WO2014076850A1

WO2014076850A1 - 作業車両の検油装置

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Publication number: WO2014076850A1
Application number: PCT/JP2012/083605
Authority: WO
Inventors: 俊二土井; 一真阪井
Original assignee: 株式会社小松製作所
Priority date: 2012-11-16
Filing date: 2012-12-26
Publication date: 2014-05-22
Also published as: JP5386627B1; CN104081106A; DE112012002808B4; JP2014101905A; US20140325861A1; DE112012002808T5

Abstract

検油棒（３３）を用いて潤滑油の量を検査する検油装置（２０）であって、導管（３０）と、突設管（３１）と、検油管（３２）とを備えている。導管（３０）は、検油が行われる検油部（３０ｄ）を有しており、潤滑油が溜められている第１貯留空間（１１）から検油部（３０ｄ）に潤滑油を導く。突設管（３１）は、検油部（３０ｄ）から上方に向かって導管（３０）に設けられている。検油管（３２）は、突設管（３１）と接続され、検油棒（３３）が挿入される。検油管（３２）は、突設管（３１）と着脱自在に接続される接続部（３４）を有しており、接続部（３４）は、外形が六角柱形状であり、突設管（３１）の外側に配置される。

Description

作業車両の検油装置

　本発明は、作業車両の検油装置に関する。

　油圧ショベル等の作業車両には、履帯を有する下部走行体と、作業機等を有する上部旋回体が設けられている。油圧ショベルの場合には、作業機はブーム、アーム、及びバケット等から構成されている。
　下部走行体に対して上部旋回体を旋回させるためにスイングマシナリが設けられている。一方、下部走行体にはスイングサークルが設けられている。スイングマシナリには、スイングモータからの回転駆動力を減速する減速機構、ブレーキ及び出力ギヤなどが設けられており、出力ギヤがスイングサークルの内側又は外側に設けられている歯と噛合っている。スイングモータの回転駆動力が出力ギヤに伝達され、スイングマシナリがスイングサークルの内側又は外側を回転移動することによって、下部走行体に対して上部旋回体が旋回する。

　ここで、スイングマシナリの内部には機械的な結合部やブレーキ等が設けられているため、機械間の摩擦を低減するために潤滑油が貯留されている。そして、この潤滑油の貯留量が適切であるかを検査するために検油装置が設けられている。従来の検油装置としては、例えば、特許文献１に記載のものが挙げられる。
　一方、図８に示すような構成の検油装置も用いられている。図８は、従来の作業車両の検油装置の断面図である。図８に示すように、従来の作業車両の検油装置には、スイングマシナリ本体１００側から水平に延びている導管１０１と、導管１０１から上方に向かって突出して設けられている突設管１０２と、突設管１０２に接続され、突設管１０２から上方に向かって設けられている検油管１０３が設けられている。そして、検油管１０３の内側には検油棒１０４が配置されており、検油棒１０４の先端に付着した潤滑油の高さによって潤滑油の量が適切か否か検査される。

　この図８に示す検油装置では、検油管１０３は、検油棒１０４が挿入される管部１２３と、管部１２３の下側に設けられた接続部１１３とを有している。検油管１０３は、メンテナンス等のために接続部１１３において、突設管１０２と着脱可能に接続されている。具体的には、突設管１０２の内側にはメスネジの加工が施され、接続部１１３の下部１１３ａの外側にはオスネジの加工が施されて、突設管１０２と接続部１１３が係合して接続されている。また、突設管１０２の上端部分の内側と接続部１１３の下部１１３ａの外側の間には、Ｏリング１０５が配置されている。このＯリング１０５を配置するために、接続部１１３の下部１１３ａの上端には、Ｏリング溝１１３ｂが形成されており、突設管１０２の上端部の内側にはＯリング１０５を押圧する当たり面１０２ａが形成されている。

　また、六角レンチなどを用いて検油管１０３を突設管１０２から容易に着脱可能とするため、接続部１１３の上部１１３ｃの外形は六角柱形状に形成されている。

実開平１－１００９９７号公報

　しかしながら、上記従来の作業車両、特に大型の作業車両の検油装置では、以下に示すような問題点を有している。
　すなわち、大型の作業車両では、多くの部品がごく少数の生産となる。上記図８に示す作業車両の検油装置では、接続部１１３及び導管５０は、一体として削り出しで作製される。また、接続部１１３を作製する際、例えば、図９（ａ）に示すような六角柱形状の部材１１３０が用いられる。この六角柱形状の部材１１３０には、管部１２３が取り付けられる貫通孔１１３０ａが高さ方向に沿って形成されている。このような六角柱形状の部材１１３０の下部を円柱形状に削り、図９（ｂ）に示すように接続部１１３の下部１１３ａを形成しなければならない。そのため、歩留りが悪い。
　また、導管５０では、突設管１０２が大きな径を有して突出しているため、同様に歩留りが悪い。
　本発明の目的は、従来の作業車両の検油装置の課題を考慮し、歩留りの良い作業車両の検油装置を提供することである。

　（課題を解決するための手段）
　第１の発明に係る作業車両の検油装置は、検油棒を用いて潤滑油の量を検査する検油装置であって、導管と、突設管と、検油管とを備えている。導管は、検油が行われる検油部を有しており、潤滑油が溜められている貯留空間から検油部に潤滑油を導く。突設管は、検油部から上方に向かって導管に設けられている。検油管は、突設管と接続され、検油棒が挿入される。検油管は、突設管と着脱自在に接続される接続部を有しており、接続部は、外形が六角柱形状であり、突設管の外側に配置される。

　ここでは、例えば、作業車両のメンテナンス等の必要があるため、検油部から上方向かって導管に設けられている突設管と、検油部に先端が配置される検油棒が挿入される検油管の接続部との間の接続は、着脱可能に構成されている。この接続を六角レンチ等によって着脱しやすいように、接続部は外形が六角柱形状に形成されている。
　そして、突設管と、検油管との接続は、突設管の外側に検油管の接続部が配置されて行なわれている。

　これにより、接続部の外形が六角柱形状のままで突設管と検油管を接続することが出来る。すなわち、従来のように突設管の内側に配置される接続部を作製するために六角柱形状の外形の一部を削って、接続部を歩留り良く作製することが出来る。また、突設管を従来よりも小径にできるので、歩留り良く導管を作製することができる。

　第２の発明に係る作業車両の検油装置は、突設管と接続部の間に設けられたシール部材をさらに備えている。
　ここでは、シール部材を突設管と接続部の間に配置することによって、突設管と接続部を接続した状態において突設管と接続部の間から潤滑油が漏れることを防止している。
　これにより、潤滑油のシール性能の信頼性を向上させることが出来る。

　第３の発明に係る作業車両の検油装置は、突設管の外側の下端部分には、シール部材が配置される溝が形成されている。
　ここでは、突設管の外側の下端部分に溝が形成されており、この溝にシール部材が配置される。
　そして、突設管と接続部を接続する際には、例えば、溝にシール部材が配置された状態で突設管が接続部の内側に挿入される。
　これにより、接続部を突設管に取り付ける際等におけるシール部材の位置のずれを低減させることが出来、例えばＯリング等のシール部材のシール位置を安定させることが可能となるためシール性能の信頼性をより向上させることが出来る。

　第４の発明に係る作業車両の検油装置は、接続部の下端には、シール部材を突設管及び導管に押さえ付ける当たり面が形成されている。
　ここで、接続部の下端に当たり面が形成されており、突設管と接続部を接続した際には、当たり面によって、例えばＯリング等のシール部材が突設管と導管に押し付けられる。
　これにより、シール部材を突設管及び導管に押し付けることが出来るため、シール性能の信頼性をより向上させることが出来る。

　（発明の効果）
　本発明によれば、歩留りが良い作業車両の検油装置を提供することが出来る。

本発明の一実施形態に係る作業車両のスイングマシナリの外観構成を示す正面図。図１の作業車両のスイングマシナリの内部構成を示す正面図。図２の作業車両のスイングマシナリの検油装置の外観構成を示す斜視図。図２の作業車両のスイングマシナリの検油装置の外観構成を示す斜視図。（ａ）図２の作業車両のスイングマシナリの検油装置の内部構成を示す図、（ｂ）図５（ａ）の検油棒の先端を示す図。図２の作業車両のスイングマシナリの検油装置の内部構成を示す図。図２の作業車両のスイングマシナリの検油装置の内部構成を示す部分拡大図。従来の作業車両の検油装置の内部構成を示す部分拡大図。（ａ）接続部を作製するための部材を示す斜視図、（ｂ）作製された従来の接続部を示す斜視図。

　本発明の一実施形態に係る作業車両の検油装置について、図１～図７を用いて説明すれば以下の通りである。
　油圧ショベル等の作業車両は、進行方向の左右両端部に設けられた履帯を有する下部走行体と、作業機等を有する上部旋回体を備えている。
　そして、下部走行体に対して上部旋回体を旋回させるために、上部旋回体にはスイングマシナリ１が設けられている。図１は本実施の形態１のスイングマシナリ１の側面図である。図１に示すように、スイングマシナリ１の上部には、スイングモータが配置されているモータ部２が設けられている。スイングマシナリ１は、その下部にスイングモータによる回転を出力する出力ピニオン１０を備えている。下部走行体には、外周に歯を有するスイングサークル３が設けられており、出力ピニオン１０がスイングサークル３と噛合っている。スイングモータの回転が、スイングマシナリ１の内部の減速機構によって減速されて出力ピニオン１０に伝達され、出力ピニオン１０が回転する。そして、この回転によってスイングマシナリ１は、スイングサークル３の外周を回転する。

　（スイングマシナリ１の構造）
　図２は、スイングマシナリ１の要部を示す断面図である。
　図２のハッチング部に示すように、スイングマシナリ１には上部から下部に向かって潤滑油が貯留されている第１貯留空間１１、第２貯留空間１２、及び第３貯留空間１３が設けられている。尚、図２において、第１貯留空間１１内に貯留されている潤滑油がハッチング部Ｓ１で示されており、第２貯留空間１２内に貯留されている潤滑油がハッチング部Ｓ２で示されており、第３貯留空間１３内に貯留されている潤滑油がハッチング部Ｓ３で示されている。第１貯留空間１１では、モータ部２に設けられているスイングモータとスイングマシナリ１のスプライン軸１４との機械的結合が行われる。また第１貯留空間１１内の下部にはシール部１５が設けられており、シール部１５での封止により第１貯留空間１１内に潤滑油が貯留される。

　また、第１貯留空間１１の下側の第２貯留空間１２には、ブレーキ部１６が設けられている。このブレーキ部１６は、ブレーキディスク及びブレーキプレート等で構成されている。これらブレーキディスク及びブレーキプレートのうち一方がスプライン軸１４と連結されている軸部１７と噛合っており、他方が第２貯留空間１２の内壁と噛合っており、上方からブレーキディスクとブレーキプレートを押圧させることで、軸部１７の回転が停止される。この第２貯留空間１２の下部にもシール部１８が設けられており、シール部１８によって潤滑油が第２貯留空間１２から下方に漏れ出すことが防がれている。

　第２貯留空間１２の下側の第３貯留空間１３には、減速機構などが設けられており、第１貯留空間１１及び第２貯留空間１２と同様に、第３貯留空間１３の下部にもシール部１９が設けられている。
　図１及び図２に示すように、本実施の形態１のスイングマシナリ１には、上述した第１貯留空間１１に貯留されている潤滑油の量（ハッチング部Ｓ１）を検知するための検油装置２０と、第２貯留空間１２に貯留されている潤滑油の量（ハッチング部Ｓ２）を検知するための検油装置２１が設けられている。図２には、検油装置２０、２１の一部分のみ示されている。尚、本明細書では説明は省略するが、第３貯留空間１３に対しても検油装置が設けられている。

　（検油装置２０、２１の構造）
　次に、検油装置２０、２１の構造について説明する。図３及び図４は検油装置２０の外観を示す斜視図であり、図３はスイングマシナリ１の外壁１ａに取り付けられた状態を示す図である。また、図５（ａ）は検油装置２０の断面図である。
　図３及び図５（ａ）に示すように、検油装置２０は、スイングマシナリ１の外壁１ａから水平方向に突出して設けられた導管３０と、導管３０から上方に向かって突出して設けられた突設管３１と、突設管３１に接続された検油管３２とを備えている。この検油管３２の内部には、検油管３２に沿って検油棒３３が配置されている。図５（ａ）に示すように検油棒３３は、その先端に検査部位３３ａを有しており、検油管３２に検油棒３３が挿入された際には、検査部位３３ａが導管３０内の検油部３０ｄに配置される。図５（ｂ）は検油管３２の検査部位３３ａを示しており、検査部位３３ａには、潤滑油貯留量の下限レベルを示すための凹部３３Ｌが形成されており、その上側に潤滑油の貯留量の上限レベルを示すための凹部３３Ｕが形成されている。潤滑油の貯留量の高さが、凹部３３Ｌと凹部３３Ｕの間に位置するとき、適切な量の潤滑油が貯留されていると判断できる。

　図６は、検油装置２１の断面図である。図６に示すように、検油装置２１は、検油装置２０と各構成の寸法等が異なっているが、基本的な構成は同様であり、検油装置２０と同様に、スイングマシナリ１の外壁１ａから水平方向に突出した導管５０と、導管５０の上側に突出するように設けられた突設管５１と、突設管５１に接続された検油管５２とを備えている。そして、検油管５２の内側には、潤滑油のレベルを検査するための検油棒５３が設けられている。
　次に、検油装置の構成の詳細について説明するが、検油装置２０、２１は上述のように基本的な構成は同様であるため、検油装置２０を用いて説明する。図７は検油装置２０の要部断面図である。

　（導管３０の構造）
　図１、図５（ａ）及び図７に示すように、導管３０は、外壁１ａから水平方向に向かって突出するように形成されており、第１貯留空間１１の潤滑油を検油部３０ｄへと導く。導管３０は、スイングマシナリ１の第１貯留空間１１から水平方向に形成された導通路４０と着脱可能に接続されている。すなわち、導管３０の外側と導通路４０の内側にネジ加工を施し、導管３０と導通路４０は互いに係合させて接続されている。また、導管３０の外壁１ａに隣接する部分には、六角レンチなどによって導管３０を導通路４０から取り外すために六角形状の部分３０ａが形成されている。また、導管３０と導通路４０との繋ぎ目から潤滑油が漏れない様にするためシール部材としてＯリング４１が設けられている。尚、導通路４０の外壁１ａの近傍部分及び導管３０の外壁のそれぞれに溝が形成されており、この溝にＯリング４１が配置されている。

　また、導管３０には、その水平方向の先端部３０ｂに蓋部４２が設けられている。この先端部３０ｂの内側と蓋部４２の挿入部４２ａの外側にネジ加工が施されており、先端部３０ｂと挿入部４２ａは互いに係合している。先端部３０ｂの内側には当たり面３０ｅが形成されており、挿入部４２ａの外側には溝４２ｃが形成されている。溝４２ｃに配置されたＯリング４３が当たり面３０ｅによって蓋部４２に押し付けられて導管３０の先端が封止されている。また、蓋部４２の挿入部４２ａ以外の部分であって、外部に露出している部分４２ｂは、その外形が六角形状に形成されており、六角レンチなどを用いて蓋部４２を導管３０から取り外すことが可能に構成されている。

　（突設管３１の構造）
　上記導管３０の検油部３０ｄの上側には開口部３０ｃが形成されており、その開口部３０ｃから上方に突設管３１が設けられている。尚、本実施の形態では導管３０と突設管３１は一つの部材からの削り出すことによって形成されている。また、突設管３１の下端の外側面には、図７に示すように、Ｏリング３５を配置するためのＯリング溝３１ａが形成されている。

　（検油管３２の構造）
　図５（ａ）に示すように検油管３２は、突設管３１から上方に向かって設けられている。この検油管３２は、検油棒３３が挿入される管部３６と、管部３６の上端に開閉可能に設けられている蓋部３７と、管部３６の下側に設けられており、突設管３１と接続される接続部３４とを有している。蓋部３７を開けることにより、検油棒３３を管部３６から取り出し、又は検油棒３３を管部３６に挿入することが出来る。

　接続部３４は、図７に示すように突設管３１の外側に配置されており、図４に示されているように外形が概ね六角柱形状の部材である。突設管３１の外側にはオスネジの加工が施されており、接続部３４の内側にはメスネジの加工が施されている。これら突設管３１と接続部３４の間にはＯリング３５が配置されている。接続部３４の内側の下部には、Ｏリング３５を押圧するための当たり面３４ａが形成されており、突設管３１の外側の下部には上記のようにＯリング溝３１ａが形成されている。この当たり面３４ａは、内側から外側に向かって接続部３４の内径が広がるように形成されている。Ｏリング３５は当たり面３４ａによって押圧されて導管３０及び突設管３１に押し付けられている。

　図４において上述したように、接続部３４の外形が六角柱形状であるため、六角レンチ等を用いて接続部３４を回転させることにより、突設管３１から接続部３４を取り外すことが出来る。また、上述したが、六角形状の部分３０ａを、六角レンチ等を用いて回転させることにより、導管３０も外壁１ａから取り外すことが出来る。
　このように、本実施の形態の検油装置２０、２１は分解して取り外すことが出来るため、作業車両のメンテナンス等の際にスイングマシナリ１の分解点検作業を行いやすくすることが出来る。

　＜検油作業＞
　検油作業を行う際には、蓋部３７を管部３６から取り外して検油棒３３が検油管３２から一端引き抜かれる。そして、検査部位３３ａから潤滑油を拭き取る作業が行われる。
　その後、検油棒３３を検油管３２に差し込むと、潤滑油が検油棒３３の検査部位３３ａに付着する。そして、再び検油棒３３を引き抜き、潤滑油の付着位置が凹部３３Ｌと凹部３３Ｕの間にある場合には適正量と判断することが出来る。尚、潤滑油の付着した位置が凹部３３Ｌより低い場合には潤滑油の量が適正量よりも少なく、付着位置が凹部３３Ｕより高い場合には潤滑油の量が適正量よりも多いと判断される。

　＜接続部３４の作製＞
　本実施の形態の検油装置２０の接続部３４を作製する際にも、図９（ａ）で示したような六角柱形状の部材１１３０が用いられる。内側に突設管３１の挿入部分３４ｂ（図７参照）を形成するために、貫通孔１１３０ａの一部の内径を広げるように六角柱形状の部材１１３０に削り加工が行われる。そして、内径が広げられた部分にネジ加工が施される。さらに、内径が広げられた部分の下端の内側に当たり面３４ａが形成され、接続部３４が形成される。尚、接続部３４と管部３６の接続は溶接によって行われている。

　又、突設管３１と接続部３４を接続する際には、突設管３１のＯリング溝３１ａにＯリング３５を配置した後、突設管３１と接続部３４の一方を回転させながら互いに係合することで接続が行われる。
　本実施の形態では、以上のように接続部３４を作製することが出来るため、従来図の図９（ｂ）に示すように六角柱形状の外形の一部を削って円柱形状に形成する必要がないため、接続部３４を容易に作製することが出来る。

　又、本実施の形態では、六角柱形状の外形を削って円柱形状にする加工を行う代わりに挿入部分３４ｂのために削り加工を行っているが、貫通孔１１３０ａの内径を広げること（円柱形状に切削すること）は容易に行うことが出来るため、従来と比較して容易作製することが出来る。
　＜特徴＞
　（１）
　本実施の形態の作業車両の検油装置２０は、検油棒３３を用いて潤滑油の量を検査する検油装置であって、図４に示すように、導管３０と、突設管３１と、検油管３２とを備えている。導管３０は、検油が行われる検油部３０ｄを有しており、潤滑油が溜められている第１貯留空間１１から検油部３０ｄに潤滑油を導く。図４及び図７に示すように、突設管３１は、検油部３０ｄから上方に向かって導管３０に設けられている。検油管３２は、突設管３１と接続され、検油棒３３が挿入される。図７に示すように、検油管３２は、突設管３１と着脱自在に接続される接続部３４を有しており、接続部３４は、図４に示すように、外形が六角柱形状であり、図７に示すように突設管３１の外側に配置される。尚、第２貯留空間１２内の潤滑油の量を検査する検油装置２１も同様である。

　ここでは、例えば、作業車両のメンテナンス等の必要があるため、検油部３０ｄから上方向かって導管３０に設けられている突設管３１と、検油部３０ｄに先端が配置される検油棒３３が挿入される検油管３２の接続部３４との間の接続は、着脱可能に構成されている。この接続を六角レンチ等によって着脱しやすいように、接続部３４は外形が六角柱形状に形成されている。

　そして、突設管３１と、検油管３２との接続は、突設管３１の外側に検油管３２の接続部３４が配置されて行なわれている。
　これにより、接続部３４の外形が六角柱形状のままで突設管３１と検油管３２を接続することが出来る。すなわち、従来のように突設管１０２の内側に配置される接続部１１３を作製するために六角柱形状の部材１１３０の外形の一部を削る加工が必要なく、接続部３４を容易に作製することが出来る。また、突設管３１が接続部３４の内側に配置されるため、突設管３１を従来よりも小径にすることが可能となり、歩留まり良く突設管と導管を作製することが出来る。

　（２）
　本実施の形態の作業車両の検油装置２０は、図７に示すように、突設管３１と接続部３４の間に設けられたＯリング３５（シール部材の一例）をさらに備えている。
　ここでは、Ｏリング３５を突設管３１と接続部３４の間に配置することによって、突設管３１と接続部３４を接続した状態において突設管３１と接続部３４の間から潤滑油が漏れることを防止している。
　これにより、潤滑油のシールの信頼性を向上させることが出来る。

　（３）
　本実施の形態の作業車両の検油装置２０は、図７に示すように突設管３１の外側の下端部分に、Ｏリング３５（シール部材の一例）が配置されるＯリング溝３１ａ（溝の一例）が形成されている。

　ここでは、突設管３１の外側の下端部分にＯリング溝３１ａが形成されており、このＯリング溝３１ａにＯリング３５が配置される。
　そして、突設管３１と接続部３４を接続する際には、例えば、Ｏリング溝３１ａにＯリング３５が配置された状態で突設管３１が接続部３４の内側に挿入される。
　これにより、接続部３４を突設管３１に取り付ける際等におけるＯリング３５の位置のずれを低減させることが出来、Ｏリングのシール位置を安定させることが可能となるため、シール性能の信頼性をより向上させることが出来る。

　（４）
　本実施の形態の作業車両の検油装置２０は、図７に示すように接続部３４の下端に、Ｏリング３５を突設管３１及び導管３０に押さえ付ける当たり面３４ａが形成されている。
　ここで、接続部３４の下端に当たり面３４ａが形成されており、突設管３１と接続部３４を接続した際には、当たり面３４ａによってＯリング３５が突設管３１と導管３０に押し付けられる。
　これにより、Ｏリング３５を突設管３１及び導管３０に押し付けることが出来るためシール性能の信頼性をより向上させることが出来る。
　［他の実施形態］
　以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

　（Ａ）
　上記実施の形態では、図５（ａ）～図７に示すように、突設管３１、５１は、導管３０、５０から鉛直上方に向かって設けられているが、鉛直に限らなくてもよく、少なくとも上方に向かって配置されていればよく、鉛直方向に対して斜めに形成されていても良い。

　（Ｂ）
　又、上記実施の形態では、検油管３２、５２も、突設管３１、５１から鉛直上方に向かって形成されているが、これに限らなくても良く、例えば、鉛直方向に対して斜めに形成されていてもよい。

　（Ｃ）
　又、上記実施の形態では、導管３０の水平方向の先端部分は蓋部４２によって閉じられているが、蓋部が設けられておらず、導管３０の先端が閉じられた形状であってもよい。導管５０も同様である。但し、開閉可能な蓋部が設けられている方が、メンテナンスを行いやすいためより好ましい。

　（Ｄ）
　又、上記実施の形態では導管３０と突設管３１は一つの部材から削り出すことによって形成されていると述べたが、別々の部材から形成され、導管３０と突設管３１の間が溶接によって固定されていても良い。

　（Ｅ）
　上記実施の形態では、油圧ショベルのスイングマシナリの検油装置を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
　又、スイングマシナリに限定されるものではなく、潤滑油を貯留する必要があり、その貯留量を検査する必要がある部位に適用することが出来る。
　また、油圧ショベルに限らず他の作業車両に対しても、本発明の適用は可能である。

　本発明の作業車両の検油装置は、歩留りが良いという効果を奏することから、油圧ショベルのような各種作業車両等の検油装置に対して広く適用可能である。

　１　スイングマシナリ
　２　モータ部
　３　スイングサークル
　１０　出力ピニオン
　１１　第１貯留空間（貯留空間の一例）
　１２　第２貯留空間（貯留空間の一例）
　１３　第３貯留空間
　１４　スプライン軸
　１５　シール部
　１６　ブレーキ部
　１７　軸部
　１８　シール部
　１９　シール部
　２０、２１　検油装置
　３０　導管
　３１　突設管
　３２　検油管
　３３　検油棒
　３４　接続部
　３５　Ｏリング（シール部材の一例）
　３６　管部
　３７　蓋部
　４０　導通路

Claims

　検油棒を用いて潤滑油の量を検査する検油装置であって、
　検油が行われる検油部を有し、前記潤滑油が溜められている貯留空間から前記検油部に前記潤滑油を導く導管と、
　前記検油部から上方に向かって前記導管に設けられた突設管と、
　前記突設管と着脱自在に接続され、外形が六角柱形状であって前記突設管の外側に配置される接続部を有し、前記検油棒が挿入される検油管とを備えた、
作業車両の検油装置。
　前記突設管と前記接続部の間に設けられたシール部材をさらに備えた、
請求項１に記載の作業車両の検油装置。
　前記突設管の外側の下端部分には、前記シール部材が配置される溝が形成されている、請求項２に記載の作業車両の検油装置。
　前記接続部の下端には、前記シール部材を前記突設管及び前記導管に押さえ付ける当たり面が形成されている、請求項２又は３に記載の作業車両の検油装置。