WO2021060525A1 - 電磁波シールド用組成物、電磁波シールド用シート、電磁波シールド用焼結体及び電子部品装置 - Google Patents

電磁波シールド用組成物、電磁波シールド用シート、電磁波シールド用焼結体及び電子部品装置 Download PDF

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Abstract

電磁波シールド用組成物は、金属粒子Aと、前記金属粒子Aよりも融点の低い金属粒子Bと、樹脂と、を含有し、前記金属粒子Aと前記金属粒子Bとの間で、遷移的液相焼結が可能なものである。

Description

電磁波シールド用組成物、電磁波シールド用シート、電磁波シールド用焼結体及び電子部品装置
 本開示は、電磁波シールド用組成物、電磁波シールド用シート、電磁波シールド用焼結体及び電子部品装置に関する。
 電子機器に外部から不要な電磁波が入射すると誤作動を起こす可能性がある。そこで、電子機器には外部からの不要な電磁波をシールドする電磁波シールド材が用いられている。
 多くの電磁波シールド材は金属で構成されており、電磁波を反射することで電子機器を電磁波からシールドする。
 従来の電磁波シールド材としては、金属メッキ、金属筐体、金属塗料等が挙げられる。しかし、金属メッキは処理時間が長く、価格が高くなる傾向にある。また、電子機器の小型化に伴い金属筐体を小型化する必要があり、金属筐体の加工が困難になる傾向にある。
 一方、金属塗料は金属粒子、樹脂及び溶剤を含み、金属粒子の接触によって導通を得ている。金属塗料で形成された塗膜の体積抵抗率が低いほど、塗膜の電磁波シールド特性が向上する傾向にある。そのため、扁平状の金属粒子を使用することで金属粒子同士の接触点を増やし、塗膜の体積抵抗率を低減させることが望ましい(例えば、特許文献1参照)。
特開2002-150837号公報
 しかしながら、扁平状の金属粒子を用いても、塗膜の体積抵抗率を低減するには限界がある。塗膜の体積抵抗率を低減するその他の手法として、金属粒子の添加量を増やして金属粒子同士の接点を増やす手法が考えられるが、金属粒子の添加量には限界があり、要求される特性を出すことは難しい場合がある。
 本開示は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであり、電磁波シールド効果に優れる電磁波シールド用焼結体を形成可能な電磁波シールド用組成物、並びに、この電磁波シールド用組成物を用いた電磁波シールド用シート、電磁波シールド用焼結体及び電子部品装置を提供することを目的とする。
 前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
  <1> 金属粒子Aと、前記金属粒子Aよりも融点の低い金属粒子Bと、樹脂と、を含有し、
 前記金属粒子Aと前記金属粒子Bとの間で、遷移的液相焼結が可能な電磁波シールド用組成物。
  <2> 前記金属粒子Bの融点が、300℃以下である<1>に記載の電磁波シールド用組成物。
  <3> 前記金属粒子AがCuを含み、前記金属粒子BがSnを含む<1>又は<2>に記載の電磁波シールド用組成物。
  <4> 前記金属粒子A及び前記金属粒子Bの全体に占める、質量基準でのCuの含有率とSnの含有率との比(Cu含有率/Sn含有率)が、0.6~21である<3>に記載の電磁波シールド用組成物。
  <5> 前記金属粒子A及び前記金属粒子Bの全体に占める、質量基準でのCuの含有率とSnの含有率との比(Cu含有率/Sn含有率)が、1.6~64である<3>に記載の電磁波シールド用組成物。
  <6> 前記金属粒子BがさらにBiを含み、
 前記金属粒子A及び前記金属粒子Bの全体に占める、質量基準でのCuの含有率とBiの含有率との比(Cu含有率/Bi含有率)が、1.1~44である<3>~<5>のいずれか1項に記載の電磁波シールド用組成物。
  <7> 固形分全体に占める前記金属粒子A及び前記金属粒子Bの合計の割合が、96質量%以下である<1>~<6>のいずれか1項に記載の電磁波シールド用組成物。
  <8> 前記樹脂が、熱硬化性樹脂を含む<1>~<7>のいずれか1項に記載の電磁波シールド用組成物。
  <9> 硬化剤をさらに含有する<8>に記載の電磁波シールド用組成物。
  <10> 硬化促進剤をさらに含有する<8>又は<9>に記載の電磁波シールド用組成物。
  <11> フラックス成分をさらに含有する<1>~<10>のいずれか1項に記載の電磁波シールド用組成物。
  <12> 前記フラックス成分が、ロジン及び活性剤の少なくとも一方を含有する<11>に記載の電磁波シールド用組成物。
  <13> 前記ロジンが2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸を含み、前記活性剤がトリエタノールアミンを含む<12>に記載の電磁波シールド用組成物。
  <14> 前記フラックス成分が、前記フラックス成分が相変化する温度をα(℃)、前記金属粒子Bの融点をβ(℃)としたとき、β-20≦α≦β+20を満たす<11>に記載の電磁波シールド用組成物。
  <15> 前記フラックス成分が相変化する温度が130℃~160℃である<14>に記載の電磁波シールド用組成物。
  <16> 前記フラックス成分が、プロピオン酸、4-アミノサリチル酸及び3-(ベンジルアミノ)プロピオン酸エチルからなる群より選択される少なくとも一つである<14>又は<15>に記載の電磁波シールド用組成物。
  <17> 溶剤をさらに含有する<1>~<16>のいずれか1項に記載の電磁波シールド用組成物。
  <18> <1>~<17>のいずれか1項に記載の電磁波シールド用組成物を含む樹脂組成物層を有する電磁波シールド用シート。
  <19> <1>~<17>のいずれか1項に記載の電磁波シールド用組成物又は<18>に記載の電磁波シールド用シートの焼結体である電磁波シールド用焼結体。
  <20> 体積抵抗率が、3×10-4Ω・cm以下である<19>に記載の電磁波シールド用焼結体。
  <21> <19>又は<20>に記載の電磁波シールド用焼結体により覆われた領域を有する電子部品装置。
 本開示によれば、電磁波シールド効果に優れる電磁波シールド用焼結体を形成可能な電磁波シールド用組成物、並びに、この電磁波シールド用組成物を用いた電磁波シールド用シート、電磁波シールド用焼結体及び電子部品装置を提供することができる。
焼結体の電磁波シールド効果の測定結果を示す図である。
 以下、本開示を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本開示を制限するものではない。
 本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
 本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
 本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
 本開示において、各成分には、該当する物質が複数種含まれていてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率を意味する。
 本開示において、各成分に該当する粒子には、複数種の粒子が含まれていてもよい。組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、各成分の粒子径は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
 本開示において「層」又は「膜」との語には、当該層又は膜が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
 本開示において、層又は膜の平均厚みは、対象となる層又は膜の5点の厚みを測定し、その算術平均値として与えられる値とする。
 層又は膜の厚みは、マイクロメーター等を用いて測定することができる。本開示において、層又は膜の厚みを直接測定可能な場合には、マイクロメーターを用いて測定する。一方、1つの層の厚み又は複数の層の総厚みを測定する場合には、電子顕微鏡を用いて、測定対象の断面を観察することで測定してもよい。
 本開示において、「固形分」とは、電磁波シールド用組成物から溶剤分を除いた残部をいう。電磁波シールド用組成物中の溶剤の含有率は、電磁波シールド用組成物の揮発分について、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC/MS)等の分析方法を適用することで求めることができる。なお、電磁波シールド用組成物の組成が判明している場合には、電磁波シールド用組成物の組成から溶剤の含有率を求めてもよい。電磁波シールド用組成物の質量に溶剤の含有率を乗ずることで、電磁波シールド用組成物の残部の割合が求められる。
<電磁波シールド用組成物>
 本開示の電磁波シールド用組成物は、金属粒子Aと、前記金属粒子Aよりも融点の低い金属粒子Bと、樹脂と、を含有し、前記金属粒子Aと前記金属粒子Bとの間で、遷移的液相焼結が可能なものである。電磁波シールド用組成物は、上記成分以外のその他の成分を含有してもよい。
 本開示の電磁波シールド用組成物によれば、金属粒子Aと金属粒子Bとの間で生ずる遷移的液相焼結を利用して、加熱により金属粒子Aと金属粒子Bとの焼結体を形成することができる。形成される焼結体は、金属粒子同士が接触する場合に比較して界面抵抗が低く、導電性に優れる傾向にある。その結果、本開示の電磁波シールド用組成物を用いて形成される電磁波シールド用焼結体は体積抵抗率が低く、電磁波シールド効果に優れると推察される。
 以下、本開示の電磁波シールド用組成物を構成する成分について詳細に説明する。
(金属粒子)
 本開示の電磁波シールド用組成物は、金属粒子Aと、金属粒子Aよりも融点の低い金属粒子Bとを含有する。金属粒子A及び金属粒子Bとの間では、遷移的液相焼結が可能とされる。
 本開示における「遷移的液相焼結」は、Transient Liquid Phase Sintering(TLPS)とも称され、融点の異なる金属のうち相対的に融点の低い金属(低融点金属)の粒子界面における加熱による液相への転移と、相対的に融点の高い金属(高融点金属)の前記液相への反応拡散とにより、両金属による金属化合物の生成(合金化)が進行する現象をいう。この現象を利用して、低温で焼結可能であり、かつ焼結後の融点が高い焼結体を得ることができる。
 また、本開示における「遷移的液相焼結」では、金属粒子A及び金属粒子Bに含まれる少なくとも一部の金属成分が焼結可能であればよく、全ての金属成分が焼結可能である必要はない。例えば、金属粒子Bは、Bi等の焼結時の反応に寄与しない金属成分を含んでいてもよい。
 遷移的液相焼結が可能な金属成分としては、遷移的液相焼結が可能な融点の異なる金属の組み合わせ(低融点金属と高融点金属の組み合わせ)が挙げられる。遷移的液相焼結が可能な金属の組み合わせは特に限定されるものではなく、例えば、低融点金属と高融点金属がそれぞれSnとCuである組み合わせ、ZnとCuである組み合わせ、InとAuである組み合わせ、SnとCoである組み合わせ、及びSnとNiである組み合わせが挙げられる。遷移的液相焼結が可能な金属の組み合わせは2種の金属の組み合わせであっても、3種類以上の金属の組み合わせであってもよい。
 焼結後の接着強度の観点からは、金属粒子Aの融点は300℃より高いことが好ましく、500℃以上であることがより好ましく、800℃以上であることがさらに好ましい。本開示の電磁波シールド用組成物は、2種類以上の金属粒子Aを含んでいてもよく、例えば、融点がいずれも300℃より高い2種類以上の金属粒子Aを含んでいてもよい。
 焼結時の液相への転移を促進する観点からは、金属粒子Bの融点は300℃以下であることが好ましく、250℃以下であることがより好ましく、200℃以下であることがさらに好ましく、150℃以下であることが特に好ましい。本開示の電磁波シールド用組成物は、2種類以上の金属粒子Bを含んでいてもよく、例えば、融点がいずれも300℃以下の2種類以上の金属粒子Bを含んでいてもよい。
 金属粒子A及び金属粒子Bの具体的な実施態様は、特に制限されない。ある実施態様では、金属粒子A及び金属粒子Bがそれぞれ金属の単体の状態であっても、金属粒子A及び金属粒子Bの一方又は両方が合金の状態であってもよい。
 好ましい実施態様としては、金属粒子Aが金属単体の状態であり、金属粒子Bが合金の状態である。
 また、ある実施態様では、金属粒子A及び金属粒子Bは、それぞれ1種の金属のみからなっていても、2種類以上の金属からなっていてもよい。金属粒子A又は金属粒子Bが2種類以上の金属からなる場合、当該金属粒子は2種類以上の金属のそれぞれを含む金属粒子の組み合わせ(混合物)であっても、2種類以上の金属が同じ金属粒子中に含まれていても、これらの組み合わせであってもよい。
 同じ金属粒子中に2種類以上の金属を含有する金属粒子の構成は、特に制限されない。例えば、2種類以上の金属の合金からなる金属粒子であっても、2種類以上の金属の単体から構成される金属粒子であってもよい。2種類以上の金属の単体から構成される金属粒子は、例えば、一方の金属を含む金属粒子の表面に、めっき、蒸着等により他方の金属を含む層を形成することで得ることができる。また、一方の金属を含む金属粒子の表面に、高速気流中で衝撃力を主体とした力を用いて乾式で他方の金属を含む粒子を付与して両者を複合化する方法により、同じ金属粒子中に2種類以上の金属を含有する金属粒子を得ることもできる。
 金属粒子Aとしては、Cu、Au、Ag、Co、Ni及びFeからなる群より選択される少なくとも一つを含む金属粒子であることが好ましく、Cu、Au、Ag、Co、Ni又はFeの粒子であることがより好ましい。
 金属粒子Bとしては、Sn、Zn又はInを含む金属粒子であることが好ましく、Sn、Zn又はIn、及び後述の金属成分Xを含む合金粒子であることがより好ましい。
 金属粒子Aと金属粒子Aよりも融点が低い金属粒子Bとの組み合わせ(金属粒子A、金属粒子B)としては、例えば、(Cuを含む金属粒子、Snを含む金属粒子)、(Cuを含む金属粒子、Znを含む金属粒子)、(Auを含む金属粒子、Inを含む金属粒子)、(Coを含む金属粒子、Snを含む金属粒子)及び(Niを含む金属粒子、Snを含む金属粒子)が挙げられる。
 金属粒子Aと金属粒子Bとの組み合わせがCuを含む金属粒子とSnを含む金属粒子との組み合わせである場合、Cuを含む金属粒子及びSnを含む金属粒子の少なくとも一方がAg及びNiの少なくとも一方を含有することで、銅錫合金の粒界径の増加を抑制できる傾向にある。
 金属粒子Bは、遷移的液相焼結が可能となる温度を低下させる観点から、Bi、In、Zn、Cd、Pb、Ag、及びCuからなる群より選択される少なくとも一種の金属成分Xを含むことが好ましく、Snを含み、かつ金属成分Xを含むことがさらに好ましい。
 なお、金属粒子BがZnを含む場合、金属成分XはBi、In、Cd、Pb、Ag、及びCuからなる群より選択される少なくとも一種を含むことが好ましく、金属粒子BがInを含む場合、金属成分XはBi、Zn、Cd、Pb、Ag、及びCuからなる群より選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。
 金属成分Xは、Bi、In、Zn、Cd、Ag、及びCuからなる群より選択される少なくとも一種を含むことがより好ましく、遷移的液相焼結が可能となる温度をより低下させる観点から、Bi、In、Zn、及びCdからなる群より選択される少なくとも一種を含むことがさらに好ましい。
 金属粒子Bは、遷移的液相焼結が可能となる温度を低下させる観点及び電磁波シールド用焼結体の体積抵抗率を好適に低下させる観点から、金属粒子Bの全体に占める金属成分Xの割合が、3質量%~80質量%であることが好ましく、5質量%~15質量%、20質量%~30質量%、又は50質量%~60質量%であることがより好ましい。
 金属粒子BがSnを含む合金の状態である場合の例としては、SnBi合金、SnIn合金、SnZn合金、SnPb合金、SnCd合金等が挙げられる。中でも、遷移的液相焼結が可能となる温度を低下させる観点から、SnBi合金が好ましい。
 ある実施態様では、金属粒子AがCu(融点:1085℃)を含み、金属粒子BがSn(融点:232℃)を含むことが好ましく、金属粒子AがCu(融点:1085℃)を含み、金属粒子BがSnを含む合金(融点:232℃未満、例えば、138℃)であることが好ましい。CuとSnとは、焼結により銅-錫金属化合物(CuSn)を生成する。この生成反応は150℃付近で進行するため、リフロー炉等の一般的な設備による焼結が可能である。
 ある実施態様では、金属粒子AとしてCu粒子を用い、金属粒子BとしてSuを含む合金粒子を用いてもよい。Snが合金の状態である場合の例としては、Su、Ag及びCuからなる合金(SAC)、SnとBiからなる合金(SnBi)等が挙げられる。
 SnBi合金の組成は特に制限されず、例えばSn-Bi58が挙げられる。本開示において、Sn-XAで表される合金は、Snを含む合金の中に元素XがA質量%含まれていることを示す。Sn-Bi58で表される合金の融点(液相転移温度)は、約138℃である。
 金属粒子AがCuを含み、金属粒子BがSnを含む場合、金属粒子A及び金属粒子Bの全体に占める、質量基準でのCuの含有率とSnの含有率との比(Cu含有率/Sn含有率)は、ある実施態様では、0.6~21であることが好ましく、0.8~9.5であることがより好ましく、1.0~5.6であることがさらに好ましい。
金属粒子AがCuを含み、金属粒子BがSnを含み、金属粒子Aの平均粒子径が2μm~8μmである場合、比(Cu含有率/Sn含有率)は、1.5~64であることが好ましく、20~50であることがより好ましく、25~40であることがさらに好ましい。比(Cu含有率/Sn含有率)が25~64の範囲内であると、体積抵抗率の耐温度サイクル特性に優れる焼結体を形成可能となる傾向にある。
 一方、金属粒子AがCuを含み、金属粒子BがSnを含み、金属粒子Aの平均粒子径が0.1μm~0.5μmである場合、比(Cu含有率/Sn含有率)は、0.6~2.0であることが好ましく、0.9~1.8であることがより好ましく、1.2~1.6であることがさらに好ましい。比(Cu含有率/Sn含有率)が1.5~1.7の範囲内であると、体積抵抗率の耐温度サイクル特性に優れる焼結体を形成可能となる傾向にある。
 また、ある実施態様では、比(Cu含有率/Sn含有率)は、1.6~64であることが好ましく、1.7~40であることがより好ましく、1.8~21であることがさらに好ましい。
 比(Cu含有率/Sn含有率)が1.6~64の範囲内であると、体積抵抗率の耐温度サイクル特性に優れる焼結体を形成可能となる傾向にある。
 その理由は明確ではないが、以下のように推察される。
 比(Cu含有率/Sn含有率)が1.6~64の範囲であると、金属粒子A及び金属粒子Bの全体に占める質量基準でのCuの含有率がSnの含有率よりも十分に多いため、金属粒子Aと金属粒子Bとの間で遷移的液相焼結が起きた際に未反応のSn成分が焼結体中に残留しにくい。
 ここで、金属粒子Aと金属粒子Bとの間で遷移的液相焼結が起こると、銅の周囲に銅錫合金が生ずるため、銅錫合金の粒界径は、銅の粒径に依存する。仮に、焼結体中に未反応のSn成分が多く存在すると、焼結体を温度サイクル試験に供した際に未反応のSn成分と銅錫合金との間で相互拡散が進行し、銅錫合金の粒界同士が結合して銅錫合金の粒界径が徐々に大きくなることで焼結体に空隙が生じ、焼結体中の金属の充填率が低下して体積抵抗率の上昇が引き起こされる可能性がある。
 比(Cu含有率/Sn含有率)を1.6~64の範囲とすることで焼結体中のSn成分の残留量が低減するため、焼結体中の金属の充填率の低下が抑制され、体積抵抗率の耐温度サイクル特性に優れる焼結体を形成可能になると推察される。
 金属粒子AがCuを含み、金属粒子BがSnとBiとを含む場合、金属粒子A及び金属粒子Bの全体に占める、質量基準でのCuの含有率とBiの含有率との比(Cu含有率/Bi含有率)は、1.1~44であることが好ましく、2.3~44であることがより好ましく、3~20であることがさらに好ましく、5~10であることが特に好ましい。比(Cu含有率/Bi含有率)が1.1~44であると、体積抵抗率の耐温度サイクル特性に優れる焼結体を形成可能となる傾向にある。
 金属粒子Aに対する金属粒子Bの割合(金属粒子B/金属粒子A)は、質量基準で10/90~90/10であることが好ましく、20/80~80/20であることがより好ましく、30/70~70/30であることがさらに好ましい。
 金属粒子A及び金属粒子Bの平均粒子径は、特に限定されるものではない。例えば、ある実施態様では、金属粒子A及び金属粒子Bの平均粒子径は、各々、0.1μm~10μmであってもよく、1μm~5μmであってもよく、2μm~3μmであってもよい。
 また、ある実施態様では、金属粒子Aの平均粒子径は、0.05μm~10μmであることが好ましく、0.1μm~2μmであることがより好ましく、0.15μm~1μmであることがさらに好ましい。特に金属粒子Aの平均粒子径が2μm以下であることにより、遷移的液相焼結後に、液相焼結していない金属粒子Aの量を低減させることができ、その結果、電磁波シールド用焼結体の体積抵抗率を好適に低下させることができる傾向にある。
 また、ある実施態様では、金属粒子Bの平均粒子径は、電磁波シールド用組成物における金属充填率の観点から、0.01μm~4μmであることが好ましく、0.05μm~1μm又は2μm~3μmであることがより好ましい。
 さらに、ある実施態様では、後述する電磁波シールド用焼結体の体積抵抗率をより低下させる観点から、金属粒子Aの平均粒子径は、0.2μm以上であることが好ましく、0.8μm以上であることがより好ましく、2μm以上であることがさらに好ましい。
 また、後述する電磁波シールド用焼結体の表面の平滑性を向上する観点から金属粒子Aの平均粒子径は、2μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましく、0.8μm以下であることがさらに好ましい。
 金属粒子Aと金属粒子Bの大きさの関係は、特に限定されるものではない。金属粒子Aと金属粒子Bとの焼結体を形成しやすくするためには、焼結前において金属粒子A及び金属粒子Bができるだけ密に充填されることが好ましい。そのためには、例えば、金属粒子Aの平均粒子径/金属粒子Bの平均粒子径の値が1より大きいことが好ましく、1.1より大きいことがより好ましく、1.2より大きいことがさらに好ましい。金属粒子Aの平均粒子径/金属粒子Bの平均粒子径の値の上限は特に制限されないが、例えば、3以下であってもよい。
 また、ある実施態様では、金属粒子Aの平均粒子径が10μm~50μmであり、金属粒子Bの平均粒子径が5μm~30μmであり、金属粒子Aの平均粒子径/金属粒子Bの平均粒子径の値が1を超え10以下であってもよい。また、ある実施態様では、金属粒子Aの平均粒子径が0.01μm~10μmであり、金属粒子Bの平均粒子径が5μm~30μmであり、金属粒子Aの平均粒子径/金属粒子Bの平均粒子径の値が0.002以上で1未満であってもよい。また、ある実施態様では、金属粒子Aの平均粒子径が4μm~10μmであり、金属粒子Bの平均粒子径が3μm~10μmであり、金属粒子Aの平均粒子径/金属粒子Bの平均粒子径の値が0.5~2であってもよい。また、ある実施態様では、金属粒子Aの平均粒子径が0.01μm~10μmであり、金属粒子Bの平均粒子径が0.01μm~5μmであり、金属粒子Aの平均粒子径/金属粒子Bの平均粒子径の値が0.05~2であってもよい。
 金属粒子の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布計(例えば、ベックマン・コールター株式会社、LS 13 320型レーザー散乱回折法粒度分布測定装置)によって測定される体積平均粒子径をいう。具体的には、溶剤(テルピネオール)125gに、金属粒子を0.01質量%~0.3質量%の範囲内で添加し、分散液を調製する。この分散液の約100ml程度をセルに注入して25℃で測定する。粒度分布は溶剤の屈折率を1.48として測定する。
 電磁波シールド用組成物中における金属粒子A及び金属粒子Bの合計の含有率は、特に限定されるものではない。例えば、電磁波シールド用組成物の固形分全体に占める金属粒子A及び金属粒子Bの合計の質量基準の割合は、96質量%以下であることが好ましく、95質量%以下であることがより好ましく、94質量%以下であることがさらに好ましい。また、電磁波シールド用組成物の固形分全体に占める金属粒子A及び金属粒子Bの合計の質量基準の割合は、65質量%以上であってもよい。
 電磁波シールド用組成物中における金属粒子A及び金属粒子Bの合計の含有率は、特に限定されるものではない。例えば、電磁波シールド用組成物全体に占める金属粒子A及び金属粒子Bの合計の質量基準の割合は、96質量%以下であることが好ましく、95質量%以下であることがより好ましく、94質量%以下であることがさらに好ましい。また、電磁波シールド用組成物全体に占める金属粒子A及び金属粒子Bの合計の質量基準の割合は、65質量%以上であってもよい。
(樹脂)
 本開示の電磁波シールド用組成物は、樹脂を含有する。電磁波シールド用組成物が樹脂を含むことで、金属粒子Aと金属粒子Bとの焼結体中の空隙が樹脂で充填され、応力緩和性及び接着力が向上する傾向にある。
 電磁波シールド用組成物に含まれる樹脂は、熱可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であっても、これらの組み合わせであってもよい。また、樹脂は、加熱により重合反応を生じうる官能基を有するモノマーの状態であっても、すでに重合したポリマーの状態であってもよい。
 電磁波シールド用組成物は、耐熱性の観点からは、樹脂として熱硬化性樹脂を含むことが好ましい。熱硬化性樹脂としては、エポキシ基、アクリロイル基、メタクリロイル基、ヒドロキシ基、ビニル基、カルボキシ基、アミノ基、マレイミド基、酸無水物基、チオール基、チオニル基等の官能基を有する樹脂が挙げられる。
 熱硬化性樹脂として具体的には、エポキシ樹脂、オキサジン樹脂、ビスマレイミド樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの中でもエポキシ樹脂が好ましい。
 エポキシ樹脂の具体例としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂及び環式脂肪族エポキシ樹脂が挙げられる。樹脂成分は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
 電磁波シールド用組成物中における樹脂の含有率は特に制限されない。例えば、電磁波シールド用組成物の固形分全体に占める樹脂の割合は、0.1質量%~50質量%であることが好ましく、0.5質量%~30質量%であることがより好ましく、1質量%~15質量%であることがさらに好ましい。
 また、金属粒子A及び金属粒子Bを除く電磁波シールド用組成物の固形分に占める樹脂の割合は、10質量%~90質量%であることが好ましく、20質量%~80質量%であることがより好ましく、30質量%~70質量%であることがさらに好ましい。
 電磁波シールド用組成物中における樹脂の含有率は特に制限されない。例えば、電磁波シールド用組成物の全体に占める樹脂の割合は、0.1質量%~5質量%であることが好ましく、0.2質量%~3質量%であることがより好ましく、0.3質量%~1質量%であることがさらに好ましい。
 また、金属粒子A及び金属粒子Bを除く電磁波シールド用組成物に占める樹脂の割合は、0.5質量%~10質量%であることが好ましく、0.8質量%~5質量%であることがより好ましく、1質量%~3質量%であることがさらに好ましい。
(硬化剤)
 樹脂が熱硬化性樹脂である場合、電磁波シールド用組成物は、熱硬化性樹脂を硬化する硬化剤を含有してもよい。
 硬化剤の種類は特に限定されるものではなく、熱硬化性樹脂の種類に応じて適宜選択される。
 熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合、硬化剤としては、アミン系硬化剤、フェノール系硬化剤、酸無水物系硬化剤等が挙げられる。硬化剤は、液体状のものでも固体状のものでも使用可能である。
 硬化剤は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
 アミン系硬化剤としては、鎖状脂肪族アミン、環状脂肪族アミン、脂肪芳香族アミン、芳香族アミン等が挙げられる。
 アミン系硬化剤としては、具体的には、m-フェニレンジアミン、1,3-ジアミノトルエン、1,4-ジアミノトルエン、2,4-ジアミノトルエン、3,5-ジエチル-2,4-ジアミノトルエン、3,5-ジエチル-2,6-ジアミノトルエン、2,4-ジアミノアニソール等の芳香環が1個の芳香族アミン硬化剤;4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-メチレンビス(2-エチルアニリン)、3,3’-ジエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’-テトラエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン等の芳香環が2個の芳香族アミン硬化剤;芳香族アミン硬化剤の加水分解縮合物;ポリテトラメチレンオキシドジ-p-アミノ安息香酸エステル、ポリテトラメチレンオキシドジ-p-アミノベンゾエート等のポリエーテル構造を有する芳香族アミン硬化剤;芳香族ジアミンとエピクロロヒドリンとの縮合物;芳香族ジアミンとスチレンとの反応生成物;などが挙げられる。
 酸無水物系硬化剤としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、メチルハイミック酸無水物、ハイミック酸無水物、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、クロレンド酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、3-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸マレイン酸付加物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、水素化メチルナジック酸無水物、無水マレイン酸とジエン化合物からディールス・アルダー反応で得られ、複数のアルキル基を有するトリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸等の各種環状酸無水物が挙げられる。
 フェノール系硬化剤としては、フェノール化合物(例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA及びビスフェノールF)並びにナフトール化合物(例えば、α-ナフトール、β-ナフトール及びジヒドロキシナフタレン)からなる群より選択される少なくとも1種と、アルデヒド化合物(例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド及びサリチルアルデヒド)とを、酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂;フェノール・アラルキル樹脂;ビフェニル・アラルキル樹脂;ナフトール・アラルキル樹脂;等が挙げられる。
 硬化剤の官能基(例えば、アミン系硬化剤の場合にはアミノ基、フェノール系硬化剤の場合にはフェノール性水酸基、酸無水物系硬化剤の場合には酸無水物基)の当量数とエポキシ樹脂の当量数との比(硬化剤の当量数/エポキシ樹脂の当量数)を、0.6~1.4の範囲に設定することが好ましく、0.7~1.3の範囲に設定することがより好ましく、0.8~1.2の範囲に設定することがさらに好ましい。
(硬化促進剤)
 電磁波シールド用組成物が熱硬化性樹脂を含有する場合、電磁波シールド用組成物は熱硬化性樹脂の硬化反応又は熱硬化性樹脂と硬化剤との硬化反応を促進する硬化促進剤を含有してもよい。
 硬化促進剤の種類は特に限定されるものではなく、熱硬化性樹脂及び硬化剤の種類に応じて適宜選択される。
 硬化促進剤としては、具体的には、1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7、1,5-ジアザ-ビシクロ[4.3.0]ノネン、5,6-ジブチルアミノ-1,8-ジアザ-ビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7等のシクロアミジン化合物;シクロアミジン化合物に無水マレイン酸、1,4-ベンゾキノン、2,5-トルキノン、1,4-ナフトキノン、2,3-ジメチルベンゾキノン、2,6-ジメチルベンゾキノン、2,3-ジメトキシ-5-メチル-1,4-ベンゾキノン、2,3-ジメトキシ-1,4-ベンゾキノン、フェニル-1,4-ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂などのπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物;ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の3級アミン化合物;3級アミン化合物の誘導体;イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物;イミダゾール化合物の誘導体;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、2-エチル-4-メチルイミダゾリウムテトラフェニルボレート、N-メチルモルホリニウムテトラフェニルボレート等のテトラフェニルボレート塩;テトラフェニルボレート塩の誘導体;トリフェニルホスフィン-トリフェニルボラン錯体、モルホリン-トリフェニルボラン錯体等のトリフェニルボラン錯体;などが挙げられる。硬化促進剤は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
 硬化促進剤の含有率は、熱硬化性樹脂及び硬化剤の合計量に対して、0.1質量%~15質量%であることが好ましい。
(フラックス成分)
 本開示の電磁波シールド用組成物は、フラックス成分を含有してもよい。本開示においてフラックス成分とは、フラックス作用(酸化膜の除去作用)を発揮しうる有機化合物を意味し、その種類は特に制限されない。フラックス成分は、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂の硬化剤として機能するものであってもよい。本開示において、フラックス成分としてもエポキシ樹脂の硬化剤としても機能する成分は、フラックス成分と称することとする。
 フラックス成分として具体的には、ロジン、活性剤、チキソ剤、酸化防止剤等が挙げられる。フラックス成分は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
 ロジンとして具体的には、デヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、ネオアビエチン酸、ジヒドロピマル酸、ピマル酸、イソピマル酸、テトラヒドロアビエチン酸、パラストリン酸、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(BHPA)等が挙げられる。
 活性剤として具体的には、アミノデカン酸、ペンタン-1,5-ジカルボン酸、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミンジフェニル酢酸、セバシン酸、フタル酸、安息香酸、ジブロモサリチル酸、アニス酸、ヨードサリチル酸、ピコリン酸、プロピオン酸、4-アミノサリチル酸、3-(ベンジルアミノ)プロピオン酸エチル等が挙げられる。
 チキソ剤として具体的には、12-ヒドロキシステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド、エチレンビスステアリン酸アマイド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アマイド、N,N’-ジステアリルアジピン酸アマイド等が挙げられる。
 酸化防止剤として具体的には、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、ヒドロキシルアミン系酸化防止剤等が挙げられる。
 電磁波シールド用組成物がフラックス成分を含有する場合、ある実施態様では、フラックス成分として、ロジン及び活性剤の少なくとも一方を含有することが好ましい。この場合、ロジンがBHPAを含み、活性剤がトリエタノールアミンを含むことが好ましい。フラックス成分としては、BHPAとトリエタノールアミンとを併用することがより好ましい。
 電磁波シールド用組成物がフラックス成分を含有する場合、ある実施態様では、フラックス成分が相変化する温度をα(℃)、金属粒子Bの融点をβ(℃)としたとき、β-20≦α≦β+20を満たすフラックス成分(特定フラックス成分)を含むことが好ましい。
 特定フラックス成分を含む電磁波シールド用組成物を用いることにより、低温かつ大気雰囲気で焼結する際の焼結体表面の酸化を抑制することができる傾向にある。
 フラックス成分として特定フラックス成分を用いることにより、大気雰囲気で焼結する際の焼結体表面の酸化を抑制することができる理由は明確ではないが、以下のように推察される。
 金属粒子Aと金属粒子Bとの間で遷移的液相焼結が起こる際に特定フラックス成分が金属粒子Bの融点付近で活性状態となる。そのため、遷移的液相焼結が可能となる温度にて効率よく焼結体表面の酸化を抑制でき、焼結体表面の酸化を抑制することができるためと推測される。
 なお、本開示では、「フラックス成分が相変化する温度」は、フラックス成分が、液体から気体、固体から液体等に相変化する温度を意味する。例えば、「フラックス成分が相変化する温度」は、フラックス成分の融点又はフラックス成分の沸点であってもよい。
 さらに、特定フラックス成分を含む電磁波シールド用組成物を用いることで得られた焼結体に対して高温高湿試験等の信頼性試験を行った場合、体積抵抗率の上昇等の特性の劣化、外観の悪化なども抑制することができる傾向にある。
 特定フラックス成分は、α≦β+20を満たすことにより、特定フラックス成分が相変化する温度が、金属粒子Bの融点に対して高くなりすぎず、低温で遷移的液相焼結する際に特定フラックスが活性状態となり、効率よく焼結体表面の酸化を抑制できる傾向にある。
 また、特定フラックス成分は、β-20≦αを満たすことにより、特定フラックス成分が相変化する温度が、金属粒子Bの融点に対して低くなりすぎず、電磁波シールド用組成物の保存性に優れ、焼結体製造への悪影響を抑制しつつ大気雰囲気で焼結する際の焼結体表面の酸化を好適に抑制できる傾向にある。
 特定フラックス成分は、α≦β+15を満たしてもよく、α≦β+10を満たしてもよい。
 特定フラックス成分は、β-10≦αを満たしてもよく、β≦αを満たしてもよい。
 特定フラックス成分として具体的には、ロジン、活性剤、チキソ剤、酸化防止剤等のうち、β-20≦α≦β+20を満たす成分が挙げられる。特定フラックス成分は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
 例えば、特定フラックス成分としては、金属粒子Bの融点と、特定フラックス成分が相変化する温度との関係でロジン、活性剤、チキソ剤、酸化防止剤等の中から適宜選択すればよい。
 特定フラックス成分が相変化する温度は、例えば、130℃~160℃であることが好ましく、135℃~155℃であることがより好ましい。
 特定フラックス成分は、プロピオン酸、4-アミノサリチル酸及び3-(ベンジルアミノ)プロピオン酸エチルからなる群より選択される少なくとも一つであることが好ましい。
 電磁波シールド用組成物がフラックス成分を含有する場合、電磁波シールド用組成物の固形分全体に占めるフラックス成分の割合は、例えば、0.1質量%~50質量%であることが好ましく、0.5質量%~40質量%であることがより好ましく、1質量%~30質量%であることがさらに好ましい。
 金属粒子A及び金属粒子Bを除く電磁波シールド用組成物の固形分に占めるフラックス成分の割合は、5質量%~60質量%であることが好ましく、10質量%~50質量%であることがより好ましく、15質量%~40質量%であることがさらに好ましい。
 電磁波シールド用組成物が特定フラックス成分を含有する場合、電磁波シールド用組成物全体に占める特定フラックス成分の割合は、例えば、1質量%~20質量%であることが好ましく、3質量%~15質量%であることがより好ましく、4質量%~10質量%であることがさらに好ましい。
 電磁波シールド用組成物が特定フラックス成分を含有する場合、金属粒子A及び金属粒子Bを除く電磁波シールド用組成物に占める特定フラックス成分の割合は、5質量%~70質量%であることが好ましく、10質量%~50質量%であることがより好ましく、15質量%~30質量%であることがさらに好ましい。
 電磁波シールド用組成物が特定フラックス成分を含有する場合、電磁波シールド用組成物は、特定フラックス成分とともに、β-20≦α≦β+20を満たさないフラックス成分(以下、「その他のフラックス成分」とも称する。)を含んでいなくてもよく、含んでいてもよい。
 その他のフラックス成分は、金属粒子Bの融点との関係で定まるものであり、具体的には、前述のロジン、活性剤、チキソ剤及び酸化防止剤の具体例から選択できる。
 電磁波シールド用組成物が特定フラックス成分を含有する場合、電磁波シールド用組成物において、特定フラックス成分及びその他のフラックス成分の合計におけるその他のフラックス成分の割合は、80質量%以下であってもよく、50質量%以下であってもよい。
(溶剤)
 本開示の電磁波シールド用組成物は、溶剤を含有してもよい。樹脂を充分に溶解する観点から、溶剤は極性溶剤が好ましく、電磁波シールド用組成物を付与する工程での電磁波シールド用組成物の乾燥を抑制する観点から、200℃以上の沸点を有している溶剤であることが好ましく、焼結時のボイドの発生を抑制する観点から300℃以下の沸点を有している溶剤であることがより好ましい。
 溶剤の例としては、テルピネオール、ステアリルアルコール、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(別名、エトキシエトキシエタノール)、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(別名、ヘキシルカルビトール)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール-n-プロピルエーテル、ジプロピレングリコール-n-ブチルエーテル、トリプロピレングリコール-n-ブチルエーテル、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、プロピレングリコールフェニルエーテル、2-(2-ブトキシエトキシ)エタノール等のアルコール類;クエン酸トリブチル、4-メチル-1,3-ジオキソラン-2-オン、γ-ブチロラクトン、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、グリセリントリアセテート等のエステル類;イソホロン等のケトン;N-メチル-2-ピロリドン等のラクタム;フェニルアセトニトリル等のニトリル類;などを挙げることができる。溶剤は、1種類を単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
 電磁波シールド用組成物中の溶剤の割合は、電磁波シールド用組成物がスクリーン印刷法、スプレー塗布法等の付与方法に適した粘度となる量であることが好ましい。
 電磁波シールド用組成物中の溶剤の割合は、ある実施態様では、電磁波シールド用組成物の全体に対して、例えば、0.1質量%~50質量%であることが好ましく、0.5質量%~30質量%であることがより好ましく、1質量%~10質量%であることがさらに好ましい。
 電磁波シールド用組成物中の溶剤の割合は、ある実施態様では、電磁波シールド用組成物の全体に対して、例えば、0.1質量%~25質量%であることが好ましく、0.2質量%~20質量%であることがより好ましく、0.3質量%~15質量%であることがさらに好ましい。
(電磁波シールド用組成物の製造方法)
 本開示の電磁波シールド用組成物の製造方法は、特に限定されるものではない。電磁波シールド用組成物を構成する成分を混合し、さらに撹拌、溶解、分散等の処理をすることにより得ることができる。これらの混合、撹拌、分散等のための装置としては、特に限定されるものではなく、3本ロールミル、プラネタリーミキサ、遊星式ミキサ、自転公転型撹拌装置、らいかい機、二軸混練機、薄層せん断分散機等を使用することができる。また、これらの装置を適宜組み合わせて使用してもよい。上記処理の際、必要に応じて加熱してもよい。
 処理後、ろ過により電磁波シールド用組成物の最大粒子径を調整してもよい。ろ過は、ろ過装置を用いて行うことができる。ろ過用のフィルタとしては、例えば、金属メッシュ、メタルフィルター及びナイロンメッシュが挙げられる。
<電磁波シールド用シート>
 本開示の電磁波シールド用シートは、本開示の電磁波シールド用組成物を含む樹脂組成物層を有するものである。本開示の電磁波シールド用シートは、必要に応じて、離型フィルムをさらに含んで構成されてもよい。
 樹脂組成物層は、例えば、本開示の電磁波シールド用組成物に溶剤を添加して調製されるワニス状の電磁波シールド用組成物(以下、「樹脂ワニス」ともいう)をポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリイミドフィルム等の離型フィルム上に付与し、乾燥することで製造することができる。
 樹脂ワニスの付与は公知の方法により実施することができる。具体的には、コンマコート、ダイコート、リップコート、グラビアコート、ステンシルコート、スプレーコート等の方法、アプリケータを用いた方法などが挙げられる。所定の厚みに樹脂組成物層を形成するための樹脂ワニスの付与方法としては、ギャップ間に被塗工物を通過させるコンマコート法、ノズルから流量を調節した樹脂ワニスを塗布するダイコート法等が挙げられる。乾燥前の樹脂組成物層の厚みが50μm~500μmの場合には、コンマコート法を用いることが好ましい。
 乾燥方法は、樹脂ワニス中に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去できれば特に制限されず、通常用いられる乾燥方法から適宜選択することができる。
 乾燥方法は、常温(例えば、25℃)放置による乾燥、加熱乾燥又は減圧乾燥を用いることができる。加熱乾燥又は減圧乾燥には、ホットプレート、温風乾燥機、温風加熱炉、窒素乾燥機、赤外線乾燥機、赤外線加熱炉、遠赤外線加熱炉、マイクロ波加熱装置、レーザー加熱装置、電磁加熱装置、ヒーター加熱装置、蒸気加熱炉等を用いることができる。
 乾燥のための温度及び時間は、使用した溶剤の種類及び量に合わせて適宜調整することができ、例えば、40℃~180℃で、1分間~120分間乾燥させることが好ましい。
 樹脂組成物層の平均厚みは、3μm~300μmが好ましく、5μm~100μmがより好ましく、10μm~50μmがさらに好ましい。
<電磁波シールド用焼結体>
 本開示の電磁波シールド用焼結体は、本開示の電磁波シールド用組成物又は本開示の電磁波シールド用シートの焼結体である。電磁波シールド用焼結体の形状は特に限定されるものではなく、支持部材上に設けられた層状であってもよいし、シート状であってもよい。
 本開示の電磁波シールド用焼結体は、本開示の電磁波シールド用組成物又は本開示の電磁波シールド用シートを加熱して、電磁波シールド用組成物に含まれる金属粒子Aと金属粒子Bとを遷移的液相焼結させて製造することができる。
 遷移的液相焼結は、加熱処理で行ってもよいし、加熱加圧処理で行ってもよい。
 加熱処理には、ホットプレート、温風乾燥機、温風加熱炉、窒素乾燥機、赤外線乾燥機、赤外線加熱炉、遠赤外線加熱炉、マイクロ波加熱装置、レーザー加熱装置、電磁加熱装置、ヒーター加熱装置、蒸気加熱炉等を用いることができる。
 また、加熱加圧処理には、熱板プレス装置等を用いてもよいし、加圧しながら上述の加熱処理を行ってもよい。
 遷移的液相焼結における加熱温度は、金属粒子の種類によるが、140℃以上であることが好ましく、190℃以上であることがより好ましく、220℃以上であることがさらに好ましい。当該加熱温度の上限は、特に制限されないが、例えば300℃以下である。
 遷移的液相焼結における加熱時間は、金属粒子の種類によるが、5秒間~10時間であることが好ましく、1分間~30分間であることがより好ましく、3分間~10分間であることがさらに好ましい。
 遷移的液相焼結は、低酸素濃度の雰囲気下で行うことが好ましい。低酸素濃度雰囲気下とは、体積基準の酸素濃度が1000ppm以下の状態をいい、好ましくは500ppm以下である。
 電磁波シールド用組成物がフラックス成分として特定フラックス成分を含有する場合、遷移的液相焼結は、低酸素濃度の雰囲気下で行われてもよく、大気雰囲気下で行われてもよい。本開示の電磁波シールド用焼結体を、特定フラックス成分を含む本開示の電磁波シールド用組成物又は本開示の電磁波シールド用シートを用いて形成することで、大気雰囲気下にて遷移的液相焼結を行った場合であっても表面の酸化が抑制される傾向にある。
 電磁波シールド用焼結体の体積抵抗率は、3×10-4Ω・cm以下であることが好ましく、9×10-5Ω・cm以下であることがより好ましく、8×10-5Ω・cm以下であることがさらに好ましく、7×10-5Ω・cm以下であることが特に好ましい。電磁波シールド用焼結体の体積抵抗率は、1×10-5Ω・cm以上であってもよい。
 本開示において、体積抵抗率は、下記方法により測定された値をいう。
 シート状の電磁波シールド用焼結体から、一辺の長さが15mmの正四角形の板状サンプルを切り出し、板状サンプルの中心に高精度抵抗率計ロレスタ-GP(日東精工アナリテック株式会社製)の4探針を押し当てる。得られた表面抵抗率と膜厚とから体積抵抗率ρ(Ω・cm)を求める。本開示では5つの板状サンプルを測定し、その平均値を電磁波シールド用焼結体の体積抵抗率とする。
 電磁波シールド用焼結体が層状又はシート状である場合、電磁波シールド用焼結体の平均厚みは、3μm~30μmが好ましく、4μm~20μmがより好ましく、5μm~10μmがさらに好ましい。
<電子部品装置>
 本開示の電子部品装置は、本開示の電磁波シールド用焼結体により覆われた領域を有するものである。
 電子部品装置としては、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウエハー等の支持部材に、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、抵抗アレイ、コイル、スイッチ等の受動素子などの電子部品を搭載したものが挙げられる。
 電子部品及び支持部材のうちの、電磁波を発生する箇所又は電磁波の影響を受けやすい箇所を本開示の電磁波シールド用焼結体で覆うことにより、本開示の電子部品装置を得ることができる。
 電子部品又は支持部材を電磁波シールド用焼結体で覆う方法としては、ワニス状の電磁波シールド用組成物を電磁波シールド用焼結体で覆いたい箇所に付与し、乾燥し、加熱する方法が挙げられる。付与方法としては、スクリーン印刷法、スプレー塗布法等が挙げられる。乾燥条件及び乾燥方法は、既述の電磁波シールド用シートを製造する際の条件及び方法と同様である。また、加熱条件及び加熱方法は、既述の電磁波シールド用焼結体を製造する際の条件及び方法と同様である。
 また、本開示の電磁波シールド用シートを電磁波シールド用焼結体で覆いたい箇所に配置し、加熱する方法も挙げられる。電磁波シールド用シートの加熱条件及び加熱方法は、既述の電磁波シールド用焼結体を製造する際の条件及び方法と同様である。
 本開示の電子部品装置は、支持部材と、支持部材上に配置される電子部品と、電子部品を封止する封止材の硬化物と、封止材の硬化物の表面に配置される本開示の電磁波シールド用焼結体とを備えるものであってもよい。封止材の硬化物の表面に電磁波シールド用焼結体を配置する場合、封止材を硬化した後に電磁波シールド用焼結体を封止材の硬化物の表面に形成してもよいし、硬化する前の封止材の表面に電磁波シールド用組成物又は電磁波シールド用シートを配置し、封止材の硬化と電磁波シールド用焼結体の形成とを一括して行ってもよい。
 電子部品装置は、電子部品及び支持部材を収容する筐体をさらに備えてもよい。電子部品及び支持部材が筐体内に収容される場合、筐体の内表面及び外表面の少なくとも一方を本開示の電磁波シールド用焼結体で覆うことにより、本開示の電子部品装置を得ることができる。
 筐体の内表面又は外表面を電磁波シールド用焼結体で覆う方法は、電子部品又は支持部材を電磁波シールド用焼結体で覆う方法と同様である。
 電子部品装置の電磁波シールド用焼結体で覆われた領域において、電子部品、支持部材、筐体等の電磁波シールド用焼結体により被覆される部材(被覆部材)と電磁波シールド用焼結体との界面では、接着強度の観点から、ボイド等の空隙が生じていないことが好ましい。
 本開示では、電磁波シールド用焼結体で覆われた領域において、被覆部材と電磁波シールド用焼結体との界面を観察したときに、観察領域での界面の長さに占める、被覆部材と電磁波シールド用焼結体とが接着していない箇所の長さの割合(以下、空隙率と称することがある。)は、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。
 観察領域での界面の長さ、及び、観察領域での界面の長さに占める被覆部材と電磁波シールド用焼結体とが接着していない箇所の長さは、電磁波シールド用焼結体で覆われた領域の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて3000倍の条件で撮影された画像から求めることができる。
 以下、実施例により本開示をさらに具体的に説明するが、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1A]
 金属粒子AとしてCu粒子(品名:1400YM、三井金属鉱業株式会社、平均粒子径:4μm)を61質量部、金属粒子BとしてSn-Bi58粒子(品名:STC-3、三井金属鉱業株式会社、平均粒子径:3μm)を30質量部、樹脂としてエポキシ樹脂を4質量部、ロジンとしてBHPAを0.7質量部、活性剤としてトリエタノールアミンを1.8質量部、硬化促進剤としてイミダゾールを0.2質量部、溶剤としてヘキシルカルビトールを2.3質量部混合し樹脂ワニス1Aを作製した。
 樹脂ワニス1Aをギャップが50μmに設定されたアプリケーターでポリイミドフィルム上に塗工し塗膜を作製した。その後、100℃で30分間乾燥し、窒素雰囲気のリフロー炉において150℃で10分間加熱処理して焼結体を得た。焼結体の平均厚みは、15μmであった。この焼結体の一部を、グラウンドと接合して試験片とした。
[実施例2A]
 金属粒子AとしてCu粒子(品名:CH-0200、三井金属鉱業株式会社、平均粒子径:0.2μm)を30質量部、金属粒子BとしてSn-Bi58粒子(品名:STC-3、三井金属鉱業株式会社、平均粒子径:3μm)を60質量部、樹脂としてエポキシ樹脂を4質量部、ロジンとしてBHPAを0.7質量部、活性剤としてトリエタノールアミンを2.8質量部、硬化促進剤としてイミダゾールを0.2質量部、溶剤としてヘキシルカルビトールを2.3質量部混合し樹脂ワニス2Aを作製した。
 樹脂ワニス2Aをギャップが10μmに設定されたアプリケーターでポリイミドフィルム上に塗工し塗膜を作製した。その後、100℃で30分間乾燥し、窒素雰囲気のリフロー炉において150℃で10分間加熱処理して焼結体を得た。焼結体の平均厚みは、9μmであった。この焼結体の一部を、グラウンドと接合して試験片とした。
[実施例3A]
 金属粒子AとしてCu粒子(品名:CH-0200、三井金属鉱業株式会社、平均粒子径:0.2μm)を21質量部、第1の金属粒子BとしてSn粒子(品名:Sn100、STC-3、三井金属鉱業株式会社、平均粒子径:3μm)を34質量部、第2の金属粒子BとしてSn-Bi58粒子(品名:SnBi58、STC-3、三井金属鉱業株式会社、平均粒子径:3μm)を34質量部、樹脂としてエポキシ樹脂を1.1質量部、ロジンとしてBHPAを2.0質量部、活性剤としてトリエタノールアミンを7.5質量部、硬化促進剤としてイミダゾールを0.1質量部、溶剤としてヘキシルカルビトールを0.3質量部混合し樹脂ワニス3Aを作製した。
 樹脂ワニス3Aをギャップが50μmに設定されたアプリケーターでポリイミドフィルム上に塗工し塗膜を作製した。その後、100℃で30分間乾燥し、窒素雰囲気のリフロー炉において150℃で10分間加熱処理して焼結体を得た。焼結体の平均厚みは、15μmであった。この焼結体の一部を、グラウンドと接合して試験片とした。
[比較例1]
 金属粒子として銀コート銅粉(品名:1400YP、三井金属鉱業株式会社、平均粒子径:10μm)を61質量部、樹脂としてエポキシ樹脂を32質量部、硬化促進剤としてイミダゾールを4質量部、溶剤として酢酸ブチルを230質量部混合し樹脂ワニス3を作製した。
 樹脂ワニス3をギャップが200μmに設定されたアプリケーターでポリイミドフィルム上に塗工し塗膜を作製した。その後、50℃で1時間乾燥し、150℃で1時間加熱処理して焼結体を得た。焼結体の平均厚みは、15μmであった。この焼結体の一部を、グラウンドと接合して試験片とした。
<評価>
(電磁波シールド効果の測定)
 電磁波シールド効果は以下に示すKEC法で評価した。
 得られた試験片を電磁波シールド効果測定装置(一般社団法人KEC関西電子工業振興センター)の測定部に設置し、上下から試験片を挟んで固定した。該装置は電界成分が大きな電磁波と磁界成分が大きな電磁波の両方を発生させることができるものである。試験片がないときの受信電磁波の強度と試験片を設置したときの受信電磁波強度との比から、電磁波シールド効果を評価した。
(体積抵抗率)
 得られた焼結体について、25℃の環境下において上述の方法により体積抵抗率を測定した。実施例1Aの焼結体の体積抵抗率は6×10-5Ω・cmであり、実施例2Aの焼結体の体積抵抗率は9×10-5Ω・cmであり、実施例3Aの焼結体の体積抵抗率は9×10-5Ω・cmであり、比較例1の焼結体の体積抵抗率は6×10-4Ω・cmであった。
 図1に実施例1A及び2A並びに比較例1で作製した焼結体の電磁波シールド効果の測定結果を示す。TLPSを利用して金属粒子を焼結させた実施例の焼結体の方が、比較例1の焼結体に比較して高い電磁波シールド効果が得られることがわかる。
[実施例1B]
 金属粒子AとしてCu粒子(品名:1400YM、三井金属鉱業株式会社、平均粒子径:4μm)を19.5質量部、金属粒子BとしてSn-Bi58粒子(品名:STC-3、三井金属鉱業株式会社、平均粒子径:3μm、融点:138℃)を54.3質量部、樹脂としてエポキシ樹脂を0.4質量部、フラックス成分としてプロピオン酸(沸点:141℃)を4.4質量部、活性剤としてトリエタノールアミン(融点:20.5℃、沸点:335℃、(20hPaで208℃))を9.0質量部、硬化促進剤としてイミダゾールを0.1質量部、溶剤としてヘキシルカルビトールを12.3質量部混合し樹脂ワニス1Bを作製した。
 樹脂ワニス1Bをギャップが50μmに設定されたアプリケーターでポリイミドフィルム上に塗工し塗膜を作製した。その後、100℃で30分間乾燥し、大気雰囲気のリフロー炉において150℃で10分間加熱処理して焼結体を得た。焼結体の平均厚みは、15μmであった。この焼結体の一部を、グラウンドと接合して試験片とした。
 なお、実施例1Bでは、α(℃)が141℃であり、β(℃)が138℃であるため、β-20≦α≦β+20を満たしている。
[実施例2B]
 実施例1Bにおいて、フラックス成分をプロピオン酸から4-アミノサリチル酸(融点:150℃)に変更した以外は実施例1Bと同様にして樹脂ワニス2Bを作製し、次いで、樹脂ワニス2Bを用いて焼結体及び試験片を得た。
 なお、実施例2Bでは、α(℃)が150℃であり、β(℃)が138℃であるため、β-20≦α≦β+20を満たしている。
[実施例3B]
 実施例1Bにおいて、フラックス成分をプロピオン酸から2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(BHPA、融点:185℃)に変更した以外は実施例1Bと同様にして樹脂ワニス3Bを作製し、次いで、樹脂ワニス3Bを用いて焼結体及び試験片を得た。
 なお、実施例3Bでは、α(℃)が185℃であり、β(℃)が138℃であるため、β-20≦α≦β+20を満たしていない。
(外観評価)
 得られた焼結体について、目視で外観を確認した。実施例1B及び実施例2Bの焼結体では、表面が灰色であり、表面の酸化が抑制されていた。一方、実施例3Bの焼結体では、表面が赤褐色であり、実施例1B及び実施例2Bと比較して表面がより酸化されていた。
(体積抵抗率の測定)
 得られた焼結体について、25℃の環境下において上述の方法により体積抵抗率を測定した。結果を表1に示す。
(高温高湿試験後の体積抵抗率の測定)
 シート状の電磁波シールド用焼結体から、一辺の長さが15mmの正四角形の板状サンプルを切り出し、板状サンプルを、85℃、85%RH(相対湿度)の恒温恒湿槽に投入して100時間静置させた。その後、前述の(体積抵抗率の測定)と同様にして高温高湿試験後の体積抵抗率を測定した。
 結果を表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1に示すように、実施例1B及び実施例2Bで作製した焼結体は、実施例3Bで作製した焼結体と比較して表面の酸化が抑制されていた。
 さらに、実施例1B及び実施例2Bで作製した焼結体と、実施例3Bで作製した焼結体とは、高温高湿試験を行っていない場合の体積抵抗率が同程度であった。一方、高温高湿試験後の体積抵抗率については、実施例1B及び実施例2Bで作製した焼結体は、実施例3Bで作製した焼結体と比較して体積抵抗率の値が低く、特性の低下が抑制されていた。
 なお、実施例1B、実施例2B及び実施例3Bの電磁波シールド用組成物を用いて実施例1Aと同様に窒素雰囲気下で焼結処理を行った場合、実施例1B及び実施例2Bで作製した焼結体と、実施例3Bで作製した焼結体とは、高温高湿試験を行っていない場合の体積抵抗率が同程度である。さらに、実施例3Bで作製した焼結体は、実施例1B及び実施例2Bで作製した焼結体と同様に、表面の酸化が抑制されている。
[実施例1C]
 金属粒子AとしてCu粒子(品名:1400YM、三井金属鉱業株式会社、平均粒子径:4μm)を82.2質量部、金属粒子BとしてSn-Bi58粒子(品名:STC-3、三井金属鉱業株式会社、平均粒子径:3μm)を17.8質量部、樹脂としてエポキシ樹脂を4質量部、ロジンとしてBHPAを0.7質量部、活性剤としてトリエタノールアミンを2.8質量部、硬化促進剤としてイミダゾールを0.2質量部、溶剤としてヘキシルカルビトールを2.3質量部混合し樹脂ワニス1Cを作製した。
 樹脂ワニス1Cをギャップが50μmに設定されたアプリケーターでポリイミドフィルム上に塗工し塗膜を作製した。その後、100℃で30分間乾燥し、窒素雰囲気のリフロー炉において150℃で10分間加熱処理して焼結体を得た。焼結体の平均厚みは、15μmであった。この焼結体の一部を、グラウンドと接合して試験片とした。
[実施例2C]
 金属粒子AとしてCu粒子(品名:1400YM、三井金属鉱業株式会社、平均粒子径:4μm)を30質量部、金属粒子BとしてSn-Bi58粒子(品名:STC-3、三井金属鉱業株式会社、平均粒子径:3μm)を60質量部、樹脂としてエポキシ樹脂を4質量部、ロジンとしてBHPAを0.3質量部、活性剤としてトリエタノールアミンを2.8質量部、硬化促進剤としてイミダゾールを0.2質量部、溶剤としてヘキシルカルビトールを2.3質量部混合し樹脂ワニス2Cを作製した。
 樹脂ワニス2Cをギャップが50μmに設定されたアプリケーターでポリイミドフィルム上に塗工し塗膜を作製した。その後、100℃で30分間乾燥し、窒素雰囲気のリフロー炉において150℃で10分間加熱処理して焼結体を得た。焼結体の平均厚みは、15μmであった。この焼結体の一部を、グラウンドと接合して試験片とした。
<評価>
(温度サイクル試験)
 作製した試験片を-45℃~125℃、各15分のヒートサイクルで1000サイクル処理し、ヒートサイクル試験処理前(0サイクル)、500サイクル後、750サイクル後及び1000サイクル後の時点での体積抵抗率を上述の方法により求めた。
 得られた結果を表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表2から明らかなように、実施例1Cで作製した焼結体は、実施例2Cで作製した焼結体よりも、温度サイクル試験のサイクル数の増加に伴う体積抵抗率の上昇が抑制されており、体積抵抗率の耐温度サイクル特性に優れるものであった。
 2019年9月27日に出願された日本国特許出願2019-177659号、及び2020年6月11日に出願された日本国特許出願2020-101849号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
 本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に援用されて取り込まれる。

Claims (21)

  1.  金属粒子Aと、前記金属粒子Aよりも融点の低い金属粒子Bと、樹脂と、を含有し、
     前記金属粒子Aと前記金属粒子Bとの間で、遷移的液相焼結が可能な電磁波シールド用組成物。
  2.  前記金属粒子Bの融点が、300℃以下である請求項1に記載の電磁波シールド用組成物。
  3.  前記金属粒子AがCuを含み、前記金属粒子BがSnを含む請求項1又は請求項2に記載の電磁波シールド用組成物。
  4.  前記金属粒子A及び前記金属粒子Bの全体に占める、質量基準でのCuの含有率とSnの含有率との比(Cu含有率/Sn含有率)が、0.6~21である請求項3に記載の電磁波シールド用組成物。
  5.  前記金属粒子A及び前記金属粒子Bの全体に占める、質量基準でのCuの含有率とSnの含有率との比(Cu含有率/Sn含有率)が、1.6~64である請求項3に記載の電磁波シールド用組成物。
  6.  前記金属粒子BがさらにBiを含み、
     前記金属粒子A及び前記金属粒子Bの全体に占める、質量基準でのCuの含有率とBiの含有率との比(Cu含有率/Bi含有率)が、1.1~44である請求項3~請求項5のいずれか1項に記載の電磁波シールド用組成物。
  7.  固形分全体に占める前記金属粒子A及び前記金属粒子Bの合計の割合が、96質量%以下である請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の電磁波シールド用組成物。
  8.  前記樹脂が、熱硬化性樹脂を含む請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の電磁波シールド用組成物。
  9.  硬化剤をさらに含有する請求項8に記載の電磁波シールド用組成物。
  10.  硬化促進剤をさらに含有する請求項8又は請求項9に記載の電磁波シールド用組成物。
  11.  フラックス成分をさらに含有する請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の電磁波シールド用組成物。
  12.  前記フラックス成分が、ロジン及び活性剤の少なくとも一方を含有する請求項11に記載の電磁波シールド用組成物。
  13.  前記ロジンが2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸を含み、前記活性剤がトリエタノールアミンを含む請求項12に記載の電磁波シールド用組成物。
  14.  前記フラックス成分が、前記フラックス成分が相変化する温度をα(℃)、前記金属粒子Bの融点をβ(℃)としたとき、β-20≦α≦β+20を満たす請求項11に記載の電磁波シールド用組成物。
  15.  前記フラックス成分が相変化する温度が130℃~160℃である請求項14に記載の電磁波シールド用組成物。
  16.  前記フラックス成分が、プロピオン酸、4-アミノサリチル酸及び3-(ベンジルアミノ)プロピオン酸エチルからなる群より選択される少なくとも一つである請求項14又は請求項15に記載の電磁波シールド用組成物。
  17.  溶剤をさらに含有する請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の電磁波シールド用組成物。
  18.  請求項1~請求項17のいずれか1項に記載の電磁波シールド用組成物を含む樹脂組成物層を有する電磁波シールド用シート。
  19.  請求項1~請求項17のいずれか1項に記載の電磁波シールド用組成物又は請求項18に記載の電磁波シールド用シートの焼結体である電磁波シールド用焼結体。
  20.  体積抵抗率が、3×10-4Ω・cm以下である請求項19に記載の電磁波シールド用焼結体。
  21.  請求項19又は請求項20に記載の電磁波シールド用焼結体により覆われた領域を有する電子部品装置。
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