WO2018056241A1 - 配管内移動装置 - Google Patents
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Abstract
屈曲部や分岐部のある配管の内部を自由に且つスムースに移動可能であって、移動機構の駆動モータに故障等の不具合が生じた場合にも、配管内に装置が詰まることがなく、その装置を配管から容易に取り出すことができるようにする。 2個の駆動車輪8A,8Bが直線状に配置された2組の車輪走行体2A,2Bと、供給される流体圧力に応じて膨張・収縮される可変バッグ3と、を備え、2組の車輪走行体2A,2Bを、可変バッグ3を挟むように配置してその可変バッグ3の外面に固定した。
Description
本発明は、屈曲部や分岐部のある配管の内部を自由に移動可能であって、配管内の点検、保守作業等に用いられる配管内移動装置に関する。
一般に、ガス管、上水道・下水道等の配管、化学プラントの配管等においては、配管を切断せずに、配管の内部を検査したり補修したりすることができる技術が強く求められている。これを実現するためには、配管の開口部から配管内に作業装置を挿入し、配管にある屈曲部や分岐部を必要により通過して、作業装置を所望の位置に搬送できる配管内移動装置が必要である。
従来のこの種の配管内移動装置としては、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載されているようなものがある。
特許文献1には、広範囲な管径に対応可能とすると共に走行安定性の向上を図り、配管内の点検、保守作業に用いられる配管内の走行台車に関するものが記載されている。また、特許文献2には、内径が大きく変化した配管や、湾曲した配管、エルボ状に直角に曲がった配管等の管路内であっても、スムースに移動させることが可能な管内移動装置に関するものが記載されている。
特許文献1には、広範囲な管径に対応可能とすると共に走行安定性の向上を図り、配管内の点検、保守作業に用いられる配管内の走行台車に関するものが記載されている。また、特許文献2には、内径が大きく変化した配管や、湾曲した配管、エルボ状に直角に曲がった配管等の管路内であっても、スムースに移動させることが可能な管内移動装置に関するものが記載されている。
特許文献1に記載された走行台車は、駆動モータを有する走行台車本体と、その走行台車本体に水平軸によって回動自在に支持されたそれぞれ一対の上部駆動アーム及び下部駆動アームと、その上部駆動アーム及び下部駆動アームの一端にそれぞれ装着された上下一対の駆動輪と、駆動モータの駆動力を上下一対の駆動輪に伝達する駆動伝達機構と、上部駆動アーム及び下部駆動アームの他端にそれぞれ装着された上下一対の第1従動輪と、走行台車本体に垂直軸によって回動自在に支持されて上部駆動アーム及び下部駆動アームに連動するそれぞれ一対の上部従動アーム及び下部従動アームと、その上部従動アーム及び下部従動アームの一端にそれぞれ装着された左右一対の第2の従動輪と、上下の駆動輪の間に着脱自在に装着された駆動シリンダと、走行台車本体の前部に上下に揺動自在に設けられた弧状のガイドアームと、そのガイドアームの長手方向に沿って移動自在に設けられた工具取付部とを具えた、ことを特徴としている。
また、特許文献2に記載された管内移動装置は、配管内を移動する管内移動装置であって、車輪を備えた車輪架台と、その車輪架台の上に支持された本体架台と、モータによって回転駆動される駆動輪と、本体架台に相対して配置されると共に、駆動輪が回転自在に配置された駆動架台と、本体架台と駆動架台との間に介在させて、本体架台と駆動架台との間隔を調整する調整機構と、を備えており、調整機構は、管内移動装置が配管内を走行する際に、配管の内径の大きさに合わせて本体架台と駆動架台との間隔を広げる方向に常に付勢して、車輪と駆動輪とを配管の内壁に押し当てる、ことを特徴としている。
しかしながら、特許文献1に記載された配管内の走行台車は、駆動シリンダを駆動して上部駆動アーム及び下部駆動アームを作動させることにより各駆動アームの一端に装着された上下の駆動輪を配管の内壁面に圧接させ、上下の駆動輪の回転力に対する内壁面からの反力によって配管内を走行する構成となっていた。そのため、配管内に走行台車がある状態において、何らかの理由で駆動シリンダに不具合が発生し、上下の駆動輪を配管の内壁面に圧接させた状態のまま駆動シリンダが動かなくなると、配管内に走行台車が詰まってしまい、その走行台車を配管外に取り出すことができなくなるという問題があった。
また、特許文献2に記載された管内移動装置においては、車輪を備えた車輪架台の上に支持された本体架台と、駆動輪が回転自在に配置された駆動架台との間に調整機構を介在させる構成となっており、その調整機構は、本体架台又は駆動架台の一方に基端部が固定されたシリンダと、本体架台又は駆動架台の他方に先端部が固定され且つシリンダによって進退するシリンダロッドと、を備えている。そのため、特許文献1に記載された配管内の走行台車の場合と同様に、何らかの理由でシリンダに不具合が発生し、車輪及び/又は駆動輪を配管の内壁面に圧接させた状態のままシリンダが動かなくなると、配管内に管内移動装置が詰まってしまい、その管内移動装置を配管外に取り出すことができなくなるという問題があった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、屈曲部や分岐部のある配管の内部を自由に且つスムースに移動可能な配管内移動装置であって、移動機構の駆動モータに故障等の不具合が生じた場合にも、配管内に装置が詰まることがなく、その装置を配管から容易に取り出すことができる配管内移動装置を提供することを目的としている。
本発明の配管内移動装置は、複数の駆動車輪が直線状に配置された2組の車輪走行体、又は、前後に配置された車輪間に転動可能に掛け渡された走行ベルトを有する2組のクローラ走行体と、供給される流体圧力に応じて膨張・収縮される可変バッグと、を備え、2組の車輪走行体又は2組のクローラ走行体を、可変バッグを挟むように配置してその可変バッグの外面に固定した、ことを特徴としている。
2組の車輪走行体又は2組のクローラ走行体を挟むように配置されると共に夫々の一端が一方の車輪走行体又はクローラ走行体に回動可能に連結され且つ他端が他方の車輪走行体又はクローラ走行体に回動可能に連結された一対の連結リンクを設ける構成にするとよい。更に、2組の車輪走行体又は2組のクローラ走行体間に、可変バッグを押圧するようにバネ力を作用させる複数のスプリングを掛け渡して設ける構成にすることが好ましい。
そして、2組の車輪走行体又は2組のクローラ走行体に、一方の車輪走行体又はクローラ走行体から他方の車輪走行体又はクローラ走行体に向けて突出する複数の支持片を夫々設け、その複数の支持片は、他方の車輪走行体又はクローラ走行体のその可変バッグへの固定部よりも配管径方向の外側へ突出する大きさにするとよい。更に、複数の支持片の先端部に、可変バッグの膨張時には配管の内側に接触することはないが、可変バッグの収縮時には配管の内面に接触してその配管の内面から駆動車輪又は走行ベルトを離反させる補助輪を夫々回転自在に設ける構成にするとよい。
複数の駆動車輪が直線状に配置された2組の車輪走行体、又は、前後に配置された車輪間に転動可能に掛け渡された走行ベルトを有する2組のクローラ走行体と、供給される流体圧力に応じて膨張・収縮される2個の可変バッグと、その2個の可変バッグが両側から挟むように配置されるセンター部材と、2組の車輪走行体又は2組のクローラ走行体の動作を、走行する配管の径方向へ直線状に動くように動作を拘束する動作拘束手段と、を設けた、ことを特徴としている。
動作拘束手段は、センター部材に固定された固定リンクと、その固定リンクを摺動可能に支持すると共に2組の車輪走行体又は2組のクローラ走行体に回動可能に支持された2組の摺動支持部材と、を有する構成にするとよい。
複数の駆動車輪が直線状に配置された3組以上の車輪走行体、又は、前後に配置された車輪間に転動可能に掛け渡された走行ベルトを有する3組以上のクローラ走行体と、供給される流体圧力に応じて膨張・収縮される可変バッグと、を備え、3組以上の車輪走行体又は3組以上のクローラ走行体を、可変バッグを囲むようにその可変バッグの外側に配置してその可変バッグに固定した、ことを特徴としている。
本発明の配管内移動装置によれば、屈曲部や分岐部のある配管の内部を自由に且つスムースに移動可能であると共に、移動機構の駆動モータに故障等の不具合が発生した場合においても、駆動車輪又は走行ベルトを配管内面に押し付ける力を解放して本装置が配管内に詰まることを防止し、本装置を配管内から容易に取り出すことができる配管内移動装置を提供することができる。
以下に、図1乃至図43を参照して、本発明の配管内移動装置の実施の例を説明する。
図1~図10は、本発明に係る配管内移動装置の第1実施例を説明するものである。
図1~図10は、本発明に係る配管内移動装置の第1実施例を説明するものである。
図1乃至図4等に示すように、本発明の第1実施例に係る配管内移動装置1は、2組の車輪走行体2A,2Bと、1個の可変バッグ3と、2個で一対をなす連結リンク4,4と、4個のスプリング5,5等を備えて構成されている。
2組の車輪走行体2A,2Bは、上下対称をなすように同一部品により同一構造として構成されている。各車輪走行体2A,2Bは、ベース部材7A又はベース部材7Bと、2個の駆動車輪8A又は8Bと、各駆動車輪8A,8Bをベース部材7A,7Bに回転自在に支持する2個の支持ブラケット9A又は9B等を有している。ベース部材7A,7Bは、長方形をなす板状の部材からなり、その一面であって幅方向の一側において長手方向に所定間隔あけて2個の支持ブラケット9A,9Bが夫々2個の固定ネジ11によりネジ止めされて固定されている。この2個の支持ブラケット9A,9Bを介して2個の駆動車輪8A,8Bが、配管内移動装置1の走行方向となるベース部材7A,7Bの平面方向へ直線状をなすように配置されている。支持ブラケット9A,9Bには、ベース部材7A,7Bの幅方向の他側に開口する嵌合穴12が設けられており、この嵌合穴12を介して駆動車輪8A,8Bが支持ブラケット9A,9Bに取り付けられている。
2個の駆動車輪8A,8Bは、同一形状及び同一構造を有する同一のものからなり、夫々固定筒13と駆動モータ14とベアリング15とストッパ16と外装回転体17とホルダ18等を備えて構成されている。固定筒13は、外周面が円形をなしていると共に、その軸心部分に四角形の角穴21を貫通させた筒状の部材からなっている。この固定筒13が、その軸心を水平方向に延在させた状態で支持ブラケット9A,9Bの嵌合穴12に嵌合されている。この固定筒13が、支持ブラケット9A,9Bに片持ち梁状に支持された状態で固定ネジ19により締め付け固定されて一体的に構成されている。この固定筒13の角穴21に、図5及び図6に示すように、駆動モータ14が嵌合されて一体的に保持されている。そして、固定筒13の先端部に装着されたストッパ16により固定筒13からの駆動モータ14の抜け出しが防止されている。
駆動モータ14は、固定筒13に固定保持される固定部22と、この固定部22に回転自在に支持された回転部23とを有している。回転部23の回転軸24は、固定部22の側面部とストッパ16の端面部を水平方向に貫通しており、この回転軸24の先端部に外装回転体17が回転方向へ一体となるように連結固定されている。この回転軸24に対する外装回転体17の連結手段としては、この実施例では、回転軸24の1箇所に平面部を設けると共に、この回転軸24の形状に対応した形状を有する穴を外装回転体17に設け、その穴に回転軸24を嵌合させることによって実現している。しかしながら、回転軸24に対する外装回転体17の連結手段としては、この実施例のものに限定されるものではなく、例えば、回転軸24にネジ部を設け、このネジ部に螺合されるナットによって外装回転体17を締め付け固定する構造としてもよく、その他周知の連結手段を用いることができることは勿論である。
外装回転体17は、球体の略半分をなす半球体の形状とされており、その端面側に設けた凹部25内にストッパ16が装着された固定筒13の突出側が挿入されている。外装回転体17の凹部25は、ストッパ16が挿入される小径部と、この小径部の開口側に連続した大径部とを有しており、この大径部にベアリング15の外輪が嵌合され、そのベアリング15の内輪が固定筒13に嵌合されている。ベアリング15は、固定筒13の外周面に設けたフランジ部によって内輪が位置決めされており、その内輪の移動がストッパ16により防止されている。ストッパ16は、4個の固定ネジ26によって固定筒13の端面部にネジ止めされていると共に、2個の固定ネジ27によって駆動モータ14の固定部22の端面部にもネジ止めされている。
外装回転体17の端面側である最大径部には、外装回転体17の回転力を配管の内面に伝達する接地面部17aが設けられている。更に、外装回転体17の端面側には、ベアリング15の外輪を押圧して位置決めするホルダ18が6個の固定ネジ28によってネジ止めされて固定されている。このホルダ18には、固定筒13の外周面に摺動接触してベアリング15側へゴミや水等が入り込むのを防止するシール材29が保持されている。
なお、駆動モータ14は、図示しないがリード線を介して外部に設置されたコントローラに接続されており、そのコントローラの操作により駆動車輪8A,8Bの駆動制御が実行される。また、同じく図示しないが、配管内移動装置1には、本装置1の故障等の緊急時において、本装置1を配管30の開口側に引き出すための牽引部材が連結されている。
このような構成を有する2個の駆動車輪8A,8Bが、走行方向の前後に所定の間隔をあけて配置されてベース部材7A,7Bに搭載されており、これにより2組の車輪走行体2A,2Bが構成されている。2組の車輪走行体2A,2Bは、一方を逆立ちさせて互いのベース部材7A,7Bを対向させることにより、同一方向へ突出させた駆動車輪8A又は8Bを180度回転変位させて互いに離反する方向へ突出させるように配置している。そして、第1車輪走行体2Aの第1ベース部材7Aと第2車輪走行体2Bの第2ベース部材7Bの間に可変バッグ3が介在されている。なお、ベース部材7A,7Bには、外装回転体17との接触を回避するための逃げ凹部31が設けられている。
可変バッグ3は、供給される流体圧力に応じて膨張又は収縮されるもので、膨張・収縮自在なゴム状弾性体によって筒状に形成されている。可変バッグ3の断面形状としては、例えば、円形、楕円形、長方形、正方形その他の形状を適用することができる。可変バッグ3の一端には、図示しない流体圧装置に接続されたパイプ32の一端が接続されている。この流体圧装置から供給される流体圧力に応じて、その膨張時には2組の車輪走行体2A,2Bを離間させ、その収縮時には2組の車輪走行体2A,2Bを接近させる構造となっている。可変バッグ3の材質としては、シリコンゴム、加硫ゴムその他各種の弾性材料を用いることができるが、これに限定されるものではなく、例えば、ビニールやゴムを塗布した布等のシート材料を用いることもできる。また、可変バッグ3の膨張及び収縮に利用される流体としては、一般的には空気であり、この場合の流体圧装置は空気圧装置となる。しかしながら、可変バッグ3の膨張・収縮に利用可能な流体として、例えば、窒素その他の気体を用いることができることは勿論のこと、水やオイルその他の液体を用いることができることは勿論である。
上下に配置された2組の車輪走行体2A,2Bには、図1、図3、図4及び図9に示すように、2本で一対をなす連結リンク4,4が掛け渡されている。2本の連結リンク4,4は、2組の車輪走行体2A,2Bを支持ベース7A,7Bの幅方向両側から挟むと共に、夫々の一端である上端部を上方に位置する第1車輪走行体2Aのベース部材7Aの長手方向の一側(走行方向の後方側)に臨ませ、かつ、夫々の他端である下端部を下方に位置する第2車輪走行体2Bのベース部材7Bの長手方向の他側(走行方向の前方側)に臨ませように配置されている。
更に、2本の連結リンク4,4の各上端部は、これを水平方向に貫通する取付ネジ33Aによって第1ベース部材7Aの両側面に回転自在に支持されている。そして、2本の連結リンク4,4の各下端部は、これを水平方向に貫通する取付ネジ33Bによって第2ベース部材7Bの両側面に回転自在に支持されている。2本の連結リンク4,4の各上端部を回転自在に支持する2個の取付ネジ33Aは同一軸心線上に配置されており、これにより、2個の取付ネジ33Aの軸心線を回転中心として第1車輪走行体2Aが回動可能とされている。同様に、2本の連結リンク4,4の各下端部を回転自在に支持する2個の取付ネジ33Bは同一軸心線上に配置されており、これにより、2個の取付ネジ33Bの軸心線を回転中心として第2車輪走行体2Bが回動可能とされている。
また、第1ベース部材7Aと第2ベース部材7Bの四隅には、両ベース部材7A,7Bを互いに引き付ける方向にバネ力を発生させる4個のスプリング5が掛け渡されている。2個のスプリング5の一端は、連結リンク4,4の下端部を第2支持ベース7Bに支持する取付ネジ33Bによって係合支持されており、その他端は、第1支持ベース7Aの走行方向の前側端部に取付ネジ34によって係合支持されている。また、残り2個のスプリング5の一端は、連結リンク4,4の上端部を第1支持ベース7Aに支持する取付ネジ33Aによって係合支持されており、その他端は、第2支持ベース7Bの走行方向の後側端部に取付ネジ34によって係合支持されている。
次に、配管30内に配管内移動装置1を挿入した状態において、図示しない空気圧装置からパイプ32を介して可変バッグ3内に圧縮空気を供給し、その内部圧力を所定圧力以上に上昇させ、可変バッグ3を膨張させる。これにより、図8に示すように、2組の車輪走行体2A,2Bが可変バッグ3の膨張により、互いに離反する半径方向外側へ押圧され、4個の駆動車輪8A,8Bが配管30の内面に圧接される。このとき、各組の車輪走行体2A,2Bにおいて、2個の駆動車輪8A,8Bの各接地面部17aは、配管30の内面に対して、走行方向に直線状に配置されて当接される。また、2組の車輪走行体2A,2B間において、直径方向に対向する駆動車輪8A,8Bの各接地面部17aは、配管30内面に対して、180度回転変位した位置に当接される。
この状態から、図示しないコントローラを操作して4個の駆動車輪8A,8Bの各駆動モータ14を駆動することにより、その駆動力が外装回転体17に伝達される。これにより、外装回転体17の接地面部17aと配管30の内面との間に生じる摩擦力により、外装回転体17の回転方向に応じて、配管内移動装置1が前方へ走行し、又は、後方へ走行する。
図9及び図10は、配管内移動装置1が配管30の曲線部分を通過している状態を説明する図である。この場合、配管内移動装置1の第1車輪走行体2Aと第2車輪走行体2Bが一対の連結リンク4,4によって回動可能に連結されているため、図示するような曲線形状を有する曲線部分であっても配管内移動装置1を容易に移動させることができる。一般に、曲線部分では、外側の曲率半径よりも内側の曲率半径の方が小さいため、4個の駆動車輪を単純に2個ずつ平行に配置した場合には、4個の駆動車輪を同時に配管30の内面に接触させることができず、特に、配管の内径と曲線部分の曲率半径が小さい場合には尚更である。
ところが、配管内移動装置1では、一対の連結リンク4,4によって2組の車輪走行体2A,2Bが回動可能に連結されているため、第1車輪走行体2Aは取付ネジ33Aを中心に回動可能であり、また、第2車輪走行体2Bは取付ネジ33Bを中心に回動可能である。しかも、2組の車輪走行体2A,2Bは可変バッグ3を介して姿勢変形可能に連結されているため、内径の比較的小さい配管30(例えば、内径が3インチ~6インチ)であって、曲率半径の小さい曲線部分においても、4個の駆動車輪8A,8Bの4個の外装回転体17を常に配管30の内面に接触させることができる。そのため、4個の駆動車輪8A,8Bの回転力によって配管内移動装置1を確実かつスムースに移動させることができる。
また、この実施例の配管内移動装置1によれば、例えば、配管30の内面の一部又は周方向に延びるスケールが発生したような場合にも、そのスケールを乗り越えて配管内を移動することができる。例えば、配管30内を走行している配管内移動装置1の第2車輪走行体2Bの前側駆動車輪8Bの前方にスケールが存在する場合、そのスケールに前側駆動車輪8Bが乗り上げると、そのスケールからの反力による押圧力が前側駆動車輪8Bから第1支持ブラケット9B及び第2ベース部材7Bを介して可変バッグ3の先端側に、図3において下方から上方へ向けて作用する。
これにより、可変バッグ3において、走行方向の前側部分が圧縮され、後側部分が膨張される。この可変バッグ3の弾性変形を経て、前側駆動車輪8Bがスケールを乗り越える。そして、前側駆動車輪8Bがスケールを乗り越えると、第2ベース部材7Bが可変バッグ3から離れる下方へ揺動する。その結果、可変バッグ3が当初の状態に復帰し、第2ベース部材7Bが第1ベース部材7Aと平行をなす当初の走行状態に戻される。このときのスケールを乗り越える動作は、第1車輪走行体2Aの前側駆動車輪8Aの場合も同様であり、また、第1車輪走行体2Aの後側駆動車輪8A及び第2車輪走行体2Bの後側駆動車輪8Bの場合も同様である。
また、配管内移動装置1が配管30の直線部分又は曲線部分にある状態において、例えば、駆動モータに故障が生じたような場合、従来の配管内移動装置では、車輪と配管内面との間に発生する摩擦力によって配管内移動装置を配管から取り出すことができなかった。これに対して、本実施例の配管内移動装置1によれば、上述したような事故が生じた場合にも、次のようにして、配管内移動装置1を配管30から容易に取り出すことが可能となる。
即ち、配管30の途中において、配管内移動装置1の駆動車輪8A,8Bのいずれか1個以上に故障が生じて動かなくなった場合には、空気圧装置による空気圧の供給を停止すると共に逆止め弁を開くなどして可変バッグ3の内部圧力を外気に開放する。このようにして、可変バッグ3内の圧力を抜くと、スプリング5の圧縮力も働いて可変バッグ3は収縮され、配管内移動装置1は図8に示すような状態となる。これにより、2組の車輪走行体2A,2Bのうち、少なくとも一方の車輪走行体2A(又は2B)の駆動車輪8A又は8Bの外装回転体17を配管30の内面から離反させることができる。
その結果、配管内移動装置1を配管30内にロックしている状態が解除され、配管内移動装置1を配管30内に止める保持力が軽減又は解除される。そこで、配管30の開口側から図示しない牽引部材を引っ張ることにより、配管30内に詰まっている配管内移動装置1を配管30の外に容易に引き出すことが可能となる。
なお、2組の車輪走行体2A,2Bにおける2個の駆動車輪8A又は8Bの間隔は、図9及び図10に示すように、隣り合う2個の外装回転体17が接触しない程度、若しくは近すぎて姿勢保持が困難にならない程度の距離に近づけて設定することが好ましい。2個の駆動車輪8A,8Bはベース部材7A,7Bに固定されているため、2個の駆動車輪8A,8A(又は8B,8B)間の隙間が狭いほど曲率半径の小さな曲線部分の通過が可能となるからである。更に、車輪走行体2A、2Bについて、各組ごとに2個の駆動車輪8A,8Bを設けた例について説明したが、各組ごとに3個以上の駆動車輪を設ける構成とすることもできることは勿論である。
また、この第1実施例に係る配管内移動装置1においては、2組の車輪走行体2A,2Bを設けた例について説明したが、これに代えて2組のクローラ走行体を用いる構成とすることもできる。2組のクローラ走行体としては、図示しないが、例えば次のように構成することができる。
即ち、2組の車輪走行体2A,2Bの2個の駆動車輪8A,8Bのうち一方の駆動モータのみを使用し、他方の駆動モータを廃止すると共に、夫々の外装回転体17に代えてプーリを取り付ける。そして、前後に配置されたプーリ間に無端状に連続された走行ベルトを掛け渡し、この走行ベルトを1個の駆動モータの駆動によって走行させる構成とする。このように構成することにより、2組のクローラ走行体を2組の車輪走行体2A,2Bと同様に用いて、配管内移動装置1を同様に走行動作させることができる。なお、配管内の段差、配管の継ぎ目の凹部、配管の関係が大小に変化する部分等を配管内移動装置1が通過する場合も同様である。
図11乃至図17は、本発明に係る配管内移動装置の第2実施例を説明するものである。
図11、図12及び図16に示すように、本発明の第2実施例に係る配管内移動装置40は、2組の車輪走行体41A,41Bと、1個の可変バッグ3と、4個で一対をなす支持片42A,42Bと、4個の補助輪43A,43B等を備えて構成されている。
図11、図12及び図16に示すように、本発明の第2実施例に係る配管内移動装置40は、2組の車輪走行体41A,41Bと、1個の可変バッグ3と、4個で一対をなす支持片42A,42Bと、4個の補助輪43A,43B等を備えて構成されている。
2組の車輪走行体41A,41Bは、上下対称をなすように同一部品により同一構造として構成されている。各車輪走行体41A,41Bは、ベース部材44A又はベース部材44Bと、2個の駆動車輪45A又は45Bと、各駆動車輪45A,45Bをベース部材44A,44Bに回転自在に支持する2個の支持ブラケット46A又は46B等を有している。
ベース部材44A,44Bは、長方形をなす板状の部材からなり、その一面であって幅方向の略中央部において長手方向に所定間隔あけて2個の支持ブラケット46A,46Bが周知の固定手段によって固定されている。支持ブラケット46A,46Bの固定手段としては、例えば、固定ネジによるネジ止め、溶接による溶着、接着剤による接合等の各種手段を用いることができる。支持ブラケット46A,46Bは、L字状に形成された部材からなり、その一片をベース部材44A,44Bの平面部に固定することにより、他片を垂直方向へ突出させている。この支持ブラケット46A,46Bの先部に駆動車輪45A,45Bが回転自在に支持されている。
駆動車輪45A,45Bは、図11等に示すように、その外観形状は前記第1実施例で示した駆動車輪8A,8Bと異なるが、その基本的構成である駆動モータ、外装回転体その他の構成・機能等については同様である。そのため、ここでは、駆動車輪45A,45Bの詳細な説明については省略する。また、この第2実施例においても、2組の車輪走行体41A,41Bに代えて、第1実施例で説明したような2組のクローラ走行体を用いることができることは勿論である。
4個の支持片42A,42Bは、L字状に形成された部材からなり、その一片をベース部材44A,44Bの平面部の四隅に固定することにより、他片を支持ブラケット46A,46Bの突出側と反対側に突出させている。支持片42A,42Bの固定手段としては、例えば、固定ネジによるネジ止め、溶接による溶着、接着剤による接合等の各種手段を用いることができる。4個の支持片42A,42Bの先端部には、枢軸47によって補助輪43A,43Bが夫々回転自在に支持されている。各車輪走行体41A,41Bにおいて、ベース部材44A,44Bの幅方向に対向するように設置された補助輪43A,43Bの回転中心は同一軸心線上に設置されている。
2組の車輪走行体41A,41Bは、図12に示すように、可変バッグ3を挟んで互いのベース部材44A,44Bを対向させるように配置し、夫々の支持片42A,42Bに支持されている補助輪43A,43Bで他方の車輪走行体41A,41Bの駆動車輪45A,45Bを両側から挟むように組み合わせる。これにより、2組の車輪走行体41A,41Bは、図11及び図16に示すような状態に組み合わされる。なお、可変バッグ3は、前記第1実施例のものと同様であるため、その説明は省略する。
このように組み合わされた2組の車輪走行体41A,41Bでは、各車輪走行体41A,41Bにおいて、一方の支持片42A,42Bは他方のベース部材44A,44Bの上方まで突出している。このように、一方の車輪走行体41A(又は41B)の4個の支持片42A(又は42B)で他方の車輪走行体41B(又は41A)のベース部材44B(又は44A)の動きを規制することにより、2組の車輪走行体41A,41Bが配管30の直径方向へのみ移動可能となるように構成している。
このような構成を有する配管内移動装置40は、図11、図13及び図15に示すように、所定以上の圧縮空気を供給して可変バッグ3を膨張させた状態では、2組の車輪走行体41A,41Bの各駆動車輪45A,45Bが配管30の内面に圧接される。このとき、2組の車輪走行体41A,41Bの4個の支持片42A,42Bに支持されている4個の補助輪43A,43Bは、配管30の内面に圧接されることなく、その内面との間に適当な隙間が保持されている。この状態で4個の駆動車輪45A,45Bを駆動することにより、駆動車輪45A,45Bの回転方向に応じて、配管内移動装置40を前進動作又は後退動作させることができる。
また、この実施例の配管内移動装置40によれば、例えば、配管30の内面の一部又は周方向に延びるスケールが発生したような場合にも、そのスケールを乗り越えて配管内を移動することができる。例えば、配管30内を走行している配管内移動装置40の第2車輪走行体41Bの前側駆動車輪45Bの前方にスケールが存在する場合、そのスケールに前側駆動車輪45Bが乗り上げると、そのスケールからの反力による押圧力が前側駆動車輪45Bから前側支持ブラケット46B及び第2ベース部材44Bを介して可変バッグ3の先端側に、図12において下方から上方へ向けて作用する。
これにより、可変バッグ3において、走行方向の前側部分が圧縮され、後側部分が膨張される。この可変バッグ3の弾性変形を経て、前側駆動車輪45Bがスケールを乗り越える。そして、前側駆動車輪45Bがスケールを乗り越えると、第2ベース部材44Bが可変バッグ3から離れる下方へ揺動する。その結果、可変バッグ3が当初の状態に復帰し、第2ベース部材44Bが第1ベース部材44Aと平行をなす当初の走行状態に戻される。このときのスケールを乗り越える動作は、第1車輪走行体41Aの前側駆動車輪45Aの場合も同様であり、また、第1車輪走行体41Aの後側駆動車輪45A及び第2車輪走行体41Bの後側駆動車輪45Bの場合も同様である。
また、配管内移動装置40が配管30の直線部分や曲線部分にある状態において、例えば、駆動モータに故障が生じたような場合においても、例えば、次のようにして、配管内移動装置40を配管30から容易に取り出すことが可能となる。
例えば、配管30の曲線部分の途中や分岐部分等において、配管内移動装置40の駆動車輪45A,45Bのいずれか1個以上に故障が生じて動かなくなった場合には、空気圧装置による空気圧の供給を停止すると共に逆止め弁を開くなどして可変バッグ3の内部圧力を外気に開放する。このようにして、可変バッグ3内の圧力を抜くと、その可変バッグ3は収縮され、配管内移動装置40は図17に示すような状態となる。これにより、2組の車輪走行体41A,41Bのうち、少なくとも一方の車輪走行体41A(又は41B)の1以上の駆動車輪45A,45Bを配管30の内面から離反させることができる。
その結果、配管内移動装置40が、配管30内にロックされている状態から解放され、配管内移動装置40を配管30内に止める保持力が軽減又は解放される。そこで、配管30の開口側から図示しない牽引部材を引っ張ることにより、配管30内に詰まっている配管内移動装置40を配管30の外に容易に引き出すことが可能となる。なお、配管内の段差、配管の継ぎ目の凹部、配管の関係が大小に変化する部分等を配管内移動装置40が通過する場合も同様である。
図18乃至図21は、本発明に係る配管内移動装置の第3実施例を説明するものである。
図18に示すように、本発明の第3実施例に係る配管内移動装置50は、2組の車輪走行体51A,51Bと、1個の可変バッグ3を備えて構成されている。
図18に示すように、本発明の第3実施例に係る配管内移動装置50は、2組の車輪走行体51A,51Bと、1個の可変バッグ3を備えて構成されている。
2組の車輪走行体51A,51Bは、図19~図21に示すように、その外観形状も前記第2実施例で示した2組の車輪走行体41A,41Bと同様であり、その基本的構成であるベース部材54A,54B、駆動車輪55A,55B及び支持ブラケット56A,56Bの構成・機能等についても同様である。そのため、ここでは、2組の車輪走行体51A,51Bの詳細な説明については省略する。なお、この第3実施例においても、2組の車輪走行体51A,51Bに代えて、第1実施例で説明したような2組のクローラ走行体を用いることができることは勿論である。
可変バッグ3は、前記第1実施例のものと同様であるため、その説明は省略する。この可変バッグ3の外周面であって180度回転変位した位置に、2組の車輪走行体51A,51Bが固定されている。可変バッグ3に対する2組の車輪走行体51A,51Bの固定手段としては、接着剤を用いて可変バッグ3の外面に車輪走行体51A,51Bを固着することが一般的であるが、例えば、両面テープを用いて固着するようにしてもよい。なお、この第3実施例の場合、可変バッグ3の両面に2組の車輪走行体51A,51Bが配置されるため、この可変バッグ3の長手方向と直交する方向の断面形状は、楕円形或いは長方形若しくは正方形とすることが好ましい。
このような構成を有する配管内移動装置50によっても、駆動車輪55A,55Bを動作させて配管内を迅速且つスムースに前進動作及び後退動作をさせることができる。
この実施例の配管内移動装置50によれば、例えば配管の内面の一部又は周方向に延在するスケールが発生したような場合にも、そのスケールを乗り越えて配管内を移動することができる。例えば、配管内を走行している配管内移動装置50の第2車輪走行体51Bの前側駆動車輪55Bの前方にスケールが存在する場合、そのスケールに前側駆動車輪55Bが乗り上げると、そのスケールからの反力による押圧力が前側駆動車輪55Bから前側支持ブラケット56B及び第2ベース部材54Bを介して可変バッグ3の先端側に、図19において下方から上方へ向けて作用する。
この実施例の配管内移動装置50によれば、例えば配管の内面の一部又は周方向に延在するスケールが発生したような場合にも、そのスケールを乗り越えて配管内を移動することができる。例えば、配管内を走行している配管内移動装置50の第2車輪走行体51Bの前側駆動車輪55Bの前方にスケールが存在する場合、そのスケールに前側駆動車輪55Bが乗り上げると、そのスケールからの反力による押圧力が前側駆動車輪55Bから前側支持ブラケット56B及び第2ベース部材54Bを介して可変バッグ3の先端側に、図19において下方から上方へ向けて作用する。
これにより、可変バッグ3において、走行方向の前側部分が圧縮され、後側部分が膨張される。この可変バッグ3の弾性変形を経て、前側駆動車輪55Bがスケールを乗り越える。そして、前側駆動車輪55Bがスケールを乗り越えると、第2ベース部材54Bが可変バッグ3から離れる下方へ揺動する。その結果、可変バッグ3が当初の状態に復帰し、第2ベース部材54Bが第1ベース部材54Aと平行をなす当初の走行状態に戻される。このときのスケールを乗り越える動作は、第1車輪走行体51Aの前側駆動車輪55Aの場合も同様であり、また、第1車輪走行体51Aの後側駆動車輪55A及び第2車輪走行体51Bの後側駆動車輪55Bの場合も同様である。
また、例えば、配管の直線部分や曲線部分等において、配管内移動装置50の駆動車輪55A,55Bのいずれか1個以上に故障が生じて動かなくなった場合には、空気圧装置による空気圧の供給を停止すると共に逆止め弁を開くなどして可変バッグ3の内部圧力を外気に開放する。このようにして可変バッグ3内の圧力を抜くと、その可変バッグ3は収縮されるため、2組の車輪走行体51A,51Bのうち、少なくとも一方の車輪走行体51A(又は51B)の1以上の駆動車輪55A,55Bを配管の内面から離反させることができる。
その結果、配管内移動装置50が、配管内にロックされている状態から解放され、配管内移動装置50を配管内に止める保持力が軽減又は解放される。そこで、配管の開口側から図示しない牽引部材を引っ張ることにより、配管内に詰まっている配管内移動装置50を配管の外に容易に引き出すことが可能となる。なお、配管内の段差、配管の継ぎ目の凹部、配管の関係が大小に変化する部分等を配管内移動装置50が通過する場合も同様である。
図22乃至図25は、本発明に係る配管内移動装置の第4実施例を説明するものである。
図22に示すように、本発明の第4実施例に係る配管内移動装置60は、第3実施例に係る配管内移動装置50のうち、2組の車輪走行体51A,51Bに代えて2組の車輪走行体61A,61Bを用いた点だけが異なるのみであり、その他の構造は同一である。そのため、同一の構成であるベース部材54A,54B及び支持ブラケット56A,56Bについては説明を省略する。
図22に示すように、本発明の第4実施例に係る配管内移動装置60は、第3実施例に係る配管内移動装置50のうち、2組の車輪走行体51A,51Bに代えて2組の車輪走行体61A,61Bを用いた点だけが異なるのみであり、その他の構造は同一である。そのため、同一の構成であるベース部材54A,54B及び支持ブラケット56A,56Bについては説明を省略する。
即ち、配管内移動装置60は、2組の車輪走行体61A,61Bと、1個の可変バッグ3を備えて構成されている。2組の車輪走行体61A,61Bの特徴は、図22に示すように、駆動車輪65A,65Bとしてオム二ホイールを用いた点である。オム二ホイールは、周知の技術であるため詳細な説明は省略するが、その概略を簡単に説明すると、次のようなものである。
オム二ホイールは、複数のフリーローラ(一般的には3個以上)を車軸の外周に配置し、回転軸方向に自由に移動できるようにした車輪で、全方向移動台車等に用いられている。一般的なオム二ホイールは、フリーローラを持つ車輪を2個重ね、互い違いに配置する構造となっている。
オム二ホイールは、複数のフリーローラ(一般的には3個以上)を車軸の外周に配置し、回転軸方向に自由に移動できるようにした車輪で、全方向移動台車等に用いられている。一般的なオム二ホイールは、フリーローラを持つ車輪を2個重ね、互い違いに配置する構造となっている。
通常の車輪を用いた図1等に示すような配管内移動装置1では、直管から曲管に入るとき、装置の姿勢によっては車輪に横滑りが生じてしまうことがあるが、本実施例のようなオム二ホイールを用いた駆動車輪65A,65Bを有する配管内移動装置60によれば、横滑り動作をはるかに滑らかに行うことができ、移動時のエネルギーロスを軽減することが可能となる。
このような構成を有する配管内移動装置60によっても、駆動車輪65A,65Bを動作させて配管内を迅速且つスムースに前進動作及び後退動作をさせることができる。更に、駆動車輪65A,65Bがスケールを乗り越える場合も同様であり、また、配管内の段差、配管の継ぎ目の凹部、配管の関係が大小に変化する部分等を配管内移動装置60が通過する場合も同様である。
また、例えば、配管の直線部分や曲線部分等において、配管内移動装置60の駆動車輪65A,65Bのいずれか1個以上に故障が生じて動かなくなった場合には、空気圧装置による空気圧の供給を停止すると共に逆止め弁を開くなどして可変バッグ3内の空気圧を外部に放出する。このようにして、内部圧力を抜いて可変バッグ3を収縮させることにより、2組の車輪走行体61A,61Bのうち、少なくとも一方の車輪走行体61A(又は61B)の1以上の駆動車輪65A,65Bを配管の内面から離反させることができる。
その結果、配管内移動装置60が、配管内にロックされている状態から解放され、配管内移動装置60を配管内に止める保持力が軽減又は解放される。そこで、配管の開口側から図示しない牽引部材を引っ張ることにより、配管内に詰まっている配管内移動装置60を配管の外に容易に引き出すことが可能となる。
図26乃至図30は、本発明に係る配管内移動装置の第5実施例を説明するものである。
図26及び図27に示すように、本発明の第5実施例に係る配管内移動装置70は、2組の車輪走行体71A,71Bと、2個の可変バッグ72A,72Bと、1個のセンター部材73と、2組の車輪走行体71A,71Bにおける配管の径方向に対する動作を拘束する動作拘束手段の第1実施例を示すリンク摺動支持機構77を備えて構成されている。
図26及び図27に示すように、本発明の第5実施例に係る配管内移動装置70は、2組の車輪走行体71A,71Bと、2個の可変バッグ72A,72Bと、1個のセンター部材73と、2組の車輪走行体71A,71Bにおける配管の径方向に対する動作を拘束する動作拘束手段の第1実施例を示すリンク摺動支持機構77を備えて構成されている。
2組の車輪走行体71A,71Bは、図26~図30に示すように、その外観形状も前記第2実施例で示した2組の車輪走行体41A,41Bと同様であり、その基本的構成であるベース部材74A,74B、駆動車輪75A,75B及び支持ブラケット76A,76Bの構成・機能等についても同様である。そのため、ここでは、2組の車輪走行体71A,71Bの詳細な説明については省略する。なお、この第5実施例においても、2組の車輪走行体71A,71Bに代えて、第1実施例で説明したような2組のクローラ走行体を用いることができることは勿論である。更に、オム二ホイールを用いて車輪走行体71A,71Bを形成する構成としてもよいことは勿論である。
2個の可変バッグ72A,72Bは、前記第1実施例で説明したものと同様であるため、その詳細な説明は省略する。2個の可変バッグ72A,72BにはY字状に形成された分岐パイプ78の分岐側が接続されており、その他端が図示しない空気圧装置に連通されている。この2個の可変バッグ72A,72Bの間にセンター部材73が介在されている。センター部材73は、ベース部材74A,74Bと同様の形状及び大きさを有する板状の部材によって形成されている。このセンター部材73を2個の可変バッグ72A,72Bで挟むことにより形成される構成体の両外側に2組の車輪走行体71A,71Bが配置されている。これら走行体組立体に関連してリンク摺動支持機構77が設けられている。
リンク摺動支持機構77は、走行体組立体の幅方向の両側に配置された2組の拘束部81、81からなり、両拘束部81,81は、同一部材の組み合わせによって同一構造に構成されている。各拘束部81は、断面形状が四角形をなす1本の真っ直ぐな棒体からなる固定リンク82と、この固定リンク82を摺動可能に支持する2個の摺動支持部材83と、2個のスプリング84を有しており、これらは左右対称をなすように配置されている。
固定リンク82は、センター部材73の幅方向の両側であって長手方向の中央部において、その長手方向と直交する方向に軸方向を延在させた状態で、その軸方向の中間部を固定ネジ85でネジ穴73aにネジ止めしてセンター部材73に固定している。これにより、固定リンク82は、センター部材73と一体的に姿勢変化を生じる。この固定リンク82の軸方向の両側に2個の摺動支持部材83が夫々摺動可能に係合されている。
摺動支持部材83は、固定リンク82が摺動可能に嵌り合う断面形状が凹状をなす摺動溝83aを有していると共に、この摺動溝83aが開口する面と反対側に突出する枢軸86が設けられている。この枢軸86に対応する軸受穴87が第1車輪走行体71Aのベース部材74A及び第2車輪走行体71Bのベース部材74Bに設けられている。軸受穴87は、ベース部材74A,74Bの幅方向両側の面であって、長手方向の中央部に開口されている。これらベース部材74A,74Bの軸受穴87に枢軸86を挿入することにより、各ベース部材74A,74Bに2個ずつ摺動支持部材83が回動可能に取り付けられている。
このように設置された固定リンク82の両側に2個のスプリング84が設置されている。2個のスプリング84は、固定リンク82との間に所定の間隔をあけて互いに平行をなすように配置されている。各スプリング84の一端は取付ネジ88Aによって第1ベース部材74Aのネジ穴89に螺合して固定されていると共に、その他端は取付ネジ88Bによって第2ベース部材74Bのネジ穴89に螺合して固定されている。各スプリング84は引っ張り状態で装着されており、そのバネ力の作用により、常に、2組の車輪走行体71A,71Bで2個の可変バッグ72A,72Bを圧縮するように保持されている。
このような構成を有する配管内移動装置70によれば、リンク摺動支持機構77を設けたことにより、2組の車輪走行体71A,71Bにおける配管径方向への移動を所定方向に規制することができる。これにより、配管内移動装置70を配管内に走行させる場合には、180度回転変位した位置に保持されている2組の駆動車輪75A,75Bを常に配管内面の180度回転変位した位置(最大内径部)に接触させることができるため、配管内を確実かつスムースに走行させることができる。
また、この実施例の配管内移動装置70では、2個の可変バッグ72A,72Bを用いる構成としたため、可変バッグ72A,72B全体の収縮及び膨張時における幅の差を大きく取ることができる。これにより、配管の内径が小さい小径配管から内径の大きな大径配管まで広い寸法範囲の配管に対応できる装置を提供できるという効果がある。例えば、可変バッグを1個用いる場合、配管の内径が大きくなると、一方の駆動車輪が配管の内面に接触しても、他方の駆動車輪が配管内面の反対側の面に届かない場合があるが、可変バッグを2個用いることにより、2組の車輪走行体71A,71Bをそのまま用いて、両側の駆動車輪を配管内面に同時に当接させることが可能となる。
なお、可変バッグ72A,72Bについて、本実施例では、断面形状を楕円形とした例について説明したが、これに限定されるものではなく、長方形若しくは正方形であってもよく、更には、楕円形を2つ接続させたような∞形状、或いは、楕円形を3つ以上連続させるような形状としてもよい。更に、本実施例の配管内移動装置70によれば、2組の車輪走行体71A,71Bの配管径方向への移動がリンク摺動支持機構77によって一定方向に規制されているため、可変バッグ72A,72Bの断面形状はこれらの形状に限定されるものではなく、例えば台形、菱形、星形その他任意の形状のものを使用することができる。
また、この実施例の配管内移動装置70によれば、例えば、配管の内面の一部又は周方向に延在するスケールが発生したような場合にも、そのスケールを乗り越えて配管内を移動することができる。例えば、配管内を走行している配管内移動装置70の第2車輪走行体71Bの前側駆動車輪75Bの前方にスケールが存在する場合、そのスケールに前側駆動車輪75Bが乗り上げると、そのスケールからの反力による押圧力が前側駆動車輪75Bから前側支持ブラケット76B及び第2ベース部材74Bを介して第2可変バッグ72Bの先端側に、図28において下方から上方へ向けて作用する。
このとき、前側駆動車輪75Bが搭載されている第2ベース部材74Bは、枢軸86を有する摺動支持部材83によってリンク摺動支持機構77の固定リンク82に回動可能に支持されている。同様に、前側駆動車輪75Aが搭載されている第1ベース部材74Aは、枢軸86を有する摺動支持部材83によってリンク摺動支持機構77の固定リンク82に回動可能に支持されている。そして、固定リンク82が固定ネジ85でセンター部材73に固定されており、そのセンター部材73の長手方向と直交する方向に延在されている固定リンク82の長手方向の両側に摺動支持部材83が係合支持されている。
その結果、図28において、第2ベース部材74Bが枢軸86を中心として反時計方向に回動される。これにより、第2可変バッグ72Bにおいて、走行方向の前側部分が圧縮され、後側部分が膨張される。第1可変バッグ72Aの前側部分は、センター部材73を介して、第2可変バッグ72Bの前側部分からの圧力を受ける。これにより、第1可変バッグ72Aにおいて、走行方向の前側部分が圧縮され、後側部分が膨張される。
この第1可変バッグ72A及び第2可変バッグ72Bの弾性変形を経て、前側駆動車輪75Bがスケールを乗り越える。そして、前側駆動車輪75Bがスケールを乗り越えると、第2ベース部材74Bが第2可変バッグ72Bから離れる下方へ揺動し、センター部材73が第1可変バッグ72Aから離れる下方へ揺動する。
この第1可変バッグ72A及び第2可変バッグ72Bの弾性変形を経て、前側駆動車輪75Bがスケールを乗り越える。そして、前側駆動車輪75Bがスケールを乗り越えると、第2ベース部材74Bが第2可変バッグ72Bから離れる下方へ揺動し、センター部材73が第1可変バッグ72Aから離れる下方へ揺動する。
これにより、第1可変バッグ72A及び第2可変バッグ72Bが当初の状態に復帰し、センター部材73及び第2ベース部材74Bが第1ベース部材74Aと平行をなす当初の走行状態に戻される。このときのスケールを乗り越える動作は、第1車輪走行体71Aの前側駆動車輪75Aの場合も同様であり、また、第1車輪走行体71Aの後側駆動車輪75A及び第2車輪走行体71Bの後側駆動車輪75Bの場合も同様である。
また、例えば、配管の直線部分や曲線部分等において、配管内移動装置70の駆動車輪75A,75Bのいずれか1個以上に故障が生じて動かなくなった場合には、空気圧装置による空気圧の供給を停止すると共に逆止め弁を開くなどして可変バッグ72A,72B内の空気圧を外部に放出する。このようにして、図28に示す可変バッグ72A,72Bの膨張状態から内部圧力を抜いて図30に示す可変バッグ72A,72Bの収縮状態に変化させることにより、配管内移動装置70のリンク摺動支持機構77における移動規制方向の高さ(長さ)を小さくすることができる。これにより、2組の車輪走行体71A,71Bのうち、少なくとも一方の車輪走行体71A(又は71B)の1以上の駆動車輪75A,75Bを配管の内面から離反させることができる。
その結果、配管内移動装置70が、配管内にロックされている状態から解放され、配管内移動装置70を配管内に止める保持力が軽減又は解放される。そこで、配管の開口側から図示しない牽引部材を引っ張ることにより、配管内に詰まっている配管内移動装置70を配管の外に容易に引き出すことが可能となる。なお、配管内の段差、配管の継ぎ目の凹部、配管の関係が大小に変化する部分等を配管内移動装置60が通過する場合も同様である。
図31乃至図34は、本発明に係る配管内移動装置の第6実施例を説明するものである。
図31~図34に示すように、本発明の第6実施例に係る配管内移動装置90は、2組の車輪走行体71A,71Bと、2個の可変バッグ72A,72Bと、1個のセンター部材73と、2組の車輪走行体71A,71Bにおける配管の径方向に対する動作を拘束する動作拘束手段の第2実施例を示すパンタグラフ機構91を備えて構成されている。
図31~図34に示すように、本発明の第6実施例に係る配管内移動装置90は、2組の車輪走行体71A,71Bと、2個の可変バッグ72A,72Bと、1個のセンター部材73と、2組の車輪走行体71A,71Bにおける配管の径方向に対する動作を拘束する動作拘束手段の第2実施例を示すパンタグラフ機構91を備えて構成されている。
2組の車輪走行体71A,71B及び2個の可変バッグ72A,72Bは、図31~図34に示すように、その外観形状も前記第5実施例で示したものと同様であり、その基本的構成であるベース部材74A,74B、駆動車輪75A,75B及び支持ブラケット76A,76Bの構成・機能等についても同様である。そのため、ここでは、2組の車輪走行体71A,71B、2個の可変バッグ72A,72B及びセンター部材73の詳細な説明については省略する。なお、この第6実施例においても、2組の車輪走行体71A,71Bに代えて、第1実施例で説明したような2組のクローラ走行体を用いることができることは勿論である。
センター部材73は、図32等に示すように、その外観形状は前記第5実施例で示したセンター部材73と同様であるが、両部材が異なる点は、センター部材73の幅方向の両側面に長溝96と取付穴97Cを設けた点である。取付穴97Cは、連動部92A,92Bを設置するための中心位置となる部分であり、この取付穴97Cに螺合される第4連結ピン95Dを中心として各連動部92A,92Bを動作させることができる。
パンタグラフ機構91は、走行体組立体の幅方向の両側に配置された2組の連動部92,92からなり、両連動部92,92は、同一部材の組み合わせによって同一構造に構成されている。各連動部92は、2本の長リンク93A,93Bと、2本の短リンク94A,94Bを有する4本のリンク部材の組み合わせからなり、長リンク93A,93Bは短リンク94A,94Bの略2倍の長さに設定されている。
4本のリンク93A,93B,94A,94Bは連結ピンによって互いに回動自在に連結されている。即ち、2本の長リンク93A,93Bの一端は第1連結ピン95Aにより連結されており、その第1連結ピン95Aは、センター部材73の側面に設けた長溝96に摺動可能に係合されている。2本の長リンク93A,93Bのうち、第1長リンク93Aの他端は、第1ベース部材74Aの側面に設けた取付穴97Aに嵌合される第2連結ピン95Bによって第1ベース部材74Aに回動可能に支持されている。そして、第2長リンク93Bの他端は、第2ベース部材74Bの側面に設けた取付穴97Bに嵌合される第3連結ピン95Cによって第2ベース部材74Bに回動可能に支持されている。
2本の短リンク94A,94Bの一端は第4連結ピン95Dにより回動可能に連結されており、その第4連結ピン95Dは、センター部材73の側面に設けた取付穴97Cに嵌合されている。2本の短リンク94A,94Bのうち、第1短リンク94Aの他端は、第5連結ピン95Eによって第1長リンク93Aの長手方向の中間部に回動可能に連結されている。そして、第2短リンク94Bの他端は、第5連結ピン95Fにより第2長リンク93Bの長手方向の中間部に回動可能に連結されている。
第2連結ピン95Bの取付位置と第3連結ピン95Cの取付位置と第4連結ピン95Dの取付位置は同一線上に位置するように設定されている。そして、これら3つの連結ピン95B,95C,95Dの取付位置を連結する直線に対して、第4連結ピン95Dと長溝96を結ぶ直線が直交するように構成されている。このような構成を有するパンタグラフ機構91によれば、2個の可変バッグ72A,72Bの内部圧力の高低に応じて、2組の車輪走行体71A,71Bを平行移動させて、2枚のベース部材74A,74B間の間隔を広狭変化させることができる。
このような構成を有するパンタグラフ機構91を備えた配管内移動装置90によれば、パンタグラフ機構91を設けたことにより、2組の車輪走行体71A,71Bにおける配管径方向への移動を所定方向に規制することができる。これにより、配管内移動装置90を配管内に走行させる場合には、180度回転変位した位置に保持されている2組の駆動車輪75A,75Bを常に配管内面の180度回転変位した位置(最大内径部)に接触させることができるため、配管内を確実かつスムースに走行させることができる。
即ち、パンタグラフ機構91の動作の中心となっている2本の短リンク94A,94Bの一端が重ね合わされて連結ピン95Dでセンター部材73の側面部の中央に回動可能に支持されていると共に、それら短リンク94A,94Bの他端が連結ピン95E,95Fで2本の長リンク93A,93Bの中央部に夫々回動可能に連結されている。更に、2本の長リンク93A,93Bの一端は互いに重ね合わされて連結ピン95Aでセンター部材73に設けた長溝96に摺動可能に係合されている。そして、1本の長リンク93Aの他端は連結ピン95Bによって第1ベース部材74Aに回動可能に支持され、他の1本の長リンク93Bの他端が連結ピン95Cによって第2ベース部材74Bに回動可能に支持されている。
これにより、第1連結ピン95Aの位置によってパンタグラフ機構91が開閉動作し、第1連結ピン95Aが第4連結ピン95Dから離れる方向へ移動すると、第2連結ピン95B及び第3連結ピン95Cが第4連結ピン95Dに近づく方向へ移動する。その結果、センター部材73に対する第1ベース部材74A及び第2ベース部材74Bの間隔が狭められる。これに対して、第1連結ピン95Aが第4連結ピン95Dに近づく方向へ移動すると、第2連結ピン95B及び第3連結ピン95Cが第4連結ピン95Dから離れる方向へ移動する。その結果、センター部材73に対する第1ベース部材74A及び第2ベース部材74Bの間隔が広くなる。
この実施例の配管内移動装置90によれば、例えば配管の内面の一部又は周方向に延在するスケールが発生したような場合にも、そのスケールを乗り越えて配管内を移動することができる。例えば、配管内を走行している配管内移動装置90の第2車輪走行体71Bの前側駆動車輪75Bの前方にスケールが存在する場合、そのスケールに前側駆動車輪75Bが乗り上げると、そのスケールからの反力による押圧力が前側駆動車輪75Bから前側支持ブラケット76B及び第2ベース部材74Bを介して第2可変バッグ72Bの先端側に、図33において下方から上方へ向けて作用する。
これにより、図33において、第2ベース部材74Bの走行方向の前側が第2可変バッグ72Bの走行方向の前側を押圧する。そして、第2可変バッグ72Bにおいて、走行方向の前側部分が圧縮され、後側部分が膨張される。第1可変バッグ72Aの前側部分は、センター部材73を介して、第2可変バッグ72Bの前側部分からの圧力を受ける。これにより、第1可変バッグ72Aにおいて、走行方向の前側部分が圧縮され、後側部分が膨張される。
この第1可変バッグ72A及び第2可変バッグ72Bの弾性変形を経て、前側駆動車輪75Bがスケールを乗り越える。そして、前側駆動車輪75Bがスケールを乗り越えると、第2ベース部材74Bが第2可変バッグ72Bから離れる下方へ揺動し、センター部材73が第1可変バッグ72Aから離れる下方へ揺動する。これにより、第1可変バッグ72A及び第2可変バッグ72Bが当初の状態に復帰し、センター部材73及び第2ベース部材74Bが第1ベース部材74Aと平行をなす当初の走行状態に戻される。このときのスケールを乗り越える動作は、第1車輪走行体71Aの前側駆動車輪75Aの場合も同様であり、また、第1車輪走行体71Aの後側駆動車輪71A及び第2車輪走行体71Bの後側駆動車輪75Bの場合も同様である。
また、例えば、配管の直線部分や曲線部分等において、配管内移動装置90の駆動車輪75A,75Bのいずれか1個以上に故障が生じて動かなくなった場合には、空気圧装置による空気圧の供給を停止すると共に逆止め弁を開くなどして可変バッグ72A,72B内の空気圧を外部に放出する。このようにして、図33に示す可変バッグ72A,72Bの膨張状態から内部圧力を抜いて図34に示す可変バッグ72A,72Bの収縮状態に変化させることにより、配管内移動装置90のパンタグラフ機構91における移動規制方向の高さ(長さ)を小さくすることができる。これにより、2組の車輪走行体71A,71Bのうち、少なくとも一方の車輪走行体71A(又は71B)の1以上の駆動車輪75A,75Bを配管の内面から離反させることができる。
その結果、配管内移動装置90が、配管内にロックされている状態から解放され、配管内移動装置90を配管内に止める保持力が軽減又は解放される。そこで、配管の開口側から図示しない牽引部材を引っ張ることにより、配管内に詰まっている配管内移動装置90を配管の外に容易に引き出すことが可能となる。
また、この実施例の配管内移動装置90では、2個の可変バッグ72A,72Bを用いる構成としたため、内径の大きな配管にも容易に対応できる装置を提供できるという効果がある。即ち、可変バッグを1個用いる場合、配管の内径が大きくなると、一方の駆動車輪が配管の内面に接触しても、他方の駆動車輪が配管内面の反対側の面に届かない場合があるが、可変バッグを2個用いることにより、2組の車輪走行体71A,71Bをそのまま用いて、両側の駆動車輪を配管内面に同時に当接させることが可能となる。
また、この実施例の配管内移動装置90では、2個の可変バッグ72A,72Bを用いる構成としたため、内径の大きな配管にも容易に対応できる装置を提供できるという効果がある。即ち、可変バッグを1個用いる場合、配管の内径が大きくなると、一方の駆動車輪が配管の内面に接触しても、他方の駆動車輪が配管内面の反対側の面に届かない場合があるが、可変バッグを2個用いることにより、2組の車輪走行体71A,71Bをそのまま用いて、両側の駆動車輪を配管内面に同時に当接させることが可能となる。
なお、可変バッグ72A,72Bの長手方向と直交する方向の断面形状は楕円形或いは長方形若しくは正方形が好ましいが、これらの断面形状に限定されるものではなく、例えば台形、菱形、星形その他の形状のものを使用することができる。
また、配管内の段差、配管の継ぎ目の凹部、配管の関係が大小に変化する部分等を配管内移動装置60が通過する場合も同様である。
また、配管内の段差、配管の継ぎ目の凹部、配管の関係が大小に変化する部分等を配管内移動装置60が通過する場合も同様である。
図35乃至図38は、本発明に係る配管内移動装置の第7実施例を説明するものである。
図35~図38に示すように、本発明の第7実施例に係る配管内移動装置100は、2組の車輪走行体71A,71Bと、2個の可変バッグ72A,72Bと、1個のセンター部材73と、2組の車輪走行体71A,71Bにおける配管の径方向に対する動作を拘束する動作拘束手段の第3実施例を示すクランクリンク機構101を備えて構成されている。
図35~図38に示すように、本発明の第7実施例に係る配管内移動装置100は、2組の車輪走行体71A,71Bと、2個の可変バッグ72A,72Bと、1個のセンター部材73と、2組の車輪走行体71A,71Bにおける配管の径方向に対する動作を拘束する動作拘束手段の第3実施例を示すクランクリンク機構101を備えて構成されている。
2組の車輪走行体71A,71B、2個の可変バッグ72A,72B及びセンター部材73は、図35~図38に示すように、その外観形状も前記第5実施例で示したものと同様であり、その基本的構成であるベース部材74A,74B、駆動車輪75A,75B及び支持ブラケット76A,76Bの構成・機能等についても同様である。そのため、ここでは、2組の車輪走行体71A,71B、2個の可変バッグ72A,72B及びセンター部材73の詳細な説明については省略する。なお、この第7実施例においても、2組の車輪走行体71A,71Bに代えて、第1実施例で説明したような2組のクローラ走行体を用いることができることは勿論である。
クランクリンク機構101は、走行体組立体の幅方向の両側に配置された2組の連動部102,102からなり、両連動部102,102は、同一部材の組み合わせによって同一構造に構成されている。各連動部102は、センター部材73と第1ベース部材74Aとの間に設けられた第1リンク部103Aと、センター部材73と第2ベース部材74Bとの間に設けられた第2リンク部103Bによって構成されている。
各リンク部103A,103Bは、2本の交差リンク105A,105B及び1本の回動リンク106A,106Bを有する3本のリンク部材と、2本の交差リンク105A,105Bを揺動可能に支持する4個の支持ブラケット104A,104Bの組み合わせによって構成されている。4個の支持ブラケット104A,104Bは、センター部材73の長手方向の一側であって、幅方向の両側において、夫々の平面から2個ずつ垂直に立ち上げ又は立ち下げるように配設されている。各支持ブラケット104A,104Bのセンター部材73に対する固定手段としては、固定ネジによるネジ止め、溶接による固着、或いは、接着剤による接合等各種の手段を採用することができる。
2本の交差リンク105A,105Bは、所定の間隔をあけて支持ブラケット104A,104Bに対して取付ネジ107A,107Bにより回動可能に支持されている。更に、2本の交差リンク105A,105Bは、長手方向の中途部において互いに交差させると共に、一方の交差リンク105A(又は105B)の先端に回動リンク106A,106Bの一端が取付ネジ108Aにより回動可能に連結されている。そして、他方の交差リンク105A,105Bの先端が回動リンク106A,106Bの他端に取付ネジ108Aにより回動可能に連結されている。回動リンク106A,106Bの長手方向の中間部には回動ネジ110A,110Bが貫通されており、この回動ネジ110A,110Bがベース部材74A,74Bの側面に設けたネジ穴111に螺合されている。
これにより、2組の連動部102の各第1リンク部103Aが、第1車輪走行体71Aとセンター部材73との間に姿勢変更可能に掛け渡されている。そして、2組の連動部102の各第2リンク部103Bが、第2車輪走行体71Bとセンター部材73との間に姿勢変更可能に掛け渡されている。
このような構成を有するクランクリンク機構101を備えた配管内移動装置100によれば、クランクリンク機構101を設けたことにより、2組の車輪走行体71A,71Bにおける配管径方向への移動を所定方向に規制することができる。これにより、配管内移動装置100を配管内に走行させる場合には、180度回転変位した位置に保持されている2組の駆動車輪75A,75Bを常に配管内面の180度回転変位した位置(最大内径部)に接触させることができるため、配管内を確実かつスムースに走行させることができる。なお、可変バッグ72A,72Bの長手方向と直交する方向の断面形状は楕円形或いは長方形若しくは正方形が好ましいが、これらの断面形状に限定されるものではなく、例えば台形、菱形、星形その他の形状のものを使用することができることは勿論である。
また、この実施例の配管内移動装置100によれば、例えば配管の内面の一部又は周方向に延在するスケールが発生したような場合にも、そのスケールを乗り越えて配管内を移動することができる。例えば、配管内を走行している配管内移動装置100の第2車輪走行体71Bの前側駆動車輪75Bの前方にスケールが存在している場合、そのスケールに前側駆動車輪75Bが乗り上げると、そのスケールからの反力による押圧力が前側車輪75Bから前側支持ブラケット76B及び第2ベース部材74Bを介して第2可変バッグ72Bの先端側に、図37において下方から上方へ向けて作用する。
これにより、第2可変バッグ72Bにおいて、走行方向の前側部分が圧縮され、後側部分が膨張される。第1可変バッグ72Aの前側部分は、センター部材73を介して、第2可変バッグ72Bの前側部分からの圧力を受ける。これにより、第1可変バッグ72Aにおいて、走行方向の前側部分が圧縮され、後側部分が膨張される。この第1可変バッグ72A及び第2可変バッグ72Bの弾性変形を経て、前側駆動車輪75Bがスケールを乗り越える。
そして、前側駆動車輪75Bがスケールを乗り越えると、第2ベース部材74Bの走行方向前側部分が第2可変バッグ72Bの先端側から離れる下方へ揺動し、センター部材73が第1可変バッグ72Aから離れる下方へ揺動する。
これにより、第1可変バッグ72A及び第2可変バッグ72Bが当初の状態に復帰し、センター部材73及び第2ベース部材74Bが第1ベース部材74Aと平行をなす当初の走行状態に戻される。このときのスケールを乗り越える動作は、第1車輪走行体71Aの前側駆動車輪75Aの場合も同様であり、また、第1車輪走行体71Aの後側駆動車輪75A及び第2車輪走行体71Bの後側駆動車輪75Bの場合も同様である。
これにより、第1可変バッグ72A及び第2可変バッグ72Bが当初の状態に復帰し、センター部材73及び第2ベース部材74Bが第1ベース部材74Aと平行をなす当初の走行状態に戻される。このときのスケールを乗り越える動作は、第1車輪走行体71Aの前側駆動車輪75Aの場合も同様であり、また、第1車輪走行体71Aの後側駆動車輪75A及び第2車輪走行体71Bの後側駆動車輪75Bの場合も同様である。
また、例えば、配管の直線部分や曲線部分等において、配管内移動装置100の駆動車輪75A,75Bのいずれか1個以上に故障が生じて動かなくなった場合には、空気圧装置による空気圧の供給を停止すると共に逆止め弁を開くなどして可変バッグ72A,72B内の空気圧を外部に放出する。このようにして、図37に示す可変バッグ72A,72Bの膨張状態から内部圧力を抜いて図38に示す可変バッグ72A,72Bの収縮状態に変化させることにより、配管内移動装置100のクランクリンク機構101における移動規制方向の高さ(長さ)を小さくすることができる。これにより、2組の車輪走行体71A,71Bのうち、少なくとも一方の車輪走行体71A(又は71B)の1以上の駆動車輪75A,75Bを配管の内面から離反させることができる。
その結果、配管内移動装置100が、配管内にロックされている状態から解放され、配管内移動装置100を配管内に止める保持力が軽減又は解放される。そこで、配管の開口側から図示しない牽引部材を引っ張ることにより、配管内に詰まっている配管内移動装置100を配管の外に容易に引き出すことが可能となる。
また、この実施例の配管内移動装置100では、2個の可変バッグ72A,72Bを用いる構成としたため、内径の大きな配管にも容易に対応できる装置を提供できるという効果がある。即ち、可変バッグを1個用いる場合、配管の内径が大きくなると、一方の駆動車輪が配管の内面に接触しても、他方の駆動車輪が配管内面の反対側の面に届かない場合があるが、可変バッグを2個用いることにより、2組の車輪走行体71A,71Bをそのまま用いて、両側の駆動車輪を配管内面に同時に当接させることが可能となる。
なお、配管内の段差、配管の継ぎ目の凹部、配管の関係が大小に変化する部分等を配管内移動装置60が通過する場合も同様である。
また、この実施例の配管内移動装置100では、2個の可変バッグ72A,72Bを用いる構成としたため、内径の大きな配管にも容易に対応できる装置を提供できるという効果がある。即ち、可変バッグを1個用いる場合、配管の内径が大きくなると、一方の駆動車輪が配管の内面に接触しても、他方の駆動車輪が配管内面の反対側の面に届かない場合があるが、可変バッグを2個用いることにより、2組の車輪走行体71A,71Bをそのまま用いて、両側の駆動車輪を配管内面に同時に当接させることが可能となる。
なお、配管内の段差、配管の継ぎ目の凹部、配管の関係が大小に変化する部分等を配管内移動装置60が通過する場合も同様である。
図39乃至図43は、本発明に係る配管内移動装置の第8実施例を説明するものである。
図39及び図40に示すように、本発明の第8実施例に係る配管内移動装置120は、3組の車輪走行体121A,121B,121Cと、1個の可変バッグ3を備えて構成されている。
図39及び図40に示すように、本発明の第8実施例に係る配管内移動装置120は、3組の車輪走行体121A,121B,121Cと、1個の可変バッグ3を備えて構成されている。
3組の車輪走行体121A,121B,121Cは、図39~図43に示すように、その外観形状も前記第3実施例で示した2組の車輪走行体51A,51Bと同様であり、その基本的構成であるベース部材54A,54B、駆動車輪55A,55B及び支持ブラケット56A,56Bの構成・機能等についても同様である。そのため、ここでは、3組の車輪走行体121A,121B,121Cの詳細な説明については省略する。なお、この第8実施例においても、3組の車輪走行体121A,121B,121Cに代えて、第1実施例で説明したような2組のクローラ走行体を用いることができることは勿論である。
可変バッグ3は、前記第3実施例で示した可変バッグ3のものと同様であるため、その説明は省略する。この可変バッグ3の外周面であって120度回転変位した位置に、3組の車輪走行体121A,121B,121Cが等角度間隔を隔てて固定されている。可変バッグ3に対する3組の車輪走行体121A,121B,121Cの固定手段としては、接着剤を用いて可変バッグ3の外面に車輪走行体121A,121B,121Cを固着することが一般的であるが、例えば、両面テープを用いて固着するようにしてもよい。なお、この第8実施例の場合、可変バッグ3の外周面に3組の車輪走行体121A,121B,121Cが配置されるため、この可変バッグ3の長手方向と直交する方向の断面形状は、円形或いは三角形とすることが好ましい。
このような構成を有する配管内移動装置120によっても、駆動モータ14を動作させて配管内を迅速且つスムースに前進動作及び後退動作をさせることができる。
また、例えば、配管の直線部分や曲線部分等において、配管内移動装置120の3組の車輪走行体121A,121B,121Cにおける駆動車輪55A,55B,55Cのいずれか1個以上に故障が生じて動かなくなった場合には、空気圧装置による空気圧の供給を停止すると共に逆止め弁を開くなどして可変バッグ3内の空気圧を外部に放出する。このようにして、内部圧力を抜いて可変バッグ3を収縮させることにより、3組の車輪走行体121A,121B,121Cのうち、少なくとも1個の車輪走行体121A~121Cの1以上の駆動車輪55A,55B,55Cが配管の内面から離反する。
また、例えば、配管の直線部分や曲線部分等において、配管内移動装置120の3組の車輪走行体121A,121B,121Cにおける駆動車輪55A,55B,55Cのいずれか1個以上に故障が生じて動かなくなった場合には、空気圧装置による空気圧の供給を停止すると共に逆止め弁を開くなどして可変バッグ3内の空気圧を外部に放出する。このようにして、内部圧力を抜いて可変バッグ3を収縮させることにより、3組の車輪走行体121A,121B,121Cのうち、少なくとも1個の車輪走行体121A~121Cの1以上の駆動車輪55A,55B,55Cが配管の内面から離反する。
その結果、配管内移動装置120が、配管内にロックされている状態から解放され、配管内移動装置120を配管内に止める保持力が軽減又は解放される。そこで、配管の開口側から図示しない牽引部材を引っ張ることにより、配管内に詰まっている配管内移動装置120を配管の外に容易に引き出すことが可能となる。
また、配管の内面にスケールが存在する場合にも、配管内移動装置120は前記実施例と同様にしてそのスケールを通過することができる。
なお、配管内の段差、配管の継ぎ目の凹部、配管の関係が大小に変化する部分等を配管内移動装置60が通過する場合も同様である。
また、配管の内面にスケールが存在する場合にも、配管内移動装置120は前記実施例と同様にしてそのスケールを通過することができる。
なお、配管内の段差、配管の継ぎ目の凹部、配管の関係が大小に変化する部分等を配管内移動装置60が通過する場合も同様である。
また、配管内移動装置120における車輪走行体の数は4組以上を用いる構成としてもよいことは勿論である。この場合、隣り合う車輪走行体は等間隔に設置することが好ましいが、不等間隔であってもよい。
更に、この第8実施例においても、3組の車輪走行体121A,121B,121Cに代えて、第1実施例で説明したような3組のクローラ走行体を用いることができ、また、オム二ホイールを用いて車輪走行体121A,121B,121Cを形成する構成としてもよいことは勿論である。
更に、この第8実施例においても、3組の車輪走行体121A,121B,121Cに代えて、第1実施例で説明したような3組のクローラ走行体を用いることができ、また、オム二ホイールを用いて車輪走行体121A,121B,121Cを形成する構成としてもよいことは勿論である。
以上説明したが、本発明は上記第1~第8実施例に限定されるものではなく、均等の範囲内で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更が可能であることは、当業者によって容易に理解されよう。
1,40,50,60,70,90,100,120…配管内移動装置、 2A,2B,41A,41B,51A,51B,61A,61B、71A,71B,121A,121B121C…車輪走行体、 3,72A,72B…可変バッグ、 4…連結リンク、 5…スプリング、 7A,7B,44A,44B,54A,54B,74A,74B…ベース部材、 8A,8B,45A,45B,55A,55B,55C,65A,65B,75A,75B…駆動車輪、 9A,9B,46A,46B,56A,56B,56C,76A,76B,104A,104B…支持ブラケット、 13…固定筒、 14…駆動モータ、 17…外装回転体、 18…ホルダ、 30…配管、 32…パイプ、 42A,42B…支持片、 43A,43B…補助輪、 47…枢軸、 73,98…センター部材、 78…分岐パイプ、 81A,81B…拘束部、 82…固定リンク、 83…摺動支持部材、 84…スプリング、 86…枢軸、 91…パンタグラフ機構(動作拘束手段)、 92A,92B…連動部、 93A,93B…長リンク、 94A,94B…短リンク、 95A,95B,95C,95D,95E,95F…連動部、 96…長溝、 101…クランクリンク機構(動作拘束手段)、 102A,102B…連動部、 103A,103B…リンク部、 105A,105B…交差リンク、 106A,106B…回動リンク、 110A,110B…回動ネジ
Claims (8)
- 複数の駆動車輪が直線状に配置された2組の車輪走行体、又は、前後に配置された車輪間に転動可能に掛け渡された走行ベルトを有する2組のクローラ走行体と、
供給される流体圧力に応じて膨張・収縮される可変バッグと、を備え、
前記2組の車輪走行体又は前記2組のクローラ走行体を、前記可変バッグを挟むように配置して当該可変バッグの外面に固定した
ことを特徴とする配管内移動装置。 - 前記2組の車輪走行体又は前記2組のクローラ走行体を挟むように配置されると共に夫々の一端が一方の車輪走行体又はクローラ走行体に回動可能に連結され且つ他端が他方の車輪走行体又はクローラ走行体に回動可能に連結された一対の連結リンクを設けた
ことを特徴とする請求項1記載の配管内移動装置。 - 前記2組の車輪走行体又は前記2組のクローラ走行体間に、前記可変バッグを押圧するようにバネ力を作用させる複数のスプリングを掛け渡して設けた
ことを特徴とする請求項2記載の配管内移動装置。 - 前記2組の車輪走行体又は前記2組のクローラ走行体に、一方の車輪走行体又はクローラ走行体から他方の車輪走行体又はクローラ走行体に向けて突出する複数の支持片を夫々設け、
前記複数の支持片は、前記他方の車輪走行体又はクローラ走行体の当該可変バッグへの固定部よりも配管径方向の外側へ突出する大きさとした
ことを特徴とする請求項1記載の配管内移動装置。 - 前記複数の支持片の先端部に、前記可変バッグの膨張時には配管の内側に接触することはないが、前記可変バッグの収縮時には配管の内面に接触して当該配管の内面から前記駆動車輪又は前記走行ベルトを離反させる補助輪を夫々回転自在に設けた
ことを特徴とする請求項4記載の配管内移動装置。 - 複数の駆動車輪が直線状に配置された2組の車輪走行体、又は、前後に配置された車輪間に転動可能に掛け渡された走行ベルトを有する2組のクローラ走行体と、
供給される流体圧力に応じて膨張・収縮される2個の可変バッグと、
前記2個の可変バッグが両側から挟むように配置されるセンター部材と、
前記2組の車輪走行体又は前記2組のクローラ走行体の動作を、走行する配管の径方向へ直線状に動くように動作を拘束する動作拘束手段と、を設けた
ことを特徴とする配管内移動装置。 - 前記動作拘束手段は、前記センター部材に固定された固定リンクと、前記固定リンクを摺動可能に支持すると共に前記2組の車輪走行体又は前記2組のクローラ走行体に回動可能に支持された2組の摺動支持部材と、を有する
ことを特徴とする請求項6記載の配管内移動装置。 - 複数の駆動車輪が直線状に配置された3組以上の車輪走行体、又は、前後に配置された車輪間に転動可能に掛け渡された走行ベルトを有する3組以上のクローラ走行体と、
供給される流体圧力に応じて膨張・収縮される可変バッグと、を備え、
前記3組以上の車輪走行体又は前記3組以上のクローラ走行体を、前記可変バッグを囲むように当該可変バッグの外側に配置して当該可変バッグに固定した
ことを特徴とする配管内移動装置。
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