WO2021002396A1 - 没食子酸含有組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
微生物培養液から、プロトカテク酸低含有率の没食子酸含有組成物を製造する方法の提供。 没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)を、0.9℃/min以下で冷却晶析させる工程(A)を含む、没食子酸含有組成物の製造方法。
Description
本発明は、プロトカテク酸低含有率の没食子酸含有組成物の製造方法に関する。
没食子酸(分子式:C7H6O5、別名:3,4,5-トリヒドロキシ安息香酸)は、還元力が強く、還元剤、写真の現像剤に用いられている。また、鉄塩の形成により着色する性質があるためインクの製造等にも用いられている。さらに、没食子酸からは没食子酸エステル等の数多くの誘導体が得られ、それらは食品分野、電子材料分野等の様々な分野において広く用いられている。
没食子酸の製造は、以前より、植物ヌルデの五倍子より抽出したタンニンをアルカリや酸、酵素を利用して加水分解することで製造されているが、残存タンニン含量が高い場合があること、製造コストが高いこと等の理由から、工業的に有利に製造する方法が検討されている。最近では、微生物を利用して、芳香族カルボン酸やグルコース等の安価な原料から没食子酸を製造する方法が報告されている(特許文献1、2)。
特許文献1では、微生物の培養により製造した没食子酸含有水溶液を一度冷却して粗結晶を得た後、再度その粗結晶を再溶解して結晶を析出させることにより低鉄含有量の没食子酸含有組成物を得ている。
また、特許文献2では、大腸菌によりグルコースを原料にして得た発酵培養液から、貧溶媒晶析によって没食子酸を得たことが報告されている。
また、特許文献2では、大腸菌によりグルコースを原料にして得た発酵培養液から、貧溶媒晶析によって没食子酸を得たことが報告されている。
(特許文献1)特開2014-83019号公報
(特許文献2)米国特許第6472190号明細書
(特許文献2)米国特許第6472190号明細書
本発明は、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)を、0.9℃/min以下で冷却晶析させる工程(A)を含む、没食子酸含有組成物の製造方法を提供するものである。
しかしながら、微生物培養液中にはプロトカテク酸(分子式:C7H6O4)が副生成物として含まれ、晶析後の結晶中にもプロトカテク酸が混在することが判明した。
従って、本発明は、微生物培養液から、晶析操作によってプロトカテク酸低含有率の没食子酸含有組成物を製造する方法を提供することに関する。
従って、本発明は、微生物培養液から、晶析操作によってプロトカテク酸低含有率の没食子酸含有組成物を製造する方法を提供することに関する。
本発明者は、鋭意検討を行ったところ、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液を所定の条件下で冷却して結晶を析出させると、プロトカテク酸低含有率の没食子酸含有組成物が得られることを見出した。
本発明の方法によれば、微生物を利用して、プロトカテク酸低含有率の没食子酸含有組成物を得ることができる。
〔没食子酸含有組成物の製造方法〕
本発明の没食子酸含有組成物の製造方法は、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)を、0.9℃/min以下で冷却晶析させる工程(A)を含むものである。
本発明の没食子酸含有組成物の製造方法は、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)を、0.9℃/min以下で冷却晶析させる工程(A)を含むものである。
(没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a))
本明細書において、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)は、微生物の培養液由来の水溶液であることが工業的生産性の観点から好ましい。
本明細書において、微生物は、野生株、突然変異株又は各種遺伝子操作によって、塩基配列の挿入、置換、欠失等の変異が生じた変異株のいずれでもよく、また、公知の人為的な改変を付すことにより没食子酸産生能を付与したものであってもよい。
没食子酸を産生する能力を有する微生物としては、エシェリヒア(Escherichia)属、ロドコッカス(Rhodococcus)属、アシネトバクター(Acinetobacter)属、ブラディリゾビウム(Bradyrhizobium)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、ロドシュードモナス(Rhodopseudomonas)属、シノリビゾウム(Sinorhizobium)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、ノボスフィンゴビウム(Novosphingobium)属、ラルストニア(Ralstonia)属等の微生物が挙げられる。
本明細書において、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)は、微生物の培養液由来の水溶液であることが工業的生産性の観点から好ましい。
本明細書において、微生物は、野生株、突然変異株又は各種遺伝子操作によって、塩基配列の挿入、置換、欠失等の変異が生じた変異株のいずれでもよく、また、公知の人為的な改変を付すことにより没食子酸産生能を付与したものであってもよい。
没食子酸を産生する能力を有する微生物としては、エシェリヒア(Escherichia)属、ロドコッカス(Rhodococcus)属、アシネトバクター(Acinetobacter)属、ブラディリゾビウム(Bradyrhizobium)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、ロドシュードモナス(Rhodopseudomonas)属、シノリビゾウム(Sinorhizobium)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属、ノボスフィンゴビウム(Novosphingobium)属、ラルストニア(Ralstonia)属等の微生物が挙げられる。
没食子酸を産生する能力を有する微生物の培養に用いられる培地は、培養原料として該微生物が資化し得る炭素源、無機窒素源又は有機窒素源、その他必要な有機微量栄養源を含んでいることが好ましい。培養に用いられる培地として、例えば、CGXII培地やCGCF培地等が挙げられる(国際公開第2014/007273号)。
炭素源としては、例えば、糖類(グルコース、スクロース、マルトース等)、有機酸、デキストラン、可溶性デンプン、メタノール等が挙げられる。
無機窒素源又は有機窒素源としては、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、各種アミノ酸、コーンスティープリカー、トリプトン、ペプトン、カゼイン、酵母エキス、肉エキス、大豆粕、バレイショ抽出液等が挙げられる。
また、無機塩(塩化ナトリウム、塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン等)、ビタミン類、抗生物質(テトラサイクリン、ネオマイシン、カナマイシン、スペクチノマイシン、エリスロマイシン等)等を含んでいてもよい。
微生物の培養は、該微生物が増殖し、没食子酸を産生することを可能にする条件であれば一般的な方法を適用することができる。例えば、前々培養、前培養ではLB培地やCGXII培地等が、本培養ではCGCF培地等を用いることができる。培養温度は、好ましくは20℃以上40℃以下であり、更に好ましくは30℃以上35℃以下である。
培養時の培養液のpHとしては、好ましくはpH4以上pH8以下であり、更に好ましくはpH5以上pH7以下である。
微生物の培地に対する接種量は、好ましくは0.1%(v/v)以上15%(v/v)以下であり、更に好ましくは0.5%(v/v)以上5%(v/v)以下である。
微生物の培養期間は、微生物の増殖に応じて適宜設定することができるが、好ましくは0.5日以上10日以下であり、更に好ましくは1日以上5日以下である。
培養に用いる培養槽は、従来公知のものを適宜採用することができる。例えば、通気撹拌型培養槽、気泡塔型培養槽、流動床培養槽であり、回分式、半回分式及び連続式のいずれで行ってもよい。
炭素源としては、例えば、糖類(グルコース、スクロース、マルトース等)、有機酸、デキストラン、可溶性デンプン、メタノール等が挙げられる。
無機窒素源又は有機窒素源としては、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、各種アミノ酸、コーンスティープリカー、トリプトン、ペプトン、カゼイン、酵母エキス、肉エキス、大豆粕、バレイショ抽出液等が挙げられる。
また、無機塩(塩化ナトリウム、塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン等)、ビタミン類、抗生物質(テトラサイクリン、ネオマイシン、カナマイシン、スペクチノマイシン、エリスロマイシン等)等を含んでいてもよい。
微生物の培養は、該微生物が増殖し、没食子酸を産生することを可能にする条件であれば一般的な方法を適用することができる。例えば、前々培養、前培養ではLB培地やCGXII培地等が、本培養ではCGCF培地等を用いることができる。培養温度は、好ましくは20℃以上40℃以下であり、更に好ましくは30℃以上35℃以下である。
培養時の培養液のpHとしては、好ましくはpH4以上pH8以下であり、更に好ましくはpH5以上pH7以下である。
微生物の培地に対する接種量は、好ましくは0.1%(v/v)以上15%(v/v)以下であり、更に好ましくは0.5%(v/v)以上5%(v/v)以下である。
微生物の培養期間は、微生物の増殖に応じて適宜設定することができるが、好ましくは0.5日以上10日以下であり、更に好ましくは1日以上5日以下である。
培養に用いる培養槽は、従来公知のものを適宜採用することができる。例えば、通気撹拌型培養槽、気泡塔型培養槽、流動床培養槽であり、回分式、半回分式及び連続式のいずれで行ってもよい。
このような培養により、没食子酸を含む微生物培養液が得られる。当該培養液には、没食子酸の他にプロトカテク酸が混在する。また、他の夾雑成分、微生物菌体、未利用の培養原料が混在するため、例えば、遠心分離、膜分離、吸着分離等の分離操作を行って、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液を取得する。
没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸の含有量/没食子酸の含有量〕は、培養工程の培養時間及び本発明の効果を享受し易い点から、好ましくは1×10-4以上、より好ましくは1×10-3以上、更に好ましくは3×10-3以上であり、また、高い没食子酸含有率の没食子酸結晶を得る観点から、好ましくは3×10-1以下、より好ましくは1.5×10-1以下、更に好ましくは1×10-1以下、更に好ましくは2×10-2以下である。そして、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸の含有量/没食子酸の含有量〕は、好ましくは1×10-4以上3×10-1以下、より好ましくは1×10-3以上1.5×10-1以下、更に好ましくは3×10-3以上1.5×10-1以下、更に好ましくは3×10-3以上2×10-2以下である。
没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸の含有量/没食子酸の含有量〕は、培養工程の培養時間及び本発明の効果を享受し易い点から、好ましくは1×10-4以上、より好ましくは1×10-3以上、更に好ましくは3×10-3以上であり、また、高い没食子酸含有率の没食子酸結晶を得る観点から、好ましくは3×10-1以下、より好ましくは1.5×10-1以下、更に好ましくは1×10-1以下、更に好ましくは2×10-2以下である。そして、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸の含有量/没食子酸の含有量〕は、好ましくは1×10-4以上3×10-1以下、より好ましくは1×10-3以上1.5×10-1以下、更に好ましくは3×10-3以上1.5×10-1以下、更に好ましくは3×10-3以上2×10-2以下である。
また、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)における没食子酸の含有量は没食子酸の飽和溶解度以下であれば良く、生産性の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは2.5質量%以上である。また、スラリーの流動性等の観点から、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下、更に好ましくは11質量%以下である。そして、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)における没食子酸の含有量は、好ましくは1質量%以上15質量%以下、より好ましくは2質量%以上12質量%以下、更に好ましくは2.5質量%以上11質量%以下である。
また、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)におけるプロトカテク酸の含有量は、プロトカテク酸/没食子酸比の低い没食子酸含有組成物を得る観点から、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.9質量%以下、更に好ましくは0.8質量%以下である。また、培養工程での反応時間の観点から、好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.0005質量%以上、更に好ましくは0.001質量%以上である。そして、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)におけるプロトカテク酸の含有量は、好ましくは0.0001質量%以上1質量%以下、より好ましくは0.0005質量%以上0.9質量%以下、更に好ましくは0.001質量%以上0.8質量%以下である。
(冷却晶析)
没食子酸含有組成物の析出は、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)を冷却することで行うことができる。本発明では、当該水溶液(a)を、冷却開始温度から冷却終了温度までの平均冷却速度が0.9℃/min以下の条件で冷却する。
没食子酸含有組成物の析出は、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)を冷却することで行うことができる。本発明では、当該水溶液(a)を、冷却開始温度から冷却終了温度までの平均冷却速度が0.9℃/min以下の条件で冷却する。
(平均冷却速度)
本明細書において、平均冷却速度は、冷却開始温度と冷却終了温度の差(℃)を、冷却開始温度から冷却終了温度に至るまでに要した時間(min)で割ることで定義される。
平均冷却速度は、結晶へのプロトカテク酸の混在を抑えて、プロトカテク酸/没食子酸比の低い没食子酸含有組成物を得る観点から、0.9℃/min以下であって、好ましくは0.5℃/min以下、より好ましくは0.3℃/min以下、更に好ましくは0.1℃/min以下であり、また、サイクルタイムの観点から、好ましくは0.005℃/min以上、より好ましくは0.01℃/min以上、更に好ましくは0.02℃/min以上である。そして、平均冷却速度は、0.9℃/min以下であって、好ましくは0.005℃/min以上0.5℃/min以下、より好ましくは0.01℃/min以上0.3℃/min以下、更に好ましくは0.02℃/min以上0.1℃/min以下である。
本明細書において、平均冷却速度は、冷却開始温度と冷却終了温度の差(℃)を、冷却開始温度から冷却終了温度に至るまでに要した時間(min)で割ることで定義される。
平均冷却速度は、結晶へのプロトカテク酸の混在を抑えて、プロトカテク酸/没食子酸比の低い没食子酸含有組成物を得る観点から、0.9℃/min以下であって、好ましくは0.5℃/min以下、より好ましくは0.3℃/min以下、更に好ましくは0.1℃/min以下であり、また、サイクルタイムの観点から、好ましくは0.005℃/min以上、より好ましくは0.01℃/min以上、更に好ましくは0.02℃/min以上である。そして、平均冷却速度は、0.9℃/min以下であって、好ましくは0.005℃/min以上0.5℃/min以下、より好ましくは0.01℃/min以上0.3℃/min以下、更に好ましくは0.02℃/min以上0.1℃/min以下である。
(水溶液(a)を昇温する工程(P1))
没食子酸は温度が高い場合に溶解度が高い性質を有するため、本発明では、冷却前に没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)を昇温する工程(P1)により、溶解している没食子酸濃度を高めてから冷却を行うのが好ましい。
昇温温度、すなわち冷却前の没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)の温度(冷却を開始する温度)は、没食子酸含有組成物の収率を高める観点から、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、更に好ましくは80℃以上であり、また、水の蒸発の観点から、好ましくは100℃以下、より好ましくは90℃以下、更に好ましくは85℃以下である。そして、昇温温度は、好ましくは60℃以上100℃以下、より好ましくは70℃以上90℃以下、更に好ましくは80℃以上85℃以下である。
没食子酸は温度が高い場合に溶解度が高い性質を有するため、本発明では、冷却前に没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)を昇温する工程(P1)により、溶解している没食子酸濃度を高めてから冷却を行うのが好ましい。
昇温温度、すなわち冷却前の没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)の温度(冷却を開始する温度)は、没食子酸含有組成物の収率を高める観点から、好ましくは60℃以上、より好ましくは70℃以上、更に好ましくは80℃以上であり、また、水の蒸発の観点から、好ましくは100℃以下、より好ましくは90℃以下、更に好ましくは85℃以下である。そして、昇温温度は、好ましくは60℃以上100℃以下、より好ましくは70℃以上90℃以下、更に好ましくは80℃以上85℃以下である。
(冷却温度)
冷却終了温度は、没食子酸含有組成物の収率を高める観点から、好ましくは50℃以下、より好ましくは40℃以下、更に好ましくは30℃以下であり、また、水の凝固の観点から、好ましくは0℃以上、より好ましくは5℃以上、更に好ましくは10℃以上である。そして、冷却終了温度は、好ましくは0℃以上50℃以下、より好ましくは5℃以上40℃以下、更に好ましくは10℃以上30℃以下である。
冷却終了温度は、没食子酸含有組成物の収率を高める観点から、好ましくは50℃以下、より好ましくは40℃以下、更に好ましくは30℃以下であり、また、水の凝固の観点から、好ましくは0℃以上、より好ましくは5℃以上、更に好ましくは10℃以上である。そして、冷却終了温度は、好ましくは0℃以上50℃以下、より好ましくは5℃以上40℃以下、更に好ましくは10℃以上30℃以下である。
(晶析装置)
没食子酸含有組成物の析出は、撹拌翼を有する反応槽を用いて、撹拌しながら行うことが好ましい。撹拌翼は、いずれの形状でもかまわないが、特に結晶の混合を良好にするため、パドル翼、タービン翼、プロペラ翼、アンカー翼、大翼径パドル翼、マックスブレンド翼であることが好ましい。
撹拌の周速は、スラリーの固結を防止する観点から、好ましくは0.2m/s以上、より好ましくは0.3m/s以上、更に好ましくは0.5m/s以上であり、また、大粒径の没食子酸含有組成物を均一に晶析させる観点から、好ましくは10m/s以下、より好ましくは5m/s以下、更に好ましくは3m/s以下である。
没食子酸含有組成物の析出は、撹拌翼を有する反応槽を用いて、撹拌しながら行うことが好ましい。撹拌翼は、いずれの形状でもかまわないが、特に結晶の混合を良好にするため、パドル翼、タービン翼、プロペラ翼、アンカー翼、大翼径パドル翼、マックスブレンド翼であることが好ましい。
撹拌の周速は、スラリーの固結を防止する観点から、好ましくは0.2m/s以上、より好ましくは0.3m/s以上、更に好ましくは0.5m/s以上であり、また、大粒径の没食子酸含有組成物を均一に晶析させる観点から、好ましくは10m/s以下、より好ましくは5m/s以下、更に好ましくは3m/s以下である。
(水溶液(a)のpHを4.5以下に調整する工程(P2))
本発明では、没食子酸含有組成物の収率を高める観点から、冷却前に没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)のpHを4.5以下に調整する工程(P2)を行うことが好ましい。
没食子酸含有組成物を析出させる際の没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)のpHは、特に制限されないが、没食子酸含有組成物の収率を高める観点から、好ましくはpH4.5以下、より好ましくはpH4.0以下、更に好ましくはpH3.5以下であり、また、装置腐食の観点から、好ましくはpH1.5以上、より好ましくはpH2.0以上、更に好ましくはpH2.5以上である。そして、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)のpHは、好ましくはpH1.5以上pH4.5以下、より好ましくはpH2.0以上pH4.0以下、更に好ましくはpH2.5以上pH3.5以下である。
水溶液のpHの調整には、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸を用いることができる。
本発明では、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)を昇温する工程(P1)、前記水溶液(a)のpHを4.5以下に調整する工程(P2)、前記水溶液(a)を、0.9℃/min以下で冷却晶析させる工程(A)をこの順で行うことが、没食子酸含有組成物の収率を高める観点から好ましい。
本発明では、没食子酸含有組成物の収率を高める観点から、冷却前に没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)のpHを4.5以下に調整する工程(P2)を行うことが好ましい。
没食子酸含有組成物を析出させる際の没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)のpHは、特に制限されないが、没食子酸含有組成物の収率を高める観点から、好ましくはpH4.5以下、より好ましくはpH4.0以下、更に好ましくはpH3.5以下であり、また、装置腐食の観点から、好ましくはpH1.5以上、より好ましくはpH2.0以上、更に好ましくはpH2.5以上である。そして、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)のpHは、好ましくはpH1.5以上pH4.5以下、より好ましくはpH2.0以上pH4.0以下、更に好ましくはpH2.5以上pH3.5以下である。
水溶液のpHの調整には、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸を用いることができる。
本発明では、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)を昇温する工程(P1)、前記水溶液(a)のpHを4.5以下に調整する工程(P2)、前記水溶液(a)を、0.9℃/min以下で冷却晶析させる工程(A)をこの順で行うことが、没食子酸含有組成物の収率を高める観点から好ましい。
(没食子酸含有組成物の分取、洗浄)
冷却により析出した没食子酸含有組成物は、回分式遠心濾過、連続式遠心濾過、フィルタープレス等の固液分離操作により分取することができる。固液分離操作の際、必要に応じて没食子酸含有組成物の洗浄を行ってもよい。洗浄に使用する溶媒としては、例えば、水、エタノール、アセトン、トルエン等が挙げられる。分取した没食子酸含有組成物の体積に対する溶媒の体積の比は、不純物の少ない没食子酸含有組成物を得る観点から、好ましくは1.0以上、より好ましくは2.0以上、更に好ましくは3.0以上であり、また、没食子酸含有組成物の収率を高める観点から、好ましくは5.0以下、より好ましくは4.5以下、更に好ましくは3.5以下である。
冷却により析出した没食子酸含有組成物は、回分式遠心濾過、連続式遠心濾過、フィルタープレス等の固液分離操作により分取することができる。固液分離操作の際、必要に応じて没食子酸含有組成物の洗浄を行ってもよい。洗浄に使用する溶媒としては、例えば、水、エタノール、アセトン、トルエン等が挙げられる。分取した没食子酸含有組成物の体積に対する溶媒の体積の比は、不純物の少ない没食子酸含有組成物を得る観点から、好ましくは1.0以上、より好ましくは2.0以上、更に好ましくは3.0以上であり、また、没食子酸含有組成物の収率を高める観点から、好ましくは5.0以下、より好ましくは4.5以下、更に好ましくは3.5以下である。
(没食子酸含有組成物の乾燥)
没食子酸含有組成物の乾燥方法は、水分を除去することができれば特に制限されないが、例えば、棚段乾燥機、コニカルドライヤー、パドルドライヤー、ナウターミキサー、流動層乾燥機、真空撹拌乾燥機、ディスクドライヤー等の通常の乾燥機を使用することができる。没食子酸含有組成物の着色を抑制する観点から、好ましくは真空撹拌乾燥である。
乾燥温度は、好ましくは-30℃以上、より好ましくは-20℃以上、更に好ましくは-10℃以上であり、また、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下である。
なお、乾燥後の没食子酸含有組成物は必要に応じて、篩を通す等の処理を行ってもよい。
没食子酸含有組成物の乾燥方法は、水分を除去することができれば特に制限されないが、例えば、棚段乾燥機、コニカルドライヤー、パドルドライヤー、ナウターミキサー、流動層乾燥機、真空撹拌乾燥機、ディスクドライヤー等の通常の乾燥機を使用することができる。没食子酸含有組成物の着色を抑制する観点から、好ましくは真空撹拌乾燥である。
乾燥温度は、好ましくは-30℃以上、より好ましくは-20℃以上、更に好ましくは-10℃以上であり、また、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下である。
なお、乾燥後の没食子酸含有組成物は必要に応じて、篩を通す等の処理を行ってもよい。
〔没食子酸含有組成物〕
本発明方法により得られる没食子酸含有組成物は、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)におけるプロトカテク酸含有率よりプロトカテク酸の含有率が低い。没食子酸含有組成物における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸の含有量/没食子酸の含有量〕は、没食子酸含有組成物の利用性の観点から、好ましくは0.05以下であり、より好ましくは0.03以下、更に好ましくは0.01以下である。
また、プロトカテク酸低含有率の没食子酸含有組成物は、プロトカテク酸を含有しない没食子酸と比較して結晶が針状化することから溶解性が向上する。没食子酸含有組成物における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸の含有量/没食子酸の含有量〕は、没食子酸含有組成物の溶解性の観点から、好ましくは0.001以上であり、より好ましくは0.003以上である。そして、没食子酸含有組成物における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸の含有量/没食子酸の含有量〕は、好ましくは0.001以上0.05以下であり、より好ましくは0.003以上0.03以下、更に好ましくは0.003以上0.01以下である。
本発明方法により得られる没食子酸含有組成物は、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)におけるプロトカテク酸含有率よりプロトカテク酸の含有率が低い。没食子酸含有組成物における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸の含有量/没食子酸の含有量〕は、没食子酸含有組成物の利用性の観点から、好ましくは0.05以下であり、より好ましくは0.03以下、更に好ましくは0.01以下である。
また、プロトカテク酸低含有率の没食子酸含有組成物は、プロトカテク酸を含有しない没食子酸と比較して結晶が針状化することから溶解性が向上する。没食子酸含有組成物における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸の含有量/没食子酸の含有量〕は、没食子酸含有組成物の溶解性の観点から、好ましくは0.001以上であり、より好ましくは0.003以上である。そして、没食子酸含有組成物における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸の含有量/没食子酸の含有量〕は、好ましくは0.001以上0.05以下であり、より好ましくは0.003以上0.03以下、更に好ましくは0.003以上0.01以下である。
没食子酸含有組成物の平均結晶粒径は、没食子酸含有組成物の溶解性の観点から、短径が好ましくは8μm以下であり、より好ましくは6μm以下であり、更に好ましくは4μm以下である。本明細書において、結晶観察には位相差顕微鏡(Nikon ECLIPSE80i、ニコン社製)を使用し、結晶短径の測定には画像統合ソフトウェアNIS-ElementsDを使用する。
プロトカテク酸低含有率の没食子酸含有組成物は、それ自体の使用の他、各種誘導体を製造するための原料として有用である。
[没食子酸及びプロトカテク酸の含有量の測定法]
測定対象の試料を乾燥し、乾燥した試料15mgを0.085Nの硫酸水溶液50mLに溶解させ、液体クロマトグラフィーにて各成分の濃度の定量を行った。また培養液中の没食子酸及びプロトカテク酸は0.085Nの硫酸水溶液で200倍に希釈してから液体クロマトグラフィーで定量を行った。
(分析条件)
液体クロマトグラフィーの分析条件は、カラム:L-column ODS、溶離液A:0.1M KH2PO4・0.1%(v/v)H3PO4水溶液、溶離液B:70%(v/v)メタノール水溶液、溶離液切り替え:5-20minにA液/B液=100/0から0/100にグラジェントをかけて分離、検出器:DAD、カラム温度:40℃、注入液量:5μLである。
測定対象の試料を乾燥し、乾燥した試料15mgを0.085Nの硫酸水溶液50mLに溶解させ、液体クロマトグラフィーにて各成分の濃度の定量を行った。また培養液中の没食子酸及びプロトカテク酸は0.085Nの硫酸水溶液で200倍に希釈してから液体クロマトグラフィーで定量を行った。
(分析条件)
液体クロマトグラフィーの分析条件は、カラム:L-column ODS、溶離液A:0.1M KH2PO4・0.1%(v/v)H3PO4水溶液、溶離液B:70%(v/v)メタノール水溶液、溶離液切り替え:5-20minにA液/B液=100/0から0/100にグラジェントをかけて分離、検出器:DAD、カラム温度:40℃、注入液量:5μLである。
[pHの測定法]
pHは、70℃の水溶液(原液)を堀場製作所製F-50を用いて測定した。
pHは、70℃の水溶液(原液)を堀場製作所製F-50を用いて測定した。
[比較例1]
(没食子酸生産菌の構築)
没食子酸の前駆体であるプロトカテク酸の生産菌であるNSHΔaroE3_vanE3ΔqsuB_Pben-qsuB-vanR_Ptu-tkt株(特許第6322576号)に、エレクトロポレーションによる形質転換を用いて、HFM145_L200V_Y385F(特許第5142268号)が発現するCorynebacterium glutamicumで機能するプラスミドを導入することで、没食子酸を生産するCorynebacterium glutamicum TY1030株を得た。
(培養方法)
菌体としてCorynebacterium glutamicum TY1030株を用いた。
10Lの培地(下記記載)を30L空気撹拌槽に仕込み、OD600が2.5となるよう菌体を植菌した。培養は30L通気撹拌槽(三ツワフロンテック)を用い、撹拌速度は100~650r/min、通気量は3~30L-Air/minの範囲で制御した。糖フィードは60%(w/w)グルコース水溶液を8kg調製し、培養開始後5時間より200g-溶液重量/hで行った。pHは14%アンモニア水により6.5に制御した。培養は32℃、0.04MPaの条件で2日間行った。
(培地)
2,5%(w/v) グルコース
1%(w/v) 硫酸アンモニウム
0.5%(w/v) コーンスティープリカー
0.1%(w/v) リン酸水素二カリウム
0.1%(w/v) リン酸二水素カリウム
0.012%(w/v) 無水クエン酸
0.0144%(w/v) 安息香酸ナトリウム
0.025%(w/v) 硫酸マグネシウム
0.25%(w/v) 消泡剤No.1(花王)
0.005 %(w/v) カナマイシン硫酸塩
(没食子酸生産菌の構築)
没食子酸の前駆体であるプロトカテク酸の生産菌であるNSHΔaroE3_vanE3ΔqsuB_Pben-qsuB-vanR_Ptu-tkt株(特許第6322576号)に、エレクトロポレーションによる形質転換を用いて、HFM145_L200V_Y385F(特許第5142268号)が発現するCorynebacterium glutamicumで機能するプラスミドを導入することで、没食子酸を生産するCorynebacterium glutamicum TY1030株を得た。
(培養方法)
菌体としてCorynebacterium glutamicum TY1030株を用いた。
10Lの培地(下記記載)を30L空気撹拌槽に仕込み、OD600が2.5となるよう菌体を植菌した。培養は30L通気撹拌槽(三ツワフロンテック)を用い、撹拌速度は100~650r/min、通気量は3~30L-Air/minの範囲で制御した。糖フィードは60%(w/w)グルコース水溶液を8kg調製し、培養開始後5時間より200g-溶液重量/hで行った。pHは14%アンモニア水により6.5に制御した。培養は32℃、0.04MPaの条件で2日間行った。
(培地)
2,5%(w/v) グルコース
1%(w/v) 硫酸アンモニウム
0.5%(w/v) コーンスティープリカー
0.1%(w/v) リン酸水素二カリウム
0.1%(w/v) リン酸二水素カリウム
0.012%(w/v) 無水クエン酸
0.0144%(w/v) 安息香酸ナトリウム
0.025%(w/v) 硫酸マグネシウム
0.25%(w/v) 消泡剤No.1(花王)
0.005 %(w/v) カナマイシン硫酸塩
培養後、濃硫酸で培養液のpHを4.0に調整し、遠心分離を行うことで菌体と培養液を分離した。得られた培養液は0.2μmのメンブレンフィルターを通過させて夾雑成分の分離を行い、水溶液を得た。得られた水溶液中の没食子酸(GAL)濃度は81.3g/L、プロトカテク酸(PCA)濃度は6.8g/Lであった。当該水溶液における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.084であった。
没食子酸含有組成物の析出は、翼径14cmのパドル翼を有する内容積3000mLのジャケット式反応槽にて、撹拌速度140r/minで実施した。
先ず、前述の方法で得た水溶液2250gを70℃に昇温した。続いて、60%硫酸水溶液を使用してpHを2.6に調整した。次いで、70℃から15℃までの平均冷却速度が3.0℃/minとなるように水溶液を15℃に冷却することで結晶を析出させた。
得られた懸濁液を吸引ろ過し、得られたケーク125mLに対し500mLの蒸留水で洗浄後、一晩凍結乾燥することで没食子酸含有組成物を得た。
没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.067であった。
先ず、前述の方法で得た水溶液2250gを70℃に昇温した。続いて、60%硫酸水溶液を使用してpHを2.6に調整した。次いで、70℃から15℃までの平均冷却速度が3.0℃/minとなるように水溶液を15℃に冷却することで結晶を析出させた。
得られた懸濁液を吸引ろ過し、得られたケーク125mLに対し500mLの蒸留水で洗浄後、一晩凍結乾燥することで没食子酸含有組成物を得た。
没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.067であった。
[実施例1]
比較例1において、70℃から15℃までの平均冷却速度が0.3℃/minとなるように冷却した以外は比較例1と同様の操作を行った。
没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.026であった。
比較例1において、70℃から15℃までの平均冷却速度が0.3℃/minとなるように冷却した以外は比較例1と同様の操作を行った。
没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.026であった。
[実施例2]
比較例1において、70℃から15℃までの平均冷却速度が0.04℃/minとなるように冷却した以外は比較例1と同様の操作を行った。
没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.016であった。
比較例1において、70℃から15℃までの平均冷却速度が0.04℃/minとなるように冷却した以外は比較例1と同様の操作を行った。
没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.016であった。
[実施例3]
比較例1において、70℃から15℃までの平均冷却速度が0.02℃/minとなるように冷却した以外は比較例1と同様の操作を行った。
このようにして得た没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.020であった。
比較例1において、70℃から15℃までの平均冷却速度が0.02℃/minとなるように冷却した以外は比較例1と同様の操作を行った。
このようにして得た没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.020であった。
[実施例4]
比較例1において、70℃から15℃までの平均冷却速度が0.9℃/minとなるように冷却した以外は比較例1と同様の操作を行った。
このようにして得た没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.038であった。
比較例1において、70℃から15℃までの平均冷却速度が0.9℃/minとなるように冷却した以外は比較例1と同様の操作を行った。
このようにして得た没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.038であった。
結果を表1に示す。
[比較例2]
マイティバイアルNo.8に水と没食子酸試薬(没食子酸一水和物、富士フィルム和光純薬社製)を加え、70℃にて没食子酸を完全溶解した。得られた水溶液中の没食子酸濃度は75.5g/Lであった。当該水溶液における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.000であった。
マイティバイアルNo.8に水と没食子酸試薬(没食子酸一水和物、富士フィルム和光純薬社製)を加え、70℃にて没食子酸を完全溶解した。得られた水溶液中の没食子酸濃度は75.5g/Lであった。当該水溶液における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.000であった。
没食子酸含有組成物の析出は、温度制御可能な恒温槽にて、静置条件で実施した。
70℃から20℃までの平均冷却速度が0.3℃/minとなるように水溶液を20℃に冷却することで結晶を析出させた。
得られた懸濁液は0.2μmのメンブレンフィルターを通過させて結晶成分の分離を行い、得られたろ液における没食子酸とプロトカテク酸の含有量を測定した。当該水溶液における没食子酸とプロトカテク酸の含有量から算出した、没食子酸含有組成物結晶における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.000であった。平均結晶短径は14.0μmであった。
70℃から20℃までの平均冷却速度が0.3℃/minとなるように水溶液を20℃に冷却することで結晶を析出させた。
得られた懸濁液は0.2μmのメンブレンフィルターを通過させて結晶成分の分離を行い、得られたろ液における没食子酸とプロトカテク酸の含有量を測定した。当該水溶液における没食子酸とプロトカテク酸の含有量から算出した、没食子酸含有組成物結晶における没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.000であった。平均結晶短径は14.0μmであった。
[実施例5]
比較例2において、没食子酸試薬に加えてプロトカテク酸試薬(プロトカテク酸、富士フィルム和光純薬社製)を加えた以外は比較例2と同様の操作を行った。
得られた水溶液中の没食子酸濃度は74.3g/L、プロトカテク酸濃度は0.5g/Lで、没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.007であった。
また、没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.004であった。平均結晶短径は3.3μmであった。
比較例2において、没食子酸試薬に加えてプロトカテク酸試薬(プロトカテク酸、富士フィルム和光純薬社製)を加えた以外は比較例2と同様の操作を行った。
得られた水溶液中の没食子酸濃度は74.3g/L、プロトカテク酸濃度は0.5g/Lで、没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.007であった。
また、没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.004であった。平均結晶短径は3.3μmであった。
[実施例6]
実施例5において、加えるプロトカテク酸試薬の量をかえた以外は実施例5と同様の操作を行った。
得られた水溶液中の没食子酸濃度は71.2g/L、プロトカテク酸濃度は1.0g/Lで、没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.014であった。
また、没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.007であった。平均結晶短径は5.2μmであった。
実施例5において、加えるプロトカテク酸試薬の量をかえた以外は実施例5と同様の操作を行った。
得られた水溶液中の没食子酸濃度は71.2g/L、プロトカテク酸濃度は1.0g/Lで、没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.014であった。
また、没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.007であった。平均結晶短径は5.2μmであった。
[実施例7]
実施例5において、加えるプロトカテク酸試薬の量をかえた以外は実施例5と同様の操作を行った。
得られた水溶液中の没食子酸濃度は75.3g/L、プロトカテク酸濃度は3.2g/Lで、没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.042であった。
また、没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.023であった。平均結晶短径は10.9μmであった。
実施例5において、加えるプロトカテク酸試薬の量をかえた以外は実施例5と同様の操作を行った。
得られた水溶液中の没食子酸濃度は75.3g/L、プロトカテク酸濃度は3.2g/Lで、没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.042であった。
また、没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.023であった。平均結晶短径は10.9μmであった。
[実施例8]
実施例5において、加えるプロトカテク酸試薬の量をかえた以外は実施例5と同様の操作を行った。
得られた水溶液中の没食子酸濃度は75.6g/L、プロトカテク酸濃度は5.4g/Lで、没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.071であった。
また、没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.038であった。平均結晶短径は10.2μmであった。
実施例5において、加えるプロトカテク酸試薬の量をかえた以外は実施例5と同様の操作を行った。
得られた水溶液中の没食子酸濃度は75.6g/L、プロトカテク酸濃度は5.4g/Lで、没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.071であった。
また、没食子酸含有組成物の没食子酸の含有量に対するプロトカテク酸の含有量の質量比〔プロトカテク酸/没食子酸〕は0.038であった。平均結晶短径は10.2μmであった。
表1及び表2より明らかなように、没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液を平均冷却速度が0.9℃/min以下という条件で冷却することで、水溶液に比べてプロトカテク酸が低含有率の没食子酸含有組成物が得られることが確認された。また、当該プロトカテク酸が低含有率の没食子酸含有組成物は、プロトカテク酸を含有しない没食子酸と比べて、結晶が針状化することが確認された。
Claims (13)
- 没食子酸及びプロトカテク酸を含む水溶液(a)を、0.9℃/min以下で冷却晶析させる工程(A)を含む、没食子酸含有組成物の製造方法。
- 没食子酸含有組成物における没食子酸含有量に対するプロトカテク酸含有量の質量比が0.05以下である請求項1記載の没食子酸含有組成物の製造方法。
- 没食子酸含有組成物における没食子酸含有量に対するプロトカテク酸含有量の質量比が0.001以上0.01以下である請求項1記載の没食子酸含有組成物の製造方法。
- 前記水溶液(a)における没食子酸含有量に対するプロトカテク酸含有量の質量比が1×10-4以上3×10-1以下である請求項1~3のいずれか1項記載の没食子酸含有組成物の製造方法。
- 前記水溶液(a)における没食子酸含有量に対するプロトカテク酸含有量の質量比が1×10-4以上1.5×10-1以下である請求項1~3のいずれか1項記載の没食子酸含有組成物の製造方法。
- 前記水溶液(a)における没食子酸含有量に対するプロトカテク酸含有量の質量比が3×10-3以上2×10-2以下である請求項1~3のいずれか1項記載の没食子酸含有組成物の製造方法。
- 前記水溶液(a)が微生物の培養液由来である請求項1~6のいずれか1項記載の没食子酸含有組成物の製造方法。
- 前記微生物がコリネバクテリウム(Corynebacterium)属に属する微生物である請求項7記載の没食子酸含有組成物の製造方法。
- 工程(A)前に、次の工程(P1)を含む、請求項1~8のいずれか1項記載の没食子酸含有組成物の製造方法。
工程(P1) 前記水溶液(a)を昇温する工程 - 冷却を開始する温度が60℃以上100℃以下であり、冷却を終了する温度が0℃以上50℃以下である請求項1~9のいずれか1項記載の没食子酸含有組成物の製造方法。
- 工程(A)前に、次の工程(P2)を含む、請求項1~10のいずれか1項記載の没食子酸含有組成物の製造方法。
工程(P2) 前記水溶液(a)のpHを4.5以下に調整する工程 - 前記工程(P1)、工程(P2)、工程(A)をこの順で行う、請求項11記載の没食子酸含有組成物の製造方法。
- 没食子酸含有量に対するプロトカテク酸含有量の質量比が0.001以上0.01以下である没食子酸含有組成物。
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