WO2014129267A1 - ナビゲーションシステム、ナビゲーションシステムの制御方法およびプログラム - Google Patents

ナビゲーションシステム、ナビゲーションシステムの制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】現在地の特定精度を向上させることが可能な技術の提供。 【解決手段】第1の信号と前記第1の信号と異なる第2の信号とを受信し、前記第1の信号の受信状況と前記第2の信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在する領域を推定する。

Description

ナビゲーションシステム、ナビゲーションシステムの制御方法およびプログラム
 本発明は、車両の現在地を案内するナビゲーションシステム、ナビゲーションシステムの制御方法およびプログラムに関する。
 従来、GPS衛星から送信されるGPS信号に基づいてナビゲーション装置が搭載された車両の現在地を取得する技術が知られている。例えば、特許文献1においては、ナビゲーション装置においてGPS信号に基づいて現在地を特定する構成が開示され、さらに、GPS信号によって非測位とされた場合にはトンネル内道路を走行している確率が高いと判定する技術が開示されている。
 また、従来、GPS信号を使用することなく現在地を特定するための技術が開発されている。例えば、特許文献2においては、アナログ放送の電波周波数およびサービスエリアを情報として含む周波数-地域情報を保有しておき、アナログ放送電波帯域を走査して得られた受信周波数と周波数-地域情報における電波周波数とを照合して現在地域を探索する技術が知られている。
特開平10-141968号公報 特開2006-333180号公報
 上述した特許文献1にかかる従来技術においては、GPS信号による測位ができなかった場合にトンネル内道路を走行している確率が高いと判定している。しかし、GPS信号を補足できない道路はトンネル内道路に限らない。例えば、車両が地下の駐車場を走行している場合にはGPS信号を補足できない。従って、このような場合において、従来技術ではトンネル内道路を走行していると誤判定してしまう。さらに、高層ビル等の構造物の間の道路など、GPS信号が不安定になる道路は多い。そして、このような道路においてGPS信号を補足できない状態となった場合、従来技術ではやはりトンネル内道路を走行していると誤判定してしまう。
 また、上述した特許文献2にかかる従来技術においては、放送信号の帯域を走査し、かつ、放送信号の受信周波数が得られなかった場合に放送信号のサービスエリアの外にいると見なされる。しかし、放送信号のサービスエリア内であっても、走査によって受信周波数が得られないエリアは存在し得る。例えば、周囲に立体構造物が存在する道路上では、サービスエリア内であっても放送信号が受信されないことがあり得る。従って、現在地が走査によって受信周波数が得られないエリアに該当する場合、従来技術では正確に現在地を特定することができない。
  本発明は、前記課題にかんがみてなされたもので、現在地の特定精度を向上させることが可能な技術を提供することを目的とする。
 前記の目的を達成するため、第1の信号と第1の信号と異なる第2の信号とを受信する信号受信手段と、第1の信号の受信状況と第2の信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在する領域を推定する領域推定手段と、を備えるナビゲーションシステムが構成される。この結果、従来技術と比較して現在地の特定精度を向上させることができる。
 さらに、信号受信手段が、GPS信号を第1の信号として受信するGPS信号受信手段と、放送信号を第2の信号として受信する放送信号受信手段と、を備える構成としても良い。すなわち、GPS信号と放送信号は互いに特性や信号送信元の位置、送信された信号の強度等が異なるため、同じ位置において一方の受信状況が悪く、他方の受信状況が良いという状況が発生し得る。また、放送信号の場合、中継器によってトンネル内道路等の閉鎖空間内に送出される場合もある。さらに、GPS衛星からの距離が遠いことによってGPS信号が受信不可能になるという状況はほとんど発生しないため、放送信号の送信元からの距離が遠いことによって放送信号が受信できない位置においてGPS信号が受信できるという状況は発生し得る。従って、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせを解析すれば、現在地が存在する領域を推定することができる。この結果、現在地の特定精度を向上させることができる。
 ここで、GPS信号受信手段は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信することができればよい。すなわち、GPS信号に基づく現在地の特定を行うために複数個のGPS衛星から送信されるGPS信号を取得できる通信部が備えられていれば良い。放送信号受信手段は、放送信号を受信することができればよい。すなわち、放送信号に基づく放送の再生を行うために1以上の送信元(中継局を含む)から送信される放送信号を取得できる通信部が備えられていれば良い。
 領域推定手段は、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在する領域を推定することができればよい。すなわち、ナビゲーションシステムにおいては、車速センサやジャイロセンサ、GPS信号など、各種の判断要素による総合判断によって現在地が特定されるが、ここでは、領域推定手段は、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて現在地が存在する領域を推定し、当該推定を現在地特定の判断要素とすることができればよい。領域は現在地が存在し得る範囲であり、種々の態様で定義可能である。例えば、道路や施設内でナビゲーションシステムが存在し得る場所は現在地が存在する領域となり得る。
 例えば、領域推定手段が、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在し得る候補領域を特定し、当該候補領域に現在地が存在すると推定される確率を相対的に高くする構成を採用可能である。そして、各種センサによって特定されたナビゲーションシステムの移動軌跡など、他の要因も参照して現在地が存在する確率が高い領域を特定して現在地が存在する領域を推定する構成とする。むろん、以上の構成は、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在し得ない領域を特定し、当該領域に現在地が存在すると推定される確率を相対的に低くする構成と実質的に等価である。
 なお、受信状況は、GPS信号や放送信号に重畳された情報を正確に復元できる確率が高いほど、また、正確に復元できる情報量が多いほど、良くなるように定義されていればよい。従って、信号の強度が強いほど受信状況が良くなる定義や、通信品質(C/N比、S/N比、変調誤差比、ビット誤り率等)が良いほど受信状況が良くなる定義や、信号復調時のパラメータ(例えば、ゲイン)等が良い通信品質であることを示している場合に受信状況が良いと見なす定義等を採用可能である。
 いずれにしても、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせによって現在地が存在する確率が高い領域あるいは確率が低い領域を特定できるように、受信状況の良否や受信状況の良否の程度を定義することができればよい。GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせに対しては、現在地が存在する確率が高い領域や現在地が存在する確率が低い領域が予め対応づけられていれば良く、例えば、GPS信号の受信状況が所定の基準より悪く、放送信号の受信状況が所定の基準より良い場合、地表に存在する道路を候補領域として特定する構成を採用可能である。
 すなわち、高層ビルの間の道路や高架道路の下の道路など、地表に存在する道路においてはGPS信号の受信状況が悪くなり得るとともに、当該地表に存在する道路において放送信号の受信圏内であれば放送信号の受信状況が悪くなることはまれである。そこで、GPS信号の受信状況が所定の基準より悪く、放送信号の受信状況が所定の基準より良い場合、現在地が地表に存在する道路上である確率が高いと見なすことができる。なお、ここで、地表に存在する道路は地表面に存在する道路であり、地表内に存在する道路、例えば、地下道路やトンネル内道路は除外される。
 なお、所定の基準は、当該所定の基準よりも良い受信状況と悪い受信状況との組み合わせによって、現在地が存在する確率が高い領域あるいは確率が低い領域を特定できるように設定されていれば良い。また、所定の基準は、受信状況を直接的に評価する基準であっても良いし、受信状況を間接的に評価する基準であってもよい。前者としては、例えば、受信状況を評価するための指標である、信号の強度、通信品質を示す数値、信号復調時のパラメータ等に対して閾値を設定し、信号の強度、通信品質を示す数値、信号復調時のパラメータ等と閾値を比較することによって受信状況が所定の基準より悪いか否かを評価する構成等を採用可能である。後者としては、例えば、GPS信号によって得られる現在地の信頼度や放送信号によって放送内容を復調できたか否かを示す指標(放送音声や放送画像に含まれるノイズの程度等)に対して閾値を設定し、当該信頼度や指標と閾値を比較することによって受信状況が所定の基準より悪いか否かを評価する構成等を採用可能である。
 なお、以上の構成において地下道路やトンネル内道路は地表に存在する道路から除外されるが、例外を設けることも可能である。例えば、GPS信号の受信状況が所定の基準より悪く、放送信号の受信状況が所定の基準より良く、かつ、GPS信号に基づいて特定される現在地から所定距離以内の範囲に、地表内に存在するとともに放送信号を受信可能である道路が存在する場合、当該道路を候補領域として特定する構成を採用しても良い。
 すなわち、地表内に存在する道路においては、当該道路の内部あるいは周囲に中継器が設けられていることによって、地表内に存在する道路において放送信号の受信状況が良くなっている道路も存在し得る。そこで、このような場合、地表内に存在する道路を候補領域から除外しない構成とすれば、高精度に現在地が存在する領域を推定することが可能になる。
 さらに、GPS信号の受信状況が所定の基準より悪く、放送信号の受信状況が所定の基準より悪い場合、地表内に存在する道路を候補領域として特定する構成としても良い。すなわち、地下道路やトンネル内道路など、地表内に存在する道路においてはGPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との双方が悪くなる場合が多い。そこで、GPS信号の受信状況が所定の基準より悪く、放送信号の受信状況が所定の基準より悪い場合、現在地が地表内に存在する道路上である確率が高いと見なすことができる。
 さらに、GPS信号の受信状況が所定の基準より良く、放送信号の受信状況が所定の基準より悪い場合、僻地に存在する道路を候補領域として特定する構成としても良い。すなわち、郊外において放送信号の送信元からの距離が遠く、放送信号の受信状況が悪い場所であっても、GPS信号の受信状況が良い場所は多い。そこで、このような場所を予め僻地として定義しておけば、GPS信号の受信状況が所定の基準より良く、放送信号の受信状況が所定の基準より悪い場合に、現在地が僻地に存在する道路上にある確率が高いと見なすことができる。
 さらに、GPS信号の受信に支障がなく、放送信号の受信に支障がない多くの場所において、GPS信号の受信状況が所定の基準より良く、放送信号の受信状況が所定の基準より良くなるが、特に、現在地が高架道路の上の道路に存在する場合、GPS信号の受信状況が所定の基準より悪くなることはまれであり、放送信号の受信状況が所定の基準より悪くなることもまれである。そこで、GPS信号の受信状況が所定の基準より良く、放送信号の受信状況が所定の基準より良い場合には、高架道路の上の道路を候補領域とすることにより、現在地が高架道路の上の道路上に存在するにもかかわらず他の道路上に存在すると誤推定する確率を抑制することができる。
 さらに、信号受信手段が、第1の周波数帯域の電波である第1の放送信号と、第1の周波数帯域より大きい周波数の周波数帯域である第2の周波数帯域の電波である第2の放送信号とを受信する構成としても良い。
 すなわち、放送信号は各種の通信方式によって送信されており、異なる周波数帯域の電波を利用した異なる方式の放送信号が同一の地域において送信されている状況が発生し得る。そして、周波数帯域が異なる放送信号を比較すると、周波数(あるいは波長)や変調方式の差異に起因して放送信号の直進性や反射の特性、回折の程度等に差が生じるため、同一の地域における受信状況に差異が生じ得る。
 例えば、周波数によって放送信号が到達し得る距離や建造物内への進入の程度が異なり、日本国で放送されているAMラジオ放送信号はFMラジオ放送信号より広い地域で受信され得るが、立体構造物内においてはFMラジオ放送信号の方がAMラジオ放送信号より受信しやすい。従って、ある位置における電波の受信状況を解析すれば、その位置を推定することができる。そこで、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況との組み合わせを解析すれば、現在地が存在する領域を推定することができる。この結果、現在地の特定精度を向上させることができる。
 ここで、放送信号受信手段は、第1の周波数帯域の電波である第1の放送信号と、前記第1の周波数帯域より大きい周波数の周波数帯域である第2の周波数帯域の電波である第2の放送信号とを受信することができればよい。すなわち、異なる周波数帯域の放送信号を受信することができればよい。第1の放送信号と第2の放送信号とは少なくとも電波の周波数帯域が異なれば良く、周波数帯域が異なることによって、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況との組み合わせから現在地が存在する領域が推定できるように第1の放送信号と第2の放送信号とが区別されていれば良い。
 また、第1の放送信号と第2の放送信号において、周波数帯域以外の要素、例えば、変調方式や情報の表現形態(アナログやデジタル)等は異なっていても良いし同一であっても良い。また、第1の放送信号および第2の放送信号は、1以上の送信元(中継局を含む)から送信される放送信号であればよく、異なる送信元からの信号を区別するために異なるチャンネルで放送された送信信号を受信可能であっても良い。
 領域推定手段は、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在する領域を推定することができればよい。すなわち、ナビゲーションシステムにおいては、車速センサやジャイロセンサ、GPS信号など、各種の判断要素による総合判断によって現在地が特定されるが、ここでは、領域推定手段は、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて現在地が存在する領域を推定し、当該推定を現在地特定の判断要素とすることができればよい。領域は現在地が存在し得る範囲であり、種々の態様で定義可能である。例えば、道路や施設内でナビゲーションシステムが存在し得る場所は現在地が存在する領域となり得る。
 例えば、領域推定手段が、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在し得る候補領域を特定し、当該候補領域に現在地が存在すると推定される確率を相対的に高くする構成を採用可能である。そして、各種センサによって特定されたナビゲーションシステムの移動軌跡など、他の要因も参照して現在地が存在する確率が高い領域を特定して現在地が存在する領域を推定する構成とする。むろん、以上の構成は、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在し得ない領域を特定し、当該領域に現在地が存在すると推定される確率を相対的に低くする構成と実質的に等価である。
 なお、受信状況は、第1の放送信号および第2の放送信号に重畳された情報を正確に復元できる確率が高いほど、また、正確に復元できる情報量が多いほど、良くなるように定義されていればよい。従って、信号の強度が強いほど受信状況が良くなる定義や、通信品質(C/N比、S/N比、変調誤差比、ビット誤り率等)が良いほど受信状況が良くなる定義や、信号復調時のパラメータ(例えば、ゲイン)等が良い通信品質であることを示している場合に受信状況が良いと見なす定義等を採用可能である。
 いずれにしても、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況との組み合わせによって現在地が存在する確率が高い領域あるいは確率が低い領域を特定できるように、受信状況の良否や受信状況の良否の程度を定義することができればよい。第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況との組み合わせに対しては、現在地が存在する確率が高い領域や現在地が存在する確率が低い領域が予め対応づけられていれば良く、例えば、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも大きく、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況より悪化した度合いが所定の度合いよりも小さい場合、周囲に立体構造物が存在する道路を候補領域として特定する構成を採用可能である。
 すなわち、周波数が大きい(波長が短い)帯域の放送信号は、周波数が小さい(波長が長い)帯域の放送信号よりも回折によって構造物内に進入しやすい。従って、外側に通じている壁で囲まれた地上の立体駐車場など周囲に立体構造物が存在する道路においては、屋外の道路よりも放送信号の受信状況が悪化するものの、相対的に大きい周波数の第2の放送信号の受信状況が第1の放送信号の受信状況よりも良い場合が多い。そこで、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも大きく、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況より悪化した度合いが所定の度合いよりも小さい場合、現在地が周囲に立体構造物が存在する道路上である確率が高いと見なすことができる。なお、ここで、周囲に立体構造物が存在する道路は、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況に差異が生じる道路であれば良く、外側に通じている壁で囲まれた地上の立体駐車場や、高架道路の下の道路が挙げられる。
 また、基準の受信状況は、第1の放送信号の受信状況および第2の放送信号の受信状況が悪化したか否かを判断するための指標であればよい。例えば、遮蔽物が少ない地上の道路を走行している状態や放送内容が適切に再現されている状態における第1の放送信号の通常の受信状況を第1の放送信号についての基準の受信状況とし、当該状態における第2の放送信号の通常の受信状況を第2の放送信号についての基準の受信状況とする構成等を採用可能である。むろん、基準の受信状況は種々のタイミングで特定可能であり、遮蔽物が少ない地上の道路上であることが推定される場合における受信状況を基準の受信状況としても良いし、受信状況に悪化が生じた場合に、悪化前の受信状況を基準の受信状況としても良く、種々の構成を採用可能である。
 さらに、基準の受信状況よりも悪化した度合いは、相対値で評価しても良いし、絶対値で評価しても良い。例えば、前者としては(悪化した結果としての受信状況を示す数値)/(基準の受信状況を示す数値)を評価する構成が挙げられ、後者としては(基準の受信状況を示す数値)-(悪化した結果としての受信状況を示す数値)を評価する構成等が挙げられる。
 さらに、悪化した度合いを評価するための所定の度合いは、第1の放送信号および第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも大きいか否かを判定した結果によって、現在地が存在する領域を推定することができるように定義されていればよい。従って、所定の度合いによって区別された受信状況の組み合わせに応じて、一定以上の確からしさで現在地の推定が正しくなるように、所定の度合いの実測値を統計的に設定したり、所定の度合いを推定することによって設定したりする構成を採用可能である。
 さらに、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも大きく、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況より悪化した度合いが所定の度合いよりも大きい場合、地表内に存在する道路を候補領域として特定する構成を採用しても良い。すなわち、地下道路やトンネル内道路などの地表内に存在する道路においては、中継器が設けられていない限り、放送信号を受信することは困難である。そこで、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも大きく、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況より悪化した度合いが所定の度合いよりも大きい場合、現在地が地表内に存在する道路上である確率が高いと見なすことができる。
 さらに、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも小さく、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況より悪化した度合いが所定の度合いよりも大きい場合、僻地に存在する道路を候補領域として特定する構成としても良い。すなわち、相対的に周波数が小さい(波長が長い)の第1の放送信号の方が、相対的に周波数が大きい(波長が短い)帯域の第2の放送信号のよりも遠距離に到達する状況が、現実に発生し得る。例えば、日本国におけるAMラジオ放送信号はFMラジオ放送信号よりも遠距離に到達しやすい。そこで、このような場所を予め僻地として定義しておけば、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも小さく、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況より悪化した度合いが所定の度合いよりも大きい場合に、現在地が僻地に存在する道路上にある確率が高いと見なすことができる。
 さらに、本発明のように、第1の信号の受信状況と第2の信号の受信状況との組み合わせに基づいて現在地が存在する領域を推定する手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合や、複数の装置によって実現される場合、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合が想定可能であり、各種の態様を含むものである。例えば、以上のような手段を備えたナビゲーションシステムや方法、プログラムを提供することが可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、システムを制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
第1実施形態にかかるナビゲーション端末を示すブロック図である。 第1実施形態にかかる現在地特定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態にかかるナビゲーション端末を示すブロック図である。 第2実施形態にかかる現在地特定処理を示すフローチャートである。 (5A)は道路上における第1の放送信号の受信状況を模式的に示す図、(5B)は道路上における第2の放送信号の受信状況を模式的に示す図である。
 ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)第1実施形態:
(1-1)ナビゲーション端末の構成:
(1-2)現在地特定処理:
(2)第2実施形態:
(2-1)ナビゲーション端末の構成:
(2-2)現在地特定処理:
(3)他の実施形態:
 (1)ナビゲーション端末の構成:
  図1は、車両に搭載されたナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。本実施形態においてナビゲーションシステムは、ナビゲーション端末10によって実現される。ナビゲーション端末10は、CPU、RAM、ROM等を備える制御部20を備えており、ROMに記憶されたプログラムを制御部20で実行することができる。本実施形態においては、このプログラムの一つとしてナビゲーションプログラム21を実行可能である。ナビゲーションプログラム21は、自立航法情報に基づいてマップマッチング処理を行って道路上におけるナビゲーション端末10の現在地を特定し、当該現在地を地図上に表示させる機能を制御部20に実行させることができる。さらに、本実施形態におけるナビゲーションプログラム21は、現在地の特定精度を向上させる機能を制御部20に実行させることができる。この機能を実現するため、ナビゲーションプログラム21は、GPS信号受信部21aと放送信号受信部21bと領域推定部21cと案内部21dとを備えている。
 記録媒体30には、予め地図情報30aが記録されている。地図情報30aは、現在地の特定等に利用される情報であり、車両が走行する道路上に設定されたノードの位置等を示すノードデータ,ノード間の道路の形状を特定するための形状補間点データ,ノード同士の連結を示すリンクデータ,道路やその周辺に存在する地物の位置および種類等を示す地物データ等を含んでいる。また、本実施形態におけるリンクデータには、当該リンクデータが示す道路の属性情報が対応づけられている。すなわち、地下道路には地下道路であることを示す情報が対応づけられ、地下駐車場の道路には地下駐車場の道路であることを示す情報が対応づけられ、放送信号を受信不可能なトンネル内道路には放送信号を受信不可能なトンネル内道路であることを示す情報が対応づけられている。また、高層ビルの間の道路には高層ビルの間の道路であることを示す情報が対応づけられ、高架道路の下の道路には高架道路の下の道路であることを示す情報が対応づけられ、放送信号を受信可能なトンネル内道路には放送信号を受信可能なトンネル内道路であることを示す情報が対応づけられ、地上立体駐車場の道路には地上立体駐車場の道路であることを示す情報が対応づけられている。さらに、僻地に存在する道路には僻地に存在する道路であることを示す情報が対応づけられている。さらに、高架道路の上の道路には高架道路の上の道路であることを示す情報が対応づけられ、見晴らしの良い市街地の道路には見晴らしの良い市街地の道路であることを示す情報が対応づけられている。
 ナビゲーション端末10が搭載された車両は、車速センサ41とジャイロセンサ42とGPS受信部43とチューナ44とユーザI/F部45とを備えている。車速センサ41は、車両が備える車輪の回転速度に対応した信号を出力し、ジャイロセンサ42は、車両に作用する角速度に対応した信号を出力する。制御部20は、車速センサ41およびジャイロセンサ42の出力情報を自立航法情報として取得し、時系列の自立航法情報が示す車両の軌跡である自立航法軌跡を取得する。
 GPS受信部43は、複数個のGPS衛星から送信されるGPS信号を取得する通信部である。制御部20は、GPS信号受信部21aの処理により、GPS受信部43を制御し、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信する。また、本実施形態において、GPS受信部43は、GPS信号の受信状況である通信品質(C/N比等)を示す信号を制御部20に対して出力する。制御部20は、GPS信号受信部21aの処理によって当該通信品質を示す信号を受信して通信品質を特定する。当該通信品質およびGPS信号は、領域推定部21cの処理で参照される。
 チューナ44は、放送信号(本実施形態においてはラジオ放送信号)に基づく放送の再生を行うために1以上の送信元(中継局を含む)から送信される放送信号を取得する通信部である。制御部20は、放送信号受信部21bの処理により、チューナ44を制御し、複数の送信元からの放送信号を復調させる。なお、チューナ44において復調された信号はユーザI/F部45のスピーカーに対して出力される。また、本実施形態において、チューナ44は、放送信号の受信状況である通信品質(本実施形態においてはC/N等)を示す信号を制御部20に対して出力する。制御部20は、放送信号受信部21bの処理によって当該通信品質を示す信号を受信して通信品質を特定する。当該通信品質は、領域推定部21cの処理で参照される。
 ユーザI/F部45は、運転者の指示を入力し、また運転者に各種の情報を提供するためのインタフェース部であり、図示しないタッチパネルディスプレイからなる入力部を兼ねた表示部やスピーカー等の出力音の出力部を備えている。ユーザI/F部45は制御信号を制御部20から受信し、各種案内を行うための画像をタッチパネルディスプレイに表示し、各種案内を行うための出力音をスピーカーから出力する。また、ユーザI/F部45は、タッチパネルを介した入力内容を示す信号を制御部20に送信し、制御部20は当該信号に基づいて利用者の操作内容を特定する。また、スピーカーはチューナ44から復調された信号を受信し、放送信号の放送内容である音声を出力する。
 領域推定部21cは、ナビゲーション端末10の現在地を特定する機能を制御部20に実行させるプログラムモジュールである。なお、本実施形態において領域推定部21cは、当該現在地の特定に際して、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在する領域を推定する機能を制御部20に実行させる。なお、本実施形態において現在地が存在する領域は道路であるため、現在地が存在し得る候補領域を候補道路と呼ぶ。
 すなわち、制御部20は、領域推定部21cの処理により、車速センサ41およびジャイロセンサ42の出力情報である自立航法情報と地図情報30aとに基づいて車両の現在地が存在し得る比較対象道路を複数設定し、GPS受信部43にて取得されたGPS信号の誤差円に基づいて比較対象道路を絞り込んだ上で、当該比較対象道路の形状と自立航法軌跡とが最も一致する道路を車両が走行している道路とみなすマップマッチング処理を行い、当該マップマッチング処理によって特定された道路上で現在地を特定する。
 さらに、本実施形態においては、GPS信号および放送信号の受信状況に基づいて特定された候補道路が現在地の存在する道路であると推定される確率を調整することによって現在地の特定精度を向上させる構成を採用している。すなわち、GPS信号と放送信号は互いに特性や信号送信元の位置、送信された信号の強度等が異なるため、同じ位置において一方の受信状況が悪く、他方の受信状況が良いという状況が発生し得る。また、放送信号の場合、中継器によってトンネル内道路等の閉鎖空間内に送出される場合もある。さらに、放送信号の送信元からの距離が遠いこと等によって放送信号が受信できないが、GPS信号は受信できるという状況も発生し得る。従って、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせを解析すれば、現在地が存在する領域を推定することができる。この結果、現在地の特定精度を向上させることができる。
 具体的には、制御部20は、領域推定部21cの処理により、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在し得る候補道路を誤差円内の比較対象道路から特定し、特定された候補道路に現在地が存在すると推定される確率を他の比較対象道路よりも相対的に高くする。むろん、ここでは、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在し得ない道路を特定し、当該道路に現在地が存在すると推定される確率を相対的に低くする構成であってもよい。
 なお、本実施形態においては、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせによって現在地が存在する確率が高い道路あるいは確率が低い道路を特定できるように、受信状況の良否および受信状況の良否の程度が予め定義される。すなわち、GPS信号受信部21aの処理にて取得される通信品質と比較すべき所定の基準が予め定義される。そして、制御部20は、GPS信号受信部21aの処理にて取得した通信品質が所定の基準より悪い場合に受信状況が悪く、通信品質が所定の基準より良い場合に受信状況が良いと見なす。同様に、放送信号受信部21bの処理にて取得した通信品質と比較すべき所定の基準が予め定義される。そして、制御部20は、放送信号受信部21bの処理にて取得した通信品質が所定の基準より悪い場合に受信状況が悪く、通信品質が所定の基準より良い場合に受信状況が良いと見なす。
 より具体的には、通信品質であるC/Nが所定の閾値よりも大きい場合に受信状況が良く、C/Nが所定の閾値よりも小さい場合に受信状況が悪いと見なす構成が採用されている。むろん、ここでは、所定の基準よりも良い受信状況と悪い受信状況との組み合わせによって、現在地が存在する確率が高い道路あるいは確率が低い道路を特定できるように所定の基準である閾値が設定されていれば良く、当該所定の基準はGPS信号と放送信号とについて同一の基準であっても良いし異なる基準であっても良い。
 なお、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせに対しては、現在地が存在する確率が高い道路や現在地が存在する確率が低い道路が予め対応づけられていれば良く、例えば、表1に示すような対応関係を想定することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 具体的には、高層ビルの間の道路や高架道路の下の道路など、地表に存在する道路においてはGPS信号の受信状況が悪くなり得るとともに、当該地表に存在する道路において放送信号の受信圏内であれば放送信号の受信状況が悪くなることはまれである。そこで、GPS信号の受信状況が所定の基準より悪く、放送信号の受信状況が所定の基準より良い場合、現在地が地表に存在する道路上である確率が高いと見なされるように、高層ビルの間の道路や高架道路の下の道路などの地表に存在する道路を候補道路として特定する構成としても良い。
 なお、ここで、地表に存在する道路は地表面に存在する道路であり、地表内に存在する道路、例えば、地下道路やトンネル内道路は除外されるが、例外を設けることも可能である。例えば、制御部20が、GPS信号の受信状況が所定の基準より悪く、放送信号の受信状況が所定の基準より良く、かつ、GPS信号に基づいて特定される現在地から所定距離以内の範囲に、地表内に存在するとともに放送信号を受信可能である道路が存在する場合、当該道路を候補道路として特定する構成を採用しても良い。
 すなわち、地表内に存在する道路においては、当該道路の内部あるいは周囲に中継器が設けられていることによって、地表内に存在する道路において放送信号の受信状況が良くなっている道路も存在し得る。そこで、このような場合、地表内に存在する道路を候補道路から除外しない構成とすれば、高精度に現在地が存在する道路を推定することが可能になる。表1においては、GPS信号の受信状況が所定の基準より悪く、放送信号の受信状況が所定の基準より良い場合に、現在地が存在し得る地表内の道路として、放送信号を受信可能なトンネルを例示している。
 なお、地上立体駐車場の道路であって、閉鎖空間内の道路ではない道路においても、GPS信号の受信状況が所定の基準より悪く、放送信号の受信状況が所定の基準より良くなる状況は想定し得る。例えば、表1に示す地上立体駐車場の道路においては、GPS信号の受信状況が所定の基準より悪く、放送信号の受信状況が所定の基準より良くなる状況となり得る。
 さらに、地下道路や地下駐車場の道路、放送信号を受信不可能なトンネル内道路など、地表内に存在する道路においてはGPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との双方が悪くなる場合が多い。そこで、GPS信号の受信状況が所定の基準より悪く、放送信号の受信状況が所定の基準より悪い場合、現在地が地表内に存在する道路上である確率が高いと見なされるように、地表内に存在する道路を候補道路として特定する構成としてもよい。
 さらに、郊外において放送信号の送信元からの距離が遠く、放送信号の受信状況が悪い場所であっても、GPS信号の受信状況が良い場所は多い。そこで、このような場所を予め僻地として定義しておき、GPS信号の受信状況が所定の基準より良く、放送信号の受信状況が所定の基準より悪い場合に、現在地が僻地に存在する道路上にある確率が高いと見なされるように、僻地に存在する道路を候補道路として特定する構成としても良い。
 さらに、GPS信号の受信に支障がなく、放送信号の受信に支障がない多くの場所において、GPS信号の受信状況が所定の基準より良く、放送信号の受信状況が所定の基準より良くなるが、特に、現在地が高架道路の上の道路に存在する場合、GPS信号の受信状況が所定の基準より悪くなることはまれであり、放送信号の受信状況が所定の基準より悪くなることもまれである。そこで、GPS信号の受信状況が所定の基準より良く、放送信号の受信状況が所定の基準より良い場合には、高架道路の上の道路を候補道路としても良い。この構成によれば、現在地が高架道路の上の道路上に存在するにもかかわらず他の道路上に存在すると誤推定する確率を抑制することができる。むろん、GPS信号の受信状況が所定の基準より良く、放送信号の受信状況が所定の基準より良い場合、見晴らしの良い市街地の道路を候補道路とする構成としてもよい。
 以上のように、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況の組み合わせにより、現在地が存在する確率が高い道路あるいは確率が低い道路を特定することができる。従って、制御部20が、表1に示すような各道路が候補道路となる場合において、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況の組み合わせに応じて当該候補道路に現在地が存在すると推定される確率を調整することにより、現在地の特定精度を向上させることができる。
 (2)現在地特定処理:
  次に、現在地特定処理の一例について詳細に説明する。図2は、GPS信号の受信状況が悪く、かつ、放送信号の受信状況が良い場合と、GPS信号の受信状況が悪く、かつ、放送信号の受信状況が悪い場合において、候補道路が現在地の存在する道路であると推定される確率を調整する構成を採用した現在地特定処理のフローチャートである。本実施形態において、制御部20は、ナビゲーションプログラム21が実行されると、案内部21dの処理によりユーザI/F部45の表示部に地図を表示する処理を実行する。すなわち、制御部20は、地図情報30aに基づいて、車両の現在地の周辺の地図および車両の現在地を描画するための制御信号をユーザI/F部45に対して出力する。この結果、ユーザI/F部45の表示部には、車両の現在地の周辺の地図および車両の現在地が描画される。
 ユーザI/F部45の表示部においてこのような表示が行われている状態において、現在地を取得し、また、更新するため、制御部20は、所定の期間(例えば、100ms)毎に現在地特定処理を実行する。図2に示す現在地特定処理において、制御部20は、GPS信号受信部21aおよび領域推定部21cの処理により、GPS信号の受信状況が良いか否かを判定する(ステップS100)。すなわち、制御部20は、GPS信号受信部21aの処理によりGPS信号の受信状況である通信品質を取得し、領域推定部21cの処理により当該通信品質を閾値と比較し、閾値よりも良い場合に受信状況が良いと判定する。
 ステップS100において、GPS信号の受信状況が良いと判定された場合、制御部20は、通常の処理で現在地を特定する(ステップS140)。すなわち、制御部20は、ナビゲーションプログラム21の処理により、車速センサ41およびジャイロセンサ42の出力情報を自立航法情報として取得し、時系列の自立航法情報が示す車両の軌跡である自立航法軌跡を取得する。また、制御部20は、当該自立航法軌跡と地図情報30aとに基づいて車両の現在地が存在し得る比較対象道路を複数設定し、GPS受信部43にて取得されたGPS信号の誤差円に基づいて比較対象道路を絞り込む。さらに、制御部20は、当該比較対象道路の形状と自立航法軌跡とが最も一致する道路を車両が走行している道路とみなすマップマッチング処理を行い、当該マップマッチング処理によって特定された道路上で現在地を特定する。以上のように、図2に示す例においては、GPS信号の受信状況が良い場合においては、現在地が存在する道路であると推定される確率を受信状況に基づいて調整することなく現在地を特定している。
 一方、ステップS100において、GPS信号の受信状況が良いと判定されない場合、制御部20は、放送信号受信部21bおよび領域推定部21cの処理により、放送信号の受信状況が良いか否かを判定する(ステップS105)。すなわち、制御部20は、放送信号受信部21bの処理により放送信号の受信状況である通信品質を取得し、領域推定部21cの処理により当該通信品質を閾値と比較し、閾値よりも良い場合に受信状況が良いと判定する。
 ステップS105において、放送信号の受信状況が良いと判定されない場合、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況とが双方とも悪い状況であるため、現在地が地表内に存在する道路上にある確率が高い。そこで、制御部20は、領域推定部21cの処理により、地表内に存在する道路が現在地周辺に存在するか否かを判定する(ステップS110)。すなわち、制御部20は、地図情報30aを参照し、直前に現在地であると判定されていた位置(前回の現在地特定処理で特定された現在地)を中心とした誤差円内に、地下道路であることを示す情報が対応づけられた道路や地下駐車場の道路であることを示す情報が対応づけられた道路、放送信号を受信不可能なトンネル内道路であることを示す情報が対応づけられた道路が存在するか否かを判定する。いずれかの道路が存在する場合、地表内に存在する道路が現在地周辺に存在すると判定される。
 そして、ステップS110において、地表内に存在する道路が現在地周辺に存在すると判定されない場合、ステップS110における判定結果と、ステップS100およびS105における判定結果が矛盾することになる。そこで、制御部20は、受信状況が悪いGPS信号による判定の信頼性が低いと見なし、自立航法によって現在地を特定する(ステップS115)。すなわち、制御部20は、領域推定部21cの処理により、車速センサ41およびジャイロセンサ42の出力情報を自立航法情報に基づいて現在地を特定する。この場合、マップマッチング処理は行わない。
 一方、ステップS110において、地表内に存在する道路が現在地周辺に存在すると判定された場合、ステップS110における判定結果と、ステップS100およびS105における判定結果が整合する。そこで、制御部20は、地表内に存在する道路に現在地が存在する確率を高くする(ステップS120)。すなわち、制御部20は、ナビゲーションプログラム21の処理により、車速センサ41およびジャイロセンサ42の出力情報を自立航法情報として取得し、時系列の自立航法情報が示す車両の軌跡である自立航法軌跡を取得する。また、制御部20は、当該自立航法軌跡と地図情報30aとに基づいて車両の現在地が存在し得る比較対象道路を複数設定し、GPS受信部43にて取得されたGPS信号の誤差円に基づいて比較対象道路を絞り込む。さらに、制御部20は、当該比較対象道路の中に地表内に存在する道路が含まれる場合、当該地表内に存在する道路を候補道路とみなし、現在地が存在する道路であると推定される確率を高くする。この処理は、例えば、マップマッチング処理において自立航法軌跡と候補道路の道路形状とが一致する程度を示す指標を一定比率で増加させるなどして実現可能である。そして、候補道路を含む比較対象道路に基づいて制御部20がマップマッチング処理を行うことにより、当該マップマッチング処理によって特定された道路上で現在地を特定する。
 ステップS105において、放送信号の受信状況が良いと判定された場合、GPS信号の受信状況が悪く、放送信号の受信状況が良い状況であるため、GPS信号の受信状況が悪化しやすい地表に存在する道路(高層ビルの間の道路や高架道路の下の道路など)上に現在地が存在する確率が高い。そこで、制御部20は、領域推定部21cの処理により、地表内に存在する道路が現在地周辺に存在するか否かを判定する(ステップS125)。
 そして、ステップS125において、地表内に存在する道路が現在地周辺に存在すると判定された場合、当該地表内に存在する道路に現在地が存在する確率は低いため、制御部20は、地表内に存在する道路に現在地が存在する確率を低くする(ステップS135)。すなわち、制御部20は、ナビゲーションプログラム21の処理により、車速センサ41およびジャイロセンサ42の出力情報を自立航法情報として取得し、時系列の自立航法情報が示す車両の軌跡である自立航法軌跡を取得する。また、制御部20は、当該自立航法軌跡と地図情報30aとに基づいて車両の現在地が存在し得る比較対象道路を複数設定し、GPS受信部43にて取得されたGPS信号の誤差円に基づいて比較対象道路を絞り込む。さらに、制御部20は、当該比較対象道路の中に地表内に存在する道路が含まれる場合、当該地表内に存在する道路を候補道路とみなし、現在地が存在する道路であると推定される確率を低くする。そして、候補道路を含む比較対象道路に基づいて制御部20がマップマッチング処理を行うことにより、当該マップマッチング処理によって特定された道路上で現在地を特定する。
 一方、ステップS125において、地表内に存在する道路が現在地周辺に存在すると判定されない場合、ステップS125における判定結果と、ステップS100およびS105における判定結果が整合する。そこで、制御部20は、地表に存在する道路に現在地が存在する確率を高くする(ステップS130)。すなわち、制御部20は、ナビゲーションプログラム21の処理により、車速センサ41およびジャイロセンサ42の出力情報を自立航法情報として取得し、時系列の自立航法情報が示す車両の軌跡である自立航法軌跡を取得する。また、制御部20は、当該自立航法軌跡と地図情報30aとに基づいて車両の現在地が存在し得る比較対象道路を複数設定し、GPS受信部43にて取得されたGPS信号の誤差円に基づいて比較対象道路を絞り込む。さらに、制御部20は、当該比較対象道路を示す地図情報30aを参照し、高層ビルの間の道路であることを示す情報が対応づけられた道路や高架道路の下の道路であることを示す情報が対応づけられた道路を比較対象道路の中から特定して候補道路とする。また、当該候補道路が、現在地が存在する道路であると推定される確率を高くする。そして、比較対象道路に基づいて制御部20がマップマッチング処理を行うことにより、当該マップマッチング処理によって特定された道路上で現在地を特定する。以上の処理により、高精度に現在地を特定することが可能になる。
 (2)第2実施形態:
  (2-1)ナビゲーション端末の構成:
  図3は、車両に搭載されたナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。本実施形態においてナビゲーションシステムは、ナビゲーション端末110によって実現される。ナビゲーション端末110は、ナビゲーション端末10とほぼ同様の構成で実現可能であり、ナビゲーション端末10と同様の構成要素はナビゲーション端末10と同様の名称とし、説明を省略する。また、GPS信号受信部21aは省略可能である。本実施形態においては、地図情報130aのリンクデータにおいて、リンクデータが示す道路が地上の立体駐車場の道路であれば地上の立体駐車場の道路であることを示す属性情報が対応づけられ、高架道路の下の道路であれば高架道路の下の道路であることを示す属性情報が対応づけられる。
 また、チューナ144は、放送信号(本実施形態においてはAMラジオ放送信号およびFMラジオ放送信号)に基づく放送の再生を行うために1以上の送信元(中継局を含む)から送信される放送信号を取得する通信部である。制御部120は、放送信号受信部121aの処理により、チューナ144を制御し、第1の周波数帯域の電波である第1の放送信号と、前記第1の周波数帯域より大きい周波数の周波数帯域である第2の周波数帯域の電波である第2の放送信号とを受信する。すなわち、制御部120は、放送信号受信部121aの処理により、第1の周波数帯域、第2の周波数帯域のそれぞれに属する任意のチャンネルでの放送信号を復調させる。なお、第2の周波数帯域は第1の周波数帯域よりも大きい周波数の帯域であるため、本実施形態においては、AMラジオ放送信号が第1の放送信号であり、FMラジオ放送信号が第2の放送信号である。
 チューナ144において復調された信号はユーザI/F部145のスピーカーに対して出力される。また、本実施形態において、チューナ144は、放送信号の受信状況である信号強度を示す信号を制御部120に対して出力する。制御部120は、放送信号受信部121aの処理によって当該信号強度を示す信号を受信して信号強度を特定する。当該信号強度は、領域推定部121bの処理で参照される。当該信号強度の取得は、ナビゲーション端末110の利用者が第1の放送信号あるいは第2の放送信号にかかるラジオ放送を聞いていない状態であっても実行することが可能である。
 領域推定部121bは、ナビゲーション端末110の現在地を特定する機能を制御部120に実行させるプログラムモジュールである。なお、本実施形態において領域推定部121bは、当該現在地の特定に際して、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在する領域を推定する機能を制御部120に実行させる。なお、本実施形態において現在地が存在する領域は道路であるため、現在地が存在し得る候補領域を候補道路と呼ぶ。
 すなわち、制御部120は、領域推定部121bの処理により、車速センサ141およびジャイロセンサ142の出力情報である自立航法情報と地図情報130aとに基づいて車両の現在地が存在し得る比較対象道路を複数設定し、GPS受信部143にて取得されたGPS信号の誤差円に基づいて比較対象道路を絞り込んだ上で、当該比較対象道路の形状と自立航法軌跡とが最も一致する道路を車両が走行している道路とみなすマップマッチング処理を行い、当該マップマッチング処理によって特定された道路上で現在地を特定する。
 さらに、本実施形態においては、放送信号の受信状況に基づいて特定された候補道路が現在地の存在する道路であると推定される確率を調整することによって現在地の特定精度を向上させる構成を採用している。すなわち、放送信号は各種の通信方式によって送信されており、異なる周波数帯域の電波を利用した異なる方式の放送信号が同一の地域において送信されている状況が発生し得る。そして、周波数帯域が異なる放送信号を比較すると、周波数(あるいは波長)や変調方式の差異に起因して放送信号の直進性や反射の特性、回折の程度等に差異があるため、同一の地域における受信状況に差異が生じ得る。例えば、周波数によって放送信号が到達し得る距離や建造物内への進入の程度が異なる。
 そして、本実施形態にかかるチューナ144で受信可能なAMラジオ放送およびFMラジオ放送において、AMラジオ放送信号(第1の放送信号)はFMラジオ放送信号(第2の放送信号)より広い地域で受信され得るが、立体構造物内においてはFMラジオ放送信号の方がAMラジオ放送信号より受信しやすい。従って、ある位置における電波の受信状況を解析すれば、その位置を推定することができる。この結果、現在地の特定精度を向上させることができる。
 具体的には、制御部120は、領域推定部121bの処理により、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在し得る候補道路を誤差円内の比較対象道路から特定し、特定された候補道路に現在地が存在すると推定される確率を他の比較対象道路よりも相対的に高くする。むろん、ここでは、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在し得ない道路を特定し、当該道路に現在地が存在すると推定される確率を相対的に低くする構成であってもよい。
 なお、本実施形態においては、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況との組み合わせによって現在地が存在する確率が高い道路あるいは確率が低い道路を特定できるように、受信状況の良否や受信状況の良否の程度を定義することができればよい。そこで、本実施形態において制御部120は、第1の放送信号と第2の放送信号との受信状況が基準の受信状況よりも悪化したか否かを判定することとし、当該判定結果によって現在地が存在する確率が高い道路あるいは確率が低い道路を特定する。
 ここで、基準の受信状況は、第1の放送信号の受信状況および第2の放送信号の受信状況が悪化したか否かを判断するための指標であり、本実施形態においては、遮蔽物が少ない地上の道路を走行している状態における第1の放送信号の通常の受信状況を第1の放送信号についての基準の受信状況とし、当該状態における第2の放送信号の通常の受信状況を第2の放送信号についての基準の受信状況とする。基準の受信状況は種々のタイミングで特定可能であり、本実施形態においては、放送信号の受信状況に悪化が生じた場合において悪化前の受信状況を特定して基準の受信状況とする。
 さらに、本実施形態において、基準の受信状況よりも悪化した度合いは、相対値である(悪化した結果としての受信状況を示す数値)/(基準の受信状況を示す数値)によって定義される。さらに、本実施形態において、悪化した度合いを評価するための所定の度合いは、第1の放送信号および第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも大きいか否かを判定した結果によって、現在地が存在する領域を推定することができるように定義されていればよい。そこで、所定の度合いによって区別された受信状況の組み合わせに応じて、一定以上の確からしさで現在地の推定が正しくなるような所定の度合いを推定し予め設定してある。具体的には、基準の受信状況よりも悪化した度合いである、(悪化した結果としての受信状況を示す数値)/(基準の受信状況を示す数値)が所定値以下となった場合に、放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化したと見なす構成となっている。
 むろん、ここでは、第1の放送信号および第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも大きいか否かを判定した結果によって、現在地が存在する領域を推定することができるように所定の度合いが設定されていれば良く、当該所定の度合いは第1の放送信号と第2の放送信号とについて同一の基準であっても良いし異なる基準であっても良い。
 第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況との組み合わせに対しては、現在地が存在する確率が高い道路や現在地が存在する確率が低い道路が予め対応づけられていれば良く、例えば、表2に示すような対応関係を想定することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 具体的には、周波数が大きい(波長が短い)帯域の放送信号は、周波数が小さい(波長が長い)帯域の放送信号よりも回折によって構造物内に進入しやすい。従って、外側に通じている壁で囲まれた地上の立体駐車場や高架道路の下の道路など周囲に立体構造物が存在する道路においては、屋外の道路よりも放送信号の受信状況が悪化するものの、相対的に大きい周波数の第2の放送信号の受信状況が第1の放送信号の受信状況よりも良い場合が多い。そこで、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも大きく、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況より悪化した度合いが所定の度合いよりも小さい場合、現在地が周囲に立体構造物が存在する道路上である確率が高いと見なされるように、周囲に立体構造物が存在する道路を候補道路として特定する構成としても良い。
 さらに、地下道路やトンネル内道路などの地表内に存在する道路においては、中継器が設けられていない限り、放送信号を受信することは困難である。そこで、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも大きく、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況より悪化した度合いが所定の度合いよりも大きい場合、現在地が地表内に存在する道路上である確率が高いと見なされるように、地表内に存在する道路を候補道路として特定する構成としてもよい。
 さらに、相対的に周波数が小さい(波長が長い)の第1の放送信号の方が、相対的に周波数が大きい(波長が短い)帯域の第2の放送信号のよりも遠距離に到達する状況が、現実に発生し得る。例えば、日本国におけるAMラジオ放送信号はFMラジオ放送信号よりも遠距離に到達しやすい。そこで、このような場所を予め僻地として定義しておき、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも小さく、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況より悪化した度合いが所定の度合いよりも大きい場合に、現在地が僻地に存在する道路上にある確率が高いと見なされるように、僻地に存在する道路候補道路として特定する構成としても良い。
 以上のように、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況の組み合わせにより、現在地が存在する確率が高い道路あるいは確率が低い道路を特定することができる。従って、制御部120が、表2に示すような各道路が候補道路となる場合において、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況の組み合わせに応じて当該候補道路に現在地が存在すると推定される確率を調整することにより、現在地の特定精度を向上させることができる。
 (2-2)現在地特定処理:
  次に、現在地特定処理の一例について詳細に説明する。本実施形態において、制御部120は、ナビゲーションプログラム121が実行されると、案内部121cの処理によりユーザI/F部145の表示部に地図を表示する処理を実行する。すなわち、制御部120は、地図情報130aに基づいて、車両の現在地の周辺の地図および車両の現在地を描画するための制御信号をユーザI/F部145に対して出力する。この結果、ユーザI/F部145の表示部には、車両の現在地の周辺の地図および車両の現在地が描画される。
 ユーザI/F部145の表示部においてこのような表示が行われている状態において、現在地を取得し、また、更新するため、制御部120は、所定の期間(例えば、100ms)毎に現在地特定処理を実行する。図4に示す現在地特定処理において、制御部120は、放送信号受信部121aおよび領域推定部121bの処理により、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいか否かを判定する(ステップS200)。すなわち、制御部120は、放送信号受信部121aの処理により第1の放送信号の受信状況を示す信号強度を取得しており、直近の所定期間内において所定期間の前期に信号強度が所定レベル上で安定しており、後期に信号強度が低下した場合に受信状況が悪化したと見なす。また、受信状況が悪化したと見なされた場合、安定していた期間における信号強度の平均値を基準の強度として取得し、悪化後の信号強度の最低値を悪化した結果としての受信状況を示す数値として取得する。そして、制御部120は、領域推定部121bの処理により(信号強度の最低値)/(信号強度の平均値)が所定値以下であった場合に第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいとみなす。なお、所定レベルは、放送が適正に再生可能なレベルの最低値等によって定義可能である。
 図5Aは、道路上における第1の放送信号の受信状況を模式的に示す図であり、横軸は時刻、縦軸は信号強度である。また、図5Aにおいては、時刻T0~時刻T1において車両が遮蔽物の少ない道路を走行し、時刻T1において車両が地下道路に進入し、時刻T2において車両が当該地下道路から退出し、時刻T2~時刻T3において車両が遮蔽物の少ない道路を走行し、時刻T3において車両が地上の立体駐車場の道路に進入し、時刻T4において車両が当該地上の立体駐車場の道路から退出し、時刻T4以降において車両が遮蔽物の少ない道路を走行した後に僻地の道路まで達した場合について、第1の放送信号の信号強度を示している。なお、この例においては、車両が遮蔽物の少ない道路を走行している場合における放送信号の信号強度が所定レベル以上であることが想定されている。
 この例の時刻T02においてステップS200を実行し、時刻T0~時刻T02を所定期間として信号強度を解析した場合、制御部120は、所定期間の前期(時刻T0~時刻T01)で信号強度が所定レベル以上で安定していたと判定する。また、所定期間の後期(時刻T01~時刻T02)で信号強度が低下するため、信号強度が悪化しており、制御部120は、第1の放送信号が基準の受信状況よりも悪化した度合いである(信号強度の最低値Imin11)/(信号強度の平均値Ia)を計算する。ここで、第1の放送信号が基準の受信状況よりも悪化した度合いを判定するための所定の度合いが、例えば、0.5とされている場合、図5Aに示す例においては(信号強度の最低値Imin11)/(信号強度の平均値Ia)が0.5以下であるため、制御部120は、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいとみなす。
 また、制御部120が時刻T03においてステップS200を実行した場合においても、図5Aに示す例においては(信号強度の最低値Imin12)/(信号強度の平均値Ia)が0.5以下であるため、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいとみなされる。一方、制御部120が時刻T04においてステップS200を実行した場合、図5Aに示す例においては(信号強度の最低値Imin13)/(信号強度の平均値Ia)が0.5より大きいため、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいとみなされない。
 ステップS200において、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいと判定された場合、制御部120はステップS205において、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいか否かを判定する。ステップS200において、第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいと判定されない場合はステップS240において、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいか否かを判定する。
 すなわち、ステップS205,S240の判定処理は同一の判定処理であり、制御部120は、放送信号受信部121aの処理により取得された第2の放送信号の受信状況を示す信号強度に基づいて判定を行う。具体的には、制御部120は、直近の所定期間内の前期に第2の放送信号の信号強度が所定レベル以上で安定しており、後期に信号強度が低下した場合に受信状況が悪化したと見なす。また、受信状況が悪化したと見なされた場合、安定していた期間における信号強度の平均値を基準の強度として取得し、悪化後の信号強度の最低値を悪化した結果としての受信状況を示す数値として取得する。そして、制御部120は、領域推定部121bの処理により(信号強度の最低値)/(信号強度の平均値)が所定値以下であった場合に第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいとみなす。
 図5Bは、図5Aと同一の条件で車両が道路を走行した場合における第2の放送信号の受信状況を模式的に示す図であり、横軸は時刻、縦軸は信号強度である。図5Bに示す信号強度は、第2の放送信号についての強度であるため、車両が地下道路を走行していた時刻T1~時刻T2における信号強度の低下の程度は図5Aと同等であるが、車両が地上の立体駐車場の道路を走行していた時刻T3~時刻T4における信号強度の低下の程度は図5Aに示す低下の程度より小さい。また、車両が僻地の道路を走行していた時刻における信号強度の低下の程度は図5Aに示す低下の程度より大きい。
 この例の時刻T02において制御部120がステップS205またはS240を実行した場合、図5Bに示す例においては(信号強度の最低値Imin21)/(信号強度の平均値If)が0.5以下であるため、制御部120は、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいとみなす。また、時刻T03において制御部120がステップS205またはS240を実行した場合、図5Bに示す例においては(信号強度の最低値Imin22)/(信号強度の平均値If)が0.5よりも大きいため、制御部120は、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいとみなさない。
 一方、時刻T04において制御部120がステップS205またはS240を実行した場合、図5Bに示す例においては(信号強度の最低値Imin23)/(信号強度の平均値If)が0.5以下であるため、制御部120は、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいとみなす。
 ステップS205において、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいと判定されない場合、図5A,5Bに示す時刻T3~T4のような状況であり、現在地が周囲に立体構造物が存在する道路上にある確率が高い。そこで、制御部120は、領域推定部121bの処理により、周囲に立体構造物が存在する道路が現在地周辺に存在するか否かを判定する(ステップS210)。すなわち、制御部120は、地図情報130aを参照し、直前に現在地であると判定されていた位置(前回の現在地特定処理で特定された現在地)を中心とした誤差円内に、地上の立体駐車場の道路であることを示す情報が対応づけられた道路や高架道路の下の道路であることを示す情報が対応づけられた道路が存在するか否かを判定する。いずれかの道路が存在する場合、制御部120は、周囲に立体構造物が存在する道路が現在地周辺に存在すると判定する。
 そして、ステップS210において、周囲に立体構造物が存在する道路が現在地周辺に存在すると判定されない場合、ステップS210における判定結果と、ステップS200およびS205における判定結果が矛盾することになる。そこで、制御部120は、候補道路に現在地が存在すると推定される確率を放送信号に基づいて調整する処理は行わず、通常の処理で現在地を特定する(ステップS215)。すなわち、制御部120は、ナビゲーションプログラム121の処理により、車速センサ141およびジャイロセンサ142の出力情報を自立航法情報として取得し、時系列の自立航法情報が示す車両の軌跡である自立航法軌跡を取得する。また、制御部120は、当該自立航法軌跡と地図情報130aとに基づいて車両の現在地が存在し得る比較対象道路を複数設定し、GPS受信部143にて取得されたGPS信号の誤差円に基づいて比較対象道路を絞り込む。さらに、制御部120は、比較対象道路の形状と自立航法軌跡とが最も一致する道路を車両が走行している道路とみなすマップマッチング処理を行い、当該マップマッチング処理によって特定された道路上で現在地を特定する。
 一方、ステップS210において、周囲に立体構造物が存在する道路が現在地周辺に存在すると判定された場合、ステップS210における判定結果と、ステップS200およびS205における判定結果が整合する。そこで、制御部120は、周囲に立体構造物が存在する道路に現在地が存在する確率を高くする(ステップS220)。すなわち、制御部120は、ナビゲーションプログラム121の処理により、車速センサ141およびジャイロセンサ142の出力情報を自立航法情報として取得し、時系列の自立航法情報が示す車両の軌跡である自立航法軌跡を取得する。また、制御部120は、当該自立航法軌跡と地図情報130aとに基づいて車両の現在地が存在し得る比較対象道路を複数設定し、GPS受信部143にて取得されたGPS信号の誤差円に基づいて比較対象道路を絞り込む。さらに、制御部120は、当該比較対象道路の中から、周囲に立体構造物が存在する道路を候補道路として特定し、当該候補道路が、現在地が存在する道路であると推定される確率を高くする。この処理は、例えば、マップマッチング処理において自立航法軌跡と道路形状とが一致する程度を示す指標を一定比率で増加させるなどして実現可能である。そして、比較対象道路に基づいて制御部120がマップマッチング処理を行うことにより、当該マップマッチング処理によって特定された道路上で現在地を特定する。
 一方、ステップS205において、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいと判定された場合、図5A,5Bに示す時刻T1~T2のような状況であり、現在地が地表内に存在する道路上にある確率が高い。そこで、制御部120は、領域推定部121bの処理により、地表内に存在する道路が現在地周辺に存在するか否かを判定する(ステップS225)。すなわち、制御部120は、地図情報130aを参照し、直前に現在地であると判定されていた位置(前回の現在地特定処理で特定された現在地)を中心とした誤差円内に、地下道路であることを示す情報が対応づけられた道路や地下駐車場の道路であることを示す情報が対応づけられた道路が存在するか否かを判定する。いずれかの道路が存在する場合、制御部120は、地表内に存在する道路が現在地周辺に存在すると判定する。
 そして、ステップS225において、地表内に存在する道路が現在地周辺に存在すると判定されない場合、ステップS225における判定結果と、ステップS200およびS205における判定結果が矛盾することになる。そこで、制御部120は、候補道路に現在地が存在すると推定される確率を放送信号に基づいて調整する処理は行わず、通常の処理で現在地を特定する(ステップS230)。
 一方、ステップS225において、地表内に存在する道路が現在地周辺に存在すると判定された場合、ステップS225における判定結果と、ステップS200およびS205における判定結果が整合する。そこで、制御部120は、地表内に存在する道路に現在地が存在する確率を高くする(ステップS235)。すなわち、制御部120は、ナビゲーションプログラム121の処理により、車速センサ141およびジャイロセンサ142の出力情報を自立航法情報として取得し、時系列の自立航法情報が示す車両の軌跡である自立航法軌跡を取得する。また、制御部120は、当該自立航法軌跡と地図情報130aとに基づいて車両の現在地が存在し得る比較対象道路を複数設定し、GPS受信部143にて取得されたGPS信号の誤差円に基づいて比較対象道路を絞り込む。さらに、制御部120は、当該比較対象道路の中から、地表内に存在する道路を候補道路として特定し、当該候補道路が、現在地が存在する道路であると推定される確率を高くする。そして、比較対象道路に基づいて制御部120がマップマッチング処理を行うことにより、当該マップマッチング処理によって特定された道路上で現在地を特定する。
 ステップS240において、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいと判定された場合、図5A,5Bに示す時刻T04あるいはそれ以後のような状況であり、現在地が僻地に存在する道路上にある確率が高い。そこで、制御部120は、領域推定部121bの処理により、僻地に存在する道路が現在地周辺に存在するか否かを判定する(ステップS250)。すなわち、制御部120は、地図情報130aを参照し、直前に現在地であると判定されていた位置(前回の現在地特定処理で特定された現在地)を中心とした誤差円内に、僻地に存在する道路であることを示す情報が対応づけられた道路が存在するか否かを判定する。
 そして、ステップS250において、僻地に存在する道路が現在地周辺に存在すると判定されない場合、ステップS250における判定結果と、ステップS200およびS240における判定結果が矛盾することになる。そこで、制御部120は、候補道路に現在地が存在すると推定される確率を放送信号に基づいて調整する処理は行わず、通常の処理で現在地を特定する(ステップS255)。
 一方、ステップS250において、僻地に存在する道路が現在地周辺に存在すると判定された場合、ステップS250における判定結果と、ステップS200およびS240における判定結果が整合する。そこで、制御部120は、僻地に存在する道路に現在地が存在する確率を高くする(ステップS260)。すなわち、制御部120は、ナビゲーションプログラム121の処理により、車速センサ141およびジャイロセンサ142の出力情報を自立航法情報として取得し、時系列の自立航法情報が示す車両の軌跡である自立航法軌跡を取得する。また、制御部120は、当該自立航法軌跡と地図情報130aとに基づいて車両の現在地が存在し得る比較対象道路を複数設定し、GPS受信部143にて取得されたGPS信号の誤差円に基づいて比較対象道路を絞り込む。さらに、制御部120は、当該比較対象道路の中で、僻地に存在する道路であることを示す情報が対応づけられている道路を候補道路として特定し、当該候補道路が、現在地が存在する道路であると推定される確率を高くする。そして、比較対象道路に基づいて制御部120がマップマッチング処理を行うことにより、当該マップマッチング処理によって特定された道路上で現在地を特定する。
 一方、ステップS240において、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいと判定されない場合、制御部120は、通常の処理で現在地を特定する(ステップS245)。すなわち、ステップS240において、第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いより大きいと判定されない場合、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況とがともに良好であるため、制御部120は、候補道路に現在地が存在すると推定される確率を放送信号に基づいて調整する処理は行わず、通常の処理で現在地を特定する。
 (3)他の実施形態:
  以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて現在地が存在する領域を推定する限りにおいて、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、ナビゲーション端末10、110は、車両に固定的に搭載されていても良いし、持ち運び可能なナビゲーション端末10、110が車両内に持ち込まれて利用される態様であっても良い。
 さらに、現在地を特定するために参照する情報としては、自立航法情報やGPS信号に限定されず、他の要因、例えば、車速や交通情報等も参照して比較対象道路の中から現在地が存在する確率が高い道路を特定して現在地が存在する領域を推定する構成であってもよい。このように、各種の判断要素による総合判断によって現在地が特定される構成であっても、第1の信号の受信状況と第2の信号の受信状況との組み合わせに基づいて現在地が存在する領域を推定し、当該推定を現在地特定の判断要素とすれば、現在地の特定精度を向上させることができる。
 さらに、受信状況は、第1の信号と第2の信号に重畳された情報を正確に復元できる確率が高いほど、また、正確に復元できる情報量が多いほど、良くなるように定義されていればよい。従って、信号の強度が強いほど受信状況が良くなる定義や、C/N以外の通信品質(S/N、変調誤差比、ビット誤り率等)が良いほど受信状況が良くなる定義や、信号復調時のパラメータ(例えば、ゲイン)等が良い通信品質であることを示している場合に受信状況が良いと見なす定義等を採用可能である。
 さらに、受信状況の良否を判定するための所定の基準は、受信状況を直接的に評価する基準であっても良いし、受信状況を間接的に評価する基準であってもよい。前者としては、例えば、受信状況を評価するための指標である、信号の強度、通信品質を示す数値、信号復調時のパラメータ等に対して閾値を設定し、信号の強度、通信品質を示す数値、信号復調時のパラメータ等と閾値を比較することによって受信状況が所定の基準より悪いか否かを評価する構成等を採用可能である。後者としては、例えば、GPS信号によって得られる現在地の信頼度や放送信号によって放送内容を復調できたか否かを示す指標(放送音声や放送画像に含まれるノイズの程度等)に対して閾値を設定し、当該信頼度や指標と閾値を比較することによって受信状況が所定の基準より悪いか否かを評価する構成等を採用可能である。
 さらに、放送信号はラジオ放送信号に限定されず、ナビゲーション端末10で受信可能な放送信号、例えば、テレビ放送信号であってもよい。さらに、図2に示す現在地特定処理は、一例であり、適宜修正しても良い。例えば、図2に示す現在地特定処理において、ステップS100にてGPS信号の受信状況が良いと判定された場合、さらに、放送信号の受信状況が良い場合と悪い場合に、現在地の存在する道路であると推定される確率を調整してもよい。例えば、放送信号の受信状況が良く、高架道路上の道路や見晴らしの良い市街地の道路が比較対象道路に含まれる場合に、高架道路上の道路や見晴らしの良い市街地の道路を候補領域とみなし、現在地の存在する道路であると推定される確率を高くする構成を採用可能である。また、放送信号の受信状況が悪く、僻地の道路が比較対象道路である場合に、当該道路を候補領域とみなし、現在地の存在する道路であると推定される確率を高くする構成を採用可能である。
 さらに、図2に示す現在地特定処理のステップS125においては、地表に存在する道路が現在地周辺に存在するか否かを判定しても良い。すなわち、ステップS125において地表に存在する道路が現在地周辺に存在すると判定されない場合、ステップS130において、地表に存在する道路に現在地が存在する確率を低くしたり、ステップS125において地表に存在する道路が現在地周辺に存在すると判定された場合、ステップS135において、地表に存在する道路に現在地が存在する確率を高くする構成等を採用可能である。
 さらに、放送信号についての基準の受信状況は、上述の実施形態における定義以外にも各種の定義を採用可能である。例えば、放送内容が適切に再現されている状態における放送信号の受信状況を基準の受信状況としても良い。また、基準の受信状況は種々のタイミングで特定可能であり、現在地が、遮蔽物が少ない地上の道路上であると推定される場合における受信状況を基準の受信状況とすればよい。さらに、基準の受信状況よりも悪化した度合いは、絶対値、例えば、(基準の受信状況を示す数値)-(悪化した結果としての受信状況を示す数値)で評価しても良い。また、基準の受信状況よりも悪化した度合いを評価するための所定の度合いは、所定の度合いを実測するとともに当該所定の度合いに対する受信状況の良否によって統計的に現在地を推定可能となるように予め設定しても良い。
 さらに、チューナ144においては、異なる周波数帯域の放送信号を受信することができればよい。第1の放送信号と第2の放送信号とは少なくとも電波の周波数帯域が異なれば良く、周波数帯域が異なることによって、第1の放送信号の受信状況と第2の放送信号の受信状況との組み合わせから道路が推定できるように第1の放送信号と第2の放送信号とが区別されていれば良い。
 また、第1の放送信号と第2の放送信号において、周波数帯域以外の要素、例えば、変調方式や情報の表現形態(アナログやデジタル)等は異なっていても良いし同一であっても良い。むろん、放送信号はラジオ放送信号に限定されず、テレビ放送信号であってもよい。
 さらに、現在地が存在するか否かを判定する対象となる領域は、ノードおよびリンクによって定義された道路に限定されない。例えば、地図情報30a、130aにおいて、地上立体駐車場内の道路や地下駐車場の道路についてはノードやリンクが定義されていない場合も多い。このような場合、地上立体駐車場内の道路や地下駐車場の道路に対してはマップマッチング処理を行うことができないが、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせを解析すれば、現在地が地上立体駐車場内の領域や地下駐車場の領域に存在すると推定することは可能である。そこで、表1、表2の括弧内に示すように、ノードやリンクが定義されていない地上立体駐車場内の領域や地下駐車場内の領域については、GPS信号の受信状況と放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が地上立体駐車場内の領域や地下駐車場内の領域に存在するか否かが判定されるように構成されていても良い。
 10…ナビゲーション端末、20…制御部、21…ナビゲーションプログラム、21a…GPS信号受信部、21b…放送信号受信部、21c…領域推定部、21d…案内部、30…記録媒体、30a…地図情報、41…車速センサ、42…ジャイロセンサ、43…受信部、44…チューナ、45…ユーザI/F部

Claims (15)

  1.  第1の信号と前記第1の信号と異なる第2の信号とを受信する信号受信手段と、
     前記第1の信号の受信状況と前記第2の信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在する領域を推定する領域推定手段と、
    を備えることを特徴とするナビゲーションシステム。
  2.  前記信号受信手段は、
      GPS衛星から送信されるGPS信号を前記第1の信号として受信するGPS信号受信手段と、
      放送信号を前記第2の信号として受信する放送信号受信手段とを備える、
    請求項1に記載のナビゲーションシステム。
  3.  前記領域推定手段は、前記GPS信号の受信状況と前記放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、前記現在地が存在し得る候補領域を特定し、当該候補領域に前記現在地が存在すると推定される確率を相対的に高くする、
    請求項2に記載のナビゲーションシステム。
  4.  前記領域推定手段は、前記GPS信号の受信状況が所定の基準より悪く、前記放送信号の受信状況が所定の基準より良い場合、地表に存在する道路を前記候補領域として特定する、
    請求項3に記載のナビゲーションシステム。
  5.  前記領域推定手段は、前記GPS信号の受信状況が所定の基準より悪く、前記放送信号の受信状況が所定の基準より良く、かつ、前記GPS信号に基づいて特定される現在地から所定距離以内の範囲に、地表内に存在するとともに前記放送信号を受信可能である道路が存在する場合、当該道路を前記候補領域として特定する、
    請求項4に記載のナビゲーションシステム。
  6.  前記領域推定手段は、前記GPS信号の受信状況が所定の基準より悪く、前記放送信号の受信状況が所定の基準より悪い場合、地表内に存在する道路を前記候補領域として特定する、
    請求項3~請求項5のいずれかに記載のナビゲーションシステム。
  7.  前記領域推定手段は、前記GPS信号の受信状況が所定の基準より良く、前記放送信号の受信状況が所定の基準より悪い場合、僻地に存在する道路を前記候補領域として特定する、
    請求項3~請求項6のいずれかに記載のナビゲーションシステム。
  8.  前記領域推定手段は、前記GPS信号の受信状況が所定の基準より良く、前記放送信号の受信状況が所定の基準より良い場合、高架道路の上の道路を前記候補領域として特定する、
    請求項3~請求項7のいずれかに記載のナビゲーションシステム。
  9.  前記信号受信手段は、
      第1の周波数帯域の電波である第1の放送信号を前記第1の信号として受信し、前記第1の周波数帯域より大きい周波数の周波数帯域である第2の周波数帯域の電波である第2の放送信号を前記第2の信号として受信する、
    請求項1に記載のナビゲーションシステム。
  10.  前記領域推定手段は、前記第1の放送信号の受信状況と前記第2の放送信号の受信状況との組み合わせに基づいて、前記現在地が存在し得る候補領域を特定し、当該候補領域に前記現在地が存在すると推定される確率を相対的に高くする、
    請求項9に記載のナビゲーションシステム。
  11.  前記領域推定手段は、前記第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも大きく、前記第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況より悪化した度合いが所定の度合いよりも小さい場合、周囲に立体構造物が存在する道路を前記候補領域として特定する、
    請求項10に記載のナビゲーションシステム。
  12.  前記領域推定手段は、前記第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも大きく、前記第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況より悪化した度合いが所定の度合いよりも大きい場合、地表内に存在する道路を前記候補領域として特定する、
    請求項10または請求項11のいずれかに記載のナビゲーションシステム。
  13.  前記領域推定手段は、前記第1の放送信号の受信状況が基準の受信状況よりも悪化した度合いが所定の度合いよりも小さく、前記第2の放送信号の受信状況が基準の受信状況より悪化した度合いが所定の度合いよりも大きい場合、僻地に存在する道路を前記候補領域として特定する、
    請求項10~請求項12のいずれかに記載のナビゲーションシステム。
  14.  第1の信号と前記第1の信号と異なる第2の信号とを受信する放送信号受信工程と、
     前記第1の信号の受信状況と前記第2の信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在する領域を推定する領域推定工程と、
    を含むことを特徴とするナビゲーションシステムの制御方法。
  15.  第1の信号と前記第1の信号と異なる第2の信号とを受信する放送信号受信機能と、
     前記第1の信号の受信状況と前記第2の信号の受信状況との組み合わせに基づいて、現在地が存在する領域を推定する領域推定機能と、
    をコンピュータに実現させることを特徴とするナビゲーションシステムの制御プログラム。
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