WO2014132385A1 - 回転機及び回転機ドライブシステム - Google Patents

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Abstract

 インバータ内半導体スイッチング素子の利用率を高める6相ドライブ用の回転機及び回転機ドライブシステムを提供する。本発明の回転機においては、複数のスロットに巻線を収納して固定子を形成し、2組の3相巻線を備え、各組の同相の巻線は前記複数のスロットのうち互いに電気角が180度位相相違する第1と第2のスロット位置を夫々の巻始め位置とし、互いに電気角が180度位相相違する第2と第1のスロット位置でそれぞれ巻終わるとともに、一方のスロット位置から第1の方向に沿って巻始めた巻線が他方のスロット位置に近づいたときに一方のスロット位置側に戻って、第1の方向と逆方向に他方のスロット位置に向かって巻かれるようにされ、各組の3相巻線の巻終わり点をそれぞれ共通接続し、2組の3相巻線には大きさが等しく位相が反転する交流電圧を印加することを特徴とする。

Description

回転機及び回転機ドライブシステム
 本発明は回転機及び回転機ドライブシステムに係り、特にインバータ内半導体スイッチング素子の利用率を改善することができる回転機巻線を有する回転機及び回転機ドライブシステムに関する。
 近年のIGBT等の半導体スイッチング素子の大容量化に伴い、インバータによるMW級の回転機ドライブが可能となっている。
 また、さらなる大容量化手法として、インバータの並列化がある。これは、単機のインバータで補えない電力供給を複数のインバータを部分的に並列接続することで、回転機ドライブシステムとしての大容量化を図るものである。並列化の回路方式として、直流部を並列接続した回転機ドライブ構成が特許文献1に開示されている。
特開平3-15273号公報
 特許文献1では、回転機の巻線構造についての言及がなされていない。2つのインバータに接続される回転機巻線が作る磁束が互いに打ち消し合う場合、巻線のインダクタンスが低下し、インバータスイッチング起因のリプル電流が増加する。このリプル電流の増加により、インバータ内半導体スイッチング素子の電流定格を、余裕を持って設計しなければならず、該スイッチング素子の利用率が低下するという課題がある。
 本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、その目的はインバータ内半導体スイッチング素子の利用率を高める6相ドライブ用の回転機及び回転機ドライブシステムを提供することにある。
 以上のことから本発明の回転機においては、複数のスロットに巻線を収納して固定子を形成し、2組の3相巻線を備え、各組の同相の巻線は前記複数のスロットのうち互いに電気角が180度位相相違する第1と第2のスロット位置を夫々の巻始め位置とし、互いに電気角が180度位相相違する第2と第1のスロット位置でそれぞれ巻終わるとともに、一方のスロット位置から第1の方向に沿って巻始めた巻線が他方のスロット位置に近づいたときに一方のスロット位置側に戻って、第1の方向と逆方向に他方のスロット位置に向かって巻かれるようにされ、各組の3相巻線の巻終わり点をそれぞれ共通接続し、2組の3相巻線には大きさが等しく位相が反転する交流電圧を印加することを特徴とする。
 また本発明においては、2組の3相巻線を備えた回転機と、同一の直流電源に接続された2組のインバータとを備え、2組のインバータの交流端子が回転機の各組の3相巻線にそれぞれ接続されている回転機のドライブシステムであって、回転機は、複数のスロットに巻線を収納して固定子を形成し、2組の3相巻線を備え、各組の同相の巻線は複数のスロットのうち互いに電気角が180度位相相違する第1と第2のスロット位置を夫々の巻始め位置とし、互いに電気角が180度位相相違する第2と第1のスロット位置でそれぞれ巻終わるとともに、一方のスロット位置から第1の方向に沿って巻始めた巻線が他方のスロット位置に近づいたときに一方のスロット位置側に戻って、第1の方向と逆方向に他方のスロット位置に向かって巻かれるようにされ、各組の3相巻線の巻終わり点をそれぞれ共通接続し、2組の3相巻線には大きさが等しく位相が反転する交流電圧を印加することを特徴とする。
 インバータ内半導体スイッチング素子の利用率を高めることができる。
本発明に係る回転機ドライブシステムの全体構成を示す図。 図1の2レベルインバータ210の構成を示す図。 図1の同期機の固定子巻線結線を示す図。 図1のインバータ用コントローラの構成を示す図。 固定子の電気角180度分の巻線のうち、A相とX相の巻線配置を示す図。 電圧指令値が正負対称、相電圧が正負反転した波形となることを示す図。 3レベルインバータを採用した回転機ドライブシステムの全体構成を示す図。 3レベルインバータの構成例を示す図。 3レベルインバータ用コントローラの構成を示す図。 従来のスター結線2極同期機の固定子巻線結線を示す図。 図3の巻線構造の回転機の円周方向の断面を示した図。
 以下、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。
 本発明に係る実施例を、図1を用いて説明する。図1には、回転機が同期機である場合の、回転機ドライブシステム1を示している。なおこの場合の同期機は、同期電動機の例を示しているが、同期発電機であってもよい。
 図1の回転機ドライブシステム1の構成要素を大別すると、これは整流器30、インバータシステム20および同期機10により構成されている。また、回転機ドライブシステム1には、電力系統50が連係され、回転機ドライブシステム1のインバータシステム30により同期機10の回転子(シャフト)7にトルクを生じさせ、負荷6にトルクを伝達する。
 なお図1の事例では同期電動機を意図しているため、電力は電力系統50から同期電動機10の方向に与えられることから整流器30を設置している。このため、同期機として同期発電機とする場合には、整流器30に代えてインバータを備え、電力を発電機側から電力系統側に送るようにすればよい。
 以下同期電動機を念頭に置き、回転機ドライブシステム1の構成要素について、電力系統50に近い側から順にその構成と機能を説明する。
 まず、整流器30は、電力系統50に対して電気的絶縁と電圧変換を目的として設けられる変圧器320と、変圧器320に接続され入力交流電力を直流電力に変換するダイオード整流器310により構成される。この整流器30は、電力系統50より受電した交流電力を直流に整流し、インバータシステム20に直流電力を供給する。
 次にインバータシステム20について説明する。インバータシステム20は電力主回路とその制御回路部分で構成されている。まず電力主回路は、直流入力端子P、Nが並列接続された2レベルインバータ210、220、フィルタリアクトル240、250、直流コンデンサ400により構成されている。なお直流コンデンサ400は、整流器30の出力する直流電力の脈動を低減することを目的とし、整流器30とインバータ210、220を結ぶ直流回路に接続される。
 同期機10は、パワーアース端子PEが接地点Eに接続され、絶縁された2組の3相固定子巻線を備える。各組の3相固定子巻線はそれぞれインバータ210、220に接続されて給電される。同期機10の回転子(シャフト)7は負荷6に接続されている。なお、同期機10の2組の3相固定子巻線の接続関係について図3を用いて後述する。
 インバータシステム20の制御回路部分は、コントローラ100とその入出力回路部分で構成され、インバータ210、220はコントローラ100が与えるゲート信号Gにより制御される。
 コントローラ100は、インバータ210、220の出力電流iを電流センサ81A、81C、81X、81Zにより検出し、またインバータ210、220の出力電圧vを電圧センサ82AB、82BC、82XY、82YZにより検出して、その検出値をコントローラ100の入力とする。
 なお、以後の図示および説明における記号付与上の約束として以下のようにしている。まず、直流入力端子P、Nが並列接続された2レベルインバータ210、220の交流側端子は、いずれもU、V、W相で表記している。但し、2レベルインバータ210の交流側端子U、V、Wと2レベルインバータ220の交流側端子U、V、Wとで、扱う電気量を区別して説明した方が良い場合がある。このために、以下の説明では、インバータ210側の電流i、電圧vには記号A、B、Cまたはa、b、cを付して相や線間を区別し、インバータ220側の電流i、電圧vには記号X、Y、Zまたはx、y、zを付して相や線間を区別するものとする。
 また図1の図示において、電流iについて3相のうちの2相の電流(図示ではインバータ210側についてia、ic、インバータ220側についてix、iz)のみコントローラ100に入力し、電圧vについて3つの線間のうちの2つの線間電圧(図示ではインバータ210側についてvab、vbc、インバータ220側についてvxy、vyz)4のみコントローラ100に入力している。これは残りの1相の電流ib、iy、残りの1つの線間の電圧vca、vzxは合成により求めることができるため入力回路部分の構成を簡略化したものであり、コントローラ100内部では3相量として取り扱われる。
 コントローラ100の詳しい演算内容は図4を用いて後述するが、要するにここでは、トルク指令τrefと同期機10への出カトルクが一致するよう2レベルインバータ210、220のゲート信号Gを算出し、ゲート信号Gをそれぞれ2レベルインバータ210、220に出力する。なお、2レベルインバータ210に与えられるゲート信号G―ABCと、2レベルインバータ220に与えられるゲート信号G一XYZは、先に説明した記号A、B、Cまたは記号X、Y、Zにより区別し、表示されている。
 2レベルインバータ210の構成を、図2を用いて説明する。なお2レベルインバータ220の構成は210と等しいため、説明は2レベルインバータ210のみとする。2レベルインバータ210は、IGBT素子が2つ直列接続されて構成されたアームが、相ごとに形成され、3アームで構成されている。
 IGBT素子210m、210n、210o、210p、210q、210rは、IGBTとこのIGBTに逆並列接続されたダイオードにより構成される。コントローラ100から2レベルインバータ210に出力されるゲート信号G一ABCは、IGBT素子210m、210n、210o、210p、210q、210rの制御電極であるゲートヘ入力され、IGBTがオン・オフ制御される。
 なおゲート信号Gが「0」のときIGBT素子はオフ、ゲート信号Gが「1」のときIGBT素子はオン状態とされ、2レベルインバータ210では、上記IGBT素子のオン・オフの時間比率を調整することにより、交流端子U、V、Wへ高調波成分を含む交流電圧を出力する。図1のリアクトル240、250は、電圧高調波により同期機10に流入する高調波電流を抑制するために設けられている。
 次に図3を用いて同期機10の構成について説明する。図3には、同期機10の電気角360度分の固定子巻線結線図を示している。ここで同期機10はスター巻線の2極機であり、図3にはA相とX相の巻線10A、10Xのみを示している。図1の2組の2レベルインバータ210、220の交流端子の記号付与の約束で述べたことから明らかなように、これはU相交流端子の巻線のみを記述したものである。また、スロット10sの上部に記載の番号1~24はスロット番号を示す。
 この図に示すように、A相の巻線10Aは、端子Aからスロット番号1→11→3→13→2→16→24→14を介して端子Nlに接続される。X相の巻線10Xは、端子Xからスロット番号13→23→15→1→14→4→12→2を介して端子N2に接続される。このようにA相の巻線10Aは、全周のスロットを利用して巻かれるが、スロットの前半分と後ろ半分では電流方向が逆になるように巻回されている。X相の巻線10Xも同様に全周のスロットを利用して巻かれるが、スロットの前半分と後ろ半分では電流方向が逆になるように巻回されている。
 本構造により、同期機10の回転子により端子A-N1間と、端子X-N2間には位相が180度異なる電圧が誘起される。また、インバータシステム20は、後述のように端子AからN1に流れる電流iaの基本波成分と、端子XからN2に流れるixの基本波成分を位相が180度異なるように制御する。
 B相、Y相についても同様に巻線を配置することにより、B相電流ibとY相電流iyを位相が180度異なり、振幅の等しい電流とすることで従来の2極機と同様の空間磁束を作ることができる。このとき、B相巻線はスロット番号5→15→7→17→6→20→4→18を介して敷設され、Y相巻線はスロット番号17→3→19→5→18→8→16→6を介して敷設される。
 C相、Z相についても同様であるのでスロットの巻き順の説明を省略する。なお、U、V、W相間は120度の位相差をもつスロット位置に配列されていることは言うまでもない。また各組の3相交流巻線の巻き終わりは、例えば相A、B、Cの場合には中性点端子Nlに結線され、相X、Y、Zの場合には中性点端子N2に結線されて、スター結線を構成している。
 比較のため、図10に従来のスター結線2極同期機の固定子巻線結線図を示す。端子Uから入力された電流は、巻線10Uによりスロット番号1→11→2→12→3→13→4→14まで流れた後、スロット2→16→1→15→24→14→23→13の順番で流れ、端子Nに戻る。
 図3の巻線において電流iaとixが、位相が180度異なり、振幅の等しい電流を流すことにより、図3と図10の比較により明らかなように同期機10のギャップには従来の2極機と同様の空間磁束を作ることが可能となる。
 本発明の回転機は、その固定子巻線が上記関係を満たすように結線されている。本発明では、係る巻線構造の同期機に対して、インバータシステム21は、後述のように端子Aから端子Nlに流れる電流iaの基本波成分と、端子Xから端子N2に流れる電流ixの基本波成分とを位相が180異なるように制御する。図3には、このように制御した場合に巻線10A、10Xに流れる電流方向を巻線ごとに示している。
 この反転電流を与えることにより、例えば電流iaが端子Aから流入してスロット番号1→11→3→13→2→16→24→14を介して端子Nlに流出するとき、電流ixは、端子N2から流入してスロット番号2→12→4→14→1→15→23→13を介して端子Xに流出する。図3の巻線に対する係る電流方向の制御によれば、図10の電流を与えたと同じ結果が得られる。
 図11は、図3の巻線構造の回転機の円周方向の含む断面で示した図である。同図においてSは回転軸であり、円周方向に固定子Rが配置されている。この回転機では、端子AとN1、端子XとN2は、回転軸を挟んで対峙する位置に配置され、かつ端子AとN2、端子XとN1が同じ位置におかれるように配置されている。
 また端子Aから中性点N1に至る巻線は、断面の上半部を周回して端子X、N1に近接する位置で再度端子A、N1側に反転させ、今度は断面の下半部を周回して端子N1に至るように巻かれている。同様に端子Xから中性点N2に至る巻線は、断面の上半部を周回して端子A、N2に近接する位置で再度端子X、N2側に反転させ、今度は断面の下半部を周回して端子N2に至るように巻かれている。
 この図では、端子Aから中性点N1に至る断面上半部の巻線に流れる電流により形成される磁束をΦA-N1-1、断面下半部の巻線に流れる電流により形成される磁束をΦA-N1-2、同じく端子Xから中性点N2に至る断面上半部の巻線に流れる電流により形成される磁束をΦX-N2-1、断面下半部の巻線に流れる電流により形成される磁束をΦX-N2-1としている。この結果、全ての磁束を同一方向に発生させているこが分かる。
 図11の構成から明らかなように、本発明で使用する回転機は、以下のように結線が施されたものということができる。つまり、この回転機は複数のスロットに巻線を収納して固定子を形成し、2組の3相巻線を備え、各組の同相の巻線は前記複数のスロットのうち互いに電気角が180度位相相違する第1と第2のスロット位置を夫々の巻始め位置とし、互いに電気角が180度位相相違する第2と第1のスロット位置でそれぞれ巻終わるとともに、一方のスロット位置から第1の方向に沿って巻始めた巻線が他方のスロット位置に近づいたときに一方のスロット位置側に戻って、第1の方向と逆方向に他方のスロット位置に向かって巻かれるようにされ、各組の3相巻線の巻終わり点をそれぞれ共通接続したものである。そのうえで、2組の3相巻線には大きさが等しく位相が反転する交流電圧を印加することを特徴としている。
 次にコントローラ100について、図4を用いて説明する。コントローラ100は、2レベルインバータ210用コントローラ110ABC、2レベルインバータ220用コントローラ110XYZ、トルク分配器1100、PWMキャリア生成器1101により構成される。この2組のコントローラ110ABC、110XYZにより、図3の端子Aから端子Nlに流れる電流iaの基本波成分と、端子Xから端子N2に流れる電流ixの基本波成分とを位相が180異なるように制御する。
 コントローラ110ABC、110XYZに与えられる入力について説明する。コントローラ110ABC、110XYZの機能はトルク制御にあるので、入力の一つはトルク指令τrefである。トルク指令τrefはトルク分配器1100により1/2に除算され、コントローラ110ABC、110XYZへ共通に入力される。従って、2つのコントローラ110ABC、110XYZは、同一値のトルク指令τrefで作動する。
 また、トルク指令τrefに対応して実際のトルクを導出する必要があるために、電圧センサ、電流センサの検出値を得ている。トルク算出のために使用するのは図1に示したように、電流iについてコントローラ110ABCではia、ic、コントローラ110XYZではix、izであり、電圧vについてコントローラ110ABCではvab、vbc、コントローラ110XYZではvxy、vyzを使用する。
 なおその他の入力として、コントローラ110ABC、110XYZにおけるベクトル制御のためのd軸電流指令値Idref、点弧タイミングを決定するためのキャリア信号Triを用いる。
 コントローラ110ABC、110XYZでは、これらの信号をもとに、該当インバータ210、220が同期機10の回転子に与えるトルクと、上記除算されたトルク指令τref/2が一致するように演算されたインバータの交流出力電圧指令値varef、vbref、vcrefを、2相/3相変換器11lABCから得る。
 算出された交流出力電圧指令値varef、vbref、vcrefは、PWM演算器1112ABCにおいて、キャリア生成器1101の出力であるキャリア信号Triと大小比較される。これにより、インバータ出力電圧の瞬時平均値が上記電圧指令値と一致するようなゲート信号G一ABC、G一XYZが算出される。
 具体的な演算方法について、図を用いて説明する。但し、コントローラ110ABCとコントローラ110XYZは同じ回路構成とされ、等しい演算器を備えるため、コントローラ110ABCの例で説明する。
 まず電圧検出値vab、vbcは、2相3相演算器1101ABCに入力され、3相の相電圧Vanl、Vbnl、Vcnlに変換される。この2相3相演算器内演算は、公知の方法によって実施することができるので詳細説明を割愛する。同様に電流検出値ia、ibは、2相3相演算器1102ABCに入力され、3相電流ia、ib、icに変換される。
 3相化された電圧検出値Vanl、Vbnl、Vcnl、電流検出値ia、ib、icは位相算出器1103ABCに入力され、同期機10の固定子巻線誘起電圧位相が演算される。具体的には、同期機10の入力電流と既知の値である同期機インピーダンス、入力端子電圧より誘起電圧を推定し、該電圧の位相θabcを算出することにより上記位相演算が実現される。本演算も、本分野で広く知られている位相検出方法であるため、詳細の説明を省略する。
 トルク算出器1105ABCでは、誘起電圧位相算出値θabcおよび3相に変換された同期機10の端子電圧vanl、vbnl、vcnl、入力電流ia、ib、icを入力として、2レベルインバータ210により同期機10の回転子に印加しているトルクτabcを算出する。
 トルク補償器1107ABCでは、トルク分配器1100の出力(トルク指令τref/2)と、実トルクτabcを入力とし、両者の偏差を減らすようトルク電流指令値(ベクトル制御のq軸電流指令値)iqref_abcを算出し、電流制御器1108ABCに出力する。ここでベクトル制御においては、同時にd軸電流も調整しており、電流制御器1109ABCには外部からd軸電流指令値Idrefが与えられている。
 これらの電流制御器1108ABC、1109ABCで使用するトルク電流であるq軸電流iq_abc、無効電流であるd軸電流id_abcは、以下のようにして算出されている。まず入力電流ia、ib、icは、α一β演算器1104ABCに入力される。α一β演算器1104ABCは入力された3相量をα―β変換し、該変換値をd―q変換器1106ABCに出力する。
 d―q変換器1106ABCでは、入力電流のα―β変換値を、位相算出値θ用いてd―q変換し、トルク電流であるiq_abc、無効電流であるid_aを出し、電流制御器1108ABCおよび1109ABCに出力する。電流制御器1108ABCは、トルク電流指令iqref_abcとiq_abcが一致するよう、2レベルインバータ210のq軸出力電圧指令値vqfを算出する。また電流制御器1109ABCは、零である無効電流指令値idrid_abcが一致するよう、2レベルインバータ210のd軸出力電圧指令値vedrefを算出する。
 電圧指令値vdref、vqrefはd―q逆変換器1110ABCでα―β変換されたのち、2相/3相変換器11lABCにより3相化され、該3相電圧指令値varef、vbref、vcrefはPWM演算器1112ABCに出力される。
 以上により、2レベルインバータ210はトルク指令に一致したトルクを発生させるよう制御される。これに対し、コントローラ110XYZは、コントローラ110ABCと同じ演算を実施する。つまり、電圧検出値vxy、vyz、電流検出値ix、iyを用いてトルク指令分配器1100の出力と、2レベルインバータ220が同期機10の回転子に印加するトルクが一致するよう2レベルインバータ220のゲート信号を算出する。
 コントローラ110ABCとコントローラ110XYZで異なる点は、PWM演算器1112に入力されるキャリアTriが乗算器1102によって位相反転されている点と、同期機10のX相、Y相、Z相に誘起される電圧位相がA相、B相、C相と反転している点である。
 上記キャリアの位相反転と誘起電圧の位相反転により、以下に説明するように2レベルインバータ210、220の出力電流が同期機10の固定子に作る起磁力を強めあい、結果として固定子巻線のインダクタンスを大きく保つことができる。該インダクタンスにより、2レベルインバータ210、220のスイッチングに起因するリプル電流は低減され、2レベルインバータ210、220のIGBT素子に過大な電流耐量を備えさせなくても所望のトルク発生が可能となる。すなわち、IGBT素子の利用率を改善することができる。
 図5、6を用いて、本実施例における同期機10内インダクタンス増加原理を示す。まず、図5には、固定子の電気角180度分の巻線のうち、A相とX相の巻線配置を示す。A相の電流iaは図5の矢印の向きに流入し、X相の電流ixも図5の矢印の向きに流入するものとする。
 電流iaにより作られる磁束φaを紙面上部から奥方向へ発生する方向を正、同様に電流ibにより作られる磁束φbを紙面上部から奥方向へ発生する方向を正として定義する。
 上記定義によると、電流iaが正のとき、磁束φaも正となり、電流ibが負のとき、磁束φbは正となる。巻線10Aと10Xの巻数は等しいため、(1)式が成り立つ。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
ここで、kは正の定数である。
 上述のように、コントローラ100は2レベルインバータ210、220に等しくトルク指令を分配する。また、同期機10の固定子巻線配置により、2レベルインバータ210、220には同期機10の回転子により振幅が等しく、位相の反転した誘起電圧が生じる。
 図1の主回路構成において、フィルタ240を含む2レベルインバータ210と同期機10までの配線インダクタンスを合わせた合計インダクタンスと、フィルタ250を含む2レベルインバータ220と同期機10までの配線インダクタンスを合わせた合計インダクタンスが略等しいとする。この場合、2レベルインバータ210の接続する固定子巻線の巻数と2レベルインバータ220の接続する固定子巻線の巻数が等しいため、2レベルインバータ210と220の電圧指令値varefとvxref、vbrefとvyref、vcrefとvzrefはそれぞれ正負対称の波形となる。
 またキャリアTriとTri2の位相は反転しており、なおかつ電圧指令値も正負反転した波形であるため、A相の相電圧VAとX相の相電圧VBも正負反転した波形となる。
 図6は、電圧指令値が正負対称の波形となり、相電圧VAと相電圧VBも正負反転した波形となることを示した図である。図4における制御の結果として2レベルインバータ210、220が各巻線に与える電圧について図6を用いて説明する。
 図6のチャートの横軸は時間であり、その最上段には、図4のキャリアTriと2レベルインバータ210のa相の交流電圧指令値varefを示している。なお、説明を簡便にするために他の相の交流電圧指令値vbref、vcrefを省略している。この図6によれば、三角波のキャリアTriはほぼ一定周期で増減を繰り返しているに対し、交流電圧指令値varefは、その絶対値が時間経過とともに減少している例を示している。但しvarefは正の値をとつているものとする。
 また図6のグラフの上から3段目には、キャリアTriを位相反転して求めた図4のキャリアTri2と、2レベルインバータ220のx相の交流電圧指令値vxrefを示している。なお、説明を簡便にするために他の相の交流電圧指令値vyref、vzrefを省略している。この図6によれば、位相反転した三角波のキャリアTri2はほぼ一定周期で増減を繰り返している。また交流電圧指令値vxrefは、2レベルインバータ210の交流電圧指令値vaerfの正負を反転したものとしている。図6上段のvarefに対応するvxrefは負の値をとっている。なおvxrefは、その絶対値が時間経過とともに増加している例を示している。
 これらの相ごとの交流電圧指令値とキャリアの比較により、これらが交差する時刻tl~t7で、図2のIGBT素子210m、210n、2100、210P、210q、210rの点弧タイミングが決定される。例えばIGBT素子はキャリア(Tri,Tri2)が交流電圧指令値(varef, vxref)以下のときに点弧されて交流端子に電圧発生する。
 上記した相ごとの交流電圧指令値とキャリアの比較により、各IGBT素子の点弧タイミングが決定された結果として、交流側端子に得られる各相の交流電圧が変化する。図6のグラフの上から2段日と4段目には、この場合のa相の交流電圧VAとx相の交流電圧VXを示している。キャリア(Tri,Tri2)が、交流電圧指令値(varef,vxref)以下のときにIGBT素子が点弧されて交流端子に電圧(Vdc/2)発生する。またキャリア(Tri,Tri2)が、交流電圧指令値(varef,vxref)以上のときにIGBT素子が点弧されて交流端子に電圧(-Vdc/2)発生する。この図6に示すように、電圧VA、VXは互いに逆位相のものとなっている。
 図6はU相(a相とx相)のみ波形図示しているが、他の相も含めた3相として波形観察すると、交流電圧指令値varef、vbref、vcrefと、vxref、vyref、vzrefとは零点に対して対称となる。この理由は、図1の電力主回路構成において、フィルタ240を含む2レベルインバータ210と同期機10までの合計インダクタンスと、フィルタ250を含む2レベルインバータ220と同期機10までの合計インダクタンスとを略等しくできること、この場合には、図4で述べた2レベルインバータ210、220へのトルク指令τrefが等しくできること、そのうえで巻線10A、10B、10Cと、巻線10X、10Y、10Zの巻き数を等しくできること、さらに巻線に誘起される誘起電圧が180度位相が異なるなどの条件をみたすことができることによる。
 このように電圧指令値が正負対称の波形となり、相電圧VAと相電圧VBも正負反転した波形となる結果として、A相巻線に流れる電流iaとX相に流れる電流ixは、リプル電流成分を含めて正負反転した波形、すなわち次式が成り立つ。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
また(1)(2)式から、(3)式が成り立つ。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
(3)式は、A相電流が作る磁束φaとX相電流が作る磁束φxが等しく、互いに強めあうことを示す。上記の関係を物理的に検証すると、本発明の効果としては以下のようなことが言える。
 まず、インダクタンスは電流に対する磁束の変化の比率であるため、所定の電流により作られる磁束が大きければ、インダクタンスが大きいことを意味する。つまり、本発明の実施例の構成を備える回転機ドライブシステムにおいては、同期機10の固定子巻線インダクタンスを大きくすることができることを意味する。
 2レベルインバータ210、220のスイッチングに起因するリプル電流は、フィルタ240、250のインダクタンスと同期機10の固定子巻線のインダクタンスにより制限される。このため、大きなインダクタンスにできる実施例では、2レベルインバータ210、220の出力電流に含まれるリプル電流を低減することができる。結果としてIGBT素子をリプル電流のために電流耐量の大きなものに選定する必要が無く、IGBT素子を利用率高く活用できるようになる。
 なお、本発明の実施にあたり、さらに以下の点に考慮した代案、変形例を採用することが有効である。2レベルインバータ210、220のリプル電流は、上述のように2レベルインバータの出力電圧と、リアクトルおよびインバータと同期機10を接続する配線インピーダンスの和により決まるため、配線長は略等しいことが望ましく、例えば配線長比率が1:2より小さい値である1:1.5に制限することが望ましい。
 本実施例では、電動機として同期機を想定したが、誘導機でも同様の効果を奏する。また、ゲート信号を算出するため、キャリアとの大小比較によりゲート信号を算出したが、例えば空間ベクトル変調によりゲート信号を算出しても良い。空間ベクトル変調を実施する際には、1スイッチング周期中の電圧ベクトルの選定順番を、2レベルインバータ210、220で逆にすることにより本実施例と同様の効果を得ることができる。
 さらに本実施例では、2台のインバータのキャリアを位相差が180度の三角波としたが、該位相が180度ではなくても、90度から270度の間であれば2つのインバータの出力電流の作る磁束の極性が反転しないため、互いの巻線が持つインダクタンスを増やす効果がある。ただし、位相差が180度に近いほどインダクタンスを増やす効果が強く、位相差を180度とすることが望ましい。
 また、本実施例では電動機を2極機としたが、4極や6極等、多極化しても同様の効果を得ることができる。
 また、本実施例ではインバータを2レベルインバータとしたが、図7に示すように3レベルインバータとしても良い。3レベルインバータの場合、インバータは図8に示す構成を備え、IGBT素子のスイッチングにより交流端子U、V、WへVdc/2、0、-Vdc/2の相電圧を出力することが可能となる。同一の整流器30の出力電圧に対し、スイッチングに起因する電圧変動幅を半減することが可能となり、さらにリプル電流を低減することができる。3レベルインバータのコントローラ101は、2レベルインバータのコントローラ100とほぼ同じ構成であり、図8に示すようにIGBT素子のオン・オフを決める搬送波が位相、振幅が等しく、直流バイアスの異なる二本の三角波である点のみが異なる。
 コントローラ101は、上記3レベルインバータ230、240を制御するゲート信号G―ABC、G一XYZを算出する。ゲート信号の信号数は実施例記載のグート信号数が1インバータあたり6点であつたの対し、本実施例では12点である。
 図8を用いて、3レベルインバータの構成例を230の例で説明する。なお、3レベルインバータ240は3レベルインバータ230と同じ構成を備えるため、説明を省略する。
 3レベルインバータ230は、交流側端子ごとの3つのアームにより構成されるインバータである。各アームは、4直列接続されたIGBT素子、および直流中性点の端子Mに接続される2つのダイオードにより構成される。
 この図においてU相の交流端子に接続されたアームが230Uであり、V相の交流端子に接続されたアームが230V、W相の交流端子に接続されたアームが230Wである。各アーム構成は基本的に同じ構成とされているので、ここではアーム230Uの例で説明する。
 アーム230Uは、4組のIGBT素子(230m、230n、230s、230v)が直列に接続されており、4直列接続されたIGBT素子列の両端が直流回路の正端子Pと負端子Nにそれぞれ接続されている。図の例ではIGBT素子230mのカソード側が直流回路の正端子Pに、IGBT素子230vのエミッタ側が直流回路の負端子Nに接続されている。なお各IGBT素子は、IGBTとこのIGBTに逆並列接続されたダイオードにより構成されている。
 4直列接続されたIGBT素子で構成された直列アームは、上側の2個230m、230nで上側アームを構成し、下側の2個230s、230vで下側アームを構成する。かつ上下アームの接続点がU相の交流端子に接続されている。
 またこの直列アームの上側アームの2個のIGBT素子230m、230nの接続点と、この直列アームの下側アームの2個のIGBT素子230s、230vの接続点の間に、ダイオード230a、230dの直列回路を接続している。かつダイオード230a、230dの直列回路接続点間を、直流端子Mに接続している。直流端子Mは図8に示したように、容量の等しい2つの直流コンデンサ400P、400Nの直列回路の接続部である。
 係る構成の3レベルインバータ230の各IGBT素子の制御電極であるゲート端子に、コントローラ101から出力されるゲート信号を入力することによりIGBT素子を駆動する。アーム230Uを例にして、具体的なIGBT素子の制御方法について説明する。
 ゲート信号Gは、下記3つのパターンで出力される。
パターン1:IGBT素子230m、230nをオン、230s、
パターン2:IGBT素子230n、230sをオン、230m、
パターン3:IGBT素子230s、230vをオン、230m、
 パターン1の場合は、交流端子Uは直流回路の正端子Pの電位、パターン2の場合は、交流端子Uは直流回路の中間端子Mの電位、パターン3の場合は、交流端子Uは直流回路の負端子Nの電位となるため、直流中点電位から見て+Vdc/2、0、一Vdc/2の3電圧を出力可能である。この関係は他の交流端子においても同じである。
 本ゲート信号Gは、図7のコントローラ101により算出される。図9には、コントローラ101の構成を示す。実施例のコントローラ100との相違点は、キャリア発生器1101の代わりにキャリア発生器11012が備えられ、該キャリア発生器11012が2本の三角波TriP、TriNを出力する点と、コントローラ11lABC2が該2本の三角波を用いてゲート信号を算出するPWM演算器1112ABC2を備える点である。なおコントローラ11lABC2とコントローラ11lXYZ2内のPWM演算器は、同等構成とされている。
 PWM演算器1112ABC2に与えられる三角波TriPとTriNは、位相と振幅が等しく、直流バイアスが異なる三角波である。直流バイアスにより、三角波TriPが最大値Tとなる時点で三角波TriNは0となり、三角波TriPが最小値0となる時点で三角波TriNは負の最大値(―T)となるように定められている。これによリコントローラ11lABC2からキャリアを用いてゲート信号G―ABCを算出する。
 コントローラ1lXYZ2には、実施例1と同様にTriP、TriNの位相を反転した三角波TriP2、TriN2がキャリアとして入力され、キャリアを用いてゲート信号G―XYZを算出する。
 コントローラ11lXYZ2側にあたえられる三角波TriP2とTriN2も、位相と振幅が等しく、直流バイアスが異なる三角波であるが、これはコントローラ11lABC2側にあたえられた三角波TriPとTriNを乗算器1102により位相反転したものである。これにより、三角波TriNが最大値Tとなる時点で三角波TriPは0となり、三角波TriNが最小値0となる時点で三角波TriPは負の最大値(―T)となるように定められている。これによリコントローラ11lXYZ2から該キャリアを用いてゲート信号G―XYZを算出する。
 なお、本発明の副次的な効果として、インバータの片方が何らかの理由により停止したときでも安定に運転継続できることがあげられる。片系がダウンしても、図11において発生する磁束の一部が消失するのみである。
1:回転機ドライブシステム,6:負荷,7:シャフト,10:同期機,20、21:インバータシステム,30:整流器,210、220:2レベルインバータ,230、240:3レベルインバータ,210m、210o、210p、210q、210r、230m、230n、230o、230p、230q、230r、230s、230t、230u、230v、230w、230x:IGBT素子,50:電力系統,100、101:コントローラ,10A、10X、10u:巻線,10s:スロット,81A、81C、81X、81Y:電流センサ,82AB、82BC、82XY、82YZ:電圧センサ,240、250:リアクトル,400、400P、400N:直流コンデンサ

Claims (11)

  1.  複数のスロットに巻線を収納して固定子を形成し、
    2組の3相巻線を備え、各組の同相の巻線は前記複数のスロットのうち互いに電気角が180度位相相違する第1と第2のスロット位置を夫々の巻始め位置とし、互いに電気角が180度位相相違する第2と第1のスロット位置でそれぞれ巻終わるとともに、一方のスロット位置から第1の方向に沿って巻始めた巻線が他方のスロット位置に近づいたときに一方のスロット位置側に戻って、第1の方向と逆方向に他方のスロット位置に向かって巻かれるようにされ、
    各組の3相巻線の巻終わり点をそれぞれ共通接続し、
    前記2組の3相巻線には大きさが等しく位相が反転する交流電圧を印加することを特徴とする回転機。
  2.  2組の3相巻線を備えた回転機と、同一の直流電源に接続された2組のインバータとを備え、2組のインバータの交流端子が前記回転機の各組の3相巻線にそれぞれ接続されている回転機のドライブシステムであって、
     前記回転機は、
    複数のスロットに巻線を収納して固定子を形成し、
    2組の3相巻線を備え、各組の同相の巻線は前記複数のスロットのうち互いに電気角が180度位相相違する第1と第2のスロット位置を夫々の巻始め位置とし、互いに電気角が180度位相相違する第2と第1のスロット位置でそれぞれ巻終わるとともに、一方のスロット位置から第1の方向に沿って巻始めた巻線が他方のスロット位置に近づいたときに一方のスロット位置側に戻って、第1の方向と逆方向に他方のスロット位置に向かって巻かれるようにされ、
    各組の3相巻線の巻終わり点をそれぞれ共通接続し、
    前記2組の3相巻線には大きさが等しく位相が反転する交流電圧を印加することを特徴とする回転機のドライブシステム。
  3.  2組の3相巻線を備えた回転機と、同一の直流電源に接続された2組のインバータと、該2組のインバータ制御用にPWMキャリアを使用するコントローラを備え、2組のインバータの交流端子が前記回転機の各組の3相巻線にそれぞれ接続されている回転機のドライブシステムであって、
     前記回転機は、
    複数のスロットに巻線を収納して固定子を形成し、
    2組の3相巻線を備え、各組の同相の巻線は前記複数のスロットのうち互いに電気角が180度位相相違する第1と第2のスロット位置を夫々の巻始め位置とし、互いに電気角が180度位相相違する第2と第1のスロット位置でそれぞれ巻終わるとともに、一方のスロット位置から第1の方向に沿って巻始めた巻線が他方のスロット位置に近づいたときに一方のスロット位置側に戻って、第1の方向と逆方向に他方のスロット位置に向かって巻かれるようにされ、
     前記コントローラのPWM制御用キャリアの位相差が90度より大きく270度未満とされていることを特徴とする回転機のドライブシステム。
  4.  請求項3記載の回転機のドライブシステムであって、
     前記コントローラは、前記インバータのスイッチングを空間ベクトル変調により決定し、前記2台のインバータの出力電圧ベクトル選定順番をスイッチング1周期にわたり、前記2台のインバータで逆とすることを特徴とする回転機のドライブシステム。
  5.  請求項3または請求項4記載の回転機のドライブシステムであって、
     前記回転機の各組の3相巻線の相あたりの巻数が等しいことを特徴とする回転機のドライブシステム。
  6.  請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の回転機のドライブシステムであって、
     回転機とインバータを結ぶ配線長さが略等しいことを特徴とする回転機のドライブシステム。
  7.  請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載の回転機のドライブシステムであって、
     前記インバータが2レベルインバータであることを特徴とする回転機のドライブシステム。
  8.  請求項3乃至請求項7のいずれか1項に記載の回転機のドライブシステムであって、
     前記インバータが3レベルインバータであることを特徴とする回転機のドライブシステム。
  9.  請求項1記載の回転機であって、
    前記回転機が同期機であることを特徴とする回転機。
  10.  請求項1記載の回転機であって、
    前記回転機が誘導機であることを特徴とする回転機。
  11.  請求項1記載の回転機であって、
    前記固定子巻線が分布巻であることを特徴とする回転機。
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