WO2022153144A1 - 発光素子、表示装置、および電子機器 - Google Patents

発光素子、表示装置、および電子機器 Download PDF

Info

Publication number
WO2022153144A1
WO2022153144A1 PCT/IB2022/050073 IB2022050073W WO2022153144A1 WO 2022153144 A1 WO2022153144 A1 WO 2022153144A1 IB 2022050073 W IB2022050073 W IB 2022050073W WO 2022153144 A1 WO2022153144 A1 WO 2022153144A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
layer
oxide
insulator
transistor
conductor
Prior art date
Application number
PCT/IB2022/050073
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
山崎舜平
江口晋吾
魚地秀貴
Original Assignee
株式会社半導体エネルギー研究所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社半導体エネルギー研究所 filed Critical 株式会社半導体エネルギー研究所
Priority to JP2022574861A priority Critical patent/JPWO2022153144A1/ja
Publication of WO2022153144A1 publication Critical patent/WO2022153144A1/ja

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
    • G09F9/00Indicating arrangements for variable information in which the information is built-up on a support by selection or combination of individual elements
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
    • G09F9/00Indicating arrangements for variable information in which the information is built-up on a support by selection or combination of individual elements
    • G09F9/30Indicating arrangements for variable information in which the information is built-up on a support by selection or combination of individual elements in which the desired character or characters are formed by combining individual elements
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/02Details
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/12Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/12Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
    • H05B33/22Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the chemical or physical composition or the arrangement of auxiliary dielectric or reflective layers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

新規な発光素子を提供する。 陽極と、陽極上のEL層と、EL層上の陰極と、を有する発光素子であって、EL層の側面に第1の層が隣接し、第1の層の側面に第1の部位が隣接する。EL層と第1の部位は、第1の層を介して隣接する。第1の部位の屈折率を、前記第1の層の屈折率よりも小さくする。EL層の底面と側面のなす角度 θ を90度よりも大きくする。

Description

発光素子、表示装置、および電子機器
本発明の一態様は、発光素子、表示装置、および電子機器に関する。
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の一態様の技術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発明の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関するものである。そのため、より具体的に本明細書で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法、を一例として挙げることができる。
表示装置として、各画素に表示素子を駆動するためのトランジスタを有するアクティブマトリクス型の表示装置が知られている。例えば、表示素子として液晶素子を用いたアクティブマトリクス型の液晶表示装置(「液晶ディスプレイ」ともいう。)、表示素子として有機EL素子などの発光素子を用いたアクティブマトリクス型の発光表示装置(「有機ELディスプレイ」ともいう。)などが知られている。
有機ELディスプレイは、自発光型の表示装置であるため、液晶ディスプレイよりも視野角が広く、かつ、高い応答性を備えている。加えて、有機ELディスプレイは、バックライトが不要であることから、表示装置の軽量化、薄型化、低消費電力化などの実現が容易であり、近年盛んに研究されている。画素として機能する有機EL素子は、陽極と陰極が発光層を介して重なる構成を備える。また、有機ELディスプレイでは、隣接する発光層の電気的な干渉を防ぐため、隣接する画素間に隔壁が設けられる(特許文献1)。
また、発光層などの有機EL層を低分子材料で形成する場合は、メタルマスクを用いた真空蒸着法で行う方法が知られている(特許文献2)。
特開2014−123527号公報 特開2003−157973号公報
画素間に設ける隔壁(「土手」または「バンク」ともいう。)は、表示装置の表示品位の向上および消費電力の低減などの効果を奏する。その一方で、十分な効果を得るためには一定量の隔壁が必要であるため、隔壁の占有面積低減が難しく、画素開口率の向上、高精細化、および小型化などの実現が困難であった。
また、メタルマスクはレジストマスクよりも寸法精度が劣るため、メタルマスクを用いた画素毎の発光層の形成では、画素開口率の向上、高精細化などの実現が困難であった。また、メタルマスクは、蒸着源で生じる熱の影響により変形しやすいという問題があった。
本発明の一態様は、表示品位が良好な表示装置または半導体装置などを提供することを課題の一つとする。または、信頼性が高い表示装置または半導体装置などを提供することを課題の一つとする。または、消費電力が低い表示装置または半導体装置などを提供することを課題の一つとする。または、軽量な表示装置または半導体装置などを提供することを課題の一つとする。または、生産性が高い表示装置または半導体装置などを提供することを課題の一つとする。または、新規な表示装置または半導体装置などを提供することを課題の一つとする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様は、陽極と、陽極上のEL層と、EL層上の陰極と、を有し、EL層の側面に隣接する第1の層と、第1の層を介してEL層の側面に隣接する第1の部位と、を有し、EL層の底面と側面のなす角度θが90度よりも大きく、第1の部位の屈折率が第1の層の屈折率よりも小さい発光素子である。
また、角度θは、90度よりも大きく、135度以下が好ましい。
第1の部位は、第18族元素、窒素、酸素、またはフッ素を含んでもよい。
本発明の別の一態様は、複数の上記発光素子と、複数のトランジスタと、を有する表示装置である。上記発光素子が陰極側から光を射出する機能を有する場合、表示装置は、トップエミッション型の表示装置として機能する。
本発明の別の一態様は、上記表示装置と、アンテナ、バッテリ、またはセンサの少なくとも一と、を有する電子機器である。
本発明の一態様によれば、表示品位が良好な表示装置または半導体装置などを提供することができる。または、信頼性が高い表示装置または半導体装置などを提供することができる。または、消費電力が低い表示装置または半導体装置などを提供することができる。または、軽量な表示装置または半導体装置などを提供することができる。または、生産性が高い表示装置または半導体装置などを提供することができる。または、新規な表示装置または半導体装置などを提供することができる。
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
図1Aおよび図1Bは、表示装置の構成例を説明する図である。
図2は、表示装置の構成例を説明する図である。
図3は、表示装置の構成例を説明する図である。
図4は、表示装置の構成例を説明する図である。
図5は、表示装置の構成例を説明する図である。
図6は、表示装置の構成例を説明する図である。
図7A乃至図7Dは、素子基板の作製方法例を説明する図である。
図8A乃至図8Dは、素子基板の作製方法例を説明する図である。
図9A乃至図9Cは、素子基板の作製方法例を説明する図である。
図10A乃至図10Cは、素子基板の作製方法例を説明する図である。
図11A乃至図11Cは、素子基板の作製方法例を説明する図である。
図12A乃至図12Cは、素子基板の作製方法例を説明する図である。
図13A乃至図13Cは、素子基板の作製方法例を説明する図である。
図14Aおよび図14Bは、素子基板の変形例を説明する図である。
図15A乃至図15Cは、素子基板の変形例を説明する図である。
図16A乃至図16Cは、素子基板の作製方法例を説明する図である。
図17A乃至図17Dは、素子基板の変形例を説明する図である。
図18Aは結晶構造の分類を説明する図である。図18BはCAAC−IGZO膜のXRDスペクトルを説明する図である。図18CはCAAC−IGZO膜の極微電子線回折パターンを説明する図である。
図19Aおよび図19B1乃至図19B5は、表示装置の構成例を説明する図である。
図20A乃至図20Cは、画素回路の構成例を説明する図である。
図21A乃至図21Dは、発光素子の構成例を説明する図である。
図22A乃至図22Cは、トランジスタの構成例を説明する図である。
図23A乃至図23Cは、トランジスタの構成例を説明する図である。
図24A乃至図24Cは、トランジスタの構成例を説明する図である。
図25Aおよび図25Bは、表示装置の構成例を説明する図である。
図26は、表示装置の構成例を説明する図である。
図27A乃至図27Fは、電子機器の一例を説明する図である。
本明細書等において、半導体装置とは、半導体特性を利用した装置であり、半導体素子(トランジスタ、ダイオード、フォトダイオード等)を含む回路、同回路を有する装置等をいう。また、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般をいう。例えば、集積回路、集積回路を備えたチップ、パッケージにチップを収納した電子部品は半導体装置の一例である。また、記憶装置、表示装置、発光装置、照明装置および電子機器等は、それ自体が半導体装置であり、半導体装置を有している場合がある。
また、本明細書等において、XとYとが接続されていると記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とが、本明細書等に開示されているものとする。したがって、所定の接続関係、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず、図または文章に示された接続関係以外のものも、図または文章に開示されているものとする。X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層など)であるとする。
XとYとが電気的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示デバイス、発光デバイス、負荷など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、スイッチは、オン状態とオフ状態が制御される。つまり、スイッチは、導通状態(オン状態)、または、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有している。
XとYとが機能的に接続されている場合の一例としては、XとYとの機能的な接続を可能とする回路(例えば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変換回路(デジタルアナログ変換回路、アナログデジタル変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電源回路(昇圧回路、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)、電圧源、電流源、切り替え回路、増幅回路(信号振幅または電流量などを大きく出来る回路、オペアンプ、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成回路、記憶回路、制御回路など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、一例として、XとYとの間に別の回路を挟んでいても、Xから出力された信号がYへ伝達される場合は、XとYとは機能的に接続されているものとする。
なお、XとYとが電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、XとYとが電気的に接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子または別の回路を挟んで接続されている場合)と、XとYとが直接接続されている場合(つまり、XとYとの間に別の素子または別の回路を挟まずに接続されている場合)とを含むものとする。
また、例えば、「XとYとトランジスタのソース(または第1の端子など)とドレイン(または第2の端子など)とは、互いに電気的に接続されており、X、トランジスタのソース(または第1の端子など)、トランジスタのドレイン(または第2の端子など)、Yの順序で電気的に接続されている。」と表現することができる。または、「トランジスタのソース(または第1の端子など)は、Xと電気的に接続され、トランジスタのドレイン(または第2の端子など)はYと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(または第1の端子など)、トランジスタのドレイン(または第2の端子など)、Yは、この順序で電気的に接続されている」と表現することができる。または、「Xは、トランジスタのソース(または第1の端子など)とドレイン(または第2の端子など)とを介して、Yと電気的に接続され、X、トランジスタのソース(または第1の端子など)、トランジスタのドレイン(または第2の端子など)、Yは、この接続順序で設けられている」と表現することができる。これらの例と同様な表現方法を用いて、回路構成における接続の順序について規定することにより、トランジスタのソース(または第1の端子など)と、ドレイン(または第2の端子など)とを、区別して、技術的範囲を決定することができる。なお、これらの表現方法は、一例であり、これらの表現方法に限定されない。ここで、X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
なお、回路図上は独立している構成要素同士が電気的に接続しているように図示されている場合であっても、1つの構成要素が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合もある。例えば配線の一部が電極としても機能する場合は、一の導電膜が、配線の機能、および電極の機能の両方の構成要素の機能を併せ持っている。したがって、本明細書における電気的に接続とは、このような、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合も、その範疇に含める。
また、本明細書等において、「抵抗素子」とは、例えば、0Ωよりも高い抵抗値を有する回路素子、配線などを用いることができる。そのため、本明細書等において、「抵抗素子」は、抵抗値を有する配線、ソース−ドレイン間に電流が流れるトランジスタ、ダイオード、コイルなどを含むものとする。そのため、「抵抗素子」という用語は、「抵抗」「負荷」「抵抗値を有する領域」などの用語に言い換えることができ、逆に「抵抗」「負荷」「抵抗値を有する領域」という用語は、「抵抗素子」などの用語に言い換えることができる。抵抗値としては、例えば、好ましくは1mΩ以上10Ω以下、より好ましくは5mΩ以上5Ω以下、更に好ましくは10mΩ以上1Ω以下とすることができる。また、例えば、1Ω以上1×10Ω以下としてもよい。
また、配線を抵抗素子として用いる場合、当該配線の長さによって抵抗値を決める場合がある。または、配線として用いる導電体とは異なる抵抗率を有する導電体を抵抗素子として用いる場合がある。または、半導体に不純物をドーピングすることで抵抗値を決める場合がある。
また、本明細書等において、「容量素子」とは、例えば、0Fよりも高い静電容量の値を有する回路素子、0Fよりも高い静電容量の値を有する配線の領域、寄生容量、トランジスタのゲート容量などとすることができる。そのため、本明細書等において、「容量素子」は、1対の電極と、当該電極の間に含まれている誘電体と、を含む回路素子だけでなく、配線と配線との間に生じる寄生容量、トランジスタのソースまたはドレインの一方とゲートとの間に生じるゲート容量などを含むものとする。また、「容量素子」「寄生容量」「ゲート容量」などという用語は、「容量」などの用語に言い換えることができ、逆に、「容量」という用語は、「容量素子」「寄生容量」「ゲート容量」などの用語に言い換えることができる。また、「容量」の「1対の電極」という用語は、「一対の導電体」「一対の導電領域」「一対の領域」などに言い換えることができる。なお、静電容量の値としては、例えば、0.05fF以上10pF以下とすることができる。また、例えば、1pF以上10μF以下としてもよい。
また、本明細書等において、トランジスタは、ゲート、ソース、およびドレインと呼ばれる3つの端子を有する。ゲートは、トランジスタの導通状態を制御する制御端子である。ソースまたはドレインとして機能する二つの端子は、トランジスタの入出力端子である。二つの入出力端子は、トランジスタの導電型(nチャネル型、pチャネル型)およびトランジスタの3つの端子に与えられる電位の高低によって、一方がソースとなり他方がドレインとなる。このため、本明細書等においては、ソースおよびドレインの用語は、言い換えることができるものとする。また、本明細書等では、トランジスタの接続関係を説明する際、「ソースまたはドレインの一方」(または第1電極、または第1端子)、「ソースまたはドレインの他方」(または第2電極、または第2端子)という表記を用いる。なお、トランジスタの構造によっては、上述した3つの端子に加えて、バックゲートを有する場合がある。この場合、本明細書等において、トランジスタのゲートまたはバックゲートの一方を第1ゲートと呼称し、トランジスタのゲートまたはバックゲートの他方を第2ゲートと呼称することがある。更に、同じトランジスタにおいて、「ゲート」と「バックゲート」の用語は互いに入れ換えることができる場合がある。また、トランジスタが、3以上のゲートを有する場合は、本明細書等においては、それぞれのゲートを第1ゲート、第2ゲート、第3ゲートなどと呼称することがある。
また、本明細書等において、「ノード」は、回路構成、デバイス構造等に応じて、端子、配線、電極、導電層、導電体、不純物領域等と言い換えることが可能である。また、端子、配線等を「ノード」と言い換えることが可能である。
また、本明細書等において、「電圧」と「電位」は、適宜言い換えることができる。「電圧」は、基準となる電位からの電位差のことであり、例えば基準となる電位をグラウンド電位(接地電位)とすると、「電圧」を「電位」に言い換えることができる。なお、グラウンド電位は必ずしも0Vを意味するとは限らない。また、電位は相対的なものであり、基準となる電位が変わることによって、配線に与えられる電位、回路などに印加される電位、回路などから出力される電位なども変化する。
また、本明細書等において、「高レベル電位(「ハイレベル電位」、「H電位」、または「H」ともいう)」「低レベル電位(「ローレベル電位」、「L電位」、または「L」ともいう)」という用語は、特定の電位を意味するものではない。例えば、2本の配線において、両方とも「高レベル電位を供給する配線として機能する」と記載されていた場合、両方の配線が与えるそれぞれの高レベル電位は、互いに等しくなくてもよい。また、同様に、2本の配線において、両方とも「低レベル電位を供給する配線として機能する」と記載されていた場合、両方の配線が与えるそれぞれの低レベル電位は、互いに等しくなくてもよい。
「電流」とは、電荷の移動現象(電気伝導)のことであり、例えば、「正の荷電体の電気伝導が起きている」という記載は、「その逆向きに負の荷電体の電気伝導が起きている」と換言することができる。そのため、本明細書等において、「電流」とは、特に断らない限り、キャリアの移動に伴う電荷の移動現象(電気伝導)をいうものとする。ここでいうキャリアとは、電子、正孔、アニオン、カチオン、錯イオン等が挙げられ、電流の流れる系(例えば、半導体、金属、電解液、真空中など)によってキャリアが異なる。また、配線等における「電流の向き」は、正のキャリアが移動する方向とし、正の電流量で記載する。換言すると、負のキャリアが移動する方向は、電流の向きと逆の方向となり、負の電流量で表現される。そのため、本明細書等において、電流の正負(または電流の向き)について断りがない場合、「素子Aから素子Bに電流が流れる」等の記載は「素子Bから素子Aに電流が流れる」等に言い換えることができるものとする。また、「素子Aに電流が入力される」等の記載は「素子Aから電流が出力される」等に言い換えることができるものとする。
また、本明細書等において、「第1」、「第2」、「第3」という序数詞は、構成要素の混同を避けるために付したものである。従って、構成要素の数を限定するものではない。また、構成要素の順序を限定するものではない。例えば、本明細書などの実施の形態の一において「第1」に言及された構成要素が、他の実施の形態、あるいは特許請求の範囲などにおいて「第2」に言及された構成要素とすることもありうる。また例えば、本明細書等の実施の形態の一において「第1」に言及された構成要素を、他の実施の形態、あるいは特許請求の範囲などにおいて省略することもありうる。
また、本明細書等において、「上に」、「下に」、「上方に」、または「下方に」などの配置を示す語句は、構成要素同士の位置関係を、図面を参照して説明するために、便宜上用いている場合がある。また、構成要素同士の位置関係は、各構成を描写する方向に応じて適宜変化するものである。従って、明細書等で説明した語句に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。例えば、「導電体の上面に位置する絶縁体」の表現では、示している図面の向きを180度回転することによって、「導電体の下面に位置する絶縁体」と言い換えることができる。
また、「上」および「下」の用語は、構成要素の位置関係が直上または直下で、かつ、直接接していることを限定するものではない。例えば、「絶縁層A上の電極B」の表現であれば、絶縁層Aの上に電極Bが直接接して形成されている必要はなく、絶縁層Aと電極Bとの間に他の構成要素を含むものを除外しない。
また、本明細書等において、「隣接」または「近接」の用語は、複数の構成要素が直接接している状態を限定するものではない。例えば、「絶縁層Aに隣接する電極B」の表現であれば、絶縁層Aと電極Bが直接接する状態だけでなく、絶縁層Aと電極Bの間に空間または他の構成要素を含む状態も含む。
また、本明細書等において、「膜」、「層」などの語句は、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を、「導電膜」という用語に変更することが可能な場合がある。または、例えば、「絶縁膜」という用語を、「絶縁層」という用語に変更することが可能な場合がある。または、場合によっては、または、状況に応じて、「膜」、「層」などの語句を使わずに、別の用語に入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」または「導電膜」という用語を、「導電体」という用語に変更することが可能な場合がある。または、例えば、「絶縁層」「絶縁膜」という用語を、「絶縁体」という用語に変更することが可能な場合がある。
また、本明細書等において「電極」「配線」「端子」などの用語は、これらの構成要素を機能的に限定するものではない。例えば、「電極」は「配線」の一部として用いられることがあり、その逆もまた同様である。さらに、「電極」または「配線」の用語は、複数の「電極」または「配線」が一体となって形成されている場合なども含む。また、例えば、「端子」は「配線」または「電極」の一部として用いられることがあり、その逆もまた同様である。更に、「端子」の用語は、複数の「電極」「配線」「端子」などが一体となって形成されている場合なども含む。そのため、例えば、「電極」は「配線」または「端子」の一部とすることができ、また、例えば、「端子」は「配線」または「電極」の一部とすることができる。また、「電極」「配線」「端子」などの用語は、場合によって、「領域」などの用語に置き換える場合がある。
また、本明細書等において、「配線」、「信号線」、「電源線」などの用語は、場合によっては、または、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「配線」という用語を、「信号線」という用語に変更することが可能な場合がある。また、例えば、「配線」という用語を、「電源線」などの用語に変更することが可能な場合がある。また、その逆も同様で、「信号線」「電源線」などの用語を、「配線」という用語に変更することが可能な場合がある。「電源線」などの用語は、「信号線」などの用語に変更することが可能な場合がある。また、その逆も同様で「信号線」などの用語は、「電源線」などの用語に変更することが可能な場合がある。また、配線に印加されている「電位」という用語を、場合によっては、または、状況に応じて、「信号」などという用語に変更することが可能な場合がある。また、その逆も同様で、「信号」などの用語は、「電位」という用語に変更することが可能な場合がある。
本明細書等において、半導体の不純物とは、例えば、半導体層を構成する主成分以外をいう。例えば、濃度が0.1原子%未満の元素は不純物である。不純物が含まれることにより、例えば、半導体の欠陥準位密度が高くなること、キャリア移動度が低下すること、結晶性が低下することなどが起こる場合がある。半導体が酸化物半導体である場合、半導体の特性を変化させる不純物としては、例えば、第1族元素、第2族元素、第13族元素、第14族元素、第15族元素、主成分以外の遷移金属などがあり、特に、例えば、水素(水にも含まれる)、リチウム、ナトリウム、シリコン、ホウ素、リン、炭素、窒素などがある。具体的には、半導体がシリコン層である場合、半導体の特性を変化させる不純物としては、例えば、酸素、水素を除く第1族元素、第2族元素、第13族元素、第15族元素などがある。
本明細書等において、スイッチとは、導通状態(オン状態)、または、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有するものをいう。または、スイッチとは、電流を流す経路を選択して切り替える機能を有するものをいう。一例としては、電気的なスイッチ、機械的なスイッチなどを用いることができる。つまり、スイッチは、電流を制御できるものであればよく、特定のものに限定されない。
電気的なスイッチの一例としては、トランジスタ(例えば、バイポーラトランジスタ、MOSトランジスタなど)、ダイオード(例えば、PNダイオード、PINダイオード、ショットキーダイオード、MIM(Metal Insulator Metal)ダイオード、MIS(Metal Insulator Semiconductor)ダイオード、ダイオード接続のトランジスタなど)、またはこれらを組み合わせた論理回路などがある。なお、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、トランジスタの「導通状態」とは、トランジスタのソース電極とドレイン電極が電気的に短絡されているとみなせる状態をいう。また、トランジスタの「非導通状態」とは、トランジスタのソース電極とドレイン電極が電気的に遮断されているとみなせる状態をいう。なおトランジスタを単なるスイッチとして動作させる場合には、トランジスタの極性(導電型)は特に限定されない。
機械的なスイッチの一例としては、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いたスイッチがある。そのスイッチは、機械的に動かすことが可能な電極を有し、その電極が動くことによって、導通と非導通とを制御して動作する。
本明細書において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「略平行」または「概略平行」とは、二つの直線が−30°以上30°以下の角度で配置されている状態をいう。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、85°以上95°以下の場合も含まれる。また、「略垂直」または「概略垂直」とは、二つの直線が60°以上120°以下の角度で配置されている状態をいう。
本明細書等において、金属酸化物(metal oxide)とは、広い意味での金属の酸化物である。金属酸化物は、酸化物絶縁体、酸化物導電体(透明酸化物導電体を含む)、酸化物半導体(Oxide Semiconductorまたは単にOSともいう)などに分類される。例えば、トランジスタの半導体層に金属酸化物を用いた場合、当該金属酸化物を酸化物半導体または金属酸化物半導体(metal oxide semiconductor)と呼称する場合がある。つまり、増幅作用、整流作用、およびスイッチング作用の少なくとも1つを有するトランジスタのチャネルが金属酸化物に形成される場合、当該金属酸化物を、酸化物半導体または金属酸化物半導体と呼称することができる。また、「OSトランジスタ」と記載する場合においては、金属酸化物または酸化物半導体を有するトランジスタと換言することができる。
また、本明細書等において、窒素を有する金属酸化物も金属酸化物(metal oxide)と総称する場合がある。また、窒素を有する金属酸化物を、金属酸窒化物(metal oxynitride)と呼称してもよい。
また、本明細書等において、各実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて、本発明の一態様とすることができる。また、1つの実施の形態の中に、複数の構成例が示される場合は、互いに構成例を適宜組み合わせることが可能である。
本明細書に記載の実施の形態については、図面を参照しながら説明する。但し、実施の形態は多くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨およびその範囲から逸脱することなく、その形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態の発明の構成において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面を理解しやすくするため、斜視図または上面図などにおいて、一部の構成要素の記載を省略している場合がある。また、図面を理解しやすくするため、ハッチングなどの表記を省略する場合がある。
また、本明細書の図面において、大きさ、層の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもその大きさもしくは縦横比などに限定されない。なお図面は、理想的な例を模式的に示したものであり、図面に示す形状または値などに限定されない。例えば、ノイズによる信号、電圧、若しくは電流のばらつき、または、タイミングのずれによる信号、電圧、若しくは電流のばらつきなどを含むことが可能である。
本明細書等において、複数の要素に同じ符号を用いる場合、特に、それらを区別する必要があるときには、符号の末尾に“A”、“a”、“_1”、“[i]”、“[m,n]”等の識別用の文字を付記して記載する場合がある。例えば、複数ある画素230を、画素230R、画素230G、または画素230Bと示す場合がある。言い換えると、画素230R、画素230G、および画素230Bに共通の事柄を説明する場合、もしくは、それぞれを区別する必要が無い場合は、単に「画素230」と示す場合がある。
なお、本明細書等において、メタルマスク、またはFMM(ファインメタルマスク、高精細なメタルマスク)を用いるデバイスをMM(メタルマスク)構造と呼称する場合がある。また、本明細書等において、メタルマスク、またはFMMを用いないデバイスをMML(メタルマスクレス)構造と呼称する場合がある。MML構造の表示装置は、メタルマスクを用いずに作製するため、FMM構造、またはMM構造の表示装置よりも画素配置及び画素形状等の設計自由度が高い。
なお、MML構造の表示装置の作製方法では、島状のEL層は、メタルマスクのパターンによって形成されるのではなく、EL層を一面に成膜した後に加工することで形成される。したがって、これまで実現が困難であった高精細な表示装置または高開口率の表示装置を実現することができる。さらに、EL層を各色で作り分けることができるため、極めて鮮やかでコントラストが高く、表示品位の高い表示装置を実現できる。また、EL層上に犠牲層を設けることで、表示装置の作製工程中にEL層が受けるダメージを低減し、発光デバイスの信頼性を高めることができる。
なお、表示装置をファインメタルマスク(FMM)構造を用いて形成する場合、画素配置の構成などに制限がかかる場合がある。ここで、FMM構造について、以下、説明を行う。
FMM構造としては、EL蒸着時において、所望の領域にELが蒸着されるように開口部が設けられた金属のマスク(FMMともいう。)を基板に対向してセットする。その後、FMMを介して、EL蒸着を行うことで、所望の領域にEL蒸着を行う。EL蒸着する際の基板サイズが大きくなると、FMMのサイズも大きくなり、その重量も大きくなる。また、EL蒸着時に熱などがFMMに与えられるため、FMMが変形する場合がある。又は、EL蒸着時にFMMに一定のテンションを与えて蒸着する方法などもあるため、FMMの重量、及び強度は、重要なパラメータである。
そのため、FMMを用いて、画素配置の構成を設計する場合、上記のパラメータなどを考慮する必要があり、一定の制限のもとに検討する必要がある。一方で、本発明の一態様の表示装置においては、MML構造を用いて作製されるため、画素配置の構成などFMM構造と比較し自由度が高いといった、優れた効果を奏する。なお、本構成においては、例えばフレキシブルデバイスなどとも非常に親和性が高く、画素、及び駆動回路のいずれか一または双方ともに、様々な回路配置とすることができる。
(実施の形態1)
本発明の一態様の表示装置100について、図面を用いて説明する。
<<構成例>>
図1Aは、表示装置100の斜視概略図である。表示装置100は、基板111と基板121とが貼り合わされた構成を有する。表示装置100は、表示領域235、周辺回路領域232、周辺回路領域233等を有する。図1では表示装置100にFPC124が実装されている例を示している。そのため、図1Aに示す構成は、表示装置100およびFPC124を有する表示モジュールということもできる。
周辺回路領域232および周辺回路領域233には、表示領域235に信号を供給するための回路が含まれる。周辺回路領域232および周辺回路領域233に含まれる回路の総称を、「周辺駆動回路」という場合がある。周辺駆動回路に含まれる回路としては、例えば、走査線駆動回路、および信号線駆動回路などがある。
周辺駆動回路の一部または全部を、IC(集積回路)で実装してもよい。例えば、周辺駆動回路の一部または全部が含まれるICを、COG(Chip On Glass)方式またはCOF(Chip on Film)方式等により、基板111に設けてもよい。また、ICを、COF方式等により、FPC124に実装してもよい。
表示領域235、周辺回路領域232、および周辺回路領域233に供給される信号および電力は、FPC124を介して外部から入力される。
また、図1Aでは、表示領域235の一部の拡大図を付記している。表示領域235には、複数の画素240がマトリクス状に配置されている。画素240は、画素230R、画素230G、および画素230Bを有する。前述した通り、本明細書などにおいて、画素230R、画素230G、および画素230Bに共通の事柄を説明する場合、または三者を区別する必要が無い場合、単に「画素230」と示す場合がある。
〔断面構成例〕
図1Bは、図1AにA1−A2の一点鎖線で示す部位の断面図である。図1Bでは、表示領域235の一部、周辺回路領域233の一部、およびFPC124を含む領域の一部の断面を示している。
画素230R、画素230G、および画素230Bは、それぞれが表示素子として発光素子170を有する。発光素子170は、陽極として機能する電極171、EL層172、陰極として機能する電極173を有する。図1Bでは、画素230Rが有する発光素子170を発光素子170Rと示し、画素230Gが有する発光素子170を発光素子170Gと示し、画素230Bが有する発光素子170を発光素子170Bと示している。
なお、本明細書などにおいて、発光素子170Rが有する電極171、EL層172、および電極173を、電極171R、EL層172R、および電極173Rと示す場合がある。発光素子170Gが有する電極171、EL層172、および電極173を、電極171G、EL層172G、および電極173Gと示す場合がある。発光素子170Bが有する電極171、EL層172、および電極173を、電極171B、EL層172B、および電極173Bと示す場合がある。
発光素子170Rは、光175Rを射出する機能を有する。発光素子170Gは、光175Gを射出する機能を有する。発光素子170Bは、光175Bを射出する機能を有する。例えば、光175Rは赤色光、光175Gは緑色光、光175Bは青色光である。
また、画素230R、画素230G、および画素230Bは、それぞれが表示素子を駆動するためのトランジスタ251を有する。トランジスタ251は、発光素子170に流れる電流を制御するトランジスタ(駆動トランジスタともいう)である。
また、周辺回路領域232、および周辺回路領域233は、複数のトランジスタを有する。図1Bでは、周辺回路領域233に含まれるトランジスタの一例として、トランジスタ252を示している。
表示装置100は、基板111と基板121の間に、トランジスタ251、トランジスタ252、発光素子170等を有する。基板111と基板121は、接着層142を介して重なる。
接着層142としては、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。これらの接着剤としてはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の透湿性が低い材料が好ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、接着シート等を用いてもよい。
トランジスタ251およびトランジスタ252は、絶縁層112を介して基板111上に設けられている。また、トランジスタ251およびトランジスタ252は、絶縁層210および絶縁層213に覆われている。また、絶縁層213上に絶縁層114が設けられている。絶縁層114は、平坦化層としての機能を有することが好ましい。なお、「平坦化層」とは、被形成面の凹凸が低減された表面を有する層のことをいう。
トランジスタを覆う絶縁層の数は限定されず、単層であっても2層以上であってもよい。各トランジスタを覆う絶縁層の少なくとも一層に、水および水素などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが好ましい。これにより、絶縁層をバリア膜として機能させることができる。このような構成とすることで、トランジスタに対して外部から不純物が拡散することを効果的に抑制することが可能となり、信頼性の高い表示装置を実現できる。
画素230において、電極171が絶縁層114上に設けられている。電極171は、絶縁層114に設けられた開口部で、トランジスタ251のソースまたはドレインの一方と電気的に接続される。
また、電極171上にEL層172が設けられ、EL層172上に電極173が設けられている。電極173は、EL層172を介して電極171と互いに重なる領域を有する。また、電極173上に保護層126が設けられている。また、発光素子170および保護層126を覆う絶縁層115が設けられている。絶縁層115は、発光素子170の側面を覆うことが好ましい。また、絶縁層115は、水素および水分が透過しにくい材料で形成することが好ましい。
また、絶縁層115上に絶縁層116が設けられている。絶縁層116は、平坦化層としての機能を有することが好ましい。絶縁層116上に導電層118が設けられている。導電層118は、絶縁層116、絶縁層115、および保護層126に埋め込むように設けられた電極117を介して、電極173と電気的に接続される。導電層118は複数の電極173と電気的に接続され、共通電極として機能する。
また、図1Bに示す表示装置100は、電極228および電極229を有する。電極228は絶縁層211上に設けられている。電極229は、絶縁層210に設けられた開口部で、電極228と電気的に接続されている。
また、FPC124は、接続層138を介して電極229と電気的に接続されている。電極229は周辺駆動回路と電気的に接続される。
接続層138としては、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)、異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)などを用いることができる。
発光素子170は、例えば、トップエミッション型の発光素子である。発光素子170がトップエミッション型の発光素子である場合、電極171は可視光を反射する機能を有し、電極173は可視光を透過する機能を有する。よって、光175は電極173側から射出される。また、導電層118も可視光を透過する機能を有する。
EL層172は少なくとも発光層を有する。また、EL層172は、発光層以外の層として、正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔ブロック材料、電子ブロック材料電子輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、またはバイポーラ性の物質(電子輸送性及び正孔輸送性が高い物質)等を含む層を有していてもよい。
発光素子170の発光色は、EL層172を構成する材料によって、白、赤、緑、青、シアン、マゼンタ、または黄などとすることができる。
カラー表示を実現する方法としては、発光色が白色の発光素子170と着色層(カラーフィルタ)を組み合わせて行う方法と、画素毎に発光色の異なる発光素子170を設ける方法がある。前者の方法は後者の方法よりも生産性が高い。一方、後者の方法では画素毎にEL層172を作り分ける必要があるため、前者の方法よりも生産性が劣る。ただし、後者の方法では、前者の方法よりも色純度の高い発光色を得ることができる。
また、後者の方法に加えて、発光素子170に微小光共振器(マイクロキャビティ)構造を付与することにより色純度をさらに高めることができる。発光素子170にマイクロキャビティ構造を付与するには、電極171と電極173間の距離dとEL層172の屈折率nの積(光学距離)が、波長λの2分の1のm倍(mは1以上の整数)になるように構成すればよい。よって、距離dは数式1で求めることができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
数式1より、マイクロキャビティ構造の発光素子170は、光175(光175R、光175G、光175B)の波長(発光色)に応じて距離dが決定される。距離dは、EL層172の厚さに相当する。よって、EL層172GはEL層172Bよりも厚く設けられ、EL層172RはEL層172Gよりも厚く設けられる場合がある。
なお、厳密には、距離dは、反射電極として機能する電極171における反射領域から半透過・半反射として機能する電極173における反射領域までの距離である。しかしながら、電極171および電極173における反射領域の位置を厳密に決定することが困難な場合がある。この場合、電極171と電極173の任意の位置を反射領域と仮定することで、充分にマイクロキャビティの効果を得ることができるものとする。
発光素子170は、正孔輸送層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などにより構成される。発光素子170の詳細な構成例については、他の実施の形態で説明する。マイクロキャビティ構造において光175の取り出し効率を高めるため、反射電極として機能する電極171から発光層までの光学距離をλ/4の奇数倍にすることが好ましい。当該光学距離を実現するため、発光素子170を構成する各層の厚さを適宜調整することが好ましい。
また、光175を電極173側から射出する場合は、電極173の反射率が透過率よりも大きいことが好ましい。電極173の光175の透過率を好ましくは2%以上50%以下、より好ましくは2%以上30%以下、さらに好ましくは2%以上10%以下にするとよい。電極173の透過率を小さく(反射率を大きく)することで、マイクロキャビティの効果を高めることができる。
EL層172には低分子系化合物および高分子系化合物のいずれを用いることもでき、無機化合物を含んでいてもよい。EL層172を構成する層は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。
EL層172は、量子ドットなどの無機化合物を有していてもよい。例えば、量子ドットを発光層に用いることで、発光材料として機能させることもできる。
画素毎に光175(光175R、光175G、および光175B)の輝度を制御することによって、カラー表示を実現することができる。カラー表示を実現するために組み合わせる発光色の色相は、赤、緑、青の組み合わせだけでなく、黄、シアン、マゼンタの組み合わせであってもよい。組み合わせる発光色の色相は、目的または用途などに応じて適宜設定すればよい。
[基板]
基板111および基板121に用いる材料に大きな制限はない。目的に応じて、透光性の有無および加熱処理に耐えうる程度の耐熱性などを勘案して決定すればよい。例えばバリウムホウケイ酸ガラスおよびアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、セラミックス基板、石英基板、サファイア基板などを用いることができる。また、半導体基板、可撓性基板(フレキシブル基板)、貼り合わせフィルム、基材フィルムなどを用いてもよい。
半導体基板としては、例えば、シリコン、もしくはゲルマニウムなどを材料とした半導体基板、または炭化シリコン、シリコンゲルマニウム、ヒ化ガリウム、リン化インジウム、酸化亜鉛、もしくは酸化ガリウムを材料とした化合物半導体基板などがある。また、半導体基板は、単結晶半導体であってもよいし、多結晶半導体であってもよい。
なお、表示装置100の可撓性を高めるため、基板111および基板121には可撓性基板(フレキシブル基板)、貼り合わせフィルム、基材フィルムなどを用いてもよい。
可撓性基板、貼り合わせフィルム、基材フィルムなどの材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリアミド樹脂(ナイロン、アラミド等)、ポリシロキサン樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ABS樹脂、セルロースナノファイバーなどを用いることができる。
基板として上記材料を用いることにより、軽量な表示装置を提供することができる。また、基板として上記材料を用いることにより、衝撃に強い表示装置を提供することができる。また、基板として上記材料を用いることにより、破損しにくい表示装置を提供することができる。
基板111および基板121に用いる可撓性基板は、線膨張率が低いほど環境による変形が抑制されて好ましい。基板111および基板121に用いる可撓性基板は、例えば、線膨張率が1×10−3/K以下、5×10−5/K以下、または1×10−5/K以下である材質を用いればよい。特に、アラミドは、線膨張率が低いため、可撓性基板として好適である。
[導電層]
トランジスタのゲート、ソースおよびドレインのほか、表示装置を構成する各種配線および電極などの導電層に用いることのできる導電性材料としては、アルミニウム、クロム、銅、銀、金、白金、タンタル、ニッケル、チタン、モリブデン、タングステン、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、マンガン、マグネシウム、ジルコニウム、ベリリウム等から選ばれた金属元素、上述した金属元素を成分とする合金、または上述した金属元素を組み合わせた合金などを用いることができる。また、リン等の不純物元素を含有させた多結晶シリコンに代表される半導体、ニッケルシリサイドなどのシリサイドを用いてもよい。導電性材料の形成方法は特に限定されず、蒸着法、CVD法、スパッタリング法、スピンコート法などの各種形成方法を用いることができる。
また、導電層に用いることのできる導電性材料として、インジウム錫酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物などの酸素を有する導電性材料を用いることもできる。また、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タングステンなどの窒素を含む導電性材料を用いることもできる。また、酸素を有する導電性材料、窒素を含む導電性材料、前述した金属元素を含む材料を適宜組み合わせた積層構造とすることもできる。
導電層に用いることのできる導電性材料は、単層構造でも、二層以上の積層構造としてもよい。例えば、シリコンを含むアルミニウム層の単層構造、アルミニウム層上にチタン層を積層する二層構造、窒化チタン層上にチタン層を積層する二層構造、窒化チタン層上にタングステン層を積層する二層構造、窒化タンタル層上にタングステン層を積層する二層構造、チタン層と、そのチタン層上にアルミニウム層を積層し、さらにその上にチタン層を形成する三層構造などがある。また、導電性材料として、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、クロム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた一または複数の元素を含むアルミニウム合金を用いてもよい。
発光素子170がトップエミッション型の発光素子である場合、電極171は、EL層172が発する光を効率よく反射する導電性材料を用いて形成することが好ましい。なお、電極171の構成は単層に限らず、複数層の積層構造としてもよい。例えば、電極171を陽極として用いる場合、EL層172と接する層を、インジウム錫酸化物などの透光性を有する層とし、その層に接して反射率の高い層(アルミニウム、アルミニウムを含む合金、または銀など)を設けてもよい。
可視光を反射する導電性材料としては、例えば、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、またはこれら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料または合金に、ランタン、ネオジム、またはゲルマニウム等が添加されていてもよい。また、アルミニウムとチタンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金等のアルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)、銀と銅の合金、銀とパラジウムと銅の合金、銀とマグネシウムの合金等の銀を含む合金を用いて形成することができる。銀と銅を含む合金は、耐熱性が高いため好ましい。さらに、金属膜または合金膜と金属酸化物膜を積層してもよい。例えばアルミニウム合金膜に接するように金属膜あるいは金属酸化物膜を積層することで、アルミニウム合金膜の酸化を抑制することができる。金属膜、金属酸化物膜の他の例としては、チタン、酸化チタンなどが挙げられる。また、上述したように、透光性を有する導電膜と金属材料からなる膜とを積層してもよい。例えば、銀とインジウム錫酸化物の積層膜、銀とマグネシウムの合金とインジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)の積層膜などを用いることができる。
また、透光性を有する導電性材料としては、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などの導電性酸化物またはグラフェンを用いることができる。または、透光性を有する導電性材料としては、酸化物導電体を適用することもできる。または、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、またはチタンなどの金属材料、もしくは該金属材料を含む合金材料を用いることができる。または、該金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)などを用いてもよい。なお、金属材料、合金材料(またはそれらの窒化物)を用いる場合には、透光性を有する程度に薄くすればよい。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とインジウムスズ酸化物の積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。これらは、表示装置を構成する各種配線および電極などの導電層、および表示素子が有する導電層(画素電極または共通電極として機能する導電層)にも用いることができる。
ここで、金属酸化物の一種である酸化物導電体について説明しておく。本明細書等において、酸化物導電体をOC(Oxide Conductor)と呼称してもよい。酸化物導電体としては、例えば、金属酸化物に酸素欠損を形成し、該酸素欠損に水素を添加すると、伝導帯近傍にドナー準位が形成される。この結果、金属酸化物は、導電性が高くなり導電体化する。導電体化された金属酸化物を、酸化物導電体ということができる。一般に、酸化物半導体はエネルギーギャップが大きいため、可視光に対して透光性を有する。一方、酸化物導電体は、伝導帯近傍にドナー準位を有する金属酸化物である。したがって、酸化物導電体は、ドナー準位による吸収の影響は小さく、可視光に対して酸化物半導体と同程度の透光性を有する。
[絶縁層]
各絶縁層は、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化シリコン、酸化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、アルミニウムシリケートなどから選ばれた材料を、単層でまたは積層して用いる。また、酸化物材料、窒化物材料、酸化窒化物材料、窒化酸化物材料のうち、複数の材料を混合した材料を用いてもよい。
なお、本明細書中において、窒化酸化物とは、酸素よりも窒素の含有量が多い化合物をいう。また、酸化窒化物とは、窒素よりも酸素の含有量が多い化合物をいう。なお、各元素の含有量は、例えば、ラザフォード後方散乱法(RBS:Rutherford Backscattering Spectrometry)等を用いて測定することができる。
特に絶縁層113および絶縁層213は、不純物が透過しにくい絶縁性材料を用いて形成することが好ましい。例えば、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、マグネシウム、アルミニウム、シリコン、リン、塩素、アルゴン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、ネオジム、ハフニウムまたはタンタルを含む絶縁材料を、単層で、または積層で用いればよい。不純物が透過しにくい絶縁性材料の一例として、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、窒化シリコンなどを挙げることができる。
絶縁層113に不純物が透過しにくい絶縁性材料を用いることで、基板111側からの不純物の拡散を抑制し、トランジスタの信頼性を高めることができる。絶縁層213に不純物が透過しにくい絶縁性材料を用いることで、絶縁層114側からの不純物の拡散を抑制し、トランジスタの信頼性を高めることができる。
また、平坦化層として機能できる絶縁層としては、ポリイミド、アクリル樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、ポリアミド、エポキシ樹脂等の、耐熱性を有する有機材料を用いることができる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(low−k材料)、シロキサン系樹脂、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)等を用いることができる。なお、これらの材料で形成される絶縁層を複数積層してもよい。
なお、シロキサン系樹脂とは、シロキサン系材料を出発材料として形成されたSi−O−Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサン系樹脂は置換基としては有機基(例えばアルキル基またはアリール基)またはフルオロ基を用いても良い。また、有機基はフルオロ基を有していても良い。
また、絶縁層などの表面にCMP処理を行なってもよい。CMP処理を行うことにより、試料表面の凹凸を低減し、この後形成される絶縁層および導電層の被覆性を高めることができる。
〔トランジスタについて〕
本発明の一態様において、表示装置が有するトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、プレーナ型のトランジスタとしてもよいし、スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、トップゲート構造またはボトムゲート構造のいずれのトランジスタ構造としてもよい。または、チャネルの上下にゲート電極が設けられていてもよい。
周辺駆動回路が有するトランジスタと、画素回路が有するトランジスタは、同じ構造であってもよく、異なる構造であってもよい。周辺駆動回路が有するトランジスタは、全て同じ構造であってもよく、2種類以上の構造が組み合わせて用いられていてもよい。同様に、画素回路が有するトランジスタは、全て同じ構造であってもよく、2種類以上の構造が組み合わせて用いられていてもよい。
[半導体材料]
トランジスタの半導体層に用いる半導体材料の結晶性について大きな制限はない。非晶質半導体、結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、単結晶半導体、または一部に結晶領域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。なお、結晶性を有する半導体を用いると、トランジスタ特性の劣化を抑制できるため好ましい。
また、例えば、トランジスタの半導体層に用いる半導体材料として、シリコン、ゲルマニウムなどを用いることができる。また、炭化シリコン、ガリウム砒素、金属酸化物、窒化物半導体などの化合物半導体、有機半導体などを用いることができる。
例えば、トランジスタに用いる半導体材料として、多結晶シリコン(ポリシリコン)、非晶質シリコン(アモルファスシリコン)などを用いることができる。また、トランジスタに用いる半導体材料として、金属酸化物の一種である酸化物半導体を用いることができる。
<金属酸化物>
ここで、酸化物半導体として用いることが可能な金属酸化物について説明しておく。
酸化物半導体として用いる金属酸化物は、少なくともインジウムまたは亜鉛を含むことが好ましい。特に、インジウムおよび亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、錫などが含まれていることが好ましい。また、ホウ素、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、マグネシウム、コバルトなどから選ばれた一種、または複数種が含まれていてもよい。
ここでは、金属酸化物が、インジウム、元素Mおよび亜鉛を有するIn−M−Zn酸化物である場合を考える。なお、元素Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、または錫とする。そのほかの元素Mに適用可能な元素としては、ホウ素、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、マグネシウム、コバルトなどがある。ただし、元素Mとして、前述の元素を複数組み合わせても構わない場合がある。
なお、本明細書等において、窒素を有する金属酸化物も金属酸化物(metal oxide)と総称する場合がある。また、窒素を有する金属酸化物を、金属酸窒化物(metal oxynitride)と呼称してもよい。
<結晶構造の分類>
まず、酸化物半導体における、結晶構造の分類について、図18Aを用いて説明を行う。図18Aは、酸化物半導体、代表的にはIGZO(Inと、Gaと、Znと、を含む金属酸化物)の結晶構造の分類を説明する図である。
図18Aに示すように、酸化物半導体は、大きく分けて「Amorphous(無定形)」と、「Crystalline(結晶性)」と、「Crystal(結晶)」と、に分類される。また、「Amorphous」の中には、completely amorphousが含まれる。また、「Crystalline」の中には、CAAC(c−axis−aligned crystalline)、nc(nanocrystalline)、及びCAC(cloud−aligned composite)が含まれる(excluding single crystal and poly crystal)。なお、「Crystalline」の分類には、single crystal、poly crystal、及びcompletely amorphousは除かれる。また、「Crystal」の中には、single crystal、及びpoly crystalが含まれる。
なお、図18Aに示す太枠内の構造は、「Amorphous(無定形)」と、「Crystal(結晶)」との間の中間状態であり、新しい境界領域(New crystalline phase)に属する構造である。すなわち、当該構造は、エネルギー的に不安定な「Amorphous(無定形)」および、「Crystal(結晶)」とは全く異なる構造と言い換えることができる。
なお、膜または基板の結晶構造は、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)スペクトルを用いて評価することができる。ここで、「Crystalline」に分類されるCAAC−IGZO膜のGIXD(Grazing−Incidence XRD)測定で得られるXRDスペクトルを図18Bに示す。横軸は、2θ[deg.]を示し、縦軸は、強度(Intensity)[a.u.]を示す。なお、GIXD法は、薄膜法またはSeemann−Bohlin法ともいう。以降、図18Bに示すGIXD測定で得られるXRDスペクトルを、本明細書中において、単にXRDスペクトルと記す場合がある。なお、図18Bに示すCAAC−IGZO膜の組成は、In:Ga:Zn=4:2:3[原子数比]近傍である。また、図18Bに示すCAAC−IGZO膜の厚さは、500nmである。
図18Bに示すように、CAAC−IGZO膜のXRDスペクトルでは、明確な結晶性を示すピークが検出される。具体的には、CAAC−IGZO膜のXRDスペクトルでは、2θ=31°近傍に、c軸配向を示すピークが検出される。なお、図18Bに示すように、2θ=31°近傍のピークは、ピーク強度が検出された角度を軸に左右非対称である。
また、膜または基板の結晶構造は、極微電子線回折法(NBED:Nano Beam Electron Diffraction)によって観察される回折パターン(極微電子線回折パターンともいう。)にて評価することができる。CAAC−IGZO膜の回折パターンを、図18Cに示す。図18Cは、電子線を基板に対して平行に入射するNBEDによって観察される回折パターンである。なお、図18Cに示すCAAC−IGZO膜の組成は、In:Ga:Zn=4:2:3[原子数比]近傍である。また、極微電子線回折法では、プローブ径を1nmとして電子線回折が行われる。
図18Cに示すように、CAAC−IGZO膜の回折パターンでは、c軸配向を示す複数のスポットが観察される。
<酸化物半導体の構造>
なお、酸化物半導体は、結晶構造に着目した場合、図18Aとは異なる分類となる場合がある。例えば、酸化物半導体は、単結晶酸化物半導体と、それ以外の非単結晶酸化物半導体と、に分けられる。非単結晶酸化物半導体としては、例えば、上述のCAAC−OS、及びnc−OSがある。また、非単結晶酸化物半導体には、多結晶酸化物半導体、擬似非晶質酸化物半導体(a−like OS:amorphous−like oxide semiconductor)、非晶質酸化物半導体、などが含まれる。
ここで、上述のCAAC−OS、nc−OS、及びa−like OSの詳細について、説明を行う。
[CAAC−OS]
CAAC−OSは、複数の結晶領域を有し、当該複数の結晶領域はc軸が特定の方向に配向している酸化物半導体である。なお、特定の方向とは、CAAC−OS膜の厚さ方向、CAAC−OS膜の被形成面の法線方向、またはCAAC−OS膜の表面の法線方向である。また、結晶領域とは、原子配列に周期性を有する領域である。なお、原子配列を格子配列とみなすと、結晶領域とは、格子配列の揃った領域でもある。さらに、CAAC−OSは、a−b面方向において複数の結晶領域が連結する領域を有し、当該領域は歪みを有する場合がある。なお、歪みとは、複数の結晶領域が連結する領域において、格子配列の揃った領域と、別の格子配列の揃った領域と、の間で格子配列の向きが変化している箇所を指す。つまり、CAAC−OSは、c軸配向し、a−b面方向には明らかな配向をしていない酸化物半導体である。
なお、上記複数の結晶領域のそれぞれは、1つまたは複数の微小な結晶(最大径が10nm未満である結晶)で構成される。結晶領域が1つの微小な結晶で構成されている場合、当該結晶領域の最大径は10nm未満となる。また、結晶領域が多数の微小な結晶で構成されている場合、当該結晶領域の大きさは、数十nm程度となる場合がある。
また、In−M−Zn酸化物(元素Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、スズ、チタンなどから選ばれた一種、または複数種)において、CAAC−OSは、インジウム(In)、及び酸素を有する層(以下、In層)と、元素M、亜鉛(Zn)、及び酸素を有する層(以下、(M,Zn)層)とが積層した、層状の結晶構造(層状構造ともいう)を有する傾向がある。なお、インジウムと元素Mは、互いに置換可能である。よって、(M,Zn)層にはインジウムが含まれる場合がある。また、In層には元素Mが含まれる場合がある。なお、In層にはZnが含まれる場合もある。当該層状構造は、例えば、高分解能TEM像において、格子像として観察される。
CAAC−OS膜に対し、例えば、XRD装置を用いて構造解析を行うと、θ/2θスキャンを用いたOut−of−plane XRD測定では、c軸配向を示すピークが2θ=31°またはその近傍に検出される。なお、c軸配向を示すピークの位置(2θの値)は、CAAC−OSを構成する金属元素の種類、組成などにより変動する場合がある。
また、例えば、CAAC−OS膜の電子線回折パターンにおいて、複数の輝点(スポット)が観測される。なお、あるスポットと別のスポットとは、試料を透過した入射電子線のスポット(ダイレクトスポットともいう。)を対称中心として、点対称の位置に観測される。
上記特定の方向から結晶領域を観察した場合、当該結晶領域内の格子配列は、六方格子を基本とするが、単位格子は正六角形とは限らず、非正六角形である場合がある。また、上記歪みにおいて、五角形、七角形などの格子配列を有する場合がある。なお、CAAC−OSにおいて、歪み近傍においても、明確な結晶粒界(グレインバウンダリー)を確認することはできない。即ち、格子配列の歪みによって、結晶粒界の形成が抑制されていることがわかる。これは、CAAC−OSが、a−b面方向において酸素原子の配列が稠密でないこと、金属原子が置換することで原子間の結合距離が変化することなどによって、歪みを許容することができるためと考えられる。
なお、明確な結晶粒界が確認される結晶構造は、いわゆる多結晶(polycrystal)と呼ばれる。結晶粒界は、再結合中心となり、キャリアが捕獲されトランジスタのオン電流の低下、電界効果移動度の低下などを引き起こす可能性が高い。よって、明確な結晶粒界が確認されないCAAC−OSは、トランジスタの半導体層に好適な結晶構造を有する結晶性の酸化物の一つである。なお、CAAC−OSを構成するには、Znを有する構成が好ましい。例えば、In−Zn酸化物、及びIn−Ga−Zn酸化物は、In酸化物よりも結晶粒界の発生を抑制できるため好適である。
CAAC−OSは、結晶性が高く、明確な結晶粒界が確認されない酸化物半導体である。よって、CAAC−OSは、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。また、酸化物半導体の結晶性は不純物の混入、欠陥の生成などによって低下する場合があるため、CAAC−OSは不純物および欠陥(酸素欠損など)の少ない酸化物半導体ともいえる。従って、CAAC−OSを有する酸化物半導体は、物理的性質が安定する。そのため、CAAC−OSを有する酸化物半導体は熱に強く、信頼性が高い。また、CAAC−OSは、製造工程における高い温度(所謂サーマルバジェット)に対しても安定である。したがって、OSトランジスタにCAAC−OSを用いると、製造工程の自由度を広げることが可能となる。
[nc−OS]
nc−OSは、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。別言すると、nc−OSは、微小な結晶を有する。なお、当該微小な結晶の大きさは、例えば、1nm以上10nm以下、特に1nm以上3nm以下であることから、当該微小な結晶をナノ結晶ともいう。また、nc−OSは、異なるナノ結晶間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。したがって、nc−OSは、分析方法によっては、a−like OSまたは非晶質酸化物半導体と区別が付かない場合がある。例えば、nc−OS膜に対し、XRD装置を用いて構造解析を行うと、θ/2θスキャンを用いたOut−of−plane XRD測定では、結晶性を示すピークが検出されない。また、nc−OS膜に対し、ナノ結晶よりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子線回折(制限視野電子線回折ともいう。)を行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測される。一方、nc−OS膜に対し、ナノ結晶の大きさと近いかナノ結晶より小さいプローブ径(例えば1nm以上30nm以下)の電子線を用いる電子線回折(ナノビーム電子線回折ともいう。)を行うと、ダイレクトスポットを中心とするリング状の領域内に複数のスポットが観測される電子線回折パターンが取得される場合がある。
[a−like OS]
a−like OSは、nc−OSと非晶質酸化物半導体との間の構造を有する酸化物半導体である。a−like OSは、鬆又は低密度領域を有する。即ち、a−like OSは、nc−OS及びCAAC−OSと比べて、結晶性が低い。また、a−like OSは、nc−OS及びCAAC−OSと比べて、膜中の水素濃度が高い。
<酸化物半導体の構成>
次に、上述のCAC−OSの詳細について、説明を行う。なお、CAC−OSは材料構成に関する。
[CAC−OS]
CAC−OSとは、例えば、金属酸化物を構成する元素が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上3nm以下、またはその近傍のサイズで偏在した材料の一構成である。なお、以下では、金属酸化物において、一つまたは複数の金属元素が偏在し、該金属元素を有する領域が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上3nm以下、またはその近傍のサイズで混合した状態をモザイク状、またはパッチ状ともいう。
さらに、CAC−OSとは、第1の領域と、第2の領域と、に材料が分離することでモザイク状となり、当該第1の領域が、膜中に分布した構成(以下、クラウド状ともいう。)である。つまり、CAC−OSは、当該第1の領域と、当該第2の領域とが、混合している構成を有する複合金属酸化物である。
ここで、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OSを構成する金属元素に対するIn、Ga、およびZnの原子数比のそれぞれを、[In]、[Ga]、および[Zn]と表記する。例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OSにおいて、第1の領域は、[In]が、CAC−OS膜の組成における[In]よりも大きい領域である。また、第2の領域は、[Ga]が、CAC−OS膜の組成における[Ga]よりも大きい領域である。または、例えば、第1の領域は、[In]が、第2の領域における[In]よりも大きく、且つ、[Ga]が、第2の領域における[Ga]よりも小さい領域である。また、第2の領域は、[Ga]が、第1の領域における[Ga]よりも大きく、且つ、[In]が、第1の領域における[In]よりも小さい領域である。
具体的には、上記第1の領域は、インジウム酸化物、インジウム亜鉛酸化物などが主成分である領域である。また、上記第2の領域は、ガリウム酸化物、ガリウム亜鉛酸化物などが主成分である領域である。つまり、上記第1の領域を、Inを主成分とする領域と言い換えることができる。また、上記第2の領域を、Gaを主成分とする領域と言い換えることができる。
なお、上記第1の領域と、上記第2の領域とは、明確な境界が観察できない場合がある。
例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OSでは、エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersive X−ray spectroscopy)を用いて取得したEDXマッピングにより、Inを主成分とする領域(第1の領域)と、Gaを主成分とする領域(第2の領域)とが、偏在し、混合している構造を有することが確認できる。
CAC−OSをトランジスタに用いる場合、第1の領域に起因する導電性と、第2の領域に起因する絶縁性とが、相補的に作用することにより、スイッチングさせる機能(On/Offさせる機能)をCAC−OSに付与することができる。つまり、CAC−OSとは、材料の一部では導電性の機能と、材料の一部では絶縁性の機能とを有し、材料の全体では半導体としての機能を有する。導電性の機能と絶縁性の機能とを分離させることで、双方の機能を最大限に高めることができる。よって、CAC−OSをトランジスタに用いることで、高いオン電流(Ion)、高い電界効果移動度(μ)、および良好なスイッチング動作を実現することができる。
酸化物半導体は、多様な構造をとり、それぞれが異なる特性を有する。本発明の一態様の酸化物半導体は、非晶質酸化物半導体、多結晶酸化物半導体、a−like OS、CAC−OS、nc−OS、CAAC−OSのうち、二種以上を有していてもよい。
<酸化物半導体を有するトランジスタ>
続いて、上記酸化物半導体をトランジスタに用いる場合について説明する。
上記酸化物半導体をトランジスタに用いることで、高い電界効果移動度のトランジスタを実現することができる。また、信頼性の高いトランジスタを実現することができる。
トランジスタのチャネル形成領域には、キャリア濃度の低い酸化物半導体を用いることが好ましい。例えば、酸化物半導体のチャネル形成領域のキャリア濃度は1×1017cm−3以下、好ましくは1×1015cm−3以下、さらに好ましくは1×1013cm−3以下、より好ましくは1×1011cm−3以下、さらに好ましくは1×1010cm−3未満であり、1×10−9cm−3以上である。なお、酸化物半導体膜のキャリア濃度を低くする場合においては、酸化物半導体膜中の不純物濃度を低くし、欠陥準位密度を低くすればよい。本明細書等において、不純物濃度が低く、欠陥準位密度の低いことを高純度真性又は実質的に高純度真性と言う。なお、キャリア濃度の低い酸化物半導体を、高純度真性又は実質的に高純度真性な酸化物半導体と呼ぶ場合がある。
また、高純度真性又は実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、欠陥準位密度が低いため、トラップ準位密度も低くなる場合がある。
また、酸化物半導体のトラップ準位に捕獲された電荷は、消失するまでに要する時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、トラップ準位密度の高い酸化物半導体にチャネル形成領域が形成されるトランジスタは、電気特性が不安定となる場合がある。
従って、トランジスタの電気特性を安定にするためには、酸化物半導体中の不純物濃度を低減することが有効である。また、酸化物半導体中の不純物濃度を低減するためには、近接する膜中の不純物濃度も低減することが好ましい。不純物としては、水素、窒素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉄、ニッケル、シリコン等がある。
<不純物>
ここで、酸化物半導体中における各不純物の影響について説明する。
酸化物半導体において、第14族元素の一つであるシリコンまたは炭素が含まれると、酸化物半導体において欠陥準位が形成される。このため、酸化物半導体のチャネル形成領域におけるシリコンおよび炭素の濃度と、酸化物半導体のチャネル形成領域との界面近傍のシリコンまたは炭素の濃度(二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)により得られる濃度)を、2×1018atoms/cm以下、好ましくは2×1017atoms/cm以下とする。
また、酸化物半導体にアルカリ金属又はアルカリ土類金属が含まれると、欠陥準位を形成し、キャリアを生成する場合がある。従って、アルカリ金属又はアルカリ土類金属が含まれている酸化物半導体を用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。このため、SIMSにより得られる酸化物半導体のチャネル形成領域中のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の濃度を、1×1018atoms/cm以下、好ましくは2×1016atoms/cm以下にする。
また、酸化物半導体において、窒素が含まれると、キャリアである電子が生じ、キャリア濃度が増加し、n型化しやすい。この結果、窒素が含まれている酸化物半導体を半導体に用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。または、酸化物半導体において、窒素が含まれると、トラップ準位が形成される場合がある。この結果、トランジスタの電気特性が不安定となる場合がある。このため、SIMSにより得られる酸化物半導体のチャネル形成領域中の窒素濃度を、5×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1018atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm以下にする。
また、酸化物半導体に含まれる水素は、金属原子と結合する酸素と反応して水になるため、酸素欠損を形成する場合がある。該酸素欠損に水素が入ることで、キャリアである電子が生成される場合がある。また、水素の一部が金属原子と結合する酸素と結合して、キャリアである電子を生成することがある。従って、水素が含まれている酸化物半導体を用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。このため、酸化物半導体のチャネル形成領域における中の水素はできる限り低減されていることが好ましい。具体的には、酸化物半導体のチャネル形成領域において、SIMSにより得られる水素濃度を、1×1020atoms/cm未満、好ましくは5×1019atoms/cm未満、より好ましくは1×1019atoms/cm未満、さらに好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm未満にする。
不純物が十分に低減された酸化物半導体をトランジスタのチャネル形成領域に用いることで、安定した電気特性を付与することができる。
<その他の半導体材料>
トランジスタの半導体層に用いることができる半導体材料は、上述の金属酸化物に限られない。半導体層として、バンドギャップを有する半導体材料(ゼロギャップ半導体ではない半導体材料)を用いてもよい。例えば、シリコンなどの単体元素の半導体、ヒ化ガリウムなどの化合物半導体、半導体として機能する層状物質(原子層物質、2次元材料などともいう。)などを半導体材料に用いることが好ましい。特に、半導体として機能する層状物質を半導体材料に用いると好適である。
ここで、本明細書等において、層状物質とは、層状の結晶構造を有する材料群の総称である。層状の結晶構造は、共有結合またはイオン結合によって形成される層が、ファンデルワールス力のような、共有結合またはイオン結合よりも弱い結合を介して積層している構造である。層状物質は、単位層内における電気伝導性が高く、つまり、2次元電気伝導性が高い。半導体として機能し、かつ、2次元電気伝導性の高い材料をチャネル形成領域に用いることで、オン電流の大きいトランジスタを提供することができる。
層状物質として、グラフェン、シリセン、カルコゲン化物などがある。カルコゲン化物は、カルコゲンを含む化合物である。また、カルコゲンは、第16族に属する元素の総称であり、酸素、硫黄、セレン、テルル、ポロニウム、リバモリウムが含まれる。また、カルコゲン化物として、遷移金属カルコゲナイド、13族カルコゲナイドなどが挙げられる。
トランジスタの半導体層として、例えば、半導体として機能する遷移金属カルコゲナイドを用いることが好ましい。半導体層として適用可能な遷移金属カルコゲナイドとして、具体的には、硫化モリブデン(代表的にはMoS)、セレン化モリブデン(代表的にはMoSe)、モリブデンテルル(代表的にはMoTe)、硫化タングステン(代表的にはWS)、セレン化タングステン(代表的にはWSe)、タングステンテルル(代表的にはWTe)、硫化ハフニウム(代表的にはHfS)、セレン化ハフニウム(代表的にはHfSe)、硫化ジルコニウム(代表的にはZrS)、セレン化ジルコニウム(代表的にはZrSe)などが挙げられる。
〔変形例1〕
表示装置100の変形例である表示装置100Aの断面を図2に示す。表示装置100Aは、基板121に、絶縁層122、着色層131(着色層131R、着色層131G、および着色層131B)、遮光層132、および絶縁層133などが設けられている。絶縁層133は、平坦化層としての機能を有していてもよい。
着色層131Rは赤の色域を透過する機能を有し、着色層131Gは緑の色域を透過する機能を有し、着色層131Bは青の色域を透過する機能を有する。なお、着色層131と遮光層132を設ける場合は、着色層131周辺部において着色層131と遮光層132が互いに重なる領域が形成される。
また、着色層131Rは発光素子170Rと重なる領域を有し、着色層131Gは発光素子170Gと重なる領域を有し、着色層131Bは発光素子170Bと重なる領域を有する。着色層131と発光素子170を重ねて設けることで、光175の色純度を高めることができる。
〔変形例2〕
表示装置100の変形例である表示装置100Bの断面を図3に示す。表示装置100Bは表示装置100に重ねてマイクロレンズアレイ245を有する。マイクロレンズアレイ245によって、発光素子170から射出された光175が集光される。これにより、表示装置の光取り出し効率を高めることができる。
〔変形例3〕
表示装置100の変形例である表示装置100Cの断面を図4に示す。表示装置100Cは、表示装置100Aと表示装置100Bを組み合わせた構成を有する。着色層131とマイクロレンズアレイ245の双方を用いることにより、より表示品位の高い表示装置が実現できる。
〔変形例4〕
表示装置100はトップエミッション型の表示装置に限らず、ボトムエミッション型の表示装置であってもよい。表示装置100の変形例である表示装置100Dの断面を図5に示す。表示装置100Dはボトムエミッション構造の発光素子170を有するボトムエミッション型の表示装置である。
ボトムエミッション構造(下面射出構造)の発光素子170は、可視光を透過する導電性材料を用いた電極171と、可視光を反射する導電性材料を用いた電極173を有する。
なお、発光素子170をデュアルエミッション構造(両面射出構造)の発光素子にすることもできる。発光素子170をデュアルエミッション構造の発光素子とする場合は、電極171および電極173ともに、可視光を透過する導電性材料で構成すればよい。
〔変形例5〕
表示装置100の変形例である表示装置100Eの断面を図6に示す。
表示装置100Eは、隣接する2つの発光素子170の間に比誘電率の小さい部位であるLDR180(LDR:Low Dielectric constant Region)を備える。より具体的には、LDR180(「第1の部位」ともいう。)は、隣接する2つのEL層172の間に設けられている。また、LDR180は、絶縁層115を介してEL層172の側面と隣接する。LDR180および絶縁層115は絶縁層127で覆われている。
また、表示装置100Eにおいて、EL層172の側面を逆テーパ形状にすることが好ましい。ここで、「EL層172の側面が逆テーパ形状」とは、EL層172の底面とEL層172の側面のなすテーパ角θが、90度を超えている形状をいう。
LDR180、およびEL層172側面の逆テーパ形状などについては、追って説明する。
<<作製方法例>>
表示装置100の作製方法の一例について、図面を用いて説明する。本実施の形態では、表示領域235に着目して作製方法を説明する。
なお、表示装置を構成する絶縁層、半導体層、ならびに、電極、配線を形成するための導電層などは、スパッタリング法、化学気相堆積(CVD:Chemical Vapor Deposition)法、真空蒸着法、パルスレーザー堆積(PLD:Pulsed Laser Deposition)法、原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)法、プラズマALD(PEALD:Plasma Enhanced ALD)法などを用いて形成することができる。CVD法としては、プラズマ化学気相堆積(PECVD)法または熱CVD法でもよい。熱CVD法の例として、有機金属化学気相堆積(MOCVD:Metal Organic CVD)法を用いてもよい。
また、表示装置を構成する絶縁層、半導体層、ならびに、電極、配線を形成するための導電層などは、スピンコート、ディップ、スプレー塗布、インクジェット、ディスペンス、スクリーン印刷、オフセット印刷、スリットコート、ロールコート、カーテンコート、ナイフコート等の方法により形成してもよい。
PECVD法は、比較的低温で高品質の膜が得られる。MOCVD法、ALD法、または熱CVD法などの、成膜時にプラズマを用いない成膜方法を用いると、被形成面にダメージが生じにくい。例えば、半導体装置に含まれる配線、電極、素子(トランジスタ、容量素子など)などは、プラズマから電荷を受け取ることでチャージアップする場合がある。このとき、蓄積した電荷によって、半導体装置に含まれる配線、電極、素子などが破壊される場合がある。一方、プラズマを用いない成膜方法の場合、こういったプラズマダメージが生じないため、半導体装置の歩留まりを高くすることができる。また、成膜中のプラズマダメージが生じないため、欠陥の少ない膜が得られる。
CVD法およびALD法は、ターゲットなどから放出される粒子が堆積する成膜方法とは異なり、被処理物の表面における反応により膜が形成される成膜方法である。したがって、被処理物の形状の影響を受けにくく、良好な段差被覆性を有する成膜方法である。特に、ALD法は、優れた段差被覆性と、優れた厚さの均一性を有するため、アスペクト比の高い開口部の表面を被覆する場合などに好適である。ただし、ALD法は、比較的成膜速度が遅いため、成膜速度の速いCVD法などの他の成膜方法と組み合わせて用いることが好ましい場合もある。
CVD法およびALD法は、原料ガスの流量比によって、得られる膜の組成を制御することができる。例えば、CVD法およびALD法では、原料ガスの流量比によって、任意の組成の膜を成膜することができる。また、例えば、CVD法およびALD法では、成膜しながら原料ガスの流量比を変化させることによって、組成が連続的に変化した膜を成膜することができる。原料ガスの流量比を変化させながら成膜する場合、複数の成膜室を用いて成膜する場合と比べて、搬送および圧力調整に掛かる時間の分、成膜に掛かる時間を短くすることができる。したがって、半導体装置の生産性を高めることができる場合がある。
なお、ALD法により成膜する場合は、材料ガスとして塩素を含まないガスを用いることが好ましい。
また、スパッタリング法で酸化物半導体を形成する場合、スパッタリング装置におけるチャンバーは、酸化物半導体にとって不純物となる水等を可能な限り除去すべくクライオポンプのような吸着式の真空排気ポンプを用いて、高真空(5×10−7Paから1×10−4Pa程度まで)に排気することが好ましい。特に、スパッタリング装置の待機時における、チャンバー内のHOに相当するガス分子(m/z=18に相当するガス分子)の分圧を1×10−4Pa以下とすることが好ましく、5×10−5Pa以下とすることがより好ましい。成膜温度はRT以上500℃以下が好ましく、RT以上300℃以下がより好ましく、RT以上200℃以下がさらに好ましい。
また、スパッタリングガスの高純度化も必要である。例えば、スパッタリングガスとして用いる酸素ガスおよびアルゴンガスは、露点が−40℃以下、好ましくは−80℃以下、より好ましくは−100℃以下、より好ましくは−120℃以下にまで高純度化したガスを用いることで酸化物半導体膜に水分等が取り込まれることを可能な限り防ぐことができる。
また、スパッタリング法で絶縁層、導電層、または半導体層などを形成する場合、酸素を含むスパッタリングガスを用いることで、被形成層に酸素を供給することができる。スパッタリングガスに含まれる酸素が多いほど、被形成層に供給される酸素が多くなりやすい。
表示装置を構成する層(薄膜)を加工する際には、フォトリソグラフィ法等を用いて加工することができる。または、遮蔽マスクを用いた成膜方法により、島状の層を形成してもよい。または、ナノインプリント法、サンドブラスト法、リフトオフ法などにより層を加工してもよい。フォトリソグラフィ法としては、加工したい層(薄膜)上にレジストマスクを形成して、レジストマスクをマスクとして用いて、当該層(薄膜)の一部を選択的に除去し、その後レジストマスクを除去する方法と、感光性を有する層を成膜した後に、露光、現像を行って、当該層を所望の形状に加工する方法と、がある。
フォトリソグラフィ法において光を用いる場合、露光に用いる光は、例えばi線(波長365nm)、g線(波長436nm)、h線(波長405nm)、またはこれらを混合させた光を用いることができる。そのほか、紫外光、KrFレーザ光、またはArFレーザ光等を用いることもできる。また、液浸露光技術により露光を行ってもよい。また、露光に用いる光として、極端紫外(EUV:Extreme Ultra−violet)光またはX線を用いてもよい。また、露光に用いる光に換えて、電子ビームを用いることもできる。極端紫外光、X線または電子ビームを用いると、極めて微細な加工が可能となるため好ましい。なお、電子ビームなどのビームを走査することにより露光を行う場合には、フォトマスクは不要である。
層(薄膜)の除去(エッチング)には、ドライエッチング法、ウエットエッチング法などを用いることができる。また、これらのエッチング方法を組み合わせて用いてもよい。
表示装置100は、素子基板151(図12C参照。)と基板121を組み合わせて作製する。
〔素子基板151〕
素子基板151の作製方法例を説明する。
[工程1]
基板111上に絶縁層112を形成する(図7A参照。)。絶縁層112は複数の絶縁層の積層であってもよい。絶縁層112としては、例えば、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜などの無機絶縁膜を用いることができる。また、酸化ハフニウム膜、酸化イットリウム膜、酸化ジルコニウム膜、酸化ガリウム膜、酸化タンタル膜、酸化マグネシウム膜、酸化ランタン膜、酸化セリウム膜、及び酸化ネオジム膜などの無機絶縁膜を用いてもよい。また、上述の絶縁膜を2以上積層して用いてもよい。また、絶縁層112には、水素、水などの不純物が透過しにくい材料を用いることが好ましい。
無機絶縁膜は、成膜温度が高いほど緻密でバリア性の高い膜となるため、高温で形成することが好ましい。無機絶縁膜の成膜時の基板温度は、室温(25℃)以上350℃以下が好ましく、100℃以上300℃以下がさらに好ましい。
[工程2]
次に、絶縁層112上にトランジスタ251を形成する(図7B参照。)。
[工程3]
次に、トランジスタ251上に、絶縁層113、絶縁層210、絶縁層213上を形成する(図7C参照。)。トランジスタ251がOSトランジスタである場合、絶縁層113および絶縁層210は、加熱により酸素が放出される絶縁層(以下、「過剰酸素を含む絶縁層」ともいう。)であることが好ましい。
なお、本明細書などにおいて、加熱により層中から放出される酸素を「過剰酸素」という。過剰酸素を含む絶縁層は、絶縁層の表面温度が100℃以上700℃以下、好ましくは100℃以上500℃以下の加熱処理で行われるTDS分析にて、酸素原子に換算した酸素の脱離量が、1.0×1018atoms/cm以上、1.0×1019atoms/cm以上、または1.0×1020atoms/cm以上となる場合もある。
また、絶縁層213は、絶縁層112と同様に、水素、水などの不純物が透過しにくい材料を用いることが好ましい。また、絶縁層113および絶縁層210が過剰酸素を含む絶縁層である場合、絶縁層213を酸素が拡散および透過しにくい絶縁材料で形成することが好ましい。
絶縁層113および絶縁層210が過剰酸素を含む絶縁層である場合、酸素を拡散、透過しにくい絶縁膜を積層した状態で、加熱処理を行うことにより、OSトランジスタを構成する酸化物半導体層に酸素を効率よく供給することができる。その結果、酸化物半導体層中の酸素欠損、および酸化物半導体層と絶縁層の界面欠陥を修復し、欠陥準位を低減することができる。これにより、極めて信頼性の高いトランジスタを実現できる。また、表示装置に当該トランジスタを用いることで、表示装置の信頼性を高めることができる。
[工程4]
次に、絶縁層114を形成する(図7D参照。)。絶縁層114は、後に形成する表示素子の被形成面となる層であるため、平坦化層として機能することが好ましい。
[工程5]
次に、絶縁層114、絶縁層213、および絶縁層210に、トランジスタ251に達する開口161を形成する(図7D参照。)。
[工程6]
次に、絶縁層114上に、電極171を形成する(図8Aおよび図8B参照。)。図8Aは、絶縁層114より上層に設けられる構造物を示す斜視模式図である。本実施の形態に開示する説明を理解しやすくするため、図8Aでは一部の構成要素の記載を省略している。例えば、電極171より下層に位置する構成要素の記載を省略している。後述する図8C、図9B、図11A、図12B、および図13Bも同様である。
また、図面などにおいて、X方向、Y方向、およびZ方向を示す矢印を付す場合がある。なお、本明細書等において、「X方向」とはX軸に沿う方向であり、明示する場合を除き順方向と逆方向を区別しない。「Y方向」および「Z方向」についても同様である。また、X方向、Y方向、およびZ方向は、それぞれが互いに交差する方向である。より具体的には、X方向、Y方向、およびZ方向は、それぞれが互いに直交する方向である。本明細書などでは、X方向、Y方向、またはZ方向の1つを「第1方向」または「第1の方向」と呼ぶ場合がある。また、他の1つを「第2方向」または「第2の方向」と呼ぶ場合がある。また、残りの1つを「第3方向」または「第3の方向」と呼ぶ場合がある。図8などでは、基板111の表面に垂直な方向をZ方向としている。
図8Bは、図8Aに一点鎖線で示す部位F1および部位F2と重なるXZ面をY方向に見た断面模式図である。電極171は、OSトランジスタのソースまたはドレインの一方と電気的に接続する。
表示装置100はトップエミッション型の表示装置であるため、電極171は、可視光を反射する導電材料を用いて形成する。また、電極171を陽極として用いる場合は、電極171を、例えばITOと銀の積層構造とすればよい。または、例えば2層のITOの間に銀を挟む積層構造とすればよい。
[工程7]
次に、EL層172Rを形成する。本実施の形態では、EL層172Rを有機ELで形成する。EL層172Rは、蒸着法、塗布法、印刷法、吐出法などの方法で形成することができる。EL層172Rの形成後に行う工程は、EL層172Rに加わる温度が、EL層172Rの耐熱温度以下となるように行うことが好ましい。
[工程8]
次に、電極173Rを形成する。電極173Rは、可視光を透過する導電材料を用いて形成する。また、電極173Rを陰極として用いる場合は、電極173Rを、例えば、フッ化リチウムとITOの積層構造とすればよい。
[工程9]
次に、保護層126Rを形成する。保護層126Rは、可視光を透過する材料を用いて形成する。保護層126Rとしては、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、または酸化物半導体などの材料を用いることができる。保護層126Rは単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。例えば、保護層126Rを酸化アルミニウムと窒化シリコンとの積層構造、または酸化物半導体(例えば、IGZO)と酸化アルミニウムとの積層構造などとしてもよい。
保護層126Rの形成は、例えば、スパッタリング法、ALD法(熱ALD法、PEALD法)または真空蒸着法を用いることができる。なお、保護層126Rの形成は、下層にあるEL層へのダメージが少ない形成方法が好ましい。よって、保護層126Rの形成は、スパッタリング法よりも、ALD法、または真空蒸着法で行うことが好ましい。
なお、後述する保護層126Gおよび保護層126Bも保護層126Rと同様である。
[工程10]
次に、保護層126R上にレジストマスク179Rを形成する(図8Cおよび図8D参照。)。図8Cは、電極173上にレジストマスク179Rを形成した状態を示す斜視模式図である。図8Dは、図8Cに一点鎖線で示す部位F1および部位F2と重なるXZ面をY方向に見た断面模式図である。
[工程11]
次に、レジストマスクをマスクとして用いて、保護層126R、電極173R、およびEL層172Rの一部を選択的に除去する(図9A参照。)。図9Aは、エッチング処理が行われた状態を示す断面模式図である。エッチング処理の終了後、レジストマスク179Rを除去する。レジストマスク179Rの除去は、ドライエッチング法、ウエットエッチング法などで行えばよい。また、これらのエッチング方法を組み合わせて用いてもよい。
[工程12]
次に、EL層172Gを形成する(図9Bおよび図9C参照。)。図9Bは、絶縁層114より上層に設けられる構造物を示す斜視模式図である。図9Cは、図9Bに一点鎖線で示す部位F1および部位F2と重なるXZ面をY方向に見た断面模式図である。本実施の形態では、EL層172Gを有機ELで形成する。EL層172Gは、蒸着法、塗布法、印刷法、吐出法などの方法で形成することができる。EL層172Gの形成後に行う工程は、EL層172Gに加わる温度が、EL層172RおよびEL層172Gの耐熱温度以下となるように行うことが好ましい。
[工程13]
次に、電極173Gを形成する。電極173Gは、可視光を透過する導電材料を用いて形成する。また、電極173Gを陰極として用いる場合は、電極173Gを、例えば、フッ化リチウムとITOの積層構造とすればよい。
[工程14]
次に、保護層126Gを形成する。保護層126Gは、可視光を透過する材料を用いて形成する。
[工程15]
次に、保護層126G上にレジストマスク179Gを形成する(図10A参照。)。
[工程16]
次に、レジストマスクをマスクとして用いて、保護層126G、電極173G、およびEL層172Gの一部を選択的に除去する(図10B参照。)。図10Bは、エッチング処理が行われた状態を示す断面模式図である。この時、電極173RおよびEL層172Rがエッチングされないようにエッチング処理を行う。例えば、保護層126Gのエッチング後に、電極173GおよびEL層172Gのエッチングが可能で保護層126Rがエッチングされにくい条件に切り替えてエッチング処理を行なえばよい。エッチング処理の終了後、レジストマスク179Gを除去する(図10C参照。)。レジストマスク179Gの除去は、ドライエッチング法、ウエットエッチング法などで行えばよい。また、これらのエッチング方法を組み合わせて用いてもよい。
[工程17]
次に、EL層172Bを形成する(図11Aおよび図11B参照。)。図11Aは、絶縁層114より上層に設けられる構造物を示す斜視模式図である。図11Bは、図11Aに一点鎖線で示す部位F1および部位F2と重なるXZ面をY方向に見た断面模式図である。本実施の形態では、EL層172Bを有機ELで形成する。EL層172Bは、蒸着法、塗布法、印刷法、吐出法などの方法で形成することができる。EL層172Bの形成後に行う工程は、EL層172Bに加わる温度が、EL層172R、EL層172G、およびEL層172Bの耐熱温度以下となるように行うことが好ましい。
[工程18]
次に、電極173Bを形成する。電極173Bは、可視光を透過する導電材料を用いて形成する。また、電極173Bを陰極として用いる場合は、電極173Bを、例えば、フッ化リチウムとITOの積層構造とすればよい。
[工程19]
次に、保護層126Bを形成する。保護層126Bは、可視光を透過する材料を用いて形成する。
[工程20]
次に、保護層126B上にレジストマスク179Bを形成する(図10C参照。)。
[工程21]
次に、レジストマスクをマスクとして用いて、保護層126B、電極173B、およびEL層172Bの一部を選択的に除去する(図12A参照。)。図12Aは、エッチング処理が行われた状態を示す断面模式図である。この時、電極173R、EL層172R、電極173G、およびEL層172Gがエッチングされないようにエッチング処理を行う。例えば、保護層126Bのエッチング後に、電極173BおよびEL層172Bのエッチングが可能で保護層126Rおよび保護層126Gがエッチングされにくい条件に切り替えてエッチング処理を行なえばよい。エッチング処理の終了後、レジストマスク179Bを除去する。レジストマスク179Bの除去は、ドライエッチング法、ウエットエッチング法などで行えばよい。また、これらのエッチング方法を組み合わせて用いてもよい。
[工程22]
次に、保護層126(保護層126R、保護層126G、保護層126B)をマスクとして用いて、電極171の一部を選択的に除去する。図12Bは、絶縁層114より上層に設けられる構造物を示す斜視模式図である。図12Cは、図12Bに一点鎖線で示す部位F1および部位F2と重なるXZ面をY方向に見た断面模式図である。
保護層126をマスクとして用いて、電極171の一部を選択的に除去することで、保護層126Rと重なる電極171Rと、保護層126Gと重なる電極171Gと、保護層126Bと重なる電極171Bが形成される。また、電極171の一部を選択的に除去する際に、絶縁層114の一部が除去されて、絶縁層114の一部に凹部が形成される場合がある。なお、工程22は、レジストマスク179Bの除去前に行ってもよい。
また、上記の作製方法によれば、電極171、EL層172、および電極173それぞれの側面を略一致させることができる。電極171、EL層172、および電極173それぞれの側面を略一致させることによって、後の工程で行う絶縁層などの被覆性が高められるため、好ましい。
このようにして、発光素子170(発光素子170R、発光素子170G、および発光素子170B)を形成できる。
レジストマスクを用いたエッチング処理により発光素子170を形成することで、隔壁を用いることなく隣接する発光層の電気的な干渉を防ぐことができる。よって、隔壁の形成が不要であり、表示装置の生産性を高めることができる。また、隔壁の形成が不要であるため、画素開口率の向上、高精細化、および小型化などが実現できる。
また、本発明の一態様によれば、レジストマスクを用いて電極171、EL層172、および電極173のそれぞれの一部を選択的に除去することで、画素として機能する発光素子を作り分けることができる。よって、メタルマスクを用いずに、または、メタルマスクの使用量を低減して発光素子の作製が可能であり、表示装置の生産性を高めることができる。
例えば、メタルマスクを用いて発光素子170の形成を行うと、寸法精度の制約により、発光素子170間の最短距離を20μm以下にすることが難しい。本発明の一態様によれば、隣接する発光素子170間の最短距離を20μm以下にできる。具体的には、隣接する発光素子170間の距離を0.1μm以上15μm以下、好ましくは0.1μm以上10μm以下、より好ましくは0.1μm以上5μm以下にできる。よって、画素開口率の向上、高精細化、および小型化などが実現できる。
[工程23]
次に、発光素子170を覆う絶縁層115を形成する(図13A参照。)。絶縁層115としては、水および水素などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが好ましい。これにより、絶縁層115をバリア膜として機能させることができる。このような構成とすることで、発光素子170およびトランジスタに対して外部から不純物が拡散することを効果的に抑制することが可能となり、信頼性の高い表示装置を実現できる。
絶縁層115としては、例えば、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ハフニウム、または酸化ジルコニウムなどを、単層または積層して用いればよい。
絶縁層115は段差被覆性に優れるALD法で形成することが好ましい。絶縁層115をALD法で形成することで、電極171、EL層172、および電極173の側面を絶縁層115で覆うことができる。
[工程24]
次に、絶縁層115上に絶縁層116を形成する。絶縁層116は、平坦化層としての機能を有することが好ましい。
[工程25]
次に、絶縁層115および絶縁層116に埋め込むように電極117を形成する。電極117は、発光素子170毎に設けられ、電極173と電気的に接続される。なお、発光素子170毎に設けられる電極117の数は1つに限定されない。1つの発光素子170に複数の電極117を設けてもよい。
[工程26]
次に、絶縁層116および電極117の上に導電層118を形成する(図13Bおよび図13C参照。)。図13Bは、発光素子170の上に導電層118を設けた状態を示す斜視模式図である。図13Cは、図13Bに一点鎖線で示す部位F1および部位F2と重なるXZ面をY方向に見た断面模式図である。
導電層118は、複数の発光素子170のそれぞれが有する電極173と電気的に接続され、共通電極として機能する。また、導電層118を、透光性を有する導電性材料で形成することにより、発光素子170が発する光175を遮ることなく取り出すことができる。よって、発光素子170を覆って導電層118を設けることができる。すなわち、表示領域235全体を覆って導電層118を設けることができる。
導電層118は陰極補助導電層として機能できる。導電層118を設けることにより、表示領域235全体の陰極(電極173)の電位ばらつきが低減され、均一な発光強度が得られる。よって、表示装置の表示品位を高めることができる。
以上のようにして、素子基板151を作製できる。
〔変形例1〕
図14に素子基板151の変形例を示す。素子基板151において、導電層118に代えて、絶縁層116および電極117の上に配線119を設けてもよい。図14Aは、発光素子170の上に配線119を設けた状態を示す斜視模式図である。図14Bは、図14Aに一点鎖線で示す部位F1および部位F2と重なるXZ面をY方向に見た断面模式図である。
配線119は、透光性または遮光性を有する導電材料を用いて形成することができる。配線119を、遮光性を有する材料で形成する場合は、配線119を発光素子170と重なる面積がなるべく少なくなるように配置することが好ましい。配線119は、陰極補助配線として機能できる。隣接する前記発光素子それぞれの陰極を配線119と電気的に接続することにより、陰極の電位ばらつきを低減できる。よって、表示装置の表示品位を高めることができる。
また、図14では配線119がX方向に延在し、X方向に隣接する電極117と電気的に接続しているが、配線119はY方向に延在してY方向に隣接する電極117と電気的に接続してもよい。また、配線119を網目状に配置してもよい。
〔変形例2〕
図15Aに示すように、絶縁層114と電極171の間に、絶縁層139を設けてもよい。絶縁層139には、絶縁層114よりも工程22でエッチングされにくい材料を用いる。絶縁層139は、工程22で電極171の一部をエッチングする際のエッチングストッパとして機能できる。
特に、工程22をドライエッチング法で行う、またはドライエッチング法主体で行う場合は、絶縁層139を設けることが好ましい。絶縁層114よりもエッチング耐性のある絶縁層139を設けることにより、工程22のプロセス設計自由度が高まり、生産性および信頼性を高めることができる。
〔変形例3〕
図15Bに示すように、電極117を設けずに、導電層118と電極173を電気的に接続してもよい。電極117を設けないことで作製工程が簡略化され、表示装置の生産性を高めることができる。
〔変形例4〕
発光素子170にマイクロキャビティ構造を適用しない場合は、図15Cに示すように、発光素子170R、発光素子170G、および発光素子170Bそれぞれの、電極171と電極173の距離を略一致させてもよい。
〔変形例5〕
次に、EL層172の側面が逆テーパ形状を備える表示装置100E(図6参照。)の作製方法について説明する。工程22で電極171の一部を選択的に除去した後、エッチング条件を変更してEL層172の側面をエッチングする(図16A参照。)。EL層172の側面のエッチングは、ドライエッチング法で行うことが好ましい。ドライエッチングの条件と、隣接する発光素子170間の距離によってEL層172の側面形状を制御できる。
続いて、工程23を行ない、電極171、EL層172、および電極173の側面を覆う絶縁層115を形成する(図16B参照。)。
絶縁層115の形成後、絶縁層115上に絶縁層127を形成する(図16C参照。)。絶縁層127の形成は、スパッタリング法またはCVD法などを用いて、被覆性の悪い条件で行う。特に、スパッタリング法は被覆性の悪い条件で成膜することが容易であるため好ましい。例えば、絶縁層127として、スパッタリング法で窒化シリコン層を形成すればよい。絶縁層127を形成することにより、隣接する2つの発光素子170の間に、LDR180が形成される。
LDR180は絶縁層115と絶縁層127に囲まれた空隙である。よって、LDR180の比誘電率を1または1に近づけることができる。また、LDR180には何らかの気体が含まれる場合がある。また、絶縁層127を減圧下で形成する場合、LDR180の少なくとも一部が減圧状態になっている場合がある。例えば、絶縁層127をスパッタリング法により形成する場合に、スパッタリングガスに用いた元素が含まれる可能性がある。例えば、第18族元素(希ガス(貴ガス))、窒素、酸素などが含まれる場合がある。
LDR180は空隙のままであってもよいし、LDR180に絶縁層115よりも屈折率の小さい構造体を設けてもよい。例えば、LDR180にフッ素を含む樹脂などを充填してもよい。LDR180に構造体を設けることで、素子基板151の機械的強度を高めることができる。
EL層172の側面に絶縁層115を介してLDR180を設けることで、EL層172で生成される光175の一部が絶縁層115とLDR180の界面で反射する(図17A参照。)。なお、光175の他の一部が、EL層172と絶縁層115の界面で反射する場合がある。
EL層172の側面を逆テーパ形状にすることで、EL層172で生成される光175の一部を上面方向に反射させることができる。よって、光175の取り出し効率を高めることができる。よって、表示装置100の輝度を高めることができる。
EL層172の底面とEL層172の側面のなすテーパ角θは、90°を超えて100°以下が好ましく、90°を超えて120°以下がより好ましく、90°を超えて135°以下がさらに好ましい。
EL層172の側面は、図17Bのような凸型であってもよいし、図17Cまたは図17Dのような凹型であってもよい。図17Bと図17Cに示す形状では、EL層172と電極171が接する面積よりも、EL層172と電極173が接する面積の方が大きい。図17Dは、EL層172と電極171が接する面積と、EL層172と電極173が接する面積が同じであるが、EL層172の側面の一部がくびれている。よって、EL層172の側面の少なくとも一部が逆テーパ形状であればよい。
具体的には、EL層172をX方向またはY方向に見たときに、EL層172の側面の1/3以上が上記数値範囲のテーパ角θを備えることが好ましい。EL層172をX方向またはY方向に見たときに、EL層172の側面の1/2以上が上記数値範囲のテーパ角θを備えることがより好ましい。
本実施の形態は、他の実施の形態などに記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、表示装置100のより具体的な構成例について説明する。図19Aは、表示装置100を説明するブロック図である。実施の形態1で説明したように、表示装置100は、表示領域235、周辺回路領域232、および周辺回路領域233を有する。
周辺回路領域232に含まれる回路は、例えば走査線駆動回路として機能する。周辺回路領域232に含まれる回路は、例えば信号線駆動回路として機能する。なお、表示領域235をはさんで周辺回路領域232向き合う位置に、何らかの回路を設けてもよい。表示領域235をはさんで周辺回路領域233向き合う位置に、何らかの回路を設けてもよい。なお、前述したとおり、周辺回路領域232および周辺回路領域233に含まれる回路の総称を、「周辺駆動回路」という場合がある。
周辺駆動回路には、シフトレジスタ、レベルシフタ、インバータ、ラッチ、アナログスイッチ、論理回路等の様々な回路を用いることができる。周辺駆動回路には、トランジスタおよび容量素子等を用いることができる。周辺駆動回路が有するトランジスタは、画素230に含まれるトランジスタと同じ工程で形成することができる。
また、表示装置100は、各々が略平行に配設され、且つ、周辺回路領域232に含まれる回路によって電位が制御されるm本の配線236と、各々が略平行に配設され、且つ、周辺回路領域233に含まれる回路によって電位が制御されるn本の配線237と、を有する。
表示領域235はマトリクス状に配設された複数の画素230を有する。赤色光を制御する画素230、緑色光を制御する画素230、および青色光を制御する画素230をまとめて1つの画素240として機能させ、それぞれの画素230の発光量(発光輝度)を制御することで、フルカラー表示を実現することができる。よって、当該3つの画素230はそれぞれが副画素として機能する。すなわち、3つの副画素は、それぞれが赤色光、緑色光、または青色光の、発光量などを制御する(図19B1参照。)。なお、3つの副画素それぞれが制御する光の色は、赤(R)、緑(G)、青(B)の組み合わせに限らず、シアン(C)、マゼンタ(M)、黄(Y)であってもよい(図19B2参照。)。
また、4つの副画素をまとめて1つの画素として機能させてもよい。例えば、赤色光、緑色光、青色光をそれぞれ制御する3つの副画素に、白色光を制御する副画素を加えてもよい(図19B3参照。)。白色光を制御する副画素を加えることで、表示領域の輝度を高めることができる。また、赤色光、緑色光、青色光をそれぞれ制御する3つの副画素に、黄色光を制御する副画素を加えてもよい(図19B4参照。)。また、シアン色光、マゼンタ色光、黄色光をそれぞれ制御する3つの副画素に、白色光を制御する副画素を加えてもよい(図19B5参照。)。
1つの画素として機能させる副画素の数を増やし、赤、緑、青、シアン、マゼンタ、および黄などの光を制御する副画素を適宜組み合わせて用いることにより、中間調の再現性を高めることができる。よって、表示品位を高めることができる。
また、本発明の一態様の表示装置は、さまざまな規格の色域を再現することができる。例えば、テレビ放送で使われるPAL(Phase Alternating Line)規格およびNTSC(National Television System Committee)規格、パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、プリンタなどの電子機器に用いる表示装置で広く使われているsRGB(standard RGB)規格およびAdobe RGB規格、HDTV(High Definition Television、ハイビジョンともいう)で使われるITU−R BT.709(International Telecommunication Union Radiocommunication Sector Broadcasting Service(Television) 709)規格、デジタルシネマ映写で使われるDCI−P3(Digital Cinema Initiatives P3)規格、UHDTV(Ultra High Definition Television、スーパーハイビジョンともいう)で使われるITU−R BT.2020(REC.2020(Recommendation 2020))規格などの色域を再現することができる。
また、画素240を1920×1080のマトリクス状に配置すると、いわゆるフルハイビジョン(「2K解像度」、「2K1K」、または「2K」などとも言われる。)の解像度でフルカラー表示可能な表示装置100を実現することができる。また、例えば、画素240を3840×2160のマトリクス状に配置すると、いわゆるウルトラハイビジョン(「4K解像度」、「4K2K」、または「4K」などとも言われる。)の解像度でフルカラー表示可能な表示装置100を実現することができる。また、例えば、画素240を7680×4320のマトリクス状に配置すると、いわゆるスーパーハイビジョン(「8K解像度」、「8K4K」、または「8K」などとも言われる。)の解像度でフルカラー表示可能な表示装置100を実現することができる。画素240を増やすことで、16Kまたは32Kの解像度でフルカラー表示可能な表示装置100を実現することも可能である。
<画素230の回路構成例>
図20Aは、画素230の回路構成例を示す図である。画素230は、画素回路431および表示素子432を有する。
各配線236は、表示領域235においてm行n列に配設された画素回路431のうち、いずれかの行に配設されたn個の画素回路431と電気的に接続される。また、各配線237は、m行n列に配設された画素回路431のうち、いずれかの列に配設されたm個の画素回路431に電気的に接続される。m、nは、ともに1以上の整数である。
画素回路431は、トランジスタ436と、容量素子433と、トランジスタ251と、トランジスタ434と、を有する。また、画素回路431は、表示素子432と電気的に接続されている。
トランジスタ436のソース電極およびドレイン電極の一方は、データ信号(「ビデオ信号」ともいう。)が与えられる配線(以下、信号線DL_nという)に電気的に接続される。さらに、トランジスタ436のゲート電極は、ゲート信号が与えられる配線(以下、走査線GL_mという)に電気的に接続される。信号線DL_nと走査線GL_mはそれぞれ配線237と配線236に相当する。
トランジスタ436は、データ信号のノード435への書き込みを制御する機能を有する。
容量素子433の一対の電極の一方は、ノード435に電気的に接続され、他方は、ノード437に電気的に接続される。また、トランジスタ436のソース電極およびドレイン電極の他方は、ノード435に電気的に接続される。
容量素子433は、ノード435に書き込まれたデータを保持する保持容量としての機能を有する。
トランジスタ251のソース電極およびドレイン電極の一方は、電位供給線VL_aに電気的に接続され、他方はノード437に電気的に接続される。さらに、トランジスタ251のゲート電極は、ノード435に電気的に接続される。
トランジスタ434のソース電極およびドレイン電極の一方は、電位供給線V0に電気的に接続され、他方はノード437に電気的に接続される。さらに、トランジスタ434のゲート電極は、走査線GL_mに電気的に接続される。
表示素子432のアノードまたはカソードの一方は、電位供給線VL_bに電気的に接続され、他方は、ノード437に電気的に接続される。
表示素子432としては、例えば有機エレクトロルミネセンス素子(有機EL素子ともいう)などを用いることができる。ただし、表示素子432は、これに限定されず、例えば無機材料からなる無機EL素子を用いても良い。なお、「有機EL素子」と「無機EL素子」をまとめて「EL素子」と呼ぶ場合がある。
EL素子の発光色は、EL素子を構成する材料によって、白、赤、緑、青、シアン、マゼンタ、または黄などとすることができる。
カラー表示を実現する方法としては、発光色が白色の表示素子432と着色層を組み合わせて行う方法と、画素毎に発光色の異なる表示素子432を設ける方法がある。前者の方法は後者の方法よりも生産性が高い。一方、後者の方法では画素毎に表示素子432を作り分ける必要があるため、前者の方法よりも生産性が劣る。ただし、後者の方法では、前者の方法よりも色純度の高い発光色を得ることができる。後者の方法に加えて、表示素子432にマイクロキャビティ構造を付与することにより色純度をさらに高めることができる。
表示素子432には低分子系化合物および高分子系化合物のいずれを用いることもでき、無機化合物を含んでいてもよい。表示素子432を構成する層は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。
表示素子432は、量子ドットなどの無機化合物を有していてもよい。例えば、量子ドットを発光層に用いることで、発光材料として機能させることもできる。
なお、電源電位としては、例えば相対的に高電位側の電位または低電位側の電位を用いることができる。高電位側の電源電位を高電源電位(「VDD」ともいう)といい、低電位側の電源電位を低電源電位(「VSS」ともいう)という。また、接地電位を高電源電位または低電源電位として用いることもできる。例えば高電源電位が接地電位の場合には、低電源電位は接地電位より低い電位であり、低電源電位が接地電位の場合には、高電源電位は接地電位より高い電位である。
例えば、電位供給線VL_aまたは電位供給線VL_bの一方には、高電源電位VDDが与えられ、他方には、低電源電位VSSが与えられる。
画素回路431を有する表示装置では、周辺駆動回路に含まれる回路によって各行の画素回路431を順次選択し、トランジスタ436、およびトランジスタ434をオン状態にしてデータ信号をノード435に書き込む。
ノード435にデータが書き込まれた画素回路431は、トランジスタ436、およびトランジスタ434がオフ状態になることで保持状態になる。さらに、ノード435に書き込まれたデータの電位に応じてトランジスタ251のソース電極とドレイン電極の間に流れる電流量が制御され、表示素子432は、流れる電流量に応じた輝度で発光する。これを行毎に順次行うことにより、画像を表示できる。
図20Bに、図20Aに示した画素230の回路構成の変形例を示す。図20Bに示す回路構成は、図20Aに示した回路構成からトランジスタ434および電位供給線V0を除いた構成を有する。その他の構成については、図20Aに示す回路構成の説明を参酌すれば理解できる。よって、説明の繰り返しを低減するため、図20Bに示す回路構成の詳細な説明は省略する。
また、画素回路431を構成するトランジスタの一部または全部を、バックゲートを有するトランジスタで構成してもよい。例えば、図20Cに示すように、トランジスタ436にバックゲートを有するトランジスタを用いて、バックゲートとゲートを電気的に接続してもよい。また、図20Cに示すトランジスタ251のように、バックゲートとトランジスタのソースまたはドレインの一方を電気的に接続してもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態などに記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様である表示装置に用いることができる発光素子(発光デバイスともいう)について説明する。
<発光素子の構成例>
図21Aに示すように、発光素子170は、一対の電極(電極171、電極173)の間に、EL層172を有する。EL層172は、層4420、発光層4411、層4430などの複数の層で構成することができる。層4420は、例えば電子注入性の高い物質を含む層(電子注入層)および電子輸送性の高い物質を含む層(電子輸送層)などを有することができる。発光層4411は、例えば発光性の化合物を有する。層4430は、例えば正孔注入性の高い物質を含む層(正孔注入層)および正孔輸送性の高い物質を含む層(正孔輸送層)を有することができる。
一対の電極間に設けられた層4420、発光層4411および層4430を有する構成は単一の発光ユニットとして機能することができ、本明細書などでは図21Aの構成をシングル構造と呼ぶ。
また、図21Bは、図21Aに示す発光素子170が有するEL層172の変形例である。具体的には、図21Bに示す発光素子170は、電極171上の層4430−1と、層4430−1上の層4430−2と、層4430−2上の発光層4411と、発光層4411上の層4420−1と、層4420−1上の層4420−2と、層4420−2上の電極173と、を有する。例えば、電極171を陽極とし、電極173を陰極とした場合、層4430−1が正孔注入層として機能し、層4430−2が正孔輸送層として機能し、層4420−1が電子輸送層として機能し、層4420−2が電子注入層として機能する。または、電極171を陰極とし、電極173を陽極とした場合、層4430−1が電子注入層として機能し、層4430−2が電子輸送層として機能し、層4420−1が正孔輸送層として機能し、層4420−2が正孔注入層として機能する。このような層構造とすることで、発光層4411に効率よくキャリアを注入し、発光層4411内におけるキャリアの再結合の効率を高めることが可能となる。
なお、図21Cに示すように層4420と層4430との間に複数の発光層(発光層4411、4412、4413)が設けられる構成も、シングル構造の一例である。
また、図21Dに示すように、複数の発光ユニット(EL層172a、EL層172b)が中間層(電荷発生層)4440を介して直列に接続された構成を、本明細書などではタンデム構造またはスタック構造と呼ぶ。なお、タンデム構造とすることで、高輝度発光が可能な発光素子が実現できる。
発光素子の発光色は、EL層172を構成する材料によって、赤、緑、青、シアン、マゼンタ、黄または白などとすることができる。また、発光素子にマイクロキャビティ構造を付与することにより色純度をさらに高めることができる。
発光層には、R(赤)、G(緑)、B(青)、Y(黄)、O(橙)などの発光を示す発光物質を2以上含んでもよい。白色の光を発する発光素子は、発光層に2種類以上の発光物質を含む構成とすることが好ましい。白色発光を得るには、2以上の発光物質の各々の発光が補色の関係となるような発光物質を選択すればよい。例えば、第1の発光層の発光色と第2の発光層の発光色を補色の関係になるようにすることで、発光素子全体として白色発光する発光素子を得ることができる。また、発光層を3つ以上有する発光素子の場合も同様である。
発光層には、R(赤)、G(緑)、B(青)、Y(黄)、O(橙)等の発光を示す発光物質を2以上含むことが好ましい。または、発光物質が2以上有し、それぞれの発光物質の発光は、R、G、Bのうち2以上の色のスペクトル成分を含むことが好ましい。
本実施の形態は、他の実施の形態などに記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る表示装置に用いることができるトランジスタの構成例について説明する。
<トランジスタの構成例1>
トランジスタの構造の一例として、トランジスタ70Aについて、図22A乃至図22Cを用いて説明する。
図22Aは、トランジスタ70Aの上面図である。また、図22Bは、図22AにX1−X2の一点鎖線で示す部位の断面図であり、トランジスタ70Aのチャネル長方向の断面図でもある。また、図22Cは、図22AにY1−Y2の一点鎖線で示す部位の断面図であり、トランジスタ70Aのチャネル幅方向の断面図でもある。なお、図22Aの上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。
図22に示すように、トランジスタ70Aは、基板(図示しない。)の上に配置された金属酸化物330aと、金属酸化物330aの上に配置された金属酸化物330bと、金属酸化物330bの上に、互いに離隔して配置された導電体242a、及び導電体242bと、導電体242a及び導電体242b上に配置され、導電体242aと導電体242bの間に開口が形成された絶縁体280と、開口の中に配置された導電体260と、金属酸化物330b、導電体242a、導電体242b、及び絶縁体280と、導電体260と、の間に配置された絶縁体250と、金属酸化物330b、導電体242a、導電体242b、及び絶縁体280と、絶縁体250と、の間に配置された金属酸化物330cと、を有する。ここで、図22B及び図22Cに示すように、導電体260の上面は、絶縁体250、絶縁体254、金属酸化物330c、及び絶縁体280の上面と略一致することが好ましい。なお、以下において、金属酸化物330a、金属酸化物330b、及び金属酸化物330cをまとめて金属酸化物330という場合がある。また、導電体242a及び導電体242bをまとめて導電体242という場合がある。
図22に示すトランジスタ70Aでは、導電体242a及び導電体242bの導電体260側の側面が、概略垂直な形状を有している。なお、図22に示すトランジスタ70Aは、これに限られるものではなく、導電体242a及び導電体242bの側面と底面がなす角が、10°以上80°以下、好ましくは、30°以上60°以下としてもよい。また、導電体242a及び導電体242bの対向する側面が、複数の面を有していてもよい。
図22に示すように、絶縁体224、金属酸化物330a、金属酸化物330b、導電体242a、導電体242b、及び金属酸化物330cと、絶縁体280と、の間に絶縁体254が配置されることが好ましい。ここで、絶縁体254は、図22B及び図22Cに示すように、金属酸化物330cの側面、導電体242aの上面と側面、導電体242bの上面と側面、金属酸化物330a及び金属酸化物330bの側面、並びに絶縁体224の上面に接することが好ましい。
なお、トランジスタ70Aでは、チャネルが形成される領域(以下、チャネル形成領域ともいう。)と、その近傍において、金属酸化物330a、金属酸化物330b、及び金属酸化物330cの3層を積層する構成について示しているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、金属酸化物330bと金属酸化物330cの2層構造、又は4層以上の積層構造を設ける構成にしてもよい。また、トランジスタ70Aでは、導電体260を2層の積層構造として示しているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、導電体260が、単層構造であってもよいし、3層以上の積層構造であってもよい。また、金属酸化物330a、金属酸化物330b、及び金属酸化物330cのそれぞれが2層以上の積層構造を有していてもよい。
例えば、金属酸化物330cが第1の金属酸化物と、第1の金属酸化物上の第2の金属酸化物からなる積層構造を有する場合、第1の金属酸化物は、金属酸化物330bと同様の組成を有し、第2の金属酸化物は、金属酸化物330aと同様の組成を有することが好ましい。
ここで、導電体260は、トランジスタのゲート電極として機能し、導電体242a及び導電体242bは、それぞれソース電極又はドレイン電極として機能する。上記のように、導電体260は、絶縁体280の開口、及び導電体242aと導電体242bに挟まれた領域に埋め込まれるように形成される。ここで、導電体260、導電体242a及び導電体242bの配置は、絶縁体280の開口に対して、自己整合的に選択される。つまり、トランジスタ70Aにおいて、ゲート電極を、ソース電極とドレイン電極の間に、自己整合的に配置させることができる。よって、導電体260を位置合わせのマージンを設けることなく形成することができるため、トランジスタ70Aの占有面積の縮小を図ることができる。これにより、表示装置を高精細にすることができる。また、表示装置を狭額縁にすることができる。
図22に示すように、導電体260は、絶縁体250の内側に設けられた導電体260aと、導電体260aの内側に埋め込まれるように設けられた導電体260bと、を有することが好ましい。
トランジスタ70Aは、基板(図示しない。)の上に配置された絶縁体214と、絶縁体214の上に配置された絶縁体216と、絶縁体216に埋め込まれるように配置された導電体205と、絶縁体216と導電体205の上に配置された絶縁体222と、絶縁体222の上に配置された絶縁体224と、を有することが好ましい。絶縁体224の上に金属酸化物330aが配置されることが好ましい。
トランジスタ70Aの上に、層間膜として機能する絶縁体274、及び絶縁体281が配置されることが好ましい。ここで、絶縁体274は、導電体260、絶縁体250、絶縁体254、金属酸化物330c、及び絶縁体280の上面に接して配置されることが好ましい。
絶縁体222、絶縁体254、及び絶縁体274は、水素(例えば、水素原子、水素分子等)の少なくとも一の拡散を抑制する機能を有することが好ましい。例えば、絶縁体222、絶縁体254、及び絶縁体274は、絶縁体224、絶縁体250、及び絶縁体280より水素透過性が低いことが好ましい。また、絶縁体222、及び絶縁体254は、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子等の少なくとも一)の拡散を抑制する機能を有することが好ましい。例えば、絶縁体222、及び絶縁体254は、絶縁体224、絶縁体250、及び絶縁体280より酸素透過性が低いことが好ましい。
ここで、絶縁体224、金属酸化物330、及び絶縁体250は、絶縁体280及び絶縁体281と、絶縁体254、及び絶縁体274によって離隔されている。ゆえに、絶縁体224、金属酸化物330、及び絶縁体250に、絶縁体280及び絶縁体281に含まれる水素等の不純物、又は過剰な酸素が、絶縁体224、金属酸化物330a、金属酸化物330b、及び絶縁体250に混入することを抑制できる。
トランジスタ70Aと電気的に接続し、プラグとして機能する導電体340(導電体340a、及び導電体340b)が設けられることが好ましい。なお、プラグとして機能する導電体340の側面に接して絶縁体241(絶縁体241a、及び絶縁体241b)が設けられる。つまり、絶縁体254、絶縁体280、絶縁体274、及び絶縁体281の開口の内壁に接して絶縁体241が設けられる。また、絶縁体241の側面に接して導電体340の第1の導電体が設けられ、さらに内側に導電体340の第2の導電体が設けられる構成にしてもよい。ここで、導電体340の上面の高さと、絶縁体281の上面の高さは同程度にできる。なお、トランジスタ70Aでは、導電体340の第1の導電体及び導電体340の第2の導電体を積層する構成について示しているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、導電体340を単層、又は3層以上の積層構造として設ける構成にしてもよい。構造体が積層構造を有する場合、形成順に序数を付与し、区別する場合がある。
トランジスタ70Aは、チャネル形成領域を含む金属酸化物330(金属酸化物330a、金属酸化物330b、及び金属酸化物330c)に、酸化物半導体として機能する金属酸化物(以下、酸化物半導体ともいう。)を用いることが好ましい。例えば、金属酸化物330のチャネル形成領域となる金属酸化物として、バンドギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上のものを用いることが好ましい。
上記金属酸化物として、少なくともインジウム(In)又は亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。特に、インジウム(In)及び亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。また、これらに加えて、元素Mが含まれていることが好ましい。元素Mとして、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、スズ(Sn)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、ゲルマニウム(Ge)、ジルコニウム(Zr)、モリブデン(Mo)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、マグネシウム(Mg)又はコバルト(Co)の一以上を用いることができる。特に、元素Mは、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、又はスズ(Sn)の一以上とすることが好ましい。また、元素Mは、Ga及びSnのいずれか一方又は双方を有することがさらに好ましい。
また、図22Bに示すように、金属酸化物330bは、導電体242と重ならない領域の膜厚が、導電体242と重なる領域の膜厚より薄くなる場合がある。これは、導電体242a及び導電体242bを形成する際に、金属酸化物330bの上面の一部を除去することにより形成される。金属酸化物330bの上面には、導電体242となる導電膜を成膜した際に、当該導電膜との界面近傍に抵抗の低い領域が形成される場合がある。このように、金属酸化物330bの上面の導電体242aと導電体242bの間に位置する、抵抗の低い領域を除去することにより、当該領域にチャネルが形成されることを防ぐことができる。
本発明の一態様により、サイズが小さいトランジスタを有し、精細度が高い表示装置を提供することができる。又は、オン電流が大きいトランジスタを有し、輝度が高い表示装置を提供することができる。又は、動作が速いトランジスタを有し、動作が速い表示装置を提供することができる。又は、電気特性が安定したトランジスタを有し、信頼性が高い表示装置を提供することができる。又は、オフ電流が小さいトランジスタを有し、消費電力が低い表示装置を提供することができる。
本発明の一態様である表示装置に用いることができるトランジスタ70Aの詳細な構成について説明する。
導電体205は、金属酸化物330、及び導電体260と、重なる領域を有するように配置する。また、導電体205は、絶縁体216に埋め込まれて設けることが好ましい。
導電体205は、導電体205a、導電体205b、及び導電体205cを有する。導電体205aは、絶縁体216に設けられた開口の底面及び側壁に接して設けられる。導電体205bは、導電体205aに形成された凹部に埋め込まれるように設けられる。ここで、導電体205bの上面は、導電体205aの上面及び絶縁体216の上面より低くなる。導電体205cは、導電体205bの上面、及び導電体205aの側面に接して設けられる。ここで、導電体205cの上面の高さは、導電体205aの上面の高さ及び絶縁体216の上面の高さと略一致する。つまり、導電体205bは、導電体205a及び導電体205cに包み込まれる構成になる。
導電体205a及び導電体205cは、水素原子、水素分子、水分子、窒素原子、窒素分子、酸化窒素分子(NO、NO、NO等)、銅原子等の不純物の拡散を抑制する機能を有する導電性材料を用いることが好ましい。又は、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子等の少なくとも一)の拡散を抑制する機能を有する導電性材料を用いることが好ましい。
導電体205a及び導電体205cに、水素の拡散を低減する機能を有する導電性材料を用いることにより、導電体205bに含まれる水素等の不純物が、絶縁体224等を介して、金属酸化物330に拡散することを抑制できる。また、導電体205a及び導電体205cに、酸素の拡散を抑制する機能を有する導電性材料を用いることにより、導電体205bが酸化されて導電率が低下することを抑制することができる。酸素の拡散を抑制する機能を有する導電性材料としては、例えば、チタン、窒化チタン、タンタル、窒化タンタル、ルテニウム、酸化ルテニウム等を用いることが好ましい。したがって、導電体205aとしては、上記導電性材料を単層又は積層とすればよい。例えば、導電体205aは、窒化チタンを用いればよい。
また、導電体205bは、タングステン、銅、又はアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることが好ましい。例えば、導電体205bは、タングステンを用いればよい。
ここで、導電体260は、第1のゲート(トップゲートともいう。)電極として機能する場合がある。また、導電体205は、第2のゲート(ボトムゲートともいう。)電極として機能する場合がある。その場合、導電体205に印加する電位を、導電体260に印加する電位と連動させず、独立して変化させることで、トランジスタ70AのVthを制御することができる。特に、導電体205に負の電位を印加することにより、トランジスタ70AのVthを0Vより大きくし、オフ電流を小さくすることが可能となる。したがって、導電体205に負の電位を印加したほうが、印加しない場合よりも、導電体260に印加する電位が0Vのときのドレイン電流を小さくすることができる。
導電体205は、金属酸化物330におけるチャネル形成領域よりも、大きく設けるとよい。特に、図22Cに示すように、導電体205は、金属酸化物330のチャネル幅方向と交わる端部よりも外側の領域においても、延伸していることが好ましい。つまり、金属酸化物330のチャネル幅方向における側面の外側において、導電体205と、導電体260とは、絶縁体を介して重畳していることが好ましい。
上記構成を有することで、第1のゲート電極としての機能を有する導電体260の電界と、第2のゲート電極としての機能を有する導電体205の電界によって、金属酸化物330のチャネル形成領域を電気的に取り囲むことができる。
図22Cに示すように、導電体205は延伸させて、配線としても機能させている。ただし、これに限られることなく、導電体205の下に、配線として機能する導電体を設ける構成にしてもよい。
絶縁体214は、水又は水素等の不純物が、基板側からトランジスタ70Aに混入することを抑制するバリア絶縁膜として機能することが好ましい。したがって、絶縁体214は、水素原子、水素分子、水分子、窒素原子、窒素分子、酸化窒素分子(NO、NO、NO等)、銅原子等の不純物の拡散を抑制する機能を有する(上記不純物が透過しにくい。)絶縁性材料を用いることが好ましい。又は、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子等の少なくとも一)の拡散を抑制する機能を有する(上記酸素が透過しにくい。)絶縁性材料を用いることが好ましい。
例えば、絶縁体214として、酸化アルミニウム又は窒化シリコン等を用いることが好ましい。これにより、水又は水素等の不純物が絶縁体214よりも基板側からトランジスタ70A側に拡散することを抑制できる。又は、絶縁体224等に含まれる酸素が、絶縁体214よりも基板側に、拡散することを抑制できる。
層間膜として機能する絶縁体216、絶縁体280、及び絶縁体281は、絶縁体214よりも誘電率が低いことが好ましい。誘電率が低い材料を層間膜とすることで、配線間に生じる寄生容量を低減することができる。例えば、絶縁体216、絶縁体280、及び絶縁体281として、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、フッ素を添加した酸化シリコン、炭素を添加した酸化シリコン、炭素及び窒素を添加した酸化シリコン、又は空孔を有する酸化シリコン等を適宜用いればよい。
絶縁体222及び絶縁体224は、ゲート絶縁体としての機能を有する。
ここで、金属酸化物330と接する絶縁体224は、加熱により酸素を脱離することが好ましい。本明細書では、加熱により離脱する酸素を過剰酸素ということがある。例えば、絶縁体224は、酸化シリコン又は酸化窒化シリコン等を適宜用いればよい。酸素を含む絶縁体を金属酸化物330に接して設けることにより、金属酸化物330中の酸素欠損を低減し、トランジスタ70Aの信頼性を向上させることができる。
絶縁体224として、具体的には、加熱により一部の酸素が脱離する酸化物材料を用いることが好ましい。加熱により酸素を脱離する酸化物とは、TDS(Thermal Desorption Spectroscopy)分析にて、酸素原子に換算しての酸素の脱離量が1.0×1018atoms/cm以上、好ましくは1.0×1019atoms/cm以上、さらに好ましくは2.0×1019atoms/cm以上、又は3.0×1020atoms/cm以上である酸化物膜である。なお、上記TDS分析時における膜の表面温度は、100℃以上700℃以下、又は100℃以上400℃以下の範囲が好ましい。
図22Cに示すように、絶縁体224は、絶縁体254と重ならず、且つ金属酸化物330bと重ならない領域の膜厚が、それ以外の領域の膜厚より薄くなる場合がある。絶縁体224において、絶縁体254と重ならず、且つ金属酸化物330bと重ならない領域の膜厚は、上記酸素を十分に拡散できる膜厚であることが好ましい。
絶縁体222は、絶縁体214等と同様に、水又は水素等の不純物が、基板側からトランジスタ70Aに混入することを抑制するバリア絶縁膜として機能することが好ましい。例えば、絶縁体222は、絶縁体224より水素透過性が低いことが好ましい。絶縁体222、絶縁体254、及び絶縁体274によって、絶縁体224、金属酸化物330、及び絶縁体250等を囲むことにより、外方から水又は水素等の不純物がトランジスタ70Aに侵入することを抑制することができる。
さらに、絶縁体222は、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子等の少なくとも一)の拡散を抑制する機能を有する(上記酸素が透過しにくい。)ことが好ましい。例えば、絶縁体222は、絶縁体224より酸素透過性が低いことが好ましい。絶縁体222が、酸素又は不純物の拡散を抑制する機能を有することで、金属酸化物330が有する酸素が、基板側へ拡散することを低減でき、好ましい。また、導電体205が、絶縁体224が有する酸素、又は金属酸化物330が有する酸素と反応することを抑制することができる。
絶縁体222は、絶縁性材料であるアルミニウム及びハフニウムの一方又は双方の酸化物を含む絶縁体を用いるとよい。アルミニウム及びハフニウムの一方又は双方の酸化物を含む絶縁体として、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウム及びハフニウムを含む酸化物(ハフニウムアルミネート)等を用いることが好ましい。このような材料を用いて絶縁体222を形成した場合、絶縁体222は、金属酸化物330からの酸素の放出、及びトランジスタ70Aの周辺部から金属酸化物330への水素等の不純物の混入を抑制する層として機能する。
又は、これらの絶縁体に、例えば、酸化アルミニウム、酸化ビスマス、酸化ゲルマニウム、酸化ニオブ、酸化シリコン、酸化チタン、酸化タングステン、酸化イットリウム、酸化ジルコニウムを添加してもよい。又はこれらの絶縁体を窒化処理してもよい。上記の絶縁体に酸化シリコン、酸化窒化シリコン又は窒化シリコンを積層して用いてもよい。
絶縁体222は、例えば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)又は(Ba,Sr)TiO(BST)等のいわゆるhigh−k材料を含む絶縁体を単層又は積層で用いてもよい。トランジスタの微細化、及び高集積化が進むと、ゲート絶縁体の薄膜化により、リーク電流等の問題が生じる場合がある。ゲート絶縁体として機能する絶縁体にhigh−k材料を用いることで、物理膜厚を保ちながら、トランジスタ動作時のゲート電位の低減が可能となる。
なお、絶縁体222、及び絶縁体224が、2層以上の積層構造を有していてもよい。その場合、同じ材料からなる積層構造に限定されず、異なる材料からなる積層構造でもよい。例えば、絶縁体222の下に絶縁体224と同様の絶縁体を設ける構成にしてもよい。
金属酸化物330は、金属酸化物330aと、金属酸化物330a上の金属酸化物330bと、金属酸化物330b上の金属酸化物330cと、を有する。金属酸化物330b下に金属酸化物330aを有することで、金属酸化物330aよりも下方に形成された構造物から、金属酸化物330bへの不純物の拡散を抑制することができる。また、金属酸化物330b上に金属酸化物330cを有することで、金属酸化物330cよりも上方に形成された構造物から、金属酸化物330bへの不純物の拡散を抑制することができる。
なお、金属酸化物330は、各金属原子の原子数比が異なる複数の酸化物層の積層構造を有することが好ましい。例えば、金属酸化物330が、少なくともインジウム(In)と、元素Mと、を含む場合、金属酸化物330aを構成する全元素の原子数に対する、金属酸化物330aに含まれる元素Mの原子数の割合が、金属酸化物330bを構成する全元素の原子数に対する、金属酸化物330bに含まれる元素Mの原子数の割合より高いことが好ましい。また、金属酸化物330aに含まれる元素Mの、Inに対する原子数比が、金属酸化物330bに含まれる元素Mの、Inに対する原子数比より大きいことが好ましい。ここで、金属酸化物330cは、金属酸化物330a又は金属酸化物330bに用いることができる金属酸化物を用いることができる。
金属酸化物330a及び金属酸化物330cの伝導帯下端のエネルギーが、金属酸化物330bの伝導帯下端のエネルギーより高くなることが好ましい。また、言い換えると、金属酸化物330a及び金属酸化物330cの電子親和力が、金属酸化物330bの電子親和力より小さいことが好ましい。この場合、金属酸化物330cは、金属酸化物330aに用いることができる金属酸化物を用いることが好ましい。具体的には、金属酸化物330cを構成する全元素の原子数に対する、金属酸化物330cに含まれる元素Mの原子数の割合が、金属酸化物330bを構成する全元素の原子数に対する、金属酸化物330bに含まれる元素Mの原子数の割合より高いことが好ましい。また、金属酸化物330cに含まれる元素Mの、Inに対する原子数比が、金属酸化物330bに含まれる元素Mの、Inに対する原子数比より大きいことが好ましい。
ここで、金属酸化物330a、金属酸化物330b、及び金属酸化物330cの接合部において、伝導帯下端のエネルギー準位はなだらかに変化する。換言すると、金属酸化物330a、金属酸化物330b、及び金属酸化物330cの接合部における伝導帯下端のエネルギー準位は、連続的に変化又は連続接合するともいうことができる。このようにするためには、金属酸化物330aと金属酸化物330bとの界面、及び金属酸化物330bと金属酸化物330cとの界面において形成される混合層の欠陥準位密度を低くするとよい。
具体的には、金属酸化物330aと金属酸化物330b、金属酸化物330bと金属酸化物330cが、酸素以外に共通の元素を有する(主成分とする。)ことで、欠陥準位密度が低い混合層を形成することができる。例えば、金属酸化物330bがIn−Ga−Zn酸化物の場合、金属酸化物330a及び金属酸化物330cとして、In−Ga−Zn酸化物、Ga−Zn酸化物、酸化ガリウム等を用いてもよい。また、金属酸化物330cを積層構造としてもよい。例えば、In−Ga−Zn酸化物と、当該In−Ga−Zn酸化物上のGa−Zn酸化物との積層構造、又はIn−Ga−Zn酸化物と、当該In−Ga−Zn酸化物上の酸化ガリウムとの積層構造を用いることができる。別言すると、In−Ga−Zn酸化物と、Inを含まない酸化物との積層構造を、金属酸化物330cとして用いてもよい。
具体的には、金属酸化物330aとして、In:Ga:Zn=1:3:4[原子数比]、又は1:1:0.5[原子数比]の金属酸化物を用いればよい。また、金属酸化物330bとして、In:Ga:Zn=4:2:3[原子数比]、又は3:1:2[原子数比]の金属酸化物を用いればよい。また、金属酸化物330cとして、In:Ga:Zn=1:3:4[原子数比]、In:Ga:Zn=4:2:3[原子数比]、Ga:Zn=2:1[原子数比]、又はGa:Zn=2:5[原子数比]の金属酸化物を用いればよい。また、金属酸化物330cを積層構造とする場合の具体例として、In:Ga:Zn=4:2:3[原子数比]と、Ga:Zn=2:1[原子数比]との積層構造、In:Ga:Zn=4:2:3[原子数比]と、Ga:Zn=2:5[原子数比]との積層構造、In:Ga:Zn=4:2:3[原子数比]と、酸化ガリウムとの積層構造等が挙げられる。
このとき、キャリアの主たる経路は金属酸化物330bとなる。金属酸化物330a、金属酸化物330cを上述の構成とすることで、金属酸化物330aと金属酸化物330bとの界面、及び金属酸化物330bと金属酸化物330cとの界面における欠陥準位密度を低くすることができる。そのため、界面散乱によるキャリア伝導への影響が小さくなり、トランジスタ70Aは高いオン電流、及び高い周波数特性を得ることができる。なお、金属酸化物330cを積層構造とした場合、上述の金属酸化物330bと、金属酸化物330cとの界面における欠陥準位密度を低くする効果に加え、金属酸化物330cが有する構成元素が、絶縁体250側に拡散することを抑制することが期待される。より具体的には、金属酸化物330cを積層構造とし、積層構造の上方にInを含まない酸化物を位置させるため、絶縁体250側に拡散しうるInを抑制することができる。絶縁体250は、ゲート絶縁体として機能するため、Inが拡散した場合、トランジスタの特性不良となる。したがって、金属酸化物330cを積層構造とすることで、信頼性の高い表示装置を提供することが可能となる。
金属酸化物330b上には、ソース電極、及びドレイン電極として機能する導電体242(導電体242a、及び導電体242b)が設けられる。導電体242として、アルミニウム、クロム、銅、銀、金、白金、タンタル、ニッケル、チタン、モリブデン、タングステン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、マンガン、マグネシウム、ジルコニウム、ベリリウム、インジウム、ルテニウム、イリジウム、ストロンチウム、ランタンから選ばれた金属元素、又は上述した金属元素を成分とする合金か、上述した金属元素を組み合わせた合金等を用いることが好ましい。例えば、窒化タンタル、窒化チタン、タングステン、チタンとアルミニウムを含む窒化物、タンタルとアルミニウムを含む窒化物、酸化ルテニウム、窒化ルテニウム、ストロンチウムとルテニウムを含む酸化物、ランタンとニッケルを含む酸化物等を用いることが好ましい。また、窒化タンタル、窒化チタン、チタンとアルミニウムを含む窒化物、タンタルとアルミニウムを含む窒化物、酸化ルテニウム、窒化ルテニウム、ストロンチウムとルテニウムを含む酸化物、ランタンとニッケルを含む酸化物は、酸化しにくい導電性材料、又は、酸素を吸収しても導電性を維持する材料であるため、好ましい。
金属酸化物330と接するように上記導電体242を設けることで、金属酸化物330の導電体242近傍において、酸素濃度が低減する場合がある。また、金属酸化物330の導電体242近傍において、導電体242に含まれる金属と、金属酸化物330の成分とを含む金属化合物層が形成される場合がある。このような場合、金属酸化物330の導電体242近傍の領域において、キャリア密度が増加し、当該領域は、低抵抗領域となる。
ここで、導電体242aと導電体242bの間の領域は、絶縁体280の開口に重畳して形成される。これにより、導電体242aと導電体242bの間に導電体260を自己整合的に配置することができる。
絶縁体250は、ゲート絶縁体として機能する。絶縁体250は、金属酸化物330cの上面に接して配置することが好ましい。絶縁体250は、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、フッ素を添加した酸化シリコン、炭素を添加した酸化シリコン、炭素及び窒素を添加した酸化シリコン、空孔を有する酸化シリコンを用いることができる。特に、酸化シリコン、及び酸化窒化シリコンは熱に対し安定であるため好ましい。
絶縁体250は、絶縁体224と同様に、絶縁体250中の水又は水素等の不純物濃度が低減されていることが好ましい。絶縁体250の膜厚は、1nm以上20nm以下とするのが好ましい。
絶縁体250と導電体260との間に金属酸化物を設けてもよい。当該金属酸化物は、絶縁体250から導電体260への酸素拡散を抑制することが好ましい。これにより、絶縁体250の酸素による導電体260の酸化を抑制することができる。
当該金属酸化物は、ゲート絶縁体の一部としての機能を有する場合がある。したがって、絶縁体250に酸化シリコン又は酸化窒化シリコン等を用いる場合、当該金属酸化物は、比誘電率が高いhigh−k材料である金属酸化物を用いることが好ましい。ゲート絶縁体を、絶縁体250と当該金属酸化物との積層構造とすることで、熱に対して安定、且つ比誘電率の高い積層構造とすることができる。したがって、ゲート絶縁体の物理膜厚を保持したまま、トランジスタ動作時に印加するゲート電位の低減化が可能となる。また、ゲート絶縁体として機能する絶縁体の等価酸化膜厚(EOT)の薄膜化が可能となる。
具体的には、ハフニウム、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、タングステン、チタン、タンタル、ニッケル、ゲルマニウム、又は、マグネシウム等から選ばれた一種、又は二種以上が含まれた金属酸化物を用いることができる。特に、アルミニウム、又はハフニウムの一方又は双方の酸化物を含む絶縁体である、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウム及びハフニウムを含む酸化物(ハフニウムアルミネート)等を用いることが好ましい。
導電体260は、図22では2層構造として示しているが、単層構造でもよいし、3層以上の積層構造であってもよい。
導電体260aは、上述の、水素原子、水素分子、水分子、窒素原子、窒素分子、酸化窒素分子(NO、NO、NO等)、銅原子等の不純物の拡散を抑制する機能を有する導電体を用いることが好ましい。又は、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子等の少なくとも一)の拡散を抑制する機能を有する導電性材料を用いることが好ましい。
導電体260aが酸素の拡散を抑制する機能を持つことにより、絶縁体250に含まれる酸素により、導電体260bが酸化して導電率が低下することを抑制することができる。酸素の拡散を抑制する機能を有する導電性材料として、例えば、タンタル、窒化タンタル、ルテニウム、又は酸化ルテニウム等を用いることが好ましい。
導電体260bは、タングステン、銅、又はアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることが好ましい。また、導電体260は、配線としても機能するため、導電性が高い導電体を用いることが好ましい。例えば、タングステン、銅、又はアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることができる。また、導電体260bは積層構造としてもよく、例えば、チタン又は窒化チタンと上記導電性材料との積層構造としてもよい。
図22A及び図22Cに示すように、金属酸化物330bの導電体242と重ならない領域、言い換えると、金属酸化物330のチャネル形成領域において、金属酸化物330の側面が導電体260で覆うように配置されている。これにより、第1のゲート電極としての機能する導電体260の電界を、金属酸化物330の側面に作用させやすくなる。よって、トランジスタ70Aのオン電流を増大させ、周波数特性を向上させることができる。
絶縁体254は、絶縁体214等と同様に、水又は水素等の不純物が、絶縁体280側からトランジスタ70Aに混入することを抑制するバリア絶縁膜として機能することが好ましい。例えば、絶縁体254は、絶縁体224より水素透過性が低いことが好ましい。さらに、図22B及び図22Cに示すように、絶縁体254は、金属酸化物330cの側面、導電体242aの上面と側面、導電体242bの上面と側面、金属酸化物330a及び金属酸化物330bの側面、並びに絶縁体224の上面に接することが好ましい。このような構成にすることで、絶縁体280に含まれる水素が、導電体242a、導電体242b、金属酸化物330a、金属酸化物330b及び絶縁体224の上面又は側面から金属酸化物330に侵入することを抑制できる。
さらに、絶縁体254は、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子等の少なくとも一)の拡散を抑制する機能を有する(上記酸素が透過しにくい。)ことが好ましい。例えば、絶縁体254は、絶縁体280又は絶縁体224より酸素透過性が低いことが好ましい。
絶縁体254は、スパッタリング法を用いて成膜されることが好ましい。絶縁体254を、酸素を含む雰囲気でスパッタリング法を用いて成膜することで、絶縁体224の絶縁体254と接する領域近傍に酸素を添加することができる。これにより、当該領域から、絶縁体224を介して金属酸化物330中に酸素を供給することができる。ここで、絶縁体254が、上方への酸素の拡散を抑制する機能を有することで、酸素が金属酸化物330から絶縁体280へ拡散することを防ぐことができる。また、絶縁体222が、下方への酸素の拡散を抑制する機能を有することで、酸素が金属酸化物330から基板側へ拡散することを防ぐことができる。このようにして、金属酸化物330のチャネル形成領域に酸素が供給される。これにより、金属酸化物330の酸素欠損を低減し、トランジスタのノーマリーオン化を抑制することができる。
絶縁体254として、例えば、アルミニウム及びハフニウムの一方又は双方の酸化物を含む絶縁体を成膜するとよい。なお、アルミニウム及びハフニウムの一方又は双方の酸化物を含む絶縁体として、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウム及びハフニウムを含む酸化物(ハフニウムアルミネート)等を用いることが好ましい。
水素に対してバリア性を有する絶縁体254によって、絶縁体224、絶縁体250、及び金属酸化物330が覆うことで、絶縁体280は、絶縁体254によって、絶縁体224、金属酸化物330、及び絶縁体250と離隔されている。これにより、トランジスタ70Aの外方から水素等の不純物が浸入することを抑制できるため、トランジスタ70Aに良好な電気特性及び信頼性を与えることができる。
絶縁体280は、絶縁体254を介して、絶縁体224、金属酸化物330、及び導電体242上に設けられる。例えば、絶縁体280として、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、フッ素を添加した酸化シリコン、炭素を添加した酸化シリコン、炭素及び窒素を添加した酸化シリコン、又は空孔を有する酸化シリコン等を有することが好ましい。特に、酸化シリコン及び酸化窒化シリコンは、熱的に安定であるため好ましい。特に、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、空孔を有する酸化シリコン等の材料は、加熱により脱離する酸素を含む領域を容易に形成することができるため好ましい。
絶縁体280中の水又は水素等の不純物濃度が低減されていることが好ましい。また、絶縁体280の上面は、平坦化されていてもよい。
絶縁体274は、絶縁体214等と同様に、水又は水素等の不純物が、上方から絶縁体280に混入することを抑制するバリア絶縁膜として機能することが好ましい。絶縁体274として、例えば、絶縁体214、絶縁体254等に用いることができる絶縁体を用いればよい。
絶縁体274の上に、層間膜として機能する絶縁体281を設けることが好ましい。絶縁体281は、絶縁体224等と同様に、膜中の水又は水素等の不純物濃度が低減されていることが好ましい。
絶縁体281、絶縁体274、絶縁体280、及び絶縁体254に形成された開口に、導電体340a及び導電体340bを配置する。導電体340a及び導電体340bは、導電体260を挟んで対向して設ける。なお、導電体340a及び導電体340bの上面の高さは、絶縁体281の上面と、同一平面上としてもよい。
なお、絶縁体281、絶縁体274、絶縁体280、及び絶縁体254の開口の内壁に接して、絶縁体241aが設けられ、その側面に接して導電体340aの第1の導電体が形成されている。当該開口の底部の少なくとも一部には導電体242aが位置しており、導電体340aが導電体242aと接する。同様に、絶縁体281、絶縁体274、絶縁体280、及び絶縁体254の開口の内壁に接して、絶縁体241bが設けられ、その側面に接して導電体340bの第1の導電体が形成されている。当該開口の底部の少なくとも一部には導電体242bが位置しており、導電体340bが導電体242bと接する。
導電体340a及び導電体340bは、タングステン、銅、又はアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることが好ましい。また、導電体340a及び導電体340bは積層構造としてもよい。
導電体340を積層構造とする場合、金属酸化物330a、金属酸化物330b、導電体242、絶縁体254、絶縁体280、絶縁体274、絶縁体281と接する導電体には、上述の、水又は水素等の不純物の拡散を抑制する機能を有する導電体を用いることが好ましい。例えば、タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、ルテニウム、又は酸化ルテニウム等を用いることが好ましい。また、水又は水素等の不純物の拡散を抑制する機能を有する導電性材料は、単層又は積層で用いてもよい。当該導電性材料を用いることで、絶縁体280に添加された酸素が導電体340a及び導電体340bに吸収されることを抑制できる。また、絶縁体281より上層から水又は水素等の不純物が、導電体340a及び導電体340bを通じて金属酸化物330に混入することを抑制できる。
絶縁体241a及び絶縁体241bとして、例えば、絶縁体254等に用いることができる絶縁体を用いればよい。絶縁体241a及び絶縁体241bは、絶縁体254に接して設けられるため、絶縁体280等から水又は水素等の不純物が、導電体340a及び導電体340bを通じて金属酸化物330に混入することを抑制できる。また、絶縁体280に含まれる酸素が導電体340a及び導電体340bに吸収されることを抑制できる。
図示しないが、導電体340aの上面、及び導電体340bの上面に接して配線として機能する導電体を配置してもよい。配線として機能する導電体は、タングステン、銅、又はアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることが好ましい。また、当該導電体は、積層構造としてもよく、例えば、チタン又は窒化チタンと上記導電性材料との積層としてもよい。当該導電体は、絶縁体に設けられた開口に埋め込むように形成してもよい。
<トランジスタの構成例2>
トランジスタの構造の一例として、トランジスタ70Bについて、図23A、図23B、図23Cを用いて説明する。図23Aはトランジスタ70Bの上面図である。図23Bは、図23AにX1−X2の一点鎖線で示す部位の断面図であり、図23Cは、図23AにY1−Y2の一点鎖線で示す部位の断面図である。
図23A、図23B、図23Cに示すトランジスタ70Bは、絶縁層524上の導電層521と、導電層521上および絶縁層524上の絶縁層511と、絶縁層511上の半導体層531と、半導体層531上の絶縁層512と、絶縁層512上の導電層523と、絶縁層511上、半導体層531上、および導電層523上の絶縁層515を有する。なお、半導体層531は、導電層523と重なるチャネル形成領域531iと、絶縁層515と接するソース領域531sと、絶縁層515と接するドレイン領域531dと、を有する。半導体層531としては、例えば、金属酸化物の一種である酸化物半導体を用いることができる。なお、半導体層531を2層以上の積層構成にしてもよい。
また、絶縁層515は、窒素または水素を有する。絶縁層515と、ソース領域531sおよびドレイン領域531dと、が接することで、絶縁層515中の窒素または水素がソース領域531sおよびドレイン領域531d中に添加される。ソース領域531sおよびドレイン領域531dは、窒素または水素が添加されることで、キャリア密度が高くなる。
また、トランジスタ70Bは、絶縁層515に設けられた開口部536aを介してソース領域531sに電気的に接続される導電層522aを有してもよい。また、トランジスタ70Bは、絶縁層515に設けられた開口部536bを介してドレイン領域531dに電気的に接続される導電層522bを有してもよい。
絶縁層511は、第1のゲート絶縁層としての機能を有し、絶縁層512は、第2のゲート絶縁層としての機能を有する。また、絶縁層515は保護絶縁層としての機能を有する。
また、絶縁層512は、過剰酸素領域を有する。絶縁層512が過剰酸素領域を有することで、半導体層531が有するチャネル形成領域531i中に過剰酸素を供給することができる。よって、チャネル形成領域531iに形成されうる酸素欠損を過剰酸素により補償することができるため、信頼性の高い表示装置を提供することができる。
なお、半導体層531中に過剰酸素を供給させるためには、半導体層531の下方に形成される絶縁層511に過剰酸素を供給してもよい。この場合、絶縁層511中に含まれる過剰酸素は、半導体層531が有するソース領域531s、およびドレイン領域531dにも供給されうる。ソース領域531s、およびドレイン領域531d中に過剰酸素が供給されると、ソース領域531s、およびドレイン領域531dの抵抗が高くなる場合がある。
一方で、半導体層531の上方に形成される絶縁層512に過剰酸素を有する構成とすることで、チャネル形成領域531iにのみ選択的に過剰酸素を供給させることが可能となる。あるいは、チャネル形成領域531i、ソース領域531s、およびドレイン領域531dに過剰酸素を供給させたのち、ソース領域531sおよびドレイン領域531dのキャリア密度を選択的に高めることで、ソース領域531s、およびドレイン領域531dの抵抗が高くなることを抑制することができる。
また、半導体層531が有するソース領域531sおよびドレイン領域531dは、それぞれ、酸素欠損を形成する元素、または酸素欠損と結合する元素を有すると好ましい。当該酸素欠損を形成する元素、または酸素欠損と結合する元素としては、代表的には水素、ホウ素、炭素、窒素、フッ素、リン、硫黄、塩素、チタン、第18族元素等が挙げられる。また、第18族元素の代表例としては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、およびキセノン等がある。上記酸素欠損を形成する元素が、絶縁層515中に1つまたは複数含まれる場合、絶縁層515からソース領域531s、およびドレイン領域531dに拡散する、または不純物添加処理によりソース領域531s、およびドレイン領域531d中に添加される。
不純物元素が金属酸化物に添加されると、金属酸化物中の金属元素と酸素の結合が切断され、酸素欠損が形成される。または、不純物元素が金属酸化物に添加されると、金属酸化物中の金属元素と結合していた酸素が不純物元素と結合し、金属元素から酸素が脱離され、酸素欠損が形成される。これらの結果、金属酸化物においてキャリア密度が増加し、導電性が高くなる。
また、導電層521は、第1のゲートとしての機能を有し、導電層523は、第2のゲートとしての機能を有し、導電層522aは、ソースとしての機能を有し、導電層522bは、ドレインとしての機能を有する。
また、図23Cに示すように、絶縁層511および絶縁層512には開口部537が設けられる。また、導電層521は、開口部537を介して、導電層523と電気的に接続される。よって、導電層521と導電層523には、同じ電位が与えられる。なお、開口部537を設けずに、導電層521と、導電層523と、に異なる電位を与えてもよい。または、開口部537を設けずに、導電層521を遮光膜として用いてもよい。例えば、導電層521を遮光性の材料により形成することで、チャネル形成領域531iに照射される下方からの光を抑制することができる。
また、図23B、図23Cに示すように、半導体層531は、第1のゲートとしての機能を有する導電層521と、第2のゲートとしての機能を有する導電層523のそれぞれと対向するように位置し、2つのゲートとしての機能を有する導電層に挟まれている。
また、トランジスタ70Bもトランジスタ70Aと同様にS−channel構造をとる。このような構成を有することで、トランジスタ70Bに含まれる半導体層531を、第1のゲートとしての機能を有する導電層521および第2のゲートとしての機能を有する導電層523の電界によって電気的に取り囲むことができる。
トランジスタ70Bは、S−channel構造を有するため、導電層521または導電層523によってチャネルを誘起させるための電界を効果的に半導体層531に印加することができる。これにより、トランジスタ70Bの電流駆動能力が向上し、高いオン電流特性を得ることが可能となる。また、オン電流を高くすることが可能であるため、トランジスタ70Bを微細化することが可能となる。また、トランジスタ70Bは、導電層521、および導電層523によって、半導体層531が取り囲まれた構造を有するため、トランジスタ70Bの機械的強度を高めることができる。
なお、トランジスタ70Bを、導電層523の半導体層531に対する位置、または導電層523の形成方法から、TGSA(Top Gate Self Align)型のFETと呼称してもよい。
また、トランジスタ70Bにおいて、絶縁層512が導電層523と重なる部分にのみ設けられているが、これに限られることなく、絶縁層512が半導体層531を覆う構成にすることもできる。また、導電層521を設けない構成にすることもできる。
また、絶縁層512と導電層523の間に酸化アルミニウム層を設けてもよい。酸化アルミニウム層を設けることにより、絶縁層512に含まれる過剰酸素が導電層523側に拡散しにくくすることができる。
また、導電層523は、少なくとも絶縁層512と接する領域が、酸素が拡散しにくい材料で構成されていることが好ましい。このような材料としては、アルミニウム、モリブデンなどがある。例えば、導電層523を、絶縁層512側にアルミニウムを設け、その上にチタンを設けた2層の積層構造としてもよい。また、導電層523を、絶縁層512側にモリブデンを設け、その上にアルミニウムとチタンを設けた3層の積層構造としてもよい。
<トランジスタの構成例3>
トランジスタの構造の一例として、トランジスタ70Cについて、図24A、図24B、図24Cを用いて説明する。図24Aはトランジスタ70Cの上面図である。図24Bは、図24AにX1−X2の一点鎖線で示す部位の断面図であり、図24Cは、図24AにY1−Y2の一点鎖線で示す部位の断面図である。なお、図面をわかり易くするため、図24Aではトランジスタ70Cの構成要素の一部(ゲート絶縁層としての機能を有する絶縁層等)を省略して図示している。なお、一点鎖線X1−X2の延在方向をチャネル長方向、一点鎖線Y1−Y2の延在方向をチャネル幅方向と呼称する場合がある。
トランジスタ70Cは、絶縁層524上の導電層521と、絶縁層524上および導電層521上の絶縁層511と、絶縁層511上の半導体層531と、半導体層531上および絶縁層511上の導電層522aと、半導体層531上および絶縁層511上の導電層522bと、半導体層531上、導電層522a上、および導電層522b上の絶縁層512と、絶縁層512上の導電層523と、を有する。なお、絶縁層524は、基板であってもよい。
また、半導体層531として、例えば上記実施の形態に示した半導体材料を用いることができる。例えば、半導体層531として金属酸化物の一種である酸化物半導体を用いてもよい。
絶縁層511および絶縁層512は、開口部535を有する。導電層523は、開口部535を介して、導電層521と電気的に接続される。
ここで、絶縁層511は、トランジスタ70Cの第1のゲート絶縁層としての機能を有し、絶縁層512は、トランジスタ70Cの第2のゲート絶縁層としての機能を有する。また、トランジスタ70Cにおいて、導電層521は、第1のゲートとしての機能を有し、導電層522aは、ソースまたはドレインの一方としての機能を有し、導電層522bは、ソースまたはドレインの他方としての機能を有する。また、トランジスタ70Cにおいて、導電層523は、第2のゲートとしての機能を有する。
なお、トランジスタ70Cは、いわゆるチャネルエッチ型のトランジスタであり、デュアルゲート構造である。
また、トランジスタ70Cは、導電層523を設けない構成にすることもできる。この場合、トランジスタ70Cは、いわゆるチャネルエッチ型のトランジスタであり、ボトムゲート構造である。
図24B、図24Cに示すように、半導体層531は、導電層521、および導電層523と対向するように位置し、2つのゲートの機能を有する導電層に挟まれている。導電層523のチャネル長方向の長さ、および導電層523のチャネル幅方向の長さは、半導体層531のチャネル長方向の長さ、および半導体層531のチャネル幅方向の長さよりもそれぞれ長く、半導体層531の全体は、絶縁層512を介して導電層523に覆われている。
別言すると、導電層521および導電層523は、絶縁層511および絶縁層512に設けられる開口部535において接続され、かつ半導体層531の側端部よりも外側に位置する領域を有する。
このような構成を有することで、トランジスタ70Cに含まれる半導体層531を、導電層521および導電層523の電界によって電気的に囲むS−channel構造にすることができる。
トランジスタ70Cは、s−channel構造を有するため、第1のゲートの機能を有する導電層521によってチャネルを誘起させるための電界を効果的に半導体層531に印加することができるため、トランジスタ70Cの電流駆動能力が向上し、高いオン電流特性を得ることが可能となる。また、オン電流を高くすることが可能であるため、トランジスタ70Cを微細化することが可能となる。
また、トランジスタ70Cは、第1のゲートの機能を有する導電層521および第2のゲートの機能を有する導電層523によって、半導体層531が囲まれた構造を有するため、トランジスタ70Cの機械的強度を高めることができる。
トランジスタ70Aは、例えばトランジスタ251に用いることができる。トランジスタ251としてトランジスタ70Aを用いた表示装置100の断面構成例を図25Aに示す。また、トランジスタ251として単結晶シリコントランジスタを用いてもよい。トランジスタ251として単結晶シリコントランジスタを用いた表示装置100の断面構成例を図25Bに示す。
トランジスタ251として単結晶シリコントランジスタを用いる場合は、基板111として単結晶シリコンを用いる。単結晶シリコントランジスタは、基板111の一部をチャネル形成領域として用いる。また、トランジスタ251として単結晶シリコントランジスタを用いる場合は、基板111としてSOI基板を用いてもよい。
また、周辺回路領域232および周辺回路領域233の一方または双方を、表示領域235と重ねて設けてもよい。例えば、図26に示すように、周辺回路領域に含まれるトランジスタ252を単結晶シリコントランジスタで形成し、単結晶シリコントランジスタ上に、表示領域235に含まれるトランジスタ251および発光素子170を設けてもよい。
周辺回路領域と表示領域を重ねて設けることで、表示装置100の小型化が実現できる。また、表示装置100の外形寸法が一定である場合、表示領域の面積を拡大できる。よって、表示装置100の解像度を高めることができる。また、画素の解像度が一定の場合、1画素あたりの占有面積を増やすことができる。よって、表示装置の発光輝度を高めることができる。また、画素の開口率を高めることができる。例えば、画素の開口率を、40%以上100%未満、好ましくは50%以上95%以下、より好ましくは60%以上95%以下とすることができる。また、1画素あたりの開口率の拡大によって、画素が有する発光素子に供給する電流密度を低減できる。よって、発光素子に加わる負荷が軽減され、表示装置100の信頼性を高めることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態などに記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る表示装置を適用可能な電子機器について説明する。
本発明の一態様の表示装置を、電子機器の表示部に適用することができる。したがって、表示品位の高い電子機器を実現できる。または、極めて高精細な電子機器を実現できる。または、信頼性の高い電子機器を実現できる。
本発明の一態様に係る表示装置などを用いた電子機器として、テレビ、モニタ等の表示装置、照明装置、デスクトップ型或いはノート型のパーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に記憶された静止画又は動画を再生する画像再生装置、ポータブルCDプレーヤ、ラジオ、テープレコーダ、ヘッドホンステレオ、ステレオ、置き時計、壁掛け時計、コードレス電話子機、トランシーバ、自動車電話、携帯電話、携帯情報端末、タブレット型端末、携帯型ゲーム機、パチンコ機などの固定式ゲーム機、電卓、電子手帳、電子書籍端末、電子翻訳機、音声入力機器、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、電気シェーバ、電子レンジ等の高周波加熱装置、電気炊飯器、電気洗濯機、電気掃除機、温水器、扇風機、毛髪乾燥機、エアコンディショナー、加湿器、除湿器などの空調設備、食器洗い器、食器乾燥器、衣類乾燥器、布団乾燥器、電気冷蔵庫、電気冷凍庫、電気冷凍冷蔵庫、DNA保存用冷凍庫、懐中電灯、チェーンソー等の工具、煙感知器、透析装置等の医療機器などが挙げられる。さらに、誘導灯、信号機、ベルトコンベア、エレベータ、エスカレータ、産業用ロボット、電力貯蔵システム、電力の平準化とスマートグリッドのための蓄電装置等の産業機器が挙げられる。また、燃料を用いたエンジン、または蓄電体からの電力を用いた電動機により推進する移動体なども、電子機器の範疇に含まれる場合がある。上記移動体として、例えば、電気自動車(EV)、内燃機関と電動機を併せ持ったハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、これらのタイヤ車輪を無限軌道に変えた装軌車両、電動アシスト自転車を含む原動機付自転車、自動二輪車、電動車椅子、ゴルフ用カート、小型又は大型船舶、潜水艦、ヘリコプター、航空機、ロケット、人工衛星、宇宙探査機、惑星探査機、宇宙船などが挙げられる。
本発明の一態様に係る電子機器は、家屋もしくはビルの内壁もしくは外壁、または、自動車の内装もしくは外装の曲面に沿って組み込むことができる。
本発明の一態様に係る電子機器は、二次電池(バッテリ)を有していてもよく、非接触電力伝送を用いて、二次電池を充電することができると好ましい。
二次電池としては、例えば、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池、ニカド電池、有機ラジカル電池、鉛蓄電池、空気二次電池、ニッケル亜鉛電池、銀亜鉛電池などが挙げられる。
本発明の一態様に係る電子機器は、アンテナを有していてもよい。アンテナで信号を受信することで、表示部で映像および情報等の表示を行うことができる。また、電子機器がアンテナ及び二次電池を有する場合、アンテナを、非接触電力伝送に用いてもよい。
本発明の一態様に係る電子機器は、センサ(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、においまたは赤外線を測定する機能を含むもの)を有していてもよい。
本発明の一態様に係る電子機器は、様々な機能を有することができる。例えば、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能、タッチパネル機能、カレンダー、日付または時刻などを表示する機能、様々なソフトウェア(プログラム)を実行する機能、無線通信機能、記録媒体に記録されているプログラムまたはデータを読み出す機能等を有することができる。
さらに、複数の表示部を有する電子機器においては、一つの表示部を主として画像情報を表示し、別の一つの表示部を主として文字情報を表示する機能、または複数の表示部に視差を考慮した画像を表示することで立体的な画像を表示する機能等を有することができる。さらに、受像部を有する電子機器においては、静止画または動画を撮影する機能、撮影した画像を自動または手動で補正する機能、撮影した画像を記録媒体(外部または電子機器に内蔵)に保存する機能、撮影した画像を表示部に表示する機能等を有することができる。なお、本発明の一態様の電子機器が有する機能はこれらに限定されず、様々な機能を有することができる。
本発明の一態様に係る表示装置は、高精細な画像を表示することができる。そのため、特に携帯型の電子機器、装着型の電子機器(ウェアラブル機器)、及び電子書籍端末などに好適に用いることができる。また、VR(Virtual Reality)機器、AR(Augmented Reality)機器などにも好適に用いることができる。
図27Aに、ヘッドマウントディスプレイ810の外観を示す。ヘッドマウントディスプレイ810は、装着部811、レンズ812、本体813、表示部814、ケーブル815等を有している。また装着部811には、バッテリ816が内蔵されている。表示部814に、本発明の一態様に係る表示装置を適用できる。
ケーブル815は、バッテリ816から本体813に電力を供給する。本体813は無線受信機等を備え、受信した画像データ等の映像情報を表示部814に表示させることができる。また、本体813に設けられたカメラで使用者の眼球、および、まぶたの一方または双方の動きを捉え、その情報をもとに使用者の視線を算出することにより、使用者の視線を入力手段として用いることができる。
また、装着部811には、使用者に触れる位置に複数の電極が設けられていてもよい。本体813は使用者の眼球の動きに伴って電極に流れる電流を検知することにより、使用者の視線を認識する機能を有していてもよい。また、当該電極に流れる電流を検知することにより、使用者の脈拍をモニタする機能を有していてもよい。また、装着部811には、温度センサ、圧力センサ、加速度センサ等の各種センサを有していてもよく、使用者の生体情報を表示部814に表示する機能を有していてもよい。また、使用者の頭部の動きなどを検出し、表示部814に表示する映像をその動きに合わせて変化させてもよい。
図27Bに、ヘッドマウントディスプレイ820の外観を示す。ヘッドマウントディスプレイ820はゴーグル型の情報処理装置である。
ヘッドマウントディスプレイ820は、筐体821、操作ボタン823、バンド状の固定具824、及び2つの表示部822を有する。2つの表示部822を有することで、使用者は片方の目につき1つの表示部を見ることができる。これにより、視差を用いた3次元表示等を行う際であっても、高い解像度の映像を表示することができる。また、表示部822は使用者の目を概略中心とした円弧状に湾曲している。これにより、使用者の目から表示部の表示面までの距離が一定となるため、使用者はより自然な映像を見ることができる。また、表示部からの光の輝度および色度が見る角度によって変化してしまうような場合であっても、表示部の表示面の法線方向に使用者の目が位置するため、実質的にその影響を無視することができるため、より現実感のある映像を表示することができる。
操作ボタン823は、電源ボタンなどの機能を有する。また操作ボタン823の他にボタンを有していてもよい。
表示部822に、本発明の一態様に係る表示装置を適用できる。本発明の一態様に係る表示装置は、極めて精細度が高いため、使用者に画素が視認されにくく、より現実感の高い映像を表示できる。
図27Cに、ファインダー840を取り付けた状態の、カメラ830の外観を示す。
カメラ830は、筐体831、表示部832、操作ボタン833、シャッターボタン834等を有する。またカメラ830には、着脱可能なレンズ836が取り付けられている。
ここではカメラ830として、レンズ836を筐体831から取り外して交換することが可能な構成としたが、レンズ836と筐体が一体となっていてもよい。
カメラ830は、シャッターボタン834を押すことにより、撮像することができる。また、表示部832はタッチパネルとしての機能を有し、表示部832をタッチすることにより撮像することも可能である。
カメラ830の筐体831は、電極を有するマウントを有し、ファインダー840のほか、ストロボ装置等を接続することができる。
ファインダー840は、筐体841、表示部842、ボタン843等を有する。
筐体841は、カメラ830のマウントと係合するマウントを有しており、ファインダー840をカメラ830に取り付けることができる。また当該マウントには電極を有し、当該電極を介してカメラ830から受信した映像等を表示部842に表示させることができる。
ボタン843は、電源ボタンとしての機能を有する。ボタン843により、表示部842の表示のオン・オフを切り替えることができる。
カメラ830の表示部832、及びファインダー840の表示部842に、本発明の一態様に係る表示装置を適用することができる。
なお、図27Cでは、カメラ830とファインダー840とを別の電子機器とし、これらを脱着可能な構成としたが、カメラ830の筐体831に、本発明の一態様に係る表示装置を備えるファインダーが内蔵されていてもよい。
図27Dに示す情報端末850は、筐体851、表示部852、マイク857、スピーカ部854、カメラ853、および操作スイッチ855などを有する。表示部852に、本発明の一態様に係る表示装置を適用できる。また、表示部852は、タッチパネルとしての機能を有する。また、情報端末850は、筐体851の内側にアンテナ、バッテリなどを備える。情報端末850は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット型情報端末、タブレット型パーソナルコンピュータ、電子書籍端末等として用いることができる。
図27Eに腕時計型の情報端末の一例を示す。情報端末860は、筐体861、表示部862、バンド863、バックル864、操作スイッチ865、入出力端子866などを備える。また、情報端末860は、筐体861の内側にアンテナおよびバッテリなどを備える。情報端末860は、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生、インターネット通信、コンピュータゲームなどの種々のアプリケーションを実行することができる。
また、表示部862はタッチセンサを備え、指またはスタイラスなどで画面に触れることで操作できる。例えば、表示部862に表示されたアイコン867に触れることで、アプリケーションを起動できる。操作スイッチ865は、時刻設定のほか、電源のオン、オフ動作、無線通信のオン、オフ動作、マナーモードの実行及び解除、省電力モードの実行及び解除など、様々な機能を持たせることができる。例えば、情報端末860に組み込まれたオペレーティングシステムにより、操作スイッチ865の機能を設定することもできる。
また、情報端末860は、通信規格された近距離無線通信を実行することが可能である。例えば無線通信可能なヘッドセットと相互通信することによって、ハンズフリーで通話することもできる。また、情報端末860は入出力端子866を備え、入出力端子866を介して他の情報端末とデータの送受信を行うことができる。また入出力端子866を介して充電を行うこともできる。なお、充電動作は入出力端子866を介さずに無線給電により行ってもよい。
図27Fは、テレビジョン装置870を示す斜視図である。テレビジョン装置870は、筐体871、表示部872、スピーカ873、操作キー874(電源スイッチ、又は操作スイッチを含む)、接続端子875、センサ876(距離、光、温度などを測定する機能を含むもの)、などを有する。表示部872に、本発明の一態様に係る表示装置を適用できる。テレビジョン装置870は、表示部872に、例えば、50インチ以上、または100インチ以上の表示装置を組み込むことが可能である。
本実施の形態は、他の実施の形態などに記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
100:表示装置、111:基板、112:絶縁層、113:絶縁層、114:絶縁層、115:絶縁層、116:絶縁層、117:電極、118:導電層、119:配線、121:基板、122:絶縁層、124:FPC、126:保護層、131:着色層、132:遮光層、133:絶縁層、138:接続層、139:絶縁層、142:接着層、151:素子基板、161:開口、170:発光素子

Claims (6)

  1.  陽極と、前記陽極上のEL層と、前記EL層上の陰極と、を有し、
     前記EL層の側面に隣接する第1の層と、
     前記第1の層を介して前記側面に隣接する第1の部位と、を有し、
     前記EL層の底面と前記側面のなす角度θが90度よりも大きく、
     前記第1の部位の屈折率が前記第1の層の屈折率よりも小さい発光素子。
  2.  請求項1において、
     前記角度θは、90度よりも大きく、135度以下である発光素子。
  3.  請求項1または請求項2において、
     前記第1の部位は、第18族元素、窒素、酸素、またはフッ素を含む発光素子。
  4.  請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光素子は、
     陰極側から光を射出する機能を有する発光素子。
  5.  請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の発光素子を複数有し、
     かつ、複数のトランジスタを有する表示装置。
  6.  請求項4または請求項5に記載の表示装置と、
     アンテナ、バッテリ、またはセンサの少なくとも一と、
     を有する電子機器。
PCT/IB2022/050073 2021-01-14 2022-01-06 発光素子、表示装置、および電子機器 WO2022153144A1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022574861A JPWO2022153144A1 (ja) 2021-01-14 2022-01-06

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021-004491 2021-01-14
JP2021-004502 2021-01-14
JP2021004491 2021-01-14
JP2021004502 2021-01-14

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2022153144A1 true WO2022153144A1 (ja) 2022-07-21

Family

ID=82447989

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/IB2022/050073 WO2022153144A1 (ja) 2021-01-14 2022-01-06 発光素子、表示装置、および電子機器

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2022153144A1 (ja)
WO (1) WO2022153144A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004288447A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Hitachi Displays Ltd 有機el表示装置
US20160276418A1 (en) * 2014-06-05 2016-09-22 Boe Technology Group Co., Ltd. Organic light-emitting diode display device and its manufacturing method
US20190067394A1 (en) * 2017-08-28 2019-02-28 Apple Inc. Organic Light-Emitting Diode Displays with Reflectors
KR20190038143A (ko) * 2017-09-29 2019-04-08 엘지디스플레이 주식회사 전계 발광 표시장치
JP2019102153A (ja) * 2017-11-29 2019-06-24 株式会社ジャパンディスプレイ 発光素子、および表示装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004288447A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Hitachi Displays Ltd 有機el表示装置
US20160276418A1 (en) * 2014-06-05 2016-09-22 Boe Technology Group Co., Ltd. Organic light-emitting diode display device and its manufacturing method
US20190067394A1 (en) * 2017-08-28 2019-02-28 Apple Inc. Organic Light-Emitting Diode Displays with Reflectors
KR20190038143A (ko) * 2017-09-29 2019-04-08 엘지디스플레이 주식회사 전계 발광 표시장치
JP2019102153A (ja) * 2017-11-29 2019-06-24 株式会社ジャパンディスプレイ 発光素子、および表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2022153144A1 (ja) 2022-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110176482B (zh) 显示装置及电子设备
JP6986862B2 (ja) トランジスタ
US20230335605A1 (en) Semiconductor device
WO2022123383A1 (ja) 表示装置の作製方法
WO2022118151A1 (ja) 表示システム、及び電子機器
WO2022153144A1 (ja) 発光素子、表示装置、および電子機器
WO2022248963A1 (ja) 半導体装置
WO2022130117A1 (ja) 表示装置、表示装置の作製方法、及び電子機器
WO2022249001A1 (ja) 半導体装置、表示装置、及び電子機器
WO2023037203A1 (ja) 半導体装置
WO2023002291A1 (ja) 半導体装置
WO2022189890A1 (ja) 表示装置の作製方法
WO2022153138A1 (ja) 表示装置、表示装置の作製方法、及び電子機器
WO2022200937A1 (ja) 表示装置、及び電子機器
WO2022149042A1 (ja) 表示装置、表示装置の作製方法、及び電子機器
US20240161695A1 (en) Display apparatus and electronic device
US20240147761A1 (en) Method for manufacturing display apparatus
WO2022153146A1 (ja) 表示装置および電子機器
WO2022149040A1 (ja) 表示装置、表示装置の作製方法、及び電子機器
WO2022219447A1 (ja) 表示装置
US20240049560A1 (en) Display apparatus, electronic device, and method for manufacturing display apparatus
WO2023275676A1 (ja) 半導体装置、および半導体装置の駆動方法
WO2022167893A1 (ja) 半導体装置
US20240090284A1 (en) Display device and electronic device
US20230410738A1 (en) Display device and display correction system

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 22739220

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2022574861

Country of ref document: JP

Kind code of ref document: A

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 22739220

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1