体部12a~12dに仕切られている。
 図15、図16に示す態様では、重力方向からみて四角形状に形成された3つの伝熱部13が設けられている。3つの伝熱部13は、それぞれ大きさが異なっており、所定間隔を設けて配置されている。このため、3つの伝熱部13によって、気体部12が4つの気体部12a~12dに仕切られている。
 図17、図18に示す態様では、6つの伝熱部13が設けられており、並列する3つの伝熱部13と、別の並列する3つの伝熱部13が直交して配置されている。これらの6つの伝熱部13によって、気体部12が5つの気体部12a~12eに仕切られている。
 図11、図13、図15、図17に示すように、本第3実施形態の伝熱部13には、重力方向長さが異なる第1伝熱部13aと第2伝熱部13bが含まれている。第1伝熱部13aと第2伝熱部13bは、隣り合って配置されている。第1伝熱部13aは、第2伝熱部13bよりも重力方向長さが短くなっている。第1伝熱部13aは、長手方向の全体の重力方向長さが第2伝熱部13bよりも短くなっていてもよく、長手方向の一部の重力方向長さが第2伝熱部13bよりも短くなっていてもよい。
 図11、図13、図15に示す例では、第1気体部12aおよび第2気体部12bは、重力方向長さが短い第1伝熱部13aによって仕切られていることから、互いにつながりやすくなっている。同様に、第3気体部12cおよび第4気体部12dも、第1伝熱部13aによって仕切られていることから、つながりやすくなっている。
 図17に示す例では、第2気体部12b、第3気体部12c、第4気体部12dおよび第5気体部12eは、重力方向長さが短い第1伝熱部13aによって仕切られていることから、互いにつながりやすくなっている。
 上述のように本第3実施形態では、複数の伝熱部13によって複数の気体部12a~12eに仕切られている。伝熱部13で仕切られた気体部12a~12eでは、体積のばらつきが生じやすくなる。
 これに対し、本第3実施形態では、重力方向長さが異なる第1伝熱部13aと第2伝熱部13bを設けることで、重力方向長さが短い第1伝熱部13aで仕切られている気体部同士をつながりやすくしている。これにより、複数の伝熱部13によって複数の気体部12a~12eに仕切られている場合であっても、複数の気体部12a~12eの体積がばらつくことを抑制できる。
 (第4実施形態)
 次に、本開示の第4実施形態を図19、図20を用いて説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図19では、上から下に向かう方向が重力方向となっており、図20では、手前から奥に向かう方向が重力方向となっている。
 図19、図20に示すように、本第4実施形態では、冷却槽10において、複数の伝熱部13によって気体部12が複数の領域に仕切られている。同時に、複数の伝熱部13によって冷媒液11の液面も複数の領域に仕切られている。複数の伝熱部13には、重力方向長さが異なる第1伝熱部13a、第2伝熱部13bおよび第3伝熱部13cが含まれている。これらの伝熱部13a~13cは、第1伝熱部13a、第2伝熱部13b、第3伝熱部13cの順に重力方向長さが長くなっている。
 図19に示すように、3つの伝熱部13a~13cのなかで、第3伝熱部13cは冷媒液入口部24に最も近接して配置されている。第3伝熱部13cは、冷媒液入口部24に対向するように設けられている。第3伝熱部13cは板状であり、板面が冷媒液入口部24に対向している。循環回路20の冷媒液入口部24および冷媒液出口部23を結ぶ方向からみて、第3伝熱部13cは冷媒液入口部24と重なり合っている。
 以上説明した本第4実施形態によれば、冷媒液入口部24に対向するように設けられた第3伝熱部13cによって、循環回路20から冷媒液入口部24を介して冷却槽10の内部に流入した冷媒液11の流れが妨げられる。このため、冷却槽10の内部において、冷媒液入口部24から冷媒液出口部23に向かう冷媒液11の流れが緩和される。これにより、冷媒液11が沸騰して生成した気泡が冷媒液出口部23に向かって流れにくくなり、冷却槽10から気相冷媒が流出することを抑制できる。この結果、気体が循環ポンプ21や熱交換器22に流入することを抑制でき、循環ポンプ21や熱交換器22の性能が低下することを回避できる。
 (第5実施形態)
 次に、本開示の第5実施形態を図21~図23を用いて説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
 図21~図23に示すように、本第5実施形態では、冷却槽10の内部において、冷媒液出口部23に対向するように出口対向壁部14が設けられている。出口対向壁部14は板状に形成されており、板面が冷媒液出口部23に対向するように配置されている。出口対向壁部14は、例えば金属材料や樹脂材料によって構成することができる。図21、図22、図23は、それぞれ本第5実施形態の出口対向壁部14の異なる態様を示している。
 図21に示す態様では、出口対向壁部14が断面L字状に屈曲した板状に形成されている。出口対向壁部14は、冷却槽10における冷媒液出口部23が形成された側面に設けられている。
 図22、図23に示す態様では、出口対向壁部14が1枚の板状に形成されている。図22に示す態様では、出口対向壁部14は冷却槽10の底面から重力方向上方に延びるように設けられている。図23に示す態様では、出口対向壁部14は冷却槽10の上面から重力方向下方に延びるように設けられている。図23の出口対向壁部14は、冷媒液11と気体部12に跨るように設けられている。
 以上説明した本第5実施形態によれば、冷媒液出口部23に対向するように設けられた出口対向壁部14によって、冷却槽10から冷媒液出口部23を介して循環回路20に流出する冷媒液11の流れが妨げられる。これにより、冷媒液11が沸騰して生成した気泡が冷媒液出口部23に向かって流れにくくなり、冷却槽10から気相冷媒が流出することを抑制できる。この結果、気体が循環ポンプ21や熱交換器22に流入することを抑制でき、循環ポンプ21や熱交換器22の性能が低下することを回避できる。
 また、図23に示す出口対向壁部14は、冷媒液11と気体部12に跨るように設けられている。このため、出口対向壁部14として、熱伝達率に優れた材料(例えばアルミニウムや銅からなる金属版)を用いることで、冷媒液11と気体部12との間の熱伝達を促進させることができ、出口対向壁部14を伝熱部13として機能させることができる。
 (第6実施形態)
 次に、本開示の第6実施形態を図24を用いて説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
 図24に示すように、本第6実施形態の冷却装置1には貯液槽30が設けられている。貯液槽30は、内部に冷媒液11を貯蔵可能な容器状部材である。貯液槽30の冷媒液11の液面は、冷却槽10の冷媒液11の液面よりも高くなっている。貯液槽30は、冷却槽10の外部に設けられている。本第6実施形態では、貯液槽30は循環回路20に接続されている。
 貯液槽30の上部には、大気開口部31が設けられている。貯液槽30の内部は、上方で大気開口部31を介して大気と連通している。貯液槽30は大気に開放されており、貯液槽30の内部では、冷媒液11の上部に大気が存在する。
 貯液槽30は、接続部32によって循環回路20に連通している。接続部32は筒状部材であり、内部を冷媒液11が通過可能となっている。接続部32は、一端側が貯液槽30に接続され、他端側が循環回路20に接続されている。貯液槽30は、接続部32および循環回路20を介して冷却槽10と連通している。
 貯液槽30は大気開口部31を介して大気に開放しており、冷却槽10は貯液槽30の大気開口部31を介して大気に開放している。このため、貯液槽30の内部および冷却槽10の内部は大気圧に維持される。
 冷却槽10の内部と貯液槽30の内部は連通しており、冷媒液11は冷却槽10と貯液槽30との間を流動可能となっている。冷媒液11は、気体部12の体積変動に応じて、冷却槽10と貯液槽30との間を流動する。
 冷却槽10と貯液槽30との間を冷媒液11が流動することで、冷却槽10の冷媒液11の体積と貯液槽30の冷媒液11の体積は連動して変動する。具体的には、冷却槽10の冷媒液11の体積が減少すると、貯液槽30の冷媒液11の体積が増大する。冷却槽10の冷媒液11の体積が増大すると、貯液槽30の冷媒液11の体積が減少する。
 以上説明した本第6実施形態では、冷却槽10の外部に大気開口部31を有する貯液槽30を設け、冷却槽10と貯液槽30を連通させることで、貯液槽30によって冷却槽10の冷媒液11の体積変動を吸収することができる。冷却槽10は貯液槽30の大気開口部31を介して大気に開放されるため、冷却槽10を冷媒液11を封入するための耐圧構造とする必要がなく、小型化することができる。
 また、冷却槽10は直接大気に開放しておらず、冷却槽10で発生した気体は冷却槽10内の上部で貯留されて気体部12を形成する。このため、冷却槽10は大気開放式であるにもかかわらず、冷却槽10で発生した気体が冷却槽10から流出することを抑制できる。この結果、気体が循環ポンプ21や熱交換器22に流入することを抑制でき、循環ポンプ21や熱交換器22の性能が低下することを回避できる。
 (第7実施形態)
 次に、本開示の第7実施形態を図25を用いて説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本第7実施形態では、上記第6実施形態に対して、貯液槽30の配置が異なっている。
 図25に示すように、本第7実施形態では、貯液槽30は冷却槽10に接続されている。本第7実施形態の接続部32は、一端側が貯液槽30に接続され、他端側が冷却槽10に接続されている。接続部32は、冷却槽10の上面を貫通するように設けられている。
 冷却槽10内の冷媒液11の液面は、通常は接続部32の冷却槽側端部よりも上方に位置しており、気体部12の体積増大時に接続部32の冷却槽側端部まで下降し得る。このため、接続部32の冷却槽側端部は、冷却槽10内の冷媒液11の液面より下側または同じ高さに位置している。
 冷却槽10において、冷媒液11の液面が接続部32の冷却槽側端部まで下降した状態で、新たに気体が発生した場合には、気体は接続部32を介して貯液槽30の大気開口部31から大気に放出される。このため、気体部12の体積は、冷媒液11の液面が接続部32の冷却槽側端部まで下降した状態から増大しない。
 本第7実施形態では、接続部32の冷却槽側端部は、気相冷媒が流入しにくい位置に設けられている。具体的には、接続部32の冷却槽側端部は、冷却槽10における冷媒液11の流れ方向上流側に設けられている。つまり、接続部32の冷却槽側端部は、冷媒液11の流れ方向において、冷媒液出口部23よりも冷媒液入口部24に近い側に設けられている。
 以上説明した本第7実施形態では、冷却槽10の冷媒液11の体積変動を吸収する貯液槽30を冷却槽10に接続するように設けている。これにより、貯液槽30を循環回路20に接続した上記第6実施形態に比較して、冷却槽10にかかる内部圧力を、循環回路20を流れる冷媒液11の圧力損失分低減することができる。
 また、本第7実施形態では、冷却槽10の内部で気体部12の体積が増大した場合に、余分な気体は接続部32を介して貯液槽30の大気開口部31から大気に放出される。このため、冷却槽10から気体が循環ポンプ21や熱交換器22に流入することを抑制でき、循環ポンプ21や熱交換器22の性能が低下することを回避できる。
 また、本第7実施形態では、接続部32の冷却槽側端部を冷却槽10の冷媒液11の流れ方向上流側に設けている。気相冷媒からなる気泡は、冷媒液11の流れ方向下流側に移動しながら上昇するため、接続部32の冷却槽側端部から遠ざかりながら上昇する。このため、気相冷媒が冷媒液11の流れ方向上流側に設けられた接続部32の冷却槽側端部に流入することを抑制できる。これにより、冷却槽10の内部で発生した気相冷媒が接続部32の冷却槽側端部を介して貯液槽30の大気開口部31から外部に流出することを抑制でき、冷媒液11の減少を抑制できる。
 (第8実施形態)
 次に、本開示の第8実施形態を図26を用いて説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図26では、上から下に向かう方向が重力方向となっている。本第8実施形態では、上記第7実施形態に対して、電子機器2の配置が異なっている。
 図26に示すように、本第8実施形態では、電子機器2が冷却槽10に収容されている。電子機器2は、冷却槽10の内部で冷媒液11に浸漬している。本第8実施形態では、冷媒液11としてフッ素系不活性液体を用いている。フッ素系不活性液体は、絶縁性、伝熱特性、安定性に優れた冷媒液である。
 接続部32の冷却槽側端部は、重力方向において、電子機器2よりも上方に位置している。このため、冷却槽10の内部で冷媒液11が接続部32の冷却槽側端部まで下降しても、電子機器2は冷媒液11に浸漬された状態を維持できる。
 本第8実施形態では、電子機器2が冷媒液11に浸漬しているため、電子機器2における冷媒液11との接触面すべてを冷却することができる。また、電子機器2が冷媒液11に浸漬しているため、電子機器2と冷媒液11との間に冷却槽10の壁面や伝熱シート等が介在することなく、電子機器2と冷媒液11が直接接触している。これにより、電子機器2の冷却効率を向上させることができる。
 (第9実施形態)
 次に、本開示の第9実施形態を図27を用いて説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本第9実施形態では、上記第8実施形態に対して、電子機器2の配線2aが設けられている点が異なっている。
 図27に示すように、本第9実施形態では、電子機器2には配線2aが接続されている。配線2aは、電源や電気信号の伝送路として機能する。配線2aは、冷却槽10から接続部32および貯液槽30に延びるように設けられている。配線2aは、貯液槽30の大気開口部31から外部に取り出されている。
 以上のように、本第9実施形態では、大気に開放した大気開口部31を利用して電子機器2の配線2aを外部に取り出している。このため、冷媒液11の外部流出を防ぐためのシール構造を設けることなく、電子機器2の配線2aを外部に取り出すことができる。
 (第10実施形態)
 次に、本開示の第10実施形態を図28、図29を用いて説明する。以下、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図28では、手前から奥に向かう方向が重力方向となっており、図29では、上から下に向かう方向が重力方向となっている。また、図29では、破線が冷媒液11の液面を示している。
 図28に示すように、本第10実施形態では、冷却槽10において、複数の伝熱部13によって気体部12が複数の領域に仕切られている。同時に、複数の伝熱部13によって冷媒液11の液面も複数の領域に仕切られている。本第10実施形態では、複数の伝熱部13は、同一の構成を有している。
 図28に示す例では、3つの伝熱部13が並列して設けられている。これらの伝熱部13は、長手方向の両端部が冷却槽10の内壁面に接触している。このため、3つの伝熱部13によって、気体部12が4つの気体部12a~12dに仕切られている。
 図29に示すように、本第10実施形態の伝熱部13は、重力方向下端部の位置が他の部位よりも高くなっている短手部13xを有している。短手部13xは、伝熱部13における他の部位より重力方向長さが短くなっている。短手部13xは、伝熱部13における重力方向下方の一部が切り欠かれた切欠部として構成されている。
 隣接する第1気体部12aと第2気体部12b、隣接する第2気体部12bと第3気体部12c、隣接する第3気体部12cと第4気体部12dは、伝熱部13の短手部13xを介してつながりやすくなっている。
 本第10実施形態のように、伝熱部13によって複数の気体部12a~12dに仕切られている構成では、複数の気体部12a~12dで体積のばらつきが生じやすくなる。これに対し、本第10実施形態では、伝熱部13に他の部位よりも重力方向長さが短い短手部13xを設けることで、短手部13xを介して隣接する気体部同士をつながりやすくしている。これにより、伝熱部13によって複数の気体部12a~12dに仕切られている場合であっても、複数の気体部12a~12dの体積がばらつくことを抑制できる。
 本開示は上述の実施形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。また、上記各実施形態に開示された手段は、実施可能な範囲で適宜組み合わせてもよい。
 また、上記各実施形態では、伝熱部13を冷却槽10の上面から重力方向下方に延びるように設けたが、伝熱部13は冷却槽10の上面と必ずしも接触していなくてもよい。例えば、伝熱部13を冷媒液11と気体部12に跨るように冷却槽10の側壁に設け、伝熱部13と冷却槽10の上面との間に隙間が形成された状態とすることができる。あるいは、伝熱部13を冷媒液11と気体部12に跨るように冷媒液11の液面に浮遊するように設け、冷却槽10の上面との間に隙間が形成された状態とすることができる。
 また、上記第6~第9実施形態の構成において、貯液槽30における冷媒液11の上面に蒸発防止剤を設けてもよい。貯液槽30における冷媒液11の上面は、大気との接触面である。蒸発防止剤は、冷媒液11の蒸発を抑制できればよく、例えば貯液槽30における冷媒液11の上面を覆う油膜用オイルや、貯液槽30における冷媒液11の上面を覆う粒子などを用いることができる。
 本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態が本開示に示されているが、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。

Claims (11)

  1.  サブクール沸騰によって発熱体(2)を冷却する冷媒液(11)を貯留する冷却槽(10)と、
     前記冷却槽の前記冷媒液が循環する循環回路(20)と、
     前記循環回路に設けられ、冷媒液を冷却する熱交換器(22)と、
     前記循環回路に設けられ、前記熱交換器に前記冷媒液を供給する循環ポンプ(21)と、
     サブクール沸騰で前記冷媒液が気化して生成した気相冷媒によって前記冷却槽の上部に形成される気体部(12)と、前記冷媒液とに跨るように設けられ、前記冷媒液の凝縮を促進する伝熱部(13)と、
     を備える冷却装置。
  2.  前記伝熱部は、前記気体部を複数に仕切っている請求項1に記載の冷却装置。
  3.  前記気体部を仕切る前記伝熱部が複数設けられており、
     前記複数の前記伝熱部には、重力方向長さが異なる前記伝熱部(13a、13b)が含まれている請求項2に記載の冷却装置。
  4.  前記伝熱部には、他の部位より重力方向下端部の位置が高くなっている短手部(13x)が含まれている請求項2に記載の冷却装置。
  5.  前記伝熱部は、前記冷媒液が前記循環回路から流入する冷媒液入口部(24)に対向するように設けられている請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷却装置。
  6.  前記冷却槽には、前記冷媒液が前記循環回路に流出する冷媒液出口部(23)に対向するように出口対向壁部(14)が設けられている請求項1ないし5のいずれか1つに記載の冷却装置。
  7.  前記出口対向壁部が前記伝熱部として機能する請求項6に記載の冷却装置。
  8.  前記冷却槽は前記発熱体を収容可能となっており、前記発熱体は前記冷媒液に浸漬されている請求項1ないし7のいずれか1つに記載の冷却装置。
  9.  前記冷却槽の外部で前記冷媒液を貯蔵するとともに、大気に開放する大気開口部(31)を有する貯液槽(30)が設けられている請求項1ないし8のいずれか1つに記載の冷却装置。
  10.  前記貯液槽(30)は、前記冷却槽に接続されている請求項9に記載の冷却装置。
  11.  前記発熱体は電子機器であり、前記電子機器の配線(2a)は前記大気開口部から外部に取り出されている請求項9または10に記載の冷却装置。
PCT/JP2022/007432 2021-03-10 2022-02-23 冷却装置 WO2022190868A1 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021037981A JP2022138222A (ja) 2021-03-10 2021-03-10 冷却装置
JP2021-037981 2021-03-10

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2022190868A1 true WO2022190868A1 (ja) 2022-09-15

Family

ID=83227717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2022/007432 WO2022190868A1 (ja) 2021-03-10 2022-02-23 冷却装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2022138222A (ja)
WO (1) WO2022190868A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002026210A (ja) * 2000-07-07 2002-01-25 Central Res Inst Of Electric Power Ind 微細化沸騰を利用した冷却方法
JP2008004606A (ja) * 2006-06-20 2008-01-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 冷却装置
WO2013140761A1 (ja) * 2012-03-22 2013-09-26 日本電気株式会社 電子基板の冷却構造及びそれを用いた電子装置
WO2017150415A1 (ja) * 2016-03-04 2017-09-08 日本電気株式会社 冷却システムと冷却器および冷却方法
US20170295670A1 (en) * 2016-04-07 2017-10-12 Hamilton Sundstrand Corporation Immersion cooled electronic assemblies

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002026210A (ja) * 2000-07-07 2002-01-25 Central Res Inst Of Electric Power Ind 微細化沸騰を利用した冷却方法
JP2008004606A (ja) * 2006-06-20 2008-01-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 冷却装置
WO2013140761A1 (ja) * 2012-03-22 2013-09-26 日本電気株式会社 電子基板の冷却構造及びそれを用いた電子装置
WO2017150415A1 (ja) * 2016-03-04 2017-09-08 日本電気株式会社 冷却システムと冷却器および冷却方法
US20170295670A1 (en) * 2016-04-07 2017-10-12 Hamilton Sundstrand Corporation Immersion cooled electronic assemblies

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022138222A (ja) 2022-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6360814B1 (en) Cooling device boiling and condensing refrigerant
JP5678662B2 (ja) 沸騰冷却装置
JP6015675B2 (ja) 冷却装置及びそれを用いた電子機器
US7604040B2 (en) Integrated liquid cooled heat sink for electronic components
WO2013018667A1 (ja) 冷却装置及びそれを用いた電子機器
JP2002168547A (ja) 熱サイホンによるcpu冷却装置
WO2016047098A1 (ja) 冷媒中継装置、それを用いた冷却装置、および冷却方法
WO2022190766A1 (ja) 冷却装置
US11754344B2 (en) Boiling cooler
JP2010010204A (ja) 沸騰冷却装置
JP7524008B2 (ja) 冷却装置及び冷却システム
JP2013007501A (ja) 冷却装置
JP2014154683A (ja) 冷却装置
WO2022190868A1 (ja) 冷却装置
JP2013033807A (ja) 冷却装置およびそれを用いた電子機器
JP2018133529A (ja) 冷却装置
JP5125869B2 (ja) 冷却装置
CN113758324B (zh) 用于低压驱动器的回路式热管
JP5860728B2 (ja) 電子機器の冷却システム
JP2015055380A (ja) 冷却装置
JP4026038B2 (ja) 沸騰冷却装置
JP2022143797A (ja) 沸騰冷却装置
WO2013102974A1 (ja) 冷却装置
JP2001068611A (ja) 沸騰冷却器
JP7452080B2 (ja) 沸騰冷却器

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 22766829

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 22766829

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1