WO2022149588A1 - 加熱調理器 - Google Patents

Abstract

加熱調理器は、筐体（１４Ａ）と、カバー部と、ファン（１４２）と、第１ヒータ（１４１）と、温度検知部（５１）と、壁部（６０）とを備える。筐体（１４Ａ）は、開口を有する。カバー部は、吸込孔部と吹出孔部とを有し、開口を覆う。ファン（１４２）は、筐体（１４Ａ）内に配置され、吸込孔部から吹出孔部までの空気の流れを発生させる。第１ヒータ（１４１）は、筐体（１４Ａ）内に配置される。温度検知部（５１）は、筐体（１４Ａ）内に配置され、温度を検知する。壁部（６０）は、空気の流れ方向（Ｆ１）において、温度検知部（５１）より上流側に配置される。

Description

加熱調理器

　本発明は、加熱調理器に関する。

　特許文献１には、引出し式加熱調理器が開示されている。特許文献１に開示の引出し式加熱調理器は、加熱調理器本体と、引出し体とを備える。加熱調理器本体は、加熱調理室を有する。引出し体は、加熱調理室内に収容されている状態から加熱調理器本体の外方に向かって引出し可能である。

　特許文献１に開示の引出し式加熱調理器の加熱機能は、マイクロ波加熱機能と、高速熱風加熱機能とからなる。マイクロ波加熱機能は、被加熱物に向かってマイクロ波を照射する機能である。高速熱風加熱機能は、天井吹出口と、側面吹出口とから被加熱物に向かって熱風を吹出すとともに、側面吸込口から熱風を吸込む機能である。天井吹出口は、加熱調理室の天壁に形成されている。側面吹出口は、加熱調理室の左側の側壁に形成されている。側面吸込口は、加熱調理室の奥側の側壁に形成されている。

特開２０１０－１３３６３４号公報

　加熱調理室内の温度を検知する温度検知部を備える加熱調理器がある。高速熱風加熱機能を有する加熱調理器では、吹出孔部から吹出される空気の温度を精度よく検知する余地があった。

　本発明は、上記課題に鑑み、吹出孔部から吹出される空気の温度を精度よく検知できる加熱調理器を提供することを目的とする。

　本発明の一局面によれば、加熱調理器は、筐体と、カバー部と、ファンと、第１ヒータと、温度検知部と、壁部とを備える。前記筐体は、開口を有する。前記カバー部は、吸込孔部と吹出孔部とを有し、前記開口を覆う。前記ファンは、前記筐体内に配置され、前記吸込孔部から前記吹出孔部までの空気の流れを発生させる。前記第１ヒータは、前記筐体内に配置される。前記温度検知部は、前記筐体内に配置され、温度を検知する。前記壁部は、前記空気の流れ方向において、前記温度検知部より上流側に配置される。

　本発明の加熱調理器によれば、吹出孔部から吹出される空気の温度を精度よく検知できる。

本発明の実施形態に係る引出し式加熱調理器を示す斜視図である。 本実施形態に係る引出し式加熱調理器を示す右側面図である。 本実施形態に係る引出し式加熱調理器を示す上面図である。 本実施形態に係る引出体を示す分解斜視図である。 本実施形態に係る加熱調理室を示す概略断面図を示す。 本実施形態に係る加熱調理室を示す概略断面図を示す。 本実施形態に係る仕切り部材を示す図である。 本実施形態に係る送風部を示す底面図である。 本実施形態に係る送風部を示す斜視図である。 本実施形態に係る第１壁を示す断面図である。 本実施形態に係る引出し式加熱調理器の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る引出し式加熱調理器が取付けられるキャビネットを示す斜視図である。

　以下、図面を参照して、本発明に係る引出し式加熱調理器の実施形態について説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。

　図１～図３を参照して、本実施形態に係る引出し式加熱調理器１００について説明する。図１は、引出し式加熱調理器１００を示す斜視図である。図２は、引出し式加熱調理器１００を示す右側面図である。図３は、引出し式加熱調理器１００を示す上面図である。詳しくは、図１～図３は、引出体２を引出した状態の引出し式加熱調理器１００を示す。また、図１は、引出し式加熱調理器１００を右斜め前の上方から観た外観を示す。引出し式加熱調理器１００は、「加熱調理器」の一例である。

　図１に示すように、引出し式加熱調理器１００は、被加熱物Ｈを加熱調理する。被加熱物Ｈは、例えば、食品である。引出し式加熱調理器１００は、加熱庫１と、引出体２と、操作パネル３と、加熱調理室１００Ａとを備える。

　本実施形態では、引出し式加熱調理器１００の操作パネル３が配置される側を引出し式加熱調理器１００の前側とし、その反対側（背面側）を引出し式加熱調理器１００の後側と規定する。また、引出し式加熱調理器１００を前側から視たときの右側を引出し式加熱調理器１００の右側とし、その反対側を引出し式加熱調理器１００の左側と規定する。また、引出し式加熱調理器１００の前後方向及び左右方向と直交する方向において、操作パネル３が配置される側を引出し式加熱調理器１００の上側とし、その反対側（底側）を引出し式加熱調理器１００の下側と規定する。なお、これらの向きは、本発明の引出し式加熱調理器１００の使用時の向きを限定するものではない。

　図１～図３に示すように、加熱庫１は、箱状部材である。具体的には、加熱庫１は、右外壁１Ｇ、左外壁１Ｈ、天外壁１Ｊ、底外壁１Ｆ、及び奥外壁１Ｋを有する。そして、加熱庫１は、加熱調理室１００Ａを収容する。

　引出体２は、加熱調理室１００Ａに対して第１方向Ｄ１に引出可能である。第１方向Ｄ１は、前方向である。また、第３方向Ｄ３は、第１方向Ｄ１と交差する。本実施形態では、第３方向Ｄ３は、第１方向Ｄ１と直交する。本実施形態では、第３方向Ｄ３は、上方向である。具体的には、引出体２は、蓋部２１と、載置部２２と、支持部２３とを有する。

　加熱調理室１００Ａは、被加熱物Ｈを収容する収容空間１２０を有する。加熱調理室１００Ａの形状は、例えば、略直方体である。具体的には、加熱調理室１００Ａは、一対の側壁部１０と、奥壁１Ｅと、開口部１００Ｂとを含む。奥壁１Ｅは、第１方向Ｄ１と交差する。開口部１００Ｂは、奥壁１Ｅに対向する。開口部１００Ｂは、第１方向Ｄ１に向かって開口している。開口部１００Ｂは、加熱調理室１００Ａ外と連通する。一対の側壁部１０は、第２方向Ｄ２に互いに対向する。第２方向Ｄ２は、左方向である。具体的には、一対の側壁部１０は、右壁１Ａと左壁１Ｂとを含む。加熱調理室１００Ａは、天壁１Ｃと底壁１Ｄとを更に含む。右壁１Ａ、左壁１Ｂ、天壁１Ｃ、底壁１Ｄ、及び奥壁１Ｅの材料は、例えば、金属である。

　加熱庫１は、加熱調理室１００Ａとの間に空間Ｒを更に有する。具体的には、加熱庫１は、底壁１Ｄと底外壁１Ｆとの間に空間Ｒを更に有する。加熱庫１は、右壁１Ａと右外壁１Ｇとの間に空間Ｒを更に有する。加熱庫１は、左壁１Ｂと左外壁１Ｈとの間に空間Ｒを更に有する。加熱庫１は、天壁１Ｃと天外壁１Ｊとの間に空間Ｒを更に有する。加熱庫１は、奥壁１Ｅと奥外壁１Ｋとの間に空間Ｒを更に有する。

　図３に示すように、引出し式加熱調理器１００は、一対のレール部材１１を更に備える。具体的には、一対のレール部材１１の一方のレール部材は、右側レール部材１１１を含み、一対のレール部材１１の他方のレール部材は、左側レール部材１１２を含む。右側レール部材１１１と、左側レール部材１１２とは、左右方向において対向する。

　右側レール部材１１１及び左側レール部材１１２の各々は、加熱庫１に配置される。具体的には、右側レール部材１１１及び左側レール部材１１２の各々は、加熱庫１と加熱調理室１００Ａとの間に配置される。更に具体的には、右側レール部材１１１は、右壁１Ａと右外壁１Ｇとの間の空間Ｒ内で右壁１Ａに固定されている。左側レール部材１１２は、左壁１Ｂと左外壁１Ｈとの間の空間Ｒ内で左壁１Ｂに固定されている。詳細には、右側レール部材１１１及び左側レール部材１１２の各々は、第１方向Ｄ１に延びる。

　一方、引出し式加熱調理器１００は、一対のスライド部材２４を更に備える。具体的には、一対のスライド部材２４の一方のスライド部材は、右側スライド部材２４１を含み、一対のスライド部材２４の他方のスライド部材は、左側スライド部材２４２を含む。右側スライド部材２４１と、左側スライド部材２４２とは、左右方向において対向する。

　右側スライド部材２４１及び左側スライド部材２４２の各々は、蓋部２１に配置される。具体的には、右側スライド部材２４１の一端部は、蓋部２１の右側の縁部に取り付けられている。左側スライド部材２４２の一端部は、蓋部２１の左側の縁部に取り付けられている。詳細には、右側スライド部材２４１及び左側スライド部材２４２の各々は、蓋部２１から第１方向Ｄ１と反対方向に延びる。

　右側スライド部材２４１は、右側レール部材１１１にスライド可能に支持される。左側スライド部材２４２は、左側レール部材１１２にスライド可能に支持される。

　図２に示すように、引出し式加熱調理器１００は、支持部材２５を更に備える。支持部材２５は、蓋部２１を支持する。支持部材２５の一端部は、蓋部２１の左右方向の中央部で、かつ載置部２２よりも下側に取り付けられている。支持部材２５は、蓋部２１から第１方向Ｄ１の反対方向に延びる板状部材である。支持部材２５は、ラック部を有する。ラック部は複数の歯を有する。支持部材２５は、１個の板状部材であってもよく、複数の板状部材であってもよい。

　一方、引出し式加熱調理器１００は、駆動機構４を更に有する。駆動機構４は、支持部材２５を駆動する。そして、駆動機構４は、加熱調理室１００Ａより下方に位置する。具体的には、駆動機構４は、底壁１Ｄと底外壁１Ｆとの間の空間Ｒ内に収容されている。駆動機構４は、例えば、駆動モータ４１と、ピニオンと、駆動レール４２とを有する。駆動レール４２は、底壁１Ｄと底外壁１Ｆとの間の空間Ｒ内で固定されている。駆動レール４２は、前後方向を長手方向とする部材である。支持部材２５は、駆動レール４２にスライド可能に支持される。ピニオンは、駆動モータ４１の先端部に取り付けられている。

　ピニオンは、支持部材２５のラック部と噛み合う。そして、ピニオンが回転することにより、支持部材２５が前後方向に移動する。なお、駆動機構４は、支持部材２５と右側スライド部材２４１と左側スライド部材２４２との内の少なくともいずれか一方を駆動してもよい。そして、右側スライド部材２４１と左側スライド部材２４２とを駆動する場合、駆動機構４は、加熱調理室１００Ａより側方に位置してもよい。

　図１に示すように、操作パネル３は、ユーザからの操作を受付ける。操作は、例えば、被加熱物Ｈを加熱調理する調理方法、又は、蓋部２１が閉塞位置と開放位置との間で移動する情報を含む。具体的には、操作パネル３は、表示部と、記憶部６と、制御部５とを有する。表示部は、各種の情報を表示する。具体的には、表示部は、液晶パネルを含む。

　記憶部６は、ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ　Ａｃｃｅｓｓ　Ｍｅｍｏｒｙ）、及びＲＯＭ（Ｒｅａｄ　Ｏｎｌｙ　Ｍｅｍｏｒｙ）によって構成される。記憶部６は、引出し式加熱調理器１００の各部の動作を制御するための制御プログラムを記憶する。記憶部６は、表示部が操作されて入力された設定情報を記憶する。

　制御部５は、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）のようなプロセッサーを含むハードウェア回路である。制御部５は、記憶部６に格納された制御プログラムを実行する。

　続けて図４を参照して、引出体２について詳細に説明する。図４は、本実施形態に係る引出体２を示す分解斜視図である。図４に示すように、蓋部２１は、板状部材２１１と、カバー部材２１２とを有する。

　板状部材２１１は、加熱調理室１００Ａの開口部１００Ｂを開閉する。具体的には、板状部材２１１は、閉塞位置と開放位置との間を移動する。閉塞位置は、板状部材２１１が開口部１００Ｂを閉塞する位置を示す。一方、開放位置は、閉塞位置より第１方向Ｄ１に位置し、板状部材２１１が開口部１００Ｂを開放する位置を示す。

　カバー部材２１２は、板状部材２１１の第１方向Ｄ１側の前面の全体を覆う。詳しくは、カバー部材２１２は、板状部材２１１が閉塞位置に位置する場合において、加熱調理室１００Ａ外に位置する。カバー部材２１２の材質は、合成樹脂である。合成樹脂は、例えば、ポリブチレンテレフタレートを含む。

　載置部２２は、被加熱物Ｈを載置可能である。具体的には、載置部２２は、被加熱物Ｈが載置される載置面を有する。載置部２２の材料は、非金属製であり、例えば、セラミックス製又はガラス製であることが好ましい。

　支持部２３は、蓋部２１に取付けられ、載置部２２が水平に維持されるように、載置部２２の周縁部を支持する。具体的には、支持部２３は、底板部２３Ａと、一対の壁部２０とを有する。支持部２３の材料は、例えば、金属である。

　底板部２３Ａは、矩形状の開口部２３Ａ１を有する。矩形状の開口部２３Ａ１は、底板部２３Ａの略中央部に位置する。

　一対の壁部２０の一方の壁部は、右側板部２３Ｃを含み、一対の壁部２０の他方の壁部は、左側板部２３Ｄを含む。右側板部２３Ｃと、左側板部２３Ｄとの各々は、第１方向Ｄ１に沿って延びる。右側板部２３Ｃと、左側板部２３Ｄとは、左右方向において対向する。詳細には、右側板部２３Ｃと左側板部２３Ｄとは、底板部２３Ａの周縁部から上方に延びている。具体的には、右側板部２３Ｃと左側板部２３Ｄとの上端の位置は、右側レール部材１１１と左側レール部材１１２との上端の位置より高い。そして、載置部２２は、蓋部２１と右側板部２３Ｃと左側板部２３Ｄとの間に嵌合する。載置部２２の周縁部は、底板部２３Ａの周縁部の上面に固定される。

　支持部２３は、一対のローラ２３Ｅ及び一対のローラ２３Ｆを更に有する。一対のローラ２３Ｅ及び一対のローラ２３Ｆは、引出体２の移動に伴って回転する。具体的には、一対のローラ２３Ｅの一方のローラは、右側ローラ２３Ｅ１を含み、一対のローラ２３Ｅの他方のローラは、左側ローラ２３Ｅ２を含む。右側ローラ２３Ｅ１及び左側ローラ２３Ｅ２は、第２方向Ｄ２に沿った回転軸線で回転する。そして、右側ローラ２３Ｅ１は、右側板部２３Ｃの後側の端部に取り付けられている。左側ローラ２３Ｅ２は、左側板部２３Ｄの後側の端部に取り付けられている。右側ローラ２３Ｅ１及び左側ローラ２３Ｅ２は、底壁１Ｄと接触する。

　また、一対のローラ２３Ｆの一方のローラは、右側ローラ２３Ｆ１を含み、一対のローラ２３Ｆの他方のローラは、左側ローラ２３Ｆ２を含む。右側ローラ２３Ｆ１及び左側ローラ２３Ｆ２は、第３方向Ｄ３に沿った回転軸線で回転する。そして、右側ローラ２３Ｆ１は、右側板部２３Ｃの後側の端部に取り付けられている。左側ローラ２３Ｆ２は、左側板部２３Ｄの後側の端部に取り付けられている。右側ローラ２３Ｆ１は、右壁１Ａと接触する。左側ローラ２３Ｆ２は、左壁１Ｂと接触する。

　そして、板状部材２１１が閉塞位置に位置する場合において、載置部２２及び支持部２３は加熱調理室１００Ａ内に収容される。一方、板状部材２１１が開放位置に位置する場合において、一対のローラ２３Ｅ及び一対のローラ２３Ｆは加熱調理室１００Ａ内に収容された状態で、載置部２２及び支持部２３は加熱調理室１００Ａ内から外へ引出される。

　次に、図１～図６を参照して、本実施形態に係る加熱調理室１００Ａについて更に説明する。図５及び図６は、本実施形態に係る加熱調理室１００Ａを示す概略断面図である。詳しくは、図５は、前後方向に直交する面で切断した加熱調理室１００Ａの断面を示す。図６は、左右方向に直交する面で切断した加熱調理室１００Ａの断面を示す。

　図５及び図６に示すように、引出し式加熱調理器１００は、グリル部１６を更に備える。具体的には、グリル部１６は、第２ヒータ１６１と、通電部１６２とを有する。第２ヒータ１６１は、加熱調理室１００Ａ内に位置する。従って、第２ヒータ１６１は、被加熱物Ｈを加熱できる。詳細には、第２ヒータ１６１は、加熱調理室１００Ａ内の上部に位置する。第２ヒータ１６１は、下側から上側に視た場合、略Ｕ字状である。本実施形態では、３つのグリル部１６が配置されている。第２ヒータ１６１は、例えば、シーズヒータである。通電部１６２は、左壁１Ｂの外側に位置する。通電部１６２は、外部電源と接続される。通電部１６２は第２ヒータ１６１に通電する。通電された第２ヒータ１６１は、発熱する。

　図５及び図６に示すように、引出し式加熱調理器１００は、送風部１４を更に備える。送風部１４は、加熱調理室１００Ａ内と加熱室１４Ａ内との間で空気を循環する。具体的には、送風部１４は、加熱室１４Ａと、吸込孔部１４Ｄと、吹出孔部１４Ｃと、遠心ファン１４２と、駆動部１４３とを有する。加熱室１４Ａは、「筐体」の一例である。遠心ファン１４２は、「ファン」の一例である。

　加熱室１４Ａは、例えば、箱状部材である。加熱室１４Ａは、開口１４Ａ６を有する。開口１４Ａ６は、加熱室１４Ａの下方側に位置する。具体的には、加熱室１４Ａは、右壁１４Ａ１と、左壁１４Ａ２と、後壁１４Ａ３と、前壁１４Ａ４と、ベース部１４Ａ５とを有する。加熱室１４Ａは、収容空間１２０に対して第３方向Ｄ３に位置する。具体的には、加熱室１４Ａは、天壁１Ｃを介して収容空間１２０の上方に位置する。

　吸込孔部１４Ｄは、収容空間１２０に対して第３方向Ｄ３に位置する。吹出孔部１４Ｃは、収容空間１２０に対して第３方向Ｄ３に位置する。具体的には、吸込孔部１４Ｄは、収容空間１２０に対して上方に位置する。吹出孔部１４Ｃは、収容空間１２０に対して上方に位置する。

　遠心ファン１４２は、加熱室１４Ａ内に配置されている。具体的には、遠心ファン１４２は、加熱調理室１００Ａに対向する。吸込孔部１４Ｄは、遠心ファン１４２に対向する。

　遠心ファン１４２は、吸込孔部１４Ｄから吹出孔部１４Ｃまでの空気の流れを発生させる。具体的には、遠心ファン１４２は、所定回転方向に所定回転速度で回転し、吸込孔部１４Ｄから吹出孔部１４Ｃまでの空気の流れを発生させる。詳細には、送風部１４は、吸込孔部１４Ｄを通して加熱調理室１００Ａ内から加熱室１４Ａに空気を吸込むとともに、吹出孔部１４Ｃを通して加熱室１４Ａから加熱調理室１００Ａ内に空気を吹出す。

　駆動部１４３は、加熱室１４Ａの外側に位置する。駆動部１４３は、外部電源と接続される。駆動部１４３は、遠心ファン１４２を駆動する。駆動部１４３は、例えば、モータを含む。

　次に、図１～図７を参照して、本実施形態に係る送風部１４について詳細に説明する。図７は、本実施形態に係る仕切り部材１４Ｂを示す図である。図７に示すように、送風部１４は、仕切り部材１４Ｂを更に有する。仕切り部材１４Ｂは、「カバー部」の一例である。

　仕切り部材１４Ｂは、開口１４Ａ６を覆う。仕切り部材１４Ｂは、ベース部１４Ａ５に対向する。換言すれば、ベース部１４Ａ５は、仕切り部材１４Ｂに対向する。仕切り部材１４Ｂは、収容空間１２０の上方に位置する。具体的には、仕切り部材１４Ｂは、加熱室１４Ａと加熱調理室１００Ａとの間に位置する。仕切り部材１４Ｂは、例えば、金属製の板状部材である。仕切り部材１４Ｂの形状は、例えば、下側から上側に視た場合、正方形である。仕切り部材１４Ｂは、天壁１Ｃの略中央部に配置される。吸込孔部１４Ｄ及び吹出孔部１４Ｃは、仕切り部材１４Ｂに配置される。換言すれば、仕切り部材１４Ｂは、吸込孔部１４Ｄと吹出孔部１４Ｃとを有する。従って、吸込孔部１４Ｄ及び吹出孔部１４Ｃを、収容空間１２０の上方に容易に配置できる。

　詳細には、吸込孔部１４Ｄは、例えば、複数のパンチ孔１４Ｄａの集合体である。同様に、吹出孔部１４Ｃも、例えば、複数のパンチ孔１４Ｃａの集合体である。パンチ孔１４Ｄａ及びパンチ孔１４Ｃａの各々は、例えば、円形である。パンチ孔１４Ｄａ及びパンチ孔１４Ｃａの各々の直径は、例えば、３．４ｍｍである。パンチ孔１４Ｄａ及びパンチ孔１４Ｃａの各々の大きさは小さい。その結果、加熱調理室１００Ａ内の清掃の際に、吸込孔部１４Ｄ及び吹出孔部１４Ｃの各々に工具等がひっかかることを抑制できる。

　更に詳細には、吹出孔部１４Ｃは、吸込孔部１４Ｄを囲む。具体的には、吸込孔部１４Ｄは、仕切り部材１４Ｂの中央部に配置される。吸込孔部１４Ｄの複数のパンチ孔１４Ｄａの集合体の形状は、例えば、円形である。一方、吹出孔部１４Ｃは、吸込孔部１４Ｄの外周に沿って配置される。吹出孔部１４Ｃの複数のパンチ孔１４Ｃａの集合体の形状は、例えば、環状である。

　ここで、図５から図９Ａを参照して、送風部１４について詳細に説明する。図８は、送風部１４を示す底面図である。図９Ａは、送風部１４を示す斜視図である。詳しくは、図８及び図９Ａは、仕切り部材１４Ｂを取り外した状態の送風部１４の図を示す。図５から図９Ａに示すように、送風部１４は、第１ヒータ１４１と、通電部１４４とを更に有する。

　第１ヒータ１４１は、加熱室１４Ａ内に配置されている。具体的には、第１ヒータ１４１は、遠心ファン１４２の外周に沿って配置されている。より具体的には、第１ヒータ１４１の形状は、上側から下側に視た場合、円環である。第１ヒータ１４１は、加熱室１４Ａ内の空気を加熱する。具体的には、第１ヒータ１４１は、遠心ファン１４２から吹出された空気を加熱する。第１ヒータ１４１は、例えば、シーズヒータである。

　通電部１４４は、加熱室１４Ａの外側に位置する。通電部１４４は、外部電源と接続される。通電部１４４は、第１ヒータ１４１に通電する。通電された第１ヒータ１４１は、発熱する。

　ここで、空気の流れについて詳細に説明する。まず、遠心ファン１４２は、所定回転方向Ｒ１に所定回転速度で回転する。遠心ファン１４２は、吸込孔部１４Ｄを通して加熱調理室１００Ａ内からの空気を吸込む。遠心ファン１４２に吸込まれた空気は、遠心ファン１４２から吹出される。遠心ファン１４２から吹出された空気は、第１ヒータ１４１によって加熱される。第１ヒータ１４１によって加熱された空気は、吹出孔部１４Ｃを通して加熱調理室１００Ａ内に吹出される。

　本実施形態に係る送風部１４は、サーミスタ５１と、壁部６０とを更に備える。サーミスタ５１は、「温度検知部」の一例である。サーミスタ５１と壁部６０とは、遠心ファン１４２の外周に配置されている。

　詳細には、壁部６０は、空気の流れ方向Ｆ１において、サーミスタ５１より上流側に配置される。換言すれば、壁部６０は、サーミスタ５１より所定回転方向Ｒ１の反対方向に配置される。壁部６０の材料は、金属である。具体的には、壁部６０は、第１壁６１を含む。

　第１壁６１は、空気の流れ方向Ｆ１において、サーミスタ５１より上流側に配置される。具体的には、第１壁６１は、第１本体壁６１ａと、第１傾斜壁６１ｂとを有する。第１本体壁６１ａは、「本体壁」の一例である。第１傾斜壁６１ｂは、「傾斜壁」の一例である。第１本体壁６１ａは、ベース部１４Ａ５から仕切り部材１４Ｂに向かって延びる。詳細には、第１壁６１は、前壁１４Ａ４と所定間隔を空けて、前壁１４Ａ４と平行に配置されている。そして、第１壁６１の左端部が左壁１４Ａ２と連結される。その結果、遠心ファン１４２から吹出された空気は、第１壁６１に当てられる。よって、第１壁６１の温度は、空気の温度に応じて上昇する。

　ここで、図７及び図９Ｂを参照して、第１壁６１について詳細に説明する。図９Ｂは、第１壁６１を示す断面図である。詳しくは、図９Ｂは、図７の切断線ＩＸＢで切断した第１壁６１の断面図である。図７及び図９Ｂに示すように、第１傾斜壁６１ｂは、第１本体壁６１ａの先端部に配置される。第１傾斜壁６１ｂは、仕切り部材１４Ｂに向かって空気の流れ方向Ｆ１に傾斜していく。第１傾斜壁６１ｂは、上下方向において、弾性を有する。第１傾斜壁６１ｂと仕切り部材１４Ｂとが接触する。その結果、遠心ファン１４２から吹出された空気は、第１壁６１に当てられ、吹出孔部１４Ｃに案内されることができる。また、加熱室１４Ａが熱によって、変形（膨張等）したときでも、第１傾斜壁６１ｂが仕切り部材１４Ｂに接触し続ける。

　再び図８及び図９Ａに示すように、サーミスタ５１は、加熱室１４Ａ内に配置される。サーミスタ５１は、温度を検知する。具体的には、サーミスタ５１は、加熱室１４Ａ内の空気の温度を検知する。より具体的には、サーミスタ５１は、壁部６０近傍の空気の温度を検知する。サーミスタ５１は、制御部５に接続されている。サーミスタ５１は、検知結果を所定時間間隔で制御部５に出力する。制御部５は、記憶部６に予め記憶された温度相関関係と検知結果とに基づいて、加熱室１４Ａ内の空気の温度を算出する。

　以上のように、壁部６０は、空気の流れ方向Ｆ１において、サーミスタ５１より上流側に配置されるため、遠心ファン１４２から吹出された空気がサーミスタ５１に直接当たることを抑制できる。その結果、サーミスタ５１は、壁部６０を介して加熱室１４Ａ内の空気の温度を検知できる。よって、吹出孔部１４Ｃから吹出される空気の温度を精度よく検知できる。

　また、遠心ファン１４２から吹出された空気がサーミスタ５１に直接当たらないため、サーミスタ５１の温度が耐熱温度を超えることを抑制できる。

　更に、第１壁６１は、第１本体壁６１ａと第１傾斜壁６１ｂとを有するため、加熱室１４Ａが熱によって、変形（膨張等）したときでも、遠心ファン１４２から吹出された空気がサーミスタ５１に直接当たることを、より抑制できる。また、第１傾斜壁６１ｂの端面のバリ側が仕切り部材１４Ｂに触れないため、第１傾斜壁６１ｂの端面のバリ側と仕切り部材１４Ｂとが擦れたときに発生するひっかき音を防止することができる。

　続けて、壁部６０について詳細に説明する。壁部６０は、第２壁６２と、第３壁６３とを更に含む。

　第２壁６２は、第１ヒータ１４１とサーミスタ５１との間に配置される。第２壁６２は、ベース部１４Ａ５から仕切り部材１４Ｂに向かって延びる。上下方向において、第２壁６２の長さは、第１本体壁６１ａの長さより長い。詳細には、第２壁６２は、左壁１４Ａ２と所定間隔を空けて、左壁１４Ａ２と平行に配置されている。そして、第２壁６２の前端部と第１本体壁６１ａの右端部とが連結されている。その結果、第１ヒータ１４１で発生した熱がサーミスタ５１に直接当たらない。よって、サーミスタ５１の温度が耐熱温度を超えることを、より抑制できる。

　第３壁６３は、空気の流れ方向Ｆ１において、サーミスタ５１より下流側に配置される。第３壁６３は、ベース部１４Ａ５から仕切り部材１４Ｂに向かって延びる。上下方向において、第３壁６３の長さは、第１本体壁６１ａの長さより長い。詳細には、第３壁６３は、第１壁６１と所定間隔を空けて、第１壁６１と平行に配置されている。そして、第３壁６３の左端部が左壁１４Ａ２と連結される。また、第３壁６３の右端部が第２壁６２と連結される。つまり、壁部６０は、サーミスタ５１を囲んでいる。よって、サーミスタ５１の温度が耐熱温度を超えることを、より抑制できる。

　再び図５から図９を参照して、空気の流れについて詳細に説明する。図８及び図９に示すように、送風部１４は、第１整流板６４と、第２整流板６５と、第３整流板６６とを更に有する。第１整流板６４と第２整流板６５と第３整流板６６との各々は、第２本体壁と、第２傾斜壁とを有する。第２本体壁は、ベース部１４Ａ５から仕切り部材１４Ｂに向かって延びる。第２傾斜壁は、第２本体壁の先端部に配置される。第２傾斜壁は、仕切り部材１４Ｂに向かって空気の流れ方向Ｆ１に傾斜していく。第２傾斜壁と仕切り部材１４Ｂとが接触する。

　詳細には、第１整流板６４は、左壁１４Ａ２と所定間隔を空けて、左壁１４Ａ２と平行に配置されている。そして、第１整流板６４の後端部が後壁１４Ａ３と連結される。その結果、遠心ファン１４２から吹出された空気は、第１整流板６４に当てられ、吹出孔部１４Ｃに案内される。また、加熱室１４Ａが熱によって、変形（膨張等）したときでも、第１整流板６４が仕切り部材１４Ｂに接触し続ける。また、第１整流板６４の端面のバリ側が仕切り部材１４Ｂに触れないため、第１整流板６４の端面のバリ側と仕切り部材１４Ｂとが擦れたときに発生するひっかき音を防止することができる。

　また、第２整流板６５は、後壁１４Ａ３と所定間隔を空けて、後壁１４Ａ３と平行に配置されている。そして、第２整流板６５の右端部が右壁１４Ａ１と連結される。その結果、遠心ファン１４２から吹出された空気は、第２整流板６５に当てられ、吹出孔部１４Ｃに案内される。また、加熱室１４Ａが熱によって、変形（膨張等）したときでも、第２整流板６５が仕切り部材１４Ｂに接触し続ける。また、第２整流板６５の端面のバリ側が仕切り部材１４Ｂに触れないため、第２整流板６５の端面のバリ側と仕切り部材１４Ｂとが擦れたときに発生するひっかき音を防止することができる。

　更に、第３整流板６６は、右壁１４Ａ１と所定間隔を空けて、右壁１４Ａ１と平行に配置されている。そして、第３整流板６６の前端部が前壁１４Ａ４と連結される。その結果、遠心ファン１４２から吹出された空気は、第３整流板６６に当てられ、吹出孔部１４Ｃに案内される。また、加熱室１４Ａが熱によって、変形（膨張等）したときでも、第３整流板６６が仕切り部材１４Ｂに接触し続ける。また、第３整流板６６の端面のバリ側が仕切り部材１４Ｂに触れないため、第３整流板６６の端面のバリ側と仕切り部材１４Ｂとが擦れたときに発生するひっかき音を防止することができる。

　以上のように、送風部１４は、壁部６０と第１整流板６４と第２整流板６５と第３整流板６６とを更に有するため、送風部１４は、収容空間１２０内の所定領域ＥＡから加熱室１４Ａに空気を吸込むとともに、吹出孔部１４Ｃを通して加熱室１４Ａから収容空間１２０内の所定領域ＥＡに空気を吹出すことができる。所定領域ＥＡは、例えば、収容空間１２０内の中央領域である。所定領域ＥＡには、被加熱物Ｈの中央部が配置される。本実施形態によれば、サーミスタ５１は、加熱室１４Ａ内に配置されるため、制御部５は、所定領域ＥＡの空気の温度を精度よく算出できる。

　続けて、第１ヒータ１４１について詳細に説明する。具体的には、第１ヒータ１４１は、発熱部１４１ａと、一対の連結部１４１ｄとを更に有する。発熱部１４１ａは、電流が流れ発熱する。発熱部１４１ａは、加熱室１４Ａ内に配置される。具体的には、発熱部１４１ａは、遠心ファン１４２の外周に沿って配置されている。

　一対の連結部１４１ｄの各々は、発熱部１４１ａに比べ、ほとんど発熱しない非発熱部である。一対の連結部１４１ｄの各々は、発熱部１４１ａと通電部１４４とを連結する。具体的には、発熱部１４１ａは、連結部１４１ｄと連結部１４１ｄとの間に配置される。一対の連結部１４１ｄの一方の連結部は、発熱部１４１ａよりサーミスタ５１に近接する。その結果、発熱部１４１ａは、サーミスタ５１に近接しない。よって、サーミスタ５１の温度が耐熱温度を超えることを、より抑制できる。

　続けて図１０を参照して、引出し式加熱調理器１００の構成について詳細に説明する。図１０は、本実施形態に係る引出し式加熱調理器１００の構成を示すブロック図である。

　本実施形態では、引出し式加熱調理器１００は、加熱調理モードとして、「熱風循環加熱モード」、及び「グリル加熱モード」を有する。「熱風循環加熱モード」は、加熱調理室１００Ａ内に空気を循環させて、短時間で加熱調理室１００Ａ内の所定領域ＥＡを予熱するモードである。「グリル加熱モード」は、主として、第２ヒータ１６１が発生させた熱を、被加熱物Ｈに伝導することによって、被加熱物Ｈを加熱調理するモードである。

　図１０に示すように、制御部５は、記憶部６に格納された制御プログラムを実行することにより、通電部１４４、駆動部１４３、通電部１６２、駆動モータ４１、操作パネル３、及び記憶部６を制御する。

　制御部５は、「熱風循環加熱モード」を受付けたときに、サーミスタ５１の検知結果に基づいて、通電部１４４と駆動部１４３とを制御する。また、制御部５は、「グリル加熱モード」を受付けたときに、サーミスタ５１の検知結果に基づいて、通電部１６２を制御する。

　続けて図１１を参照して、引出し式加熱調理器１００が取付けられるキャビネット２００について説明する。図１１は、本実施形態に係る引出し式加熱調理器１００が取付けられるキャビネット２００の外観を示す図である。

　引出し式加熱調理器１００は、キャビネット２００内に取付けられて設置される。図１１に示すように、キャビネット２００は、上壁２００Ａ、下壁２００Ｂ、右壁２００Ｃ、左壁２００Ｄ、及び後壁２００Ｅを有する。上壁２００Ａ、下壁２００Ｂ、右壁２００Ｃ、左壁２００Ｄ及び後壁２００Ｅは、収容部２００Ｆを形成する。収容部２００Ｆは、引出し式加熱調理器１００が嵌め込まれる直方体状の空間である。

　以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

　（１）図１～図１１を参照して説明したように、引出し式加熱調理器１００は、送風部１４を備えるが、本発明はこれに限定されない。例えば、引出し式加熱調理器１００は、加熱調理室１００Ａ内に熱風を送風する送風部を更に備えてもよい。

　（２）引出し式加熱調理器１００は、マイクロ波供給部を更に備えてもよい。

　本発明は、加熱調理器を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。

５１　　　　サーミスタ（温度検知部）
６０　　　　壁部
１４Ａ　　　加熱室（筐体）
１４１　　　第１ヒータ
１４２　　　ファン
１００　　　引出し式加熱調理器
Ｆ１　　　　空気の流れ方向

Claims (8)

1. 　開口を有する筐体と、
   　吸込孔部と吹出孔部とを有し、前記開口を覆うカバー部と、
   　前記筐体内に配置され、前記吸込孔部から前記吹出孔部までの空気の流れを発生させるファンと、
   　前記筐体内に配置された第１ヒータと、
   　前記筐体内に配置され、温度を検知する温度検知部と、
   　前記空気の流れ方向において、前記温度検知部より上流側に配置された壁部と
   を備える、加熱調理器。
2. 　前記壁部は、
   　前記空気の流れ方向において、前記温度検知部より上流側に配置された第１壁と、
   　前記第１ヒータと前記温度検知部との間に配置された第２壁と
   を含む、請求項１に記載の加熱調理器。
3. 　前記筐体は、前記カバー部に対向するベース部を有し、
   　前記第１壁は、
   　前記ベース部から前記カバー部に向かって延びた本体壁と、
   　前記本体壁の先端部に配置され、前記カバー部に向かって前記空気の流れ方向に傾斜していく傾斜壁と
   を有する、請求項２に記載の加熱調理器。
4. 　前記壁部の材料は、金属であり、
   　前記温度検知部は、サーミスタである、請求項１から請求項３のいずれか１項に記載の加熱調理器。
5. 　前記吸込孔部は、前記カバー部の中央部に配置され、
   　前記吹出孔部は、前記吸込孔部の外周に沿って配置され、
   　前記ファンは、前記吸込孔部に対向する遠心ファンであり、
   　前記温度検知部及び前記壁部は、前記遠心ファンの外周に配置される、請求項１から請求項４のいずれか１項に記載の加熱調理器。
6. 　前記筐体外に配置され、外部電源と接続される通電部を更に備え、
   　前記第１ヒータは、
   　前記筐体内に配置され、電流が流れ発熱する発熱部と、
   　前記発熱部と前記通電部とを連結する連結部と
   を有し、
   　前記発熱部は、前記ファンの外周に沿って配置され、
   　前記連結部は、前記発熱部より前記温度検知部に近接する、請求項５に記載の加熱調理器。
7. 　被加熱物を収容する加熱調理室と、
   　前記温度検知部の検知結果に基づいて、前記ファン及び前記第１ヒータを制御する制御部と
   を更に備え、
   　前記ファンは、前記吸込孔部を通して前記加熱調理室内から前記筐体内に前記空気を吸込むとともに、前記吹出孔部を通して前記筐体内から前記加熱調理室内に前記空気を吹出す、請求項１から請求項６のいずれか１項に記載の加熱調理器。
8. 　前記加熱調理室内に配置された第２ヒータを更に備え、
   　前記制御部は、前記温度検知部の検知結果に基づいて、前記第２ヒータを制御する、請求項７に記載の加熱調理器。

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