WO2019013262A1 - H形鋼の製造方法 - Google Patents

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Abstract

粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程を備えたH形鋼の製造方法であって、前記粗圧延工程を行う圧延機には、被圧延材を造形する複数の孔型が刻設され、当該複数の孔型は、被圧延材の幅方向に対し鉛直に割り込みを入れて被圧延材端部に分割部位を形成させる突起部が形成された1又は複数の割り込み孔型と、前記割り込みに当接し、前記割り込み孔型において形成された分割部位を順次折り曲げる突起部が形成された複数の折り曲げ孔型と、を含み、前記割り込み孔型のうち最終の割り込み孔型に形成された突起部は、所定の先端角度を有するテーパー形状の先端部と、当該先端部の根本に位置し当該先端部に比べ緩傾斜のテーパー形状を有する根本部と、から構成される。

Description

H形鋼の製造方法
(関連出願の相互参照)
 本願は、2017年7月12日に日本国に出願された特願2017-136551号に基づき、優先権を主張し、その内容をここに援用する。
 本発明は、例えば矩形断面であるスラブ等を素材としてH形鋼を製造する製造方法に関する。
 H形鋼を製造する場合には、加熱炉から抽出されたスラブやブルーム等の素材を粗圧延機(BD)によって粗形材(所謂ドッグボーン形状の被圧延材)に造形する。続いて、中間ユニバーサル圧延機によって上記粗形材のウェブやフランジの厚さを圧下する。併せて、前記中間ユニバーサル圧延機に近接したエッジャー圧延機によって被圧延材のフランジに対し幅圧下や端面の鍛錬と整形が施される。そして、仕上ユニバーサル圧延機によってH形鋼製品が造形される。
 近年、建築構造物の大型化や海洋構造物への利用に伴い、従来に比べ大型のH形鋼製品の製造が求められている。特に、フランジ幅やフランジ厚を増した製品が望まれている。スラブ等の矩形断面素材を用いた製造工程において、フランジ幅及びフランジ厚を増やす技術としては、被圧延材の上下端面(スラブ端面)に割り込みを形成させて当該割り込みを押し広げる技術(所謂ウェッジ法)が知られている。
 このうち、フランジ厚を増厚する技術については、例えば特許文献1に、被圧延材の上下端部(スラブ端面)を拘束せずに割り込みを形成させ、エッジング圧延を行うことで当該割り込みを押し広げる技術が開示されている。この技術によれば、エッジング圧延の圧下率に応じてフランジの増厚を図ることが可能である。
 また、例えば特許文献2には、被圧延材の上下端部(スラブ端面)の両側を拘束した状態で圧下を加えて割り込みを押し広げるエッジング圧延を行う技術が開示されている。この技術によれば、被圧延材の上下端部両側を拘束して圧下を行っているため、フランジ先端部に肉溜まりを生じさせ厚肉化を図ることが可能である。
特開平11-347601号公報 特開平7-88501号公報
 しかしながら、例えば上記特許文献1に開示されているように、被圧延材の上下端部(スラブ端面)を拘束せず、自由拡がりとして圧延を行った場合、フランジ幅は大きくなるものの、厚みはフランジ先端部が先細りとなるような形状となり、フランジ先端部の厚みが不足する。その結果、後段のプロセスで十分な成形ができず、大きな増厚が図られないことが懸念される。また、本発明者らの検討によれば、従来に比べ被圧延材の上下端部(スラブ端面)の左右の拘束を低くした場合であっても、同様にフランジ先端部が先細りとなり厚みが不足してしまうといった知見が得られている。
 また、例えば上記特許文献2に開示されているように、被圧延材の上下端部(スラブ端面)の両側を拘束してエッジング圧延を行った場合、孔型において左右フランジ部の拡がりを完全に拘束した状態でエッジング圧延が行われる。そのため、被圧延材の長手方向への延伸が支配的となり、フランジ部の増厚の効率が低く、フランジの増厚に限界がある。例えば、孔型条件を適正にして実施した場合でも、フランジ先端部から付け根までの厚みの平均値が素材スラブ厚の1/2以上となるような圧延は本技術では実施できない。
 即ち、ウェッジ法に代表される従来の製造技術では、いずれの場合もフランジの厚みが不足し、従来に比べ大型のH形鋼製品が実現されない恐れがある。
 上記事情に鑑み、本発明の目的は、H形鋼を製造する際の孔型を用いた粗圧延工程において、スラブ等の素材の端面に鋭角の先端形状をした突起部で深く割り込みを入れ、それによって形成されたフランジ部を順次折り曲げるといった工程を行う際に、従来に比べフランジ厚の厚いH形鋼製品を製造することが可能なH形鋼の製造方法を提供することにある。
 加えて、フランジ厚の厚いH形鋼製品を製造する際に問題となる、フランジ外側面に生じる恐れのあるすり下げ疵を抑制させ、且つ、圧延造形時の噛み込み性を向上させることが可能なH形鋼の製造方法を提供することにある。
 前記の目的を達成するため、粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程を備えたH形鋼の製造方法であって、前記粗圧延工程を行う圧延機には、被圧延材を造形する複数の孔型が刻設され、当該複数の孔型は、被圧延材の幅方向に対し鉛直に割り込みを入れて被圧延材端部に分割部位を形成させる突起部が形成された1又は複数の割り込み孔型と、前記割り込みに当接し、前記割り込み孔型において形成された分割部位を順次折り曲げる突起部が形成された複数の折り曲げ孔型と、を含み、前記割り込み孔型のうち最終の割り込み孔型に形成された突起部は、所定の先端角度を有するテーパー形状の先端部と、当該先端部の根本に位置し当該先端部に比べ緩傾斜のテーパー形状を有する根本部と、から構成されることを特徴とする、H形鋼の製造方法が提供される。
 前記根本部のテーパー角度は、60°以上であり、且つ、前記折り曲げ孔型のうち最前段の孔型に形成された突起部の先端角度以下であっても良い。
 前記折り曲げ孔型のうち最前段の孔型において造形される被圧延材のフランジ厚は160mm超であっても良い。
 前記折り曲げ孔型のうち最前段の孔型において造形される被圧延材のフランジ厚が180mm以上である場合に、前記割り込み孔型のうち最終の割り込み孔型におけるフランジ接触幅Bに対する前記根本部の幅Lの比率である接触幅比率L/Bが0.20以上となるように、前記先端部及び前記根本部が構成されても良い。
 前記割り込み孔型及び前記折り曲げ孔型での造形時には、少なくとも1パス以上の造形において被圧延材の端面と孔型周面とが接触した状態で圧下が行われても良い。
 前記割り込み孔型には、被圧延材の左右側面に当接し、当該被圧延材を左右から拘束する孔型側面が設けられても良い。
 本発明によれば、H形鋼を製造する際の孔型を用いた粗圧延工程において、スラブ等の素材の端面に鋭角の先端形状をした突起部で深く割り込みを入れ、それによって形成されたフランジ部を順次折り曲げるといった工程を行う際に、従来に比べフランジ厚の厚いH形鋼製品を製造することが可能となる。加えて、フランジ厚の厚いH形鋼製品を製造する際に問題となる、フランジ外側面に生じる恐れのあるすり下げ疵を抑制させ、且つ、圧延造形時の噛み込み性を向上させることが可能となる。
H形鋼の製造ラインについての概略説明図である。 第1孔型の概略説明図である。 第2-1孔型の概略説明図である。 第2-2孔型の概略説明図である。 第3孔型の概略説明図である。 第4孔型の概略説明図である。 第5孔型(平造形孔型)の概略説明図である。 第3孔型における折り曲げ造形の第1パスでの仕上がり形状を示す解析図である。 改良後の突起部形状に関する概略説明図である。 ウェッジ角度θ1bを変えた場合のフランジ幅・フランジ厚の数値との関係を示すグラフである。 本発明の変形例に係る第2-2孔型K2-2bの概略説明図である。 ロールと被圧延材との間の上下方向すべり速度を示すグラフである。 比較例、実施例1、実施例2の各条件でのFEM解析による変形シミュレーション結果を示す概略図である。
 以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
 図1は、本実施の形態にかかる圧延設備1を含むH形鋼の製造ラインTについての説明図である。図1に示すように、製造ラインTには上流側から順に、加熱炉2、サイジングミル3、粗圧延機4、中間ユニバーサル圧延機5、仕上ユニバーサル圧延機8が配置されている。また、中間ユニバーサル圧延機5に近接してエッジャー圧延機9が設けられている。なお、以下では、説明のために製造ラインTにおける鋼材を、総称して「被圧延材A」と記載し、各図において適宜その形状を破線・斜線等を用いて図示する場合がある。
 図1に示すように、製造ラインTでは、加熱炉2から抽出された例えばスラブ11等の被圧延材Aがサイジングミル3ならびに粗圧延機4において粗圧延される。次いで、中間ユニバーサル圧延機5において中間圧延される。この中間圧延時には、必要に応じてエッジャー圧延機9によって被圧延材の端部等(後述するフランジ部80)に対して圧下が施される。通常の場合、サイジングミル3及び粗圧延機4のロールには、合わせて4~6個程度の孔型が刻設されており、これらを経由して複数パス程度のリバース圧延でH形粗形材13が造形される。また、該H形粗形材13に対し前記中間ユニバーサル圧延機5-エッジャー圧延機9の2つの圧延機からなる圧延機列を用いて、複数パスの圧下が加えられ、中間材14が造形される。そして中間材14は、仕上ユニバーサル圧延機8において製品形状に仕上圧延され、H形鋼製品16が製造される。
 次に、以下では図1に示したサイジングミル3及び粗圧延機4に刻設される孔型構成や孔型形状について図面を参照して説明する。図2~図7は粗圧延工程を行うサイジングミル3及び粗圧延機4に刻設される孔型についての概略説明図である。ここで、説明する第1孔型~第4孔型は、例えばサイジングミル3に全て刻設されても良く、サイジングミル3及び粗圧延機4に第1孔型~第5孔型の5つの孔型が分けて刻設されても良い。即ち、第1孔型~第4孔型はサイジングミル3及び粗圧延機4の両方に亘って刻設されても良く、どちらか一方の圧延機に刻設されても良い。通常のH形鋼の製造における粗圧延工程では、これら各孔型において1又は複数パスでの造形が行われる。
 また、本実施の形態では刻設される孔型の基本的な構成が6孔型である場合を例示して説明するが、その孔型数についても、必ずしも6孔型である必要はなく、6以上の複数の孔型数であっても良い。即ち、H形粗形材13を造形するために好適な孔型構成であれば良い。なお、図2~図7では、各孔型における造形時の被圧延材Aの概略最終パス形状を破線にて図示している。
 図2は第1孔型K1の概略説明図である。第1孔型K1は、一対の水平ロールである上孔型ロール20と下孔型ロール21に刻設される。被圧延材Aは、これら上孔型ロール20と下孔型ロール21のロール隙において圧下・造形される。また、上孔型ロール20の周面(即ち、第1孔型K1の上面)には、孔型内部に向かって突出する突起部25が形成されている。更に、下孔型ロール21の周面(即ち、第1孔型K1の底面)には、孔型内部に向かって突出する突起部26が形成されている。これら突起部25、26はテーパー形状を有しており、その突出長さ等の寸法は、突起部25と突起部26とでそれぞれ等しく構成されている。突起部25、26の高さ(突出長さ)をh1とし、先端部角度をθ1aとする。
 この第1孔型K1においては、突起部25、26が被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に押し当てられ、割り込み28、29が形成される。第1孔型K1は、スラブ端面に溝(割り込み28、29)を付与する孔型であることから「溝付け孔型」とも呼称される。ここで、突起部25、26の先端部角度(ウェッジ角度とも呼称される)θ1aは例えば25°以上40°以下であることが望ましい。
 ここで、第1孔型K1の孔型幅は、被圧延材Aの厚み(即ち、スラブ厚)とほぼ等しいことが好ましい。具体的には、第1孔型K1に形成された突起部25、26の先端部における孔型の幅と、スラブ厚を同一にすることで、被圧延材Aの左右センタリング性が好適に確保される。また、このような孔型寸法の構成とすることで、図2に示すように、第1孔型K1での造形時に、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)においては、上記突起部25、26及び孔型側面(側壁)の一部が被圧延材Aと接していて、割り込み28、29により4つの要素(部位)に分割されたスラブ上下端部に対して、第1孔型K1の上面及び底面にて積極的な圧下が行われない方が好ましい。なぜなら、孔型の上面及び底面による圧下は、被圧延材Aの長手方向への伸びを生じさせてしまい、フランジ(後述するフランジ部80)の生成効率を低下させてしまうからである。即ち、第1孔型K1においては、突起部25、26が被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に押し当てられ、割り込み28、29が形成される際の突起部25、26における圧下量(ウェッジ先端圧下量)は、スラブ上下端部における圧下量(スラブ端面圧下量)よりも十分に大きなものとされ、これにより割り込み28、29が形成される。
 図3は第2-1孔型K2-1の概略説明図である。第2-1孔型K2-1は、一対の水平ロールである上孔型ロール30と下孔型ロール31に刻設される。上孔型ロール30の周面(即ち、第2-1孔型K2-1の上面)には、孔型内部に向かって突出する突起部35が形成されている。更に、下孔型ロール31の周面(即ち、第2-1孔型K2-1の底面)には、孔型内部に向かって突出する突起部36が形成されている。これら突起部35、36はテーパー形状を有しており、その突出長さ等の寸法は、突起部35と突起部36とでそれぞれ等しく構成されている。これら突起部35、36の先端部角度は25°以上40°以下のウェッジ角度θ1bであることが望ましい。
 ここで、上記第1孔型K1のウェッジ角度θ1aは、フランジ相当部の先端部厚みを確保し、誘導性を高め、圧延の安定性を担保するために、後段の第2-1孔型K2-1のウェッジ角度θ1bと同じ角度であることが好ましい。
 突起部35、36の高さ(突出長さ)h2aは、上記第1孔型K1の突起部25、26の高さh1より高く構成されており、h2a>h1となっている。これら上孔型ロール30と下孔型ロール31のロール隙において、上記第1孔型K1通材後の被圧延材Aが更に造形される。
 ここで、第1孔型K1に形成される突起部25、26の高さh1より、第2-1孔型K2-1に形成される突起部35、36の高さh2aの方が高い。また、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)への侵入長さも同様に第2-1孔型K2-1の方が長くなる。第2-1孔型K2-1での突起部35、36の被圧延材Aへの侵入深さは、突起部35、36の高さh2aと同じである。即ち、第1孔型K1での突起部25、26の被圧延材Aへの侵入深さh1’と、第2-1孔型K2-1での突起部35、36の被圧延材Aへの侵入深さh2aはh1’<h2aとの関係になっている。
 また、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に対向する孔型上面30a、30b及び孔型底面31a、31bと、突起部35、36の傾斜面とのなす角度θfは、図3に示す4箇所ともに約90°(略直角)に構成されている。
 図3に示すように、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)へ押し当てられた時の突起部の侵入長さが長いことから、第2-1孔型K2-1においては、第1孔型K1において形成された割り込み28、29が更に深くなるように造形が行われ、割り込み38、39が形成される。この第2-1孔型K2-1は、「割り込み孔型」とも呼称される。
 また、第2-1孔型K2-1での造形は多パスにより行われる。当該多パス造形においては、最終パスにて被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)と、それに対向する孔型上面30a、30b及び孔型底面31a、31bとが接触するような造形が行われる。これは、第2-1孔型K2-1での全てのパスにおいて被圧延材Aの上下端部と孔型内部とを非接触とすると、フランジ相当部(後述するフランジ部80に対応する部位)が左右非対称に造形されるといった形状不良が生じる恐れがあり、通材性の面で問題があるからである。
 図4は第2-2孔型K2-2の概略説明図である。第2-2孔型K2-2は、一対の水平ロールである上孔型ロール40と下孔型ロール41に刻設される。上孔型ロール40の周面(即ち、第2-2孔型K2-2の上面)には、孔型内部に向かって突出する突起部45が形成されている。更に、下孔型ロール41の周面(即ち、第2-2孔型K2-2の底面)には、孔型内部に向かって突出する突起部46が形成されている。これら突起部45、46はテーパー形状を有しており、その突出長さ等の寸法は、突起部45と突起部46とでそれぞれ等しく構成されている。これら突起部45、46の先端部角度は25°以上40°以下のウェッジ角度θ1bであり、上記第2-1孔型K2-1のウェッジ角度と同じ角度に設計されることが望ましい。
 突起部45、46の高さ(突出長さ)h2bは、上記第2-1孔型K2-1の突起部35、36の高さh2aより高く構成されており、h2b>h2aとなっている。これら上孔型ロール40と下孔型ロール41のロール隙において、上記第2-1孔型K2-1通材後の被圧延材Aが更に造形される。
 ここで、第2-1孔型K2-1に形成される突起部35、36の高さh2aより、第2-2孔型K2-2に形成される突起部45、46の高さh2bの方が高い。また、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)への侵入長さも同様に第2-2孔型K2-2の方が長くなる。第2-2孔型K2-2での突起部45、46の被圧延材Aへの侵入深さは、突起部45、46の高さh2bと同じである。即ち、第2-1孔型K2-1での突起部35、36の被圧延材Aへの侵入深さh2aと、第2-2孔型K2-2での突起部45、46の被圧延材Aへの侵入深さh2bはh2a<h2bとの関係になっている。
 また、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に対向する孔型上面40a、40b及び孔型底面41a、41bと、突起部45、46の傾斜面とのなす角度θfは、図4に示す4箇所ともに約90°(略直角)に構成されている。
 図4に示すように、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)へ押し当てられた時の突起部の侵入長さが長いことから、第2-2孔型K2-2においては、第2-1孔型K2-1において形成された割り込み38、39が更に深くなるように造形が行われ、割り込み48、49が形成される。この第2-2孔型K2-2は、「割り込み孔型」とも呼称される。
 なお、ここで形成される割り込み48、49の寸法に基づき粗圧延工程でのフランジ造形工程終了時のフランジ片幅が決定される。
 また、第2-2孔型K2-2での造形は多パスにより行われる。当該多パス造形においては、最終パスにて被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)と、それに対向する孔型上面40a、40b及び孔型底面41a、41bとが接触するような造形が行われる。これは、第2-2孔型K2-2での全てのパスにおいて被圧延材Aの上下端部と孔型内部とを非接触とすると、フランジ相当部(後述するフランジ部80)が左右非対称に造形されるといった形状不良が生じる恐れがあり、通材性の面で問題があるからである。
 図5は第3孔型K3の概略説明図である。第3孔型K3は、一対の水平ロールである上孔型ロール50と下孔型ロール51に刻設される。上孔型ロール50の周面(即ち、第3孔型K3の上面)には、孔型内部に向かって突出する突起部55が形成されている。更に、下孔型ロール51の周面(即ち、第3孔型K3の底面)には、孔型内部に向かって突出する突起部56が形成されている。これら突起部55、56はテーパー形状を有しており、その突出長さ等の寸法は、突起部55と突起部56とでそれぞれ等しく構成されている。
 上記突起部55、56の先端部角度θ2は、上記角度θ1bに比べ広角に構成される。突起部55、56の被圧延材Aへの侵入深さh3は、上記突起部45、46の侵入深さh2bよりも短くなっている(即ち、h3<h2b)。角度θ2は例えば70°以上110°以下が好ましい。
 また、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に対向する孔型上面50a、50b及び孔型底面51a、51bと、突起部55、56の傾斜面とのなす角度θfは、図5に示す4箇所ともに約90°(略直角)に構成されている。
 図5に示すように、第3孔型K3では、第2-2孔型K2-2通材後の被圧延材Aに対し、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)において第2-2孔型K2-2において形成された割り込み48、49が、突起部55、56が押し当てられることにより、割り込み58、59となる。即ち、第3孔型K3での造形における最終パスでは、割り込み58、59の最深部角度(以下、割り込み角度とも呼称する)がθ2となる。換言すると、第2-2孔型K2-2において割り込み48、49の形成と共に造形された分割部位(後述するフランジ部80に対応する部位)が外側に折り曲げられるような造形が行われる。この第3孔型K3は「折り曲げ孔型」とも呼称される。
 また、図5に示す第3孔型K3での造形は少なくとも1パス以上によって行われる。このうちの少なくとも1パス以上は、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)と孔型内部(第3孔型K3の上面及び底面)が接触した状態で行われる。この被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)と孔型内部が接触した状態においては、当該端部の軽圧下が行われることが好ましい。
 図6は第4孔型K4の概略説明図である。第4孔型K4は、一対の水平ロールである上孔型ロール60と下孔型ロール61に刻設される。上孔型ロール60の周面(即ち、第4孔型K4の上面)には、孔型内部に向かって突出する突起部65が形成されている。更に、下孔型ロール61の周面(即ち、第4孔型K4の底面)には、孔型内部に向かって突出する突起部66が形成されている。これら突起部65、66はテーパー形状を有しており、その突出長さ等の寸法は、突起部65と突起部66とでそれぞれ等しく構成されている。
 上記突起部65、66の先端部角度θ3は、上記角度θ2に比べ広角に構成される。突起部65、66の被圧延材Aへの侵入深さh4は、上記突起部55、56の侵入深さh3よりも短くなっている(即ち、h4<h3)。
 また、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に対向する孔型上面60a、60b及び孔型底面61a、61bと、突起部65、66の傾斜面とのなす角度θfは、上記第3孔型K3と同様に、図6に示す4箇所ともに約90°(略直角)に構成されている。
 第4孔型K4では、第3孔型K3通材後の被圧延材Aに対し、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)において第3孔型K3において形成された割り込み58、59が、突起部65、66が押し当てられることにより押し広げられ、割り込み68、69となる。即ち、第4孔型K4での造形における最終パスでは、割り込み68、69の最深部角度(以下、割り込み角度とも呼称する)がθ3となる。換言すると、第3孔型K3において割り込み58、59の形成と共に造形された分割部位(後述するフランジ部80に対応する部位)が更に外側に折り曲げられるような造形が行われる。この第4孔型K4は「折り曲げ孔型」とも呼称される。
 このようにして造形された被圧延材Aの上下端部の部位は、後のH形鋼製品のフランジに相当する部位であり、本明細書ではフランジ部80と呼称する。
 図6に示す第4孔型K4での造形は少なくとも1パス以上によって行われる。このうちの少なくとも1パス以上は、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)と孔型内部(第4孔型K4の上面及び底面)が接触した状態で行われる。この被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)と孔型内部が接触した状態においては、当該端部の軽圧下が行われることが好ましい。
 図7は第5孔型K5の概略説明図である。第5孔型K5は、一対の水平ロールである上孔型ロール85と下孔型ロール86から構成される。図7に示すように、第5孔型K5では、第4孔型K4までに造形された被圧延材Aが90°あるいは270°回転させられ、第4孔型K4までは被圧延材Aの上下端に位置していたフランジ部80が、圧延ピッチライン上に来るような配置となる。そして、第5孔型K5では、2か所のフランジ部80を繋ぐ接続部であるウェブ部82の圧下及びフランジ部80のフランジ先端部を圧下することでフランジ幅の寸法調整が行われる。このようにしていわゆるドッグボーン形状のH形粗形材(図1に示すH形粗形材13)が造形される。なお、この第5孔型K5はウェブ部82を圧下して減厚させることから、「ウェブ減厚孔型」あるいは「平造形孔型」とも呼称される。なお、この平造形孔型(第5孔型K5)における圧延造形は、1又は任意の複数パスで行われる。
 このように造形されたH形粗形材13に対し、既知の圧延機である中間ユニバーサル圧延機5-エッジャー圧延機9の2つの圧延機からなる圧延機列を用いて、複数パスのリバース圧延が加えられ、中間材14が造形される。そして中間材14は、仕上ユニバーサル圧延機8において製品形状に仕上圧延され、H形鋼製品16が製造される(図1参照)。
 上述したように、本実施の形態にかかる第1孔型K1~第4孔型K4を用いて被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に割り込みを入れ、それら割り込みによって左右に分かれた各部分を左右に折り曲げる加工を行い、フランジ部80を形成するといった造形が行われる。これにより、従来行われていたスラブ端面を常に圧下する粗圧延方法に比べ、フランジ幅を広幅化させてH形粗形材13を造形することが可能となり、その結果、フランジ幅の大きな最終製品(H形鋼)を製造することができる。
 ここで、本実施の形態に係るH形鋼の製造方法においては、上述した第1孔型K1~第4孔型K4によって造形された被圧延材Aのフランジ部80の形状が、従来の製造方法における平孔型造形前のフランジ部の形状に比べ、製品フランジの形状に近い形状であるといった特徴がある。これは、素材として用いる矩形断面の素材(スラブ)の端部形状を変えることなく、割り込みを入れて造形した分割部位(フランジ部80)を折り曲げる加工を行うといった造形技術を採用していることに起因する。
 このような特徴を有する圧延造形技術に関し、例えば300mm厚の素材スラブから高さ1200mm×幅500mmといった大型で且つフランジ厚の厚いH形鋼製品を製造する場合に、製造過程でのフランジ部80が従来に比べ厚い場合がある。本発明者らの試験によれば、そのような場合、第3孔型K3での折り曲げ造形時にフランジ部80の外側面にすり下げ疵の発生が確認され、更に、噛み込み性の悪化も確認されている。すり下げ疵は、第3孔型K3での折り曲げ造形時に、フランジ部80のメタルがロールの摩擦力によって圧下方向へ引き下げられることによって生じていると推定される。
 図8は、第3孔型K3における折り曲げ造形の第1パスでの仕上がり形状を示す解析図である。なお、図8では、説明のため分割部位(フランジ部80)の一部を拡大して図示し、また、実線で折り曲げ造形前のフランジ部形状を図示し、メッシュにて折り曲げ造形後のフランジ部形状を図示し、併せてロール形状も図示している。図8に示すように、折り曲げ造形時の第1パスでは、ロールがフランジ部80の外側面の一部のみに当接している。その結果、当接部分とそれ以外の部分との境界部(図8中の破線部)において上述したようにすり下げ疵が発生することが分かっている。
 このような事情に鑑み、本発明者らは、本実施の形態に係るH形鋼の製造方法において、折り曲げ造形時のすり下げ疵の発生を抑制し、噛み込み性の悪化も抑えることができる条件について更なる検討を行った。以下、本検討について図面等を参照して説明する。なお、上記「噛み込み性」とは、被圧延材Aが搬送系(例えばテーブルロール等)による搬送のみで各圧延機の入側から当該圧延機へ自立的に噛み込むかどうかを示す判断基準である。即ち、各圧延機の入側のテーブルロール駆動力のみで圧延が開始されるか否かの判断基準を示すものである。
 図8を参照して上述したように、例えば300mm厚の素材スラブから高さ1200mm×幅500mmといった大型で且つフランジ厚の厚いH形鋼製品を製造する場合に、フランジ部外側面にすり下げ疵が発生することが確認されている。このままの条件では、最終製品においても疵が残存してしまう恐れがあるため、これを回避し、且つ、噛み込み性の悪化も抑えることが可能な圧延造形技術が求められる。
 上述したように、折り曲げ造形時にフランジ部外側面のメタルがロールの摩擦力によって圧下方向へ引き下げられることによって、すり下げ疵が生じていると推定される。そこで本発明者らは、第3孔型K3で折り曲げ造形を行う直前段階において圧延造形を実施する第2-2孔型K2-2の孔型形状を好適な形状とすることで、すり下げ疵の発生を抑制し、更に寸法精度の悪化やフランジ厚の減少等が回避できるような技術を創案した。以下、本実施の形態に係る第2-2孔型K2-2の好適な孔型形状について説明する。
 図9は、改良後の突起部形状に関する概略説明図である。この図9は、本実施の形態で上述した第2-2孔型K2-2において、突起部45、46の形状に改良を施し、突起部45’、46’とした場合の第2-2孔型K2-2aの構成を示す説明図である。なお、図9には、上方の突起部45’周辺を拡大した拡大図も併せて示している。図9に示す第2-2孔型K2-2aに関し、図4を参照して上述した第2-2孔型K2-2(改良前)と同じ機能構成を有する構成要素については同一の符号を用いて図示し、その説明は省略する場合がある。
 図9に示すように、改良後の突起部45’、46’は、先端部角度(ウェッジ角度)がθ1bである先端部45a(46a)と、テーパー形状を有しウェッジ角度がθ1bよりも大きい角度であるθ4である根本部45b(46b)からなる。即ち、突起部45’、46’において当該突起部45’、46’の先端部45a(46a)のウェッジ角度(=θ1b)と、根本部45b(46b)のウェッジ角度(=θ4)を異なる角度とし、突起部の根本の傾斜が先端の傾斜に比べ緩傾斜となるような孔型形状となっている。
 ここで、改良後の突起部45’、46’全体の高さは突起部45、46の高さと同じくh2bである。上記先端部45a(46a)の高さをh、上記根本部45b(46b)の高さをh’とした場合、これらの高さh、h’はh2bの数値範囲内で以下に説明する接触幅比率L/Bが所定の値となるように設計可能である。また、角度θ1bは、図4を参照して説明した第2-2孔型K2-2と同じく25°以上40°以下であることが好ましい。また、θ4の値はこのθ1bより大きい値として任意に設計可能である。
 また、第2-2孔型K2-2aでの割り込み造形後に、第3孔型K3での折り曲げ造形を行うとの造形条件の関係上、θ4の値は、後段の折り曲げ孔型のウェッジ角度θ2以下の角度であることが必要であり、更には、θ2と同じ角度とすることが好ましい。θ4とθ2が同じ角度であることが好ましい理由は、第2の実施例において後述する。
 ここで、本発明者らは、第2-2孔型K2-2aの孔型形状に関し、当該第2-2孔型K2-2aでの割り込み造形で孔型充満が完了した被圧延材Aについて、充満時のフランジ接触幅B(折り曲げ造形前のフランジ片幅)に対する根本部幅L(根本部45bの幅長さ)の比率L/Bを規定した(図9参照)。当該接触幅比率L/Bを所定範囲内の値とすることで、すり下げ疵の発生を抑制し、寸法精度の悪化やフランジ厚の減少等を好適に回避することが可能となる。本実施の形態では、接触幅比率L/Bは0.20以上であることが好ましく、また、0.20以上0.24以下とすることが更に好ましい。この接触幅比率L/Bの数値範囲の根拠は後述する実施例において表1~4等を参照して説明する。
 以上、図9を参照して説明した改良後の突起部45’、46’に係る構成を有する割り込み孔型(第2-2孔型K2-2a)においては、突起部45’、46’をウェッジ角度の異なる先端部45a(46a)と根本部45b(46b)とで構成している。そのため、次工程の第3孔型K3での突起部55、56が被圧延材Aに対して当接する際の過程(即ち、折り曲げ造形)において、ロールとフランジ部外側面との間のロール圧下方向の相対すべり速度が減少する。従って、フランジ部外側面のメタルがロールの摩擦力によって圧下方向へ引き下げられるといった現象が抑制され、すり下げ疵の発生が抑制される。
 近年、建築構造物の大型化や海洋構造物への利用に伴い、従来に比べ大型のH形鋼製品の製造が求められている。即ち、フランジ幅が大きく、フランジ厚の厚いH形鋼製品が求められている。例えば300mm厚の素材スラブから高さ1200mm×幅500mmといった大型で且つフランジ厚の厚いH形鋼製品を製造する事が求められる。そのような場合、フランジ厚の減厚は好ましくない。
 本発明者らの検証によれば、割り込み圧延造形時に割り込み孔型のウェッジ角度θ1bを変えると、折り曲げ造形後のフランジ生成効率に変化があることが分かっている。図10はウェッジ角度θ1bを変えた場合のフランジ幅・フランジ厚の数値との関係を示すグラフである。この図10は、割り込み孔型のウェッジ角度θ1bを変えた場合の後段の工程(折り曲げ造形)におけるフランジ厚・フランジ幅の数値との関係をFEMによって解析した結果を示すグラフである。図10に示すように、ウェッジ角度θ1bが大きくなるにつれてフランジ幅及びフランジ厚は減ずることが分かっている。そのため、フランジ生成効率を担保するとの観点から、上記改良後の突起部45’、46’における根本部45b(46b)のウェッジ角度θ4には上限値があると推定される。
 図10を参照して説明したように、本実施の形態に係る技術での先端部45a(46a)の高さh、根本部45b(46b)の高さh’、当該根本部のウェッジ角度θ4には好適な数値範囲が存在する。本発明技術では、その好適な数値範囲を特定することも重要であり、具体的な数値範囲については、実施例において後述する。
 以上説明したように、本実施の形態に係るH形鋼の製造方法においては、改良後の突起部45’、46’に係る構成を有する割り込み孔型(第2-2孔型K2-2a)を用いることで、例えフランジ部80が従来に比べ厚い場合であっても、フランジ部80の外側面にすり下げ疵を発生させることなく圧延造形を行うことが可能となる。これにより、従来に比べフランジ厚の厚いH形鋼製品をフランジに疵の無い状態で効率的に製造する事が可能となる。
 以上、本発明の実施の形態の一例を説明したが、本発明は図示の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
 上記実施の形態において、第1孔型K1~第4孔型K4として図示・説明した孔型群を用いて被圧延材Aの造形を行い、その後、第5孔型K5を用いて平造形圧延を行う技術を説明した。しかしながら、粗圧延工程を実施する孔型数はこれに限られるものではない。即ち、上記実施の形態に示した孔型構成は一例であり、サイジングミル3や粗圧延機4に刻設される孔型の数は任意に変更可能であり、好適に粗圧延工程を実施することができる程度に適宜変更される。特に、いわゆる「割り込み造形」は、割り込み長さの異なる2種類の第2-1孔型K2-1及び第2-2孔型K2-2において行われるものとして説明した。しかしながら、割り込み孔型は1孔型でも良く、また、割り込み長さの異なる3種類以上の孔型によって構成されても良い。なお、割り込み孔型が複数種である場合には、本発明に係る突起部形状の改良技術は、最終の割り込み孔型に適用する。
 (本発明の変形例)
 上記実施の形態では、フランジ厚の厚いH形鋼製品を製造するに際し、折り曲げ造形前にフランジ部80の外側面に対し、先端部に比べ緩傾斜に構成される根本部を有する突起部(上記突起部45’、46’)を被圧延材に押し当てて割り込み造形を実施するものとしている。しかしながら、図9に示す改良後の突起部45’、46’に係る構成を有する割り込み孔型(第2-2孔型K2-2a)では、被圧延材Aの側面を孔型によって拘束するといった構成を採っていないために、フランジ部80の形状による特性等から、フランジ先端部の倒れ込みといった形状不良が懸念される。
 このような事情に鑑み、本発明者らは、突起部45’、46’に係る構成を有する割り込み孔型の孔型形状について更なる検討を行い、上述したような形状不良に関する問題点を解消することが可能な孔型形状を創案するに至った。以下では、本発明の変形例として、新たに創案された構成を有する第2-2孔型K2-2bについて図面を参照して説明する。
 図11は、本発明の変形例に係る第2-2孔型K2-2bの概略説明図である。この図11において、上記実施の形態で説明した第2-2孔型K2-2a(図9参照)と同一の機能構成を有する構成要素については同一の符号を付して図示し、その説明は省略する。図11に示すように、本変形例に係る第2-2孔型K2-2bの基本的な孔型構成は、第2-2孔型K2-2aとほぼ同様である。一方で、相違点として、孔型の左右に形成されている孔型側面40c及び41cが被圧延材Aを拘束するように、当該被圧延材Aに当接して構成される。即ち、上記実施の形態で説明した第2-2孔型K2-2aでは側壁を設けていない構成だったのに対し、本変形例に係る第2-2孔型K2-2bは側壁が設けられた構成(孔型設計)である。
 被圧延材Aにおける孔型側面40c、41cとの当接箇所は、第2-2孔型K2-2bに導入された直後の被圧延材Aの厚みにおいて最も厚みが大きい箇所とすることが望ましい。当該当接箇所は、通常、被圧延材Aのフランジ相当部(フランジ部80)の外側面の中央部近傍である。これは、第1孔型K1のウェッジ角度θ1aと、第2-2孔型K2-2bのウェッジ角度θ1bが同じ角度である場合に、被圧延材Aの外側面形状が垂直に近い形状となることに起因する。
 また、複数パスで行われる第2-2孔型K2-2bでの圧延造形時には、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)において、突起部45’、46’を除き、途中パスでは孔型と被圧延材Aは接触しておらず、これらのパスにおいて被圧延材Aの積極的な圧下は行われない。これは、圧下により被圧延材Aの長手方向への伸びが生じ、フランジ相当部(フランジ部80)の生成効率が低下してしまうからである。
 しかしながら、フランジ幅及びフランジ厚みの寸法精度向上の観点からは、最終パスまたは最終パスの前の数パスにおいて被圧延材Aの上下端部が全面的に接触するような造形パススケジュールに設定することが望ましい。即ち、被圧延材長手方向への伸びを極力抑えた条件下で形状を整える造形を行うことが望ましい。
 また、図11に示す孔型構成において、孔型側面40c、41cの形状は、被圧延材Aを左右から効率的に拘束するという観点からは、孔型ロール軸に対して垂直となる鉛直形状が好ましいが、ロール摩耗に伴うロールの修復を容易にするために、鉛直方向に対し例えば5~10%程度のテーパー角度を付けた形状とすることが望ましい。
 このように、図11に示す変形例に係る第2-2孔型K2-2bを用いることで、当該孔型における圧延造形時に、被圧延材Aのフランジ先端部の倒れ込みといった形状不良が抑制され、圧延造形時の噛み込み性の向上や、製品寸法精度の向上が実現される。
 なお、H形鋼を製造する際の素材としてはスラブを例示して説明したが、類似形状のその他素材についても本発明は当然適用可能である。
 (第1の実施例)
 本発明の第1の実施例として、上記実施の形態で説明した改良後の突起部45’、46’に係る構成を有する割り込み孔型(第2-2孔型K2-2a、図9参照)を用いた場合の折り曲げ造形後の被圧延材におけるすり下げ疵の発生の有無について検証を行った。なお、比較例として、改良前の孔型構成(第2-2孔型K2-2、図4参照)を用いた場合の折り曲げ造形後の被圧延材におけるすり下げ疵の発生の有無についての検証も併せて行った。
 表1は、2000×250mm断面または2000×300mm断面のスラブを素材として1000×500mmのH形鋼製品を製造する場合に、各孔型でフランジ増厚を行う際の孔型基本設計を示す表である。具体的には、第2-1孔型K2-1、第2-2孔型K2-2、第3孔型K3、第4孔型K4のそれぞれでスラブ上下端部に対しエッジング圧延を行う際の孔型設計を記載したものである。なお、表1における突起高さ(ウェッジ高さ)は、各孔型における孔型上下一方における突起部高さである。本実施例では、表1に記載の孔型基本設計のうち、第2-2孔型K2-2に対して上記実施の形態で説明した突起部の改良を施して検証を行った。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 本実施例では、表1に示す孔型設計において、比較例(従来法)を改良前の孔型構成(第2-2孔型K2-2、図4参照)を用いた場合とした。一方、実施例1(条件1)では改良後の突起部45’、46’に係る構成を有する割り込み孔型(第2-2孔型K2-2a、図9参照)において根本部のウェッジ角度(=θ4)を60°とした。また、実施例2(条件2)では改良後の突起部45’、46’に係る構成を有する割り込み孔型(第2-2孔型K2-2a、図9参照)において根本部のウェッジ角度(=θ4)を90°とした。
 以下の表2~表4は、比較例、実施例1、実施例2についての被圧延材のフランジ厚と疵発生の関係を示したものである。比較例における接触幅比率L/Bは0.00、実施例1における接触幅比率L/Bは0.20、実施例2における接触幅比率L/Bは0.24である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 表2に示すように、改良前の孔型構成(第2-2孔型K2-2、図4参照)を用いた場合に、250厚スラブを用いてフランジ厚を160mmまで造形した場合において疵(すり下げ疵)は発生しなかったが、フランジ厚を180mm以上まで造形した場合には疵の発生が確認された。
 表3に示すように、改良後の突起部45’、46’に係る構成を有する割り込み孔型(第2-2孔型K2-2a、図9参照)において根本部のウェッジ角度(=θ4)を60°とし、接触幅比率L/Bを0.20とした場合には、フランジ厚を180mmまで造形した場合において疵は発生しなかったが、フランジ厚を200mm以上まで造形した場合には疵の発生が確認された。
 表4に示すように、改良後の突起部45’、46’に係る構成を有する割り込み孔型(第2-2孔型K2-2a、図9参照)において根本部のウェッジ角度(=θ4)を90°とし、接触幅比率L/Bを0.24とした場合には、フランジ厚を160mm~210mmのいずれの厚みまで造形した場合であっても疵の発生は確認されなかった。
 表2~表4を参照すると、比較例(従来法)ではフランジ厚を160mm超とするような造形を行った場合には疵が発生してしまう。一方、実施例1(条件1)ではフランジ厚を180mmとするような造形でも疵の発生が抑えられた。更に、実施例2(条件2)ではフランジ厚を200mm、210mmとするような造形であっても疵の発生が抑えられた。即ち、本発明技術に係る突起部形状の改良を適用することで、よりフランジ厚の厚いH形鋼製品を疵の発生を抑えつつ製造する事が可能となることが分かる。
 例えば、いわゆる300厚スラブ(厚み290mm~310mmのスラブ)を素材とし、上記実施の形態で説明した本発明に係るH形鋼の製造方法によってH形鋼製品を圧延造形する場合には、フランジ厚は基本的にスラブ厚の半分(約150mm程度)となる。そして、フランジ厚がスラブ厚の半分となった状態からスラブ先端部の積極的なエッジング圧延を行うことで、フランジ厚の増厚を図り、例えばフランジ厚が約180mm以上の製品を製造するといったプロセス設計が図られる。このようなプロセス設計においては、フランジの増厚に従い、折り曲げ造形時の曲げ抵抗が増すため、ロールに接触する部分の被圧延材の圧力が上昇する。このため、変形が局所的になり、上述したようなロール圧下方向の相対すべり速度の減少と相俟って、すり下げ疵が発生しやすくなる。そこで、本発明者らは、上記実施の形態で説明した根本部を有する突起形状を創案し、ロールと被圧延材との接触面積を増加させることで圧力を低下させ、すり下げ疵の発生を抑制している。
 このような観点から、すり下げ疵の発生を抑制させるためには、ロールと被圧延材との接触面積を増加させることが望ましく、上記接触幅比率L/Bの値をある程度確保することが望ましいと考えられる。
 例えば上記表2~表4を参照して分かるように、フランジ厚を180mm以上に造形する場合には、上記接触幅比率L/Bの値は0.20以上とすることが望ましい。なお、表4に示すように、接触幅比率L/Bが0.24の場合にフランジ厚が200mmを超える範囲まですり下げ疵を発生させることなく圧延造形ができていることから、接触幅比率L/Bの好適な範囲を0.20~0.24としても良い。
 また、これら比較例、実施例1、実施例2に関し、すり下げ疵は被圧延材の表面をロールの摩擦力によって上下方向(圧下方向)から引き下げることによって生じると考えられる。そこで、本発明者らは、比較例、実施例1、実施例2の各条件についてロールバイト内でのロールと被圧延材との間の上下方向のすべり速度(ロールバイト内の最大速度)を整理しグラフ化した。図12は、各条件でのロールと被圧延材との間の上下方向すべり速度を示すグラフである。なお、上記「ロールバイト」とは、被圧延材とロールが接触している領域を指す。ここでのロールバイト内でのロールと被圧延材との間の上下方向のすべり速度は、圧延の定常状態のある時点において、被圧延材とロールが接触している領域におけるロールと被圧延材との速度の差が最大となる部位の速度差を示している。
 図12に示すように、実施例1(条件1)、実施例2(条件2)の両条件では、比較例(従来法)に比べすべり速度が減少している。また、実施例1に比べ実施例2の方がすべり速度が減少している。この結果から、本発明技術を適用することで被圧延材において局所的に変形量が大きくなる部分の折り曲げ造形に伴う変形を緩やかにし、すり下げ疵の抑制が実現されることが分かる。
 図13は、比較例、実施例1、実施例2の各条件でのFEM解析による変形シミュレーション結果を示す概略図であり、(a)は比較例、(b)は実施例1、(c)は実施例2を示している。なお、図13においては、実線で折り曲げ造形前及び折り曲げ造形後を示し、メッシュで折り曲げ造形の1パス目仕上がり形状を図示している。また、(b)、(c)には比較として従来法の形状も併せて図示している。ここで、(a)~(c)の各条件においてパススケジュール設計は共通とし、且つ、後段孔型(第3孔型K3)のロール形状は同一としている。
 図13に示すように、比較例に対し、実施例1、2では、同じパススケジュール、同じ後段孔型での折り曲げ造形であっても、当該折り曲げ造形時に孔型と被圧延材との接触幅が拡大していることが分かる。そのため、実施例1、2では変形変化の勾配が小さくなり、疵の発生が抑制される。
 以上の第1の実施例で説明したように、本発明技術によれば、折り曲げ造形の前段階である割り込み孔型において、突起部形状を、根本部を有する形状(上記実施の形態に係る第2-2孔型K2-2a参照)としている。これにより、被圧延材のフランジ部が従来に比べ厚い場合であっても、フランジ部の外側面にすり下げ疵を発生させることなく圧延造形を行うことが可能であることが検証された。
 (第2の実施例)
 本発明の第2の実施例として、上記実施の形態で説明した改良後の突起部45’、46’に係る構成を有する割り込み孔型(第2-2孔型K2-2a、図9参照)を用いた場合の造形において、最前段の折り曲げ孔型(第3孔型K3、図5参照)のウェッジ角度θ2と、根本部のウェッジ角度θ4を等しい角度とし、その角度範囲を60°~110°で変化させた場合の、折り曲げ造形後の被圧延材におけるすり下げ疵の発生の有無について検証を行った。
 以下の表5は、割り込み孔型のウェッジ角度θ1bと上記角度θ2、θ4を各条件にした場合の、被圧延材のフランジ厚と疵発生の関係を示したものである。表5に示すように、改良後の突起部45’、46’に係る構成を有する割り込み孔型(第2-2孔型K2-2a、図9参照)において根本部のウェッジ角度(=θ4)を最前段の折り曲げ孔型(第3孔型K3、図5参照)のウェッジ角度θ2と等しい角度とした場合には、フランジ厚を150mm~200mmの範囲で造形した場合において疵(すり下げ疵)は発生しなかった。一方で、フランジ厚を210mmとして造形した場合には一部の条件において疵の発生が確認された。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
 表5に示す第2の実施例の結果から、折り曲げ造形後のフランジ厚が150mm~200mmの範囲となるような造形条件においては、最前段の折り曲げ孔型のウェッジ角度θ2と、根本部のウェッジ角度θ4を等しい角度とすることで、割り込み孔型のウェッジ角度θ1bの値によらずフランジ部の外側面にすり下げ疵を発生させることなく圧延造形を行うことが可能であることが検証された。
 本発明は、例えば矩形断面であるスラブ等を素材としてH形鋼を製造する製造方法に適用できる。
  1…圧延設備
  2…加熱炉
  3…サイジングミル
  4…粗圧延機
  5…中間ユニバーサル圧延機
  8…仕上ユニバーサル圧延機
  9…エッジャー圧延機
  11…スラブ
  13…H形粗形材
  14…中間材
  16…H形鋼製品
  20…上孔型ロール(第1孔型)
  21…下孔型ロール(第1孔型)
  25、26…突起部(第1孔型)
  28、29…割り込み(第1孔型)
  30…上孔型ロール(第2-1孔型)
  31…下孔型ロール(第2-1孔型)
  35、36…突起部(第2-1孔型)
  38、39…割り込み(第2-1孔型)
  40…上孔型ロール(第2-2孔型)
  41…下孔型ロール(第2-2孔型)
  45、46…突起部(第2-2孔型)
  45a、46a…先端部
  45b、46b…根本部
  48、49…割り込み(第2-2孔型)
  50…上孔型ロール(第3孔型)
  51…下孔型ロール(第3孔型)
  55、56…突起部(第3孔型)
  58、59…割り込み(第3孔型)
  60…上孔型ロール(第4孔型)
  61…下孔型ロール(第4孔型)
  65、66…突起部(第4孔型)
  68、69…割り込み(第4孔型)
  80…フランジ部
  82…ウェブ部
  85…上孔型ロール(第5孔型)
  86…下孔型ロール(第5孔型)
  K1…第1孔型
  K2-1…第2-1孔型
  K2-2…第2-2孔型
  K3…第3孔型
  K4…第4孔型
  K5…第5孔型(平造形孔型)
  T…製造ライン
  A…被圧延材

Claims (6)

  1. 粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程を備えたH形鋼の製造方法であって、
    前記粗圧延工程を行う圧延機には、被圧延材を造形する複数の孔型が刻設され、
    当該複数の孔型は、
    被圧延材の幅方向に対し鉛直に割り込みを入れて被圧延材端部に分割部位を形成させる突起部が形成された1又は複数の割り込み孔型と、
    前記割り込みに当接し、前記割り込み孔型において形成された分割部位を順次折り曲げる突起部が形成された複数の折り曲げ孔型と、を含み、
    前記割り込み孔型のうち最終の割り込み孔型に形成された突起部は、所定の先端角度を有するテーパー形状の先端部と、当該先端部の根本に位置し当該先端部に比べ緩傾斜のテーパー形状を有する根本部と、から構成されることを特徴とする、H形鋼の製造方法。
  2. 前記根本部のテーパー角度は、60°以上であり、且つ、前記折り曲げ孔型のうち最前段の孔型に形成された突起部の先端角度以下であることを特徴とする、請求項1に記載のH形鋼の製造方法。
  3. 前記折り曲げ孔型のうち最前段の孔型において造形される被圧延材のフランジ厚は160mm超であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のH形鋼の製造方法。
  4. 前記折り曲げ孔型のうち最前段の孔型において造形される被圧延材のフランジ厚が180mm以上である場合に、
    前記割り込み孔型のうち最終の割り込み孔型におけるフランジ接触幅Bに対する前記根本部の幅Lの比率である接触幅比率L/Bが0.20以上となるように、前記先端部及び前記根本部が構成されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のH形鋼の製造方法。
  5. 前記割り込み孔型及び前記折り曲げ孔型での造形時には、少なくとも1パス以上の造形において被圧延材の端面と孔型周面とが接触した状態で圧下が行われることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のH形鋼の製造方法。
  6. 前記割り込み孔型には、被圧延材の左右側面に当接し、当該被圧延材を左右から拘束する孔型側面が設けられることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のH形鋼の製造方法。
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