WO2017208401A1 - 緩み防止ナットおよび締結方法 - Google Patents
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Abstract
より強固にナットの戻り回転による緩みを防止する。緩み防止ナットは、一方の端面に開口した開口部から連続し、相手部材の雄ネジ部に螺合する雌ネジ部と、他方の端面に開口した開口部から連続し、相手部材の雄ネジ部の雄ネジ外径よりも小径であり、かつ、雄ネジ谷径より大径である孔部と、を備えた。
Description
本発明は、ボルトなどの相手部材に締め付けられ、振動などで生じる戻り回転による緩みが防止される緩み防止ナットおよび締結方法に関する。
従来、種々の建築部材あるいは機械部品を固定するために、締結部品としてボルトおよびナットが用いられる。締結部品として用いられるボルトおよびナットは、被締結部品の振動あるいは回転による滑りを起因としてナットが戻り方向に回転することがある。このため、ナットに戻り回転による緩みが発生し、締結効果の低下が問題となる。
この戻り回転による緩みを防止するため、種々のボルトおよびナットの構造が提案されている(特許文献1、2参照)。
たとえば、特許文献1に記載の技術では、ナットをボルトに締め付ける際にナットの座面に形成した突起の先端がボルトの雄ネジ部へ食いつく。そして、雄ネジ部に食いついた突起が潰れて、ボルトの雄ネジ部へ巻き込まれる摩擦力の上昇で緩み止め効果が高められている。
また、特許文献2に記載の技術では、ナットの雌ネジ部の一部がボルトの雄ネジ部の破壊部により破壊される。これにより、ボルトにねじ込まれたナットが緩まない構造となっている。
特許文献1に記載の技術では、ナットの一部が変形し、螺合するボルトに対する摩擦力の向上に寄与することで緩み防止を図っている。しかし、飽くまでも摩擦力の向上が手法として用いられている。このため、被締結部材が振動を受けることによるまたは被締結部材が回転するなどをした場合に、締結部の滑りを起因とした戻り回転による緩みが防止できない。
特許文献2に記載の技術では、ボルトの雄ネジ部に破壊部を有し、ナットの雌ネジ部の一部を破壊することにより緩みを防止する。しかし、ボルトが雄ネジ部を有するナットの緩みを改善し得る構造ではない。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、より強固にナットの戻り回転による緩みを防止する緩み防止ナットおよび締結方法を提供することを目的とする。
本発明に係る緩み防止ナットは、一方の端面に開口した開口部から連続し、相手部材の雄ネジ部に螺合する雌ネジ部と、他方の端面に開口した開口部から連続し、前記相手部材の雄ネジ部の雄ネジ外径よりも小径であり、かつ、雄ネジ谷径より大径である孔部と、を備えたものである。
本発明に係る締結方法は、一方の端面に開口した開口部から連続し、相手部材の雄ネジ部に螺合する雌ネジ部と、他方の端面に開口した開口部から連続し、前記相手部材の雄ネジ部の雄ネジ外径よりも小径であり、かつ、雄ネジ谷径より大径である孔部と、を備えた緩み防止ナットを、前記相手部材に対して前記雌ネジ部側から取り付け、螺合される前記相手部材に対して締め付け回転する際に、前記相手部材の雄ネジ部のネジ山を前記孔部で塑性変形させるものである。
本発明に係る緩み防止ナットおよび締結方法によれば、雌ネジ部と、孔部と、を備えた緩み防止ナットを、相手部材に対して雌ネジ部側から取り付け、螺合される相手部材に対して締め付け回転する際に、相手部材の雄ネジ部のネジ山を孔部で塑性変形させる。塑性変形した雄ネジ部は、緩み防止ナットの雌ネジ部に螺合しない。このため、緩み防止ナットは、塑性変形した雄ネジ部の後退方向に戻り回転しない。したがって、緩み防止ナットは、戻り回転による緩みがより強固に防止できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一のまたはこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。
さらに、明細書全文に示されている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一のまたはこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。
さらに、明細書全文に示されている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る緩み防止ナット100について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る緩み防止ナット100を示す断面図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る緩み防止ナット100がボルト40に締め付けられる状態を示す図である。
図1に示す緩み防止ナット100は、雌ネジ部20と、孔部30と、を備えている。
緩み防止ナット100は、6角、8角あるいは4角などの一般的な外形形状である。
本発明の実施の形態1に係る緩み防止ナット100について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る緩み防止ナット100を示す断面図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る緩み防止ナット100がボルト40に締め付けられる状態を示す図である。
図1に示す緩み防止ナット100は、雌ネジ部20と、孔部30と、を備えている。
緩み防止ナット100は、6角、8角あるいは4角などの一般的な外形形状である。
図2に示すように、雌ネジ部20は、相手部材であるボルト40に取り付けられる側の一方の端面21に開口した開口部から連続し、ボルト40の雄ネジ部41に螺合する。雌ネジ部20には、所定のリード角およびピッチに従ったひっかかり高さのネジ山22が形成されている。
孔部30は、ボルト40に取り付けられる側とは反対側の他方の端面31に開口した開口部から連続している。孔部30の孔径は、ボルト40の雄ネジ部41の雄ネジ外径42よりも小径であり、かつ、雄ネジ谷径43より大径である。
具体的には、孔部30は、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を塑性変形させてボルト40の雄ネジ部41のネジ溝45が埋まり、外周面46となるボルト40の雄ネジ部41を雌ネジ部20の内径23よりも大径に構成する孔径である。
孔部30の孔径は、同一の中心線で軸方向に延びる同一な孔径寸法である。
具体的には、孔部30は、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を塑性変形させてボルト40の雄ネジ部41のネジ溝45が埋まり、外周面46となるボルト40の雄ネジ部41を雌ネジ部20の内径23よりも大径に構成する孔径である。
孔部30の孔径は、同一の中心線で軸方向に延びる同一な孔径寸法である。
雌ネジ部20と孔部30とは、軸方向に延びる中心線が一致している。また、雌ネジ部20と孔部30とは、緩み防止ナット100の内部で直接的に連続して形成されている。
以上のような構成の緩み防止ナット100は、締め付け回転方向とは反対方向である後退方向に、雌ネジ部20に連続して孔部30を有する。孔部30は、緩み防止ナット100が締め付け回転方向に回転させられると、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を潰して緩み防止ナット100の雌ネジ部20と螺合しない形に塑性変形させる。
緩み防止ナット100は、雌ネジ部20に連続して孔部30を有する。このため、緩み防止ナット100がユーザーによって冶具を用いて締め付け回転方向に回転させられるときに、孔部30がボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を塑性変形させるために大きな力が必要である。しかし、ユーザーが大きな力でボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を塑性変形させると、ボルト40の雄ネジ部41の塑性変形された箇所は、再度の変形がし難い。
緩み防止ナット100は、雌ネジ部20に連続して孔部30を有する。このため、緩み防止ナット100がユーザーによって冶具を用いて締め付け回転方向に回転させられるときに、孔部30がボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を塑性変形させるために大きな力が必要である。しかし、ユーザーが大きな力でボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を塑性変形させると、ボルト40の雄ネジ部41の塑性変形された箇所は、再度の変形がし難い。
図3は、本発明の実施の形態1に係る緩み防止ナットの雌ネジ部がボルトの雄ネジ部に螺合する状態を示す図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る緩み防止ナットの孔部がボルトの雄ネジ部を塑性変形させる状態を示す図である。
まず、図2に示すように、被締結部材50の取付孔51を挿通して上向きに突出した雄ネジ部41を有するボルト40に対して、緩み防止ナット100の一方の端面21に開口した雌ネジ部20が螺合される。
次に、緩み防止ナット100がユーザーによって冶具を用いて締め付け回転方向に回転させられ、被締結部材50側に進行する。図3に示すように、緩み防止ナット100がボルト40に螺合させられて行くと、緩み防止ナット100の孔部30がボルト40の雄ネジ部41の先端に接触する。
緩み防止ナット100が更に締め付けられると、緩み防止ナット100の孔部30は塑性変形せずに締め付け回転方向に進もうとする。このとき、緩み防止ナット100の孔部30の孔径は、螺合されるボルト40の雄ネジ部41の雄ネジ外径42よりも小径である。このため、図4に示すように、孔部30は、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44をネジ溝45に埋め込む形で塑性変形させる。塑性変形したボルト40の雄ネジ部41の外周面46の外径は、緩み防止ナット100の孔部30の孔径とほぼ一致する。
図5は、本発明の実施の形態1に係るボルト40の雄ネジ部41を示す一部展開図である。図6は、本発明の実施の形態1に係るボルト40の雄ネジ部41が塑性変形した境界47を示す一部展開図である。
図5に示すように、塑性変形前は、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44とネジ溝45とが緩み防止ナット100の雌ネジ部20に螺合できるように明確に分かれている。
一方、図6に示すように、緩み防止ナット100が締め付け回転方向に進行し、孔部30がボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を塑性変形させると、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44とネジ溝45とがほぼ一定の径寸法の外周面46になる。つまり、図4に示す図示矢印のように、緩み防止ナット100の孔部30が通過して塑性変形したボルト40の雄ネジ部41のネジ溝45は、塑性変形したネジ山44に埋められる。このため、緩み防止ナット100の雌ネジ部20は、塑性変形したボルト40の雄ネジ部41とは螺合できなくなる。
このように、緩み防止ナット100が締め付けられた後では、緩み防止ナット100の雌ネジ部20とボルト40の塑性変形された部位である外周面46は噛み合わない。このため、緩み防止ナット100は、ボルト40の締め付け回転方向とは反対方向へ戻り回転することができない。つまり、被締結部材50が振動を受けることによる、または回転するなどをした場合の締結部の滑りを受ける場合にも緩み防止ナット100は、戻り回転による緩みを起こさない。
また、ボルト40の塑性変形された外周面46が戻り回転による緩み方向に変形しようとしても、ボルト40の塑性変形された部分がその境界47の箇所から連続している。そのため、緩み防止ナット100の戻り回転による緩みは、ボルト40の連続する塑性変形された外周面46によって強固に阻止される。あるいは、境界47から外周面46の一部が変形しても、外周面46がその部分から連続する。これにより、緩み防止ナット100の戻り回転による緩みは、最小限に制限される。したがって、緩み防止ナット100の戻り回転による緩みが悪化することが防止できる。
実施の形態1によれば、緩み防止ナット100は、一方の端面21に開口した開口部から連続し、ボルト40の雄ネジ部41に螺合する雌ネジ部20を備えている。緩み防止ナット100は、他方の端面31に開口した開口部から連続し、ボルト40の雄ネジ部41の雄ネジ外径42よりも小径な孔部30を備えている。
この構成によれば、雌ネジ部20と、孔部30と、を備えた緩み防止ナット100を、ボルト40に対して雌ネジ部20側から取り付け、螺合されるボルト40に対して締め付け回転する際に、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を孔部30で塑性変形させる。塑性変形した雄ネジ部41は、緩み防止ナット100の雌ネジ部20に螺合しない。このため、緩み防止ナット100は、塑性変形した雄ネジ部41の後退方向に戻り回転しない。したがって、緩み防止ナット100は、戻り回転による緩みがより強固に防止できる。
この構成によれば、雌ネジ部20と、孔部30と、を備えた緩み防止ナット100を、ボルト40に対して雌ネジ部20側から取り付け、螺合されるボルト40に対して締め付け回転する際に、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を孔部30で塑性変形させる。塑性変形した雄ネジ部41は、緩み防止ナット100の雌ネジ部20に螺合しない。このため、緩み防止ナット100は、塑性変形した雄ネジ部41の後退方向に戻り回転しない。したがって、緩み防止ナット100は、戻り回転による緩みがより強固に防止できる。
雌ネジ部20と孔部30とは、中心線が一致している。
この構成によれば、緩み防止ナット100が螺合されるボルト40に対して締め付け回転する際に、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を孔部30で塑性変形させることができる。
この構成によれば、緩み防止ナット100が螺合されるボルト40に対して締め付け回転する際に、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を孔部30で塑性変形させることができる。
雌ネジ部20と孔部30とは、連続して形成されている。
この構成によれば、緩み防止ナット100がユーザーによって冶具を用いて締め付け回転方向に回転させられるときにボルト40の雄ネジ部41が孔部30に入っていくのに大きな力が必要である。しかし、ユーザーが大きな力でボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を塑性変形させると、塑性変形された箇所は、再度の変形がし難い。したがって、緩み防止ナット100は、戻り回転による緩みがより強固に防止できる。
この構成によれば、緩み防止ナット100がユーザーによって冶具を用いて締め付け回転方向に回転させられるときにボルト40の雄ネジ部41が孔部30に入っていくのに大きな力が必要である。しかし、ユーザーが大きな力でボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を塑性変形させると、塑性変形された箇所は、再度の変形がし難い。したがって、緩み防止ナット100は、戻り回転による緩みがより強固に防止できる。
緩み防止ナット100は、ボルト40に対して雌ネジ部20側から取り付けられ、螺合されるボルト40に対して締め付け回転する際に、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を孔部30で塑性変形させる。
この構成によれば、塑性変形した雄ネジ部41は、緩み防止ナット100の雌ネジ部20に螺合しない。このため、緩み防止ナット100は、塑性変形した雄ネジ部41の後退方向に戻り回転しない。したがって、緩み防止ナット100は、戻り回転による緩みがより強固に防止できる。
この構成によれば、塑性変形した雄ネジ部41は、緩み防止ナット100の雌ネジ部20に螺合しない。このため、緩み防止ナット100は、塑性変形した雄ネジ部41の後退方向に戻り回転しない。したがって、緩み防止ナット100は、戻り回転による緩みがより強固に防止できる。
孔部30は、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を塑性変形させてボルト40の雄ネジ部41のネジ溝45が埋まり、ボルト40の雄ネジ部41を雌ネジ部20の内径23よりも大径に構成する孔径である。
この構成によれば、塑性変形した雄ネジ部41は、緩み防止ナット100の雌ネジ部20に螺合しない外周面46となった外径寸法に変形する。
この構成によれば、塑性変形した雄ネジ部41は、緩み防止ナット100の雌ネジ部20に螺合しない外周面46となった外径寸法に変形する。
緩み防止ナット100は、一方の端面21に開口した開口部から連続し、ボルト40の雄ネジ部41に螺合する雌ネジ部20を備えている。緩み防止ナット100は、他方の端面31に開口した開口部から連続し、ボルト40の雄ネジ部41の雄ネジ外径42よりも小径な孔部30を備えている。締結方法は、緩み防止ナット100を、ボルト40に対して雌ネジ部20側から取り付ける。締結方法は、螺合されるボルト40に対して締め付け回転する際に、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を孔部30で塑性変形させる。
この構成によれば、緩み防止ナット100は、ボルト40と螺合する雌ネジ部20を有する。このため、緩み防止ナット100は、緩み防止ナット100がボルト40に締め付けられる際に、締め付け回転方向である進行方向に回転できる。また、緩み防止ナット100は、雌ネジ部20に連続して孔部30を有する。そして、螺合されるボルト40に対して締め付け回転する際に、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を孔部30で塑性変形させていく。そのため、ボルト40が緩み防止ナット100の雌ネジ部20と螺合しない形に塑性変形されている。よって、緩み防止ナット100は、戻り回転方向である後退方向に回転することができない。
特に、締結した建築部品の振動あるいは機械部品の回転を起因とする戻り回転しようとする力は、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を孔部30で塑性変形させる力よりも弱い。このため、緩み防止ナット100は、戻り回転してボルト40の雄ネジ部41の外周面46を再度変形させることもない。したがって、緩み防止ナット100は、締結した建築部品の振動あるいは機械部品の回転を起因とする戻り回転による緩みがより強固に防止できる。
この構成によれば、緩み防止ナット100は、ボルト40と螺合する雌ネジ部20を有する。このため、緩み防止ナット100は、緩み防止ナット100がボルト40に締め付けられる際に、締め付け回転方向である進行方向に回転できる。また、緩み防止ナット100は、雌ネジ部20に連続して孔部30を有する。そして、螺合されるボルト40に対して締め付け回転する際に、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を孔部30で塑性変形させていく。そのため、ボルト40が緩み防止ナット100の雌ネジ部20と螺合しない形に塑性変形されている。よって、緩み防止ナット100は、戻り回転方向である後退方向に回転することができない。
特に、締結した建築部品の振動あるいは機械部品の回転を起因とする戻り回転しようとする力は、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を孔部30で塑性変形させる力よりも弱い。このため、緩み防止ナット100は、戻り回転してボルト40の雄ネジ部41の外周面46を再度変形させることもない。したがって、緩み防止ナット100は、締結した建築部品の振動あるいは機械部品の回転を起因とする戻り回転による緩みがより強固に防止できる。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2に係る緩み防止ナット200を示す断面図である。実施の形態2では、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図7は、本発明の実施の形態2に係る緩み防止ナット200を示す断面図である。実施の形態2では、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図7に示す緩み防止ナット200は、雌ネジ部20と、テーパ部60と、孔部30と、を備えている。
雌ネジ部20とテーパ部60と孔部30とは、軸方向に延びる中心線が一致している。
また、雌ネジ部20と孔部30とは、テーパ部60を介して連続して形成されている。
雌ネジ部20とテーパ部60と孔部30とは、軸方向に延びる中心線が一致している。
また、雌ネジ部20と孔部30とは、テーパ部60を介して連続して形成されている。
テーパ部60は、雌ネジ部20から孔部30に向かって径が小さくなる円すい台形状の内周面を有している。
なお、雌ネジ部20および孔部30は、実施の形態1と同様な構成である。
なお、雌ネジ部20および孔部30は、実施の形態1と同様な構成である。
以上のような構成の緩み防止ナット200は、締め付け回転方向とは反対方向である後退方向に、雌ネジ部20に連続してテーパ部60を有している。緩み防止ナット100は、テーパ部60の最小孔径に連続して同一の孔径で軸方向に延びる孔部30を有する。テーパ部60は、緩み防止ナット100が締め付け回転方向に回転させられると、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を緩み防止ナット100の雌ネジ部20と螺合しない形に徐々に潰して塑性変形させる。そして、最後に孔部30がボルト40の雄ネジ部41のネジ山44を孔部30の孔径まで塑性変形させる。
このため、緩み防止ナット200がユーザーによって冶具を用いて締め付け回転方向に回転させられるときの力が実施の形態1の緩み防止ナット100を回転させる場合よりも小さくて済む。
このため、緩み防止ナット200がユーザーによって冶具を用いて締め付け回転方向に回転させられるときの力が実施の形態1の緩み防止ナット100を回転させる場合よりも小さくて済む。
実施の形態2によれば、雌ネジ部20と孔部30とは、雌ネジ部20から孔部30に向かって径が小さくなるテーパ部60を介して連続して形成されている。
この構成によれば、テーパ部60を通過する際に、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44は、縮径する塑性変形を徐々に行う。このため、緩み防止ナット200がユーザーによって冶具を用いて締め付け回転方向に回転させられるときの力が小さくて済む。
この構成によれば、テーパ部60を通過する際に、ボルト40の雄ネジ部41のネジ山44は、縮径する塑性変形を徐々に行う。このため、緩み防止ナット200がユーザーによって冶具を用いて締め付け回転方向に回転させられるときの力が小さくて済む。
20 雌ネジ部、21 端面、22 ネジ山、23 内径、30 孔部、31 端面、40 ボルト、41 雄ネジ部、42 雄ネジ外径、43 雄ネジ谷径、44 ネジ山、45 ネジ溝、46 外周面、47 境界、50 被締結部材、51 取付孔、60 テーパ部、100 緩み防止ナット、200 緩み防止ナット。
Claims (7)
- 一方の端面に開口した開口部から連続し、相手部材の雄ネジ部に螺合する雌ネジ部と、
他方の端面に開口した開口部から連続し、前記相手部材の雄ネジ部の雄ネジ外径よりも小径であり、かつ、雄ネジ谷径より大径である孔部と、
を備えた緩み防止ナット。 - 前記雌ネジ部と前記孔部とは、中心線が一致する請求項1に記載の緩み防止ナット。
- 前記雌ネジ部と前記孔部とは、連続して形成された請求項1または2に記載の緩み防止ナット。
- 前記雌ネジ部と前記孔部とは、前記雌ネジ部から前記孔部に向かって径が小さくなるテーパ部を介して連続して形成された請求項1または2に記載の緩み防止ナット。
- 前記相手部材に対して前記雌ネジ部側から取り付けられ、螺合される前記相手部材に対して締め付け回転する際に、前記相手部材の雄ネジ部のネジ山を前記孔部で塑性変形させる請求項1~4のいずれか1項に記載の緩み防止ナット。
- 前記孔部は、前記相手部材の雄ネジ部のネジ山を塑性変形させて前記相手部材の雄ネジ部のネジ溝が埋まり、前記相手部材の雄ネジ部を前記雌ネジ部の内径よりも大径に構成する孔径である請求項5に記載の緩み防止ナット。
- 一方の端面に開口した開口部から連続し、相手部材の雄ネジ部に螺合する雌ネジ部と、他方の端面に開口した開口部から連続し、前記相手部材の雄ネジ部の雄ネジ外径よりも小径であり、かつ、雄ネジ谷径より大径である孔部と、を備えた緩み防止ナットを、前記相手部材に対して前記雌ネジ部側から取り付け、螺合される前記相手部材に対して締め付け回転する際に、前記相手部材の雄ネジ部のネジ山を前記孔部で塑性変形させる締結方法。
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