JP2007021574A - レーザ加工ヘッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ノズル本体1の内部に、テーパ状の隙間として形成されたエア供給部31から、ノズル本体1の内部へカーテン状のエアA1を噴出させ、ノズル本体1の内部のテーパ面35をカーテン状に流下させつつ集束させて、ノズル本体1の外部で、焦点F2を結ばせるようにしたもので、カーテン状に流れつつ集束するエアA1によりノズル本体1の内部と外部とを遮断することができるため、スパッタSやヒュームHがノズル本体1の内部に侵入することを防止することができる。
【選択図】 図1
Description
レーザ加工の際に被加工部付近で発生するスパッタ(溶滴)やヒューム(金属粉)がレーザ本体内部へ侵入し、保護ガラス表面に飛散、付着することにより、以下のような問題が発生していた。
すなわち、スパッタの場合、粒子径が大きく、飛散速度が速いことから、保護ガラス表面に一度に大きなダメージを与えてしまい、その都度、保護ガラスを交換しなければならなかった。また、ヒュームの場合、細かく飛散して保護ガラス表面の広範囲に徐々にダメージを蓄積し、これに伴い、透過率が徐々に低下し、溶接不良を引き起こしていた。さらに、スパッタやヒュームが保護ガラス表面に飛散し、付着することで保護ガラスの発熱が促進され、保護ガラスの割れや損傷を引き起こしていた。
特開平11−226770号
また、特開平11−226770号公報に開示されるレーザ加工ヘッドでは、長焦点のレーザビームを使用するレーザ加工装置において、その焦点距離が長いことを活かして、多段階の内部ブローを構成し、スパッタの侵入を効果的に防止している。
しかしながら、例えば、半導体レーザのような短焦点のレーザビームを使用するレーザ加工装置の場合、焦点距離が短いため、このような複雑な内部ブローを適用することはできない。
また、内部構造が簡素化されることで、短焦点のレーザ加工装置にも適用することができる。
本願でいうアシストガスは、エアを除き、レーザ加工の際、被加工部の雰囲気を調整するためにエアとは別に供給されるガスをいう。
このように、アシストガスの使用量を変えることなく、アシストガスによるシールド力を高めることができる。
また、内部構造が簡素化されることにより、短焦点のレーザ加工装置にも適用することができる。
また、内部構造を複雑にしなくても、十分な内部ブロー性が得られるため、短焦点のレーザ加工装置にも適用することができる。
図3は、図1におけるF2付近のエアの流れを示す拡大図である。図4は、吸引管の他の実施形態を示す概略断面図である。
レーザ照射部(図示しない)から照射されたレーザビームLBは、集光レンズ2を通って集光され、保護ガラス3、ノズル本体1の内部を通過して被加工物W上の被加工部である溶接線4(以下、「溶接線4」という)で焦点F1を結び、被加工物Wを加工する。
この噴出通路S1には、エア供給源8からエアA1が供給される。
より具体的に説明すると、まず、噴出通路S1は、先端部30が有する内向きのテーパ面35と、テーパ面35より僅かに小径で、基端部20が有する外向きのテーパ面25とが対面してできたテーパ状の隙間として形成されている。噴出通路S1の上端は、基端部20の下面に形成されたリング状の溝からなるリング通路23に開口している。また、先端部30には、先端部30の上面と側面に開口する連通孔33が形成されており、連通孔33の上端がリング通路23に開口している。
一方、エア供給源8は、エア配管6を介してジョイント32に接続され、ジョイント32が前記した連通孔33の側面への開口に接続されている。
噴出通路S2の上端は、保護ガラス3側に向けて開口しており、下端は、基端部20の下面に形成されたリング状の溝からなるリング通路24に開口し、これらを繋ぐ胴部は基端部20を斜めに貫通している。また、図2に示すように、噴出通路S2は、基端部20の全周にわたって等間隔で配置されている。
また、先端部30には、先端部30の上面と側面に開口する連通孔37が形成されており、連通孔37の上端がリング通路24に開口している。
一方、エア供給源9は、エア配管7を介して、ジョイント36に接続され、このジョイント36が前記した連通孔37の側面への開口に接続されている。
アシストガス供給源45は、ガス配管44を介してジョイント43に接続され、ジョイント43は、通路42の基端に接続されている。通路42の先端は、溶接線4に向けて開口している。
吸引管51は、ガス供給部41と対向する位置に配置され、先端の吸引口52は溶接線4に向けて配置される。また、吸引管51には、エア配管53を介してエア吸引源54が接続される。
図1に示すように、リング通路23から噴出されたエアA1は、噴出通路S1を通って、ノズル本体1の内部のテーパ面35に沿って密度を増しながらカーテン状に流下する。そして、カーテン状に流下したエアA1は、延長線上のノズル本体1の外部で、集束し、焦点F2を結ぶ。
アシストガスGは、例えば、アルゴンガス、窒素ガスなどが該当するが、これに限られるものではない。このとき、エアA1の焦点F2がレーザビームLBの光軸上にあり、かつ、アシストガスGの流路より上部にあると、焦点F2により、アシストガスGが溶接線4へ向けて押圧されることとなり、溶接線4付近のシールド性がより向上する。
第2の実施形態は、第1の実施形態において、吸引管51に代えて、ベンチュリー管61を用いるものである。ベンチュリー管61は、接続部材60を介して、ノズル本体1に接続される。また、ベンチュリー管61は両端に拡開口を有し、先端側の拡開口62には、エアノズル63の開口63aがベンチュリー管61の基端側(内側)に向けて配置されている。
例えば、噴出通路S1は、テーパ状の隙間として形成されているが、これに限られず、テーパ状の孔を複数設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、被加工物Wを溶接する場合について説明したが、もちろん切断や穴あけ加工などにも適用することができる。
2 集光レンズ
3 保護ガラス
4 溶接線
A1,A2 エア
F1,F2 焦点
20 基端部
21,31 エア供給部
30 先端部
41 ガス供給部
51 吸引管
61 ベンチュリー管
G アシストガス
H ヒューム
S スパッタ
W 被加工物
Claims (4)
- レーザビームを照射して、被加工物を加工するレーザ加工装置のレーザ加工ヘッドであって、
前記レーザビームが内部を通過し、内面に円錐面を有する筒状のノズル本体と、
前記ノズル本体の内面に沿ってカーテン状にエアが流れるようにエアを噴出するエア供給部と、
前記被加工物の被加工部へアシストガスを供給するガス供給部とを備えたことを特徴とするレーザ加工ヘッド。 - 前記ガス供給部は、前記アシストガスが前記カーテン状のエアの焦点と前記被加工部の間を通過するように配置されたことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工ヘッド。
- 前記ノズル本体は、前記レーザビームを集束させる集光レンズを保護する保護ガラスを備え、
前記保護ガラスに向けてエアを供給するエア供給部を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーザ加工ヘッド。 - 前記ガス供給部と対向して配置され、
前記被加工部付近の気体を吸引することにより、前記被加工部付近のスパッタおよびヒュームを吸引する吸引管を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のレーザ加工ヘッド。
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