WO2014196099A1 - 洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体基板等の被洗浄部材を洗浄する際に、その洗浄媒体中に混ざる被洗浄物の再付着を抑制できるとともに、高い処理能力を実現できる方法及び装置を提供する。 【解決手段】処理液2で満たした処理槽11内に複数の被洗浄部材1を沈め、その状態を保持しながら、処理槽11に満たした処理液2と同一の処理液2を複数の被洗浄部材1に向けて噴射する噴射ステップBと、複数の被洗浄部材1を沈めた処理槽11内の処理液2と、複数の被洗浄部材1に向けて噴射した処理液2とを排出する際に、複数の被洗浄部材1を処理液2に沈めた状態を保持しながら処理槽11内から処理液2を排出するために、処理液2を継続して噴射させながら排出する排出ステップCと、を有する方法により上記課題を解決する。

Description

洗浄方法及び洗浄装置
 本発明は、半導体基板等の被洗浄部材の洗浄方法及び洗浄装置に関する。さらに詳しくは、シャワーによる洗浄媒体の導入と、導入された洗浄媒体の導出とを制御して、半導体基板等の被洗浄部材を洗浄する際にその洗浄媒体中に混ざる被洗浄物の再付着を抑制することができる洗浄方法及び洗浄装置に関する。
 半導体基板上に金属薄膜パターンを作製する方法の一つにリフトオフ法がある。リフトオフ法は、半導体基板上にレジストパターンを形成した後、さらに金属薄膜を形成し、その後、半導体基板上に形成されたレジストパターンと、そのレジストパターン上に形成された金属薄膜とを同時に剥離することによって金属薄膜パターンを作製する方法である。
 このようなリフトオフ法に用いられるレジストパターンと金属薄膜の剥離手段として、1枚毎の枚葉処理が行われている。例えば特許文献1では、半導体基板を1枚毎回転させながらレジスト剥離液を塗布し、次いで半導体基板を回転させながらノズルから処理液を噴射することにより、レジストを膨潤させて、レジストとレジスト上に形成された金属薄膜とを同時に剥離する枚葉処理技術が提案されている。この枚葉処理技術では、金属薄膜を半導体基板の外部に排出するため、あるいは半導体基板の表面が乾燥するのを防止するために、純水等のリンス液を半導体基板上に供給している。しかし、この枚葉処理技術では、レジストを膨潤させて剥離するための処理液と、金属薄膜を外部に排出するためのリンス液とが衝突し、両液の液滴やミストが発生するという問題があった。この問題は、半導体基板から剥離した不要な金属薄膜が、再び半導体基板に再付着するという問題を引き起こす。
 こうした問題に対し、特許文献2では、回転している半導体基板の表面を流れるリンス液を押し退け、リンス液が噴射ノズルから噴射された処理液に衝突するのを防止する気体を吹き付ける気体吐出ノズルを設ける枚葉処理技術が提案されている。この枚葉処理技術では、気体吐出ノズルから気体を噴射させてリンス液を押し退け、処理液とリンス液の衝突を防止するので、処理液とリンス液が衝突することにより発生する液滴及びミストの飛散を防止することができるとされている。
 一方、リフトオフ法でのレジストパターンと金属薄膜の他の剥離手段として、バッチ枚葉処理が行われている。バッチ枚葉処理は、上記のような1枚毎の枚葉処理とは異なり、複数枚の半導体基板をカセットに収納してバッチ処理で剥離槽に浸漬し、槽の側面や裏面から超音波をかけてレジストを膨潤させ、その後、半導体基板を1枚ずつカセットから取り出し、スピンチャックに保持して回転させながらジェット水流を噴射することにより、レジストパターンとレジストパターン上の金属薄膜とを同時に除去する技術である。
 このバッチ枚葉処理技術では、半導体基板の近年の大口径化に伴い、全部の半導体基板に均一に超音波をかけることは難しく、レジストの膨潤効果にむらが生じることがあった。また、剥離槽をオーバーフロー構造に形成すると、剥離された金属薄膜が槽内に浮遊し、半導体基板を剥離槽から取り出すときに半導体基板に再付着することがあった。そのため、半導体基板をスピンチャックに吸着させて洗浄する前に、半導体基板の裏面を予め洗浄しなければならなかった。
 こうした問題に対し、特許文献3では、剥離槽と置換槽とを隣接し、その上面をチャンバーで覆ったディップ槽ユニットを構成し、そのチャンバー内に半導体基板を水平状態と起立状態に保持できるホルダーを設けたバッチ枚葉処理装置が提案されている。このバッチ枚葉処理装置では、ホルダーは上下移動と横移動が可能で、半導体基板は起立状態で剥離槽内に浸漬され、レジストが膨潤した後、基板面に超音波が照射され、その後、剥離液を一気に排除し、清浄な剥離液のシャワーをかけながら半導体基板を剥離槽から取り出している。こうしたバッチ枚葉処理技術により、大口径の半導体基板でも全面をリフトオフ処理でき、剥離液や置換液の量も少なく、剥離したメタル膜の再付着の問題も解決できるとされている。
特開平01-041217号公報 特開2006-269517号公報 特開2005-183859号公報
 しかしながら、上記特許文献2の枚葉処理及び上記特許文献3のバッチ枚葉処理は、金属薄膜の剥離を1枚毎に行うために工数がかかってしまい、処理能力が十分ではないという問題があった。また、膨潤と剥離のいずれも枚葉処理で行う特許文献2及び3の従来の技術は、多くの半導体基板を同時に処理できる点では好ましいが、半導体基板の各部の剥離の程度や半導体基板間での剥離の程度にバラツキが生じたり、剥離した金属薄膜が半導体基板に再付着したりするという問題が依然として解決できていない。
 本発明は、上記課題を解決することができる新しい洗浄技術を提供するものであって、その目的は、半導体基板等の被洗浄部材を洗浄する際に、その洗浄媒体中に混ざる被洗浄物の再付着を抑制することができるとともに、高い処理能力を実現できる洗浄方法及び洗浄装置を提供することにある。
 (1)上記課題を解決するための本発明に係る洗浄方法は、
 処理液で満たした処理槽内に複数の被洗浄部材を沈め、その状態を保持しながら、前記処理槽に満たした処理液と同一の処理液を前記複数の被洗浄部材に向けて噴射する、噴射ステップと、
 前記複数の被洗浄部材を沈めた処理槽内の処理液と、前記複数の被洗浄部材に向けて噴射した処理液とを排出する際に、前記複数の被洗浄部材を処理液に沈めた状態を保持しながら前記処理槽内から前記処理液を排出するために、前記処理液を継続して噴射させながら排出する、排出ステップと、を有することを特徴とする。
 この発明によれば、噴射ステップと排出ステップとを、複数の被洗浄部材(例えば洗浄された半導体基板)を処理液で満たした処理槽内に沈めた状態を保持しながら行うので、噴射した処理液によって被洗浄部材から離脱した被洗浄物(不要物)は、処理液を継続して噴射させながら排出する排出ステップによって、被洗浄部材を沈めた処理液と噴射した処理液とともに排出される。その結果、被洗浄物が浮遊した状態で被洗浄部材に再付着するのを防ぐことができる。また、この発明によれば、枚葉毎行う従来の洗浄方法とは異なり、複数の被洗浄部材をまとめて処理できるので、処理能力(処理枚数の向上、処理時間の短縮)を高めることができる。
 本発明に係る洗浄方法において、前記噴射ステップにおける前記処理液の噴射方向と、前記排出ステップにおける前記処理液の排出方向とが同じであることが好ましい。
 この発明によれば、噴射ステップにおける処理液の噴射方向と、排出ステップにおける処理液の排出方向とが同じであるので、被洗浄物が浮遊した状態で被洗浄部材に再付着するのをより効果的に防ぐことができる。
 本発明に係る洗浄方法において、前記噴射ステップでの処理液の噴射量を徐々に増すとともに、前記排出ステップでの処理液の排出量を前記噴射量と同量となるように徐々に増すように制御してもよい。
 この発明によれば、複数の被洗浄部材を処理液に沈めた状態を保持しながら、噴射ステップでの処理液の噴射量を徐々に増すとともに、排出ステップでの処理液の排出量を噴射量と同量となるように徐々に増すように制御するので、噴射ステップでの処理液の噴射によって被洗浄部材の洗浄を急激に行わずに緩やかに行うことができる。その結果、処理液中に浮遊した被洗浄物は、排出口から排出されて処理槽内の処理液中に存在しなくなる。
 本発明に係る洗浄方法において、前記制御の後に、前記排出ステップでの処理液の排出量を、前記噴射ステップでの処理液の噴射量よりも増して処理液の水位を下げていくように制御することが好ましい。この発明によれば、処理槽内の処理液を排出することができる。
 本発明に係る洗浄方法において、前記噴射ステップの前に、前記複数の被洗浄部材を前記処理槽内で処理液に浸漬させる浸漬ステップを設けてもよい。
 この発明によれば、被洗浄部材が例えばレジストと金属薄膜とを形成した半導体基板である場合、噴射ステップの前に複数の基板を処理槽内で処理液に浸漬させる浸漬ステップを設けることが好ましい。この浸漬ステップにより、レジストを膨潤させることができるので、その後に上記した噴射ステップと排出ステップとを適用すれば、レジストと金属薄膜とを容易に剥離することができ、リフトオフ法での半導体基板のパターンニングを、半導体基板に浮遊物を再付着させることなく処理できるので、被洗浄部材の処理能力(処理枚数の向上、処理時間の短縮)を高めることができる。
 本発明に係る洗浄方法において、前記複数の被洗浄部材が収容ラックに収容されていることが好ましい。
 この発明によれば、複数の被洗浄部材が収容ラックに収容されているので、収容ラック毎に搬送することができる。その結果、洗浄工程を効率的に行うことができ、処理能力を高めることができる。
 本発明に係る洗浄方法において、前記被洗浄部材が、レジストと金属薄膜とを形成した半導体基板であることが好ましい。
 (2)上記課題を解決するための本発明に係る洗浄装置は、
 処理槽と、
 処理液で満たした前記処理槽内に複数の被洗浄部材を沈め、その状態を保持しながら、前記処理槽に満たした処理液と同一の処理液を前記複数の被洗浄部材に向けて噴射する、噴射手段と、
 前記複数の被洗浄部材を沈めた処理槽内の処理液と、前記複数の被洗浄部材に向けて噴射した処理液とを排出する際に、前記複数の被洗浄部材を処理液に沈めた状態を保持しながら前記処理槽内から前記処理液を排出するために、前記処理液を継続して噴射させながら排出する、排出手段と、を有することを特徴とする。
 この発明によれば、複数の被洗浄部材を処理槽内の処理液に沈めた状態を保持しながら、噴射手段から処理液を被洗浄部材に向けて噴射するとともに、排出手段から処理液を排出するので、噴射した処理液によって被洗浄部材から離脱した被洗浄物(不要物)は、被洗浄部材を沈めた処理液と噴射手段から噴射した処理液とともに、処理液を継続して噴射させながら排出される。その結果、被洗浄物が浮遊した状態で被洗浄部材に再付着するのを防ぐことができる。また、この発明によれば、枚葉毎行う従来の洗浄装置とは異なり、複数の被洗浄部材をまとめて処理できるので、処理能力を高めることができる。
 本発明に係る洗浄装置において、前記噴射手段が前記処理槽の上部に配置され、前記排出手段が前記処理槽の下部に配置されていることが好ましい。また、前記噴射手段における前記処理液の噴射方向と、前記排出手段における前記処理液の排出方向とが同じであることが好ましい。
 これらの発明によれば、被洗浄物が浮遊した状態で被洗浄部材に再付着するのをより効果的に防ぐことができる。
 本発明に係る洗浄装置において、前記噴射手段での処理液の噴射量を徐々に増すとともに、前記排出手段の処理液の排出量を前記噴射量と同量となるように徐々に増すための制御手段を有していてもよい。
 この発明によれば、複数の被洗浄部材を処理液に沈めた状態を保持しながら、噴射手段での処理液の噴射量を徐々に増すとともに、排出手段での処理液の排出量を前記噴射量と同量となるように徐々に増すための制御手段を有するので、噴射手段での処理液の噴射によって被洗浄部材の洗浄を急激に行わずに緩やかに行うことができる。
 本発明に係る洗浄装置において、前記処理槽は、前記被洗浄部材に向けて前記処理液を噴射させる前に、前記複数の被洗浄部材を前記処理液に浸漬させる処理槽として用いてもよい。
 この発明によれば、被洗浄部材が例えばレジストと金属薄膜とを形成した半導体基板である場合、被洗浄部材に向けて処理液を噴射させる前に、複数の被洗浄部材を処理液に浸漬させる処理槽として用いるので、その浸漬によって、レジストを膨潤させることができる。その結果、その後に上記した噴射手段による処理液の噴射と、上記排出手段による処理液の排出とを適用すれば、レジストと金属薄膜とを容易に剥離することができ、リフトオフ法での半導体基板のパターンニングを、半導体基板に浮遊物を再付着させることなく処理できるので、被洗浄部材の処理能力(処理枚数の向上、処理時間の短縮)を高めることができる。
 本発明に係る洗浄装置において、前記被洗浄部材から離脱した被洗浄物を回収する回収手段が設けられていてもよい。
 この発明によれば、被洗浄部材から離脱した被洗浄物を回収する回収手段が設けられているので、被洗浄部材が例えばレジストと金属薄膜とを形成した半導体基板である場合、レジストとともに剥離した金属薄膜を回収することができる。その結果、回収した金属薄膜を資源として再利用することも可能になる。
 本発明に係る洗浄装置において、前記ノズルが、前記複数の被洗浄部材に向けて均等に配置された複数のシャワーノズルであることが好ましい。
 本発明に係る洗浄装置において、前記被洗浄部材が、レジストと金属薄膜とを形成した半導体基板であることが好ましい。
 本発明に係る洗浄方法及び洗浄装置によれば、半導体基板等の被洗浄部材を洗浄する際に、その洗浄媒体中に混ざる被洗浄物の再付着を抑制することができるとともに、高い処理能力を実現できる。
本発明に係る洗浄方法及び製造装置の工程フロー図である。 本発明に係る洗浄方法及び洗浄装置の一例を示す模式的な構成図である。 処理槽内の構成を示す模式的な説明図である。 収容ラックに収容された被洗浄部材に、ノズルから処理液を噴射する正面形態を示す説明図である。 収容ラックに収容された被洗浄部材に、ノズルから処理液を噴射する側面形態を示す説明図である。 処理槽を上側から見た平面図である。 洗浄方法の各ステップの説明図である。図7Aは複数の被洗浄部材を処理液に浸漬させた浸漬ステップAの態様を示す説明図であり、図7Bは噴射ステップBと排出ステップCとを、複数の被洗浄部材を処理液に沈めた状態を保持しながら行う態様を示す説明図であり、図7Cは排出ステップCの排出量を噴射ステップBの導入量よりも増して処理液の水位を下げた態様を示す説明図であり、図7Dはシャワーノズルを上方に引き上げ、その後に収容ラックも引き上げた態様を示す説明図である。 リフトオフ法の説明図である。図8Aはレジストが設けられた半導体基板の断面図であり、図8Bはレジストをパターニングした後の断面図であり、図8Cはレジストパターン上に金属薄膜を成膜した後の断面図であり、図8Dはレジストパターンと金属薄膜とをリフトオフした後の断面図である。
 以下、本発明に係る洗浄方法及び洗浄装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。本発明は、その技術的特徴を有すれば種々の変形が可能であり、以下に示す具体的な実施形態に限定されるものではない。なお、本発明に係る洗浄方法及び洗浄装置は、「DoM Jet System」と呼んでいる。
 [洗浄方法及び洗浄装置]
 図1は、本発明に係る洗浄方法の工程フロー図である。本発明に係る洗浄方法は、図1~図3及び図7に示すように、少なくとも、処理液2の噴射ステップBと、処理液2の排出ステップCとを有している。噴射ステップBは、処理液2で満たした処理槽11内に複数の被洗浄部材1を沈め、その状態を保持しながら、処理槽11に満たした処理液2と同一の処理液2を前記複数の被洗浄部材1に向けて噴射するステップである。排出ステップCは、複数の被洗浄部材1を沈めた処理槽11内の処理液2と、複数の被洗浄部材1に向けて噴射した処理液2とを排出する際に、複数の被洗浄部材1を処理液2に沈めた状態を保持しながら前記処理槽11内から処理液2を排出するために、処理液2を継続して噴射させながら排出するステップである。
 この洗浄方法は、噴射ステップBと排出ステップCとを、複数の被洗浄部材(例えば洗浄された半導体基板)51を処理液2で満たした処理槽11内に沈めた状態を保持しながら行うので、噴射した処理液2によって被洗浄部材1から離脱した被洗浄物(不要物)54は、処理液2を継続して噴射させながら排出する排出ステップCによって、被洗浄部材1を沈めた処理液2と噴射した処理液2とともに排出される。
 本発明に係る洗浄装置10は、図2、図3及び図7に示すように、少なくとも、処理槽11と噴射手段21と排出手段31とを備えている。詳しくは、複数の被洗浄部材1を処理液2に沈めるための処理槽11と、処理液2で満たした処理槽11内に複数の被洗浄部材1を沈め、その状態を保持しながら、処理槽11に満たした処理液2と同一の処理液2を複数の被洗浄部材1に向けて噴射する噴射手段21と、複数の被洗浄部材1を沈めた処理槽11内の処理液2と複数の被洗浄部材1に向けて噴射した処理液2とを排出する際に、複数の被洗浄部材1を処理液2に沈めた状態を保持しながら処理槽11内から処理液2を排出するために、処理液2を継続して噴射させながら排出する排出手段31とを有している。なお、以下においては、噴射手段21を、噴射ユニット21又はシャワーノズル21ともいい、排出手段31を、排出ユニット31ともいう。
 この洗浄装置10は、複数の被洗浄部材1を処理槽11内の処理液2に沈めた状態を保持しながら、噴射ユニット21から処理液2を噴射するとともに排出ユニット31から処理液2を排出するので、噴射した処理液2によって被洗浄部材1から離脱した被洗浄物(不要物)54は、被洗浄部材1を沈めた処理液2と噴射手段ユニット21から噴射した処理液2とともに、処理液2を継続して噴射させながら排出される。
 上記した作用により、本発明に係る洗浄方法及び洗浄装置10は、被洗浄物54が浮遊した状態で被洗浄部材1に再付着するのを防ぐことができる。また、本発明に係る洗浄方法及び洗浄装置10は、枚葉毎行う従来の洗浄方法や装置とは異なり、複数の被洗浄部材1をまとめて処理できるので、処理能力(処理枚数の向上、処理時間の短縮)を高めることができる。
 [各構成要素]
 以下、本発明に係る洗浄方法と洗浄装置の各構成を詳しく説明する。なお、以下では、洗浄装置の構成を説明しつつ洗浄方法を構成する各ステップを説明する。
 (被洗浄部材)
 被洗浄部材1は、特に限定されず、各種のものを洗浄対象にすることができる。例えば図8で説明するように、リフトオフ法で利用する処理基板であってもよい。この処理基板は、半導体基板51上に設けられたレジスト52と、そのレジスト52上に設けられた金属薄膜53とを有している。また、それ以外の洗浄対象であってもよく、例えば、プリント基板等に代表される各種の回路基板であってもよいし、ガラス基板やシリコン基板上にTFT回路が設けられた回路基板であってもよいし、その他の基板であってもよい。いずれにしても、被洗浄物54である不要物が浮遊した状態で被洗浄部材1に再付着するのを防ぐとともに、複数の被洗浄部材1をまとめて同時に処理して処理能力を高めたい被洗浄部材1であればよい。
 この被洗浄部材1は、収容部材である収容ラック15に収容される。収容ラック15は、複数の被洗浄部材1を収容して、効率的なバッチ処理を実現するための部材である。収容ラック15としては、例えば図4及び図5に示すようなカセットを用いることが好ましい。収容ラック15の大きさ、形状、材質は、特に限定されず、収容する被洗浄部材1の数と大きさ、処理液の種類等を考慮して選択される。一般的な汎用品であってもよいし、専用に設計された特注品であってもよい。例えば、ステンレス等の金属成形品や、ポリカーボネート等の樹脂成形品等を挙げることができる。このように、複数の被洗浄部材1が収容ラック15に収容されているので、収容ラック15毎に搬送することができ、その結果、洗浄工程の効率化及び処理能力の向上を実現することができる。なお、「バッチ処理」とは、一括処理のことであり、例えば、一つの処理槽11である程度まとまった数の被洗浄部材1を処理する意味として用いている。
 リフトオフ法で利用する処理基板のうち、金属薄膜53とレジスト52を含む被洗浄物54をできるだけ大きい状態で剥がそうとする場合、収容ラック15としては、図2に示す処理液通過口29に対応した開口部が収容ラック15の下部に設けられていることが好ましい。開口部は、全体が開口していてもよいし、パンチングメタルのような穴あき形状であってもよい。開口部が収容ラック15の下部に設けられていることにより、大きい状態で剥がれた被洗浄物54を破壊せずに回収手段である回収網41で捕集することができる。なお、収容ラック15の側壁には、穴やスリットが形成されていなくてもよいし、形成されていてもよいが、穴やスリットが無い場合には、剥離した被洗浄物54の破壊を抑制し易い。
 (浸漬ユニット及び浸漬ステップ)
 浸漬ユニット(浸漬手段)は、図2及び図3に示すように、複数の被洗浄部材1を処理液2に沈めるための処理槽11を少なくとも備えている。
 処理槽11は、被洗浄部材1に向けて処理液2を噴射させる前に、複数の被洗浄部材1を処理液2に浸漬させる槽として用いてもよい。処理槽11は、例えば図8Cに示すように、被洗浄部材1がレジスト52と金属薄膜53とを形成した半導体基板51である場合、その被洗浄部材1に向けて処理液2を噴射させる前に、複数の被洗浄部材1を処理液2に浸漬させるための槽として用いる。すなわち、処理液2を噴射させる前(噴射ステップBの前)に、複数の被洗浄部材1を処理液2に浸漬させる(浸漬ステップA、図7Aを参照)。こうすることにより、その浸漬によって、レジスト52を膨潤させることができ、その後に後述する噴射ユニット21による処理液2の噴射と、後述する排出ユニット31による処理液2の排出とを適用すれば、半導体基板51上に設けられたレジスト52とそのレジスト52上に設けられた金属薄膜53とからなる被洗浄物54を容易に剥離することができる。その結果、リフトオフ法での半導体基板51のパターンニングを、半導体基板51に浮遊物を再付着させることなく処理できるので、被洗浄部材1の処理能力(処理枚数の向上、処理時間の短縮)を高めることができる。
 処理槽11の上方は開放されており、その開放された部位から被洗浄部材1を収容した収容ラック15が処理槽内に投入される。投入された収容ラック15は、図4に示すように、処理槽内に設けられたカセット受部材14の上に載置される。カセット受部材14は、処理槽11と同様のステンレス鋼等で形成され、その面は、パンチングメタルのような穴が設けられているが、それに限定されない。
 なお、符号14aは、収容ラック15を所定の位置にガイドするカセットガイドであり、符号16は、収容ラック15を保持するカセット保持部材であり、符号17は、収容ラック15を保持したカセット保持部材16を昇降させる昇降装置である。昇降装置17は、図示の例ではカセット保持部材16を昇降させているが、カセット保持部材16は固定型で、収容ラック15を可動させて昇降させる装置であってもよい。
 処理槽11の形状や材質は特に限定されないが、ステンレス鋼等の耐薬品性材料が選択されることが好ましい。例えばリフトオフ法での半導体基板51のパターニングを行う場合には、その処理に用いる処理液の種類を考慮して選択することが好ましい。
 処理槽11の下部には、必要に応じて超音波洗浄装置35が設けられていてもよい。超音波洗浄装置35は、被洗浄部材1の洗浄処理の態様により、任意に作動させることができる。特に、後述の処理液脱気装置91と併用する場合には効果が大きい。なお、超音波洗浄装置35は、強力な洗浄補助ユニット(洗浄補助手段)であり、半導体基板51上のレジスト52と金属薄膜53の剥離にも好ましく適用でき、金属薄膜53を細かく破壊する。そのため、金属薄膜53をできるだけ大きい状態で剥がそうとする場合には、超音波洗浄装置35を作動させないことができる。
 (噴射ユニット及び噴射ステップ)
 噴射ユニット21は、処理槽11の上部12に配置され、その処理槽11内に配置された複数の被洗浄部材1に向けて処理槽11に満たされた処理液2と同一の処理液2を噴射させるための手段である。
 噴射ユニット21は、図2等に示すように、複数の被洗浄部材1に向けて均等に配置された複数のシャワーノズルであることが好ましい。以下、噴射ユニット21を、シャワーノズル21という。シャワーノズル21としては、ストレートノズル、フラットコーンノズル、又はフルコーンノズル等を用いることができる。これらのシャワーノズル21から、好ましい形状のシャワーノズルを選択して用いることができる。
 図8に示すリフトオフ法で利用する処理基板のうち、金属薄膜53とレジスト52とからなる被洗浄物54をできるだけ大きい状態で剥がそうとする場合には、フルコーンノズルを用いることが好ましい。
 シャワーノズル21は、図3~図6に示すように、被洗浄部材1の上方に、複数配置されている。例えば被洗浄部材1が収容ラック15に収容された半導体基板1である場合、シャワーノズル21は、半導体基板1の径方向に複数(図示の例では4つ)配置され、収容ラック15の長手方向にも複数(図示の例では8つ)配置されている。なお、径方向は、基板面方向ということもでき、長手方向は、半導体基板1が並んだ方向ということもできる。
 シャワーノズル21の数とその配置は、洗浄しようとする被洗浄部材1の大きさや収容ラック15内の被洗浄部材1の配置等によって任意に設定されることが好ましい。
 シャワーノズル21は、図示の例では、ノズル配管22に等間隔で8つ並んで取り付けられている。そして、シャワーノズル21が取り付けられたノズル配管22が、半導体基板1の径方向に4列等間隔に配置されている。4列のノズル配管22は、保持部材23で一体に保持され、昇降装置27に取り付けられている。昇降装置27を作動させることにより、シャワーノズル21を被洗浄部材1に近づけたり、離したりすることができる。
 シャワーノズル21の噴射量は、シャワー配管22毎に任意に制御することができる。こうした制御は、各シャワー配管のバルブの開閉により調整できる。その結果、図示の例では、4列のなかで任意のシャワー配管を多くしたり少なくしたりすることができる。例えば、図4に示すように、4列のシャワー配管のうち、両側の2列のシャワー配管の流量を多くしてシャワーノズル21a,21dの噴射量を大きくしたり、流量を少なくしてシャワーノズル21a,21dの噴射量を小さくしたりすることができる。噴射ステップBでの制御は、自動制御であっても手動制御であってもよい。噴射ステップBの時間は、任意に設定され、例えば、1秒又は2秒程度であってもよいし、5秒又は6秒程度であってもよいし、10秒以上であってもよい。
 (排出ユニット及び排出ステップ)
 排出ユニット31は、処理槽11の下部13に配置され、その処理槽11内の処理液2を排出するための手段である。
 排出ユニット31は、図2等に示すように、処理槽11の下方に設けられた排出口を挙げることができる。処理槽11の下方の側壁が斜めに傾いており、その最下点に排出口31が設けられる。なお、被洗浄部材1を収容する収容ラック15は、下に処理液通過口29が開口しており、シャワーノズル21から噴射した処理液2は、被洗浄部材1を洗浄した後にその処理液通過口29から下方に流れる。処理液通過口29を通過した処理液2は、処理槽11の排出口31から排出される。
 排出ステップCでの制御は、自動制御であっても手動制御であってもよい。本発明では、図7Bに示すように、噴射ステップBと排出ステップCとを、複数の被洗浄部材1を処理液2に沈めた状態を保持しながら行うので、排出ステップCでの処理液2の排出量と上記した噴射ステップBでの処理液2の導入量(噴射量)とは、浸漬した状態が保持できる範囲内で設定され、その量は、同量又は±10%の範囲内の量になるように制御される。排出量と導入量(噴射量)が同じ又は±10%の範囲内の量の場合、排出ステップCの時間は、上記した噴射ステップBの時間に対応させて任意に設定される。例えば、噴射ステップBが1秒又は2秒程度である場合、被洗浄部材1を処理液2に沈めた状態を保持しながら行う排出ステップCは同じく1秒又は2秒程度であり、噴射ステップBが5秒又は6秒程度である場合、被洗浄部材1を処理液2に沈めた状態を保持しながら行う排出ステップCは同じく5秒又は6秒程度である。
 排出ステップCにおいて、図7Bに示すように噴射ステップBでの導入量(噴射量)と排出ステップCでの排出量とを同じ又±10%の範囲内の排出量にして処理することにより、処理液2中に浮遊した被洗浄物54は、排出口31から排出されて処理槽11内の処理液中2に存在しなくなる。
 その後、図7Cに示すように排出ステップCの排出量を噴射ステップBの導入量(噴射量)よりも増して処理液2の水位を下げる(水位低下ステップ)。この水位低下ステップにおいて、処理液2の水位が下がって行く途中では、噴射ノズルから処理液2だけ噴射してもよいし、処理液2とガス(空気や窒素等)を混合して同時に噴射してもよい。また、排出途中の処理液2の水位が、被洗浄部材1(例えば半導体基板)よりも下になった場合にも、噴射ノズルから処理液2だけ噴射してもよいし、処理液2とガス(空気や窒素等)を混合して同時に噴射してもよいが、ガスだけを噴射してもよい。ガスだけを噴射する場合は、被洗浄部材1の液切りを行うことができる。
 処理液2を低下させる水位低下ステップにより、処理槽11内の処理液2を排出することができる。なお、ほとんど起こることはないが、処理液2の水位が下がって行く途中で処理液2中に浮遊した被洗浄物54が希に存在している場合も可能性としてはある。その場合であっても、その被洗浄物54は、水位が下がって行く過程でシャワーノズル21から噴射される処理液2によって、排出口31から排出することができる。
 排出口31の大きさや形状は、噴射量等や排出速さによって任意に設定される。排出された処理液2は、図2に示すように、循環槽81に流れ込む。循環槽81に流れ込んだ処理液2に含まれる被洗浄物54は、必要に応じて回収網41で捕集される。洗浄処理を終了した後の処理液2は、循環ポンプ82、フィルター83,84,85、熱交換器86を経て循環させることができ、処理液2に含まれる細かい被洗浄物54をフィルターで除去して、次の洗浄処理に利用することができる。
 (制御ユニット)
 制御ユニット(制御手段ともいう。)は、複数の被洗浄部材1を処理槽11内の処理液2に沈めた状態を保持しながら、噴射ユニット21からの処理液2の噴射と、排出ユニット31からの処理液2の排出とを制御する。また、制御ユニットは、収容ラックの上下移動やシャワーノズル21の上下移動等の機械的な動作や、処理液2を移送させるためのバルブ操作も、自動又は手動により制御することができる。
 この制御ユニットにより、噴射ユニット21(噴射ステップB)での処理液の噴射量を徐々に増すとともに、排出ユニット31(排出ステップC)の処理液の排出量を徐々に増すことができる。こうした噴射量と排出量の制御は、複数の被洗浄部材1を処理液2に沈めた状態を保持しながら、噴射量を徐々に増すとともに排出量を徐々に増すので、噴射ユニット21での処理液の噴射によって被洗浄部材1の洗浄を急激に行わずに緩やかに行うことができる。こうした制御は、特に洗浄の初期段階で実行することが好ましい。その結果、リフトオフ法で半導体基板1を処理する場合、金属薄膜53とレジスト52とからなる被洗浄物54をできるだけ大きい状態で剥がすことができる。
 図7は、洗浄方法の各ステップの説明図である。先ず、制御ユニットは、収容ラック15に収容された被洗浄部材1を処理槽11内の所定の位置にセットし、その後に、図7Aに示すように、処理液2が被洗浄部材1を覆うように処理槽11内に満たす。この浸漬ステップAは、例えばリフトオフ法で半導体基板1を処理する場合には、その半導体基板1上に設けられたレジスト52を膨潤させる。
 次いで、上方からシャワーノズル21が降下し、被洗浄部材1の上方近くにセットされる。引き続いて、図7Bに示すように、噴射ステップBと排出ステップCとが同時に行われる。このとき、制御ユニットは、噴射量の制御と排出量の制御とを行い、複数の被洗浄部材1を処理液2に沈めた状態を保持しながら、噴射量を徐々に増すとともに排出量を徐々に増す。
 制御ユニットは、所定時間(例えば1秒~3秒程度)の洗浄処理を行わせ、その後、図7Cに示す排出ステップCのように、シャワーノズル21を閉じ、処理槽11内の処理液2を排出させる。なお、被洗浄物54を回収する場合には、制御ユニットは回収ステップDも併せて行わせてもよい。
 最後に、図7Dに示すように、制御ユニットは、シャワーノズル21を上方に引き上げ、その後に収容ラック15も引き上げる。
 引き続いて、制御ユニットは、未処理の被洗浄部材1を収容した収容ラック15を処理槽11に入れて、上記した処理を繰り返す。
 (回収ユニット)
 回収ユニット(回収手段)は、被洗浄部材1を洗浄することによって生じた被洗浄物(不要物)54を回収する。この回収ユニットは、その被洗浄物54の種類や大きさにより、必要に応じて設けられる。被洗浄物54が、上記したリフトオフ法によって剥離する金属薄膜53及びレジスト52からなる被洗浄物54である場合は、回収ユニットとして回収網41(図2を参照)を設けることが好ましい。こうした回収網41は、ステンレス製の網を用いることができ、その網目(メッシュ)は、剥離した金属薄膜53の大きさに応じて選択することができる。
 こうした回収ユニットを設けることにより、被洗浄部材1が例えばレジスト52と金属薄膜53とを形成した半導体基板51である場合、レジスト52とともに剥離した金属薄膜53を被洗浄物54として効率的に回収することができる。その結果、回収した金属薄膜53を資源として再利用することも可能になる。
 (その他)
 処理液2は、洗浄目的や被洗浄部材1の種類に応じて任意に選択され、有機溶剤等の有機系の処理液であってもよいし、無機系の処理液であってもよい。こうした処理液2は、図2中に示すバルブを任意に操作することにより、図2に示す経路内を循環させて用いられる。処理液を循環して用いる場合には、処理槽内に満たされる処理液の種類とシャワーノズル21から噴射する処理液の種類は同じであることが好ましいが、処理液を循環しない場合には、異なる処理液を用いてもよい。
 処理液2の循環、処理槽11への供給、及びシャワーノズル21への供給は、各種の方法で行うことができる。
 例えば浸漬ステップAの段階では、処理液2はポンプ循環で処理槽11に供給することができる。一方、噴射ステップBの段階では、キャニスター71内に入れた処理液2をガス(空気、窒素ガス等)で加圧(0.2MPa~0.6MPa程度)し、高圧状態でキャニスター71から一気に送り出し、シャワーノズル21の先端から排出させることが好ましい。キャニスター71から送られる処理液2は、高い圧力でシャワー噴射するため、薄い膜でも瞬時に剥がすことができる。
 また、処理液2は、処理液脱気装置91により処理されたものであってもよい。処理液脱気装置91で脱気処理された処理液2は、例えば微細パターンの隙間にも浸透し易い。その結果、処理液2を用いた洗浄を効果的に行うことができる。特に、超音波洗浄装置35を用いた場合に好ましく、洗浄効率を向上させることができる。脱気処理した処理液2を用いた応用例としては、超音波洗浄の効果を増して処理時間を短縮することができたり、超音波洗浄の効果が隅々にまで行き渡ることによる歩留まりを向上させることができたり、処理しない処理液に比べて処理温度を低くすることができる。
 以上説明したように、本発明に係る洗浄方法及び洗浄装置は、被洗浄物54が浮遊した状態で被洗浄部材1に再付着するのを防ぐことができる。また、枚葉毎行う従来の洗浄方法や装置とは異なり、複数の被洗浄部材1をまとめて処理できるので、処理能力を高めることができる。
 1 被洗浄部材(半導体基板)
 2 処理液
 10 洗浄装置
 11 処理槽
 12 処理槽の上部
 13 処理槽の下部
 14 カセット受部材
 14a カセットガイド
 15 収容ラック(収容ラック)
 16 カセット保持部材
 17 昇降装置
 18 オーバーフロー槽
 19 オーバーフロー槽排出口
 21 噴射ユニット(噴射手段、ノズルユニット)
 22 ノズル配管
 23 ノズル配管の保持部材
 27 ノズルの昇降装置
 28 オーバーフロー壁
 29 処理液通過口
 31 排出ユニット(排出手段、排出口)
 35 超音波洗浄装置
 41 回収ユニット(回収手段、回収網)
 51 半導体基板
 52 レジスト
 53 金属薄膜
 54 被洗浄物(不要物)
 71 キャニスター
 72 圧縮ガス
 81 循環槽
 82 循環ポンプ
 83,84,85 フィルター
 86 熱交換器(ヒーター)
 88 液面センサー
 91 処理液脱気装置
 92 ノズル
 95 圧力センサー
 A 浸漬ステップ
 B 噴射ステップ
 C 排出ステップ
 D 回収ステップ
 
 
 
 

Claims (15)

  1.  処理液で満たした処理槽内に複数の被洗浄部材を沈め、その状態を保持しながら、前記処理槽に満たした処理液と同一の処理液を前記複数の被洗浄部材に向けて噴射する、噴射ステップと、
     前記複数の被洗浄部材を沈めた処理槽内の処理液と、前記複数の被洗浄部材に向けて噴射した処理液とを排出する際に、前記複数の被洗浄部材を処理液に沈めた状態を保持しながら前記処理槽内から前記処理液を排出するために、前記処理液を継続して噴射させながら排出する、排出ステップと、
     を有することを特徴とする洗浄方法。
  2.  前記噴射ステップにおける前記処理液の噴射方向と、前記排出ステップにおける前記処理液の排出方向とが同じである、請求項1に記載の洗浄方法。
  3.  前記噴射ステップでの処理液の噴射量を徐々に増すとともに、前記排出ステップでの処理液の排出量を前記噴射量と同量となるように徐々に増すように制御する、請求項1又は2に記載の洗浄方法。
  4.  前記制御の後に、前記排出ステップでの処理液の排出量を、前記噴射ステップでの処理液の噴射量よりも増して処理液の水位を下げていく、請求項3に記載の洗浄方法。
  5.  前記噴射ステップの前に、前記複数の被洗浄部材を前記処理槽内で処理液に浸漬させる浸漬ステップが設けられている、請求項1~4のいずれか1項に記載の洗浄方法。
  6.  前記複数の被洗浄部材が収容ラックに収容されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の洗浄方法。
  7.  前記被洗浄部材が、レジストと金属薄膜とを形成した半導体基板である、請求項1~6のいずれか1項に記載の洗浄方法。
  8.  処理槽と、
     処理液で満たした前記処理槽内に複数の被洗浄部材を沈め、その状態を保持しながら、前記処理槽に満たした処理液と同一の処理液を前記複数の被洗浄部材に向けて噴射する、噴射手段と、
     前記複数の被洗浄部材を沈めた処理槽内の処理液と、前記複数の被洗浄部材に向けて噴射した処理液とを排出する際に、前記複数の被洗浄部材を処理液に沈めた状態を保持しながら前記処理槽内から前記処理液を排出するために、前記処理液を継続して噴射させながら排出する、排出手段と、
     を有することを特徴とする洗浄装置。
  9.  前記噴射手段が前記処理槽の上部に配置され、前記排出手段が前記処理槽の下部に配置されている、請求項8に記載の洗浄装置。
  10.  前記噴射手段における前記処理液の噴射方向と、前記排出手段における前記処理液の排出方向とが同じである、請求項8又は9に記載の洗浄装置。
  11.  前記噴射手段での処理液の噴射量を徐々に増すとともに、前記排出手段の処理液の排出量を前記噴射量と同量となるように徐々に増すための制御手段を有する、請求項8~10のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  12.  前記処理槽は、前記被洗浄部材に向けて前記処理液を噴射させる前に、前記複数の被洗浄部材を前記処理液に浸漬させる処理槽である、請求項8~11のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  13.  前記被洗浄部材から離脱した被洗浄物を回収する回収手段が設けられている、請求項8~12のいずれか1項に記載の洗浄装置。
  14.  前記噴射手段が、前記複数の被洗浄部材に向けて均等に配置された複数のシャワーノズルである、請求項8~13のいずれか1項に記載の洗浄装置
  15.  前記被洗浄部材が、レジストと金属薄膜とを形成した半導体基板である、請求項8~14のいずれか1項に記載の洗浄装置。
     
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