WO2017057275A1

WO2017057275A1 - 作業機の管理システム

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Publication number: WO2017057275A1
Application number: PCT/JP2016/078274
Authority: WO
Inventors: 三浦　敬典
Original assignee: 株式会社クボタ
Priority date: 2015-09-29
Filing date: 2016-09-26
Publication date: 2017-04-06
Also published as: US20180225892A1; DE112016004426T5; US11335133B2; US20220237957A1

Abstract

作業機（２）の監視を簡単に行うことができるようにする。　作業機（２）の監視システム（１）は、作業機（２）の保管場所（Ｐ）及び／又は保管場所（Ｐ）の周囲に設置され、無線通信が可能な第１通信装置（１０）と、作業機（２）に搭載され且つ第１通信装置（１０）と無線通信可能な第２通信装置（２０）と、第１通信装置（１０）と第２通信装置（２０）との通信に基づいて、当該第２通信装置（２０）が搭載された作業機（１０）についての監視を行う監視部（３０）と、を備えている。監視部（３０）は、第１通信装置（１０）が受信した電波に作業機（２）の停止を示す情報が含まれる場合に、当該第２通信装置（２０）が搭載された作業機（２）についての監視を開始する。

Description

作業機の管理システム

　本発明は、作業機の管理システムに関する。

　従来より、車両の保管場所を監視する技術として特許文献１に示すものがある。
　特許文献１では、車両の保管場所である車庫の出入り口に、車両を検知することができるラインセンサを設置する。そのうえで、保管場所の警戒中には、ラインセンサで保管場所に向けて侵入しようとする侵入者を検知できるようにすることにより、保管場所の監視を行っている。

　さて、従来の作業機の使用期限を管理するシステムとして、特許文献２に示す技術が知られている。特許文献２の作業機では、使用期限が記憶された使用期限記憶手段と、使用期限に達したときに駆動部の動作を制限する動作制限手段と、使用期限を延長する使用期限延長手段と、使用期限の延長を許可する許可信号を予め設定された無線通信エリアに入ったときに受信可能な無線端末を備えている。

　また、従来の作業機のレンタルシステムでは、特許文献３に示すように、作業機のレンタル予約があると、レンタルを行う作業機（レンタル作業機）のエンジン始動キーをレンタル会社が用意する。レンタル会社は、用意したエンジン始動キーを、レンタル作業機を使用するユーザに預けることで、ユーザは、レンタル作業機を駆動させることができる。

特開２０１０－１０２６１１号公報特開２０１３－０１６１１９号公報特開２００４－３０６９３９号公報

　特許文献１において、保管場所の監視を開始するには、保管場所に車両を止めた後、保管場所に設置した操作盤等を操作する必要があった。この場合、操作盤の操作を忘れてしまうと、保管場所の監視、即ち、車両の監視が行えないという問題がある。また、特許文献１は、自動車等の保管場所の監視を対象としており、作業機等の監視するシステムは未だ開発されていないのが実情である。

　特許文献２では、作業機側に使用期限が記憶されていて、使用期限が来ると作業機の制限を行っている。このような方式である場合、作業機側に使用期限を書き込む必要があり、使用期限を設定する場合には必ず外部のサーバ等から作業機側に接続する必要がある。即ち、作業機の使用期限の設定や判定等に関して、大変な処理が必要である。
　特許文献３おけるシステムでは、レンタル会社は、多数の作業機を扱っているため、エンジン始動キーの管理が非常に大変であった。

　本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、作業機の監視を簡単に行うことができる作業機の管理システムを提供することを目的とする。また、本発明は、簡単に使用期限に応じて作業機の動作を制御することができる作業機の管理システムを提供することを目的とする。また、本発明は、簡単に作業機のレンタルを行うことができる作業機の管理システムを提供することを目的とする。

　上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
　作業機の管理システム（作業機の監視システム）は、作業機の保管場所及び／又は保管場所の周囲に設置され、無線通信が可能な第１通信装置と、前記作業機に搭載され且つ前記第１通信装置と無線通信可能な第２通信装置と、前記第１通信装置と第２通信装置との通信に基づいて、当該第２通信装置が搭載された作業機についての監視を行う監視部と、を備えている。

　作業機の管理システム（作業機の監視システム）において、前記監視部は、前記第１通信装置が受信した電波に作業機の停止を示す情報が含まれる場合に、当該第２通信装置が搭載された作業機についての監視を開始する。
　作業機の管理システム（作業機の監視システム）において、前記監視部は、前記第１通信装置が第２通信装置から受信した電波の受信強度が所定値以上である場合に、当該第２通信装置が搭載された作業機についての監視を開始する。

　作業機の管理システム（作業機の監視システム）において、前記第１通信装置は、作業機の保管場所に設置され且つ前記第２通信装置と無線通信可能な内部通信装置と、前記保管場所外に設置され且つ前記第２通信装置と無線通信可能な外部通信装置とを含み、前記監視部は、前記外部通信装置が第２通信装置から受信した電波の受信強度が所定以上で且つ、前記内部通信装置が第２通信装置から受信した電波の受信強度が所定以上である場合に、当該第２通信装置が搭載された作業機についての監視を開始する。

　作業機の管理システム（作業機の監視システム）において、前記監視部は、前記第１通信装置が第２通信装置から受信した電波の受信強度が所定値以上で且つ、前記第１通信装置が受信した電波に作業機の停止を示す情報が含まれる場合に、当該第２通信装置が搭載された作業機についての監視を開始する。
　作業機の管理システム（作業機の監視システム）において、前記監視部は、前記作業機の監視中において、前記第１通信装置が第２通信装置から受信した電波に、前記作業機の駆動を示す情報が含まれる場合に、外部に警報を出力する。

　作業機の管理システム（作業機の動作システム）は、作業機に搭載され且つ、前記作業機の制御可能な第１制御装置と、前記第１制御装置の制御に関する指令を、無線によって前記第１制御装置に出力可能な第１指令装置と、を備え、前記第１指令装置は、前記作業機の使用期限を外部から取得可能な第１取得部と、時間を求める第１時間算出部と、前記第１時間算出部で求めた時間が、前記使用期限に達したか否かを判断する第３処理部と、前記使用期限に達した場合には、前記第１制御装置の制御を制限する第１指令を出力し、前記使用期限に達していない場合には、前記第１制御装置の制御を制限なく行う第２指令を出力する第６通信部と、を有している。

　作業機の管理システム（作業機の動作システム）において、前記第１制御装置は判定情報を記憶する第６記憶部を有し、前記第１取得部は、前記第１制御装置の制御を制限なくための許可情報と、前記第１制御装置の第６記憶部に記憶された判定情報とを取得可能であり、前記第３処理部は、前記許可情報と前記判定情報との認証が成立し且つ前記使用期限に達しない場合には、前記第６通信部に前記第２指令を出力させる。

　作業機の管理システム（作業機の動作システム）において、前記第１取得部は、前記使用期限の延長期間、延長期間を有効にするための許可コードを外部から取得可能であり、
　前記第３処理部は、前記取得部が取得した許可コードと、外部から入力された外部コードとの認証が成立した場合に、前記延長期間に基づいて使用期限を延長する。
　作業機の管理システム（作業機の動作システム）において、前記作業機は前記外部コードを入力可能な表示装置を備え、前記処理部は、前記制御装置に対して前記表示装置に入力された前記外部コードを要求可能である。

　作業機の管理システム（作業機のレンタルシステム）は、作業機のレンタル予約が行われた場合に、所定の作業機に対してレンタルが行われる場合における作業機に関する情報である第１情報を出力可能な第７通信部を有する第３管理サーバと、製造又は販売された作業機に関する情報である第２情報を記憶する第９記憶部を有する第４管理サーバと、を備え、前記第４管理サーバは、前記第１情報と前記第９記憶部に記憶された前記第２情報とを参照して、作業機のレンタル許可又はレンタル不許可を含む指令情報を発行する第３発行部と、を有している。

　作業機の管理システム（作業機のレンタルシステム）において、前記第７通信部は、前記作業機を特定する第１特定情報を含む第１情報を出力し、前記第９記憶部は、製造又は販売された作業機を特定する第２特定情報を含む第２情報を記憶し、前記第３発行部は、前記第１特定情報と一致する前記第２特定情報が、前記第９記憶部に記憶されているか否かを判断し、前記第２特定情報が記憶されている場合に、当該第２特定情報に対応する作業機をレンタル作業機とし、当該レンタル作業機のレンタル許可を含む指令情報を発行する。

　作業機の管理システム（作業機のレンタルシステム）は、前記第３発行部によって発行された前記指令情報を取得可能で且つ前記指令情報に基づいて、前記作業機に制御に関する指令を出力する第２指令装置を備えている。
　作業機の管理システム（作業機のレンタルシステム）は、前記指令情報を前記第２指令装置に書き込み可能な書込み装置を備えている。

　作業機の管理システム（作業機のレンタルシステム）は、前記作業機に搭載され当該作業機の制御を行う第２制御装置を備え、前記第２指令装置は、レンタルの許可をする情報が前記指令情報に含まれている場合には、前記レンタル作業機の制御を許可する情報を無線によって前記第２制御装置に出力する。

　作業機の管理システム（作業機の監視システム）によれば、作業機の監視を簡単に行うことができる。作業機の管理システム（作業機の動作システム）によれば、簡単に使用期限に応じて作業機の動作を制御することができる。作業機の管理システム（作業機のレンタルシステム）によれば、簡単に作業機のレンタルを行うことができる。

第１実施形態における作業機の監視システムの全体図である。イグニッションスイッチとＳＳＩＤとの関係を示す図である。ステータス情報とＳＳＩＤとの関係を示す図である。第２実施形態における作業機の監視システムの全体図である。電波強度を説明する説明図である。第３実施形態における作業機のレンタルシステムの概略図である。作業機情報の一例である。レンタル情報の一例である。作業機情報の一例である。発行部による特定情報の割り出しを説明する図である。第４実施形態におけるレンタルシステムの概略図である。第５実施形態における作業機のレンタルシステムの概略図である。第６実施形態における作業機のレンタルシステムの概略図である。バックホーの側面図である。

　以下、本発明に係る作業機の管理システムについて、適宜図面を参照しながら説明する。
　作業機の管理システムは、作業機の監視システムを含んでいる。作業機の監視システムについて説明する。
［第１実施形態］
　図１は、作業機の監視システムの全体図である。

　作業機の監視システム１では、作業機２を保管場所Ｐに保管した状況下で監視を行うシステムである。作業機２とは、バックホー等の建設機械、トラクタ、コンバイン、田植機等の農業機械、或いは、コンパクトトラックローダ、スキッドステアローダ等である。
　図１に示すように、作業機の監視システム１は、第１通信装置１０と、第２通信装置２０とを有している。

　第１通信装置１０は、作業機２の保管場所Ｐ又は保管場所Ｐの周囲に設置される通信装置である。保管場所Ｐとは、作業機２が農業機械の場合は、例えば、農家の納屋であり、作業機が建設機械の場合は、倉庫、駐車場である。保管場所Ｐの周囲とは、保管場所の周辺であって、例えば、納屋、倉庫において作業機２が通る出入口、納屋の屋根、倉庫の屋根等である。当然の如く、保管場所Ｐは、前述した例に限定されず、作業機を保管するために予め決められた場所であればよい。納屋等の保管場所Ｐの壁や柱等には、収容箱４０が設置されている。収容箱４０には、第１通信装置１０が収容可能である。

　第１通信装置１０は、例えば、ＷｉＦｉ（Ｒ）、Ｂｌｕｅｔｏｏｏｔｈ（Ｒ）、ＺｉｇＢｅｅ（Ｒ）等の近距離無線通信を行うことが可能な通信モジュールである。なお、第１通信装置１０を、通信モジュールを搭載したスマートフォン、タブレットＰＣ等であってもよい。第１通信装置１０は、作業機２の監視を行う際は、必ず、保管場所Ｐ又は保管場所Ｐの周囲に設置される。例えば、第１通信装置１０が通信モジュールである場合は、当該通信モジュールが収容箱４０に入れられ、常時、保管場所Ｐ又は保管場所Ｐの周囲に設置にされる。一方、第１通信装置１０は、スマートフォン、タブレットＰＣ等の携帯可能な装置である場合、作業機２の監視時には、収容箱４０に収容し、監視時のみ持ち運びが不能である。

　第２通信装置２０は、作業機２に搭載されていて、第１通信装置１０と無線通信可能な通信装置である。第２通信装置２０は、ＷｉＦｉ（Ｒ）、Ｂｌｕｅｔｏｏｏｔｈ（Ｒ）、ＺｉｇＢｅｅ（Ｒ）等の近距離無線通信を行うことが可能な通信モジュールである。なお、第２通信装置２０に、携帯電話通信網と接続可能な通信モジュールを搭載してもよい。
　以下、第１通信装置１０及び第２通信装置２０について詳しく説明する。

　先に、第２通信装置２０について説明する。
　第２通信装置２０は、作業機２に設けられた車載通信ネットワークに接続されている。第２通信装置２０は、処理部２１と、第１通信部（出力部）２２と、第１記憶部２３とを有している。処理部２１は、ＣＰＵ等で構成されている。
　処理部２１は、車載通信ネットワークに流れる作業機の情報（ステータス情報ということがある）を取得可能である。処理部２１は、例えば、ステータス情報として、作業機２に搭載されたセンサ（アクセルペダルセンサ、エンジン回転検出センサ、クランク位置センサ、燃料センサ、水温センサ、振動センサ等）の値を取得する。また、処理部２１は、ステータス情報として、作業機２に搭載されたスイッチ（イグニッションスイッチ、駐車ブレーキスイッチ、ＰＴＯスイッチ等）の状態（ＯＮ、ＯＦＦ）、或いは、作業機２に搭載されたＣＰＵ等の制御部の制御信号を取得可能である。

　また、処理部２１は、取得した作業機の状態（ステータス情報）を送信信号に付加する。ここで、送信信号とは、第１通信装置１０と第２通信装置２０との無線通信で用いられるブロードキャストの信号であって、サービスセット識別子（ＳＳＩＤ）などを含む信号である。
　処理部２１は、ＳＳＩＤにステータス情報を付加する。以下、説明の便宜上、予め定められたＳＳＩＤのことを「設定ＳＳＩＤ」、ステータス情報が付加されたＳＳＩＤのことを「変更ＳＳＩＤ」ということがある。

　図２は、ＳＳＩＤの推移を示した図である。
　図２に示すように、時点Ｐ１において、作業機のイグニッションスイッチ（ＩＧ－ＳＷ）がオフ（ＯＦＦ）からオン（ＯＮ）に変化した場合、処理部２１は、イグニッションスイッチがオンしたことを示すステータス情報であるキーオン情報を取得する。処理部２１がキーオン情報を取得すると、処理部２１は、設定ＳＳＩＤである「ＫＵＢＯＴＡ」に、キーオン情報を付加することにより、変更ＳＳＩＤを「ＫＵＢＯＴＡ－０１０」する。即ち、処理部２１は、イグニッションスイッチがオンしたことを示す「０１０」を、設定ＳＳＩＤの末尾に加える。なお、設定ＳＳＩＤである「ＫＵＢＯＴＡ」と、「０１０」との間に示される記号「－」は、設定ＳＳＩＤと、新たに加えられたキーオン情報との区切りを示している。

　また、時点Ｐ２において、イグニッションスイッチ（ＩＧ－ＳＷ）がオン（ＯＮ）からオフ（ＯＦＦ）に変化した場合、処理部２１は、イグニッションスイッチがオフしたことを示すステータス情報であるキーオフ情報を取得する。処理部２１がキーオフ情報を取得すると、処理部２１は、設定ＳＳＩＤである「ＫＵＢＯＴＡ」に、キーオフ情報を付加することにより、変更ＳＳＩＤを「ＫＵＢＯＴＡ－０１１」する。即ち、処理部２１は、イグニッションスイッチがオフしたことを示す「０１１」を、設定ＳＳＩＤの末尾に加える。したがって、処理部２１では、設定ＳＳＩＤに、イグニッションスイッチのオン、オフを示すステータス情報を付加することができる。

　上述した実施形態では、イグニッションスイッチのオン又はオフにおけるステータス情報について説明したが、当然の如く、これに限定されない。
　本発明においては、作業機の動き（駆動）を確認できるステータス情報をＳＳＩＤに付加することが好ましい。図３に示すように、例えば、エンジンの始動の有無、作業装置の駆動の有無、作業機の振動の有無、走行の有無等を示すステータス情報を、ＳＳＩＤに付加することが好ましい。なお、エンジンの始動の有無は、エンジン回転検出センサやクランク位置センサによって検出することができる。作業機の始動の有無は、作業装置のＰＴＯスイッチのオン又はオフで検出することができる。作業機の振動の有無は、振動センサで検出することができる。

　したがって、処理部２１によれば、作業機の駆動の有無、即ち、作業機の駆動の変化を認識することができるステータス情報を、設定ＳＳＩＤに付加することができる。
　なお、処理部２１は、変更ＳＳＩＤを作成するに際して、設定ＳＳＩＤの末尾にステータス情報を示す数字等（例えば、０１０、０１１）を加えていたが、ステータス情報を示す数字等は、設定ＳＳＩＤのどこの位置に加えてもよい。また、処理部２１は、所定のステータス情報に基づき、設定ＳＳＩＤを予め定められた計算式等で変化させてもよい。また、処理部２１が取得したステータス情報と、ステータス情報を示す数字との関係は、予め第２通信装置２０に記憶されており、処理部２１は、この関係を用いて変更ＳＳＩＤを作成する。

　第１通信部２２は、近距離無線通信を行うチップ等であり、例えば、通信規格であるＩＥＥＥ８０２．１１シリーズに準拠したＷｉ－Ｆｉ（登録商標）による無線通信を実行する。第１通信部２２は、第１通信装置１０から受信したデータ（情報）を受信したり、ＳＳＩＤ（設定ＳＳＩＤ、変更ＳＳＩＤ）を含む送信信号を第１通信装置１０に出力する。
　第１記憶部２３は、不揮発性のメモリ等から構成されている。第１記憶部２３は、通信に関する通信情報、ステータス情報、変更ＳＳＩＤを作成するためのデータ等を記憶可能である。通信情報とは、例えば、ネットワーク上において設定された固有のＭＡＣアドレス、第２通信装置２０を識別するための識別子（設定ＳＳＩＤ、変更ＳＳＩＤ）、暗号化キー（ネットワークキー）等である。

　第１通信装置１０は、第２通信部１１と、第２記憶部１２とを有している。
　第２通信部１１は、近距離無線通信を行うチップ等であり、例えば、通信規格であるＩＥＥＥ８０２．１１シリーズに準拠したＷｉ－Ｆｉ（登録商標）による無線通信を実行可能である。また、第２通信部１１は、データ通信網や携帯電話通信網によって通信を行うことができるものであってもよい。

　第２記憶部１２は、不揮発性のメモリ等から構成されている。第２記憶部１２は、通信情報、第２通信装置２０から取得したステータス情報を記憶可能である。通信情報は、例えば、ネットワーク上において設定された固有のＭＡＣアドレス、暗号化キー（ネットワークキー）、電子メール（通知先）等が記憶されている。
　作業機の監視システム１は、作業機についての監視を行う監視部３０を備えている。監視部３０は、第１通信装置１０に設けられている。第１通信装置１０に組み込まれた電気、電子部品、プログラム等から構成されている。

　監視部３０は、監視中（監視開始後）において、作業機の状態が変化すると、外部に警報を出力する。例えば、監視部３０は、監視中において、作業機のエンジンが停止した状態から始動したり、作業機が停止している状態から移動を検知すると、外部に警報を出力する。
　図１を用いて、作業機２の監視について詳しく説明する。

　図１に示すように、作業機２の監視を行う前には、収容箱４０に第１通信装置１０が収められている。例えば、第１通信装置１０が持ち運びが可能な通信装置で構成した場合は、収容箱４０に収納後、施錠することによって作業機２の監視時には常時、収容箱４０内に固定である。この場合は、作業機２の監視を行っていない場合のみ、第１通信装置１０を収容箱４０から取出しが行える。一方、第１通信装置１０が持ち運びが不能な通信装置で構成した場合は、当該第１通信装置１０は、常時、収容箱４０に収容される。

　第１通信装置１０の通信範囲（通信距離）は、保管場所Ｐと略同じ大きさに設定されている。なお、第１通信装置１０の通信範囲（通信距離）は、保管場所Ｐよりも大きくてもよいし、保管場所Ｐであって作業機２が停止する位置において、第２通信装置２０からの電波が受信可能な範囲であればよい。
　作業機２による作業が終了すると、第２通信装置２０を搭載した作業機２が納屋Ｐに帰ってくることになる。作業機２の第２通信装置２０は一定の間隔（例えば、１秒毎、数秒毎）で、ＳＳＩＤを外部に出力する。第２通信装置２０がＳＳＩＤを出力する間隔は、上述したものに限定されない。

　作業機２が保管場所に入り所定の場所に停止すると、作業機の駆動は停止する。例えば、作業機のイグニッションスイッチはオフされ、エンジン及び作業装置の駆動を停止することになる。
　作業機２が納屋Ｐに入り、イグニッションスイッチがオフすると、上述したように、第２通信装置２０の処理部２１がイグニッションスイッチがオフしたことを示す「０１１」が付加された変更ＳＳＩＤを生成する。第１通信部２２は変更ＳＳＩＤを外部に出力する。一方、第１通信装置１０の第２通信部１１は、第２通信装置２０が出力した変更ＳＳＩＤを取得することができる。つまり、第１通信装置１０は、変更ＳＳＩＤを通じて作業機２が停止した（作業機２の駆動が停止した）ことを把握することができる。

　さて、監視部３０は、第１通信装置１０と第２通信装置２０との通信における電波に基づいて、作業機２の監視を行う。上述した例の場合、第１通信装置１０が受信した電波（変更ＳＳＩＤ）に作業機２の停止を示す情報（０１１）が含まれているため、監視部３０は、作業機２の停止を示す変更ＳＳＩＤを第１通信装置１０が受信した時点で第２通信装置２０が搭載された作業機についての監視を開始する。当然のごとく、作業機２の停止を示す情報は「０１１」に限定されず、エンジン駆動が無しを示す「０２５」であってもよいし、その他の情報であってもよい。

　監視部３０は、監視の開始後（監視中）、作業機２のイグニッションスイッチがオンし、第１通信装置１０が第２通信装置２０から「イグニッションスイッチがオンになっている」ことを示す変更ＳＳＩＤ（「ＫＵＢＯＴＡ－０１０」）を受信した場合、納屋Ｐの内部及び外部に警報を鳴らす。或いは、監視部３０は、第１通信装置１０の第２記憶部１２に記憶されている電子メール等の連絡先に、作業機の変化を通知する。警報は、どのような方式であってもよく、音で警報を知らせても、光で警報を知らせてもよい。

　監視部３０における監視の終了は、例えば、第１通信装置１０に入力部を設けて、入力したパスワードと、予め第１通信装置１０の第２記憶部１２に記憶していたパスワードとを比較し、パスワードが一致した場合に、監視の終了（監視の解除）を行う。なお、監視の終了は、特に限定されない。例えば、第２通信装置２０に入力部を設けて、入力したパスワードを第１通信装置１０に送信する。そして、第２通信装置２０から送信したパスワードと、第１通信装置１０の第２記憶部１２に記憶しているパスワードとを比較し、パスワードが一致した場合に、監視の終了を行ってもよいし、その他の方法であってもよい。

　以上によれば、監視部３０は、第１通信装置１０が受信した電波（ＳＳＩＤ）に作業機の停止を示す情報が含まれる場合に、第２通信装置２０が搭載された作業機２についての監視を開始しているため、撮像装置等の大掛かりな装置を用いなくても作業機２の監視を簡単に行うことができる。
　さて、上述した実施形態では、第１通信装置１０と第２通信装置２０との通信における電波（変更ＳＳＩＤ）に作業機２の停止が含まれる場合に、監視部１０は作業機２の監視を行っているが、これに代え、第１通信装置１０が第２通信装置２０から受信した電波の強度（受信強度）を用いて、監視部３０による監視を開始してもよい。

　以下、第１通信装置１０の受信強度による作業機の監視について説明する。
　図１に示すように、第１通信装置１０が収容箱４０に収容している状況下で、作業機２が保管場所Ｐから離れた場所では、第２通信装置２０と第１通信装置１０とが離れているため、第２通信装置２０に対する第１通信装置１０の受信強度、即ち、送信信号等の信号の受信強度は小さい。特に、第１通信装置１０から見て第２通信装置２０が通信エリア外に位置する場合は、第１通信装置１０は、第２通信装置２０からの送信信号等の信号を受信することができない。つまり、第１通信装置１０が第２通信装置２０からの信号を受信できない場合は、当該第２通信装置２０を搭載した作業機は、保管場所Ｐから離れていると言える。

　作業機が保管場所Ｐに次第に近づき、第１通信装置１０と第２通信装置２０との距離が短くなると、第１通信装置１０は第２通信装置２０から送信された送信信号を受信する。即ち、第１通信装置１０と第２通信装置２０との距離が短くなると、第２通信装置２０が送信された送信信号の受信強度は次第に大きくなる。ここで、第１通信装置１０の受信強度が所定値（閾値）以上となると、監視部３０は、監視を開始する。即ち、作業機が保管場所Ｐに入ることによって、第１通信装置１０の受信強度が所定値以上となると、監視部３０は、監視を開始する。したがって、作業機が保管場所Ｐに入るだけで、自動的に作業機の監視を行うことができる。特に、複数の作業機を保管場所Ｐに止めて保管する場合、各作業機が作業場から保管場所Ｐに帰ってくる度に、監視する作業機の台数を増やすことができる。なお、電波強度の強さを判定する所定値（閾値）は、作業機２が保管場所に到達した場合（保管場所の中に入った場合）の電波強度であり、実験や理論式で求めることが可能である。

　監視部３０は、監視中（監視開始後）において、例えば、第１通信装置１０の受信強度が所定値未満なると、作業機２が保管場所Ｐから離れた可能性があるため、警報を外部に出力する。なお、監視の開始は、電波強度を用いて行い、監視は、上述したように、作業機２の状態等をステータス情報（ＳＳＩＤ）によって監視してもよい。
　また、第１通信装置１０の受信強度のみで、監視部３０よる監視を行う場合は、第２通信装置２０の処理部２１は、変更ＳＳＩＤを生成しなくてもよく、第２通信装置２０は、電波（例えば、設定ＳＳＩＤ）を外部に出力するものであればよい。

　上述した例では、第１通信装置１０の受信強度が所定値以上となると、監視部３０は監視を開始していたが、これに加え、作業機が作業場所から保管場所Ｐに帰って来た場合の動作と連動して、監視を開始してもよい。
　バックホーの建設機械、トラクタ、コンバイン及び田植機の農業機械は、トラック等の運搬車に載せられて、作業場所から保管場所Ｐに帰って来ることが多い。運搬車における運搬中は、建設機械や農業機械は駆動を停止している。即ち、建設機械や農業機械はイグニッションスイッチがオフの状態（エンジンを停止した状態）で作業場所から保管場所Ｐへと運搬される。そして、運搬車が保管場所Ｐ或いは保管場所Ｐの周囲に到着すると、建設機械や農業機械は、イグニッションスイッチ等をオフからオンにして、エンジンを始動し自走し、再び、保管場所Ｐ内で停止位置にくると、イグニッションスイッチをオフにする。

　つまり、作業機（建設機械、農業機械）の作業場所から保管場所Ｐへ帰ってくる経緯を見てみると、保管場所Ｐに至るまではイグニッションスイッチはオフであり、保管場所Ｐに到達すると、イグニッションスイッチはオンしたのちオフする。そこで、監視部３０は、第１通信装置１０の受信強度が所定値以上で且つ監視中でない状況下で、作業機（建設機械、農業機械）のイグニッションスイッチがオフからオンに変化した場合（変更ＳＳＩＤがＫＵＢＯＴＡ－０１１からＫＵＢＯＴＡ－０１０に変化した）場合、監視を開始する。なお、作業機のイグニッションスイッチがオフからオンに変化し、さらに、オンからオフに変化した場合に、監視を行ってもよい。

　これによれば、第１通信装置１０の受信強度の状態と、作業機におけるイグニッションスイッチの変化により、作業機が保管場所Ｐへ帰ってきたことを、より確実に検出したうえで、作業機の監視を行うことができる。
　なお、監視の開始後における監視の処理は、電波強度のみで行ってもよいし、ＳＳＩＤ（ステータス情報）の変化で行ってもよいし、電波強度とＳＳＩＤとの両方を用いて行ってもよい。

　さて、作業機が駆動している状態では、当該作業機は振動する。作業機が振動しているか否かは、上述したように、変更ＳＳＩＤから把握することができる。そこで、監視部３０は、第１通信装置１０の受信強度が所定値以上である状況下で、作業機の振動が無くなった（振動が得られない）場合に、監視を開始してもよい。なお、第１通信装置１０の受信強度が所定値以上である第１条件、イグニッションスイッチがオフからオンに変化した第２条件と、振動が得られないという第３条件の全てが揃った場合に、監視部３０が監視を開始してもよい。

　さて、作業機が保管場所Ｐに留まっている状況、即ち、作業機が保管場所Ｐで止まっている状況下では、第１通信装置１０と第２通信装置２０との距離は常に近いため、第１通信装置１０の受信強度は常に所定値以上となる。そこで、監視部３０は、第１通信装置１０の受信強度が所定値以上である時間、即ち、受信強度が連続して所定値以上の経過時間が所定時間以上である場合に、監視を開始してもよい。所定時間とは、作業機が保管場所Ｐで停止して保管していると考えられる長さであって、例えば、数分（２，３分）である。当然の如く、この数値は限定されないが、１０分を超えないことが望ましい。これによれば、イグニッションスイッチの状態や振動の状態等、作業機の状態が得られない場合でも、自動的に作業機の監視を行うことができる。
［第２実施形態］
　図４は、第２実施形態における作業機の監視システムを示している。図４に示すように、作業機の監視システムは、第１通信装置１０は、内部通信装置１０Ａと、外部通信装置１０Ｂとを含んでいる。内部通信装置１０Ａとは、保管場所内に設置され且つ第２通信装置２０と無線通信が可能な通信装置である。外部通信装置１０Ｂとは、保管場所外に設置され且つ第２通信装置２０と無線通信が可能な通信装置である。即ち、図４に示すように、作業機の監視システム１では、保管場所Ｐの内部及び外部に、第１通信装置１０を設置したシステムである。

　内部通信装置１０Ａは、例えば、納屋Ｐの柱に設けた収容箱４０に収容されている。内部通信装置１０Ａの通信範囲（通信距離）は、保管場所Ｐと略同じ大きさに設定されている。なお、内部通信装置１０Ａの通信範囲（通信距離）は、保管場所Ｐよりも大きくてもよいし、保管場所Ｐであって作業機２が停止する位置において、第２通信装置２０からの電波が受信可能な範囲であればよい。

　外部通信装置１０Ｂは、例えば、納屋Ｐの屋根、或いは、納屋Ｐの出入口の外に設置されている。内部通信装置１０Ａ及び外部通信装置１０Ｂは、第２通信部１１及び第２記憶部１２をそれぞれ有している。
　監視部３０は、内部通信装置１０Ａに設けられている。内部通信装置１０Ａと外部通信装置１０Ｂとは接続されていて、内部通信装置１０Ａは、外部通信装置１０Ｂが受信した電波（第２通信装置２０から発信された電波）の受信強度を取得可能である。以下、説明の便宜上、外部通信装置１０Ｂが受信した電波のことを「第１電波」、内部通信装置１０Ａが受信した電波のことを「第２電波」、外部通信装置１０Ｂにおける第１電波の電波強度を第１電波強度、内部通信装置１０Ａにおける第２電波の電波強度を第２電波強度という。

　監視部３０は、外部通信装置１０Ｂが第２通信装置２０から受信した電波の第１受信強度が所定値以上で且つ、内部通信装置１０Ａが第２通信装置２０から受信した電波の第２受信強度が所定値以上である場合に、第２通信装置２０が搭載された作業機２についての監視を開始する。
　例えば、図４に示すように、作業機２が保管場所Ｐから遠く離れている場所にいる場所に居るとき、外部通信装置１０Ｂと第２通信装置２０とが遠く離れているため、図５に示すように、外部通信装置１０Ｂの第１電波強度は小さい。また、内部通信装置１０Ａと第２通信装置２０とも遠く離れているため、内部通信装置１０Ａの第２電波強度も小さい。

　図５に示すように、作業機２が保管場所Ｐに近づくにつれて、外部通信装置１０Ｂの第１電波強度は次第に大きくなる。作業機２が保管場所Ｐの付近に位置した場合は、外部通信装置１０Ｂの第１電波強度は最も大きく、保管場所Ｐの出入口で所定値（第１閾値）以上になる。一方、内部通信装置１０Ａの第２電波強度は、出入口付近から次第に大きくなる。さらに、作業機２が保管場所Ｐの出入口を通過して、保管場所Ｐに入ると、内部通信装置１０Ａの第２電波強度は所定値（第２閾値）以上になる。監視部３０は、第１電波強度が所定値（第１閾値）以上で且つ、第２電波強度が所定値（第２閾値）以上になった場合に、作業機２の監視を行う。第１閾値は、例えば、保管場所Ｐの出入口から数ｍ～数十ｍ離れた位置（保管場所に近づいたとみなされる位置）における電波強度である。なお、図５では、第１閾値と第２閾値とが同じとなってるが、保管場所Ｐ等の大きさに応じて閾値は設定すればよく、第１閾値と第２閾値は異なっていてもよい。

　このように、外部通信装置１０Ｂの第１電波強度の推移を見ることによって、作業機１が保管場所Ｐに近づいているのか離れているのかを把握することができる。また、内部通信装置１０Ａの第２電波強度を見ることによって、作業機１が保管場所Ｐに入ったか否かを把握することができる。例えば、外部通信装置１０Ｂの第１電波強度が所定値以上であったものの、内部通信装置１０Ａの第２電波強度が所定値未満である場合には、作業機２は保管場所Ｐの近くに居るものの、保管場所Ｐには入ってないことが分かる。

　つまり、監視部３０が第１電波強度と第２電波強度との両方を用いて、作業機２の監視をするか否かを決定しているため、外部から保管場所Ｐに帰ってきた作業機２の監視を行うことができる。
［第３実施形態］
　作業機の管理システムは、作業機の動作システムを含んでいる。作業機の動作システムについて説明する。

　作業機の動作システムは、作業機の動作を管理するシステムで、例えば、作業機のレンタルシステムに適用することができる。作業機の動作システムの説明の前に、作業機のレンタルシステムについて説明する。なお、作業機の動作システムは、作業機のレンタル以外にも適用は可能であり、後述する作業機のレンタルシステムに限定されない。
　図６は、作業機のレンタルシステムの概略図である。

　作業機のレンタルシステム１は、建設機械（例えば、バックホー）、農業機械（例えば、トラクタ、コンバイン、田植機）等の作業機のレンタルシステムを行うシステムである。
　図６に示すように、作業機のレンタルシステム１０１は、第１管理サーバ１０２と、第２管理サーバ１０３とを備えている。

　第１管理サーバ１０２は、作業機１０４のレンタルを管理するサーバであって、例えば、レンタル会社等が所有する。第２管理サーバ１０３は、作業機１０４の製造又は販売するメーカ等が所有する。第１管理サーバ１０２と、第２管理サーバ１０３とはネットワークＮを通じて互いに情報の送受信が行えるようになっている。第２管理サーバ１０３は、例えば、作業機１０４の製造、又は、販売に関する様々な情報（部品情報、仕様情報、操作マニュアル、メンテナンス情報等）を第１管理サーバ１０２に提供することが可能である。一方で、第１管理サーバ１０２は、後述するように、レンタルに関する情報を第２管理サーバ１０３に提供することができる。

　第１管理サーバ１０２には、ネットワークＮを通じて、様々な機器（通信機器という）１０５が接続可能である。例えば、第１管理サーバ１０２には、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）、スマートフォン（多機能携帯電話）、ＰＤＡ（携帯端末）、タブレット等の通信機器５が接続可能である。通信機器１０５を、第１管理サーバ１０２に接続することによって、作業機１０４のレンタルに関する処理を行うことができる。

　作業機１０４のレンタルを行うには、まず、通信機器１０５を第１管理サーバ１０２に接続をする。第１管理サーバ１０２は、通信機器１０５が接続されたことを受けて、当該通信機器１０５に入力画面（例えば、Ｗｅｂ画面）を表示させる。通信機器１０５に表示された入力画面には、レンタルを行うのに必要な事項（情報）が入力することができる。例えば、入力画面には、作業機を借りる者（借方）に関する情報である借方者情報（借方者の住所、氏名、電話番号等）、借方希望情報（レンタルを希望する作業機の機種、当該機種の希望台数、貸出期間等）を入力することができる。

　第１管理サーバ１０２は、借方希望情報に基づき、希望する貸出期間中に希望する作業機１０４が貸し出しを行えるか否かを判断し、希望する貸出期間中に作業機１０４の貸出が行える場合は、第２管理サーバ１０３に対して、レンタルの許可の問い合わせを行う。第２管理サーバ１０３からレンタルの許可がなされると、第１管理サーバ１０２は、作業機の貸出が行えるように所定の処理を行う。このように、作業機のレンタルシステム１０１では、第１管理サーバ１０２と第２管理サーバ１０３とを連携させることにより、作業機１０４のレンタルを行っている。

　以下、第１管理サーバ及び第２管理サーバについて詳しく説明する。
　第１管理サーバ１０２は、第３記憶部（第１作業機情報記憶部）１１０と、第４記憶部（レンタル情報記憶部）１１１と、処理部（第２処理部）１１２と、第３通信部１１３とを備えている。第３記憶部１１０及び第４記憶部１１１は、不揮発性のモリ等で構成されている。第２処理部１１２及び第３通信部１１３は、第１管理サーバ１０２に組み込まれた電気・電子部品、プログラム等で構成されている。

　第３記憶部１１０は、レンタル会社が所有する作業機の情報（作業機情報）を記憶している。第３記憶部１１０は、例えば、図７Ａに示すように、作業機の管理番号、作業機の特定情報、作業機の機種等を記憶している。作業機の管理番号は、レンタル会社がレンタルの管理のために付した番号である。作業機の特定情報は、作業機を特定する情報であって作業機に割り当てられた固有の情報（例えば、製造番号、シリアル番号等）である。作業機の機種は、作業機の仕様、作業機の大きさ等によって、製造メーカが独自に設定した名称等である。

　第４記憶部１１１は、作業機のレンタルに関する情報（レンタル情報という）を記憶している。第４記憶部１１１は、例えば、図７Ｂに示すように、レンタル情報として、レンタルを行った作業機の管理番号、作業機の特定情報、許可情報、借方者情報、貸出期間等を記憶している。許可情報とは、レンタルを行う際に第２管理サーバ１０３から通知されたレンタルの許可を示す番号（許可指令情報）等である。

　第３通信部１１３は、第２管理サーバ１０３、通信機器１０５等と様々な情報を送受信する装置である。第３通信部１１３は、第１管理サーバ１０２、第２管理サーバ１０３及び通信機器１０５の処理に応じて、所定の情報を送受信する。
　第２処理部１１２は、レンタルに関する様々な処理を行う部分である。例えば、第１管理サーバ１０２に通信機器１０５が接続し、当該第１管理サーバ１０２に対してレンタルを行いたいという要求（入力画面の要求）があると、第２処理部１１２は、通信機器１０５に入力画面を表示させる処理を行う。また、第２処理部１１２は、入力画面に借方者情報、借方希望情報等が入力されると、借方希望情報に基づき、希望する貸出期間中に希望する作業機が貸し出しを行えるか否かを判断する処理を行う。詳しくは、第２処理部１１２は、第３記憶部１１０に記憶している作業機の機種を参照して、レンタルを希望する作業機の機種が、何台所有しているかを算出する。即ち、第２処理部１１２は、レンタル希望の機種におけるレンタル会社の所有台数を算出する。なお、作業機を予め機種毎に整理することで、所持している台数を第３記憶部１１０に記憶していてもよい。

　そして、第２処理部１１２は、第４記憶部１１１を参照して、貸出期間中において既にレンタルを行っている作業機の台数（貸出台数）を算出し、貸出台数と所有台数とからレンタルが可能な作業機の台数（貸出可能台数）を算出する。第２処理部１１２は、貸出可能台数が、希望台数以上である場合、希望している作業機に対して貸出が行えると判断する。

　なお、例えば、貸出可能台数が３台、希望台数が５台である場合、少なくとも貸出可能台数である３台の作業機は、レンタルすることが可能である。この場合は、第２処理部１１２は、貸出可能台数を通信機器１０５に通知し、通信機器１０５に希望台数の変更を求め、変更後の希望台数が貸出可能台数以下の場合には、第２処理部１１２は、貸し出しを行えると判断する。

　第２処理部１１２は、希望している作業機に対して貸出が行えると判断後、即ち、所定の作業機に対してレンタル予約が行われた場合、第１情報を、第３通信部１１３から第２管理サーバ１０３に送信する処理を行う。第１情報とは、所定の作業機、即ち、貸出可能な作業機の情報であって、第１管理サーバ１０２が管理している情報である。第１情報は、作業機の管理番号、作業機を特定する特定情報、作業機の機種等である。

　この実施形態では、作業機に対してレンタル予約が行われた場合、第２処理部１１２は、第３記憶部１１０及び第４記憶部１１１を参照し、希望している作業機と同じ作業機の特定情報（第１特定情報という）を抽出する。第３通信部１１３は、第２処理部１１２が抽出した第１特定情報を含む第１情報と、レンタル許可要求とを第２管理サーバ１０３に送信する。

　さて、第２管理サーバ１０３は、第５記憶部（第２作業機情報記憶部）１２０と、第４通信部１２１と、第１発行部１２２とを有している。第５記憶部１２０は、不揮発性のメモリ等で構成されている。第４通信部１２１、第１発行部１２２は、第２管理サーバ１０３に組み込まれた電気・電子部品、プログラム等で構成されている。
　第５記憶部１２０は、製造した作業機の情報、又は、販売した作業機の情報を記憶している。製造した作業機の情報、又は、販売した作業機の情報のことを第２情報という。第５記憶部１２０は、例えば、図８Ａに示すように、第２情報として、作業機の特定情報、作業機の機種等を記憶している。

　第４通信部１２１は、第１管理サーバ１０２等と様々な情報を送受信する装置である。第４通信部１２１は、第１管理サーバ１０２、第２管理サーバ１０３等の処理に応じて、所定の情報を受信したり送信する。
　第１発行部１２２は、まず、第１管理サーバ１０２から送信された第１情報と、第５記憶部１２０に記憶された第２情報とを参照して、レンタル許可する作業機（レンタル作業機という）を割り出す。具体的には、第１管理サーバ１０２が第１特定情報を含む第１情報及びレンタル許可要求を受信すると、第１発行部１２２は、レンタル許可要求を受けて割出処理を開始する。第１発行部１２２は、第１管理サーバ１０２が受信した第１特定情報と一致する第２特定情報が、第５記憶部１２０に記憶されているか否かを判定する。

　例えば、図８Ｂに示すように、第１特定情報が「K-RX253200」である場合、第１発行部１２２は、第５記憶部１２０を参照して、当該第５記憶部１２０の中に「K-RX253200」で示された第２特定情報が記憶されているかを判定する。この場合、第５記憶部１２０中に第２特定情報として、「K-RX253200」が記憶されているため、第１発行部１２２は、第１特定情報と一致する第２特定情報が記憶されている（作業機有り）と判定する。

　第１発行部１２２は、作業機有りの場合、第２特定情報（「K-RX253200」）と一致する第１特定情報（「K-RX253200」）に対応する作業機を、レンタル許可するレンタル作業機として認定し、認定したことを示す指令情報（許可指令情報）を発行する。許可指令情報とは、第１特定情報の作業機を、レンタル作業機として認定したことを示す情報（レンタル許可を示す情報）であって、数桁の数字等で示される。また、許可指令情報は、予め作業機と関連付けられていて、予め第２特定情報（「K-RX253200」）と許可指令情報とは対応づけられている。即ち、第１発行部１２２は、予め第２特定情報に対応付けられた許可指令情報を発行する。

　したがって、第１発行部１２２は、第１管理サーバ１０２から通知された第１特定情報に対して、対応付けられた許可指令情報を発行することで、当該第１特定情報の作業機に対してレンタル許可を行う。
　なお、上述した説明では、第１発行部１２２は、第１管理サーバ１０２から通知された第１特定情報に、レンタル許可を示すフラグ等を許可指令情報（許可情報）とすることで、当該第１特定情報の作業機に対してレンタル許可を行ってもよい。

　一方、第１特定情報が「K-253800」である場合、第１発行部１２２は、第５記憶部１２０の中に第２特定情報として、「K-253800」が記憶されていないため、第１発行部１２２は、第１特定情報と一致する第２特定情報は記憶ない（作業機無し）と判定する。
　第１発行部１２２は、作業機無しの場合、第１特定情報（「K-253800」）に対応する作業機を、レンタルを許可できない作業機とし、レンタルが不許可であることを示す不許可指令情報を発行する。この場合、不許可指令情報とは、第１特定情報の作業機は、レンタルの許可を発行することができない作業機であることを示す情報（レンタル不許可を示す情報）である。

　第２管理サーバ１０３の第４通信部１２１は、第１発行部１２２によって、許可指令情報又は不許可指令情報が発行されると、許可指令情報又は不許可指令情報を第１管理サーバ１０２に送信する。
　第１管理サーバ１０２の第３通信部１１３が許可指令情報又は不許可指令情報を受信すると、第２処理部１１２は、許可指令情報又は不許可指令情報に対応して処理を行う。第１管理サーバ１０２が許可指令情報を受信した場合、第２処理部１１２は、借方者が希望している作業機がレンタル可能であるとして、通信機器１０５にレンタル予約が完了したことを示す情報を通知する。また、第２処理部１１２及び第４記憶部１１１は、第４記憶部１１１の情報を更新する処理を行う。第２処理部１１２は、管理番号、レンタル許可が下りた作業機（レンタル作業機）の第１特定情報、許可情報（許可指令情報）、借方者情報、貸出期間等を第４記憶部１１１に送信する。第４記憶部１１１は、管理番号、第１特定情報、許可情報（許可指令情報）、借方者情報、貸出期間等を記憶する。

　一方、第１管理サーバ１０２が不許可指令情報を受信した場合、第２処理部１１２は、不許可指令情報に対応する第１特定情報の作業機のレンタル許可がなされなかったとして処理を続ける。例えば、第２処理部１１２は、貸出期間中で貸出可能な作業機を抽出し、当該作業機をレンタルの不許可になった作業機に代わる代替機とし、代替機の第１特定情報を第２管理サーバ１０３に通知することで、代替機のレンタル許可要求を行う。第２管理サーバ１０３は、上述した同様の方法で代替機について、レンタル作業機として認定するか否かの処理を行う。代替機に対してレンタル許可がなされる（代替機に対応する許可指令情報を受信する）と、第２処理部１１２は、借方者が希望している作業機の代わりに、代替機のレンタルが可能であるという情報を、通信機器１０５に送信する。第２処理部１１２は、第１管理サーバ１０２が代替機でも良いことを示す情報を受信すると、通信機器１０５にレンタル予約が完了したことを示す情報を通知する。

　そして、第２処理部１１２は、管理番号、当該管理番号、レンタル許可が下りた代替機（レンタル作業機）の第１特定情報、許可情報（許可指令情報）、借方者情報、貸出期間等を第４記憶部１１１に送信する。第４記憶部１１１は、管理番号、第１特定情報、許可情報（許可指令情報）、借方者情報、貸出期間等を記憶する。
　次に、レンタル作業機が決定後の処理について説明する。レンタル作業機の決定後の処理は、以下の実施形態に限定されない。

　まず、作業機１０４について詳しく説明する。
　図１２は、作業機１０４の一例であるバックホーを示したものである。
　図１２に示すように、バックホー１０４は、下部の走行装置１４０と、上部の機体１４１とを備えている。
　走行装置１４０は、ゴム製覆帯を有する走行体１４２を有している。走行体１４２を走行モータで駆動するようにしたクローラ式走行装置が採用されている。また、走行装置１４０の前部にはドーザ１４３が設けられている。

　機体１４１は、旋回台１４４と、作業装置（掘削装置）１４５とを備えている。旋回台１４４は、走行装置１４０上にベアリング１５８を介して旋回軸回りに旋回自在に支持されている。作業装置１４５は、旋回台１４４の前部に備えられている。旋回台１４４上には、エンジン，ラジエータ，運転席１４６，燃料タンク，作動油タンク等が設けられている。

　作業装置１４５は、スイングブラケット１４７と、ブーム１５０と、アーム１５１と、バケット１５２とを備えている。スイングブラケット１４７は、支持体１４８に縦軸回りに揺動自在に支持されている。スイングブラケット１４７は、旋回台１４４内に備えられたスイングシリンダの伸縮によって揺動する。ブーム１５０は、スイングブラケット１４７に横軸回りに揺動自在に支持されている。ブーム１５０は、当該ブーム１５０とスイングブラケット１４７とのの間に介装されたブームシリンダ１５４の伸縮によって揺動する。アーム１５１は、ブーム１５０の先端に横軸回りに揺動自在に支持されている。アーム１５１は、当該アーム１５１とブーム１５０との間に介装されたアームシリンダ１５５の伸縮によって揺動する。バケット１５２は、アーム１５１の先端にスクイ・ダンプ動作可能に設けられている。バケット１５２は、当該バケット１５２とアーム１５１との間に介装されたバケットシリンダ１５３の伸縮によってスクイ・ダンプ動作される。

　図６に示すように、バックホーは、作業機の駆動（作動）に関する様々な制御を行う制御装置（第１制御装置）１６０を備えている。制御装置１６０は、例えば、オートアイドル制御（ＡＩ制御）、流量制御等の様々な制御を行う。なお、バックホーなどの作業機における制御は、下記に説明するものに限定されない。
　制御装置１６０には、スイングシリンダ、ブームシリンダ１５４、アームシリンダ１５５、バケットシリンダ１５３などの各種アクチュエータを操作する操作部材（例えば、図１２に示す操作レバー１４９や操作スイッチ）の操作量、ガバナセンサからのガバナ角度（ガバナ位置）、アクセルレバーの操作量（角度）、アイドルスイッチ（ＡＩ－ＳＷ）のオン信号／オフ信号、エンジン回転センサからのエンジン回転数などの各種制御信号が入力される。

　ＡＩ制御は、アーム１５１（アームシリンダ１５５）やブーム１５０（ブームシリンダ１５４）などを操作する操作部材が操作されているときは、アクセルレバーの操作量に応じてエンジン回転数を増減し、操作部材が操作されていないときは、エンジン回転数をアイドリング状態に固定する。
　具体的には、制御装置１６０によるＡＩ制御では、操作レバー１４９を中立位置にしてアイドルスイッチのオン信号が入力されると、アクセルレバーの操作量に関わらず、オートアイドルモータにアイドル信号を出力してオートアイドルモータを駆動し、エンジン回転数をアイドル回転数にする。また、制御装置１６０によるＡＩ制御では、操作レバー１４９を前後又は左右に揺動してアイドルスイッチのオフ信号を入力すると、アクセル位置の信号に基づきオートアイドルモータに作動信号を出力してオートアイドルモータを駆動する。オートアイドルモータを駆動するとガバナレバーが作動しエンジン回転数が、アクセルレバーに対応した回転数になる。

　流量制御は、操作部材の操作量に応じてアクチュエータを動作させるものである。
　制御装置１６０による流量制御では、例えば、操作レバー１４９を中立位置より揺動させると、作業機に設けられた電磁比例弁のソレノイドに、操作レバー１４９の操作量に対応した所定値の電流（作動信号）を出力する。そうすると、電磁比例弁は電流値（操作量）に応じて開き、アクチュエータに対応する制御弁のパイロット圧が制御され、アクチュエータが動作する。

　制御装置１６０は、第６記憶部１６１と、第５通信部１６４とを有している。第６記憶部１６１は、不揮発性のメモリ等で構成され、作業機の特定情報（第３特定情報）を記憶すると共に、第３特定情報に対応した判定情報を記憶している。判定情報とは、後述するように制御装置１６０で制御を行う際の判定に用いられるもので、例えば、第１発行部１２２で発行された許可指令情報と同じ情報である。なお、第３特定情報及び判定情報は、作業機１０４の製造時や作業機１０４の販売時等に第６記憶部１６１に書き込まれる。

　第５通信部１６４は、様々な情報を通信することができる。第５通信部１６４は、例えば、ＷｉＦｉ（Ｒ）、Ｂｌｕｅｔｏｏｏｔｈ（Ｒ）、ＺｉｇＢｅｅ（Ｒ）等の無線通信を行う装置である。なお、第５通信部１６４は、携帯電話通信網に接続可能な通信装置であってもよい。
　図６に示すように、作業機の動作システムは、制御装置（第１制御装置）１６０と、指令装置（第１指令装置）１３０と、書込み装置（第１書込み装置）１３１とを備えている。指令装置１３０は、指令情報を記憶可能で且つ時間（時刻）を計時することが可能な装置である。即ち、指令装置１３０は、少なくとも時刻を計時すると共に所定の処理を行えるＣＰＵ等の演算部（処理部）を有するもので、例えば、ＣＰＵを有するタグやＩＣカード等である。なお、指令装置１３０は、ＣＰＵ等の演算部を有さないＲＦＩＤ等とは異なる装置である。また、指令装置１３０は、第５通信部１６４と通信可能な装置である。

　書込み装置１３１は、ネットワークを通じて第１管理サーバ１０２又は第２管理サーバ１０３に接続可能であり、例えば、許可指令情報を含むレンタル情報をネットワークを通じて取得可能である。所定の作業機（レンタル作業機）のレンタル情報を第１管理サーバ１０２から取得し且つ、指令装置１３０に接続すると、書込み装置１３１は、レンタル情報を指令装置１３０に書き込む。

　例えば、書込み装置１３１は、第１特定情報が「K-RX253200」であるレンタル作業機のレンタル情報を取得した場合、当該第１特定情報を示す「K-RX253200」、貸出期間（9/1～9/25）、許可指令情報を示す「015501-389761」を指令装置１３０に書き込む。
　指令装置１３０は、第１取得部１３２と、第１時間算出部（第１計時部）１３３と、第６通信部１３４と、処理部（第３処理部）１３５とを備えている。指令装置１３０は、第１取得部１３２、第１時間算出部（第１計時部）１３３、第６通信部１３４及び第３処理部１３５は、指令装置１３０に組み込まれた電気・電子部品、プログラム等で構成されている。第３処理部１３５は、ＣＰＵ等で構成されている。

　第１取得部１３２は、貸出期間（使用期限）を含むレンタル情報を取得するもので、書込み装置１３１の書込みによりレンタル情報を取得する。例えば、書込み装置１３１が指令装置１３０に対して、「K-RX253200」で示される第１特定情報、「9/1～9/25」で示される貸出期間と、許可指令情報（許可情報）を書き込むと、第１取得部１３２は、「K-RX253200」、「9/1～9/25」、許可指令情報等を取得する。

　なお、第１取得部１３２は、レンタル情報を書込み装置１３１を介して取得する代わりに、第１管理サーバ１０２の第３通信部１１３から送信されたレンタル情報を、第６通信部１３４を介して取得してもよい。第１時間算出部１３３は、現在の時刻を求めるタイマである。
　第６通信部１３４は、様々な情報を通信することができる。第６通信部１３４は、例えば、ＩＷｉＦｉ（Ｒ）、Ｂｌｕｅｔｏｏｏｔｈ（Ｒ）、ＺｉｇＢｅｅ（Ｒ）等の近距離無線通信、或いは、短距離無線通信を行う装置である。

　指令装置１３０の第６通信部１３４と制御装置１６０の第５通信部１６４とが通信可能範囲（通信エリア内）入ると、指令装置１３０は、制御装置１６０に対して第３特定情報及び判定情報の要求を行う。その後、制御装置１６０から送信された第３特定情報を、指令装置１３０が取得する。そして、第３処理部１３５は、第３特定情報と第１特定情報との認証を行い、第３特定情報と第１特定情報とが一致すると、判定情報と許可指令情報との認証を行う。第３処理部１３５は、判定情報と許可指令情報の認証が成立すると（判定情報と許可指令情報とが一致する）、現在の時間（時刻）が貸出期間内であるか否かを判断する。即ち、現在の時刻が使用期限に達しているか否かを判断する。

　第３処理部１３５は、例えば、特定情報の一致する（認証成立）、及び、許可情報が一致する（許可情報の認証成立）と、第１時間算出部１３３で求めた現在の時間（時刻）を参照し、現在の時刻が貸出期間内であるか否かを判断する。即ち、第１時間算出部１３３で求めた時刻に基づき、現在の時刻が使用期限に達しているか否かを判断する。
　なお、使用期限とは、貸出期間のうち、貸出期間の最後の日であって最後の日を超えない時刻であり、例えば、貸出期間が9/1～9/25であれば、「9/25,23:59:59」が使用期限となる。

　第３処理部１３５は、現在の時刻が使用期限に達していない場合、制御装置１６０による制御の制限を行わないと判断する。第６通信部１３４は、第３処理部１３５が制御の制限を行わないと判断した場合、制御の制限を行わないという許可指令（第２指令）を制御装置１６０に出力する。制御装置１６０は、指令装置１３０（第６通信部１３４）から送信された許可指令（第２指令）を取得すると、走行系や作業系の制御を制限せずに通常通り制御を行う。

　一方、第３処理部１３５は、第１時間算出部１３３で求めた現在の時間（時刻）が貸出期間を超える、即ち、現在の時刻が使用期限に達した場合は、制御装置１６０による制御の制限を行うと判断する。第６通信部１３４は、第３処理部１３５が制御装置１６０による制御の制限を行うと判断した場合は、制御の制限を行うという制限指令（第１指令）を制御装置１６０に出力する。制御装置１６０は、指令装置１３０（第６通信部１３４）から送信された制限指令（第１指令）を取得すると、走行系や作業系の制御の制限をする。制御装置１６０は、例えば、ＡＩ制御や流量制御を行わないようにして、作業機１０４の通常制御を制限する。つまり、制御装置１６０による制御の制限が働くと、作業機１０４は通常制御が行えなくなり、作業機１０４の動作を停止することができる。

　なお、上述した実施形態では、貸出期間が過ぎる（使用期限が切れる）と、作業機１０４を動かすことができなかったが、これに加え、貸出期間を延長することができるようにしてもよい。貸出期間の延長の変形例について説明する。
　管理サーバ２の第２処理部１１２は、借方が希望する作業機について、貸出期間を経過後も貸出が可能である場合（貸出期間を過ぎても続けて貸し出すことができると推測できる場合）には、第２処理部１１２は、貸出が可能な範囲で、貸出期間に連続する延長期間を予め設定する。例えば、貸出期間が9/1～9/25である場合、10日間貸出が可能であれば、延長期間を9/26～10/5に設定する。

　第２処理部１１２は、許可情報（許可指令情報）に対応付けた延長期間を発行する。第４記憶部１１１は、貸出期間とは別に、許可情報に対応付けられた延長期間を記憶する。また、許可情報に対応付けられた延長期間は、指令装置１３０（書込み装置１３１）がレンタル情報を取得する際、即ち、許可指令情報を取得する際に同時に第１管理サーバ１０２から、指令装置１３０（書込み装置１３１）に送信される。

　指令装置１３０の第１取得部１３２は、許可情報に対応付けられた延長期間を取得可能である。第１取得部１３２は、書込み装置１３１が指令装置１３０に対して、許可情報に対応付けられた延長期間を書き込むと、書き込まれた延長期間を取得する。指令装置１３０には、スイッチが設けられている。指令装置１３０の第３処理部１３５は、許可情報と判定情報とが一致し且つ、当該許可情報に対応付けられた延長期間が指令装置１３０に保持されている状態で、スイッチが押されると、延長期間の使用を許可する。即ち、第３処理部１３５は、使用期限を延長期間の最後の日まで延長する。

　なお、第２処理部１１２は、延長期間とは別に、許可情報とは異なるコード（許可コード）を発行してもよい。この場合、第４記憶部１１１は、貸出期間とは別に、延長期間及び許可コードを記憶する。また、延長期間及びコードは、指令装置１３０（書込み装置１３１）がレンタル情報を取得する際、即ち、許可指令情報を取得する際に同時に第１管理サーバ１０２から、指令装置１３０（書込み装置１３１）に送信される。

　指令装置１３０の第１取得部１３２は、延長期間及び許可コードを取得可能である。第１取得部１３２は、書込み装置１３１が指令装置１３０に対して、延長期間及び許可コードを書き込むと、書き込まれた延長期間及び許可コードを取得する。一方、作業機１０４に搭載された表示装置等には、コード（外部コード）が入力可能である。指令装置１３０に設けられたスイッチ等を入れると、指令装置１３０の第３処理部１３５は、制御装置１６０に外部コードの要求を行う。一方、指令装置１３０からの外部コードの要求後に表示装置等に外部コードが入力されると、制御装置１６０は、外部コードを指令装置１３０に送信する。指令装置１３０の第３処理部１３５は、制御装置１６０から送信された外部コードと、許可コードが一致すると、延長期間の使用を許可する。即ち、第３処理部１３５は、使用期限を延長期間の最後の日まで延長する。

　このようにすれば、作業機１０４のレンタルを開始後には、延長期間が指令装置１３０に書き込まれているため、延長を行いたいと思った時に、指令装置１３０を第１管理サーバ１０２に接続しなくても、オフラインで簡単に使用期限を延長することができる。
　なお、書込み装置１３１は、数字等で示される許可指令情報（許可情報）を指令装置１３０に書き込んでいたが、数字等で示された「015501-389761」を指令装置１３０に書き込む代わりに、貸出期間（9/1～9/25）において、第１特定情報が「K-RX253200」であるレンタル作業機に対してレンタルが許可されていることを示すフラグ（制限なく通常通り制御を行ってもよいという情報）を指令装置１３０に書き込んでもよい。この場合、指令装置１３０は、現在の時刻が使用期限に達しておらず且つ許可情報を取得した場合には、制御装置１６０による制御の制限を行わないと判断する。一方、指令装置１３０は、現在の時刻が使用期限に達していない場合であっても、許可情報が取得できなかった場合には、制御装置１６０による制御の制限を行う。

　以上のように、レンタル会社が所有する第１管理サーバ１０２と、メーカが所有する第２管理サーバ１０３とを連携させることによって、レンタル会社による作業機１０４の管理を簡単にすることができる。例えば、レンタルの許可をメーカが行い、作業機１０４を駆動するための許可指令情報（許可情報）は、メーカ側から発行されるため、レンタル会社では、所有する多数の作業機１０４について、駆動するためのキー（許可情報）を管理する手間を省くことができる。即ち、メーカが製造時や販売時に管理している情報（作業機情報）を活用することで、レンタル作業機を作動するためのキーを簡単に生成して、レンタル会社に提供することができる。

　また、レンタル会社が所有する第１管理サーバ１０２と、メーカが所有する第２管理サーバ１０３とを連携させているため、レンタル会社とメーカとの情報共有が行え、作業機１０４のレンタルをスムーズに行うことができる。
　また、指令装置１３０が時刻を計時し且つ制御装置１６０においてどのような制御を行うかの権限を有しているため、指令装置１３０では、貸出期間が経過した状態では、作業機１０４の制御装置１６０に判断を行わせずに作業機１０４を停止することができる。即ち、制御装置１６０に計時する部分や使用期限が来たか否かの判断部等を設けなくてもよい。
[第４実施形態]
　図９は、第４実施形態における作業機のレンタルシステムを示している。

　図９に示す作業機のレンタルシステムは、第２管理サーバ１０３を無くし、許可指令情報（許可情報）の発行を第１管理サーバ１０２が行うシステムである。上述した実施形態と同様の構成は説明を省略する。
　第１管理サーバ１０２は、第２発行部１２３を備えている。第２発行部１２３は、第１管理サーバ１０２に組み込まれた電気・電子部品、プログラム等で構成されている。第２発行部１２３は、第２処理部１１２が希望している作業機に対して貸出が行えると判断後に、貸出が可能とされた作業機をレンタル許可するレンタル作業機として認定し、認定したことを示す指令情報（許可指令情報）を発行する。許可指令情報の発行後は、第２処理部１１２は、借方者が希望している作業機がレンタル可能であるとして、通信機器１０５にレンタル予約が完了したことを示す情報を通知する。また、第２処理部１１２及び第４記憶部１１１は、第４記憶部１１１の情報を更新する処理を行う。第２処理部１１２は、管理番号、当該管理番号、レンタル許可が下りた作業機（レンタル作業機）の第１特定情報、許可情報（許可指令情報）、借方者情報、貸出期間等を第４記憶部１１１に送信する。第４記憶部１１１は、管理番号、第１特定情報、許可情報（許可指令情報）、借方者情報、貸出期間等を記憶する。

　作業機のレンタルを行う場合は、書込み装置１３１は、ネットワークを通じて第１管理サーバ１０２に接続して、許可指令情報を含むレンタル情報をネットワークを通じて取得する。そして、指令装置１３０を書込み装置１３１に接続すると、当該指令装置１３０には、レンタル作業機の第１特定情報、貸出期間、許可指令情報等のレンタル情報が書き込まれる。なお、第４実施形態における指令装置１３０は上述した実施形態と同じである。

　このように、指令装置１３０が時刻を計時し且つ制御装置１６０においてどのような制御を行うかの権限を有しているため、指令装置１３０では、貸出期間が経過した状態では、作業機１０４の制御装置１６０に判断を行わせずに作業機１０４を停止することができる。
　上述した実施形態では、第２管理サーバ１０３側で、作業機の特定情報に対応する許可指令情報を発行する一方で、制御装置１６０には、作業機の特定情報に対応する判定情報を予め記憶しておくことで、同一の特定情報を有する作業機においては、許可指令情報と判定情報とが一致し、制御装置１６０による通常制御を制限なく行えるようにしていた。これに代え、制御装置１６０には判定情報を記憶させずに、制御装置１６０による通常制御を制限なく行えるようにしてもよい。

　この場合は、第２管理サーバ１０３の第１発行部１２２が発行した許可指令情報を用いて、第１特定情報を暗号化する。そして、第２管理サーバ１０３は、暗号化した第１特定情報と、暗号化していない第１特定情報と、許可指令情報を第１管理サーバ１０２に送信する。書込装置１３１は、暗号化した第１特定情報、許可指令情報及び貸出期限を指令装置１３０に書き込む。指令装置１３０は、第３処理部１３５は、暗号化した第１特定情報と許可指令情報を用いて暗号化した第１特定情報の復元を行い、第３特定情報と、復元後の第１特定情報とが一致しているか否かを判断する。この場合も、制御装置１６０に判定情報を書き込まなくても、許可指令情報が正当であるか否かを判断することができる。

　上述した実施形態では、制御装置１６０では、制御の制限として、ＡＩ制御や流量制御を行わないとしていたが、当然の如くこれに限定されず、例えば、エンジン回転数を低速に固定したり、エンジン始動のそのものを停止（エンジン始動の禁止）したり、その他、様々な制御に対して制限をかけることで、作業機１０４を通常通り動かさないようにすればよい。

　上述した実施形態では、第１管理サーバ１０２から送信された許可指令情報（許可信号）を含むレンタル情報を指令装置１３０に書き込んでいたが、レンタル情報は、第１管理サーバ１０２から得られるものでなくてもよい。例えば、指令装置１３０をパーソナルコンピュータ等に接続して、当該パーソナルコンピュータで、レンタル情報に相当する情報を作成して、作成したレンタル情報を指令装置１３０に書き込んでもよい。
[第５実施形態]
　作業機の管理システムは、作業機のレンタルシステムを含んでいる。作業機のレンタルシステムについて説明する。なお、作業機のレンタルシステムにおいて、上述した実施形態と共通する部分は、説明の便宜上、説明を省略することがある。

　図１０は、第５実施形態における作業機のレンタルシステムの概略図である。
　図１０に示すように、作業機のレンタルシステム１は、第３管理サーバ２０２と、第４管理サーバ２０３とを備えている。
　第３管理サーバ２０２は、第７記憶部（第１作業機情報記憶部）２１０と、第８記憶部（レンタル情報記憶部）２１１と、処理部（第４処理部）２１２と、第７通信部２１３とを備えている。第７記憶部２１０及び第８記憶部２１１は、不揮発性のメモリ等で構成されている。第４処理部２１２及び第７通信部２１３は、第３管理サーバ２０２に組み込まれた電気・電子部品、プログラム等で構成されている。

　第７記憶部２１０は、レンタル会社が所有する作業機の情報（作業機情報）を記憶している。第７記憶部２１０は、例えば、図７Ａに示すように、作業機の管理番号、作業機の特定情報、作業機の機種等を記憶している。作業機の管理番号は、レンタル会社がレンタルの管理のために付した番号である。作業機の特定情報は、作業機を特定する情報であって作業機に割り当てられた固有の情報（例えば、製造番号、シリアル番号等）である。作業機の機種は、作業機の仕様、作業機の大きさ等によって、製造メーカが独自に設定した名称等である。

　第８記憶部２１１は、作業機のレンタルに関する情報（レンタル情報という）を記憶している。第８記憶部２１１は、例えば、図７Ｂに示すように、レンタル情報として、レンタルを行った作業機の管理番号、作業機の特定情報、許可情報、借方者情報、貸出期間等を記憶している。許可情報とは、レンタルを行う際に第４管理サーバ２０３から通知されたレンタルの許可を示す番号（許可指令情報）等である。

　第７通信部２１３は、第４管理サーバ２０３、通信機器２０５等と様々な情報を送受信する装置である。第７通信部２１３は、第３管理サーバ２０２、第４管理サーバ２０３及び通信機器２０５の処理に応じて、所定の情報を送受信する。
　第４処理部２１２は、レンタルに関する様々な処理を行う部分である。例えば、第３管理サーバ２０２に通信機器２０５が接続し、当該第３管理サーバ２０２に対してレンタルを行いたいという要求（入力画面の要求）があると、第４処理部２１２は、通信機器２０５に入力画面を表示させる処理を行う。また、第４処理部２１２は、入力画面に借方者情報、借方希望情報等が入力されると、借方希望情報に基づき、希望する貸出期間中に希望する作業機が貸し出しを行えるか否かを判断する処理を行う。詳しくは、第４処理部２１２は、第７記憶部２１０に記憶している作業機の機種を参照して、レンタルを希望する作業機の機種が、何台所有しているかを算出する。即ち、第４処理部２１２は、レンタル希望の機種におけるレンタル会社の所有台数を算出する。なお、作業機を予め機種毎に整理することで、所持している台数を第７記憶部２１０に記憶していてもよい。

　そして、第４処理部２１２は、第８記憶部２１１を参照して、貸出期間中において既にレンタルを行っている作業機の台数（貸出台数）を算出し、貸出台数と所有台数とからレンタルが可能な作業機の台数（貸出可能台数）を算出する。第４処理部２１２は、貸出可能台数が、希望台数以上である場合、希望している作業機に対して貸出が行えると判断する。

　なお、例えば、貸出可能台数が３台、希望台数が５台である場合、少なくとも貸出可能台数である３台の作業機は、レンタルすることが可能である。この場合は、第４処理部２１２は、貸出可能台数を通信機器２０５に通知し、通信機器２０５に希望台数の変更を求め、変更後の希望台数が貸出可能台数以下である場合には、第４処理部２１２は、貸し出しを行えると判断する。

　第４処理部２１２は、希望している作業機に対して貸出が行えると判断後、即ち、所定の作業機に対してレンタル予約が行われた場合、第１情報を、第７通信部２１３から第４管理サーバ２０３に送信する処理を行う。第１情報とは、所定の作業機、即ち、貸出可能な作業機の情報であって、第３管理サーバ２０２が管理している情報である。第１情報は、作業機の管理番号、作業機を特定する特定情報、作業機の機種等である。

　この実施形態では、作業機に対してレンタル予約が行われた場合、第４処理部２１２は、第７記憶部２１０及び第８記憶部２１１を参照し、希望している作業機と同じ作業機の特定情報（第１特定情報という）を抽出する。第７通信部２１３は、第４処理部２１２が抽出した第１特定情報を含む第１情報と、レンタル許可要求とを第４管理サーバ２０３に送信する。

　さて、第４管理サーバ２０３は、第９記憶部（第２作業機情報記憶部）２２０と、第８通信部２２１と、第３発行部２２２とを有している。第９記憶部２２０は、不揮発性のメモリ等で構成されている。第８通信部２２１、第３発行部２２２は、第４管理サーバ２０３に組み込まれた電気・電子部品、プログラム等で構成されている。
　第９記憶部２２０は、製造した作業機の情報、又は、販売した作業機の情報を記憶している。製造した作業機の情報、又は、販売した作業機の情報のことを第２情報という。第９記憶部２２０は、例えば、図８Ａに示すように、第２情報として、作業機の特定情報、作業機の機種等を記憶している。

　第８通信部２２１は、第３管理サーバ２０２等と様々な情報を送受信する装置である。第８通信部２２１は、第３管理サーバ２０２、第４管理サーバ２０３等の処理に応じて、所定の情報を受信したり送信する。
　第３発行部２２２は、まず、第３管理サーバ２０２から送信された第１情報と、第９記憶部２２０に記憶された第２情報とを参照して、レンタル許可する作業機（レンタル作業機という）を割り出す。具体的には、第４管理サーバ２０３が第１特定情報を含む第１情報及びレンタル許可要求を受信すると、第３発行部２２２は、レンタル許可要求を受けて割出処理を開始する。第３発行部２２２は、第４管理サーバ２０３が受信した第１特定情報と一致する第２特定情報が、第９記憶部２２０に記憶されているか否かを判定する。

　例えば、図８Ｂに示すように、第１特定情報が「K-RX253200」である場合、第３発行部２２２は、第９記憶部２２０を参照して、当該第９記憶部２２０の中に「K-RX253200」で示された第２特定情報が記憶されているかを判定する。この場合、第９記憶部２２０中に第２特定情報として、「K-RX253200」が記憶されているため、第３発行部２２２は、第１特定情報と一致する第２特定情報が記憶されている（作業機有り）と判定する。

　第３発行部２２２は、作業機有りの場合、第２特定情報（「K-RX253200」）と一致する第１特定情報（「K-RX253200」）に対応する作業機を、レンタル許可するレンタル作業機として認定し、認定したことを示す指令情報（許可指令情報）を発行する。許可指令情報とは、第１特定情報の作業機を、レンタル作業機として認定したことを示す情報（レンタル許可を示す情報）であって、数桁の数字等で示される。また、許可指令情報は、予め作業機と関連付けられていて、予め第２特定情報（「K-RX253200」）と許可指令情報とは対応づけられている。即ち、第３発行部２２２は、予め第２特定情報に対応付けられた許可指令情報を発行する。

　したがって、第３発行部２２２は、第３管理サーバ２０２から通知された第１特定情報に対して、対応付けられた許可指令情報を発行することで、当該第１特定情報の作業機に対してレンタル許可を行う。
　なお、上述した説明では、第３発行部２２２は、第３管理サーバ２０２から通知された第１特定情報に、レンタル許可を示すフラグ等を許可指令情報（許可情報）とすることで、当該第１特定情報の作業機に対してレンタル許可を行ってもよい。

　一方、第１特定情報が「K-253800」である場合、第３発行部２２２は、第９記憶部２２０の中に第２特定情報として、「K-253800」が記憶されていないため、第３発行部２２２は、第１特定情報と一致する第２特定情報は記憶ない（作業機無し）と判定する。
　第３発行部２２２は、作業機無しの場合、第１特定情報（「K-253800」）に対応する作業機を、レンタルを許可できない作業機とし、レンタルが不許可であることを示す不許可指令情報を発行する。この場合、不許可指令情報とは、第１特定情報の作業機は、レンタルの許可を発行することができない作業機であることを示す情報（レンタル不許可を示す情報）である。

　第４管理サーバ２０３の第８通信部２２１は、第３発行部２２２によって、許可指令情報又は不許可指令情報が発行されると、許可指令情報又は不許可指令情報を第３管理サーバ２０２に送信する。
　第３管理サーバ２０２の第７通信部２１３が許可指令情報又は不許可指令情報を受信すると、第４処理部２１２は、許可指令情報又は不許可指令情報に対応して処理を行う。第３管理サーバ２０２が許可指令情報を受信した場合、第４処理部２１２は、借方者が希望している作業機がレンタル可能であるとして、通信機器２０５にレンタル予約が完了したことを示す情報を通知する。また、第４処理部２１２及び第８記憶部２１１は、第８記憶部２１１の情報を更新する処理を行う。第４処理部２１２は、管理番号、レンタル許可が下りた作業機（レンタル作業機）の第１特定情報、許可情報（許可指令情報）、借方者情報、貸出期間等を第８記憶部２１１に送信する。第８記憶部２１１は、管理番号、第１特定情報、許可情報（許可指令情報）、借方者情報、貸出期間等を記憶する。

　一方、第３管理サーバ２０２が不許可指令情報を受信した場合、第４処理部２１２は、不許可指令情報に対応する第１特定情報の作業機のレンタル許可がなされなかったとして処理を続ける。例えば、第４処理部２１２は、貸出期間中で貸出可能な作業機を抽出し、当該作業機をレンタルの不許可になった作業機に代わる代替機とし、代替機の第１特定情報を第４管理サーバ２０３に通知することで、代替機のレンタル許可要求を行う。第４管理サーバ２０３は、上述した同様の方法で代替機について、レンタル作業機として認定するか否かの処理を行う。代替機に対してレンタル許可がなされる（代替機に対応する許可指令情報を受信する）と、第４処理部２１２は、借方者が希望している作業機の代わりに、代替機のレンタルが可能であるという情報を、通信機器２０５に送信する。第４処理部２１２は、第３管理サーバ２０２が代替機でも良いことを示す情報を受信すると、通信機器２０５にレンタル予約が完了したことを示す情報を通知する。

　そして、第４処理部２１２は、管理番号、当該管理番号、レンタル許可が下りた代替機（レンタル作業機）の第１特定情報、許可情報（許可指令情報）、借方者情報、貸出期間等を第８記憶部２１１に送信する。第８記憶部２１１は、管理番号、第１特定情報、許可情報（許可指令情報）、借方者情報、貸出期間等を記憶する。
　次に、レンタル作業機が決定後の処理について説明する。レンタル作業機の決定後の処理は、以下の実施形態に限定されない。

　図１０に示すように、バックホーは、作業機の駆動（作動）に関する様々な制御を行う制御装置（第２制御装置）２６０を備えている。制御装置２６０は、例えば、オートアイドル制御（ＡＩ制御）、流量制御等の様々な制御を行う。なお、バックホーなどの作業機における制御は、下記に説明するものに限定されない。
　制御装置２６０には、スイングシリンダ、ブームシリンダ１５４、アームシリンダ１５５、バケットシリンダ１５３などの各種アクチュエータを操作する操作部材（例えば、図１２に示す操作レバー１４９や操作スイッチ）の操作量、ガバナセンサからのガバナ角度（ガバナ位置）、アクセルレバーの操作量（角度）、アイドルスイッチ（ＡＩ－ＳＷ）のオン信号／オフ信号、エンジン回転センサからのエンジン回転数などの各種制御信号が入力される。

　ＡＩ制御は、アーム１５１（アームシリンダ１５５）やブーム１５０（ブームシリンダ１５４）などを操作する操作部材が操作されているときは、アクセルレバーの操作量に応じてエンジン回転数を増減し、操作部材が操作されていないときは、エンジン回転数をアイドリング状態に固定する。
　具体的には、制御装置２６０によるＡＩ制御では、操作レバー１４９を中立位置にしてアイドルスイッチのオン信号が入力されると、アクセルレバーの操作量に関わらず、オートアイドルモータにアイドル信号を出力してオートアイドルモータを駆動し、エンジン回転数をアイドル回転数にする。また、制御装置２６０によるＡＩ制御では、操作レバー１４９を前後又は左右に揺動してアイドルスイッチのオフ信号を入力すると、アクセル位置の信号に基づきオートアイドルモータに作動信号を出力してオートアイドルモータを駆動する。オートアイドルモータを駆動するとガバナレバーが作動しエンジン回転数が、アクセルレバーに対応した回転数になる。

　流量制御は、操作部材の操作量に応じてアクチュエータを動作させるものである。
　制御装置２６０による流量制御では、例えば、操作レバー１４９を中立位置より揺動させると、作業機に設けられた電磁比例弁のソレノイドに、操作レバー１４９の操作量に対応した所定値の電流（作動信号）を出力する。そうすると、電磁比例弁は電流値（操作量）に応じて開き、アクチュエータに対応する制御弁のパイロット圧が制御され、アクチュエータが動作する。

　制御装置２６０は、第１０記憶部２６１と、処理部（第５処理部）２６２と、第２時間算出部（第２計時部）２６３と、第９通信部２６４とを有している。第１０記憶部２６１は、不揮発性のメモリ等で構成され、作業機の特定情報（第３特定情報）を記憶すると共に、第３特定情報に対応した判定情報を記憶している。判定情報とは、後述するように制御装置２６０で制御を行う際の判定に用いられるもので、例えば、第３発行部２２２で発行された許可指令情報と同じ情報である。なお、第３特定情報及び判定情報は、作業機１０４の製造時や作業機１０４の販売時等に第１０記憶部２６１に書き込まれる。

　第５処理部２６２及び第２時間算出部２６３は、制御装置２６０に組み込まれた電気・電子部品、プログラム等で構成されている。第５処理部２６２は、貸出期間等に基づいて、制御装置２６０による制御の制限を行うか否かを判断する。第２時間算出部２６３は、現在の時刻を求めるタイマである。
　第９通信部２６４は、様々な情報を通信することができる。第９通信部２６４は、例えば、ＩＣタグ、ＩＣカード等の近距離無線通信、或いは、ＷｉＦｉ（Ｒ）、Ｂｌｕｅｔｏｏｏｔｈ（Ｒ）、ＺｉｇＢｅｅ（Ｒ）等の無線通信を行う装置である。なお、第９通信部２６４は、携帯電話通信網に接続可能な通信装置であってもよい。

　図１０に示すように、作業機のレンタルシステム２０１は、指令装置（第２指令装置）２３０Ａと、書込み装置（第２書込み装置）２３１とを備えている。指令装置２３０Ａは、少なくとも許可指令情報を含む指令情報を記憶可能で第９通信部２６４と通信可能な装置であって、ＩＣタグ、或いは、ＩＣカード等であって、例えば、非接触型のＲＦＩＤである。書込み装置２３１は、少なくとも許可指令情報を含む指令情報を指令装置２３０Ａに書き込み可能な装置（ライタ）であって、ＩＣタグ、或いは、ＩＣカードに対して、指令情報を含む情報を書き込む装置である。

　書込み装置２３１は、ネットワークを通じて第３管理サーバ２０２又は第４管理サーバ２０３に接続可能であり、例えば、許可指令情報を含むレンタル情報をネットワークを通じて取得可能である。所定の作業機（レンタル作業機）のレンタル情報を第３管理サーバ２０２から取得し且つ、指令装置２３０Ａを近接させると、書込み装置２３１は、レンタル情報を指令装置２３０Ａに書き込む。

　例えば、書込み装置２３１は、第１特定情報が「K-RX253200」であるレンタル作業機のレンタル情報を取得した場合、当該第１特定情報を示す「K-RX253200」、貸出期間（9/1～9/25）、許可指令情報を示す「015501-389761」を指令装置２３０Ａに書き込む。
　指令装置２３０Ａは、制御装置２６０の第９通信部２６４と通信が可能である。指令装置２３０Ａは、当該指令装置２３０Ａと第９通信部２６４とが通信可能範囲内であれば、第１特定情報、許可指令情報及び貸出期間を、作業機１０４の第９通信部２６４に送信する。指令装置２３０Ａから送信された第１特定情報、許可指令情報及び貸出期間を第９通信部２６４が受信すると、制御装置２６０の第５処理部２６２は、制御装置２６０に第１０記憶部２６１に記憶された第３特定情報と、第１特定情報とが一致するか否かを判断する（特定情報の認証を行う）。また、制御装置２６０の第５処理部２６２は、第３特定情報に対応付けられた判定情報と、指令装置２３０Ａから送信された許可指令情報とが一致か否かを判断する（判定情報と許可指令情報との認証を行う）。

　第５処理部２６２は、第３特定情報と第１特定情報とが一致（認証成立）し且つ、判定情報と許可指令情報とが一致する（認証成立）と、現在の時間（時刻）が貸出期間内であるか否かを判断する。言い換えれば、現在の時刻が使用期限に達しているか否かを判断する。使用期限とは、貸出期間のうち、貸出期間の最後の日であって最後の日を超えない時刻であり、例えば、貸出期間が9/1～9/25であれば、「9/25,23:59:59」が使用期限となる。

　第５処理部２６２は、現在の時刻が使用期限に達していない場合、制御装置２６０による制御の制限を行わないと判断する。即ち、第５処理部２６２が制御装置２６０による制御の制限を行わないと判断した場合は、制御装置２６０は、走行系や作業系の制御を制限せずに通常通り制御が行われる。一方、第５処理部２６２は、現在の時刻が貸出期間を超える、即ち、現在の時刻が使用期限に達した場合は、制御装置２６０による制御の制限を行うと判断する。制御装置２６０による制御の制限を行う場合は、第５処理部２６２は、制御の制限をする。第５処理部２６２は、例えば、ＡＩ制御や流量制御等を行わないようにして、作業機１０４の通常制御を制限する。つまり、第５処理部２６２による制御の制限が働くと、作業機１０４は通常制御が行えなくなり、作業機１０４の動作を停止することができる。

　なお、書込み装置２３１は、数字等で示される許可指令情報（許可情報）を指令装置２３０Ａに書き込んでいたが、数字等で示された「015501-389761」を指令装置２３０Ａに書き込む代わりに、貸出期間（9/1～9/25）において、第１特定情報が「K-RX253200」であるレンタル作業機に対してレンタルが許可されていることを示すフラグ（制限なく通常通り制御を行ってもよいという情報）を指令装置２３０Ａに書き込んでもよい。この場合、指令装置２３０Ａは、フラグ等で示された許可情報、貸出期間及び第１特定情報を制御装置２６０に送信する。制御装置２６０の第５処理部２６２は、現在の時刻が使用期限に達しておらず且つ許可情報を取得した場合には、制御装置２６０による制御の制限を行わない。一方、制御装置２６０の第５処理部２６２は、現在の時刻が使用期限に達していない場合であっても、許可情報が取得できなかった場合には、制御装置２６０による制御の制限を行う。

　以上のように、レンタル会社が所有する第３管理サーバ２０２と、メーカが所有する第４管理サーバ２０３とを連携させることによって、レンタル会社による作業機１０４の管理を簡単にすることができる。例えば、レンタルの許可をメーカが行い、作業機１０４を作動するための許可指令情報（許可情報）は、メーカ側から発行されるため、レンタル会社では、所有する多数の作業機１０４について、作動するためのキー（許可情報等）を管理する手間を省くことができる。即ち、メーカが製造時や販売時に管理している情報（作業機情報）を活用することで、レンタル作業機を作動するためのキーを簡単に生成して、レンタル会社に提供することができる。また、レンタル会社が所有する第３管理サーバ２０２と、メーカが所有する第４管理サーバ２０３とを連携させているため、レンタル会社とメーカとの情報共有が行え、作業機１０４のレンタルをスムーズに行うことができる。
[第６実施形態]
　図１１は、第６実施形態における作業機のレンタルシステムを示している。

　第６実施形態の作業機のレンタルシステムは、作業機１０４に搭載した制御装置による制御について制限をする否かを、制御装置２６０ではなく、指令装置側で行うシステムである。上述した実施形態と同じ構成については説明を省略する。
　指令装置（第２指令装置）２３０Ｂは、指令情報を記憶可能で且つ時間（時刻）を計時することが可能な装置である。即ち、指令装置２３０Ｂは、少なくとも時刻を計時すると共に所定の処理を行えるＣＰＵ等の演算部（処理部）を有するもので、例えば、ＣＰＵを有するタグやＩＣカード等である。なお、指令装置２３０Ｂは、ＣＰＵ等の演算部を有さないＲＦＩＤ等とは異なる装置である。

　指令装置２３０Ｂは、第２取得部２３２と、第２時間算出部（第２計時部）２３３と、第１０通信部２３４と、処理部（第６処理部）２３５とを備えている。第２取得部２３２、第３時間算出部（第３計時部）２３３、第１０通信部２３４及び第６処理部２３５は、指令装置２３０Ｂに組み込まれた電気・電子部品、プログラム等で構成され、例えば、第６処理部２３５はＣＰＵ等で構成されている。

　第２取得部２３２は、貸出期間（使用期限）を含むレンタル情報を取得するもので、書込み装置２３１の書込みによりレンタル情報を取得する。例えば、書込み装置２３１が指令装置２３０Ｂに対して、「K-RX253200」で示される第１特定情報、「9/1～9/25」で示される貸出期間と、許可指令情報（許可情報）を書き込むと、第２取得部２３２は、「K-RX253200」、「9/1～9/25」、許可指令情報等を取得する。

　なお、第２取得部２３２は、レンタル情報を書込み装置２３１を介して取得する代わりに、第３管理サーバ２０２の第７通信部２１３から送信されたレンタル情報を、第１０通信部２３４を介して取得してもよい。第３時間算出部２３３は、現在の時刻を求めるタイマである。
　第１０通信部２３４は、様々な情報を通信することができる。第１０通信部２３４は、例えば、ＩＷｉＦｉ（Ｒ）、Ｂｌｕｅｔｏｏｏｔｈ（Ｒ）、ＺｉｇＢｅｅ（Ｒ）等の近距離無線通信、或いは、短距離無線通信を行う装置である。

　指令装置２３０Ｂの第１０通信部２３４と制御装置２６０の第９通信部２６４とが通信可能範囲（通信エリア内）入ると、指令装置２３０Ｂは、制御装置２６０に対して第３特定情報及び判定情報の要求を行う。そして、第６処理部２３５は、第３特定情報と第１特定情報との認証を行い、第３特定情報と第１特定情報とが一致すると、判定情報と許可指令情報との認証を行う。第６処理部２３５は、判定情報と許可指令情報の認証が成立すると（判定情報と許可指令情報とが一致する）、現在の時間（時刻）が貸出期間内であるか否かを判断する。即ち、現在の時刻が使用期限に達しているか否かを判断する。

　第６処理部２３５は、例えば、特定情報の一致する（認証成立）、及び、許可情報が一致する（許可情報の認証成立）と、時間算出部３３で求めた現在の時間（時刻）を参照し、現在の時刻が貸出期間内であるか否かを判断する。即ち、時間算出部３３で求めた時刻に基づき、現在の時刻が使用期限に達しているか否かを判断する。
　第６処理部２３５は、現在の時刻が使用期限に達していない場合、制御装置２６０による制御の制限を行わないと判断する。第１０通信部２３４は、第６処理部２３５が制御の制限を行わないと判断した場合、制御の制限を行わないという許可信号（許可指令）を制御装置２６０に出力する。制御装置２６０は、指令装置２３０Ｂ（第１０通信部２３４）から送信された許可信号を取得すると、走行系や作業系の制御を制限せずに通常通り制御を行う。

　一方、第６処理部２３５は、時間算出部３３で求めた現在の時間（時刻）が貸出期間を超える、即ち、現在の時刻が使用期限に達した場合は、制御装置２６０による制御の制限を行うと判断する。第１０通信部２３４は、第６処理部２３５が制御装置２６０による制御の制限を行うと判断した場合は、制御の制限を行うという制限信号（制限指令）を制御装置２６０に出力する。制御装置２６０は、指令装置２３０Ｂ（第１０通信部２３４）から送信された制限信号を取得すると、走行系や作業系の制御の制限をする。制御装置２６０は、例えば、ＡＩ制御や流量制御を行わないようにして、作業機１０４の通常制御を制限する。つまり、制御装置２６０による制御の制限が働くと、作業機１０４は通常制御が行えなくなり、作業機１０４の動作を停止することができる。

　なお、上述した実施形態では、貸出期間が過ぎる（使用期限が切れる）と、作業機１０４を動かすことができなかったが、これに加え、貸出期間を延長することができるようにしてもよい。貸出期間の延長の変形例について説明する。
　管理サーバ２の第４処理部２１２は、借方が希望する作業機について、貸出期間を経過後も貸出が可能である場合（貸出期間を過ぎても続けて貸し出すことができると推測できる場合）には、第４処理部２１２は、貸出が可能な範囲で、貸出期間に連続する延長期間を予め設定する。例えば、貸出期間が9/1～9/25である場合、10日間貸出が可能であれば、延長期間を9/26～10/5に設定する。

　第４処理部２１２は、許可情報（許可指令情報）に対応付けた延長期間を発行する。第８記憶部２１１は、貸出期間とは別に、許可情報に対応付けられた延長期間を記憶する。また、許可情報に対応付けられた延長期間は、指令装置２３０Ｂ（書込み装置２３１）がレンタル情報を取得する際、即ち、許可指令情報を取得する際に同時に第３管理サーバ２０２から、指令装置２３０Ｂ（書込み装置２３１）に送信される。

　指令装置２３０Ｂの第２取得部２３２は、許可情報に対応付けられた延長期間を取得可能である。第２取得部２３２は、書込み装置２３１が指令装置２３０Ｂに対して、許可情報に対応付けられた延長期間を書き込むと、書き込まれた延長期間を取得する。指令装置２３０Ｂには、スイッチが設けられている。指令装置２３０Ｂの第６処理部２３５は、許可情報と判定情報とが一致し且つ、当該許可情報に対応付けられた延長期間が指令装置２３０Ｂに保持されている状態で、スイッチが押されると、延長期間の使用を許可する。即ち、第６処理部２３５は、使用期限を延長期間の最後の日まで延長する。

　なお、第４処理部２１２は、延長期間とは別に、許可情報とは異なるコード（許可コード）を発行してもよい。この場合、第８記憶部２１１は、貸出期間とは別に、延長期間及び許可コードを記憶する。また、延長期間及びコードは、指令装置２３０Ｂ（書込み装置２３１）がレンタル情報を取得する際、即ち、許可指令情報を取得する際に同時に第３管理サーバ２０２から、指令装置２３０Ｂ（書込み装置２３１）に送信される。

　指令装置２３０Ｂの第２取得部２３２は、延長期間及び許可コードを取得可能である。第２取得部２３２は、書込み装置２３１が指令装置２３０Ｂに対して、延長期間及び許可コードを書き込むと、書き込まれた延長期間及び許可コードを取得する。一方、作業機１０４に搭載された表示装置等には、コード（外部コード）が入力可能である。指令装置２３０Ｂに設けられたスイッチ等を入れると、指令装置２３０Ｂの第６処理部２３５は、制御装置２６０に外部コードの要求を行う。一方、指令装置２３０Ｂからの外部コードの要求後に表示装置等に外部コードが入力されると、制御装置２６０は、外部コードを指令装置２３０Ｂに送信する。指令装置２３０Ｂの第６処理部２３５は、制御装置２６０から送信された外部コードと、許可コードが一致すると、延長期間の使用を許可する。即ち、第６処理部２３５は、使用期限を延長期間の最後の日まで延長する。

　このようにすれば、作業機１０４のレンタルを開始後には、延長期間が指令装置２３０Ｂに書き込まれているため、延長を行いたいと思った時に、指令装置２３０Ｂを第３管理サーバ２０２に接続しなくても、オフラインで簡単に使用期限を延長することができる。
　なお、書込み装置２３１は、数字等で示される許可指令情報（許可情報）を指令装置２３０Ｂに書き込んでいたが、数字等で示された「015501-389761」を指令装置２３０Ｂに書き込む代わりに、貸出期間（9/1～9/25）において、第１特定情報が「K-RX253200」であるレンタル作業機に対してレンタルが許可されていることを示すフラグ（制限なく通常通り制御を行ってもよいという情報）を指令装置２３０Ｂに書き込んでもよい。この場合、指令装置２３０Ｂは、現在の時刻が使用期限に達しておらず且つ許可情報を取得した場合には、制御装置２６０による制御の制限を行わないと判断する。一方、指令装置２３０Ｂは、現在の時刻が使用期限に達していない場合であっても、許可情報が取得できなかった場合には、制御装置２６０による制御の制限を行う。

　今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
　上述した実施形態では、第４管理サーバ２０３側で、作業機の特定情報に対応する許可指令情報を発行する一方で、制御装置２６０には、作業機の特定情報に対応する判定情報を予め記憶しておくことで、同一の特定情報を有する作業機においては、許可指令情報と判定情報とが一致し、制御装置２６０による通常制御を制限なく行えるようにしていた。これに代え、制御装置２６０には判定情報を記憶させずに、制御装置２６０による通常制御を制限なく行えるようにしてもよい。

　この場合は、第４管理サーバ２０３の第３発行部２２２が発行した許可指令情報を用いて、第１特定情報を暗号化する。そして、第４管理サーバ２０３は、暗号化した第１特定情報と、暗号化していない第１特定情報と、許可指令情報を第３管理サーバ２０２に送信する。書込装置３１は、暗号化した第１特定情報、許可指令情報及び貸出期限を指令装置（指令装置２３０Ｂ、指令装置２３０Ｂ）に書き込む。第１実施形態（指令装置２３０Ｂ）の場合は、暗号化した第１特定情報、許可指令情報及び貸出期限を制御装置２６０に送信する。制御装置２６０の第６処理部２３５は、許可指令情報を用いて暗号化した第１特定情報の復元を行い、第３特定情報と、復元後の第１特定情報とが一致しているか否かを判断する。このようにすれば、制御装置２６０に判定情報を書き込まなくても、許可指令情報が正当であるか否かを判断することができる。

　第２実施形態（指令装置２３０Ｂ）の場合は、第６処理部２３５は、暗号化した第１特定情報と許可指令情報を用いて暗号化した第１特定情報の復元を行い、第３特定情報と、復元後の第１特定情報とが一致しているか否かを判断する。この場合も、制御装置２６０に判定情報を書き込まなくても、許可指令情報が正当であるか否かを判断することができる。

　上述した実施形態では、制御装置２６０では、制御の制限として、ＡＩ制御や流量制御を行わないとしていたが、当然の如くこれに限定されず、例えば、エンジン回転数を低速に固定したり、エンジン始動のそのものを停止（エンジン始動の禁止）したり、その他、様々な制御に対して制限をかけることで、作業機１０４を通常通り動かさないようにすればよい。

　１　作業機の監視システム
　２　作業機
１０　第１通信装置
１０Ａ　内部通信装置
１０Ｂ　外部通信装置
１１　第２通信部
１２　第２記憶部
２０　第２通信装置
２１　処理部
２２　第１通信部
２３　第１記憶部
３０　監視部
４０　収容箱
１２０　第５記憶部
１２１　第４通信部
１２２　第１発行部
１３０　指令装置（第１指令装置）
１３１　書込み装置（第１書込み装置）
１３２　第１取得部
１３３　第１時間算出部（計時部）
１３４　第６通信部
１３５　第３処理部
１６０　第１制御装置
１６１　第６記憶部
１６４　第５通信部
２０１　作業機のレンタルシステム
２０２　第３管理サーバ
２０３　第４管理サーバ
２１０　第７記憶部
２１１　第８記憶部
２１２　第４処理部
２１３　第７通信部
２２０　第９記憶部
２２１　第８通信部
２２２　第３発行部
３０Ａ　指令装置（第２指令装置）
２３１　書込み装置（第２書込み装置）
２３１Ｂ　指令装置（第２指令装置）
２３２　第２取得部
２３３　第３時間算出部（計時部）
２３４　第１０通信部
２３５　第６処理部
２６０　第２制御装置
２６１　第１０記憶部
２６２　第５処理部
２６３　第２時間算出部（計時部）
２６４　第９通信部
Ｐ　保管場所
Ｎ１　車載通信ネットワーク

Claims

　作業機の保管場所及び／又は保管場所の周囲に設置され、無線通信が可能な第１通信装置と、
　前記作業機に搭載され且つ前記第１通信装置と無線通信可能な第２通信装置と、
　前記第１通信装置と第２通信装置との通信に基づいて、当該第２通信装置が搭載された作業機についての監視を行う監視部と、
　を備えている作業機の監視システム。
　前記監視部は、前記第１通信装置が受信した電波に作業機の停止を示す情報が含まれる場合に、当該第２通信装置が搭載された作業機についての監視を開始する請求項１に記載の作業機の監視システム。
　前記監視部は、前記第１通信装置が第２通信装置から受信した電波の受信強度が所定値以上である場合に、当該第２通信装置が搭載された作業機についての監視を開始する請求項１に記載の作業機の監視システム。
　前記第１通信装置は、作業機の保管場所に設置され且つ前記第２通信装置と無線通信可能な内部通信装置と、前記保管場所外に設置され且つ前記第２通信装置と無線通信可能な外部通信装置とを含み、
　前記監視部は、前記外部通信装置が第２通信装置から受信した電波の受信強度が所定以上で且つ、前記内部通信装置が第２通信装置から受信した電波の受信強度が所定以上である場合に、当該第２通信装置が搭載された作業機についての監視を開始する請求項３に記載の作業機の監視システム。
　前記監視部は、前記第１通信装置が第２通信装置から受信した電波の受信強度が所定値以上で且つ、前記第１通信装置が受信した電波に作業機の停止を示す情報が含まれる場合に、当該第２通信装置が搭載された作業機についての監視を開始する請求項１に記載の作業機の監視システム。
　前記監視部は、前記作業機の監視中において、前記第１通信装置が第２通信装置から受信した電波に、前記作業機の駆動を示す情報が含まれる場合に、外部に警報を出力する請求項１～５のいずれかに記載の作業機の監視システム。
　作業機に搭載され且つ、前記作業機の制御可能な第１制御装置と、
　前記第１制御装置の制御に関する指令を、無線によって前記第１制御装置に出力可能な第１指令装置と、
　を備え、
　前記第１指令装置は、
　前記作業機の使用期限を外部から取得可能な第１取得部と、
　時間を求める第１時間算出部と、
　前記第１時間算出部で求めた時間が、前記使用期限に達したか否かを判断する第３処理部と、
　前記使用期限に達した場合には、前記第１制御装置の制御を制限する第１指令を出力し、前記使用期限に達していない場合には、前記第１制御装置の制御を制限なく行う第２指令を出力する第６通信部と、
　を有している作業機の動作システム。
　前記第１制御装置は判定情報を記憶する第６記憶部を有し、
　前記第１取得部は、前記第１制御装置の制御を制限なくための許可情報と、前記第１制御装置の第６記憶部に記憶された判定情報とを取得可能であり、
　前記第３処理部は、前記許可情報と前記判定情報との認証が成立し且つ前記使用期限に達しない場合には、前記第６通信部に前記第２指令を出力させる請求項７に記載の作業機の動作システム。
　前記第１取得部は、前記使用期限の延長期間、延長期間を有効にするための許可コードを外部から取得可能であり、
　前記第３処理部は、前記取得部が取得した許可コードと、外部から入力された外部コードとの認証が成立した場合に、前記延長期間に基づいて使用期限を延長する請求項７に記載の作業機の動作システム。
　前記作業機は前記外部コードを入力可能な表示装置を備え、
　前記処理部は、前記制御装置に対して前記表示装置に入力された前記外部コードを要求可能である請求項９に記載の作業機の動作システム。
　作業機のレンタル予約が行われた場合に、所定の作業機に対してレンタルが行われる場合における作業機に関する情報である第１情報を出力可能な第７通信部を有する第３管理サーバと、
　製造又は販売された作業機に関する情報である第２情報を記憶する第９記憶部を有する第４管理サーバと、
　を備え、
　前記第４管理サーバは、
　前記第１情報と前記第９記憶部に記憶された前記第２情報とを参照して、作業機のレンタル許可又はレンタル不許可を含む指令情報を発行する第３発行部と、
　を有している作業機のレンタルシステム。
　前記第７通信部は、前記作業機を特定する第１特定情報を含む第１情報を出力し、
　前記第９記憶部は、製造又は販売された作業機を特定する第２特定情報を含む第２情報を記憶し、
　前記第３発行部は、前記第１特定情報と一致する前記第２特定情報が、前記第９記憶部に記憶されているか否かを判断し、前記第２特定情報が記憶されている場合に、当該第２特定情報に対応する作業機をレンタル作業機とし、当該レンタル作業機のレンタル許可を含む指令情報を発行する請求項１１に記載の作業機のレンタルシステム。
　前記第３発行部によって発行された前記指令情報を取得可能で且つ前記指令情報に基づいて、前記作業機に制御に関する指令を出力する第２指令装置を備えている請求項１１又は１２に記載の作業機のレンタルシステム。
　前記指令情報を前記第２指令装置に書き込み可能な書込み装置を備えている請求項１３に記載の作業機のレンタルシステム。
　前記作業機に搭載され当該作業機の制御を行う第２制御装置を備え、
　前記第２指令装置は、レンタルの許可をする情報が前記指令情報に含まれている場合には、前記レンタル作業機の制御を許可する情報を無線によって前記第２制御装置に出力する請求項１４に記載の作業機のレンタルシステム。