JP2004306106A - レーザ加工ヘッド - Google Patents

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Hiroshi Watanabe
浩 渡辺
Keiji Ueda
圭司 上田
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Mitsubishi Power Ltd
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Abstract

【課題】レーザ加工ヘッドにおいて、高価な光学部品を保護するための保護ガラス表面への汚染物の付着をより少なくするとともに、保護ガラスの破損を防止し、保護ガラスが破損しても高価な光学系を破損させないレーザ加工ヘッドを提供すること。
【解決手段】集光レンズ3と加工点Pの間で、レーザ光LBの光軸Cに垂直方向に保護ガラス9aと9bを配置し、保護ガラス9aと9bの隙間と保護ガラス9bの加工点P側表面と保護ガラス9bと加工点Pの間にエアブローノズル9の高速エア吹き出し口9a〜9cから高速エアを噴出させ、高速エアにより加工点Pから発生するスパッタやヒューム、保護ガラス9bの溶融破損物を吹き飛ばし、保護ガラスに付着しにくくさせる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はレーザ加工ヘッドに関し、特にレーザ光の出射口に設けられた保護ガラスの汚染を低減して破損をなくしたレーザ加工ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザ加工は金属、セラミック等の加工に適用され、高密度のエネルギーを非常に狭い範囲に集中させることから、従来のアーク熱源よりもより深く溶け込み、入熱量も下げることが可能なことから、高能率で高品質な溶接や切断加工が可能であり、近年各種の産業に普及している。特にYAGレーザなどの光ファイバ伝送可能なレーザ加工では、ロボット等と組合せて量産製品の加工に適用されている。
【0003】
従来、例えば被加工材のワークに溶接や切断加工を行うレーザ加工ヘッドとしては、図4に示されている様に、加工ヘッド本体103を備えており、この加工ヘッド本体103の内部にはレーザビームLBを集光させる集光レンズ105が備えられている。しかも、前記加工ヘッド本体103の先端にはレーザノズル107が着脱可能に備えられている。
【0004】
前記集光レンズ105の下方近傍における加工ヘッド本体103の内部には透明な保護ガラス109がレーザビームLBの光軸Cに対して垂直な平面を形成するように水平状態に固定して設けられている。この保護ガラス109の下方における加工ヘッド101の一部にはエア吹き出しノズル装置111が設けられており、このエア吹き出しノズル装置111の先端に設けられたエア吹き出しノズル113からエアが吹き出されるようになっている。
【0005】
上記構成により、図示省略のレーザ発振器から発振されたレーザビームLBは、加工ヘッド本体103の内部に備えられた集光レンズ105で集光された後、保護ガラス109を経てレーザノズル107からワークへ向けて照射されてワークにレーザ溶接が行われることになる。
【0006】
ところで、上述した従来のレーザ加工ヘッド101で溶接や切断加工を行うと、スパッタがレーザノズル107内に進入してきて集光レンズ105に損傷を与えるため、集光レンズ105の下方における近傍位置に設けられている保護ガラス109にスパッタがあまり付着しないように、エア吹き出しノズル装置111のエア吹き出しノズル113からエアが吹き出されている。
【0007】
しかしながら、レーザ溶接加工を長時間続けると、保護ガラス109にスパッタが付着してしまう。その場で保護ガラス109からスパッタを除去することができないので、交換しなければならない。そこで、レーザ加工ヘッド101内のエア圧を増大してスパッタの進入を防ごうとすると、ノズルヘッド先端から放出される高圧エアによりレーザ溶接部のシールドが妨害され、ワーク8の溶接部が酸化したり、更には正常なビードが形成されずハンピングビートやピットを生じることがあった。
【0008】
そこで、特開2000−263276号公報では、図5に示すようにレーザ加工ヘッド本体203の内部に設けられた集光レンズ205と先端部に設けられたレーザノズル207と集光レンズ205とレーザノズル207の間に集光レンズ205を保護する保護ガラス209とが設けられたレーザ加工ヘッド201の下部には高速エアを光軸に対して垂直に噴射できるエアブロー装置219が設けられ、エアブロー装置219によってレーザ加工ヘッド201の先端部に高速エアの層流が形成されるレーザ加工ヘッド201が発明されている。なお、高速エアを光軸に対して垂直に噴射するのを補助するため、エアブロー装置219の下部から光軸に対して垂直にエアガイド220が設けられているが、レーザー光の通過部分は除外することにより光路用穴220a、219bが形成されている。また、ワーク8の溶接部の酸化を防ぐためシールドガスが管状のサイドガスノズル211によりワーク8表面に噴射される。
【0009】
エアブロー装置219によってレーザ加工ヘッド201の先端部に高速エアの層流が形成されるようになされているので、高速エアによりスパッタはレーザ加工ヘッド201の内部に付着することなく弾き飛ばされて、従来の技術と比較してスパッタが保護ガラス209に付着しにくくなって保護ガラス209の交換回数を従来より減少させることができる。
【0010】
また、同様の構成を有する発明が特開2001−259872号公報に開示されている。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−263276号公報
【0012】
【特許文献2】
特開2001−259872号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
被加工物の切断、溶接等に利用されるレーザ加工では数kWのレーザ光をスポット状に集光し、金属等の被加工物に当てるため、金属が瞬間的に溶融、蒸発し、溶融部からは金属蒸気、プラズマ、スパッタ、金属表面付着物からのヒューム等が発生する。これら溶融部から発生する物質から光学部品を保護するために、光学部品は密閉されたレーザ加工ヘッド本体内に設置し、被加工物側のレーザ出射口には保護ガラスを設置する。
【0014】
そして溶融部から発生するスパッタ、ヒュームの保護ガラスへの付着を防ぐために、保護ガラスと溶融部の間で保護ガラスの平面と平行な方向に高速にエアを噴射させるので、溶融部からの飛散物はほとんどが除去され保護ガラスの汚染は少ない。しかし、保護ガラスの汚染が完全になくなるのではなく、保護ガラスは長時間使用していると少しずつ汚染する。特に、対象ワークによっては保護ガラスと溶融部の距離が接近する場合もあり、この場合は保護ガラスの汚染確率は非常に高くなる。
【0015】
保護ガラスが溶融部からのスパッタ又はヒュームで汚染されるとレーザ光を反射あるいは吸収するため、被加工物に照射しているレーザパワーが減衰し、レーザの加工能力が低下する。そのために被加工物のレーザ加工不良を起こすことがある。また、保護ガラスの汚染は破損の原因にもなるため、汚染が進行したところで保護ガラスの交換が必要になる。
【0016】
保護ガラス破損の一例としては、付着したスパッタがレーザ光を吸収してスパッタ付着部のガラス温度が上昇し、熱歪により保護ガラスに割れを発生し、さらに割れ部にレーザ光が照射されて急激な温度上昇をまねき、保護ガラスが溶融破裂する場合がある。
【0017】
この保護ガラスの溶融破裂により高価な光学系が汚染され、またレーザ加工を続行すれば、当然ながらその加工は正常に行われず、溶融部からの発生物で光学系が損傷することになる。
【0018】
このように上記従来技術では、レーザ加工ヘッドにおいて、保護ガラスに汚染物が付着する可能性があり、汚染物付着部の温度が上昇し、保護ガラスが溶融破裂破損する可能性があり、ガラスの溶融破損と加工溶融部からの発生物により光学系を汚染あるいは破損させてしまうことがあるという問題があった。
【0019】
本発明の課題は、レーザ加工ヘッドにおいて、高価な光学部品を保護するための保護ガラス表面への汚染物の付着をより少なくするとともに、保護ガラスの破損を防止し、保護ガラスが破損しても高価な光学系を破損させないレーザ加工ヘッドを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題は次の解決手段により達成される。
請求項1記載の発明は、内部に備えられた集光レンズで集光されたレーザ光を加工点に出射するレーザ加工ヘッドにおいて、集光レンズと加工点の間で、レーザ光の光軸に対して垂直方向に、前記集光レンズ側から順に第1の保護ガラスと第2の保護ガラスとを間隔をあけて配置し、第1の保護ガラスと第2の保護ガラスの隙間と、第2の保護ガラスの加工点側表面と、第2の保護ガラスと加工点間に、レーザ光の光軸に対して垂直方向に高速エアを噴射するエアブローノズルをそれぞれ設けたレーザ加工ヘッドである。
【0021】
請求項2記載の発明は、内部に備えられた集光レンズで集光されたレーザ光を加工点に出射するレーザ加工ヘッドにおいて、集光レンズと加工点の間で、レーザ光の光軸に対して垂直方向に、前記集光レンズ側から順に第1の保護ガラスと第2の保護ガラスとを間隔をあけて配置し、第1の保護ガラスと第2の保護ガラスの隙間と、第2の保護ガラスの加工点側表面に、レーザ光の光軸に対して垂直方向に高速エアを噴射するエアブローノズルをそれぞれ設けたレーザ加工ヘッドである。
【0022】
請求項3記載の発明は、内部に備えられた集光レンズで集光されたレーザ光を加工点に出射するレーザ加工ヘッドにおいて、集光レンズと加工点の間で、レーザ光の光軸に対して垂直方向に保護ガラスを配置し、該保護ガラスの加工点側表面に、レーザ光の光軸に対して垂直方向に高速エアを噴射するエアブローノズルをそれぞれ設けたレーザ加工ヘッドである。
【0023】
【作用】
請求項1記載の発明によれば、三つのエアブローノズルから第1の保護ガラスと第2の保護ガラスの隙間と、第2の保護ガラスの加工点側表面と、第2の保護ガラスと該加工点間に、レーザ光の光軸に対して垂直方向に高速エアが噴出されるので、それぞれ高速エアの層流が形成される。
【0024】
前記各高速エアの噴出層流により加工点から発生するスパッタやヒュームは吹き飛ばされて保護ガラスに付着しにくくなり、保護ガラスの交換回数を減少させることができる。
【0025】
さらに、前記高速エアの層流により保護ガラスに到達したスパッタやヒュームは吹き飛ばされ、スパッタが付着しても付着物はほとんど残らず吹き飛ばされる。そして付着物が残ったとしても、第2の保護ガラスの両側の表面上を高速エアの層流が形成され冷却されているため、付着物にレーザ光が照射されでも急激な温度上昇をまねくことがなくなり保護ガラスの溶融破裂がなくなる。さらに第2の保護ガラスが溶融破損したとしても、第1の保護ガラスと第2の保護ガラスの隙間には高速エアが流されているので、溶融破損で発生した破損物は吹き飛ばされ、そして第1の保護ガラスにより溶融破損部からの発生物で集光レンズ等の高価な光学系を汚染、損傷させることはない。
【0026】
請求項2記載の発明によれば、請求項1の発明の第3番目のエアブローノズルがないので、第2の保護ガラスと該加工点間における高速エアの層流が形成されない。そのため、請求項1の発明の作用効果に比べて保護ガラスの溶融破損防止作用効果、破損物の吹き飛ばし作用効果および光学系を汚染、損傷防止作用効果が小さくなる。
【0027】
請求項3記載の発明によれば、請求項2の発明の第2番目のエアブローノズルと第2の保護ガラスがないため、請求項2の発明の第2の保護ガラスと加工点間における高速エアの層流が形成されない。そのため、請求項2の発明の作用に比べて保護ガラスの溶融破損防止作用効果、破損物の吹き飛ばし作用効果および光学系を汚染、損傷防止作用効果が小さくなる。
【0028】
こうして本発明により、連続してレーザ加工が自動で行えるため生産性を向上させることできる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1に一実施例のレーザ加工ヘッドを示す。図1(イ)は、エアブローノズルに設けられたレーザ加工ヘッドを示す断面図、図1(ロ)は、エアブローノズルを示す平面図、図1(ハ)は、エアブローノズルを示す左側面図である。
【0030】
図1に示すレーザ加工ヘッド1は、レーザ加工ヘッド本体2、レーザ加工ヘッド本体2内に設置されレーザ光LBを被加工物の加工点Pにおいて焦点を結ぶようにする集光レンズ3、被加工物であるワーク8、加工部から発生するプラズマや金属蒸気を吹飛ばす効果と溶接部をシールドするためのアシストガスを溶接部に噴射するためのサイドガスノズル11等から構成されている。
【0031】
集光レンズ3と加工点Pの間に、集光レンズ3側から順に透明な第1の保護ガラス5aと透明な第2の保護ガラス5bとを間隔をあけてレーザ光の光軸Cと垂直方向に配置する。前記保護ガラス5aはレーザ加工ヘッド本体2に、保護ガラス5bはエアブローノズル9にそれぞれ取付けられている。エアブローノズル9は、第1のエア吹き出し口9a、第2のエア吹き出し口9b、第3のエア吹き出し口9cを備え、これらのエア吹き出し口9a〜9cにはエア配管12からバッファ13を経由してエアが供給される。
【0032】
箱型の装置からなるエアブローノズル9をレーザ加工ヘッド本体2の下部に設置し、このエアブローノズル9の箱型装置の側面からスリット状の第1のエア吹き出し口9a、第2のエア吹き出し口9b及び第3のエア吹き出し口9cが設けてあり、エア配管12から供給されたエアはバッファ13に一旦入り、均一な流速で第1のエア吹き出し口9a、第2のエア吹き出し口9b及び第3のエア吹き出し口9cから層流状態で吹き出される。そして、第1のエア吹き出し口9aから第1の保護ガラス5aと第2の保護ガラス5bの隙間へ、第2のエア吹き出し口9bから第2の保護ガラス5bの加工点P側表面へ、第3のエア吹き出し口9cから第2の保護ガラス5bと加工点P間へ、レーザ光LBの光軸Cに対して垂直方向に高速エアを噴射する。
【0033】
レーザ加工ヘッド本体2の下部には図5に示すようなノズル207は設けておらず、エア吹き出し口9a〜9cから噴出するエアは開放された大気に噴出するので高速エアの層流が得られる。
【0034】
レーザ光LBは集光レンズ3で集光され、第一の保護ガラス5aと第2の保護ガラス5bを経て被加工材であるワーク8へ向けて照射されるようになされ、ワーク8のレーザ溶接がなされている。また、ワーク8の溶接部の酸化を防止するシールドガスは、管状のサイドガスノズル11によりワーク8表面に噴射されている。
【0035】
ワーク8のレーザ溶接が行われるとスパッタが発生し、このスパッタが第2の保護ガラス5bに付着しようとするが、第2の保護ガラス5bと加工点P間に、レーザ光LBの光軸Cに対して直交する方向に高速エアの層流が形成されることにより、従来のレーザ加工ヘッドと同様に高速エアにより加工点Pから発生するスパッタやヒュームは吹き飛ばされて第2の保護ガラス5bに付着しにくくなり、保護ガラス5a、5bの交換回数を減少させることができる。さらに、エアブローノズル9によって第1の保護ガラス5aと第2の保護ガラス5bの隙間と、第2の保護ガラス5bの加工点P側表面に、レーザ光LBの光軸Cに対して直交する方向(垂直方向)に高速エアの層流が形成されることにより、第2の保護ガラス5bに到達したスパッタやヒュームは吹き飛ばされ、スパッタが保護ガラス5bの面上に付着してもほとんど残らず吹き飛ばされる。
【0036】
また、第2の保護ガラス5b上に付着物が残ったとしても、第2の保護ガラス5bの両側面上に高速エアの層流が形成され、冷却されているため、付着物にレーザ光LBが照射されても急激な温度上昇をまねくことがなくなり保護ガラス5bの溶融破裂がなくなる。
【0037】
さらに第2の保護ガラス5bが溶融破損したとしても、第1の保護ガラス5aと第2の保護ガラス5bの隙間には高速エアが流されているので、溶融破損で発生した破損物は吹き飛ばされる。また、第1の保護ガラス5aがあるため、前記溶融破損部からの発生物で集光レンズ3などの高価な光学系を汚染、損傷させることはない。
【0038】
本発明のその他の実施例のレーザ加工ヘッドを図2と図3にそれぞれ示す。図2と図3に示す各実施例は、共に図1の実施例を変形させたものであり、図1のエアブローノズル9の吹き出し口9a〜9cの数を減らしたものである。
【0039】
図2に示すレーザ加工ヘッド31は、加工ヘッド本体32とエアブローノズル39とサイドガスノズル41などから形成されている。レーザ加工ヘッド本体32には集光レンズ33、第一の保護ガラス35aが、エアブローノズル39には第2の保護ガラス35bが設けられている。集光レンズ33の下方には集光レンズ33を保護するように透明な第1の保護ガラス35aと第2の保護ガラス35bが間隔をあけてレーザビームLBの光軸に対して直交するようにガラス平面を向けている。
【0040】
レーザ光LBは集光レンズ33で集光され、第一の保護ガラス35aと第2の保護ガラス35bを経て被加工材であるワーク8へ向けて照射され、ワーク8がレーザ溶接される。また、ワーク8の溶接部の酸化防止用のシールドガスが管状のサイドガスノズル41によりワーク8表面に噴射されている。
【0041】
そして、レーザ加工ヘッド本体32の下方には、側面にスリット状の第1のエア吹き出し口39aと第2のエア吹き出し口39bのある箱型のエアブローノズル39が設けられている。エア配管42から供給されたエアはバッファ43に一旦入り、均一な流速で第1のエア吹き出し口39aと第2のエア吹き出し口39bから層流状態でそれぞれ第1の保護ガラス35aと第2の保護ガラス35bの隙間と第2の保護ガラス35bの加工点P側表面へレーザ光LBの光軸Cに対して垂直方向に高速エアを噴射する。
【0042】
図3に示すレーザ加工ヘッド51は、加工ヘッド本体52とエアブローノズル59とサイドガスノズル61などから形成されている。レーザ加工ヘッド本体52には、集光レンズ53と集光レンズ53の下方に集光レンズ53を保護するように透明な保護ガラス55が集光レンズ53とは間隔をあけて設けられている。保護ガラス55の平面はレーザビームLBの光軸に対して直交するように向けられている。
【0043】
レーザ光LBは集光レンズ53で集光され、保護ガラス55を経て被加工材であるワーク8へ向けて照射され、ワーク8がレーザ溶接される。また、ワーク8の溶接部の酸化を防止用のシールドガスが管状のサイドガスノズル61によりワーク8表面に噴射されている。
【0044】
そして、レーザ加工ヘッド本体52の下方には、側面にスリット状のエア吹き出し口59aのある箱型のエアブローノズル59が設けられている。エア配管62から供給されたエアはバッファ63に一旦入り、均一な流速でエア吹き出し口59aから層流状態で保護ガラス55と加工点P側表面の間であって、レーザ光LBの光軸Cと垂直方向に高速エアを噴射する。
【0045】
図2と図3のエア吹き出し口39a、39bと59aからそれぞれ噴出するエアは開放された大気に噴出するので高速エアの層流が得られる。
【0046】
また、レーザ加工ヘッド31、51とワーク8の距離が充分に離れている場合、レーザパワーが小さく、加工点Pからのスパッタ等の発生が少ない場合は、これらの 図2、図3のレーザ加工ヘッド31、51でも充分に対応することが可能である。
【0047】
こうして図2に示すレーザ加工ヘッド31の場合には高速エアにより加工点Pから発生するスパッタやヒュームは吹き飛ばされて第2の保護ガラス35bに付着しにくくなり、保護ガラス35a、35bの交換回数を減少させることができる。さらに、エアブローノズル39によって第1の保護ガラス35aと第2の保護ガラス35bの隙間と、第2の保護ガラス35bの加工点P側表面に高速エアの層流が形成されることにより、第2の保護ガラス35bに到達したスパッタやヒュームは吹き飛ばされ、スパッタが保護ガラス35bの面上に付着してもほとんど残らず吹き飛ばされる。
【0048】
また、第2の保護ガラス35b上に付着物が残ったとしても、第2の保護ガラス35bの両側面上に高速エアの層流が形成され、冷却されているため、付着物にレーザ光LBが照射されても急激な温度上昇をまねくことがなくなり保護ガラス35bの溶融破裂がなくなる。
【0049】
さらに第2の保護ガラス35bが溶融破損したとしても、第1の保護ガラス35aと第2の保護ガラス35bの隙間には高速エアが流されているので、溶融破損で発生した破損物は吹き飛ばされる。また、第1の保護ガラス35aがあるため、前記溶融破損部からの発生物で集光レンズ33などの高価な光学系を汚染、損傷させることはない。
【0050】
また、図3に示すレーザ加工ヘッド51の場合にも高速エアにより加工点Pから発生するスパッタやヒュームは吹き飛ばされて保護ガラス55に付着しにくくなり、保護ガラス55の交換回数を減少させることができる。さらに、エアブローノズル59によって保護ガラス55の加工点P側表面に高速エアの層流が形成されることにより、高速エアにより加工点Pから発生するスパッタやヒュームは吹き飛ばされて保護ガラス55に付着しにくくなり、保護ガラス55の交換回数を減少させることができる。さらに、エアブローノズル59によって保護ガラス55の加工点P側表面に、レーザ光LBの光軸Cに対して直交する方向(垂直方向)に高速エアの層流が形成されることにより、保護ガラス55に到達したスパッタやヒュームは吹き飛ばされ、スパッタが保護ガラス55の面上に付着してもほとんど残らず吹き飛ばされる。
【0051】
また、保護ガラス55上に付着物が残ったとしても、保護ガラス55の面上に高速エアの層流が形成され、冷却されているため、付着物にレーザ光LBが照射されても急激な温度上昇をまねくことがなくなり保護ガラス55の溶融破裂がなくなる。
【0052】
さらに保護ガラス55が溶融破損したとしても、前記高速エアで溶融破損で発生した破損物は吹き飛ばされる。
【0053】
【発明の効果】
本発明によるレーザ加工ヘッドによれば、集光レンズと加工点の間で、レーザ光の光軸と垂直方向に、集光レンズ側から順に第1の保護ガラスと第2の保護ガラスとを間隔をあけて配置し、第1の保護ガラスと第2の保護ガラスの隙間と、第2の保護ガラスの加工点側表面と、第2の保護ガラスと加工点間に、レーザ光の光軸と垂直方向に高速エアを噴射するエアブローノズルを設けて、第2の保護ガラスと加工点間に、レーザ光の光軸と垂直方向に高速エアの層流が形成されることにより、従来レーザ加工ヘッドと同様に高速エアにより加工点から発生するスパッタやヒュームは吹き飛ばされて保護ガラスに付着しにくくなり、保護ガラスの交換回数を減少させることができる。さらに、エアブローノズルによって第1の保護ガラスと第2の保護ガラスの隙間と、第2の保護ガラスの加工点側表面に、レーザ光の光軸と垂直方向に高速エアの層流が形成されることにより、保護ガラスに到達したスパッタやヒュームは吹き飛ばされ、スパッタが付着しても付着物はほとんど残らず吹き飛ばされる。そして付着物が残ったとしても、第2の保護ガラスは両表面上を高速エアの層流が形成され冷却されているため、付着物にレーザ光が照射されても急激な温度上昇をまねくことがなくなり保護ガラスの溶融破裂がなくなる。さらに第2の保護ガラスが溶融破損したとしても、第1の保護ガラスと第2の保護ガラスの隙間には高速エアが流されているので、溶融破損で発生した破損物は吹き飛ばされ、そして第1の保護ガラスにより溶融破損部からの発生物で集光レンズ等の高価な光学系を汚染、損傷させることはない。これにより連続してレーザ加工が自動で行えるため生産性を向上させることできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(イ)は、本発明の実施例に係るエアブローノズルの設けられたレーザ加工ヘッドを示す断面図、図1(ロ)は、エアブローノズルを示す平面図、図1(ハ)は、エアブローノズルを示す左側面図である。
【図2】本発明のその他の実施例に係るエアブローノズルの設けられたレーザ加工ヘッドを示す断面図である。
【図3】本発明のその他の実施例に係るエアブローノズルの設けられたレーザ加工ヘッドを示す断面図である。
【図4】従来のレーザ加工ヘッド示す断面図である。
【図5】従来のエアブロー装置の設けられたレーザ加工ヘッドを示す断面図である。
【符号の名称】
1 レーザ加工ヘッド 2 レーザ加工ヘッド本体
3 集光レンズ 5a、5b 保護ガラス
8 ワーク 9 エアブローノズル
9a、9b、9c エア吹き出し口
11 サイドガスノズル 12 エア配管
13 バッファ 31 レーザ加工ヘッド
32 加工ヘッド本体 33 集光レンズ
35a、35b 保護ガラス 39 エアブローノズル
39a、39b エア吹き出し口
41 サイドガスノズル 42 エア配管
43 バッファ 51 レーザ加工ヘッド
52 加工ヘッド本体 53 集光レンズ
55 保護ガラス 59 エアブローノズル
59a エア吹き出し口 61 サイドガスノズル
62 エア配管 63 バッファ

Claims (3)

  1. 内部に備えられた集光レンズで集光されたレーザ光を加工点に出射するレーザ加工ヘッドにおいて、
    集光レンズと加工点の間で、レーザ光の光軸に対して垂直方向に、前記集光レンズ側から順に第1の保護ガラスと第2の保護ガラスとを間隔をあけて配置し、第1の保護ガラスと第2の保護ガラスの隙間と、第2の保護ガラスの加工点側表面と、第2の保護ガラスと加工点間に、レーザ光の光軸に対して垂直方向に高速エアを噴射するエアブローノズルをそれぞれ設けたことを特徴とするレーザ加工ヘッド。
  2. 内部に備えられた集光レンズで集光されたレーザ光を加工点に出射するレーザ加工ヘッドにおいて、
    集光レンズと加工点の間で、レーザ光の光軸に対して垂直方向に、前記集光レンズ側から順に第1の保護ガラスと第2の保護ガラスとを間隔をあけて配置し、第1の保護ガラスと第2の保護ガラスの隙間と、第2の保護ガラスの加工点側表面に、レーザ光の光軸に対して垂直方向に高速エアを噴射するエアブローノズルをそれぞれ設けたことを特徴とするレーザ加工ヘッド。
  3. 内部に備えられた集光レンズで集光されたレーザ光を加工点に出射するレーザ加工ヘッドにおいて、
    集光レンズと加工点の間で、レーザ光の光軸に対して垂直方向に保護ガラス配置し、保護ガラスの加工点側表面に、レーザ光の光軸に対して垂直方向に高速エアを噴射するエアブローノズルを設けたことを特徴とするレーザ加工ヘッド。
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