WO2022044964A1

WO2022044964A1 - 吸収性物品包装体の製造方法、及び、吸収性物品包装体

Info

Publication number: WO2022044964A1
Application number: PCT/JP2021/030401
Authority: WO
Inventors: 夏美大村; 雅司細川; 良太河守; 俊幸谷尾; 隆宏植田; 綾横市; 高至森澤
Original assignee: ユニ・チャーム株式会社
Priority date: 2020-08-28
Filing date: 2021-08-19
Publication date: 2022-03-03
Also published as: TW202228616A; CN116194068A

Abstract

第１方向及び第２方向を有する吸収性物品包装体（１）の製造方法であって、前記第１方向に沿う搬送方向に連続する包装材（２０）の連続体と、吸収性物品（１０）との少なくとも一方が第２方向に折り返される複数の折り工程を４つ以上有し、第１折り工程と、第１折り工程において折り返された包装材（２０）の連続体の部位の外側面同士が対向するように、吸収性物品（１０）と包装材（２０）の連続体とが更に折り返され、更に折り返された包装材（２０）の連続体の部位の少なくとも一部が搬送方向に連続している第２折り工程を有する。

Description

吸収性物品包装体の製造方法、及び、吸収性物品包装体

　本発明は、吸収性物品包装体の製造方法、及び、吸収性物品包装体に関する。

　生理用ナプキン等の吸収性物品は、一般に、包装材と共に折り畳まれ、包装材の所定箇所が封止されることにより個別包装されて市販されている。生理用ナプキン等の個包装体は携帯されることも多いため、コンパクトな個包装体が要望されている。そのため、特許文献１には、吸収性物品と包装材が複数回折り畳まれたコンパクトな個包装体が開示されている。また、特許文献１では、個包装体を展開していく際に、包装材の接着部分が長いと、開封に手間取るため、吸収性物品の長手方向における包装材のシール部の長さを、吸収性物品の長さの１／３以下としている。そのために、特許文献１の包装材は、吸収性物品より幅の広い幅広部と、幅広部よりも幅の狭い幅狭部とからなり、折り畳まれて対向する幅広部にシール部が形成されている。

特開２００７－９７９２３号公報

　個包装体の製造方法としては、吸収性物品の幅方向に沿う搬送方向に連続する包装材の連続体に、複数の吸収性物品が搬送方向に間欠に配置された状態で折り畳まれる方法が知られている。そのため、特許文献１のような包装材の場合、幅狭部が搬送方向に連続しないため、幅狭部の搬送が安定しない。また、個包装体の折り途中において、包装材の幅狭部のみの部分が吸収性物品と共に折り返された部位では、その折りが開きやすく、綺麗に折り畳むことができない。特に、コンパクトに折り畳む場合、折り幅を小さくする必要があるため、折り返された部位がより開きやすくなってしまう。

　そこで、本発明は、上記のような問題を鑑みてなされたものであって、コンパクトに、かつ綺麗に折り畳まれた吸収性物品包装体の製造方法、及び、コンパクトに、かつ綺麗に折り畳まれた吸収性物品包装体を提供することを目的とする。

　上記目的を達成するための主たる発明は、互いに直交する第１方向及び第２方向を有する吸収性物品と、前記吸収性物品を包装する包装材と、を有し、前記吸収性物品と前記包装材の少なくとも一方が、前記第１方向に沿った折り部を４つ以上有する吸収性物品包装体の製造方法であって、搬送方向に連続する前記包装材の連続体の内側面に、前記吸収性物品が固定されて前記搬送方向に搬送されながら、前記吸収性物品と前記包装材の連続体との少なくとも一方が前記第２方向に折り返され、前記折り部を形成する複数の折り工程を４つ以上有し、前記複数の折り工程は、前記吸収性物品と前記包装材の連続体とが前記第２方向に折り返される第１折り工程と、前記第１折り工程において折り返された前記包装材の連続体の部位の外側面同士が対向するように、前記吸収性物品と前記包装材の連続体とが、前記第２方向に更に折り返され、かつ、更に折り返された前記包装材の連続体の部位の少なくとも一部が前記搬送方向に連続している第２折り工程と、を有することを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法である。　
　本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。

　本発明によれば、コンパクトに、かつ綺麗に折り畳まれた吸収性物品包装体の製造方法、及び、コンパクトに、かつ綺麗に折り畳まれた吸収性物品包装体を提供することができる。

展開状態の吸収性物品包装体１の肌側の平面図である。展開状態の吸収性物品包装体１の非肌側の平面図である。折り畳まれた状態の吸収性物品包装体１の平面図である。吸収性物品包装体１の折り部Ｆ１～Ｆ６を説明する図である。個包装体１の製造方法の説明図である。個包装体１の製造方法の説明図である。個包装体１の製造方法の説明図である。個包装体１の製造方法の説明図である。個包装体１の製造方法の説明図である。個包装体１の製造方法の説明図である。個包装体１の製造方法の説明図である。個包装体１の製造方法の説明図である。変形例の固定部６の説明図である。第２折り工程Ｓ４の前のナプキン１０及び包装材の連続体２０の状態を示す図である。第２折り部Ｆ２が展開された個包装体１を示す図である。

　本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。　
　互いに直交する第１方向及び第２方向を有する吸収性物品と、前記吸収性物品を包装する包装材と、を有し、前記吸収性物品と前記包装材の少なくとも一方が、前記第１方向に沿った折り部を４つ以上有する吸収性物品包装体の製造方法であって、搬送方向に連続する前記包装材の連続体の内側面に、前記吸収性物品が固定されて前記搬送方向に搬送されながら、前記吸収性物品と前記包装材の連続体との少なくとも一方が前記第２方向に折り返され、前記折り部を形成する複数の折り工程を４つ以上有し、前記複数の折り工程は、前記吸収性物品と前記包装材の連続体とが前記第２方向に折り返される第１折り工程と、前記第１折り工程において折り返された前記包装材の連続体の部位の外側面同士が対向するように、前記吸収性物品と前記包装材の連続体とが、前記第２方向に更に折り返され、かつ、更に折り返された前記包装材の連続体の部位の少なくとも一部が前記搬送方向に連続している第２折り工程と、を有することを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、少ない折り工程でコンパクトな包装体を製造できる。また、第２折り工程で折り重ねられた部位では、より多くの資材が重なり、厚みが増すため、その対向面で摩擦が生じやすい。その結果、折り返し部と非折返し部の相対的な位置ずれを抑制でき、綺麗に折り畳まれた包装体を製造できる。また、搬送方向に連続して張力が付与されている包装材の連続体によって、第２折り工程で折り返された部位の開きが押さえられ、綺麗に折り畳まれた包装体を製造できる。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記第１折り工程は、前記複数の折り工程の中の最初の前記折り工程であり、前記第２折り工程は、前記複数の折り工程の中の２番目の前記折り工程であることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、最初に比較的に大きい折り返し幅で安定して折り工程が行われるため、その後の資材の搬送や折り工程等が安定して行われる。よって、綺麗に折り畳まれた包装体を製造できる。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記第１折り工程、前記第２折り工程、及び、その後の１つ以上の前記折り工程では、前記第２方向における前記吸収性物品の一方側端部に向かって、前記吸収性物品と前記包装材の連続体とが前記第２方向に折り返されることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、第２折り工程で折り重ねられた部位に、吸収性物品と包装材の連続体が巻き付けられるように折り畳まれるため、コンパクトな包装体を製造できる。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記第１方向と前記第２方向の一方が前記吸収性物品の幅方向であり、他方が前記吸収性物品の長手方向であり、前記吸収性物品は、一対のウィング部を有し、前記第２折り工程、及び、その後の１つ以上の前記折り工程における、前記吸収性物品と前記包装材の連続体の前記第２方向の折り返し幅は、前記ウィング部の前記長手方向の長さ以下であることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、比較的に小さい折り返し幅で、コンパクトな包装体を製造できる。また、折り工程における折り位置とウィング部が重なりやすく、その折り工程では、ウィング部により剛性が高まった部分が折り返されるため、折り返しの際の圧が安定して掛かりやすく、綺麗に折り畳むことができる。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記第１方向と前記第２方向の一方が前記吸収性物品の幅方向であり、他方が前記吸収性物品の長手方向であり、前記ウィング部の非肌側面にはウィング粘着部が設けられており、前記第２折り工程、及び、その後の１つ以上の前記折り工程における、前記吸収性物品と前記包装材の連続体の前記第２方向の折り返し幅は、前記ウィング粘着部の前記長手方向の長さ以下であることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、比較的に小さい折り返し幅で、コンパクトな包装体を製造できる。また、折り工程における折り位置とウィング粘着部が重なりやすく、その折り工程では、ウィング粘着部により剛性が高まった部分が折り返されるため、折り返しの際の圧が安定して掛かりやすく、綺麗に折り畳むことができる。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記包装材は、前記吸収性物品包装体の外側面を形成する包装シートを有し、前記第１折り工程、及び、前記第２折り工程では、前記第２方向の他方側の前記吸収性物品の部位と前記包装材の連続体の部位とが折り重ねられ、展開状態の前記吸収性物品包装体において、前記第２方向における前記吸収性物品の前記他方側の端は、前記第２方向における前記包装シートの前記他方側の端よりも延出していることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、第２方向における包装シートの長さを短くすることができ、コストカットを図れる。また、包装シートの長さが短くとも、吸収性物品が露出することなく、折り畳むことができる。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記吸収性物品は吸収性コアを有し、前記吸収性物品包装体における前記第２折り工程の折り部では、前記吸収性コアが配置されている前記吸収性物品の部位よりも前記第１方向の外側に、前記吸収性コアが配置されていない前記吸収性物品の部位が位置し、前記吸収性物品よりも前記第１方向の外側に、前記包装材が位置していることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、第２折り工程で折り返す資材の厚みが段階的に変化するため、吸収性物品と包装材の連続体を、スムーズに、安定して折り返すことができ、綺麗に折り畳まれた包装体を製造できる。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記第１方向と前記第２方向の一方が前記吸収性物品の幅方向であり、他方が前記吸収性物品の長手方向であり、前記吸収性物品は一対のウィング部を有し、前記複数の折り工程の前に、前記一対のウィング部は前記幅方向の内側に折り返されており、前記吸収性物品包装体における前記第２折り工程の折り部では、前記幅方向の内側に折り返された前記一対のウィング部が位置していることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、第２折り工程では、ウィング部により剛性が高まった部分が折り返されるため、折り返しの際の圧が安定して掛かりやすく、綺麗に折り畳むことができる。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記第１折り工程において折り返された前記包装材の連続体の部位の少なくとも一部が、前記搬送方向に連続していることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、搬送方向に連続して張力が付与されている包装材の連続体によって、第１折り工程で折り返された部位の開きが押さえられ、綺麗に折り畳まれた包装体を製造できる。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記第２折り工程の後から最後の前記折り工程の前までの間に、ある前記折り工程後の折り状態から前記ある折り工程前の折り状態に戻ることを抑制するための接合部を形成する接合工程と、最後の前記折り工程の後に、前記吸収性物品よりも前記搬送方向の外側において前記包装材同士を封止する最終封止工程と、を有することを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、複数の折り工程の途中の折り畳み形状が接合部によって維持される。よって、その後の資材の搬送や折り工程等が安定して行われ、綺麗に折り畳まれた包装体を製造できる。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記接合工程において、前記包装材の連続体のうち、前記搬送方向に連続している連続部分に前記接合部を形成することを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、搬送方向に連続して張力が付与されている包装材の連続体により、折り畳み形状が綺麗に維持されている状態で、接合部が形成される。また、包装材の連続体の搬送が安定している部位に接合部が形成されるため、接合工程が安定して行われる。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記接合工程において、前記吸収性物品よりも前記搬送方向の外側に前記接合部を形成することを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、接合部により吸収性物品の搬送方向の動きを規制できる。また、接合部の形成時に、吸収性物品に傷を付けてしまうことを防止できる。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記接合工程において、前記吸収性物品の厚さ方向に見て、前記吸収性物品と重なる部位に、前記接合部を形成することを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、吸収性物品の厚みにより折りが開きやすい部位に接合部が形成されるため、接合部により折り畳み形状が維持されやすい。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記包装材は、少なくとも一部に樹脂フィルムを有し、前記接合工程では、接着剤により前記樹脂フィルム同士を接着させるように接合部を形成することを特徴とする収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、包装体の展開時に、容易に接合部を剥がすことができる。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記複数の折り工程の数より、前記包装材の連続体に設ける前記折り部の数の方が多いことを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　このような吸収性物品包装体の製造方法によれば、少ない折り工程でコンパクトな包装体を製造できる。また、折り工程で個包装体が厚さ方向に折り重なった部分を更に折ることで折り重ねられた部位では、より多くの資材が重なり、厚みが増すため、その対向面で摩擦が生じやすくなり、折り返し部と非折返し部の相対的な位置ずれを抑制でき、綺麗に折り畳まれた包装体を製造できる。

　かかる吸収性物品包装体の製造方法であって、前記複数の折り工程の数より、前記吸収性物品に設ける前記折り部の数の方が多いことを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。

　また、互いに直交する第１方向及び第２方向を有する吸収性物品と、前記吸収性物品を包装する包装材と、を有する吸収性物品包装体であって、前記第１方向に沿う複数の折り部を有し、前記吸収性物品と前記包装材の少なくとも一方が前記第２方向に４回以上折り返されており、前記複数の折り部は、４つ以上であり、前記複数の折り部は、前記吸収性物品と前記包装材とが前記第２方向に折り返されている第１折り部と、前記第１折り部において折り返された前記包装材の外側面同士が対向するように、前記吸収性物品と前記包装材とが、前記第２方向に更に折り返されている第２折り部と、を有し、前記第２折り部において折り返されている前記包装材の少なくとも一部は、前記吸収性物品よりも前記第１方向の両外側に、前記吸収性物品包装体の前記第１方向の両端部まで延出していることを特徴とする吸収性物品包装体。

　このような吸収性物品包装体によれば、コンパクトに折り畳まれつつ、折り回数が少ないため、包装体の開封が容易である。

　前記複数の折り部のうちの少なくとも１つの前記折り部による折り返し部の内側面と、それに対向する非折返し部の面は、当該折り部を展開した際に視認可能な図柄を有することを特徴とする吸収性物品包装体。

　このような吸収性物品包装体によれば、図柄により折り皺が目立つため、ユーザーにより皺が伸ばされながら包装体の折りが展開されやすく、折り皺が軽減された吸収性物品が使用される。

　かかる吸収性物品包装体であって、前記包装材は、前記吸収性物品包装体の外側面を形成する包装シートを有し、前記包装シートは、外側面に印刷が施された印刷面と、その反対側の内側面である非印刷面と、を有し、前記吸収性物品包装体は、前記吸収性物品よりも前記第１方向の外側において、前記包装シート同士が溶着された溶着部を有し、かつ、前記包装シートの前記印刷面同士が対向している第１領域と、前記包装シートの前記印刷面と前記非印刷面が対向している第２領域と、を有し、前記第１領域と前記第２領域とにおいて、単位面積当たりの前記溶着部の面積は同じであるが、前記第１領域の方が、前記第２領域に比べて、剥離強度が強いことを特徴とする吸収性物品包装体。

　このような吸収性物品包装体によれば、先の折り工程の折り部の剥離強度が強くなるため、折り畳んでいく際の芯となる部位の折り畳み形状が維持されやすく、包装体の折り畳み形状が維持されやすくなる。一方、後の折り工程の折り部の剥離強度が弱くなるため、包装体を開封しやすくなる。

　かかる吸収性物品包装体であって、前記包装材は、前記吸収性物品包装体の外側面を形成する包装シートを有し、前記包装シートは、外側面に印刷が施された印刷面と、その反対側の内側面である非印刷面と、を有し、前記吸収性物品包装体は、前記吸収性物品よりも前記第１方向の外側において、前記包装シート同士が溶着された溶着部を有し、かつ、前記包装シートの前記印刷面同士が対向している第１領域と、前記包装シートの前記印刷面と前記非印刷面が対向している第２領域と、を有し、前記第１領域と前記第２領域とにおいて、単位面積当たりの前記溶着部の面積は同じであるが、前記第１領域の方が、前記第２領域に比べて、剥離強度が弱いことを特徴とする吸収性物品包装体。

　このような吸収性物品包装体によれば、先の折り工程の折り部の剥離強度が弱くなるため、小さく折り畳まれた芯となる部位の折りを展開しやすくなる。一方、後の折り工程の折り部の剥離強度が強くなるため、包装体が不要に展開してしまうことを抑制できる。

　かかる吸収性物品包装体であって、展開状態における前記包装材の前記複数の折り部の数が、前記吸収性物品包装体の折り返された部位を展開する回数より多いことを特徴とする吸収性物品包装体。

　かかる吸収性物品包装体であって、展開状態における前記吸収性物品の前記複数の折り部の数が、前記吸収性物品包装体の折り返された部位を展開する回数より多いことを特徴とする吸収性物品包装体。

＝＝＝実施形態＝＝＝
　以下、本発明に係る吸収性物品包装体の吸収性物品として生理用ナプキンを例に挙げて実施形態を説明する。ただし、吸収性物品は、生理用ナプキンに限定されず、例えば、パンティーライナーや吸収パッド（軽失禁用パッド）等であってもよい。

＜＜個包装体（吸収性物品包装体）１の基本構成＞＞
　図１及び図２は、展開状態の吸収性物品包装体１の平面図である。図１は生理用ナプキン１０の肌面側から見た図であり、図２は生理用ナプキン１０の非肌面側から見た図である。図２では図面の見やすさの為に包装材２０を点線で示す。図３は、折り畳まれた状態の吸収性物品包装体１の平面図である。図４は、吸収性物品包装体１の折り部Ｆ１～Ｆ６を説明する図である。

　吸収性物品包装体１は、生理用ナプキン１０と、生理用ナプキン１０を個別に包装する包装材２０とを備えている。以下の説明では、吸収性物品包装体を「個包装体」とも称し、生理用ナプキン１０を「ナプキン」とも称する。

　ナプキン１０は、互いに直交する幅方向、長手方向、及び厚さ方向を有する。ナプキン１０の長手方向において、着用者の下腹部に当接する側を前側とし、着用者の臀部に当接する側を後側とする。ナプキン１０の厚さ方向において、着用者の肌に当接する側を「肌側」とし、その反対側を「非肌側」とする。

　ナプキン１０は、排泄物を吸収する吸収性コア１１と、吸収性コア１１よりも肌側に配置される液透過性のトップシート１２と、吸収性コア１１よりも非肌側に配置される液不透過性のバックシート１３と、トップシート１２の肌側面の幅方向の側部から幅方向の外側に延出した一対のサイドシート１４を有する。なお、吸収性コア１１は、ティッシュ等の液透過性シート（不図示）で覆われていてもよい。

　また、ナプキン１０は、長手方向の中央部から幅方向の外側に延出した一対のウィング部１Ｗを有する。ウィング部１Ｗは、バックシート１３及びサイドシート１４によって形成されている。

　ナプキン１０の非肌側面には、図２に示すように、ずれ止め用粘着部１５，１６が設けられている。ずれ止め用粘着部１５，１６はバックシート１３に接着剤が塗布される等して形成される。ずれ止め用粘着部１５，１６のうち、ナプキン１０の本体部に設けられたものを中央粘着部１５と称し、ウィング部１Ｗに設けられたものをウィング粘着部１６と称す。

　中央粘着部１５は、ナプキン１０の使用者の着衣（下着）の肌側面に貼り付けられる。図２に例示する中央粘着部１５は、ナプキン１０の長手方向に長辺を有する長方形状の粘着部が、幅方向に間隔を空けて複数配置されている。ウィング粘着部１６は、ウィング部１Ｗが折り曲げられた後に、使用者の着衣の非肌側面に貼り付けられる。図２に例示するウィング粘着部１６では、ウィング部１Ｗ毎に、ナプキン１の長手方向に長辺を有する長方形状の粘着部が、幅方向に間隔を空けて２つ配置されている。

　以上をナプキン１０の基本構成の説明とするが、上記で説明したナプキン１０（吸収性物品）の構成は一例であり、これに限定されない。例えば、ナプキン１０は、ウィング部１Ｗを有していなくてもよい。また、ずれ止め用粘着部１５，１６の形状、数、及び配置は、図２に例示するものに限定されない。

　包装材２０は、個包装体１の外側面を形成する包装シート２１と、ナプキン１０の中央粘着部１５を覆う中央剥離シート２２（図２参照）と、ナプキン１０のウィング粘着部１６を覆うウィング剥離シート２３（図４参照）を有する。

　包装シート２１は、長方形状のシートであり、ナプキン１０が固定される内側面と、個包装体１において外側に露出する外側面を有する。包装シート２１としては、樹脂フィルム、不織布、紙、及びこれらをラミネートにより複合したシート等を例示できる。包装シート２１の長手方向にナプキン１０の長手方向が沿い、包装シート２１の幅方向にナプキン１０の幅方向が沿うように、ナプキン１０は包装シート２１に固定されている。また、包装シート２１の長手方向の一方側がナプキン１の前側に対応し、包装シート２１の長手方向の他方側がナプキン１の後側に対応している。

　中央剥離シート２２は、長方形状のシートであり、ホットメルト接着剤ＨＭＡが塗布されて形成されたシート固定部４（後述の図５参照）により、包装シート２１の内側面に固定されている。図４に示すように、ウィング剥離シート２３は、長方形状のシートであり、幅方向の内側に折り返された一対のウィング部１Ｗのウィング粘着部１６にて固定されている。中央剥離シート２２とウィング剥離シート２３の両面のうち、ずれ止め用粘着部１５，１６との対向面は、ナプキン１０が容易に剥離可能な剥離層（樹脂フィルム層）となっている。

　本実施形態では、中央剥離シート２２とウィング剥離シート２３が別体のシートであるが、これらが一体のシートであってもよい。また、中央剥離シート２２は、包装シート２１に固定されているため、包装シート２１と共にナプキン１０から取り外される。ウィング剥離シート２３は、包装シート２１に固定されていないため、包装シート２１とは別に、ナプキン１０から取り外される。ただし、これに限定されず、ウィング剥離シート２３が包装シート２１に固定される構成であってもよい。

　また、本実施形態の個包装体１では、ナプキン１０の中央粘着部１５が中央剥離シート２２に固定されることで、ナプキン１０が中央剥離シート２２を介して包装シート２１に固定される。ただし、これに限定されず、包装材２０が中央剥離シート２２を有さず、ナプキン１０の中央粘着部１５が直接包装シート２１に固定されてもよい。その場合、包装シート２１の内側面を、ナプキン１０が容易に剥離可能な剥離層（樹脂フィルム層）にする。

　また、図１に示すように、個包装体１では、包装シート２１の内側面に、ナプキン１０がその肌側面を上にして、中央剥離シート２２を介して固定されている。そして、図４に示すように、一対のウィング部１Ｗが幅方向の内側に折り返されて、ウィング粘着部１６にウィング剥離シート２３が固定された状態で、包装シート２１及びナプキン１０は折り畳まれている。

　個包装体１は、図４に示すように、ナプキン１０の幅方向に沿う複数の折り部Ｆ１～Ｆ６を有し、ナプキン１０と包装材２０の少なくとも一方が長手方向に４回以上折り返されている。本実施形態の個包装体１は、ナプキン１０と包装材２０が長手方向に６回折り返されている。

　具体的には、展開状態の個包装体１からの１回目の折りで形成された折り部が第１折り部Ｆ１であり、２回目の折りで形成された折り部が第２折り部Ｆ２ａ，Ｆ２ｂであり、３回目の折りで形成された折り部が第３折り部Ｆ３ａ，Ｆ３ｂであり、４回目の折りで形成された折り部が第４折り部Ｆ４ａ，Ｆ４ｂであり、５回目の折りで形成された折り部が第５折り部Ｆ５であり、最後の６回目の折りで形成された折り部が第６折り部Ｆ６である。

　第２折り部Ｆ２ａ，Ｆ２ｂ、第３折り部Ｆ３ａ，Ｆ３ｂ、第４折り部Ｆ４ａ，Ｆ４ｂは、第１折り部Ｆ１の折りで個包装体１が厚さ方向に折り重なった部分を更に折って形成された折り部である。そのため、展開状態の個包装体１（図４）では、第１折り部Ｆ１よりも長手方向の一方側に、第２折り部Ｆ２ａ、第３折り部Ｆ３ａ、第４折り部Ｆ４ａが形成されており、第１折り部Ｆ１よりも長手方向の他方側にも、第２折り部Ｆ２ｂ、第３折り部Ｆ３ｂ、第４折り部Ｆ４ｂが形成されている。

　展開状態の個包装体１が６回の折りで形成された個包装体１を図３に示す。個包装体１は、開封時の起点となる開封端１ａを有する。この開封端１ａは、包装シート２１の長手方向の一方側の端２１ａに対応している。なお、本実施形態の個包装体１は、ユーザーが開封時に把持するための止着テープが設けられていないが、個包装体１に止着テープが設けられていてもよい。

　個包装体１は、ナプキン１０よりも幅方向の外側の側部において包装シート２１同士を封止した一対の封止部２を有する。本実施形態では、折り重なった包装シート２１同士が溶着（例えば熱溶着や超音波溶着等）されて封止部２が形成されている。

　また、個包装体１は、包装シート２１の開封端１ａ側の端部を固定する開封端固定部３を有する。開封端固定部３は、図４に示すように、包装シート２１の長手方向の一方側の端部において、包装シート２１の幅方向の両側端の間を幅方向に沿って塗布されたホットメルト接着剤ＨＭＡによって形成されている。一対の封止部２と開封端固定部３により個包装体１は密閉され、包装シート２１内のナプキン１０の衛生状態が保たれる。

＜＜個包装体１の製造方法、及び、その製造方法で製造された個包装体１＞＞
　図５～図１１及び図１２Ａ～図１２Ｃは、個包装体１の製造方法の説明図である。図１３は、変形例の固定部６の説明図である。図１４は、第２折り工程Ｓ４の前のナプキン１０及び包装材の連続体２０Ｃの状態を示す図である。図１５は、第２折り部Ｆ２が展開された個包装体１を示す図である。

　個包装体１の製造ラインは、搬送方向と、搬送方向に交差する交差方向を有する。個包装体１の製造方法では、ナプキン１０の幅方向に沿う搬送方向に連続する包装シートの連続体２１Ｃが搬送方向に沿って搬送される。ラインの搬送方向と交差する交差方向は、ナプキン１０の長手方向に沿っている。つまり、本発明に係る第１方向は本実施形態のナプキン１０の幅方向に対応し、本発明に係る第２方向は本実施形態のナプキン１０の長手方向に対応する。なお、以下の説明では、ナプキン１０の長手方向を単に「長手方向」とも称す。

　本実施形態の個包装体１の製造方法は、ホットメルト接着剤の塗布工程Ｓ１と、ナプキン１０の配置工程Ｓ２と、第１折り工程Ｓ３と、第２折り工程Ｓ４と、第３折り工程Ｓ５と、接合部を形成する接合工程Ｓ６と、第４折り工程Ｓ７と、第５折り工程Ｓ８と、第６折り工程Ｓ９と、最終封止工程Ｓ１０と、切断工程Ｓ１１を有する。

　塗布工程Ｓ１（図５）では、搬送方向に連続して搬送されている包装シートの連続体２１Ｃの内側面（２１Ｉ）に、ホットメルト接着剤ＨＭＡが塗布される。塗布工程Ｓ１において、開封端固定部３用のホットメルト接着剤ＨＭＡと、包装シートの連続体２１Ｃに中央剥離シート２２を固定するシート固定部４用のホットメルト接着剤ＨＭＡが塗布される。

　開封端固定部３は、図１に示すように、個包装体１０の幅方向の一端から他端まで連続して幅方向に沿って設けられている。そのため、製造ラインの交差方向における、包装シートの連続体２１Ｃの一方側の端部に、ホットメルト接着剤ＨＭＡが搬送方向に沿って連続して塗布されて、開封端固定部３が形成される。なお、開封端固定部３用のホットメルト接着剤ＨＭＡは、塗布工程Ｓ１において塗布されなくてもよく、第６折り工程Ｓ９が行われる前までに塗布されていればよい。

　シート固定部４は、次の配置工程Ｓ２で中央剥離シート２２が配置される包装シートの連続体２１Ｃの領域に、ホットメルト接着剤ＨＭＡが塗布されて形成される。図５では、シート固定部４として、搬送方向に長い長方形状の塗布パターンが製造ラインの交差方向に間隔を空けて６つ並んだものを例示しているが、シート固定部４のパターンは特に限定されるものではない。また、包装シートの連続体２１Ｃに対して複数のナプキン１０が搬送方向に間欠に配置される。そのため、シート固定部４も、包装シートの連続体２１Ｃに対して搬送方向に間欠的に複数形成される。

　配置工程Ｓ２（図５）では、別の工程で製造されたナプキン１０が、包装シートの連続体２１Ｃの内側面に配置される。ナプキン１０は、その非肌側面の中央粘着部１５に中央剥離シート２２が貼り付けられている状態で配置工程Ｓ２に合流する。そして、塗布工程Ｓ１にて形成されたシート固定部４に中央剥離シート２２が固定される。つまり、ナプキン１０は、中央剥離シート２２を介して、包装シートの連続体２１Ｃに固定される。また、包装シートの連続体２１Ｃに複数のナプキン１０が搬送方向に間欠に固定される。

　また、ナプキン１０は、図１に示す長手方向に沿う折り位置ＦＰＷにて一対のウィング部１Ｗが幅方向の内側に折り返され、ウィング粘着部１６にウィング剥離シート２３が貼り付けられている状態で配置工程Ｓ２に合流する。本実施形態では、一対のウィング部１Ｗがナプキン１０の肌面側に折り返されているが、一対のウィング部１Ｗがナプキン１０の非肌面側に折り返された個包装体１であってもよい。なお、この場合、シート固定部４用のホットメルト接着剤ＨＭＡにより、中央剥離シート２２及びウィング剥離シート２３の両方が包装シートの連続体２１Ｃに固定される。

　なお、次の複数の折り工程では、ナプキン１０と包装材２０の少なくとも一方がナプキン１０の長手方向に折り返される、すなわち、ウィング部１Ｗが折り返される方向と交差する方向に折り返される。そのため、本実施形態のように、複数の折り工程の前に、一対のウィング部１Ｗが幅方向の内側に折り返されていることが好ましい。そうすることで、折る方向の異なる資材が、同じタイミングで、又は途中のタイミングで折り返されることがなく、個包装体１の製造方法がシンプルとなる。

　また、本実施形態では、ナプキン１０の中央粘着部１５が中央剥離シート２２で覆われ、ウィング粘着部１６がウィング剥離シート２３で覆われている状態で、次の折り工程が行われる。そのため、折り工程の中で、中央粘着部１５やウィング粘着部１６が、それ自身同士で接着したり、別の資材に接着したりしてしまうことを防止できる。

　また、前述したように、包装材２０は、包装シート２１と、中央剥離シート２２と、ウィング剥離シート２３を有する。そのため、本発明に係る「包装材の連続体」には、包装シートの連続体２１Ｃと、包装シートの連続体２１Ｃに固定される中央剥離シート２２と、包装シートの連続体２１Ｃにナプキン１０を介して固定されるウィング剥離シート２３が含まれる。以下の説明では、これら３つの資材２１Ｃ，２２，２３を合わせて、包装材の連続体２０Ｃとも称す。

　第１折り工程Ｓ３（図６）では、第１折り位置ＦＰ１にて、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃがナプキン１０の長手方向に折り返される。第１折り位置ＦＰ１は、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃにおける長手方向の他方側、すなわち開封端固定部３が位置する側とは反対側に位置する。具体的には、第１折り位置ＦＰ１は、ナプキン１０のウィング部１Ｗよりも長手方向の他方側の位置であり、吸収性コア１１と重なる位置に設けられている。そして、第１折り工程Ｓ３では、第１折り位置ＦＰ１よりも長手方向の他方側に位置するナプキン１０の部位と包装材の連続体２０Ｃの部位とが、長手方向におけるナプキン１０の一方側端部に向かって、ナプキン１０の肌側面が内側となるように折り返される。

　次の第２折り工程Ｓ４（図７）では、第２折り位置ＦＰ２にて、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃとがナプキン１０の長手方向に折り返される。第２折り位置ＦＰ２よりも長手方向の他方側に位置するナプキン１０の部位と包装材の連続体２０Ｃの部位とが、長手方向におけるナプキン１０の一方側端部に向かって、かつ、直前の第１折り工程Ｓ３で折り返された部位１０１の上面（露出面）が内側となるように折り返される。

　第２折り位置ＦＰ２は、第１折り工程Ｓ３で折り返された部位１０１と重なる位置に設けられている。そのため、第２折り工程Ｓ４では、直前の第１折り工程Ｓ３で折り返された部位同士が対向するように、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃとが折り返される。また、第２折り工程Ｓ４の前の状態では、第２折り位置ＦＰ２及びその周辺において、吸収性コア１１が２重に折り重なっている。そのため、第２折り工程Ｓ４の後の状態では、第２折り位置ＦＰ２及びその周辺において、吸収性コア１１が４重に折り重なる。また、第２折り位置ＦＰ２は、第１折り工程Ｓ３で折り返された部位１０１と重なる位置に設けられているため、個包装体１（図４）には第２折り工程Ｓ４による第２折り部Ｆ２ａ，Ｆ２ｂが２つ形成される。

　次の第３折り工程Ｓ５（図８）では、第３折り位置ＦＰ３にて、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃとがナプキン１０の長手方向に折り返される。第３折り位置ＦＰ３よりも長手方向の他方側に位置するナプキン１０の部位と包装材の連続体２０Ｃの部位とが、長手方向におけるナプキン１０の一方側端部に向かって、かつ、第２折り工程Ｓ４で折り返された部位１０２の上面（露出面）が内側となるように折り返される。第３折り位置ＦＰ３は、第２折り工程Ｓ４で折り返された部位１０２と重ならず、それよりも長手方向の一方側に位置する。そのため、第３折り工程Ｓ５では、第２折り工程Ｓ４で折り返された部位１０２同士が対向するように折り返されない。また、第３折り位置ＦＰ３は、第１折り工程Ｓ３で折り返された部位１０１と重なる位置に設けられているため、個包装体１（図４）には第３折り工程Ｓ５による第３折り部Ｆ３ａ，Ｆ３ｂが２つ形成される。

　接合工程Ｓ６（図９）は、第３折り工程Ｓ５と第４折り工程Ｓ７の間に設けられている。接合工程Ｓ６では、第３折り工程Ｓ５後の折り状態から第３折り工程Ｓ５前の折り状態に戻ることを抑制するための接合部５が形成される。本実施形態では、ナプキン１０よりも幅方向の外側の側部において包装シートの連続体２１Ｃ同士が溶着（例えば熱溶着や超音波溶着等）されて、接合部５が形成される。

　また、ナプキン１０の長手方向において、第３折り工程Ｓ５で折り返された部位１０４の少なくとも一部に接合部５が形成されていればよい。本実施形態では、ナプキン１０の長手方向における接合部５の幅Ｗｊは、第３折り工程Ｓ５で折り返された部位１０４の幅Ｗ３以上となっている。そうすることで、包装シートの連続体２１Ｃに搬送誤差が生じた場合にも、必要な部位に接合部５を形成できる。

　また、図９には、ナプキン１０の長手方向に延びる切断予定位置を示す仮想の切断線ＬＣを示す。切断線ＬＣは、完成した個包装体１の幅方向の側端に対応する線である。本実施形態では、搬送方向に隣接して製造される個包装体１の接合部５が一体に形成される。そのため、接合部５が搬送方向に切断線ＬＣを跨いで形成される。また、接合工程Ｓ６で形成される接合部５の搬送方向の長さＬ２は、完成した個包装体１（図１２Ｃ）における接合部５の幅方向の長さＬ１の２倍の長さである。このように、切断線ＬＣを跨ぐように接合部５を形成することで、実際の切断位置が切断線ＬＣから搬送方向に位置ずれしても、必要な部位に接合部５が設けられる。

　ただし、上記に限定されない。図示しないが、切断線ＬＣに重ならないように接合部５を形成してもよい。つまり、搬送方向に隣接して製造される個包装体１の接合部５が個別に形成されてもよい。この場合、接合工程Ｓ６で形成される接合部５の搬送方向の長さはＬ１にする。また、この場合、包装シートの連続体２１Ｃを切断した際に、個包装体１の幅方向の側端に接合部５が位置しない。そのため、個包装体１の側端の手触りが柔らかくなる。

　次の第４折り工程Ｓ７（図１０）、及び、その次の第５折り工程Ｓ８（図１１）では、それぞれ第４折り位置ＦＰ４と第５折り位置ＦＰ５にて、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃとがナプキン１０の長手方向に折り返される。詳しくは、各折り位置ＦＰ４，ＦＰ５よりも長手方向の他方側に位置するナプキン１０の部位と包装材の連続体２０Ｃの部位とが、長手方向におけるナプキン１０の一方側端部に向かって、かつ、直前の折り工程Ｓ５，Ｓ７で折り返された部位の上面（露出面）が内側となるように折り返される。また、第４折り位置ＦＰ４及び第５折り位置ＦＰ５は、直前の折り工程Ｓ５，Ｓ７で折り返された部位と重ならず、それよりも長手方向の一方側に位置する。また、第４折り位置ＦＰ４は、第１折り工程Ｓ３で折り返された部位１０１と重なる位置に設けられているため、個包装体１（図４）には第４折り工程Ｓ７による第４折り部Ｆ４ａ，Ｆ４ｂが２つ形成される。

　最後の第６折り工程Ｓ９では、第６折り位置ＦＰ６（図１１参照）よりも長手方向の一方側に位置するナプキン１０の部位と包装材の連続体２０Ｃの部位とが、長手方向の他方側に折り返され、これまでの折り工程で折り畳まれた部位に折り重ねられる（図１２Ａ）。なお、第６折り位置ＦＰ６は直前の第５折り工程Ｓ８で折り返された部位と重ならず、それよりも長手方向の一方側に位置する。また、第６折り工程Ｓ９では、包装シートの連続体２１Ｃの内側面に塗布されている開封端固定部３用のホットメルト接着剤ＨＭＡが、第５折り工程Ｓ８で折り返された部位（包装シートの連続体２１Ｃの外側面）に固定される。

　最終封止工程Ｓ１０（図１２Ｂ）では、最後の第６折り工程Ｓ９の後に、ナプキン１０よりも幅方向の外側において包装シートの連続体２１Ｃ同士を封止して封止部２を形成する。封止部２の形成方法は、接合部５の形成方法（図９）と同じであり、ナプキン１０の厚さ方向において、封止部２と接合部５が重なるように形成される。

　具体的には、包装シートの連続体２１Ｃが溶着（例えば熱溶着や超音波溶着等）されて、封止部２が形成される。また、接合部５と同様に、本実施形態では、封止部２が搬送方向に切断線ＬＣを跨ぐように形成される。そうすることで、実際の切断位置が切断線ＬＣから搬送方向に位置ずれしても、個包装体１に封止部２が設けられる。逆に、切断線ＬＣに重ならないように封止部２を形成してもよい。その場合、個包装体１の幅方向の側端に封止部２が位置しないため、個包装体１の側端の手触りが柔らかくなる。

　こうして個包装体１の連続体（図１２Ｂ）が形成される。最後に、切断工程Ｓ１１（図１２Ｃ）において、製品ピッチ毎の切断線ＬＣに沿って、包装シートの連続体２１Ｃが切断される。その結果、個包装体１が製造される。

　以上のように、本実施形態における個包装体１の製造方法では、包装材の連続体２０Ｃにナプキン１０が固定されて搬送方向に搬送されながら、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃとの少なくとも一方がナプキン１０の長手方向に折り返される複数の折り工程を４つ以上有する。具体的には、複数の折り工程を６つ有する（Ｓ３、Ｓ４，Ｓ５，Ｓ７，Ｓ８，Ｓ９）。そのため、コンパクトに折り畳まれた個包装体１を製造できる。

　さらに、複数の折り工程は、比較的に大きい折り返し幅Ｗ１でナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃとが長手方向に折り返される第１折り工程Ｓ３と、第１折り工程Ｓ３よりも小さい折り返し幅Ｗ２でナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃとが長手方向に折り返される第２折り工程Ｓ４を有する。

　先の第１折り工程Ｓ３の折り返し幅Ｗ１を大きくすることで、第１折り工程Ｓ３で折り返された部位１０１が開き難く、折り返される前の状態に戻り難くなる。よって、それ以降の資材の搬送や折り工程等が安定し、綺麗に折り畳まれた個包装体１を製造できる。一方、後の第２折り工程Ｓ４の折り返し幅Ｗ２を小さくすることで、第１折り工程Ｓ３で折り返された部位１０１が折り重ねられるため、コンパクトな個包装体１を製造できる。

　また、先の第１折り工程Ｓ３の折り返し幅Ｗ１を大きくすることで、コンパクトな個包装体１を製造するための折り工程の数を少なくできる。具体的に説明すると、本実施形態の第１折り工程Ｓ３から第５折り工程Ｓ８では、長手方向におけるナプキン１０の一方側端部に向かって、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃとが長手方向に折り返される。つまり、第２折り工程Ｓ４で折り重ねられた部位を芯として、その芯となる部位にナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃが巻き付けられるように折り畳まれる。そのため、コンパクトな個包装体１を製造できる。

　しかし、仮に、第１折り工程Ｓ３の折り返し幅を小さくして、第１折り工程Ｓ３で折り重ねられた部位（芯となる部位）にナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃを巻き付けるように折り畳んでいくと、折り工程の数が多くなってしまう。そのため、本実施形態のように、先の第１折り工程Ｓ３で大きく折り返した後に、第２折り工程Ｓ４以降に小さい折り返し幅で折り畳んでいくことが好ましい。そうすることで、コンパクトな個包装体１を少ない折り工程の数で製造できる。

　また、本実施形態では、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃをナプキン１０の長手方向に巻回してロール状に巻いていく製造方法とは異なる。本実施形態では、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃに折り目が付くように、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃが折り畳まれる。そのため、ナプキン１０や包装材の連続体２０Ｃに弛み等が生じ難く、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃが安定して搬送されるため、綺麗に折り畳まれた個包装体１を製造できる。

　ただし、第１折り工程Ｓ３に比べて、第２折り工程Ｓ４の折り返し幅Ｗ２が小さく、第２折り工程Ｓ４で折り返された部位１０２が開きやすくなっている。そのため、その後の資材の搬送や折り工程等が安定して行われない恐れがある。

　そこで、本実施形態の第２折り工程Ｓ４では、第１折り工程Ｓ３において折り返された包装材の連続体２０Ｃの部位の外側面同士が対向するように、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃとを長手方向に更に折り返す。

　本実施形態の個包装体１では長手方向における包装シート２１の長さが比較的に短い。そのため、図１４に示すように、第１折り工程Ｓ３で折り返された部位１０１の上面（露出面）は、包装シートの連続体２１Ｃの外側面（２１Ｏ）が位置する部位と、それよりも長手方向の一方側において中央剥離シート２２の外側面（２２Ｏ）が位置する部位を有する。また、本実施形態の第２折り位置ＦＰ２は、包装シートの連続体２１Ｃと重なる位置に設けられている。そのため、第２折り工程Ｓ４で折り返される部位１０２と、それに重なる非折返し部１０３との対向面は、包装シートの連続体２１Ｃの外側面（２１Ｏ）同士が対向する部位と、包装シートの連続体２１Ｃの外側面（２１Ｏ）と中央剥離シート２２の外側面（２２Ｏ）が対向する部位とを有する。これらの部位（太線で囲われた部位）が、第１折り工程Ｓ３で折り返された包装材の連続体２０Ｃの外側面同士が対向する部位である。

　このように包装材の連続体２０Ｃの外側面同士が対向するように第２折り工程Ｓ４で折り重ねられた部位１０２，１０３では、より多くの資材が重なり、厚みが増す。そのため、包装材の連続体２０Ｃの対向面で摩擦が生じやすい。その結果、第２折り工程Ｓ４の折り返し部１０２と非折返し部１０３の相対的な位置ずれを抑制できる。よって、その後の資材の搬送や折り工程等が安定して行われ、綺麗に折り畳まれた個包装体１を製造できる。

　また、第２折り工程Ｓ４で折り重ねられた部位１０２，１０３では、包装材の連続体２０Ｃの分だけより多くの資材が重なり、剛性も高まる。剛性が高い部分では、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃを折り返す際に、ナプキン１０の厚さ方向に安定して圧がかかりやすく、しっかりと折り畳むことができ、折りの開きを抑制できる。

　更に、本実施形態の製造方法では、図７に示すように、第２折り工程Ｓ４において折り返された包装シートの連続体２１Ｃの部位の少なくとも一部を、搬送方向に連続させる。

　そうすることで、搬送方向に連続して張力が付与されている包装シートの連続体２１Ｃによって、第２折り工程Ｓ４で折り返された部位１０２の開きが上から押さえられる。そのため、第２折り工程Ｓ４で折り畳まれた形状が維持されやすい。また、包装シートの連続体２１Ｃに対するナプキン１０の搬送方向の位置ずれも抑制できる。よって、その後の資材の搬送や折り工程等が安定して行われ、綺麗に折り畳まれた個包装体１を製造できる。

　同様に、図６に示すように、第１折り工程Ｓ３において折り返された包装シートの連続体２１Ｃの部位の少なくとも一部も、搬送方向に連続していることが好ましい。そうすることで、搬送方向に連続して張力が付与されている包装シートの連続体２１Ｃによって、第１折り工程Ｓ３で折り返された部位１０１の開きが上から押さえられる。また、包装シートの連続体２１Ｃに対するナプキン１０の搬送方向の位置ずれも抑制できる。よって、その後の資材の搬送や折り工程等が安定して行われ、綺麗に折り畳まれた個包装体１を製造できる。ただし、これに限定されず、第１折り工程Ｓ３で折り返される包装シートの連続体２１Ｃの部位は、搬送方向に間欠であってもよい。

　また、第１折り工程Ｓ３の前に、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃの少なくとも一方を長手方向に折り返す別の折り工程を有する製造方法であってもよい。しかし、本実施形態のように、第１折り工程Ｓ３を、複数の折り工程の中の最初の折り工程とし、第２折り工程を、複数の折り工程の中の２番目の折り工程にすることが好ましい。

　そうすることで、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃを最初に大きく折ることができ、コンパクトな個包装体１を形成するための折り回数を少なくできる。また、最初の折りが安定することで、その後の資材の搬送や折り工程等も安定して行われる。

　また、図１５に示す個包装体１のように、包装シート２１に印刷が施されていてもよい。その場合、包装シート２１の外側面に印刷が施されることが好ましい。そうすることで、第２折り工程Ｓ４において包装シート２１の印刷面（外側面）同士が対向するように、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃが折り返される。包装シート２１の印刷面は、インクが配置されているため、印刷が施されていない面に比べて微細な凹凸が生じている。そのため、第２折り工程Ｓ４によって対向する包装シート２１の印刷面間の摩擦力が増し、第２折り工程Ｓ４の折返し部１０２と非折返し部１０３の相対的な位置ずれを抑制できる。

　なお、包装シート２１に印刷を施す場合、包装シート２１を樹脂フィルムとし、包装シート２１の外側面に印刷を施すとよい。そうすることで、ナプキン１０が配置される包装シート２１の内側面にインクが滲み出し難く、ナプキン１０がインクで汚れてしまうことを抑制できる。

　ただし、上記に限定されず、包装シート２１は例えば不織布であってもよい。不織布の両面のうち一方の面の方が他方の面に比べて繊維の密度が高い面である場合、高密度の面を包装シート２１の外側面にするとよい。また、不織布の両面のうち少なくとも一方の面にエンボス加工が施されている場合（凹凸が生じている場合）、そのエンボス面を包装シート２１の外側面にするとよい。そうすることで、第２折り工程Ｓ４によって対向する包装シート２１の対向面間の摩擦力が増し、第２折り工程Ｓ４の折返し部１０２と非折返し部１０３の相対的な位置ずれを抑制できる。

　また、第２折り工程Ｓ４、及び、その後の１つ以上の折り工程において、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃの長手方向の折り返し幅は、比較的に小さいことが好ましく、ウィング部１Ｗの長手方向の長さＬ３（図１参照）以下にするとよい。より好ましくは、ウィング粘着部１６の長手方向の長さＬ４（図２参照）以下にするとよい。

　本実施形態では、第２折り工程Ｓ４～第６折り工程Ｓ９までの折り返し幅Ｗ２～Ｗ６が、ウィング部１Ｗの長さＬ３以下となっており、また、ウィング部粘着部１６の長さＬ４以下となっている。そのため、コンパクトな個包装体１を製造できる。

　より具体的には、本実施形態では、第２折り工程Ｓ４で折り重ねられた部位（芯となる部位）にナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃを巻き付けるように折り畳む。そのため、ある工程の折り返し幅（例えば第３折り工程Ｓ５の折り返し幅Ｗ３）は、直前の折り工程までに折り重ねられた部位の幅（例えばＷ２）に、その折り工程の折り位置（例えばＦＰ３）における資材（ナプキン１０＋包装材の連続体２０Ｃ）の厚みを加えた程度の長さとしている。そうすることで、コンパクトな個包装体１を製造できる。

　また、上記のように、折り返し幅をウィング部１Ｗの長さＬ３以下にすることで、折り位置がウィング部１Ｗと重なりやすくなる。本実施形態では、第２折り位置ＦＰ２（図６）と第３折り位置ＦＰ３（図７）が、幅方向の内側に折り返されたウィング部１Ｗと重なる。同様に、折り返し幅をウィング粘着部１６の長さＬ４以下にすることで、折り位置がウィング粘着部１６（及びウィング剥離シート２３）と重なりやすくなる。本実施形態では、第３折り位置ＦＰ３がウィング粘着部１６（及びウィング剥離シート２３）と重なる。

　このように、ウィング部１Ｗやウィング粘着部１６が配置されている部分で、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃが折り重ねられることで、その折り重ねられた部分において、より多くの資材が重なり、厚みが増す。そのため、折り返し部と非折返し部の対向面で摩擦が生じやすく、折り返し部と非折返し部の相対的な位置ずれを抑制できる。また、ウィング部１Ｗやウィング粘着部１６が配置されている部分では、それらの分だけ剛性が高まる。剛性が高い部分では、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃを折り返す際に、ナプキン１０の厚さ方向に安定して圧がかかりやすく、しっかりと折り畳むことができる。

　特に、第２折返し幅Ｗ２は小さく、その折りが開きやすい。そのため、上記のように、第２折り位置ＦＰ２がウィング部１Ｗと重なることが好ましい。つまり、本実施形態の製造方法で製造された個包装体１（図４）において、第２折り工程Ｓ４により形成された第２折り部Ｆ２ａ，Ｆ２ｂでは、幅方向の内側に折り返された一対のウィング部１Ｗが位置していることが好ましい。

　そうすることで、上記と同様に、第２折り工程Ｓ４で折り重ねられた部分において、ウィング部１Ｗの分だけ厚みが増し、折り返し部１０２と非折返し部１０３の対向面で摩擦が生じやすく、折り返し部１０２と非折返し部１０３の相対的な位置ずれを抑制できる。また、ウィング部１Ｗの分だけ第２折り位置ＦＰ２での剛性が高まり、ナプキン１０と包装材の連続体２０Ｃを折り返す際に、ナプキン１０の厚さ方向に安定して圧がかかりやすく、しっかりと折り畳むことができる。

　なお、ウィング部１Ｗの長手方向の長さＬ３とは、図１に示すように、ナプキン１０の長手方向におけるウィング部１Ｗの一端１Ｗ１から他端１Ｗ２までの長手方向の長さとする。ウィング部１Ｗの一端１Ｗ１及び他端１Ｗ２とは、ナプキン１０の外縁上において接線の傾きが変化する地点（長手方向の中央側に向かって幅方向の内側に傾く接線又は幅方向に沿う接線から幅方向の外側に傾く接線に変化する地点）とする。

　また、ウィング粘着部１６の長手方向の長さＬ４とは、ウィング部１Ｗに設けられた全てのウィング粘着部１６において、長手方向の最も一方側に位置する端から最も他方側に位置する端までの長手方向の長さとする。

　また、各折り工程Ｓ３～Ｓ９により個包装体１（図４）に形成される各折り部Ｆ１～Ｆ６は、ナプキン１０に厚みがあるため、ナプキン１０の長手方向に幅を持った領域となる。例えば、山型に折り曲げられた折り部Ｆ１～Ｆ６の頂点となる位置を折り部Ｆ１～Ｆ６の中央線とする。具体的には、折り畳まれた状態の個包装体１の平面よりも大きい板を介して、個包装体１の平面上に重り（例えば２００ｇ）を載せた状態において、個包装体１が突出する位置を折り部Ｆ１～Ｆ６の中央線とする。そして、折り部Ｆ１～Ｆ６における個包装体１（ナプキン１０＋包装材２０）の最大厚みｔとする。その場合、折り部Ｆ１～Ｆ６の中央線からナプキン１０の長手方向の両側にそれぞれπｔ／２離れた領域を折り部Ｆ１～Ｆ６とする。

　また、個包装体１やナプキン１０の厚さの測定は、周知の方法で行うことができる。例えば、ミツトヨ（株）製のダイアルシックネスゲージＩＤ－Ｃ１０１２Ｃ又はそれと同等のものを使用し、対象部位を例えば３．０ｇｆ／ｃｍ^２で加圧して測定した値を厚さとする。

　また、本実施形態の製造方法では、第１折り工程Ｓ３、第２折り工程Ｓ４から、その後の第５折り工程Ｓ８までにおいて、長手方向の他方側のナプキン１０の部位と包装材の連続体２０Ｃの部位とが折り重ねられる。この場合、本実施形態の製造方法で製造された個包装体１の展開状態（図４）において、長手方向におけるナプキン１０の他方側の端１０ｂが、長手方向における包装シート２１の他方側の端２１ｂよりも長手方向の他方側に延出していることが好ましい。

　そうすることで、長手方向における包装シート２１の長さを短くすることができ、包装シート２１のコストカットを図ることができる。このように包装シート２１の長さを短くしても、本実施形態の製造方法は折り工程を４つ以上有するため、ナプキン１０が包装シート２１から露出することなく折り畳むことができる。

　換言すると、配置工程Ｓ２（図５）において、長手方向におけるナプキン１０の他方側の端１０ｂが、包装シートの連続体２１Ｃの他方側の端２１ｂよりも長手方向の他方側に延出するようにナプキン１０を配置するとよい。そうすることで、包装シートの連続体２１Ｃの長手方向の長さが短くても、ナプキン１０が包装シート２１から露出することなく折り畳むことができる。ただし、上記に限定されず、長手方向における包装シート２１の長さを、例えばナプキン１０よりも長くしてもよい。

　また、本実施形態の製造方法で製造された個包装体１（図４）は、第２折り工程Ｓ４の折り部（第２折り部Ｆ２ａ，Ｆ２ｂ）において、吸収性コア１１が配置されているナプキン１０の部位よりも幅方向の外側に、吸収性コア１１が配置されていないナプキン１０の部位（すなわちバックシート１３やサイドシート１４等のシートで構成される部位）が位置し、ナプキン１０よりも幅方向の外側に、包装シート２１（包装材）が位置している。

　この場合、第２折り工程Ｓ４では、最初に包装シート２１のみの部位が折り返される。次に、包装シート２１と、吸収性コア１１が配置されていないナプキン１０の部位（シートで構成される部位）が折り返される。次に、包装シート２１と、吸収性コア１１が配置されているナプキン１０の部位が折り返される。つまり、製造ラインの搬送方向において、第２折り工程Ｓ４で折り返す資材の厚みが段階的に増える。そのため、第２折り工程Ｓ４の折り返し幅Ｗ２は小さいが、ナプキン１０及び包装シートの連続体２１Ｃをスムーズに安定して折り返すことができる。よって、綺麗に折り畳まれた個包装体１を製造できる。

　また、本実施形態の製造方法は、複数の折り工程の後に最終封止工程（図１２Ｂ）を有し、個包装体１に封止部２が形成される。そのため、コンパクトに折り畳まれた個包装体１の形状が維持されつつ、ナプキン１０の衛生状態が保たれる。

　上述のとおり、本実施形態の製造方法では、複数の折り工程を行うことで、複数の折り部Ｆを備える個包装体１が形成される。この個包装体１の製造方法において、複数の折り工程の数よりも、包装シートの連続体２１Ｃに形成する折り部Ｆの数の方が多いことが好ましい。同様に、複数の折り工程の数よりも、ナプキン１０に設ける折り部Ｆの数が多いことが好ましい。具体的には、本実施形態では、折り工程を６回行っており（第１折り工程Ｓ３～第６折り工程Ｓ９）、この６回の折り工程で、包装シートの連続体２１Ｃには、第１折り部Ｆ１、第２折り部Ｆ２ａ，Ｆ２ｂ、第３折り部Ｆ３ａ、第４折り部Ｆ４ａ、第５折り部Ｆ５、第６折り部Ｆ６の７つの折り部Ｆが形成されている（図４参照）。同様に、６回の折り工程で、ナプキン１０には、第１折り部Ｆ１、第２折り部Ｆ２ａ，Ｆ２ｂ、第３折り部Ｆ３ａ，Ｆ３ｂ、第４折り部Ｆ４ａ，Ｆ４ｂ、第５折り部Ｆ５、第６折り部Ｆ６の９つの折り部Ｆが形成されている（図４参照）。このように、少ない数の折り工程でコンパクトな個包装体１の製造が可能となる。また、第２折り工程Ｓ４において、個包装体１が厚さ方向に折り重なった部分を更に折るため、折り重ねられた部位では、より多くの資材が重なり、厚みが増すため、その対向面で摩擦が生じやすくなり、折り返し部と非折返し部の相対的な位置ずれを抑制できる。その結果、綺麗に折り畳まれた状態の個包装体１を製造することができる。

　さらに、本実施形態の製造方法は、複数の折り工程の途中（ここでは第３折り工程Ｓ５と第４折り工程Ｓ７の間）に、ある折り工程後の折り状態からある折り工程前の折り状態に戻ることを抑制するための接合部５を形成する接合工程Ｓ６を有する。接合部５は、図９に示すように、接合工程Ｓ６の前までの折り工程で折り重ねられた部位の少なくとも一部と、長手方向において重なる位置に形成するとよい。

　接合部５によって、複数の折り工程の途中の折り畳み形状が維持される。そのため、コンパクトに折り畳むために折り返し幅が小さく、折りが開きやすい場合にも、接合部５により折りの開きを抑制できる。また、高速生産により資材の搬送速度が速く、包装シートの連続体２１Ｃに対してナプキン１０が搬送方向に位置ずれしやすい場合にも、接合部５によりナプキン１０の動きを規制できる。したがって、その後の資材の搬送や折り工程等が安定して行われ、綺麗に折り畳まれた個包装体１を製造できる。

　なお、接合工程Ｓ６は第３折り工程Ｓ５の後に設けられるに限らない。ただし、第１折り工程Ｓ３の折り返し幅Ｗ１は比較的に大きく、折りが開き難く安定している。そのため、第１折り工程Ｓ３よりも折返し幅の小さい第２折り工程Ｓ４の後から、最後の折り工程の前までの間に、接合工程Ｓ６を設けるとよい。そうすることで、接合部５がより有効に作用する。また、接合部５を形成することで、より綺麗に折り畳まれた個包装体１を製造できるが、個包装体１の製造方法は、接合部５を形成する接合工程Ｓ６を有さなくてもよい。

　また、本実施形態では、接合工程Ｓ６が行われる前の状態（図８）において、包装シートの連続体２１Ｃが、長手方向の全域に亘り、搬送方向に連続している。そのため、接合工程Ｓ６では、包装シートの連続体２１Ｃのうち、搬送方向に連続している連続部分に接合部５が形成される。

　そうすることで、搬送方向に連続して張力が付与されている包装シートの連続体２１Ｃにより折りの開きが押さえられた部位に接合部５を形成できる。つまり、折り畳み形状が綺麗に維持されている状態で接合部５を形成できる。また、搬送方向に連続しており、包装シートの連続体２１Ｃの搬送が安定している部位に接合部５が形成されるため、接合工程Ｓ６が安定して行われる。

　また、本実施形態では、図９に示すように、接合工程Ｓ６において、ナプキン１０よりも搬送方向の外側に接合部５が形成される。そのため、ナプキン１０の搬送方向の外側に形成された接合部５により、ナプキン１０の搬送方向への動きが規制される。よって、包装シートの連続体２１Ｃに対するナプキン１０の搬送方向の位置ずれを抑制できる。また、ナプキン１０が配置されていない包装シートの連続体２１Ｃのみで構成される部位に、接合部５が形成される。そのため、接合部５の形成によって、ナプキン１０に傷を付けてしまうことを防止できる。

　また、接合工程Ｓ６において、ナプキン１０よりも搬送方向の外側に接合部５を形成するとき、以下であることが好ましい。図９に示すように、搬送方向の一方側（下流側）における、接合部５の内側端５ｃからナプキン１０の外側端１０ｃまでの搬送方向の長さをＬ５とする。また、搬送方向の他方側（上流側）における、接合部５の内側端５ｄからナプキン１０の外側端１０ｄまでの長さをＬ６とする。そして、長さＬ５及び長さＬ６は、それぞれ、接合工程Ｓ６までに折り畳まれた部位（ナプキン１０＋包装材２０）の最大厚さ（ナプキン１０の厚さ方向における最大長さ）よりも短いことが好ましい。

　そうして、ナプキン１０から接合部５までの搬送方向の長さ（間隔）を短くするとよい。そうすることで、厚みのあるナプキン１０等が折り畳まれた部位を、搬送方向の長さが短い包装シート２１の部位で上から強く押さえることができ、ナプキン１０と包装材２０の折り畳み形状が維持されやすくなる。また、ナプキン１０から接合部５までの包装シート２１の部位がピンと張った状態となり、皺が生じ難くなる。よって、綺麗に折り畳まれた個包装体１を製造できる。また、個包装体１の幅方向における包装シート２１の長さを短くすることができ、幅方向にコンパクトな個包装体１を製造できる。また、包装シート２１のコストカットを図ることができる。なお、ナプキン１０と包装材２０の厚さの測定は、前述した方法と同じ方法で測定できる。

　また、接合部５はナプキン１０よりも搬送方向の外側に形成するに限らない。例えば、図１３に示すように、ナプキン１０の厚さ方向に見て、ナプキン１０と重なる部位に、接合部６を形成してもよい。この場合、厚みのあるナプキン１０等が折り畳まれ、折りが開きやすい部位に、接合部６を形成できる。よって、ナプキン１０と包装材２０の折り畳み形状が維持されやすくなる。

　また、ナプキン１０と厚さ方向に重なる位置に接合部６を形成する場合、接着剤（例えばホットメルト接着剤ＨＭＡ）により包装材２０同士を接着させることで接合部６を形成するとよい。つまり、ナプキン１０と厚さ方向に重なる包装材２０の部分、すなわち、包装シートの連続体２１Ｃと中央剥離シート２２とウィング剥離シート２３のうちの何れかに、例えばホットメルト接着剤ＨＭＡを塗布して接合部６を形成するとよい。

　例えば、図１３では、第３折り工程Ｓ５で折り返される部位と、それに重なる非折返し部の対向面に、接合部６が形成される。この場合、第２折り工程Ｓ４の後に、第３折り工程Ｓ５で対向する面の少なくとも一方（ここでは折り返し部側の面のうちの包装シート２１の外側面）に、ホットメルト接着剤ＨＭＡを塗布する。そして、第３折り工程Ｓ５で、折り返し部のホットメルト接着剤ＨＭＡが、非折返し部（中央剥離シート２２の外側面）に接合されて、接合部６が形成される。接合部６により、第３折り工程Ｓ５までの折り畳み形状が維持される。

　上記の方法によれば、接合部を形成するためにナプキン１０と厚さ方向に重なる位置が溶着されてしまうことがなく、ナプキン１０に傷を付けてしまうことを防止できる。また、接合部でナプキン１０同士を接着したり、ナプキン１０と包装材２０を接着したりすることがなく、接合部を剥がす際にナプキン１０が破損してしまうことを防止できる。

　また、ホットメルト接着剤ＨＭＡによる接合部６を形成する場合、包装材２０は、少なくとも一部に樹脂フィルムを有するとよい。そして、接合部６を形成するホットメルト接着剤ＨＭＡは、包装材２０の樹脂フィルムの部位に塗布されるとよい。そうして、ホットメルト接着剤により樹脂フィルム同士を接着させて接合部６を形成することで、個包装体１の開封時に、容易に接合部６を剥がすことができる。また、接合部６を形成するホットメルト接着剤ＨＭＡがナプキン１０側に染み出てしまうことも防止できる。

　上記の製造方法で製造された個包装体１は、図４に示すように、幅方向に沿う複数の折り部Ｆ１～Ｆ６を有し、ナプキン１０と包装材２０の少なくとも一方が長手方向に４回以上（本実施形態では６回）折り返されている。　
　そして、複数の折り部Ｆ１～Ｆ６は、ナプキン１０と包装材２０とが長手方向に折り返されている第１折り部Ｆ１と、第１折り部Ｆ１において折り返された包装材２０の外側面同士が対向するように（図１５参照）、ナプキン１０と包装材２０とが、長手方向に更に折り返されている第２折り部Ｆ２と、を有する。　
　そして、第２折り部Ｆ２において折り返されている包装材２０の少なくとも一部（包装シート２１）は、ナプキン１０よりも幅方向の両外側に、個包装体１の幅方向の両端部まで延出している。

　このような個包装体１は、４回以上の折り返しによりコンパクトに折り畳まれている。また、第１折り部Ｆ１において比較的に大きくナプキン１０と包装材２０が折り返された後に、第２折り部Ｆ２において小さくナプキン１０と包装材２０が折り返されているため、コンパクトに折り畳まれつつ、折り回数が少ない。よって、ユーザーが個包装体１を開封する際に、折りを開く回数が少なく、個包装体１の開封が容易となる。

　さらに、展開状態における個包装体１について、包装シート２１の複数の折り部Ｆの数が、個包装体１を開封して、折り返された部位を展開するときの回数（折りを開く回数）よりも多いことが好ましい。同様に、展開状態における個包装体１について、ナプキン１０の複数の折り部Ｆの数が、個包装体１を開封して、折り返された部位を展開するときの回数よりも多いことが好ましい。具体的には、本実施形態では、ユーザーが開封する際に、折りを開く回数は６回であるが、展開状態の個包装体１の包装シート２１には、第１折り部Ｆ１、第２折り部Ｆ２ａ，Ｆ２ｂ、第３折り部Ｆ３ａ、第４折り部Ｆ４ａ、第５折り部Ｆ５、第６折り部Ｆ６の７つの折り部Ｆが形成されている（図４参照）。同様に、ユーザーが展開する際に、折りを開く回数は６回であるが、展開状態の個包装体１のナプキン１０には、第１折り部Ｆ１、第２折り部Ｆ２ａ，Ｆ２ｂ、第３折り部Ｆ３ａ，Ｆ３ｂ、第４折り部Ｆ４ａ，Ｆ４ｂ、第５折り部Ｆ５、第６折り部Ｆ６の９つの折り部Ｆが形成されている（図４参照）。このように、展開する回数よりも折り部Ｆの数の方が多いことで、コンパクトな個包装体１とすることができる一方で、ユーザーが開封する際の開く回数を少なくすることができるため、包装体１の展開を容易に行うことができる。

　また、本実施形態の個包装体１は幅方向の両端部に封止部２を有する。そのため、第２折り部Ｆ２において折り返された包装材２０（包装シート２１）が封止部２まで延びていることになる。よって、第２折り部Ｆ２でのナプキン１０と包装材２０の折り畳み形状は、幅方向の両端部の封止部２の間の包装シート２１によって押さえられ、その折り畳み形状が維持される。

　また、個包装体１が有する複数の折り部Ｆ１～Ｆ６のうちの少なくとも１つの折り部による折り返し部の内側面と、それに対向する非折返し部の面は、当該折り部を展開した際に視認可能な図柄を有することが好ましい。なお、図柄としては、星やハート等の絵柄や、文字や数字、規則的な模様、及びこれらの組み合わせ等を例示できる。

　例えば、図１５に示すように、包装シート２１の外側面に印刷が施されている場合、ユーザーは、第１折り部Ｆ１～第６折り部Ｆ６を展開していく際に、印刷シート２１の外側面に施された図柄２１１を視認する。印刷シート２１に図柄２１１が施されていることで、折り畳んだ際に生じる皺が目立つ。よって、個包装体１の開封時に皺がユーザーに着目されて、ユーザーにより皺が伸ばされながら個包装体１の折りが展開されやすくなる。そうすることで、折り皺が軽減されたナプキン１０が使用される。

　特に、本実施形態の個包装体１では、第１折り部Ｆ１において折り返された包装材２０の外側面同士が対向するように、第２折り部Ｆ２が形成されている。そのため、図１５に示すように、包装シート２１の外側面（図柄２１１）と重なる位置に、第２折り部Ｆ２（すなわち最も皺が生じる部位）を設けることができる。この場合、第２折り部Ｆ２の折り皺が包装シート２１の図柄２１１によって目立つため、ユーザーに折り皺が伸ばされやすくなる。

　なお、折り部を展開した際に視認可能な図柄は、包装シート２１の図柄２１１に限定されない。例えば、中央剥離シート２２に設けられ、中央剥離シート２２の非肌面側から視認可能な図柄であってもよいし、ナプキン１０（例えばバックシート１３）に設けられ、ナプキン１０の非肌面側から視認可能な図柄であってもよい。

　また、図１５に示すように、包装シート２１は、外側面に印刷が施された印刷面と、その反対側の内側面である非印刷面を有するとよい。また、本実施形態の個包装体１は、溶着により形成された封止部２と接合部５である溶着部２，５を有する。溶着部２，５は、ナプキン１０よりも幅方向の外側に位置する包装シート２１同士が溶着された部位である。また、本実施形態の個包装体１は、この溶着部２，５が設けられた部位（すなわちナプキン１０よりも幅方向の外側）において、包装シート２１の印刷面（外側面）同士が対向する第１領域Ｒ１と、包装シート２１の印刷面（外側面）と非印刷面（内側面）が対向する第２領域Ｒ２を有する。

　本実施形態の個包装体１では、第１折り部Ｆ１において折り返された包装材２０の外側面同士が対向するように、第２折り部Ｆ２が形成されている。そのため、図１５に示すように、第２折り部Ｆ２による対向面は、第１領域Ｒ１と第２領域Ｒ２を有する。一方、第３折り部Ｆ３による対向面は、図８に示すように、第１領域Ｒ１は有さず、第２領域Ｒ２を有する。同様に、第４折り部Ｆ４による対向面も、図９に示すように、第１領域Ｒ１は有さず、第２領域Ｒ２を有する。

　包装シート２１の長手方向の長さを長くすることで、第２折り部Ｆ２による対向面（図１５）において第１領域Ｒ１を大きくしたり、第３折り部Ｆ３による対向面（図８）が第１領域Ｒ１を有するようにしたりできる。ただし、包装シート２１の長さを長くすることには限度があり、後の工程の折りの対向面である程、印刷面同士（外側面同士）が対向する第１領域Ｒ１を有さなくなる。

　このように、本実施形態の個包装体１では、先の工程の折り部（例えば第２折り部Ｆ２）による対向面ほど、第１領域Ｒ１を有する確率が高く、後の工程の折り部による対向面ほど、第１領域Ｒ１有する確率が低くなる。

　そこで、第１領域Ｒ１と第２領域Ｒ２とにおいて、単位面積当たりの溶着部２，５の面積は同じとするが（つまり溶着強度は同じであるが）、第１領域Ｒ１と第２領域Ｒ２とで、剥離強度を異ならせるとよい。つまり、包装シート２１の印刷面同士が対向するか（第１領域Ｒ１であるか）、又は、包装シート２１の印刷面と非印刷面が対向するか（第２領域Ｒ２であるか）によって、剥離強度を異ならせるとよい。これは、例えば、印刷面にコーティング剤（ニス）を塗布したり、逆に印刷面にコーティング剤を塗布しなかったり、又は、コーティング剤の種類を変えることで、第１領域Ｒ１と第２領域Ｒ２の剥離強度を調整できる。

　例えば、第１領域Ｒ１（印刷面同士）の方が、第２領域Ｒ２（印刷面と非印刷面）に比べて、剥離強度を強くするとよい。この場合、第１領域Ｒ１を有する第２折り部Ｆ２（先の折り工程の折り部）を展開する際の剥離強度が強くなる。よって、個包装体１を折り畳んでいく際の芯となる部位の折り畳み形状が維持されやすくなり、個包装体１の折り畳み形状が維持されやすくなる。一方、第１領域Ｒ１を有さない後の折り工程の折り部を展開する際の剥離強度が弱くなる。そのため、個包装体１の開封の始めにおいて、折りが開きやすくなり、個包装体１を開封しやすくなる。

　また、逆に、第１領域Ｒ１（印刷面同士）の方が、第２領域Ｒ２（印刷面と非印刷面）に比べて、剥離強度を弱くしてもよい。この場合、第１領域Ｒ１を有する第２折り部Ｆ２（先の折り工程の折り部）の対向面を展開する際の剥離強度が弱くなる。そのため、小さく折り畳まれた芯となる部位の折りを展開しやすくなる。一方、第１領域Ｒ１を有さない後の折り工程の折り部を展開する際の剥離強度が強くなる。そのため、個包装体１が不要に展開してしまうことを防止できる。

　第１領域Ｒ１と第２領域Ｒ２の剥離強度の測定方法は、周知の方法で行うことができる。例えば、個包装体１の封止部２において包装シート２１の印刷面同士が対向して溶着されている部位を、所定の大きさ（幅２５ｍｍ）でカットし、第１領域Ｒ１のサンプル片とする。同様に、個包装体１の封止部２において包装シート２１の印刷面と非印刷面が対向して溶着されている部位を、所定の大きさ（幅２５ｍｍ）でカットし、第２領域Ｒ２のサンプル片とする。第１領域Ｒ１のサンプル片と第２領域Ｒ２のサンプル片とで、溶着パターン（単位面積当たりの溶着部の面積）が同じであることを確認する。そして、サンプル片毎に、対向面のうちの一方側の面を構成する包装シート２１の端と、対向面のうちの他方側の面を構成する包装シート２１の端に、それぞれテープを貼って、一対の掴み部を作成する。一対の掴み部をそれぞれ引張試験機のチャックに挟む。そして、引張試験機の荷重をゼロに合わせて測定を開始する。チャック間距離は１０ｍｍ、引張速度は１００ｍｍ／分とし、最大荷重を読み取る。この測定を複数回（Ｎ＝１０）行い、最大荷重の平均値を算出する。算出された最大荷重を単位幅当たりの荷重（Ｎ／２５ｍｍ）に換算した値を、剥離強度（個包装体１の封止部２を引き剥がす方向の剥離強度）として、比較するとよい。なお、一定の環境下（例えば、温度２０℃（±２℃）、湿度６０％（±５％））において、サンプル片の温度が安定した状態で測定を行うとよい。

　ただし、上記に限定されず、包装シート２１に印刷が施されず、包装シート２１が図柄を有さない個包装体１であってもよいし、包装シート２１の内側面に印刷が施された個包装体１であってもよい。

　以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのは言うまでもない。

　例えば、上記の実施形態の製造方法では、包装材の連続体２０がナプキン１０の幅方向（第１方向）に連続し、ナプキン１０の幅方向に沿う搬送方向で搬送され、ナプキン１０及び包装材の連続体２０がナプキン１０の長手方向（第２方向）に折り返される。それとは逆に、包装材の連続体２０がナプキン１０の長手方向（第１方向）に連続し、ナプキン１０の長手方向に沿う搬送方向で搬送され、ナプキン１０及び包装材の連続体２０がナプキン１０の幅方向（第２方向）に折り返さる製造方法であってもよい。この場合にも、コンパクトに、かつ綺麗に折り畳まれた個包装体１を製造できる。

１　個包装体（吸収性物品包装体）、１Ｗ　ウィング部、
２　封止部（溶着部）、３　開封端固定部、４　シート固定部、
５　接合部（溶着部）、６　接合部、
１０　ナプキン（吸収性物品）、１１　吸収性コア、１２　トップシート、
１３　バックシート、１４　サイドシート、
１５　中央粘着部、
１６　ウィング粘着部、
２０　包装材、２１　包装シート、２２　中央剥離シート、２３　ウィング剥離シート、
Ｆ１～Ｆ６　折り部

Claims

　互いに直交する第１方向及び第２方向を有する吸収性物品と、
　前記吸収性物品を包装する包装材と、
を有し、
　前記吸収性物品と前記包装材の少なくとも一方が、前記第１方向に沿った折り部を４つ以上有する吸収性物品包装体の製造方法であって、
　搬送方向に連続する前記包装材の連続体の内側面に、前記吸収性物品が固定されて前記搬送方向に搬送されながら、前記吸収性物品と前記包装材の連続体との少なくとも一方が前記第２方向に折り返され、前記折り部を形成する複数の折り工程を４つ以上有し、
　前記複数の折り工程は、
　前記吸収性物品と前記包装材の連続体とが前記第２方向に折り返される第１折り工程と、
　前記第１折り工程において折り返された前記包装材の連続体の部位の外側面同士が対向するように、前記吸収性物品と前記包装材の連続体とが、前記第２方向に更に折り返され、かつ、更に折り返された前記包装材の連続体の部位の少なくとも一部が前記搬送方向に連続している第２折り工程と、
を有することを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　請求項１に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって
　前記第１折り工程は、前記複数の折り工程の中の最初の前記折り工程であり、
　前記第２折り工程は、前記複数の折り工程の中の２番目の前記折り工程であることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　請求項１又は２に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって、
　前記第１折り工程、前記第２折り工程、及び、その後の１つ以上の前記折り工程では、
　前記第２方向における前記吸収性物品の一方側端部に向かって、前記吸収性物品と前記包装材の連続体とが前記第２方向に折り返されることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　請求項１から３の何れか１項に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって、
　前記第１方向と前記第２方向の一方が前記吸収性物品の幅方向であり、他方が前記吸収性物品の長手方向であり、
　前記吸収性物品は、一対のウィング部を有し、
　前記第２折り工程、及び、その後の１つ以上の前記折り工程における、前記吸収性物品と前記包装材の連続体の前記第２方向の折り返し幅は、前記ウィング部の前記長手方向の長さ以下であることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　請求項４に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって、
　前記第１方向と前記第２方向の一方が前記吸収性物品の幅方向であり、他方が前記吸収性物品の長手方向であり、
　前記ウィング部の非肌側面にはウィング粘着部が設けられており、
　前記第２折り工程、及び、その後の１つ以上の前記折り工程における、前記吸収性物品と前記包装材の連続体の前記第２方向の折り返し幅は、前記ウィング粘着部の前記長手方向の長さ以下であることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　請求項１から５の何れか１項に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって、
　前記包装材は、前記吸収性物品包装体の外側面を形成する包装シートを有し、
　前記第１折り工程、及び、前記第２折り工程では、前記第２方向の他方側の前記吸収性物品の部位と前記包装材の連続体の部位とが折り重ねられ、
　展開状態の前記吸収性物品包装体において、前記第２方向における前記吸収性物品の前記他方側の端は、前記第２方向における前記包装シートの前記他方側の端よりも延出していることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　請求項１から６の何れか１項に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって、
　前記吸収性物品は吸収性コアを有し、
　前記吸収性物品包装体における前記第２折り工程の折り部では、
　　前記吸収性コアが配置されている前記吸収性物品の部位よりも前記第１方向の外側に、前記吸収性コアが配置されていない前記吸収性物品の部位が位置し、
　　前記吸収性物品よりも前記第１方向の外側に、前記包装材が位置していることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　請求項１から７の何れか１項に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって、
　前記第１方向と前記第２方向の一方が前記吸収性物品の幅方向であり、他方が前記吸収性物品の長手方向であり、
　前記吸収性物品は一対のウィング部を有し、
　前記複数の折り工程の前に、前記一対のウィング部は前記幅方向の内側に折り返されており、
　前記吸収性物品包装体における前記第２折り工程の折り部では、前記幅方向の内側に折り返された前記一対のウィング部が位置していることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　請求項１から８の何れか１項に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって、
　前記第１折り工程において折り返された前記包装材の連続体の部位の少なくとも一部が、前記搬送方向に連続していることを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　請求項１から９の何れか１項に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって、
　前記第２折り工程の後から最後の前記折り工程の前までの間に、ある前記折り工程後の折り状態から前記ある折り工程前の折り状態に戻ることを抑制するための接合部を形成する接合工程と、
　最後の前記折り工程の後に、前記吸収性物品よりも前記搬送方向の外側において前記包装材同士を封止する最終封止工程と、
を有することを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　請求項１０に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって、
　前記接合工程において、前記包装材の連続体のうち、前記搬送方向に連続している連続部分に前記接合部を形成することを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　請求項１１に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって、
　前記接合工程において、前記吸収性物品よりも前記搬送方向の外側に前記接合部を形成することを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　請求項１０又は１１に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって、
　前記接合工程において、前記吸収性物品の厚さ方向に見て、前記吸収性物品と重なる部位に、前記接合部を形成することを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　請求項１３に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって、
　前記包装材は、少なくとも一部に樹脂フィルムを有し、
　前記接合工程では、接着剤により前記樹脂フィルム同士を接着させるように接合部を形成することを特徴とする収性物品包装体の製造方法。
　請求項１から１４の何れか１項に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって、
　前記複数の折り工程の数より、前記包装材の連続体に設ける前記折り部の数の方が多いことを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　請求項１から１５の何れか１項に記載の吸収性物品包装体の製造方法であって、
　前記複数の折り工程の数より、前記吸収性物品に設ける前記折り部の数の方が多いことを特徴とする吸収性物品包装体の製造方法。
　互いに直交する第１方向及び第２方向を有する吸収性物品と、
　前記吸収性物品を包装する包装材と、
を有する吸収性物品包装体であって、
　前記第１方向に沿う複数の折り部を有し、前記吸収性物品と前記包装材の少なくとも一方が前記第２方向に４回以上折り返されており、
　前記複数の折り部は、４つ以上であり、
　前記複数の折り部は、
　前記吸収性物品と前記包装材とが前記第２方向に折り返されている第１折り部と、
　前記第１折り部において折り返された前記包装材の外側面同士が対向するように、前記吸収性物品と前記包装材とが、前記第２方向に更に折り返されている第２折り部と、を有し、
　前記第２折り部において折り返されている前記包装材の少なくとも一部は、前記吸収性物品よりも前記第１方向の両外側に、前記吸収性物品包装体の前記第１方向の両端部まで延出していることを特徴とする吸収性物品包装体。
　請求項１７に記載の吸収性物品包装体であって、
　前記複数の折り部うちの少なくとも１つの前記折り部による折り返し部の内側面と、それに対向する非折返し部の面は、当該折り部を展開した際に視認可能な図柄を有することを特徴とする吸収性物品包装体。
　請求項１７又は１８に記載の吸収性物品包装体であって、
　前記包装材は、前記吸収性物品包装体の外側面を形成する包装シートを有し、
　前記包装シートは、外側面に印刷が施された印刷面と、その反対側の内側面である非印刷面と、を有し、
　前記吸収性物品包装体は、前記吸収性物品よりも前記第１方向の外側において、
　　前記包装シート同士が溶着された溶着部を有し、かつ、
　　前記包装シートの前記印刷面同士が対向している第１領域と、前記包装シートの前記印刷面と前記非印刷面が対向している第２領域と、を有し、
　前記第１領域と前記第２領域とにおいて、単位面積当たりの前記溶着部の面積は同じであるが、前記第１領域の方が、前記第２領域に比べて、剥離強度が強いことを特徴とする吸収性物品包装体。
　請求項１７又は１８に記載の吸収性物品包装体であって、
　前記包装材は、前記吸収性物品包装体の外側面を形成する包装シートを有し、
　前記包装シートは、外側面に印刷が施された印刷面と、その反対側の内側面である非印刷面と、を有し、
　前記吸収性物品包装体は、前記吸収性物品よりも前記第１方向の外側において、
　　前記包装シート同士が溶着された溶着部を有し、かつ、
　　前記包装シートの前記印刷面同士が対向している第１領域と、前記包装シートの前記印刷面と前記非印刷面が対向している第２領域と、を有し、
　前記第１領域と前記第２領域とにおいて、単位面積当たりの前記溶着部の面積は同じであるが、前記第１領域の方が、前記第２領域に比べて、剥離強度が弱いことを特徴とする吸収性物品包装体。
　請求項１７から２０のいずれか１項に記載の吸収性物品包装体であって、
　展開状態における前記包装材の前記複数の折り部の数が、前記吸収性物品包装体の折り返された部位を展開する回数より多いことを特徴とする吸収性物品包装体。
　請求項１７から２１のいずれか１項に記載の吸収性物品包装体であって、
　展開状態における前記吸収性物品の前記複数の折り部の数が、前記吸収性物品包装体の折り返された部位を展開する回数より多いことを特徴とする吸収性物品包装体。