WO2022172766A1 - 人工毛髪用ポリアミド系中空繊維、それを含む頭飾製品及び人工毛髪用ポリアミド系中空繊維の製造方法 - Google Patents

人工毛髪用ポリアミド系中空繊維、それを含む頭飾製品及び人工毛髪用ポリアミド系中空繊維の製造方法 Download PDF

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Abstract

人毛に近いソフト触感や外観を有しつつ、軽量性が良好な人工毛髪用繊維及びそれを含む頭飾製品を提供する。 ポリアミド系樹脂を主成分樹脂として含む樹脂組成物からなり、断面の中央部に空隙を有する中空繊維であって、中空率が15~40%、繊維比重が0.80~1.10、曲げ剛性が1.5×10-3~5.5×10-3gf・cm2/yarnであることを特徴とする人工毛髪用ポリアミド繊維に関する。

Description

人工毛髪用ポリアミド系中空繊維、それを含む頭飾製品及び人工毛髪用ポリアミド系中空繊維の製造方法
 本発明は、人毛の代替品として使用できる人工毛髪用ポリアミド系中空繊維、それを含む頭飾製品及び人工毛髪用ポリアミド系中空繊維の製造方法に関する。
 かつら、ヘアーウィッグ、付け毛、ヘアーバンド、ドールヘアーなどの頭飾製品においては、従来、人毛が使われていたが、近年、人毛の入手が困難となり、価格も高騰していることから、人毛に代わる人工毛髪の需要が高まっている。人工毛髪用合成繊維としては、アクリル系繊維、塩化ビニル系繊維、塩化ビニリデン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維などがある。人工毛髪には人毛に近い触感や外観、櫛通り性、カールセット性、難燃性などの特性が求められており、中でも、近年はこれらの特性に加え、自然な装着感という観点から、軽量性も求められている。軽量性を有する人工毛髪用繊維としては、例えば、繊維断面の中央部に空隙を有し、断面形状が扁平多葉形の人工毛髪用中空繊維が記載されている(特許文献1)。
WO2014/196642号公報
 特許文献1に記載の人工毛髪用中空繊維として、ポリエステル系繊維及びポリアミド系繊維が開示されている。しかしながら、このうち、ポリエステル系繊維の場合は、軽量であり、人毛に似た外観は有するものの、繊維を中空化したことで人毛に似たソフトな触感が得られにくくなってしまい、ソフトな触感と軽量性との両立は依然として課題が残っていた。一方で、ポリアミド系繊維の場合、繊維を中空にすることで軽量性は得られるのの、中空率が例えば15%を超えるような十分な軽量性を有する人工毛髪用繊維は依然として達成されておらず、改善の余地があった。以上から、人毛と同等なソフトな触感と軽量性とを両立する人工毛髪用繊維が引き続き強く望まれていた。
 本発明者らが鋭意検討した結果、所定の中空率、繊維比重及び曲げ剛性を有するポリアミド系樹脂組成物で構成されるポリアミド系繊維が、人毛に似たソフトな触感や外観を損なうことなく、優れた軽量性を有することを見出した。
 すなわち、本発明は人工毛髪用ポリアミド系中空繊維であって、前記繊維は、ポリアミド系樹脂を主成分樹脂として含む樹脂組成物で構成され、中空率が15~40%、繊維比重が0.80~1.10、曲げ剛性が1.5×10-3~5.5×10-3gf・cm/yarnである、人工毛髪用ポリアミド系中空繊維に関する。
 本発明によれば、人毛に近いソフトな触感や外観を有しつつ、軽量性が良好な人工毛髪用繊維及びそれを含む頭飾製品、また人工毛髪用繊維の製造方法を提供することができる。
図1は、実施例1の繊維の繊維断面のレーザー顕微鏡写真である。
 <繊維形状>
 本発明の1以上の実施形態において、人工毛髪用ポリアミド系中空繊維の断面の外形(繊維外周部の形状)は円形でもよく、楕円形、扁平形、扁平多葉形などの異形でもよい。これらのうち、人毛に近いソフトな触感や外観、櫛通り性といった観点から、扁平多葉形の断面形状が好ましく、扁平多葉形は、円形及び楕円形からなる群から選ばれる二つ以上の葉形が凹部を介して結合したものである。また、円形又は楕円形の形状は、必ずしも連続した弧を描く必要はなく、鋭角な角でなければ一部が変形した略円形又は略楕円形も含む。また、添加剤などを含むことにより繊維断面及び芯部外周に生じる2μm以下の凹凸は考慮しなくてもよい。中でも、二つの円形または二つの楕円形が凹部を介して結合した扁平二葉形が特に好ましい。
 本発明の1以上の実施形態の人工毛髪用ポリアミド系中空繊維において、繊維は空隙(中空部と称す)を有し、該繊維において、中空部の中心位置が繊維断面の中心位置と一致する同心構造でもよく、中空部の中心位置が繊維断面の中心位置と一致せずに偏心している偏心構造でもよいが、中空部の中心位置は繊維断面の中心位置と一致することが好ましい。また、中空部の断面形状と繊維の外形は同じであってもよく、異なってもよい。繊維断面において、中空部の中には架橋部が存在していてもよく、架橋部が存在していなくてもよい。これらのうち、架橋部が存在せず、繊維断面において単一の中空部を有する場合、架橋部が存在する場合と比べて、光が繊維中で反射する界面が少なく、外観が人毛により近づくため好ましい。
 本発明の1以上の実施形態において、中空部の形状は、特に限定されないが、繊維断面の長軸に対して略垂直の第1の辺と繊維断面の長軸に対して略垂直の第2の辺を有する多辺形であることが好ましい。さらに、第1の辺と第2の辺はほぼ平行する多辺形であることが好ましく、具体的な形状は特に限定されないが、中空率を多く確保できる点、角の応力を分散できる点、面反射を抑制できる点などの観点から、例えば四角形、五角形、六角形、七角形、八角形等であることが好ましい。中空部がこのような形状である場合、繊維に圧力が掛かった際、特定の局部(点)のみに圧力が付与されるのではなく、線(第1の辺と第2の辺)で圧力が付与されるため、繊維の変形や崩れを抑制できる。
 本発明の1以上の実施形態において、中空部の第1の辺と第2の辺は、1μm以上150μm以下の長さを有することが好ましく、より好ましくは3μm以上140μm以下の長さを有する。本発明において、「中空部の第1の辺の長さ」は任意に選択した30本の繊維断面における平均値をいう。なお、任意に選択した30本の繊維断面において、中空部の第1の辺の長さの最大値及び最小値のいずれも上述した範囲に含まれることが好ましい。また、本発明において、「中空部の第2の辺の長さ」は、任意に選択した30本の繊維断面における平均値をいう。なお、任意に選択した30本の繊維断面において、中空部の第2の辺の長さの最大値及び最小値のいずれも上述した範囲に含まれることが好ましい。第1の辺と第2の辺の長さが1μm以上であると、圧力が局部に集中せず、感触が良好となり、繊維断面の破壊が発生しにくくなり、繊維断面が崩れにくくなる。また、繊維の絡みが発生しにくく、櫛通り性も良好になる。第1の辺と第2の辺の長さが150μm以下であると、繊維外周と中空部の外周が離れるため、肉厚が薄くなりすぎず、軽量性が良好となり、繊維断面の破壊が発生しにくくなり、繊維断面も崩れにくくなる。また、繊維の絡みが発生しにくく、櫛通り性も良好になる。
 本発明の1以上の実施形態において、中空率は15~40%であり、好ましくは15~35%であり、より好ましくは18~35%であり、さらに好ましくは18~30%である。このような中空率の範囲とすることで、十分な軽量性を有するとともに、繊維断面において極端に肉厚が薄くなる箇所が生まれることも少ないため製糸性が良好となる。本発明における「中空率」は、任意に選択した30本の繊維を垂直に輪切りした断面において、断面の全体面積に対する中空部の面積の割合における平均値を意味する。なお、断面の全体面積は繊維外周部に覆われた部分の面積を指し、中空部の面積も含まれる。なお、任意に選択した30本の繊維断面において、中空率の最大値及び最小値のいずれも上述した範囲に含まれることが好ましい。中空率は、ノズル形状やノズル温度、紡糸速度、紡糸時の吐出量、クエンチ条件、ドラフト倍率、延伸倍率、樹脂組成物の溶融粘度などで適宜調節することができる。
 本発明の1以上の実施形態において、繊維比重は、軽量性を測る指標の一つであり、その値が小さいほど、軽量性に優れる。繊維比重は、アルキメデス法に基づき算出され、繊維比重の値は0.80~1.10であり、好ましくは0.80~1.05であり、より好ましくは0.85~1.05である。このような繊維比重の範囲であれば、十分な軽量性を有するとともに、繊維断面において極端に肉厚が薄くなる箇所が生まれることも少ないため製糸性が良好となる。繊維比重は、主に中空率を変化させることで調節することができる。
 本発明の1以上の実施形態において、曲げ剛性は触感を測る指標の一つであり、1.5×10-3~5.5×10-3gf・cm/yarnであることが好ましく、2.0×10-3~5.5×10-3gf・cm/yarnであることがより好ましく、2.0×10-3~5.0×10-3gf・cm/yarnであることがさらに好ましい。このような範囲であれば、ソフト触感に優れ、人毛に似た触感となる。曲げ剛性は、繊維外周部の断面形状、中空部の断面形状、中空率、単繊維繊度、樹脂組成物の配合条件、樹脂の結晶化度などによって適宜調節することができる。
 本発明の1以上の実施形態において、人毛の代替品として好適に用いる観点から、単繊維繊度が10dtex以上150dtex以下であることが好ましく、15dtex以上100dtex以下であることがより好ましく、20dtex以上80dtex以下であることがさらに好ましい。このような範囲であれば、人毛に似た触感や外観を有することができ、製糸性も良好となる。
 <樹脂組成物>
 本発明の1以上の実施形態において、人工毛髪用繊維を構成する樹脂組成物は、人毛に似たソフト触感とする観点から、ポリアミド系樹脂を主成分樹脂とする樹脂組成物とする。ここで、「主成分樹脂」とは、樹脂組成物に含まれる樹脂中含有量が最も多い樹脂のことを意味する。前記樹脂組成物は、主成分樹脂であるポリアミド系樹脂に加えて他の樹脂を含んでも良い。その他の樹脂の例としては、例えば、ポリエステル系樹脂、モダアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。前記樹脂組成物における樹脂の合計を100重量%とした場合、主成分樹脂であるポリアミド系樹脂を60重量%より多く含むことが好ましく、70重量%以上含むことがより好ましく、75重量%以上含むことがさらに好ましく、80重量%以上含むことが特に好ましい。
 樹脂組成物の溶融粘度は、特に限定されないが、100~700Pa・sが好ましく、200~600Pa・sがより好ましく、300~600Pa・sがさらに好ましく、350~550Pa・sが特に好ましい。溶融粘度がこのような範囲であれば、繊維断面内において紡糸ノズルと同等の中空形状を有することができ、中空率が高く保たれることから軽量性が向上する。また、製糸性が安定し、糸切れや繊度ムラを少なく抑えることができる。ただし、ここで示す溶融粘度とは、除湿乾燥後の樹脂組成物を試料とし、温度280℃、ずり速度50mm/minで測定した溶融粘度を指す。
 <ポリアミド系樹脂>
 本発明の1以上の実施形態において、人工毛髪用繊維を構成する樹脂組成物は、ポリアミド系樹脂を主成分樹脂とする。ポリアミド系樹脂は、ラクタム、アミノカルボン酸、ジカルボン酸及びジアミンの混合物、ジカルボン酸誘導体及びジアミンの混合物、並びにジカルボン酸及びジアミンの塩からなる群から選ばれる1種以上を、重合して得られるポリアミド系樹脂を意味する。
 ラクタムの具体例としては、特に限定されないが、例えば、2-アゼチジノン、2-ピロリジノン、δ-バレロラクタム、ε-カプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタム、ウンデカラクタム、及びラウロラクタムなどを挙げることができる。これらのうち、ε-カプロラクタム、ウンデカラクタム、及びラウロラクタムが好ましく、特にε-カプロラクタムが好ましい。これらのラクタムは、1種で用いてもよく、2種以上の混合物で使用することもできる。
 アミノカルボン酸の具体例としては、特に限定されないが、例えば、6-アミノカプロン酸、7-アミノヘプタン酸、8-アミノオクタン酸、9-アミノノナン酸、10-アミノデカン酸、11-アミノウンデカン酸、12-アミノドデカン酸などを挙げることができる。これらのうち、6-アミノカプロン酸、11-アミノウンデカン酸、及び12-アミノドデカン酸が好ましく、特に6-アミノカプロン酸が好ましい。これらのアミノカルボン酸は、1種で用いてもよく、2種以上の混合物で使用することもできる。
 ジカルボン酸及びジアミンの混合物、ジカルボン酸誘導体及びジアミンの混合物、又はジカルボン酸及びジアミンの塩で用いられるジカルボン酸の具体例としては、特に限定されないが、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシリン酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。これらのうち、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、及びイソフタル酸が好ましく、特にアジピン酸、テレフタル酸、及びイソフタル酸が好ましい。これらのジカルボン酸は、1種で用いてもよく、2種以上の混合物で使用することもできる。
 ジカルボン酸及びジアミンの混合物、ジカルボン酸誘導体及びジアミンの混合物、又はジカルボン酸及びジアミンの塩で用いられるジアミンの具体例としては、特に限定されないが、例えば、1,4-ジアミノブタン、1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサン、2-メチル-1,5-ジアミノペンタン(MDP)、1,7-ジアミノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジアミノノナン、1,10-ジアミノデカン、1,11-ジアミノウンデカン、1,12-ジアミノドデカン、1,13-ジアミノトリデカン、1,14-ジアミノテトラデカン、1,15-ジアミノペンタデカン、1,16-ジアミノヘキサデカン、1,17-ジアミノヘプタデカン、1,18-ジアミノオクタデカン、1,19-ジアミノノナデカン、1,20-ジアミノエイコサンなどの脂肪族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、ビス-(4-アミノヘキシル)メタンなどの脂環式ジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミンなどの芳香族ジアミンなどが挙げられる。これらのうち、特に脂肪族ジアミンが好ましく、とりわけヘキサメチレンジアミンが好ましく用いられる。これらのジアミンは、1種で用いてもよく、2種以上の混合物で使用することもできる。
 ポリアミド系樹脂(ナイロン樹脂)としては、例えば、ナイロン6(以下において、PA6とも記す。)、ナイロン66(以下において、PA66とも記す。)、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6・10、ナイロン6・12、ナイロン4・10、ナイロン46、ナイロン6T、ナイロン9T、ナイロン10T、ナイロンMXD6、並びにこれらナイロン樹脂の共重合体などを用いることが好ましい。これらのうち、耐熱性および製糸性の観点から、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6・10、ナイロン6・12、ナイロン4・10、ナイロンMXD6からなる群から選ばれる少なくとも1種を主体としたポリアミド系樹脂がより好ましい。中でも、コストおよび入手のし易さの観点から、ナイロン6及びナイロン66からなる群から選ばれる少なくとも1種を主体としたポリアミド系樹脂がさらに好ましい。「ナイロン6及びナイロン66からなる群から選ばれる少なくとも1種を主体としたポリアミド系樹脂」とは、ナイロン6及び/又はナイロン66を80モル%以上含むポリアミド系樹脂を意味する。
 ポリアミド系樹脂の粘度は、特に限定されないが、硫酸相対粘度が2.0以上4.0以下であることが好ましく、2.5以上3.8以下がより好ましく、2.6以上3.6以下がさらに好ましい。このような範囲であれば、得られる繊維の機械的強度が低下せず、中空率を高く維持することができる。また、燃焼時の耐ドリップ性が向上すると同時に、溶融紡糸が容易となって生産性が向上し、繊度も均一になりやすい。ここで、硫酸相対粘度とは、ポリアミド系樹脂0.25gを25mlの98%硫酸に溶かした溶液について25℃で測定した相対粘度のことを指す。
 ポリアミド系樹脂は、例えば、ポリアミド系樹脂原料を触媒の存在下または不存在下で加熱して行うポリアミド系樹脂重合方法により製造することができる。その重合時に攪拌はあっても無くてもよいが、均質な生成物を得るには攪拌した方が好ましい。重合温度は目的とする重合物の重合度、反応収率、反応時間に応じて任意に設定可能であるが、最終的に得られるポリアミド系樹脂の品質を考慮すれば低温の方が好ましい。反応率についても任意に設定できる。圧力について制限はないが揮発性成分を効率よく系外に抜出すためには系内を減圧とすることが好ましい。
 ポリアミド系樹脂は、必要に応じてカルボン酸化合物及びアミン化合物等の末端封鎖剤で末端を封鎖してもよい。モノカルボン酸又はモノアミンを添加して末端を封鎖する場合に、得られるナイロン樹脂の末端アミノ基又は末端カルボキシル基濃度は、当該末端封鎖剤を使用しない場合に比べて低下する。一方、ジカルボン酸又はジアミンで末端封鎖する場合には末端アミノ基と末端カルボキシル基濃度の和は変化しないが、末端アミノ基と末端カルボキシル基との濃度の比率が変化する。
 ポリアミド系樹脂の末端基濃度に特に制限はないが、繊維用途で染色性を高める必要がある場合や樹脂用途でアロイ化に適した材料を設計する場合などには末端アミノ基濃度が高い方が好ましい。また、長期エージング条件下での着色やゲル化を抑制したい場合などは逆に末端アミノ基濃度が低い方が好ましい。更に再溶融時のラクタム再生、オリゴマー生成による溶融紡糸時の糸切れ、連続射出成形時のモールドデポジット、フィルムの連続押出におけるダイマーク発生を抑制したい場合には末端カルボキシル基濃度及び末端アミノ基濃度が共に低い方が好ましい。適用する用途によって末端基濃度を調製すればよいが、末端アミノ基濃度、末端カルボキシル基濃度共に、好ましくは、1.0×10-5~15.0×10-5eq/g、より好ましくは2.0×10-5~12.0×10-5eq/g、特に好ましくは3.0×10-5~11.0×10-5eq/gである。
 また、末端封鎖剤の添加方法としては重合初期にカプロラクタムなどの原料と同時に仕込む方法、重合途中で添加する方法、ナイロン樹脂を溶融状態で縦型攪拌式薄膜蒸発機を通過させる際に添加する方法などが採用される。末端封鎖剤はそのまま添加してもよいし、少量の溶剤に溶解して添加してもよい。
 <難燃剤>
 難燃剤は、臭素系難燃剤やリン系難燃剤、窒素系難燃剤などを好適に用いることができるが、難燃性と触感や外観を両立させる観点から、臭素系難燃剤及び/又はリン系難燃剤を用いることが好ましい。また、窒素系難燃剤を併用することもできる。
 臭素系難燃剤としては、特に限定されないが、例えば、臭素化エポキシ系難燃剤;ペンタブロモトルエン、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニル、デカブロモジフェニルエーテル、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、テトラブロモ無水フタル酸、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、オクタブロモトリメチルフェニルインダン、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートなどの臭素含有リン酸エステル類;臭素化ポリスチレン類;臭素化ポリベンジルアクリレート類;臭素化フェノキシ樹脂;臭素化ポリカーボネートオリゴマー類;テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA-ビス(2,3-ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA-ビス(アリルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA-ビス(ヒドロキシエチルエーテル)などのテトラブロモビスフェノールA誘導体;トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジンなどの臭素含有トリアジン系化合物;トリス(2,3-ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどの臭素含有イソシアヌル酸系化合物などが挙げられる。中でも、耐熱性及び難燃性の観点から、臭素化エポキシ系難燃剤を用いることが好ましい。
 臭素化エポキシ系難燃剤は、原料としては分子末端がエポキシ基又はトリブロモフェノールからなる臭素化エポキシ系難燃剤を用いることができるが、臭素化エポキシ系難燃剤の溶融混練後の構造は、特に限定されず、下記化学式(1)に示す構成ユニットと下記化学式(1)の少なくとも一部が改変した構成ユニットの総数を100モル%とした場合、80モル%以上が化学式(1)で示す構成ユニットであることが好ましい。臭素化エポキシ系難燃剤は、溶融混練後に、構造が分子末端で変化してもよい。例えば、臭素化エポキシ系難燃剤の分子末端がエポキシ基又はトリブロモフェノール以外の水酸基、リン酸基、ホスホン酸基などに置換されていてもよく、分子末端がポリエステル成分とエステル基で結合していてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
 また、臭素化エポキシ系難燃剤の分子末端以外の構造の一部が変化してもよい。例えば、臭素化エポキシ系難燃剤の二級水酸基とエポキシ基が結合して分岐構造となっていてもよく、臭素化エポキシ系難燃剤分子中の臭素含有量が大きく変化しなければ、化学式(1)の臭素の一部が脱離又は付加してもよい。
 臭素化エポキシ系難燃剤としては、例えば、下記一般式(2)に示しているような高分子型の臭素化エポキシ系難燃剤が好ましく用いられる。下記一般式(2)において、mは1~1000である。下記一般式(2)に示しているような高分子型の臭素化エポキシ系難燃剤としては、例えば、阪本薬品工業株式会社製の臭素化エポキシ系難燃剤(商品名「SR-T2MP」)などの市販品を用いてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
 
 リン系難燃剤としては、例えば、赤リン、リン酸エステル系化合物、縮合リン酸エステル系化合物、リン酸エステルアミド系化合物、有機環状リン系化合物、ホスフィン酸金属塩、ポリリン酸塩などが挙げられる。上記リン系難燃剤は、人毛に似た触感および外観の観点から、縮合リン酸エステル系化合物およびホスフィン酸金属塩からなる群から選ばれる一種以上が好ましく、耐熱性の観点から、ホスフィン酸金属塩がより好ましい。
 上記縮合リン酸エステル系化合物としては、特に限定されないが、例えば、1,3-フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)、1,3-フェニレンビス(ジキシレニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、2,2-ビス(クロロメチル)トリメチレンビス(ビス(2-クロロエチル)ホスフェート)、ポリオキシアルキレンビスジクロロアルキルホスフェート、芳香族縮合リン酸エステル系重合体などが挙げられ、良好な繊維の成形加工性という観点から、芳香族縮合リン酸エステル系重合体が好ましい。また、上記芳香族縮合リン酸エステル系重合体は、例えば、2種以上の異なる繰り返し骨格を有する共重合型芳香族縮合リン酸エステル系重合体の形態をとってもよい。
 上記ホスフィン酸金属塩としては、特に限定されないが、例えば、ホスフィン酸アルミニウム、ホスフィン酸マグネシウム、ホスフィン酸バリウム、ホスフィン酸カルシウム、ホスフィン酸亜鉛などが挙げられる。中でも、金属原子が亜鉛であるホスフィン酸亜鉛は、亜鉛以外のその他の金属塩(アルミニウム、マグネシウム、バリウム、カルシウム等)とは異なり、樹脂加工温度で溶融することから樹脂中に微細かつ均一に分散し、人工毛髪繊維の触感、外観、櫛通り性を維持するため好ましい。
 ホスフィン酸亜鉛としては、下記一般式(3)で示される化合物が挙げられ、例えば、クラリアントケミカルズ株式会社製のリン系難燃剤(商品名「EXOLIT OP950」)などの市販品を用いてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
 式中、R及びRは、同一あるいは異なり、線状もしくは分岐状のアルキル基、フェニル基、及び/又はアリール基であり、好ましくは線状もしくは分岐状のC1~C6のアルキル基、及び/又はアリール基であり、より好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、および/またはフェニルである。
 上記ホスフィン酸亜鉛としては、例えば、ジメチルホスフィン酸亜鉛、メチルエチルホスフィン酸亜鉛、およびジエチルホスフィン酸亜鉛、メチル-n-プロピルホスフィン酸亜鉛、エチル-n-プロピルホスフィン酸亜鉛、メチルフェニルホスフィン酸亜鉛、エチルフェニルホスフィン酸亜鉛、ジフェニルホスフィン酸亜鉛などが挙げられ、好ましくは、ジメチルホスフィン酸亜鉛、メチルエチルホスフィン酸亜鉛、およびジエチルホスフィン酸亜鉛からなる群から選ばれる一種以上であり、より好ましくは、ジエチルホスフィン酸亜鉛である。
 窒素系難燃剤としては、例えば、メラミンやメラミン誘導体、トリアジン系化合物、イソシアヌル酸系化合物、アゾアルカン系化合物、グアニジン系化合物、ホスファゼン系化合物などが挙げられる。メラミン誘導体としては、例えば、メラム、メレム、メラミンシアヌレート、メラミンオキサレート、メラミンフタレート、硫酸メラミン、リン酸メラミン系化合物(例えば、ポリリン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、リン酸ジメラミン)などが挙げられる。上記メラミン誘導体のうち、耐熱性および入手し易さの観点から、メラミンシアヌレートおよびリン酸メラミン系化合物からなる群から選ばれる一種以上が好ましい。
 難燃剤の量は、特に限定されないが、難燃性と触感や外観を両立させる観点から、主成分樹脂100重量部に対して難燃剤を5重量部以上30重量部以下含むことが好ましく、10重量部以上30重量部以下含むことがより好ましく、10重量部以上25重量部以下含むことがさらに好ましい。
 <難燃助剤>
 難燃助剤は、特に限定されないが、難燃性と触感、外観を両立させる観点から、アンチモン系難燃助剤及び/又は亜鉛系難燃助剤を用いることが好ましい。アンチモン系難燃助剤としては、例えば、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、アンチモン酸カリウム、アンチモン酸カルシウムなどが挙げられ、亜鉛系難燃助剤としては、例えば、ホウ酸亜鉛、リン酸亜鉛、スズ酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム亜鉛などが挙げられる。難燃性改良効果や触感への影響から、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、及びアンチモン酸ナトリウムからなる群から選ばれる一つ以上がより好ましい。これらの化合物を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
 難燃助剤の量は、特に限定されないが、難燃性と触感、外観を両立させる観点から、主成分樹脂100重量部に対して難燃助剤を0.1重量部以上5重量部以下含むことが好ましく、0.5重量部以上5重量部以下含むことがより好ましく、1重量部以上4重量部以下含むことがさらに好ましい。
 難燃助剤の平均粒子径は、0.1μm以上10μm以下が好ましく、0.2μm以上8μm以下がより好ましく、0.5μm以上5μm以下がさらに好ましい。このような範囲とすることで、触感および櫛通りが良好となる。
 <安定剤>
 本発明の繊維を構成する樹脂組成物は、特に限定されないが、樹脂の熱劣化に伴う黄変や繊維の物性低下、突起物の発生に伴う触感悪化などを低減する観点から、安定剤を含有することが好ましい。前記安定剤としては、例えば、銅化合物、ハロゲン化アルカリ化合物、脂肪酸金属塩、無機金属粒子(亜鉛、アルミニウム、マグネシウム元素からなる群から選ばれる一種以上の元素を含むものが好んで用いられる)、リン系安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系安定剤などが挙げられ、これらの化合物を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
 ヒンダードフェノール系酸化防止剤またはヒンダードアミン系安定剤としては、分子骨格中にアミド基を有する化合物が好ましい。このような化合物は、ポリアミド樹脂中での相溶性に優れるため、繊維の触感や外観が良好となり、成形加工性も向上する。分子骨格中にアミド基を有する前記化合物としては、この限りではないが、例えば、N,N’-ヘキサメチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパンアミド](CAS番号:23128-74-7、製品名:IRGANOX1098)や、N,N’-ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イソフタルアミド(CAS番号:42774-15-2、製品名:NYLOSTAB S-EED)などが挙げられる。
 前記安定剤の含有量は、主成分樹脂100重量部に対して、0.01重量部以上5重量部以下が好ましく、0.05重量部以上3重量部以下がより好ましく、0.1重量部以上1重量部以下がさらに好ましい。このような範囲とすることで、安定剤としての効果が十分に得られ、繊維の触感および外観も維持できる。
 <その他添加剤>
 その他の添加剤として、人毛に似た外観に近づける観点から、無機粒子、有機樹脂粒子、および、無機有機樹脂複合粒子から選ばれる1種以上の粒子を本発明の繊維に含有してもよい。前記粒子を含有することで、得られる繊維の表面に微細な凹凸を形成し、プラスチック特有の光沢が抑制され、人毛に似た外観を付与することができる。前記無機粒子としては、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウムとリン酸カルシウムの複合体、炭酸マグネシウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、タルク、カリオン、モンモリロナイト、ベントナイト、マイカ等が挙げられる。前記有機樹脂粒子としては、例えば、架橋アクリル樹脂粒子、架橋ニトリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、架橋ポリエステル樹脂粒子、架橋ポリアミド樹脂粒子、ポリカーボネート樹脂粒子、ポリアリレート樹脂粒子、ポリオレフィン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、フッ素樹脂粒子およびシリコーン樹脂粒子などが挙げられるが、樹脂中での分散性および人毛に似た外観という観点から、架橋アクリル樹脂粒子、架橋ニトリル樹脂粒子、架橋ポリアミド樹脂粒子から選ばれる少なくとも一種以上が好ましい。前記無機有機樹脂複合粒子とは、無機化合物と有機樹脂が複合化されて形成された粒子であり、例えば、メラミン樹脂とシリカの複合粒子などが挙げられる。
前記粒子は、樹脂成分との密着性を高めるために、エポキシ化合物、シラン化合物、イソシアネート化合物、チタネート化合物等で表面処理されていてもよい。また、前記粒子は、単独で用いてもよく、2種以上の組み合わせで用いてもよい。
 前記粒子の平均粒子径は、0.1μm以上10μm以下が好ましく、0.2μm以上8μm以下がより好ましく、0.5μm以上5μm以下がさらに好ましい。このような範囲とすることで、光沢抑制効果が十分に得られ、人毛に似た触感および良好な櫛通りも維持できる。
 前記粒子の含有量は、主成分樹脂100重量部に対して、0.05重量部以上20重量部以下が好ましく、0.1重量部以上10重量部以下がより好ましく、0.1重量部以上5重量部以下がさらに好ましい。このような範囲とすることで、光沢抑制効果が十分に得られ、人毛に似た触感および良好な櫛通りも維持できる。
 また、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲内で、結晶核剤、分散剤、滑剤、蛍光剤、静電防止剤、顔料などの各種添加剤を含有してもよい。
 <人工毛髪用繊維の製造方法>
 人工毛髪用繊維の製造方法としては、繊維中に繊維軸方向に連続した中空部を有する繊維を製造できればよく、特に限定されない。例えば、コンジュケートのノズルを用いて中央部にエアーを通して中空部を形成する方法、コンジュケートのノズルを用いて中央部に可溶性の組成を用いた芯鞘構造の繊維を作製し、後加工で中央部の組成を溶出させて中空部を形成する方法、複数の孔から押し出した材料を吐出孔直下で張り合わせる方法などを用いることができる。これらのうち、製造方法の簡便性および生産性の観点から、複数の孔から押し出した材料を吐出孔直下で張り合わせる方法が好ましい。複数の孔から押し出した材料を吐出孔直下で張り合わせる方法としては、例えば、ノズルのランド内に格子を設けて一度繊維を二つ以上に分断したのちに熱融着させて空隙を形成する方法などを用いることができる。
 本発明の人工毛髪用繊維は、例えば、樹脂組成物を溶融混練してペレット化した後、口金を用いて、溶融紡糸することにより作製することができ、難燃剤、難燃助剤や安定剤等を適宜溶融混錬時に添加することができる。溶融混練に用いる混練機としては、例えば、一軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどが挙げられる。中でも、二軸押出機が、混練度の調整、操作の簡便性の点から好ましい。
 例えば、ポリアミド系樹脂を主成分樹脂として含む樹脂組成物を溶融紡糸する場合は、押出機、ギアポンプ、口金などの温度を230℃以上300℃以下として溶融押出し、30m/分以上5000m/分以下の速度で引き取ることにより紡出糸条(未延伸糸)が得られる。具体的には、溶融紡糸の際、樹脂組成物を押出機で供給し、所定の形状を有する紡糸ノズル(孔)にて溶融ポリマーを吐出することで紡出糸条(未延伸糸)が得られる。同一の紡糸ノズルから吐出されるフィラメント数は、特に限定されないが、20~300本の範囲であることが好ましい。フィラメント数が20本を下回ると生産性が低くなり、300本を超えると冷却効率が低下して繊度のばらつきなどが発生しやすい。
 紡出糸条の繊度などは、例えば、冷却用水槽を使用した冷却や、風を吹き付けることによる冷却などで、コントロールすることも可能である。加熱筒の温度と長さ、冷却風の温度と吹付量、冷却水槽の温度、冷却時間及び引取速度は、ポリマーの吐出量及び口金の孔数に応じて適宜調整することができる。
 紡出糸条(未延伸糸)は延伸されることが好ましい。延伸は、紡出糸条を一旦巻き取ってから延伸する2工程法と、紡出糸条を巻き取ることなく連続して延伸する直接紡糸延伸法のいずれの方法によって行ってもよい。延伸は、1段延伸法又は2段以上の多段延伸法で行われる。
 延伸における加熱手段としては、加熱ローラ、ヒートプレート、スチームジェット装置、温水槽などを使用することができ、これらを適宜併用することもできる。
 人工毛髪用繊維に繊維処理剤、柔軟剤などの油剤を付与し、触感、風合いをより人毛に近づけてもよい。繊維処理剤としては、例えば、触感や櫛通り性を向上させるためのシリコーン系繊維処理剤や非シリコーン系繊維処理剤などが挙げられる。
 人工毛髪用繊維は、染料などを付与し、繊維の色合いを適宜調整してもよい。
 人工毛髪用繊維は、ギアクリンプによる加工を施してもよい。これにより繊維に緩やかな屈曲を付与し、自然な外観が得られ、繊維間の密着性が低下することから櫛通り性をより向上させることができる。このギアクリンプによる加工では、一般的に、繊維を軟化温度以上に加熱した状態で2つの噛み合った歯車の間を通過させ、この歯車の形状を転写させることで繊維屈曲を発現させることができる。
 人工毛髪用繊維が有する繊維の集合体、例えば繊維束としては、必ずしも全ての繊維が同一の繊度、断面形状を有する必要はなく、異なる繊度、断面形状を有する繊維が混在していてもよい。
 <頭飾製品>
 人工毛髪用繊維は、頭飾製品に用いることができる。頭飾製品としては、特に限定されず、例えば、ヘアーウィッグ、かつら、ウィービング、ヘアーエクステンション、ブレードヘアー、ヘアーアクセサリー及びドールヘアーなどが挙げられる。
 頭飾製品は、本発明の人工毛髪用繊維のみで構成されていてもよい。また、頭飾製品は、本発明の人工毛髪用繊維に、他の人工毛髪用繊維、人毛や獣毛などの天然繊維を組み合わせて構成してもよい。
 以下、本発明を実施例に基づいて、さらに具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
 実施例及び比較例で用いた測定方法及び評価方法は、以下のとおりである。
 (中空率)
 繊維束をゴム製チューブに通過させた後、チューブをカッターで輪切りにし、断面観察用繊維束を作製した。この繊維束をデジタルマイクロスコープ(キーエンス製、VHX-6000)にて500倍の倍率で撮影し、繊維断面写真を得た。この繊維断面写真からランダムに30本の繊維断面を選定し、画像解析装置(三谷商事製、画像解析ソフト「Win ROOF」)を用いて、中空率を算出した。なお算出値は、任意に選択した30本の繊維断面の測定値の平均値を用いた。
 (繊維比重)
 電子比重計(アルファーミラージュ製、MDS-300)を使用し、水を媒体とし、常温下のもとで、アルキメデス法に基づき以下のように繊維比重を測定した。始めに、繊維を長さ5cm、重さ0.5~1.0g程度になるように切断し、繊維束を作製した。次に媒体である水中に繊維束を沈め、比重を算出した。繊維の比重が水よりも小さい場合は、付属のアングルを用いて繊維束を水中に固定し、測定した。
 (曲げ剛性)
 KES-FB2純曲げ試験機(カトーテック製)を使用し、以下のように曲げ剛性を測定した。始めに、台紙に繊維(単糸)を1mm間隔で49本貼り付け、貼り付けた繊維は緩まないようにセロハンテープで上下を固定した。得られたサンプルを装置の治具に固定し、常温常湿下、曲率-2.5~+2.5(cm-1)の範囲で変形速度0.5cm/secで測定を行った。曲率0.5~1.5(cm-1)の間での反発力の平均値を測定し、繊維1本当たりの値を算出して曲げ剛性とした。
 (単繊維繊度)
 オートバイブロ式繊度測定器「DENIER COMPUTER タイプDC-11」(サーチ社製)を使用して測定し、30個のサンプルの測定値の平均値を算出して単繊維繊度とした。
 (ソフト触感)
 専門美容師による官能評価を行い、以下の4段階の基準で評価した。
A:人毛に似た非常に良好なソフトな触感
B:人毛に比べやや劣るが良好なソフトな触感
C:人毛に比べ劣るハードな触感
D:人毛に比べ大きく劣るハードな触感
 (軽量性)
 上記の測定法により算出される繊維比重を用いて、以下の4段階の基準で評価した。
A:繊維比重が1.00以下
B:繊維比重が1.01~1.10
C:繊維比重が1.11~1.20
D:繊維比重が1.20より大きい
 (光沢)
 目視での官能評価を行い、以下の4段階の基準で評価した。
A:光沢が大変よく消えており、人毛に極めて近似する
B:光沢がよく消えており、人毛に近似する
C:光沢があまり消えていない、もしくは消えすぎており、人毛とは異なっている
D:光沢が消えていない、もしくは消えすぎており、人毛とはかなり異なっている
 (櫛通り性)
 カールを完全に伸ばした状態で、繊維を長さが70cmになるように切断し、得られた繊維長が70cmの繊維25gを束ねた。その後、繊維束の中央を紐で括り、2つ折りにして紐の部分を固定して、ヘアーアイロン加工用の繊維束を作製した。次に、180℃に加熱したヘアーアイロン(米国IZUNAMI.INC社製、「IZUNAMI ITC450 フラットアイロン」)にて、繊維束を固定している根元から毛先までを圧着しながら加熱する操作を5回繰り返し、櫛通り性評価用の繊維束を作製した。その後、髪梳き用の櫛(ドイツ製、「MATADOR PROFESSIONAL 386.8 1/2F」)にて、櫛通り性評価用の繊維束を固定している根元から毛先まで100回櫛を通し、変形や破断、あるいは分裂した繊維の数から、以下の基準にて櫛通り性を評価した。
A:櫛を100回通して変形あるいは分裂した繊維は10本未満で、最後まで抵抗なく櫛が通るレベル
B:櫛を100回通して変形あるいは分裂した繊維は10本以上30本未満で、途中で抵抗がやや強くなるが櫛は通るレベル
C:櫛を100回通して変形あるいは分裂した繊維は30本以上100本未満で、途中で抵抗が強くなり、櫛の通らないことが1回以上20回未満の確率で発生するレベル
D:櫛を100回通して変形あるいは分裂した繊維は100本以上で、途中で抵抗が強くなり、櫛の通らないことが20回以上の確率で発生するレベル
 (実施例1)
 70℃で終夜乾燥したナイロン6(ユニチカ製、商品名「A1030BRF」)100重量部に対し、臭素化エポキシ系難燃剤(阪本薬品工業製、商品名「SR-T2MP」)15重量部、難燃助剤としてアンチモン酸ナトリウム(日本精鉱製、商品名「SA-A」)2重量部、安定剤(クラリアントケミカルズ製、商品名「NYLOSTAB S-EED」)0.75重量部を添加し、ドライブレンド後に二軸押出機に供給し、設定温度260℃にて溶融混練を行い、ペレット化して樹脂組成物を得た。得られたペレットは70℃で終夜乾燥した。
 次に、乾燥したペレットを押出機に供給し、設定温度260℃の紡糸口金(孔数120ホール)より押出し、100m/分の速度で引き取って、未延伸糸を得た。この際、ノズルのランド内に格子を設けて一度繊維を二つ以上に分断したのち、熱融着させて中空部を形成する方法を用いて、繊維内に中空部を有する中空繊維を作製した。
 得られた未延伸糸を110℃のヒートロールを用いて3倍に延伸し、さらに連続して200℃に加熱したヒートロールを用いて熱処理を行い、加工油剤を塗布し、乾燥させて、四角形の中空部を有する扁平二葉形のポリアミド系繊維を得た(図1)。当該繊維の単繊維繊度は56dtexであった。
 (実施例2)
 紡糸口金の設定温度を245℃とした以外は、実施例1と同様の条件とした。当該繊維の単繊維繊度は56dtexであった。
 (実施例3)
 紡糸時の引取速度を105m/分とした以外は、実施例2と同様の条件とした。当該繊維の単繊維繊度は53dtexであった。
 (実施例4)
 紡糸時の引取速度を110m/分とした以外は、実施例2と同様の条件とした。当該繊維の単繊維繊度は49dtexであった。
 (比較例1)
 ノズルの穴形状に変更を加えた以外は、実施例1と同様の条件とした。当該繊維の単繊維繊度は55dtexであった。
 (比較例2)
 繊維が非中空構造となるノズルを用いた以外は、実施例1と同様の条件とした。当該繊維の単繊維繊度は68dtexであった。
 (比較例3)
 120℃で終夜乾燥したポリエチレンテレフタレート(East West Chemical Private Limited製、商品名「A-12」)100重量部に対し、臭素化エポキシ系難燃剤(阪本薬品工業製、商品名「SR-T2MP」)20重量部、アンチモン酸ナトリウム(日本精鉱製、商品名「SA-A」)2重量部を添加し、ドライブレンド後に二軸押出機に供給し、設定温度275℃にて溶融混練を行い、ペレット化して樹脂組成物を得た。得られたペレットは120℃で終夜乾燥した。
 次に、乾燥したペレットを押出機に供給し、設定温度260℃の紡糸口金(孔数120ホール)より押出し、100m/分の速度で引き取って、未延伸糸を得た。この際、ノズルのランド内に格子を設けて一度繊維を二つ以上に分断したのち、熱融着させて空隙を形成する方法を用いて、繊維内に空隙を有する中空繊維を作製した。
 得られた未延伸糸を85℃のヒートロールを用いて3倍に延伸し、さらに連続して205℃に加熱したヒートロールを用いて熱処理を行い、加工油剤を塗布し、乾燥させて、繊維内に空隙を有するポリエステル系繊維を得た。当該繊維の単繊維繊度は59dtexであった。
 (比較例4)
 繊維が非中空構造となるノズルを用いた以外は、比較例3と同様の条件とした。当該繊維の単繊維繊度は63dtexであった。
 実施例及び比較例で得られた人工毛髪用繊維のソフト触感、軽量性、光沢、櫛通り性を上述したとおりに評価し、その結果を下記表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 図1は、実施例1の繊維の断面のレーザー顕微鏡写真である。図1から分かるように、該人工毛髪用繊維において、繊維は扁平二葉形であり、中空部を有しており、中空部の形状は四角形である。
 表1から分かるように、実施例1に記載した人工毛髪用ポリアミド系中空繊維は、中空率が比較的高く、軽量性が良好であり、また、人毛に似たソフト触感を有していた。実施例2、3、4に記載した人工毛髪用ポリアミド系中空繊維は、中空率が十分に高く、軽量性が極めて良好であり、また、人毛に似たソフト触感を有していた。比較例1に記載した人工毛髪用ポリアミド系中空繊維は、人毛に似たソフト触感を有していたものの、中空率が低く、軽量性が不十分であった。比較例2に記載した人工毛髪用ポリアミド系繊維は、人毛に似たソフト触感を有していたものの、中空形状ではなく、軽量性が不十分であった。比較例3に記載した人工毛髪用ポリエステル系中空繊維は、人毛に似たソフト触感から離れており、軽量性も不十分であった。比較例4に記載した人工毛髪用ポリエステル系繊維は、人毛に似たソフト触感から離れており、軽量性も大きく劣っていた。
 

Claims (8)

  1.  人工毛髪用ポリアミド系中空繊維であって、
     前記繊維は、ポリアミド系樹脂を主成分樹脂として含む樹脂組成物で構成され、
     中空率が15~40%、
     繊維比重が0.80~1.10、
     曲げ剛性が1.5×10-3~5.5×10-3gf・cm/yarn
    である、人工毛髪用ポリアミド系中空繊維。
  2.  前記樹脂組成物は、主成分樹脂100重量部に対し、難燃剤5~30重量部及び難燃助剤0.1~5重量部を含む、請求項1に記載の人工毛髪用ポリアミド系中空繊維。
  3.  前記樹脂組成物は、ポリアミド6及びポリアミド66からなる群から選ばれる少なくとも一種のポリアミド系樹脂を含む、請求項1または2に記載の人工毛髪用ポリアミド系中空繊維。
  4.  前記樹脂組成物は、臭素系難燃剤及びリン系難燃剤からなる群から選ばれる少なくとも一種の難燃剤を含む、請求項1~3のいずれかに記載の人工毛髪用ポリアミド系中空繊維。
  5.  前記樹脂組成物は、アンチモン系難燃助剤及び亜鉛系難燃助剤からなる群から選ばれる少なくとも一種の難燃助剤を含む、請求項1~4のいずれかに記載の人工毛髪用ポリアミド系中空繊維。
  6.  請求項1~5のいずれかに記載の人工毛髪用ポリアミド系中空繊維を含む、頭飾製品。
  7.  前記頭飾製品が、ヘアーウィッグ、かつら、ウィービング、ヘアーエクステンション、ブレードヘアー、ヘアーアクセサリー及びドールヘアーからなる群から選ばれる一種である、請求項6に記載の頭飾製品。
  8.  請求項1~5のいずれかに記載の人工毛髪用ポリアミド系中空繊維の製造方法であって、ポリアミド系樹脂を主成分樹脂とする樹脂組成物を中空用ノズルを用いて溶融紡糸する工程を含む、人工毛髪用ポリアミド系中空繊維の製造方法。
     
PCT/JP2022/003149 2021-02-15 2022-01-27 人工毛髪用ポリアミド系中空繊維、それを含む頭飾製品及び人工毛髪用ポリアミド系中空繊維の製造方法 WO2022172766A1 (ja)

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