JP6470669B2 - 作業機の監視システム - Google Patents
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特許文献1では、車両の保管場所である車庫の出入り口に、車両を検知することができるラインセンサを設置する。そのうえで、保管場所の警戒中には、ラインセンサで保管場所に向けて侵入しようとする侵入者を検知できるようにすることにより、保管場所の監視を行っている。
作業機の監視システムは、作業機の保管場所及び/又は保管場所の周囲に設置され、無線通信が可能な第1通信装置と、前記作業機に搭載され且つ前記第1通信装置と無線通信可能な第2通信装置と、前記第1通信装置と第2通信装置との通信に基づいて、当該第2通信装置が搭載された作業機についての監視を行う監視部と、を備え、前記第1通信装置は、作業機の保管場所に設置され且つ前記第2通信装置と無線通信可能な内部通信装置と、前記保管場所の出入口の付近の前記保管場所外に設置され且つ前記第2通信装置と無線通信可能な外部通信装置とを含み、前記監視部は、前記外部通信装置が第2通信装置から受信した電波の受信強度が所定以上になった後、前記内部通信装置が第2通信装置から受信した電波の受信強度が所定以上である場合に、当該第2通信装置が搭載された作業機についての監視を開始する。
前記監視部は、前記第1通信装置が受信した前記サービスセット識別子に、前記作業機の状態として作業機が停止したことが含まれる場合に、前記監視の開始を行う。
[第1実施形態]
図1は、作業機の監視システムの全体図である。
作業機の監視システム1では、作業機2を保管場所Pに保管した状況下で監視を行うシステムである。作業機2とは、バックホー等の建設機械、トラクタ、コンバイン、田植機等の農業機械、或いは、コンパクトトラックローダ、スキッドステアローダ等である。
第1通信装置10は、作業機2の保管場所P又は保管場所Pの周囲に設置される通信装置である。保管場所Pとは、作業機2が農業機械の場合は、例えば、農家の納屋であり、作業機が建設機械の場合は、倉庫、駐車場である。保管場所Pの周囲とは、保管場所の周辺であって、例えば、納屋、倉庫において作業機2が通る出入口、納屋の屋根、倉庫の屋根等である。当然の如く、保管場所Pは、前述した例に限定されず、作業機を保管するために予め決められた場所であればよい。納屋等の保管場所Pの壁や柱等には、収容箱40が設置されている。収容箱40には、第1通信装置10が収容可能である。
以下、第1通信装置10及び第2通信装置20について詳しく説明する。
第2通信装置20は、作業機2に設けられた車載通信ネットワークに接続されている。第2通信装置20は、処理部21と、第1通信部(出力部)22と、第1記憶部23とを有している。処理部21は、CPU等で構成されている。
処理部21は、車載通信ネットワークに流れる作業機の情報(ステータス情報ということがある)を取得可能である。処理部21は、例えば、ステータス情報として、作業機2に搭載されたセンサ(アクセルペダルセンサ、エンジン回転検出センサ、クランク位置センサ、燃料センサ、水温センサ、振動センサ等)の値を取得する。また、処理部21は、ステータス情報として、作業機2に搭載されたスイッチ(イグニッションスイッチ、駐車ブレーキスイッチ、PTOスイッチ等)の状態(ON、OFF)、或いは、作業機2に搭載されたCPU等の制御部の制御信号を取得可能である。
処理部21は、SSIDにステータス情報を付加する。以下、説明の便宜上、予め定められたSSIDのことを「設定SSID」、ステータス情報が付加されたSSIDのことを「変更SSID」ということがある。
図2に示すように、時点P1において、作業機のイグニッションスイッチ(IG−SW)がオフ(OFF)からオン(ON)に変化した場合、処理部21は、イグニッションスイッチがオンしたことを示すステータス情報であるキーオン情報を取得する。処理部21がキーオン情報を取得すると、処理部21は、設定SSIDである「KUBOTA」に、キーオン情報を付加することにより、変更SSIDを「KUBOTA−010」する。即ち、処理部21は、イグニッションスイッチがオンしたことを示す「010」を、設定SSIDの末尾に加える。なお、設定SSIDである「KUBOTA」と、「010」との間に示される記号「−」は、設定SSIDと、新たに加えられたキーオン情報との区切りを示している。
本発明においては、作業機の動き(駆動)を確認できるステータス情報をSSIDに付加することが好ましい。図3に示すように、例えば、エンジンの始動の有無、作業装置の駆動の有無、作業機の振動の有無、走行の有無等を示すステータス情報を、SSIDに付加することが好ましい。なお、エンジンの始動の有無は、エンジン回転検出センサやクランク位置センサによって検出することができる。作業機の始動の有無は、作業装置のPTOスイッチのオン又はオフで検出することができる。作業機の振動の有無は、振動センサで検出することができる。
したがって、処理部21によれば、作業機の駆動の有無、即ち、作業機の駆動の変化を認識することができるステータス情報を、設定SSIDに付加することができる。
第1記憶部23は、不揮発性のメモリ等から構成されている。第1記憶部23は、通信に関する通信情報、ステータス情報、変更SSIDを作成するためのデータ等を記憶可能である。通信情報とは、例えば、ネットワーク上において設定された固有のMACアドレス、第2通信装置20を識別するための識別子(設定SSID、変更SSID)、暗号化キー(ネットワークキー)等である。
第2通信部11は、近距離無線通信を行うチップ等であり、例えば、通信規格であるIEEE802.11シリーズに準拠したWi−Fi(登録商標)による無線通信を実行可能である。また、第2通信部11は、データ通信網や携帯電話通信網によって通信を行うことができるものであってもよい。
作業機の監視システム1は、作業機についての監視を行う監視部30を備えている。監視部30は、第1通信装置10に設けられている。第1通信装置10に組み込まれた電気、電子部品、プログラム等から構成されている。
図1を用いて、作業機2の監視について詳しく説明する。
作業機2による作業が終了すると、第2通信装置20を搭載した作業機2が納屋Pに帰ってくることになる。作業機2の第2通信装置20は一定の間隔(例えば、1秒毎、数秒毎)で、SSIDを外部に出力する。第2通信装置20がSSIDを出力する間隔は、上述したものに限定されない。
作業機2が納屋Pに入り、イグニッションスイッチがオフすると、上述したように、第2通信装置20の処理部21がイグニッションスイッチがオフしたことを示す「011」が付加された変更SSIDを生成する。第1通信部22は変更SSIDを外部に出力する。一方、第1通信装置10の第2通信部11は、第2通信装置20が出力した変更SSIDを取得することができる。つまり、第1通信装置10は、変更SSIDを通じて作業機2が停止した(作業機2の駆動が停止した)ことを把握することができる。
さて、上述した実施形態では、第1通信装置10と第2通信装置20との通信における電波(変更SSID)に作業機2の停止が含まれる場合に、監視部10は作業機2の監視を行っているが、これに代え、第1通信装置10が第2通信装置20から受信した電波の強度(受信強度)を用いて、監視部30による監視を開始してもよい。
図1に示すように、第1通信装置10が収容箱40に収容している状況下で、作業機2が保管場所Pから離れた場所では、第2通信装置20と第1通信装置10とが離れているため、第2通信装置20に対する第1通信装置10の受信強度、即ち、送信信号等の信号の受信強度は小さい。特に、第1通信装置10から見て第2通信装置20が通信エリア外に位置する場合は、第1通信装置10は、第2通信装置20からの送信信号等の信号を受信することができない。つまり、第1通信装置10が第2通信装置20からの信号を受信できない場合は、当該第2通信装置20を搭載した作業機は、保管場所Pから離れていると言える。
また、第1通信装置10の受信強度のみで、監視部30よる監視を行う場合は、第2通信装置20の処理部21は、変更SSIDを生成しなくてもよく、第2通信装置20は、電波(例えば、設定SSID)を外部に出力するものであればよい。
バックホーの建設機械、トラクタ、コンバイン及び田植機の農業機械は、トラック等の運搬車に載せられて、作業場所から保管場所Pに帰って来ることが多い。運搬車における運搬中は、建設機械や農業機械は駆動を停止している。即ち、建設機械や農業機械はイグニッションスイッチがオフの状態(エンジンを停止した状態)で作業場所から保管場所Pへと運搬される。そして、運搬車が保管場所P或いは保管場所Pの周囲に到着すると、建設機械や農業機械は、イグニッションスイッチ等をオフからオンにして、エンジンを始動し自走し、再び、保管場所P内で停止位置にくると、イグニッションスイッチをオフにする。
なお、監視の開始後における監視の処理は、電波強度のみで行ってもよいし、SSID(ステータス情報)の変化で行ってもよいし、電波強度とSSIDとの両方を用いて行ってもよい。
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態における作業機の監視システムを示している。図4に示すように、作業機の監視システムは、第1通信装置10は、内部通信装置10Aと、外部通信装置10Bとを含んでいる。内部通信装置10Aとは、保管場所内に設置され且つ第2通信装置20と無線通信が可能な通信装置である。外部通信装置10Bとは、保管場所外に設置され且つ第2通信装置20と無線通信が可能な通信装置である。即ち、図4に示すように、作業機の監視システム1では、保管場所Pの内部及び外部に、第1通信装置10を設置したシステムである。
監視部30は、内部通信装置10Aに設けられている。内部通信装置10Aと外部通信装置10Bとは接続されていて、内部通信装置10Aは、外部通信装置10Bが受信した電波(第2通信装置20から発信された電波)の受信強度を取得可能である。以下、説明の便宜上、外部通信装置10Bが受信した電波のことを「第1電波」、内部通信装置10Aが受信した電波のことを「第2電波」、外部通信装置10Bにおける第1電波の電波強度を第1電波強度、内部通信装置10Aにおける第2電波の電波強度を第2電波強度という。
例えば、図4に示すように、作業機2が保管場所Pから遠く離れている場所にいる場所に居るとき、外部通信装置10Bと第2通信装置20とが遠く離れているため、図4に示すように、外部通信装置10Bの第1電波強度は小さい。また、内部通信装置10Aと第2通信装置20とも遠く離れているため、内部通信装置10Aの第2電波強度も小さい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
2 作業機
10 第1通信装置
10A 内部通信装置
10B 外部通信装置
11 第2通信部
12 第2記憶部
20 第2通信装置
21 処理部
22 第1通信部
23 第1記憶部
30 監視部
40 収容箱
P 保管場所
N1 車載通信ネットワーク
Claims (4)
- 作業機の保管場所及び/又は保管場所の周囲に設置され、無線通信が可能な第1通信装置と、
前記作業機に搭載され且つ前記第1通信装置と無線通信可能な第2通信装置と、
前記第1通信装置と第2通信装置との通信に基づいて、当該第2通信装置が搭載された作業機についての監視を行う監視部と、
を備え、
前記第1通信装置は、作業機の保管場所に設置され且つ前記第2通信装置と無線通信可能な内部通信装置と、前記保管場所の出入口の付近の前記保管場所外に設置され且つ前記第2通信装置と無線通信可能な外部通信装置とを含み、
前記監視部は、前記外部通信装置が第2通信装置から受信した電波の受信強度が所定以上になった後、前記内部通信装置が第2通信装置から受信した電波の受信強度が所定以上である場合に、当該第2通信装置が搭載された作業機についての監視を開始する作業機の監視システム。 - 前記第2通信装置は、サービスセット識別子に作業機の状態を付加して、前記作業機の状態が付加されたサービスセット識別子を、前記第1通信装置に送信する請求項1の作業機の監視システム。
- 前記監視部は、前記第1通信装置が受信した前記サービスセット識別子に、前記作業機の状態として作業機が停止したことが含まれる場合に、前記監視の開始を行う請求項2に記載の作業機の監視システム。
- 前記監視部は、前記作業機の監視中において、前記第1通信装置が第2通信装置から受信したサービスセット識別子に、前記作業機の状態として作業機が駆動したことが含まれる場合に、外部に警報を出力する請求項1〜3のいずれかに記載の作業機の監視システム。
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