WO2017130669A1 - 電磁負荷駆動装置、車載制御システム - Google Patents

電磁負荷駆動装置、車載制御システム Download PDF

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Abstract

リレーの故障診断をより多く実施することができる電磁負荷駆動装置を提供する。 本発明に係る電磁負荷駆動装置は、電磁誘導負荷を制御している期間においてリレーを遮断するとともに、そのとき発生するサージ電圧に基づき前記リレーに対する診断を実施する。

Description

電磁負荷駆動装置、車載制御システム
 本発明は、電磁負荷を制御する技術に関する。
 従来、電磁誘導負荷を駆動する電磁負荷駆動装置は、電磁誘導負荷に対して供給する通電電流を遮断するスイッチング素子(例えばリレー素子)を備えている。リレーが故障すると負荷制御を正常に継続することができないので、電磁負荷駆動装置は一般にリレーに対する故障診断を実施している。
 下記特許文献1は、『通電経路上に二つのスイッチング素子を直列に設けた誘導性負荷駆動装置において、通電制御中であっても各スイッチング素子のオン故障を検出できるようにする』ことを目的として、『リニアソレノイドの上流側にデューティ駆動用トランジスタT10を、下流側にフェイルセーフ用トランジスタT20を設けた構成において、通常制御中において目標電流が0である通電ゼロ制御時(S140:NO)、デューティ駆動用トランジスタT10のデューティ比を0にして通電ゼロにするのではなく、デューティ駆動用トランジスタT10は任意のデューティ比にてデューティ駆動を継続しつつフェイルセーフ用トランジスタT20をオフさせることにより、通電ゼロにする(S260)。このとき、通電電流が0にならなければ、フェイルセーフ用トランジスタT20がオン故障しているものと判定する(S300)。』という技術を開示している(要約参照)。
特開2004-201410号公報
 上記特許文献1のような従来技術においては、負荷に対して供給する通電電流の制御精度に影響が生じないようにするため、例えば負荷に対する通電経路を切り替えた直後や、負荷が作動していない期間など、限定された条件下において故障診断を実施している。このように故障診断を実施する期間を限定した場合、故障診断を実施する回数が相応に少なくなり、リレーの故障を検出する頻度が低くなる可能性がある。
 本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、リレーの故障診断をより多く実施することができる電磁負荷駆動装置を提供することを目的とする。
 本発明に係る電磁負荷駆動装置は、電磁誘導負荷を制御している期間においてリレーを遮断するとともに、そのとき発生するサージ電圧に基づき前記リレーに対する診断を実施する。
 本発明に係る電磁負荷駆動装置によれば、電磁誘導負荷の駆動精度に対して与える影響を抑えつつ、リレーに対する故障診断を実施することができる。
実施形態1に係るECU11(電子制御変速装置)を搭載した車両の自動変速機の構成を模式的に示す図である。 ECU11の回路構成図である。 ECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する手順を説明するフローチャートである。 目標電流と実電流との間の関係を示すタイムチャートである。 通電電流32と遮断可能時間との間の対応関係を表す特性を例示するグラフである。 ECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する過程を説明するタイミングチャートである。 実施形態2に係るECU11の回路構成図である。 ECU11が電源リレー22の故障診断を実施する手順を説明するフローチャートである。 ECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する過程を説明するタイミングチャートである。 実施形態3に係るECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する手順を説明するフローチャートである。 ECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する過程を説明するタイミングチャートである。 実施形態4に係るECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する手順を説明するフローチャートである。 ECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する過程を説明するタイミングチャートである。 実施形態5に係るECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する手順を説明するフローチャートである。 ECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する過程を説明するタイミングチャートである。 実施形態6に係るECU11の回路構成図である。 実施形態7に係るECU11の回路構成図である。 ECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する過程を説明するタイミングチャートである。 実施形態8に係るECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する過程を説明するタイミングチャートである。
<実施の形態1:装置構成>
 図1は、本発明の実施形態1に係るECU11(電子制御変速装置)を搭載した車両の自動変速機の構成を模式的に示す図である。エンジン1から出力された回転出力は変速機2に対して入力される。変速機2はその回転出力を減速し、駆動輪3に対して出力する。油圧回路5は、変速機2の変速比を制御する。油圧ポンプ4は、油圧回路5が動作するための油圧を生成する。電磁誘導負荷(ソレノイド)14は、油圧回路5を切り替える。ECU(Electronic Control Unit)11は、電磁誘導負荷14を駆動するための負荷電流33を出力する。
 図2は、ECU11の回路構成図である。ECU11は、マイコン21、電源リレー22、電圧検出部23、負荷駆動回路25、コンデンサ24、遮断回路60を備える。
 電源リレー22は、車載バッテリー13の下流側と接続されている。電圧平滑用のコンデンサ24と負荷駆動回路25は、電源リレー22の下流側に互いに並列となるように接続される。電圧検出部23は、電源リレー22の上流側と下流側それぞれに接続され、電源リレー22の上流電圧と下流電圧を監視し、その監視結果をマイコン21に対して出力する。マイコン21に対して入力される監視結果は、それぞれ上流電圧42と下流電圧43である。車載バッテリー13の下流側にはスイッチ12が接続され、ECU11を起動停止する際にオンオフされる。
 電源リレー22は、リレー駆動信号37によって駆動され、電源リレー22の下流側に配置された回路に対して電源電圧(車載バッテリー13が供給する電圧)を供給または遮断する。電源リレー22がオン(通電)であるとき、電源リレー22の上流電圧42と下流電圧43は同等となる。電源リレー22がオフ(遮断)であるとき、電源リレー22の上流電圧42と下流電圧43は互いに乖離した値となる。
 負荷駆動回路25は、電磁誘導負荷14を駆動するための駆動電圧、および電磁誘導負荷14に流れる通電電流32を制御する回路である。負荷駆動回路25は、駆動IC(Integrated Circuit)26、還流ダイオード27、電流検出抵抗28、電流検出部29を備える。駆動IC26は、駆動信号36にしたがってスイッチング素子を制御(例えばPulse Width Modulation制御)することにより通電電流32の波形を制御するとともに、電磁誘導負荷14に対してその制御した通電電流32を出力する。電流検出部29は、電流検出抵抗28を用いて実際の負荷電流33を検出し、その結果を実電流信号38としてマイコン21に対して出力する。
 マイコン21は、目標電流と電流検出部29から受け取った実電流信号38との間の差分を算出し、その差分に基づき駆動IC26を動作させる駆動信号36のデューティを決定して駆動IC26を動作させる。駆動信号36のデューティが高い場合、通電電流32は大きくなり、デューティが低い場合、通電電流32は小さくなる。負荷電流33は、駆動IC26から出力される通電電流32と、還流ダイオード27から出力される還流電流35とによって構成される。通電電流32は駆動IC26が動作している期間だけ流れ、非動作中は流れない。還流電流35は、駆動IC26が動作状態から非動作状態に変わった後の非動作期間中のみ流れる。
 遮断回路60は、電流遮断リレー61、電圧検出部62を備える。電流遮断リレー61は、電磁誘導負荷14の通電電流32を遮断するためのスイッチング素子である。電圧検出部62は、電流遮断リレー61の上流電圧64を監視する。電流遮断リレー61は、電流遮断信号63によって制御される。負荷駆動回路25が通電されておりかつ電流遮断リレー61が通電状態であるとき、上流電圧64はグランドと同等になる。負荷駆動回路25が通電されておりかつ電流遮断リレー61が遮断状態であるとき、負荷電流が流れ続けようとして、電流遮断リレー61の上流に逆起電圧(サージ電圧)が発生し、上流電圧64は電源電圧相当以上の電圧になる。電流遮断リレー61と並列に逆起電圧を制限する電圧制限素子65が接続される。電圧制限素子65は、電流遮断リレー61に内蔵される場合と電流遮断リレー61から独立している場合のどちらでも構わない。電圧制限素子65は、電流遮断リレー61に過剰な電圧が印加されることを防止する。
<実施の形態1:装置動作>
 図3は、ECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する手順を説明するフローチャートである。以下図3の各ステップについて説明する。
(図3:ステップS100)
 マイコン21は起動後、マイコン21自身やその周辺回路に対する自己故障診断を実施し、ECU11が負荷を正しく制御できる状態であることを確認した上で、通常制御モードへ移行する。通常制御中は、マイコン21に対して入力される各種情報に基づき本フローチャートを繰り返し実行することにより、負荷電流33を制御する。
(図3:ステップS110)
 マイコン21は、リレー診断フラグがオンであるか否かを判断する。リレー診断フラグがオンである場合は、ステップS120~S170を実行する。リレー診断フラグがオフである場合は、ステップS210~S270を実行する。ステップS210~S270は、リレー故障診断の前に実施する前処理である。ステップS120~S170は、故障診断処理である。以下では説明の都合上、ステップS210~S270を先に説明する。
(図3:ステップS210~S220)
 マイコン21は、負荷電流33を計測する(S210)。マイコン21は、電流遮断リレー61の遮断可能時間を算出する(S220)。電流遮断リレー61の遮断可能時間とは、電流遮断リレー61を遮断している間において電磁誘導負荷14に流れる通電電流32の変動を、許容範囲以内に収めることができる時間である。具体例については後述の図4~図5で説明する。
(図3:ステップS230)
 マイコン21は、ステップS220において算出した遮断可能時間に基づき、電流遮断リレー61を実際に遮断する時間(リレー遮断時間)をセットする。リレー遮断時間は、遮断可能時間よりも短い時間とする。リレー遮断時間が遮断可能時間よりも長いと、通電電流32が目標電流に対して大きく逸脱し、通電電流不足により電磁誘導負荷14を駆動する制御精度が低下するからである。
(図3:ステップS240)
 マイコン21は、電流遮断リレー61の故障診断を実施する際に用いる上下限閾値を取得する。具体的には、電流遮断リレー61を遮断したとき逆起電圧によって上流電圧64が上昇する範囲を電圧制限素子65の電気特性にしたがってあらかじめ把握しておき、回路バラツキを考慮してその前後に上下限閾値をセットする。例えば、回路バラツキを含めて上流電圧64が26V~28Vの範囲になると想定される場合、上限閾値は28V、電下限閾値は26Vとなる。
(図3:ステップS240:補足)
 逆起電圧による上流電圧64の上昇範囲は、電圧制限素子65の電気特性によってほぼ支配的に定まるので、本ステップにおいて定める上下限閾値はあらかじめ固定的に定めることができる。ただし素子の温度特性によってその上昇範囲が変動する場合がある。その場合はその温度特性をデータテーブルなどにあらかじめ記述しておき、別途設けた温度センサから取得した温度とその温度特性を照合することにより、上流電圧64の上昇範囲を算出することができる。
(図3:ステップS250~S270)
 マイコン21は、リレー診断フラグをONにセットする(S250)。マイコン21は電流遮断リレー61をオフ(遮断)する(S260)。マイコン21は、電流遮断リレー61が遮断されている時間を計測するために用いる遮断時間タイマを開始する(S270)。
(図3:ステップS120)
 マイコン21は、電流遮断リレー61を遮断してから現時刻までの間に、ステップS230で設定したリレー遮断時間が経過したか否かを判断する。経過時間は、ステップS270において開始した遮断時間タイマにより計測する。リレー遮断時間を経過していない場合は、本フローチャートを終了する(電流遮断リレー61の故障診断は実施しない)。リレー遮断時間が経過している場合、ステップS130へ進む。
(図3:ステップS130~S140)
 マイコン21は、上流電圧64を計測する(S130)。マイコン21は、上流電圧64がステップS240でセットした上限閾値と下限閾値の間にあるか否かを判断する(S140)。上流電圧64が上限閾値と下限閾値の間にある(電流遮断リレー61が正常である)場合は、ステップS160へ進む。上流電圧64が上限閾値と下限閾値の間にない(電流遮断リレー61が異常である)場合は、ステップS150へ進む。
(図3:ステップS150~S160)
 マイコン21は、電流遮断リレー61が異常であると判断した場合はリレー故障フラグをオンにセットし(S150)、電流遮断リレー61が正常であると判断した場合はリレー診断フラグをオフした上で遮断時間タイマをリセットする(S160)。
(図3:ステップS170)
 マイコン21は、電流遮断リレー61をオンし、図3のフローチャートを終了する。
 図4は、目標電流と実電流との間の関係を示すタイムチャートである。一般的に電磁誘導負荷14に流れる通電電流32は、目標電流と一致するように駆動IC26によって制御される。しかし実際に流れる実電流と目標電流との間には、図4に示すように差分が生じる。マイコン21は、電磁誘導負荷14を制御するに際して要求される制御精度にもとづき、差分が許容範囲内となるように、かつ、差分がゼロに収束するように、駆動IC26を介して通電電流32を制御する。電流遮断リレー61をオフすることによる変動は、この許容範囲内に収まるようにすべきである。ステップS220において算出する遮断可能時間は、これに基づきセットされる。
 図5は、通電電流32と遮断可能時間との間の対応関係を表す特性を例示するグラフである。マイコン21は、図5に示すような対応関係を記述したデータを例えば内部的に備える記憶装置21a内に保持しておき、これにしたがって電流遮断リレー61の遮断可能時間を算出する。例えば通電電流32が1.0Aである場合、遮断可能時間は駆動信号36のデューティの0.1%に相当する時間となる。図5に示す特性は、ECU11の内部素子/負荷のばらつきや劣化などを考慮し、または実験データなどを考慮して定めることもできる。
 図6は、ECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する過程を説明するタイミングチャートである。時刻t100からt120までは、負荷駆動回路25の駆動信号の1周期を示す。時刻t100からt110は駆動信号36がオンされている期間であり、電磁誘導負荷14には通電電流32が流れる。時刻t110からt120は駆動信号36がオフされている期間であり、電磁誘導負荷14には還流電流35が流れる。マイコン21は、時刻t200からt210の間にステップS210からS250までを実行する。時刻t310において、マイコン21は電流遮断リレー61をオフする。時刻t310からt320までがリレー遮断時間となり、上流電圧64が上昇する。マイコン21は、時刻t320で電流遮断リレー61の故障診断を実行する。
<実施の形態1:効果>
 本実施形態1に係るECU11は、電磁誘導負荷14を駆動している通常制御期間においても、通電電流32の制御精度の変動を許容できる範囲内において電流遮断リレー61を遮断する。これにより、遮断にともなって駆動制御の精度に対して与える影響を抑えることができる。したがって、電流遮断リレー61の故障を検知する頻度を向上させることができる。
<実施の形態2:装置構成>
 図7は、本発明の実施形態2に係るECU11の回路構成図である。本実施形態2において、ECU11は負荷駆動回路25を2つ備える。これらを区別するため、図7において負荷駆動回路25およびその構成要素に対して、添え字「a」「b」をそれぞれ付与した。以下この添え字を用いてこれらを区別する。その他の構成は実施形態1と同様であるため、以下では主に差異点について説明する。
<実施の形態2:装置動作>
 図8は、ECU11が電源リレー22の故障診断を実施する手順を説明するフローチャートである。図3と比較すると、ステップS200が新たに追加されている。その他のステップは図3と同様である。
(図8:ステップS200)
 マイコン21は、いずれの負荷駆動回路25を動作させている状態における通電電流32についてS210以降の処理を実施するのかを確認するため、動作している負荷駆動回路25を識別する。
(図8:ステップS200:補足)
 本ステップを実施しない場合、いずれの負荷駆動回路25が動作しているか確認しないまま通電電流32を計測することになる。そうするとステップS220において、実際に流れている電流とは異なる電流値を用いて遮断可能時間を算出する可能性がある。この場合、電流遮断リレー61の故障を誤検知し、または電流遮断リレー61の故障を見逃してしまう可能性がある。そこで本実施形態2においては、実際に流れている通電電流32にしたがって正しい遮断可能時間を算出するため、本ステップを設けることとした。
 図9は、ECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する過程を説明するタイミングチャートである。時刻t100からt200までは実施形態1と同様である。時刻t200からt210までの間に、マイコン21は動作中の負荷駆動回路25を識別し、各負荷駆動回路の負荷電流を監視し、総負荷電流33を算出し、上流電圧64の上下限閾値をセットする。時刻t310からt320までの時間は、ステップS230で設定されたリレー遮断時間である。マイコン21は時刻t320において電流遮断リレー61の故障診断を実行する。
<実施の形態2:効果>
 本実施形態2に係るECU11は、複数の負荷駆動回路25を動作させている場合であっても、電磁誘導負荷14の駆動制御の精度に影響を与えることなく、実施形態1と同様に電流遮断リレー61の故障診断を実施することができる。
 本実施形態2においては、ECU11が2つの負荷駆動回路25を備える構成を示したが、負荷駆動回路25を3つ以上備える場合であっても同様の効果を得られる。本実施形態2においては、複数の負荷駆動回路25が動作している状態における電流遮断リレー61の故障診断方法を記載したが、ECU11が複数の負荷駆動回路25を備え、そのうち1つの負荷駆動回路25が動作している状態で電流遮断リレー61の故障診断を実施することもできる。
<実施の形態3>
 図10は、本発明の実施形態3に係るECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する手順を説明するフローチャートである。図3と比較すると、ステップS101が新たに追加されている。その他のステップは図3と同様である。ECU11の構成は実施形態1と同様である。
(図10:ステップS101)
 マイコン21は、負荷電流33の目標値が一定であるか否か、および負荷電流33が整定しているか否かを判断する。目標電流値が一定であり、かつ、負荷電流33が整定している場合、ステップS110へ進む。目標電流値が一定でない場合、または、負荷電流33が整定していない場合は、ステップS160へスキップする。すなわち、目標電流値が一定ではない状態や負荷電流33が整定していない過渡状態においては、電源リレー22の故障診断を中断する。
(図10:ステップS101:補足その1)
 負荷電流33の目標値は、動作中に変更される場合がある。目標値が変更されると、マイコン21は負荷電流33をその変更後の目標値に向かって制御する。目標電流値が変化した直後から負荷電流33が整定していない期間において、電流遮断リレー61の故障診断を実施すると、以下の不具合が生じる可能性がある。ステップS210からS240においてリレー遮断時間と上下限閾値を算出する際に用いた値と比較して実際の負荷電流33が少ない場合、上流電圧64の実際の上昇分はステップS240において考慮した上流電圧64の上昇分よりも少なくなり、電流遮断リレー61が故障していると誤検知することになる。一方で実際の負荷電流33が多い場合、通電電流32の制御精度についての許容範囲内で電流遮断リレー61を遮断したとしても、制御精度がその許容範囲内に収まらない可能性がある。ステップS101により、故障の誤検知や制御精度の低下を回避することが可能となる。
(図10:ステップS101:補足その2)
 負荷電流33が整定しているか否かは、例えば、目標電流に対して負荷電流33が95%から105%の範囲内に収束しているか否か、などに基づき判断することができる。その他適当なルールにしたがって判断してもよい。
 図11は、ECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する過程を説明するタイミングチャートである。負荷電流33と駆動信号36はそれぞれのこぎり波と矩形波であるが、図11においては模式的に直線で記載する。
 マイコン21は、時刻t310において電流遮断リレー61をオフし、故障診断を開始する。時刻t311において目標電流値が目標値aから目標値bに切り替わったと仮定する。時刻t311からt400までは、目標電流値が変化し、かつ、負荷電流33が整定していない状態に相当する。マイコン21はこの期間において、電流遮断リレー61の故障診断を中断する。
 時刻t400以降は、目標電流値が一定、かつ、負荷電流33が整定している状態に相当する。マイコン21はこの期間において、電流遮断リレー61の故障診断を実施することができる。マイコン21は、時刻t200からt210において、図5と同様にステップS210からS240までを実行する。マイコン21は、時刻t310からt320において、図5と同様に電流遮断リレー61をオフし、故障診断を実施する。
<実施の形態3:効果>
 本実施形態3に係るECU11は、負荷電流33が過渡的に変化している期間においては電流遮断リレー61の故障診断を中断する。これにより、故障の誤検知や電磁誘導負荷14の駆動制御の精度低下を避けることができる。本実施形態3に係る構成および動作は例えば実施形態2に対して適用することもできる。
<実施の形態4>
 図12は、本発明の実施形態4に係るECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する手順を説明するフローチャートである。図3と比較すると、ステップS201が新たに追加されている。その他のステップは図3と同様である。ECU11の構成は実施形態1と同様である。
(図12:ステップS201)
 マイコン21は、駆動信号36のデューティが、電流遮断リレー61を遮断しても電磁誘導負荷14の駆動制御の精度に対して影響が生じない程度であるか否かを確認する。すなわち、駆動信号36のデューティがデューティ上限値とデューティ下限値の間にあるか否かを判断する。駆動信号36のデューティがデューティ上限値とデューティ下限値の間にない場合、本フローチャートを終了する。駆動信号36のデューティがデューティ上限値とデューティ下限値の間にある場合、ステップS210へ進む。ステップS201を追加することにより、以下に説明する故障見逃しや負荷駆動制御の精度低下を回避することができる。
(図12:ステップS201:補足その1)
 通電電流32が十分に小さい場合、つまり駆動信号36のデューティが低い場合、電流遮断リレー61をオフさせたとしても、上流電圧64は充分に上昇しない。そのため、電流遮断リレー61がショート故障していることにより上流電圧64が充分に上昇しないのか否かを、正しく判断することができない。つまり、電流遮断リレー61がショート故障していたとしても、故障が生じているのか否かを正しく判断することができず、故障を見逃す可能性がある。
(図12:ステップS201:補足その2)
 通電電流32が十分に大きい場合、すなわち駆動信号36のデューティが高い場合、電流遮断リレー61の遮断可能時間が極端に短くなる(図5参照)。他方、電流遮断リレー61の通電と遮断は電流遮断信号63によって制御されるが、電流遮断信号63はある程度の遅れを含んでいる。遅れ時間以内で電流遮断信号63を遮断状態にセットしたとしても、電流遮断リレー61の状態は変化しない。つまり、遮断可能時間が極端に短い場合、電流遮断リレー61を想定通り遮断することができず、上流電圧64が充分に上昇しない可能性がある。この場合、電流遮断リレー61が正常であっても、故障であると誤診断してしまう。
 図13は、ECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する過程を説明するタイミングチャートである。負荷電流33と駆動信号36はそれぞれのこぎり波と矩形波であるが、図13においては模式的に直線で記載する。
 時刻t500以前は駆動信号36がデューティ下限値以下であり、マイコン21はこの期間において電流遮断リレー61の故障診断を実施しない。時刻t510以降は駆動信号36がデューティ上限値以上であり、マイコン21はこの期間において電流遮断リレー61の故障診断を実施しない。時刻t500からt510の期間は、駆動信号36のデューティがデューティ上限値とデューティ下限値の間にあり、マイコン21はこの期間において電流遮断リレー61の故障診断を実施する。
<実施の形態4:効果>
 本実施形態4に係るECU11によれば、(a)通電電流32が十分に小さい場合に電流遮断リレー61の故障を見逃す可能性を抑制するとともに、(b)通電電流32が十分に大きい場合に電流遮断リレー61の故障を誤検知する可能性を抑制することができる。本実施形態4に係る構成および動作は例えば実施形態2に対して適用することもできる。
<実施の形態5>
 図14は、本発明の実施形態5に係るECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する手順を説明するフローチャートである。図3と比較すると、ステップS120からステップS140b、およびステップS230とステップS240が変更されている。ECU11の構成は実施形態1と同様である。
(図14:ステップS230)
 マイコン21は、リレー遮断時間aとリレー遮断時間bをセットする。リレー遮断時間aは、リレー遮断時間bよりも短い時間にセットする。リレー遮断時間bは、電流遮断リレー61を実際に遮断する時間(実施形態1におけるリレー遮断時間と同様)である。
(図14:ステップS240)
 マイコン21は、リレー遮断時間aに基づいて、上流電圧64aの上昇電圧分aを算出する。また、リレー遮断時間bに基づいて、上流電圧64bの上昇電圧分bを算出する。マイコン21はさらに、上昇電圧分aとbそれぞれに対応して、上限閾値aとb、下限閾値aとbをセットする。上下限閾値aとbは同一であってもよいし、範囲の一部が重複してもよい。下流電圧64aと64bの区別については後述する。
(図14:ステップS120)
 マイコン21は、電流遮断リレー61をオフしてから、リレー遮断時間aが経過したか否かを判断する。リレー遮断時間aを超えてない場合は本フローチャートを終了し、ステップS130a以降の電流遮断リレー61の診断処理は実施しない。リレー遮断時間aを超えている場合は、ステップS130aに進む。
(図14:ステップS130a)
 マイコン21は、上流電圧64aを計測済みであるか否かを判断する。計測していない場合は、上流電圧64aを計測する。本フローチャートにおいては上流電圧64を2回測定するので、これらを区別するため添え字aとbを用いた。
(図14:ステップS130b)
 マイコン21は、電流遮断リレー61をオフしてから、リレー遮断時間bが経過したか否かを判断する。リレー遮断時間bを超えてない場合は本フローチャートを終了し、ステップS131b以降の電流遮断リレー61の診断処理は実施しない。リレー遮断時間bを超えている場合は、ステップS131bへ進む。
(図14:ステップS130b)
 マイコン21は、上流電圧64bを計測する。
(図14:ステップS140a~S140b)
 マイコン21は、上流電圧64aが上限閾値aと下限閾値aの間にあるか否かを判断する(S140a)マイコン21は、上流電圧64bが上限閾値bと下限閾値bの間にあるか否かを判断する(S140b)。ステップS140aとステップS140bのいずれかの判断条件が成立しない場合、ステップS150へ進む。ステップS140aとステップS140bの判断条件がどちらも成立する場合、ステップS160へ進む。
(図14:ステップS160)
 マイコン21は、リレー診断フラグとタイマをリセットすることに加えて、上流電圧64aと64bをリセットする。
 図15は、ECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する過程を説明するタイミングチャートである。時刻t310からt320の期間に電流遮断リレー61がオフされる。時刻t310はリレー遮断時間aに対応し、時刻t320はリレー遮断時間bに対応する。時刻t311において、マイコン21は上流電圧64aを計測する。時刻t320において、マイコン21は上流電圧64bを計測する。マイコン21は、時刻t311と時刻t320のそれぞれにおける上流電圧64が上下限閾値aとbの間にあるか否かを判断する。
<実施の形態5:効果>
 実施形態1においては、電流遮断リレー61がショート故障し、かつ、電流遮断リレー61の故障診断を実施しているときに、電流遮断リレー61の上流電圧64が変動し、上下限閾値の範囲に入る場合がある。そうすると、電流遮断リレー61がショート故障しているにも関わらず、マイコン21は電流遮断リレー61が正常であると誤診断してしまう。これに対し、本実施形態5に係るECU11は、電流遮断リレー61がショート故障している状態においても、電流遮断リレー61の上流電圧64を複数回監視し、1度でも上下限閾値の範囲外であることを検知すれば、故障状態であると判断する。これにより、上記現象による誤診断を回避することができる。本実施形態6に係る構成および動作は例えば実施形態2に対して適用することもできる。本実施形態6におけるリレー遮断時間aを複数設定しても同様の効果が得られる。
<実施の形態6>
 図16は、本発明の実施形態6に係るECU11の回路構成図である。本実施形態6においては、電流検出部29は駆動IC26の一部として構成されている。負荷電流33を制御する処理は、駆動IC26が備える電流制御部51によって実施される。この回路構成においても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。また実施形態2のように複数の負荷駆動回路25を備える場合においても、同様の効果を得ることができる。
<実施の形態7>
 図17は、本発明の実施形態7に係るECU11の回路構成図である。本実施形態7に係るECU11は、実施形態1における負荷駆動回路25の位置と遮断回路60の位置が入れ替わった構成を備える。すなわち負荷駆動回路25は電磁誘導負荷14の下流側に配置され、遮断回路60は電磁誘導負荷14の上流側に配置されている。以下、この入れ替えにともなって実施形態1とは異なる点について説明する。
 負荷電流33は電磁誘導負荷14の下流側から負荷駆動回路25に至り、駆動IC26を介してグラウンドへ向かって流れる。電流検出部29は、駆動IC26に対して入力する電流を検出する。
 電流遮断リレー61は、電磁誘導負荷14の上流側において通電電流32を遮断する。負荷駆動回路25が通電されておりかつ電流遮断リレー61が遮断状態であるとき、負荷電流が流れ続けようとして、電流遮断リレー61の下流に逆起電圧(サージ電圧)が発生し、下流電圧64はグラウンド相当以下の電圧になる。したがってステップS240においてセットする上下限閾値は、そのときの電圧特性に応じて定める必要がある。電圧検出部62は、電流遮断リレー61の下流電圧64を監視し、その監視結果をマイコン21に対して出力する。
 図18は、ECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する過程を説明するタイミングチャートである。診断手順は概ね実施形態1と同様である。ただし実施形態1とは異なり、電流遮断リレー61が遮断している間は下流電圧64がグラウンド相当以下まで低下するので、上下限閾値はその前後となるようにセットされる。
<実施の形態8>
 実施形態1~7においては、電流遮断リレー61を遮断してからリレー遮断時間が経過した時点において、上流電圧64を計測することを説明した。本発明の実施形態8に係るECU11は、これに代えて電圧検出部23が検出する電圧の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジをそれぞれ検出することにより、上流電圧64を計測するタイミングを定める。その他構成は実施形態1~7と同様であるため、以下ではエッジ検出に関連する差異点について主に説明する。
 図19は、本実施形態8に係るECU11が電流遮断リレー61の故障診断を実施する過程を説明するタイミングチャートである。記載の便宜上、実施形態1で説明した各信号波形のうち一部のみを抜粋した。
 電流遮断リレー61がオフされると、上流電圧64は急速に立ち上がる。マイコン21はその立ち上がりエッジを検出すると、上流電圧64が上限閾値以下であるか否かを確認する。その後、電流遮断リレー61がオンされると、上流電圧64は急速に立ち下がる。マイコン21はその立ち下がりエッジを検出すると、上流電圧64が下限閾値以上であるか否かを確認する。上流電圧64がいずれのエッジにおいても閾値範囲内に収まっている場合は電流遮断リレー61が正常であり、少なくともいずれかのエッジにおいて収まっていない場合は異常であると診断することができる。
 上記診断手順を実施するためには、図3で説明したステップS120~S130に代えて、(a)上流電圧64の立ち上がりエッジを検出するとともに上流電圧64を取得するステップ、(b)上流電圧64の立ち下がりエッジを検出するとともに上流電圧64を取得するステップ、を実施し、その後にステップS140以降を実施すればよい。
 マイコン21は、電流遮断リレー61が遮断されている期間において、上流電圧64が上下限閾値の範囲内に収まっているか否かに基づき、電流遮断リレー61を診断する。したがって、立ち上がりエッジを検出した時点が電流遮断リレー61を遮断している期間外である場合は、図3のフローチャートを終了する。この場合の異常診断は、図3とは別の手順によって実施することになる。
 上流電圧64の立ち下がりエッジを検出した時点が電流遮断リレー61をオンした時点から大きく逸脱している場合、または電流遮断リレー61をオンする前である場合も、図3のフローチャートを終了して別手順による診断を実施する。マイコン21は、例えば時刻t320と立ち下がりエッジとの間の時間間隔が所定範囲内であるか否かにより、このことをチェックできる。
 以上の説明においては、上流電圧64の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジについて説明したが、実施形態7で説明したように電磁誘導負荷14の上流側に電流遮断リレー61が配置されている場合は、下流電圧64の立ち下がりエッジと立ち上がりエッジを検出してそれぞれ上記手順と同様に故障診断することになる。
<本発明の変形例について>
 本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換える事が可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について他の構成の追加・削除・置換をすることができる。
 以上の実施形態において、電圧検出部23、電流検出部29、電圧検出部62などの検出部は、例えばこれらの機能を実現する回路デバイスなどのハードウェアを用いて実装することができるが、これに限らず同様の機能を実装することができればよい。
 以上の実施形態において、マイコン21は電圧検出部62による検出結果を用いて電流遮断リレー61を診断しているが、この検出結果を用いて、通電電流32の経路におけるその他異常を検出することもできる。例えば通電経路の一部が断線しているとサージ電圧が発生しないので、これに基づき断線故障を検出することができる。
 実施形態8において、立ち上がりエッジと立ち下がりエッジを検出することを説明したが、例えばマイコン21が同機能をハードウェアによって実装している場合はその機能を用いることができる。マイコン21が同機能を備えていない場合は、同様の機能をソフトウェア処理によって実装してもよいし、その他適当な回路デバイスによってエッジ検出を実装してもよい。
 以上の実施形態は、車両用自動変速機のECU11について記載しているが、本発明は車両用自動変速機に限定されず、電磁誘導負荷を駆動する同様の回路構成を備える車両用制御装置(例えば、エンジン制御装置)に対して適用した場合であっても、本発明と同様の効果を得ることができる。
 11:ECU、14:電磁誘導負荷、21:マイコン、22:電源リレー、23:電圧検出部、24:コンデンサ、25:負荷駆動回路、27:還流ダイオード、32:通電電流、33:負荷電流、35:還流電流、61:電流遮断リレー、62:電圧検出部、65:電圧制限素子。

Claims (11)

  1.  電磁誘導負荷を駆動する電磁負荷駆動装置であって、
     前記電磁誘導負荷に対して供給する通電電流を制御する第1スイッチ、
     前記電磁誘導負荷に対して直列に接続され、前記通電電流を遮断するか否かを切り替える第2スイッチ、
     前記第2スイッチと前記電磁誘導負荷との間の電圧を検出する電圧検出部、
     前記第1スイッチが前記通電電流を制御している間において前記第2スイッチが前記通電電流を遮断したとき前記電圧検出部が検出するサージ電圧に基づいて前記通電電流の通電経路が正常であるか否かを診断する演算部、
     を備えることを特徴とする電磁負荷駆動装置。
  2.  前記演算部は、前記サージ電圧に基づいて前記第2スイッチが正常であるか否かを診断する
     ことを特徴とする請求項1記載の電磁負荷駆動装置。
  3.  前記演算部は、前記サージ電圧が所定の上下限電圧値の範囲内に収まっている場合は前記第2スイッチが正常であると診断し、収まっていない場合は異常であると診断する
     ことを特徴とする請求項2記載の電磁負荷駆動装置。
  4.  前記電磁負荷駆動装置は、前記通電電流の大きさと、前記第2スイッチを遮断している間における前記通電電流の目標電流からの変動幅を所定範囲内に収めることができる前記第2スイッチの遮断許容時間との間の対応関係を表すデータを格納する記憶部を備え、
     前記演算部は、前記遮断許容時間以内の時間で前記第2スイッチにより前記通電電流を遮断させる
     ことを特徴とする請求項1記載の電磁負荷駆動装置。
  5.  前記電磁負荷駆動装置は、複数の前記電磁誘導負荷を駆動するように構成されており、
     前記演算部は、前記複数の電磁誘導負荷のうち前記電磁負荷駆動装置が駆動しているものに対して供給されている前記通電電流の大きさに対応する前記遮断許容時間にしたがって、前記第2スイッチにより前記通電電流を遮断させる
     ことを特徴とする請求項4記載の電磁負荷駆動装置。
  6.  前記演算部は、前記電磁誘導負荷に流れる電流が定常状態である間において前記第2スイッチを遮断するとともに前記診断を実施し、
     前記演算部は、前記電磁誘導負荷に流れる電流が過渡的に変動している間は前記診断を実施しない
     ことを特徴とする請求項1記載の電磁負荷駆動装置。
  7.  前記演算部は、前記第1スイッチを駆動する駆動信号のデューティ比を取得し、
     前記演算部は、前記デューティ比が所定の上下限デューティ値の範囲内に収まっている場合は前記第2スイッチを遮断するとともに前記診断を実施し、
     前記演算部は、前記デューティ比が前記上下限デューティ値の範囲内に収まっていない場合は前記診断を実施しない
     ことを特徴とする請求項1記載の電磁負荷駆動装置。
  8.  前記電圧検出部は、前記第2スイッチが前記通電電流を遮断している間において第1の前記サージ電圧と第2の前記サージ電圧を検出し、
     前記演算部は、前記第1のサージ電圧が第1上下限電圧の範囲内に収まっているとともに前記第2のサージ電圧が第2上下限電圧の範囲内に収まっている場合は前記第2スイッチが正常であると診断し、いずれかが収まっていない場合は異常であると診断する
     ことを特徴とする請求項3記載の電磁負荷駆動装置。
  9.  前記演算部は、前記電圧検出部の検出結果の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジを検出するエッジ検出回路を備え、
     前記演算部は、前記エッジ検出回路が前記立ち上がりエッジを検出した時点と前記立ち下がりエッジを検出した時点それぞれにおいて、前記電圧検出部が検出する前記サージ電圧を取得し、取得した前記サージ電圧に基づき前記通電電流の通電経路が正常であるか否かを診断する
     ことを特徴とする請求項1記載の電磁負荷駆動装置。
  10.  前記電磁負荷駆動装置は、前記通電電流の大きさと、前記第2スイッチを遮断している間における前記通電電流の目標電流からの変動幅を所定範囲内に収めることができる前記第2スイッチの遮断許容時間との間の対応関係を表すデータを格納する記憶部を備え、
     前記演算部は、前記エッジ検出回路が検出した前記立ち上がりエッジが前記遮断許容時間の範囲内に収まっていない場合は、前記診断を実施せず、
     前記演算部は、前記エッジ検出回路が検出した前記立ち下がりエッジが前記遮断許容時間以後の所定時間範囲内に収まっていない場合は、前記診断を実施しない
     ことを特徴とする請求項9記載の電磁負荷駆動装置。
  11.  電磁誘導負荷、
     前記電磁誘導負荷を駆動する電磁負荷駆動装置、
     を備えた車載制御システムであって、
     前記電磁負荷駆動装置は、
      前記電磁誘導負荷に対して供給する通電電流を制御する第1スイッチ、
      前記電磁誘導負荷に対して直列に接続され、前記通電電流を遮断するか否かを切り替える第2スイッチ、
      前記第2スイッチと前記電磁誘導負荷との間の電圧を検出する電圧検出部、
      前記第1スイッチが前記通電電流を制御している間において前記第2スイッチが前記通電電流を遮断したとき前記電圧検出部が検出するサージ電圧に基づいて前記通電電流の通電経路が正常であるか否かを診断する演算部、
     を備えることを特徴とする車載制御システム。
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