JP2015055380A - 冷却装置 - Google Patents

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勇起 月成
泰平 小山
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泰平 小山
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Haruhiko Fujito
春彦 藤戸
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Abstract

【課題】配置制約の緩和と小型化を図り、かつ沸騰熱伝達率の向上により冷却性の高い自然循環型の冷却装置を提供する。【解決手段】実施形態によれば、冷却装置は、冷媒が封入された受熱器12と、受熱器で発生した蒸気を収容する蒸気収容室18と、冷媒内に発生した気泡によって搬送された冷媒を冷却する放熱器14と、放熱器から送られた冷媒と蒸気収容室から送られた蒸気との間で熱交換し、蒸気を凝縮させるとともに、冷媒が再度流入する熱交換用容器16と、蒸気を熱交換用容器に導く蒸気流通管5と、冷媒が流通する第1冷媒流通管4aと、放熱器と熱交換用容器との間を接続する第2冷媒流通管4bと、熱交換用容器からの冷媒が蒸気流通管に逆流するのを防止する第1逆止弁40aと、第2冷媒流通管を流通する冷媒の逆流を防止する第2逆止弁40bと、受熱器と熱交換用容器とを連通する冷媒還流管6と、受熱器から冷媒還流管への冷媒の流出を防止する第3逆止弁40cと、を備えている。【選択図】図6

Description

この発明の実施形態は、外部駆動力となる冷媒循環ポンプを用いない自然循環液冷方式を適用した冷却装置に関する。
一般に、産業用途全般の電力変換装置には、半導体素子等の発熱体が実装され、それらを除熱するための冷却装置が備わっている。近年では、装置の小型化、大容量化にともない、高熱負荷および高発熱密度に対応した冷却方式が求められている。一般に、これらに対応した冷却方式では、循環用ポンプを用いて、冷媒の強制対流を利用した強制循環液冷方式が知られている。しかし、強制循環液冷方式では、システムの冷却系統に付随する、循環ポンプ、液溜タンク、配管等により要素体積が増加することや、ポンプ停止時のシステム運用等に懸念がもたれている。
また、近年の太陽光発電、風力発電のように、出力変動のある変換装置の場合、同一の冷却流量では、急峻な温度変動があり、適用素子の信頼性に影響をきたす問題も挙がっている。また、ヒートパイプに代表されるように、沸騰の潜熱を利用した熱輸送形態をもつ冷却技術が各装置に適用されており、熱サイフォン型ループヒートパイプや、発生気泡の浮力を利用した気泡駆動型ヒートパイプ等自然循環液冷方式が提案されている。
特開2009−147367号公報 特開2005−195226号公報 特開2004−245566号公報
上記のような自然循環冷却方式を用いた冷却装置では、電力変換装置内部の配置構成上、装置占有スペース、艤装サイズおよび装置実装等の問題から、冷却装置の配置向きの制約を受ける場合があり、装置全体システムの設計自由度が低下する。
既存する冷却装置では、大別すると、気泡の上昇力を利用し冷媒を循環させるもの(気泡ポンプ型)と、発生した蒸気を凝縮させ、液化した冷媒を重力の作用によって還流させるもの(熱サイフォン型)がある。いずれのシステム構成においても、半導体素子を取り付ける受熱部の上部に凝縮部もしくは放熱器を設ける必要がある。しかし、電力変換装置の構造設計上、冷却装置のみならずその他電気用品の配置実装レイアウトの観点から、適用する装置の配置制約を受ける場合が少なからずあり、設計自由度を低くしている。
そこで、本発明の課題は、配置制約の緩和と小型化を図り、かつ沸騰熱伝達率の向上により冷却性の高い自然循環型の冷却装置を提供することにある。
実施形態によれば、冷却装置は、発熱体が実装される受熱面を有し、内部に液状の冷媒を収容した受熱器と、前記受熱器の水平方向側方に設けられ、前記受熱器で発生した蒸気を凝縮する凝縮器と、前記受熱器の水平方向側方で、前記凝縮器の鉛直方向下方に配置され、前記受熱器から送られる加熱された冷媒を冷却する放熱器と、前記受熱器で発生した冷媒の蒸気を前記凝縮器の流入口へ送る蒸気流通管と、前記凝縮された冷媒を前記凝縮器の流出口から前記受熱器の冷媒流入口に送る凝縮液流通管と、前記受熱器内で加熱された冷媒を前記放熱器の流入口に送る冷媒流通管と、前記放熱器で冷却された冷媒を前記放熱器の流出口から前記受熱器の冷媒流入口に送る冷媒還流管と、を備えている。
図1は、第1の実施形態に係る冷却装置を概略的に示す断面図。 図2は、前記冷却装置における放熱器の一例を示す図。 図3は、前記冷却装置における放熱器の他の一例を示す図。 図4は、前記冷却装置における放熱器の内部構造の一例を示す図。 図5は、前記冷却装置における放熱器の内部構造の他の一例を示す図。 図6は、第2の実施形態に係る冷却装置を概略的に示す断面図。 図7は、第3の実施形態に係る冷却装置を概略的に示す断面図。 図8は、第3の実施形態に係る冷却装置の小孔付配管部分を拡大して示す断面図。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る自然循環型冷却装置について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る自然循環型冷却装置を概略的に示す断面図、図2ないし図5は、冷却装置の受熱器の種々の実施例をそれぞれ示す図である。
本実施形態に係る冷却装置は、例えば、電力変換装置を構成するシステムに適用される半導体素子のような発熱体を冷却する冷却装置として構成され、通常は筐体内にほぼ鉛直な平面に設置される。冷却装置の体格は、電力変換装置の出力容量に対する変換損失量に応じたサイズとなり、内部に封入される冷媒量もその体格に応じたものとなる。ここで、冷却装置に封入される冷媒201は、純水、炭化水素系、アンモニア水溶液、不凍液、蓄熱マイクロカプセル、ナノフルイド等、一般的に化学的に安定したものを使用し、その熱物性として、特に、蒸発潜熱、熱伝導率、粘性係数が小さいもの、また漏えいしても毒性が少なく、不燃性を有したものが望ましい。さらに、昨今の環境性能への配慮を鑑みた場合、オゾン破壊係数(ODP)や地球温暖化係数(GWP)が低い冷媒も望ましい。
図1に示すように、冷却装置10は、発熱体としての半導体素子11から発生する熱を授受して半導体素子を冷却する受熱器12と、放熱器14と、熱交換用容器16と、蒸気収容室18と、これらを互いに接続する複数本の配管と、を備えている。
図1および図2に示すように、受熱器12は、例えば、偏平な矩形箱状の容器本体13を備え、この容器本体13は、ほぼ鉛直な平面に配置されている。容器本体13は、鉛直方向に延びる2つの主面13a、13bを有し、これら主面の一方あるいは両方は、受熱面を構成している。本実施形態では、一方の主面13aが受熱面を構成し、この受熱面13a上に、発熱体としての複数組の半導体素子11が、例えば、2列に並んで実装されている。半導体素子11は、電力変換装置の一部を構成している。
容器本体13は、冷却装置10の冷却能力に応じて、所定の大きさに形成され、所定量の液状の冷媒201が封入されている。受熱器12の受熱面13aは、実装された半導体素子11の発熱量およびサイズに応じて、所定サイズ、形状、材質が適用される。受熱面13aの形成材料は、適用冷媒201に応じて、アルミニウム製、黄銅製を使用する。また、また、受熱面13aの表面には、照射ビーム、サンドブラストおよび溶射皮膜等の外的処理を加えて、表面性状の改質を図った材料を適用してもよい。もしくは溶射皮膜形状等の外部から物理的処理を行った受熱面13aの改質により、伝熱促進を図った材料を適用してもよい。
図3に示すように、受熱器12は、半導体素子11を片面の受熱面13aのみに実装するのみならず、他方の主面13bを受熱面として、両主面上に半導体素子11を実装してもよい。つまり、容器本体13の両方の受熱面13a、13b上に半導体素子11を実装配置した構成をとってもよい。
図2ないし図4に示すように、受熱器12の容器本体13は、鉛直方向下端に形成された冷媒の流入口15a、および鉛直方向上端に形成された冷媒の流出口15bを有し、これら流入口15a、流出口15bは、それぞれが冷媒還流管6と第1冷媒流通管4aに接続されている。容器本体13の内部には、それぞれほぼ鉛直方向に延びる複数枚の仕切り板20が、水平方向に所定間隔で並んで設置されている。この所定間隔は、受熱面13a、13bに実装する半導体素子11の発熱量もしくは、受熱器12のサイズに起因する熱流束に応じて決まるものである。また、受熱面13a、13bの鉛直方向の長さに対しては、実装する半導体素子11の個数と発熱量、ならびに適用する冷媒201の種類で決まる。これは、受熱面13a、13bで授受した熱によって冷媒201内に発生する気泡101のサイズに起因する。さらに、容器本体13の鉛直方向上端部および下端部は、配管の流出口15b、流入口15aに向かって、徐々に先細となるように絞り込んだ形状としてもよい。また、図5に示すように、容器本体13の内部に設置する、複数枚の仕切り板20は、鉛直方向上端部および下端部の配管に向かうように、傾斜をもたせて設置させてもよい。
図1に示すように、冷却装置10の放熱器14は、受熱器12の水平方向側方に位置される。放熱器14は、第1冷媒流通管4aと第1蒸気収容室18を介して、受熱器12の上部と連通している。また、放熱器14は、第2冷媒流通管4bを通して熱交換用容器16に連通し、この第2冷媒流通管4bの一部は、流入口8aおよび流出口8bを通して、熱交換用容器16内を貫通し、更に、第3冷媒流通管4cおよび第2逆止弁40bを介して、熱交換用容器16の鉛直方向下部(第2流入口9b)に繋がり、熱交換用容器16内部へと連通している。放熱器14に冷却された冷媒201は、第2冷媒流通管4b、熱交換用容器16内部、第3冷媒流通管4c、第2逆止弁40bを流通して、熱交換用容器16へ導かれる。
基本的に、放熱器14は、受熱器12と熱交換用容器16との間、かつ、受熱器12の水平方向下方に位置していればよく、通常は、圧力損失が低くなる構成で配置することが望ましい。放熱器14は、内部を流れる冷媒201が搬送してきた熱を外気との熱交換によって、放熱する役割をもつため、図示はしないが、放熱器14の近傍には、放熱させるファンもしくはブロアが設置される。
熱交換用容器16は、受熱器12および放熱器14より鉛直方向下方に配置されている。熱交換用容器16は、その鉛直方向上部(流出口9c)が、第3逆止弁40cおよび冷媒還流管6を介して、受熱器12の流入口15aに連通している。また、熱交換用容器16の水平方向側方部分(第1流入口9a)は、第1逆止弁40aおよび蒸気流通管5を介して、蒸気収容室18に連通している。蒸気収容室18内の蒸気は、蒸気流通管5および第1逆止弁40aを介して、熱交換用容器16内へ流入する。
冷却装置10の構成要素のひとつとなっている接続用の配管である、蒸気流通管5、第1冷媒流通管4a、第2冷媒流通管4a、第3冷媒流通管4c、冷媒還流管6については、円管、矩形管、楕円管等の形状を適用する。その管内部に、突起体形状のもの、くし型フィン、ピンフィンなどを設置し、流動の阻害にならない程度に配置し、内部の伝熱面積増大を図った構造を適用してもよい。
放熱器14へ冷媒201を送出する前に、冷媒を液単相状態にすることが望ましく、第1冷媒流通管4aの流入部には、受熱器12で発生した気泡101の残存気泡の崩壊を促すための、金網、邪魔板等を設置した構成としてもよい。
(作用)
次に、上記のように構成された冷却装置10の作用について説明する。
図1に示すように、受熱器12の受熱面13a、13bに実装された半導体素子11が起動し、発熱が開始されると、熱が受熱面13a、13bを介して受熱器12の内部へと熱伝導する。この熱は、受熱器内部の冷媒201へ熱伝達される。ここで、半導体素子11の発熱量が増加するにつれて受熱器12内部の冷媒201の温度が上昇し、沸点に達したところで沸騰を開始される。この沸騰によって発生する気泡101が周囲の冷媒201との密度差により浮力が発生し、上昇流が誘起される。この上昇流によって周囲冷媒もそれに追従して容器本体13を上昇し、その流れ場は、気相と液相の混合状態にある、気液二相流の状態となる。
ここで、例えば、図4に示すように、発生した気泡101は、仕切り板20により矩形状に区分けされた流路内を鉛直方向上方に整流された状態で上昇する。容器本体13の鉛直上端部に行くに従い、流れが縮流していき、流れが合流し、受熱器12の流出口15bから上部へ送出される。
送出された気液二相流状態にある、冷媒201は、上部に設置された蒸気収容室18を経由して、そのうちの液相部分が、第1冷媒流通管4aを介して、放熱器14へ送られる。冷媒201の液相部分は放熱器14で放熱された後、熱交換用容器16内部を一旦経由し、第1逆止弁40bを介して、再び第2流入口9bから熱交換用容器16の下部へ送出される。
一方、発生した蒸気102は、蒸気収容室18内部の圧力が上昇してくると、蒸気流通管5および第1逆止弁40aを通して、第1流入口9aから熱交換用容器16へと送られる。この場合、熱交換用容器16内部では、放熱器14で冷却された冷媒201が内部に流通する管を介して、凝縮する。このとき、蒸気収容室18の内部圧力に比べ、熱交換用容器16の内部圧力が相対的に低下する。このため、蒸気収容室18から熱交換用容器16への蒸気流入が促進される。また、第3冷媒流通管4cを介して熱交換用容器16へ流入してくる、冷媒201も、その圧力差から、流入が促進される。ここで、熱交換用容器16内部に流入してきた冷媒201は、第2逆止弁40bで、第3冷媒流通管4cへ逆流が防止され、さらに、第1逆止弁40aで、蒸気流通管5への流入が阻止される。このため、熱交換用容器16内の冷媒201は、熱交換用容器16の鉛直方向上方に設置された冷媒還流管6へのみの通流が限定され、流れがその冷媒還流管6を介して再び、流入口15aから受熱器12内へ戻り、半導体素子11の冷却に寄与する。このようにして、冷却装置10内では、自然循環ループが形成される。この場合、受熱器12は、内部で発生する沸騰現象による潜熱輸送と、熱交換用容器16から搬送されてくる冷媒201の顕熱輸送がプラスされた状態、すなわち準強制流動沸騰状態となる。
(効果)
以上のように、構成された第1の実施形態に係る冷却装置10によれば、受熱器12の受熱面13a、13bに実装された半導体素子11からの熱が、受熱面13a、13bを熱伝導し、受熱器12内部の冷媒201への熱伝達による熱輸送が行われる。この半導体素子11の発熱量の増加により、受熱面13a、13bの壁面に接する冷媒201が所定沸点(飽和温度)に達したときに沸騰が開始され、その壁面に伝熱された熱を、蒸発潜熱つまり冷媒が蒸発する際に発生する熱として奪う。この熱輸送は、通常の顕熱輸送と比較して高くなるため、高レベルでの熱輸送が可能となる。沸騰によって発生した気泡の浮力の効果により、上昇流が発生し、冷却装置内のループシステムにおいて循環流が誘起される。そのため、循環用ポンプのような外部駆動源なしで冷却装置内部の冷媒201を循環させることが可能となる。
受熱器12の鉛直方向上方に設置される蒸気収容室18は、内部冷媒201の液面よりも高く位置づけられているため、冷媒201が波立ち発生する、ウォーターハンマー現象を防止することが可能となる。
蒸気流通管5を介して、送出された蒸気102は、熱交換用容器16内部に流入した後、放熱器14を通過して冷却された冷媒201によって冷却されて凝縮するため、熱交換用容器16の圧力が低下する。これにより、周囲との圧力均衡を保とうとするため、第3冷媒流通管4cを経由した冷媒201の熱交換用容器16への流入が促進され、受熱器12の下部から還流してくる、冷媒201の循環流量が向上する。また、熱交換用容器16内で冷媒の凝縮不足が生じた場合でも、残存した蒸気102が、冷媒201に溶け込み、鉛直方向への気液二相流状態となって、循環流量を向上されることができる。これらの効果により、受熱器12内部では、沸騰によって発生する気泡101の離脱が促進されることで、受熱面13a、13bでの沸騰熱伝達率を向上させることができる。この沸騰形態となることで、液単相の熱伝達はもとより、通常のプール沸騰熱伝達と比較しても、高レベルの熱伝達が可能となり、同一の熱輸送量で比較した場合、大幅な熱流束向上により、受熱器12の小型化につながる。
熱交換用容器16を通過した冷媒201は、その内部で熱を授受されるため、冷媒としては、再加熱され、流入時よりも温度が高い状態になる。つまり、流出された冷媒201はサブクール度が低い状態になる。通常、放熱器14で冷却された冷媒201は、サブクール度の高い状態にある。この冷媒201が受熱器12へ還流する形態をとった場合、伝熱面領域では、過熱度が低くなり、沸騰状態が抑制された状態となる、すなわち、気泡の発泡点数が少なくなる。しかし、本実施形態では、受熱器12の下部で熱交換用容器16を介して冷媒を流通しているため、サブクール度が低い状態で冷媒が受熱器12に流入することになる。このため、受熱器12の下部領域では、沸騰による気泡の発泡が維持され、均一かつ安定化した沸騰状態になりうる。さらに、前述した、熱交換用容器16から送出される冷媒201の流量増加から、さらなる伝熱促進効果を発揮できる。
以上のことから、熱交換用容器16を受熱器12の下部に配置できる構成とすることで、配置制約を緩和し、さらに循環流量を向上、高い冷却性能を発揮できる冷却装置が得られる。また、冷却装置の小型化、低コスト化を図ることも可能となる。
次に、他の実施形態に係る冷却装置について説明する。
以下に説明する他の実施形態において、前述した第1の実施形態と同一構成要素あるいは、それに相当する構成部材については、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略し、異なる部分を中心に説明する。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係る自然循環型の冷却装置10を示している。
第2の実施形態によれば、放熱器14から延びる第2冷媒流通管4bは、熱交換用容器16の第2流入口9bから熱交換用容器16内に直接連通している。また、第2逆止弁40bは、第2流入口9bの近傍で、第2冷媒流通管4b内に設けられている。第2の実施形態において、冷却装置10の他の構成は、前述した第1の実施形態と同一である。
このように構成された冷却装置10においても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態に係る自然循環型の冷却装置10を概略的に示す断面図、図8は、熱交換用容器に代えて設けられた小孔付配管30の部分を拡大して示す断面図である。
図7に示すように、第3の実施形態によれば、冷却装置10を構成する各構成要素のうち、放熱器14は、受熱器12の水平方向側方もしくは、受熱器12上部に配置され、蒸気収容室18内部の液面より鉛直方向下方であればよい。つまり、放熱器14の設置位置は、ループシステムの冷媒液面高さ位置を超えない範囲において、自由に設置可能である。
本実施形態の冷却装置によれば、第1の実施形態に比較して、熱交換用容器16の代わりに、小孔付配管30が設けられている。すなわち、図7および図8に示すように、放熱器14から鉛直方向下方に延びる第2冷媒流通管4bは、その流出側端部がU字状に折り曲げられ、第2逆止弁40bを介して小孔付配管30に接続されている。この小孔付配管30は、鉛直方向に沿って延び、その上端は、第3逆止弁40cおよび冷媒還流管6を介して受熱器12の流入口に接続されている。更に、蒸気流通管5の流出端は、第1逆止弁40aを介して小孔付配管30に接続されている。
小孔付配管30は、その内部に配設された複数の仕切り板32を有し、各仕切り板32に多数の小孔が形成されている。これら仕切り板32は、鉛直方向に所定の隙間を置いて、互いに平行に並んで配管30内に取付けられている。蒸気流通管5の流出端は、仕切り板32の上下および仕切り板間の空間に連通している。
なお、冷却装置10のその他の構成および各構成要素の構成は、前述した第1の実施形態と同一である。
(作用)
上記構成の冷却装置10によれば、受熱器12の内部に発生した気泡101の上昇力により冷媒201が、上方の蒸気収容室18へ移送され、蒸気102は、その蒸気収容室18に接続された蒸気流通管5および、その途中の第1逆止弁40aを介して受熱器12の下方の、小孔付配管30内部へと送出される。一方、蒸気収容室18へ流れ込んだ冷媒201は、その冷媒液面高さ以下に設置された放熱器2へ下降流の状態で送出される。この冷媒201は放熱器14で冷却された後、受熱器12の下部へ送出される。
このとき、冷媒201は、第1逆止弁40aで、蒸気流通管5への流入が阻止され、また、蒸気流通管5から小孔付配管30へ送られた蒸気102が、小孔付配管30内の仕切り板32の透孔を通過して、気泡101の形態となる。その気泡101が微小気泡サイズの場合は、第2冷媒流通管4bから小孔付配管30に送られた冷却された冷媒201の影響で、微小気泡が凝縮される。気泡101が凝縮することで局所的に流体内部に圧力差が生じる。つまり、気泡101が消滅することで、小孔付配管30内の圧力が相対的に低下し、この部分に冷媒201が集中するように冷媒201が移動する。この場合、第1逆止弁40aおよび第2逆止弁40bが設置されていることから、冷媒201の移動方向は、鉛直方向上方の受熱器12に接続された冷媒還流管6の方向となる。つまり、圧力差により、受熱器12下部で流れの上昇流量が増加することになる。また、凝縮しきれなかった蒸気102は、そのまま気泡101となり、周囲冷媒を巻き込み上昇流を誘起される。なお、これ以外の作用については、第1の実施形態と同様となる。
(効果)
以上のように構成された第3の実施形態に係る冷却装置10によれば、半導体素子11の発熱量にあわせて冷却装置10内に封入されている冷媒201の液量を調節し、ループシステム内の冷媒201の所望液面高さ以下に収まる範囲において、放熱器14を自由に構成可能となる。
蒸気流通管5から送出された蒸気102が小孔付配管30に送られ、更に、放熱器14で冷却された冷媒201が第2冷媒流通管4bを通して小孔付配管30へ送られる。そのため、小孔付配管30内で蒸気102が急激に凝縮することで局所的な圧力差と、かつ蒸気102が小孔付配管30の仕切り板32に形成された小孔を通じて発生する気泡101の上昇流の相乗効果によって、上昇流量が増加する。このため、受熱器12の潜熱輸送の効果に加えて、顕熱輸送による効果で、沸騰熱伝達率が向上する。これにより、高熱負荷に対応可能な冷却装置が得られる。その他、第3の実施形態においても、前述した第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。
なお、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
冷却装置の冷却対象となる発熱体は、電力変換装置の半導体素子に限らず、他の発熱体としてもよい。受熱器および受熱面を構成する材料は、前述した実施形態に限定されることなく、種々選択可能である。
4a…第1冷媒流通管、4b…第1冷媒流通管、4c…第1冷媒流通管、
5…蒸気流通管、6…冷媒環流管、10…冷却装置、11…半導体素子、
12…受熱器、13…容器本体、13a、13b…受熱面、14…放熱器、
15a…流入口、15b…流出口、18…蒸気収容室、20…仕切り板、
30…小孔付配管、32…仕切り板

Claims (9)

  1. 発熱体が実装される受熱面を有し、その内部に冷媒が封入された受熱器と、
    前記受熱器の鉛直方向上方に設けられ、前記受熱器で発生した蒸気を収容する蒸気収容室と、
    前記受熱器の水平方向側方もしくは、装置内に封入された初期の冷媒の液面高さ以下の位置に設置され、前記受熱器内で前記冷媒内に発生した気泡によって搬送された冷媒を冷却する放熱器と、
    前記受熱器および前記放熱器よりも鉛直方向下方に設置され、前記放熱器から送られた冷媒と、前記蒸気収容室から送られた蒸気との間で熱交換し、前記蒸気を凝縮させるとともに、前記熱交換した冷媒が再度流入する熱交換用容器と、
    前記蒸気収容室から送出される蒸気を前記熱交換用容器に導く蒸気流通管と、
    前記受熱器から発生した気泡によって搬送される冷媒が流通する第1冷媒流通管と、
    前記第1冷媒流通管に連通し、前記放熱器と前記熱交換用容器との間を接続する第2冷媒流通管と、
    前記蒸気流通管の内部を流れる蒸気もしくは、前記熱交換用容器からの冷媒が前記蒸気流通管に逆流もしくは進入するのを防止する第1逆止弁と、
    前記第2冷媒流通管を流通する冷媒の逆流を防止する第2逆止弁と、
    前記受熱器と前記熱交換用容器とを連通する冷媒還流管と、
    前記受熱器から前記冷媒還流管への冷媒の流出を防止する第3逆止弁と、
    を備える冷却装置。
  2. 前記熱交換用容器は、前記蒸気流通管から送られた蒸気の第1流入口と、鉛直方向下方から前記第2冷媒流通管が接続あるいは挿通された第2流入口と、前記第2流入口の鉛直方向上方に位置し、前記冷媒環流環が接続された第1流出口と、を有する請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記受熱器は、前記発熱体が実装された少なくも1つの受熱面を有する容器本体と、前記容器本体内に設けられ、容器本体内に複数の流路を規定した仕切り板と、を有する請求項1又は2に記載の冷却装置。
  4. 前記複数の仕切り板は、それぞれ鉛直方向に沿って延びているとともに、水平方向に所定の間隔を置いて並んで配置され、前記複数の仕切り板により、それぞれ鉛直方向に延びる複数の流路が形成されている請求項3に記載の冷却装置。
  5. 前記複数の仕切り板は、前記容器本体内に発生する気泡が前記容器本体の中央部に集約するように、鉛直方向に対し傾斜して設けられている請求項3に記載の冷却装置。
  6. 発熱体が実装される受熱面を有し、その内部に冷媒が封入された受熱器と、
    前記受熱器の鉛直方向上方に設けられ、前記受熱器で発生した蒸気を収容する蒸気収容室と、
    前記受熱器の水平方向側方もしくは、装置内に封入された初期の冷媒の液面高さ以下の位置に設置され、前記受熱器内で前記冷媒内に発生した気泡によって搬送された冷媒を冷却する放熱器と、
    前記冷媒および蒸気が通過する複数の小孔を有する仕切り板を内部に備え、前記受熱器よりも鉛直方向下方に設けられ、前記受熱器の鉛直方向株に接続された小孔付配管と、
    前記蒸気収容室から送出される蒸気を前記小孔付配管に導く蒸気流通管と、
    前記受熱器から発生した気泡によって搬送される冷媒が流通する第1冷媒流通管と、
    前記第1冷媒流通管に連通し、前記放熱器と前記小孔付配管との間を接続する第2冷媒流通管と、
    前記蒸気流通管の内部を流れる蒸気もしくは、前記小孔付配管からの冷媒が前記蒸気流通管に逆流もしくは進入するのを防止する第1逆止弁と、
    前記第2冷媒流通管を流通する冷媒の逆流を防止する第2逆止弁と、
    前記受熱器と前記熱交換用容器とを連通する冷媒還流管と、
    前記受熱器から前記冷媒還流管への冷媒の流出を防止する第3逆止弁と、
    を備える冷却装置。
  7. 前記受熱器は、前記発熱体が実装された少なくも1つの受熱面を有する容器本体と、前記容器本体内に設けられ、容器本体内に複数の流路を規定した仕切り板と、を有する請求項6に記載の冷却装置。
  8. 前記複数の仕切り板は、それぞれ鉛直方向に沿って延びているとともに、水平方向に所定の間隔を置いて並んで配置され、前記複数の仕切り板により、それぞれ鉛直方向に延びる複数の流路が形成されている請求項7に記載の冷却装置。
  9. 前記複数の仕切り板は、前記容器本体内に発生する気泡が前記容器本体の中央部に集約するように、鉛直方向に対し傾斜して設けられている請求項7に記載の冷却装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114017270A (zh) * 2021-11-11 2022-02-08 张家港市恒强冷却设备有限公司 一种基于分离式热管换热器的风电机组散热装置

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