JP2017083050A - 冷却装置およびこれを搭載した電子機器 - Google Patents

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辰乙 郁
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Abstract

【課題】安定した動作かつ冷却性能の高い冷却装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】受熱部3に液相冷媒を貯留した冷媒タンク13を設け、冷媒タンク13と受熱部3との間に接続配管17を設け、接続配管17に蒸気圧によって開閉する開閉弁18を設け、受熱部3に想定以上の圧力上昇をしたときに開閉弁18が開放し冷媒タンク13内の前記液相冷媒が受熱部3に流入することで、発熱体の異常な温度上昇を抑制して安定した動作かつ冷却性能の高い冷却装置を得られる。
【選択図】図3

Description

本発明は、中央演算処理装置(CPU)、大規模集積回路(LSI)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、ダイオード等の電子部品を搭載した電子機器の冷却装置およびこれを搭載した電子機器に関するものである。
従来、この種の冷却装置は、以下のような構成となっていた。
すなわち、図7に示すように、筐体112内の管路部130に、発熱体であるインバータ108の熱によって冷媒が沸騰する蒸発器部132と、管路部130において蒸発器部132に隣接して設けられ、冷媒が流入口114から流出口116に向かって流通する流通部134とを備える。蒸発器部132には、底壁部120から流通部134に向かって突出する複数のフィン140が設けられ、複数のフィン140間の隙間を冷媒が流通する構成となっていた(例えば特許文献1参照)。
特開2013−016589号公報
特許文献1に示された冷却装置は、発熱体であるインバータ108が設置面に対して水平に設置されている。
そして、筐体112の底壁部120は液相冷媒で満たされる。そして、前記液相冷媒は、底壁部120から上方の流通部134の側に向かって突出した複数のフィン140と筐体112との間の隙間を流通する。
そして、インバータ108(発熱体)を冷却する場合、流入口114から前記液相冷媒が蒸発器部132に流入し、インバータ108の発熱を受けて前記液相冷媒から気相冷媒へと相変化する沸騰伝熱によってインバータ108の発熱の放熱が行われる。
従って、蒸発器部132に液相冷媒が充分に供給されていない場合は、インバータ108の発熱が液相冷媒に授け切れずインバータ108を冷却することできない。いわゆるドライアウトの状態となり、インバータ108の温度が上昇してしまう。
また、インバータ108の発熱が想定より上回った場合は、前記液相冷媒がインバータ108の発熱を受け切れずに冷却することできない。これもいわゆるドライアウトの状態となり、インバータ108の温度が上昇してしまう。
そこで、本発明は、蒸発器に液相冷媒の供給が不足になった時、もしくは発熱体の発熱量が想定より上回った時でも、インバータの温度上昇を防ぎ安定した動作かつ冷却性能の高い冷却装置を提供することができるものである。
そして、この目的を達成するために、本発明は、冷媒の相変化によって冷却する冷却装置において、受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路を順に連結して前記冷媒の循環経路を形成し、前記受熱部は、前記前面または前記後面の少なくとも一方に発熱体を設置する受熱板を備え、前記受熱部の上部に放熱内部経路と、下部に帰還内部経路と、前記放熱内部経路と前記帰還内部経路との間にフィン部とを備え、前記放熱経路と前記放熱内部経路とを接続する流出口と、前記帰還経路と前記帰還内部経路とを接続する流入口とを有し、前記流入口と前記流出口とは、前記受熱部の同一の側面に設けられ、前記フィン部には前記受熱板から内部に突出する複数の平板状のフィンを、前記フィン間の隙間により構成される冷媒の流路が上下方向となるように設け、前記受熱部に、液相冷媒を貯留した冷媒タンクを設け、前記冷媒タンクと前記受熱部との間に連通部を設け、前記連通部に蒸気圧によって開閉する開閉弁を備え、前記受熱部に想定以上の圧力上昇したときに前記開閉弁が開放して前記冷媒タンク内の液相冷媒が前記受熱部に流入することを特徴とする冷却装置であり、これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明の冷却装置は、受熱部に液相冷媒を貯留した冷媒タンクを設け、冷媒タンクと前記受熱部との間に連通部を設け、連通部に蒸気圧によって開閉する開閉弁を備え、受熱部に液相冷媒が充分に供給されていないときもしくは発熱体の発熱量が想定より上回ったときに発熱体の発熱を液相冷媒に授受し切れずに発熱体の温度の上昇にともなって液相冷媒の蒸発温度が上昇し、受熱部の中の蒸気圧力が想定より上回り開閉弁を開放して冷媒タンク内の液相冷媒が受熱部に流入するので、発熱体の温度上昇を防ぎ安定した動作かつ冷却性能の高い冷却装置を提供する。
本発明の実施の形態1の冷却装置を搭載した電子機器の概略図 同冷却装置の受熱部と冷媒タンクとの外観を示す斜視図 同冷却装置の受熱部と冷媒タンクとの受熱板Aから見た分解斜視図 同冷却装置の受熱部と冷媒タンクとの受熱板Bから見た分解斜視図 同冷却装置の受熱部と冷媒タンクと閉じている開閉弁とのX−X´断面を示す図 同冷却装置の受熱部と冷媒タンクと開いている開閉弁とのX−X´断面を示す図 従来の冷却装置を示す概略図
本発明の一実施形態に係る冷却装置は、冷媒の相変化によって冷却する冷却装置において、受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路を順に連結して前記冷媒の循環経路を形成し、前記受熱部は、前面および後面が最大面積の横長の直方体形状で、前記前面または前記後面の少なくとも一方に発熱体を設置する受熱板を備え、前記受熱部の上部に放熱内部経路と、下部に帰還内部経路と、前記放熱内部経路と前記帰還内部経路との間にフィン部とを備え、前記放熱経路と前記放熱内部経路とを接続する流出口と、前記帰還経路と前記帰還内部経路とを接続する流入口とを有し、前記流入口と前記流出口とは、前記受熱部の同一の側面に設けられ、前記フィン部には前記受熱板から内部に突出する複数の平板状のフィンを、前記フィン間の隙間により構成される冷媒の流路が上下方向となるように設け、前記受熱部に、液相冷媒を貯留した冷媒タンクを設け、前記冷媒タンクと前記受熱部との間に連通部を設け、前記連通部に蒸気圧によって開閉する開閉弁を備え、前記受熱部に異常な圧力上昇をしたときに前記耐圧弁が開放して前記冷媒タンク内の液相冷媒が前記受熱部に流入するという構成を有する。
これにより、受熱部に液相冷媒が充分に供給されていないときもしくは、発熱体の発熱量が想定より上回ったときに発熱体の発熱を液相冷媒に授受し切れずに発熱体の温度上昇にともなって液相冷媒の蒸発温度が上昇し、受熱部に異常な圧力を上昇したときに、開閉弁が開き冷媒タンク内の液相冷媒が受熱部に流入するので、発熱体の異常な温度上昇を防ぎ安定した動作かつ冷却性能の高い冷却装置を提供する。
また、開閉弁の耐圧値を定格運転時の蒸気圧力より高くすることで、定常運転時では受熱部内の蒸気圧力が開閉弁の耐圧値より低いので開閉弁が閉じた状態となり、すなわち、受熱部に過剰な液相冷媒を供給することなく薄い液相冷媒の層を受熱部内に形成することができる冷却性能の高い冷却装置を提供する。また、一方、受熱部に液相冷媒が充分に供給されていないときもしくは発熱体の発熱量が想定より上回ったときに発熱体の発熱を液相冷媒に授受し切れず、発熱体の温度の上昇にともなって受熱部内の液相冷媒の蒸発温度が上昇して気相冷媒の蒸気圧が開閉弁の耐圧値を上回った瞬間に開閉弁が気相冷媒の蒸気圧力に押されて開き、冷媒タンク内の液相冷媒が受熱部に流入し、発熱体の異常な温度上昇を抑制して安定した動作かつ冷却性能の高い冷却装置を提供できる。
また、冷媒タンクを流入口と対向する側に設ける構成にしてもよい。これは、受熱部に液相冷媒が充分に供給されていないとき、もしくは、発熱体の発熱量が想定より上回ったときに受熱部の内部において流入口から近い範囲すなわち受熱部の上流においては比較的多くの液相冷媒が受熱して気相冷媒の蒸気圧が低い。また、一方、受熱部の下流では液相冷媒が充分に供給されずにドライアウトの状態になり易く、気相冷媒の蒸気圧も高いので、冷媒タンクを流入口と対向する側に設けることで開閉弁が受熱部下流側の異常な圧力上昇に素早く反応することができ、気相冷媒の蒸気圧が開閉弁の耐圧値を上回った瞬間、開閉弁が気相冷媒の蒸気圧に押されて開き、冷媒タンク内の液相冷媒が受熱部に流入し、発熱体の温度上昇を素早く防ぎ、安定した動作かつ冷却性能の高い冷却装置を提供する。
また、連通部を、断熱効果を有する材料で構成することで、冷媒タンク内の液相冷媒の温度上昇を防ぐことができ、これにより、受熱部に液相冷媒が充分に供給されていないとき、もしくは、発熱体の発熱量が想定より上回ったとき、発熱体の発熱が液相冷媒に授受し切れず、発熱体の温度の上昇に連れて、受熱部内の液相冷媒の蒸発温度が上昇し、気相冷媒の蒸気圧力が開閉弁の設計耐圧値を上回った瞬間、冷媒タンクの底面の閉じている開閉弁が気相冷媒の蒸気圧力に押されて開き、冷媒タンク内に冷たい液相冷媒が受熱部に流入できるので、発熱体の温度上昇を抑制し、安定した動作かつ冷却性能の高い冷却装置を提供する。
また、還内部経路とフィン部との間に受熱部の底面と平行に設けた仕切板を備え、仕切板は、複数の開口部を有することで、流入口および流出口を設置した側面から遠い領域まで均一に液相冷媒を供給することにより、受熱部内の局所ドライアウトを防ぎ、過剰な液相冷媒量にて受熱部内を満たす必要が無く、薄い液相冷媒の層を受熱部内に形成することができるので、発熱体の温度上昇を抑制し、安定した動作かつ冷却性能の高い冷却装置を提供する。
また、本発明の冷却装置を搭載した電子機器にしてもよい。
受熱部に液相冷媒が充分に供給されていないときもしくは発熱体の発熱量が想定より上回ったときでも発熱体の温度上昇を防ぎ安定した動作かつ冷却性能の高い冷却装置を搭載した電子機器を提供することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態1の冷却装置を搭載した電子機器の概略図である。
図1に示すように、電子機器50は、ケース51内に発熱体である発熱体A28、発熱体B29となる電力用半導体素子と冷却装置1とが備えられている。
そして、冷却装置1は、発熱体A28、発熱体B29を冷却するための受熱部3と、放熱部4とを備えており、放熱経路5と帰還経路6とにより受熱部3と放熱部4とが連結されている。
この構成により、冷却装置1は内部が密閉空間となり、図1では図示していないが、冷却装置1内は、減圧した上で冷媒が封入されている。
そして、冷媒としては、フロン類、フッ素系溶剤類などが用いられるが、これらに限られない。
また、受熱部3、放熱部4および後述するフィンであるフィンA22、フィンB23の材質は、アルミニウムが適しているが、これらに限られない。
そして、冷却装置1の放熱部4には冷媒により輸送した熱を冷却するための水冷チラー(図示なし)に接続されている。
そして、水冷チラーで冷却された冷却水を冷却水供給経路7から放熱部4に供給し、放熱部4において冷媒により輸送した熱を冷却水と熱交換することにより冷媒が冷却されて液相冷媒となる。受熱した冷却水は冷却水戻り経路8を経て水冷チラーに戻り水冷チラーにおいて冷却される。
本実施の形態1では、水冷チラーによる水冷式としたが、冷却ファンによる空冷式やその他の方式であってもよい。
次に、上記構成における冷却装置1の基本的な仕組みについて説明する。
まず、冷却装置1は、内部を減圧した後に冷媒を封入したものであり、冷却装置1内は、冷媒の作用により外部温度に応じた冷媒の飽和圧力となる。
そして、発熱体A28、発熱体B29の熱は受熱部3を介して冷媒に伝わり、冷媒が液相から気相へと変化することで、発熱体A28、発熱体B29が冷却される。
そして、受熱部3内にて気化した冷媒は、未沸騰の液相の冷媒との気液二相の混相流となって、受熱部3から放熱経路5を通り放熱部4へと移動し、冷却水供給経路7より供給された冷却水により冷やされ再び液化し液相の冷媒となり帰還経路6を経て受熱部3に戻る。
よって、受熱部3内にて冷媒が気化し、気化した冷媒が放熱経路5を通過し放熱部4にて液化し、液化した冷媒が帰還経路6を通過し再び受熱部3内に供給されるサイクルが繰り返されることで、発熱体A28、発熱体B29を冷却している。
帰還経路6は、放熱経路5より、経路の径を小さくする。これにより、帰還経路6の流路圧損が、放熱経路5の流路圧損より高くなるので、冷媒が受熱部3から帰還経路6に逆流するのを抑制することができる。
図2は、本実施の形態1の冷却装置の受熱部と冷媒タンクとの外観を示す図である。
図3は、本実施の形態1の冷却装置の受熱部と冷媒タンクとの受熱板Aから見た分解斜視図である。
図4は、本実施の形態1の冷却装置の受熱部と冷媒タンクとの受熱板Bから見た分解斜視図である。
図5は、本実施の形態1の冷却装置の受熱部と冷媒タンクと閉じている開閉弁とのX−X´断面を示す図である。
図6は、本実施の形態1の冷却装置の受熱部と冷媒タンクと開いている開閉弁とのX−X´断面を示す図である。
図2〜図4に示すように、受熱部3は、前面および後面が最大面積の横長の直方体形状とする。
受熱部3は、前面および後面が垂直方向となるように設置する。
前面には、発熱体A28を設置する受熱板A15を設け、後面には、発熱体B29を設置する受熱板B16を設ける。
なお、発熱体A28と発熱体B29、受熱板A15と受熱体B16、フィン他をそれぞれA,Bに分けているが、これは、各々が2つあることを意味し、特に記載がないかぎりA,Bに違いはない。
また、本実施の形態1では、発熱体A28および発熱体B29と、受熱板A15および受熱板B16とを受熱部3の前面および後面の両方に設けているが、前面または後面のいずれか一方に発熱体A28と受熱板A15とを設ける構成としてもよい(図示せず)。
図1に示すように、発熱体B29を、図2に示す受熱板B16に接触させて熱的に接続する。
そして、図示しないが、図1に示す発熱体A28を、図2に示す受熱板A15に接触させて熱的に接続する。受熱板A15と受熱板B16には、発熱体を固定するための固定用ネジ孔19を適宜設けて、受熱板A15に図1に示す発熱体A28を、受熱板B16に図1に示す発熱体B29をネジで固定する。つまり、2つの発熱体A28と発熱体B29との間に、受熱部3が挟まれるように垂直方向に設置する。そして、図1に示す横長の直方体形状である受熱部3の上部には図3に示す放熱内部経路24として空間を設け、下部には帰還内部経路25として空間を設ける。そして、受熱部3の放熱内部経路24と帰還内部経路25との間の中央部をフィン部2とする。受熱部3には、放熱経路5と放熱内部経路24とを接続する流出口20と、帰還経路6と帰還内部経路25とを接続する流入口21を設ける。流出口20と流入口21とは、受熱部3の同一の側面に設ける。流出口20と流入口21とを設ける側面は、受熱板A15、受熱板B16を設ける前面、後面をつなぐ側面である。
フィン部2には受熱板A15から、受熱部3の内部に突出する複数の平板状のフィンA22を平行に並べて設け、受熱板B16から、受熱部3の内部に突出する複数の平板状のフィンB23を並行に並べて設ける。フィン間の冷媒の流路が上下方向となるようにフィンA22およびフィンB23を配置する。帰還内部経路25とフィン部2の間に仕切板30を受熱部3の底面と平行に設ける。仕切板30には、複数の開口部31設ける。
図5に示すように、受熱板B16には発熱体B29を設置し、図示しないが、受熱板A15には発熱体A28を設置するが、受熱部3の底面から所定の距離を置いて発熱体B29を受熱板B16に設置する。すなわち、受熱部3の受熱板B16が設置される側面の下端には発熱体B29を設置せず、下端から所定の距離を置いた位置に発熱体B29を設置する。受熱部3の底面から受熱部3の下部に設けた流入口21の下端より上方に発熱体B29の下端が配置されるように発熱体B29を設置する。
受熱部3の底面から距離を置いて発熱体B29を受熱板B16に設置することにより、受熱部3の帰還経路6側の下流のドライアウトを防ぎ、過剰な液相冷媒量にて受熱部3内を満たす必要が無く、薄い液相冷媒の層を受熱部3内に形成することができる冷却性能の高い冷却装置1を提供することができるものである。
すなわち、帰還内部経路25とフィン部2との間に受熱部3の底面と平行に設けた仕切板30は、複数の開口部31を有するので、帰還経路6の液相冷媒は、流入口21から帰還内部経路25に流入し、仕切板30に設けた開口部31よりフィン部2に流出し、フィン部2に流出した液相冷媒は、発熱体B29から発生した熱をフィンB23から受熱して気相と液相の二相の冷媒となり、圧力が高い状態となる。冷媒が液相から気相に変化するときに体積が膨張するためである。
受熱部3の底面から距離を置いて発熱体B29を受熱板B16に設置する構成とするため、受熱部3の下部に設けた帰還内部経路25内を流れる液相冷媒、すなわち、受熱部3の底面を流れる液相冷媒は、発熱体B29から所定の距離を置くこととなるため、発熱体B29から受熱しにくくなる。そのため、帰還内部経路25内を流れる液相冷媒が受熱して気相冷媒となり、フィン部2に流出して帰還内部経路25の下流まで液相冷媒が行き渡らず、帰還経路6側の受熱部3の下流において、液相の冷媒の供給量が少なくなり、発熱体B29から発生する熱を冷媒で受熱することができず温度が上昇してしまうドライアウトの状態が発生することを抑制することができる。
結果として、受熱部3の底面から距離を置いて発熱体B29を受熱板B16に設置する構成とすることにより、帰還経路6側の受熱部3の下流のドライアウトを防ぎ、過剰な液相冷媒量にて受熱部内を満たす必要が無く、薄い液相冷媒の層を受熱部3内に形成することができる冷却性能の高い冷却装置1を提供することができるものである。
また、仕切板30に複数の開口部31を設ける間隔は、流入口21および流出口20を設置した側面から遠ざかるほど短くする構成としてもよい。
流入口21および流出口20を設置した側面側は流出口20に続く放熱部4の作用により圧力が低いので、流入口21および流出口20を設置した側面に近いほど流出口20に冷媒が流れやすく、流入口21および流出口20を設置した側面から遠いほど流出口20に冷媒が流れ難くなる。仕切板30に複数の開口部31を設ける間隔は、流入口21および流出口20を設置した側面から遠ざかるほど短くすることにより、流入口21および流出口20を設置した側面に近い領域は開口部31を設ける間隔を長くする、すなわち、開口部31の個数を少なくして、フィン部2に流出する冷媒の流れを抑制する。また、流入口21および流出口20を設置した側面から遠い領域は開口部31を設ける間隔を短くする、すなわち、開口部31の個数を多くして、フィン部2に流出する冷媒の流れを促進する。その結果、フィン部2全体に液相の冷媒が供給されることとなる。
これにより、流入口21および流出口20を設置した側面から遠い領域に液相の冷媒が供給されず冷却することができなくなる、いわゆるドライアウトの状態となることを抑制することができる。結果として、流入口21および流出口20を設置した側面から遠い領域まで冷媒を供給することにより、受熱部3内の局所ドライアウトを防ぎ、過剰な液相冷媒量にて受熱部3内を満たす必要が無く、薄い液相冷媒の層を受熱部3内に形成することができる冷却性能の高い冷却装置1を提供することができるものである。
また、仕切板30に設けた複数の開口部31の面積は、流入口21および流出口20を設置した側面から遠ざかるほど大きくする構成としてもよい。
流入口21および流出口20を設置した側面側は流出口20に続く放熱部4の作用により圧力が低いので、流入口21および流出口20を設置した側面に近いほど流出口20に冷媒が流れやすく、流入口21および流出口20を設置した側面から遠いほど流出口20に冷媒が流れ難くなる。仕切板30に設けた複数の開口部31の面積は、流入口21および流出口20を設置した側面から遠ざかるほど大きくすることにより、流入口21および流出口20を設置した側面に近い領域は開口部31の面積を小さくして、フィン部2に流出する冷媒の流れを抑制し、流入口21および流出口20を設置した側面から遠い領域は開口部31の面積を大きくして、フィン部2に流出する冷媒の流れを促進する。その結果、フィン部2全体に液相の冷媒が供給されることとなる。
これにより、流入口21および流出口20を設置した側面から遠い領域に液相の冷媒が供給されず冷却することができない、いわゆるドライアウトの状態となることを抑制することができる。結果として、流入口21および流出口20を設置した側面から遠い領域まで冷媒を供給することにより、受熱部3内の局所ドライアウトを防ぎ、過剰な液相冷媒量にて受熱部3内を満たす必要が無く、薄い液相冷媒の層を受熱部3内に形成することができる冷却性能の高い冷却装置1を提供することができるものである。
また、本実施の形態1における特に特徴的な構成について説明する。
図2に示すごとく、受熱部3である受熱板B16の上方に、フロン類、フッ素系溶剤類などの冷媒を貯留した冷媒タンク13を設ける。冷媒タンク13と受熱部3との間に接続配管17を有する。
更に、図3に示すごとく、冷媒タンク13の底面と接続している接続配管17に受熱部3内の蒸気圧によって開閉する開閉弁18を備える。
この構成により、受熱部3に液相冷媒が充分に供給されていないとき、もしくは、発熱体A28(図1参照)および発熱体B29(図1参照)の発熱量が前記液相冷媒の授受できる許容範囲の想定より上回ったときに、発熱体A28(図1参照)および発熱体B29(図1参照)の発熱を前記液相冷媒に授受し切れず、発熱体A28(図1参照)および発熱体B29(図1参照)の温度上昇にともなって、液相冷媒の蒸発温度が上昇し、受熱部3に異常な圧力を上昇したときに、開閉弁18が例えば上方へ開き、冷媒タンク13内の貯留されている液相冷媒32が受熱部3に流入できるので、発熱体A28(図1参照)および発熱体B29(図1参照)の異常な温度上昇を防ぎ、安定した動作かつ冷却性能の高い冷却装置を提供することができる。
更に、開閉弁18の耐圧値すなわち開閉弁18が開く圧力を定格運転時の蒸気圧力および貯留されている液相冷媒32の水頭圧より高く設計することで、定格運転時では、受熱部3内の蒸気圧力が開閉弁18の耐圧値および液相冷媒の水頭圧より低いので、開閉弁18が閉じた状態となり、すなわち、受熱部3に過剰な前記液相冷媒を供給することなく、薄い液相冷媒の層を受熱部3内に形成することができる冷却性能の高い冷却装置を提供することができる。一方、受熱部3に前記液相冷媒が充分に供給されていないとき、もしくは、発熱体A28(図1参照)および発熱体B29(図1参照)の発熱量が想定より上回ったとき、発熱体A28(図1参照)および発熱体B29(図1参照)の発熱を前記液相冷媒に授受し切れず、発熱体A28(図1参照)および発熱体B29(図1参照)の温度の上昇に伴って、受熱部3内の前記液相冷媒の蒸発温度が上昇し、気相冷媒の蒸気圧力が開閉弁18の耐圧値を上回った瞬間、開閉弁18が気相冷媒の蒸気圧に押されて開き、冷媒タンク13内の貯留されている液相冷媒32が受熱部3に流入できるので、発熱体A28と発熱体B29の異常な温度上昇を抑制し、安定した動作かつ冷却性能の高い冷却装置を提供できる。
また、図2に示すごとく、冷媒タンク13を流入口21と対角側の受熱部3の上方に設ける構成にしてもよい。これは、受熱部3に液相冷媒が充分に供給されていないとき、もしくは、発熱体A28(図1参照)および発熱体B29(図1参照)の発熱量が想定より上回ったとき、受熱部3の内部において、流入口21から近い範囲、すなわち、受熱部3の上流において比較的多くの液相冷媒が発熱体A28(図1参照)および発熱体B29(図1参照)の発熱を受熱するので、気相冷媒の蒸気圧が低くなっている。一方、受熱部3の下流には液相冷媒が充分に供給されずにドライアウトの状態になり易く、気相冷媒の蒸気圧も高いので、冷媒タンク13を流入口21と対向する側に設けることで、開閉弁18が受熱部3の下流側の異常な圧力上昇に素早く反応することができ、気相冷媒の蒸気圧が開閉弁18の耐圧値を上回った瞬間、開閉弁18が気相冷媒の蒸気圧に押されて開き、冷媒タンク13内の液相冷媒が受熱部に流入し、発熱体A28(図1参照)および発熱体B29(図1参照)の温度上昇を素早く防ぎ、安定した動作かつ冷却性能の高い冷却装置を提供することができる。
なお、冷媒タンク13内に貯留される冷媒は、受熱部3内の液相冷媒と同じであることが好ましい。
また、接続配管17および冷媒タンク13を、断熱効果を有する材料で構成することで、外部の気温が断熱効果を有する材料で遮断され接続配管17の内部まで熱が伝導せず、しいては、冷媒タンク13内の貯留されている液相冷媒32の温度上昇を防ぐことができる。このことにより、受熱部3に前記液相冷媒が充分に供給されていないとき、もしくは、発熱体A28(図1参照)および発熱体B29(図1参照)の発熱量が想定より上回ったとき、発熱体A28(図1参照)および発熱体B29(図1参照)の発熱が前記液相冷媒に授受し切れず、発熱体A28(図1参照)および発熱体B29(図1参照)の温度の上昇にともなって、受熱部内の液相冷媒の蒸発温度が上昇し、気相冷媒の蒸気圧力が開閉弁18の耐圧値を上回った瞬間、冷媒タンク13の底面の閉じている開閉弁18が気相冷媒の蒸気圧力に押されて開き、冷媒タンク13内に冷たい貯留されている液相冷媒32が受熱部に流入するので、発熱体A28(図1参照)および発熱体B29(図1参照)の温度上昇を抑制し、安定した動作かつ冷却性能の高い冷却装置を提供できる。
以上のように本発明にかかる冷却装置は、冷却性能が高いので、中央演算処理装置(CPU)、大規模集積回路(LSI)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、ダイオード等の電子部品を搭載した電子機器等の冷却装置として有用である。
1 冷却装置
2 フィン部
3 受熱部
4 放熱部
5 放熱経路
6 帰還経路
7 冷却水供給経路
8 冷却水戻り経路
13 冷媒タンク
15 受熱板A
16 受熱板B
17 接続配管
18 開閉弁
19 固定用ネジ孔
20 流出口
21 流入口
22 フィンA
23 フィンB
24 放熱内部経路
25 帰還内部経路
28 発熱体A
29 発熱体B
30 仕切板
31 開口部
32 貯留されている液相冷媒
50 電子機器
51 ケース

Claims (6)

  1. 冷媒の相変化によって冷却する冷却装置において、
    受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路を順に連結して前記冷媒の循環経路を形成し、
    前記受熱部は、
    前面または後面の少なくとも一方に発熱体を設置する受熱板と、
    前記受熱部内の上部に放熱内部経路と、下部に帰還内部経路と、前記放熱内部経路と前記帰還内部経路との間にフィン部と、前記放熱経路と前記放熱内部経路とを接続する流出口と、前記帰還経路と前記帰還内部経路とを接続する流入口とを有し、前記流入口と前記流出口とは、前記受熱部の同一の側面に設けられ、
    前記フィン部には前記受熱板から内部に突出する複数の平板状のフィンを設け、
    前記受熱部に、
    液相冷媒を貯留した冷媒タンクと、前記冷媒タンクと前記受熱部との間に接続配管を設け、前記接続配管に蒸気圧によって開閉する開閉弁を備え、
    前記受熱部に想定以上の圧力上昇したときに前記開閉弁が開放して前記冷媒タンク内の液相冷媒が前記受熱部に流入することを特徴とする冷却装置。
  2. 前記開閉弁の耐圧値に前記冷媒の水頭圧を加えた圧力を定格運転時の蒸気圧力より高くすることを特徴する請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記冷媒タンクを前記流入口と対角側の前記受熱部に有した前記接続配管に設けることを特徴する請求項1に記載の冷却装置。
  4. 前記接続配管を、断熱効果を有する材料で構成することを特徴する請求項1に記載の冷却装置。
  5. 前記帰還内部経路と前記フィン部との間に前記受熱部の底面と平行に設けた仕切板を備え、
    前記仕切板は、複数の開口部を有することを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載の冷却装置を搭載した電子機器。
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