JP2022104320A - 人工毛髪用芯鞘複合繊維、それを含む頭飾製品及びその製造方法 - Google Patents

人工毛髪用芯鞘複合繊維、それを含む頭飾製品及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】人毛に近い自然な外観及び触感を有するとともに、耐久性及びカールセット性も良好な人工毛髪用芯鞘複合繊維、それを含む頭飾製品及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明は、1以上の実施形態において、芯部及び鞘部を含む人工毛髪用芯鞘複合繊維であって、前記鞘部は、ポリアミド系樹脂を主成分として含むポリアミド系樹脂組成物で構成され、前記人工毛髪用芯鞘複合繊維は、扁平二葉形又は楕円形の断面形状を有し、芯鞘比率が面積比で芯:鞘=3:7~8:2であり、前記芯部は、扁平四葉形の断面形状を有することを特徴とする、人工毛髪用芯鞘複合繊維に関する。【選択図】図1A

Description

本発明は、人毛の代替品として使用できる人工毛髪用芯鞘複合繊維、それを含む頭飾製品及びその製造方法に関する。
かつら、ヘアーウィッグ、付け毛、ヘアーバンド、ドールヘアー等の頭飾製品においては、従来、人毛が使われていたが、近年、人毛の入手が困難となり、人毛に代わる人工毛髪の需要が高まっている。
人工毛髪の素材として用いられる合成繊維としては、アクリル系繊維、塩化ビニル系繊維、塩化ビニリデン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維等がある。例えば、特許文献1には、人工毛髪用繊維として、ポリエステルを芯成分とし、ポリアミドを鞘成分とする芯鞘複合繊維が提案されている。
国際公開公報2017/187843号
しかしながら、特許文献1に記載のようなポリアミドを鞘成分とする繊維は、人毛に近い触感を有するものの、断面形状などによっては、カールセット性や耐久性が十分ではなく、更なる改善が求められていた。
本発明は、人毛に近い自然な外観及び触感を有するとともに、耐久性及びカールセット性が良好な人工毛髪用芯鞘複合繊維、それを含む頭飾製品及びその製造方法を提供する。
本発明は、1以上の実施形態において、芯部及び鞘部を含む人工毛髪用芯鞘複合繊維であって、前記人工毛髪用芯鞘複合繊維は、扁平二葉形又は楕円形の断面形状を有し、芯鞘比率が面積比で芯:鞘=3:7~8:2であり、前記鞘部は、ポリアミド系樹脂を主成分として含むポリアミド系樹脂組成物で構成され、前記芯部は、扁平四葉形の断面形状を有することを特徴とする、人工毛髪用芯鞘複合繊維に関する。
本発明は、また、1以上の実施形態において、前記人工毛髪用芯鞘複合繊維を含むことを特徴とする頭飾製品に関する。
本発明は、また、1以上の実施形態において、前記人工毛髪用芯鞘複合繊維の製造方法であって、芯部を構成する樹脂組成物及び鞘部を構成する樹脂組成物を芯鞘型複合ノズルを用いて溶融紡糸する工程を含む人工毛髪用芯鞘複合繊維の製造方法に関する。
本発明によれば、人毛に近い自然な外観及び触感を有するとともに、耐久性及びカールセット性が良好な人工毛髪用芯鞘複合繊維及びそれを含む頭飾製品を提供することができる。
本発明の製造方法によれば、人毛に近い自然な外観及び触感を有するとともに、耐久性及びカールセット性が良好な人工毛髪用芯鞘複合繊維を得ることができる。
図1Aは、本発明の1以上の実施形態の人工毛髪用芯鞘複合繊維の繊維断面を示す模式図である。 図1Bは、本発明の1以上の実施形態の人工毛髪用芯鞘複合繊維の繊維断面を示す模式図である。 図2は、実施例1の繊維の繊維断面のレーザー顕微鏡写真である。 図3は、比較例1の繊維の繊維断面のレーザー顕微鏡写真である。 図4は、比較例2の繊維の繊維断面のレーザー顕微鏡写真である。 図5は、比較例5の繊維の繊維断面のレーザー顕微鏡写真である。 図6A-Cは、嵩高測定機の模式的説明図である。 図6A-Cは、嵩高測定機の模式的説明図である。 図6A-Cは、嵩高測定機の模式的説明図である。
本発明の発明者は、上述の従来の問題点を解決すべく検討を重ねた。その結果、鞘部をポリアミド系樹脂組成物で構成した人工毛髪用芯鞘複合繊維において、芯鞘比率を面積比で芯:鞘=3:7~8:2にし、繊維の断面形状を扁平二葉形又は楕円形にし、芯部の断面形状を扁平四葉形にすることで、外観、触感、耐久性及びカールセット性を向上し得ることを見出した。
(繊維形状)
本発明の1以上の実施形態において、人工毛髪用芯鞘複合繊維は、扁平二葉形又は楕円形の断面形状を有し、好ましくは扁平二葉形の断面形状を有する。また、芯部は扁平四葉形の断面形状を有する。
本発明の1以上の実施形態において、扁平二葉形は、円形及び楕円形からなる群から選ばれる二つの葉形が二つの凹部を介して結合したものである。
本発明の1以上の実施形態において、扁平四葉形は、円形及び楕円形からなる群から選ばれる四つの葉形が四つの凹部を介して結合したものである。
本発明の1以上の実施形態において、円形又は楕円形の形状とは、必ずしも連続した弧を描く必要はなく、鋭角な角でなければ一部が変形した略円形又は略楕円形も含む。
また、前記断面形状に関して、添加剤等に由来する繊維及び/又は芯部の外周に生じる2μm以下の凹凸は、考慮しないものとする。
図1は、本発明の1以上の実施形態の人工毛髪用芯鞘複合繊維の繊維断面を示す模式図である。該実施形態の人工毛髪用芯鞘複合繊維1は、鞘部10と芯部20を含み、人工毛髪用芯鞘複合繊維1は、二つの凹部2a、2bを有する扁平二葉形の断面形状を有し、芯部20は、四つの凹部3a、3b、4a、4bを有する扁平四葉形の断面形状を有する。
前記繊維断面において、線対称軸及び線対称軸に平行するように繊維断面の外周の任意の二点を結んだ線分の中、最大長となる線分である繊維断面長軸11の長さLaと、繊維断面長軸11に対して垂直になるように繊維断面の外周の任意の二つの点を結んだ線分の中、最大長となる線分である繊維断面第1短軸12の長さSaとは、下記式(1)を満たすことが好ましい。
La/Sa=1.1以上2.0以下 (1)
前記繊維断面において、繊維断面の二つの凹部2a、2bの底点を結んだ線分13の長さRaは、繊維断面第1短軸12の長さSaよりも長くなければよく、特に制限はない。好ましくは、Ra/Saは、0.5以上1未満であり、より好ましくは0.5以上0.97以下であり、さらに好ましくは0.7以上0.9以下である。
前記繊維断面において、芯部の四つの凹部の中、二つの凹部3a、3bは繊維断面の長軸上に又は長軸に平行する線上に配置されており、他の二つの凹部4a、4bは繊維断面の二つの凹部2a、2bの底点を結んだ線分上に又は該線分に平行する線上に配置されていることが好ましい。
前記繊維断面において、繊維断面長軸11に平行するように芯部断面の外周の任意の二点を結んだ線分の中、最大長となる線分である芯部長軸21の長さLbと、芯部長軸21に対して垂直になるように芯部断面の外周の任意の二つの点を結んだ線分の中、最大長となる二つの点を結ぶ線分である芯部断面短軸22の長さSbが下記式(2)を満たすことが好ましい。
Lb/Sb=1.2以上2.0以下 (2)
前記繊維断面において、繊維断面長軸11上に配置されている芯部の二つの凹部3a、3bの底点を結んだ線分23の長さRbは、芯部長軸21の長さLbより長くなければよく、特に制限はない。好ましくは、Rb/Lbは、0.5以上1未満であり、より好ましくは0.5以上0.9以下であり、さらに好ましくは0.7以上0.9以下である。
前記繊維断面において、繊維断面の二つの凹部2a、2bの底点を結んだ線分13上に配置されている芯部の二つの凹部4a、4bの底点を結んだ線分24の長さRcは、芯部短軸22の長さSbより長くなければよく、特に制限はない。好ましくは、Rc/Sbは、0.5以上1未満であり、より好ましくは0.5以上0.9以下であり、さらに好ましくは0.7以上0.9以下である。
本発明の1以上の実施形態の人工毛髪用芯鞘複合繊維の繊維断面において、芯部長軸の中心点が繊維断面長軸の中心点と一致してもよく、一致しなくてもよいが、意図しない捲縮の発現を抑制する観点から、芯部長軸の中心点が繊維断面長軸の中心点と一致することが好ましい。
本発明の1以上の実施形態において、繊維断面が二つの凹部を有する扁平二葉形である場合、長軸方向及び二つの凹部の両側に形成される四つの凸部の箇所において、ポリアミド系樹脂組成物で構成された鞘部が厚くなり、人毛のような柔らかい触感を発現しやすい上、耐久性も良好になりやすい。また、人工毛髪用芯鞘複合繊維は、上述した扁平二葉形の断面形状を有することにより、繊維表面に平坦な領域が少なくなっており、平坦領域で顕著な光の反射が小さく、人毛に近似した光沢になりやすい。本発明の人工毛髪用芯鞘複合繊維は、前記断面の外周形状が、滑らかな凹凸から構成されるので、繊維同士や櫛を通したときの接触面積が少なくなり、人毛に近い触感と良好な櫛通り性を実現しやすくなる。
本発明の1以上の実施形態の人工毛髪用芯鞘複合繊維において、芯部が扁平四葉形の断面形状を有することで、短軸方向のモーメントが大きくなり、カールセット性が向上する。
本発明の1以上の実施形態において、繊維断面を扁平二葉形にし、芯部を扁平四葉形にすることで、芯部と鞘部の屈折率に差が生まれやすくなり、人毛に近似した自然な外観を有しやすくなる。
本発明の人工毛髪用芯鞘複合繊維の芯鞘比率は、面積比で芯部:鞘部=3:7~8:2の範囲であり、好ましくは、4:6~7:3の範囲である。芯鞘比率が上述した範囲であると、触感や質感などに関連する物性としての、曲げモーメントが人毛に近くなるため、人毛と同質の人工毛髪が得られやすい。
芯部の比率が小さいと、曲げモーメントが人毛より小さくなる傾向があり、芯部の比率が大きいと、曲げ剛性値が大きくなる傾向があり、また、鞘部の前記断面における層としての厚みが極めて薄くなるため芯が露出しやすくなり、このような場合には、芯部からの鞘部の剥離という不具合が発生する可能性もあり、従って、芯部は繊維表面に露出せず、鞘部に完全に覆われていることが好ましい。
上述した繊維及び芯部の断面形状は、目的の断面形状に近い形状を有するノズル(孔)を使用することにより制御することができる。
本発明の人工毛髪用芯鞘複合繊維は、人工毛髪に適するという観点から、単繊維繊度が10dtex以上150dtex以下であることが好ましく、より好ましくは30dtex以上120dtex以下であり、さらに好ましくは40dtex以上100dtex以下であり、特に好ましくは50dtex以上90dtex以下である。
本発明の1以上の実施形態の人工毛髪用芯鞘複合繊維は、繊維の集合体、例えば繊維束としては、必ずしも全ての繊維が同一の繊度、断面形状を有する必要はなく、異なる繊度、断面形状を有する繊維が混在していてもよい。
(繊維組成)
本発明の1以上の実施形態において、鞘部は、ポリアミド系樹脂を主成分として含むポリアミド系樹脂組成物で構成されるため、触感が良好になる。本発明の1以上の実施形態において、「ポリアミド系樹脂を主成分として含むポリアミド系樹脂組成物」とは、ポリアミド系樹脂組成物の合計重量を100重量%とした場合、ポリアミド系樹脂を67重量%以上含むことを意味し、75重量%以上含むことが好ましく、85重量%以上含むことがより好ましく、90重量%以上含むことがさらに好ましく、95重量%以上含むことがさらにより好ましい。
前記ポリアミド系樹脂は、ラクタム、アミノカルボン酸、ジカルボン酸及びジアミンの混合物、ジカルボン酸誘導体及びジアミンの混合物、並びにジカルボン酸及びジアミンの塩からなる群から選ばれる1種以上を、重合して得られるナイロン樹脂を意味する。
前記ラクタムの具体例としては、特に限定されないが、例えば、2-アゼチジノン、2-ピロリジノン、δ-バレロラクタム、ε-カプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタム、ウンデカラクタム、及びラウロラクタムなどを挙げることができる。これらの中、ε-カプロラクタム、ウンデカラクタム、及びラウロラクタムが好ましく、特にε-カプロラクタムが好ましい。これらのラクタムは、1種で用いてもよく、2種以上の混合物で使用することもできる。
前記アミノカルボン酸の具体例としては、特に限定されないが、例えば、6-アミノカプロン酸、7-アミノヘプタン酸、8-アミノオクタン酸、9-アミノノナン酸、10-アミノデカン酸、11-アミノウンデカン酸、12-アミノドデカン酸などを挙げることができる。これらの中、6-アミノカプロン酸、11-アミノウンデカン酸、及び12-アミノドデカン酸が好ましく、特に6-アミノカプロン酸が好ましい。これらのアミノカルボン酸は、1種で用いてもよく、2種以上の混合物で使用することもできる。
前記ジカルボン酸及びジアミンの混合物、ジカルボン酸誘導体及びジアミンの混合物、又はジカルボン酸及びジアミンの塩で用いられるジカルボン酸の具体例としては、特に限定されないが、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシリン酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。これらの中、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、及びイソフタル酸が好ましく、特にアジピン酸、テレフタル酸、及びイソフタル酸が好ましい。これらのジカルボン酸は、1種で用いてもよく、2種以上の混合物で使用することもできる。
前記ジカルボン酸及びジアミンの混合物、ジカルボン酸誘導体及びジアミンの混合物、又はジカルボン酸及びジアミンの塩で用いられる。ジアミンの具体例としては、特に限定されないが、例えば、1,4-ジアミノブタン、1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサン、2-メチル-1,5-ジアミノペンタン(MDP)、1,7-ジアミノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジアミノノナン、1,10-ジアミノデカン、1,11-ジアミノウンデカン、1,12-ジアミノドデカン、1,13-ジアミノトリデカン、1,14-ジアミノテトラデカン、1,15-ジアミノペンタデカン、1,16-ジアミノヘキサデカン、1,17-ジアミノヘプタデカン、1,18-ジアミノオクタデカン、1,19-ジアミノノナデカン、1,20-ジアミノエイコサンなどの脂肪族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、ビス-(4-アミノヘキシル)メタンなどの脂環式ジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミンなどの芳香族ジアミンなどが挙げられる。これらの中、特に脂肪族ジアミンが好ましく、とりわけヘキサメチレンジアミンが好ましく用いられる。これらのジアミンは、1種で用いてもよく、2種以上の混合物で使用することもできる。
前記ポリアミド系樹脂(ナイロン樹脂と称す場合がある)としては、特に限定されないが、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6・10、ナイロン6・12、ナイロン6T及び/又は6I単位を含有する半芳香族ナイロン、並びにこれらナイロン樹脂の共重合体などを用いることが好ましい。とりわけ、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6及びナイロン66の共重合体がより好ましい。
前記ポリアミド系樹脂は、例えば、ポリアミド系樹脂原料を触媒の存在下または不存在下で加熱して行うポリアミド系樹脂重合方法により製造することができる。その重合時に攪拌はあっても無くてもよいが、均質な生成物を得るには攪拌した方が好ましい。重合温度は目的とする重合物の重合度、反応収率、反応時間に応じて任意に設定可能であるが、最終的に得られるポリアミド系樹脂の品質から低温の方が好ましい。反応率についても任意に設定できる。圧力について制限はないが揮発性成分を効率よく系外に抜出すためには系内を減圧とすることが好ましい。
本発明に用いられるポリアミド系樹脂は、必要に応じてカルボン酸化合物及びアミン化合物等の末端封鎖剤で末端を封鎖してもよい。モノカルボン酸又はモノアミンを添加して末端を封鎖する場合に、得られるナイロン樹脂の末端アミノ基又は末端カルボキシル基濃度は、当該末端封鎖剤を使用しない場合に比べて低下する。一方、ジカルボン酸又はジアミンで末端封鎖する場合は、末端アミノ基と末端カルボキシル基濃度の和は変化しないが、末端アミノ基と末端カルボキシル基との濃度の比率が変化する。
前記カルボン酸化合物の具体例としては、特に限定されないが、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、ウンデカン酸、ラウリル酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキン酸などの脂肪族モノカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、メチルシクロヘキサンカルボン酸などの脂環式モノカルボン酸、安息香酸、トルイル酸、エチル安息香酸、フェニル酢酸などの芳香族モノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシリン酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
前記アミン化合物の具体例としては、特に限定されないが、例えば、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、2-エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ノナデシルアミン、イコシルアミンなどの脂肪族モノアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミンなどの脂環式モノアミン、ベンジルアミン、β-フェニルエチルアミンなどの芳香族モノアミン、1,4-ジアミノブタン、1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサン、1,7-ジアミノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジアミノノナン、1,10-ジアミノデカン、1,11-ジアミノウンデカン、1,12-ジアミノドデカン、1,13-ジアミノトリデカン、1,14-ジアミノテトラデカン、1,15-ジアミノペンタデカン、1,16-ジアミノヘキサデカン、1,17-ジアミノヘプタデカン、1,18-ジアミノオクタデカン、1,19-ジアミノノナデカン、1,20-ジアミノエイコサンなどの脂肪族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、ビス-(4-アミノヘキシル)メタンなどの脂環式ジアミン、キシリレンジアミンなどの芳香族ジアミンなどが挙げられる。
前記ポリアミド系樹脂の末端基濃度は特に制限ないが、繊維用途で染色性を高める必要がある場合や樹脂用途でアロイ化に適した材料を設計する場合などには、末端アミノ基濃度が高い方が好ましい。また、長期エージング条件下での着色やゲル化を抑制したい場合などは逆に末端アミノ基濃度が低い方が好ましい。更に再溶融時のラクタム再生、オリゴマー生成による溶融紡糸時の糸切れ、連続射出成形時のモールドデポジット、フィルムの連続押出におけるダイマーク発生を抑制したい場合には末端カルボキシル基濃度及び末端アミノ基濃度が共に低い方が好ましい。適用する用途によって末端基濃度を調製すればよいが、末端アミノ基濃度、末端カルボキシル基濃度共に、好ましくは、1.0×10-5~15.0×10-5eq/g、より好ましくは2.0×10-5~12.0×10-5eq/g、特に好ましくは3.0×10-5~11.0×10-5eq/gである。
また、末端封鎖剤の添加方法としては重合初期にカプロラクタムなどの原料と同時に仕込む方法、重合途中で添加する方法、ナイロン樹脂を溶融状態で縦型攪拌式薄膜蒸発機を通過させる際に添加する方法などが採用される。末端封鎖剤はそのまま添加してもよいし、少量の溶剤に溶解して添加してもよい。
前記ポリアミド系樹脂は、樹脂物性、汎用性及びコストの観点から、好ましくは、ナイロン6及びナイロン66からなる群から選ばれる少なくとも1種以上である。本発明の一実施形態において、「ナイロン6及びナイロン66からなる群から選ばれる少なくとも1種を主体としたポリアミド系樹脂」とは、ナイロン6及び/又はナイロン66を80モル%以上含むポリアミド系樹脂を意味する。
前記鞘部を構成するポリアミド系樹脂組成物は、ポリアミド系樹脂に加えて他の樹脂を含んでもよい。他の樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、モダアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の1以上の実施形態において、特に限定されないが、カールセット性をより向上させる観点から、芯部は、ポリエステル系樹脂を主成分として含むポリエステル系樹脂組成物で構成されていることが好ましい。本発明の1以上の実施形態において、「ポリエステル系樹脂を主成分として含むポリエステル系樹脂組成物」とは、ポリエステル系樹脂組成物の合計重量を100重量%とした場合、ポリエステル系樹脂を67重量%以上含むことを意味し、75重量%以上含むことが好ましく、85重量%以上含むことがより好ましく、90重量%以上含むことがさらに好ましく、95重量%以上含むことがさらにより好ましい。
前記ポリエステル系樹脂は、物性および汎用性、コストの観点から、好ましくは、ポリアルキレンテレフタレート、及び、ポリアルキレンテレフタレートを主体とした共重合ポリエステルからなる群から選ばれる1種以上である。本発明の1以上の実施形態において、「ポリアルキレンテレフタレートを主体とする共重合ポリエステル」は、ポリアルキレンテレフタレートを80モル%以上含有する共重合ポリエステルをいう。
前記ポリアルキレンテレフタレートとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートなどが挙げられる。
前記ポリアルキレンテレフタレートを主体とする共重合ポリエステルとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートなどのポリアルキレンテレフタレートを主体とし、他の共重合成分を含有する共重合ポリエステルなどが挙げられる。
また、前記他の共重合成分としては、例えば、イソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの多価カルボン酸及びそれらの誘導体;5-ナトリウムスルホイソフタル酸、5-ナトリウムスルホイソフタル酸ジヒドロキシエチルなどのスルホン酸塩を含むジカルボン酸及びそれらの誘導体;1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、4-ヒドロキシ安息香酸、ε-カプロラクトン、ビスフェノールAのエチレングリコールエーテルなどが挙げられる。
さらに、前記共重合ポリエステルは、安定性及び操作の簡便性の点から、主体となるポリアルキレンテレフタレートに少量の他の共重合成分を含有させて反応させることにより製造するのが好ましい。ポリアルキレンテレフタレートとしては、テレフタル酸及び/又はその誘導体(例えば、テレフタル酸メチル)と、アルキレングリコールとの重合体を用いることができる。前記共重合ポリエステルは、主体となるポリアルキレンテレフタレートの重合に用いるテレフタル酸及び/又はその誘導体(例えば、テレフタル酸メチル)と、アルキレングリコールとの混合物に、少量の他の共重合成分であるモノマーあるいはオリゴマー成分を含有させたものを重合させることにより製造してもよい。
前記共重合ポリエステルは、主体となるポリアルキレンテレフタレートの主鎖及び/又は側鎖に上記他の共重合成分が重縮合していればよく、共重合の方法などには特別な限定はない。
前記ポリアルキレンテレフタレートを主体とする共重合ポリエステルの具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートを主体とし、ビスフェノールAのエチレングリコールエーテル、1,4-シクロヘキサジメタノール、イソフタル酸及び5-ナトリウムスルホイソフタル酸ジヒドロキシエチルからなる群から選ばれる一種の化合物を共重合したポリエステルなどが挙げられる。
前記ポリアルキレンテレフタレート及び前記ポリアルキレンテレフタレートを主体とする共重合ポリエステルは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、ポリエチレンテレフタレート;ポリプロピレンテレフタレート;ポリブチレンテレフタレート;ポリエチレンテレフタレートを主体とし、ビスフェノールAのエチレングリコールエーテルを共重合したポリエステル;ポリエチレンテレフタレートを主体とし、1,4-シクロヘキサンジメタノールを共重合したポリエステル;ポリエチレンテレフタレートを主体とし、イソフタル酸を共重合したポリエステル;及びポリエチレンテレフタレートを主体とし、5-ナトリウムスルホイソフタル酸ジヒドロキシエチルを共重合したポリエステルなどを単独又は2種以上組み合わせて用いることが好ましい。
前記ポリエステル樹脂の固有粘度(IV値と称す場合がある)は、特に限定されないが、0.3以上1.2以下であることが好ましく、0.4以上1.0以下であることがより好ましい。固有粘度が0.3以上であると、得られる繊維の機械的強度が低下せず、燃焼試験時にドリップする恐れもない。また、固有粘度が1.2以下であると、分子量が増大しすぎず、溶融粘度が高くなり過ぎることがなく、溶融紡糸が容易となるうえ、繊度も均一になりやすい。
前記芯部を構成するポリエステル系樹脂組成物は、主成分樹脂であるポリエステル系樹脂に加えて他の樹脂を含んでも良い。他の樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、モダアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記人工毛髪用芯鞘複合繊維は、触感と外観を人毛により近似させ、カール性及びカール保持性をより向上させる観点から、芯部をポリアルキレンテレフタレート及びポリアルキレンテレフタレートを主体とした共重合ポリエステルからなる群から選ばれる1種以上のポリエステル樹脂を主成分として含むポリエステル系樹脂組成物で構成することが好ましく、鞘部をナイロン6及びナイロン66からなる群から選ばれる少なくとも1種を主体としたポリアミド系樹脂を主成分として含むポリアミド系樹脂組成物で構成することがより好ましい。
本発明の1以上の実施形態において、難燃性の観点から、難燃剤を併用してもよい。前記難燃剤としては、臭素含有難燃剤やリン含有難燃剤等が挙げられる。前記リン含有難燃剤として、例えば、リン酸エステルアミド化合物、有機環状リン系化合物などが挙げられる。前記臭素系難燃剤としては、特に限定されないが、例えば、臭素化エポキシ系難燃剤;ペンタブロモトルエン、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニル、デカブロモジフェニルエーテル、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、テトラブロモ無水フタル酸、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、オクタブロモトリメチルフェニルインダン、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートなどの臭素含有リン酸エステル類;臭素化ポリスチレン類;臭素化ポリベンジルアクリレート類;臭素化フェノキシ樹脂;臭素化ポリカーボネートオリゴマー類;テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA-ビス(2,3-ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA-ビス(アリルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA-ビス(ヒドロキシエチルエーテル)などのテトラブロモビスフェノールA誘導体;トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジンなどの臭素含有トリアジン系化合物;トリス(2,3-ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどの臭素含有イソシアヌル酸系化合物などが挙げられる。中でも、耐熱性及び難燃性の観点から、臭素化エポキシ系難燃剤を用いることが好ましい。
前記臭素化エポキシ系難燃剤は、原料としては分子末端がエポキシ基又はトリブロモフェノールからなる臭素化エポキシ系難燃剤を用いることができるが、臭素化エポキシ系難燃剤の溶融混練後の構造は、特に限定されず、下記式(1)に示す構成ユニットと下記式(1)の少なくとも一部が改変した構成ユニットの総数を100モル%とした場合、80モル%以上が下記式(1)で示す構成ユニットであることが好ましい。前記臭素化エポキシ系難燃剤は、溶融混練後に、構造が分子末端で変化してもよい。例えば、前記臭素化エポキシ系難燃剤の分子末端がエポキシ基又はトリブロモフェノール以外の水酸基、リン酸基、ホスホン酸基などに置換されていてもよく、分子末端がポリエステル成分とエステル基で結合していてもよい。
Figure 2022104320000002
また、臭素化エポキシ系難燃剤の分子末端以外の構造の一部が変化してもよい。例えば、臭素化エポキシ系難燃剤の二級水酸基とエポキシ基が結合して分岐構造となっていてもよく、臭素化エポキシ系難燃剤分子中の臭素含有量が大きく変化しなければ、前記式(1)の臭素の一部が脱離又は付加してもよい。
前記臭素化エポキシ系難燃剤としては、例えば、下記式(2)に示しているような高分子型の臭素化エポキシ系難燃剤が好ましく用いられる。下記式(2)において、mは1~1000である。下記式(2)に示しているような高分子型の臭素化エポキシ系難燃剤としては、例えば、阪本薬品工業株式会社製の臭素化エポキシ系難燃剤(商品名「SR-T2MP」)などの市販品を用いてもよい。
Figure 2022104320000003
前記臭素化エポキシ難燃剤は、特に限定されないが、芯部及び/又は鞘部において、例えば、主成分樹脂100重量部に対して5重量部以上40重量部以下含ませることが好ましい。例えば、耐熱性と難燃性の観点から、芯部をポリアルキレンテレフタレート及びポリアルキレンテレフタレートを主体とした共重合ポリエステルからなる群から選ばれる1種以上のポリエステル樹脂100重量部と、臭素化エポキシ難燃剤5重量部以上40重量部以下を含むポリエステル系樹脂組成物で構成され、鞘部をナイロン6及びナイロン66からなる群から選ばれる少なくとも1種を主体としたポリアミド系樹脂100重量部と、臭素化エポキシ難燃剤5重量部以上40重量部以下を含むポリアミド系樹脂組成物で構成することが好ましい。
本発明の1以上の実施形態において、難燃助剤を併用してもよい。前記難燃助剤は、特に限定されないが、難燃性の観点から、アンチモン系化合物やアンチモンを含む複合金属等を用いることが好ましい。前記アンチモン系化合物としては、例えば、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、アンチモン酸カリウム、アンチモン酸カルシウムなどが挙げられる。難燃性改良効果や触感への影響から、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、及びアンチモン酸ナトリウムからなる群から選ばれる一種以上がより好ましい。
前記難燃助剤は、特に限定されないが、芯部及び/又は鞘部において、例えば、主成分樹脂100重量部に対して0.1重量部以上10重量部以下含ませることが好ましい。
特に、鞘部を構成するポリアミド系樹脂組成物に難燃助剤を含有させることにより、繊維表面に適度な表面凹凸が形成され、難燃性に加え、人毛に近い低光沢な外観を有する人工毛髪用芯鞘複合繊維が得られる。
前記人工毛髪用芯鞘複合繊維は、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲内で、耐熱剤、安定剤、蛍光剤、酸化防止剤、静電防止剤などの各種添加剤を含有してもよい。
(製造方法)
本発明の人工毛髪用芯鞘複合繊維は、芯部及び鞘部のそれぞれを構成する樹脂組成物を、個別に種々の一般的な混練機を用いて溶融混練した後、芯鞘型複合ノズルを用いて、溶融紡糸することにより作製することができる。
例えば、上述したポリエステル樹脂、臭素化エポキシ系難燃剤などの各成分をドライブレンドしたポリエステル系樹脂組成物を、種々の一般的な混練機を用いて溶融混練して芯部を構成する芯成分とする一方、上述したポリアミド樹脂、臭素化エポキシ系難燃剤などの各成分をドライブレンドしたポリアミド系樹脂組成物を、種々の一般的な混練機を用いて溶融混練して鞘部を構成する鞘成分とし、複合紡糸ノズルを用いて溶融紡糸することにより作製することができる。
前記混練機としては、例えば、一軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどが挙げられる。中でも、二軸押出機が、混練度の調整、操作の簡便性の点から好ましい。
前記溶融紡糸法においては、例えば、ポリエステル系樹脂組成物の場合は、押出機、ギアポンプ、ノズルなどの温度を250℃以上300℃以下とし、ポリアミド系樹脂組成物の場合は、押出機、ギアポンプ、ノズルなどの温度を260℃以上320℃以下とし、溶融紡糸し、紡出糸条を加熱筒に通過させた後、それぞれの樹脂のガラス転移点以下に冷却し、50m/分以上5000m/分以下の速度で引き取ることにより紡出糸条(未延伸糸)が得られる。
具体的には、溶融紡糸の際、芯部を構成するポリエステル系樹脂組成物は溶融紡糸機の芯部用押出機で供給し、鞘部を構成するポリアミド樹脂組成物は溶融紡糸機の鞘部用押出機で供給し、所定の形状を有する芯鞘型複合紡糸ノズル(孔)にて溶融ポリマーを吐出することで紡出糸条(未延伸糸)を得る。
紡出糸条(未延伸糸)は熱延伸されることが好ましい。延伸は、紡出糸条を一旦巻き取ってから延伸する2工程法と、紡出糸条を巻き取ることなく連続して延伸する直接紡糸延伸法のいずれの方法によって行ってもよい。熱延伸は、1段延伸法又は2段以上の多段延伸法で行われる。熱延伸における加熱手段としては、加熱ローラ、ヒートプレート、スチームジェット装置、温水槽などを使用することができ、これらを適宜併用することもできる。
本発明の1以上の実施形態において、人工毛髪用芯鞘複合繊維に、繊維処理剤、柔軟剤などの油剤を付与し、触感、風合いをより人毛に近づけてもよい。
前記繊維処理剤としては、例えば、触感や櫛通り性を向上させるためのシリコーン系繊維処理剤や非シリコーン系繊維処理剤などが挙げられる。
また、本発明の1以上の実施形態において、人工毛髪用芯鞘複合繊維に、ギアクリンプによる加工を施してもよい。これにより繊維に緩やかな屈曲を付与し、自然な外観が得られ、繊維間の密着性が低下することから櫛通り性も向上する。
該ギアクリンプによる加工では、一般的に、繊維を軟化温度以上に加熱した状態で2つの噛み合った歯車の間を通過させ、この歯車の形状を転写させることで繊維屈曲を発現させる。また、必要に応じて、繊維製造段階において、異なる温度で前記人工毛髪用芯鞘複合繊維を熱処理することで、異なる形状のカールを発現することができる。
(頭飾製品)
本発明の1以上の実施形態において、人工毛髪用芯鞘複合繊維は、頭飾製品に好適に用いることができる。前記頭飾製品としては、特に限定されないが、ヘアーウィッグ、かつら、ウィービング、ヘアーエクステンション、ブレードヘアー、ヘアーアクセサリー及びドールヘアーからなる群から選ばれる一種が好ましく挙げられ、本発明に係る十分に優れたカールセット性を、より有効に発揮せしめる観点から、ヘアーウィッグおよびウィービングが、より好ましい。
前記頭飾製品は、本発明の人工毛髪用芯鞘複合繊維のみで構成されていてもよいが、他の人工毛髪用芯鞘複合繊維、人毛や獣毛などの天然繊維を組み合わせて構成されていてもよい。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例で用いた測定方法及び評価方法は、以下のとおりである。
(単繊維繊度)
オートバイブロ式繊度測定器「DENIER COMPUTER タイプDC-11」(サーチ社製)を使用して測定し、30個のサンプルの測定値の平均値を算出して単繊維繊度とした。
(カールセット性)
室温(23℃)にて、蓑毛にしたフィラメント(総繊度62200dtex)をφ32mmのパイプに捲きつけ、120℃で60分間カールセットし、室温(23℃)で60分間エイジングした後に、カールしたフィラメントの一端を固定し釣り下げ、セット後のフィラメント長を測定する。この長さをカールセット性の指標とし、17cm以下であるとカールセットが良好であると判断した。
(芯部の露出)
室温(23℃)にて、繊維を束ね、繊維束(総繊度550dtex)がズレないように収縮チューブで固定した後、カッターで切断し、その際の芯部の露出の有無を、目視にて評価、あるいは、切断した繊維断面をレーザー顕微鏡(株式会社キーエンス社製、「VK-9500」)にて観察し評価した。
(繊維断面の形状)
室温(23℃)にて、繊維を束ね、繊維束(総繊度550dtex)がズレないように収縮チューブで固定した後、カッターで輪切りにし、断面観察用繊維束を作製した。この繊維束をレーザー顕微鏡(株式会社キーエンス社製、「VK-9500」)にて1000倍の倍率で撮影し、繊維断面写真を得た。この繊維断面写真からランダムに30本の繊維断面を選定し、画像解析装置(三谷商事株式会社製、画像解析ソフト「Win ROOF」)を用いて、芯鞘比率、La/Sa、Ra/Sa、Lb/Sb、Rb/Lb、及びRc/Sbを求めた。繊維断面における各サイズの値は、任意に選択した30本の繊維断面の測定値の平均値である。
(触感)
専門美容師による官能評価を行い、以下の4段階の基準で評価した。
A:人毛と同等の非常に良好な触感
B:人毛に比べやや劣るが良好な触感
C:人毛に比べ劣る悪い触感
D:人毛に比べ大きく劣る悪い触感
(外観評価)
実施例及び比較例における繊維の外観は、専門美容師による官能評価を行い、以下の4段階の基準で評価した。
A:人毛と外観が同等(深い色合いを有し、深みのある外観が発現し極めて良好)
B:人毛と外観がほぼ同等(深い色合いを有し、深みのある外観が発現し良好)
C:人毛に比べ外観が劣る
D:人毛に比べかなり劣る悪い外観
(耐久性の評価)
毛髪用試料に対して、以下の手順でダメージを付与し、ダメージ前後の嵩高値から算出される嵩高変化率で耐久性を評価した。
(1)毛髪用試料(全長16インチ、15g)のレイヤー部(4インチ)の初期嵩高値を測定した。
(2)毛髪用試料に対してブラシにて逆毛を立てて毛髪を絡ませた。
(3)手で根元を10回、レイヤー部を10回、全体を10回揉み込み、毛髪をさらに絡ませた。
(4)ブラシで絡まった毛髪を梳きほぐした。
(5)(2)~(4)の作業を10回繰り返し、ダメージを促進させた。
(6)ダメージ促進後の毛髪用試料のレイヤー部の嵩高値を測定し、ダメージ後の嵩高値とした。
(7)下記数式(3)に基づいて、ダメージ前後の嵩高変化率を算出し、以下の4段階の基準で評価した。
ダメージ後の嵩高変化率(%)=ダメージ後の嵩高値/初期嵩高値×100 (3)
A:嵩高変化率が200%未満
B:嵩高変化率が200%以上250%未満
C:嵩高変化率が250%以上300%未満
D:嵩高変化率が300%以上
<嵩高値の測定>
毛髪用試料の嵩高値は、図6A~Cに示した嵩高測定機を用いて測定した。図6A~Cに示されているように、嵩高測定機100は、支持台101と、支持台101の上に配置され、毛髪を挟む挟み具102、103を備えている。挟み具102には、目盛104が透明テープ(図示無し)で貼り付けられている。支持台101、挟み具102及び103は、いずれもアクリル系樹脂で構成されている。図3Cに示されているように、挟み具102と挟み具103の間に毛髪用試料40を、挟み具102の長さ方向の中心と毛髪用試料40のレイヤー部の中心が一致するように配置して嵩高値を測定した。
(櫛通り性)
カールを完全に伸ばした状態で、繊維の長さを63.5cmになるように切断し、得られた繊維長が63.5cmの繊維5.0gを束ねた。その後、繊維束の中央を紐で括り、2つ折りにして紐の部分を固定して、ヘアーアイロン加工用の繊維束を作製した。次に、180℃に加熱したヘアーアイロン(米国IZUNAMI.INC社製、「IZUNAMIITC450フラットアイロン」)にて、繊維束を固定している根元から毛先までを圧着しながら加熱する操作を5回繰り返し、櫛通り性評価用の繊維束を作製した。その後、髪梳き用の櫛(ドイツ製、「MATADOR PROFESSIONAL386.81/2F」)にて、櫛通り性評価用の繊維束を固定している根元から毛先まで100回櫛を通し、変形あるいは分裂した繊維の数から、以下の基準にて櫛通り性を評価した。
A:櫛を100回通して変形あるいは分裂した繊維は10本未満で、最後まで抵抗なく櫛が通るレベル
B:櫛を100回通して変形あるいは分裂した繊維は10本以上30本未満で、途中で抵抗がやや強くなるが櫛は通るレベル
C:櫛を100回通して変形あるいは分裂した繊維は30本以上100本未満で、途中で抵抗が強くなり、櫛の通らないことが1回以上20回未満の確率で発生するレベル
D:櫛を100回通して変形あるいは分裂した繊維は100本以上で、途中で抵抗が強くなり、櫛の通らないことが20回以上の確率で発生するレベル
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレートペレット(East West Chemical Private Limited製、EastPET 商品名「A-12」、以下「PET」とも称する。)100重量部に対し、臭素化エポキシ系難燃剤(阪本薬品工業製、商品名「SR-T2MP」)30重量部、アンチモン酸ナトリウム(日本精鉱製、商品名「SA-A」)3重量部、黒色顔料マスターバッチ(大日精化工業製、商品名「PESM22367BLACK(20)」)2.1重量部、黄色顔料マスターバッチ(大日精化工業製、商品名「PESM1001YELLOW(20)」)0.8重量部、赤色顔料マスターバッチ(大日精化工業製、商品名「PESM3005RED(20)」)0.6重量部を添加し、ドライブレンド後に二軸押出機に供給し、バレル設定温度280℃にて溶融混練を行い、ペレット化してポリエステル系樹脂組成物を得た。
続いて、ナイロン6(ユニチカ製、商品名「A1030BRL」、以下「PA6」とも称する。)100重量部に対し、臭素化エポキシ系難燃剤(阪本薬品工業製、商品名「SR-T2MP」)12重量部、アンチモン酸ナトリウム(日本精鉱製、商品名「SA-A」)2重量部、黒色顔料マスターバッチ(大日精化工業製、商品名「PESM22367BLACK(20)」)2.1重量部、黄色顔料マスターバッチ(大日精化工業製、商品名「PESM1001YELLOW(20)」)0.8重量部、赤色顔料マスターバッチ(大日精化工業製、商品名「PESM3005RED(20)」)0.6重量部を添加し、ドライブレンド後に二軸押出機に供給し、バレル設定温度260℃にて溶融混練を行い、ペレット化してポリアミド系樹脂組成物を得た。
次に当該ペレット状のポリエステル系樹脂組成物及びポリアミド系樹脂組成物を、それぞれ押出機に供給し、下記表1の扁平比及び形状を有する芯鞘型複合紡糸ノズル(孔)よりノズル設定温度270℃で押し出し、40~200m/分の速度で巻き取って、ポリエステル系樹脂組成物を芯部とし、ポリアミド系樹脂組成物を鞘部とし、芯鞘比率が面積比で5:5の芯鞘複合繊維の未延伸糸を得た。
得られた未延伸糸を85℃のヒートロールを用いて45m/分の速度で引き取りながら延伸を行い、3倍延伸糸とし、さらに連続して205℃に加熱したヒートロールを用いて45m/分の速度で巻き取り、熱処理を行い、ポリエーテル系油剤(丸菱油化工業製、商品名「KWC-Q」)を0.20%omf(乾燥繊維重量に対する油剤純分重量百分率)となるよう付着させた後、乾燥させて芯鞘複合繊維を得た。ノズルの扁平比は、ノズル断面において、線対称軸及び線対称軸に平行するように断面の外周の任意の二点を結んだ線分の中、最大長となる線分である長軸の長さと、長軸に対して垂直になるように繊維断面の外周の任意の二つの点を結んだ線分の中、最大長となる線分である短軸の長さの比である。
(実施例2)
鞘部に用いる樹脂をナイロン66(東レ社製、商品名「アミランCM3001」、以下「PA66」とも称する。)とし、バレル設定温度280℃にて溶融混練を行い、ペレット化して得たポリアミド系樹脂組成物を鞘部樹脂組成物とし、芯鞘比率を面積比で8:2とした以外は、実施例1と同様にして芯鞘複合繊維を得た。
(実施例3)
芯鞘比率を面積比で7:3とした以外は実施例1と同様にして芯鞘複合繊維を得た。
(実施例4)
芯部に用いる樹脂をポリブチレンテレフタレートペレット(三菱ケミカル社製、商品名「ノバデュラン5020」、以下「PBT」とも称する。)とし、バレル設定温度260℃にて溶融混練を行い、ペレット化して得たポリエステル系樹脂組成物を芯部樹脂組成物とし、下記表1の扁平比及び形状を有する芯鞘型複合紡糸ノズル(孔)を用い、ノズル設定温度を260℃とし、芯鞘比率を面積比で3:7とした以外は実施例1と同様にして芯鞘複合繊維を得た。
(比較例1)
下記表1に示す扁平比及び形状を有するノズルを用いた以外は、実施例1と同様にして芯鞘複合繊維を得た。
(比較例2)
下記表1に示す扁平比及び形状を有するノズルを用い、芯鞘比率を面積比で5:5とした以外は、実施例2と同様にして芯鞘複合繊維を得た。
(比較例3)
芯鞘比率を面積比で2:8とした以外は、実施例1と同様にして芯鞘複合繊維を得た。
(比較例4)
芯鞘比率を面積比で9:1とした以外は、実施例1と同様にして芯鞘複合繊維を得た。
(比較例5)
下記表1に示す形状を有するノズルを用いた以外は、実施例1と同様にして芯鞘複合繊維を得た。
Figure 2022104320000004
図2は実施例1の繊維の繊維断面のレーザー顕微鏡写真(1000倍)である。図2から分かるように、該人工毛髪用芯鞘複合繊維において、繊維は二つの凹部を有する扁平二葉形の断面形状を有し、芯部は四つの凹部を有する扁平四葉形の断面形状を有する。該人工毛髪用芯鞘複合繊維の繊維断面において、芯部の四つの凹部の中、二つの凹部は繊維断面の長軸方向に沿って配置されており、他の二つの凹部は繊維断面の二つの凹部の底点を結んだ線分に沿って配置されている。
図3は比較例1の繊維の繊維断面のレーザー顕微鏡写真(1000倍)である。図3に示されているように、該人工毛髪用芯鞘複合繊維において、繊維は扁平二葉形の断面形状を有し、芯部は繊維断面の短軸方向に沿って中心側から外周側に向けて突出した一対の凸部を有する変形楕円形の断面形状を有する。
図4は比較例2の繊維の繊維断面のレーザー顕微鏡写真(1000倍)である。図4に示されているように、該人工毛髪用芯鞘複合繊維において、繊維及び芯部はいずれも扁平二葉形の断面形状を有する。
図5は比較例5の繊維の繊維断面のレーザー顕微鏡写真(1000倍)である。図5に示されているように、該人工毛髪用芯鞘複合繊維において、繊維及び芯部はいずれも略円形の断面形状を有する。
上記表1のデータから分かるように、実施例1~4の繊維は、カールセット性が良好で、芯部の露出が無く、人毛に似た触感及び外観を有し、櫛通り性及び耐久性も良好であった。
一方、芯部の断面形状が一対の凸部を有する変形楕円形である比較例1の繊維は、耐久性が悪かった。芯部の断面形状が扁平二葉形である比較例2の繊維は、カールセット性が悪かった。芯鞘比が面積比で2:8である比較例3の繊維は、芯部が少なすぎるためにカールセット性が劣る結果となった。芯鞘比が面積比で9:1である比較例4の繊維は、鞘部の肉厚が薄くなりすぎて芯部が露出し、触感、櫛通り、外観が非常に悪くなった。繊維及び芯部の断面形状がいずれも円形である比較例5の繊維は、繊維表面に凹凸を有しないため、不自然な外観となる上、触感、カールセット性、耐久性及び櫛通り性のいずれも劣っていた。
1 人工毛髪用芯鞘複合繊維(断面)
2a、2b 繊維断面の凹部
3a、3b、4a、4b 芯部の凹部
10 鞘部
20 芯部11 繊維断面の長軸
12 繊維断面の第1短軸
13 繊維断面の二つの凹部の底点間の線分
21 芯部断面の長軸
22 芯部断面の第1短軸
23 繊維断面長軸に沿うように配置された芯部断面の二つの凹部の底点間の線分
24 繊維断面の二つの凹部の底点間の線分に沿うように配置された芯部断面の二つの凹部の底点間の線分

Claims (7)

  1. 芯部及び鞘部を含む人工毛髪用芯鞘複合繊維であって、
    前記鞘部は、ポリアミド系樹脂を主成分として含むポリアミド系樹脂組成物で構成され、
    前記人工毛髪用芯鞘複合繊維は、扁平二葉形又は楕円形の断面形状を有し、芯鞘比率が面積比で芯:鞘=3:7~8:2であり、
    前記芯部は、扁平四葉形の断面形状を有することを特徴とする、人工毛髪用芯鞘複合繊維。
  2. 前記人工毛髪用芯鞘複合繊維は、扁平二葉形の断面形状を有する、請求項1に記載の人工毛髪用芯鞘複合繊維。
  3. 前記芯部が、ポリアルキレンテレフタレート及びポリアルキレンテレフタレートを主体とした共重合ポリエステルからなる群から選ばれる1種以上のポリエステル系樹脂を主成分として含むポリエステル系樹脂組成物で構成されている、請求項1又は2に記載の人工毛髪用芯鞘複合繊維。
  4. 前記鞘部が、ナイロン6及びナイロン66からなる群から選ばれる少なくとも1種を主体としたポリアミド系樹脂を主成分とするポリアミド系樹脂組成物で構成されている、請求項1~3のいずれかに記載の人工毛髪用芯鞘複合繊維。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載の人工毛髪用芯鞘複合繊維を含むことを特徴とする頭飾製品。
  6. ヘアーウィッグ、かつら、ウィービング、ヘアーエクステンション、ブレードヘアー、ヘアーアクセサリー及びドールヘアーからなる群から選ばれる一種である請求項5に記載の頭飾製品。
  7. 請求項1~4のいずれかに記載の人工毛髪用芯鞘複合繊維の製造方法であって、
    芯部樹脂組成物及び鞘部樹脂組組成物を芯鞘型複合ノズルを用いて溶融紡糸する工程を含むことを特徴とする、人工毛髪用芯鞘複合繊維の製造方法。
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