JP2005252533A - 通信制御装置 - Google Patents

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健二 伊藤
Tomoyasu Harada
知育 原田
Tokusho Suzuki
徳祥 鈴木
Noburo Ito
修朗 伊藤
Satoshi Sugimoto
聡志 杉本
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Abstract

【課題】移動体(自局)が通信エリアに突入する際に、ビーム/ヌルステアリング制御方式を適切に選択し、かつ、ステアリング制御の遅れを回避すること。
【解決手段】ステップ210では、所定のDSRC相手局と現在の自局との直線距離が、所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。ステップ220では、現在の自局における受信強度が、所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。ステップ230では、指向性制御部120においてネゴシエーション処理を実行すべきタイミングにあるか否かに付いて判定する。ステップ240では、ヌルステアリング手段の処理を実行する。一方、ステップ250では、ビームステアリング手段の処理を実行する。以下、これらの処理を周期的に繰り返す。各スロットの間のタイミングで必要に応じて、ステアリング制御方式の切替処理を実施すれば、ユニークワードを迅速かつ確実にとらえることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、アダプティブアレーアンテナを有する移動体の通信制御装置に関わり、移動体通信における演算量の削減とリンク確立時間の短縮に寄与するものである。
アダプティブアレーアンテナを有する通信装置としては、例えば、下記の特許文献1や特許文献2に記載されている装置などが一般にも広く知られている。これらの従来装置が実行する指向性制御は、以下の2種類に大別することができる。
(1)ヌルステアリング制御方式
受信感度パターンを積極的に低下させた部分(ヌル)の方位を不要波の到来方向に追従、一致させる制御方式。
(2)ビームステアリング制御方式
受信感度パターンを積極的に増大させた部分(ビーム)の方位を所望波(主要波)の到来方向に追従、一致させる制御方式。(ビームステアリングは、ビームフォーミングとも言われる。)
特開2003−174391 特開2002−359588
しかしながら、従来の通信制御装置においては、上記のステアリング制御方式の何れを用いるかは、各装置毎に固定されており、移動通信において必ずしも柔軟な通信制御が成されていたとは言えない。
また、上記の2つのステアリング制御方式を組み合わせた新たな移動通信を実現するための装置を開発すると、必然的に情報処理形態が複雑となり、演算量や装置規模などが大きくなるなどして、演算処理時間や製造コスト面での問題などが派生する。
また、従来の受信装置では、受信信号に基づくフィードバック制御により、重み制御や位相制御を実行しているが、フィードバック制御を基調としてこれらの指向性に関する制御を構成すると、時に処理が事後的となり、移動速度等によっては移動体の周囲の環境に対する追従制御が大幅に遅れてしまうことがある。この様な問題は、通信(指向性)が確立されていない、初期処理時やネゴシエーション処理時などの系が不安定な場合に特に表面化し易い。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、ステアリング制御方式に対する最適な選択を行うことと、ステアリング制御に伴う演算量の増大を回避することと、ステアリング制御の遅れを回避することである。
ただし、上記の個々の目的は、本発明の個々の手段の内の少なくとも何れか1つによって、個々に達成されれば十分であって、本願の個々の発明は、上記の全ての課題を同時に解決し得る手段が存在することを必ずしも保証するものではない。
上記の課題を解決するためには、以下の手段が有効である。
即ち、本発明の第1の手段は、アダプティブアレーアンテナを有する移動体に搭載する通信用の制御装置において、ビームステアリングを実行するビームステアリング手段と、ヌルステアリングを実行するヌルステアリング手段と、その移動体の位置情報を実時間で取得する位置情報取得手段と、現在の位置情報に基づいて、その移動体における現在の受信強度を推定する受信強度推定手段と、推定された受信強度に基づいて、ビームステアリング手段によるステアリング制御方式とヌルステアリング手段によるステアリング制御方式とを切り替える制御方式切替手段とを設け、上記の制御方式切替手段により、受信強度推定手段によって推定された受信強度が少なくとも所定の閾値よりも弱い場合に、ビームステアリング手段によるステアリング制御方式を選択することである。
ただし、上記の受信強度推定手段は、その移動体における受信強度を実測する測定手段を更に有していても良い。この様な手段をも同時に具備するか否かの構成は任意で良く、かつ、この様な手段をも同時に具備する通信制御装置も、本発明の範疇にある。
また、必ずしも受信強度と言う概念を直截的に導入しなくても、自局(:上記の移動体)と所定の通信相手局との間の直線距離といった実空間的な遠近パラメータのみを、上記の受信強度と同様の判定対象とするだけで、上記の切替制御を実現することも可能かつ有効であるが、しかしながら、その様な構成を採用する通信制御装置も上記の本発明の範疇にあるものと考えられる。なぜならば、その様に遠近パラメータのみを判定対象とする装置は、暗に受信強度と2局間の直線距離との関係(自然法則)を利用したものであるからである。
次に、本発明の第2の手段は、上記の第1の手段の受信強度推定手段において、その移動体と所定の通信相手局との間の直線距離に基づいて、上記の受信強度を推定することである。
また、本発明の第3の手段は、上記の第1又は第2の手段の制御方式切替手段において、所定の初期処理時または所定のネゴシエーション処理の開始時に、ビームステアリング手段によるステアリング制御方式を選択することである。
また、本発明の第4の手段は、上記の第1乃至第3の何れか1つの手段の制御方式切替手段において、ステアリング制御方式の選択判定処理を、各フレーム間のタイミング、または各スロット間のタイミングで随時実行することである。
また、本発明の第5の手段は、上記の第1乃至第4の何れか1つの手段の受信強度推定手段において、所定の各地点毎に受信強度に関する標準値が地点別に記録された地図情報と、現在の位置情報とに基づいて、受信強度を推定することである。
また、本発明の第6の手段は、上記の第5の手段の受信強度推定手段において、予定された目的地、予定された移動経路、移動体の移動速度、または移動体が走行中の道路の脈絡方向に基づいて、直近未来において上記の標準値が閾値を超過すると推定される境界地点または境界領域、或いは直近未来における上記の標準値を推定する先読み手段を設けることである。
また、本発明の第7の手段は、上記の第5または第6の手段において、移動体の移動中に実測した受信強度を測定点別に所定のトレース情報として記録する受信強度トレース手段を設けることである。
また、本発明の第8の手段は、上記の第7の手段において、トレース情報を用いて、地図情報を新規作成、拡張、または更新する地図情報編集手段を設けることである。
また、本発明の第9の手段は、上記の第5乃至第8の何れか1つの手段において、上記のトレース情報、地図情報、または標準値を送信または受信する通信手段を設けることである。
また、本発明の第10の手段は、上記の第5乃至第9の何れか1つの手段の受信強度推定手段において、アダプティブアレーアンテナの具体的な構成または設置形態に応じて、トレース情報、地図情報、または標準値を補正する補正手段を設けることである。
以上の本発明の手段により、前記の課題を効果的、或いは合理的に解決することができる。
以上の本発明の手段によって得られる効果は以下の通りである。
通常、自局(:上記の移動体)における現在の受信強度が弱い場合には、所望波(主要波)の受信に照準を合わせたビームステアリング制御方式が適しており、また、自局における現在の受信強度が強い場合には、回折波や反射波などの不要波の除去に照準を合わせたヌルステアリング制御方式が適していると考えられるが、上記の本発明の第1の手段によれば、推定された受信強度に基づいて、これらの切り分け(選択処理)が的確に実行できる。したがって、本発明の通信制御装置によれば、通信エリア内及びその周辺領域において、良好な送受信特性を得ることができる。
また、遠方などの受信強度が弱い場所から、受信強度が強い通信エリアに移動体が突入する際に、その周辺領域において既にビームステアリング制御方式によって通信が確立されていれば、ステアリング制御方式をヌルステアリング制御方式に切り替える時に、ヌルステアリング制御方式の指向性に関する初期演算負荷が効果的に抑制できる。これは、その様な場合には既に通信が確立されているので、不要波方向の感度よりも所望波方向の感度の方が高く設定できていると考えられるためであり、かつ、この様な場合には、その感度設定(指向性)を表す重み係数を初期値として指向性を再定義する処理を開始することにより、その処理時間を効果的に短縮できるので、若干収斂は遅くても処理負荷の小さなアルゴリズムを採用することができるためである。
ただし、ここで言う処理負荷の小さなアルゴリズムとしては、例えばLMS等をあげることができる。また、処理負荷の大きなアルゴリズムとしては、例えばRLS等をあげることができる。通常、ヌルステアリング制御方式を開始する場合には、指向性の決定処理の追従性(収斂性)を確保するために、RLSなどを用いることが多いが、本発明の構成に従えば、上記の様に処理時間を効果的に短縮できるので、その様な必要性に迫られることがなく、例えばLMS等の若干収斂は遅くとも処理負荷の小さなアルゴリズムを採用することができる。
したがって、本発明の構成に従えば、演算処理装置において必要とされる演算処理能力を効果的に抑制することができ、よって、目的の通信制御装置を低コストで実現することができる。
また、本発明の第2の手段によれば、自局と所定の通信相手局との間の直線距離に従って受信強度を推定するだけで良いので、簡単な装置構成と簡単な処理手順のみで上記の受信強度を推定することができる。
言い換えれば、必ずしも受信強度と言う概念を直截的に導入しなくても、自局と所定の通信相手局との間の直線距離といった実空間的な遠近パラメータのみを判定対象とするだけで、上記の切替制御を実現することも可能である。しかしながら、その様な構成を採用する通信制御装置も上記の本発明の第2の手段の範疇にあるものと考えられる。即ち、その様に遠近パラメータのみを判定対象とする装置は、暗に受信強度と2局間の距離との関係を利用したものである。
また、本発明の第3の手段によれば、受信強度が強い通信エリアで、通信の初期処理や或いはネゴシエーション処理が発生した場合にも、その処理時間を効果的に短縮することができる。これは、ビームステアリング制御方式によれば、ヌルステアリング制御方式の場合よりも、より少ない演算量で指向性を表す重み係数を決定することができるためである。また、ビームステアリング制御方式によって一旦、指向性を表す重み係数を決定してしまえば、その後は、ヌルステアリング制御方式に切り替えても、上記と同様に、低負荷で指向性を再定義することができる。
即ち、この様な処理方式によっても、上記と同様に、演算処理装置において必要とされる演算処理能力を効果的に抑制することができ、目的の通信制御装置を低コストで実現することができる。
また、ステアリング制御方式の切替処理は、必要に応じて極力細かいタイミングで実施することが望ましいが、本発明の第4の手段によれば、ステアリング制御方式の選択判定処理が各フレーム間のタイミングまたは各スロット間のタイミングで随時実行されるので、電界環境の変動に対して必要かつ十分な精度のタイミングで、ステアリング制御方式を切り替えることができる。したがって、本発明の第4の手段によれば、例えば移動体が高速に移動する場合等にも、随時最適なステアリング制御方式を選択することができる。
自局での受信強度は、必ずしも自局と通信相手局との間の距離だけに依存するものではなく、電波に対する遮蔽物の有無等のその他の周辺環境にも左右される。
しかしながら、本発明の第5の手段によれば、経験的に構成された上記の地図情報(通信相手局周辺の電界強度マップ)に基づいて、自局での受信強度を推定することができるので、受信強度の推定精度を更に高めることができる。
また、本発明の第6の手段によれば、ステアリング制御方式を切り替えるべき地点または時刻を効果的に推定することができる。このため、ステアリング制御方式の切り替え遅れが生じる恐れがない。
また、本発明の第7の手段によれば、上記の地図情報(通信相手局周辺の電界強度マップ)の作成、拡張、或いは修正などに必要となる上記のトレース情報を自ら収集することが可能となる。
また、本発明の第8の手段によれば、上記のトレース情報を再利用が可能または容易な形式に編集することができる。
また、本発明の第9の手段によれば、上記の様に有用なトレース情報、地図情報、または標準値を第三者と共有して活用することが可能或いは容易となる。この時、これらの情報は、任意の移動体間にて共有しても良いし、或いは所定のサービスセンタと共有しても良い。
例えば、所定のサービスセンタを設けて、そこに上記の地図情報編集手段を備えれば、各移動体は、上記の地図情報編集手段を備える必要性から解放され、かつ、このサービスセンタを介して任意の移動体間にて、再利用が容易な形式に編集された上記の地図情報を利用することも可能となる。また、各移動体同士で任意に直接上記の情報のやり取りを行っても良い。
移動体間の直接通信には、無線LANなどのアドホック通信を利用することができる。また、移動体と所定のサービスセンタとの通信には、携帯電話、DSRC、無線LANなどを用いることができる。
また、本発明の第10の手段によれば、上記のトレース情報、地図情報、または標準値が、自局とは種類の異なる移動体によって収集された情報で有った場合にも、これらの情報を有効に活用することができる。例えば、シャトルバスとセダン(普通乗用車)とでは、アンテナを取り付ける高さや、或いは具備されるアンテナの性能などに関するアンテナ搭載形態が大きく異なることが多いため、記録される受信強度も大きく変ってくる場合が少なくない。しかし、上記のような補正手段を設けることにより、特殊な車種によって収集された情報(受信強度)を標準的な値に変換したり、或いはその逆変換を使って、標準的な車種(例えばセダンなど)によって収集されたトレース情報に基づいて作成された地図情報を適当に補正(逆変換)して、他の任意の車種で活用したりすることができる。
この様な補正手段(異なる車種間での標準値の変換/逆変換手段)は、上記の様なサービスセンタを設置する場合には、そのサービスセンタだけで集中的に用いることがより望ましい。その様な形態に従えば、各移動体は、その様な補正手段を備えたり、使ったりする必要性から解放される。
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
ただし、本発明の実施形態は、以下に示す個々の実施例に限定されるものではない。
図1は、本実施例1の通信制御装置100の論理的な構成を示すシステム構成図である。この通信制御装置100は、例えばETC等に代表される一般の狭域通信(DSRC)を実行する車両に搭載することを前提として構成されており、狭域通信用のアレーアンテナai(i=1,2,...,N)を具備している。送受信処理部110は、指向性制御部120によって決定された重み係数(複素数)に基づいて、アレーアンテナaiを用いてアダプティブアレーアンテナを実現して電波を送受信する。
そして、周知の従来装置と略同様に、これらの通信制御に係わる情報処理は、CPU,RAM,ROM等を中心とする、アレーアンテナ等を具備した通信制御用のコンピュータシステムによって実行する。したがって、これらの情報処理は、勿論、用意した制御プログラムにより逐次実行される。
上記の指向性制御部120では、ビームステアリング手段121またはヌルステアリング手段122の何れかを択一的に実行して、上記の重み係数を随時算出することにより、アダプティブアレーアンテナに係わる前述の周知のステアリング制御を実現する。
更に、本発明に深く係わる図1の指向性制御切り替え制御部130においては、環境情報取得処理部140(位置情報取得手段、通信手段)によって取得された情報に基づいて現在の自局における所定のDSRC相手局からの電波の受信強度を推定する手段(受信強度推定手段)と、その受信強度の推定値に基づいて上記のステアリング制御方式(ヌル/ビーム)を択一的に決定して切り替える手段(制御方式切替手段)とが、共に具備されており、これらもまた制御プログラムを用いて実現されている。
受信強度推定手段が受信強度を推定するために用いる情報には、GPS70(:位置情報取得手段)から得られる自局の位置情報や、所定のサービスセンタ80から得られる電界強度マップ81や、送信点位置情報82等の情報がある。車載された携帯電話(:通信手段)でアクセス可能な上記のサービスセンタ80では、これらの電界強度マップ81や、送信点位置情報82等の情報がデータベース化されて、常時実時間でアクセスできる状態に管理されている。
(受信強度推定手段)
上記の受信強度推定手段では、少なくとも次の何れか一方の処理を実行する。
(処理1)サービスセンタ80から環境情報取得処理部140を介して得られた送信点位置情報82と、GPS70から環境情報取得処理部140を介して得られた自局の位置情報とに基づいて、所定のDSRC相手局と現在の自局との直線距離を算出する。
(処理2)サービスセンタ80から環境情報取得処理部140を介して得られた電界強度マップ81と、GPS70から環境情報取得処理部140を介して得られた自局の位置情報とに基づいて、現在の自局における受信強度を算出する。電界強度マップ81は、上記のDSRC相手局の周辺のDSRC用の電波の強度を測定したデータを有する。このデータの測定点の密度が低い場合には、測定点で形成される三角形の内、自局を含む最小の三角形を選択し、その各頂点に位置する測定点の各受信強度を各点への距離に基づいて加重平均する等して、現在の自局における受信強度を推定する。測定点密度が十分に高い場合には、自局を含む最小の三角形の各頂点に位置する測定点の各受信強度の中から最小のものを選択しても良い。
(制御方式切替手段)
図2は、本実施例1の通信制御装置100の指向性制御切り替え制御部130が有する上記の制御方式切替手段が実行する制御手順を例示するものであり、この制御手順は、上記の指向性制御切り替え制御部130が有する上記の受信強度推定手段が、上記の処理1と処理2の両方を実行することを前提として構成されたものである。
この処理手順では、まず最初に、ステップ210において、上記の処理1での算出結果(:所定のDSRC相手局と現在の自局との直線距離)が、所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。その結果、その直線距離がその閾値よりも大きければステップ250へ、そうでなければステップ220に処理を移す。
次に、ステップ220では、上記の処理2での算出結果(:現在の自局における受信強度)が、所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。その結果、その受信強度がその閾値よりも小さければステップ250へ、そうでなければステップ230に処理を移す。
次に、ステップ230では、指向性制御部120においてネゴシエーション処理を実行すべきタイミングにあるか否かに付いて判定し、そのタイミングであればステップ250へ、そうでなければステップ240に処理を移す。
ステップ240では、上記のヌルステアリング手段122の処理を実行する。一方、ステップ250では、上記のビームステアリング手段121の処理を実行する。
以下、これらの処理を周期的に繰り返す。例えばTDMA方式に従う場合、通信信号を構成する各スロットの間のタイミングで必要に応じて、ステアリング制御方式の切替処理を実施すれば、十分にきめ細かい制御を実現することができ、これにより、移動体(自局)が通信エリアに突入する際に、ユニークワードを迅速かつ確実にとらえることができる。
即ち、この通信制御装置100の制御方式に従えば、推定された受信強度に基づいて、上記の2種類のステアリング制御方式の切り分け(選択処理)が的確に実行できるので、通信エリア内及びその周辺領域において、良好な送受信特性を得ることができる。
また、遠方などの受信強度が弱い場所から、受信強度が強い通信エリアに移動体が突入する際に、その周辺領域において既にビームステアリング制御方式によって通信が確立されていれば、ステアリング制御方式をヌルステアリング制御方式に切り替える時に、ヌルステアリング制御方式の指向性に関する初期演算量が効果的に抑制できる。
図1の電界強度マップ81が、標準的な特定の車種(例:セダン)用に作成されている場合、通信制御装置100に、更にこの電界強度マップ81の電界強度データを補正する補正手段を設けると良い。この様な補正手段を備えることにより、任意の車種に上記の通信制御装置100を搭載することができる様になる。
この様な補正処理は、アンテナを取り付ける位置(特に高さ)やアンテナの本数や受信感度などを調整パラメータとして実施しても良いし、多数の実測値を用いた統計処理に基づいて実施しても良い。
また、各車両が上記の補正手段を備えれば、サービスセンタ80側では、全ての車種毎に電界強度マップ81を提供する必要がなくなる。
或いは、また、その様な電界強度マップ81に対する補正手段は、サービスセンタ80側にだけ設けるようにしても良い。これにより、各車両に搭載される通信制御装置100の側では、上記の補正手段を備えたり、その補正処理を実行したりする必要性から解放される。これにより、通信制御装置100の演算処理能力をその他の任意の処理に振り分けたり、或いは通信制御装置100の演算処理部の価格を抑えたりすることができる。
これらの共有データ(電界強度マップ81)などの収集方式や共有方式に付いては、例えば、特開2003−276472や更にはその引用文件等に記載されている各種の技法を参考にして、効果的に構成しても良い。
上記の実施例1では、環境情報取得処理部140を通信制御装置100の一部として構成した例を示したが、環境情報取得処理部140は、カーナビゲーションシステムなどを利用して構成することも可能である。カーナビゲーションシステムや速度計などとの連動を図れば、予定された目的地、予定された移動経路、移動体の移動速度、または移動体が走行中の道路の脈絡方向に基づいて、直近未来において受信強度の標準値が閾値を超過すると推定される境界地点または境界領域、或いは直近未来における受信強度の標準値を推定することも可能となる(先読み手段)。
この様な構成に従えば、ステアリング制御方式を切り替えるべき地点または時刻を効果的に推定することができるので、ステアリング制御方式の切り替え遅れが生じる恐れがなく、通信エリアの入り口付近から迅速かつ確実に通信を確立することができる。
〔その他の変形例〕
本発明の実施形態は、上記の形態に限定されるものではなく、その他にも以下に例示される様な変形を行っても良い。この様な変形や応用によっても、本発明の作用に基づいて本発明の効果を得ることができる。
(変形例1)
例えば、上記の実施例1では、ステップ220において、自局での現在の受信強度を推定しているが、自局での現在の受信強度は、同時に実測する様にしても良い。受信強度の測定値が推定値や所定値よりも小さい場合には、ビームステアリング制御方式を採用することがより望ましい。
(変形例2)
また、上記の実施例1では、図2の制御手順においてステップ210を設けたが、このステップ210は必ずしも必要なものではない。電界強度マップ81のサンプル点の数が十分であり、かつそのデータの信頼性が高い場合には、ステップ210を省略しても、実施例1と同等以上の効果を得ることができる。
アダプティブアレーアンテナを有する移動体の通信制御装置に有用であり、その用途はDSRC(狭域通信)などに何ら限定されるものではない。
実施例1の通信制御装置100の論理的な構成を示すシステム構成図 実施例1の通信制御装置100の制御手順を例示するフローチャート
符号の説明
ai : アレーアンテナ(i=1,2,...,N)
70 : GPS
80 : サービスセンタ
81 : 電界強度マップ
82 : 送信点位置情報
100 : 通信制御装置
110 : 送受信処理部
120 : 指向性制御部
121 : ビームステアリング手段
122 : ヌルステアリング手段
130 : 指向性制御切り替え制御部(受信強度推定手段、制御方式切替手段)
140 : 環境情報取得処理部(位置情報取得手段、通信手段)

Claims (10)

  1. アダプティブアレーアンテナを有する移動体に搭載する通信用の制御装置であって、
    ビームステアリングを実行するビームステアリング手段と、
    ヌルステアリングを実行するヌルステアリング手段と、
    前記移動体の位置情報を実時間で取得する位置情報取得手段と、
    現在の前記位置情報に基づいて、前記移動体における現在の受信強度を推定する受信強度推定手段と、
    推定された前記受信強度に基づいて、前記ビームステアリング手段によるステアリング制御方式と前記ヌルステアリング手段によるステアリング制御方式とを切り替える制御方式切替手段と
    を有し、
    前記制御方式切替手段は、
    前記受信強度推定手段によって推定された前記受信強度が少なくとも所定の閾値よりも弱い場合に、前記ビームステアリング手段によるステアリング制御方式を選択する
    ことを特徴とする通信制御装置。
  2. 前記受信強度推定手段は、
    前記移動体と所定の通信相手局との間の直線距離に基づいて前記受信強度を推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信制御装置。
  3. 前記制御方式切替手段は、
    所定の初期処理時または所定のネゴシエーション処理の開始時に、前記ビームステアリング手段によるステアリング制御方式を選択する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信制御装置。
  4. 前記制御方式切替手段は、
    ステアリング制御方式の選択判定処理を、各フレーム間のタイミング、または各スロット間のタイミングで随時実行する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の通信制御装置。
  5. 前記受信強度推定手段は、
    所定の各地点毎に前記受信強度に関する標準値が地点別に記録された地図情報と、現在の前記位置情報とに基づいて、前記受信強度を推定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の通信制御装置。
  6. 前記受信強度推定手段は、
    予定された目的地、予定された移動経路、前記移動体の移動速度、または前記移動体が走行中の道路の脈絡方向に基づいて、
    直近未来において前記標準値が前記閾値を超過すると推定される境界地点または境界領域、或いは、
    直近未来における前記標準値
    を推定する先読み手段を有する
    ことを特徴とする請求項5に記載の通信制御装置。
  7. 前記移動体の移動中に実測した前記受信強度を測定点別に所定のトレース情報として記録する受信強度トレース手段を有する
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の通信制御装置。
  8. 前記トレース情報を用いて、前記地図情報を新規作成、拡張、または更新する地図情報編集手段を有する
    ことを特徴とする請求項7に記載の通信制御装置。
  9. 前記トレース情報、前記地図情報、または前記標準値を送信または受信する通信手段を有する
    ことを特徴とする請求項5乃至請求項8の何れか1項に記載の通信制御装置。
  10. 前記受信強度推定手段は、
    前記アダプティブアレーアンテナの具体的な構成または設置形態に応じて、前記トレース情報、前記地図情報、または前記標準値を補正する補正手段を有する
    ことを特徴とする請求項5乃至請求項9の何れか1項に記載の通信制御装置。
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