WO2016175323A1 - 香料組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、幅広く利用可能で容易に製造でき、シャロットの調理感を付与し得る(A)2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールから選択される少なくとも1種、又は2-メチル-2-ペンテナール、ジメチルトリスルフィド、2-ペンチルフラン、ジプロピルジスルフィド及び3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種を含み、喫食時の濃度が1ppb~20,000ppbとなるように飲食品又は調味料に配合するための組成物を提供する。

Description

香料組成物
 本発明は、飲食品、特にシャロットを使った飲食品及び調味料に簡便に好ましい調理感を付与することのできる組成物に関する。また、本発明は、調理感が付与された飲食品及び調味料、並びにそれらの製造方法さらに調理感の付与方法に関する。
 通常みじん切りにした香辛野菜(タマネギ、シャロット等)を、褐色又はきつね色にまで変化しない程度の短時間、油で炒めたものは、調理食品に、好ましいまろやかな調理感を付与することが知られている。しかしその好ましい調理感は、保存時間の経過と共に消失してしまい、さらに工業的には得ることはできなかった。 
 シャロットによる調理感を付与する食品として、フライドシャロットが市販されている。しかしフライドシャロットは強いロースト感を伴い、短時間炒めた香味野菜によるまろやかな調理感は得られない。
 生のシャロット香気成分及び炒めやフライなどの方法で加熱調理したシャロット香気成分としては、複数の成分が特定されている(非特許文献1~5)。しかし短時間炒めたシャロットによるまろやかな調理感を付与する成分は特定されていない。
J. Food Sci.1982, 47, 606-608 Food Chemistry 2001, 75, 37-42 Food Chemistry 2001, 74, 41-46 J. Agric. Food Chem. 1997, 45, 3211-3215 J. Agric. Food Chem. 2014, 62, 5296-5304
 本発明は、香辛野菜、特にシャロットを短時間炒めることにより発現する風味を付与し、容易に製造することができ、飲食品及び調味料に対して調味感を付与することができる汎用的に利用可能な香料組成物を提供することを目的とする。
 本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、シャロットやタマネギ由来の香気として報告されていない2-メチル-3-メチルチオフラン及び/又はベンズアルデヒドジメチルアセタールを用い、あるいは2-メチル-2-ペンテナール、ジメチルトリスルフィド、2-ペンチルフラン、ジプロピルジスルフィド及び3-ペンテン-2-オンの少なくとも2種を用い、さらにこれらを特定の喫食濃度となるように飲食品等に配合することや他の化合物も併用することによって、香辛野菜を短時間炒めることにより発現する自然な風味を付与しうることを見出し、さらに研究を重ねることによって本発明を完成するに至った。
 即ち、本発明は、以下の通りである。
[1](A)2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールから選択される少なくとも1種を含む、喫食時の濃度が1ppb~20,000ppbとなるように飲食品又は調味料に配合するための組成物。
[2](A)が2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールである[1]に記載の組成物。
[3]さらに(B)メチル 2-チオフロエート、メチルプロピルトリスルフィド、フルフリルアルコール、ジ(1-プロペニル)スルフィド、3-オクタノール、2-メチル-2-ペンテナール、3-メチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒド及びジメチルトリスルフィドからなる群から選択される少なくとも1種を含有する[1]又は[2]に記載の組成物。
[4](A)と(B)の重量比が1:5×10-5~5×10である、[3]に記載の組成物。
[5]さらに(C)2-ペンチルフラン、ジプロピルジスルフィド及びヘキサノイックアシッドからなる群から選択される少なくとも1種を含有する、[1]~[4]のいずれか1項に記載の組成物。
[6](A)と(B)と(C)の重量比が1:5×10-5~5×10:5×10-5~1.5×10である、[5]に記載の組成物。
[7]シャロット調理感の付与用である[1]~[6]のいずれか1項に記載の組成物。
[8](A)2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールから選択される少なくとも1種を添加する工程を含み、(A)の喫食時の濃度が1ppb~20,000ppbとなるように添加する調味料又は飲食品の製造方法。
[9]さらに(B)メチル 2-チオフロエート、メチルプロピルトリスルフィド、フルフリルアルコール、ジ(1-プロペニル)スルフィド、3-オクタノール、2-メチル-2-ペンテナール、3-メチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒド及びジメチルトリスルフィドからなる群から選択される少なくとも1種を添加する工程を含む[8]に記載の方法。
[10]さらに(C)2-ペンチルフラン、ジプロピルジスルフィド及びヘキサノイックアシッドからなる群から選択される少なくとも1種を添加する工程を含む[8]又は[9]に記載の方法。
[11][8]~[10]のいずれか1項に記載の方法によって得られる調味料又は飲食品。
[12](A)2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールから選択される少なくとも1種を調味料又は飲食品に添加する工程を含み、(A)の喫食時の濃度が1ppb~20,000ppbとなるように添加する、調味料又は飲食品に調理感を付与する方法。
[13]さらに(B)メチル 2-チオフロエート、メチルプロピルトリスルフィド、フルフリルアルコール、ジ(1-プロペニル)スルフィド、3-オクタノール、2-メチル-2-ペンテナール、3-メチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒド及びジメチルトリスルフィドからなる群から選択される少なくとも1種を添加する工程を含む[12]に記載の方法。
[14]さらに(C)2-ペンチルフラン、ジプロピルジスルフィドおよびヘキサノイックアシッドからなる群から選択される少なくとも1種を添加する工程を含む[12]又は[13]に記載の方法。
[15](B)2-メチル-2-ペンテナール及びジメチルトリスルフィド、(C)2-ペンチルフラン及びジプロピルジスルフィド、並びに(D)3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種を含む、それぞれの喫食時の濃度が1ppb~22,000ppbとなるように飲食品又は調味料に配合するための組成物。
[16]選択された2種の重量比が、いずれも1:1×10-4~1×10である、[15]に記載の組成物。
[17]シャロット調理感の付与用である[15]又は[16]に記載の組成物。
[18](B)2-メチル-2-ペンテナール及びジメチルトリスルフィド、(C)2-ペンチルフラン及びジプロピルジスルフィド、並びに(D)3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種を添加する工程を含み、選択された化合物をそれぞれ喫食時の濃度が1ppb~22,000ppbとなるように添加する調味料又は飲食品の製造方法。
[19](B)2-メチル-2-ペンテナール及びジメチルトリスルフィド、(C)2-ペンチルフラン及びジプロピルジスルフィド、並びに(D)3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種を調味料又は飲食品に添加する工程を含み、選択された化合物の喫食時の濃度がそれぞれ1ppb~22,000ppbとなるように添加する、調味料又は飲食品に調理感を付与する方法。
[20]喫食時の濃度が1ppb~20,000ppbとなるように飲食品又は調味料に配合するための組成物を製造するための(A)2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールから選択される少なくとも1種の使用。
[21]喫食時の濃度が1ppb~22,000ppbとなるように飲食品又は調味料に配合するための組成物を製造するための(B)2-メチル-2-ペンテナール及びジメチルトリスルフィド、(C)2-ペンチルフラン及びジプロピルジスルフィド、並びに(D)3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種の使用。
 本発明の組成物を利用することにより、飲食品及び調味料に対し、香辛野菜を短時間炒めたような調理感、特にシャロットを短時間炒めたようなまろやかな調理感を簡単に付与することができる。
 本発明の組成物は、所定の化合物を所定の量で配合するだけで得られるため、当業者において一般に利用されている装置で製造することができ、その製造条件も容易に制御することができる。
 さらに、本発明の組成物は所定の化合物を含有するものであり、飲食品及び調味料の種類に応じて組成を調整する必要はないため、様々な飲食品及び調味料に広く利用することができる。
 本発明は、(A)2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールから選択される少なくとも1種を含み、喫食時の濃度が1ppb~20,000ppbとなるように飲食品又は調味料に配合するための組成物を提供する。
 本発明の組成物において、(A)は、(A1)2-メチル-3-メチルチオフラン(2-Methyl-3-methylthiofuran)もしくは(A2)ベンズアルデヒドジメチルアセタール(Benzaldehyde dimethyl acetal)もしくは(A1)及び(A2)であり、いずれを加えても好ましい調理感を付与できるが、(A1)及び(A2)を含むのが好ましい。
 また本発明の組成物は、喫食時の(A)の濃度が通常1ppb~20,000ppb、好ましくは2ppb~10,000ppb、より好ましくは10ppb~2,500ppbとなるように飲食品又は調味料中に配合するための組成物として使用される。喫食時の濃度とは、調理後の喫食時点での濃度を指すが、(A)の喫食濃度が上記範囲内であれば、シャロット調理感を飲食品等に付与することができる。また加工食品など、喫食前に製品説明書に従って調理される食品にあっては、調理後の濃度を指すことを意図している。
 前記喫食時の濃度は(A1)及び(A2)を含む場合にはその合計量の濃度である。また(A1)及び(A2)を含む場合には、(A1):(A2)=1:5×10-5~2×10であり、好ましくは1:2×10-4~5×10、より好ましくは1:4×10-3~2.5×10である。両者の重量比が上記範囲内であることにより、優れた調理感を飲食品等に付与することができる。
 本明細書において「調理感」とは、料理や風味の一体感、まとまりがある感じを意味し、材料そのものの味、風味ではなく、それが加熱調理されたときに生じる風味をいう。加熱調理されたときに生じる風味としては、例えば、炒め、焼き、揚げ、焙焼、煮込み等により発生した風味が含まれる。特に本発明では、該風味は長時間炒めた香辛野菜によるロースト感を伴う香ばしい風味ではなく、香辛野菜を短時間炒めた風味が好ましい。特にシャロットを短時間炒めたときに生じる料理全体のまとまりを増強するまろやかな風味を「シャロット調理感」という。
 短時間とは、香辛野菜が褐色又はきつね色に変化しない程度の時間である。
 香辛野菜としては、シャロット、タマネギ、ニンニク、ネギ、リークなどのアリウム属植物やキャベツ、カブ、ハクサイなどのアブラナ属植物が挙げられるが、シャロット、タマネギ、ニンニク、ネギ、リークなどのアリウム属植物が好ましく、シャロットがより好ましい。
 本発明の組成物には、さらに(B)メチル 2-チオフロエート(Methyl 2-thiofuroate)(B1)、メチルプロピルトリスルフィド(Methyl propyl trisulfide)(B2)、フルフリルアルコール(Furfuryl alcohol)(B3)、ジ(1-プロペニル)スルフィド(Di(1-propenyl) sulfide)(B4)、3-オクタノール(3-Octanol)(B5)、2-メチル-2-ペンテナール(2-Methyl-2-pentenal)(B6)、3-メチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒド(3-Methyl-2-thiophenecarboxaldehyde)(B7)及びジメチルトリスルフィド(Dimethyl trisulfide)(B8)からなる群から選択される少なくとも1種を含有してもよく、これにより更に好ましいシャロット調理感を付与することができる。
 (B)として含まれる化合物は、単独であってもよく、あるいは任意の組み合わせであってもよい。(B)としてはB1~B8のいずれの化合物であってもよいが、より好ましくはメチル 2-チオフロエート(B1)、メチルプロピルトリスルフィド(B2)、ジメチルトリスルフィド(B8)が挙げられる。
 本発明の組成物において、(A)と(B)の重量比は、通常1:5×10-5~5×10であり、好ましくは1:2×10-4~1×10であり、より好ましくは1:4×10-3~1×10である。この範囲であれば好ましいシャロット調理感を付与することができる。(A)又は(B)の重量が複数成分を含む場合には各成分の合計量を表す。
 また(B)の喫食時の濃度は、上記重量比に従い、(A)の喫食時の濃度を勘案して決められるが、例えば1ppb~5,000ppbであり、2ppb~2,000ppbが好ましく、10ppb~1,000ppbがより好ましい。
 本発明の組成物は、さらに(C)2-ペンチルフラン(2-Pentyl furan)(C1)、ジプロピルジスルフィド(Dipropyl disulfide)(C2)及びヘキサノイックアシッド(Hexanoic acid)(C3)からなる群から選択される少なくとも1種を含有してもよく、これにより更に好ましいシャロット調理感を付与することができる。
 (C)として含まれる化合物は、単独であってもよく、あるいは任意の組み合わせであってもよい。
 本発明の組成物において、(A)と(C)の重量比は、通常1:5×10-5~1.5×10であり、好ましくは1:2×10-4~5×10であり、より好ましくは1:4×10-3~1×10である。この範囲であれば好ましいシャロット調理感を付与することができる。(A)又は(C)の重量が複数成分を含む場合には各成分の合計量を表す。
 また(C)の喫食時の濃度は、上記重量比に従い、(A)の喫食時の濃度を勘案して決められるが、例えば1ppb~1,500ppbであり、2ppb~1,000ppbが好ましく、10ppb~100ppbがより好ましい。
 本発明において、(A)と(B)と(C)の重量比は、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、通常1:5×10-5~5×10:5×10-5~1.5×10であり、1:2×10-4~1×10:2×10-4~5×10が好ましく、1:4×10-3~1×10:4×10-3~1×10がより好ましい。この範囲であれば好ましいシャロット調理感を付与することができる。(A)~(C)の重量が複数成分を含む場合には各成分の合計量を表す。
 (A)~(C)の化合物は、自体公知の方法により合成された化合物、香辛野菜等、例えばタマネギ、シャロット、ニンニク、ネギ、リークなどのアリウム属植物やキャベツ、カブ、ハクサイなどのアブラナ属植物から自体公知の方法により抽出した抽出物、市販品等を好適に用いることができる。
 本発明の組成物に含有される上記化合物の概念には、当該化合物と水溶液中で平衡関係にあり容易に相互変換し得る構造を有するもの(例えば、互変異性体、イオン化体等)が包含され、また両者の混合物も包含される。
 また本発明は、上記(B)の中から2-メチル-2-ペンテナール(B6)及びジメチルトリスルフィド(B8)、上記(C)の中から2-ペンチルフラン(C1)及びジプロピルジスルフィド(C2)、並びに(D)3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種を含み、喫食時の濃度がそれぞれ1ppb~22,000ppbとなるように飲食品又は調味料に配合するための組成物(以下組成物(I)と称することもある)を提供する。
 本発明の組成物(I)は、2-メチル-2-ペンテナール、ジメチルトリスルフィド、2-ペンチルフラン、ジプロピルジスルフィド及び3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される2種、3種、4種又は5種を含む。2種以上を含む場合にはいずれの組合せでも好ましいシャロット調理感を付与することができるが、3種以上が好ましく、4種以上がより好ましい。
 2種を含む場合は、(B6)(C2)、(B8)(C1)、(B8)(C2)の組合せが好ましく、(B8)(C1)、(B8)(C2)がより好ましい。
 4種を含む場合は、例えば、(B6)(B8)(C1)(C2)、(B6)(B8)(C1)(D)、(B6)(B8)(C2)(D)、(B6)(C1)(C2)(D)、(B8)(C1)(C2)(D)の組合せが挙げられるが、(B6)(B8)(C1)(C2)を含む組成物が好ましく、香料成分として前記4種のみ含む組成物がより好ましい。
 また本発明の組成物(I)は、喫食時の各成分の濃度が通常1ppb~22,000ppb、好ましくは2ppb~20,000ppb、より好ましくは3ppb~10,000ppb、特に好ましくは5ppb~5,000ppb、最も好ましくは10ppb~2,000ppbとなるように飲食品又は調味料中に配合するための組成物として使用される。喫食濃度が上記範囲内であれば、シャロット調理感を飲食品等に付与することができる。
 前記喫食時の濃度は、各成分の濃度であり、例えば5種含む場合には、それぞれの成分が上記濃度となるように飲食品又は調味料に配合する。
 また組成物(I)中の各成分の重量比は、優れた調理感を飲食品等に付与する観点から、選択されたいずれの2成分の重量比は1:1×10-4~1×10の範囲、好ましくは1:1×10-2~1×10、より好ましくは1:5×10-1~10、さらに好ましくは1:5×10-1~2の範囲内である。
 例えば、(C2)に対する重量比が、(C2):(B6)もしくは(B8)もしくは(C1)=1:1×10-4~1×10、好ましくは1:1×10-2~1×10、より好ましくは1:5×10-1~10、さらに好ましくは1:5×10-1~2の範囲内であれば優れた調理感を飲食品等に付与することができる。
 3種以上を含む場合でも、選択されたいずれの組合せの2成分の重量比は、前記の通りである。例えば、以下の(C2)(B6)(B8)を含む場合には、(C2):(B6):(B8)=1:1×10-4~1×10:1×10-4~1×10、好ましくは1:1×10-2~1×10:1×10-2~1×10、より好ましくは1:5×10-1~10:5×10-1~10、さらに好ましくは1:5×10-1~2:5×10-1~2の範囲内であれば優れた調理感を飲食品等に付与することができる。他の組合せも同様である。
 4種を含む場合、例えば、(C1)(C2)(B6)(B8)を含む場合は、(C2):(C1):(B6):(B8)は、1:1×10-4~1×10:1×10-4~1×10:1×10-4~1×10、好ましくは1:1×10-2~1×10:1×10-2~1×10:1×10-2~1×10、より好ましくは1:5×10-1~10:5×10-1~10:5×10-1~10、さらに好ましくは1:5×10-1~2:5×10-1~2:5×10-1~2である。
 本発明の組成物及び組成物(I)は、香料組成物として使用され得、特にシャロット調理感の付与用香料組成物として好適に使用される。シャロットはタマネギの一種であり、ネギ属に属し、学名はAllium cepa var. Aggregatumである。シャロットの大きさはタマネギより小型で、皮は薄く、中身の薄皮は赤紫である。
 本発明の組成物及び組成物(I)は、上述した各種化合物を適宜添加及び混合することにより製造することができる。化合物を添加する順序や間隔は特に制限されず、使用目的に応じて適宜設定することができる。
 本発明の組成物及び組成物(I)は、上述した各種化合物のみからなるものであってもよく、あるいは他の成分をさらに含有するものであってもよい。他の成分としては、特に限定されないが、例えば、食品香料として通常使用されるアルコール類、フェノール類、アルデヒド類、ケトン類、エーテル類、酸類、ラクトン類、エステル類、含窒素、含硫黄化合物類が挙げられる。
 本発明の組成物及び組成物(I)には、香料分野において通常使用される基剤をさらに含有させることもできる。組成物が液状の場合には、基剤としては、例えば、水、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、各種動植物油類等が挙げられる。
 また粉末状や顆粒状の固形の場合の基剤としては、例えば、澱粉、デキストリン、シクロデキストリン、スクロースやグルコースなどの各種糖類、蛋白質、ペプチド、アミノ酸、食塩、固形脂、二酸化ケイ素、およびそれらの混合物、また酵母菌体や各種の粉末エキス類等が挙げられる。
 基剤を用いた場合、上記の各種化合物は、例えば、組成物中に以下の濃度に設定することができる。
(A):2重量ppb~99.9重量%、好ましくは20重量ppb~50重量%、より好ましくは120重量ppb~33.3重量%
(B):2重量ppb~99.9重量%、好ましくは20重量ppb~50重量%、より好ましくは200重量ppb~33.3重量%
(C):2重量ppb~99.9重量%、好ましくは20重量ppb~50重量%、より好ましくは200重量ppb~33.3重量%。
 組成物(I)の場合に基剤を用いた場合、組成物中の各種化合物は、例えば、組成物(I)中に、2重量ppb~99.9重量%、好ましくは20重量ppb~50重量%、より好ましくは120重量ppb~33.3重量%の濃度に設定することができる。
 本発明は、(A)2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールから選択される少なくとも1種を調味料又は飲食品に添加する工程を含む調理感が付与された調味料又は飲食品の製造方法であって、(A)の喫食時の濃度が1ppb~20,000ppbになるように添加することを特徴とする方法を提供する。
 調味料又は飲食品に添加する(A)の添加量は、調味料又は飲食品によって適宜変更されるが、喫食時の濃度が以下になるように添加する:通常1ppb~20,000ppb、好ましくは2ppb~10,000ppb、より好ましくは10ppb~2,500ppb。
 さらに(B)を添加する工程を含んでもよく、(B)の添加量は、喫食時の濃度が以下になるように添加する:通常1ppb~5,000ppb、好ましくは2ppb~2,000ppb、より好ましくは10ppb~1,000ppb。
 さらに(C)を添加する工程を含んでもよく、(C)の添加量は、喫食時の濃度が以下になるように添加する:通常1ppb~1,500ppb、好ましくは2ppb~1,000ppb、より好ましくは10ppb~100ppb。
 本発明における(A)、並びに(B)及び/又は(C)を調味料に添加及び混合する方法及び条件は特に限定されず、調味料の剤型等に応じて適宜設定することができる。本発明における(A)並びに(B)及び/又は(C)を全て混合した上で調味料に添加してもよく、あるいは各種化合物を個別に調味料に添加してもよい。
 本発明における(A)、並びに(B)及び/又は(C)は、調味料の製造中のみならず、調味料の製造後にも添加することができる。
 本発明における(A)、並びに(B)及び/又は(C)を飲食品に添加及び混合する方法及び条件は特に限定されず、飲食品の種類等に応じて適宜設定することができる。本発明における(A)並びに(B)及び/又は(C)を全て混合した上で飲食品に添加してもよく、あるいは各種化合物を個別に飲食品に添加してもよい。従って、本発明は、本発明における(A)、並びに(B)及び/又は(C)をそれぞれ添加する工程を含む、飲食品の製造方法を提供する。添加する化合物の種類、組合せ、重量比等はいずれも本発明の組成物のものと同じであり、また、添加する化合物の順序及び間隔は、特に制限されない。
 本発明における(A)、並びに(B)及び/又は(C)は、飲食品の製造中のみならず、飲食品の製造後にも添加することができる。また、本発明における(A)、並びに(B)及び/又は(C)は、飲食品の飲食前のみならず、飲食中にも添加することができる。
 本発明は、2-メチル-2-ペンテナール、ジメチルトリスルフィド、2-ペンチルフラン、ジプロピルジスルフィド及び3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種を調味料又は飲食品に添加する工程を含む調理感が付与された調味料又は飲食品の製造方法であって、喫食時の前記化合物の濃度がそれぞれ1ppb~22,000ppbとなるように添加することを特徴とする方法を提供する。
 調味料又は飲食品に添加する前記化合物の添加量は、調味料又は飲食品によって適宜変更されるが、喫食時の濃度が以下になるように添加する:通常1ppb~22,000ppb、好ましくは2ppb~20,000ppb、より好ましくは3ppb~10,000ppb、特に好ましくは5ppb~5,000ppb、最も好ましくは10ppb~2,000ppb。
 本発明における前記化合物を調味料に添加及び混合する方法及び条件は特に限定されず、調味料の剤型等に応じて適宜設定することができる。本発明における前記化合物を全て混合した上で調味料に添加してもよく、あるいは各種化合物を個別に調味料に添加してもよい。
 本発明における前記化合物は、調味料の製造中のみならず、調味料の製造後にも添加することができる。
 本発明における前記化合物を飲食品に添加及び混合する方法及び条件は特に限定されず、飲食品の種類等に応じて適宜設定することができる。本発明における前記化合物を全て混合した上で飲食品に添加してもよく、あるいは各種化合物を個別に飲食品に添加してもよい。従って、本発明は、本発明における前記化合物をそれぞれ添加する工程を含む、飲食品の製造方法を提供する。添加する化合物の種類、組合せ、重量比等はいずれも本発明の組成物のものと同じであり、また、添加する化合物の順序及び間隔は、特に制限されない。
 本発明における前記化合物は、飲食品の製造中のみならず、飲食品の製造後にも添加することができる。また、本発明における前記化合物は、飲食品の飲食前のみならず、飲食中にも添加することができる。
 本発明の製造方法により製造される調味料又は飲食品も本発明に含まれる。すなわち当該調味料又は飲食品は、(A)、並びに(B)及び/又は(C)、あるいは2-メチル-2-ペンテナール、ジメチルトリスルフィド、2-ペンチルフラン、ジプロピルジスルフィド及び3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種を、上記喫食時の濃度になるように調製しうる調味料又は上記喫食時の濃度で含む飲食品であり、調理感が付与された調味料又は飲食品である。
 本発明における調味料としては、特に限定されないが、具体的には天然系調味料と風味調味料とが例示される。天然系調味料としては、例えば、鶏肉エキス、牛肉エキス、豚肉エキス、羊肉エキスなどの各種畜肉エキス類;鶏がらエキス、牛骨エキス、豚骨エキスなどの各種がらエキス類;鰹エキス、鯖エキス、ぐちエキス、帆立エキス、蟹エキス、蝦エキス、煮干エキス、干し貝柱エキスなどの各種魚介エキス類;鰹節エキス、鯖節エキス、宗田節エキスなどの各種節エキス類;オニオンエキス、白菜エキス、セロリエキスなどの各種野菜エキス類;昆布エキスなどの各種海藻エキス類;ガーリックエキス、唐辛子エキス、胡椒エキス、カカオエキスなどの各種香辛料エキス類;酵母エキス類;各種タンパク加水分解物;醤油、魚醤、蝦醤、味噌などの各種発酵調味料等が挙げられる。また、風味調味料としては、例えば、鶏風味調味料、牛風味調味料、豚風味調味料などの各種畜肉風味調味料;鰹風味調味料、煮干風味調味料、干し貝柱風味調味料、甲殻類風味調味料などの各種魚介風味調味料;各種香辛野菜風味調味料;昆布風味調味料等が挙げられる。また、基礎調味料である、塩、うま味調味料等が挙げられる。
 本発明における(A)、並びに(B)及び/又は(C)、あるいは2-メチル-2-ペンテナール、ジメチルトリスルフィド、2-ペンチルフラン、ジプロピルジスルフィド及び3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種が含有される飲食品としては、例えば、コンソメスープ、ポタージュスープ、クリームスープ等の飲料等;炒飯、野菜炒め、焼きそば、回鍋肉、麻婆豆腐、青椒肉絲、干焼蝦仁、肉野菜炒め、ナシゴレン、焼きビーフン、炒り卵、きんぴらごぼう、カレールウ、肉炒め等の炒め物;焼き魚、焼き鳥、ステーキ、焼肉、すき焼き、ハンバーグ、焼き野菜、焼きおにぎり、米菓、各種焼き菓子、ピザ生地、パン等の焼き物;から揚げ、フライ、素揚げ、てんぷら等の各種揚げ物およびそのバッターやパン粉;ドレッシング(例、和風ドレッシング、クリーミードレッシング、シーザードレッシング、フレンチドレッシング、タルタルソース、マヨネーズ等);ソース(例、ステーキソース、生姜焼きのたれ、ピザソース、焼肉のたれ、デミグラスソース等);及びこれらの加工品(例、電子レンジ調理用飲食品、インスタント食品、冷凍食品、乾燥食品等)等が挙げられる。
 本発明における(A)、並びに(B)及び/又は(C)が飲食品に含有される場合、上記の各種化合物の含有量は飲食品の種類に応じて適宜設定することができる。例えば、炒め物、焼き物、又は揚げ物等に本発明の組成物が含有される場合、上記の最終飲食品中の各種化合物は、以下の濃度で含有される:
(A):1ppb~20,000ppb、好ましくは2ppb~10,000ppb、より好ましくは10ppb~2,500ppb
(B):1ppb~5,000ppb、好ましくは2ppb~2,000ppb、より好ましくは10ppb~1,000ppb
(C):1ppb~1,500ppb、好ましくは2ppb~1,000ppb、より好ましくは10ppb~100ppb。
 また、例えば、コンソメスープ、ポタージュスープ、クリームスープ等の飲料等に本発明の組成物が含有される場合、上記の最終飲食品中の各種化合物は、以下の濃度で含有される:
(A):1ppb~20,000ppb、好ましくは2ppb~10,000ppb、より好ましくは10ppb~2,500ppb
(B):1ppb~5,000ppb、好ましくは2ppb~2,000ppb、より好ましくは10ppb~1,000ppb
(C):1ppb~1,500ppb、好ましくは2ppb~1,000ppb、より好ましくは10ppb~100ppb。
 本発明における(A)、並びに(B)及び/又は(C)が調味料に含有される場合、上記の各種化合物の含有量は調味料の種類や飲食品への使用量に応じて適宜設定することができる。例えば、粉末状の調味料に本発明の組成物が含有される場合、調味料中の各種化合物は、以下の濃度で含有される:
(A):50ppb~1,000,000ppb、好ましくは100ppb~500,000ppb、より好ましくは500ppb~125,000ppb
(B):50ppb~250,000ppb、好ましくは100ppb~100,000ppb、より好ましくは500ppb~50,000ppb
(C):50ppb~75,000ppb、好ましくは100ppb~50,000ppb、より好ましくは500ppb~5,000ppb。
 また、例えば、液体状の調味料に本発明の組成物が含有される場合、調味料中の各種化合物は、以下の濃度で含有される:
(A):5ppb~100,000ppb、好ましくは10ppb~50,000ppb、より好ましくは50ppb~12,500ppb
(B):5ppb~25,000ppb、好ましくは10ppb~10,000ppb、より好ましくは50ppb~5,000ppb
(C):5ppb~7,500ppb、好ましくは10ppb~5,000ppb、より好ましくは50ppb~500ppb。
 さらに、例えば、ペースト状の調味料に本発明の組成物が含有される場合、調味料中の各種化合物は、以下の濃度で含有される:
(A):8ppb~160,000ppb、好ましくは16ppb~64,000ppb、より好ましくは80ppb~32,000ppb
(B):8ppb~40,000ppb、好ましくは16ppb~16,000ppb、より好ましくは80ppb~8,000ppb
(C):8ppb~12,000ppb、好ましくは16ppb~8,000ppb、より好ましくは80ppb~800ppb。
 本発明における2-メチル-2-ペンテナール、ジメチルトリスルフィド、2-ペンチルフラン、ジプロピルジスルフィド及び3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種が飲食品に含有される場合、前記の各種化合物の含有量は飲食品の種類に応じて適宜設定することができる。例えば、炒め物、焼き物、又は揚げ物等に本発明の組成物が含有される場合、上記の最終飲食品中の各種化合物は、それぞれ以下の濃度で含有される:通常1ppb~22,000ppb、好ましくは2ppb~20,000ppb、より好ましくは3ppb~10,000ppb、特に好ましくは5ppb~5,000ppb、最も好ましくは10ppb~2,000ppb。
 また、例えば、コンソメスープ、ポタージュスープ、クリームスープ等の飲料等に本発明の組成物が含有される場合、前記の最終飲食品中の各種化合物は、それぞれ以下の濃度で含有される:通常1ppb~22,000ppb、好ましくは2ppb~20,000ppb、より好ましくは3ppb~10,000ppb、特に好ましくは5ppb~5,000ppb、最も好ましくは10ppb~2,000ppb。
 本発明における前記化合物が調味料に含有される場合、前記の各種化合物の含有量は調味料の種類や飲食品への使用量に応じて適宜設定することができる。例えば、粉末状の調味料に本発明の組成物(I)が含有される場合、調味料中の各種化合物は、以下の濃度で含有される:100ppb~1000ppm、好ましくは5,000ppb~500ppm、より好ましくは50,000ppb~100ppm。
 また、例えば、液体状の調味料に本発明の組成物(I)が含有される場合、調味料中の各種化合物は、以下の濃度で含有される:10ppb~100ppm、好ましくは500ppb~50,000ppb、より好ましくは5,000ppb~10,000ppb。
 さらに、例えば、ペースト状の調味料に本発明の組成物(I)が含有される場合、調味料中の各種化合物は、以下の濃度で含有される:16ppb~160ppm、好ましくは800ppb~80,000ppb、より好ましくは8,000ppb~16,000ppb。
 上記各種化合物の飲食品や調味料中の含量は、自体公知の方法で測定することができる。例えばガスクロマトグラフ-質量分析装置を用いてSPME(Solid Phase Micro Extraction)法などのヘッドスペース分析法あるいは溶剤抽出などによる直接注入法によって測定することができる。また、必要に応じて抽出した成分に濃縮などの前処理を行うことも可能である。
 具体的には、例えば測定試料5mlを20mlのバイアル瓶に密封して50℃に加温しながらSPMEファイバー(50/30μm、DVB/CAR/PDMS 57298-U:Gray)をヘッドスペース部分に60分間曝露し成分を吸着・濃縮した後にガスクロマトグラフに導入することにより測定することができる。
 本発明においては、(A)2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールから選択される少なくとも1種を調味料又は飲食品に添加する工程を含む調理感の付与方法であって、喫食時の濃度が1ppb~20,000ppbになるように添加することを特徴とする方法もさらに提供される。
 さらに(B)及び/又は(C)を添加する工程、重量比、添加量等の定義は上記組成物や製造方法において定義したものと同じである。
 本発明においては、2-メチル-2-ペンテナール、ジメチルトリスルフィド、2-ペンチルフラン、ジプロピルジスルフィド及び3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種を調味料又は飲食品に添加する工程を含む調理感の付与方法であって、喫食時の濃度が1ppb~22,000ppbとなるように添加することを特徴とする方法もさらに提供される。
 化合物の重量比、添加量等の定義は上記組成物や製造方法において定義したものと同じである。
 また喫食時の濃度が1ppb~20,000ppbとなるように飲食品又は調味料に配合するための組成物を製造するための(A)2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールから選択される少なくとも1種の使用も本発明に含まれる。各種定義等は上記組成物や製造方法において定義したものと同じである。
 さらに喫食時の濃度が1ppb~22,000ppbとなるように飲食品又は調味料に配合するための組成物を製造するための(B)2-メチル-2-ペンテナール及びジメチルトリスルフィド、(C)2-ペンチルフラン及びジプロピルジスルフィド、並びに(D)3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種の使用も本発明に含まれる。各種定義等は上記組成物(I)や製造方法において定義したものと同じである。
 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の実施範囲はこれらの例によってなんら限定されるものではない。尚、本明細書において「ppm」及び「ppb」と記載されている場合は、特に断りのない限りそれぞれ「重量ppm」及び「重量ppb」を意味する。
(試料調製方法)
(A)~(C)成分混合試料
 成分混合試料は、以下の(A)~(C)の各成分100μlを、99.5%エタノールで10mlにメスアップして希釈し、10,000ppm溶液を調製した。
(A1)2-メチル-3-メチルチオフラン:シグマアルドリッチ社製
(A2)ベンズアルデヒドジメチルアセタール:シグマアルドリッチ社製
(B1)メチル 2-チオフロエート:シグマアルドリッチ社製
(B2)メチルプロピルトリスルフィド:シグマアルドリッチ社製
(B3)フルフリルアルコール:シグマアルドリッチ社製
(B4)ジ(1-プロペニル)スルフィド:イノバファーム社製
(B5)3-オクタノール:シグマアルドリッチ社製
(B6)2-メチル-2-ペンテナール:シグマアルドリッチ社製
(B7)3-メチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒド:シグマアルドリッチ社製
(B8)ジメチルトリスルフィド:シグマアルドリッチ社製
(C1)2-ペンチルフラン:シグマアルドリッチ社製
(C2)ジプロピルジスルフィド:シグマアルドリッチ社製
(C3)ヘキサノイックアシッド:シグマアルドリッチ社製
(実施例1)
風味調味料溶液への添加効果
 シャロット調理感のあるサンプル(ポジティブコントロール:風味調味料溶液(P))としてシャロット可食部50gと水10gをミキサーで完全にすり潰してろ過したろ液0.15gと、マレーシア味の素社製風味調味料「Tumix(登録商標)Kuah」2gを熱湯で溶いた溶液を調製した。シャロット調理感のないサンプル(ネガティブコントロール:風味調味料溶液(N))として、マレーシア味の素社製風味調味料「Tumix(登録商標)Kuah」2gを熱湯で溶いた溶液を調製した。
 成分の評価は、風味調味料溶液(N)50mlに5μlの10,000ppmベンズアルデヒドジメチルアセタールを添加、良く撹拌し、1ppm試料を調製し行った。同様に各喫食濃度の試料を調製し評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、風味調味料溶液(P)が有するシャロット調理感に対する成分混合試料のシャロット調理感について、無添加の風味調味料溶液(N)と比較してその強弱を評価した。
 評価基準は、
-:好ましくない効果あり
±:効果が不明瞭(無添加の風味調味料溶液(N)と効果の差がない)
+:シャロット調理感付与効果あり
++:強いシャロット調理感付与効果あり
とした。
 結果を表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
(実施例2)
煮込み料理用風味調味料を用いた調理評価系への添加効果
 煮込み料理用風味調味料は、マレーシア味の素社製「Tumix(登録商標)Kuah」を使用し、調理評価系としてマレーシア料理「鶏のココナッツ煮込み(Ayam Masak Lemak Chili Api)」を調理し使用した。
 鶏のココナッツ煮込みは、ニンニク9g、ショウガ8.5g、生ターメリック4.5g、シャロット57g、生唐辛子7.5gをすり潰し、レモングラス20gとともに油26gで炒め、さらに一口大に切った鶏肉460gを加えて炒めたところに、ココナッツミルク380g、水530g、こぶみかんの葉1.1gを加えて煮込み、材料に火が通ったら、火を止めて「Tumix(登録商標)Kuah」25gを添加して調製した。この鶏のココナッツ煮込みをネガティブコントロールとした。この鶏のココナッツ煮込み100gに、前述の成分混合試料を、表2に記載の喫食濃度となるように添加し、試料を調製した。
 官能評価は、専門のパネラー2名で行い、評価基準は、
-:好ましくない効果あり
±:効果が不明瞭(無添加の鶏のココナッツ煮込みと効果の差がない)
+:シャロット調理感付与効果あり
++:強いシャロット調理感付与効果あり
とした。
 結果を表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
(実施例3)
炒め料理用風味調味料を用いた調理評価系への添加効果
 炒め料理用風味調味料は、マレーシア味の素社製「Tumix(登録商標)Ayam」を使用し、調理評価系としてマレーシア料理「空芯菜炒め(Kangkung Goreng)」を調理し使用した。
 空芯菜炒めは、細切りのニンニク10g、シャロット40gを大さじ2の油で炒め、一口大に切った空芯菜160gを加えてさらに炒め、「Tumix(登録商標)Ayam」4gと水100mlを添加して調製した。この空芯菜炒めをネガティブコントロールとした。この空芯菜炒め100gに、前述の成分混合試料を、表3に記載の喫食濃度となるように添加し、試料を調製した。
 官能評価は、専門のパネラー2名で行い、評価基準は、
-:好ましくない効果あり
±:効果が不明瞭(無添加の空芯菜炒めと効果の差がない)
+:シャロット調理感付与効果あり
++:強いシャロット調理感付与効果あり
とした。
 結果を表3に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
(実施例4)
米飯料理用風味調味料を用いた調理評価系への添加効果
 米飯料理用風味調味料は、インドネシア味の素社製「SAJIKU(登録商標)Nasi Goreng Rasa Ayam」を使用し、調理評価系としてインドネシア料理「ナシゴレン(Nasi Goreng)」を調理し使用した。
 ナシゴレンは、卵1個を油26gで炒め、一口大に切った鶏肉100gを加えて炒め、炊いたインディカ米400gを加えて炒め、肉に火が通ったら「SAJIKU(登録商標)Nasi Goreng Rasa Ayam」20g、1cm角に切ったキャベツを加えて炒め、調製した。このナシゴレンをネガティブコントロールとした。このナシゴレン100gに、前述の成分混合試料を、表4に記載の喫食濃度となるように添加し、試料を調製した。
 官能評価は、専門のパネラー2名で行い、評価基準は、
-:好ましくない効果あり
±:効果が不明瞭(無添加のナシゴレンと効果の差がない)
+:シャロット調理感付与効果あり
++:強いシャロット調理感付与効果あり
とした。
 結果を表4に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
(実施例5)
ベンズアルデヒドジメチルアセタール×2-メチル-3-メチルチオフラン
 試料調製方法に記載のようにベンズアルデヒドジメチルアセタール100μlを99.5%エタノールで10mlにメスアップして調製した10,000ppmのベンズアルデヒドジメチルアセタール100μlを10mlの99.5%エタノールに添加し、よく撹拌し、100ppm試料を調製し、さらにこの100ppmのベンズアルデヒドジメチルアセタール100μlを10mlの蒸留水に添加し、よく撹拌し、1ppm試料を調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)に喫食濃度0~200,000ppbになるように添加して評価した。同様に調製した2-メチル-3-メチルチオフランを0~250,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、下記試料の有するシャロット調理感について、その強弱を評価した。評価基準は、
-:好ましくない効果あり
±:効果が不明瞭(無添加の風味調味料溶液(N)と効果の差がない)
+:弱いシャロット調理感付与効果あり
++:やや強いシャロット調理感付与効果あり
+++:とても強いシャロット調理感付与効果あり
とした。
 結果を表5に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
(実施例6)
2-メチル-3-メチルチオフラン×メチル 2-チオフロエート
 実施例5に記載のように2-メチル-3-メチルチオフラン及びメチル 2-チオフロエートの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表6に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
(実施例7)
2-メチル-3-メチルチオフラン×メチルプロピルトリスルフィド
 実施例5に記載のように、2-メチル-3-メチルチオフラン及びメチルプロピルトリスルフィドの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表7に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000007
(実施例8)
2-メチル-3-メチルチオフラン×フルフリルアルコール
 実施例5に記載のように2-メチル-3-メチルチオフラン及びフルフリルアルコールの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表8に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000008
(実施例9)
2-メチル-3-メチルチオフラン×ジ(1-プロペニル)スルフィド
 実施例5に記載のように2-メチル-3-メチルチオフラン及びジ(1-プロペニル)スルフィドの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表9に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000009
(実施例10)
2-メチル-3-メチルチオフラン×3-オクタノール
 実施例5に記載のように2-メチル-3-メチルチオフラン及び3-オクタノールの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表10に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000010
(実施例11)2-メチル-3-メチルチオフラン×2-メチル-2-ペンテナール
 実施例5に記載のように2-メチル-3-メチルチオフラン及び2-メチル-2-ペンテナールの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表11に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000011
(実施例12)
2-メチル-3-メチルチオフラン×3-メチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒド
 実施例5に記載のように2-メチル-3-メチルチオフラン及び3-メチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒドの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表12に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000012
(実施例13)
2-メチル-3-メチルチオフラン×ジメチルトリスルフィド
 実施例5に記載のように2-メチル-3-メチルチオフラン及びジメチルトリスルフィドの10,000ppm試料を調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表13に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000013
(実施例14)
ベンズアルデヒドジメチルアセタール×メチル 2-チオフロエート
 実施例5に記載のようにベンズアルデヒドジメチルアセタール及びメチル 2-チオフロエートの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるようにそれぞれ添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表14に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000014
(実施例15)
ベンズアルデヒドジメチルアセタール×メチルプロピルトリスルフィド
 実施例5に記載のようにベンズアルデヒドジメチルアセタール及びメチルプロピルトリスルフィドの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表15に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000015
(実施例16)
ベンズアルデヒドジメチルアセタール×フルフリルアルコール
 実施例5に記載のようにベンズアルデヒドジメチルアセタール及びフルフリルアルコールの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表16に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000016
(実施例17)
ベンズアルデヒドジメチルアセタール×ジ(1-プロペニル)スルフィド
 実施例5に記載のようにベンズアルデヒドジメチルアセタール及びジ(1-プロペニル)スルフィドの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表17に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000017
(実施例18)
ベンズアルデヒドジメチルアセタール×3-オクタノール
 実施例5に記載のようにベンズアルデヒドジメチルアセタール及び3-オクタノールの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表18に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000018
(実施例19)
ベンズアルデヒドジメチルアセタール×2-メチル-2-ペンテナール
 実施例5に記載のようにベンズアルデヒドジメチルアセタール及び2-メチル-2-ペンテナールの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表19に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000019
(実施例20)
ベンズアルデヒドジメチルアセタール×3-メチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒド
 実施例5に記載のようにベンズアルデヒドジメチルアセタール及び3-メチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒドの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表20に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000020
(実施例21)
ベンズアルデヒドジメチルアセタール×ジメチルトリスルフィド
 実施例5に記載のようにベンズアルデヒドジメチルアセタールのエタノール及びジメチルトリスルフィドの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が0~25,000ppb及び0~10,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表21に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000021
(実施例22)
2-メチル-3-メチルチオフラン×ベンズアルデヒドジメチルアセタール×2-ペンチルフラン
 実施例5に記載のように2-メチル-3-メチルチオフラン、ベンズアルデヒドジメチルアセタール及び2-ペンチルフランの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が2,000ppb、2,000ppb及び0~2,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表22に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000022
(実施例23)
2-メチル-3-メチルチオフラン×メチル 2-チオフロエート×2-ペンチルフラン
 実施例5に記載のように2-メチル-3-メチルチオフラン、メチル 2-チオフロエート及び2-ペンチルフランの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が2,000ppb、2,000ppb及び0~2,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表23に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000023
(実施例24)
2-メチル-3-メチルチオフラン×メチルプロピルトリスルフィド×2-ペンチルフラン
 実施例5に記載のように2-メチル-3-メチルチオフラン、メチルプロピルトリスルフィド及び2-ペンチルフランの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が2,000ppb、2,000ppb及び0~2,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表24に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000024
(実施例25)
2-メチル-3-メチルチオフラン×フルフリルアルコール×2-ペンチルフラン
 実施例5に記載のように2-メチル-3-メチルチオフラン、フルフリルアルコール及び2-ペンチルフランの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が2,000ppb、2,000ppb及び0~2,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表25に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000025
(実施例26)
2-メチル-3-メチルチオフラン×メチルプロピルトリスルフィド×ジプロピルジスルフィド
 実施例5に記載のように2-メチル-3-メチルチオフラン、メチルプロピルトリスルフィド及びジプロピルジスルフィドの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が2,000ppb、2,000ppb及び0~2,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表26に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000026
(実施例27)
2-メチル-3-メチルチオフラン×メチルプロピルトリスルフィド×ヘキサノイックアシッド
 実施例5に記載のように2-メチル-3-メチルチオフラン、メチルプロピルトリスルフィド及びヘキサノイックアシッドの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が2,000ppb、2,000ppb及び0~2,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表27に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000027
(実施例28)
ベンズアルデヒドジメチルアセタール×メチル 2-チオフロエート×2-ペンチルフラン
 実施例5に記載のようにベンズアルデヒドジメチルアセタール、メチル 2-チオフロエート及び2-ペンチルフランの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が2,000ppb、2,000ppb及び0~2,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表28に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000028
(実施例29)
ベンズアルデヒドジメチルアセタール×メチルプロピルトリスルフィド×2-ペンチルフラン
 実施例5に記載のようにベンズアルデヒドジメチルアセタール、メチルプロピルトリスルフィド及び2-ペンチルフランの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が2,000ppb、2,000ppb及び0~2,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表29に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000029
(実施例30)
ベンズアルデヒドジメチルアセタール×フルフリルアルコール×2-ペンチルフラン
 実施例5に記載のようにベンズアルデヒドジメチルアセタール、フルフリルアルコール及び2-ペンチルフランの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が2,000ppb、2,000ppb及び0~2,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表30に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000030
(実施例31)
ベンズアルデヒドジメチルアセタール×メチルプロピルトリスルフィド×ジプロピルジスルフィド
 実施例5に記載のようにベンズアルデヒドジメチルアセタール、メチルプロピルトリスルフィド及びジプロピルジスルフィドの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が2,000ppb、2,000ppb及び0~2,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表31に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000031
(実施例32)
ベンズアルデヒドジメチルアセタール×メチルプロピルトリスルフィド×ヘキサノイックアシッド
 実施例5に記載のようにベンズアルデヒドジメチルアセタール、メチルプロピルトリスルフィド及びヘキサノイックアシッドの10,000ppm試料をそれぞれ調製し、実施例1に記載のように調製した風味調味料溶液(N)にそれぞれの喫食濃度が2,000ppb、2,000ppb及び0~2,000ppbになるように添加して評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、実施例5と同じ基準で評価した。
 結果を表32に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000032
(試料調製方法a)
 成分混合試料は、以下の各成分100μlを、99.5%エタノールで10mlにメスアップして希釈し、10,000ppm溶液を調製した。
ジプロピルジスルフィド:シグマアルドリッチ社製
ジメチルトリスルフィド:シグマアルドリッチ社製
2-メチル-2-ペンテナール:シグマアルドリッチ社製
2-ペンチルフラン:シグマアルドリッチ社製
3-ペンテン-2-オン:シグマアルドリッチ社製
(実施例1a)
風味調味料溶液への添加効果
 シャロット調理感のあるサンプル(ポジティブコントロール:風味調味料溶液(P))としてシャロット可食部50gと水10gをミキサーで完全にすり潰してろ過したろ液0.15gと、マレーシア味の素社製風味調味料「Tumix(登録商標)Kuah」2gを熱湯で溶いた溶液を調製した。シャロット調理感のないサンプル(ネガティブコントロール:風味調味料溶液(N))として、マレーシア味の素社製風味調味料「Tumix(登録商標)Kuah」2gを熱湯で溶いた溶液を調製した。
 成分の評価は、風味調味料溶液(N)50mlに5μlの10,000ppmジプロピルジスルフィドを添加、良く撹拌し、1ppm試料を調製し行った。同様に各喫食濃度の試料を調製し評価した。
 官能評価は、専門のパネラー1名で行い、風味調味料溶液(P)が有するシャロット調理感に対する成分混合試料のシャロット調理感について、無添加の風味調味料溶液(N)と比較してその強弱を評価した。
 評価基準は、
-:好ましくない効果あり             
±:効果が不明瞭(無添加の風味調味料溶液(N)と効果の差がない)
+:シャロット調理感付与効果あり
++:強いシャロット調理感付与効果あり
+++:とても強いシャロット調理感付与効果あり
とした。
 結果を表1a~10aに示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000033
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000034
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000035
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000036
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000037
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000038
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000039
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000040
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000041
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000042
 以上表からもわかるように、単独ではシャロットの調理感を示さない濃度であっても組み合わせることにより、優れたシャロットの調理感を付与することができた。
(実施例2a)
風味調味料溶液への添加効果
 試料調製方法aの方法で試料を調製し、実施例1aと同様の方法で、表11aに示す喫食濃度を含む成分混合試料(試験区1~3)を調製し同様の評価を行った。
 結果を表11aに示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000043
(実施例3a)
煮込み料理用風味調味料を用いた調理評価系への添加効果
 煮込み料理用風味調味料は、マレーシア味の素社製「Tumix(登録商標)Kuah」を使用し、調理評価系としてマレーシア料理「鶏のココナッツ煮込み(Ayam Masak Lemak Chili Api)」を調理し使用した。
 鶏のココナッツ煮込みは、ニンニク9g、ショウガ8.5g、生ターメリック4.5g、シャロット57g、生唐辛子7.5gをすり潰し、レモングラス20gとともに油26gで炒め、さらに一口大に切った鶏肉460gを加えて炒めたところに、ココナッツミルク380g、水530g、こぶみかんの葉1.1gを加えて煮込み、材料に火が通ったら、火を止めて「Tumix(登録商標)Kuah」25gを添加して調製した。この鶏のココナッツ煮込みをネガティブコントロールとした。この鶏のココナッツ煮込み100gに、前述の成分混合試料を、表12aに記載の喫食濃度となるように添加し、試料を調製した。
 官能評価は、専門のパネラー2名で行い、評価基準は、
-:好ましくない効果あり
±:効果が不明瞭(無添加の鶏のココナッツ煮込みと効果の差がない)
+:シャロット調理感付与効果あり
++:強いシャロット調理感付与効果あり
+++:とても強いシャロット調理感付与効果あり
とした。
 結果を表12aに示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000044
(実施例4a)
炒め料理用風味調味料を用いた調理評価系への添加効果
 炒め料理用風味調味料は、マレーシア味の素社製「Tumix(登録商標)Ayam」を使用し、調理評価系としてマレーシア料理「空芯菜炒め(Kangkung Goreng)」を調理し使用した。
 空芯菜炒めは、細切りのニンニク10g、シャロット40gを大さじ2の油で炒め、一口大に切った空芯菜160gを加えてさらに炒め、「Tumix(登録商標)Ayam」4gと水100mlを添加して調製した。この空芯菜炒めをネガティブコントロールとした。この空芯菜炒め100gに、前述の成分混合試料を、表13aに記載の喫食濃度となるように添加し、試料を調製した。
 官能評価は、専門のパネラー2名で行い、評価基準は、
-:好ましくない効果あり
±:効果が不明瞭(無添加の空芯菜炒めと効果の差がない)
+:シャロット調理感付与効果あり
++:強いシャロット調理感付与効果あり
+++:とても強いシャロット調理感付与効果あり
とした。
 結果を表13aに示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000045
(実施例5a)
米飯料理用風味調味料を用いた調理評価系への添加効果
 米飯料理用風味調味料は、インドネシア味の素社製「SAJIKU(登録商標)Nasi Goreng Rasa Ayam」を使用し、調理評価系としてインドネシア料理「ナシゴレン(Nasi Goreng)」を調理し使用した。
 ナシゴレンは、卵1個を油26gで炒め、一口大に切った鶏肉100gを加えて炒め、炊いたインディカ米400gを加えて炒め、肉に火が通ったら「SAJIKU(登録商標)Nasi Goreng Rasa Ayam」20g、1cm角に切ったキャベツを加えて炒め、調製した。このナシゴレンをネガティブコントロールとした。このナシゴレン100gに、前述の成分混合試料を、表14aに記載の喫食濃度となるように添加し、試料を調製した。
 官能評価は、専門のパネラー2名で行い、評価基準は、
-:好ましくない効果あり
±:効果が不明瞭(無添加のナシゴレンと効果の差がない)
+:シャロット調理感付与効果あり
++:強いシャロット調理感付与効果あり
+++:とても強いシャロット調理感付与効果あり
とした。
 結果を表14aに示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000046
 本発明によれば、飲食品及び調味料に対し、シャロットの調理感を効果的に付与できる組成物が提供される。よって、本発明の組成物は飲食品の分野において特に有用である。
 本出願は、日本で出願された特願2015-092292を基礎としておりそれらの内容は本明細書に全て包含されるものである。

Claims (21)

  1.  (A)2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールから選択される少なくとも1種を含む、喫食時の濃度が1ppb~20,000ppbとなるように飲食品又は調味料に配合するための組成物。
  2.  (A)が2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールである請求項1に記載の組成物。
  3.  さらに(B)メチル 2-チオフロエート、メチルプロピルトリスルフィド、フルフリルアルコール、ジ(1-プロペニル)スルフィド、3-オクタノール、2-メチル-2-ペンテナール、3-メチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒド及びジメチルトリスルフィドからなる群から選択される少なくとも1種を含有する請求項1又は2に記載の組成物。
  4.  (A)と(B)の重量比が1:5×10-5~5×10である、請求項3に記載の組成物。
  5.  さらに(C)2-ペンチルフラン、ジプロピルジスルフィド及びヘキサノイックアシッドからなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
  6.  (A)と(B)と(C)の重量比が1:5×10-5~5×10:5×10-5~1.5×10である、請求項5に記載の組成物。
  7.  シャロット調理感の付与用である請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
  8.  (A)2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールから選択される少なくとも1種を添加する工程を含み、(A)の喫食時の濃度が1ppb~20,000ppbとなるように添加する調味料又は飲食品の製造方法。
  9.  さらに(B)メチル 2-チオフロエート、メチルプロピルトリスルフィド、フルフリルアルコール、ジ(1-プロペニル)スルフィド、3-オクタノール、2-メチル-2-ペンテナール、3-メチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒド及びジメチルトリスルフィドからなる群から選択される少なくとも1種を添加する工程を含む請求項8に記載の方法。
  10.  さらに(C)2-ペンチルフラン、ジプロピルジスルフィド及びヘキサノイックアシッドからなる群から選択される少なくとも1種を添加する工程を含む請求項8又は9に記載の方法。
  11.  請求項8~10のいずれか1項に記載の方法によって得られる調味料又は飲食品。
  12.  (A)2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールから選択される少なくとも1種を調味料又は飲食品に添加する工程を含み、(A)の喫食時の濃度が1ppb~20,000ppbとなるように添加する、調味料又は飲食品に調理感を付与する方法。
  13.  さらに(B)メチル 2-チオフロエート、メチルプロピルトリスルフィド、フルフリルアルコール、ジ(1-プロペニル)スルフィド、3-オクタノール、2-メチル-2-ペンテナール、3-メチル-2-チオフェンカルボキシアルデヒド及びジメチルトリスルフィドからなる群から選択される少なくとも1種を添加する工程を含む請求項12に記載の方法。
  14.  さらに(C)2-ペンチルフラン、ジプロピルジスルフィドおよびヘキサノイックアシッドからなる群から選択される少なくとも1種を添加する工程を含む請求項12又は13に記載の方法。
  15.  (B)2-メチル-2-ペンテナール及びジメチルトリスルフィド、(C)2-ペンチルフラン及びジプロピルジスルフィド、並びに(D)3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種を含む、それぞれの喫食時の濃度が1ppb~22,000ppbとなるように飲食品又は調味料に配合するための組成物。
  16.  選択された2種の重量比が、いずれも1:1×10-4~1×10である、請求項15に記載の組成物。
  17.  シャロット調理感の付与用である請求項15又は16に記載の組成物。
  18.  (B)2-メチル-2-ペンテナール及びジメチルトリスルフィド、(C)2-ペンチルフラン及びジプロピルジスルフィド、並びに(D)3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種を添加する工程を含み、選択された化合物をそれぞれ喫食時の濃度が1ppb~22,000ppbとなるように添加する調味料又は飲食品の製造方法。
  19.  (B)2-メチル-2-ペンテナール及びジメチルトリスルフィド、(C)2-ペンチルフラン及びジプロピルジスルフィド、並びに(D)3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種を調味料又は飲食品に添加する工程を含み、選択された化合物の喫食時の濃度がそれぞれ1ppb~22,000ppbとなるように添加する、調味料又は飲食品に調理感を付与する方法。
  20.  喫食時の濃度が1ppb~20,000ppbとなるように飲食品又は調味料に配合するための組成物を製造するための(A)2-メチル-3-メチルチオフラン及びベンズアルデヒドジメチルアセタールから選択される少なくとも1種の使用。
  21.  喫食時の濃度が1ppb~22,000ppbとなるように飲食品又は調味料に配合するための組成物を製造するための(B)2-メチル-2-ペンテナール及びジメチルトリスルフィド、(C)2-ペンチルフラン及びジプロピルジスルフィド、並びに(D)3-ペンテン-2-オンからなる群から選択される少なくとも2種の使用。
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