WO2016072239A1 - 気球格納箱、気球運搬装置、及び係留気球を放球する方法 - Google Patents

気球格納箱、気球運搬装置、及び係留気球を放球する方法 Download PDF

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Abstract

 屋外で気球にガスが充填可能であり、且つアンカ等により地面に係留索を直接固定することなく、気球を係留可能な装置を提供する。 本発明に係る気球格納箱203は、気球90を係留する気球係留装置3と、気球係留装置3が配置された底面230と、下辺が底面230の周囲に沿って配置された側面240~244と、側面240~44の下辺と対向する上辺に接するように配置された上面250~254と、側面240~244の少なくとも一部を、対向する側面との間の距離を広げるように移動する側面移動機構260~263と、上面250~254の少なくとも一部を開閉させるように側面240~244に回転させる上面移動機構270~273とを有する。

Description

気球格納箱、気球運搬装置、及び係留気球を放球する方法
 本発明は、気球格納箱、気球運搬装置、及び係留気球を放球する方法に関する。
 災害等で基地局の動作が停止した場合、動作を停止した基地局がカバーしていたエリアでは、携帯電話等の携帯端末の通信ができなくなる通信障害が発生する。通信障害が発生した場合に、動作を停止した基地局を早急に回復して通信障害を解消することが求められる。しかしながら、基地局が倒壊した場合等、基地局の機能を早急に復旧することが困難な場合がある。
 一方、気球と、気球を係留するために気球に接続された係留索とを有す係留気球が知られている。係留気球は、風力発電装置等の大型構造物を建設するときの上空の風速調査、風速及び気温等の鉛直分布の調査、及び災害時の被害状況の確認のための映像撮影等に使用されることが知られている。
 特許文献1には、係留気球が記載されている。特許文献1に記載される係留気球は、気球と、気球に接続された係留索と、係留索を巻き取る気球係留装置(リール)と、リールを大地に固定するために使用される接地索及びアンカを有する。
米国特許第5065163号明細書
 本願発明者は、災害等で動作を停止した基地局を早急に復旧することが困難な場合に、基地局の機能を代替する中継局を気球に搭載して、動作を停止した基地局がカバーしていたエリアの通信障害を早急に回復することを見出した。中継局を搭載した気球を約100[m]の高度まで上昇させて係留することにより、半径3[km]以上のエリアをカバーする中継局を実現することができる。
 中継局を搭載した気球は、通信障害の状況に応じて迅速に移動することを求められる場合があるので、中継局を搭載した気球を牽引車両に搭載して運搬することが考えられる。中継局を搭載した気球を牽引車両に搭載して運搬することにより、通信障害の状況が生じた基地局の近辺に中継局を搭載した気球を迅速に移動させることが可能になる。
 しかしながら、気球の幅が2.5mよりも長い場合、道路を通行することができない場合があるため、気球にヘリウムガスを充填せずに、気球を折りたたむなどして、気球の幅が2.5m以下になるようにして運搬する必要がある。牽引車での気球の運搬後に気球にヘリウムガスを充填する場合には、気球ヘのヘリウムガスの充填作業は屋外で行われるので、ヘリウムガスを充填中の気球が風を受けることにより気球の姿勢が変動し、ヘリウムガスの充填作業に支障をきたすおそれがある。
 さらに、特許文献1に記載されるように、アンカにより、気球に接続された係留索を大地に固定する場合、岩が多い地面、地盤が軟弱な地面及び舗装面等のアンカを容易に打ち込めない場所では、気球を地面に係留するために何らかの対策を講じる必要がある。
 本発明は、これらの課題を解決するものであり、屋外で風の影響を受けないで気球にガスが充填可能であり、且つアンカ等により地面に係留索を直接固定することなく、気球を係留可能な装置を提供することを目的とする。
 上記目的を実現するため、本発明に係る気球格納箱は、気球を係留する係留装置と、係留装置が配置された底面と、下辺が底面の周囲に沿って配置された側面と、側面の下辺と対向する上辺に接するように配置された上面と、側面の少なくとも一部を、対向する側面との間の距離を広げるように移動する側面移動機構と、上面の少なくとも一部を開閉させるように側面に回転させる上面移動機構とを有する。
 また、本発明に係る気球格納箱では、底面は、方形であり、側面移動機構は、底面の第1辺に沿って配置された第1側面と、第1辺に対向する第2辺に沿って配置された第2側面とを移動することが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、側面移動機構は、底面の第1辺の頂点から第2辺の頂点に延伸する第3辺に沿って配置された第3側面を更に移動することが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、気球係留装置は、気球と、気球が接続された係留索と、係留索を巻き出し且つ巻き取る巻取装置と、巻取装置から巻き出された係留索を係止する係止部と、係止部を、第1位置と第1位置よりも高い位置である第2位置との間で移動可能に支持する支持部材と、を有することが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、支持部材は、係止部を支持し且つ長さが伸縮可能な伸縮脚を有し、伸縮脚の長さが第1の長さであるときに、係止部は第1位置に位置し、伸縮脚の長さが第1の長さより長い第2の長さであるときに、係止部は第2位置に位置することが好ましいことが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、支持部材は、係止部を支持し且つ転倒させた転倒位置と起立させた起立位置との間で回転可能に形成された支持架台を有し、支持架台が転倒位置に位置するときに、係止部は第1位置に位置し、支持架台が起立位置に位置するときに、係止部は第2位置に位置することが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、気球係留装置は、支持架台の基部に位置し、転倒位置と起立位置との間で回転させる回転部を更に有することが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、気球係留装置は、支持架台が転倒位置であるときに、支持架台を水平方向に移動しながら起立位置に回転可能な移動機構を更に有することが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、係止部は、係留索が通過する索通過口が形成されることが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、気球係留装置は、気球が係留されているときに、係止部を前記第2位置で固定する固定部材を更に有することが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、気球係留装置は、気球と、気球に接続された係留索と、係留索を巻き出し且つ巻き取る巻取装置と、気球と巻取装置との間で係留索に配置される係合部と、係合部に接続され、係留索を張架する張架部材と、を有することが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、気球が係留されているときの巻取装置と係合部との間の係留索の長さは、巻取装置と係合部との間の距離より長いことが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、張架部材は、一端が係合部に接続され、他端が保持部材に接続された索であることが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、張架部材の他端が接続され且つ気球格納箱に接合されることが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、気球係留装置は、巻取装置を収納する筐体を更に有し、保持部材は、筐体に接合されていることが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、係合部は、係留索を挟持する一対の挟持部材を有し、一対の挟持部材の少なくとも1つが張架部材に接続されることが好ましい。
 また、本発明に係る気球格納箱では、気球係留装置は、気球と、気球に接続された係留索と、係留索を巻き出し且つ巻き取る巻取装置と、気球と巻取装置との間で係留索に配置される係合部と、巻取装置を収納する筐体であって、係合部を支持する支持部を有する筐体と、を有することが好ましい。
 本発明に係る気球運搬装置では、気球を係留する気球係留装置と、気球係留装置が配置された底面と、下辺が底面の周囲に沿って配置された側面と、側面の下辺と対向する上辺に接するように配置された上面と、側面の少なくとも一部を、対向する側面との間の距離を広げるように移動する側面移動機構と上面の一辺を軸として上面を回転する上面回転機構を有する気球格納箱と、気球格納箱を搭載する車両とを有する。
 また、本発明に係る係留気球を放球する方法は、気球を係留する気球係留装置が配置される底面と、下辺が底面の周囲に沿って配置され且つ少なくとも一部を、対向する側面との間の距離を広げるように移動可能な側面と、側面の下辺と対向する上辺に接するように配置され且つ一辺を軸として回転可能な上面と、を有する気球格納箱に格納されている係留気球を放球する方法であって、側面の移動可能な部分を、対向する側面との間の距離を広げるように移動し、気球格納箱の上面に開口部を形成するように、上面を回転して移動させ、係留気球にガスを充填し、ガスが充填された係留気球を上面の開口部から放球し、係留気球を放球した後に、側面の移動可能な部分を底面の周囲に沿う移動前の元の位置に移動させる、ことを含む。
 本発明によれば、屋外で風に影響されることなく気球にガスを充填することができると共に、アンカ等により地面に係留索を直接固定することなく、気球を係留することが可能になった。
第1実施形態に係る気球運搬装置の斜視図である。 (a)は図1のA-A´線に沿う断面図であり、(b)は図1のB-B´線に沿う断面図である。 図2(b)に示す第1側面移動機構の斜視図である。 図2(b)に示す第1上面移動機構の動作を説明する側面図であり、(a)は第1上面移動機構が第1上面を回転する前の状態を示す図であり、(b)は第1上面移動機構が第1上面を回転した後の状態を示す図である。 気球を放球中の気球運搬装置の斜視図である。 気球運搬装置における気球を放球するときの動作を示す右側方向からの概略断面図であり、(a)は第1の動作を示し、(b)は第2の動作を示し、(c)は第3の動作を示し、(d)は第4の動作を示し、(e)は第5の動作を示し、(f)は第6の動作を示し、(g)は第7の動作を示し、(h)は第8の動作を示し、(i)は第9の動作を示す。 気球運搬装置における気球を放球するときの動作を示す後方からの概略断面図であり、(a)は第1の動作を示し、(b)は第2の動作を示し、(c)は第3の動作を示し、(d)は第4の動作を示し、(e)は第5の動作を示し、(f)は第6の動作を示し、(g)は第7の動作を示し、(h)は第8の動作を示し、(i)は第9の動作を示す。 気球運搬装置における気球を放球するときの動作を示す概略平面図であり、(a)は第1の動作を示し、(b)は第2の動作を示し、(c)は第3の動作を示し、(d)は第4の動作を示し、(e)は第5の動作を示し、(f)は第6の動作を示し、(g)は第7の動作を示し、(h)は第8の動作を示し、(i)は第9の動作を示す。 (a)は気球運搬装置に搭載された気球格納箱から気球を放球する状態を示す概略断面図であり、(b)は放球された気球が風を受けた第1の状態を示す概略断面図であり、(c)は放球された気球が風を受けた第2の状態を示す概略断面図であり、(d)は気球格納箱の側面を倒した状態を示す概略断面図であり、(e)は気球格納箱の側面の高さを低くした状態を示す概略断面図である。 第2実施形態に係る気球運搬装置の斜視図である。 (a)は図10のA-A´線に沿う断面図であり、(b)は図10のB-B´線に沿う断面図である。 図10に示す気球係留装置の斜視図であり、(a)気球が放球された直後の気球係留装置の斜視図であり、(b)は気球を係留中の気球係留装置の斜視図である。 図10に示す気球を係留中の気球運搬装置の斜視図である。 図10に示す気球運搬装置における気球を放球するときの動作を示す右側方向からの概略断面図であり、(a)は第1の動作を示し、(b)は第2の動作を示し、(c)は第3の動作を示し、(d)は第4の動作を示し、(e)は第5の動作を示し、(f)は第6の動作を示し、(g)は第7の動作を示し、(h)は第8の動作を示す。 図10に示す気球運搬装置における気球を放球するときの動作を示す後方からの概略断面図であり、(a)は第1の動作を示し、(b)は第2の動作を示し、(c)は第3の動作を示し、(d)は第4の動作を示し、(e)は第5の動作を示し、(f)は第6の動作を示し、(g)は第7の動作を示し、(h)は第8の動作を示す。 図10に示す気球運搬装置における気球を放球するときの動作を示す概略平面図であり、(a)は第1の動作を示し、(b)は第2の動作を示し、(c)は第3の動作を示し、(d)は第4の動作を示し、(e)は第5の動作を示し、(f)は第6の動作を示し、(g)は第7の動作を示し、(h)は第8の動作を示す。 第2実施形態の第1変形例に係る気球係留装置の斜視図であり、(a)気球が放球された直後の気球係留装置の斜視図であり、(b)は気球を係留中の気球係留装置の斜視図である。 第2実施形態の第2変形例に係る気球係留装置の斜視図であり、(a)気球が放球された直後の気球係留装置の斜視図であり、(b)は気球を係留中の気球係留装置の斜視図である。 第3実施形態に係る気球係留装置の斜視図である。 図19に示す係合部を含む部分拡大図であり、(b)は(a)のA-A´線に沿う断面図である。 図19に示す気球係留装置において気球を放球するときの動作を示す図であり、(a)は第1の動作を示し、(b)は第1の動作に続く第2の動作を示し、(c)は第2の動作に続く第3の動作を示す。 第3実施形態の第1変形例に係る気球係留装置の斜視図である。 第3実施形態の第2変形例に係る気球係留装置の斜視図である。 図23に示す係留装置の正面図である。 第3実施形態の第3変形例に係る気球格納箱を搭載した気球運搬装置の斜視図である。 気球を係留中の気球格納箱の斜視図である。 第3実施形態の第4変形例に係る気球係留装置を搭載した気球係留船の斜視図である。 係合部の他の例を示す図であり、(a)は他の係合部の第1の例を示す図であり、(b)は他の係合部の第2の例を示す図である。
 以下の図面を参照して、本発明に係る気球格納箱、気球運搬装置、及び係留気球を放球する方法について説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明との均等物に及ぶ点に留意されたい。
 (第1実施形態に係る気球格納箱について)
 第1実施形態に係る気球格納箱は、底面の周囲に沿って配置され且つ少なくとも一部が外側に向けて移動可能な側面を有する。第1実施形態に係る気球格納箱は、内部に格納された気球にヘリウムガスを充填するときに、側面の移動可能な部分を外側に移動させ、対向する側面との間の距離を広げることにより、ヘリウムガスが充填された気球を格納可能なように、気球格納箱の容積を増大させる。側面に囲まれた気球格納箱の内部で気球を充填させることにより、ヘリウムガスの充填中に風の影響で気球の姿勢が変動することを防止できる。
 以下、図1~8を参照して第1実施形態に係る気球格納箱、及び第1実施形態に係る気球格納箱を運搬する気球運搬装置について説明する。
 図1は、気球格納箱を搭載した気球運搬装置の斜視図である。
 気球運搬装置1は、貨物車両202と、貨物車両202に搭載された気球格納箱203とを有する。貨物車両202は、キャビンとも称される乗員室221と、乗員室221の後方に配置される荷台222とを有する。貨物車両202の幅は、道路を通行することができるように、2.5メートル以下である。
 図2(a)は図1のA-A´線に沿う断面図であり、図2(b)は図1のB-B´線に沿う断面図である。
 気球格納箱203は、長方形の底面230と、下辺が底面230の周囲に沿って配置された側面240と、側面の上辺に接するように配置された上面250とを有する。気球格納箱203は、側面の一部を底面230の周囲から外周に向けて移動する側面移動機構260と、上面250の一辺を軸として上面250を回転する上面移動機構270とを有する。底面230の表面には気球係留装置3が固定される。気球係留装置3は、気球90と、係留装置95と、係留装置95の内部に配置される不図示の巻取装置と係留索を介して接続される気球90とを有する。図2に示す例では、気球90は、係留装置95の上面にヘリウムガスがほとんど充填されていない状態で配置される。
 気球格納箱203の幅は、貨物車両202の幅以下である。すなわち、気球格納箱203の幅は、2.5メートル以下である。気球格納箱203の幅を2.5メートル以下にすることにより、貨物車両202は、気球格納箱203を搭載した状態で、道路を通行することができる。
 側面240は、乗員室221から後方に向かって延伸する底面230の第1辺から上方に延伸する方形の第1側面241と、底面230の第1辺と対向する第2辺から上方に延伸する方形の第2側面242とを有する。側面240は、底面230の第1辺の後方の頂点から第2辺の後方の頂点に延伸する第3辺から上方に延伸する方形の第3側面243と、底面230の第1辺の前方の頂点から第2辺の前方の頂点に延伸する第4辺から上方に延伸する方形の第4側面244とを更に有する。
 上面250は、第1側面241の上辺から第1側面241に垂直の方向に延伸する第1上面251と、第2側面242の上辺から第2側面242に垂直の方向に延伸する第2上面252と、第3側面243の上辺から第3側面243に垂直の方向に延伸する第3上面253とを有する。第1上面251及び第2上面252は、互いの先端部が重なるように配置され、第3上面253は、第1上面251及び第2上面252の下方に位置するよう配置される。
 側面移動機構260は、第1側面241を移動する第1側面移動機構261と、第2側面242を移動する第2側面移動機構262と、第3側面243を移動する第3側面移動機構263とを有する。
 図3は、第1側面移動機構261の斜視図である。図3は第1側面移動機構261の構成の一例を示すものであり、第1側面移動機構261の構成は図3に示す構成に限定されるものではない。第2側面移動機構262及び第3側面移動機構263のそれぞれは、第1側面移動機構261と同様の構成及び機能を有するので、第2側面移動機構262及び第3側面移動機構263の詳細な説明は省略する。
 第1側面移動機構261は、第1腕部2611~第3腕部2613と、ラック2614と、ピニオン2615と、駆動部2616とを有する。第1腕部2611~第3腕部2613及びラック2614のそれぞれは、一端が第1側面241に接合される。ピニオン2615は、ラック2614に嵌合され、駆動部2616の回転に応じて、ピニオン2615に接合された第1側面241を移動する。駆動部2616は、不図示の電源から電源供給されるモータ及び減速機を有し、第1側面241を移動することを示す第1側面移動指示を受けると、回転を開始し、所定の時間が経過した後に回転を停止する。第1側面移動機構261のラック2614、ピニオン2615及び駆動部2616は、リニアヘッドとも称される一体型の直線移動機構としてもよい。
 第1側面移動機構261は、第1側面41を、前方から後方に向かって延伸する底面230の第1辺から外側に向けて移動する。第2側面移動機構262は、第1側面241を底面230の第1辺と対向する第2辺から外側に向けて移動する。第2側面移動機構262は、第1側面241を底面230の第1辺と対向する第2辺から外側に向けて移動する。第3側面移動機構263は、底面230の第1辺の後方の頂点から第2辺の後方の頂点に延伸する第3辺から外側に向けて移動する。
 上面移動機構270は、第1上面251を回転させる第1上面移動機構271と、第2上面252を回転させる第2上面移動機構272と、第3上面253を回転させる第3上面移動機構273とを有する。
 図4は第1上面移動機構271の動作を説明する側面図であり、図4(a)は第1上面移動機構271が第1上面251を回転する前の状態を示す図であり、図4(b)は第1上面移動機構271が第1上面251を回転した後の状態を示す図である。図4は第1上面移動機構271の構成の一例を示すものであり、第1上面移動機構271の構成は図4に示す構成に限定されるものではない。第2上面移動機構272及び第3上面移動機構273のそれぞれは、第1上面移動機構271と同様の構成及び機能を有するので、第2上面移動機構272及び第3上面移動機構273の詳細な説明は省略する。
 第1上面移動機構271は、回転部2711と、駆動部2712とを有する。回転部2711は、第1側面241と、第1上面251とを接続する。駆動部2712は、コボレーンとも称される電導回転機構であり、不図示の電源から電源供給されるモータ及び減速機で形成される。駆動部2712が回転部2711を回転することにより、第1側面241に接続された第1上面251が回転して、水平方向に延伸するように配置されていた第1上面251は、鉛直方向に延伸するように移動する。
 底面230に固定された係留装置95の内部には、一例では電動のウインチの巻取装置が配置され、ヘリウムガスが十分に充填されて上昇可能になった気球90を係留する。係留索の他端に接続される巻取装置から主係留索が巻き出されるとき、ヘリウムガスが充填された気球90は巻取装置からの係留索の巻出量に応じて空中に上昇し、巻取装置によって主係留索が巻き取られるとき、気球90は巻取量に応じて空中から下降する。係留装置95は、気球格納箱203の底面230に固定されているので、アンカ等により地面に係留索を直接固定する必要はない。
 気球90は、合成繊維等の堅固、軽量且つ風を通さない材料で形成される外袋と、ヘリウムガスが充填されるヘリウム収納袋とを有する。気球90は、ヘリウム収納袋及び空気収納袋と外袋との二重構造となっているので、外袋は、ガスバリア性を有する材料で形成される必要はない。尚、気球90は本構成の一例を示すものであり、ヘリウム収納袋だけで構成される気球でも可能であり、その構成に限定されるものではない。
 図5は、気球90を放球中の気球運搬装置1の斜視図である。
 気球90は、第1係留索81~第3係留索83と、第1係留索81~第3係留索83に結節点84を介して接続される主係留索85とに形成される係留索80により、係留装置95の内部に配置される巻取装置によって係留される。気球運搬装置1では、気球90を放球する前に、第1側面移動機構261~第3側面移動機構263のそれぞれが第1側面241~第3側面243のそれぞれを移動する。また、気球90を放球する前に、第1上面移動機構271~第3上面移動機構273のそれぞれが第1上面251~第3上面253のそれぞれを回転して、第1側面241~第3側面243に対向する位置に移動する。第1側面241~第3側面243を底面230の周囲から外側に向けて移動して対向する側面との間の距離を広げることにより、気球格納箱203の容積が大きくなり、ヘリウムガスが充填された気球90を収納することができる容積を気球格納箱203が確保可能になる。気球格納箱203は、第1上面251~第3上面253を第1側面241~第3側面243に対向する位置に回転することにより、気球90を係留する係留装置95が配置される底面230の上方に、気球90が放球可能な開口部を確保することができる。
 図6~8は、気球運搬装置1における気球90を放球するときの動作を示す概略図である。図6は右側方向からの気球運搬装置1の断面図であり、図7は後方からの気球運搬装置1の断面図であり、図7は後方からの気球運搬装置1の平面図である。図6(a)、7(a)及び8(a)は第1の状態を示し、図6(b)、7(b)及び8(b)は第1の状態に続く第2の状態を示す。以下同様に、図6(c)~6(h)、7(c)~7(h)及び8(c)~8(h)のそれぞれは前の状態に続く状態を示し、図6(i)、7(i)及び8(i)は第8の状態に続く第9の状態を示す。
 まず、気球運搬装置1は、所望の係留点に停車される(図6(a)、7(a)及び8(a)を参照)。ここでは、貨物車両202により運搬されるために気球格納箱203の側面240は、底面230の周囲に沿って配置され、上面250は底面230に対向する位置に配置されている。気球格納箱203に格納されている気球90はヘリウムガスが充填されていない。なお、気球90を迅速に放球するために、気球90は、気球格納箱203に格納可能な大きさになる程度にヘリウムガスが充填されていてもよい。
 次いで、側面移動機構260は、側面240を底面230の周囲から外側に向けて移動して、対向する側面との間の距離を広げる(図6(b)、7(b)及び8(b)を参照)。第1側面移動機構261は第1側面241を底面230の端部から外側に移動し、第2側面移動機構262は第2側面242を底面230の端部から外側に移動し、第3側面移動機構263は第3側面243を底面230の端部から外側に移動する。第1側面移動機構261~第3側面移動機構263のそれぞれが第1側面241~第3側面243のそれぞれを底面230の周囲から外側に向けて移動することにより、気球格納箱203の容積は第1側面241~第3側面243が移動する前よりも大きくなる。気球格納箱203の容積が気球の大きさに応じて大きくなることにより、気球90は、気球格納箱203の内部でヘリウムガスを充填することが可能になる。
 次いで、上面移動機構270は、上面250の一辺を軸として上面250を回転して上面250が側面240に対向する位置となるように移動する(図6(c)、7(c)及び8(c)を参照)。第1上面移動機構271は第1側面241と接する第1上面251の辺を軸として第1上面251を回転し、第2上面移動機構272は第2側面242と接する第2上面252の辺を軸として第2上面252を回転する。第3上面移動機構273は、第3側面243と接する第3上面253の辺を軸として第3上面253を回転する。第1上面移動機構271~第3上面移動機構273のそれぞれは、第1上面251~第3上面253のそれぞれを回転して、第1上面251~第3上面253のそれぞれを第1側面241~第3側面243のそれぞれと対向する位置に移動する。第1上面251~第3上面253のそれぞれを回転することにより、気球格納箱203の底面230の上方には開口部が形成される。気球格納箱203の底面230の上方には開口部が形成されることにより、気球格納箱203の内部でヘリウムガスが充填された気球90は、気球格納箱203の外部に移動されることなく、気球格納箱203の内部から放球されることが可能になる。
 次いで、気球90は、不図示のガス貯蔵容器に貯蔵されたヘリウムガスが充填される(図6(d)、7(d)及び8(d)を参照)。ヘリウムガスが充填された気球90は、係留装置95の内部に配置される巻取装置から係留索が巻き出されるまで気球格納箱203の内部で保持される。
 次いで、気球90は、放球され、上昇する(図6(e)、7(e)及び8(e)を参照)。気球係留装置3が係留装置95の内部に配置される巻取装置から主係留索85が巻き出すに従って、気球90は上昇する。気球90の高さが所望の高さになると、係留装置95の内部に配置される巻取装置の巻き出しを終了する。
 次いで、側面移動機構260は、底面230の周囲の外側に配置された側面240を底面230の周囲に向けて移動する(図6(f)、7(f)及び8(f)を参照)。第1側面移動機構261は第1側面241を底面230の端部に移動し、第2側面移動機構262は第2側面242を底面230の端部に移動し、第3側面移動機構263は第3側面243を底面230の端部に移動する。側面240を底面230の周囲に位置させることにより、側面が元の位置に戻り、気球格納箱の内部に側面からの風を受けることがない。また、気球格納箱の内部に側面から人々が侵入することを防止できる。気球90が放球されている間、側面240は、底面230の周囲に沿って配置される(図6(g)、7(g)及び8(g)を参照)。
 次いで、放球されている気球90を収容するために、側面移動機構260は、側面240を底面230の周囲から外側に向けて移動する(図6(h)、7(h)及び8(h)を参照)。第1側面移動機構261は第1側面241を底面230の端部から外側に移動し、第2側面移動機構262は第2側面242を底面230の端部から外側に移動し、第3側面移動機構263は第3側面243を底面230の端部から外側に移動する。
 そして、気球90は、降下して、収容される(図6(i)、7(i)及び8(i)を参照)。係留装置95の内部に配置される巻取装置が主係留索85を巻き取るに従って、気球90は降下する。気球90を格納位置まで降下させると、係留装置95の内部に配置される巻取装置は主係留索85の巻き取りを終了する。
 第1実施形態に係る気球格納箱203は、側面240を底面230の周囲から外側に向けて移動する側面移動機構260を有するので、気球格納箱203の内部で気球90にヘリウムガスを充填することが可能になる。気球格納箱203の内部で気球90にヘリウムガスを充填することができるので、ヘリウムガスを充填中の気球90は風の影響を抑制することができ、気球90の姿勢が変動することによりヘリウムガスの充填作業に支障をきたすおそれは低い。また、気球90は、底面230に固定された係留装置95によって係留されるので、アンカ等により地面に係留索を直接固定する必要はない。
 また、第1実施形態に係る気球格納箱203は、上面250の一辺を軸として上面250を回転して上面250が側面240に対向する位置となるように移動にする上面移動機構270を有するので、気球格納箱203の底面230の上方には開口部が形成される。気球格納箱203の底面230の上方には開口部が形成されることにより、気球格納箱203の内部でヘリウムガスが充填された気球90は、気球格納箱203の外部に移動することなく、気球90を気球格納箱203の内部から放球することが可能になる。
 また、第1実施形態に係る気球格納箱203では、気球90の放球中は、側面240を元の位置に戻すことで、気球格納箱の内部に側面からの風を受けることがない。また、気球格納箱の内部に側面から人々が侵入することを防止できる。
 また、第1実施形態に係る気球運搬装置1は、気球格納箱203と、気球格納箱203を搭載する貨物車両202とを有するので、気球運搬装置1は、気球90を所望の場所に運搬可能であると共に、運搬先で迅速に気球90を放球することができる。
 また、第1実施形態に係る気球運搬装置1では、貨物車両202の幅及び気球格納箱203の幅が2.5メートル以下であるので、貨物車両202は、気球格納箱203を搭載した状態で、道路を通行することができる。
 第1実施形態に係る気球格納箱203は、第1側面241、第2側面242及び第3側面243の3つの側面が移動可能であるが、1つ又は2つの側面が移動可能な構造としてもよく、4つの側面全てを移動可能にしてもよい。例えば、気球格納箱203の長さが、ヘリウムガスが充填された気球90の直径よりも長い場合、第3側面243は移動可能にしなくてもよい。また、また、第1側面241又は第2側面242の何れかが移動可能な構造にしてもよい。気球格納箱203の底面230は方形であるが、円形、三角形等の他の形状としてもよい。また、気球格納箱203は、貨物車両202に搭載されていなくてもよい。
 また、第1実施形態に係る気球格納箱203では、第1上面251、第2上面252及び第3上面253の3つの上面が回転可能であるが、1つ又は2つの側面が回転可能な構造としてもよく、上面250を回転可能な構造にしなくてもよい。
 また、第1実施形態に係る気球格納箱203では、側面240を底面230の周囲から外側に移動したとき、第1側面241と第3側面243との間、第1側面241と第4側面244との間、第2側面242と第3側面243との間、第2側面242と第4側面244との間に空隙が形成される。しかしながら、第1側面241~第4側面244の間に形成される空隙から風が気球格納箱203の内部に侵入することを防止するために、気球格納箱は、第1側面241~第4側面244の間に形成される空隙に配置可能な空隙用側面を更に有してもよい。気球格納箱が第1側面241~第4側面244の間に形成される空隙に配置可能な空隙用側面を有することにより、気球格納箱203の内部に人が侵入することを防止することが可能になる。
 以上、図1~8を参照して第1実施形態に係る気球格納箱、及び第1実施形態に係る気球格納箱を運搬する気球運搬装置について説明した。次いで、図9~18を参照して、第2実施形態に係る気球係留装置及びその変形例、並びに第2実施形態に係る気球係留装置を収納する気球収納箱について説明する。
 図1~8を参照して説明したように、気球係留装置の周囲に気球格納箱203の側面240のような防護壁を設置すると、気球が風を受けて気球係留装置の直上の位置から移動した場合に、主係留索85が防護壁の上面に接触するおそれがある。主係留索85の防護壁への接触が繰り返されると、主係留索85が擦れて徐々に摩耗し、切断するおそれがある。また、気球係留装置の周囲には、防護壁の他にも種々の障害物が配置されていることがあり、これらの障害物と係留索とが接触するおそれもある。
 図9~18を参照して説明される気球係留装置は、この課題を解決するものであり、気球係留装置が係留索を介して気球を係留するときに、気球係留装置の周囲に配置された障害物に係留索が接触するおそれが低い気球係留装置を提供することを目的とする。
 図1~8を参照して説明したように、本願発明者は、気球が収納可能な気球収納箱を搭載した気球運搬装置で気球を通信障害が生じた基地局の近傍まで運搬し、気球収納箱の上面を開放して、上面が開放された気球収納箱から気球を放球することを見出した。気球を気球運搬装置で運搬し、気球運搬装置で運搬された気球収納箱から気球を放球することにより、気球を早急に容易に放球することが可能になる。
 図9(a)は気球運搬装置に搭載された気球格納箱から気球を放球する状態を示す概略断面図であり、図9(b)は放球された気球が風を受けた第1の状態を示す概略断面図であり、図9(c)は放球された気球が風を受けた第2の状態を示す概略断面図である。
 気球運搬装置901は、タイヤ9020及び荷台9021を備える貨物車両902と、貨物車両902に搭載され側面9031を備える気球格納箱903とを有する。気球格納箱903には巻取装置等を含む係留装置910と、係留装置910に係留索980を介して接続された気球990が搭載される。気球運搬装置901で運搬された気球990を係留するとき、上面が開放された気球格納箱903から気球990が放球される。気球990は、強風下では放球できないため、気球990は、略無風のとき又は微風下で放球される。放球された気球990は、放球された直後は、係留装置910の直上に位置している。その後、風速が増加するに従って、気球990は係留装置910の直上の位置から移動し、気球990と係留装置910とを接続する係留索980と鉛直方向との間の係留索傾斜角θiは大きくなる。そして、さらに風速が増加すると、係留索980が側面9031に接触するおそれがある。係留索980が側面9031に接触することを防止するために、係留索980が側面9031に接触することを防止するために、側面を倒すこと、及び側面の高さを低くすることが考えられる。
 図9(d)は気球格納箱の側面を倒した状態を示す概略断面図であり、図9(e)は気球格納箱の側面の高さを低くした状態を示す概略断面図である。
 図9(d)に示す例では、気球運搬装置911に搭載された気球格納箱913は、側面9032を外側に回転させることによって、側面9032を倒している。一方、図9(e)に示す例では、気球運搬装置921に搭載された気球格納箱923は、側面9033を折曲することによって、側面9033の高さを低くしている。気球格納箱913の側面9032を倒す、又は気球格納箱923の側面9033の高さを低くすることにより、気球990が強風を受けて係留索傾斜角θiが最大となった場合でも係留索980が側面9031に接触することを防止することができる。
 しかしながら、側面9032を外側に回転させる場合には、側面9032を倒すための領域を気球運搬装置911の周囲に確保する必要がある。一方、側面9033を折曲して側面9033の高さを低くする場合、側面9033を折曲する機構が必要になるため気球格納箱923の構造が複雑になる。また、側面9032を外側に回転させる場合及び側面9033の高さを低くする場合の何れの場合も、公衆が係留装置910に接近して公衆が係留索に接触する等の不測の事態が生じるおそれがある。さらに、これらの場合では、気球係留装置の巻き取り装置等が視認可能になるため、気球係留装置の美感が低下するという問題がある。
 そこで、第2実施形態に係る気球係留装置は、気球の放球までは、気球係留装置が気球を係留する位置を低くし、気球を係留する間は、気球係留装置が気球を係留する位置を高くする。すなわち、第2実施形態に係る気球係留装置は、巻取装置から巻き出された係留索を係止する係止部と、第1位置と第1位置よりも高い位置である第2位置との間で係止部を移動可能に支持する支持部材とを有する。気球に気体を充填して放球するときは、気球係留装置は、気球の充填作業が容易な第1位置で気球を係留する。気球の係留中、第2実施形態に係る気球係留装置は、係止部を第1位置よりも高い位置である第2位置で気球を係留する。第2実施形態に係る気球係留装置は、気球の係留中に気球をより高い位置で係留するので、気球を係留中に、係留索が側面に接触するおそれが低くなる。
 図10は、気球格納箱を搭載した第2実施形態に係る気球運搬装置の斜視図である。
 気球運搬装置2は、貨物車両202と、貨物車両202に搭載された気球格納箱203とを有する。貨物車両202及び気球格納箱203は、図1及び2等を参照して説明した同一符号を有する貨物車両及び気球格納箱と同一の構成及び機能を有するので、ここでは、詳細な説明を省略する。
 図11(a)は図10のA-A´線に沿う断面図であり、図11(b)は図10のB-B´線に沿う断面図である。
(第1実施形態で説明済なので削除しました。)
 気球格納箱203の内部には、支持架台10と、巻取装置17と、巻取装置17に主係留索85を含む係留索80を介して接続される気球90を有する気球係留装置4が配置される。支持架台10及び巻取装置17は、気球格納箱203の底面230に固定され、気球90は、ヘリウムガスがほとんど充填されていない状態で支持架台10の上面に搭載される。
 図12(a)は気球90が放球された直後の気球係留装置4の斜視図であり、図12(b)は気球90を係留中の気球係留装置4の斜視図である。
 支持架台10は、底枠部11と、上枠部12と、第1伸縮脚131~第4伸縮脚134と、第1固定部材141~第4固定部材144と、索案内装置15と、ローラ16とを有する。
 底枠部11及び上枠部12のそれぞれは、鋼材で形成された枠状部材であり、底枠部11は不図示の締結部材により気球格納箱203の底面230に締結され、上枠部12は対向する辺から延伸する索案内装置支持部121及び122によって索案内装置15を支持する。
 第1伸縮脚131~第4伸縮脚134のそれぞれは、第1の長さL1と第1の長さL1よりも長い第2の長さL2との間で伸縮可能な鋼材で形成された部材で、一端が底枠部11の角に接合され、他端が上枠部12の角に接合される。第1伸縮脚131~第4伸縮脚134の長さは、気球運搬装置2により移動して気球90にヘリウムが充填されて気球90が放球されるまでの間、第1の長さL1とする。また、第1伸縮脚131~第4伸縮脚134の長さは、気球90を係留している間、第2の長さL2とする。第1固定部材141~第4固定部材144のそれぞれは、気球90を係留している間、第1伸縮脚131~第4伸縮脚134を第2の長さL2に固定する。第2の長さL2は、気球格納箱203の側面240の高さと、索案内装置15と側面240との間の距離によって規定される。例えば、係留中の気球90の最大傾斜角が45度である場合、第2の長さL2は、索案内装置15の高さに相当する第2の長さL2と側面240の高さとの差が索案内装置15と側面240との間の距離以上の長さになるように規定される。
 索案内装置15は、方形に配置された2対のローラを有する四面ローラであり、四面ローラの内側に索通過口150が形成される。索案内装置15は、気球90の上昇及び下降に伴って主係留索85が巻取装置17から巻き出されるとき及び主係留索85が巻取装置17に巻き取られるときに、索通過口150を通る主係留索85を摺動自在に案内する。索案内装置15は、索通過口150で規定される移動範囲内で移動する主係留索85を介して気球90を索通過口150で係止する係止部として機能する。
 ローラ16は、底枠部11に固定された回転可能な筒状部材であり、巻取装置17から水平方向に延伸してきた主係留索85を索通過口150が位置する鉛直方向に屈折させる。巻取装置17は、主係留索85を巻き取る巻取ドラム(図示せず)と、巻取ドラムを所定の速度で回転させる巻取モータ(図示せず)とを有する。巻取モータは、主係留索85を巻き出すときに巻取ドラムを巻き出し方向に回転させ、主係留索85を巻き取るときに巻取ドラムを巻き出し方向と反対方向の巻き取り方向に巻取ドラムを回転させる。巻取装置17は、気球90が係留されている間は、気球90の位置を一定にするために、主係留索85の長さを一定の長さに固定する。
 気球係留装置4は、気球90を係留中に、第1伸縮脚131~第4伸縮脚134の長さを気球90の放球前よりも長くすることにより、気球90を係止する係止部である索案内装置15の高さが高くなるので、係留索が側面240に接触するおそれが低くなる。
(第1実施形態で説明済なので削除しました。)
 図13は、気球90を係留中の気球運搬装置2の斜視図である。図13では、説明を容易にするために、第1側面241~第3側面243は底面230の周囲から外側に向けて移動されているが、気球90を係留しているとき、第1側面241~第3側面243は底面230の周囲に位置していることが好ましい。
(第1実施形態で説明済なので削除しました。)
 気球運搬装置2では、気球90が放球された後、支持架台10の第1伸縮脚131~第4伸縮脚134のそれぞれを第1の長さL1から第1の長さL1よりも長い第2の長さL2に伸ばした状態で、第1固定部材141~第4固定部材144で固定する。気球90を係留する間、支持架台10の第1伸縮脚131~第4伸縮脚134のそれぞれの長さは第2の長さL2で固定されているので、気球90が風により移動して係留索傾斜角が大きくなっても主係留索85が側面240に接触するおそれは低い。
 図14~16は、気球運搬装置2における気球90を放球するときの動作を示す概略図である。図14は右側方向からの気球運搬装置2の断面図であり、図15は後方からの気球運搬装置2の断面図であり、図16は後方からの気球運搬装置2の平面図である。図14(a)、15(a)及び16(a)は第1の状態を示し、図14(b)、15(b)及び16(b)は第1の状態に続く第2の状態を示す。以下同様に、図14(c)~14(g)、15(c)~15(g)及び16(c)~16(g)のそれぞれは前の状態に続く状態を示し、図14(h)、15(h)及び16(h)は第7の状態に続く第8の状態を示す。
 図14(a)、15(a)及び16(a)を参照して説明される第1の状態から図14(d)、15(d)及び16(d)を参照して説明される第4の状態までは、第1実施形態に係る気球運搬装置1の状態と同一なのでここでは詳細な説明は省略する。
(第1実施形態で説明済なので削除しました。)
 第5の状態において、気球90は、放球され、上昇する(図14(e)、15(e)及び16(e)を参照)。気球係留装置4が巻取装置17から主係留索85が巻き出すに従って、気球90は上昇する。気球90の高さが所望の高さになると、気球係留装置4は主係留索85の巻き出しを終了する。
 次いで、側面移動機構260は、底面230の周囲の外側に配置された側面240を底面230の周囲に向けて移動する(図14(f)、15(f)及び16(f)を参照)。第1側面移動機構261は第1側面241を底面230の端部に移動し、第2側面移動機構262は第2側面242を底面230の端部に移動し、第3側面移動機構263は第3側面243を底面230の端部に移動する。側面240を底面230の周囲に位置させることにより、側面が元の位置に戻り、気球格納箱の内部に側面から人々が侵入することを防止できる。気球90が放球されている間、側面240は、底面230の周囲に沿って配置される(図14(g)、15(g)及び16(g)を参照)。このときの支持架台10の第1伸縮脚131~第4伸縮脚134の長さは、第1の長さL1である。
 そして、支持架台10の第1伸縮脚131~第4伸縮脚134のそれぞれを第1の長さL1から第1の長さL1よりも長い第2の長さL2に伸ばして、第1固定部材141~第4固定部材144で固定する(図14(h)、15(h)及び16(h)を参照)。
 図17は第1変形例に係る気球係留装置を示す図であり、図17(a)は気球90が放球された直後の第1変形例に係る気球係留装置の斜視図であり、図17(b)は気球90を係留中の第1変形例に係る気球係留装置の斜視図である。
 第1変形例に係る気球係留装置5は、固定部材24が配置されることが気球係留装置4と相違する。また、気球係留装置5は、支持架台10の代わりに、回転部21を有し且つ第1伸縮脚131~第4伸縮脚134の代わりに第1脚231~第4脚234が配置された支持架台20を有することが気球係留装置4と相違する。そこで、以下では気球係留装置4と相違する回転部21、第1脚231~第4脚234及び固定部材24について説明する。なお、気球係留装置5の回転部21、第1脚231~第4脚234及び固定部材24以外の構成素子は、気球係留装置4と同様な構成及び機能を有するので、ここでは詳細な説明は省略する。
 回転部21は、支持架台20の基部に位置し、底枠部11の一辺に接合された軸210と、軸210の両端に配置され軸を回転可能に気球格納箱203の底面230に固定する軸受部211とを有し、支持架台20を気球格納箱203の底面230に回転可能に支持する。第1脚231~第4脚234のそれぞれは、鋼材で形成された棒状部材であり、一端が底枠部11に接続され、他端が上枠部12に接続される。固定部材24は、一端が気球格納箱203の底面230に回転可能に固定され、他端が気球格納箱203の底面230に不図示の締結部材で締結可能な円弧状の部材である。
 支持架台20は、図17(a)に示すように第1脚231及び第2脚232が気球格納箱203の底面230に接する転倒位置と、図17(b)に示すよう底枠部11が気球格納箱203の底面230に接する起立位置との間で回転可能である。支持架台20が図17(b)に示す起立位置のとき、固定部材24は、底枠部11の軸210が接合された辺に対向する辺を気球格納箱203の底面230に固定する。固定部材24が底枠部11の一辺を固定することにより、支持架台20が起立位置では、支持架台20は回転部21によって回転されることはない。
 支持架台20は、気球運搬装置2により移動して気球90にヘリウムが充填されて気球90が放球されるまでの間、転倒位置にされる。また、支持架台20は、気球90を係留している間、起立位置にされる。支持架台20が転倒位置のとき、気球格納箱203の底面230から主係留索85が通過する索通過口150の上部までの高さは第1の長さL1になる。また、支持架台20が起立位置のとき、気球格納箱203の底面230から索案内装置15の上面までの高さは第1の長さL1よりも長い第2の長さL2になる。
 図18は第2変形例に係る気球係留装置を示す図であり、図18(a)は気球90が放球された直後の第1変形例に係る気球係留装置の斜視図であり、図18(b)は気球90を係留中の第2変形例に係る気球係留装置の斜視図である。
 第2変形例に係る気球係留装置6は、回転部を有さず且つ固定部材24の代わりに及び固定部材324を有することが第1変形例に係る気球係留装置5と相違する。また、支持架台20の代わりに、第1レール321、第2レール322及び第1車輪36~第4車輪39を有する支持架台30を有することが気球係留装置5と相違する。そこで、以下では気球係留装置5と相違する固定部材324、第1レール321、第2レール322及び第1車輪36~第4車輪39について説明する。なお、気球係留装置6の固定部材324、第1レール321、第2レール322及び第1車輪36~第4車輪39以外の構成素子は、気球係留装置5と同様な構成及び機能を有するので、ここでは詳細な説明は省略する。
 第1レール321及び第2レール322は凹形状の断面を有し、第1脚231と第2脚232との間の長さと略同一の長さ離隔して平行に配置される。第1車輪36~第4車輪39のそれぞれは、第1レール321及び第2レール322の凹部に配置可能な一対の車輪と、支持架台30に接合され、一対の車輪を回転可能に支持する軸とを有する。第1車輪36及び第2車輪37は、支持架台30が図18(a)に示す転倒位置のとき、第1レール321及び第2レール322の凹部に配置される。また、第3車輪38及び第4車輪39は、支持架台30が図18(b)に示す起立位置のとき、第1レール321及び第2レール322の凹部に配置される。固定部材24は、両端が気球格納箱203の底面230に不図示の締結部材で締結可能な円弧状の部材である。固定部材24は、支持架台30が起立位置のときに、底枠部11の一辺を気球格納箱203の底面230に固定する。第1レール321、第2レール322及び第1車輪36~第4車輪39は、底枠部11、上板部及び第1脚231~第4脚234とは、支持架台30が転倒位置であるときに、支持架台30を水平方向に移動しながら起立位置に回転可能な移動機構を形成する。
 支持架台30は、不図示の作業者が第1車輪36~第4車輪39を第1レール321及び第2レール322上で滑走させると共に、上枠部12を上方に移動させることにより図18(a)に示す転倒位置から図18(b)に示す起立位置に回転可能である。具体的には、作業者は、気球90を放球した後、支持架台30を図18(a)において矢印Aで示される方向に滑走させると共に、上枠部12を上方に持ち上げる。上枠部12が上方に持ち上げられることにより、第1車輪36及び第2車輪38が順に第1レール321及び第2レール322から離れ、次いで第3車輪38及び第4車輪39が順に第1レール321及び第2レール322上に配置される。これにより、支持架台30は、転倒位置から起立位置に回転される。そして、作業者は、起立位置である支持架台30を固定部材324によって所定の位置で気球格納箱6の底面230に固定し、気球90を係留している間、支持架台30を起立位置にする。支持架台30が転倒位置のとき、気球格納箱6の底面230から主係留索85が通過する索通過口150の上部までの高さは第1の長さL1になる。また、支持架台30が起立位置のとき、気球格納箱6の底面230から索案内装置15の上面までの高さは第1の長さL1よりも長い第2の長さL2になる。
 第2実施形態に係る気球係留装置は、係留索を係止する係止部として機能する索案内装置と、第1位置と第1位置よりも高い位置である第2位置との間で索案内装置を移動可能に支持する支持部材を有する。具体的には、気球係留装置4は、気球を係留中に、伸縮可能な第1伸縮脚131~第4伸縮脚134の長さを第1の長さL1より長い第2の長さL2で固定することにより索案内装置15の底面230からの高さを第2の高さに固定する気球係留装置5は、気球を放球するまでは支持架台20を転倒位置とし、気球を係留中に、索案内装置15の高さが転倒位置のときよりも高い起立位置で支持架台20を固定する。気球係留装置6は、気球を放球するまでは支持架台30を転倒位置とし、気球を放球した後に、支持架台30を滑走させ且つ索案内装置15を上方に移動させることによりの高さが転倒位置のときよりも高い起立位置で支持架台30を固定する。このように、第2実施形態に係る気球係留装置では、係留索を係止する係止部として機能する索案内装置の気球を係留中の位置が放球前の位置よりも高くなるので、係留索が側面に接触するおそれが低くなる。さらに第2変形例に係る気球係留装置6では、支持架台30を滑走させて支持架台30を起立位置にするので、第1変形例に係る気球係留装置4よりも気球係留装置が占める領域を小さくできると共に、より小さな力で支持架台を起立させることができる。
(第1実施形態で説明済なので削除しました。)
 第2実施形態に係る気球係留装置は、第1位置と第1位置よりも高い位置である第2位置との間で索案内装置を移動可能に支持する他の構造としてもよい。例えば、索案内装置を支持する支持部材は、それぞれが中央で回転可能に接続された2つの板状部材からなる複数の伸縮部材の端部を互いに接続した蛇腹状の伸縮脚を有してもよい。
 また、第2実施形態に係る気球係留装置では、係留索が通過する索通過口150が形成された索案内装置15が、気球90を係止する係止部として機能する。しかしながら、係止部は、主係留索85を支持架台10の上枠部12に固定する等、気球90に接続された主係留索85の係留端を一定の範囲に係止可能な他の形態としてもよい。
 また、第2実施形態に係る気球係留装置は、気球格納箱の内部に配置して使用されるが、防護壁等の高さが高い障害物が周囲に配置される環境で使用されてもよい。また、気球格納箱203は、貨物車両に搭載されて移動可能であるが、第2実施形態に係る気球格納箱は、所定の場所に固定されて使用されてもよい。
(第1実施形態で説明済なので削除しました。)
 以上、図9~18を参照して第2実施形態に係る気球係留装置及びその変形例、並びに第2実施形態に係る気球係留装置を収納する気球収納箱について説明した。次いで、図19~28を参照して、第3実施形態に係る気球係留装置及びその変形例、並びに第3実施形態に係る気球係留装置を搭載する気球運搬装置及び気球係留船について説明する。
 気球を係留する気球係留装置の巻取装置のモータは、係留されている気球を一定の位置に維持するために、気球が風を受けたときに係留索に生じる張力に対応するトルクが加わった場合でもすべりが生じないように十分に大きなトルクを有する必要がある。気球が風を受けたときに巻取装置のモータに加わるトルクは、気球が風を受ける面の面積及び風速の二乗に比例して大きくなるため、気球が大型化するほど、また風速が大きくなるほど大きくなる。このため、気球が大型化するに従って、巻取装置のモータのトルクを大きくために大型化する必要がある。巻取装置のモータを大型化すると、気球係留装置の製造コストが上昇すると共に、気球係留装置の重量が増加し気球係留装置の運搬コストが上昇するおそれがある。
 また、気球を一定の位置に保持するために、係留索に生じる張力に対応するトルクにより巻取装置のドラムが回転することを防止する回転防止用ロックを巻取装置に配置することがある。回転防止用ロックを巻取装置に配置する場合、係留索に生じる張力がドラムに加わるため、巻取装置のモータを大きくする代わりに、巻取装置のドラムの強度を向上させるために巻取装置のドラムを形成する鋼材の強度を向上されると共に大型化する必要がある。回転防止用ロックを使用する場合にも、ドラムの強度を向上させるために気球係留装置の製造コストが上昇すると共に、気球係留装置の重量が増加し気球係留装置の運搬コストが上昇するおそれがある。
 図19~28を参照して説明される気球係留装置は、これらの課題を解決するものであり、巻取装置のモータ及びドラムを大型化することなく、大きな気球を係留可能な気球係留装置を提供することを目的とする。
 第3実施形態に係る気球係留装置は、気球と巻取装置との間で係留索に配置される係合部と、係合部に接続され、係留索を張架する張架部材とを有する。張架部材が係合部を介して係留索を張架することにより、係留された気球が風を受けたときに生ずる張力は、巻取装置に加わらず張架部材に加わることになる。第3実施形態に係る気球係留装置では、巻取装置に張力が加わらないので、巻取装置のモータ及びドラムを大型化することなく、大きな気球を係留可能になる。
 図19は、第3実施形態に係る気球係留装置の斜視図である。
 第3実施形態に係る気球係留装置31は、気球90と、係留索80と、係留装置330と、係合部340と、第1張架部材350と、第2張架部材351と、第1保持部材360と、第2保持部材361とを有する。
 気球90及び係留索80のそれぞれは、先に説明した第1実施形態の気球90及び係留索80と同一の構成及び機能を有するので、ここでは詳しい説明は省略する。
(第1及び第2実施形態で説明済なので削除しました。)
 係留装置330は、筐体331と、索案内装置332と、巻取案内装置333と、巻取装置334とを有する。筐体331は、鋼材で形成された直方体形状の枠状部材であり、索案内装置332、巻取案内装置333及び巻取装置334のそれぞれを所定の位置に固定する。索案内装置332は、方形に配置された2対のローラを有する四面ローラであり、気球90の上昇及び下降に伴って主係留索85が巻取装置334から巻き出されるとき及び主係留索85が巻取装置334に巻き取られるときに、主係留索85を摺動自在に案内する。
 巻取案内装置333は、案内ローラ3330と、ガイド軸3331と、案内モータ3332とを有する。巻取装置334は、ガイド軸3331に平行に延伸するように配置された巻取ドラム3340と、巻取ドラム3340を所定の速度で回転させる巻取モータ3341とを有する。案内ローラ3330は、主係留索85を挟むように配置され主係留索85を案内する一対のローラを有する。ガイド軸3331は、円柱形状の軸材であり、案内ローラ3330を移動可能に支持する。案内モータ3332は、巻取装置334が主係留索85を巻き取るとき及び主係留索85を巻き出すときに、巻取装置334の巻取ドラム3340の回転に同期して案内ローラ3330がガイド軸3331に沿って移動するように案内ローラ3330を駆動する。一例では、案内ローラ3330は、巻取ドラム3340が1回転する間に主係留索85の口径に相当する距離だけガイド軸3331に沿って移動するように駆動されることにより、巻取装置334が主係留索85を巻き取るときに整然と巻き取ることが可能になる。
 図20(a)は係合部340を含む部分拡大図であり、図20(b)は図20(a)のA-A´線に沿う断面図である。
 係合部340は、平板状の一対の金属板である第1挟持部材341及び第2挟持部材342と、締結部材343と、第1掛止部材344及び第2掛止部材345とを有し、主係留索85と第1張架部材350及び第2張架部材351とを係合する。第1挟持部材341及び第2挟持部材342は、対向する面の間に主係留索85を挟持する。締結部材343のそれぞれは、ボルトであり、第1掛止部材344及び第2掛止部材345を螺合することにより、主係留索85が第1挟持部材341及び第2挟持部材342の間に挟持される。第1掛止部材344は、第1挟持部材341に螺合された環状のフックであり、第1張架部材350の一端に形成された環状部を掛止する。第2掛止部材345は、第2挟持部材342に螺合された環状のフックであり、第2張架部材351の一端に形成された環状部を掛止する。
 係合部340は、係合部340と巻取装置334との間の主係留索85の長さが、係合部340と巻取装置334との間の距離よりも長くなる位置に配置される。すなわち、図19において矢印Aで示すように、係合部340と巻取装置334との間の主係留索85に張力が加わらなくするために弛ませる位置に、係合部340は配置される。
 第1張架部材350及び第2張架部材351は、係留索80と同一の素材で形成された索である。第1張架部材350の一端は第1掛止部材344で掛止されることにより係合部340に接続され、第1張架部材350の他端は第1保持部材360に接続される。また、第2張架部材351の一端は第2掛止部材345で掛止されることにより係合部340に接続され、第2張架部材351の他端は第2保持部材361に接続される。
 第1保持部材360及び第2保持部材361は、地面に打設された杭であり、第1保持部材360は第1張架部材350に接続され、第2保持部材361は第2張架部材351に接続される。第1保持部材360及び第2保持部材361は、係合部340、第1張架部材350及び第2張架部材351を介して主係留索85を保持する。
 図21は気球係留装置1において気球90を放球するときの動作を示す図であり、図21(a)は第1の動作を示し、図21(b)は第1の動作に続く第2の動作を示し、図21(c)は第2の動作に続く第3の動作を示す。
 まず、図21(a)に示すように、係留装置330の上面に配置された気球90は、不図示のガスボンベからヘリウムガスが充填されることにより、放球可能な状態になる。このとき、巻取装置334は、主係留索85を巻き取っており、気球90は上昇せずに、係留装置330の上面に位置し続ける。
 次いで、図21(b)に示すように、巻取装置334が主係留索85を巻き出すことにより、気球90は放球される。一般に、強風が吹いているときには、気球90の姿勢が不安定になるため、気球90は放球されることはなく、気球90は、比較的風が弱いときに放球される。放球された気球90が所望の高さに配置されるように、巻取装置334は、主係留索85を巻き出す。
 そして、図21(c)に示すように、巻取装置334と係合部340との間の主係留索85の長さが巻取装置334と係合部340との間の距離Lよりも長くなるように、係合部340が気球90と巻取装置334との間で主係留索85に配置される。より詳細には、まず、第1張架部材350の一端を第1掛止部材344を介して第1挟持部材341に接続すると共に、第1張架部材350の他端を第1保持部材360に接続する。同様に、第2張架部材351の一端を第2掛止部材345を介して第2挟持部材342に接続すると共に、第2張架部材351の他端を第2保持部材361に接続する。次いで、第1保持部材360及び第2保持部材361のそれぞれを所定の点に地面に打設する。次いで、第1張架部材350及び第2張架部材351の双方を弛まないように張って第1挟持部材341及び第2挟持部材342で主係留索85を挟持する。次いで、主係留索85を挟持した状態で、第1挟持部材341及び第2挟持部材342を締結部材343で螺合する。そして、巻取装置334を動作させて主係留索85を所望の長さ巻き出すことにより、係合部340と巻取装置334との間の主係留索85を弛ませる。
 気球係留装置31では、巻取装置334と係合部340との間の主係留索85の長さが巻取装置334と係合部340との間の距離よりも長くなる位置に係合部340を配置して主係留索85を第1挟持部材341及び第2挟持部材342を張架している。これにより、気球90が風を受けることにより生じた張力は、主係留索85を張架する第1張架部材340及び第2張架部材341に加わり、巻取装置334に加わることはない。気球係留装置31では、気球90が風を受けることにより生じた張力が巻取装置334に加わることはないので、巻取装置334の巻取ドラム3340及び巻取モータ3341を大型化する必要はない。
 図22は、第3実施形態の第1変形例に係る気球係留装置の斜視図である。
 第3実施形態の第1変形例に係る気球係留装置32は、第1保持部材360及び第2保持部材361の代わりに第1保持部材362及び第2保持部材363が配置されることが、気球係留装置31と相違する。そこで、以下では気球係留装置31と相違する第1保持部材362及び第2保持部材363について説明する。なお、気球係留装置32の第1保持部材362及び第2保持部材363以外の構成素子は、気球係留装置31と同様な構成及び機能を有するので、ここでは詳細な説明は省略する。
 第1保持部材362は筐体331の上面を形成する第1辺3311に接合され、第2保持部材363は第1辺3311に対向し且つ筐体331の上面を形成する第2辺3312に接合される。第1保持部材362及び第2保持部材363が筐体331に接合されているので、第1保持部材362及び第2保持部材363を介して筐体331に接続された第1張架部材350及び第2張架部材351に係合部340を接続することにより、主係留索85と第1張架部材350及び第2張架部材351とが係合される。したがって、気球係留装置32では、第1保持部材及び第2保持部材を地面に打設する必要がない。
 第3実施形態の第1変形例に係る気球係留装置32は、気球90を放球するときに、第1保持部材及び第2保持部材を地面に打設する必要がないことが気球係留装置31における放球動作と相違する。気球係留装置32では、第1保持部材及び第2保持部材を地面に打設する必要がないため、第1変形例に係る気球係留装置32では、砂地等の杭の打設が容易でない場所においても、気球90を迅速且つ容易に放球することができる。
 図23は第3実施形態の第2変形例に係る気球係留装置の斜視図であり、図24は図23に示す係留装置の正面図である。
 第3実施形態の第2変形例に係る気球係留装置33は、気球90と、係留索80と、係留装置335と、係合部340とを有する。気球90、係留索80及び係合部340は、図19を参照して説明した気球係留装置31の同一の符号が付された構成要素と同様な構成及び機能を有するので、ここでは詳細な説明は省略する。
 係留装置335は、係合部340を支持する支持腕部336を有することが、図19を参照して説明した係留装置330と相違する。支持腕部336は、一端が筐体331を形成する鋼材に接続され、他端が係合部340の第1挟持部材341に接合されることにより、係合部340を筐体331に固定するように支持する。支持腕部336は、気球係留装置31及び32の第1張架部材350及び第2張架部材351と同様に、気球90が風を受けることにより生じる張力が係る主係留索85を張架する機能を有する。
 第3実施形態の第2変形例に係る気球係留装置33において気球90を放球するとき、巻取装置334が主係留索85を巻き出すことにより気球90を放球した後に、主係留索85を挟持するように第1挟持部材341及び第2挟持部材342を締結部材343で螺合する。これにより、強風により生じた張力は、主係留索85を張架する係合部340を支持する支持腕部336を介して筐体331に加わることになり、係合部340の下方に位置する巻取装置334に加わることはない。
 気球係留装置33では、係合部340は支持腕部336を介して筐体331に接合されており、係合部340の重量に起因して気球90の揚力が低減されるおそれはない。また、気球係留装置33では、主係留索85を挟持するように第1挟持部材341及び第2挟持部材342を螺合することによって巻取装置334に張力が加わることを防止できるので、気球係留装置31及び32よりも気球90を迅速且つ容易に放球することができる。
 図25は第3実施形態の第3変形例に係る気球格納箱を搭載した気球運搬装置の斜視図であり、図26は気球90を係留中の気球格納箱の斜視図である。
 気球運搬装置370は、貨物車両371と、貨物車両371に搭載された気球格納箱372とを有する。貨物車両371は、キャビンとも称される乗員室3711と、乗員室3711の後方に配置される荷台3712とを有する。気球格納箱372は、荷台3712に搭載され、底面3720と、第1側面3721と、第1側面3721に対向する第2側面3722と、第1側面3721及び第2側面3722に直角に延伸する第3側面3723と、第3側面3723に対向する第4側面3724とを有する。気球格納箱372の内部には、気球係留装置34が格納される。
 第3実施形態の第3変形例に係る気球係留装置34は、第1保持部材360及び第2保持部材361の代わりに第1保持部材364及び第2保持部材365が配置されることが、気球係留装置31と相違する。そこで、以下では気球係留装置31と相違する第1保持部材364及び第2保持部材365について説明する。なお、気球係留装置34の第1保持部材364及び第2保持部材365以外の構成素子は、気球係留装置31と同様な構成及び機能を有するので、ここでは詳細な説明は省略する。
 第1保持部材364及び第2保持部材365は気球格納箱372の底面に接合される。第3実施形態の第3変形例に係る気球係留装置34において気球90を放球する動作は、主係留索85を第1張架部材350及び第2張架部材351で張架するときに、第1保持部材及び第2保持部材を地面に打設する必要がないことが気球係留装置31における放球動作と相違する。気球係留装置34では、第1保持部材及び第2保持部材を地面に打設する必要がないため、気球係留装置34では、砂地等の杭の打設が容易でない場所においても、気球90を迅速且つ容易に放球することができる。また、気球運搬装置370では、気球運搬装置370に搭載された気球格納箱372から気球90を放球できるので、気球90の運搬及び放球が容易である。
 図27は、第3実施形態の第4変形例に係る気球係留装置を搭載した気球係留船の斜視図である。
 気球係留船380は、船381と、気球係留装置35とを有する。船381は、船体3810と、船体3810の上面前方に形成された甲板3811と、船体3810の上面中央に形成された操舵室3812とを有し、不図示の機関及び推進装置により駆動される自走船である。気球係留装置35は、船381の甲板3811に搭載される。
 第3実施形態の第4変形例に係る気球係留装置35は、気球90と、係留索80と、係留装置330と、係合部346と、張架部材352と、保持部材366とを有する。気球90、係留索80及び係留装置330は、図19を参照して説明した気球係留装置31の同一の符号が付された構成要素と同様な構成及び機能を有するので、ここでは詳細な説明は省略する。
 係合部346は、第1張架部材350及び第2張架部材351の2つの張架部材が接続されずに、単一の張架部材である張架部材352が接続されることが係合部340と相違する。一例では、係合部346は、第2挟持部材342に第2掛止部材345が螺合されておらず、張架部材352の一端は、第1挟持部材341に螺合された第1掛止部材344に掛止されて係合部346に接続される。
 張架部材352は、一端が係合部346に接続され、他端が保持部材366に接続される。保持部材366は、張架部材352の一端に接続され、気球90が風を受けたときに生ずる張力によって容易に移動しない重量を有する部材であり、水中に配置される。保持部材366は、一例では水底に配置された錨である。
 保持部材366は、気球90が風を受けたときに生ずる張力の影響を船381に与えないように、船381から離れて水中に配置される。例えば、主係留索85と張架部材352とを係合する係合部材を船の甲板3811に配置した場合、又は筐体331に接続した場合、気球90が風を受けることにより生ずる張力に応じて船381が揺れて船381の安定性が低下するおそれがある。気球係留船380では、保持部材366が船381から離れて水中に配置されるため、気球90が風を受けたときに生ずる張力の影響を船381に与えるおそれが低い。
 気球係留船380では、保持部材366を船381から離れて水中に配置することにより、気球90が風を受けたときに生ずる張力の影響を船381に与える可能性を低くすることができる。また、気球係留船380は、保持部材366として船381の錨を使用することができるので、低コストで安定的に気球90を係留可能な気球係留船を提供することができる。
 気球係留装置31、32、34及び35では、係合部は一対の金属板である挟持部材を締結部材で螺合することによって係留索に配置されているが、主係留索と張架部材と係合可能な他の構造としてもよい。
 図28は係合部の他の例を示す図であり、図28(a)は他の係合部の第1の例を示す図であり、図28(b)は他の係合部の第2の例を示す図である。
 図28(a)に示す係合部347は、主係留索85の一部を旋回させて形成された円弧部3470と、主係留索85が交差する部分を押止する押止部材3471とを有する。図28(b)に示す係合部348は、主係留索85と同一の素材で形成された係合索3480をスプライスにより主係留索85に編み込むことにより形成される。係合部347及び348は、主係留索と同一の素材により形成されるため、巻取装置334が係留索を巻き取るときに係合部347及び348は主係留索85と共に巻き取ることができる。また、係合部347及び348は、主係留索85に複数形成されてもよく、複数の係合部347及び348を主係留索85に形成することにより、気球90の高さに応じた係合部を用意することができる。
 また、気球係留装置31、32及び34では、2本の張架部材によって係留索を張架しているが、単一の張架部材又は3本以上の張架部材によって係留索を張架してもよい。また、気球係留装置33及び35では、単一の張架部材によって係留索を張架しているが、2本以上の張架部材によって係留索を張架してもよい。また、気球係留装置31、32、34及び35では、係合部は、係合部と巻取装置との間の主係留索の長さが、係合部と巻取装置334との間の距離よりも長くなる位置に位置している。しかしながら、係合部と巻取装置との間の主係留索の長さが、係合部と巻取装置334との間の距離と等しくなるように係合部を配置してもよい。この場合には、張架部材に張力の一部が加わることにより、巻取装置に加わる張力を減少させることができる。
 また、気球係留装置31~35では、巻取装置は筐体に配置されるが、巻取装置は、筐体に配置されていなくてもよい。また、気球係留装置31~35では、巻取装置は、索案内装置及び巻取案内装置を介して係留索を巻き取り及び巻き出しするように配置されるが、巻取装置は、索案内装置及び巻取案内装置を介さずに係留索を巻き取り及び巻き出してもよい。
 なお、実施形態に係る気球係留装置、気球格納箱、気球運搬装置、気球係留船及び係留気球を放球する方法は、以下の態様を有する。
 (1-1)気球を係留する気球係留装置と、
 気球係留装置が配置された底面と、
 下辺が底面の周囲に沿って配置された側面と、
 側面の下辺と対向する上辺に接するように配置された上面と、
 側面の少なくとも一部を、対向する側面との間の距離を広げるように移動する側面移動機構と、
上面の少なくとも一部を開閉させるように側面に回転させる上面移動機構と、
 を有することを特徴とする気球格納箱。
 (1-2)底面は、方形であり、
 側面移動機構は、底面の第1辺に沿って配置された第1側面と、第1辺に対向する第2辺に沿って配置された第2側面とを移動する、(1-1)に記載の気球格納箱。
 (1-3)側面移動機構は、第1辺の頂点から第2辺の頂点に延伸する第3辺に沿って配置された第3側面を更に移動する、(1-2)に記載の気球格納箱。
 (1-4)気球を係留する気球係留装置と、
 気球係留装置が配置された底面と、
 下辺が底面の周囲に沿って配置された側面と、
 側面の下辺と対向する上辺に接するように配置された上面と、
 側面の少なくとも一部を、対向する側面との間の距離を広げるように移動する側面移動機構と
 上面の少なくとも一部を開閉させるように側面に回転させる上面移動機構と、を有する気球格納箱と、
 気球格納箱を搭載する車両と、
 を有することを特徴とする気球運搬装置。
 (1-5)底面の平面形状は、長方形であり、底面の幅は2.5m以下である、(1-4)に記載の気球運搬装置。
 (1-6)気球を係留する気球係留装置が配置される底面と、
 下辺が底面の周囲に沿って配置され且つ少なくとも一部を、対向する側面との間の距離を広げるように移動可能な側面と、
 側面の下辺と対向する上辺に接するように配置され且つ一辺を軸として回転可能な上面と、を有する気球格納箱に格納されている係留気球を放球する方法であって、
 側面の移動可能な部分を、対向する側面との間の距離を広げるように移動し、
 気球格納箱に開口部を形成するように、上面を回転して移動し、
 係留気球にガスを充填し、
 ガスが充填された係留気球を放球し、
 係留気球を放球した後に、側面の移動可能な部分を底面の周囲に沿う位置に移動する、
 ことを含むことを特徴とする係留気球を放球する方法。
 (2-1)気球と、
 気球が接続された係留索と、
 係留索を巻き出し且つ巻き取る巻取装置と、
 巻取装置から巻き出された係留索を係止する係止部と、
 係止部を、第1位置と第1位置よりも高い位置である第2位置との間で移動可能に支持する支持部材と、
 を有することを特徴とする気球係留装置。
 (2-2)支持部材は、係止部を支持し且つ長さが伸縮可能な伸縮脚を有し、
 伸縮脚の長さが第1の長さであるときに、係止部は第1位置に位置し、
 伸縮脚の長さが第1の長さより長い第2の長さであるときに、係止部は第2位置に位置する、(2-1)に記載の気球係留装置。
 (2-3)支持部材は、係止部を支持し且つ転倒させた転倒位置と起立させた起立位置との間で回転可能に形成された支持架台を有し、
 支持架台が転倒位置に位置するときに、係止部は第1位置に位置し、支持架台が起立位置に位置するときに、係止部は第2位置に位置する、(2-1)に記載の気球係留装置。
 (2-4)支持架台の基部に位置し、支持架台を転倒位置と起立位置との間で回転させる回転部を更に有する、(2-3)に記載の気球係留装置。
 (2-5)支持架台が転倒位置であるときに、支持架台を水平方向に移動しながら起立位置に回転可能な移動機構を更に有する、(2-3)に記載の気球係留装置。
 (2-6)係止部は、係留索が通過する索通過口が形成される、(2-1)~(2-5)の何れか一つに記載の気球係留装置。
 (2-7)気球が係留されているときに、係止部を第2位置で固定する固定部材を更に有する、(2-1)~(2-6)の何れか一つに記載の気球係留装置。
 (2-8)気球係留装置と、
 気球係留装置が配置された底面と、
 下辺が底面の周囲に沿って配置された側面と、
 側面の下辺と対向する上辺に接するように配置された上面と、
 側面の少なくとも一部を、対向する側面との間の距離を広げるように移動する側面移動機構と、
 上面の少なくとも一部を開閉させるように側面に回転させる上面移動機構と、を有し、
 気球係留装置は、
 気球と、
 気球が接続された係留索と、
 係留索を巻き出し且つ巻き取る巻取装置と、
 巻取装置から巻き出された係留索を係止する係止部と、
 係止部を、第1位置と第1位置よりも高い位置である第2位置との間で移動可能に支持する支持部材と、
 を有することを特徴とする気球格納箱。
 (2-9)気球係留装置と、
 気球係留装置が配置された底面と、
 下辺が底面の周囲に沿って配置された側面と、
 側面の下辺と対向する上辺に接するように配置された上面と、
 側面の少なくとも一部を、対向する側面との間の距離を広げるように移動する側面移動機構と、
 上面の少なくとも一部を開閉させるように側面に回転させる上面移動機構と、を有する気球格納箱と、
 気球格納箱を搭載する車両と、を有し、
 気球係留装置は、
 気球と、
 気球が接続された係留索と、
 係留索を巻き出し且つ巻き取る巻取装置と、
 巻取装置から巻き出された係留索を係止する係止部と、
 係止部を、第1位置と第1位置よりも高い位置である第2位置との間で移動可能に支持する支持部材と、
 を有することを特徴とする気球運搬装置。
 (3-1)気球と、
 気球に接続された係留索と、
 係留索を巻き出し且つ巻き取る巻取装置と、
 気球と巻取装置との間で係留索に配置される係合部と、
 係合部に接続され、係留索を張架する張架部材と、
 を有することを特徴とする気球係留装置。
 (3-2)気球が係留されているときの巻取装置と係合部との間の係留索の長さは、巻取装置と係合部との間の距離より長い、(3-1)に記載の気球係留装置。
 (3-3)張架部材は、一端が係合部に接続され、他端が保持部材に接続された索である、(3-1)又は(3-2)に記載の気球係留装置。
 (3-4)保持部材は、地面に打設された杭である、(3-3)に記載の気球係留装置。
 (3-5)巻取装置を収納する筐体を更に有し、
 保持部材は、筐体に接合されている、(3-3)に記載の気球係留装置。
 (3-6)係合部は、係留索を挟持する一対の挟持部材を有し、一対の挟持部材の少なくとも1つが張架部材に接続される、(3-1)~(3-5)の何れか一つに記載の気球係留装置。
 (3-7)気球と、
 気球に接続された係留索と、
 係留索を巻き出し且つ巻き取る巻取装置と、
 気球と巻取装置との間で係留索に配置される係合部と、
 巻取装置を収納する筐体であって、係合部を支持する支持部を有する筐体と、
 を有することを特徴とする気球係留装置。
 (3-8)気球係留装置を収納する気球格納箱と、
 気球格納箱を搭載する車両と、を有し、
 気球係留装置は、
 気球と、
 気球に接続された係留索と、
 係留索を巻き出し且つ巻き取る巻取装置と、
 気球と巻取装置との間で係留索に配置される係合部と、
 一端が係合部に接続され、係留索を張架する張架部材と、
 張架部材の他端が接続され且つ気球格納箱に接合された保持部材と、
 を有することを特徴とする気球運搬装置。
 (3-9)気球と、
 気球に接続された係留索と、
 係留索を巻き出し且つ巻き取る巻取装置と、
 気球と巻取装置との間で係留索に配置される係合部と、
 一端が係合部に接続され、係留索を張架する張架部材と、を有する気球係留装置と、
 気球係留装置を搭載し且つ水面に位置する船と、
 張架部材の他端が接続され且つ水中に位置する保持部材と、
 を有することを特徴とする気球係留船。

Claims (19)

  1.  気球を係留する気球係留装置と、
     前記気球係留装置が配置された底面と、
     下辺が前記底面の周囲に沿って配置された側面と、
     前記側面の前記下辺と対向する上辺に接するように配置された上面と、
     前記側面の少なくとも一部を、対向する側面との間の距離を広げるように移動する側面移動機構と、
    前記上面の少なくとも一部を開閉させるように側面に回転させる上面移動機構と、
     を有することを特徴とする気球格納箱。
  2.  前記底面は、方形であり、
     前記側面移動機構は、前記底面の第1辺に沿って配置された第1側面と、前記第1辺に対向する第2辺に沿って配置された第2側面とを移動する、請求項1に記載の気球格納箱。
  3.  前記側面移動機構は、前記第1辺の頂点から前記第2辺の頂点に延伸する第3辺に沿って配置された第3側面を更に移動する、請求項2に記載の気球格納箱。
  4.  前記気球係留装置は、
     前記気球と、
     前記気球が接続された係留索と、
     前記係留索を巻き出し且つ巻き取る巻取装置と、
     前記巻取装置から巻き出された前記係留索を係止する係止部と、
     前記係止部を、第1位置と前記第1位置よりも高い位置である第2位置との間で移動可能に支持する支持部材と、
     を有する、請求項1~3の何れか一項に記載の気球格納箱。
  5.  前記支持部材は、前記係止部を支持し且つ長さが伸縮可能な伸縮脚を有し、
     前記伸縮脚の長さが第1の長さであるときに、前記係止部は前記第1位置に位置し、
     前記伸縮脚の長さが前記第1の長さより長い第2の長さであるときに、前記係止部は前記第2位置に位置する、請求項4に記載の気球格納箱。
  6.  前記支持部材は、前記係止部を支持し且つ転倒させた転倒位置と起立させた起立位置との間で回転可能に形成された支持架台を有し、
     前記支持架台が前記転倒位置に位置するときに、前記係止部は前記第1位置に位置し、前記支持架台が前記起立位置に位置するときに、前記係止部は前記第2位置に位置する、請求項4に記載の気球格納箱。
  7.  前記支持架台の基部に位置し、前記支持架台を前記転倒位置と前記起立位置との間で回転させる回転部を更に有する、請求項6に記載の気球格納箱。
  8.  前記支持架台が前記転倒位置であるときに、前記支持架台を水平方向に移動しながら前記起立位置に回転可能な移動機構を更に有する、請求項6に記載の気球格納箱。
  9.  前記係止部は、前記係留索が通過する索通過口が形成される、請求項4~8の何れか一項に記載の気球格納箱。
  10.  前記気球が係留されているときに、前記係止部を前記第2位置で固定する固定部材を更に有する、請求項4~9の何れか一項に記載の気球格納箱。
  11.  前記気球係留装置は、
     前記気球と、
     前記気球に接続された係留索と、
     前記係留索を巻き出し且つ巻き取る巻取装置と、
     前記気球と前記巻取装置との間で前記係留索に配置される係合部と、
     前記係合部に接続され、前記係留索を張架する張架部材と、
     を有する、請求項1~3の何れか一項に記載の気球格納箱。
  12.  前記気球が係留されているときの前記巻取装置と前記係合部との間の前記係留索の長さは、前記巻取装置と前記係合部との間の距離より長い、請求項11に記載の気球格納箱。
  13.  前記張架部材は、一端が前記係合部に接続され、他端が保持部材に接続された索である、請求項11又は12に記載の気球格納箱。
  14.  前記保持部材は、前記張架部材の他端が接続され且つ前記気球格納箱に接合される、請求項13に記載の気球格納箱。
  15.  前記巻取装置を収納する筐体を更に有し、
     前記保持部材は、前記筐体に接合されている、請求項13に記載の気球格納箱。
  16.  前記係合部は、前記係留索を挟持する一対の挟持部材を有し、前記一対の挟持部材の少なくとも1つが前記張架部材に接続される、請求項11~15の何れか一項に記載の気球格納箱。
  17.  前記気球係留装置は、
     前記気球と、
     前記気球に接続された係留索と、
     前記係留索を巻き出し且つ巻き取る巻取装置と、
     前記気球と前記巻取装置との間で前記係留索に配置される係合部と、
     前記巻取装置を収納する筐体であって、前記係合部を支持する支持部を有する筐体と、
     を有する、請求項1~3の何れか一項に記載の気球格納箱。
  18.  気球を係留する気球係留装置と、
     前記気球係留装置が配置された底面と、
     下辺が前記底面の周囲に沿って配置された側面と、
     前記側面の前記下辺と対向する上辺に接するように配置された上面と、
     前記側面の少なくとも一部を、対向する側面との間の距離を広げるように移動する側面移動機構と
    前記上面の少なくとも一部を開閉させるように側面に回転させる上面移動機構と、を有する気球格納箱と、
     前記気球格納箱を搭載する車両と、
     を有することを特徴とする気球運搬装置。
  19.  気球を係留する気球係留装置が配置される底面と、
     下辺が前記底面の周囲に沿って配置され且つ少なくとも一部を、対向する側面との間の距離を広げるように移動可能な側面と、
     前記側面の前記下辺と対向する上辺に接するように配置され且つ一辺を軸として回転可能な上面と、を有する気球格納箱に格納されている係留気球を放球する方法であって、
     前記側面の移動可能な部分を、対向する側面との間の距離を広げるように移動し、
     前記気球格納箱に開口部を形成するように、前記上面を回転して移動し、
     前記係留気球にガスを充填し、
     ガスが充填された前記係留気球を放球し、
     前記係留気球を放球した後に、前記側面の移動可能な部分を前記底面の周囲に沿う位置に移動する、
     ことを含むことを特徴とする係留気球を放球する方法。
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