WO2016038957A1 - 運行制御システム - Google Patents

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山本 純子
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株式会社東芝
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Definitions

  • the traveling target calculation unit 13 calculates the position X14 as the preceding target position in relation to the preceding train 52 by the same calculation method as in the case of (1) above.
  • FIG. 10E is also a diagram showing an example of pruning based on whether or not the station arrives at the stop station as planned, similar to FIG. 10D.
  • the dotted curve in FIG. 10E shows an example of an operation curve that travels at the fastest distance to the stop station among the operation curves that arrive at the stop station as planned.
  • the solid curve in FIG. 10E shows an example of a solution candidate for the second operation curve.
  • the end point P4 of the solid line curve is located on the right side (late time side) with respect to the dotted line curve. Therefore, when traveling along the solid curve, the time to reach the position corresponding to the end point P4 is later than the dotted curve. That is, the solution candidate shown in FIG. 10E is out of the solution candidate because it has a driving curve that does not arrive at the stop station by the planned arrival time even when traveling at the fastest speed from the position and time of the end point P4. .

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Abstract

 実施形態による運行制御システムは、地上システムと、車上システムとを備える。地上システムは、線路上を走行する列車と通信することが可能なように構成されており、第1作成部と、第2作成部と、第3作成部とを備える。第1作成部は、第1の列車の先行列車または後続列車となり得る第2の列車の予測上の第1の運転曲線を作成する。第2作成部は、第1の運転曲線に基づいて、第2の列車の走行に影響を受けないまたは影響を与えないような第1の列車の第2の運転曲線を作成する。第3作成部は、第1の列車を第2の運転曲線に沿って走行させるためのナビゲーションを作成する。車上システムは、列車上に設けられており、ナビゲーションを提示する提示部を備える。

Description

運行制御システム
 本発明の実施形態は、運行制御システムに関する。
 従来、先行列車に過度に接近することにより自列車が停止しなければならないという事態が起こるのを回避するために自列車の加減速を制御する技術が知られている。
特開2005-104417号公報 特開2011-235737号公報
 上記のような技術では、自列車が加減速することに起因して、自列車の後続列車の遅延や速度低下が発生する場合がある。
 実施形態による運行制御システムは、地上システムと、車上システムとを備える。地上システムは、線路上を走行する列車と通信することが可能なように構成されており、第1作成部と、第2作成部と、第3作成部とを備える。第1作成部は、第1の列車の先行列車または後続列車となり得る第2の列車の予測上の第1の運転曲線を作成する。第2作成部は、第1の運転曲線に基づいて、第2の列車の走行に影響を受けないまたは影響を与えないような第1の列車の第2の運転曲線を作成する。第3作成部は、第1の列車を第2の運転曲線に沿って走行させるためのナビゲーションを作成する。車上システムは、列車上に設けられており、ナビゲーションを提示する提示部を備える。
図1は、実施形態による運行制御システムの概略構成を示した例示図である。 図2は、実施形態による運行制御システムの内部構成を示した例示ブロック図である。 図3は、実施形態による第1運転曲線を作成する方法を説明するための例示図である。 図4Aは、実施形態において制御対象列車の先行列車の存在が想定される場合における先行目標位置および先行目標時刻を説明するための例示図である。 図4Bは、実施形態において制御対象列車の先行列車の存在が想定される場合における先行目標位置および先行目標時刻を説明するための例示図である。 図5Aは、実施形態において制御対象列車の後続列車の存在が想定される場合における後続目標位置および後続目標時刻を説明するための例示図である。 図5Bは、実施形態において制御対象列車の後続列車の存在が想定される場合における後続目標位置および後続目標時刻を説明するための例示図である。 図6Aは、実施形態において制御対象列車により追い越される前の追い越し対象列車の存在が想定される場合における先行目標位置および先行目標時刻を説明するための例示図である。 図6Bは、実施形態において制御対象列車により追い越される前の追い越し対象列車の存在が想定される場合における先行目標位置および先行目標時刻を説明するための例示図である。 図7Aは、実施形態において制御対象列車により追い越された後の追い越し対象列車の存在が想定される場合における後続目標位置および後続目標時刻を説明するための例示図である。 図7Bは、実施形態において制御対象列車により追い越された後の追い越し対象列車の存在が想定される場合における後続目標位置および後続目標時刻を説明するための例示図である。 図8Aは、実施形態において制御対象列車の先行列車、後続列車、および追い越し対象列車の全ての存在が想定される場合における目標位置および目標時刻を説明するための例示図である。 図8Bは、実施形態において制御対象列車の先行列車、後続列車、および追い越し対象列車の全ての存在が想定される場合における目標位置および目標時刻を説明するための例示図である。 図8Cは、実施形態において制御対象列車の先行列車、後続列車、および追い越し対象列車の全ての存在が想定される場合における目標位置および目標時刻を説明するための例示図である。 図9は、実施形態による第2運転曲線を示した例示図である。 図10Aは、実施形態による第2運転曲線を作成する方法を説明するための例示図である。 図10Bは、実施形態による第2運転曲線を作成する方法を説明するための例示図である。 図10Cは、実施形態による第2運転曲線を作成する方法を説明するための例示図である。 図10Dは、実施形態による第2運転曲線を作成する方法を説明するための例示図である。 図10Eは、実施形態による第2運転曲線を作成する方法を説明するための例示図である。 図10Fは、実施形態による第2運転曲線を作成する方法を説明するための例示図である。 図10Gは、実施形態による第2運転曲線を作成する方法を説明するための例示図である。 図11は、実施形態による第2運転曲線が更新される場合を説明するための例示図である。 図12Aは、実施形態による第2運転曲線を作成する他の方法を説明するための例示図である。 図12Bは、実施形態による第2運転曲線を作成する他の方法を説明するための例示図である。 図13は、実施形態による運行制御地上システムが実行する処理を説明するための例示フローチャートである。
 以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
 まず、図1を参照して、実施形態による運行制御システム100の概略について説明する。
 図1に示すように、運行制御システム100は、運行制御地上システム10と、運行管理システム20と、運行制御車上システム30とを備える。運行制御地上システム10および運行管理システム20は、地上の運転指令所40内に設けられたコンピュータ端末として実現されている。また、運行制御車上システム30は、線路Rを走行する列車50上に設けられている。
 運行管理システム20は、線路Rを走行する各列車50の運行計画(以下、制御ダイヤと呼ぶ)や編成情報などを管理するように構成されている。また、運行制御地上システム10および運行制御車上システム30は、互いに無線通信を行うことが可能なように構成されている。
 次に、図2を参照して、実施形態による運行制御システム100の内部構成について説明する。
 図2に示すように、運行制御地上システム10は、入力部11と、予測運転曲線作成部12と、走行ターゲット算出部13と、運転曲線作成部14と、運転曲線記録部15と、ナビゲーション作成部16と、出力部17とを主として備える。また、運行制御車上システム30は、位置検知部31と、入力部32と、運転士支援表示部33とを備える。予測運転曲線作成部12、走行ターゲット算出部13、運転曲線作成部14、およびナビゲーション作成部16は、それぞれ、「第1作成部」、「算出部」、「第2作成部」、および「第3作成部」の一例である。運転士支援表示部33は、「提示部」の一例である。
 入力部11は、運行管理システム20から最新の制御ダイヤを取得することにより、予測運転曲線作成部12などに記録された制御ダイヤを更新するように構成されている。また、入力部11は、運行制御車上システム30に備えられた位置検知部31から各列車50の位置情報および速度情報を一定周期で取得し、取得した情報を予測運転曲線作成部12に伝達するように構成されている。位置情報には、各列車50の現在の先頭位置および後端位置が含まれている。なお、実施形態では、位置情報として各列車50の先頭位置のみを取得し、取得した各列車50の先頭位置と、運行管理システム20などから取得した各列車50の編成情報とに基づいて、各列車50の後端位置を算出してもよい。
 予測運転曲線作成部12は、入力部11から取得した位置情報および速度情報に基づいて、線路R上の各駅(停車場または停留場)に停車している列車50の有無と、各駅に設置されるアクセスポイントと通信を行うことが可能な範囲に在線している列車50の有無とを検出するように構成されている。各駅と通信を行うことが可能な範囲とは、駅構内を制限速度上限で通過しても、その駅のアクセスポイントからデータを正常に取得するのに十分な時間を確保できる範囲である。ここで検出された列車50を、以下では、制御対象列車と呼ぶ。
 予測運転曲線作成部12は、運行管理システム20から取得された最新の制御ダイヤに基づいて、制御対象列車(第1列車)が各停車駅間を走行する間に先行列車または後続列車となり得る列車(第2列車)を特定する。
 先行列車とは、制御対象列車の前方を同一線路で同方向に走行することにより制御対象列車に影響を与える可能性のある列車50である。ここでいう影響とは、先行列車に遅延が発生した場合に、先行列車と制御対象列車との間の距離が過度に接近することにより、制御対象列車の保安ブレーキ(図示せず)などが働いて制御対象列車が急に減速する現象などである。
 後続列車とは、制御対象列車の後方を同一線路で同方向に走行することにより制御対象列車によって影響を与えられる可能性のある列車50である。ここでいう影響とは、制御対象列車に遅延が発生した場合に、制御対象列車と後続列車とが過度に接近することにより、後続列車の保安ブレーキ(図示せず)などが働いて後続列車が急に減速する現象などである。
 なお、制御対象列車により追い越される前の追い越し対象列車は、先行列車と同様に扱うことができる。また、制御対象列車により追い越された後の追い越し対象列車は、後続列車と同様に扱うことができる。ここで、追い越し対象列車とは、制御対象列車よりも先に停車場に進入して停車場の副本線に停車し、停車場の本線を走行する制御対象列車に追い越された後で停車場を出発する列車のことである。
 上記のような影響を回避するために、予測運転曲線作成部12は、まず、制御対象列車が各停車駅間を走行する際に制御対象列車の先行列車または後続列車となり得る全ての列車50の予測上の運転曲線(以下、第1運転曲線という)を作成する。
 ここで、図3を参照して、第1運転曲線の作成方法の例について説明する。
 まず、先行列車の第1運転曲線の作成方法について説明する。図3の実線の曲線は、先行列車がA駅を出発する際に作成した、先行列車がA駅からB駅まで走行するまでの間における時刻と距離との関係を示す運転曲線である。点P1は、第1運転曲線作成時点における先行列車の実際の位置および時刻を示す。この点P1の情報は、運行制御車上システム30の位置検知部31から取得される位置情報および速度情報などに基づいて算出される。
 図3では、点P1が実線の曲線に対して右側(時刻の遅い側)に位置している。したがって、図3によれば、先行列車がA駅とB駅との間の位置X0を予定よりも遅く通過している、すなわち先行列車に遅延が発生していることが分かる。そこで、予測運転曲線作成部12は、先行列車が点P1の位置および時刻から元々の運転曲線(実線の曲線)と同様の位置・速度の関係で走行するものとして、先行列車の第1運転曲線を算出する。つまり、図3では、予測運転曲線作成部12は、点線の曲線を先行列車の第1運転曲線として算出する。なお、実施形態では、上記の遅延時間がマイナスになった場合(図3の例において点P1が実線の曲線に対して左側にずれた位置に存在する場合)には、予測運転曲線作成部12は、遅延時間が0であるものとして、元々の運転曲線(実線の曲線)を先行列車の第1運転曲線として算出する。なお、先行列車が出発していない時点では、先行列車の第1運転曲線は、制御ダイヤに基づいて算出される。
 一方、後続列車については、遅延を回復させる運転をした場合を考慮し、その後続列車に影響を与えないよう、後続列車の第1運転曲線としては、後続列車が駅を出発する際または駅を通過する際に作成した運転曲線がそのまま用いられる。
 図2に示すように、予測運転曲線作成部12は、上記の第1運転曲線を算出した場合に、算出した第1運転曲線を走行ターゲット算出部13に伝達するように構成されている。そして、走行ターゲット算出部13は、第1運転曲線に基づいて、先行列車となり得る列車に影響を受けない、または後続列車となり得る列車に影響を与えないようにするために、制御対象列車がどの位置をどの時刻に通過する必要があるかを示す目標位置および目標時刻を算出するように構成されている。より具体的には、走行ターゲット算出部13は、先行列車の在線位置に応じて行われる信号現示によって制御対象列車が停止動作を開始するのを回避するための先行目標位置および先行目標時刻、または制御対象列車の在線位置に応じて行われる信号現示により後続列車が停止動作を開始するのを回避するための後続目標位置および後続目標時刻を算出するように構成されている。
 ここで、図4A~図8Cを参照して、目標位置および目標時刻の算出方法の例について説明する。
 (1)先行列車の存在が想定される場合
 まず、図4Aおよび4Bを参照して、制御対象列車の前方を同一線路で同方向に走行する先行列車の存在が想定される場合における先行目標位置および先行目標時刻の算出方法について説明する。図4Aおよび4Bでは、制御対象列車に符号51を付し、先行列車に符号52を付している。図4Aは、先行列車52が停車場または停留場60に停車している状態を示し、図4Bは、先行列車52が停車場または停留場60から出発した後の状態を示す。なお、位置X1、X2などによって区切られた区間は、一般的に閉塞区間と呼ばれる。
 ここで、先行列車52の後端が第1位置X1を通過するまでは制御対象列車51の先頭が第1位置X1よりも後方の第2位置X2に進入できない場合を想定する。つまり、先行列車52の後端が第1位置X1を通過する前に制御対象列車51の先頭が第2位置X2に接近すると、先行列車52の在線位置に応じて行われる信号現示によって制御対象列車51が停止動作を開始してしまう場合を想定する。
 この場合、制御対象列車51が停止動作を開始するのを回避するために、走行ターゲット算出部13は、第2位置X2を先行目標位置として算出し、先行列車52の後端が第1位置X1を通過する予定の時刻に、最高速度で走行している制御対象列車51が第2位置X2上に停止するのに要すると想定される時間を加えたものを先行目標時刻として算出するように構成されている。このように算出した先行目標位置および先行目標時刻に基づいて制御対象列車51を運行すれば、制御対象列車51が先行列車52に影響を受けることなく、先行列車52の後端が第1位置X1を通過した後で、制御対象列車51の先頭が第2位置X2を通過することになる。この結果、先行列車52の在線位置に応じて行われる信号現示によって制御対象列車51が停止動作を開始してしまうのを回避することができる。
 (2)後続列車の存在が想定される場合
 次に、図5Aおよび5Bを参照して、制御対象列車の後方を同一線路で同方向に走行する後続列車の存在が想定される場合における後続目標位置および後続目標時刻の算出方法について説明する。図5Aおよび5Bでは、制御対象列車に符号51を付し、後続列車に符号53を付している。図5Aは、制御対象列車51が停車場または停留場60に停車している状態を示し、図5Bは、制御対象列車51が停車場または停留場60から出発した後の状態を示す。
 ここで、制御対象列車51の後端が第3位置X3を通過するまでは後続列車53の先頭が第3位置X3よりも後方の第4位置X4に進入できない場合を想定する。つまり、制御対象列車51の後端が第3位置X3を通過する前に後続列車53の先頭が第4位置X4に接近すると、制御対象列車51の在線位置に応じて行われる信号現示によって後続列車53が停止動作を開始してしまう場合を想定する。
 この場合、後続列車53が停止動作を開始するのを回避するために、走行ターゲット算出部13は、第3位置X3を後続目標位置として算出し、後続列車53の先端が第4位置X4に進入する予定の時刻から、最高速度で走行している後続列車53が第4位置X4上に停止するのに要すると想定される時間を引いたものを後続目標時刻として算出するように構成されている。このように算出した後続目標位置および後続目標時刻に基づいて制御対象列車51を運行すれば、制御対象列車51が後続列車53に影響を与えることなく、制御対象列車51の後端が第3位置X3を通過した後で、後続列車53の先端が第4位置X4を通過することになる。この結果、制御対象列車51の在線位置に応じて行われる信号現示によって後続列車53が停止動作を開始してしまうのを抑制することができる。
 (3)追い越し対象列車の存在が想定される場合
 次に、図6Aおよび6Bと、図7Aおよび7Bとを参照して、追い越し対象列車の存在が想定される場合における目標位置および目標時刻について説明する。上記のように、制御対象列車により追い越される前の追い越し対象列車は先行列車と同様に扱うことができ、制御対象列車により追い越された後の追い越し対象列車は後続列車と同様に扱うことができる。
 まず、図6Aおよび6Bを参照して、制御対象列車により追い越される前の追い越し対象列車の存在が想定される場合における先行目標位置および後続目標時刻の算出方法について説明する。図6Aおよび6Bでは、制御対象列車に符号51を付し、追い越し対象列車に符号54を付している。図6Aは、追い越し対象列車54が停車場61の副本線上に停車するために副本線に進入している状態を示し、図6Bは、制御対象列車51が停車中の追い越し対象列車54を追い越すために停車場61の本線に進入している状態を示す。
 ここで、追い越し対象列車54の後端が第5位置X5を通過するまでは制御対象列車51の先頭が第5位置X5よりも後方の第6位置X6に進入できない場合を想定する。つまり、追い越し対象列車54の後端が第5位置X5を通過する前に制御対象列車51の先頭が第6位置X6に接近すると、追い越し対象列車54の在線位置に応じて行われる信号現示によって制御対象列車51が停止動作を開始してしまう場合を想定する。
 この場合、制御対象列車51が停止動作を開始するのを回避するために、走行ターゲット算出部13は、第6位置X6を先行目標位置として算出し、追い越し対象列車54の後端が第5位置X5を通過する予定の時刻に、最高速度で走行している制御対象列車51が第6位置X6上に停止するのに要すると想定される時間と、制御対象列車51の進路が構成されるのに要すると想定される時間とを加えたものを先行目標時刻として算出するように構成されている。このように算出した先行目標位置および先行目標時刻に基づいて制御対象列車51を運行すれば、制御対象列車51が追い越し対象列車54に影響を受けることなく、追い越し対象列車54の後端が第5位置X5を通過した後で、制御対象列車51の先頭が第6位置X6を通過することになる。この結果、追い越し対象列車54の在線位置に応じて行われる信号現示によって制御対象列車51が停止動作を開始してしまうのを抑制することができる。
 次に、図7Aおよび7Bを参照して、制御対象列車により追い越された後の追い越し対象列車の存在が想定される場合における後続目標位置および後続目標時刻の算出方法について説明する。図7Aおよび7Bにおいても、図6Aおよび6Bと同様に、制御対象列車に符号51を付し、追い越し対象列車に符号54を付している。図7Aは、追い越し対象列車54が停車場61の副本線上に停車している状態を示し、図7Bは、制御対象列車51が停車場61の本線を通過して追い越し対象列車54を追い越した後に出発した追い越し対象列車54が停車場61内を出ようとしている状態を示す。
 ここで、制御対象列車51の後端が第7位置X7を通過するまでは追い越し対象列車54が停車場61から出発することができない場合を想定する。つまり、制御対象列車51の後端が第7位置X7を通過する前に追い越し対象列車54が停車場61から出発しようとすると、制御対象列車51の在線位置に応じて行われる信号現示によって追い越し対象列車54が停止動作を開始してしまう場合を想定する。
 この場合、追い越し対象列車54が停止動作を開始するのを回避するために、走行ターゲット算出部13は、第7位置X7を後続目標位置として算出し、追い越し対象列車54が出発する予定の時刻から、追い越し対象列車54の進路が構成されるのに要すると想定される時間と、追い越し対象列車54に出発許可を与える信号が現示されてから追い越し対象列車54が実際に出発するのに要すると想定される時間とを引いたものを後続目標時刻として算出するように構成されている。このように算出した後続目標位置および後続目標時刻に基づいて制御対象列車51を運行すれば、制御対象列車51の後端が第7位置X7を通過した後で、追い越し対象列車54が出発することになる。この結果、制御対象列車51の在線位置に応じて行われる信号現示によって追い越し対象列車54が停止動作を開始してしまうのを抑制することができる。
 (4)上記(1)~(3)が複合された場合
 次に、図8A~8Cを参照して、先行列車、後続列車、および追い越し対象列車の全ての存在が想定される場合における目標位置および目標時刻の算出方法について説明する。ここで説明する(4)の場合では、制御対象列車の目標位置および目標時刻が、先行列車、後続列車、および追い越し対象列車の各々との関係で複数算出される。なお、図8A~8Cでは、図4A~図7Bと同様に、制御対象列車に符号51を付し、先行列車に符号52を付し、後続列車に符号53を付し、追い越し対象列車に符号54を付している。また、図8A~8Cでは、制御対象列車51は、停留場62aを出発した後で停車場61を通過し、次の停留場62bで停止する。図8Aは、制御対象列車51が追い越し対象列車54の後方を同一線路で同方向に走行している状態を示し、図8Bは、制御対象列車51が停車場61の本線を通過することにより停車場61の副本線に停車した追い越し対象列車54を追い越した後の状態を示し、図8Cは、制御対象列車51が追い越し対象列車54の前方を同一線路で同一方向に走行している状態を示す。なお、簡単化のために、図8Bおよび8Cでは、後続列車53の図示を省略している。
 図8Aの状態が想定されると、走行ターゲット算出部13は、上記(2)の場合と同様の算出方法により、位置X8を、後続列車53との関係での後続目標位置として算出し、後続列車53の先端が位置X9に進入する予定の時刻から、最高速度で走行している後続列車53が位置X9上に停止するのに要すると想定される時間を引いたものを、後続列車53との関係での後続目標時刻として算出する。また、図8Aの状態が想定されると、走行ターゲット算出部13は、上記(3)の場合の前半部分と同様の算出方法により、位置X11を、追い越し対象列車54との関係での先行目標位置として算出し、追い越し対象列車54の後端が位置X10を通過する予定の時刻に、最高速度で走行している制御対象列車51が位置X11上に停止するのに要すると想定される時間と、制御対象列車51の進路が構成されるのに要すると想定される時間とを加えたものを、追い越し対象列車54との関係での先行目標時刻として算出する。
 また、図8Bの状態が想定されると、走行ターゲット算出部13は、上記(3)の場合の後半部分と同様の算出方法により、位置X12を、追い越し対象列車54との関係での後続目標位置として算出し、追い越し対象列車54が停車場61を出発する予定の時刻から、追い越し対象列車54の進路が構成されるのに要すると想定される時間と、追い越し対象列車54に出発許可を与える信号が現示されてから追い越し対象列車54が実際に出発するのに要すると想定される時間とを引いたものを、追い越し対象列車54との関係での後続目標時刻として算出する。
 また、図8Cの状態が想定されると、走行ターゲット算出部13は、上記(1)の場合と同様の算出方法により、位置X14を、先行列車52との関係での先行目標位置として算出し、先行列車52の後端が位置X13を通過する予定の時刻に、最高速度で走行している制御対象列車51が位置X14上に停止するのに要すると想定される時間を加えたものを、先行列車52との関係での先行目標時刻として算出する。
 なお、走行ターゲット算出部13は、制御対象列車が実際に図4A~図8Cに示したような状態になった場合に目標位置および目標時刻を算出するのではなく、制御対象列車が図4A~図8Cに示したような状態になることが想定された場合に目標位置および目標時刻を算出する。
 図2に示すように、走行ターゲット算出部13は、上記のように算出した目標位置および目標時刻を、運転曲線作成部14に伝達するように構成されている。そして、運転曲線作成部14は、制御対象列車が目標時刻に目標位置を通過するような制御対象列車の運転曲線(以下、第2運転曲線という)を作成するように構成されている。
 図9は、制御対象列車がC駅からD駅まで走行する間における第2運転曲線の例を示した図である。図9の実線の曲線は、上記の目標位置および目標時刻の条件を満たすように作成された実施形態の第2運転曲線を示し、図9の点線の曲線は、上記の目標位置および目標時刻の条件を考慮せずに作成された比較例の運転曲線を示す。図9のX15およびT1は、後続列車または追い越し後の追い越し対象列車の存在に起因する後続目標位置および後続目標時刻を示し、図9のX16およびT1は、先行列車または追い越し前の追い越し対象列車の存在に起因する先行目標位置および先行目標時刻を示しているものとする。
 図9に示すように、実施形態の第2運転曲線(実線の曲線参照)は、位置X15を時刻T1以前に通過し、位置X16を時刻T2以降に通過するような形になっている。また、実施形態の第2運転曲線は、位置X16に到達する前に急減速して位置X16で長時間停止するような形になっている比較例の運転曲線(点線の曲線参照)と異なり、急減速する部分を含まない形になっている。このため、第2運転曲線に沿って制御対象列車を運行すれば、制御対象列車が先行列車、後続列車、または追い越し対象列車の走行に影響を受けることなく、または影響を与えることなく、制御対象列車をスムーズに運行することができる。
 ここで、図10A~図10Gを参照して、第2運転曲線の作成方法の例についてより詳細に説明する。
 まず、運転曲線作成部14は、図10Aに示すように、制御対象列車のマスコンのノッチを一定周期毎に種々に変更した場合の全パターンの運転方法に対応する運転曲線を第2運転曲線の解候補として算出する。なお、図10Aには、ノッチが1ノッチから3ノッチまでの3段階に変更可能になっている例を示したが、ノッチは4段階以上に変更可能になっていてもよい。
 運転曲線作成部14は、上記のように算出した解候補を、以下に説明する図10B、10C、10D、10E、10F、または10Gのいずれかに示す方法で枝刈りすることにより、上記の目標位置および目標時刻の条件を満たすような第2運転曲線の解を求める。
 図10Bは、先行列車の存在などに起因する線路R上の各閉塞における制限速度に基づいて枝刈りする例を示した図である。図10Bの点線の折れ線は、各閉塞における制限速度の例を示している。また、図10Bの実線の曲線は、第2運転曲線の解候補の例を示している。この図10Bに示す解候補は、制限速度を上回る部分を有する運転曲線となっているので、解候補から外れる。
 図10Cは、ブレーキによって最大限減速した場合に停止駅で停止できるか否かに基づいて枝刈りする例を示した図である。図10Cの点線の曲線は、ブレーキによって最大限減速した場合の走行距離に対する速度変化の例を示している。つまり、図10Cの点線の曲線の端点P2は、最大限減速した場合に停止駅で停止できる限界の位置および速度を示している。また、図10Cの実線の曲線は、第2運転曲線の解候補の例を示している。図10Cでは、実線の曲線の端点P3が、点線の曲線の端点P2よりも右側にずれた位置に位置している。したがって、この図10Cに示す解候補は、ブレーキによって最大限減速しても停止駅で停止できないような運転曲線となっているので、解候補から外れる。
 図10Dは、運行計画通り停止駅に到着するか否かに基づいて枝刈りする例を示した図である。図10Dの実線の曲線は、第2運転曲線の解候補の例を示している。この図10Dに示す解候補は、計画上の到着時刻よりも前に停止駅に到着するような運転曲線となっているので、解候補から外れる。
 図10Eも、上記図10Dと同様に、運行計画通り停止駅に到着するか否かに基づいて枝刈りする例を示した図である。図10Eの点線の曲線は、運行計画通りに停止駅に到着する運転曲線のうち、停止駅までの間の距離を最速で走行する運転曲線の例を示している。また、図10Eの実線の曲線は、第2運転曲線の解候補の例を示している。図10Eでは、実線の曲線の端点P4が、点線の曲線に対して右側(時刻の遅い側)に位置している。したがって、実線の曲線に沿って走行すると、端点P4に対応する位置に到達する時刻が、点線の曲線よりも遅くなってしまう。つまり、この図10Eに示す解候補は、端点P4の位置および時刻から最速で走行しても計画上の到着時刻までに停止駅に到着できないような運転曲線となっているので、解候補から外れる。
 図10Fは、先行列車または追い越し前の追い越し対象列車が存在する場合における目標位置および目標時刻の条件を満たすか否かに基づいて枝刈りする例を示した図である。図10Fにおいて、X17は目標位置を示し、T3は目標時刻を示している。また、図10Fの実線の曲線は、第2運転曲線の解候補の例を示している。この図10Fに示す解候補は、目標位置X17に目標時刻T3よりも早く到達するような運転曲線となっているので、解候補から外れる。
 図10Gは、後続列車または追い越し後の追い越し対象列車が存在する場合における目標位置および目標時刻の条件を満たすか否かに基づいて枝刈りする例を示した図である。図10Gにおいて、X18は目標位置を示し、T4は目標時刻を示している。また、図10Gの実線の曲線は、第2運転曲線の解候補の例を示している。この図10Gに示す解候補は、目標時刻T4以前に目標位置X18まで到達しないような運転曲線となっているので、解候補から外れる。
 運転曲線作成部14は、一例として、上記のような枝刈りによって絞り込んだ解候補の中から消費電力が最小になるものを算出することにより、解となる第2運転曲線を作成するように構成されている。そして、図2に示すように、運転曲線作成部14は、このように作成した第2運転曲線を、運転曲線記録部15に記録するとともに、ナビゲーション作成部16に伝達するように構成されている。
 ナビゲーション作成部16は、どのように運転すれば制御対象列車を第2運転曲線に沿って走行させることができるかを示すナビゲーションを作成するように構成されている。より具体的には、ナビゲーション作成部16は、第2運転曲線からノッチの切り替え点(位置、時刻、または速度)を読み取り、その切り替え点におけるノッチの操作量などを示すデータを作成するように構成されている。そして、ナビゲーション作成部16は、このように作成したナビゲーションを出力部17を介して運行制御車上システム30に送信するように構成されている。
 運行制御車上システム30の入力部32は、運行制御地上システム10から受信したナビゲーションを運転士支援表示部33に伝達するように構成されている。そして、運転士支援表示部33は、入力部32から伝達されたナビゲーションを運転士が理解することが可能な形式で提示(表示)するように構成されている。たとえば、運転士支援表示部33は、入力部32から伝達されたナビゲーションに基づいて、ノッチの切り替えが必要な速度と、ノッチの切り替え量と、現在の速度とを画面として表示するように構成されている。この画面に表示されるノッチの切り替えに関する情報(ここでは、ノッチの切り替えが必要な速度およびノッチの切り替え量)は、ノッチが切り替えられる毎に、次の情報に切り替わる。
 なお、実施形態による運行制御地上システム10は、制御対象列車が各駅を通過する毎に、各列車50の最新の位置情報および速度情報を取得することにより、新たな第2運転曲線を作成するように構成されていてもよい。この場合、制御対象列車が各駅と通信することが可能になる位置に到達した際に、第2運転曲線が更新される。なお、各駅と通信することが可能になる位置とは、制御対象列車が各駅を最高速で通過した場合でも各駅との通信時間を確保することが可能になる位置のことである。
 図11は、第2運転曲線の更新の例を示した図である。図11の点線の曲線は、更新前の第2運転曲線を示し、図11の実線の曲線は、更新後の第2運転曲線を示している。図11に示すように、実線の曲線と点線の曲線とは、位置X19までは実質的に一致している一方、位置X19以降は異なっている。すなわち、図11に示す例では、位置X19が、制御対象列車が通過駅と通信することが可能になる位置を示している。これにより、図11に示す例では、制御対象列車が通過駅の位置よりも前の位置X19に到達すると、制御対象列車が通過駅と通信を行うことが可能になり、第2運転曲線が更新される。なお、図11の位置X20は、後続列車または追い越し後の追い越し対象列車の存在が想定される場合の後続目標位置を示し、位置X21は、先行列車または追い越し前の追い越し対象列車の存在が想定される場合の先行目標位置を示している。
 なお、上記では、第2運転曲線の解として、消費電力が最小になるものを算出する例を示したが、実施形態では、図12Aおよび12Bに示すように、第2運転曲線の解として、到着駅に到着するのが最も早くなるものを算出してもよい。
 図12Aは、目標位置および目標時刻の条件と、各閉塞における制限速度(点線の折れ線参照)の条件とを満たし、かつ点P5の位置まで最速で到達するような運転曲線の例を示した図である。この例では、制御対象列車が点P5の位置まで到達すると、制限速度が解除されるようになっている。つまり、この例では、制御対象列車が点P5の位置まで到達すると、先行列車が次の閉塞に移動したり、線路Rにより構成される進路が追い越し対象列車用から制御対象列車用に切り替わったりするなどして、制限速度が解除されるようになっている。したがって、図12Bに示すように、点P5を起点として、到着駅に最速で到着するような運転曲線を作成すれば、第2運転曲線の解を求めることができる。
 次に、図13を参照して、実施形態による運行制御地上システム10が実行する処理の一例について説明する。この図13に示す処理は、各列車50が各駅と通信することが可能な位置を通過する毎に実行される。
 実施形態では、まず、図13に示すように、ステップS1において、入力部11は、運行管理システム20から最新の制御ダイヤを取得することにより、運転曲線記録部15などに記録された制御ダイヤを更新する。そして、ステップS2に処理が進む。
 ステップS2において、入力部11は、運行制御車上システム30の位置検知部31から各列車50の位置情報および速度情報を取得する。また、この時、入力部11は、運行管理システム20などから各列車50の編成情報なども取得する。このステップS2において取得された位置情報および速度情報などは、予測運転曲線作成部12に伝達される。そして、ステップS3に処理が進む。
 ステップS3において、予測運転曲線作成部12は、ステップS2において取得された位置情報および速度情報などに基づいて、制御対象列車が存在するか否かを判断する。ここで、制御対象列車とは、線路R上の各駅(停車場または停留場)に停車している列車50、および各駅と通信を行うことが可能な位置に在線している列車50のことである。
 ステップS3において、制御対象列車が存在しないと判断された場合には、以降のステップS4~S9の処理が行われずに、処理が終了する。一方、ステップS3において、制御対象列車が存在すると判断された場合には、ステップS4に処理が進む。なお、制御対象列車が複数存在する場合には、それら複数の制御対象列車の各々について、以降のステップS4~S9の処理が行われる。
 ステップS4において、予測運転曲線作成部12は、ステップS1において更新された制御ダイヤに基づいて、制御対象列車が各停車駅間を走行する間に先行列車または後続列車となり得る列車を特定する。そして、ステップS5に処理が進む。
 ステップS5において、予測運転曲線作成部12は、ステップS4において特定された列車の予測上の運転曲線(第1運転曲線)を作成する。このステップS5において作成された第1運転曲線は、走行ターゲット算出部13に伝達される。そして、ステップS6に処理が進む。
 ステップS6において、走行ターゲット算出部13は、ステップS5において作成された第1運転曲線に基づいて、先行列車または後続列車となり得る列車に影響を受けない、または与えないための条件を算出する。より具体的には、走行ターゲット算出部13は、先行列車または後続列車となり得る列車に影響を受けないまたは影響を与えないようにするためには制御対象列車がどの位置をどの時刻に通過する必要があるかを示す目標位置および目標時刻を算出する。より詳細には、走行ターゲット算出部13は、先行列車の在線位置に応じて行われる信号現示によって制御対象列車が停止動作を開始するのを回避するための先行目標位置および先行目標時刻を算出し、制御対象列車の在線位置に応じて行われる信号現示によって後続列車が停止動作を開始するのを回避するための後続目標位置および後続目標時刻を算出する。このように算出された目標位置および目標時刻などの条件は、運転曲線作成部14に伝達される。そして、ステップS7に処理が進む。
 ステップS7において、運転曲線作成部14は、ステップS6において算出された条件を満たす制御対象列車の運転曲線(第2運転曲線)を作成する。このステップS7において作成された第1運転曲線は、運転曲線記録部15に記録されるとともに、ナビゲーション作成部16に伝達される。そして、ステップS8に処理が進む。
 ステップS8において、ナビゲーション作成部16は、ステップS7において作成された第2運転曲線に基づくナビゲーションを作成する。ここで作成されるナビゲーションは、どのように運転すれば制御対象列車を第2運転曲線に沿って走行させることができるかを示すものである。このステップS8において作成されたナビゲーションは、出力部17に伝達される。そして、ステップS9に処理が進む。
 ステップS9において、出力部17は、ステップS8において作成されたナビゲーションを運行制御車上システム30に出力する。より具体的には、出力部17は、ステップS8において作成されたナビゲーションを示すデータを、無線通信により運行制御車上システム30に送信する。そして、運行制御車上システム30は、出力部17から受信したナビゲーションを運転士支援表示部33に表示する。そして、処理が終了する。
 以上説明したように、実施形態による運行制御地上システム10は、予測運転曲線作成部12と、運転曲線作成部14と、ナビゲーション作成部16とを備える。予測運転曲線作成部12は、制御対象列車(第1列車)の先行列車または後続列車となり得る列車(第2列車)の予測上の運転曲線(第1運転曲線)を作成するように構成されている。運転曲線作成部14は、第1運転曲線に基づいて、先行列車となり得る列車に影響を受けない、または後続列車となり得る列車に影響を与えないような制御対象列車の運転曲線(第2運転曲線)を作成するように構成されている。ナビゲーション作成部16は、制御対象列車をどのように運転すれば制御対象列車を第2運転曲線に沿って走行させることができるかを示すナビゲーションを作成するように構成されている。そして、実施形態による運行制御車上システム30は、ナビゲーション作成部16により作成されたナビゲーションを制御対象列車の運転士に提示する運転士支援表示部33を備える。これにより、制御対象列車の運転士は、ナビゲーションに従って制御対象列車を運転することによって、先行列車となり得る列車に影響を受けない、または後続列車となり得る列車に影響を与えないように制御対象列車を運転することができる。すなわち、実施形態によれば、先行列車に過度に接近することにより制御対象列車が停止しなければならないという事態が起こるのを回避することができるとともに、制御対象列車が加減速することに起因して後続列車の遅延や速度低下が発生するのを回避することができる。
 以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

Claims (6)

  1.  線路上を走行する列車と通信することが可能なように構成された地上システムと、前記列車上に設けられる車上システムとを備えた運行制御システムであって、
     前記地上システムは、
      第1の列車の先行列車または後続列車となり得る第2の列車の予測上の第1の運転曲線を作成する第1作成部と、
      前記第1の運転曲線に基づいて、前記第2の列車の走行に影響を受けないまたは影響を与えないような前記第1の列車の第2の運転曲線を作成する第2作成部と、
      前記第1の列車を前記第2の運転曲線に沿って走行させるためのナビゲーションを作成する第3作成部とを備え、
     前記車上システムは、
      前記ナビゲーションを提示する提示部を備える、運行制御システム。
  2.  前記地上システムは、前記第1の運転曲線に基づいて、前記第2の列車の走行に影響を受けないまたは影響を与えないようにするための、前記第1の列車が所定の位置を通過する目標時刻を算出する算出部をさらに備え、
     前記第2作成部は、前記所定の位置と目標時刻とに基づいて前記第2の運転曲線を作成する、請求項1に記載の運行制御システム。
  3.  前記算出部は、前記第2の列車が先行列車であって、この先行列車の後端が第1の位置を通過するまでは前記第1の列車の先頭が前記第1の位置よりも後方の第2の位置に進入できない場合に、前記第2の位置を前記所定の位置として特定し、前記先行列車の後端が前記第1の位置を通過する予定時刻に、最高速度で走行する前記第1の列車が前記第2の位置に進入せずに停止するのに要する時間を加えた時刻を前記目標時刻として算出する、請求項2に記載の運行制御システム。
  4.  前記算出部は、前記第2の列車が後続列車であって、前記第1の列車の後端が第3の位置を通過するまでは前記後続列車の先頭が前記第3の位置よりも後方の第4の位置に進入できない場合に、前記第3の位置を前記所定の位置として特定し、前記後続列車の先端が前記第4の位置に進入する予定時刻から、最高速度で走行する前記後続列車が前記第4の位置に進入せずに停止するのに要する時間を引いた時刻を前記目標時刻として算出する、請求項2に記載の運行制御システム。
  5.  前記算出部は、前記第1の列車が停車場の本線を走行することにより前記停車場の副本線に停車する前記第2の列車を追い越し、さらに前記第2の列車の後端が前記副本線上の第5の位置を通過するまでは前記第1の列車の先頭が前記停車場に進入する前の第6の位置に進入できない場合に、前記第6の位置を前記所定の位置として特定し、前記第2の列車の後端が前記第5の位置を通過する予定時刻に、最高速度で走行する前記第1の列車が前記第6の位置に進入せずに停止するのに要する時間と、前記第1の列車の進路が構成されるのに要する時間とを加えた時刻を前記目標時刻として算出する、請求項2に記載の運行制御システム。
  6.  前記算出部は、前記第1の列車が停車場の本線を走行することにより前記停車場の副本線に停車する前記第2の列車を追い越し、さらに前記停車場を通過した後の前記第1の列車の後端が第7の位置を通過するまでは前記第2の列車が出発できない場合に、前記第7の位置を前記所定の位置として特定し、前記第2の列車が出発する予定時刻から、前記第2の列車の進路が構成されるのに要する時間と、前記第2の列車に出発許可を与える信号が現示されてから前記第2の列車が出発するのに要する時間を引いた時刻を前記目標時刻として算出する、請求項2に記載の運行制御システム。
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