WO2019163885A1 - センサ基板 - Google Patents

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Definitions

  • the sensor substrate according to the present disclosure includes a ceramic base, a working electrode located on and in contact with the base, and a wiring mainly located on the base and silver.
  • the working electrode has a connection portion positioned in contact with the wiring. Then, when the base portion side when the connecting portion is divided into two equal parts in the thickness direction is the first region and the wiring side is the second region, the second region of the connecting portion is silver, With platinum grains.
  • the average particle diameter of the platinum particles is 0.8 ⁇ m or less, and the average distance between the centers of gravity of the platinum particles is 0.6 ⁇ m or more and 1.8 ⁇ m or less.
  • the wiring 3 in the sensor substrate 10 of the present disclosure is mainly composed of silver.
  • “having silver as a main component” means that silver accounts for 50 mass% or more out of 100 mass% of all components constituting the wiring 3.
  • connection portion 4 when the connection portion 4 generates heat in the measurement of the glucose concentration while suppressing the increase in the electrical resistance of the third region C due to the presence of pores, the connection portion 4 and the third region C Since the stress generated due to the difference in thermal expansion coefficient can be effectively relieved by the pores, the third region C is more difficult to peel off from the connection portion 4. Therefore, the sensor substrate 10 of the present disclosure can maintain the detection speed even during long-term use.

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Abstract

本開示のセンサ基板は、セラミックスの基体と、該基体上に接して位置し、白金を主成分とする作用極と、前記基体上に位置し、銀を主成分とする配線と、を備える。また、作用極は、前記配線下に接して位置する接続部を有する。そして、接続部を厚み方向に2等分した際の前記基体側を第1領域、前記配線側を第2領域としたとき、前記接続部の前記第2領域は、銀と、該銀の中に位置する白金の粒とを有する。また、白金の粒の平均粒径が0.8μm以下であり、前記白金の粒の平均重心間距離が0.6μm以上1.8μm以下である。

Description

センサ基板
 本開示は、センサ基板に関する。
 生体から採取した体液等の試料中のグルコース濃度の測定において、センサ基板が広く用いられている。そして、センサ基板は、基体と、この基体上に接して位置する、作用極と呼ばれる電極とを備えている。ここで、この作用極は、表面に酵素を有しており、この酵素により試料に含まれるグルコースを、グルコン酸と過酸化水素とに分解する。さらに、作用極に電位を印加し、過酸化水素を水と酸素とに分解する際に発生する電流値の大きさを測定することにより、試料中のグルコース濃度を測定する。
 ここで、センサ基板の作用極は、一般的に白金で構成されている(例えば、特許文献1を参照)。これは、白金が過酸化水素を水と酸素とに分解する触媒作用を有するためである。
特開2005-249530号公報
 本開示のセンサ基板は、セラミックスの基体と、該基体上に接して位置し、白金を主成分とする作用極と、前記基体上に位置し、銀を主成分とする配線と、を備える。また、作用極は、前記配線下に接して位置する接続部を有する。そして、接続部を厚み方向に2等分した際の前記基体側を第1領域、前記配線側を第2領域としたとき、前記接続部の前記第2領域は、銀と、該銀の中に位置する白金の粒とを有する。また、白金の粒の平均粒径が0.8μm以下であり、前記白金の粒の平均重心間距離が0.6μm以上1.8μm以下である。
本開示のセンサ基板の一例を示す平面図である。 図1におけるii-ii線での断面図である。 図2に示すS部を示す拡大図である。
 近年では、試料中のグルコース濃度の測定が短時間でできるように、センサ基板の検出速度の向上が求められている。
 ここで、センサ基板の検出速度を向上させるには、センサ基板の作用極において、測定する試料に接触する箇所以外の部分を、白金から白金よりも電気抵抗の低い銀の配線に置き換える方法が考えられる。しかしながら、白金の一部を単に銀に置き換えたのでは、白金と銀との接触抵抗により、白金から銀への電子の移動が円滑に行なわれず、センサ基板の検出速度が向上しないおそれがあった。そこで、検出速度が速いセンサ基板が求められている。
 本開示のセンサ基板について、図面を参照しながら、以下に詳細に説明する。なお、各図の配線においては、識別のために数字とアルファベットとにより符号を付しているが、各配線のみに関する記載を除き、以下の説明では、数字のみを付して説明する。
 本開示のセンサ基板10は、図1および図2に示すように、基体1と、基体1上に接して位置する作用極2と、基体1上に位置する配線3aと、を備える。そして、作用極2は、配線3a下に接して位置する接続部4を有する。なお、接続部4とは、図2に示すように、作用極2のうち配線3a下に位置している部分のみをいう。
 なお、図1に示すように、本開示のセンサ基板10は、作用極2以外に、対極5および参照極6を有していてもよい。また、配線3としては、作用極2に繋がる配線3aが少なくとも有ればよいが、配線3a以外に、対極5に繋がる配線3bおよび参照極6に繋がる配線3cが有ってもよい。
 ここで、作用極2とは、目的対象の電気化学反応を起こし、発生する電流値を測定する電極である。また、対極5とは、作用極2の対となる電極であり、作用極2に目的とする電位を印加するために用いられる。また、参照極6は、作用極2の電位を正確に知るために必要となる電極である。
 また、本開示のセンサ基板10における基体1は、セラミックスである。ここで、セラミックスとしては、例えば、酸化アルミニウム質セラミックス、酸化ジルコニウム質セラミックス、酸化アルミニウムおよび酸化ジルコニウムの複合セラミックス、窒化珪素質セラミックス、窒化アルミニウム質セラミックス、炭化珪素質セラミックスまたはムライト質セラミックス等が挙げられる。なお、基体1が酸化アルミニウム質セラミックスであれば、加工が容易でありながら、機械的強度に優れる。また、基体1が窒化アルミニウム質セラミックスであれば、放熱性に優れる。
 ここで、例えば、酸化アルミニウム質セラミックスとは、セラミックスを構成する全成分100質量%のうち、酸化アルミニウムを70質量%以上含有するものである。そして、本開示のセンサ基板10における基体1の材質は、以下の方法により確認することができる。まず、X線回折装置(XRD)を用いて、基体1を測定し、得られた2θ(2θは、回折角度である。)の値より、JCPDSカードを用いて同定を行なう。次に、ICP発光分光分析装置(ICP)または蛍光X線分析装置(XRF)を用いて、基体1の含有成分の定量分析を行なう。そして、例えば、上記同定により、酸化アルミニウムの存在が確認され、ICPまたはXRFで測定したアルミニウム(Al)の含有量から酸化アルミニウム(Al23)に換算した含有量が70質量%以上であれば、酸化アルミニウム質セラミックスである。
 また、本開示のセンサ基板10における作用極2は、白金を主成分とする。ここで、白金を主成分とするとは、作用極2を構成する全成分100質量%のうち、白金が50質量%以上占めることをいう。
 また、本開示のセンサ基板10における配線3は、銀を主成分とする。ここで、銀を主成分とするとは、配線3を構成する全成分100質量%のうち、銀が50質量%以上占めることをいう。
 そして、作用極2および配線3を構成する主成分の確認方法としては、例えば、図2に示す断面となるようにセンサ基板10を切断し、クロスセクションポリッシャー(CP)にて研磨した断面を観察面として、走査型電子顕微鏡(SEM)付設のエネルギー分散型X線分析装置(EDS)を用いることにより確認すればよい。または、作用極2および配線3をそれぞれ削り取り、ICPまたはXRFを用いることによっても確認することができる。
 なお、作用極2の接続部4と配線3aとの境界は、以下の方法で判別すればよい。まず、電子線マイクロアナライザ(EPMA)を用いて、上記断面のうち、基体1、作用極2の接続部4、配線3aの重なりが確認できる部分において、基体1から配線3aの表面に向かって、白金の線分析を行なう。このとき、白金の含有量の変化を確認し、白金の含有量が50質量%以上である部分までを接続部4とみなせばよい。言い換えるならば、白金の含有量が50質量%未満となったところを、作用極2の接続部4と配線3aとの境界であると判別すればよい。
 また、本開示のセンサ基板10は、図2に示すように、接続部4を厚み方向に2等分した際の基体1側を第1領域A、配線3a側を第2領域Bとしたとき、接続部4の第2領域Bは、銀と、銀の中に位置する白金の粒とを有する。そして、この接続部4の第2領域Bにおいて、白金の粒の平均粒径が0.8μm以下であり、白金の粒の平均重心間距離が0.6μm以上1.8μm以下である。ここで、平均重心間距離とは、隣り合う白金の粒の重心同士の最短距離の平均値のことである。つまり、平均重心間距離は、白金の粒同士の分散度合いを示す指標である。
 そして、このような構成を満足していることから、接続部4の第2領域Bにおいて、銀の中に上記平均粒径の白金の粒が適度に分散しており、第2領域Bを介して、作用極2から配線3aへの電子の移動を円滑に行なうことができるため、本開示のセンサ基板10は、検出速度が速い。
 ここで、接続部4の第2領域Bが、銀と、銀の中に位置する白金の粒とを有するか否かは、図2に示す断面となるようにセンサ基板10を切断し、CPにて研磨した断面を観察面として、SEM付設のEDSを用いることにより確認すればよい。
 また、接続部4の第2領域Bにおける、白金の粒の平均粒径および平均重心間距離は、以下の方法で測定すればよい。
 まず、図2に示す断面となるようにセンサ基板10を切断し、CPにて研磨した断面を観察面として、SEMを用いて観察面における接続部4の第2領域Bを撮影する。次に、この写真から、トレーシングペーパーに白金の粒を書き写し、黒く塗りつぶす。そして、このトレーシングペーパーを画像データとして読み取り、画像解析ソフト「A像くん」(登録商標、旭化成エンジニアリング(株)製、なお、以降に画像解析ソフト「A像くん」と記した場合、旭化成エンジニアリング(株)製の画像解析ソフトを示すものとする。)の粒子解析という手法を適用して画像解析を行なう。なお、「A像くん」の解析条件としては、例えば、粒子の明度を「暗」、2値化の方法を「手動」とすればよい。この粒子解析によって、接続部4の第2領域Bにおける、各白金の粒の円相当径が算出される。そして、この各白金の粒の円相当径の平均値を算出し、これを白金の粒の平均粒径とすればよい。
 また、白金の粒の平均重心間距離は、上記トレーシングペーパーにおいて、画像解析ソフト「A像くん」の分散度計測の重心間距離法という手法を適用して、同様の解析条件で画像解析することにより算出することができる。
 また、本開示のセンサ基板10における作用極2の接続部4は、ガラスを含有し、接続部4におけるガラスが占める面積比率が、7面積%以上20面積%以下であってもよい。ここで、ガラスとは、酸化珪素(SiO2)、酸化バリウム(BaO)、酸化ビスマス(Bi23)、酸化ホウ素(B23)および酸化亜鉛(ZnO)から選択される1種もしくは、これらの混合ガラスであればよい。
 グルコース濃度の測定において、作用極2と配線3aとの接触箇所である接続部4が発熱しやすい。この時、接続部4の白金の熱膨張により、基体1から接続部4が剥がれようとする応力が加わるが、このような構成を満足するならば、接続部4のガラスにより上記応力が緩和され、基体1から接続部4が剥がれるおそれが低くなり、本開示のセンサ基板10は、長期間の使用においても、検出速度を維持できる。
 さらに、本開示のセンサ基板10における作用極2の接続部4は、第1領域Aにおけるガラスが占める面積比率が、第2領域Bにおけるガラスが占める面積比率よりも多くてもよい。このような構成を満足するならば、接続部4の電気抵抗を維持しつつ、グルコース濃度の測定において、基体1から接続部4が剥がれるおそれがさらに低減し、本開示のセンサ基板10は、長期間の使用においても、検出速度をより維持できる。
 ここで、接続部4において、ガラスが占める面積比率は、以下の方法で算出すればよい。まず、図2に示す断面となるようにセンサ基板10を切断し、CPにて研磨した断面を観察面とする。次に、この観察面における接続部4をSEMで観察し、SEM付設のEDSにより、白金の粒の存在しない領域において、上述したガラス成分が存在する領域を確認する。そして、この確認を数箇所行ない、ガラス成分が存在する領域の色調を確認し、この色調の領域をガラスの領域とみなす。
 次に、SEMで撮影した写真から、トレーシングペーパーにガラスの領域を書き写し黒く塗りつぶす。そして、このトレーシングペーパーを用いて、第1領域Aおよび第2領域Bのそれぞれにおいて、画像解析ソフト「A像くん」の粒子解析という手法を適用して画像解析を行なう。なお、「A像くん」の解析条件としては、例えば、粒子の明度を「暗」、2値化の方法を「手動」とすればよい。この粒子解析によって、第1領域Aおよび第2領域Bのそれぞれにおけるガラスが占める面積比率が算出される。そして、接続部4におけるガラスが占める面積比率を算出するには、第1領域Aにおけるガラスが占める面積比率と、第2領域Bにおけるガラスが占める面積比率との平均値を算出すればよい。また、ガラスが第2領域Bよりも第1領域Aに多く存在しているか否かは、第1領域Aおよび第2領域Bのそれぞれにおけるガラスが占める面積比率を比較すればよい。
 また、本開示のセンサ基板10における配線3aは、図3に示すように、配線3aの厚み方向に沿った断面において、配線3aの表面の長さをS1、厚み方向に直行する方向の配線3aの長さをS2としたとき、S1/S2が1.5以上であってもよい。ここで、S1とは、図3に示すように、S2の長さに対応する、太線で示す配線3aの外縁長さのことである。
 そして、このような構成を満足するならば、グルコース濃度の測定において、接続部4が発熱した際に、接続部4の熱を配線3aの表面から効率良く放熱することができるため、基体1から接続部4が剥がれるおそれがさらに低減する。そのため、本開示のセンサ基板10は、長期間の使用においても、検出速度をより維持できる。
 ここで、S1およびS2は、以下の方法で算出すればよい。まず、図2に示す断面となるようにセンサ基板10を切断し、CPにて研磨した断面を観察面とする。次に、SEMを用いて、観察面における配線3aの表面近傍を、写真の横幅が約40μmとなるように撮影する。次に、この写真を、画像解析ソフト(例えば、ImageJ等)を用いて解析し、この写真における配線3aの表面の長さS1と厚み方向に直行する方向の配線3aの長さS2を求める。そして、この作業を、観察領域を変えて計5箇所で行ない、その平均値をS1/S2の値とする。
 また、本開示のセンサ基板10における配線3aの接続部4上に位置する第3領域は、気孔を有していてもよい。ここで、第3領域とは、図2において、配線3aのうちアルファベットCで示す領域のことである。
 そして、本開示のセンサ基板10における第3領域は、円相当径が1.0μm以上の気孔を有していてもよい。このような構成を満足するならば、グルコース濃度の測定において接続部4が発熱した際に、接続部4と第3領域Cとの熱膨張係数差に起因して発生する応力を気孔により緩和できることから、第3領域Cが接続部4から剥がれにくくなる。
 さらに、本開示のセンサ基板10における第3領域Cの180μm2の面積の範囲における、円相当径が1.0μm以上の気孔の個数は4個以上10個以下であってもよい。
 このような構成を満足するならば、気孔の存在による第3領域Cの電気抵抗の上昇を抑えつつ、グルコース濃度の測定において接続部4が発熱した際に、接続部4と第3領域Cとの熱膨張係数差に起因して発生する応力を気孔により効果的に緩和できることから、第3領域Cが接続部4からより一層剥がれにくくなる。よって、本開示のセンサ基板10は、長期間の使用においても、検出速度を維持できる。
 ここで、第3領域Cの180μm2の面積の範囲における、円相当径が1.0μm以上の気孔の個数は、以下の方法で算出すればよい。まず、図2に示す断面となるようにセンサ基板10を切断し、CPにて研磨した断面を観察面とする。次に、この観察面において、面積が180μm2となる範囲の第3領域CをSEMで撮影する。
 次に、SEMで撮影した写真から、トレーシングペーパーに第3領域Cの気孔を書き写し黒く塗りつぶす。そして、このトレーシングペーパーを用いて、画像解析ソフト「A像くん」の粒子解析という手法を適用して画像解析を行なう。なお、「A像くん」の解析条件としては、粒子の明度を「暗」、2値化の方法を「手動」、小図形除去面積を0.7μmとする。なお、小図形除去面積を0.7μmとするとは、円相当径が0.7μm以下の気孔を除去する設定である。そして、この粒子解析によって、第3領域Cの180μm2の面積の範囲における、円相当径が1.0μm以上の気孔の個数を算出すことができる。
 また、本開示のセンサ基板10における配線3aの第3領域Cにおける気孔の円相当径の最大値は2.3μm以下であってもよい。このような構成を満足するならば、気孔の存在による第3領域Cの電気抵抗の上昇をより抑えることができ、本開示のセンサ基板10は、検出速度を高く維持できる。
 また、第3領域Cにおける気孔の円相当径の平均値は1.0μm以上1.8μm以下であってもよい。
 ここで、第3領域Cにおける気孔の円相当径の最大値および平均値は、上述した円相当径が1.0μm以上の気孔の個数を算出した方法と同じ方法で算出すればよい。
 また、対極5は、どのような金属で構成されていても構わないが、例えば、作用極2と同じように主成分が白金であってもよい。
 また、参照極6は、どのような金属で構成されていても構わないが、例えば、銀の層上に銀および塩化銀が混ざった層が位置する2層構造であってもよい。
 以下、本開示のセンサ基板の製造方法の一例について説明する。
 まず、基体として、公知の成形方法および焼成方法により、例えば、酸化アルミニウム質セラミックスまたは窒化アルミニウム質セラミックス等を作製する。なお、酸化アルミニウム質セラミックスの基体の作製にあたっては、基体の機械的強度を向上させるため、酸化ジルコニウム(ZrO2)を含有させても構わない。また、基体の厚みは、例えば、0.15mm以上1.5mm以下とする。
 次に、作用極となる作用極ペーストを作製する。まず、導電粉末として、平均粒径が0.3μm以上0.8μm以下の白金粉末を準備する。また、無機粉末として、ガラス粉末を準備する。ここで、ガラス粉末とは、酸化珪素(SiO2)粉末、酸化バリウム(BaO)粉末、酸化ビスマス(Bi23)粉末、酸化ホウ素(B23)粉末および酸化亜鉛(ZnO)粉末から選択される1種もしくは、これらを混合したものである。
 また、有機ビヒクルとして、有機バインダと有機溶剤とを混合したものを準備する。有機バインダとしては、例えば、熱分解性の観点から、ポリアクリル酸エステルを用いる。また、有機溶剤としては、例えば、ペーストの流動性の観点から、テルピネオールまたはアルキルセロソルブアセテート類を用いる。そして、有機バインダと有機溶剤とを、質量比として、有機バインダ:有機溶剤=15~40:85~60となるように混合し、有機ビヒクルを作製する。
 そして、上述した導電粉末と無機粉末とを、質量比として、導電粉末が半分以上となるように秤量し、混合する。その後、有機ビヒクルを、導電粉末および無機粉末の合計100質量部に対し、20質量部以上30質量部以下となるように添加することで、作用極ペーストを作製する。
 次に、配線となる配線ペーストを作製する。まず、導電粉末として、平均粒径が0.2μm以上3.0μm以下の銀粉末を準備する。そして、この導電粉末と、作用極ペーストに使用した無機粉末とを、質量比として、導電粉末が半分以上となるように秤量し、混合する。ここで、導電粉末と無機粉末とは、質量比として、導電粉末:無機粉末=70~90:30~10となるように混合してもよい。その後、作用極ペーストで使用した有機ビヒクルを、導電粉末および無機粉末の合計100質量部に対し、20質量部以上30質量部以下となるように添加することで、配線ペーストを作製する。
 ここで、有機ビヒクルを、導電粉末および無機粉末の合計100質量部に対し、23質量部以上となるように添加すれば、後述する熱処理後に、配線の第3領域が円相当径1.0μm以上の気孔を有するものとなる。
 さらに、有機ビヒクルを、導電粉末および無機粉末の合計100質量部に対し、25質量部以上28質量部以下となるように添加すれば、後述する熱処理後に、配線の第3領域の180μm2の面積の範囲における、円相当径が1.0μm以上の気孔の個数が4個以上10個以下となる。
 次に、作用極の接続部の第2領域Bとなる接続ペーストを作製する。まず、導電粉末として、平均粒径が0.3μm以上0.8μm以下の白金粉末と平均粒径が0.2μm以上3.0μm以下の銀粉末とを準備する。次に、この導電粉末と、作用極ペーストに使用した無機粉末とを、質量比として、導電粉末の白金粉末が半分以上となるように秤量し、混合する。その後、作用極ペーストで使用した有機ビヒクルを、導電粉末および無機粉末の合計100質量部に対し、20質量部以上30質量部以下となるように添加することで、接合ペーストを作製する。
 次に、作用極ペーストを、基体の所望領域にスクリーン印刷し、70℃以上130℃以下の温度で乾燥、脱脂を行なう。次に、作用極ペーストにおいて、配線と接続する箇所上に接続ペーストをスクリーン印刷し、上述の温度で乾燥、脱脂を行なう。次に、配線ペーストを、接続ペースト上および基板の所望領域にスクリーン印刷し、上述の温度で乾燥、脱脂を行なう。
 ここで、配線ペーストを、110℃以上の温度で乾燥、脱脂を行えば、後述する熱処理後に、配線の第3領域における、気孔の円相当径の最大値が2.3μm以下となる。
 その後、大気雰囲気下において最高温度700℃以上990℃以下で1分以上20分以下保持して熱処理を行なう。このように、上述した各種ペーストをこの条件で熱処理することにより、本開示のセンサ基板を得る。
 また、接続部におけるガラスが占める面積比率を、7面積%以上20面積%以下とするには、作用極ペーストおよび接続ペーストにおける無機粉末の含有量を調整すればよい。また、接続部において、第1領域におけるガラスが占める面積比率を、第2領域におけるガラスが占める面積比率よりも多くするには、接続ペーストよりも作用極ペーストにおける無機粉末の含有量を多くすればよい。
 また、配線の厚み方向に沿った断面において、配線の表面の長さをS1、厚み方向に直行する方向の配線の長さをS2としたとき、S1/S2が1.5以上となるように、熱処理後に配線の表面に対して、研磨またはブラスト処理を施しても構わない。
 なお、基体に対極を設ける場合には、例えば、上述した作用極ペーストと同じ成分の対極ペーストを、基体の所望領域にスクリーン印刷し、上述した条件で乾燥、脱脂、熱処理を行なえばよい。また、基体に参照極を設ける場合には、例えば、銀粉末と有機ビヒクルとを混合したペーストを、基体の所望領域にスクリーン印刷し、上述した条件で乾燥、脱脂、熱処理を行なう。その後、銀粉末と有機ビヒクルとを混ぜ合わせたペースト上に、銀粉末と塩化銀粉末とを混合したペーストをスクリーン印刷し、熱処理を行なえばよい。
 1:基体
 2:作用極
 3、3a、3b、3c:配線
 4:接続部
 5:対極
 6:参照極
 10:センサ基板

Claims (7)

  1.  セラミックスの基体と、
     該基体上に接して位置し、白金を主成分とする作用極と、
     前記基体上に位置し、銀を主成分とする配線と、を備え、
     前記作用極は、前記配線下に接して位置する接続部を有し、
     前記接続部を厚み方向に2等分した際の前記基体側を第1領域、前記配線側を第2領域としたとき、
     前記接続部の前記第2領域は、銀と、該銀の中に位置する白金の粒とを有し、前記白金の粒の平均粒径が0.8μm以下であり、前記白金の粒の平均重心間距離が0.6μm以上1.8μm以下であるセンサ基板。
  2.  前記接続部はガラスを含有し、前記接続部における前記ガラスが占める面積比率が、7面積%以上20面積%以下である請求項1に記載のセンサ基板。
  3.  前記接続部において、前記第1領域における前記ガラスが占める面積比率が、前記第2領域における前記ガラスが占める面積比率よりも多い請求項2に記載のセンサ基板。
  4.  前記配線は、前記配線の厚み方向に沿った断面において、前記配線の表面の長さをS1、前記厚み方向に直行する方向の前記配線の長さをS2としたとき、S1/S2が1.5以上である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のセンサ基板。
  5.  前記配線の前記接続部上に位置する第3領域は、円相当径が1.0μm以上の気孔を有する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のセンサ基板。
  6.  前記第3領域の180μm2の面積の範囲における、円相当径が1.0μm以上の気孔の個数が4個以上10個以下である請求項5に記載のセンサ基板。
  7.  前記第3領域における前記気孔の円相当径の最大値は、2.3μm以下である請求項5または請求項6に記載のセンサ基板。
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