WO2016035684A1 - レーザ加工ヘッド - Google Patents

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Abstract

 レーザ加工ヘッドは、前記レーザ加工ヘッドの先端に設けられたノズルと、前記レーザ加工ヘッドの内部に設けられ、レーザ発振器から発振されたレーザ光を集光する集光レンズと、前記レーザ加工ヘッドの内部に設けられ、前記集光レンズを保護する保護ガラスと、前記レーザ加工ヘッドの内部の前記保護ガラスと前記ノズルとの間に設けられたクロスジェット形成機構と、前記ノズルに設けられたエア噴出機構と、を備えている。前記クロスジェット形成機構は、前記保護ガラスの表面に対して平行なクロスジェットの流れを形成する。前記エア噴出機構は、ワークのレーザ加工位置から前記クロスジェットの流れに向かうヒュームの流れを遮断するエアの流れを形成するためのエアを噴出する。

Description

レーザ加工ヘッド
 本発明は、レーザ加工ヘッド[laser processing head]に関する。
 レーザ加工[laser processing]の一種としてのレーザ溶接[laser welding]時には、発生したスパッタ[sputters]やヒューム[fumes]が、レーザ加工ヘッドに備えられた集光レンズ[converging lens]などの光学系に付着することがある。従って、下記特許文献1は、光学系へのスパッタやヒュームの付着を防止するために、レーザ加工ヘッドに備えられた保護ガラスの表面に対して平行に高速のエア[high-speed air](エアナイフ[air knife])を噴出することを開示している。
日本国特開平11-267874号公報
 上記特許文献1に開示された加工ヘッドでは、ワークのレーザ溶接位置[laser welded position]は、シールドガス噴出口を備えたシールドガス供給ノズルによって囲繞されている。このため、外部からフィラーワイヤ[filler wire]をレーザ溶接位置へ供給することは難しい。また、上述したエアナイフは、レーザ加工ヘッドに備えられたエアナイフノズルから保護ガラスに対して平行に噴出される。エアナイフを噴出すると、エアナイフノズル近傍に設けられた開口部から大量の外気がレーザ加工ヘッド内に吸引される。
 従って、レーザ溶接位置で発生したヒュームが、この開口部から吸引されることがある。特に、フィラーワイヤを供給する場合は、シールドガス供給ノズルによってレーザ溶接位置を囲むことは難しいので、ヒュームは開口部を通して吸引され易い。開口部を通してレーザ加工ヘッド内に吸い込まれたヒュームが保護ガラスに付着して、保護ガラスの寿命が短くなることがある。
 本発明の目的は、レーザ溶接時に生じたスパッタやヒュームが、集光レンズを保護する保護ガラスに付着することを抑制することのできるレーザ加工ヘッドを提供することにある。
 本発明の第1の特徴は、レーザ加工ヘッドであって、前記レーザ加工ヘッドの先端に設けられたノズルと、前記レーザ加工ヘッドの内部に設けられ、レーザ発振器から発振されたレーザ光を集光する集光レンズと、前記レーザ加工ヘッドの内部に設けられ、前記集光レンズを保護する保護ガラスと、前記レーザ加工ヘッドの内部の前記保護ガラスと前記ノズルとの間に設けられ、前記保護ガラスの表面に対して平行なクロスジェットの流れを形成するクロスジェット形成機構と、前記ノズルに設けられ、ワークのレーザ加工位置から前記クロスジェットの流れに向かうヒュームの流れを遮断するエアの流れを形成するためのエアを噴出するエア噴出機構と、を備えているレーザ加工ヘッドを提供する。
 前記エア噴出機構が、エアを噴出して形成する前記エアの流れによって、前記レーザ加工位置から前記クロスジェットの流れに向かう前記ヒュームの流れを遮断すると共に、前記クロスジェット形成機構のエアの吸引口に向かうヒュームの流れも遮断する、ことが好ましい。
 前記保護ガラスと前記クロスジェット形成機構との間に、前記レーザ加工位置から前記保護ガラスへと飛散するスパッタを絞るアパーチャをさらに備えている、ことが好ましい。
 前記エア噴出機構が、前記ノズルの先端に設けられ、前記ノズルの開口部を横切る扁平なエアの流れを形成する、ことが好ましい。
 前記クロスジェット形成機構のエアの吸引口が、前記レーザ加工位置から離反する方向に向けて開口され、かつ、前記クロスジェット形成機構に対して前記クロスジェットの流れの下流側に、前記クロスジェットの流れを、前記レーザ加工位置から離反する方向に誘導する排出ガイド部材が設けられている、ことが好ましい。
 前記エア噴出機構は、前記レーザ光の光軸と交差する扁平なエアの流れを噴出するスリットを備えており、前記スリットのエア噴出口に、前記エアの流れの方向に対してほぼ平行な、対向する内側面が設けられている、ことが好ましい。
 ここで、前記スリットの幅が、前記ノズルの開口部の直径より小さい、ことがさらに好ましい。
 本発明の第2の特徴は、レーザ加工ヘッドであって、前記レーザ加工ヘッドの先端に設けられたノズルと、前記レーザ加工ヘッドの内部に設けられ、レーザ発振器から発振されたレーザ光を集光する集光レンズと、前記レーザ加工ヘッドの内部に設けられ、前記集光レンズを保護する保護ガラスと、前記レーザ加工ヘッドの内部の前記保護ガラスと前記ノズルとの間に設けられ、前記保護ガラスの表面に対して平行なクロスジェットの流れを形成するクロスジェット形成機構と、前記ノズルに設けられ、前記クロスジェット形成機構のエアの吸引口と前記レーザ光の照射位置との間に前記レーザ光の光軸と交差する扁平なエアナイフの流れを形成するためのエアを噴出するエア噴出機構と、を備えているレーザ加工ヘッドを提供する。
 本発明の第3の特徴は、レーザ溶接のためのレーザ加工ヘッドであって、前記レーザ加工ヘッドの先端に設けられたノズルと、前記レーザ加工ヘッドの内部に設けられ、レーザ発振器から発振されたレーザ光を集光する集光レンズと、前記レーザ加工ヘッドの内部に設けられ、前記集光レンズを保護する保護ガラスと、前記レーザ光の光軸に対してレーザ溶接の進行方向の先行側に設けられ、レーザ溶接位置にフィラーワイヤを供給するワイヤ供給ノズルと、前記光軸に対して前記進行方向の後続側に設けられ、前記レーザ溶接位置にシールドガスを供給するシールドガス供給ノズルと、前記レーザ加工ヘッドの内部の前記保護ガラスと前記ノズルとの間に設けられ、前記保護ガラスの表面に対して平行で、かつ、前記先行側から前記後続側へと流れるクロスジェットの流れを形成するクロスジェット形成機構と、前記ノズルに設けられ、前記レーザ溶接位置から前記クロスジェットの流れに向かうヒュームの流れを遮断する、前記後続側から前記先行側へと流れるエアの流れを形成するためのエアを噴出するエア噴出機構と、を備えているレーザ加工ヘッドを提供する。
実施形態に係るレーザ加工ヘッドの側面(一部断面)図である。 図1中のII部分の拡大断面図である。 エアナイフ形成部におけるスリットとエア流れ(流跡線[flow trajectories])との関係を示す底面図である。 エアナイフにおける圧力分布図である。 比較例におけるスリットとエア流れ(流跡線)との関係を示す底面図である。
 図1に示されるように、本実施形態に係るレーザ加工ヘッド1は、溶接ロボット(図示せず)のロボットアームの先端に装着されており、加工ヘッド本体3を備えている。加工ヘッド本体3内には、レーザ発振器(図示せず)から発振されたレーザ光[laser beam]LBを集光する集光レンズが設けられている。加工ヘッド本体3には、集光レンズを保護する交換可能な保護ガラス5を備えたガラスホルダ7が設けられている。ガラスホルダ7は、図1中の右方に引き出され得る。加工ヘッド本体3の先端には着脱可能なノズル9が設けられている。
 また、加工ヘッド本体3には、ワークWのレーザ溶接時に、フィラーワイヤ11をレーザ溶接位置(レーザ加工位置)に供給するワイヤ供給ノズル13が設けられている。さらに、加工ヘッド本体3には、レーザ溶接位置にシールドガスを供給するシールドガス供給ノズル15も設けられている。ここで、ワイヤ供給ノズル13とシールドガス供給ノズル15との間の位置的関係について説明する。ワイヤ供給ノズル13は、レーザ溶接の進行方向[travel direction](図1中の矢印Aで示される方向)に沿って、レーザ光LBの光軸に対して先行側[leading side]に配置されている。これに対して、シールドガス供給ノズル15は、レーザ光LBの光軸を間にしてワイヤ供給ノズル13の反対側、即ち、レーザ溶接の進行方向に沿って、レーザ光LBの光軸に対して後続側[trailing side]に配置されている。
 ワイヤ供給ノズル13からフィラーワイヤ11を供給しつつレーザ光LBをワークW上のレーザ溶接位置に照射し、かつ、シールドガス供給ノズル15からシールドガスをレーザ溶接位置へ噴出して、レーザ溶接が行なわれる。レーザ溶接時には、レーザ溶接位置でスパッタ及びヒュームが発生する。上述したように、スパッタは、ノズル9内に飛び込んで保護ガラス5に付着することがある。そこで、加工ヘッド本体3には、スパッタから保護ガラス5を保護するスパッタ付着防止機構が設けられている。
 具体的には、加工ヘッド本体3には、保護ガラス5の表面に対して平行なクロスジェットの流れを形成するクロスジェット形成機構17が設けられている。クロスジェット形成機構17は、加工ヘッド本体3に一体的に取付けられた開口ブロック[open block]19を保護ガラス5とノズル9との間に備えている。開口ブロック19の上部には、レーザ溶接位置から保護ガラス5に向かうスパッタを絞る[constrict]リング状のアパーチャ[aperture]20が設けられている。開口ブロック19は、レーザ溶接の進行方向の反対方向(以後、後方向/後方[backward direction / backward]と称す)に向けて大きく開口された開口部[opening]21を備えている。開口ブロック19の前側部分[forward-side portion]には高速のエアを噴出する高速エア噴出口23が設けられている。
 開口ブロック19の下部には、高速エア噴出口23から噴出された高速エア(高圧エア)の流れを、レーザ光LBの光軸に対して直交する後方への流れに変えるクロスジェット形成部材[cross-jet generating member]25が設けられている。クロスジェット形成部材25は、前後方向(図1中の横方向)に形成された連通路[communicating passage](連通室[communicating chamber])27を備えている。連通路27の幅は、アパーチャ20の絞り孔の内径にほぼ等しい。なお、連通路27は、図1中の矢印Bによって示されるエア導入部分と、図1中でアパーチャ20の下方左側に形成されたほぼ半円柱(半円錐台)状の空間と、図1中でアパーチャ20の下方右側に形成されたほぼ長方体状の空間(エア排出部分)とを備えている。半円柱状空間の最大内径部が長方体状空間との境界であり、半円柱状空間と長方体状空間とは段差なく連続している。連通路27のエア排出部分が、上述した開口部21である。
 開口ブロック19の下面とクロスジェット形成部材25との間には、高速エア噴出口23から噴出されたエアを、レーザ光LBの光軸と直交し、かつ、保護ガラス5の表面に対して平行な後方への高速エアの扁平な流れに変換する扁平状のスリット29が形成されている。また、クロスジェット形成部材25には、レーザ光LBが通過可能な垂直方向の孔25Hが形成されている。上述したノズル9が下部に取り付けられているノズルホルダ31が、クロスジェット形成部材25を介在させて、開口ブロック19の下面に取付けられている。ノズルホルダ31とクロスジェット形成部材25の下面との間には、前後方向(図1中の横方向)に開口された連通部33が形成されている。
 上述したように、高速エア噴出口23から噴出された高速エアは、スリット29を通過して保護ガラス5の表面に対して平行な高速エアの扁平な流れとして、レーザ光LBの光軸と交差する後方へのクロスジェットを形成する。高速エアの扁平な流れ(クロスジェット)の幅は、アパーチャ20の絞り孔の内径にほぼ等しい。スリット29からクロスジェットが後方へと噴出されると、連通路27内には、矢印Bによって示されるように、吸引ガイド部材35の吸引口35Aからクロスジェットの流れに引かれて大量の高速エアの後方への流れが生じる。従って、レーザ溶接位置から保護ガラス5へと飛散するスパッタは、スリット29から噴出された高速エアと厚い層(層流[laminar flow])を形成して連通路27内を後方へと流れる大量の高速エアとによって、後方に吹き飛ばされる。
 スリット29から高速エアを噴出させてクロスジェットを形成するとき、連通路27及び連通部33内へと流れるエアは、レーザ溶接位置から離反する方向、即ち、上方から吸引される。このため、開口ブロック19の前側には、上方に(即ち、レーザ溶接位置から離反する方向に向けて)開口された吸引ガイド部材35が設けられている。一方、開口ブロック19の後側には、クロスジェットを後斜め上方(即ち、レーザ溶接位置から離反する方向)に案内する排出ガイド部材37が設けられている。排出ガイド部材37は、後上方に傾斜されている。また、開口ブロック19の前側には、吸引口35Aよりも高い位置で上方に開口された第2吸引ガイド部材39も設けられている。第2吸引ガイド部材39は、吸引口35Aを囲っている。
 上述したように、レーザ溶接位置から保護ガラス5へと飛散するスパッタは、クロスジェットによって後方へと飛散される。スパッタの一部は、クロスジェットを通過するかもしれないが、直進することなく後方に曲げられてアパーチャ20の絞り孔を通過することはない。従って、スパッタの保護ガラス5への付着が効果的に防止され得る。即ち、クロスジェットとアパーチャ20とによってスパッタが保護ガラス5へと飛散することが二重に防護され、スパッタの保護ガラス5への付着が効果的に防止され得る。
 上述したように、高速エア噴出口23から高速エアが噴出されると、大量の高速エアからなる厚い層を形成するクロスジェットが生成される。この時、吸引ガイド部材35の吸引口35A及び第2吸引ガイド部材39の吸引口には負圧が発生する。従って、レーザ溶接位置で発生したヒュームが舞上がると、ヒュームの一部が吸引ガイド部材35及び第2吸引ガイド部材39によって吸引されてクロスジェットに混入することがある。ヒュームの一部がクロスジェットに混入すると、開口ブロック19の開口部21内のクロスジェットの上層部分の微小な乱流に起因して、ごくわずかなヒュームが保護ガラス5に付着することがある。従って、保護ガラス5の寿命短縮化を防止するために、ヒュームの一部のクロスジェットへの混入を防止することが望ましい。
 本実施形態では、レーザ溶接位置から吸引ガイド部材35及び第2吸引ガイド部材39に向かうヒュームを遮断するためにエアナイフを形成するエア噴出機構41が設けられている。具体的には、図2に示されるように、ノズル9の下面(先端)に、エア噴出口45を備えた着脱可能なリング部材47が取り付けられている。エア噴出口45には、ノズルホルダ31及びノズル9に形成されたエア供給路43からエアが供給される。
 エア噴出口45は、レーザ溶接の進行方向に沿って、レーザ光LBの光軸に対して後続側に設けられている。エア噴出口45の下側には、エア噴出口45から噴出されたエアを、ノズル9内に入り込むヒュームと、吸引ガイド部材35及び第2吸引ガイド部材39に向けて上昇するヒュームを遮断するエアナイフを形成するエアナイフ形成部材49がボルトなどの締結具によって取付けられている。
 リング部材47の下面とエアナイフ形成部材49との間には、前側に向けて開口されたスリット51が形成されている。スリット51は、エア噴出口45の下面から噴出されたエアは、開口部47Aの全ての下方を横切る、前方(矢印C方向)への高速なエアの扁平な流れ(エアナイフ)を形成する。エアナイフの流れも、レーザ光LBの光軸と交差する。スリット51から前方へと高速で噴出された扁平なエアの流れは、レーザ溶接位置から、ノズル9、並びに、吸引ガイド部材35及び第2吸引ガイド部材39へと流れるヒュームを遮断する。
 図3は、スリット51のエア噴出口53から噴出されるエアの流れをコンピュータ・シミュレーションした結果を示している。図3に示されるように、スリット51は、下方(又は上方)から見たときに、開口部47A側が開口された矩形状に形成されている。スリット51は、エア噴出口45と連通されている。スリット51には、開口部47A側にエアを噴出させるために、エア噴出口53の幅方向(図3中のX方向)の両側に内側面55が形成されている。内側面55は、エアの流れ方向(C方向:図3中のZ方向)に対してほぼ平行であり、互いに対向している。
 なお、内側面55間の幅(即ち、スリット51の幅)は、開口部47Aの直径(即ち、開口部9Aの内径)より小さい。エア噴出口53の開口端縁は、開口部47Aの内周縁よりも外側(後方:図3中右方)に配置されている。
 図3から分かるように、スリット51のエア噴出口53からリング部材47の開口部47Aの中心部に向けてエアを噴出すると、流跡線で示されるようにエアの流れは大きく広がることなく収束した状態で開口部47Aの全てを覆って通過する。また、流跡線の分布から明らかなように、開口部47Aを覆う流跡線の密度は高い。また、開口部47Aを通過した流跡線の密度低下も少ない(流跡線の間隔は比較的狭く維持されている)。図5は、このような流跡線の状態でのエアの流れ内部の圧力分布の解析結果を示している。図5中に濃く示されている部分は圧力が高い。図5から分かるように、開口部47Aの中心を含む範囲の圧力は高い。
 従って、図3に示されるような流跡線の状態でのエアの流れでは、開口部47A下方に高圧範囲が形成されるので、レーザ溶接位置から開口部47Aに向かうスパッタ及びヒュームが開口部47A内に入り込むのを効果的に防止できる。
 また、開口部47Aを通過したエアの流れは、むらが少ない安定した流れを形成しつつ広がるので、レーザ溶接位置から、開口部47A並びに吸引ガイド部材35の吸引口35A及び第2吸引ガイド部材39の吸引口に向かうヒュームを効果的に吹き飛ばすことができる。即ち、レーザ溶接位置から、開口部47A並びに吸引ガイド部材35の吸引口35A及び第2吸引ガイド部材39の吸引口に流れるヒューム遮断することができる。
 比較例について説明する。比較例でのスリット51は、図4に示される形状を有している。即ち、スリット51は、下流に向けて広がる形状を有しており、エア噴出口53の幅方向の両側の内側面57は、互いに徐々に離間する円弧状の曲面を有している。また、エア噴出口53の開口端縁は、開口部47Aの内周縁よりも内側(前方:図4中左方)に配置されている。図4は、上述した図3の場合と同一条件で、エアの流れをコンピュータ・シミュレーションした結果を示している。
 図4から分かるように、エアの流れ(流跡線)は、内側面57の広がりに沿って大きく広がる傾向にある。即ち、開口部47Aを覆う流跡線の密度は図3の場合の流跡線に比べて低い。流跡線の密度が低い部分では、レーザ溶接位置から開口部47Aに向かうスパッタ及びヒュームが開口部47A内に入り込むのを防止することが難しい。
 従って、エア噴出機構41からエアの扁平な流れを噴出するためのスリット51の形状は、図3に示されるように、スリット51のエア噴出口53の両側にエアの流れ方向に対してほぼ平行な、互いに対抗する内側面55を有する形状が望ましい。また、スリット51の幅は、開口部47Aの直径(開口部9Aの内径)より小さいことが望ましい。
 上述したように、ワイヤ供給ノズル13からフィラーワイヤ11を供給しつつワークW上のレーザ溶接位置にレーザ光LBを照射し、かつ、シールドガス供給ノズル15からシールドガスをレーザ溶接位置に噴出させて、ワークWのレーザ溶接を行うことができる。レーザ溶接時には、レーザ溶接位置からスパッタが飛散すると共にヒュームが発生する。
 レーザ溶接位置で発生するヒューム及びスパッタの一部は、エア噴出機構41から噴出されたエアによって除去される。エア噴出機構41を通過したごく一部のスパッタは、ノズル9及びノズルホルダ31を通って保護ガラス5へと飛散する。クロスジェット形成機構17のスリット29から高速エアが後方へ噴射されると、吸引ガイド部材35及び第2吸引ガイド部材に沿って大量のエアが吸引されて、レーザ光LBの光軸と交差する後方へ流れる厚い層のクロスジェットが形成される。従って、ノズルホルダ31を通過したごく一部のスパッタは、クロスジェットによって後方へ吹き飛ばされ、保護ガラス5へのスパッタの付着が防止される。
 クロスジェットは、排出ガイド部材37によって配向されて斜め後方へと排出されるので、レーザ溶接位置へ噴出されているシールドガスの流れを乱すことはなく、レーザ溶接を良好に行うことができる。
 また、エア噴出機構41のスリット51から前方へ高速で噴出されるエアナイフによってヒュームが吹き飛ばされるので、ヒュームがノズル9内へ流入することが遮断される。また、クロスジェットの発生によって、吸引ガイド部材35の吸引口35A及び第2吸引ガイド部材39の吸引口の部分が負圧になるので、ヒュームがこれらの吸引口に吸引されることが危惧される。しかし、上述したエアナイフによって吸引口に向かうヒュームが遮断されるので、ヒュームが吸引口を通ってクロスジェットに混入することが防止され、保護ガラス5をヒュームから保護できる。従って、保護ガラス5の寿命短縮化を防止できる。
 本実施形態によれば、レーザ溶接位置から保護ガラス5へと直線的に飛散するスパッタは、(1)エア噴出機構41のスリット51から噴出されたエアナイフ、(2)クロスジェット形成機構17のスリット29から噴出された高速のエアの流れと、この流れに吸引されて連通路27内を流れる大量の高速エアの厚い層とで形成されるクロスジェット、及び、(3)アパーチャ20、によって保護ガラス5への付着が防止される。従って、保護ガラス5へのスパッタの付着を効果的に防止することができる。
 また、レーザ溶接位置で発生してノズル9内を経て保護ガラス5へと直線的に流れるヒュームは、エアナイフ及びクロスジェットによって遮断される。さらに、クロスジェットの発生によって、レーザ溶接位置から吸引ガイド部材35の吸引口35A及び第2吸引ガイド部材39の吸引口へ流れるヒュームも、エアナイフによって遮断される。従って、上記吸引口を通ってクロスジェットにヒュームが混入することも防止することができる。
 この結果、保護ガラス5へのスパッタ及びヒュームの付着を防止して、保護ガラス5の寿命短縮化を防止できる。
 なお、単一のエア供給系によって、クロスジェット形成機構17及びエア噴出機構41の双方にエアを供給することが可能である。しかし、エア噴出機構41のためのエア供給系は、単独に遮断可能とされるのが望ましい。例えば、エア噴出機構41によるエアナイフが周辺の障害物に当たって、シールドガス供給ノズル15から噴出されたシールドガスを乱す場合には、エア噴出機構41によるエアナイフの噴出を一時停止することが望ましい。

Claims (9)

  1.  レーザ加工ヘッドであって、
     前記レーザ加工ヘッドの先端に設けられたノズルと、
     前記レーザ加工ヘッドの内部に設けられ、レーザ発振器から発振されたレーザ光を集光する集光レンズと、
     前記レーザ加工ヘッドの内部に設けられ、前記集光レンズを保護する保護ガラスと、
     前記レーザ加工ヘッドの内部の前記保護ガラスと前記ノズルとの間に設けられ、前記保護ガラスの表面に対して平行なクロスジェットの流れを形成するクロスジェット形成機構と、
     前記ノズルに設けられ、ワークのレーザ加工位置から前記クロスジェットの流れに向かうヒュームの流れを遮断するエアの流れを形成するためのエアを噴出するエア噴出機構と、を備えているレーザ加工ヘッド。
  2.  請求項1に記載のレーザ加工ヘッドであって、
     前記エア噴出機構が、エアを噴出して形成する前記エアの流れによって、前記レーザ加工位置から前記クロスジェットの流れに向かう前記ヒュームの流れを遮断すると共に、前記クロスジェット形成機構のエアの吸引口に向かうヒュームの流れも遮断する、レーザ加工ヘッド。
  3.  請求項1又は2に記載のレーザ加工ヘッドであって、
     前記保護ガラスと前記クロスジェット形成機構との間に、前記レーザ加工位置から前記保護ガラスへと飛散するスパッタを絞るアパーチャをさらに備えている、レーザ加工ヘッド。
  4.  請求項1~3の何れか一項に記載のレーザ加工ヘッドであって、
     前記エア噴出機構が、前記ノズルの先端に設けられ、前記ノズルの開口部を横切る扁平なエアの流れを形成する、レーザ加工ヘッド。
  5.  請求項1~4の何れか一項に記載のレーザ加工ヘッドであって、
     前記クロスジェット形成機構のエアの吸引口が、前記レーザ加工位置から離反する方向に向けて開口され、かつ、
     前記クロスジェット形成機構に対して前記クロスジェットの流れの下流側には、前記クロスジェットの流れを、前記レーザ加工位置から離反する方向に誘導する排出ガイド部材が設けられている、レーザ加工ヘッド。
  6.  請求項3~5の何れか一項に記載のレーザ加工ヘッドであって、
     前記エア噴出機構が、前記レーザ光の光軸と交差する扁平なエアの流れを噴出するスリットを備えており、
     前記スリットのエア噴出口に、前記エアの流れの方向に対してほぼ平行な、対向する内側面が設けられている、レーザ加工ヘッド。
  7.  請求項6に記載のレーザ加工ヘッドであって、
     前記スリットの幅が、前記ノズルの開口部の直径より小さい、レーザ加工ヘッド。
  8.  レーザ加工ヘッドであって、
     前記レーザ加工ヘッドの先端に設けられたノズルと、
     前記レーザ加工ヘッドの内部に設けられ、レーザ発振器から発振されたレーザ光を集光する集光レンズと、
     前記レーザ加工ヘッドの内部に設けられ、前記集光レンズを保護する保護ガラスと、
     前記レーザ加工ヘッドの内部の前記保護ガラスと前記ノズルとの間に設けられ、前記保護ガラスの表面に対して平行なクロスジェットの流れを形成するクロスジェット形成機構と、
     前記ノズルに設けられ、前記クロスジェット形成機構のエアの吸引口と前記レーザ光の照射位置との間に前記レーザ光の光軸と交差する扁平なエアナイフの流れを形成するためのエアを噴出するエア噴出機構と、を備えているレーザ加工ヘッド。
  9.  レーザ溶接のためのレーザ加工ヘッドであって、
     前記レーザ加工ヘッドの先端に設けられたノズルと、
     前記レーザ加工ヘッドの内部に設けられ、レーザ発振器から発振されたレーザ光を集光する集光レンズと、
     前記レーザ加工ヘッドの内部に設けられ、前記集光レンズを保護する保護ガラスと、
     前記レーザ光の光軸に対してレーザ溶接の進行方向の先行側に設けられ、レーザ溶接位置にフィラーワイヤを供給するワイヤ供給ノズルと、
     前記光軸に対して前記進行方向の後続側に設けられ、前記レーザ溶接位置にシールドガスを供給するシールドガス供給ノズルと、
     前記レーザ加工ヘッドの内部の前記保護ガラスと前記ノズルとの間に設けられ、前記保護ガラスの表面に対して平行で、かつ、前記先行側から前記後続側へと流れるクロスジェットの流れを形成するクロスジェット形成機構と、
     前記ノズルに設けられ、前記レーザ溶接位置から前記クロスジェットの流れに向かうヒュームの流れを遮断する、前記後続側から前記先行側へと流れるエアの流れを形成するためのエアを噴出するエア噴出機構と、を備えているレーザ加工ヘッド。
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