WO2018037756A1 - レーザアニール装置、結晶化膜付き基板の検査方法、及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

レーザアニール装置、結晶化膜付き基板の検査方法、及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

本実施形態にかかるレーザアニール装置(1)は、基板(100)上のアモルファスシリコン膜(101a)を結晶化してポリシリコン膜(101b)を形成するためのレーザ光(L1)を出射するレーザ光源(11)と、レーザ光(L1)を集光してシリコン膜(101)に照射するプロジェクションレンズ(13)と、プローブ光(L2)を出射するプローブ光源(21)と、シリコン膜(101)を透過したプローブ光(L3)を検出する光検出器(25)と、光検出器(25)から出力される検出信号の検出値の標準偏差を求め、標準偏差に基づいてシリコン膜(101)の結晶状態を判定する処理装置(26)と、を備えたものである。

Description

レーザアニール装置、結晶化膜付き基板の検査方法、及び半導体装置の製造方法
 本発明はレーザアニール装置、結晶化膜付き基板の検査方法、及び半導体装置の製造方法に関する。
 特許文献1には、多結晶シリコン薄膜を形成するためのレーザアニール装置が開示されている。特許文献1のレーザアニール装置では、多結晶シリコン薄膜の結晶状態を評価するため、多結晶シリコン薄膜に評価用の光を照射している。そして、多結晶シリコン薄膜を透過した照射光を検出している。照射光の透過強度と、同じ光源からの光で多結晶シリコン薄膜を透過させない参照光の光強度との比率に基づいて、結晶状態が評価されている。
特許2916452号公報
 しかしながら、特許文献1のレーザアニール装置では、適切に結晶状態を評価できないおそれがある。
 その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
 一実施の形態によれば、結晶化膜付き基板の検査方法は、(C)前記結晶化膜を透過したプローブ光を光検出器で検出するステップと、(D)前記結晶化膜に対する前記プローブ光の照射位置を変えていき、前記光検出器からの検出信号の検出値を複数取得するステップと、(E)複数の前記検出値の標準偏差に基づいて、前記結晶化膜の結晶状態を判定するステップと、を備えている。
 一実施の形態によれば、半導体装置の製造方法は、(b)非晶質膜を結晶化して結晶化膜を形成するよう、前記非晶質膜にレーザ光を照射するステップと、(d)前記結晶化膜を透過したプローブ光を光検出器で検出するステップと、(e)前記結晶化膜に対する前記プローブ光の照射位置を変えていき、前記光検出器からの検出信号の検出値を複数取得するステップと、(f)複数の前記検出値の標準偏差に基づいて、前記結晶化膜の結晶状態を判定するステップと、を備えている。
 一実施の形態によれば、レーザアニール装置は、基板上の非晶質膜を結晶化して結晶化膜を形成するためのレーザ光を出射するレーザ光源と、プローブ光を出射するプローブ光源と、前記結晶化膜を透過した前記プローブ光を検出する光検出器と、前記光検出器から出力される検出信号の検出値の標準偏差を求め、前記標準偏差に基づいて前記結晶化膜の結晶状態を判定する処理部と、を備えている。
 一実施の形態によれば、レーザアニール装置は、前記基板を搬送するステージと、前記ステージの外側において前記基板に照射されるプローブ光を出射するプローブ光源と、搬送ロボットが前記ステージから前記基板を取り出している間に、前記結晶化膜を透過した前記プローブ光を検出する光検出器と、を備えている。
 前記一実施の形態によれば、適切に結晶化膜の結晶状態を評価することができる。
本実施形態にかかるレーザアニール装置の光学系を示す図である。 レーザアニール装置における、基板に入射するレーザ光及びプローブ光を説明するための斜視図である。 基板に入射するレーザ光及びプローブ光を説明するための図である。 基板に入射するプローブ光を示す図である。 実施形態にかかる検査方法を示すフローチャートである。 条件出し基板での検出値を示すグラフである。 条件出し基板での検出値の平均値と標準偏差を示すグラフである。 3つの基板の撮像画像と標準偏差を示す図である。 本実施形態にかかるELA装置を用いたポリシリコン膜の形成方法を示すフローチャートである。 本実施形態にかかるELA装置を含む装置レイアウトを示す図である。 比較例にかかるELA装置を用いたポリシリコン膜の形成方法を示すフローチャートである。 比較例にかかるELA装置を含む装置レイアウトを示す図である。 実施の形態2にかかるELA装置の構成を模式的に示す平面図である。 実施の形態2にかかるELA装置の構成を模式的に示す側面図である。 レーザ光とプローブ光とを基板の同じ側から入射する構成を示す図である。 有機ELディスプレイの構成を簡略化して示す断面図である。 本実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本実施の形態にかかる検査方法において、レーザ光の最適なエネルギー密度を決定する方法を示すフローチャートである。 図25に示すフローにおいて、基板の領域を説明するための図である。 実施の形態3にかかるELA装置の構成を示す側面図である。 実施の形態3にかかるELA装置の構成を示す平面図である。 Z位置に応じたプローブ光のサイズを示す図である。 ELA装置におけるプローブ光の光学系の一例を示す図である。 ELA装置におけるプローブ光の光学系の一例を示す図である。 ELA装置におけるプローブ光の光学系の一例を示す図である。 プローブ光の測定結果を示すグラフである。
 実施の形態1.
 本実施の形態にかかるレーザアニール装置は、例えば、低温ポリシリコン(LTPS:Low Temperature Poly-Silicon)膜を形成するエキシマレーザアニール(ELA:Excimer laser Anneal)装置である。以下、図面を参照して本実施の形態にかかるレーザアニール装置、半導体装置の検査方法、及び製造方法について説明する。
(ELA装置の光学系)
 図1を用いて、本実施の形態にかかるELA装置1の構成について説明する。図1は、ELA装置1の光学系を模式的に示す図である。ELA装置1は、レーザ光L1を基板100上に形成されたシリコン膜101に照射する。これにより、非晶質のシリコン膜(アモルファスシリコン膜:a-Si膜)101を多結晶のシリコン膜(ポリシリコン膜:p-Si膜)101に変換することができる。基板100は、例えば、ガラス基板などの透明基板である。
 なお、図1では説明の明確化のため、XYZ三次元直交座標系が示されている。Z方向は鉛直方向となり、基板100に垂直な方向である。XY平面は、基板100のシリコン膜101が形成された面と平行な平面である。X方向は、矩形状の基板100の長手方向となり、Y方向は基板100の短手方向となる。また、ELA装置1では、ステージなどの搬送機構(不図示)により基板100を+X方向に搬送しながら、シリコン膜101にレーザ光L1が照射される。なお、図1では、シリコン膜101において、レーザ光L1の照射前のシリコン膜101をアモルファスシリコン膜101aと示し、レーザ光L1の照射後のシリコン膜101はポリシリコン膜101bと示している。
 ELA装置1は、アニール光学系10と、照明光学系20と、検出光学系30とを備えている。アニール光学系10は、アモルファスシリコン膜101aを結晶化するためのレーザ光L1をシリコン膜101に照射するための光学系である。照明光学系20と、検出光学系30とは、基板100の結晶状態のばらつきを評価するための光学系である。
 具体的には、ELA装置1は、レーザ光源11、ミラー12、プロジェクションレンズ13、プローブ光源21、ミラー22、レンズ23、集光レンズ24、光検出器25、及び処理装置26を備えている。
 まず、レーザ光L1をシリコン膜101に照射するためのアニール光学系10について説明する。アニール光学系10は、基板100の上側(+Z側)に配置されている。レーザ光源11は、例えば、中心波長308nmのエキシマレーザ光を放出するエキシマレーザ光源である。また、レーザ光源11はパルス状のレーザ光L1を放出する。レーザ光源11はレーザ光L1をミラー12に向けて出射する。
 基板100の上には、ミラー12、及びプロジェクションレンズ13が配置されている。ミラー12は、例えば、波長に応じて選択的に光を透過するダイクロイックミラーである。ミラー12は、レーザ光L1を反射する。
 レーザ光L1はミラー12で反射して、プロジェクションレンズ13に入射する。プロジェクションレンズ13は、レーザ光L1を基板100上、すなわち、シリコン膜101に投射するための複数のレンズを有している。
 プロジェクションレンズ13はレーザ光L1を基板100上に集光している。ここで、図2を参照して、基板100上におけるレーザ光L1の照射領域P1の形状について説明する。基板100上において、レーザ光L1がY方向に沿ったライン状の照射領域P1を形成する。すなわち、基板100上において、レーザ光L1は、Y方向を長手方向とするラインビームとなっている。また、+X方向に基板100を搬送しながら、レーザ光L1がシリコン膜101に照射される。これにより、Y方向における照射領域P1の長さを幅とする帯状の領域にレーザ光L1を照射することができる。
 次に、プローブ光L2を基板100に照射するための照明光学系20について図1を用いて説明する。照明光学系20は、基板100の下側(-Z側)に配置されている。プローブ光源21は、レーザ光L1と異なる波長のプローブ光L2を放出する。プローブ光源21としては、例えば、連続発振(CW:Continuous Wave)の半導体レーザ光源等を用いることができる。プローブ光L2の中心波長は、例えば、401nmである。プローブ光L2の波長は、シリコン膜101における吸収率の低い波長であることが好ましい。そのため、プローブ光源21として、単色光を放出するレーザ光源やLED(Light Emitting Diode)光源等を用いることが好ましい。
 プローブ光源21は、ミラー22に向けてプローブ光L2を出射する。ミラー22は、プローブ光L2をレンズ23に向けて反射する。レンズ23は、プローブ光L2をシリコン膜101に集光する。図2に示すように、レンズ23としてシリンドリカルレンズを用いることができる。これにより、基板100上(シリコン膜101)において、プローブ光L2がY方向に沿ったライン状の照明領域P2を形成する。すなわち、基板100上において、プローブ光L2は、Y方向を長手方向とするラインビームとなっている。また、Y方向における照明領域P2の長さは、照射領域P1よりも短くなっている。
 プローブ光L2の照明領域P2は、レーザ光L1の照射領域P1よりも+X側に配置されている。すなわち、プローブ光L2は、レーザ光L1の照射領域P1よりも基板100の搬送方向の上流側で、基板100に入射している。これにより、図1に示すように、プローブ光L2が、結晶化されたポリシリコン膜101bを照明する。
 次に、シリコン膜101を透過したプローブ光L3を光検出器25に導くための検出光学系30について説明する。検出光学系30は、基板100の上側に配置されている。なお、図1では、シリコン膜101を透過したプローブ光をプローブ光L3として示している。プローブ光に対するシリコン膜101の透過率は、シリコンの結晶状態に応じて変化する。
 シリコン膜101を透過したプローブ光L3は、プロジェクションレンズ13に入射するプロジェクションレンズ13で屈折されたプローブ光L3は、ミラー12に入射する。なお、ミラー12は、上記のように、波長に応じて光を透過又は反射するダイクロイックミラーである。ミラー12は、波長401nmのプローブ光L3を透過し、波長308nmのレーザ光L1を反射する。したがって、プローブ光L3は、レーザ光L1の光路から分岐される。ミラー12は、波長に応じて、レーザ光L1の光路とプローブ光L3の光路とを分岐する光分岐手段となる。
 ミラー12を通過したプローブ光L3は集光レンズ24に入射する。集光レンズ24は、プローブ光L3を光検出器25の受光面上に集光する。光検出器25は、例えば、フォトダイオードなどあり、プローブ光L3を検出する。光検出器25は、プローブ光L3の検出光量に応じた検出信号を処理装置26に出力する。検出信号の検出値は、シリコン膜101の透過率に対応する。また、基板100が一定速度で+X方向に搬送されているため、光検出器25は、X方向における検出光量(つまり、シリコン膜101の透過率)のプロファイルを検出する。
 処理装置26は、検出信号の検出値に対して所定の演算を行う演算器である。なお、処理装置26は、アナログの検出信号をデジタルの検出値にA/D変換するA/Dコンバータを備えていてもよい。あるいは、光検出器25がアナログの検出信号をデジタルの検出値にA/D変換するA/Dコンバータを備えていてもよい。
 基板100を+X方向に走査しながら、光検出器25がプローブ光L3を検出する。したがって、光検出器25又はA/Dコンバータのサンプリングレートに応じて、処理装置26は複数の検出値を取得する。処理装置26は、複数の検出値を記憶するメモリなどを有している。基板100が+X方向に一定速度で走査されているため、複数の検出値は、X方向における透過率のプロファイルを示す。シリコン膜101の結晶状態にばらつきがあると、照明位置に応じて異なる検出値が取得される。シリコン膜101の結晶状態が均質であると、複数の検出値がほぼ同じ値となる。
 処理装置26は、複数の検出値の標準偏差に基づいて、基板100の良否判定を行っている。すなわち、標準偏差が予め設定された閾値よりも小さい場合、処理装置26は、結晶状態のばらつきが小さいと判定する。この場合、処理装置26は、均質なポリシリコン膜101bが形成されている良品であると判定する。一方、標準偏差が予め設定された閾値以上の場合、処理装置26は、結晶状態のばらつきが大きいと判定する。この場合、処理装置26は、ばらつきの大きいポリシリコン膜が形成されている不良品であると判定する。処理装置26における処理については後述する。
 図3、及び図4を用いて、基板100上におけるプローブ光L2の照明領域P2について説明する。図3は、プローブ光L2の照明領域P2と、レーザ光L1の照射領域P1の一例を示すXY平面図である。図4は、ビームプロファイラで測定したプローブ光L2を示している。
 図3に示すように、X方向における照射領域P1の幅は400μmとなっている。さらに、X方向において、照射領域P1と照明領域P2との間には、100μmのギャップが設けられている。Y方向における照射領域P1の長さは照明領域P2の長さよりも大きくなっている。図4に示すように、Y方向における照明領域P2の長さは6mmとなっている。また、X方向における照明領域P2の最大幅は17μmとなっている。なお、照射領域P1がY方向における基板100のサイズよりも小さい場合、Y方向に基板100を移動して、アニール処理を行う。これにより、基板100全体において、シリコン膜100を結晶化することができる。
 ここで、X方向における基板100の搬送速度が12mm/secであるとする。照明領域P2の集光サイズは17μmであり、計測オーバーラップを50%(=8.5μm)と設定する。この場合に要求されるサンプリングレートは12000/8.5=1.411kHzとなる。なお、計測オーバーラップは、連続する2つの検出値において、照明領域P2が重複する大きさを規定するものである。すなわち、1つ目の検出値に対応する照明領域P2と、2つ目の検出値に対応する照明領域P2は、8.5μmだけ重複した領域を照明している。
 次に、本実施の形態にかかる検査方法について、図5を用いて説明する。図5は、本実施の形態にかかる検査方法を示すフローチャートである。
 まず、シリコン膜101のアニール処理を行うと、処理装置26がn個の検出値V,V,・・・Vを取得する(S11)。ここで、nは2以上の整数である。X方向におけるプローブ光L2の照明位置を変えていくことで、検出値V~Vが検出される。例えば、X方向における基板100の照明位置がXの時の検出値が、Vとなり、X方向における基板100の照明位置がXの時の検出値が、Vとなる。X方向における基板100の照明位置がXの時の検出値が、Vとなる。このように、X方向における照明位置毎に、光検出器25が検出値を検出する。基板搬送により、基板100に対する照明位置を変えていくことで、処理装置26が複数の検出値V~Vを取得する。
 次に、処理装置26は、複数の検出値V~Vの平均値Vaverageと標準偏差σを算出する(S12)。具体的には、処理装置26に設けられたプロセッサや演算回路が、図5に示された式に基づいて、平均値Vaverageと標準偏差σを算出する。
 処理装置26は、算出した標準偏差σが閾値σαより小さいか否かを判定する(S13)。すなわち、処理装置26は、標準偏差σを予め設定された閾値σαと比較する。そして、標準偏差σが閾値σαよりも小さい場合(S13のYES)、処理装置26が良品と判定して、処理を終了する。一方、標準偏差σが閾値σα以上の場合(S13のNO)、処理装置26が不良品と判定して、アニール処理に戻る。これにより、不良品に対して再アニール処理が行われる。
 再アニール処理では、1回目のアニール処理と同様に、基板100の全面にレーザ光L1を照射する。再アニール処理では、1回目のアニール処理よりも弱い照射強度でレーザ光L1が基板100に照射される。レーザ光L1の照射光量が不足しており、結晶化が不十分な箇所を確実に結晶化することができる。また、再アニール処理においても、光検出器25がプローブ光L3を検出して、処理装置26が同様に結晶状態を判定してもよい。
 さらに、再アニール処理では、基板100に対して、部分的にレーザ光L1を照射するようにしてもよい。このようにすることで、再アニール処理に要する時間を短縮することができる。例えば、測定範囲を10分割して、処理装置26は、10個の標準偏差σ~σ10を算出する。そして、標準偏差σ~σ10のうち、標準偏差が大きい箇所のみにレーザ光L1を照射するようにしてもよい。このため、処理装置26は、標準偏差σ~σ10のそれぞれを閾値σαと比較して、閾値σα以上となっている箇所を求める。そして、標準偏差が閾値σα以上となっている箇所に対してのみレーザ光L1を照射する。換言すると、標準偏差が閾値σα未満となっている箇所に対しては、レーザ光L1が照射されない。もちろん、基板100を分割する数は10個に限られるものではなく、2以上であればよい。
 さらに、本実施の形態では、S13において、標準偏差σに基づく良否判定に加えて、平均値Vaverageに基づく良否判定も行っている。すなわち、評価項目として、標準偏差だけでなく、平均値が加えられている。そして、標準偏差、及び平均値の一方でも基準を満たさない場合は、処理装置26は、基板100を不良品と判定している。なお、平均値Vaverageに基づく良否判定は実施しなくてよい。この場合、ステップS12では、処理装置26が平均値Vaverageを算出せずに標準偏差σのみを算出すればよい。
 具体的には、平均値Vaverageが閾値Vαより小さいか否かを判定する(S13)。すなわち、処理装置26は、平均値Vaverageを予め設定された閾値Vαと比較する。そして、平均値Vaverageが閾値Vαよりも大きい場合(S13のYES)、処理装置26が良品と判定して、処理を終了する。一方、平均値Vaverageが閾値Vα以下の場合(S13のYES)、処理装置26が不良品と判定して、アニール処理に戻る。このように、標準偏差σ、及び平均値Vaverageの両方に基づいて良否判定を行うことで、より適切に結晶状態を評価することができる。よって、良否判定の精度をより向上することができる。そして、不良品と判定された基板100に対して、レーザアニール装置1は、再度アニール処理を行う。これにより、レーザ光L1の照射光量が不足しており、結晶化が不十分な箇所を確実に結晶化することができる。よって、結晶状態のばらつきを改善することができる。
 このように、本実施の形態では、光検出器25が基板100を透過したプローブ光L3を検出している。異なる照明位置でのプローブ光L3が光検出器25によって検出されているため、処理装置26は、複数の検出値を取得する。処理装置26は、複数の検出値の標準偏差に基づいて、良否判定を行っている。このようにすることで、適切にポリシリコン膜101bのばらつきを評価することができる。よって、良否判定の精度をより向上することができる。特に、レーザ光L1がライン状のパルスレーザ光である場合、シリコン膜101にラインに沿った明暗の縞(ショットムラともいう)ができることがある。本実施の形態にかかるELA装置1により、ショットムラを軽減することができる。
 本実施の形態では、検出値の標準偏差σだけでなく平均値Vaverageを評価項目とすることで、より良否判定の精度を向上することができる。さらに、不良品と判定された基板100に対して、再アニール処理が行われる。レーザ光L1の照射光量が不足しており、結晶化が不十分な箇所を確実に結晶化することができる。よって、歩留まりを改善することができ、生産性を向上することができる。
 さらに、ステージなどによる基板搬送中に、基板100に対してレーザ光L1とプローブ光L2とを同時に照射している。このようにすることで、レーザアニール中であっても、シリコン膜101を透過したプローブ光L3を検出することができる。よって、短時間でシリコン膜101の表面状態が最適かどうかを判定することができる。
 また、本実施の形態では、レーザ光L1の照射領域P1の近傍にプローブ光L2の照明領域P2が配置されている。これにより、結晶化した直後のシリコン膜101の結晶状態を評価することができる。したがって、シリコン膜101の結晶状態のばらつきをほぼオンタイムで評価することができる。よって、良否判定の精度を向上することができる。
 また、プローブ光L2の照明領域P2をレーザ光L1の照射領域P1により近接させるために、プロジェクションレンズ13を通過したプローブ光を光検出器25が検出している。換言すると、プロジェクションレンズ13がプローブ光源21から光検出器25までの光路中に配置されている。プロジェクションレンズ13がアニール光学系10と照明光学系20とで共用されている。これにより、基板100上において、照射領域P1に対して照明領域P2をより近づけることが可能となる。
 さらに、本実施の形態では、ライン状の照明領域P2により基板100を照明している。したがって、小さなごみや埃等による影響を低減することができる。例えば、点状の照明領域により照明した場合、照明領域にごみ等が付着していると、透過率が大幅に低下してしまう。この場合、ごみなどが付着していた箇所の検出値が大幅に低下してしまい、標準偏差が大きくなる。一方、本実施の形態に示すように、ライン状の照明領域P2により照明することで、小さなごみ等の影響を軽減することができる。すなわち、Y方向の幅が広い領域を照明することができるため、点状の照明領域で照明した場合に比べて、良否判定の精度を向上することができる。さらに、照明領域P2がライン状の照射領域P1と平行であるため、Y方向に沿った明暗の縞であるショットムラを適切に評価することができる。
 また、本実施の形態では、光検出器25の前に、集光レンズ24が配置されている。集光レンズ24は、プローブ光L3を光検出器25の受光面に集光する。すなわち、プローブ光L3は、光検出器25の受光面において、点状のスポットを形成している。よって、受光領域の小さいフォトダイオードなどを光検出器25として用いることができる。これにより、受光画素がアレイ状に配列されたカメラなどを光検出器25として用いる必要がなくなる。さらに、カメラの画像を画像処理する必要がなくなる。このため、装置の構成、及び処理を簡素化することができる。
(測定結果)
 図6に、プローブ光L3の測定結果を示す。図6は条件出し基板での測定結果を示すグラフである。ここでは、1枚の基板100に対してレーザ光L1の照射強度を変えていった場合の、プローブ光L3の検出結果を示している。具体的には、基板100を図6中の領域T80~領域T100の21個の領域に分割して、領域毎にレーザ光L1の照射強度を変えている。領域T80から領域T100に向けて、照射強度が徐々に高くなっている。具体的には、各領域を示す数字が、領域T100の照射強度を100とした場合の照射強度を示している。例えば、領域T80は、領域T100の80%の照射強度であり、領域T81は領域T100の81%の照射強度となっている。なお、それぞれの領域では、照射強度を一定としている。縦軸は光検出器25の検出信号の検出値である。なお、ここでの検出値は、光検出器25から出力される検出信号の電圧[V]に対応している。
 各領域での検出値Vの平均値と標準偏差σを図7に示す。検出値Vが低いほどシリコン膜101の特性が優れているとする。この場合、平均値が最も低い領域は領域T95となるが、標準偏差σが最も小さいのは領域T85である。よって、領域T85の照射強度を最適な照射強度とすることができる。換言すると、領域T95では、平均値が低いが、検出値のばらつきが大きいため、標準偏差が高くなる。このため、結晶状態のばらつきが多くなっているため、不良品の発生率が高くなる。領域T85の照射強度のレーザ光L1を用いてアニール処理を行うことで、均一な結晶状態のポリシリコン膜101bを形成することができる。
 図8は、基板100をカメラで撮像した画像と、光検出器25の検出結果とを示す図である。図8では、3つの基板100を基板I~IIIとして示しており、それぞれレーザ光L1の照射強度を変えている。また、各基板I~IIIでは、均一な照射強度で、レーザ光L1を照射している。図8は、撮像した画像を上段に示し、検出値(電圧値)を下段に示している。図8に示すように、画像の輝度ムラが大きい基板I,基板IIIでは、検出値にばらつきがあることが確認できる。一方、画像の輝度ムラが小さい基板IIでは、検出値のばらつきが小さくなることが確認できる。このように、検出値の標準偏差に基づいて検査を行うことで、良否判定の精度を向上することができる。
(ポリシリコン膜の形成方法)
 本実施の形態では、ELA装置1に良否判定機能を持たせることができるため、より生産性を向上することができる。この点について、図9、及び図10を用いて説明する。図9は、ELA装置1を用いたポリシリコン膜の形成方法を示すフローチャートである。より具体的には、図9には、本実施の形態にかかる検査方法により不良品と判定された場合の形成方法が示されている。図10は、製造工場におけるELA装置1と洗浄装置3との装置レイアウトを示す図である。
 まず、ELA装置1がアニール処理、及び良否判定を行う(S101)。具体的には、移載ロボット4が、洗浄装置3で洗浄されたアモルファスシリコン膜付きの基板100をカセット5から取り出す。そして、移載ロボット4は、基板100をELA装置1に搬入する。なお、移載ロボット4は、2つのハンドを備えており、各装置に搬入する基板100と、各装置から搬出する基板100を同時に保持することができる。
 そして、図1等で示したように、基板100を搬送しながら、レーザ光L1とプローブ光L2とを基板100に照射する。例えば、ステージなどを駆動して、基板100を搬送することで、アニール処理、及び良否判定が実施される。レーザ光L1とプローブ光L2が同時に基板100に照射されているため、アニール処理と良否判定がほぼ同時に終了する。基板100を搬送しながら、光検出器25がプローブ光L3を検出しているため、処理装置26は複数の検出値を取得する。そして、複数の検出値の標準偏差σに基づいて、処理装置26が不良品と判定した場合、再アニール処理を行う(S102)。ここで、ステップS101とステップS102は同じELA装置1内で行われる。すなわち、基板100をELA装置1から搬出せずに、ステップS101とステップS102を実施することができる。
 次に、比較例にかかるELA装置を用いたポリシリコン膜の形成方法について図11、図12を用いて説明する。図11は、比較例にかかるELA装置201を用いたポリシリコン膜の形成方法を示すフローチャートである。図12は、製造工場におけるELA装置201と洗浄装置203と検査装置202のレイアウト図である。なお、比較例にかかるELA装置201は、良否判定機能を有していない。よって、ELA装置201と洗浄装置203の近傍に検査装置202が配置されている。検査装置202は基板100の良否判定を行う。
 まず、ELA装置201がレーザアニール処理を行う(S201)。具体的には、移載ロボット204が、洗浄装置203で洗浄されたアモルファスシリコン膜付きの基板100をカセット205から取り出す。そして、移載ロボット204は、基板100をELA装置201に搬入する。そして、ELA装置201がアニール処理を行う。
 アニール処理が終了すると、移載ロボット204がアニール処理済みの基板100をELA装置から搬出(S202)する。基板100を搬出した移動ロボット204が検査装置搬入前に移動したら(S204)、移載ロボット204が基板100を検査装置202に搬入する(S205)。
 検査装置202は、搬入された基板100に対して良否判定を行う(S206)。ここでは、基板100が不良品と判定された例を説明する。移載ロボット204が、検査装置202から基板100を搬出する(S207)。基板100を搬出した移載ロボット204がELA装置201の搬入前に移動したら(S209)、移載ロボット204がELA装置201に基板100を搬入する(S210)。そして、不良品と判定された基板100に対して、ELA装置201が再アニール処理を行う(S211)。
 このように、比較例のELA装置201には、良否判定機能が設けられていないため、基板100の搬入回数、搬出回数が多くなる。すなわち、基板100を検査装置202に対して、基板100を搬入、搬出する必要が生じてしまう。よって、タクトタイムが長くなってしまい、生産性を向上することが困難となる。さらには、検査装置202による良否判定工程(S206)とELA装置201による再アニール処理S211との間に、洗浄装置203による洗浄工程が必要となる場合がある。この場合、さらに、基板100の搬入回数、搬出回数が多くなり、生産性が低下してしまう。
 換言すると、本実施の形態にかかるELA装置1では、高い生産性でポリシリコン膜付きの基板100を製造することができる。すなわち、基板100の搬入回数、搬出回数が少なくなるため、短時間に処理を終了することができる。さらには、同じELA装置1内で、アニール処理と良否判定を行うことができるため、良否判定後、再アニール処理前の間に、洗浄工程を行う必要がない。これにより、基板100の搬入回数、搬出回数を少なくすることができ、生産性を向上することができる。また、レーザ光L1を照射後すぐにポリシリコン膜101bを評価することができる。よって、次の基板100に対して透過率等の条件をフィードバックして、適切な条件でレーザ照射することが可能となる。
実施の形態2.
 本実施の形態にかかるELA装置40について、図13、及び図14を用いて説明する。図13は、ELA装置40の構成を模式的に示す平面図である。図14は、ELA装置40の構成を模式的に示す側面図である。また、図13、及び図14では、装置の構成が適宜簡略化されている。本実施の形態では、ガス浮上ユニットが設けられたELA装置40に良否判定機能が追加されている。
 ELA装置40は、処理室41と、連続搬送路42と、ガス浮上ユニット43a、43bと、吸着部44と、開口部45と、を備えている。処理室41は、搬入口41aと、搬出口41bと、を備えている。また、ELA装置40は、実施の形態1と同様に、アニール光学系10と、照明光学系20と、検出光学系30と、を備えている。
 本実施の形態にかかるELA装置40では、アニール処理を行う処理室41内において、基板100を浮上するガス浮上ユニット43a、43bが設けられている。なお、ガス浮上ユニット43a、43b以外の基本的な構成は、実施の形態1に示したELA装置1と同様であるため、適宜説明を省略する。例えば、本実施の形態にかかるELA装置40の光学系は、実施の形態1にかかるELA装置1と略同様である。ただ、プローブ光L3がミラー12を介さずに集光レンズ24に入射している。この場合、ミラー12としてダイクロイックミラーではなく、入射光のほぼ全てを反射する反射鏡を用いることができる。
 ELA装置40の処理室41は、直方体形状の壁部を有している。そして、処理室41の長手方向(X方向)の対向壁に搬入口41a(-X側)と搬出口41b(+X側)がそれぞれ設けられている。搬入口41aと搬出口41bは、開放したものでもよく、開閉可能な構成とすることもできる。開閉可能な構成としては簡易な封止構造とすることも可能である。なお、搬入口41aと搬出口41bの設定位置は、搬送方向に沿って設けられていればよく、特定の位置に限定されるものではない。
 処理室41内には、搬入口41aから搬出口41bにかけて連続搬送路42が設けられている。連続搬送路42には、ガス浮上ユニット43a、43bが配置されている。ガス浮上ユニット43aは、搬入口41a側に配置され、ガス浮上ユニット43bは、搬出口41b側に配置されている。さらに、ガス浮上ユニット43aとガス浮上ユニット43bとの間には、開口部45が設けられている。開口部45が、レーザアニールを行う照射領域P1に対応する。
 ガス浮上ユニット43a、43bは、下方から上方に向けてガスを噴出し、上方の基板100を浮上支持する浮上ステージである。なお、ガス浮上ユニット43a、43bは、図示しない噴出位置を複数有することで基板100の姿勢、たわみなどを調整することができる。
 図14に示すように、連続搬送路42において、ガス浮上ユニット43aが設けられている部分を搬入搬送路42aとし、ガス浮上ユニット43bが設けられている部分を搬出搬送路42bとする。さらに、連続搬送路42において、開口部45に対応する部分を照射領域搬送路42cとする。
 吸着部44は、基板100の端部を吸着する。吸着部44が基板100を吸着した状態で、吸着部44をガイドレール(不図示)に沿ってX方向に移動させる。このようにすることで、基板100を+X方向に搬送することができる。
 搬入口41aから搬入された基板100は、搬入搬送路42a、照射領域搬送路42c、搬出搬送路42bの順で搬送される。そして、基板100が搬出搬送路42bの終端まで搬送されると、搬出口41bから搬出される。具体的には、搬入口41aから搬入された基板100は、ガス浮上ユニット43aからのガスによって浮上される。浮上状態の基板1000が+X方向に搬送される(例えば、図14中の基板100a)。そして、基板100が照明領域搬送路42cに到達すると、アニール処理、及びプローブ光の検出が行われる(例えば、図14中の基板100b)。
 このとき、開口部45が設けられている照射領域搬送路42cにおいて、レーザ光L1、及びプローブ光L2が基板100に照射される。そのため、プローブ光L2が開口部45を通過するように、照明光学系20が配置されている。例えば、開口部45の直下にレンズ23が配置されている。このように、ガス浮上ユニット43aとガス浮上ユニット43bとの間にある開口部45をプローブ光L2が通過する。すなわち、プローブ光L2の照明領域P2は、照射領域搬送路42cに位置する。
 そして、基板100が搬出搬送路42bに到達すると、基板100がガス浮上ユニット43a、及びガス浮上ユニット43bの両方からのガスで浮上する。基板100の終端が搬入搬送路42aを越えると、ガス浮上ユニット43bのみのガスで浮上する(例えば、図14中の基板100c)。
 本実施の形態にかかる検査方法は、複数のガス浮上ユニット43a、43bを備えたELA装置40での実施に好適である。例えば、開口部45は、通常、Y方向において基板100の全体に渡って設けられている(図13参照)。したがって、本実施の形態にかかるELA装置40によれば、Y方向の任意の位置に照明領域P2を形成することができる。これにより、例えば、Y方向における基板100の中央に照明領域P2を形成することが可能となる。よって、Y方向において、基板100の中央での結晶状態を評価することができ、良否判定の精度を向上することができる。
 なお、実施の形態1、2では、照明光学系20を基板100の下に配置し、検出光学系30を基板100の上に配置したが、照明光学系20と検出光学系30の配置は上下逆となっていてもよい。すなわち、照明光学系20を基板100の上に配置し、検出光学系30を基板100の下に配置することができる。この場合、図15に示すように、レンズ23が基板100の+Z側に配置される。実施の形態2では、基板100を透過したプローブ光が、開口部45を通過する。また、照明光学系20を基板100の上に配置し、検出光学系30を基板100の下に配置した場合、プロジェクションレンズ13と異なるレンズを用いて、プローブ光L2を集光してもよい。
(有機ELディスプレイ)
 上記のポリシリコン膜を有する半導体装置は、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイ用のTFT(Thin Film transistor)アレイ基板に好適である。すなわち、ポリシリコン膜は、TFTのソース領域、チャネル領域、ドレイン領域を有する半導体層として用いられる。
 以下、本実施の形態にかかる半導体装置を有機ELディスプレイディスプレイに適用した構成について説明する。図16は、有機ELディスプレイの画素回路を簡略化して示す断面図である。図16に示す有機ELディスプレイ300は、各画素PXにTFTが配置されたアクティブマトリクス型の表示装置である。
 有機ELディスプレイ300は、基板310、TFT層311、有機層312、カラーフィルタ層313、及び封止基板314を備えている。図16では、封止基板314側が視認側となるトップエミッション方式の有機ELディスプレイを示している。なお、以下の説明は、有機ELディスプレイの一構成例を示すものであり、本実施の形態は、以下に説明される構成に限られるものではない。例えば、本実施の形態にかかる半導体装置は、ボトムエミッション方式の有機ELディスプレイに用いられていてもよい。
 基板310は、ガラス基板又は金属基板である。基板310の上には、TFT層311が設けられている。TFT層311は、各画素PXに配置されたTFT311aを有している。さらに、TFT層311は、TFT311aに接続される配線(図示を省略)等を有している。TFT311a、及び配線等が画素回路を構成する。
 TFT層311の上には、有機層312が設けられている。有機層312は、画素PXごとに配置された有機EL発光素子312aを有している。有機EL発光素子312aは、例えば、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、及び陰極が積層された積層構造を有している。トップエミッション方式の場合、陽極は金属電極であり、陰極はITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電膜である。さらに、有機層312には、画素PX間において、有機EL発光素子312aを分離するための隔壁312bが設けられている。
 有機層312の上には、カラーフィルタ層313が設けられている。カラーフィルタ層313は、カラー表示を行うためのカラーフィルタ313aが設けられている。すなわち、各画素PXには、R(赤色)、G(緑色)、又はB(青色)に着色された樹脂層がカラーフィルタ313aとして設けられている。有機層312から放出された白色光は、カラーフィルタ313aを通過すると、RGBの色の光に変換される。なお、有機層312に、RGBの各色を発光する有機EL発光素子が設けられている3色方式の場合、カラーフィルタ層313を省略してもよい。
 カラーフィルタ層313の上には、封止基板314が設けられている。封止基板314は、ガラス基板などの透明基板であり、有機層312の有機EL発光素子の劣化を防ぐために設けられている。
 有機層312の有機EL発光素子312aに流れる電流は、画素回路に供給される表示信号によって変化する。よって、表示画像に応じた表示信号を各画素PXに供給することで、各画素PXでの発光量を制御することができる。これにより、所望の画像を表示することができる。
 有機ELディスプレイ等のアクティブマトリクス型表示装置では、1つの画素PXに、1つ以上のTFT(例えば、スイッチング用TFT、又は駆動用TFT)が設けられている。そして、各画素PXのTFTには、ソース領域、チャネル領域、及びドレイン領域を有する半導体層が設けられている。本実施の形態にかかるポリシリコン膜は、TFTの半導体層に好適である。すなわち、上記の製造方法により製造したポリシリコン膜をTFTアレイ基板の半導体層に用いることで、TFT特性の面内ばらつきを抑制することができる。よって、表示特性の優れた表示装置を高い生産性で製造することができる。
(半導体装置の製造方法)
 本実施の形態にかかるELA装置を用いた半導体装置の製造方法は、TFTアレイ基板の製造に好適である。TFTを有する半導体装置の製造方法について、図17~図24を用いて説明する。図17~図24は半導体装置の製造工程を示す工程断面図である。以下の説明では、逆スタガード(inverted staggered)型のTFTを有する半導体装置の製造方法について説明する。
 まず、図17に示すように、ガラス基板401上に、ゲート電極402を形成する。なお、ガラス基板401は、上記した基板100に相当する。ゲート電極402は、例えば、アルミニウムなどを含む金属薄膜を用いることができる。ガラス基板401上に、スパッタ法や蒸着法により金属薄膜を成膜する。そして、金属薄膜をフォトリソグラフィーにより、パターニングすることで、ゲート電極402が形成される。フォトリソグラフィーグラフィ法では、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、レジスト剥離等の処理が行われる。なお、ゲート電極402のパターニングと同工程で、各種の配線等を形成してもよい。
 次に、図18に示すように、ゲート電極402の上に、ゲート絶縁膜403を形成する。ゲート絶縁膜403は、ゲート電極402を覆うように形成される。そして、図19に示すように、ゲート絶縁膜403の上に、アモルファスシリコン膜404を形成する。アモルファスシリコン膜404は、ゲート絶縁膜403を介して、ゲート電極402と重複するように配置されている。
 ゲート絶縁膜403は、窒化シリコン膜(SiN)、酸化シリコン膜(SiO膜)、又はこれらの積層膜等などである。具体的には、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、ゲート絶縁膜403とアモルファスシリコン膜404とを連続成膜する。
 そして、アモルファスシリコン膜404にレーザ光L1を照射することで、図20に示すように、ポリシリコン膜405を形成する。すなわち、図1等で示したELA装置1によって、アモルファスシリコン膜404を結晶化する。これにより、シリコンが結晶化したポリシリコン膜405がゲート絶縁膜403上に形成される。ポリシリコン膜405は、上記したポリシリコン膜101bに相当する。
 この時、本実施の形態にかかる検査方法により、ポリシリコン膜405が検査されている。ポリシリコン膜405が所定の基準を満たさない場合、ポリシリコン膜405に再度レーザ光が照射される。このため、ポリシリコン膜405の特性をより均一にすることができる。面内のばらつきを抑制することができるため、表示特性の優れた表示装置を高い生産性で製造することができる。
 なお、図示を省略するがポリシリコン膜405をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。また、イオン注入法などにより、ポリシリコン膜405に不純物を導入してもよい。
 その後、図21に示すように、ポリシリコン膜405の上に、層間絶縁膜406を形成する。層間絶縁膜406には、ポリシリコン膜405を露出するためのコンタクトホール406aが設けられている。
 層間絶縁膜406は、窒化シリコン膜(SiN)、酸化シリコン膜(SiO膜)、又はこれらの積層膜等などである。具体的には、CVD法により、層間絶縁膜406を成膜する。そして、フォトリソグラフィー法により、層間絶縁膜406をパターニングすることで、コンタクトホール406aが形成される。
 次に、図22に示すように、層間絶縁膜406の上に、ソース電極407a、及びドレイン電極407bを形成する。ソース電極407a、及びドレイン電極407bは、コンタクトホール406aを覆うように形成される。すなわち、ソース電極407a、及びドレイン電極407bは、コンタクトホール406a内から層間絶縁膜406の上まで形成される。よって、コンタクトホール406aを介して、ソース電極407a、及びドレイン電極407bは、ポリシリコン膜405と電気的に接続される。
 これにより、TFT410が形成される。TFT410は、上記したTFT311aに相当する。ポリシリコン膜405において、ゲート電極402と重複する領域がチャネル領域405cとなる。ポリシリコン膜405において、チャネル領域405cよりもソース電極407a側がソース領域405aとなり、ドレイン電極407b側がドレイン領域405bとなる。
 ソース電極407a、及びドレイン電極407bは、アルミニウムなどを含む金属薄膜により形成されている。層間絶縁膜406上に、スパッタ法や蒸着法により金属薄膜を成膜する。そして、金属薄膜をフォトリソグラフィーにより、パターニングすることで、ソース電極407a、及びドレイン電極407bが形成される。なお、ソース電極407a、及びドレイン電極407bのパターニングと同工程で、各種の配線を形成してもよい。
 そして、図23に示すように、ソース電極407a、及びドレイン電極407bの上に、平坦化膜408を形成する。平坦化膜408は、ソース電極407a、及びドレイン電極407bを覆うように形成される。さらに、平坦化膜408には、ドレイン電極407bを露出するためのコンタクトホール408aが設けられている。
 平坦化膜408は、例えば、感光性樹脂膜により形成されている。ソース電極407a、及びドレイン電極407bの上に、感光性樹脂膜を塗布して、露光、現像する。これにより、コンタクトホール408aを有する平坦化膜408をパターニングすることができる。
 そして、図24に示すように、平坦化膜408の上に、画素電極409を形成する。画素電極409は、コンタクトホール408aを覆うように形成される。すなわち、画素電極409は、コンタクトホール408a内から平坦化膜408の上まで形成される。よって、コンタクトホール408aを介して、画素電極409は、ドレイン電極407bと電気的に接続される。
 画素電極409は、透明導電膜又はアルミニウムなどを含む金属薄膜により形成される。平坦化膜408の上に、スパッタ法などにより、導電膜(透明導電膜、又は金属薄膜)を成膜する。そして、フォトリソグラフィー法により導電膜をパターニングする。これにより、平坦化膜408の上に画素電極409が形成される。有機ELディスプレイの駆動用TFTの場合、画素電極409の上に、図16で示したような有機EL発光素子312a、カラーフィルタ(CF)313a等が形成される。なお、トップエミッション方式の有機ELディスプレイの場合、画素電極409は、反射率の高いアルミニウムや銀などを含む金属薄膜により形成される。また、ボトムエミッション方式の有機ELディスプレイの場合、画素電極409は、ITOなどの透明導電膜により形成される。
 以上、逆スタガード(inverted staggered)型のTFTの製造工程を説明したが、本実施の形態にかかる製造方法を逆スタガード(inverted staggered)型のTFTの製造に適用してもよい。もちろん、TFTの製造方法は、有機ELディスプレイ用のTFTの製造に限られるものではなく、LCD(Liquid Crystal Display)用のTFTの製造に適用することもできる。
 さらに、上記の説明では、本実施の形態にかかるレーザアニール装置が、アモルファスシリコン膜にレーザ光を照射してポリシリコン膜を形成するものとして説明したが、アモルファスシリコン膜にレーザ光を照射してマイクロクリスタルシリコン膜を形成するものであってもよい。さらには、アニールを行うレーザ光はエキシマレーザに限定されるものではない。また、本実施の形態にかかる方法は、シリコン膜以外の薄膜を結晶化するレーザアニール装置に適用することも可能である。すなわち、非晶質膜にレーザ光を照射して、結晶化膜を形成するレーザアニール装置であれば、本実施の形態にかかる方法は適用可能である。本実施の形態にかかるレーザアニール装置によれば、結晶化膜付き基板を適切に検査することができる。
 上記の説明では、本実施の形態にかかる製造方法が有機ELディスプレイや液晶ディスプレイ等の表示装置用のTFTアレイ基板の製造に適用されるものとして説明したが、その他の表示装置のTFTアレイ基板の製造に適用することが可能である。さらに、本実施の形態にかかる製造方法は、表示装置用のTFTアレイ基板以外に用いることも可能である。例えば、X線撮像素子などのフラットパネルディテクタなどのTFTアレイ基板に本実施の形態にかかる半導体装置を適用してもよい。半導体層の特性が均一なTFTアレイ基板を高い生産性で製造することができる。
(最適エネルギー密度の決定方法)
 図25、及び図26を用いて、基板に照射するレーザ光L1の最適なエネルギー密度(OED:Optimized Energy Density)を決定する方法について説明する。図25は、OEDを決定する方法を示すフローチャートである。図26は、OEDを決定する方法において、基板の領域を説明するための模式図である。
 ここでは、X方向において、基板100を複数の領域に分割している。図26に示すように、分割された領域を領域Xn-1、領域Xn、領域Xn+1、領域Xn+2、・・・とする。なお、領域Xn-1、領域Xn、領域Xn+1、領域Xn+2の順番で、基板100にレーザ光L1、及びプローブ光L2が照射されていく。したがって、領域Xn―1における透過率が測定された後、領域Xnにおける透過率が測定される。
 領域Xn-1、領域Xn、領域Xn+1、領域Xn+2において、測定された透過率をそれぞれ透過率Tn-1、透過率Tn、透過率Tn+1、透過率Tn+2とする。それぞれの領域において、透過率の検出値が複数取得されている。例えば,透過率Tnは複数の検出値を含んでいる。そして、透過率Tn-1の検出値の標準偏差を標準偏差σn-1とする。透過率Tn、透過率Tn+1、透過率Tn+2の検出値の標準偏差をそれぞれ標準偏差σn、標準偏差σn+1、標準偏差σn+2とする。
 まず、処理装置26が、領域Xn-1における標準偏差σn-1を算出する(S21)。そして、処理装置26が、標準偏差σn-1を標準偏差のしきい値σthと比較する(S22)。標準偏差σn-1がしきい値σthよりも大きい場合、レーザ光L1の照射強度(エネルギー密度)を変更する(S23)。すなわち、レーザ光源11が出力を上げる又は下げる。標準偏差σn-1がしきい値σth以下の場合、レーザ光L1の照射強度を維持する(S24)。
 次に、処理装置26が、領域Xnにおける標準偏差σnを算出する(S25)。そして、処理装置26が、標準偏差σnを標準偏差のしきい値σthと比較する(S26)。標準偏差σnがしきい値σthよりも大きい場合、レーザ光L1の照射強度を変更する(S27)。すなわち、レーザ光源11が出力を上げる又は下げる。S27において、プローブ光源21の出力を上げるか、下げるかは、標準偏差σnと標準偏差σn-1tの比較結果に応じて決定すればよい。そして、n=n+1、すなわちnをインクリメントして、S21からの処理を引き続き行う。標準偏差σnがしきい値σth以下の場合、レーザ光L1の照射強度を維持する(S28)。
 このようにすることで、レーザ光L1のOEDを決定することができる。さらに、レーザ光L1が基板100に照射されている間に、光検出器25がプローブ光L3を検出している。したがって、リアルタイムでレーザ光L1のエネルギー密度を最適化することができる。すなわち、透過率の標準偏差がしきい値よりσthよりも大きくなった場合、レーザ光源11が、レーザ光L1の照射強度を変化させる。これにより、次の領域における透過率の標準偏差を小さくすることができる。よって、高品質のポリシリコン膜を形成することができる。
実施の形態3.
 実施の形態3にかかるELA装置500について、図27、及び図28を用いて説明する。図27は、ELA装置500の構成を模式的に示す側面図であり、図28は平面図である。図27に示すように、ELA装置500は、ミラー512、プロジェクションレンズ513、プローブ光源521、レンズ523、集光レンズ524、光検出器525、ドアバルブ543、チャンバ550、定盤556、駆動機構557、吸着ステージ558、プッシャピン559等を備えている。
 本実施の形態では、プローブ光の光学系の配置、具体的には、プローブ光源521、及び光検出器525の配置が実施の形態1、2と異なっている。搬送ロボット504が基板100をELA装置500から搬出する際に、プローブ光による検査が行われる。すなわち、レーザ光L1によるアニール処理が終了した後、プローブ光L2による検査が行われている。さらに、本実施の形態では、実施の形態2で示したガス浮上ユニット43ではなく、吸着ステージ558が基板100を保持している。これらの点を除く構成、及び処理は実施の形態1、2のELA装置500と同様であるため説明を省略する。例えば、レーザ光L1を基板100に照射するための光学系については、実施の形態1と同様である。また、プローブ光による検査方法についても、実施の形態1、2と同様であるため、説明を省略する。
 ELA装置500は、処理室541を囲む処理チャンバ550を有している。処理チャンバ550の内部が処理室541となる。処理室541は、例えば窒素ガス等の不活性ガス雰囲気となっている。処理チャンバ550の側壁551には、搬出口541bが設けられている。搬出口541bは、処理チャンバ550の+X側の端部に設けられている。そして、処理チャンバ550の外側には、搬送ロボット504が配置されている。搬送ロボット504は搬出口541bを介して、処理室541内に進入可能なロボットハンド505を有している。
 搬出口541bを介して、搬送ロボット504が、搬出位置にある基板100を搬出する。すなわち、ロボットハンド505は、搬出口541bから処理室541に進入して、処理室541から処理済みの基板100を取り出す。図28に示すように、ロボットハンド505が基板100を+X方向に移動させることで、基板100が搬出口541bを介して、処理室541から搬出される。搬送ロボット504は、搬出した基板100をカセットに搬入する。
 なお、搬出口541bは、搬入口として用いられていてもよい。すなわち、搬送ロボット504は、搬出口541bを介して、処理前の基板100を搬入してもよい。あるいは、搬出口541bとは別に処理チャンバ550に搬入口が設けられていてもよい。搬出口541bには、ドアバルブ543が設けられている。基板100の搬出時等には、ドアバルブ543が開けられ、レーザ光L1の照射時には、ドアバルブ543が閉じられる。
 処理室541内には、定盤556、駆動機構557、及び吸着ステージ558が設けられている。定盤556は、処理チャンバ550内に固定されている。吸着ステージ558は、駆動機構557を介して、定盤556に取り付けられている。図28に示すように、駆動機構557は、吸着ステージ558を、X方向に移動させるX軸557Xと、Y方向に移動させる557Yとを備えている。実施の形態1で説明したようにレーザ光L1は、基板100上でY方向を長手方向とするラインビームとなっている。駆動機構557は、吸着ステージ558をX方向に移動させる。これにより、吸着ステージ558が基板100を搬送路に沿って移動させている間に、基板100にレーザ光L1を照射することができる。また、駆動機構557は、Z軸周りに吸着ステージ558を回転させるθ軸を有していてもよい。
 吸着ステージ558は、基板100を吸着保持する。また、吸着ステージ558には、基板100を搬入、搬出するためのプッシャピン559が設けられている。プッシャピン559は昇降可能に設けられている。基板100の搬入時、又は搬出時において、プッシャピン559が上昇することで、ロボットハンド505との間での基板100の受け渡しが行われる。
 具体的には、基板100が吸着ステージ558にある状態でプッシャピン559が上昇すると、基板100と吸着ステージ558との間に空間が形成される。そして、基板100と吸着ステージ558との間の空間に、ロボットハンド505が進入する。ロボットハンド505が基板100の下に進入した状態で、プッシャピン559が下降すると、ロボットハンド505が基板100を保持する。
 また、プッシャピン559が下降している状態で、ロボットハンド505が基板100を吸着ステージ558の上に搬送する。そして、プッシャピン559が上昇すると、プッシャピン559が基板100を保持する。プッシャピン559に基板100が載せられた状態で、プッシャピン559が下降すると、基板100が吸着ステージ558に載せられる。これにより、吸着ステージ558が基板100を吸着可能な状態となる。レーザ光L1の照射時には、吸着ステージ558が基板100を吸着する。レーザ光L1の照射が完了すると、吸着ステージ558が吸着を解除する。
 さらに、処理室541内には、プローブ光源521、レンズ523、集光レンズ524、及び光検出器525が設けられている。プローブ光源521、レンズ523、集光レンズ524、及び光検出器525が、側壁551の近傍に配置されている。例えば、プローブ光源521、レンズ523、集光レンズ524、及び光検出器525は、側壁551の処理室541側の面に固定されている。例えば、吸着ステージ558が基板搬出位置(最も+X側の位置)で停止している状態で、プローブ光源521は、プローブ光L2を出射する。
 プローブ光源L2から出射したプローブ光L2は、レンズ523で集光されて、基板100に入射する。ロボットハンド505が基板100を搬送している間、プローブ光L2は、吸着ステージ558の外側でポリシリコン膜101bに照射される。基板100を透過したプローブ光L3は、集光レンズ524で光検出器525に集光される。光検出器525は、上記のように、検出信号を処理装置(図示を省略)に出力する。
 ロボットハンド505が基板100を搬出口541bから処理室541の外側に搬出する際に、プローブ光L2による検査を行うことができる。ロボットハンド505により吸着ステージ558の上の基板100を搬出することで、プローブ光L2の照射位置が+X方向に変化する。ロボットハンド505が基板100を搬出する間に、基板100がレンズ523と集光レンズ524との間を通過する。プローブ光源521からのプローブ光L2は、レンズ523によって、基板100上に集光される。プローブ光L2は、吸着ステージ558の外側に照明領域P2を形成している(図28参照)。なお、プローブ光L2の照明領域P2は、Y方向に延びたライン状となっているが、点状であってもよい。
 基板100のポリシリコン膜101bを通過したプローブ光L3は、集光レンズ524によって光検出器525に集光される。ロボットハンド505による基板100の搬出中に、光検出器525がプローブ光L3を検出する。すなわち、ロボットハンド505が基板100を搬出口541bから搬出するために、ロボットハンド505は、基板100を+X方向に移動させる。基板100が+X方向に移動している間に、光検出器525がプローブ光L3を検出する。このようにすることで、図28に示すように、基板100の検査ラインILにおけるポリシリコン膜101bの透過率を測定することができる。なお、ロボットハンド505は、基板100を+X方向に移動しているため、検査ラインILは、X方向を長手方向とする帯状又は線状になる。
 アニール用のレーザ光L1は、Y方向を長手方向とするライン状の照射領域P1を形成している(図3参照)。一方、ロボットハンド505は、X方向に基板100を移動している。したがって、プローブ光による検査時には、基板100が照射領域P1の短手方向に沿って走査される。このようにすることで、ショットムラを適切に評価することができる。
 ガス浮上ユニットと異なり、吸着ステージ558では、プローブ光の光路を設けることが困難になる場合がある。このような吸着ステージ558を用いた場合であっても、本実施の形態の構成によれば、光検出器525が基板100を透過したプローブ光L3を検出することができる。よって、基板100を適切に検査することができる。検出値の標準偏差や平均値に基づいて、異常と判定された場合、再度基板100をELA装置500に搬入して、レーザ光L1を再照射する。例えば,ショットムラの箇所のみ、あるいは基板100の全体にレーザ光L1を再照射してもよい。これにより、歩留まりを向上することができる。
 搬出口541bと吸着ステージ558との間のX位置において、レンズ523がプローブ光L2の照明領域P2を形成する。ロボットハンド505による基板搬出工程では、基板100よりも長い距離、基板100が移動する。基板100が搬送されるX方向において、基板100全体に検査ラインILが形成される。検査ラインILにおける透過率を評価することで、ポリシリコン膜101bの結晶状態を評価することができる。また、基板搬出工程において、検査を行うことができるため、検査を行うためだけに基板100を搬送しなくてもよい。これにより、タクトタイムの増加を防ぐことができる。また、プローブ光源521、レンズ523、集光レンズ524、光検出器525が、側壁551の近傍に取り付けられている。よって、光学系を設けるためのスペースの増加を抑制することができる。
 さらに、本実施の形態では、図28に示すように、プローブ光L2の照明領域P2が基板100の2箇所に形成されている。すなわち、Y方向に離れた2箇所におけるプローブ光L2を同時に照射している。これにより、基板100の2箇所の透過率を同時に測定することができる。このようにすることで、より信頼性の高い評価を行うことができる。
 例えば、基板にパーティクルがある場合、パーティクル箇所では透過率が大きく低下した異常値が検出されてしまう。このような異常値が検出されると、検出値の標準偏差は大きく影響を受けてしまう。しかしながら、異常値が、パーティクルによるものなのか、結晶状態によるものなのかを判別することは困難である。そこで、本実施の形態のように、プローブ光L2を離れた2箇所以上に照射することで、パーティクルに起因する異常値の影響を排除することができる。すなわち、同じX位置において、1箇所でのみ異常値が検出されている場合はパーティクルによるものであり、2箇所で異常値が検出されている場合は、ショットムラによるものであると判別することができる。よって、パーティクルに起因する異常値を取り除いて、標準偏差を求めることで、より信頼性の高い評価を行うことができる。
 なお、上記の説明では、レーザ光L1の照射領域P1の短手方向に沿って、ロボットハンド505が基板100を搬送する構成について説明したが、レーザ光L1の照射領域P1の短手方向と、ロボットハンド505の搬送方向は同じ方向でなくてもよい。例えば、レーザ光L1を照射する前に、吸着ステージ558がZ軸回り(θ方向)に90°回転させることがある。あるいは、搬出口541の位置によって、ロボットハンド505がY方向に基板100を移動させることもある。このような場合、レーザ光L1の照射領域P1の短手方向と、ロボットハンド505の搬送方向が直交する。すなわち、検査ラインILがレーザ光L1の照射領域P1の長手方向と平行になる。
 このような場合、レーザ光L1のショットムラではなく、スキャンムラを評価することができる。なお、スキャンムラとは、レーザ起因ではなく、光学系起因のムラであり、オプティクスムラとも称される。具体的には、レーザ光L1の光学系に含まれる光学素子にパーティクルなどがあると、照射領域P1の一部に影が生じる。この影が生じた箇所では、検出光量が低下するため、異常値が検出されてしまう。影は、照射領域P1における同じ位置に生じるため、照射領域P1の短手方向と平行なラインに沿って異常値が検出されてしまう。よって、基板100によらず、同じ位置のラインに異常値が生じる場合、スキャンムラがあることが分かる。なお、スキャンムラと、ショットムラの両方を評価する場合、吸着ステージを0度としてレーザ照射した基板と、吸着ステージを90度回転した状態でレーザ照射した基板とを評価すればよい。
 なお、ロボットハンド505による基板100の搬出時に、基板100が撓んで、上下することがある。基板100が上下すると、基板100における照明領域P2の大きさが変化してしまう。すなわち、レンズ523によるプローブ光L2の焦点に基板100があるときは、照明領域P2が最も小さくなるが、基板100が焦点から離れるほど、照明領域P2が大きくなる。
 図29に、焦点のZ位置を0とした場合の、Z位置に対するプローブ光L2のサイズを示す。図29は、波長405nm、サイズ4mmのプローブ光L2をf300mmのレンズ523で集光したときのシミュレーション結果を示している。横軸がZ位置であり、縦軸がプローブ光L2のサイズを示している。図29では、プローブ光L2のサイズが焦点で38μm程度となっている。そして、Z位置が±2mmずれた場合、プローブ光L2のサイズが47μmとなっており、実用上の問題はない。すなわち、47μmのサイズのプローブ光L2が基板100を通過したとしても、集光レンズ524によって、基板100を透過したプローブ光L3が光検出器525で検出される。
(プローブ光の光学系)
 次に,実施の形態3にかかるELA装置におけるプローブ光の光学系の構成について,説明する。図30~図32は、プローブ光L2の光学系の構成を示す図である。図30~図32には、プローブ光L2により基板100を照明して、基板100を透過したプローブ光L3を検出するための光学系がそれぞれ示されている。
〈光学系501〉
 図30は、光学系の一例(光学系501とする)を示す模式図である。光学系501は、プローブ光源521と、片側エキスパンダ526と、レンズ523と、ミラー522と、ミラー529と、コリメーションレンズ528と、集光レンズ524と、光検出器525と、を備えている。
 プローブ光源521は、波長405nmのプローブ光L2を発生する。プローブ光源521からのプローブ光L2は、片側エキスパンダ526に入射する。片側エキスパンダ526は、2枚のレンズを有しており、Y方向のビーム径を拡大する。なお、ロボットハンド505による基板100の搬送方向は、X方向となっている。片側エキスパンダ526からのプローブ光L2は、レンズ523、及びミラー522を介して、基板100に照射される。なお、レンズ523は、シリンドリカルレンズであり、X方向にプローブ光L2を集光する。よって、基板100上において、プローブ光L2は、Y方向を長手方向、X方向を短手方向とするライン状の照明領域を形成している。
 基板100を透過したプローブ光L3は、ミラー529で反射されて、コリメーションレンズ528に入射する。コリメーションレンズ528は、プローブ光L3を平行光束にする。コリメーションレンズ528を通過したプローブ光L3は、集光レンズ524に入射する。集光レンズ524は、プローブ光L3を光検出器525の受光面に集光する。また、光検出器525には、バンドパスフィルタ525aが設けられている。バンドパスフィルタ525aは、波長405nmの光を透過する。これにより、プローブ光の波長以外の波長の迷光が光検出器525に入射するのを防ぐことができる。
 この光学系501によれば、適切に結晶状態を評価することができる。また、光学系501には、レンズ523の焦点を確認するためのカメラ530が設けられていてもよい。カメラ30は、プローブ光L2の照明領域、及びその周辺を撮像する。カメラ530の画像によって、焦点を調整することができる。カメラ530は、光学系501を設置時のみに設けられていてもよい。
〈光学系502〉
 図31は、プローブ光の光学系の別の一例(光学系502とする)を示す模式図である。光学系502は、基板100を2回通過したプローブ光を検出するための構成を有している。光学系502は、プローブ光源521と、片側エキスパンダ526と、レンズ523と、ミラー522と、ミラー531、コリメーションレンズ532、集光レンズ533、ミラー534、ミラー529と、コリメーションレンズ528と、集光レンズ524と、光検出器525と、を備えている。
 プローブ光源521は、波長405nmのプローブ光L2を発生する。プローブ光源521からのプローブ光L2は、片側エキスパンダ526に入射する。片側エキスパンダ526は、2枚のレンズを有しており、Y方向のビーム径を拡大する。片側エキスパンダ526からのプローブ光L2は、レンズ523、及びミラー522を介して、基板100に照射される。なお、レンズ523は、シリンドリカルレンズであり、X方向にプローブ光L2を集光する。よって、基板100上において、ミラー522で反射したプローブ光L2は、Y方向を長手方向、X方向を短手方向とするライン状の照明領域を形成している。
 基板100を透過したプローブ光L2は、ミラー531で反射されて、コリメーションレンズ532に入射する。コリメーションレンズ532は、プローブ光L2を平行光束にする。コリメーションレンズ532からのプローブ光L2は、集光レンズ533、及びミラー534を介して、基板100に入射する。なお、集光レンズ533は、シリンドリカルレンズであり、X方向にプローブ光L2を集光する。よって、基板100上において、ミラー534で反射したプローブ光L2は、Y方向を長手方向、X方向を短手方向とするライン状の照明領域を形成している。
 基板100を透過したプローブ光L3は、ミラー529で反射されて、コリメーションレンズ528に入射する。コリメーションレンズ528は、プローブ光L3を平行光束にする。コリメーションレンズ528を通過したプローブ光L3は、集光レンズ524に入射する。集光レンズ524は、プローブ光L3を光検出器525の受光面に集光する。また、光検出器525には、バンドパスフィルタ525aが設けられている。バンドパスフィルタ525aは、波長405nmの光を透過する。これにより、プローブ光の波長以外の波長の迷光が光検出器525に入射するのを防ぐことができる。
 このように、光学系502では、光検出器525が、ポリシリコン膜101bを2回通過したプローブ光L3を検出している。これにより、透過率のムラを強調することができる。よって、適切に結晶状態を評価することができる。
 また、基板100上において、レンズ523による焦点と、集光レンズ533による焦点は、Y方向にずれている。すなわち、ロボットハンド505による搬送方向がX方向の場合、プローブ光L2は、異なるY位置、かつ同じX位置で、基板100を2回通過している。これにより、ショットムラが強調されるため、より適切に結晶状態を評価することができる。もちろん、プローブ光がポリシリコン膜101bを3回以上通過するように光学系502を構成してもよい。例えば、プローブ光がポリシリコン膜101bを3回以上通過するように、ミラーやレンズを追加することができる。
 また、プローブ光L2が1回目に基板100を通過する位置と、2回目に通過する位置は、Y方向に離れている。したがって、パーティクルの影響を低減することができる。例えば、1回目の通過箇所にパーティクルが付着している場合でも、2回目の通過箇所にはパーティクルが付着していない。よって、パーティクルによる透過率の低下の影響を低減することができる。よって、適切に結晶状態を評価することができる。
 光学系502には、レンズ523、集光レンズ533の焦点を確認するためのカメラ530a、530bがそれぞれ設けられていてもよい。カメラ530a、530bは、プローブ光L2の照明領域、及びその周辺をそれぞれ撮像する。カメラ530a、530bの画像によって、焦点を調整することができる。カメラ530a、530bは、光学系502を設置のみに設けられていてもよい。
〈光学系503〉
 図32は、プローブ光の光学系の別の一例(光学系503とする)を示す模式図である。光学系503は、基板100を2回通過したプローブ光を検出するための構成を有している。さらに、光学系303では、基板100の同じ位置をプローブ光L2が2回通過する。光学系503は、プローブ光源521と、片側エキスパンダ526と、偏光板536、レンズ523と、ビームスプリッタ537と、集光レンズ533、1/4波長板538、ミラー539、コリメーションレンズ528、集光レンズ524と、光検出器525と、を備えている。
 プローブ光源521は、波長405nmのプローブ光L2を発生する。プローブ光源521からのプローブ光L2は、片側エキスパンダ526に入射する。片側エキスパンダ526は、Y方向のビーム径を拡大する。片側エキスパンダ526からのプローブ光L2は、偏光板536、レンズ523、及びビームスプリッタ537を介して、基板100に照射される。偏光板536は、プローブ光L2を第1の方向に沿った直線偏光とする。ビームスプリッタ537は、例えば、偏向ビームスプリッタであり、第1の方向に沿った直線偏光を反射し、第1の方向と直交する第2の方向に沿った直線偏光を透過する。よって、ビームスプリッタ537は、プローブ光L2を基板100に向けて反射する。
 レンズ523は、シリンドリカルレンズであり、X方向にプローブ光L2を集光する。よって、基板100上において、プローブ光L2は、Y方向を長手方向、X方向を短手方向とするライン状の照明領域を形成している。
 基板100を透過したプローブ光L2は、シリンドリカルレンズである集光レンズ533に入射する。集光レンズ533は、基板100からのプローブ光L2を平行光束とするコリメーションレンズとして機能する。集光レンズ533からのプローブ光L2は、1/4波長板538を介して、ミラー539で反射される。ミラー539は、全反射ミラーであり、1/4波長板538を透過したプローブ光L2を、再度1/4波長板538に入射させる。プローブ光L2が1/4波長板538を2回通過するため、直線偏光が90度回転する。よって、1/4波長板538から基板100に向かうプローブ光L2は、第2の方向に沿った直線偏光となっている。
 1/4波長板538を2回通過したプローブ光L2は、集光レンズ533によって、基板100上に集光される。上記のように、基板100上において、プローブ光L2は、Y方向を長手方向、X方向を短手方向とするライン状の照明領域を形成している。基板100を透過したプローブ光L3は、ビームスプリッタ537に入射する。上記のように、プローブ光L3は、第2の方向に沿った直線偏光となっているため、ビームスプリッタ537を透過する。ビームスプリッタ537を透過したプローブ光L3は、コリメーションレンズ528に入射する。
 コリメーションレンズ528は、プローブ光L3を平行光束にする。コリメーションレンズ528を通過したプローブ光L3は、集光レンズ524に入射する。集光レンズ524は、プローブ光L3を光検出器525の受光面に集光する。また、光検出器525には、バンドパスフィルタ525aが設けられている。バンドパスフィルタ525aは、波長405nmの光を透過する。これにより、プローブ光の波長以外の波長の迷光が光検出器525に入射するのを防ぐことができる。
 このように、光学系503では、光検出器525が、ポリシリコン膜101bを2回通過したプローブ光L3を検出している。これにより、透過率のムラを強調することができる。また、基板100上において、レンズ523による焦点位置と、集光レンズ533による焦点位置は、同じ位置となっている。これにより、ショットムラが強調されるため、より適切に結晶状態を評価することができる。
 なお、光学系503では、プローブ光L2が基板100の同じ位置を2回通過している。光学系503には、レンズ523、集光レンズ533の焦点を確認するためのカメラ530がそれぞれ設けられていてもよい。カメラ530は、プローブ光L2の照明領域、及びその周辺をそれぞれ撮像する。カメラ530の画像によって、焦点を調整することができる。カメラ530は、光学系503を設置時のみに設けられていてもよい。
 図33は、光検出器525によって取得した検出信号の平均値とその標準偏差を示すグラフである。図33では、エネルギー密度を400~435mJ/cmの範囲で、5mJ/cm刻みで変化させていったときの測定結果を示している。エネルギー密度が420mJ/cm、及び425mJ/cmの場合、検出信号の平均値が低くなっている。よって、OEDは、420mJ/cm、及び425mJ/cmのいずれかとなることが分かる。
 しかしながら、420mJ/cm、及び425mJ/cmの場合の平均値は同程度であるため、平均値からではOEDを求めることが困難である。一方、420mJ/cmの標準偏差は、425mJ/cmの標準偏差よりも小さくなっている。よって、420mJ/cmをOEDとすることができる。このように、検出地の平均値及び標準偏差を用いることで、適切にOEDを決定することができる。
 なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
 この出願は、2016年8月24日に出願された日本出願特願2016-163693、及び2017年6月7日に出願された日本出願特願2017-112516を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
 1 レーザアニール装置
 11 レーザ光源
 12 ミラー
 13 プロジェクションレンズ
 21 プローブ光源
 22 ミラー
 23 レンズ
 24 集光レンズ
 25 光検出器
 26 処理装置
 100 基板
 101 シリコン膜
 300 有機ELディスプレイ
 310 基板
 311 TFT層
 311a TFT
 312 有機層
 312a 有機EL発光素子
 312b 隔壁
 313 カラーフィルタ層
 313a カラーフィルタ(CF)
 314 封止基板
 401 ガラス基板
 402 ゲート電極
 403 ゲート絶縁膜
 404 アモルファスシリコン膜
 405 ポリシリコン膜
 406 層間絶縁膜
 407a ソース電極
 407b ドレイン電極
 408 平坦化膜
 409 画素電極
 410 TFT
 PX 画素

Claims (26)

  1.  (A)基板上の非晶質膜を結晶化して結晶化膜を形成するよう、前記非晶質膜にレーザ光を照射するステップと、
     (B)前記結晶化膜にプローブ光を照射するステップと、
     (C)前記結晶化膜を透過したプローブ光を光検出器で検出するステップと、
     (D)前記結晶化膜に対する前記プローブ光の照射位置を変えていき、前記光検出器からの検出信号の検出値を複数取得するステップと、
     (E)複数の前記検出値の標準偏差に基づいて、前記結晶化膜の結晶状態を判定するステップと、を備えた結晶化膜付き基板の検査方法。
  2.  前記(E)のステップでは、
     前記標準偏差を閾値と比較して、
     前記標準偏差が閾値よりも小さい場合に、良品と判定し、
     前記標準偏差が閾値以上の場合に、不良品と判定する請求項1に記載の検査方法。
  3.  前記(E)のステップでは、さらに、複数の前記検出値の平均値に基づいて、前記結晶状態を判定する請求項1、又は2に記載の検査方法。
  4.  プロジェクションレンズによって、前記レーザ光が前記非晶質膜においてライン状の照射領域を形成しており、
     前記光検出器が、前記プロジェクションレンズを通過した前記プローブ光を検出する請求項1~3のいずれか1項に記載の検査方法。
  5.  前記プローブ光が前記結晶化膜において、ライン状の照明領域を形成し、
     前記結晶化膜を透過した前記プローブ光を集光レンズによって前記光検出器に集光する請求項1~4のいずれか1項に記載の検査方法。
  6.  前記(D)のステップでは、前記レーザ光と前記プローブ光が前記基板に同時に照射された状態で、前記レーザ光の照射位置と前記プローブ光の照射位置を変えていくよう、前記基板を搬送する請求項1~5のいずれか1項に記載の検査方法。
  7.  前記(A)のステップでは、ステージの上に配置された前記基板を移動しながら、前記レーザ光が前記非晶質膜に照射され、
     前記(B)のステップでは、前記ステージの外側において、前記プローブ光が前記非晶質膜に照射され、
     前記(D)のステップでは、ロボットハンドにより前記ステージ上の前記基板を搬出することで、前記プローブ光の照射位置が変化する、請求項1~3のいずれか1項に記載の検査方法。
  8.  前記(C)のステップでは、前記光検出器が前記結晶化膜を2回以上通過した前記プローブ光を検出する請求項7に記載の検査方法。
  9.  (a)基板上に非晶質膜を形成するステップと、
     (b)前記非晶質膜を結晶化して結晶化膜を形成するよう、前記非晶質膜にレーザ光を照射するステップと、
     (c)前記結晶化膜にプローブ光を照射するステップと、
     (d)前記結晶化膜を透過したプローブ光を光検出器で検出するステップと、
     (e)前記結晶化膜に対する前記プローブ光の照射位置を変えていき、前記光検出器から出力される検出信号の検出値を複数取得するステップと、
     (f)複数の前記検出値の標準偏差に基づいて、前記結晶化膜の結晶状態を判定するステップと、
     (g)前記結晶状態の判定結果に応じて、前記結晶化膜に前記レーザ光を再度照射するステップと、を備えた半導体装置の製造方法。
  10.  前記(f)のステップでは、
     前記標準偏差を閾値と比較して、
     前記標準偏差が閾値よりも小さい場合に、良品と判定し、
     前記標準偏差が閾値以上の場合に、不良品と判定する請求項9に記載の製造方法。
  11.  前記(f)のステップでは、さらに、複数の前記検出値の平均値に基づいて、前記結晶状態を判定する請求項9、又は10に記載の製造方法。
  12.  前記レーザ光がプロジェクションレンズによって、前記非晶質膜においてライン状の照射領域を形成しており、
     前記光検出器が、前記プロジェクションレンズを通過した前記プローブ光を検出する請求項9~11のいずれか1項に記載の製造方法。
  13.  前記プローブ光が前記結晶化膜において、ライン状の照明領域を形成し、
     前記結晶化膜を透過した前記プローブ光を集光レンズによって前記光検出器に集光する請求項9~12のいずれか1項に記載の製造方法。
  14.  前記(e)のステップでは、前記レーザ光と前記プローブ光が前記基板に同時に照射された状態で、前記レーザ光の照射位置と前記プローブ光の照射位置を変えていく請求項9~13のいずれか1項に記載の製造方法。
  15.  前記(b)のステップでは、ステージの上に配置された前記基板を移動しながら、前記レーザ光が前記非晶質膜に照射され、
     前記(c)のステップでは、前記ステージの外側において、前記プローブ光が前記非晶質膜に照射され、
     前記(e)のステップでは、ロボットハンドにより前記ステージ上の前記基板を搬出することで、前記プローブ光の照射位置が変化する、請求項9~11のいずれか1項に記載の製造方法。
  16.  前記(d)のステップでは、前記光検出器が前記結晶化膜を2回以上通過した前記プローブ光を検出する請求項15に記載の製造方法。
  17.  基板上の非晶質膜を結晶化して結晶化膜を形成するためのレーザ光を出射するレーザ光源と、
     前記レーザ光を集光して前記非晶質膜に照射するプロジェクションレンズと、
     プローブ光を出射するプローブ光源と、
     前記結晶化膜を透過した前記プローブ光を検出する光検出器と、
     前記基板に対する前記レーザ光の照射位置を変えていくよう、前記基板を搬送する搬送路と、
     前記基板に対する前記プローブ光の照射位置を変えていき、前記光検出器から出力される検出信号の検出値の標準偏差を求め、前記標準偏差に基づいて前記結晶化膜の結晶状態を判定する処理部と、を備えたレーザアニール装置。
  18.  前記処理部は前記標準偏差を閾値と比較し、
     前記標準偏差が閾値よりも小さい場合に、良品と判定し、
     前記標準偏差が閾値以上の場合に、不良品と判定する請求項17に記載のレーザアニール装置。
  19.  前記処理部が、前記検出値の平均値に基づいて、前記結晶状態を判定する請求項17、又は18に記載のレーザアニール装置。
  20.  前記プロジェクションレンズによって、前記レーザ光が前記非晶質膜においてライン状の照射領域を形成しており、
     前記光検出器が、前記プロジェクションレンズを通過した前記プローブ光を検出する請求項17~19のいずれか1項に記載のレーザアニール装置。
  21.  前記プローブ光が前記結晶化膜において、ライン状の照明領域を形成するシリンドリカルレンズと、
     前記結晶化膜を透過した前記プローブ光を前記光検出器に集光する集光レンズをさらに備える請求項17~20のいずれか1項に記載のレーザアニール装置。
  22.  前記レーザ光と前記プローブ光が前記基板に同時に照射された状態で、前記搬送路が前記基板を搬送する請求項17~21のいずれか1項に記載のレーザアニール装置。
  23.  前記搬送路には、前記基板にガスを噴出することで前記基板を浮上させるガス浮上ユニットが設けられている請求項17~22のいずれか1項に記載のレーザアニール装置。
  24.  前記基板を保持するステージをさらに備え、
     前記ステージを移動することで、前記搬送路に沿って、前記基板が搬送され、
     前記レーザアニール装置には、前記ステージ上から前記基板を搬出するための搬送ロボットが進入する搬出口が設けられており、
     前記搬送ロボットが前記基板を前記ステージから搬出することで、前記基板に対する前記プローブ光の照射位置を変えられていく請求項17~19のいずれか1項に記載のレーザアニール装置。
  25.  前記光検出器が前記結晶化膜を2回以上通過した前記プローブ光を検出する請求項24に記載のレーザアニール装置。
  26.  基板上の非晶質膜を結晶化して結晶化膜を形成するためのレーザ光を出射するレーザ光源と、
     前記レーザ光を集光して前記非晶質膜に照射するプロジェクションレンズと、
     前記基板に対する前記レーザ光の照射位置を変えていくよう、前記基板を搬送するステージと、
     プローブ光を出射するプローブ光源と、
     搬送ロボットが前記ステージから前記基板を取り出している間に、前記ステージの外側において前記結晶化膜を透過した前記プローブ光を検出する光検出器と、
     前記光検出器から出力される検出信号に基づいて前記結晶化膜の結晶状態を判定する処理部と、を備えたレーザアニール装置。
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