WO2019167122A1 - 表示デバイスの製造方法及び製造装置 - Google Patents
表示デバイスの製造方法及び製造装置 Download PDFInfo
- Publication number
- WO2019167122A1 WO2019167122A1 PCT/JP2018/007248 JP2018007248W WO2019167122A1 WO 2019167122 A1 WO2019167122 A1 WO 2019167122A1 JP 2018007248 W JP2018007248 W JP 2018007248W WO 2019167122 A1 WO2019167122 A1 WO 2019167122A1
- Authority
- WO
- WIPO (PCT)
- Prior art keywords
- gas
- processing
- flow path
- gas flow
- lid
- Prior art date
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G09—EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
- G09F—DISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
- G09F9/00—Indicating arrangements for variable information in which the information is built-up on a support by selection or combination of individual elements
Definitions
- the present invention relates to a display device manufacturing method and a display device manufacturing apparatus.
- a polyimide substrate is widely used as a flexible substrate.
- a polyimide substrate is formed by applying a polyamic acid solution (polyamic acid solution) on a base material, firing the coating film in an inert gas at a temperature of 200 ° C. or more, and causing an imidization reaction to proceed (patent) Reference 1).
- the internal pressure of the baking furnace which forms a polyimide substrate is normally set higher than atmospheric pressure.
- the oxygen gas in the atmosphere can be prevented from flowing into the firing furnace, and the quality of the polyimide substrate can be prevented from deteriorating.
- a highly airtight door having a double seal structure is known (see Patent Document 2).
- (A), (b) is explanatory drawing of a gas flow path.
- (A), (b) is explanatory drawing of a gas flow path.
- (A) is a schematic sectional drawing of the display device manufacturing apparatus of one Embodiment of this invention
- (b) is a schematic enlarged view of the apparatus in the range D enclosed with the broken line shown to (a).
- (A), (b) is a fragmentary sectional view of the display device manufacturing apparatus of one Embodiment of this invention. It is a fragmentary sectional view of the display device manufacturing apparatus of one embodiment of the present invention.
- the method for manufacturing a display device of the present invention includes a step of placing a processing object in a processing chamber in a housing and a step of processing the processing object in the processing chamber, wherein the housing is surrounded by a frame portion.
- the opening is closed by the lid portion in a state where the lid portion and the frame portion overlap each other in the step of processing the processing object, and the frame portion and the lid portion are In a state where the opening is closed by the lid, a double seal structure is provided between the frame and the lid, and the double seal structure is provided so as to surround the opening.
- An annular inner seal member and an annular outer seal member provided so as to surround the inner seal member, and are surrounded by the inner seal member, the outer seal member, the frame portion, and the lid portion.
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Theoretical Computer Science (AREA)
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Abstract
本発明の表示デバイスの製造方法は、筐体内の処理室に処理対象物を入れる工程と、処理室で処理対象物を処理する工程とを含む。筐体は、枠部で囲まれた開口を有する。開口は、処理対象物を処理する工程において蓋部と枠部とが重なった状態で蓋部により塞がれている。枠部及び蓋部は、開口が蓋部により塞がれた状態において枠部と蓋部と間に二重シール構造が形成されるように設けられている。二重シール構造は、開口を囲むように設けられた環状の内側シール部材と内側シール部材を囲むように設けられた環状の外側シール部材とを有し、かつ、内側シール部材と外側シール部材と枠部と蓋部で囲まれた空間に気体流路が形成されるように設けられている。気体流路は、少なくとも1つの給気口と、少なくとも1つの排気口とに接続されている。処理対象物を処理する工程は、給気口から気体流路に流入させた気体を気体流路に流し排気口から排気することにより気体流路中の気体を掃気しながら処理対象物を処理する工程である。
Description
本発明は、表示デバイスの製造方法及び表示デバイスの製造装置に関する。
ポリイミド基板がフレキシブル基板として広く用いられている。
ポリイミド基板は、ポリアミド酸溶液(ポリアミック酸溶液)を基材上に塗布し、この塗布膜を不活性ガス中で200℃以上の温度で焼成しイミド化反応を進行させることにより形成される(特許文献1参照)。また、ポリイミド基板を形成する焼成炉の内圧は通常大気圧よりも高く設定される。このことにより、大気中の酸素ガスが焼成炉中に流入することを抑制することができ、ポリイミド基板の品質が低下することを抑制することができる。
また、二重シール構造を有する高度気密扉が知られている(特許文献2参照)。
ポリイミド基板は、ポリアミド酸溶液(ポリアミック酸溶液)を基材上に塗布し、この塗布膜を不活性ガス中で200℃以上の温度で焼成しイミド化反応を進行させることにより形成される(特許文献1参照)。また、ポリイミド基板を形成する焼成炉の内圧は通常大気圧よりも高く設定される。このことにより、大気中の酸素ガスが焼成炉中に流入することを抑制することができ、ポリイミド基板の品質が低下することを抑制することができる。
また、二重シール構造を有する高度気密扉が知られている(特許文献2参照)。
しかし、焼成炉の内圧を大気圧よりも高く設定すると、焼成炉中の気体が外部に漏洩するおそれがある。また、処理対象物からの放出ガスが炉内雰囲気ガスと共に焼成炉の外部に漏洩すると、焼成炉の周囲を汚したり、焼成炉の周囲に悪臭を発生させたりする。また、焼成炉の内圧を大気圧よりも低く設定すると、大気中の空気が焼成炉中に流入するおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、処理室の内部の気体が外部へ漏洩することや大気が処理室内に流入することを抑制することができる表示デバイスの製造方法を提供する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、処理室の内部の気体が外部へ漏洩することや大気が処理室内に流入することを抑制することができる表示デバイスの製造方法を提供する。
本発明は、筐体内の処理室に処理対象物を入れる工程と、前記処理室で前記処理対象物を処理する工程とを含み、前記筐体は、枠部で囲まれた開口を有し、前記開口は、前記処理対象物を処理する工程において蓋部と前記枠部とが重なった状態で前記蓋部により塞がれており、前記枠部及び前記蓋部は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部と前記蓋部と間に二重シール構造が形成されるように設けられ、前記二重シール構造は、前記開口を囲むように設けられた環状の内側シール部材と前記内側シール部材を囲むように設けられた環状の外側シール部材とを有し、かつ、前記内側シール部材と前記外側シール部材と前記枠部と前記蓋部で囲まれた空間に気体流路が形成されるように設けられ、前記内側シール部材は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部及び前記蓋部に密接し、前記外側シール部材は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部及び前記蓋部に密接し、前記気体流路は、少なくとも1つの給気口と、少なくとも1つの排気口とに接続され、前記処理対象物を処理する工程は、前記給気口から前記気体流路に流入させた気体を前記気体流路に流し前記排気口から排気することにより前記気体流路中の気体を掃気しながら前記処理対象物を処理する工程であることを特徴とする表示デバイスの製造方法を提供する。
本発明の製造方法では、処理対象物を処理する工程において筐体の枠部と蓋部との間に二重シール構造が形成される。この二重シール構造により、筐体内部の処理室の気体が直接的に外部へ漏洩したり、大気中の空気が処理室内に直接的に流入したりすることを抑制することができる。
本発明の製造方法では、内側シール部材と外側シール部材と枠部と蓋部で囲まれた空間の気体流路に給気口から流入させた気体を気体流路に流し排気口から排気することにより気体流路中の気体を掃気しながら処理対象物を処理する。この給気口及び排気口を設けることにより、二重シール構造の気体流路の気流が淀むことを抑制することができ、気体流路中の気体を効果的に排気することができる。たとえ、処理室内の気体が処理対象物からの放出ガス(昇華物など)と共に内側シール部材を通過し内側シール部材と外側シール部材との間の気体流路に漏洩したとしても、漏洩した気体は気体流路に流している気体と一緒に流れ排気口から排出され、処理対象物からの放出ガスを適切に処理又は回収することができる。このため、処理対象物からの放出ガスが未処理のまま処理室の外部へ放出されることを抑制することができる。また、処理対象物からの放出ガスが二重シール構造に留まり、液化又は固化することにより、二重シール構造の気密性が低下すること、液化物又は固化物が二重シール構造を汚し、汚れが蓄積すること、液化物や固化物が気体流路を塞ぐことなどを抑制することができる。
また、大気中の空気が外側シール部材を通過し内側シール部材と外側シール部材との間の気体流路に侵入したとしても、侵入した気体は気体流路に流している気体と一緒に流れ排気口から排出される。このため、大気中の空気が処理室内に侵入することを抑制することができる。
本発明の製造方法では、内側シール部材と外側シール部材と枠部と蓋部で囲まれた空間の気体流路に給気口から流入させた気体を気体流路に流し排気口から排気することにより気体流路中の気体を掃気しながら処理対象物を処理する。この給気口及び排気口を設けることにより、二重シール構造の気体流路の気流が淀むことを抑制することができ、気体流路中の気体を効果的に排気することができる。たとえ、処理室内の気体が処理対象物からの放出ガス(昇華物など)と共に内側シール部材を通過し内側シール部材と外側シール部材との間の気体流路に漏洩したとしても、漏洩した気体は気体流路に流している気体と一緒に流れ排気口から排出され、処理対象物からの放出ガスを適切に処理又は回収することができる。このため、処理対象物からの放出ガスが未処理のまま処理室の外部へ放出されることを抑制することができる。また、処理対象物からの放出ガスが二重シール構造に留まり、液化又は固化することにより、二重シール構造の気密性が低下すること、液化物又は固化物が二重シール構造を汚し、汚れが蓄積すること、液化物や固化物が気体流路を塞ぐことなどを抑制することができる。
また、大気中の空気が外側シール部材を通過し内側シール部材と外側シール部材との間の気体流路に侵入したとしても、侵入した気体は気体流路に流している気体と一緒に流れ排気口から排出される。このため、大気中の空気が処理室内に侵入することを抑制することができる。
本発明の表示デバイスの製造方法は、筐体内の処理室に処理対象物を入れる工程と、前記処理室で前記処理対象物を処理する工程とを含み、前記筐体は、枠部で囲まれた開口を有し、前記開口は、前記処理対象物を処理する工程において蓋部と前記枠部とが重なった状態で前記蓋部により塞がれており、前記枠部及び前記蓋部は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部と前記蓋部と間に二重シール構造が形成されるように設けられ、前記二重シール構造は、前記開口を囲むように設けられた環状の内側シール部材と前記内側シール部材を囲むように設けられた環状の外側シール部材とを有し、かつ、前記内側シール部材と前記外側シール部材と前記枠部と前記蓋部で囲まれた空間に気体流路が形成されるように設けられ、前記内側シール部材は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部及び前記蓋部に密接し、前記外側シール部材は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部及び前記蓋部に密接し、前記気体流路は、少なくとも1つの給気口と、少なくとも1つの排気口とに接続され、前記処理対象物を処理する工程は、前記給気口から前記気体流路に流入させた気体を前記気体流路に流し前記排気口から排気することにより前記気体流路中の気体を掃気しながら前記処理対象物を処理する工程であることを特徴とする。
前記処理室に処理対象物を入れる工程は、開口から処理対象物を処理室へ入れ蓋部で開口を塞ぐ工程であることが好ましい。このことにより、処理室に処理対象物を出し入れするゲート部から処理対象物の放出ガスが未処理のまま処理室の外部へ放出されることを抑制することができる。
前記処理対象物を処理する工程は、処理室内部の圧力が処理室外部の圧力よりも高い状態で処理対象物を処理する工程であることが好ましい。このような差圧を生じさせることにより、外部の気体(酸素ガスなど)が処理室に侵入することを抑制することができ、侵入ガスが処理対象物の品質に影響を与えることを抑制することができる。
前記処理対象物を処理する工程は、処理室内部の圧力が処理室外部の圧力よりも高い状態で処理対象物を処理する工程であることが好ましい。このような差圧を生じさせることにより、外部の気体(酸素ガスなど)が処理室に侵入することを抑制することができ、侵入ガスが処理対象物の品質に影響を与えることを抑制することができる。
処理対象物を処理する工程において処理室内部の圧力と処理室外部の圧力の差は、1Pa以上30Pa以下であることが好ましい。このことにより、外部の気体が処理室に侵入することを抑制することができ、かつ、処理室の内部の気体が外部へ漏洩することを抑制することができる。
前記処理対象物を処理する工程は、排出口から排出された気体に含まれる処理室からの漏洩気体を液化又は固化させて回収しながら処理対象物を処理する工程であることが好ましい。このことにより、処理中に処理対象物から放出された気体を回収することができ、処理対象物からの放出物質が未処理のまま外部に放出されることを抑制することができる。
前記処理対象物を処理する工程は、排出口から排出された気体に含まれる処理室からの漏洩気体を液化又は固化させて回収しながら処理対象物を処理する工程であることが好ましい。このことにより、処理中に処理対象物から放出された気体を回収することができ、処理対象物からの放出物質が未処理のまま外部に放出されることを抑制することができる。
前記処理対象物を処理する工程は、不活性ガス中でポリアミック酸溶液を熱処理しポリイミドを生成する工程であることが好ましい。ポリアミック酸のイミド化及び熱処理に伴い放出される物質が未処理のまま外部に放出されることを抑制することができる。
前記気体流路は、複数の給気口と複数の排気口とに接続することが好ましく、給気口と排気口は気体流路に交互に配置されることが好ましい。このような構成により、給気口から排気口までの気体流路の長さを短くすることができ、素早く気体流路の気体を掃気することができる。
前記気体流路は、複数の給気口と複数の排気口とに接続することが好ましく、給気口と排気口は気体流路に交互に配置されることが好ましい。このような構成により、給気口から排気口までの気体流路の長さを短くすることができ、素早く気体流路の気体を掃気することができる。
前記気体流路は、複数の給気口と、複数の排気口とに接続することが好ましく、複数の給気口のそれぞれは対応する開閉弁に接続することが好ましく、複数の排気口のそれぞれは対応する開閉弁に接続することが好ましい。このことにより、気体流路を分割制御することができる。
前記枠部及び前記蓋部のうち少なくとも一方は、気体流路の流路断面を広げるように設けられた溝を有することが好ましい。溝を設けることにより、気体流路の流路抵抗を小さくすることができ、気体流路に流す気体の流量を大きくすることができる。
前記枠部及び前記蓋部のうち少なくとも一方は、気体流路の流路断面を広げるように設けられた溝を有することが好ましい。溝を設けることにより、気体流路の流路抵抗を小さくすることができ、気体流路に流す気体の流量を大きくすることができる。
前記枠部又は前記蓋部は、気体流路を分割する仕切り部を有することが好ましく、給気口は分割された気体流路の両端のうち一方に設けられ、排気口は他方に設けられることが好ましい。このことにより、気体流路における掃気気流の安定性を向上させることができる。
前記処理対象物を処理する工程は加熱部により加熱された気体を気体流路に流しながら処理対象物を処理する工程であることが好ましく、加熱部は給気口又は気体流路に設けられることが好ましい。このような構成により、気体流路において、処理対象物の放出気体が冷やされ液化又は固化し気体流路の内壁に付着することを抑制することができる。また、この気体流路の内壁に付着した液化物又は固化物が気体流路を狭くすることを抑制することができ、掃気効果の減少や消失を抑制することができる。
前記処理対象物を処理する工程は加熱部により加熱された気体を気体流路に流しながら処理対象物を処理する工程であることが好ましく、加熱部は給気口又は気体流路に設けられることが好ましい。このような構成により、気体流路において、処理対象物の放出気体が冷やされ液化又は固化し気体流路の内壁に付着することを抑制することができる。また、この気体流路の内壁に付着した液化物又は固化物が気体流路を狭くすることを抑制することができ、掃気効果の減少や消失を抑制することができる。
前記処理対象物を処理する工程は、気体供給部により給気口に気体を供給しながら処理対象物を処理する工程であることが好ましい。このような構成により、気体流路での掃気のオン・オフを制御することが可能になる。また、気体流路に流す気体の種類や成分を制御することが可能になり、気体流路に流す気体が処理室に侵入し、処理対象物の品質に悪影響を与えることを抑制することができる。
前記処理対象物を処理する工程は、排気口から気体流路中の気体を吸気しながら処理対象物を処理する工程であることが好ましい。このような構成により、気体流路に大気中の空気を取り込み流すことができる。
本発明の製造方法は、開口から蓋部を取り外す工程を備えることが好ましく、排気口は、蓋部を取り外すことにより開口から出てくる処理室内の気体を集気フードで集めて吸気することが好ましい。このことにより、気体流路からの気体排出に用いる排気口及び排気装置を利用して、蓋部を取り外すことにより開口から出てくる処理室内の気体を排気することができる。
前記処理対象物を処理する工程は、排気口から気体流路中の気体を吸気しながら処理対象物を処理する工程であることが好ましい。このような構成により、気体流路に大気中の空気を取り込み流すことができる。
本発明の製造方法は、開口から蓋部を取り外す工程を備えることが好ましく、排気口は、蓋部を取り外すことにより開口から出てくる処理室内の気体を集気フードで集めて吸気することが好ましい。このことにより、気体流路からの気体排出に用いる排気口及び排気装置を利用して、蓋部を取り外すことにより開口から出てくる処理室内の気体を排気することができる。
本発明は、内部に処理室を有する筐体と、蓋部とを備え、前記筐体は、枠部と、枠部で囲まれた開口を有し、前記蓋部は、前記蓋部と前記枠部とが重なった状態で前記開口を塞ぐことができるように設けられ、前記枠部及び前記蓋部は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部と前記蓋部と間に二重シール構造が形成されるように設けられ、前記二重シール構造は、前記開口を囲むように設けられた環状の内側シール部材と前記内側シール部材を囲むように設けられた環状の外側シール部材とを有し、かつ、前記内側シール部材と前記外側シール部材と前記枠部と前記蓋部で囲まれた空間に気体流路が形成されるように設けられ、前記内側シール部材は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部及び前記蓋部に密接し、前記外側シール部材は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部及び前記蓋部に密接し、前記気体流路は、前記気体流路に気体が流入する少なくとも1つの給気口と、前記気体流路から気体を排気する少なくとも1つの排気口とに接続する表示デバイス製造装置も提供する。
また、本発明は、内側シール部材と外側シール部材とを備え、前記内側シール部材と前記外側シール部材は、開口の周りの枠部と前記開口を塞ぐための蓋部と間のすき間を二重に塞ぐように設けられ、かつ、前記内側シール部材と前記外側シール部材との間に気体流路が形成されるように設けられ、前記気体流路は、前記気体流路に気体が流入する少なくとも1つの給気口と、前記気体流路から気体を排気する少なくとも1つの排気口とに接続するシール構造も提供する。
また、本発明は、内側シール部材と外側シール部材とを備え、前記内側シール部材と前記外側シール部材は、開口の周りの枠部と前記開口を塞ぐための蓋部と間のすき間を二重に塞ぐように設けられ、かつ、前記内側シール部材と前記外側シール部材との間に気体流路が形成されるように設けられ、前記気体流路は、前記気体流路に気体が流入する少なくとも1つの給気口と、前記気体流路から気体を排気する少なくとも1つの排気口とに接続するシール構造も提供する。
以下、複数の実施形態を参照して本発明をより詳細に説明する。図面や以下の記述中で示す構成は、例示であって、本発明の範囲は、図面や以下の記述中で示すものに限定されない。
第1実施形態
図1~4は本実施形態の表示デバイスの製造方法に関する図面である。図面の説明は上述の通りである。
本実施形態の表示デバイスの製造方法は、筐体18内の処理室12に処理対象物14を入れる工程と、処理室12で処理対象物14を処理する工程とを含み、筐体18は、枠部4で囲まれた開口2を有し、開口2は、処理対象物14を処理する工程において蓋部3と枠部4とが重なった状態で蓋部3により塞がれており、枠部4及び蓋部3は、開口2が蓋部3により塞がれた状態において枠部4と蓋部3と間に二重シール構造5が形成されるように設けられ、二重シール構造5は、開口2を囲むように設けられた環状の内側シール部材6と内側シール部材6を囲むように設けられた環状の外側シール部材7とを有し、かつ、内側シール部材6と外側シール部材7と枠部4と蓋部3で囲まれた空間に気体流路8が形成されるように設けられ、内側シール部材6は、開口2が蓋部3により塞がれた状態において枠部4及び蓋部3に密接し、外側シール部材7は、開口2が蓋部3により塞がれた状態において枠部4及び蓋部3に密接し、気体流路8は、少なくとも1つの給気口9と、少なくとも1つの排気口10とに接続され、処理対象物14を処理する工程は、給気口9から気体流路8に流入させた気体を気体流路8に流し排気口10から排気することにより気体流路8中の気体を掃気しながら処理対象物14を処理する工程であることを特徴とする。
図1~4は本実施形態の表示デバイスの製造方法に関する図面である。図面の説明は上述の通りである。
本実施形態の表示デバイスの製造方法は、筐体18内の処理室12に処理対象物14を入れる工程と、処理室12で処理対象物14を処理する工程とを含み、筐体18は、枠部4で囲まれた開口2を有し、開口2は、処理対象物14を処理する工程において蓋部3と枠部4とが重なった状態で蓋部3により塞がれており、枠部4及び蓋部3は、開口2が蓋部3により塞がれた状態において枠部4と蓋部3と間に二重シール構造5が形成されるように設けられ、二重シール構造5は、開口2を囲むように設けられた環状の内側シール部材6と内側シール部材6を囲むように設けられた環状の外側シール部材7とを有し、かつ、内側シール部材6と外側シール部材7と枠部4と蓋部3で囲まれた空間に気体流路8が形成されるように設けられ、内側シール部材6は、開口2が蓋部3により塞がれた状態において枠部4及び蓋部3に密接し、外側シール部材7は、開口2が蓋部3により塞がれた状態において枠部4及び蓋部3に密接し、気体流路8は、少なくとも1つの給気口9と、少なくとも1つの排気口10とに接続され、処理対象物14を処理する工程は、給気口9から気体流路8に流入させた気体を気体流路8に流し排気口10から排気することにより気体流路8中の気体を掃気しながら処理対象物14を処理する工程であることを特徴とする。
本実施形態の表示デバイス製造装置50は、内部に処理室12を有する筐体18と、蓋部3とを備え、筐体18は、枠部4と、枠部4で囲まれた開口2を有し、蓋部3は、蓋部3と枠部4とが重なった状態で開口2を塞ぐことができるように設けられ、枠部4及び蓋部3は、開口2が蓋部3により塞がれた状態において枠部4と蓋部3と間に二重シール構造5が形成されるように設けられ、二重シール構造5は、開口2を囲むように設けられた環状の内側シール部材6と内側シール部材6を囲むように設けられた環状の外側シール部材7とを有し、かつ、内側シール部材6と外側シール部材7と枠部4と蓋部3で囲まれた空間に気体流路8が形成されるように設けられ、内側シール部材6は、開口2が蓋部3により塞がれた状態において枠部4及び蓋部3に密接し、外側シール部材7は、開口2が蓋部3により塞がれた状態において枠部4及び蓋部3に密接し、気体流路8は、気体流路8に気体が流入する少なくとも1つの給気口9と、気体流路8から気体を排気する少なくとも1つの排気口10とに接続する。
以下、本実施形態の表示デバイスの製造方法及び製造装置について説明する。
以下、本実施形態の表示デバイスの製造方法及び製造装置について説明する。
本実施形態の表示デバイスの製造方法は、例えば、表示デバイスのフレキシブル基板となるポリイミド層16を形成する方法である。また、本実施形態の製造方法は、ポリイミド層16上にバリア層を成膜する工程、バリア層上に画素回路を形成する工程、画素回路上に有機EL層を成膜・形成する工程又は基板15から樹脂層3を剥がす工程を含むことができる。
処理室12は、処理対象物14を処理するチャンバーである。また、処理室12は、筐体18の内部スペースである。筐体18の材料は、例えば金属、セラミックス、ポリマーなどである。処理室12は、例えば、図1、2に示したような焼成炉13の焼成室などである。焼成炉13は、筐体18、ヒーター19、不活性ガス導入部などを備えることができる。
筐体18は、開口2を有する。開口2は処理対象物14を処理する工程において蓋部3により塞がれている。蓋部3は、開口2を開けたり閉めたりすることができるように設けることができる。また、蓋部3は炉ゲート37であってもよい。この場合、蓋部3を開口2から取り外した状態で処理対象物14を開口2から処理室12に入れ、開口2を蓋部3で閉めて処理室12内で処理対象物14を処理することができる。
筐体18は、開口2を有する。開口2は処理対象物14を処理する工程において蓋部3により塞がれている。蓋部3は、開口2を開けたり閉めたりすることができるように設けることができる。また、蓋部3は炉ゲート37であってもよい。この場合、蓋部3を開口2から取り外した状態で処理対象物14を開口2から処理室12に入れ、開口2を蓋部3で閉めて処理室12内で処理対象物14を処理することができる。
処理室12は、開口2を蓋部3で閉じた状態において大気から遮断された内部スペースであってもよい。この処理室12を不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガスなど)で置換することにより、処理室12の酸素濃度を低い状態で維持することができる。このことにより、処理対象物14が処理中に酸化されることを抑制することができる。
蓋部3は、開閉機構により開口2を開け閉めできるように設けることができる。開閉機構は、例えば、蝶番機構、スライド機構などである。例えば、図1~3に示した焼成炉13は、炉ゲート37(蓋部3)を開閉するスライド機構を有している。スライド機構は、炉ゲート37をスライドさせるゲートスライドガイド38を有する。このガイド38に沿って炉ゲート37をスライドさせることにより開口2を開け閉めすることができる。
蓋部3は、開閉機構により開口2を開け閉めできるように設けることができる。開閉機構は、例えば、蝶番機構、スライド機構などである。例えば、図1~3に示した焼成炉13は、炉ゲート37(蓋部3)を開閉するスライド機構を有している。スライド機構は、炉ゲート37をスライドさせるゲートスライドガイド38を有する。このガイド38に沿って炉ゲート37をスライドさせることにより開口2を開け閉めすることができる。
蓋部3は、筐体18の開口2の周りの枠部4と、蓋部3の周縁部とが重なることにより開口2を塞ぐことができる。また、筐体18又は蓋部3は、開口2の周りの枠部4と蓋部と間のすき間を塞ぐ二重シール構造5を有する。この二重シール構造5により、処理室12と大気とを遮断することができ、処理室12の気体が大気中に漏洩することや大気成分が処理室12に侵入することを抑制することができる。
二重シール構造5は、内側シール部材6と外側シール部材7とを有する。二重シール構造5は、内側シール部材6と外側シール部材7により二重で処理室12と大気とを遮断する。内側シール部材6及び外側シール部材7は、蓋部3に取り付けられていてもよく、枠部4に取り付けられていてもよい。また、内側シール部材6と外側シール部材7のうち一方が蓋部4に取り付けられ、他方が枠部4に取り付けられてもよい。内側シール部材6と外側シール部材7は、例えば、Oリングである。内側シール部材6と外側シール部材7の材料は、例えば、フッ素化合物系耐熱ゴム、シリコーンゴム、フッ素樹脂などである。
二重シール構造5は、内側シール部材6と外側シール部材7とを有する。二重シール構造5は、内側シール部材6と外側シール部材7により二重で処理室12と大気とを遮断する。内側シール部材6及び外側シール部材7は、蓋部3に取り付けられていてもよく、枠部4に取り付けられていてもよい。また、内側シール部材6と外側シール部材7のうち一方が蓋部4に取り付けられ、他方が枠部4に取り付けられてもよい。内側シール部材6と外側シール部材7は、例えば、Oリングである。内側シール部材6と外側シール部材7の材料は、例えば、フッ素化合物系耐熱ゴム、シリコーンゴム、フッ素樹脂などである。
内側シール部材6は枠部4及び蓋部3に密接することができ、外側シール部材7は枠部4及び蓋部3に密接することができる。また、内側シール部材6と外側シール部材7は、枠部4と蓋部3との間で挟圧されていてもよい。このことにより気密性を向上させることができる。また、押圧機構により蓋部3を枠部4に押し付けることにより内側シール部材6と外側シール部材7が枠部4と蓋部3との間に挟圧されていてもよい。押圧機構は、例えば、バネ機構、ねじ機構などである。押圧機構を設けることにより二重シール構造5の気密性を向上させることができる。しかし、処理室12の内部と外部との差圧が大きくなると、内側シール部材6及び外側シール部材7と蓋部3又は枠部4との間にすき間が生じ気密性が低下する場合がある。特に、処理室12内の気体の温度が変化すると、この温度変化により処理室12の圧力が変化し、二重シール構造5の気密性が低下する場合がある。また、処理室12の温度を上昇させると、この熱により内側シール部材6と外側シール部材7が変質し二重シール構造5の気密性が低下する場合がある。
内側シール部材6は、環形状を有することができ、開口2を囲むように配置することができる。外側シール部材7は、環形状を有することができ、内側シール部材6を囲むように配置することができる。このことにより、二重で処理室12と大気とを遮断することができる。また、内側シール部材6と外側シール部材7との間に気体流路8を形成することができる。また、気体流路8は、開口2を囲むように設けられた環状流路であってもよい。また、気体流路8の圧力は、例えば、大気圧と実質的に同じにすることができる。また、気体流路8の圧力は、処理室12よりも低くすることができる。
例えば、内側シール部材6及び外側シール部材7は、図2、図3(a)(b)、図4(a)に示したように設けることができる。気体流路8は、図4(a)に示したように、蓋部3で開口2を塞いだ状態において、枠部4、蓋部3、内側シール部材6、外側シール部材7で定められた流路である。また、気体流路8は、図1のように、開口2から蓋部3を外した状態では形成されていない。
例えば、内側シール部材6及び外側シール部材7は、図2、図3(a)(b)、図4(a)に示したように設けることができる。気体流路8は、図4(a)に示したように、蓋部3で開口2を塞いだ状態において、枠部4、蓋部3、内側シール部材6、外側シール部材7で定められた流路である。また、気体流路8は、図1のように、開口2から蓋部3を外した状態では形成されていない。
気体流路8は、少なくとも1つの給気口9と、少なくとも1つの排気口10とに接続する。このことにより、給気口9から供給した気体を気体流路8に流し排気口10から排出することができる。このことにより、気体流路8を掃気することができる。気体流路8に流す気体は、空気であってもよく、不活性ガスであってもよい。例えば、図3(b)図4(b)に示したように、給気口9から供給された気体は、気体流路8に流入してすぐに2つの流れにわかれ、それぞれ気体流路8を流れて排気口10で合流して排気口10に流入する。このことにより気体流路8をすべて掃気することができる。また、気体流路8に気体を流すことにより、二重シール構造を冷却することができ、内側シール部材6と外側シール部材7が熱変質することを抑制することができる。
給気口9は、気体流路8の内壁を構成する蓋部材3に設けられてもよく、気体流路8の内壁を構成する枠部4に設けられてもよい。給気口9は、例えば大気圧を利用して空気が気体流路8に流入する吸気口である。この場合、給気口9は気体流路8の内壁を構成する蓋部材3に設けられる。
給気口9は、気体流路8の内壁を構成する蓋部材3に設けられてもよく、気体流路8の内壁を構成する枠部4に設けられてもよい。給気口9は、例えば大気圧を利用して空気が気体流路8に流入する吸気口である。この場合、給気口9は気体流路8の内壁を構成する蓋部材3に設けられる。
排気口10は、気体流路8の内壁を構成する蓋部材3に設けられてもよく、気体流路8の内壁を構成する枠部4に設けられてもよい。排気口10は、排気管35を介して排気装置31に接続することができる。排気装置31は、排気口10から気体を吸気するように設けることができる。排気装置31は、流入した気体に含まれる物質を捕集するトラップ32を有することができる。トラップ32は、例えば、フィルター、気体洗浄部、気体冷却部である。気体洗浄部は、流入した気体を、有機溶媒、無機溶媒または水に接触させて気体を洗浄する部分である。気体冷却部は、流入した気体を冷却して気体に含まれる物質の液化物又は固化物をトラップする部分である。また、排気装置31は、流入した気体を加熱し気体に含まれる有機物を熱酸化する加熱部を有してもよい。
排気装置31は、気体流路8中の気体を排気口10から吸引する吸気装置を有することができる。このことにより、給気口9(吸気口)から空気を気体流路8に流入させることができ、気体流路8を流れた空気を排気口10から排気装置31に流入させることができる。吸気装置は、例えば、ファン33を含むことができる。
排気装置31は流量調整弁(バルブ又はダンパー)を備えることができる。
排気装置31は、気体流路8中の気体を排気口10から吸引する吸気装置を有することができる。このことにより、給気口9(吸気口)から空気を気体流路8に流入させることができ、気体流路8を流れた空気を排気口10から排気装置31に流入させることができる。吸気装置は、例えば、ファン33を含むことができる。
排気装置31は流量調整弁(バルブ又はダンパー)を備えることができる。
本実施形態の表示デバイスの製造方法では、まず、処理室12に処理対象物14を入れる。例えば、本実施形態の製造方法が、表示デバイスのフレキシブル基板となるポリイミド層16を形成する方法である場合、図1に示したように、焼成炉13の炉ゲート37を開けて開口2から処理室12にポリアミック酸溶液の塗布層16を有するガラス基板15を入れる。その後、炉ゲート13を閉め、二重シール構造5により枠部4と蓋部3とのすき間を塞ぎ密閉する。密閉された処理室12に不活性ガスを導入し、処理室12の内部を不活性ガスで満たし、処理室12の酸素濃度を低下させる。
次に、処理室12で処理対象物14を処理する。処理対象物14の処理中において処理室12の圧力は処理室外部の圧力よりも大きくすることができる。二重シール構造5にわずかなすき間が生じたとしても、圧力差により処理室12内の気体がこのすき間を流れる。このため、酸素ガスなどの大気成分がこのすき間を流れることを抑制することができ、大気成分が処理室12に侵入することを抑制することができる。従って、酸素ガスなどが処理対象物14の品質に影響を与えることを抑制することができ、処理対象物14の品質低下を抑制することができる。処理室12の内部圧力と処理室12の外部の圧力の差は、1Pa以上30Pa以下とすることができる。
処理対象物14の処理中において、給気口9から気体流路8に流入させた気体を気体流路8に流し排気口10から排気することにより気体流路8中の気体を掃気する。処理室12の圧力が大きくなると(例えば、処理室12内の温度が上昇して圧力が上昇する)、二重シール構造の内側シール部材6と蓋部3又は枠部4との間にわずかなすき間が生じる場合がある。処理室12内の気体がこのすき間を流れ気体流路8に漏洩したとしても、漏洩気体を気体流路8中の気体と共に掃気することができる。このため、処理室12内の気体が大気中に放出されることを抑制することができ、漏洩気体が処理室12の外部を汚染したり、悪臭を生じさせたりすることを抑制することができる。
気体流路8で掃気した漏洩気体は、排気装置31のトラップ32により回収することができる。
気体流路8で掃気した漏洩気体は、排気装置31のトラップ32により回収することができる。
例えば、本実施形態の製造方法が、表示デバイスのフレキシブル基板となるポリイミド層16を形成する方法である場合、図2~4に示したように、ポリアミック酸溶液の塗布層16を有するガラス基板15を焼成炉13中の処理室12において200℃以上の温度で焼成する。処理室12内の気体は不活性ガス(窒素ガス)で置換し、処理室12の圧力を大気圧よりも大きくする。このような熱処理により、ポリアミック酸のイミド化反応を進行させることができ、ガラス基板15上にポリイミド層16を形成することができる。また、処理室12内の酸素濃度を低く維持することができ、品質の高いポリイミド層16を形成することができる。また、この熱処理は450℃以上550℃以下の温度で行ってもよい。このことにより、ポリイミド層16のイミド化率を向上させることができる。
この熱処理中において塗布層16又はポリイミド層16からモノマー、オリゴマー、ポリアミック酸溶液に含まれる添加物、溶媒、ポリイミド層16の熱分解生成物などが処理室12の雰囲気中に放出される。
この熱処理中において塗布層16又はポリイミド層16からモノマー、オリゴマー、ポリアミック酸溶液に含まれる添加物、溶媒、ポリイミド層16の熱分解生成物などが処理室12の雰囲気中に放出される。
塗布層16の熱処理中において、排気装置31により排気口10から気体流路8中の気体を吸引することにより、図3(b)、図4(b)のように、給気口9から大気中の空気を気体流路8に流入させ、空気を気体流路8に流すことができる。
内側シール部材6と蓋部3又は枠部4との間にわずかなすき間が生じ、塗布層16又はポリイミド層16からの放出ガス(モノマー、オリゴマー、添加物、溶媒、熱分解生成物など)を含む気体がこのすき間を流れ気体流路8に漏洩したとしても、漏洩気体を気体流路8中の空気と共に掃気することができる。このため、塗布層16又はポリイミド層16からの放出ガスが大気中に放出されることを抑制することができ、放出ガスが処理室12の外部を汚染したり、悪臭を生じさせたりすることを抑制することができる。気体流路8で掃気した放出ガスは、排気装置31のトラップ32により回収することができる。
内側シール部材6と蓋部3又は枠部4との間にわずかなすき間が生じ、塗布層16又はポリイミド層16からの放出ガス(モノマー、オリゴマー、添加物、溶媒、熱分解生成物など)を含む気体がこのすき間を流れ気体流路8に漏洩したとしても、漏洩気体を気体流路8中の空気と共に掃気することができる。このため、塗布層16又はポリイミド層16からの放出ガスが大気中に放出されることを抑制することができ、放出ガスが処理室12の外部を汚染したり、悪臭を生じさせたりすることを抑制することができる。気体流路8で掃気した放出ガスは、排気装置31のトラップ32により回収することができる。
第2実施形態
図5(a)~(c)は、本実施形態における気体流路8、給気口9、排気口10の説明図である。
第2実施形態では、処理対象物14の処理中において、複数の給気口9から気体流路8に流入させた気体を気体流路8に流し複数の排気口10から排気することにより気体流路8中の気体を掃気する。また、気体流路8は、複数の給気口9と複数の排気口10に接続する。また、給気口9と排気口10は気体流路8に交互に配置される。
このような構成により、給気口9から排気口10までの気体流路8の長さを短くすることができ、素早く気体流路8の気体を掃気することができる。例えば、処理室12の気体が気体流路8に漏洩したとしてもすぐに排気口10から排出することができ、漏洩気体に含まれる成分が気体流路8の内壁に付着することを抑制することができる。また、気体流路8に流速が遅くなる部分が生じることを抑制することができる。
図5(a)~(c)は、本実施形態における気体流路8、給気口9、排気口10の説明図である。
第2実施形態では、処理対象物14の処理中において、複数の給気口9から気体流路8に流入させた気体を気体流路8に流し複数の排気口10から排気することにより気体流路8中の気体を掃気する。また、気体流路8は、複数の給気口9と複数の排気口10に接続する。また、給気口9と排気口10は気体流路8に交互に配置される。
このような構成により、給気口9から排気口10までの気体流路8の長さを短くすることができ、素早く気体流路8の気体を掃気することができる。例えば、処理室12の気体が気体流路8に漏洩したとしてもすぐに排気口10から排出することができ、漏洩気体に含まれる成分が気体流路8の内壁に付着することを抑制することができる。また、気体流路8に流速が遅くなる部分が生じることを抑制することができる。
気体流路8に接続する給気口9の数及び排気口10の数は特に限定されないが、例えば、図5(a)(b)に示したように、2つの給気口9a、9bと2つの排気口10a、10bを、給気口9と排気口10が交互に配置されるように設けることができる。また、図5(c)に示したように、4つの給気口9a~9dと4つの排気口10a~10dを、給気口9と排気口10が交互に配置されるように設けることができる。また、給気口9又は排気口10は、図5(a)に示したように気体流路8の角部に設けられてもよい。このことにより、気体流路8を直線的にすることができ、掃気気流を安定化することができる。また、給気口9又は排気口10は、図5(b)に示したように気体流路8の直線部に設けられてもよい。
気体流路8に接続する複数の給気口9にそれぞれ開閉弁が設けられていてもよく、気体流路8に接続する複数の排気口10にそれぞれ開閉弁が設けられていてもよい。これらの開閉弁を選択して開けることにより、気体流路8を複数の領域に分割して、各領域を個別に制御することができる。
その他の構成及び工程は第1実施形態と同様である。また、第1実施形態についての記載は矛盾がない限り第2実施形態についても当てはまる。
気体流路8に接続する複数の給気口9にそれぞれ開閉弁が設けられていてもよく、気体流路8に接続する複数の排気口10にそれぞれ開閉弁が設けられていてもよい。これらの開閉弁を選択して開けることにより、気体流路8を複数の領域に分割して、各領域を個別に制御することができる。
その他の構成及び工程は第1実施形態と同様である。また、第1実施形態についての記載は矛盾がない限り第2実施形態についても当てはまる。
第3実施形態
図6(a)~(c)は、本実施形態における気体流路8の流路断面を示す図である。
第3実施形態では、枠部4及び蓋部3のうち少なくとも一方は、気体流路8の流路断面を広げるように設けられた溝22を有する。溝22を設けることにより、気体流路8の流路抵抗を小さくすることができ、気体流路8に流す気体の流量を大きくすることができる。また、漏洩ガスに含まれる成分が気体流路8の内壁に付着することにより気体流路8が塞がれることを抑制することができる。
図6(a)~(c)は、本実施形態における気体流路8の流路断面を示す図である。
第3実施形態では、枠部4及び蓋部3のうち少なくとも一方は、気体流路8の流路断面を広げるように設けられた溝22を有する。溝22を設けることにより、気体流路8の流路抵抗を小さくすることができ、気体流路8に流す気体の流量を大きくすることができる。また、漏洩ガスに含まれる成分が気体流路8の内壁に付着することにより気体流路8が塞がれることを抑制することができる。
例えば、図6(a)に示したように蓋部3に溝22aが設けられてもよく、図6(b)に示したように枠部4に溝22bが設けられてもよく、図6(c)に示したように蓋部3に溝22aが設けられ、枠部4に溝22bが設けられていてもよい。また、溝22は、細長い形状を有することができる。また、溝22は、気体流路8に沿って設けることができる。
その他の構成及び工程は第1又は第2実施形態と同様である。また、第1又は第2実施形態についての記載は矛盾がない限り第3実施形態についても当てはまる。また、第2実施形態と第3実施形態を組み合わせてもよい。
その他の構成及び工程は第1又は第2実施形態と同様である。また、第1又は第2実施形態についての記載は矛盾がない限り第3実施形態についても当てはまる。また、第2実施形態と第3実施形態を組み合わせてもよい。
第4実施形態
図7(a)(b)及び図8(a)(b)は、本実施形態における気体流路8、給気口9、排気口10、仕切り部23の説明図である。
第4実施形態では、枠部4又は蓋部3は、気体流路8を分割する仕切り部23を有する。また、給気口9は分割された気体流路8の両端のうち一方に設けられ、排気口10は他方に設けられる。このことにより、気体流路8における掃気気流の安定性を向上させることができる。仕切り部23は、枠部4に設けられてもよく、蓋部3に設けられてもよい。また、仕切り部23は、気体流路8の角部に設けることができる。このことにより、分割された気体流路8の形状を直線的にすることができ、掃気気流の安定性を向上させることができる。
図7(a)(b)及び図8(a)(b)は、本実施形態における気体流路8、給気口9、排気口10、仕切り部23の説明図である。
第4実施形態では、枠部4又は蓋部3は、気体流路8を分割する仕切り部23を有する。また、給気口9は分割された気体流路8の両端のうち一方に設けられ、排気口10は他方に設けられる。このことにより、気体流路8における掃気気流の安定性を向上させることができる。仕切り部23は、枠部4に設けられてもよく、蓋部3に設けられてもよい。また、仕切り部23は、気体流路8の角部に設けることができる。このことにより、分割された気体流路8の形状を直線的にすることができ、掃気気流の安定性を向上させることができる。
仕切り部23は、図7、8に示したように、気体流路8を分割するように設けることができる。例えば、図7(a)に示したように、気体流路8を8つの仕切り部23a~23hにより8つの気体流路8a~8hに分割することができる。また、図7(b)に示したように、気体流路8を4つの仕切り部23a~23dにより4つの気体流路8a~8dに分割することができる。
仕切り部23は、仕切り部23が給気口9と重なり給気口9を分割するように設けることができる。図7(a)に示した仕切り部23a、23c、23e、23gは給気口9と重なっている。また、図8(a)に示した仕切り部23aは給気口9aと重なっている。図8(a)は図7(a)に対応する図である。仕切り部23は、給気口9に対向する気体流路8の内壁から突出するように設けることができる。例えば、図8(a)に示した仕切り部23aは、蓋部3に設けられた給気口9aに対向する枠部4の部分から突出するように設けられている。このように仕切り部23を設けることにより、給気口9から気体流路8に流入する気体は、仕切り部23により2つの流れに分けられる。また、仕切り部23は、この2つの流れの流量が実質的に同じになるように設けることができる。
仕切り部23は、仕切り部23が給気口9と重なり給気口9を分割するように設けることができる。図7(a)に示した仕切り部23a、23c、23e、23gは給気口9と重なっている。また、図8(a)に示した仕切り部23aは給気口9aと重なっている。図8(a)は図7(a)に対応する図である。仕切り部23は、給気口9に対向する気体流路8の内壁から突出するように設けることができる。例えば、図8(a)に示した仕切り部23aは、蓋部3に設けられた給気口9aに対向する枠部4の部分から突出するように設けられている。このように仕切り部23を設けることにより、給気口9から気体流路8に流入する気体は、仕切り部23により2つの流れに分けられる。また、仕切り部23は、この2つの流れの流量が実質的に同じになるように設けることができる。
仕切り部23は、仕切り部23が排気口10と重なり排気口10を分割するように設けることができる。図7(a)に示した仕切り部23b、23d、23f、23hは排気口10と重なっている。また、図8(a)に示した仕切り部23bは排気口10aと重なっている。仕切り部23は、排気口10に対向する気体流路8の内壁から突出するように設けることができる。例えば、図8(a)に示した仕切り部23bは、枠部4に設けられた排気口10aに対向する蓋部3の部分から突出するように設けられている。このように仕切り部23を設けることにより、気体流路8aを流れてきた気体は、仕切り部23と排気口10aとが重なる部分で、反対側の気体流路8bから流れてきた気体と合流して排気口10aから排出される。また、仕切り部23は、合流する2つの流れの流量が実質的に同じになるように設けることができる。
仕切り部23が給気口9及び排気口10と重ならないように設けられた場合、給気口9又は排気口10を仕切り部23に近接して設けることができる。図7(b)、図8(b)では、給気口9及び排気口10が仕切り部23a~23dを隔てて仕切り部23に近接して設けられている。また、気体流路8aの一方の端に給気口9aが設けられ他方の端に排気口10aが設けられ、気体流路8bの一方の端に給気口9bが設けられ他方の端に排気口10bが設けられ、気体流路8cの一方の端に給気口9cが設けられ他方の端に排気口10cが設けられ、気体流路8dの一方の端に給気口9dが設けられ他方の端に排気口10dが設けられている。このような構成とすることにより、1つの給気口9から供給した気体が気体流路8を流れ1つの排気口10から排出させることができ、気体流路8における掃気気流の安定性を向上させることができる。
その他の構成及び工程は第1~第3実施形態と同様である。また、第1~第3実施形態についての記載は矛盾がない限り第4実施形態についても当てはまる。
その他の構成及び工程は第1~第3実施形態と同様である。また、第1~第3実施形態についての記載は矛盾がない限り第4実施形態についても当てはまる。
第5実施形態
図9(a)(b)は、本実施形態における加熱部24、気体流路8などの説明図である。
第5実施形態では、加熱部24により加熱された気体を気体流路8に流しながら処理室12内で処理対象物14を処理する。加熱部24は、給気口9又は気体流路8に設けられる。処理室12で処理対象物14を熱処理する場合、処理室12内の高温の気体が処理対象物14の放出気体と共に気体流路8に漏洩する場合がある。このような場合、加熱部24により加熱された気体を気体流路8に流すことにより、気体流路8において、処理対象物14の放出気体が冷やされ液化又は固化し気体流路8の内壁に付着することを抑制することができる。また、この気体流路8の内壁に付着した液化物又は固化物が気体流路8を狭くすることを抑制することができ、掃気効果の減少や消失を抑制することができる。また、気体流路8が汚れることを抑制することができる。また、開口2の開閉するために蓋部3を動かした際に、この液化物又は固化物が処理室12に侵入し処理対象物14に影響を与えることを抑制することができる。
処理対象物14の処理中において、気体流路8中の温度が処理対象物14の放出気体が冷やされ液化又は固化する温度よりも高くなるように加熱部24により気体を加熱することができる。
図9(a)(b)は、本実施形態における加熱部24、気体流路8などの説明図である。
第5実施形態では、加熱部24により加熱された気体を気体流路8に流しながら処理室12内で処理対象物14を処理する。加熱部24は、給気口9又は気体流路8に設けられる。処理室12で処理対象物14を熱処理する場合、処理室12内の高温の気体が処理対象物14の放出気体と共に気体流路8に漏洩する場合がある。このような場合、加熱部24により加熱された気体を気体流路8に流すことにより、気体流路8において、処理対象物14の放出気体が冷やされ液化又は固化し気体流路8の内壁に付着することを抑制することができる。また、この気体流路8の内壁に付着した液化物又は固化物が気体流路8を狭くすることを抑制することができ、掃気効果の減少や消失を抑制することができる。また、気体流路8が汚れることを抑制することができる。また、開口2の開閉するために蓋部3を動かした際に、この液化物又は固化物が処理室12に侵入し処理対象物14に影響を与えることを抑制することができる。
処理対象物14の処理中において、気体流路8中の温度が処理対象物14の放出気体が冷やされ液化又は固化する温度よりも高くなるように加熱部24により気体を加熱することができる。
例えば、図9(a)に示したように、加熱部24を給気口9に設けることができる。このことにより、加熱部24により加熱された気体を給気口9から気体流路8に流入させることができ、処理対象物14の放出気体が冷やされ液化又は固化することを抑制することができる。
また、例えば、図9(b)に示したように、気体流路8の内壁を構成する蓋部3又は枠部4に加熱部24を設けることができる。このことにより、気体流路8中の気体を加熱部24により加熱することができ、気体流路8において処理対象物14の放出気体が冷やされ液化又は固化することを抑制することができる。
その他の構成及び工程は第1~第4実施形態と同様である。また、第1~第4実施形態についての記載は矛盾がない限り第5実施形態についても当てはまる。
また、例えば、図9(b)に示したように、気体流路8の内壁を構成する蓋部3又は枠部4に加熱部24を設けることができる。このことにより、気体流路8中の気体を加熱部24により加熱することができ、気体流路8において処理対象物14の放出気体が冷やされ液化又は固化することを抑制することができる。
その他の構成及び工程は第1~第4実施形態と同様である。また、第1~第4実施形態についての記載は矛盾がない限り第5実施形態についても当てはまる。
第6実施形態
図10(a)は本実施形態における表示デバイス製造装置50の概略断面図であり、図10(b)は、図10(a)の破線で囲んだ範囲Dにおける製造装置の概略拡大図である。
第6実施形態では、気体供給部26により給気口9に気体を供給しながら処理対象物14を処理する。気体供給部26と給気口9は、供給管40により接続することができる。気体供給部26は、例えば、クリーンドライエアー(CDA)供給装置、送風ファン、ガスボンベなどである。また、気体供給部26は、流量調節部、開閉弁(電磁弁など)などを有することができる。このような構成により、気体流路8での掃気のオン・オフを制御することが可能になる。例えば、蓋部3が開口2を塞いでいるときだけ給気口9に気体を供給し、開口2が開いているときは給気口9に気体を供給しないようにすることができる。
図10(a)は本実施形態における表示デバイス製造装置50の概略断面図であり、図10(b)は、図10(a)の破線で囲んだ範囲Dにおける製造装置の概略拡大図である。
第6実施形態では、気体供給部26により給気口9に気体を供給しながら処理対象物14を処理する。気体供給部26と給気口9は、供給管40により接続することができる。気体供給部26は、例えば、クリーンドライエアー(CDA)供給装置、送風ファン、ガスボンベなどである。また、気体供給部26は、流量調節部、開閉弁(電磁弁など)などを有することができる。このような構成により、気体流路8での掃気のオン・オフを制御することが可能になる。例えば、蓋部3が開口2を塞いでいるときだけ給気口9に気体を供給し、開口2が開いているときは給気口9に気体を供給しないようにすることができる。
また、気体供給部26から気体を給気口9に供給することにより、気体流路8に流す気体の種類や成分を制御することが可能になり、気体流路8に流す気体が処理室12に侵入し、処理対象物14の品質に悪影響を与えることを抑制することができる。
例えば、処理室12が不活性ガス雰囲気で処理室12の外部よりも圧力が低い場合、気体供給部26から給気口9に不活性ガス(窒素ガスなど)を供給し、気体流路8に不活性ガスを流すことができる。この場合、処理室12の外部から気体流路8に酸素ガスなどの大気成分が侵入したとしても、侵入ガスは不活性ガスにより掃気され排出口10から排出される。従って、処理室12に酸素ガスなどの大気成分が侵入し処理対象物14の品質に悪影響を与えることを抑制することができる。
その他の構成及び工程は第1~第5実施形態と同様である。また、第1~第5実施形態についての記載は矛盾がない限り第6実施形態についても当てはまる。
例えば、処理室12が不活性ガス雰囲気で処理室12の外部よりも圧力が低い場合、気体供給部26から給気口9に不活性ガス(窒素ガスなど)を供給し、気体流路8に不活性ガスを流すことができる。この場合、処理室12の外部から気体流路8に酸素ガスなどの大気成分が侵入したとしても、侵入ガスは不活性ガスにより掃気され排出口10から排出される。従って、処理室12に酸素ガスなどの大気成分が侵入し処理対象物14の品質に悪影響を与えることを抑制することができる。
その他の構成及び工程は第1~第5実施形態と同様である。また、第1~第5実施形態についての記載は矛盾がない限り第6実施形態についても当てはまる。
第7実施形態
図11(a)(b)は、本実施形態の表示デバイス製造装置50の概略部分断面図である。図11(a)は蓋部3により開口2を塞いでいる状態を示す図面であり、図11(b)は蓋部3を開口2から取り外した状態を示す図面である。
第7実施形態の表示デバイスの製造方法は、処理室12で処理対象物14を処理した後に、開口2から蓋部3を取り外す工程を備える。また、排気口10は、蓋部3を取り外すことにより開口2から出てくる処理室12内の気体を集気フード28で集めて吸気する。気体流路8からの気体排出に用いる排気口10及び排気装置31を利用して、蓋部3を取り外すことにより開口2から出てくる処理室12内の気体を排気することができる。
図11(a)(b)は、本実施形態の表示デバイス製造装置50の概略部分断面図である。図11(a)は蓋部3により開口2を塞いでいる状態を示す図面であり、図11(b)は蓋部3を開口2から取り外した状態を示す図面である。
第7実施形態の表示デバイスの製造方法は、処理室12で処理対象物14を処理した後に、開口2から蓋部3を取り外す工程を備える。また、排気口10は、蓋部3を取り外すことにより開口2から出てくる処理室12内の気体を集気フード28で集めて吸気する。気体流路8からの気体排出に用いる排気口10及び排気装置31を利用して、蓋部3を取り外すことにより開口2から出てくる処理室12内の気体を排気することができる。
図11(a)(b)に示したように、集気フード28を開口2の外側上部に設けることができる。また、排気口10は開口2の上側で、開口2と集気フード29との間に設けることができる。処理室12内の気体の温度が処理室12の外部の気体の温度よりも高い場合、図11(b)のように、開口2から蓋部3を取り外すと、処理室12の気体は開口2の外側上部に拡散し、集気フード28の下に溜まる。この溜まった気体を排気口10から吸引し、排気装置31へ流すことができる。排気装置31に流入した気体に含まれる汚染物質や悪臭物質などはトラップ32により回収される。従って、処理対象物14から放出された汚染物質や悪臭物質などが処理室12の外部に放出され作業環境などを悪化させることを抑制することができる。
その他の構成及び工程は第1~第6実施形態と同様である。また、第1~第6実施形態についての記載は矛盾がない限り第7実施形態についても当てはまる。
その他の構成及び工程は第1~第6実施形態と同様である。また、第1~第6実施形態についての記載は矛盾がない限り第7実施形態についても当てはまる。
第8実施形態
図12は、本実施形態の表示デバイス製造装置50の概略部分断面図である。第8実施形態では、蓋部3は、固定金具42により、開口2を塞ぐように固定されており、可動式ではない。第8実施形態においても、気体を流すことにより気体流路8を掃気する。
蓋部3は、例えば、窓部(のぞき窓)である。この場合、蓋部3はガラス板、アクリル板、ポリカーボネート板などの透光性部材を含むことができる。より具体的には、蓋部3は、微量の金属成分を含んだ熱線吸収ガラスや金属膜をコーティングした熱線反射ガラスなどの遮熱性を有する透光性部材を含むことができる。
窓部(蓋部3)に二重シール構造5を設け、気体流路8に気体を流し掃気することにより、窓部の接合部のすき間から処理室12内の気体が外部に漏洩することや外部の空気などが処理室12に侵入することを抑制することができる。
その他の構成及び工程は第1~第7実施形態と同様である。また、第1~第7実施形態についての記載は矛盾がない限り第8実施形態についても当てはまる。
図12は、本実施形態の表示デバイス製造装置50の概略部分断面図である。第8実施形態では、蓋部3は、固定金具42により、開口2を塞ぐように固定されており、可動式ではない。第8実施形態においても、気体を流すことにより気体流路8を掃気する。
蓋部3は、例えば、窓部(のぞき窓)である。この場合、蓋部3はガラス板、アクリル板、ポリカーボネート板などの透光性部材を含むことができる。より具体的には、蓋部3は、微量の金属成分を含んだ熱線吸収ガラスや金属膜をコーティングした熱線反射ガラスなどの遮熱性を有する透光性部材を含むことができる。
窓部(蓋部3)に二重シール構造5を設け、気体流路8に気体を流し掃気することにより、窓部の接合部のすき間から処理室12内の気体が外部に漏洩することや外部の空気などが処理室12に侵入することを抑制することができる。
その他の構成及び工程は第1~第7実施形態と同様である。また、第1~第7実施形態についての記載は矛盾がない限り第8実施形態についても当てはまる。
2:開口 3:蓋部 4:枠部 5:二重シール構造 6:内側シール部材 7:外側シール部材 8、8a~8h:気体流路 9、9a~9d:給気口 10、10a~10d:排気口 12: 処理室 13:焼成炉 14:処理対象物 15:基板 16:塗布層又はポリイミド層 17:バルブ 18:筐体 19:ヒーター 22、22a、22b:溝 23、23a~23h:仕切り部 24:加熱部 26:気体供給部 28:集気フード 31:排気装置 32:トラップ 33:ファン 35:排気管 37:炉ゲート 38:ゲートスライドガイド 40:供給管 42:固定金具 43:窓部 50:表示デバイス製造装置
Claims (15)
- 筐体内の処理室に処理対象物を入れる工程と、
前記処理室で前記処理対象物を処理する工程とを含み、
前記筐体は、枠部で囲まれた開口を有し、
前記開口は、前記処理対象物を処理する工程において蓋部と前記枠部とが重なった状態で前記蓋部により塞がれており、
前記枠部及び前記蓋部は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部と前記蓋部と間に二重シール構造が形成されるように設けられ、
前記二重シール構造は、前記開口を囲むように設けられた環状の内側シール部材と前記内側シール部材を囲むように設けられた環状の外側シール部材とを有し、かつ、前記内側シール部材と前記外側シール部材と前記枠部と前記蓋部で囲まれた空間に気体流路が形成されるように設けられ、
前記内側シール部材は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部及び前記蓋部に密接し、
前記外側シール部材は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部及び前記蓋部に密接し、
前記気体流路は、少なくとも1つの給気口と、少なくとも1つの排気口とに接続され、
前記処理対象物を処理する工程は、前記給気口から前記気体流路に流入させた気体を前記気体流路に流し前記排気口から排気することにより前記気体流路中の気体を掃気しながら前記処理対象物を処理する工程であることを特徴とする表示デバイスの製造方法。 - 前記処理室に処理対象物を入れる工程は、前記開口から前記処理対象物を前記処理室へ入れ前記蓋部で前記開口を塞ぐ工程である請求項1に記載の製造方法。
- 前記処理対象物を処理する工程は、前記処理室内部の圧力が前記処理室外部の圧力よりも高い状態で前記処理対象物を処理する工程である請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記処理室内部の圧力と前記処理室外部の圧力の差は、1Pa以上30Pa以下である請求項3に記載の製造方法。
- 前記処理対象物を処理する工程は、前記排気口から排気された気体に含まれる前記処理室からの漏洩気体を液化又は固化させて回収しながら前記処理対象物を処理する工程である請求項1~4のいずれか1つに記載の製造方法。
- 前記処理対象物を処理する工程は、不活性ガス中でポリアミック酸溶液を熱処理しポリイミドを生成する工程である請求項1~5のいずれか1つに記載の製造方法。
- 前記気体流路は、複数の前記給気口と、複数の前記排気口とに接続し、
前記給気口と前記排気口は、前記気体流路に交互に配置された請求項1~6のいずれか1つに記載の製造方法。 - 前記気体流路は、複数の前記給気口と、複数の前記排気口とに接続し、
複数の前記給気口のそれぞれは、対応する開閉弁に接続し、
複数の前記排気口のそれぞれは、対応する開閉弁に接続する請求項1~7のいずれか1つに記載の製造方法。 - 前記枠部及び前記蓋部のうち少なくとも一方は、前記気体流路の流路断面を広げるように設けられた溝を有する請求項1~8のいずれか1つに記載の製造方法。
- 前記枠部又は前記蓋部は、前記気体流路を分割する仕切り部を有し、
前記給気口は分割された気体流路の両端のうち一方に設けられ、前記排気口は他方に設けられた請求項1~9のいずれか1つに記載の製造方法。 - 前記処理対象物を処理する工程は、加熱部により加熱された気体を前記気体流路に流しながら前記処理対象物を処理する工程であり、
前記加熱部は、前記給気口又は前記気体流路に設けられた請求項1~10のいずれか1つに記載の製造方法。 - 前記処理対象物を処理する工程は、気体供給部により前記給気口に気体を供給しながら前記処理対象物を処理する工程である請求項1~11のいずれか1つに記載の製造方法。
- 前記処理対象物を処理する工程は、前記排気口から前記気体流路中の気体を吸気しながら前記処理対象物を処理する工程である請求項1~12のいずれか1つに記載の製造方法。
- 前記開口から前記蓋部を取り外す工程をさらに備え、
前記排気口は、前記蓋部を取り外すことにより前記開口から出てくる前記処理室内の気体を集気フードで集めて吸気する請求項1~13のいずれか1つに記載の製造方法。 - 内部に処理室を有する筐体と、蓋部とを備え、
前記筐体は、枠部と、枠部で囲まれた開口を有し、
前記蓋部は、前記蓋部と前記枠部とが重なった状態で前記開口を塞ぐことができるように設けられ、
前記枠部及び前記蓋部は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部と前記蓋部と間に二重シール構造が形成されるように設けられ、
前記二重シール構造は、前記開口を囲むように設けられた環状の内側シール部材と前記内側シール部材を囲むように設けられた環状の外側シール部材とを有し、かつ、前記内側シール部材と前記外側シール部材と前記枠部と前記蓋部で囲まれた空間に気体流路が形成されるように設けられ、
前記内側シール部材は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部及び前記蓋部に密接し、
前記外側シール部材は、前記開口が前記蓋部により塞がれた状態において前記枠部及び前記蓋部に密接し、
前記気体流路は、前記気体流路に気体が流入する少なくとも1つの給気口と、前記気体流路から気体を排気する少なくとも1つの排気口とに接続する表示デバイス製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2018/007248 WO2019167122A1 (ja) | 2018-02-27 | 2018-02-27 | 表示デバイスの製造方法及び製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2018/007248 WO2019167122A1 (ja) | 2018-02-27 | 2018-02-27 | 表示デバイスの製造方法及び製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
WO2019167122A1 true WO2019167122A1 (ja) | 2019-09-06 |
Family
ID=67808861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
PCT/JP2018/007248 WO2019167122A1 (ja) | 2018-02-27 | 2018-02-27 | 表示デバイスの製造方法及び製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
WO (1) | WO2019167122A1 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001015440A (ja) * | 1999-06-28 | 2001-01-19 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 半導体製造方法及び装置 |
JP2003077678A (ja) * | 2001-08-31 | 2003-03-14 | Ulvac Japan Ltd | 有機el素子及びその製造方法 |
JP2003309266A (ja) * | 2002-04-17 | 2003-10-31 | Konica Minolta Holdings Inc | 有機薄膜トランジスタ素子の製造方法 |
US20050061994A1 (en) * | 2000-11-28 | 2005-03-24 | Behrouz Amini | High power high yield target for production of all radioisotopes for positron emission tomography |
JP2006124792A (ja) * | 2004-10-29 | 2006-05-18 | Ulvac Japan Ltd | 真空処理装置、トンネル接合磁気抵抗効果素子の製造方法 |
WO2008018545A1 (fr) * | 2006-08-11 | 2008-02-14 | Hitachi Kokusai Electric Inc. | Appareil de traitement de substrat et procédé de fabrication d'un dispositif semi-conducteur |
-
2018
- 2018-02-27 WO PCT/JP2018/007248 patent/WO2019167122A1/ja active Application Filing
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001015440A (ja) * | 1999-06-28 | 2001-01-19 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 半導体製造方法及び装置 |
US20050061994A1 (en) * | 2000-11-28 | 2005-03-24 | Behrouz Amini | High power high yield target for production of all radioisotopes for positron emission tomography |
JP2003077678A (ja) * | 2001-08-31 | 2003-03-14 | Ulvac Japan Ltd | 有機el素子及びその製造方法 |
JP2003309266A (ja) * | 2002-04-17 | 2003-10-31 | Konica Minolta Holdings Inc | 有機薄膜トランジスタ素子の製造方法 |
JP2006124792A (ja) * | 2004-10-29 | 2006-05-18 | Ulvac Japan Ltd | 真空処理装置、トンネル接合磁気抵抗効果素子の製造方法 |
WO2008018545A1 (fr) * | 2006-08-11 | 2008-02-14 | Hitachi Kokusai Electric Inc. | Appareil de traitement de substrat et procédé de fabrication d'un dispositif semi-conducteur |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101290051B1 (ko) | 트랩 장치, 배기계 및 이것을 이용한 처리 시스템 | |
WO2019167122A1 (ja) | 表示デバイスの製造方法及び製造装置 | |
KR100823987B1 (ko) | 밀폐도어를 갖는 연속 진공 열처리로 | |
KR100755429B1 (ko) | 가열로의 셔터 | |
JP7048678B2 (ja) | 基板の熱処理オーブン | |
JP5114071B2 (ja) | 熱処理装置 | |
TW202235793A (zh) | 高潔淨度烘烤設備 | |
JP2008096003A (ja) | 熱処理装置 | |
JP7534456B2 (ja) | 熱処理炉および熱処理炉を用いた無機材料の製造方法 | |
JP2007024378A (ja) | 熱処理装置 | |
JPH11347506A (ja) | Uv洗浄装置 | |
US7625260B2 (en) | Method of sealing glass panel assembly and sealing process furnace | |
JP2003014376A (ja) | ローラハース式真空炉 | |
JP4291117B2 (ja) | クリーンオーブン | |
KR101671873B1 (ko) | 가스 배기 방법 및 이를 수행하기 위한 기판 가열 장치 | |
JP3609179B2 (ja) | 基板の熱処理方法及び装置 | |
JP4179445B2 (ja) | 熱処理炉 | |
EP0913658B2 (fr) | Système de sécurité pour fours ayant un refroidissement à gaz pour bande métallique | |
JP2533459Y2 (ja) | 基板表面処理室の基板搬入口/搬出口遮断装置 | |
KR101344920B1 (ko) | 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법 | |
KR102612248B1 (ko) | 기판 처리 장치 및 방법 | |
KR101663256B1 (ko) | 열처리오븐의 배기장치 | |
KR102172513B1 (ko) | 기판 처리 장치 | |
KR101492937B1 (ko) | 액정 표시 패널용 열처리 장치 | |
KR100752148B1 (ko) | 기판 처리 설비 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
121 | Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application |
Ref document number: 18907635 Country of ref document: EP Kind code of ref document: A1 |
|
NENP | Non-entry into the national phase |
Ref country code: DE |
|
122 | Ep: pct application non-entry in european phase |
Ref document number: 18907635 Country of ref document: EP Kind code of ref document: A1 |
|
NENP | Non-entry into the national phase |
Ref country code: JP |