WO2015198661A1 - 使い捨てプルオンおむつ - Google Patents

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WO2015198661A1
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賢一 笹山
邦彦 桂川
守 大尾
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ユニ・チャーム株式会社
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    • A61F13/00Bandages or dressings; Absorbent pads
    • A61F13/15Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
    • A61F13/45Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators characterised by the shape
    • A61F13/49Absorbent articles specially adapted to be worn around the waist, e.g. diapers
    • A61F13/496Absorbent articles specially adapted to be worn around the waist, e.g. diapers in the form of pants or briefs

Abstract

 レッグカバー部を有する使い捨てプルオンおむつの提供。 使い捨てプルオンおむつ(10)では、後方パネル(12)の一部分であるレッグカバー部(32)が形成され、前方パネル(11)の一部分であるレッグカバー部(31)に対してレッグシーム部(26)において接合している。前方カバー部弾性部材(45)と後方カバー部弾性部材(55)とが収縮すると、レッグカバー部(31)がレッグカバー部(32)と一体になって脚回りや臀部の肌に密着して、肌から離間するように反り返るということがない。

Description

使い捨てプルオンおむつ
 この発明は、使い捨てプルオンおむつに関する。
 従来、前ウエスト域を形成するための前方パネルと、後ウエスト域を形成するための後方パネルと、クロッチ域を形成するためのクロッチパネルとの三つのパネルから構成されるプルオンおむつは公知である。
 この種のおむつの一例は、特表2008-508082号公報(特許文献1)にプルオンおむつとして開示されている。このおむつは、前後ウエスト域を形成するための一対のウエストパネルと、クロッチ域を形成するためのクロッチパネルとを備えている。ウエストパネルのそれぞれには横方向へ延びる側部弾性部材が配置されている。後ウエスト域を形成しているウエストパネルの下方部分は、もう一方のウエストパネルの下方部分よりも下方に向かって長く延びていて、その長く延びた部分が臀部カバー部を形成している。臀部カバー部も側部弾性部材が配置されていて、その側部弾性部材が伸長状態で横方向へ延びている。
 特開2008-161572号公報(特許文献2)には、前ウエスト域を形成する腹側外面シートと、後ウエスト域を形成する背側外面シートと、クロッチ域を形成する吸収性本体とを有する紙おむつが開示されている。腹側外面シートと背側外面シートと吸収性本体とは、それぞれが別体に作られているパネル状形態を有し、両外面シートでは、多数条の弾性部材が横方向へ伸長状態で延びている。おむつの上下方向において、背側外面シートは、腹側外面シートの下端縁よりもさらに下方へ延びていて、その延びた部分で臀部カバーシートを形成している。
特表2008-508082号公報 特開2008-161572号公報
 従来のプルオンおむつにおける臀部カバー部や臀部カバーシートは、後方パネルの下端部分によって形成されている。その下端部分は前方パネルよりも下方に位置する部分であって、かつ、横方向へ伸長状態で延びる弾性部材が配置されている。このような臀部カバー部や臀部カバーシートは、弾性部材が収縮することでギャザーを形成しながらクロッチパネルに向かって収縮する。そのときの臀部カバー部や臀部カバーシートでは、上下方向へ延びる側縁部分が、おむつ着用者の肌から離間するように、おむつの外側に向かって反り返り、その肌に沿うことがない。このような臀部カバー部や臀部カバーシートは、臀部をカバーするので、見映えする外観を呈することができるが、臀部カバー部や臀部カバーシート自体は、その一部が肌に密着していないので、見映えする外観を呈し難い。
 この発明は、プルオンおむつの着用状態における外観を向上させることができるように改良された見映えする使い捨てプルオンおむつの提供を課題にしている。
 前記課題を解決するための本発明は、上下方向と横方向とを有し、前記横方向の両側に位置する側縁部で互いに接合している前方パネルと後方パネルと、前端部が前記前方パネルの内面に接合するとともに後端部が前記後方パネルの内面に接合しているクロッチパネルと、ウエスト開口と、レッグ開口とを含む使い捨てプルオンおむつの改良にある。
 本発明は、さらに次の構成を含む。前記前方パネルと前記後方パネルとは、前記側縁部のそれぞれから前記クロッチパネルに向かって下り勾配で延びるレッグ弾性部材と、前記レッグ弾性部材よりも上方で前記横方向へ延びるウエスト弾性部材とが存在する部分における前記側縁部が互いに接合するウエストシーム部を含む。前記前方パネルと前記後方パネルとは、さらに、前記レッグ弾性部材よりも下方の部分においても前記側縁部が互いに接合してレッグシーム部と、前記レッグシーム部によって脚回り方向で一体的につながって、前記レッグ開口の周縁部の一部分となるレッグカバー部とを含む。前記レッグカバー部では、前記レッグカバー部を前記横方向へ収縮させることが可能なカバー部弾性部材が前記レッグシーム部から前記レッグ弾性部材に向かって伸長状態で収縮可能に延びている。
 この発明の一つ以上の実施形態に係る使い捨てプルオンおむつでは、後方パネルの一部分によって形成されているレッグカバー部が、ウエストシーム部の下方に形成されているレッグシーム部において前方パネルの一部分によって形成されているレッグカバー部に接合している。カバー部弾性部材がおむつの横方向へ収縮すると、後方パネルにおけるレッグカバー部は前方パネルにおけるレッグカバー部と一体になって、おむつ着用者の脚回りや臀部の肌に密着するように作用して、肌から離間するように反り返ることがない。したがって、見映えする外観を呈する使い捨てプルオンおむつを提供することができる。
 以下の図面は、この発明の特定の実施形態を示す他に、この発明の不可欠な構成及び選択的に採択することのできる形態をも示している。
典型的な未着用形態を立体的に示すこの発明に係る使い捨てプルオンおむつの斜視図。 典型的な着用形態を示すおむつの斜視図。 おむつの部分破断平面図。 クロッチパネルの部分破断平面図。 図4のV-V線切断面を示す図。 図3における前方パネルの側方部位を拡大して示す図。 図3における後方パネルの側方部位を拡大して示す図。 前方パネルの製造工程の概略図。
 添付の図面を参照してこの発明に係る使い捨てプルオンおむつに係る実施形態を説明すると、以下のとおりである。
 以下の実施形態は、この発明の特定の実施形態ばかりでなく、この発明の不可欠な構成及び選択的な構成を開示している。
 図1は、使い捨てプルオンおむつの一例である典型的な未着用形態を立体的に示す大人用のおむつ10の斜視図である。ここにおいて、用語「プルオンおむつ」とは、画定されたウエスト開口及び一対のレッグ開口を有し、着用者の脚をレッグ開口に挿入しておむつをウエスト上に引き上げることによって着用者の体に着けられるものを指す。おむつ10は、前方パネル11と、後方パネル12と、前方パネル11と後方パネル12とに接合して該両パネル間に延びるクロッチパネル13とを含み、それぞれが別体に作られているパネル11,12,13の協働によってウエスト開口14と、一対のレッグ開口16とが形成されている。おむつ10は、ウエスト開口14が開口した状態でクロッチパネル13の下方から観察者の手Hによって支えられている以外には外力が加えられていない状態にあって、一対のレッグ開口16は一方のみが見えている。この状態にあるおむつ10は、おむつ10に伸長状態で収縮可能に取り付けられている後記の各種弾性部材が収縮して弛緩した状態にあり、おむつ10の各部位に多数のギャザーが形成されている。おむつ10は、上下方向と、横方向とを有し、これらの方向が双頭矢印A,Bで示されている。
 図2は、典型的な着用形態を示すおむつ10の斜視図であって、おむつ10は、仮想線で示された下部トルソー17に着用させたときの状態にある。この状態のおむつ10では、各種弾性部材が伸長して緊張した状態にあり、図1に示されているギャザーが主として横方向B及び前後方向Cに広がっている。
 図1,2のおむつ10において、前方パネル11と後方パネル12とは、横方向Bの両側に側縁部11a,12aとを有する。側縁部11a,12aのそれぞれからは、複数条の前方レッグ弾性部材43と複数条の後方レッグ弾性部材53(図3参照)とがクロッチパネル13に向かって下り勾配で延びていて、前方パネル11と後方パネル12とには、それらの弾性部材43,53に沿って多数の細かいギャザー46,56が形成されている。側縁部11a,12aは、前方レッグ弾性部材43及び/または後方レッグ弾性部材53が存在する部分とその部分よりも上方に位置する部分とが多数のスポット23において接合して、ウエストシーム部25を形成している。側縁部11a,12aはまた、ウエストシーム部25の下方におけるスポット24において接合して、レッグシーム部26を形成している。
 前方パネル11においてはまた、前方レッグ弾性部材43よりも下方に位置する部分31と、後方パネル12において後方レッグ弾性部材53よりも下方に位置する部分32とが、レッグシーム部26において一体になってレッグ開口16の周縁部の一部分となり、おむつ着用者の脚回りの一部分を覆うことのできるレッグカバー部30を形成している。図1のレッグカバー部30は、後記する前方レッグ弾性部材43と後方レッグ弾性部材53と前方カバー部弾性部材45と後方カバー部弾性部材55とが収縮した状態にあることによって、フリル状の外観を呈しているが、図2のレッグカバー部30は、それらの弾性部材43,53,45,55が伸長した状態にあることによって、そのフリル状の外観が大きな形状のギャザー33を有する外観に変化している。
 図3は、おむつ10において、側縁部11a,12aの接合を解いて、前方パネル11と後方パネル12とクロッチパネル13とを平面状に伸展した状態のおむつ10の平面図であり、前方パネル11と後方パネル12とは、それらの構造の理解を容易にするために、部分破断図で示されている。クロッチパネル13は、輪郭だけが仮想線で示されていて、構造の詳細が後記図4に示されている。
 おむつ10は、横方向Bの寸法を二等分する中心線Pに関して対称に形成されている。おむつ10における前方パネル11は、内面シート41と外面シート42とを含み、こられ両シート41,42が例えばホットメルトタイプの接着剤(図示せず)で互いに接合している。これら内外面シート41,42は、前方パネル11の側縁部11aと、上縁11bと、下縁11cとを有している。内面シート41と外面シート42との間には前方レッグ弾性部材43と、前方ウエスト弾性部材44と、前方カバー部弾性部材45とが介在して、内外面シート41,42のうちの少なくとも一方に対して、例えばホットメルトタイプの接着剤(図示せず)を介して伸長状態で収縮可能に固定されている。内外面シート41,42には、例えば、単位面積当たりの質量が15-30g/mである例えばスパンボンド不織布やSMS不織布(スパンボンド-メルトブローン-スパンボンド不織布)等の熱可塑性合成繊維で形成された不織布を使用することができる。
 前方レッグ弾性部材43は、前方パネル11の各側縁部11aにおけるウエストシーム部25からクロッチパネル13に向かって下り勾配となるように延びている糸状の弾性部材である。各側縁部11aから延びた前方レッグ弾性部材43は、クロッチパネル13を横断することがなく、クロッチパネル13の一部分と重なるように延びていて、中心線Pを挟んで離間していることが好ましい。ただし、この発明は、前方レッグ弾性部材43によるクロッチパネル13の横断を禁止するものではない。前方レッグ弾性部材43はまた、複数状のものが互いに並行して延びることによって前方レッグ弾性域43aを形成している(図1,2参照)。前方レッグ弾性部材43には、例えば350-1000dtexのライクラ(登録商標)を2.0-3.2倍伸長した状態で使用することができる。
 前方ウエスト弾性部材44は、前方パネル11のウエストシーム部25において、前方レッグ弾性部材43と交差した状態にあるか、前方レッグ弾性部材43よりも上方にあって横方向Bへ延びている。前方ウエスト弾性部材44は、前方パネル11の上縁11bに隣接して平行に延びる弾性部材44aの他に、クロッチパネル13と重なるように延びる弾性部材44b,44cを含むことがある。ただし、弾性部材44b,44cは、それが収縮しても、クロッチパネル13における後記第1芯材71(図4参照)に多くのギャザーを生じさせないものであることが好ましい。そのために、芯材71に向かって延びる場合の弾性部材44bは、中心線P上において連続しておらず、芯材71を横断していないことが好ましい。弾性部材44cは、クロッチパネル13を横断してはいるが、芯材71を横断しておらず、芯材71の縁部から延出しているシート部材72,73,77(図4参照)を横断している。これら前方ウエスト弾性部材44には、例えば350-1000dtexのライクラ(登録商標)を1.8-3.2倍に伸長した状態で使用することができる。
 前方カバー部弾性部材45は、前方パネル11の側縁部11aにおいて、ウエストシーム部25よりも下方にあり、すなわちレッグシーム部26にあり、レッグカバー部30においては、前方レッグ弾性部材43に向かって横方向Bへ、より好ましくは横方向Bへ水平に延びている。前方カバー部弾性部材45には、例えば300-750dtexのライクラ(登録商標)を1.5-2.5倍に伸長した状態で使用することができる。前方カバー部弾性部材45がレッグシーム部26と前方レッグ弾性部材43との間において弛緩状態にあるときには、レッグカバー部30がフリル状の外観(図1参照)を呈し、その前方カバー部弾性部材45が緊張状態にあるときには、レッグカバー部30がおむつ着用者の脚回りに密着して、図2に例示の如き見映えする外観を呈する。
 おむつ10における後方パネル12は、内面シート51と外面シート52とを含み、これら両シート51,52が例えばホットメルトタイプの接着剤(図示せず)で互いに接合している。これら内外面シート51,52は、後方パネル12の側縁部12aと、上縁12bと、下縁12cとを有している。内面シート51と外面シート52の間には後方レッグ弾性部材53と、後方ウエスト弾性部材54と、後方カバー部弾性部材55とが介在し、内外面シート51,52のうちの少なくとも一方に対して、例えばホットメルトタイプの接着剤(図示せず)で伸長状態で接合している。内外面シート51,52には、前方パネル11における内外面シート41,42と同様な繊維不織布を使用することができる。
 後方レッグ弾性部材53は、後方パネル12の側縁部12aにおけるウエストシーム部25からクロッチパネル13に向かって下り勾配になるように延びている弾性部材である。各側縁部12aから延びた後方レッグ弾性部材53は、クロッチパネル13を横断することがなく、クロッチパネル13の一部分と重なるように延びて、中心線Pを挟んで離間していることが好ましいものである。ただし、この発明は、後方レッグ弾性部材53によるクロッチパネル13の横断を禁止するものではない。後方レッグ弾性部材53はまた、複数状のものが互いに並行して延びることによって後方レッグ弾性域53aを形成している(図1,2参照)。図1のウエストシーム部25において、後方レッグ弾性域53aは前方レッグ弾性域43aに重なっている。後方レッグ弾性部材53には、前方レッグ弾性部材43と同様なものを使用することができる。
 後方ウエスト弾性部材54は、後方パネル12のウエストシーム部25において、後方レッグ弾性部材53と交差した状態にあるか、後方レッグ弾性部材53よりも上方にあって、横方向Bへ延びている。後方ウエスト弾性部材54は、後方パネル12の上縁12bに隣接して平行に延びる弾性部材54aの他に、クロッチパネル13と重なるように延びる弾性部材54b,54cを含むことがある。ただし、弾性部材54b,54cは、それが収縮しても、クロッチパネル13における後記第1芯材71(図4参照)に多くのギャザーを生じさせないことが好ましい。そのために、芯材71に向かって延びる場合の弾性部材54bは、中心線P上において連続しておらず、芯材71を横断していないことが好ましい。弾性部材54cは、クロッチパネル13を横断してはいるが、芯材71を横断しておらず、芯材71の縁部から延出しているシート部材72,73,77(図4参照)を横断している。これら後方ウエスト弾性部材54には、例えば350-1000dtexのライクラを2.0-3.2倍に伸長した状態で使用することができる。
 後方カバー部弾性部材55は、側縁部12aにおいて、ウエストシーム部25よりも下方にあり、すなわちレッグシーム部26にあり、レッグカバー部30においては、後方レッグ弾性部材53に向かって横方向Bへ、より好ましくは横方向Bへ水平に延びている。なお、後方パネル12におけるレッグカバー部30では、図示例の如く、後方パネル12の傾斜した下縁12cに並行するように延びる一条または複数条の弾性部材55aを追加することができる。下端縁12cは、レッグシーム部26からクロッチパネル13に向かって、下り勾配となるように傾斜している。これらの弾性部材55,55aには、例えば300-750dtexのライクラ(登録商標)を1.5-2.5倍に伸長した状態で使用することができる。後方パネル12の横方向Bにおいて、弾性部材55,55aが、レッグシーム部26と後方レッグ弾性部材53との間で弛緩状態にあるときには、後方パネル12において、レッグカバー部30がフリル状の外観(図1参照)を呈し、その弾性部材55,55aが緊張状態にあるときには、レッグカバー部30がおむつ着用者の臀部や脚回りに密着して図2に例示の如き外観を呈する。
 図1,2のおむつ10及び図3のおむつ10において、ウエストシーム部25の前方レッグ弾性域43aと後方レッグ弾性域53aとは、互いの下縁部43bと53bとの位置が上下方向Aにおいて一致している。しかし、おむつ10は、下縁部43bと53bとの位置が一致していなくてもよい。そのような場合のおむつ10でのウエストシーム部25は、前方レッグ弾性域43aと後方レッグ弾性域53aとが重なり合っている部分と、その部分よりも上方の部分とを意味している。
 図4,5は、クロッチパネル13の部分破断平面図と、その平面図のV-V線に沿う矢視図である。クロッチパネル13は、図1-3における前方パネル11に重なる前端部61と、後方パネル12に重なる後端部62と、これら両端部61,62の間に位置する中間部63とを有する。クロッチパネル13はまた、横方向Bの両側に内クロッチカバー部66(図1参照)と、封込めフラップ67と、吸収性の封込めバリヤー68とを有し、横方向Bにおける両封込めバリヤー68の間に体液吸収部69が位置している。図5において明らかなように、体液吸収部69では、粉砕パルプや粉砕パルプと高吸水性ポリマー粒子との混合物を透液性シートで被覆することによって形成された体液吸収性の第1芯材71が透液性表面シート72と不透液性裏面シート73とにサンドウィッチされている。封込めバリヤー68では、粉砕パルプを透液性シートで被覆することにより形成された体液吸収性の第2芯材74が表面シート72によってサンドウィッチされている。第2芯材74と表面シート72との間には、複数条の弾性部材76が伸長状態で介在している。体液吸収部69と封込めバリヤー68との間では、第1芯材71と第2芯材74とが離間した状態にある。それゆえ、おむつ10の封込めバリヤー68は、第1芯材71によって著しく拘束されるということなく、双頭矢印Yで示す方向への旋回が可能である。封込めフラップ67は、体液吸収部69から横方向Bへ延出している裏面シート73と、裏面シート73に接合して裏面シート73の損傷を防ぐことのできる保護シート77とが重なり合い、例えばホットメルトタイプの接着剤(図示せず)を介して互いに接合することによって形成されていて、体液吸収部69に例えばホットメルトタイプの接着剤(図示せず)を介して接合している基部78aと、体液吸収部69から最も離間した位置にある頂部78bとには弾性部材79が例えばホットメルトタイプの接着剤(図示せず)で伸長状態で収縮可能に取り付けられている。内クロッチカバー部66は、肌触りの柔軟な繊維不織布を折り重ね、繊維不織布どうしの間に弾性部材81を介在させることによって形成されていて、内端部82が例えばホットメルトタイプの接着剤(図示せず)を介して体液吸収部69に接合し、外端部83が体液吸収部69から延出している。
 クロッチパネル13において、表面シート72には、熱可塑性合成繊維で形成された透液性不織布や透液性の開孔プラスチックフィルムが使用される。裏面シート73には不透液性のプラスチックフィルムが使用され、より好ましくは不透液性かつ透湿不透液性のプラスチックフィルムが使用される。保護シート77には熱可塑性合成繊維で形成された不織布が使用される。なお、第2芯材74における吸水性材料として高吸水性ポリマー粒子を使用することもできるが、この粒子が吸液して膨潤したときには、封込めバリヤー68が嵩高になり、矢印Yで示す方向の旋回が困難な状態になることがある。その状態を避けるうえにおいて、第2芯材74は、高吸水性ポリマー粒子を含むことがないか、含むとしてもその量を極力少なくしておくことが好ましい。高吸水性ポリマー粒子には、ポリアクリル酸ナトリウムの架橋体やデンプン-アクロニトリル共重合体の加水分解物等の当該技術分野において周知のものを使用することができる。
 図4において、クロッチパネル13の前後端部61,62では、表面シート72と裏面シート73とが第1芯材71から延出する部分において、例えばホットメルトタイプの接着剤HAを介して接合している。吸収性の封込めバリヤー68の前後端部は例えばホットメルトタイプの接着剤HAで表面シート72に接合している。封込めフラップ67の前後端部は、例えばホットメルトタイプの接着剤HAで封込めバリヤー68に接合している。このように形成されている前後端部61,62は、少なくとも一部分が前方パネル11の内面を形成している内面シート41と、後方パネル12の内面を形成している内面シート51とに対して例えばホットメルトタイプの接着剤HA(図3参照)を介して接合している。クロッチパネル13の体液吸収部69は、それが第1芯材71を含むことによって、前方パネル11や後方パネル12よりも変形し難い。それゆえ、前方パネル11に配置された弾性部材43,44,45と後方パネル12に配置された弾性部材53,54,55,55aとは、例えばホットメルトタイプの接着剤HAを介してクロッチパネル13と重なり合う部分において、弾性的に伸縮し難い状態にある。しかし、側縁部11aまたは側縁部12aとクロッチパネル13との間にあって、クロッチパネル13と重ならない部分である前方パネル11の側部域18と後方パネルの側部域19とにおいては、それらの弾性部材43,44,45,53,54,55,55aが容易に弾性的に収縮できる状態にある。なお、図3-5においてドット状に塗布されている例えばホットメルトタイプの接着剤HA-HAは、直線やスパイラル状の線を画くように塗布されることがある。
 図6は、図3の部分拡大図であって、前方パネル11の側部域18を示している。側部域18の横方向Bの寸法はLであり、寸法Lを二等分して中心線Pに平行する側部域18の中心線はQである。中心線Qの上において隣り合う前方レッグ弾性部材43どうしの離間寸法はEであり、前方カバー部弾性部材45どうしの離間寸法はFであり、前方ウエスト弾性部材44どうしの離間寸法はGである。側部域18において、離間寸法Fは、離間寸法Eのうちの最大のものよりも大きくなるように、より好ましくはその最大のものの少なくとも1.5倍となるように設定されている。離間寸法Gについて特に規定はないが、離間寸法Gの一例においては、前方パネル11の上縁11bに隣接する部位にある弾性部材44aどうしの離間寸法Gが離間寸法Eのうちの最小のものと同程度に設定され、その他の部位にある弾性部材44b,44c(図3参照)ではその最小の離間寸法Eの2倍以上となるように設定されることがある。
 前方カバー部弾性部材45には、前方レッグ弾性部材43の繊度と同じであるか、またはその繊度よりも小さい繊度を有するものが使用される。前方ウエスト弾性部材44には、前方レッグ弾性部材43の繊度よりも小さい繊度を有するもの、その繊度と同じ繊度のもの、及びその繊度よりも大きい繊度を有するもののいずれをも使用可能である。例えば、前方ウエスト弾性部材44の少なくとも一部には、厚さが0.1-0.5mmで幅が4mm以上のものの使用が可能である。
 前方カバー部弾性部材45は、その伸長倍率が前方レッグ弾性部材43の伸長倍率よりも低い状態にある。おむつ10の一例において、前方レッグ弾性部材43の伸長倍率が2.0-3.2倍の範囲にあるときに、前方カバー部弾性部材45の好ましい伸長倍率は1.5-2.5倍の範囲にあって、前方レッグ弾性部材43の伸長倍率を越えることがない。前方ウエスト弾性部材44の伸長倍率は、前方パネル11の上下方向Aにおける部位に応じて、前方レッグ弾性部材43の伸長倍率よりも高くしたり、低くしたりすることができる。
 側部域18におけるこれら弾性部材43,44,45の伸長倍率は、次のようにして測定される値である。まず、おむつ10から側部域18を含む前方パネル11の全体または一部分を切り取る。切り取った前方パネル11については、伸長倍率の測定を予定している弾性部材に沿ってのギャザーが消失するところまで横方向Bへ伸長する。伸長状態にあるその弾性部材について、側部域18における両端部に印をつけ、その両端部間の寸法を測定し、その寸法をHとする。測定後の前方パネル11は、トルエン溶液に浸漬して、弾性部材の接合に使用されていた例えばホットメルトタイプの接着剤を溶解させ、弾性部材と不織布とを分離させる。しかる後に、トルエン溶液から取り出して乾燥させた弛緩状態の弾性部材について、印をつけた両端部の間の寸法を測定し、その寸法をHとする。次式によって、伸長倍率を算出する。
   伸長倍率=H/H
 なお、前方レッグ弾性部材43等の弾性部材が曲線を画いているときに側部域18における両端部間の寸法Hを測定するには、次のような測定方法を採用することができる。すなわち、ギャザーが消失するところまで横方向Bに伸長した側部域18において、弾性部材の両端部に印をつける。次に、0.5-1mmの直径を有する銅またはアルミニウムの線材を弾性部材に沿わせ、弾性部材の両端部につけた印に位置を写し取る。その後に、線材を直線状に延ばして、写し取った位置どうしの間の距離を測定し、寸法Hとする。弾性部材は、不織布とともにトルエン溶液に浸漬して不織布から分離させ、浸漬後における寸法Hを測定して、伸長倍率(H/H)を求める。なお、寸法Hを測定するときに弾性部材につける印は、側部域18における両端部に代えて、両端部それぞれの近傍の部位を選ぶこともできる。
 図6にはまた、前方パネル11の側縁部11aを上下方向Aにおいて三等分して得られる上方部分91と、下方部分92と、これら両部分91,92の間に介在する中間部分93とが示されている。その側縁部11aにおいて、ウエストシーム部25は、上方部分91から中間部分93の一部にまで延在している。中間部分93の残部と下方部分92とにはレッグシーム部26が延在している。レッグカバー部30のうちの部分31によってフリルの広がる面積を大きくしようとするときには、図示例の如くレッグシーム部26が中間部分93にまで延びていることが好ましい。ウエストシーム部25は、おむつ10を着用者の胴回りに確実に保持できるようにするために、図示例の如く前方レッグ弾性部材43のうちの少なくとも一部のものが中間部分93に存在するようにウエストシーム部25を形成することが好ましい。
 図7もまた、図3の部分拡大図であって、後方パネル12の側部域19を示している。側部域19の横方向Bの寸法はLであって、寸法Lを二等分して中心線Pに平行する側部域19の中心線はQである。中心線Qの上において隣り合う後方レッグ弾性部材53どうしの離間寸法はEであり、互いに平行する後方カバー部弾性部材55どうしの離間寸法はFであり、互いに平行する後方ウエスト弾性部材54どうしの離間寸法はGである。側部域19において、離間寸法Fは、離間寸法Eのうちの最大のものよりも大きく、より好ましくはその最大のものの少なくとも1.5倍である。離間寸法Gについて特に規定はないが、離間寸法Gの一例として、後方パネル12の上縁12bに隣接する部位にある弾性部材54aどうしの離間寸法Gが離間寸法Eのうちの最小のものと同程度の寸法に設定され、その他の部位にある弾性部材54a,54b,54cではその最小のものの2倍以上となるような寸法に設定されることがある。
 後方カバー部弾性部材55にはまた、後方レッグ弾性部材53の繊度と同じであるか、またはその繊度よりも小さいものが使用される。後方ウエスト弾性部材54には、後方レッグ弾性部材53の繊度よりも小さい繊度のもの、その繊度と同じ繊度のもの、及びその繊度よりも大きい繊度のもののいずれをも使用可能である。
 後方カバー部弾性部材55は、その伸長倍率が後方レッグ弾性部材53の伸長倍率よりも低い状態で使用される。おむつ10の一例において、後方レッグ弾性部材53の伸長倍率が2.0-3.2倍の範囲にあるときに、後方カバー部弾性部材55の伸長倍率は1.5-2.5倍の範囲にある。ただし、後方カバー部弾性部材55の伸長倍率は、後方レッグ弾性部材53の伸長倍率を越えることがない。後方ウエスト弾性部材54の伸長倍率は、後方パネル12の上下方向Aにおける部位に応じて、後方レッグ弾性部材53の伸長倍率よりも高くしたり低くしたりすることができる。
 側部域19におけるこれら弾性部材53,54,55の伸長倍率は、側部域18における弾性部材43,44,45の場合と同様にして測定することができる。
 側部域18,19がこのように形成されている図1,2のおむつ10では、複数条の前方レッグ弾性部材43によって形成される前方レッグ弾性域43aと複数条の後方レッグ弾性部材53によって形成される後方レッグ弾性域53aとがおむつ着用者の脚のつけ根の外周部分である外腿またはその外腿の上方における肌に強く密着して脚回りをほぼ半周するレッグ弾性域として作用する。前方レッグ弾性域43aと後方レッグ弾性域53aの下方では、レッグカバー部30が着用者の脚のつけ根よりも下方において着用者の脚回りをほぼ半周するように延びていて、おむつ10を着用する前には、前方レッグ弾性部材43と後方レッグ弾性部材53と前方カバー部弾性部材45と後方カバー部弾性部材55とが収縮することによって、フリル状のカバー部を形成しておむつ10の外観を見映えするように作用し、おむつ10を着用したときには脚のつけ根が露出することを防いで、おむつ着用者の前方、後方及び側方からの外観が良好になるように作用している。また、前方レッグ弾性域43a及び後方レッグ弾性域53aと比べたときのレッグカバー部30は、そこに使用されている弾性部材45,55についての繊度や伸長倍率が小さく、離間寸法が大きくしてあることによって、脚回りや臀部に弱い力でフィットして肌を圧迫することがない。
 レッグカバー部30のうちで、後方パネル12に位置している部分32は、おむつ着用者の臀部の一部を覆うことができる尻カバーとしての作用をも有している。ただし、部分32は、その両側部のうちの一方がレッグシーム部26を介して前方パネル11における部分31と一体になり、両側部のうちのもう一方が例えばホットメルトタイプの接着剤HAでクロッチパネル13と一体になっている。加えて、部分32は、横方向Bへ水平に延びる後方カバー部弾性部材55が配置されることによって、弾性的に伸長した状態で臀部にフィットすることができる。さらに、部分32は、部分32の下縁に沿うように傾斜して延びる弾性部材55aが配置される場合には、その下縁に沿う部分を臀部のふくらみに対して弾性力の作用下にフィットさせることができる。なお、図1と図2とのおむつ10を対比することによって明らかなように、レッグカバー部30の外観は、前方レッグ弾性域43aと後方レッグ弾性域53aとの伸長の程度によって、図1の外観から図2の外観へと徐々に変化する。
 レッグカバー部30が外腿をこのように覆うときに、内腿カバー部66(図1参照)は、脚回りを半周するように内腿を覆っている。したがって、おむつ10では、脚回り方向へ弾性的に伸長、収縮するレッグカバー部30と内腿カバー部66とによって脚回りの全周にフィットしつつその全周を覆うことができる。ただし、この発明に係るおむつにおいて、内腿カバー部66は必須ではなく、おむつ10は内腿カバー部66を有していなくてもよい。
 図7にはまた、後方パネル12の側縁部12aを上下方向Aにおいて三等分して得られる上方部分95と、下方部分96と、これら両部分95,96の間に介在する中間部分97とが示されている。その側縁部12aにおいて、ウエストシーム部25は、上方部分95から中間部分97の一部にまで延在している。中間部分97の残部と下方部分96とにはレッグシーム部26が延在している。レッグカバー部30のうちの部分32によってフリルの広がる面積を大きくしようとするときには、図示例の如くレッグシーム部26が中間部分97にまで延びていることが好ましい。ウエストシーム部25は、おむつ10の着用者の胴回りに確実に保持できるようにするために、図示例の如く後方レッグ弾性部材53のうちの少なくとも一部のものが中間部分97に存在するようにウエストシーム部25を形成することが好ましい。
 図4,5のクロッチパネル13において、内腿カバー部66よりも内側に形成されている封込めフラップ67と封込めバリヤー68とは、クロッチパネル13において排泄物が横漏れすることを防ぐためのものである。おむつ10が図1,2の状態にあるときには、図5に例示の弾性部材76,79が収縮することにより、封込めフラップ67と封込めバリヤー68とのそれぞれが体液吸収部69との間の開角を大きくするように双頭矢印Y,Yで示す方向へ旋回して、排泄物の横方向Bへの流れを止めることができる。封込めバリヤー68は、第2芯材74を含んでいることによって、排泄物の流れを止めるだけではなくて、排泄物中の水分を吸収することができる。ただし、この発明に係るおむつにおいて、封込めバリヤー68は必須のものではなく、また封込めバリヤー68は第2芯材74を含まないものであってもよい。さらに、おむつ10は、封込めフラップ67と封込めバリヤー68とのうちのいずれか一方だけを有するものであってもよい。
 着用状態にあるおむつ10の前方パネル11と後方パネル12とにおいて、前方レッグ弾性部材43と後方レッグ弾性部材53とがそれらの下端部分において例えばホットメルトタイプの接着剤HAでクロッチパネル13に重なる一方(図3参照)、それら弾性部材43,53の一部のものについて、ウエストシーム部25の付近に位置する上端部分がおむつ着用者の仙骨稜の位置にあるときには、前方レッグ弾性部材43と後方レッグ弾性部材53とがクロッチパネル13の中間部63を引き上げるように作用して、排泄物の横漏れ防止効果を向上させる。
 図8は、図3の前方パネル11を製造する工程の部分概略図である。この工程の機械方向MDにおける上流側からは、前方パネル11の外面シート42を得るための不織布で形成された第1ウエブ141が連続的に供給される。第1ウエブ141の所要部位には第1ホットメルト接着剤(図示せず)がコータ101によって塗布される。
 続いて、前方ウエスト弾性部材44と前方カバー部弾性部材45とを得るための第1弾性部材144と第2弾性部材145とのそれぞれが所要の倍率にまで伸長された状態で連続的に供給され、第1ホットメルト接着剤を介して第1ウエブ141の所要部位に固定されて、第1ウエブ141と第1,第2弾性部材144,145とが配置されている第1複合ウエブ171が得られる。第1複合ウエブ171は、適宜配置される加圧ロール(図示せず)を通過させることによって、第1ウエブ141に対する第1,第2弾性部材144,145の固定を確実なものにすることができる。第1ウエブ141にはさらに、前方レッグ弾性部材43を得るための第3弾性部材143が案内孔付きの揺動アーム102を介して連続的に供給される。部分図で示されている揺動アーム102は双頭矢印Nで示される方向での揺動を反復するもので、第3弾性部材143は図示例の如く蛇行した状態で第1ウエブ141に固定されて、第2複合ウエブ172が得られる。第1ウエブ141に対する第3弾性部材143の固定には、既に第1ウエブ141に塗布されている第1ホットメルト接着剤が使用される。その固定を確実にするために、第3弾性部材143が供給された後の第2複合ウエブ172を加圧ロール(図示せず)で処理することができる。
 第2複合ウエブ172は、機械方向MDへ進んで、カッタロール103を通過する。カッタロール103が第2複合ウエブ172の所要の位置において、第1弾性部材144のうちの一部を切断すると同時に、第2弾性部材145と第3弾性部材143とのすべてを切断することによって、第3複合ウエブ173が得られる。第2複合ウエブ172の所要の位置は、前方パネル11における中心線Pの位置に相当している。また、第1ウエブ141においては、この所要の位置の上流側と下流側とに、例えばホットメルトタイプの接着剤の塗布されていない部分104があって、切断された第1,第2弾性部材144,145は、その部分104にとどまることなく上流側と下流側とに向かって収縮する。
 第3複合ウエブ173に対しては、内面シート41を得るための不織布で形成された第2ウエブ142が連続的に供給されるとともに接合されて、第4複合ウエブ174が得られる。なお、第2ウエブ142には、第2コータ105によって例えばホットメルトタイプの接着剤(図示せず)が塗布されている。
 第4複合ウエブ174は、機械方向MDに延びる縁部に所要のトリミングが施されて、おむつ10の連続生産ライン(図示せず)に供給される。そのラインでは、第4複合ウエブ174が前方パネル11の連続体として使用される。
 おむつ10における後方パネル12は、前方パネル11と同様な工程を使用することによって連続的に製造することができる。
 なお、各弾性部材43,43a,53,53aは弾性糸が好ましく、その材質は、ゴム弾性を有する限り、天然、合成の如何を問わない。
 これまでに開示した本発明に係る一つ以上の実施形態は、以下のように整理することができる。
 上下方向と横方向とを有し、前記横方向の両側に位置する側縁部で互いに接合している前方パネルと後方パネルと、前端部が前記前方パネルの内面に接合するとともに後端部が前記後方パネルの内面に接合しているクロッチパネルと、ウエスト開口と、レッグ開口とを含む使い捨てプルオンおむつであって、前記前方パネルと前記後方パネルとは、前記側縁部のそれぞれから前記クロッチパネルに向かって下り勾配で延びるレッグ弾性部材と、前記レッグ弾性部材よりも上方で前記横方向へ延びるウエスト弾性部材とが存在する部分における前記側縁部が互いに接合するウエストシーム部を含む。前記前方パネルと前記後方パネルとは、さらに、前記レッグ弾性部材よりも下方の部分においても前記側縁部が互いに接合してレッグシーム部と、前記レッグシーム部によって脚回り方向で一体的につながって、前記レッグ開口の周縁部の一部分となるレッグカバー部とを含む。前記レッグカバー部では、前記レッグカバー部を前記横方向へ収縮させることが可能なカバー部弾性部材が前記レッグシーム部から前記レッグ弾性部材に向かって伸長状態で収縮可能に延びている。
 本発明はまた、以下の実施形態を含み、単独または組み合わせて採択することができる。
(1)前記カバー部弾性部材は、複数条の弾性糸によって形成されていて、前記レッグ弾性部材の下方において前記横方向へほぼ水平に延びている。
(2)前記レッグ弾性部材と前記カバー部弾性部材とのそれぞれが複数条の弾性糸によって形成され、前記カバー部弾性部材の伸長倍率が前記レッグ弾性部材の伸長倍率よりも低い。
(3)前記レッグ弾性部材と前記カバー部弾性部材とのそれぞれが複数条の弾性糸によって形成されていて、前記横方向における前記ウエストシーム部と前記クロッチパネルとの間を前記横方向において二等分する中心線上において、前記レッグ弾性部材どうしの離間寸法が前記カバー部弾性部材各々の離間寸法よりも小さい。
(4)前記上下方向において前記側縁部を三等分して上方部分と、下方部分と、これら両部分の間に介在する中間部分とに分けたときに、前記ウエストシーム部が前記上方部分と前記中間部分の一部とに延在し、前記中間部分の残部と前記下方部分とに前記レッグシーム部が延在している。
(5)前記レッグカバー部には、前記レッグ弾性部材と前記カバー部弾性部材との収縮によって、フリルが形成されている。
 10  使い捨てプルオンおむつ
 11  前方パネル
 11a 側縁部
 12  後方パネル
 12a 側縁部
 13  クロッチパネル
 25  ウエストシーム部
 26  レッグシーム部
 30  レッグカバー部
 43  前方レッグ弾性部材
 43a 前方レッグ弾性域
 53  後方レッグ弾性部材
 53a 後方レッグ弾性域

Claims (6)

  1.  上下方向と横方向とを有し、前記横方向の両側に位置する側縁部で互いに接合している前方パネルと後方パネルと、前端部が前記前方パネルの内面に接合するとともに後端部が前記後方パネルの内面に接合しているクロッチパネルとウエスト開口と、レッグ開口とを含む使い捨てプルオンおむつであって、
     前記前方パネルと前記後方パネルとは、前記側縁部のそれぞれから前記クロッチパネルに向かって下り勾配で延びるレッグ弾性部材と、前記レッグ弾性部材よりも上方で前記横方向へ延びるウエスト弾性部材とが存在する部分における前記側縁部が互いに接合するウエストシーム部を含み、
     前記前方パネルと前記後方パネルとは、さらに、前記レッグ弾性部材よりも下方の部分においても前記側縁部が互いに接合してレッグシーム部と、前記レッグシーム部によって脚回り方向で一体的につながって、前記レッグ開口の周縁部の一部分となるレッグカバー部とを含み、
     前記レッグカバー部では、前記レッグカバー部を前記横方向へ収縮させることが可能なカバー部弾性部材が前記レッグシーム部から前記レッグ弾性部材に向かって伸長状態で収縮可能に延びている前記使い捨てプルオンおむつ。
  2.  前記カバー部弾性部材は、複数条の弾性糸によって形成されていて、前記レッグ弾性部材の下方において前記横方向へほぼ水平に延びている請求項1記載のプルオンおむつ。
  3.  前記レッグ弾性部材と前記カバー部弾性部材とのそれぞれが複数条の弾性糸によって形成され、前記カバー部弾性部材の伸長倍率が前記レッグ弾性部材の伸長倍率よりも低い請求項1または2記載のプルオンおむつ。
  4.  前記レッグ弾性部材と前記カバー部弾性部材とのそれぞれが複数条の弾性糸によって形成されていて、前記横方向における前記ウエストシーム部と前記クロッチパネルとの間を前記横方向において二等分する中心線上において、前記レッグ弾性部材どうしの離間寸法が前記カバー部弾性部材各々の離間寸法よりも小さい請求項1-3のいずれかに記載のプルオンおむつ。
  5.  前記上下方向において前記側縁部を三等分して上方部分と、下方部分と、これら両部分の間に介在する中間部分とに分けたときに、前記ウエストシーム部が前記上方部分と前記中間部分の一部とに延在し、前記中間部分の残部と前記下方部分とに前記レッグシーム部が延在している請求項1-4のいずれかに記載のプルオンおむつ。
  6.  前記レッグカバー部には、前記レッグ弾性部材と前記カバー部弾性部材との収縮によって、フリルが形成されている請求項1-5のいずれかに記載のプルオンおむつ。
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