WO2015122516A1 - 免震装置 - Google Patents

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敏行 杉本
良寛 安藤
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真由美 藤原
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Abstract

 免震装置全体の小型化を図ると共に、十分な負荷容量やストローク量を確保することができる免震装置を提供する。第1の枠体(10)は一対の第1の枠部(12)を備え、第2の枠体(20)は、第1の枠部(12)と対向する一対の第2の枠部(22)と、第2の軸に沿って延設する第3の枠部(23)を備え、第3の枠体(30)は、第3の枠部(23)と対向する一対の第4の枠部(31)とを備える。第1及び第2の枠部(12、22)間、及び、第3及び第4の枠部(23、31)間に、それぞれ案内装置(50)が取り付けられ、第2の枠体(20)を第1の枠体(10)に対して第1の軸に沿って原点に復帰させる第1の復元機構(60)と、第3の枠体(30)を第2の枠体(20)に対して第2の軸に沿って原点に復帰させる第2の復元機構(70)を備える。

Description

免震装置
 本発明は、地震等の振動による載置物への影響を軽減する免震装置に関する。特に、美術品、工芸品、精密機器及びコンピュータ装置等のような各種の被免震体を地震等の振動から保護するための免震装置に関する。
 美術館や博物館、仏閣等における貴重な展示品並びに精密機器やサーバのようなコンピュータ装置は、地震等により破損、損傷すると取り返しのつかない損害を被る。このため、これらが地震の振動により転倒することを防止するため、多種多様な機構を有する免震装置が考案されている。特に、地面に平行な方向の振動をスライド機構により吸収し、載置物に対する振動の影響を軽減する免震装置が数多く提案されている。
 スライド機構を有する免震装置の一例として、特許文献1に記載の免震装置がある。この免震装置は、基台とこの基台の上面に重ね合わせ状態に設けられた載置面を有する第1及び第2の可動台と、地震などの振動エネルギーが伝わったときに第1及び第2の可動台の水平移動をそれぞれ案内して振動エネルギーを吸収するエネルギー遮断手段と、振動により水平移動した可動台を原点に復帰させる原点復帰手段とを備え、第1及び第2の可動台の内部に複数のカウンターウェイトが出し入れ可能に収納されている。このため、地震等の際には、第1及び第2の可動台がそれぞれ個別に直交する方向に自在に水平移動して振動を吸収し、載置物への振動の伝達を抑えることができる。
特許第2954882号公報
 しかし、従来の免震装置によると、板状の第1の可動台及び第2の可動台のそれぞれの上面及び下面に案内方向に延設したスライドレールやエネルギー遮断手段を取り付け、これらを高さ方向に積み重ねているので、免震装置の高さ寸法が大型化してしまうばかりか、スライドレールが第1の可動台及び第2の可動台の上面に所謂横置きの状態で且つスライドレール同士が交差して取り付けられているので、載置面に載置した被免震体の重量や免震装置の構成部材の重量を鉛直方向に受けると、スライドレールを構成するアウターメンバーが外方に変形して負荷容量が低下すると共に円滑なインナーメンバーの移動を阻害するという問題があった。
 本発明は、上記課題を解決するために成されたものであって、免震装置全体の小型化を図ると共に、十分な負荷容量やストローク量を確保することができる免震装置を提供することを目的とする。
 本発明に係る免震装置は、基台と水平な水平面を有する第1の枠体と、前記第1の枠体の水平方向の第1の軸に沿って往復動可能に組み付けられた第2の枠体と、前記第2の枠体に前記第1の軸と直交する第2の軸に沿って往復動可能に組み付けられた第3の枠体とを備えた免震装置であって、前記第1の枠体は、前記水平面から立設すると共に、前記第1の軸に沿って延設すると共に互いに対向する一対の第1の枠部を備え、前記第2の枠体は、前記第1の枠部と対向する一対の第2の枠部と、前記第2の軸に沿って延設すると共に互いに対向する第3の枠部を備え、前記第3の枠体は、前記第3の枠部と対向する一対の第4の枠部とを備え、前記第1の枠部と前記第2の枠部の間及び、前記第3の枠部と前記第4の枠部の間にそれぞれ案内装置が取り付けられ、前記第2の枠体を前記第1の枠体に対して前記第1の軸に沿って原点に復帰させる第1の復元機構と、前記第3の枠体を前記第2の枠体に対して前記第2の軸に沿って原点に復帰させる第2の復元機構を備え、前記第3の枠体の前記第2の軸に沿った長さは、前記第2の枠体の前記第2の軸に沿った長さよりも短いことを特徴とする。
 本発明によれば、第1の枠体の水平面から立設した第1の枠部と第2の枠体の第2の枠部の間及び、第2の枠体の第3の枠部と第3の枠体の第4の枠部の間に第1の軸及び第2の軸への移動を案内する案内装置を取り付け、第2の枠体を第1の枠体に対して第1の軸に沿って原点に復帰させる第1の復元機構と、第3の枠体を第2の枠体に対して第2の軸に沿って原点に復帰させる第2の復元機構を備えているので、免震装置全体の厚みを極小化して小型化することができると共に、案内装置を水平面と直交する第1の枠部,第2の枠部,第3の枠部並びに第4の枠部に取付けているので十分な負荷容量を確保することができる。
本発明の第1の実施形態に係る免震装置を説明するための斜視図。 本発明の第1の実施形態に係る免震装置の構造を説明するための分解図。 本発明の第1の実施形態に係る免震装置の構造を説明するための別の分解図。 本発明の第1の実施形態に係る免震装置に取り付けられる案内装置の斜視図。 本発明の第2の実施形態に係る免震装置を説明するための斜視図。 本発明の第2の実施形態に係る免震装置の分解図。 本発明の第2の実施形態に係る免震装置の第2の枠体の下面を示す斜視図。 本発明の第2の実施形態に係る免震装置の第1の枠体の下面を示す斜視図。 本発明の第2の実施形態に係る免震装置の上面図。 本発明の第2の実施形態に係る免震装置の減衰機構を説明するための図。 本発明の第2の実施形態に係る免震装置に取り付けられる案内装置の斜視図。 本発明の第2の実施形態に係る免震装置の保持部を説明するための拡大図。
 以下、本発明に係る免震装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
 [第1の実施形態]
 図1は、本発明の第1の実施形態に係る免震装置を説明するための斜視図であり、図2は、本発明の第1の実施形態に係る免震装置の構造を説明するための分解図であり、図3は、本発明の第1の実施形態に係る免震装置の構造を説明するための別の分解図であり、図4は、本発明の第1の実施形態に係る免震装置に取り付けられる案内装置の斜視図である。
 図1に示すように、本実施形態に係る免震装置1は、基台に載置される第1の枠体10と、該第1の枠体10に内嵌すると共に、第1の枠体10の水平方向の第1の軸xに沿って往復動可能に組み付けられた第2の枠体20と、第2の枠体20内に収納されると共に、第1の軸xと直交する第2の軸yに沿って往復動可能に組み付けられた第3の枠体30と、第3の枠体30に取り付けられた天板40とを備える。
 図2に示すように、第1の枠体10は、基台に載置されて固定される水平面11と、水平面11の外縁部から鉛直方向に立設すると共に、第1の軸xに沿って互いに対向して延設する一対の第1の枠部12,12を備える。このように構成されることで、第1の枠体10は、第1の軸xと直交する断面において、概略コ字状に形成されている。また、第1の枠体10は、その略中央部に第1の軸xに沿って互いに対向する一対の第1の中壁13,13が水平面11から立設している。なお、第1の枠体10は、板状金属板を曲げ加工により第1の枠部12,12及び第1の中壁13を形成しているので、プレス加工によって容易かつ安価に製造することができる。また、第1の枠部12,12を曲げ加工によって形成することで、第1の枠体10に十分な強度を持たせることができる。
 第2の枠体20は、第1の枠体10の水平面11と平行に形成された第2の枠体水平面21と、第2の枠体水平面21の外縁部から鉛直方向に立設すると共に、第1の枠体10の第1の枠部12、12と対向する一対の第2の枠部22,22と、第2の枠部22,22の延設方向と直交する第2の軸yに沿って延設する一対の第3の枠部23,23を備える。また、第2の枠体水平面21には、第1の中壁13,13の互いに対向する面と反対面とそれぞれ対向する第2の中壁24,24が立設している。
 第1の枠体10の第1の枠部12と第2の枠体20の第2の枠部22の間には、案内装置50が取り付けられており、具体的には案内装置50のアウターレール51が第1の枠部12に取り付けられ、インナーレール53が第2の枠部22に取り付けられている。このように構成することで、第1の枠体10は、第1の軸xに沿って往復動可能に第2の枠体20に組み付けられている。
 また、第2の中壁24は、第1の中壁13に形成された貫通孔14に挿通すると共に第1の軸xに沿って延設される案内ピン62を備え、第1の中壁13及び第2の中壁24の間に配置されると共に案内ピン62を挿通する弾性体61とによって第1の復元機構60を構成している。弾性体61は、弦巻バネが好適に用いられ、より好適には円錐状の弦巻バネを適用することができる。
 このように構成された免震装置1は、地震などの振動により第1の枠体10が第1の軸x方向の分力を受けて第1の軸x方向に移動した場合、一方の弾性体61が縮み、他方の弾性体61が伸びるので、弾性体61の弾性力の釣り合いによって第1の枠体10を第1の軸xに沿って原点位置へ復帰させることができる。なお、第2の枠体20は、第2の中壁24を曲げ加工することによって生じた凹部25を備えているので、第1の枠体10が第1の軸xに沿って移動する際に、第1の中壁13は、該凹部25内を移動することができ、該凹部25を第1の中壁13の第1の軸xに沿った移動を可能とする第1の可動域として用いることができる。
 また、第2の枠体20の第3の枠部23,23の内面には、後述する第3の枠体30が取り付けられる案内装置50のアウターレール51が取り付けられている。なお、第2の枠体20も第1の枠体10と同様に板状金属板を曲げ加工により第2の枠部22,22,第3の枠部23,23及び第2の中壁24,24を形成しているので、プレス加工によって容易かつ安価に製造することができる。また、第2の枠部22,22及び第3の枠部23,23を曲げ加工によって形成することで、第2の枠体20に十分な強度を持たせることができる。
 図3に示すように、第3の枠体30は、水平面11並びに第2の枠体水平面21と平行に配置された第3の枠体天面33と、第3の枠体天面33の外縁部から鉛直方向に立設すると共に、第2の枠体20の第2の枠部22、22と対向する一対の第4の枠部31,31と、第2の枠部22,22の延設方向と直交する第2の軸yに沿って延設する一対の第5の枠部32,32を備える。また、第5の枠部32,32には、後述する案内ピン72が挿通する貫通孔34が形成されている。
 第3の枠体30は、第2の枠体20に収納されると共に、第1の復元機構60を覆うように組み付けられている。また、第3の枠体30の第2の軸yに沿った長さは、第2の枠体20の第2の軸yに沿った長さよりも短く形成されている。さらに、第2の枠体20の第3の枠部23と第3の枠体30の第4の枠部31との間には案内装置50が取り付けられており、具体的には案内装置50のアウターレール51が第3の枠部23に取り付けられ、インナーレール53が第4の枠部31に取り付けられている。このように構成することで、第2の枠体20は、第2の軸yに沿って往復動可能に第3の枠体30に組み付けられている。
 第2の枠部22,22は、第5の枠部32,32に向かって第2の軸yに沿って延設されると共に、貫通孔34に挿通される案内ピン72を備え、第2の枠部22及び第5の枠部32の間に配置されると共に案内ピン72を挿通する弾性体71とによって第2の復元機構70を構成している。弾性体71は、弦巻バネが好適に用いられ、より好適には円錐状の弦巻バネを適用することができる。
 このように構成された免震装置1は、地震などの振動により第1の枠体10が第2の軸y方向の分力を受けて第2の枠体20と共に第2の軸y方向に移動した場合、一方の弾性体71が縮み、他方の弾性体71が伸びるので、弾性体71の弾性力の釣り合いによって第1の枠体10及び第2の枠体20を第2の軸yに沿って原点位置へ復帰させることができる。なお、第3の枠体30の第2の軸yに沿った長さは、第2の枠体20の第2の軸yに沿った長さよりも短く形成されているので、第2の枠部22と第5の枠部32との間に隙間を有しており、該隙間が第2の枠体20の第2の軸y方向の第2の可動域を形成している。なお、第3の枠体30も第1の枠体10及び第2の枠体20と同様に板状金属板を曲げ加工により第4の枠部31,31及び第5の枠部32,32を形成しているので、プレス加工によって容易かつ安価に製造することができる。また、第4の枠部31,31及び第5の枠部32,32を曲げ加工によって形成することで、第3の枠体30に十分な強度を持たせることができる。
 図4に示すように、案内装置50は、軌道部材としてのアウターレール51と、該アウターレール51に収納される形でアウターレール51と相対運動自在に組み込まれたインナーレール53と、アウターレール51とインナーレール53の間を転走する転動体としてのボール55と、該ボール55を所定の間隔で配列すると共に、ボール55を回転可能に保持する保持器56を備える。
 アウターレール51は、帯状金属板の上下端部(幅方向端部)を内向き円弧状に湾曲させて成形した内面長手方向に転動体転走溝52を備えており、長手方向に直交する断面形状が略コ字状に形成されている。また、インナーレール53は、帯状金属板の上下端部(幅方向端部)を外向き円弧状に湾曲させて成形した外面長手方向に転動体転走溝54を備えている。
 アウターレール51とインナーレール53は、帯状金属板の平坦面に形成された取付孔を介して第1の枠部12,第2の枠部22,第3の枠部23並びに第4の枠部31に取り付けられている。具体的には、図2に示すように、第1の枠部12にアウターレール51が取り付けられ、第2の枠部22にインナーレール53が取り付けられると共に、第3の枠部23にアウターレール51が取り付けられ、第4の枠部31にインナーレール53が取り付けられることで、免震装置1の鉛直方向と、これらのアウターレール51及びインナーレール53の幅方向がすべて平行となるように配置されている。これにより、免震装置1を鉛直方向に薄く構成することができ、免震装置1の小型化を図ることができる。
 さらに、案内装置50のアウターレール51とインナーレール53の幅方向を免震装置1の鉛直方向と略一致させて配置しているので、鉛直方向に直交する方向の回転モーメントに対する剛性が大きくなり、負荷容量を確保することができる。
 また、アウターレール51の転動体転走溝52とインナーレール53の転動体転走溝54の間に予圧を付与すれば、案内装置50の剛性を大きくすることができ、更なる負荷容量の確保を図ることができる。
 なお、図2に示すように、第4の枠部31に取り付けられるインナーレール53は、第2の軸yに沿ってアウターレール51の長手方向に往復運動するため、インナーレール53の長さは、アウターレール51の長さよりも短く形成されている。また、アウターレール51及びインナーレール53は、帯状金属板をプレス成型等によって形成されており、容易かつ安価に製造することができる。
 ボール55は、ボール55の直径よりも若干小さな直径の孔が形成された保持器56によってアウターレール51の転動体転走溝52に回転自在に保持されている。なお、アウターレール51の転動体転走溝52とインナーレール53の転動体転走溝54は、ボール55の曲率半径よりも若干曲率の大きな単一の円弧に形成されている。
 以上、説明した免震装置1は、第1の枠体10の水平面11から立設した第1の枠部12と第2の枠体20の第2の枠部22の間及び、第2の枠体20の第3の枠部23と第3の枠体30の第4の枠部31の間に第1の軸x及び第2の軸yへの移動を案内する案内装置50,50を取り付け、第2の枠体20を第1の枠体10に対して第1の軸xに沿って原点に復帰させる第1の復元機構60と、第3の枠体30を第2の枠体20に対して第2の軸yに沿って原点に復帰させる第2の復元機構70を備え、第3の枠体30の第2の軸yに沿った長さは、第2の枠体20の第2の軸yに沿った長さよりも短く構成した入れ子構造を構成しているので、免震装置全体の厚みを極小化して小型化することができると共に、案内装置50を水平面11と直交する第1の枠部12,第2の枠部22,第3の枠部23並びに第4の枠部31に天板40に対して縦置きに取付けているので免震装置1の自重や天板40に載置した被免震体の重量をアウターレール51が変形することなく確実に負荷することができ、十分な負荷容量を確保することができると共に円滑な往復動を実現することができる。
 また、第1の復元機構60は、第1の軸xに沿って互いに対向して水平面11から立設する一対の第1の中壁13,13と、第1の中壁13,13の互いに対向する面と反対面と対向して第2の枠体20から立設する一対の第2の中壁24,24と、第1の中壁13,13と第2の中壁24,24の間に介在する弾性体61を備えているので、免震装置1の内部に第1の復元機構60を収納することができ、簡単な構成で第1の復元機構60を構成することができる。
 また、第2の枠体20には、第1の中壁13の第1の軸xに沿った移動を許容する第1の可動域となる凹部25が形成されているので、第1の復元機構60を免震装置1の内部に収納して免震装置全体の小型化を図ることができる。
 また、第2の復元機構70は、第2の枠部22と第5の枠部32との間に介在する弾性体71を備えているので、免震装置1の内部に第2の復元機構70を収納することができ、簡単な構成で第2の復元機構70を構成することができる。
 また、第1の復元機構60は、第3の枠体30によって覆われ、第2の枠部22と第1の中壁13及び第2の中壁24の間に第3の枠体30の第2の軸yに沿った移動を許容する第2の可動域となる隙間が形成されているので、第3の枠体30及び第3の枠体30に取り付けた天板40の重心は、常に免震装置1の枠体内に位置を保持する。これにより、天板40に載置した被免震体の重心が免震装置1の枠外に飛び出すことがなく、被免震体の重心が免震装置1の枠外に飛び出すことによる免震装置1の倒れを防止することができると共に、第1の復元機構60を免震装置1の内部に収納して免震装置全体の小型化を図ることができる。
 なお、上述した本実施形態に係る免震装置1は、第3の枠体30に天板40を取り付けて第2の枠部22,22及び第3の枠部23,23の縁部で画成される開口部を覆っているので、第1の復元機構60や第2の復元機構70などの機構部に塵埃が付着することを防止することができると共に、機構部を免震装置1の内部に収納することで安全性を高めることができる。
 [第2の実施形態]
 以上説明した第1の実施形態に係る免震装置1では、第1及び第2の復元機構が、免震装置1の概略中央に十字型に配置されている場合について説明した。次に説明する第2の実施形態の免震装置1´は、第1の実施形態とは異なる形態を有する復元機構の実施例について説明を行うものである。なお、上述した第1の実施形態の場合と同一又は類似する部材については、同一符号を付して説明を省略する。また、第1の軸x及び第2の軸yの方向は、矢印の方向を順方向,その反対方向を逆方向と定義して以下の説明を行う。
 図5は、本発明の第2の実施形態に係る免震装置を説明するための斜視図であり、図6は、本発明の第2の実施形態に係る免震装置の分解図であり、図7は、本発明の第2の実施形態に係る免震装置の第2の枠体の下面を示す斜視図であり、図8は、本発明の第2の実施形態に係る免震装置の第1の枠体の下面を示す斜視図であり、図9は、本発明の第2の実施形態に係る免震装置の上面図であり、図10は、本発明の第2の実施形態に係る免震装置の減衰機構を説明するための図であり、図11は、本発明の第2の実施形態に係る免震装置に取り付けられる案内装置の斜視図であり、図12は、本発明の第2の実施形態に係る免震装置の保持部を説明するための拡大図である。
 図5に示すように、本実施形態に係る免震装置1´は基台に設置される第3の枠体10´と、該第3の枠体10´に内嵌すると共に水平方向の第2の軸yに沿って往復動可能に組み付けられた第2の枠体20´と、第2の枠体20´に外嵌されると共に、第2の軸yと直交する第1の軸xに沿って往復動可能に組み付けられた第1の枠体30´とを備える。
 図6に示すように、第3の枠体10´は、基台に載置される底板15が取り付けられる水平面11´と、水平面11´の外縁部から鉛直方向に立設すると共に、第2の軸yに沿って互いに対向して延設する一対の第4の枠部12´,12´を備える。水平面11´には、第4の枠部12´と略直交するように立設する一対の第1の中壁13´,13´が形成されている。第1の中壁13´には後述する案内ピン62´が挿通される凹部が形成されている。なお、第3の枠体10´の第2の軸yに沿った長さは、第2の枠体20´の第2の軸yに沿った長さよりも短く形成されている。
 また、第4の枠部12´の一方には、後述する保持部80を取り付ける保持部取付部16が形成されている。なお、第3の枠体10´は、板状金属板に対して第4の枠部12´,12´及び第1の中壁13´,13´を曲げ加工により形成しているので、切削や鋳造などの製法を採用することなく、プレス加工によって容易かつ安価に製造することができる。また、第4の枠部12´,12´を曲げ加工によって形成することで、第4の枠部12´,12´が第3の枠体10´の水平面11´の補強部として機能することで第3の枠体10´に十分な強度を持たせることができる。
 第2の枠体20´は、第3の枠体10´の水平面11´と平行に形成された第2の枠体水平面21´と、第2の枠体水平面21´の外縁部から鉛直方向に垂下すると共に、第3の枠体10´の第4の枠部12´,12´と対向する一対の第2の枠部22´,22´と、第2の枠部22´,22´の延設方向と直交する第1の軸xに沿って延設する一対の第3の枠部23´,23´を備えている。また、第2の枠体水平面21´は、第3の枠部23´,23´と並行して開口する開口部26,26が形成されている。
 第3の枠体10´の第4の枠部12´と第2の枠体20´の第2の枠部22´の間には案内装置50´が取り付けられており、具体的には案内装置50´の軌道部材51´が第2の枠部22´に取り付けられ、移動部材53´が第4の枠部12´に取り付けられている。このように構成することで、第3の枠体10´は、第2の軸yに沿って往復移動可能に第2の枠体20´に組み付けられている。さらに、第2の枠体20´の第3の枠部23´,23´には、後述する第1の枠体30´の第1の枠部31´と対向する案内装置50´の軌道部材51´が取り付けられている。
 また、図7に示すように、第2の枠体20´は、第2の枠体水平面21´から垂下すると共に、第2の軸yに沿って対向すると共に第1の弾性体61a又は第2の弾性体61bの伸縮方向に互いに配置された第2の伸側中壁27aと第2の縮側中壁27bとからなる第2の中壁と、第1の軸xに沿って対向すると共に第3の弾性体71a又は第4の弾性体71bの伸縮方向に互いに配置された第3の伸側中壁28aと第3の縮側中壁28bとからなる第3の中壁が形成されている。さらに、第2の伸側中壁27aと第2の縮側中壁27bの間には、案内ピン62´が組み付けられている。案内ピン62´には、第1の弾性体61a及び第2の弾性体61bがそれぞれ組み付けられており、第1の弾性体61a及び第2の弾性体61bの一端は第2の縮側中壁27bに当接している。また第2の伸側中壁27aには緩衝部材63が取り付けられている。なお、本明細書において、「伸側」及び「縮側」とは、第1の弾性体61a及び第2の弾性体61bなどの弾性体が組み付けられた側を「縮側」と、弾性体が組み付けられていない側を「伸側」とそれぞれ定義する。
 また、同様に、第3の伸側中壁28a及び第3の縮側中壁28bの間にも第3の弾性体71a及び第4の弾性体71bがそれぞれ組み付けられた案内ピン72´が組み付けられていると共に、第3の弾性体71a及び第4の弾性体71bの一端が第3の縮側中壁28bに当接しており、第3の伸側中壁28aには緩衝部材73が組み付けられている。案内ピン62´,72´は、いかなる素材で構成しても構わないが、例えば合成樹脂を用いると、弾性体のきしみ音を抑制して本実施形態に係る免震装置1´の作動音の低減を図ることが可能となる。
 更に、第2の枠部22´並びに第3の枠部23´には、第1の弾性体61a,第2の弾性体61b,第3の弾性体71a,第4の弾性体71b及び案内ピン62´,62´72´72´を組付けるための工具が挿入される作業孔81が´案内ピン62´,62´72´72の軸心と重畳する位置に形成されている。このように構成されることで、第1の弾性体61a,第2の弾性体61b,第3の弾性体71a,第4の弾性体71b及び案内ピン62´,72´を第2の枠体20´に組み付ける際、如何なる順序で組み付けを行ってもこれらの部材の組み付け作業を行うことができ、組み立て作業の作業負担を大幅に軽減することができる。なお、第1から第4の弾性体61a,61b,71a,71bは、弦巻バネが好適に用いられる。
 なお、第2の枠体20´にも第3の枠体10´と同様に板状金属板に対して第2の枠部22´,22´、第3の枠部23´,23´、第2の中壁27a,27b及び第3の中壁28a,28bが曲げ加工により形成されているので、切削や鋳造などの製法を採用することなく、プレス加工によって容易かつ安価に製造することができる。また、第2の枠部22´,22´及び第3の枠部23´,23´を曲げ加工によって形成することで第2の枠体20´の第2の枠部22´,22´及び第3の枠部23´,23´が第2の枠体20´の各辺部の補強として機能することで第2の枠体20´に十分な強度を持たせることができる。さらに、第2の枠部22´と第3の枠部23´とは第1の軸x及び第2の軸y方向の端部で互いに間隙を介して隣接しており、第2の枠体水平面21´の角部には、切り欠き状の逃がし部82が形成されることで、荷重を負荷した場合の応力の角部への集中を防止すると共に、第2の枠部22´,22´及び第3の枠部23´,23´を曲げ加工によって形成した際の曲げ応力の集中を防止している。この結果、耐荷重の向上が図れると共に、大きな外力によって本実施形態に係る免震装置1´が破損することを防止することができる。
 再び図6を参照して、第1の枠体30´は、水平面11´並びに第2の枠体水平面21´と平行に配置された第1の枠体天面33´と第1の枠体天面33´の外縁部から垂下すると共に、第2の枠体20´の第3の枠部23´,23´と対向する一対の第1の枠部31´,31´と、第1の枠部31´,31´と直交する一対の第5の枠部32´,32´が形成されている。第5の枠部32´の一方には、第4の枠部12´に形成した保持部取付部16と対応する位置に保持部係止部37aが形成されている。なお、第1の枠部31´と第5の枠部32´とは第1の軸x及び第2の軸y方向の端部で互いに溶接などの周知の接合手段によって接続されており、第1の枠体天面33´の角部には、切り欠き状の逃がし部39が形成されることで、第1の枠部31´,31´及び第5の枠部32´,32´を曲げ加工によって形成した際の応力の集中を防止している。
 また、図8に示すように、第1の枠体天面33´の裏面には、第1の枠部31´,31´を連結する一対の梁38,38が形成されており、第1の枠体天面33´の強度を高めて第1の枠体天面33´のたわみ低減を図っている。さらに、一対の梁38,38の間には、第3の伸側中壁28a及び第3の縮側中壁28bと対向するように第4の中壁37,37が形成されている。第4の中壁37の少なくともいずれか一方には、後述する減衰機構91を保持する減衰機構保持部83が形成されている。
 前述したように、第2の枠体20´の第3の枠部23´と第1の枠体30´の第1の枠部31´との間には案内装置50´が取り付けられており、具体的には案内装置50´の軌道部材51´が第3の枠部23´に取り付けられ、移動部材53´が第1の枠部31´に取り付けられている。このように構成することで、第2の枠体20´は、第1の軸xに沿って往復動可能に第1の枠体30´に組み付けられている。
 図9に示すように、本実施形態に係る免震装置1´は、第2の枠体20´を第2の軸yに沿って両方向に付勢する第1の復元機構60´と、第1の枠体30´を第1の軸xに沿って両方向に付勢する第2の復元機構70´を形成している。
 第1の復元機構60´は、図9において右側に配置された第1の中壁13´と右側に配置された第2の伸側中壁27a及び第2の縮側中壁27bの間に介在されて第2の枠体20´を第2の軸yの逆方向へ付勢すると共に、第2の軸yに沿って配置される第1の弾性体61aを備える第1の順方向復元機構60´aと、左側に配置された第1の中壁13´と左側に配置された第2の伸側中壁27a及び第2の縮側中壁27bの間に介在されて第2の枠体20´を第1の軸xの順方向へ付勢すると共に、他方の第2の枠部22´に併設される第2の弾性体61bを備える第1の逆方向復元機構60´bとを備えている。
 また、第1の順方向復元機構60´aと第1の逆方向復元機構60´bの端部は、第1の弾性体61a及び第2の弾性体61bの密着長さよりも大きい差分Lだけ第2の軸yに沿って互い違いにずらされて配置されている。なお、密着長さとは、弾性体を互いに隣り合う巻き線同士が密着するまで圧縮したときの長さのことをいう。このように第1の順方向復元機構60´aと第1の逆方向復元機構60´bが差分Lだけずらされて配置されているので、例えば第2の枠体20´が第2の軸yに沿って順方向に移動することで第2の弾性体61bが大きく縮められた場合に、第2の弾性体61bの隣接する巻き線同士が密着することを防止して、第2の弾性体61bに過大な負荷がかかることを防止している。このように構成することで、第2の枠体20´が第2の軸yの順方向及び逆方向の何れに移動した場合でも第1の弾性体61a及び第2の弾性体61bの早期破損を防止することが可能となる。
 また、上述したように、第2の伸側中壁27aには、緩衝部材63がそれぞれ取り付けられており、第2の枠体20´が第2の軸yに沿って順方向に移動し、第1の順方向復元機構60´aの第2の弾性体61aが縮められた場合に、第1の逆方向復元機構60´bを構成する第1の中壁13´が第2の伸側中壁27aに取り付けられた緩衝部材63と当接することで、第1の中壁13´と第2の伸側中壁27aの接触が防止される結果、第1の復元機構60´の作動による破損を防いでいる。
 第2の復元機構70´は、図9において上側に配置された第3の伸側中壁28a及び第3の縮側中壁28bと上側に配置された第4の中壁37の間に介在されて第1の枠体30´を第1の軸xの順方向へ付勢すると共に、第1の軸xに沿って配置される第3の弾性体71aを備える第2の順方向復元機構70´aと、下側に配置された第3の伸側中壁28a及び第3の縮側中壁28bと上側に配置された第4の中壁37の間に介在されて第1の枠体30´を第1の軸xの逆方向へ付勢すると共に、第1の軸xに沿って配置される第4の弾性体71bを備える第2の逆方向復元機構70´bとを備えている。
 また、第2の順方向復元機構70´aと第2の逆方向復元機構70´bの端部は、第3の弾性体71a及び第4の弾性体71bの密着長さよりも大きい差分Lだけ第1の軸xに沿って互い違いにずらされて配置されている。このように第2の順方向復元機構70´aと第2の逆方向復元機構70´bが差分Lだけずらされて配置されているので、例えば第1の枠体30´が第1の軸xの順方向に沿って移動することで第4の弾性体71bが大きく縮められた場合に、第4の弾性体71bの隣接する巻き線同士が密着することを防止して、第4の弾性体71bに過大な負荷がかかることを防止している。このように構成することで、第1の枠体30´が第1の軸xの順方向及び逆方向の何れに移動した場合でも第3の弾性体71a及び第4の弾性体71bの早期破損を防止することが可能となる。
 また、上述したように、第3の伸側中壁28aには、緩衝部材73がそれぞれ取り付けられており、第1の枠体30´が第1の軸xに沿って順方向に移動し、第2の順方向復元機構70´aの第4の弾性体71bが縮められた場合に、第2の逆方向復元機構70´bを構成する第4の中壁37が第3の伸側中壁28aに取り付けられた緩衝部材73と当接することで、第4の中壁37と第3の伸側中壁28aの接触が防止される結果、第2の復元機構70´の作動による破損を防いでいる。
 このように、第1の復元機構60´及び第2の復元機構70´には、それぞれ緩衝部材63,73が取り付けられているので、第2の枠体20´及び第1の枠体30´が第1の軸x及び第2の軸yの順方向及び逆方向のいずれに移動した場合でも上述した緩衝効果を奏することが可能となる。
 また、第2の枠体20´には、第1の復元機構60´及び第2の復元機構70´の第1の逆方向復元機構60´b及び第2の逆方向復元機構70´bと並んで配置される歯竿92,92を備えている。歯竿92,92は、互いに直交する線上に配置されており、第3の枠体10´及び第1の枠体30´に取り付けられた減衰機構91,91とそれぞれ歯合している。なお、図6及び図7には、第2の枠体20´に取り付けられた歯竿92と歯合するように減衰機構91が配置されているが、これは減衰機構91と歯竿92とが歯合している状態を示したものであり、減衰機構91,91はそれぞれ第3の枠体10´及び第1の枠体30´に固定されている。
 減衰機構91は、第1の軸x及び第2の軸yに沿った運動を減衰せしめることができればどのような構成でも構わないが、例えばロータリーダンパが好適に用いられる。ロータリーダンパは、内部に収納したオイルなどの粘性抵抗によって減衰力を発生させる回転系の減衰部材である。減衰力の調整は、オイルの粘度などを調整することで容易に調整することが可能である。この減衰機構91,91によって、第1の復元機構60´及び第2の復元機構70´の揺動を減衰して、載置物に対する振動の影響をさらに軽減することができる。
 また、図10に示すように、第1の枠体30´に取り付けた減衰機構91は、第4の中壁37に形成された減衰機構保持部83によって下面を保持されている。第1の枠体30´に取り付けられた減衰機構91は、減衰機構保持部83によって保持されているので、歯竿92に歯合する減衰機構91の歯車が第1の枠体30´が載置物の振動などによって変形することで、歯車の位置が変化した場合であっても歯竿92との歯合を維持することができる。なお、歯竿92は、長手方向に沿って歯部が連続的に形成されているが、図10においては、簡単のために歯車と歯合する箇所を示してその余の部位については記載を省略した。
 次に、図11を参照して本実施形態に係る免震装置1´に用いられる案内装置50´について説明を行う。本実施形態に係る免震装置1´に用いられる案内装置50´は、長手方向に沿って複数の転動体転走面52´がその外表面に形成された軌道部材51´と、転動体転走面52´に対向する負荷転動体転走面58が形成され、複数の転動体55´を介して軌道部材51´に対して往復運動可能に組み付けられた移動部材53´とを備えている。
 軌道部材51´は、断面略矩形状に形成された長尺部材であり、例えば左右両側に2条ずつの転動体転走面52´が対称的に合計4条形成されている。また、転動体転走面52´の数はこれに限定されず、例えば左右に1条ずつ合計2条形成しても構わない。
 移動部材53´は、軌道部材51´の天面及び左右両側面に跨るように、断面略コ字状をしており、移動部材本体53aと、この移動部材本体53aの往復運動方向である両端面に取り付けられた一対の側蓋53bとを備えている。
 移動部材本体53a及び側蓋53bは、軌道部材51´の天面に対向する中央部と、軌道部材51´の左右両側面に対向する一対の脚部とを有している。移動部材本体53aには、軌道部材51´の転動体転走面52´と対向するように軌道部材51´の長手方向に延びる例えば合計4条の負荷転動体転走面58が形成されている。また、移動部材本体53aには、負荷転動体転走面28と平行に延びる転動体戻し通路57が合計4条形成されている。
 また、側蓋53bには、負荷転動体転走面58の一端と転動体戻し通路57の一端とを繋ぐU字形状の方向転換路59が形成されている。このように案内装置50´は、転動体転走面52´と負荷転動体転走面57からなる負荷転動体転走路,一対の方向転換路59及び転動体戻し通路57とからなる無限循環路を形成している。
 案内装置50´は、転動体転走面52´と負荷転動体転走面58との間に転動体55´が介在されているので、移動部材53´を軌道部材51´の長手方向に沿って移動させると、転がり運動を行わせることができる。負荷転動体転走路の一端まで転走した転動体55´は、側蓋53bに形成された掬上部で掬い上げられ、一方の方向転換路59に導かれる。方向転換路59で進行方向を転換させた転動体55´は、転動体戻し通路57を転走して、他方の方向転換路59を経由した後、再び負荷転動体転走路に戻される。このように転動体55´が転走することで無限循環を実現している。
 また、複数の転動体55´は、球状に形成されたボールが好適に用いられる。さらに、複数の転動体55´は、隣り合う転動体55´間に配置された間座部と、その長手方向に沿って配列された間座部を繋ぐ帯状の連結帯とからなる帯状リテーナ56´により保持されている。このように、転動体55´間に配置された間座部により転動体55´同士の衝突を防止することができる。また、転動体55´は、帯状リテーナ56´によって一連に連結保持されているので、転動体55´を整列させたまま転走させることができる。
 なお、案内装置50´の幅方向断面において、転動体転走溝52´及び負荷転動体転走溝58は転動体55´の曲率半径よりも大きな単一の曲率で形成されたサーキュラアーク形状に形成されている。また、転動体転走溝52´及び負荷転動体転走溝58の断面形状は、転動体55´の曲率半径よりも若干大きな曲率半径の2つの円弧からなる所謂ゴシックアーチ形状に形成しても構わない。
 図12に示すように、第3の枠体10´と第1の枠体30´は、保持部80によって連結されている。保持部80は、所定の外力を受けると破断する破断部84が形成されており、一端が保持部取付部16に取り付けられると共に、他端が保持部係止部37aに挿通されている。
 このように、本実施形態に係る免震装置1´は、第3の枠体10´と第1の枠体30´とが保持部80を介して固定されているので、不用意に第2の枠体20´や第1の枠体30´が揺動することを防止するとともに、地震などの大きな外力が付与された際には、保持部80が破断して免震装置としての機能を奏するように構成されている。
 なお、保持部80が破断して免震装置1´が作動した後は、再度新たな保持部80を組付けることで、免震装置1´を再利用することができる。
 このように構成した本実施形態に係る免震装置1´は、第1の復元機構60´及び第2の復元機構70´が第2の枠体20´に第1の軸x及び第2の軸yに沿って配置されているので、第1の復元機構60´及び第2の復元機構70´を第2の枠部22´及び第3の枠部23´にそれぞれ近接させて並列に配置すると共に、互いにずらされて配置することで、第1の復元機構60´や第2の復元機構70´のストローク量を確保しつつ、免震装置1´の小型化及び薄型化を図ることができる。
 また、第2の枠部22´並びに第3の枠部23´には、第1の弾性体61a,第2の弾性体61b,第3の弾性体71a,第4の弾性体71b及び案内ピン62´,62´72´72´を組付けるための工具が挿入される作業孔81が´案内ピン62´,62´72´72の軸心と重畳する位置に形成されているので、第1の復元機構60´及び第2の復元機構70´を第2の枠体20´に組み付ける際に、如何なる順序で組み付けを行っても取付作業を行うことができ、組み立て作業の作業負担を大幅に軽減することができる。
 なお、本発明は、上記実施形態に限られることはなく、本発明の要旨を変更しない範囲において、種々の変更が可能である。例えば、第1及び第2の実施形態では、第1の復元機構60,60´及び第2の復元機構70,70´に弾性体として弦巻バネを適用した場合について説明を行ったが、弾性体はこれに限られず、例えばゴムなどを適用しても構わない。また、例えば第1の実施形態に係る免震装置1にも第2の実施形態に係る免震装置1´のように第2の枠体20に第1の軸x及び第2の軸y方向の運動エネルギーを吸収するロータリーダンパをそれぞれ取り付け、第1の枠体10及び第3の枠体30に当該ロータリーダンパに係合する歯竿を取り付けて減衰機構を構成することもできる。このように減衰機構を追加することで、第1の復元機構60及び第2の復元機構70の揺動を減衰して、載置物に対する振動の影響をさらに軽減することができる。
 なお、この場合、減衰機構の減衰効果を維持するために被免震体の重量とロータリーダンパの設定値を一致させる必要があるが、第1の実施形態に係る免震装置1は、上述したように第1の枠体10,第2の枠体20及び第3の枠体30の入れ子構造となっているため、被免震体の重量が変わった場合であっても、免震装置1の内部空間に錘を着脱して被免震体の重量と錘の重量を調整することでロータリーダンパの設定値を変更することなく容易に減衰機構の減衰効果を維持することができる。
 また、本実施形態では、案内装置50,50´をボール55,55´がアウターレール51又は軌道部材51´の長手方向に沿って配置された形式について説明を行ったが、ボール55,55´を有さない摺動式又はボール55,55´が無限循環する循環式を用いても構わない。
 また、本実施形態では、第1の枠体10,30´、第2の枠体20,20´及び第3の枠体30,10´を板状金属板を曲げ加工することで構成した場合について説明を行ったが、免震装置自体の強度や求められる免震効果を十分満足することができれば、これらの部材は例えば合成樹脂などで形成しても構わない。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれうることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
 1,1´ 免震装置,  10,30´ 第1の枠体,  11,11´ 水平面,  12,31´ 第1の枠部,  13,13´ 第1の中壁,  20,20´ 第2の枠体,  22,22´ 第2の枠部,  23,23´ 第3の枠部,  25 凹部(第1の可動域),  30,10´ 第3の枠体,  31,12´ 第4の枠部,  32,32´ 第5の枠部,  40 天板,  50,50´ 案内装置,  51,51´ アウターレール(軌道部材),  53,53´ インナーレール(移動部材),  60,60´ 第1の復元機構,  61 弾性体,  70,70´ 第2の復元機構,  71 弾性体,  x 第1の軸,  y 第2の軸。

Claims (10)

  1.  基台と水平な水平面を有する第1の枠体と、
     前記第1の枠体の水平方向の第1の軸に沿って往復動可能に組み付けられた第2の枠体と、
     前記第2の枠体に前記第1の軸と直交する第2の軸に沿って往復動可能に組み付けられた第3の枠体とを備えた免震装置であって、
     前記第1の枠体は、前記水平面から立設すると共に、前記第1の軸に沿って延設すると共に互いに対向する一対の第1の枠部を備え、
     前記第2の枠体は、前記第1の枠部と対向する一対の第2の枠部と、前記第2の軸に沿って延設すると共に互いに対向する第3の枠部を備え、
     前記第3の枠体は、前記第3の枠部と対向する一対の第4の枠部とを備え、
     前記第1のと前記第2の枠部の間及び、前記第3の枠部と前記第4の枠部の間にそれぞれ案内装置が取り付けられ、
     前記第2の枠体を前記第1の枠体に対して前記第1の軸に沿って原点に復帰させる第1の復元機構と、前記第3の枠体を前記第2の枠体に対して前記第2の軸に沿って原点に復帰させる第2の復元機構を備え、
     前記第3の枠体の前記第2の軸に沿った長さは、前記第2の枠体の前記第2の軸に沿った長さよりも短いことを特徴とする免震装置。
  2.  請求項1に記載の免震装置において、
     前記第1の復元機構は、前記第1の軸に沿って互いに対向して前記水平面から立設する一対の第1の中壁と、前記第1の中壁の互いに対向する面と反対面と対向して前記第2の枠体から立設する一対の第2の中壁と、前記第1の中壁と前記第2の中壁の間に介在する弾性体とを備えることを特徴とする免震装置。
  3.  請求項2に記載の免震装置において、
     前記第2の枠体は、前記第1の中壁の前記第1の軸に沿った移動を許容する第1の可動域が形成されることを特徴とする免震装置。
  4.  請求項1から3のいずれか1項に記載の免震装置において、
     前記第3の枠体は、前記第2の枠部に対向する一対の第5の枠部を備え、
     前記第2の復元機構は、前記第2の枠部と前記第5の枠部の間に介在する弾性体を備えることを特徴とする免震装置。
  5.  請求項2又は3に記載の免震装置において、
     前記第2の枠部と前記第2の中壁の間に前記第3の枠体の前記第2の軸に沿った移動を許容する第2の可動域が形成されることを特徴とする免震装置。
  6.  請求項1から5のいずれか1項に記載の免震装置において、
     前記案内装置は、前記第1の軸又は前記第2の軸に沿って延びる軌道部材と、前記軌道部材に対して複数の転動体を介して前記第1の軸又は前記第2の軸に沿って移動可能に組み付けられた移動部材と、を備え、
     前記軌道部材は、前記第1の枠部及び前記第2の枠部のいずれか一方並びに前記第3の枠部及び前記第4の枠部のいずれか一方に取り付けられる帯状金属板の両端部を内向き円弧状に湾曲して成形した転動体転走溝を有し、
     前記移動部材は、前記第1の枠部及び前記第2の枠部のいずれか他方並びに前記第3の枠部及び前記第4の枠部のいずれか他方に取り付けられる帯状金属板の両端部を外向き円弧状に湾曲して成形した転動体案内溝を有し、
     前記転動体は、前記軌道部材の転動体転走溝及び前記移動部材の転動体転走溝の間に配列されることを特徴とする免震装置。
  7.  請求項1に記載の免震装置において、
     前記第1の復元機構は、前記第2の枠体を前記第1の軸の一方へ付勢する第1の弾性体を備える第1の順方向復元機構と、前記第1の軸の他方へ付勢する第2の弾性体を備える第1の逆方向復元機構とを備え、
     前記第2の復元機構は、前記第3の枠体を前記第2の軸の一方へ付勢する第3の弾性体を備える第2の順方向復元機構と、前記第2の軸の他方へ付勢する第4の弾性体を備える第2の逆方向復元機構とを備えることを特徴とする免震装置。
  8.  請求項7に記載の免震装置において、
     前記第1の順方向復元機構及び前記第1の逆方向復元機構の端部は、前記第1の軸に沿って少なくとも前記第1の弾性体及び前記第2の弾性体の密着長さ分ずらして配置されており、
     前記第2の順方向復元機構及び前記第2の逆方向復元機構の端部は、前記第2の軸に沿って少なくとも前記第3の弾性体及び前記第4の弾性体の密着長さ分互いにずらして配置されていることを特徴とする免震装置。
  9.  請求項7又は8に記載の免震装置において、
     前記案内装置は、前記第1の軸又は前記第2の軸に沿って延びる軌道部材と、前記軌道部材に対して複数の転動体を介して前記第1の軸又は前記第2の軸に沿って移動可能に組み付けられた移動部材とを備え、前記複数の転動体は、前記軌道部材の外表面に形成された転動体転走面と、前記移動部材に前記転動体転走面に対向するように形成された負荷転動体転走面との間に配列されることを特徴とする免震装置。
  10.  請求項1から9のいずれか1項に記載の免震装置において、
     前記第2の枠体は、前記第1の復元機構及び前記第2の復元機構にそれぞれ並んで配置された歯竿を備え、
     前記第1の枠体及び前記第3の枠体は、前記歯竿にそれぞれ歯合する減衰機構を備えることを特徴とする免震装置。
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