WO2022168809A1 - 発泡粒子の製造装置および製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、実機レベルで均一に発泡粒子を収縮防止することを目的とし、本発明の発泡粒子の製造装置(10)において、養生循環ライン(1)と乾燥熱風ライン(2)とは、蒸気、外気および乾燥器(3)上部の雰囲気を含む養生用気体(A)と乾燥熱風(B)とを、乾燥器(3)の下部から取り込むように構成され、送風出口(5)は、養生用気体(A)と乾燥熱風(B)とを、乾燥器(3)の上部から排出するように構成されている。

Description

発泡粒子の製造装置および製造方法
 本発明は、発泡粒子の製造装置および製造方法に関する。
 熱可塑性樹脂からなる発泡粒子は、耐圧容器内で分散剤を含む水中に熱可塑性樹脂粒子を分散させ、ついで揮発性発泡剤を添加し、高温高圧下に保って揮発性発泡剤を含浸させたのち、低圧雰囲気下に放出する方法(以下、除圧発泡法)により製造されることは知られている。除圧発泡法による発泡粒子の製造方法として、例えば特許文献1に記載の技術がある。
 図3は、特許文献1に開示された発泡粒子の製造装置の概略構成を模式的に示す図である。図3に示されるように、特許文献1に開示された発泡粒子の製造装置では、耐圧容器303と、バルブ304と、オリフィス305と、低圧容器306と、輸送媒体供給部311と、乾燥吸気ブロワー318と、空気加熱器319と、を備えている。
耐圧容器303内には、ポリオレフィン系樹脂組成物からなる樹脂粒子301が水系分散媒302に分散されている。耐圧容器301内にて、樹脂粒子301は、当該樹脂粒子301の軟化温度以上の温度に加熱され、含水樹脂粒子となった後、耐圧容器301の内圧よりも内圧が低い低圧容器306へ放出することによって、発泡する。バルブ304を開くと、樹脂粒子301は、オリフィス305を通過して、低圧容器306内に放出する(放出粒子307)。
 低圧容器306には、蒸気吹込口308から飽和水蒸気が吹き込まれており、発泡粒子である放出粒子307は、飽和水蒸気に接触する。また、放出粒子307および分散媒310は、濾過部312にて分離する。分散媒310は、排出口309から排出される。また、放出粒子307は、輸送媒体供給部311から供給される輸送媒体314とともに低圧容器306の出口313を通って、乾燥器315へ輸送される。輸送媒体314は、飽和水蒸気である。耐圧容器303から低圧容器306を経て乾燥器315へ放出粒子307が輸送されるラインは、(後述する)除圧発泡循環ラインの一部を構成する。
 このように、放出粒子307は、飽和水蒸気に接触したのち、乾燥器315へ輸送される。乾燥器315へ放出粒子307が輸送された後、除圧発泡循環ラインが閉じられる。その後、乾燥器315に対して、乾燥器315内の温度を温度記録計317で測定しながらN吹込口316から窒素ガスの流量を調節して導入し、5分以上かけて乾燥器315内の温度を乾燥温度まで低下させている。このように乾燥器315内の温度を乾燥温度まで低下させた後、乾燥温度の熱風を、乾燥空気ブロワー318および空気加熱器319を通して乾燥器315内に導入し、発泡粒子を乾燥させている。
 特許文献1に記載の技術では、耐圧容器303から放出された発泡粒子を飽和水蒸気に接触させた後に、5分以上かけて乾燥温度にまで冷却し、乾燥工程へと移行している。これにより、発泡粒子の収縮が防止および低減される。
特開2000-290420号公報
 特許文献1に記載の技術では、除圧発泡後の発泡粒子に対して窒素ガスを通過させて、発泡粒子の温度を乾燥温度にまで徐々に低下させる養生工程を実施することによって、発泡粒子の収縮を防止および低減している。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、次の点で改善の余地がある。すなわち、実機レベルの設備に対して特許文献1に記載の技術を適用しても、発泡粒子に対して収縮防止を均一化できず、発泡粒子の嵩密度のバラツキが発生することがあることがわかった。この結果、当該発泡体の成形体は、重量バラツキが大きくなり、表面性、圧縮強度といった品質が悪化する。
 本発明の一態様は、実機レベルで均一に発泡粒子を収縮防止できる発泡粒子の製造装置および製造方法を実現することを目的とする。
 上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る発泡粒子の製造装置は、発泡粒子を乾燥する乾燥器と、(a)外気を取り込むための第1の外気取込口、および前記乾燥器上部の雰囲気を取り込むための乾燥器雰囲気取込口を有し、(b)前記乾燥器へ、前記第1の外気取込口から取り込んだ外気および前記乾燥器雰囲気取込口から取り込んだ前記乾燥器上部の雰囲気を含む養生用気体を通過させる養生循環ラインと、(c)外気を取り込むための第2の外気取込口と加熱器とを有し、(d)前記乾燥器へ、前記第2の外気取込口から取り込んだ外気を前記加熱器に通過させた乾燥熱風を通過させる乾燥熱風ラインと、前記養生用気体および前記乾燥熱風を外部へ排出する送風出口と、を備える発泡粒子の製造装置であって、前記養生循環ラインおよび前記乾燥熱風ラインはそれぞれ、前記養生用気体および前記乾燥熱風を前記乾燥器の下部から取り込むように構成され、前記送風出口は、前記養生用気体および前記乾燥熱風を、前記乾燥器の上部から排出するように構成されていることを特徴としている。
 上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る発泡粒子の製造方法は、発泡後の発泡粒子を乾燥する乾燥器に対して、外気および前記乾燥器上部の雰囲気を含む養生用気体を通過させる養生循環ラインを設置し、当該養生循環ラインに取り込む外気の量を調節することにより、発泡直後の温度から前記発泡粒子の温度を徐々に低下させる養生工程と、前記乾燥器に対して乾燥熱風を通過させる乾燥熱風ラインを設置し、当該乾燥熱風により、前記養生工程後の発泡粒子を乾燥する乾燥工程と、を含み、前記養生工程の前に、予め前記養生循環ラインの温度および水蒸気圧を、養生開始時の温度および水蒸気圧に合わせる養生準備工程を含むことを特徴としている。
 本発明の一態様によれば、実機レベルで均一に発泡粒子を収縮防止できる。
本発明の実施形態に係る発泡粒子の製造装置の概略構成を模式的に示す図である。 従来の発泡粒子の製造装置の概略構成を模式的に示す図である。 特許文献1に開示された発泡粒子の製造装置の概略構成を模式的に示す図である。
 〔本発明の技術思想:養生工程について〕
 発泡粒子の養生工程は、発泡粒子が収容された乾燥器内へ外部からの空気を取り込み、発泡粒子中の水蒸気を空気に置換させる工程である。この養生工程により、発泡粒子の収縮を抑制することができる。
 除圧発泡法により蒸気雰囲気下にて発泡された直後、発泡粒子は、乾燥器内に貯められる。この発泡直後の粒子に対して乾燥熱風を吹き込んで乾燥工程を行った場合、発泡粒子は、急激に温度低下する環境にさらされ、粒子中の水蒸気が凝縮する。その結果、発泡粒子は収縮する。
 そこで、養生工程では、発泡直後の発泡粒子が貯められた乾燥器内へ、外部からの空気を徐々に取込み、発泡粒子の温度を徐々に低下させることによって、発泡粒子の収縮を防止している。また、発泡粒子の温度を低下させ構成樹脂を硬くすることによって、発泡粒子の収縮を抑制する効果もある。
 ここで、養生工程において、発泡粒子を収縮させないためには、次の(A)および(B)を制御する必要がある。すなわち、(A)発泡粒子の構成樹脂が冷えて硬くなる状態、および(B)発泡粒子内への空気の流入による急激な温度低下に起因する水蒸気の凝縮が緩和される状態である。
 上記(A)の状態は、発泡粒子の温度によって調節され、上記(B)の状態は、発泡粒子の空気量によって調節される。ここで、発泡粒子において、常圧下では、水蒸気が冷えると必ず空気が存在する(流入する)ため、温度と空気量とは相関関係にある。
 したがって、上記(A)および(B)は、発泡粒子の温度(空気量に相当)という1つの因子によって調節することが可能である。また、発泡粒子温度の降下速度(空気の流入速度に相当)および養生到達温度(空気の全流入量に相当)という2つの因子をコントロールすることによって、養生工程は、管理可能である。以上、本発明者らによる新規知見である。
 特許文献1に開示された製造装置では、上述した養生工程を行うことが可能であるが、実機レベルでムラなく発泡粒子の収縮防止する点で改善の余地が残されている。このような状況を鑑みて、実際の発泡粒子製造に使用される実機に対して、均一に発泡粒子を収縮防止できる製造装置を提供することを目的として、本発明者らは、鋭意検討を行った結果、本発明を完成させるに至った。
 〔本実施形態に係る発泡粒子の製造装置の構成〕
 以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る発泡粒子の製造装置10の概略構成を模式的に示す図である。
 図1に示されるように、製造装置10は、除圧発泡循環ラインJと、養生循環ライン1と、乾燥熱風ライン2と、発泡粒子を乾燥する乾燥器3と、送風機Sと、を備えている。本実施形態に係る製造装置10では、除圧発泡循環ラインJにて輸送される未乾燥の発泡粒子は、乾燥器3に導入される。発泡粒子は、乾燥器3にて、養生および乾燥される。また、送風機Sは、養生循環ライン1および乾燥熱風ライン2内を流れる気体を乾燥器3へ送る。
 除圧発泡循環ラインJは、除圧発泡法により製造された発泡粒子を輸送するための輸送ラインである。除圧発泡循環ラインJは、外部から蒸気を取込むとともに、発泡粒子の輸送媒体を循環するように構成されている。除圧発泡循環ラインJは、除圧発泡法による発泡を実現できる設備が配管接続された構成であれば特に限定されない。例えば、除圧発泡循環ラインJは、発泡粒子の原料となる樹脂粒子等を収容する耐圧容器、耐圧容器から発泡剤が含侵した樹脂粒子を耐圧容器から放出する空間を構成する低圧容器(例えば発泡筒)、脱水機、乾燥器、等が接続された循環ラインある。このような除圧発泡循環ラインJは、例えば、国際公開WO2020/158061号の図6、図7に示されている。
 養生循環ライン1は、乾燥器3内の発泡粒子の養生工程を調整するためのラインである。養生循環ライン1は、除圧発泡循環ラインJと独立して設けられた配管ラインである。養生循環ライン1は、外部から外気と蒸気とを取り込む構成となっている。
 養生循環ライン1は、養生用の外気取込口1a(第1の外気取込口)と、外気調節弁1bと、養生用の温度計1c(第1の温度計)と、開閉弁1dと、循環流量調整弁1eと、乾燥器雰囲気取込口1fと、養生蒸気取込口4aと、開閉弁4bと、を備えている。養生蒸気取込口4aは、養生用の蒸気を養生循環ライン1へ取り込むために備えられている。また、乾燥器雰囲気取込口1fは、乾燥器3上部の雰囲気を取り込むために備えられている。養生循環ライン1は、外気取込口1aから取り込んだ外気、および乾燥器雰囲気取込口1fから取り込んだ乾燥器3上部の雰囲気を含む気体A(養生用気体)を乾燥器3へ通過させる。外気調節弁1bは、外気取込口1aから取り込む外気の量を調節する弁である。温度計1cは、乾燥器3内の発泡粒子の温度を測定する。温度計1cの測定値は、外気調節弁1bへ伝達される。そして、外気調節弁1bは、温度計1cの測定値と所定の発泡粒子の温度設定値との比較結果に基づいて弁開度を制御し、この制御により、外気取込口1aから取り込む外気量を調節する。開閉弁1dは、気体Aの乾燥器3への流入の開閉を切替える弁である。循環流量調整弁1eは、気体Aの流量を調整する弁である。養生循環ライン1では、送風機Sによって、気体Aが乾燥器3を通過するようになっている。製造装置10では、乾燥器3内の発泡粒子の養生時には、開閉弁1dが開となり、気体Aが乾燥器3を通過する一方、発泡粒子を養生しない時(例えば乾燥時)には、開閉弁1dが閉となり、気体Aが乾燥器3に流入しないようになっている。
 乾燥熱風ライン2は、乾燥用の外気取込口2a(第2の外気取込口)と、加熱器2bと、開閉弁2cと、乾燥用の温度計2d(第2の温度計)と、を備えている。また、加熱器2bの蒸気取込口には、蒸気量調整弁2eが備えられている。乾燥熱風ライン2では、開閉弁2cを開として外気取込口2aから外気を取り込み、当該外気を加熱器2bに通過させることによって乾燥熱風Bが生じる。乾燥熱風ライン2は、このように生じた乾燥熱風Bを、乾燥器3へ通過させる。温度計2dは、乾燥器3内の上部の温度を測定する。温度計2dの測定値に応じて蒸気量調整弁2eの弁開度が制御される。そして、これにより、乾燥器3へ流す乾燥熱風Bの温度が調節される。
 乾燥熱風ライン2では、送風機Sによって、乾燥熱風Bが乾燥器3を通過するようになっている。発泡粒子の乾燥時には、養生循環ライン1の開閉弁1dが閉になるとともに、開閉弁2cが開となり、乾燥熱風Bが乾燥器3を通過する。また、このとき、養生循環ライン1の蒸気取込のための開閉弁4bは閉になっている。一方、発泡粒子を乾燥しない時(例えば養生時)には、開閉弁2cが閉となり、乾燥熱風Bが乾燥器3に流入しないようになっている。
 乾燥器3は、発泡粒子の乾燥に使用される従来公知の構成を採用することができる。図1に示された構成では、乾燥器3の下部は、円錐形状である外套部31を有し、当該外套部31は、その内部に気体を通す開口板3eを備えている。なお、外套部31の形状は、特に限定されず、多面体の角錐形状であってもよい。好ましくは、外套部31は、円錐形状である。
 図1に示されるように、乾燥器3は、発泡粒子を収容する部分である本体3aと、複数の気体導入口3bと、複数の流量調整弁3cと、外套部31と、開口板3eと、を備えている。外套部31は、複数の段部3dと、開口板3eと、を備えている。気体導入口3bは、本体3aに対して、気体Aおよび乾燥熱風Bを導入するための入口である。流量調整弁3cは、気体導入口3bに対応するように設けられている。また、各段部3dは、気体導入口3bおよび流量調整弁3cに対応して設けられている。乾燥器3では、本体3aに対して、気体Aを導入するための入口と乾燥熱風Bを導入するための入口との両方は、気体導入口3bに共通化している。しかし、この構成に限定されず、気体導入口は、気体Aを導入するための入口と乾燥熱風Bを導入するための入口とが別々になった構成であってもよい。
 また、各段部3dは、本体3a下部の円錐形状部分の外周を被覆するジャケット部を構成する。それぞれの段部3dは、当該段部3dに対応する気体導入口3bから導入された気体を滞留する空間を有する。開口板3eは、この空間と本体3aの内部とを連通する開口を有する。この開口の形態は、特に限定されず、例えば、金網、パンチングメタル、スリットの形態を採用することができる。
 気体導入口3bそれぞれから流入する気体の本体3aへの流量は、流量調整弁3cそれぞれの開度調整または開閉切替によって、複数の段部3d毎に設定することができる。そして、これにより、製造装置10は、乾燥器3の本体3aに導入される気体量を調節するようになっている。それゆえ、乾燥器3の本体3aに導入される気体流量をより細かく制御することができる。これにより、乾燥器3に収容された発泡粒子に対して、養生工程をより均一に制御することができる。
 ここで、図1に示すように、本実施形態に係る製造装置10は、気体Aおよび乾燥熱風Bを外部へ排出するための送風出口5を備えている。養生循環ライン1と乾燥熱風ライン2とは、気体Aと乾燥熱風Bとを、乾燥器3の本体3aの下部の全周から取り込むように構成されている。また、送風出口5は、乾燥器3の上部に設けられており、乾燥器3の本体3aの上部から気体Aおよび乾燥熱風Bを排出するように構成されている。それゆえ、養生工程時には、乾燥器3に収容された発泡粒子に対して万遍なく気体Aを接触させることができる。同様に、乾燥工程時には、乾燥器3に収容された発泡粒子に対して万遍なく乾燥熱風Bを接触させることができる。そして、上記の構成は、乾燥器3の寸法に依存せず、実機レベルの製造装置10に対しても同様の効果を奏する。さらに、製造装置10の構成によれば、乾燥熱風ライン2は、外気取込口2aから外気を取り込んで乾燥器3内の温度を設定値に従って制御可能になっている。したがって、養生工程において、実際の発泡粒子製造に使用される実機に対して、均一に発泡粒子を収縮防止できる。
 さらに、製造装置10によれば、均一に発泡粒子を収縮防止できるので、発泡粒子の嵩密度のバラツキを抑制できる。さらには、当該発泡粒子を用いて成形した成形体は、その重量バラツキを低減できるとともに、表面性、圧縮強度といった品質が向上する。
 また、製造装置10によれば、発泡粒子に対して万遍なく気体Aおよび乾燥熱風Bを接触させることができるので、養生時間および乾燥時間を短縮できる。それゆえ、発泡粒子の製造を効率化できるとともに、当該製造にかかるエネルギーおよびコストを低減できる。
 図2は、従来の発泡粒子の製造装置20の概略構成を模式的に示す図である。製造装置20では、乾燥熱風ライン22が養生用の外気および乾燥用の外気を取り込むように構成されている。乾燥熱風ライン22では、養生用の外気は、送風機S1によって、外気取込口22aから乾燥器23に導入される。そして、養生用の外気量は、開閉弁22bの開閉切替、および調整弁22cの開度調整によって、制御される。また、製造装置20には、必要に応じて、養生外気取込口22dが設けられていてもよい。養生用の外気は、送風機S2によって乾燥器23に導入される。そして、養生用の外気流量は、開閉弁22fの開閉切替、および調整弁22eの開度調整によって制御される。乾燥器23に収容された発泡粒子に対して、養生用の外気は、局所的に接触するように構成されている。
 また、乾燥用の外気は、開閉弁22iを開にすることによって、外気取込口22gから取り込まれる。そして、取り込まれた外気は、加熱器22hにて加熱され、乾燥熱風となる。そして、当該乾燥熱風は、送風機S1によって、乾燥器23に導入される。乾燥熱風の温度は、蒸気量調整弁22kによって、制御される。乾燥器23に収容された発泡粒子に対して、乾燥熱風は、局所的に接触するように構成されている。温度計22jは、乾燥器23内の上部の温度を測定する。温度計22jの測定値に応じて蒸気量調整弁22kの開度が制御される。そして、これにより、乾燥器23へ流す乾燥熱風の温度が調節される。
 このように、従来の製造装置20では、発泡粒子に対して、養生用の外気および乾燥用の乾燥熱風が局所的に接触する。このような構成では、乾燥器23の寸法が大きくなると、乾燥器23に収容された発泡粒子に対して万遍なく養生用の気体および乾燥熱風を接触することが困難である。それゆえ、従来の製造装置20では、実機レベルでの使用に際し、養生および乾燥工程において、発泡粒子を均一に収縮防止および乾燥することができない。その結果、発泡粒子の嵩密度のバラツキや乾燥のバラツキが発生する。
 (発泡粒子の製造方法)
 本実施形態に係る発泡粒子の製造方法は、養生工程と、乾燥工程と、を含む。前記養生工程では、発泡後の発泡粒子を乾燥する乾燥器に対して外気および前記乾燥器上部の雰囲気を含む養生用気体を通過させる養生循環ラインを設置し、当該養生循環ラインを流れる外気の量を調節することにより、発泡直後の温度から前記発泡粒子の温度を徐々に低下させる。また、前記乾燥工程では、前記乾燥器に対して乾燥熱風を通過させる乾燥熱風ラインを設置し、当該乾燥熱風により、前記養生工程後の発泡粒子を乾燥する。そして、本実施形態に係る発泡粒子の製造方法では、前記養生工程の前に、養生準備工程を含むことを特徴としている。当該養生準備工程では、予め前記養生循環ラインの温度および水蒸気圧を養生開始時の温度および水蒸気圧に合わせる。養生準備工程は、養生循環ラインを予熱する工程である。養生準備工程では、養生循環ラインに蒸気を取り込むことによって養生循環ラインを予熱している。また、養生準備工程のタイミングは、養生工程の前であれば、特に限定されない。例えば、養生準備工程は、除圧発泡法による樹脂粒子の発泡前に実施してもよい。この場合、養生開始時の温度および水蒸気圧は、発泡終了後の温度および水蒸気圧となる。また、本実施形態に係る発泡粒子の製造方法では、前記養生準備工程に加え、除圧発泡循環ラインを予熱する除圧発泡準備工程を行ってもよい。前記養生準備工程と前記除圧発泡準備工程とは、同時に実施してもよい。すなわち、前記養生準備工程を実施するにあたり、養生循環ラインに加え除圧発泡循環ラインも予熱してもよい。あるいは、前記養生準備工程と前記除圧発泡準備工程とは、別々に実施してもよい。
 以下、本実施形態に係る発泡粒子の製造方法として、前記養生準備工程、除圧発泡法による樹脂粒子の発泡工程、養生工程、乾燥工程の順番で実施する方法について、説明する。なお、本実施形態に係る発泡粒子の製造方法は、この順番に限定されない。
 また、本実施形態に係る発泡粒子の製造方法は、前記養生工程、前記乾燥工程、および前記養生準備工程を実施できる方法であれば、特に限定されない。例えば、本実施形態に係る発泡粒子の製造方法は、図1に示す製造装置10を用いた方法が挙げられる。以下、本実施形態に係る発泡粒子の製造方法として、図1に示す製造装置10を用いた方法について説明する。なお、以下では、前記養生準備工程と前記除圧発泡準備工程とを同時に実施する例(以下、当該工程を発泡・養生準備工程と称する場合もある)について、説明する。
 (発泡・養生準備工程)
 前記発泡・養生準備工程は、樹脂粒子の発泡工程を開始する前に実施される。前記養生準備工程では、予め養生循環ライン1の温度および水蒸気圧を、養生開始時の温度(すなわち発泡終了後の温度)および水蒸気圧と同じにする。
 発泡・養生準備工程では、養生循環ライン1の開閉弁1dを開とする。また、養生循環ライン1の養生蒸気取込口4aの開閉弁4bを開とし、養生蒸気取込口4aから養生循環ライン1へ蒸気を取り込み、養生循環ライン1内に蒸気を循環させている。また、複数の流量調整弁3cは全て開とし、蒸気が本体3a内に流入するようにしている。さらに、外気調節弁1bを閉として、外気取込口1aから外気を取り込まないようにしている。
 また、発泡・養生準備工程では、養生循環ラインに加え、除圧発泡循環ラインJ内にも蒸気を循環させる。この際、除圧発泡循環ラインJの蒸気取込口(不図示)の開閉弁(不図示)を開とし、当該蒸気取込口から除圧発泡循環ラインJへ蒸気を取り込んでいる。除圧発泡循環ラインJへ取り込まれた蒸気は、未乾燥発泡粒子の入口から本体3a内に流入する。
 このように、発泡・養生準備工程では、除圧発泡循環ラインJおよび養生循環ライン1の両方に蒸気を循環させている。そして、除圧発泡循環ラインJおよび養生循環ライン1の両方から乾燥器3の本体3aへ蒸気を導入している。除圧発泡循環ラインJ、養生循環ライン1、乾燥器3を含む系内の温度および水蒸気圧が養生開始時の温度(すなわち発泡終了時の温度)および水蒸気圧と同じとなったとき、蒸気の取込を停止し、養生準備工程は終了となる。そして、次工程である発泡工程へ進む。養生開始時の温度は、95±5℃が目安である。
 少なくとも養生循環ライン1を予熱する発泡・養生準備工程を実施しない場合、養生開始時に、養生循環ライン1内の温度調整されていない冷風が乾燥器3内に流入することになる。このため、乾燥器3の本体3aにおける気体の入口近傍に存在する発泡粒子は、急激に冷却されるので、収縮する。さらに、本体3a内の水蒸気が凝縮し、乾燥器3の送風出口から外気が取り込まれるため、発泡粒子の温度が低下する。その結果、発泡粒子の収縮が起きる。
 なお、養生工程を開始するときに、養生循環ライン1の温度が養生開始温度(例えば95±5℃)よりも低い場合、養生循環ライン1に対して追加して蒸気を取り込む。そして、養生循環ライン1内の温度が乾燥器3内の養生開始温度近くになるように、養生循環ライン1の温度を上昇させた後、養生を開始する。
 発泡・養生準備工程は、除圧発泡開始までに実施し、乾燥器3内の温度と養生循環ライン1内の温度とを同じにしておく。望ましくは、乾燥器3内の温度および養生循環ライン1内の温度を95±5℃にしておく。
 (養生工程)
 養生工程の前段階に、発泡工程を実施する。発泡工程は、除圧発泡法であれば、公知の発泡技術を適用することができる。養生工程では、乾燥器3の本体3aに、発泡直後の未乾燥の発泡粒子を投入しておく。養生循環ライン1を流れる外気の量を調節することにより、発泡直後の温度から前記発泡粒子の温度を徐々に低下させる。
 養生工程では、養生循環ライン1を、外気取込口1aから外気を取込むとともに、乾燥器3上部の蒸気雰囲気を取り込む状態とし、外気および乾燥器3上部の雰囲気を含む気体Aを乾燥器3に通過させる。これにより、乾燥器3内の発泡粒子に対して、気体Aが接触する。
 そして、所定の養生工程中の発泡粒子の温度設定条件に従って、乾燥器3内の発泡粒子の温度を発泡直後の温度から徐々に低下させる。養生工程中の発泡粒子の温度設定値と養生工程中の温度計1cの測定値との比較結果に基づいて、外気調節弁1bの弁開度を制御することによって、外気取込口1aからの外気取込量を調節する。このように外気取込口1aからの外気取込量を調節し、取り込んだ外気を乾燥器3上部の雰囲気と混合させることによって、乾燥器3内の発泡粒子の温度を精度良く徐々に低下させることができる。
 養生工程における発泡粒子の温度設定条件は、特に限定されず、製造装置10の構成や発泡粒子の所望の特性などに応じて適宜設定可能である。好ましくは、養生工程では、養生開始温度を95±5℃とし、85±5℃まで発泡粒子の温度を低下させる。
 また、養生工程における発泡粒子の温度降下速度は、大きすぎると温度低下が急激になり、発泡粒子が収縮する。一方、当該温度降下速度が小さすぎると、発泡粒子の生産効率が悪化する。このような観点から、養生工程における発泡粒子の温度降下速度は、-1.5℃/min以上0℃/min未満であることが好ましく、-0.7℃/minであることがより好ましい。さらに、温度降下時間は、20±10分であることが好ましい。
 (乾燥工程)
 前記乾燥工程では、乾燥熱風ライン2により乾燥熱風Bを乾燥器3に通過させることによって、発泡粒子を乾燥する。
 前記乾燥工程では、まず、養生循環ライン1の開閉弁1dを閉とする。そして、乾燥熱風ライン2の外気取込口2aから外気を取り込み、当該外気を加熱器2bに通過させることによって乾燥熱風Bを生成する。そして、当該乾燥熱風Bを、乾燥器3へ通過させる。また、温度計2dの測定値に応じて蒸気量調整弁2eの弁開度を調節することにより、乾燥熱風Bの温度を調節する。乾燥熱風Bの温度は、乾燥工程における発泡粒子の乾燥条件に沿って調整される。前記乾燥工程における発泡粒子の乾燥条件は、特に限定されず、発泡粒子の特性や製造装置10の構成に応じて、適宜設定可能である。
 (発泡粒子について)
 ここで、本実施形態に使用される発泡粒子の原料は、上述した除圧発泡法により発泡可能な原料であればよく、少なくとも結晶性の熱可塑性樹脂及び発泡剤を含む。また、発泡粒子の原料として、結晶性の熱可塑性樹脂及び発泡剤の他に、必要に応じて各種添加剤を添加することができる。例えば、難燃剤、熱安定剤、ラジカル発生剤、加工助剤、耐候性安定剤、造核剤、発泡助剤、帯電防止剤、輻射伝熱抑制剤、及び、着色剤等を挙げることができる。これらの添加剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
 本実施形態で用いられる熱可塑性樹脂は、一般的な公知の発泡性を有する結晶性の熱可塑性樹脂であれば特に限定されない。前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、およびこれらの混合物等が挙げられる。前記熱可塑性樹脂は、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂、またはポリエステル系樹脂である。
 ポリエステル系樹脂としては、例えば、脂肪族系ポリエステル樹脂、芳香族系ポリエステル樹脂、脂肪族芳香族系ポリエステル樹脂などが挙げられる。ポリエステル系樹脂の具体例としては、例えば、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリ(ブチレンアジペート-co-ブチレンテレフラレート)(PBAT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等が挙げられる。また、ポリヒドロキシアルカノエートは、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)(PHBH)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)(P3HB)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシバリレート)(PHBV)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-4-ヒドロキシブチレート)(P3HB4HB)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシオクタノエート)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシオクタデカノエート)からなる群から選択される少なくとも1種である。
 また、ポリオレフィン系樹脂としては、特に限定されず、例えば、国際公開WO2020/158061号にて例示されたポリオレフィン系樹脂が挙げられる。
 〔発泡粒子の成形体の製造方法〕
 本実施形態に係る発泡粒子の成形体の製造方法は、上述の製造方法で得た発泡粒子を成形する方法である。発泡粒子の成形体を製造するために、上記発泡粒子は、公知の方法によって成形することができる。
 本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段それぞれを適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
 〔まとめ〕
 本発明の態様1に係る発泡粒子の製造装置10は、発泡粒子を乾燥する乾燥器3と、(a)外気を取り込むための第1の外気取込口(外気取込口1a)、および前記乾燥器3上部の雰囲気を取り込むための乾燥器雰囲気取込口1fを有し、(b)前記乾燥器3へ、前記第1の外気取込口から取り込んだ外気および前記乾燥器雰囲気取込口1fから取り込んだ前記乾燥器3上部の雰囲気を含む養生用気体(気体A)を通過させる養生循環ライン1と、(c)外気を取り込むための第2の外気取込口(外気取込口2a)と加熱器2bとを有し、(d)前記乾燥器3へ、前記第2の外気取込口から取り込んだ外気を前記加熱器2bに通過させた乾燥熱風Bを通過させる乾燥熱風ライン2と、前記養生用気体および前記乾燥熱風Bを外部へ排出する送風出口5と、を備える発泡粒子の製造装置10であって、前記養生循環ライン1および前記乾燥熱風ライン2はそれぞれ、前記養生用気体および前記乾燥熱風Bを前記乾燥器3の下部から取り込むように構成され、前記送風出口5は、前記養生用気体および前記乾燥熱風Bを、前記乾燥器3の上部から排出するように構成されている。
 本発明の態様2に係る発泡粒子の製造装置10は、態様1において、前記乾燥器3の下部には、前記養生用気体(気体A)および前記乾燥熱風Bを導入するための気体導入口3bが複数設けられており、前記気体導入口3bの弁開度を変更することにより、前記乾燥器3へ導入される気体流量を調節する構成である。
 本発明の態様3に係る発泡粒子の製造装置10は、態様1または2において、前記乾燥器3の下部は、外套部31を有し、当該外套部31は、その内部に気体を通す開口板3eを備える構成である。
 本発明の態様4に係る発泡粒子の製造装置10は、態様1~3の何れかにおいて、前記養生循環ライン1は、さらに蒸気を取り込むための蒸気取込口(養生蒸気取込口4a)を有する構成である。
 本発明の態様5に係る発泡粒子の製造装置10は、態様1~4の何れかにおいて、前記発泡粒子がポリオレフィン系樹脂発泡粒子である構成である。
 本発明の態様6に係る発泡粒子の製造装置10は、態様1~5の何れかにおいて、前記養生循環ライン1は、前記第1の外気取込口(外気取込口1a)から取り込む外気の量を調節する外気調節弁1bと、前記乾燥器3内の発泡粒子の温度を測定する第1の温度計(温度計1c)と、を備え、前記外気調節弁1bは、前記第1の温度計の測定値と発泡粒子の温度設定値との比較結果に基づいて弁開度を制御することにより、前記第1の外気取込口から取り込む外気量を調節する構成である。
 本発明の態様7に係る発泡粒子の製造装置10は、態様1~6の何れかにおいて、前記乾燥熱風ライン2は、前記加熱器2bの蒸気取込口に備えられた蒸気量調整弁2eと、前記乾燥器3内の上部の温度を測定する第2の温度計(温度計2d)と、を備え、前記第2の温度計の測定値に応じて前記蒸気量調整弁2eの弁開度が制御されることにより、前記乾燥器3へ流す前記乾燥熱風Bの温度が調節される構成である。
 本発明の態様8に係る発泡粒子の製造方法は、発泡後の発泡粒子を乾燥する乾燥器3に対して、外気および乾燥器3上部の雰囲気を含む養生用気体(気体A)を通過させる養生循環ライン1を設置し、当該養生循環ライン1に取り込む外気の量を調節することにより、発泡直後の温度から前記発泡粒子の温度を徐々に低下させる養生工程と、前記乾燥器3に対して乾燥熱風Bを通過させる乾燥熱風ライン2を設置し、当該乾燥熱風Bにより、前記養生工程後の発泡粒子を乾燥する乾燥工程と、を含み、前記養生工程の前に、予め前記養生循環ライン1の温度および水蒸気圧を、養生開始時の温度および水蒸気圧に合わせる養生準備工程を含む、方法である。
 本発明の態様9に係る発泡粒子の製造方法は、態様8において、前記養生工程では、養生開始温度を95±5℃とし、-1.5℃/min以上0℃/min未満の温度降下速度で、85±5℃まで発泡粒子の温度を低下させる、方法である。
 本発明の態様10に係る発泡粒子の製造方法は、態様8または9において、前記養生準備工程では、前記養生循環ライン1へ蒸気を取り込み、前記養生循環ライン1内に蒸気を循環させている、方法である。
 本発明の態様11に係る発泡粒子の製造方法は、態様8~10の何れかにおいて、養生循環ライン1は、外気を取り込むための第1の外気取込口(外気取込口1a)と、前記第1の外気取込口から取り込む外気の量を調節する外気調節弁1bと、前記乾燥器3内の発泡粒子の温度を測定する第1の温度計(温度計1c)と、を備え、前記養生工程では、前記養生工程中の発泡粒子の温度設定値と前記養生工程中の前記第1の温度計の測定値との比較結果に基づいて、前記外気調節弁1bの弁開度を制御することによって、前記第1の外気取込口からの外気取込量を調節する、方法である。
 本発明の態様12に係る発泡粒子の製造方法は、態様8~11の何れかにおいて、前記乾燥熱風ライン2は、加熱器2bと、前記加熱器2bの蒸気取込口に備えられた蒸気量調整弁2eと、前記乾燥器3内の上部の温度を測定する第2の温度計(温度計2d)と、を備え、前記乾燥工程では、前記第2の温度計の測定値に応じて前記蒸気量調整弁2eの弁開度を調節することにより、前記乾燥熱風の温度を調節する、方法である。
 本発明の態様13に係る発泡粒子の製造方法は、態様8~12の何れかにおいて、前記発泡粒子がポリオレフィン系樹脂発泡粒子である、方法である。
 本発明の態様13に係る発泡粒子の成形体の製造方法は、態様8~12の何れかの発泡粒子の製造方法で得た発泡粒子を成形する方法である。
 1 養生循環ライン
1a 外気取込口(第1の外気取込口)
1b 外気調節弁
1c 温度計(第1の温度計)
1f 乾燥器雰囲気取込口
 2 乾燥熱風ライン
2a 外気取込口(第2の外気取込口)
2b 加熱器
2d 温度計(第2の温度計)
2e 蒸気量調整弁
 3 乾燥器
31 外套部
3b 気体導入口
3e 開口板
4a 養生蒸気取込口(蒸気取込口)
 5 送風出口
 A 気体(養生用気体)
 B 乾燥熱風

 

Claims (14)

  1.  発泡粒子を乾燥する乾燥器と、
     (a)外気を取り込むための第1の外気取込口、および前記乾燥器上部の雰囲気を取り込むための乾燥器雰囲気取込口を有し、(b)前記乾燥器へ、前記第1の外気取込口から取り込んだ外気および前記乾燥器雰囲気取込口から取り込んだ前記乾燥器上部の雰囲気を含む養生用気体を通過させる養生循環ラインと、
     (c)外気を取り込むための第2の外気取込口と加熱器とを有し、(d)前記乾燥器へ、前記第2の外気取込口から取り込んだ外気を前記加熱器に通過させた乾燥熱風を通過させる乾燥熱風ラインと、
     前記養生用気体および前記乾燥熱風を外部へ排出する送風出口と、
    を備える発泡粒子の製造装置であって、
     前記養生循環ラインおよび前記乾燥熱風ラインはそれぞれ、前記養生用気体および前記乾燥熱風を前記乾燥器の下部から取り込むように構成され、前記送風出口は、前記養生用気体および前記乾燥熱風を、前記乾燥器の上部から排出するように構成されている、発泡粒子の製造装置。
  2.  前記乾燥器の下部には、前記養生用気体および前記乾燥熱風を導入するための気体導入口が複数設けられており、
     前記気体導入口の弁開度を変更することにより、前記乾燥器へ導入される気体流量を調節する、請求項1に記載の発泡粒子の製造装置。
  3.  前記乾燥器の下部は、外套部を有し、当該外套部は、その内部に気体を通す開口板を備える、請求項1または2に記載の発泡粒子の製造装置。
  4.  前記養生循環ラインは、さらに蒸気を取り込むための蒸気取込口を有する、請求項1~3の何れか1項に記載の発泡粒子の製造装置。
  5.  前記発泡粒子がポリオレフィン系樹脂発泡粒子である、請求項1~4の何れか1項に記載の発泡粒子の製造装置。
  6.  前記養生循環ラインは、
     前記第1の外気取込口から取り込む外気の量を調節する外気調節弁と、
     前記乾燥器内の発泡粒子の温度を測定する第1の温度計と、を備え、
     前記外気調節弁は、前記第1の温度計の測定値と発泡粒子の温度設定値との比較結果に基づいて弁開度を制御することにより、前記第1の外気取込口から取り込む外気量を調節する、請求項1~5の何れか1項に記載の発泡粒子の製造装置。
  7.  前記乾燥熱風ラインは、前記加熱器の蒸気取込口に備えられた蒸気量調整弁と、前記乾燥器内の上部の温度を測定する第2の温度計と、を備え、
     前記第2の温度計の測定値に応じて前記蒸気量調整弁の弁開度が制御されることにより、前記乾燥器へ流す前記乾燥熱風の温度が調節される、請求項1~6の何れか1項に記載の発泡粒子の製造装置。
  8.  発泡後の発泡粒子を乾燥する乾燥器に対して、外気および前記乾燥器上部の雰囲気を含む養生用気体を通過させる養生循環ラインを設置し、当該養生循環ラインに取り込む外気の量を調節することにより、発泡直後の温度から前記発泡粒子の温度を徐々に低下させる養生工程と、
     前記乾燥器に対して乾燥熱風を通過させる乾燥熱風ラインを設置し、当該乾燥熱風により、前記養生工程後の発泡粒子を乾燥する乾燥工程と、を含み、
     前記養生工程の前に、予め前記養生循環ラインの温度および水蒸気圧を、養生開始時の温度および水蒸気圧に合わせる養生準備工程を含む、発泡粒子の製造方法。
  9.  前記養生工程では、養生開始温度を95±5℃とし、-1.5℃/min以上0℃/min未満の温度降下速度で、85±5℃まで発泡粒子の温度を低下させる、請求項8に記載の発泡粒子の製造方法。
  10.  前記養生準備工程では、前記養生循環ラインへ蒸気を取り込み、前記養生循環ライン内に蒸気を循環させている、請求項8または9に記載の発泡粒子の製造方法。
  11.  養生循環ラインは、外気を取り込むための第1の外気取込口と、前記第1の外気取込口から取り込む外気の量を調節する外気調節弁と、前記乾燥器内の発泡粒子の温度を測定する第1の温度計と、を備え、
     前記養生工程では、前記養生工程中の発泡粒子の温度設定値と前記養生工程中の前記第1の温度計の測定値との比較結果に基づいて、前記外気調節弁の弁開度を制御することによって、前記第1の外気取込口からの外気取込量を調節する、請求項8~10の何れか1項に記載の発泡粒子の製造方法。
  12.  前記乾燥熱風ラインは、加熱器と、前記加熱器の蒸気取込口に備えられた蒸気量調整弁と、前記乾燥器内の上部の温度を測定する第2の温度計と、を備え、
     前記乾燥工程では、前記第2の温度計の測定値に応じて前記蒸気量調整弁の弁開度を調節することにより、前記乾燥熱風の温度を調節する、請求項8~11の何れか1項に記載の発泡粒子の製造方法。
  13.  前記発泡粒子がポリオレフィン系樹脂発泡粒子である、請求項8~12の何れか1項に記載の発泡粒子の製造方法。
  14.  請求項8~13の何れか1項に記載の発泡粒子の製造方法で得た発泡粒子を成形する、発泡粒子の成形体の製造方法。
     
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