WO2015133500A1 - ワーク搬送装置及びワーク搬送方法 - Google Patents
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Abstract
ワーク搬送装置(10)は、ワーク(W)を複数のワーク支持移動装置(16)により支持して複数の作業ステーション間を移動させる。ワーク支持移動装置(16)は、組立ステーション(AS)と第1増打ステーション(WS)間を往復移動する移動機構(24)と、移動機構(24)上に設けられ、ワーク(W)を上端支持部(26)で支持すると共に上端支持部(26)を略上下方向に変位自在な昇降機構(28)とを備える。昇降機構(28)は、第1~第4シリンダ(40、42、44、46)が同軸方向に変位するテレスコープタイプの多段シリンダ(36)を有する。
Description
本発明は、ワークを昇降自在に支持して搬送するワーク搬送装置及びワーク搬送方法に関する。
自動車(車両)のボディやフロア等を組み立てる製造ラインでは、ワークであるボディやフロアをワーク搬送装置により搬送して、所定の作業ステーションで溶接等の加工作業を行っている。例えば、本出願人は、特開2001-138969号公報に開示されているように、ワーク搬送装置により自動車のフロアを搬送して、このフロアの製造を行うフロア組立装置を提案した。
具体的に、特開2001-138969号公報に開示のフロア組立装置は、フロアを構成する複数のワークを溶接するために複数の溶接ステーションを備え、ワーク搬送装置がワークを支持して相互の溶接ステーション間を搬送する。特に、特開2001-138969号公報に開示のワーク搬送装置は、フロアの溶接を行う4つの溶接ロボットをワーク搬送用に使用して、フロアの前後左右の4箇所を支持することで、フロアを安定して搬送する構成となっている。
ところで、作業ステーション毎に加工(例えば、溶接)を行う製造ラインは、基本的には、ワーク搬送装置と異なる位置に加工装置(溶接装置等)が進退自在に設けられ、搬送されてきたワークに進出して適宜加工を行う。この際、ワーク搬送装置が大型の機構であると、加工装置と干渉する範囲が多くなり、加工装置の加工作業箇所が限定される不都合が生じる。すなわち、ワークを搬送するワーク搬送装置は、ワークの搬送後等に可及的に小型化されて、加工装置の加工作業の邪魔とならないことが好ましい。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであって、ワークを良好に搬送すると共に、搬送後に充分にコンパクトな形状に移行することにより、加工装置との干渉を良好に回避し得るワーク搬送装置及びワーク搬送方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、ワークを複数の支持移動部により支持して複数の作業ステーション間を移動させるワーク搬送装置であって、前記複数の支持移動部は、一の作業ステーションと他の作業ステーション間を往復移動する移動部と、前記移動部上に設けられ、前記ワークを上端支持部で支持すると共に前記上端支持部を略上下方向に変位自在な昇降部と、を備え、前記昇降部は、2以上の筒体が同軸方向に変位するテレスコープタイプの多段シリンダを有することを特徴とする。
上記によれば、ワーク搬送装置は、2以上の筒体が同軸方向に変位するテレスコープタイプの多段シリンダを有することで、伸長状態(上昇時)における軸方向長さに対し、短縮状態(下降時)における軸方向長さを充分に短くすることができる。すなわち、支持移動部は、ワークの搬送時に、伸長状態となってワークを良好に支持して搬送することができると共に、ワーク搬送後にワークの支持を解除して短縮状態となることで、充分にコンパクトな形状を呈する。よって、加工装置をワークに対して進出移動させても支持移動部の干渉を容易に回避することができ、加工装置によるワークの加工を良好に行うことができる。
この場合、前記多段シリンダは、前記移動部から最も上昇する筒体の変位位置を保持するブレーキ機構を備えることが好ましい。
このように、多段シリンダがブレーキ機構を備えることで、移動部から最も上昇する筒体を強固に保持することができる。これにより、ワーク搬送装置は、搬送するワークに応じて最も上昇する筒体の高さ(すなわちワークの支持高さ)を微調整することができ、種々のワークに対応可能な汎用性の高い装置となる。
また、前記昇降部は、前記多段シリンダの下側筒体と相対的に略上方向に進出する上側筒体の側方に、前記上側筒体の進出をガイドするガイド部を備え、前記ガイド部は、前記上側筒体の上端部を連結支持するガイド棒と、前記下側筒体に連結され前記ガイド棒を摺動可能に配置するガイド筒と、を有するとよい。
このように、支持移動部の多段シリンダは、ガイド棒及びガイド筒を備えるガイド部により昇降方向がガイドされることで、伸縮動作を円滑且つ安定的に行うことができる。
さらに、前記昇降部は、一端が前記2以上の筒体のいずれかに連結され、他端が前記移動部上で前記ワークの搬送方向に沿ってスライド可能なスライダに連結される棒部材を有し、前記スライダは、前記昇降部の昇降時に移動自在となり、前記昇降部の上昇停止に伴いスライドが規制されるスライド規制機構を備える構成としてもよい。
このように、棒部材及びスライダを有することで、ワーク搬送装置は、昇降部が上昇して停止した際に、スライド規制機構によりスライダの移動規制を行って棒部材の姿勢を固定する。この棒部材は、一端が筒体に連結されているので筒体を上昇停止位置で支持することができる。特に、棒部材及びスライダは、ワークの搬送時に、ワークの搬送方向にかかる応力を分散して負担することで、ワークをより安定的に支持することができる。
さらに、前記多段シリンダは、外部から流入及び排出される流体の流通部を、前記2以上の筒体のうち少なくとも2つの異なる筒体に備えることが好ましい。
このように、ワーク搬送装置は、多段シリンダの内部に供給する流体の流通部が複数あることで、多段シリンダの伸縮動作を迅速化することができる。よって、ワークの加工作業をより効率的に行うことができる。
また、前記の目的を達成するために、本発明は、ワークを複数の支持移動部により支持して複数の作業ステーション間を移動させるワーク搬送方法であって、2以上の筒体が同軸方向に変位するテレスコープタイプの多段シリンダを有する昇降部を上昇させて、前記昇降部の上端支持部により前記ワークを支持する支持工程と、前記支持工程後に、前記昇降部を支持する前記支持移動部の移動部により、一の作業ステーションから他の作業ステーションに移動して前記ワークを搬送する搬送工程と、前記搬送工程後に、前記ワークの支持を解除した前記昇降部を下降させる退避工程と、を有することを特徴とする。
上記によれば、支持移動部の昇降部は、伸長状態でワークを良好に支持して搬送し、その後に充分にコンパクトな短縮状態に移行するので、加工装置が支持移動部に干渉することを良好に回避することができる。
本発明によれば、ワーク搬送装置及びワーク搬送方法は、ワークを良好に搬送すると共に、搬送後に充分にコンパクトな形状に移行することにより、他の加工装置との干渉を良好に回避することができる。
以下、本発明に係るワーク搬送装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係るワーク搬送装置10は、図1に示すように、自動車のフロアを組み立てる組立システム12において、ワークWであるフロアを搬送するために設けられる。組立システム12は、フロントコンポーネント、フロントフロア、リアフロア等を仮止め溶接してフロアに組み立てる組立ステーションASと、組立ステーションASの下流側でスポット溶接を行う複数の増打ステーションWSとを有する。なお、ワーク搬送装置10が適用されるシステムは、特に限定されず、搬送が必要となるワーク(車両部品に限らない)に応じて構成された種々のシステムに適用し得る。
組立システム12では、組立ステーションASによりフロア(ワークW)を組み立てた後、ワーク搬送装置10により第1増打ステーションWS1に搬送し、スポット溶接装置14(図6B参照)によりワークWの所定箇所をスポット溶接する。また第1増打ステーションWS1でのスポット溶接後、別のワーク搬送装置10により第2増打ステーション(図示せず)に搬送して異なるスポット溶接装置により別箇所をスポット溶接する。第3増打ステーション(図示せず)以降でも同様の作業が繰り返される。なお、組立ステーションASと複数の増打ステーションWSの間には、ワークWを増打ラインに投入するための投入ステーションが介在してもよい。
ワーク搬送装置10は、隣り合う2つの作業ステーション間(例えば、組立ステーションASと第1増打ステーションWS1)を往復移動してワークWを搬送する、いわゆるシャトルコンベアとして構成される。より具体的には、ワークWを支持する複数(本実施形態では4つ)のワーク支持移動装置16(支持移動部)と、複数のワーク支持移動装置16の移動経路を構成する一対のレール18とを備える。
一対のレール18は、平行状態で、組立ステーションASと複数の増打ステーションWSとを連続的に延びるように敷設される。レール18の内部には、例えば、図示しないラックとピニオンが設けられる。ラックには、1つのワークW(フロア)を支持するために複数のワーク支持移動装置16が取り付けられる。図示しない駆動源によりピニオンが回転すると、噛み合っているラックがスライドし、このラックのスライドに伴い4つのワーク支持移動装置16が相互の支持位置を変えずにレール18に沿ってスライド移動する。これにより、4つのワーク支持移動装置16に支持されたワークWが各作業ステーション間を移動する。なお、1つのワークWを支持するワーク支持移動装置16の数は特に限定されず、ワークWの大きさや重量を勘案して自由に設計してよい。
また、4つのワーク支持移動装置16は、ワークWを一定高さに上昇させ、その位置を維持したままスライド移動する。すなわち、4つのワーク支持移動装置16は、上記のスライド移動の他に、ワークWの支持高さを変えるために上下の昇降も連動して行う構成となっている。
組立ステーションAS及び複数の増打ステーションWSには、ワーク搬送装置10が搬送したワークWを保持するための保持台20が設けられている。保持台20は、一対のレール18の間で床面から所定高さ突出するように設置され、4つのワーク支持移動装置16は、この保持台20の高さを超える高さでワークWを支持してスライド移動する。
保持台20の上部には、ワークWを支持するための可動支持ピン22が複数設けられている。ワークWが組立ステーションAS、増打ステーションWSの所定位置に搬送されると、複数の可動支持ピン22はワークWに向かって進出し、ワークWに設けられている支持孔(図示せず)に挿入される。ワークWは、複数箇所が可動支持ピン22に支持されることで、組立ステーションAS、増打ステーションWS上で強固に位置決めされる。
以下、図2を参照して、本実施形態に係るワーク支持移動装置16の具体的な構成を述べていく。ワーク支持移動装置16は、レール18に沿って移動する移動機構24(移動部)と、移動機構24に設けられワークWを上端支持部26にて支持する昇降機構28(昇降部)とを有する。
ワーク支持移動装置16の移動機構24は、レール18の内部に収容される取付台部30と、取付台部30の側面に設けられる複数の車輪32とを備える。取付台部30は、隣に存在するワーク支持移動装置16の取付台部30に干渉しない程度の長尺な角柱状に形成される。この取付台部30は、レール18内のラックに取り付けられることでレール18に沿って移動する。取付台部30は、長手方向途中位置で2つ(第1取付台部30aと第2取付台部30b)に分割され、この第1取付台部30aと第2取付台部30bの間に昇降機構28が設置される。
車輪32は、レール18内に形成された通路(図示せず)に回転自在に配置される。複数の車輪32は、ラックの移動時に通路を転動することで、ワーク支持移動装置16のスライド移動を補助する。なお、ワーク支持移動装置16の移動機構24は、特に限定されるものではなく、種々の構成を適用してよい。例えば、移動機構24自体に駆動源を備え、駆動源の駆動力を車輪32に伝達することでワーク支持移動装置16を移動させてもよい。この場合、一のワーク支持移動装置16の取付台部30を、隣接する他のワーク支持移動装置16の取付台部30に連結することでワーク支持移動装置16同士の間隔を一定とするとよい。
ワーク支持移動装置16の昇降機構28は、取付台部30の上面に取り付けられる台座部34と、台座部34に取り付けられる多段シリンダ36とを備える。台座部34は、第1取付台部30aの端部と、第2取付台部30bの端部を架橋するように取り付けられる。台座部34の上面は、多段シリンダ36の固定鍔部38にねじ止めされる。
なお、本実施形態では、多段シリンダ36の進退方向を垂直方向に設定するため台座部34の上面を水平面としているが、多段シリンダ36を斜めに進退するように台座部34の上面を傾斜面に形成してもよい。すなわち、台座部34は、ワークWの大きさ等に応じて取り替えることが可能であり、多段シリンダ36を所定方向(略上下方向)に傾けることができる。或いは、台座部34は、取付台部30に対し回動可能に取り付けられてもよい。これにより、台座部34は、取付台部30を回転基点として多段シリンダ36を内側又は外側に傾け、姿勢を調整することができる。
多段シリンダ36は、径が段階的に異なる複数のシリンダ(筒体)を有し、各シリンダが相対的に上方に進出可能なテレスコープタイプに構成されている。具体的には、台座部34に固定される第1シリンダ40と、第1シリンダ40内に収容される第2シリンダ42と、第2シリンダ42内に収容される第3シリンダ44と、第3シリンダ44内に収容される第4シリンダ46とを備える。
つまり、多段シリンダ36は、下側で固定されている第1シリンダ40から第2~第4シリンダ42、44、46を順次上方向に進出することで、第4シリンダ46を最も高い位置に変位させる。また、図3Bに示すように、多段シリンダ36の短縮状態では、第2~第4シリンダ42、44、46が第1シリンダ40内に収容される。なお、多段シリンダ36に設けられるシリンダの数は特に限定されず、移動機構24に固定される本体部(第1シリンダ40)に対し、2以上の可動シリンダ(筒体)を有するように構成されればよい。
図2~図3Bに示すように、多段シリンダ36の第1シリンダ40は、第1空間50を有する大径な円筒状に形成され、上端部に第1空間50に連通する第1シリンダ開口50aを有する。第1空間50には、第1シリンダ開口50aを通して第2シリンダ42が収容される。また、第1シリンダ40の上端部には、第1空間50を構成する内周面よりも径方向内側に突出する第1板材60が取り付けられる。この第1板材60は、第1シリンダ40の側方にも突出して第1ガイド部70を固定する構成となっている。
また、第1シリンダ40の軸方向略中間部の外周面には、径方向外側に突出し台座部34の上面に固定される固定鍔部38が設けられている。また、第1シリンダ40は、軸方向の姿勢を強固に支持するため、固定鍔部38の上面と第1シリンダ40の外周面を連結する複数のリブ39を備える。
第1シリンダ40の下端部(底部40a)側の所定位置には、図示しないエアチューブが接続される第1エア供給孔40b(流通部)が形成されている。これにより、第1空間50には、第1エア供給孔40b及びエアチューブを介して図示しない供給源からエアが供給される。
多段シリンダ36の第2シリンダ42は、第2空間52を備え、第1シリンダ40の内径よりも若干小径な外径を有する円筒状に形成されている。第2シリンダ42の下端部及び上端部には、第2空間52に連通する第2シリンダ下側開口52a及び第2シリンダ上側開口52bが形成されている。第2空間52は、第2シリンダ下側開口52aを介して第1空間50に連通し、第1空間50からエアが供給可能となっている。また、第2空間52には、第2シリンダ上側開口52bを通して第3シリンダ44が収容される。
第2シリンダ42の下端部の外周面には、径方向外側に突出する凸部42aが一体成形されている。この凸部42aは、第2シリンダ42の上昇時に第1板材60に接触して第2シリンダ42の抜けを防止する。
また、第2シリンダ42の上端部には、第2空間52を構成する内周面よりも径方向内側に突出する凸部42bが一体成形されると共に、第2板材62が取り付けられる。第2板材62は、第2シリンダ42の上端部(凸部42bを含む)から、第2シリンダ42の側方にも突出して第2ガイド部72を固定する。
多段シリンダ36の第3シリンダ44は、第3空間54を備え、第2シリンダ42の内径よりも若干小径な外径を有する円筒状に形成されている。第3シリンダ44の下端部は、第3空間54を閉塞した底部44aが形成されており、この底部44aにより、第2空間52と第3空間54は連通が遮断状態となっている。第3シリンダ44の上端部は、第3空間54に連通する第3シリンダ開口54aが形成されている。第3空間54には、第3シリンダ開口54aを介して第4シリンダ46が収容される。
第3シリンダ44の下端部の外周面には、径方向外側に突出する凸部44bが一体成形されている。この凸部44bは、第3シリンダ44の上昇時に第2板材62に接触して第3シリンダ44の抜けを防止する。
また、第3シリンダ44の上端部には、第3空間54を構成する内周面よりも径方向内側に突出する凸部44cが一体成形されると共に、第3板材64が取り付けられる。第3板材64は、第3シリンダ44の上端部(凸部44cを含む)から、第3シリンダ44の側方にも突出して第3ガイド部74を固定する。また、第3板材64の上面には、第4シリンダ46の変位位置を保持するブレーキ機構68が設けられている。
図4A及び図4Bに示すように、ブレーキ機構68は、エアの供給及び排出に基づき第4シリンダ46の変位を許容及び規制するように構成されている。具体的には、ブレーキ機構68は、第3板材64上に設けられ、第4シリンダ46を通す貫通孔68aを中央部に有した装置本体68bを備える。
貫通孔68aを構成する装置本体68bの内面には、径方向内側に進退自在なブレーキパッド68cが設けられている。ブレーキパッド68cは、第4シリンダ46の側周面に面接触して充分な摩擦力を発揮する面積を有し、且つ周方向に沿って複数分割して配置されている。ブレーキパッド68cは、装置本体68bの内部に設けられた複数(図4A中では2つ)の弾性部69により、第4シリンダ46に向けて進退移動する。
また、2つの弾性部69は、装置本体68bの内部に上下一対で形成された収容室68dにそれぞれ設置されている。一対の収容室68dは、貫通孔68aを囲う環状に形成され、装置本体68bに設けられたエア流路68eに連通している。エア流路68eは、図示しないエア供給源に対し接続され、エア供給源から供給又は排出されたエアを収容室68dに流動させる。
弾性部69は、平面視で、収容室68dに沿うように環状に形成された上下に略対称形状を有する板バネ69a、69bによって構成されている。一対の板バネ69a、69bの内側端部はブレーキパッド68cを連結支持している。一対の板バネ69a、69bの外側端部は、収容室68dのエア流路68e側に連結固定されている。これにより、一対の板バネ69a、69bの間にはエアが供給可能となっている。
一対の板バネ69a、69bは、図4Aに示すエアの未供給状態で、径方向内側に延びてブレーキパッド68cを第4シリンダ46に接触させて変位を規制する。その一方で、一対の板バネ69a、69bは、図4Bに示すエアの供給状態で、中間部同士が上下に離間するように弾性変形し、この変形に伴いブレーキパッド68cを径方向外側に移動させ、第4シリンダ46の変位を許容する。
多段シリンダ36の第4シリンダ46は、第4空間56を備え、第3シリンダ44の内径よりも若干小径な外径を有する円筒状に形成されている。第4空間56の内径は、他の第1~第3空間50、52、54に比較して充分に小さく、第4シリンダ46の下端部は第3空間54に対して平坦状の底面46aを臨ませている。
第4シリンダ46の下端部の外周面には、径方向外側に突出する凸部46bが一体成形されている。この凸部46bは、第4シリンダ46の上昇時に第3板材64に接触して第4シリンダ46の抜けを防止する。
また、第4シリンダ46の上端部には、第4シリンダ46の側方に突出する第4板材66が取り付けられている。第4板材66は、その上面がワークWに接触してワークWを支持する上端支持部26を構成する。なお、第4板材66の上端支持部26にはワークWを支持するための図示しない支持機構が設けられることが好ましい。支持機構は、ワークWに応じて自由に設計することが可能であり、例えば、ワークWの所定箇所を挟持する機構等が挙げられる。
さらに、第4板材66の所定位置には、第4空間56に連通すると共に、図示しないエアチューブが接続される第2エア供給孔66a(流通部)が形成されている。これにより、第4空間56には、第2エア供給孔66a及びエアチューブを介して図示しない供給源からエアが供給される。
すなわち、この多段シリンダ36は、2つの供給経路を通って内部にエアを供給する構成となっている。具体的に、第1及び第2空間50、52には、第1シリンダ40の下側からエアが供給されることで互いの内圧が高まり、第2シリンダ42に対し底部44aを有する第3シリンダ44が上昇すると共に、第1シリンダ40に対し第2シリンダ42が上昇する。一方で、第3及び第4空間54、56には、第4シリンダ46の上側からエアが供給されることで互いの内圧が高まり第3シリンダ44に対し第4シリンダ46が上昇する。
また、昇降機構28は、上記の第1~第4シリンダ40、42、44、46の動作を補助する第1~第3ガイド部70、72、74を備えている。第1ガイド部70は、第2シリンダ42の動作を補助するために設けられている。第1ガイド部70は、第1ガイド棒70aと、第1ガイド棒70aを摺動可能に収容する第1ガイド筒70bとを備える。
第1ガイド棒70aは、第2シリンダ42の軸方向長さと同程度の軸方向長さを有し、上端部が第2板材62に連結固定され、下端部が第1ガイド筒70bに収容、又は第1ガイド筒70bから露出される。第1ガイド棒70aの外周面には、複数の溝部76が軸方向に沿って形成されている。
第1ガイド筒70bは、上下に所定長さを有する角筒状を呈し、上端部が第1板材60に連結され、下端部が固定鍔部38に固定されている。つまり、第1ガイド筒70bは、第1シリンダ40の外周面の所定部分から径方向外側に突出形成されている。第1ガイド筒70bの軸心には、第1ガイド棒70aが挿入される図示しない孔部が形成されている。
第1ガイド棒70aは、第1ガイド筒70bの孔部の軸方向にガイドされることで、一方向(上下方向)のみにスライド移動する。また、第1ガイド筒70bの孔部を構成する内面には、第1ガイド棒70aの溝部76に入り込み、第1ガイド棒70aの変位時に溝部76に沿って転動することで、第1ガイド棒70aのスライドを補助する金属ボール(図示せず)が設けられている。
第2ガイド部72は、第3シリンダ44の動作を補助するために設けられている。第2ガイド部72は、第1ガイド部70と周方向に所定角度(例えば45°)位相がずれた位置に設置される。第2ガイド部72は、第1ガイド部70と同様に、第2ガイド棒72aと、第2ガイド棒72aを摺動可能に収容する第2ガイド筒72bとを備える。
第2ガイド棒72aは、第3シリンダ44の軸方向長さと同程度の軸方向長さを有し、上端部が第3板材64に連結固定され、下端部が第2ガイド筒72bに収容、又は第2ガイド筒72bから露出される。第2ガイド棒72aの外周面にも、複数の溝部76が軸方向に沿って形成されている。
第2ガイド筒72bは、上端部が第2板材62の下面に連結固定され、第2シリンダ42と離間した位置で姿勢(傾き)が維持されている。この第2ガイド筒72bの他の特徴部分は、第1ガイド筒70bと略同様に構成されており、その詳細な説明については省略する。
第3ガイド部74は、第4シリンダ46の動作を補助するために設けられている。第3ガイド部74は、第1及び第2ガイド部70、72の周方向に所定角度(例えば45°)位相がずれた位置に設置される。第3ガイド部74は、第1及び第2ガイド部70、72と同様に、第3ガイド棒74aと、第3ガイド棒74aを摺動可能に収容する第3ガイド筒74bとを備える。
第3ガイド棒74aは、第4シリンダ46の軸方向長さと同程度の軸方向長さを有し、上端部が第4板材66に連結固定され、下端部が第3ガイド筒74bに収容、又は第3ガイド筒74bから露出される。第3ガイド棒74aの外周面にも、複数の溝部76が軸方向に沿って形成されている。
第3ガイド筒74bは、上端部が第3板材64の下面に連結固定され、第3シリンダ44と離間した位置で姿勢(傾き)が維持されている。なお、第3ガイド筒74bの他の特徴部分も、第1及び第2ガイド筒70b、72bと略同様に構成されており、その詳細な説明については省略する。
さらに、ワーク支持移動装置16は、多段シリンダ36の側方に設けられ、起立状態を補助する支持補助機構80を備えている。支持補助機構80は、案内レール82と、案内レール82上をスライド可能なスライダ84と、一端部がスライダ84に連結され他端部が第3板材64に連結される棒部材86とを備える。
案内レール82は、第1取付台部30aの上面で、この第1取付台部30aの長手方向の長さに対応した全長を有する。スライダ84の下面には、案内レール82に沿ってガイドされる直線状の溝が設けられ、これによりスライダ84は案内レール82上をスライド自在に配置される。このスライダ84には、スライダ84の移動を止めるスライド規制機構88が設けられている。
スライド規制機構88は、上述したブレーキ機構68と同様に、エアの供給及び排出に基づきスライダ84の移動を許容及び規制するように構成されている。例えば、スライド規制機構88は、エアの未供給状態(排出状態)で溝を構成する一対の側面から案内レール82にブレーキパッド(図示せず)を進出及び接触させ、スライダ84のスライドを規制する機構部88aを有する。この機構部88aは、エアの供給状態で、ブレーキパッドを後退させてスライダ84のスライドを許容する。
棒部材86は、多段シリンダ36を側方から支持することで、多段シリンダ36の起立状態を支持する部材である。棒部材86の一端は、スライダ84の上面に設けられたリンク90に揺動自在に取り付けられている。また、棒部材86の他端は、第3ガイド部74の第3ガイド筒74bの側方に揺動自在に取り付けられている。これにより、棒部材86は、スライダ84の移動が規制されることで姿勢が維持されることになり、ワークWの負荷がかかる第3ガイド部74を直接支持することができる。
すなわち、ワーク支持移動装置16は、ワークWの上端支持部26(支持機構)に支持されたワークWを、多段シリンダ36(ブレーキ機構68を含む)で支持し、さらに第3ガイド部74を支持補助機構80により支持する。従って、ワークWの支持時の負荷を多段シリンダ36と支持補助機構80に良好に分散させることができる。
図1に戻り、ワーク搬送装置10の4つのワーク支持移動装置16は、一対のレール18に2つずつ配置される。そして、同じレール18の2つのワーク支持移動装置16は、第2取付台部30b(図2参照)同士が近接して、互いの支持補助機構80(図2参照)が反対側(外側)に位置するように配置される。これにより、4つのワーク支持移動装置16によりワークWを良好に支持することができる。
本実施形態に係るワーク搬送装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下その作用効果について説明する。
ワーク搬送装置10のワーク支持移動装置16は、上述したように、組立システム12の動作時に、横方向のスライド移動と、略上下方向の伸縮動作(伸長状態と短縮状態の移行)とを行う。以下の説明では、本発明の理解の容易化のため、ワーク支持移動装置16の伸縮動作について先に詳述していく。
ワーク支持移動装置16の多段シリンダ36は、第1~第4空間50、52、54、56にエアが殆ど存在しないことにより、第1~第4シリンダ40、42、44、46を重ね合わせた状態、すなわち図3Bに示す短縮状態とする。具体的には、第4シリンダ46が第3シリンダ44の第3空間54に収容され、この第3シリンダ44が第2シリンダ42の第2空間52に収容され、この第2シリンダ42が第1シリンダ40の第1空間50に収容される。
この短縮状態では、第4シリンダ46の底面46aが微量な隙間を有して第3シリンダ44の底部44aに近接する。第4シリンダ46の上端部は、第3シリンダ44の上端部から所定長さ突出し、第4板材66が第3板材64上に設けられたブレーキ機構68に接触(又は近接)する位置に待機する。
また、第3シリンダ44の底部44aは、微量な隙間を有して第1シリンダ40の底部40aに近接する。第3シリンダ44の上端部は、第2シリンダ42の上端部よりも多少突出して、第3板材64を第2板材62の上面に接触(又は近接)する位置に配置する。
一方、第2シリンダ42は、第3シリンダ44よりも短い軸方向長さに形成されており、短縮状態では第2シリンダ下側開口52aから第3シリンダ44の底部44aを突出させる。第2シリンダ42の上端部は、第1シリンダ40の上端部よりも多少突出して、第2板材62を第1板材60の上面に接触(又は近接)する位置に配置する。
ワーク支持移動装置16の第1~第3ガイド部70、72、74は、相互の位相が周方向にずれていることで、第1~第3ガイド棒70a、72a、74aが干渉しないように周方向に並べられる。ここで、第1シリンダ40の固定鍔部38には、第2ガイド棒72a及び第3ガイド棒74aが挿入される穴38aが設けられており、第1~第3ガイド棒70a、72a、74aの下側移動位置を確保している。このため、第1~第4シリンダ40、42、44、46は、短縮状態でその軸方向長さが充分に短くなる。例えば、多段シリンダ36の短縮状態の軸方向長さは、伸長状態の軸方向長さに対して約1/3程度となる。
なお、ブレーキ機構68及びスライド規制機構88は、短縮状態に変化する際に、エアが供給されることで第4シリンダ46及びスライダ84の移動を許容する。このため、スライダ84が簡単に横方向にスライドすると共に、第4シリンダ46も簡単に下方向に変位して、多段シリンダ36をスムーズに短くする。
ワーク支持移動装置16は、多段シリンダ36内にエアを供給することにより、短縮状態から図3Aに示す伸長状態に移行する。エアは、供給源から2つの経路(第1エア供給孔40b及び第2エア供給孔66a)を介して供給される。なお、シリンダ内に供給する流体は、特に限定されず、例えばエアに代替して油を適用する、すなわち多段シリンダ36を油圧シリンダに構成してもよい。
第1経路(第1エア供給孔40b)から供給されたエアは、第1空間50に流入することで、第1空間50内に露出している第3シリンダ44の底部44aを押し上げる。つまり、第1空間50から第2空間52にエアが流入して第3シリンダ44を第1及び第2シリンダ40、42と相対的に上方向に変位させる。また、第3シリンダ44の変位に伴い、第3シリンダ44と並ぶ第2ガイド棒72aも第2ガイド筒72bにより摺動が案内されて上方向にスライドする。
また、多段シリンダ36の変位時には、スライド規制機構88にもエアが供給されて、スライダ84の移動を許容する。このため、第3シリンダ44の変位に伴い棒部材86の上端部も変位し、スライダ84を多段シリンダ36に近接するようにスライドさせる。
そして、第3シリンダ44が所定高さに達すると、第3シリンダ44の凸部44bが、第2シリンダ42の第2板材62に接触して、次に第1シリンダ40と相対的に第2シリンダ42を上方向に変位させる。すなわち、第2シリンダ42は、第3シリンダ44により上方向に引き出されることで変位する。また、第2シリンダ42の変位に伴い、第2シリンダ42と並ぶ第1ガイド棒70aも第1ガイド筒70bにより摺動が案内されて上方向にスライドする。
一方、第2経路(第2エア供給孔66a)から供給されたエアは、第4空間56に流入した後、第4空間56を通して第3空間54に供給される。これにより第3空間54内に露出している第4シリンダ46の底面46aを押し上げ、第4シリンダ46を第3シリンダ44と相対的に上方向に変位させる。また、第4シリンダ46の変位に伴い、第4シリンダ46と並ぶ第3ガイド棒74aも第3ガイド筒74bに摺動が案内されて上方向にスライドする。第4シリンダ46の変位時には、ブレーキ機構68にもエアが供給され、第4シリンダ46の上方向の変位を許容する。第4シリンダ46は、凸部46bが第3シリンダ44の第3板材64に接触することで、上方向の変位が規制される。
このように、多段シリンダ36は、エアの供給経路を複数備えることで、第1~第4空間50、52、54、56に対しエアを別に供給することができるので、伸縮動作を迅速に行うことができる。また例えば、第2経路にエアを供給しないことにより、第3シリンダ44までを伸長させる等の応用動作を行うことができ、ワークWを多様な高さで支持することが可能となる。
ワーク搬送装置10は、多段シリンダ36が上方向に所定長さ伸長した段階で、ブレーキ機構68及びスライド規制機構88からエアを排出する。これにより、ブレーキ機構68は、第4シリンダ46の変位を規制して支持する。また、スライド規制機構88は、スライダ84の移動を規制し棒部材86の姿勢を保持する。そのため、ワークWからワーク支持移動装置16にかかる荷重は、多段シリンダ36の他に、ブレーキ機構68、第3板材64、棒部材86、スライダ84に伝達される。つまりワークWの荷重を分散させることができ、上方の変位位置でワークWを安定的に支持することが可能となる。
ワーク搬送装置10は、ワークWを支持する4つのワーク支持移動装置16が同時に伸縮動作を行う。すなわち、供給源から4つのワーク支持移動装置16に同時にエアが供給されることで、伸縮動作を同期させる。また、ワーク搬送装置10は、4つのワーク支持移動装置16を同様に動作させることで、組立システム12の作業ステーションである組立ステーションAS及び複数の増打ステーションWS間で、ワークW(フロア)の搬送を行う。
ワーク搬送方法では、図1及び図5Aに示すように、先ず組立ステーションASの保持台20に支持され組み立てられたワークWに、4つのワーク支持移動装置16が上方向に伸長することで、各支持機構(上端支持部26)によりワークWを支持する。この状態で、保持台20の可動支持ピン22を下方に退避させると、ワークWが4つのワーク支持移動装置16により支持された状態となる(支持工程)。
ワーク搬送装置10は、この状態でピニオンを回転させてラックを第1増打ステーションWS1に移動させる。そうすると、図5Bに示すように、4つのワーク支持移動装置16の移動機構24がレール18内を一体的に移動して、伸長状態でワークWを支持したまま4つのワーク支持移動装置16を第1増打ステーションWS1に搬送する(搬送工程)。
第1増打ステーションWS1の所定位置にワークWが搬送されると、図6Aに示すように、第1増打ステーションWS1の保持台20の可動支持ピン22がワークWに向かって進出し、ワークWを保持する。その一方で、4つのワーク支持移動装置16は、短縮動作を行いワークWから充分に離れた下方位置に退避する(退避工程)。
第1増打ステーションWS1では、ワーク支持移動装置16が短縮状態に移行する過程(又は移行後)において、スポット溶接装置14(図6B参照)をワークWに向けて移動する。そして、このスポット溶接装置14によりワークWのスポット溶接を実施する。この際、ワーク支持移動装置16は、スポット溶接装置14に対し充分に低い位置で短縮状態となっており、スポット溶接装置14の動作を邪魔することがなく、スポット溶接作業を良好に実施させることができる。
また、ワーク搬送装置10は、第1増打ステーションWS1のスポット溶接時や組立ステーションASにおける次のワークWの組立時に、図6Bに示すように短縮状態の4つのワーク支持移動装置16を初期位置に戻し、次のワークWの搬送に備えさせる。つまり、ワーク支持移動装置16の動作を各ステーション間で繰り返すことにより、組立システム12は、ワークWの組立・溶接作業を効率的且つ精度良く行うことができる。
以上のように、本実施形態に係るワーク搬送装置10によれば、ワーク支持移動装置16の多段シリンダ36は、第2~第4シリンダ42、44、46が同軸方向に変位するテレスコープタイプに構成されている。この多段シリンダ36は、伸長状態(上昇時)における軸方向長さに対し、短縮状態(下降時)における軸方向長さを充分に短くすることができる。すなわち、ワーク支持移動装置16は、ワークWの搬送時に、伸長状態となってワークWを良好に支持して搬送することができると共に、ワークW搬送後にワークWの支持を解除して短縮状態となることで、充分にコンパクトな形状を呈する。よって、スポット溶接装置14をワークWに対して進出移動させてもワーク支持移動装置16の干渉を回避することができ、スポット溶接装置14によるワークWの溶接を良好に行うことができる。
この場合、多段シリンダ36がブレーキ機構68を備えることで、最も上昇する第4シリンダ46を強固に保持することができる。これにより、ワーク搬送装置10は、ワークWに応じて第4シリンダ46の高さ(ワークWの支持高さ)を微調整することができ、種々のワークに対応可能な汎用性の高い装置となる。なお、ブレーキ機構68の設置箇所は、特に限定されず、例えば、第2シリンダ42に設けて第3シリンダ44を保持(規制)してもよく、第1シリンダ40に設けて第2シリンダ42を保持してもよい。
ワーク支持移動装置16は、多段シリンダ36の昇降方向が第1~第3ガイド部70、72、74によりガイドされることで、多段シリンダ36の伸縮動作をスムーズに行うことが可能となる。
また、ワーク搬送装置10は、棒部材86及びスライダ84を有することで、昇降機構28が上昇して停止した際に、スライド規制機構88によりスライダ84を移動規制して棒部材86の姿勢を固定する。この棒部材86は、一端が第3シリンダ44の上端に連結されているので第3シリンダ44を上昇停止位置で支持することができる。特に、スライダ84及び棒部材86は、ワークWの搬送時に、ワークWの搬送方向にかかる応力を分散して負担することで、ワークWをより安定的に支持することができる。なお、棒部材86の上端部が連結される箇所も、特に限定されず、例えば、第2板材62や第4板材66に連結されていてもよい。好適には、ブレーキ機構68が設けられる箇所を支持する構成であるとよい。また例えば、棒部材86は、第4板材66のように多段シリンダ36の最も上端部に連結することで、ブレーキ機構68の設置を省略しても効果を得ることができる。
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
Claims (6)
- ワーク(W)を複数の支持移動部(16)により支持して複数の作業ステーション(AS、WS)間を移動させるワーク搬送装置(10)であって、
前記複数の支持移動部(16)は、
一の作業ステーションと他の作業ステーション間を往復移動する移動部(24)と、
前記移動部(24)上に設けられ、前記ワーク(W)を上端支持部(26)で支持すると共に前記上端支持部(26)を略上下方向に変位自在な昇降部(28)と、を備え、
前記昇降部(28)は、2以上の筒体(40、42、44、46)が同軸方向に変位するテレスコープタイプの多段シリンダ(36)を有する
ことを特徴とするワーク搬送装置(10)。 - 請求項1記載のワーク搬送装置(10)において、
前記多段シリンダ(36)は、前記移動部(24)から最も上昇する筒体(46)の変位位置を保持するブレーキ機構(68)を備える
ことを特徴とするワーク搬送装置(10)。 - 請求項1記載のワーク搬送装置(10)において、
前記昇降部(28)は、前記多段シリンダ(36)の下側筒体(40、42、44)と相対的に略上方向に進出する上側筒体(42、44、46)の側方に、前記上側筒体(42、44、46)の進出をガイドするガイド部(70、72、74)を備え、
前記ガイド部(70、72、74)は、前記上側筒体(42、44、46)の上端部を連結支持するガイド棒(70a、72a、74a)と、前記下側筒体(40、42、44)に連結され前記ガイド棒(70a、72a、74a)を摺動可能に配置するガイド筒(70b、72b、74b)と、を有する
ことを特徴とするワーク搬送装置(10)。 - 請求項1記載のワーク搬送装置(10)において、
前記昇降部(28)は、
一端が前記2以上の筒体(40、42、44、46)のいずれかに連結され、他端が前記移動部(24)上で前記ワーク(W)の搬送方向に沿ってスライド可能なスライダ(84)に連結される棒部材(86)を有し、
前記スライダ(84)は、前記昇降部(28)の昇降時に移動自在となり、前記昇降部(28)の上昇停止に伴いスライドが規制されるスライド規制機構(88)を備える
ことを特徴とするワーク搬送装置(10)。 - 請求項1記載のワーク搬送装置(10)において、
前記多段シリンダ(36)は、外部から流入及び排出される流体の流通部(40b、66a)を、前記2以上の筒体(40、42、44、46)のうち少なくとも2つの異なる筒体(40、46)に備える
ことを特徴とするワーク搬送装置(10)。 - ワーク(W)を複数の支持移動部(16)により支持して複数の作業ステーション(AS、WS)間を移動させるワーク搬送方法であって、
2以上の筒体(40、42、44、46)が同軸方向に変位するテレスコープタイプの多段シリンダ(36)を有する昇降部(28)を上昇させて、前記昇降部(28)の上端支持部(26)により前記ワーク(W)を支持する支持工程と、
前記支持工程後に、前記昇降部(28)を支持する前記支持移動部(16)の移動部(24)により、一の作業ステーションから他の作業ステーションに移動して前記ワーク(W)を搬送する搬送工程と、
前記搬送工程後に、前記ワーク(W)の支持を解除した前記昇降部(28)を下降させる退避工程と、を有する
ことを特徴とするワーク搬送方法。
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122 | Ep: pct application non-entry in european phase |
Ref document number: 15759145 Country of ref document: EP Kind code of ref document: A1 |
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NENP | Non-entry into the national phase |
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