WO2014073579A1

WO2014073579A1 - コネクタ

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Publication number: WO2014073579A1
Application number: PCT/JP2013/080034
Authority: WO
Inventors: 隆人中嶋; 小林　浩; 永野　雅生; 雅幸齋藤
Original assignee: 矢崎総業株式会社
Priority date: 2012-11-07
Filing date: 2013-11-06
Publication date: 2014-05-15
Also published as: JP2014096214A; CN104769788B; CN104769788A; BR112015010400A2; JP5964211B2

Abstract

　２つの端子ハウジング（５，８）が第１の嵌合位置と第２の嵌合位置で互いに嵌合する。雄端子ハウジング（８）には、アーム部（８０）とブラケット部（８１）が設けられる。雌端子ハウジング（５）には、第１の嵌合位置でアーム部の溝部（８２）と係合する第１の係合突起（５０）と、第２の嵌合位置でアーム部の溝部と係合する第２の係合突起（５１）と、第２の嵌合位置でブラケット部の孔部（８１ａ）へ嵌入される嵌入突起（５２）と、ブラケット部を嵌入突起へガイドするガイド部（５３）とが設けられる。

Description

コネクタ

　本発明は、コネクタに関する。

　複数の雌端子がそれぞれ収容される複数の端子収容室が形成された雌端子用のハウジングと、複数の雌端子に接続される複数の雄端子が保持される雄端子用のハウジングとを分離して形成したコネクタが知られている（特許文献１参照）。
　このようなコネクタにおいては、雌端子が端子収容室に挿入されて該端子収容室と接続される段階（第１の接続）と、端子収容室に挿入した雌端子の接点部材に雄端子が摺接される段階（第２の接続）に分けて、雌端子と雄端子が接続されている。そして、この場合、第１の接続を行うための第１の嵌合位置（仮嵌合状態）と、第２の接続を行うための第２の嵌合位置（本嵌合状態）とで、雄端子ハウジングと雌端子ハウジングがそれぞれ嵌合可能な構成とされている。このようなコネクタ構成とすることで、雌端子と雄端子を接続するために負荷される荷重が、仮嵌合状態とするための荷重と本嵌合状態とするための荷重に分散され、このような接続における最大荷重を低減することが可能となる。

日本国特開２０１２－５９５６５号公報

　その一方で、雌端子ハウジングや雄端子ハウジングの製作公差によっては、これらの嵌合部にガタツキが生じることがある。即ち、雌端子ハウジングや雄端子ハウジングが分離して形成された場合、両ハウジングの嵌合時の耐振（ガタツキ防止）を図る必要がある。そこで、特許文献１には、嵌合されるハウジングのフードの外側面と内側面に、ガタツキ防止リブとそのガタツキ防止リブが入り込むガタ付き防止溝が形成されることにより、ガタ付き防止溝の溝壁面に直交する方向のガタツキが抑えられたコネクタの構成が開示されている。しかしながら、このようなコネクタ構成では、溝壁面に平行な方向のガタツキを防止することについては考慮されていない。また、ガタツキ防止リブは、ガタ付き防止溝の溝壁面に直交する方向に変形しやすい形状とされている。このように、ハウジングの製作公差の程度によっては、耐振性能が十分に得られない場合も想定される。

　本発明はこれを踏まえてなされたものであり、その目的は、雌端子と雄端子の接続時の最大荷重（負荷）を低減しつつ、端子ハウジングの嵌合時及び嵌合後におけるコネクタの耐振性の向上を図ることにある。

　本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
（１）　接点部を有する雌端子がそれぞれ挿入されて収容される複数の端子収容室が形成された雌端子ハウジングと、前記接点部と摺接して前記雌端子に接続される複数の雄端子を保持するとともに、前記雄端子を外部導体に接続するバスバがインサート成形された雄端子ハウジングとを備え、前記雌端子ハウジングと前記雄端子ハウジングが嵌合されて前記雌端子と前記雄端子が電気的に接続されるコネクタであって、前記雌端子ハウジングと前記雄端子ハウジングは、第１の嵌合位置と第２の嵌合位置で互いに嵌合され、前記第１の嵌合位置は、前記雌端子が前記端子収容室に挿入されて前記接点部を前記雄端子へ臨ませた位置であって、前記雄端子が前記接点部と摺接する位置よりも手前に設定され、前記第２の嵌合位置は、前記雄端子が前記接点部に摺接する位置に設定されており、前記雄端子ハウジングには、前記雌端子ハウジングとの嵌合方向へ延出する樹脂製のアーム部と、前記バスバに連設されて前記嵌合方向へ延出する金属製のブラケット部が設けられ、前記雌端子ハウジングには、前記第１の嵌合位置で前記アーム部に形成された溝部と係合する第１の係合突起と、前記第２の嵌合位置で前記アーム部の溝部と係合する第２の係合突起と、前記第２の嵌合位置で前記ブラケット部に形成された孔部へ嵌入される嵌入突起と、前記ブラケット部を前記嵌入突起へガイドするガイド部とが設けられているコネクタ。

　上記（１）の構成のコネクタによれば、雌端子と雄端子を接続するために負荷する荷重が、雌端子ハウジングと雄端子ハウジングを第１の嵌合位置に位置付けるための荷重と第２の嵌合位置に移動させるための荷重とに分散され、このような接続における最大荷重を低減することができる。この場合、雌端子ハウジングの第１の係合突起で雄端子ハウジングのアーム部が係止されることで、これらハウジングを第１の嵌合位置に位置付けることができる。また、雌端子ハウジングの第２の係合突起で雄端子ハウジングのアーム部が係止されるとともに、雌端子ハウジングの嵌入突起で雄端子ハウジングのブラケット部が係止されることで、これらハウジングが第２の嵌合位置に位置付けられる。その際には、ガイド部でブラケット部を嵌入突起までガイドすることができ、雌端子ハウジングと雄端子ハウジングのガタツキを抑える（耐振性を向上させる）ことができる。そして、雌端子ハウジングと雄端子ハウジングを第２の嵌合位置に位置付けた後は、第２の係合突起のアーム部への係合及び嵌入突起のブラケット部への嵌入により、両ハウジングの耐振性を向上させることができ、これらハウジングを第２の嵌合位置に保持し続けることができる。

　（２）　上記（１）の構成のコネクタであって、前記ブラケット部には、円形の孔部が形成され、前記嵌入突起は、前記雌端子ハウジング上の断面の円径が前記孔部の開口径と略同寸に設定されて前記雌端子ハウジングから凸球面状に突出されているコネクタ。

　（３）　上記（１）又は（２）の構成のコネクタであって、前記ガイド部は、前記嵌合方向に沿って並行に延設された一対の鉤型のリブを備え、前記リブの間で挟持した状態で前記ブラケット部がガイドされるコネクタ。

図１は本発明の一実施形態に係るコネクタの全体構成が、雄端子ハウジングと雌端子ハウジングが分離された状態（嵌合前状態）で示された斜視図である。図２は図１に示したバスバの構成を示す斜視図である。図３の（ａ）～（ｃ）は雌端子ハウジングと雄端子ハウジングが第１の嵌合位置に位置付けられた状態（第１の嵌合状態）を示す図であって、図３の（ａ）は斜視図、図３の（ｂ）は側面図、図３の（ｃ）は図３の（ｂ）の矢印Ａ３部分における横断面を矢印方向から示す図である。図４の（ａ）～（ｃ）は雌端子ハウジングと雄端子ハウジングが第２の嵌合位置に位置付けられた状態（第２の嵌合状態）を示す図であって、図４の（ａ）は斜視図、図４の（ｂ）は側面図、図４の（ｃ）は図４の（ｂ）の矢印Ａ４部分における横断面を矢印方向から示す図である。

　以下、本発明のコネクタについて、添付図面を参照して説明する。図１は、本発明の一実施形態に係るコネクタの全体構成が、雄端子ハウジングと雌端子ハウジングが分離された状態（嵌合前状態）で示された斜視図である。なお、以下の説明においては、図１に示す互いに直交する３つの軸方向をＸ方向、Ｙ方向及びＺ方向という。この場合、Ｚ方向が雌端子ハウジングと雄端子ハウジングの嵌合方向（組み付け方向）に相当し、Ｘ方向が該嵌合方向と直交する方向（例えば、水平方向）、Ｙ方向がこれら方向と直交する方向（例えば、垂直方向）にそれぞれ相当する。

　図１に示すように、コネクタ１は、接点部（図示しない）を有する雌端子３がそれぞれ挿入されて収容される複数の端子収容室４が形成された雌端子ハウジング５と、前記接点部と摺接して雌端子３に接続される複数の雄端子７が保持されるとともに、雄端子７が外部導体（一例として、接地導体）に接続されるバスバ６がインサート成形された雄端子ハウジング８とを備えている。そして、コネクタ１は、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が嵌合されて雌端子３と雄端子７が電気的に接続される。

　雌端子３は、弾性変形可能な接点部を内包して筒状に形成された接点端子部３ｂと、電線２が圧着された圧着端子部３ｃと、電線２の端部外周に装着されたリング部材（一例として、リングパッキン）２ａとを備えて形成されている。雌端子ハウジング５の端子収容室４は、雌端子３の接点端子部３ｂが収容される矩形筒状の収容室（以下、矩形筒部という。）と、雌端子３の圧着端子部３ｃ及び電線２のリングパッキン２ａが収容される円筒状の収容室（以下、円筒部という。）４ｂとを備えて形成されている。矩形筒部は、円筒部４ｂよりも雄端子ハウジング８側に位置付けられている。なお、雌端子ハウジング５の材質は弾性を有していれば特に限定されないが、本実施形態では雌端子ハウジング５が樹脂により構成されている場合を一例として想定する。

　この場合、雌端子３は、弾性変形可能な接点端子部３ｂの一側面に形成された係止穴（図示しない）が端子収容室４の内壁に弾性部材により形成されたランス（図示しない）と係合されることで、端子収容室４（端的には、雌端子ハウジング５）からの抜け止めが図られた構成とすることができる。例えば、ランスは、端子収容室４の矩形筒部の所定側（一例として、Ｙ方向の下側）の内壁に形成される。この場合、ランスは、雌端子ハウジング５と同一の樹脂で、且つ雌端子３の圧着端子部３ｃ及び電線２のリングパッキン２ａが収容される端子収容室４の円筒部４ｂから、雌端子３の接点端子部３ｂが収容される矩形筒部に伸延させて片持ち状に一体成形することができる。なお、ランスは、端子収容室４に１つずつ、雌端子３の数に応じてこれと同数だけ雌端子ハウジング５に対して形成すればよい。

　このようなランスは、端子収容室４に挿入された雌端子３の係止穴との係合前に（以下、この状態を半挿入状態という。）、該雌端子３に押圧されて弾性撓み変形され、端子収容室４に挿入された雌端子３の係止穴との係合後に（以下、この状態を本挿入状態という。）、弾性撓み復帰変形される。具体的には、半挿入状態において、ランスは端子収容室４の矩形筒部から退出するように（一例として、Ｙ方向の下側に）弾性撓み変形する。そして、本挿入状態において、ランスは雌端子３の係止穴の位置で端子収容室４の矩形筒部へ進出するように（一例として、Ｙ方向の上側に）弾性撓み復帰変形し、雌端子３の係止穴と係合する。これにより、本挿入状態においては、雌端子３がランスと係止され、雌端子３の端子収容室４からの抜け止めが図られる。

　雄端子ハウジング８には、バスバ６がインサート成形されている。本実施形態においては、雄端子７がバスバ６に突設され、雌端子３へ挿入接続される構成とされている。図２は、バスバ６の構成を示す斜視図である。図２に示すように、雄端子７は、バスバ６と一体的に形成されている。この場合、雄端子７は、バスバ６と同一の導電材からなり、その先端が雌端子ハウジング５の端子収容室４の矩形筒部に進入し、雌端子３の接点部と摺動接続可能に形成されている。例えば、バスバ６は、金属製の導体平板を打ち抜き加工や折り曲げ加工等することによって構成することができ、雄端子７は、このようなバスバ６の加工時に、バスバ本体部６ａと同時に形成することができる。そして、このようなバスバ６に対して後述する樹脂製のアーム部８０、連結部８３及び被覆部８４（図１参照）を一体的にインサート成形することで、バスバ６、アーム部８０、連結部８３及び被覆部８４が一体化された雄端子ハウジング８が構成される。

　図２に示す構成において、雄端子７は、Ｘ方向に沿った板状のバスバ本体部６ａのＹ方向両端部から突出し、雌端子３との接続方向（図１において、矢印Ａ１１で示す方向）へ向けて板状に延出している。また、バスバ本体部６ａには、雄端子７を外部導体（一例として、接地導体）に接続するための接続部６ｂ，６ｃ及び後述するブラケット部８１が連続して設けられている。この場合、バスバ本体部６ａは、被覆部８４によって被覆されてアーム部８０及び連結部８３と一体化されている。雄端子７、接続部６ｂ，６ｃ及びブラケット部８１は、このような被覆部８４から突出して外部へ露出されている（図１参照）。なお、図２には、バスバ本体部６ａのＹ方向各端部からそれぞれ４つずつ、合計８つの雄端子７が略等間隔で配された構成が一例として示される。勿論、雄端子７は、端子収容室４に挿入される雌端子３の数に応じてこれと同数だけバスバ６に対して形成すればよく、その数は任意に設定することが可能である。また、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８の間にリング状の密封部材（例えば、防水パッキン等）が装着されることで、雌端子３と雄端子７との接続部分への浸水が防止され、コネクタ１を防水構造とすることが可能となる。

　上述したように、コネクタ１は、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が嵌合されることで、雌端子３の接点部に雄端子７が摺接されて接続されるように構成されている。この場合、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８は、第１の嵌合位置と第２の嵌合位置（すなわち、２段階）で嵌合される構成とされている。第１の嵌合位置は、雌端子３が端子収容室４に挿入されて接点部を雄端子７へ臨ませた位置であって、雄端子７が雌端子３の接点部と摺接する位置よりも手前に設定されている。また、第２の嵌合位置は、雄端子７が雌端子３の接点部に摺接する位置に設定されている。以下の説明においては、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が第１の嵌合位置にある状態を第１の嵌合状態といい、第２の嵌合位置にある状態を第２の嵌合状態という。なお、第１の嵌合状態及び第２の嵌合状態においては、上述した雌端子３の係止穴とランスとが係合された状態とされており、いずれも本挿入状態に相当する。このように、コネクタ１は、雌端子ハウジング５及び雄端子ハウジング８が第１の嵌合状態から第２の嵌合状態へ移行される（第１の嵌合位置から第２の嵌合位置へ移動される）ことで、雄端子７が雌端子３の接点部と摺接する構成とされている。これにより、雌端子３と雄端子７を接続させるために負荷する荷重が、第１の嵌合状態とするための荷重と第２の嵌合状態とするための荷重とに分散され、このような接続における最大荷重が低減される。

　本実施形態において、雄端子ハウジング８には、雌端子ハウジング５との嵌合方向（図１において、矢印Ａ１１で示す方向）へ延出する樹脂製のアーム部８０と、バスバ６に連設されて嵌合方向へ延出する金属製のブラケット部８１とが設けられている。

　アーム部８０は、雄端子ハウジング８のＸ方向両側部から雌端子ハウジング５の外周面（具体的には、矩形筒部の外筺部４ｃのＸ方向に対する外側面４ｄ）へ向けて板状に延出されている。アーム部８０は、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８との嵌合方向（Ｚ方向）に沿って形成された溝部（以下、係止溝という。）８２を有している。本実施形態においては、雄端子ハウジング８のＸ方向両側部からそれぞれ２つずつ、合計４つのアーム部８０が外筺部４ｃの外側面４ｄへ向けて延出された構成とされている。すなわち、雄端子ハウジング８のＸ方向各側部で２つ一組をなすアーム部８０（図１に示す８０ａ，８０ｂ、及び８０ｃ，８０ｄ）がＸ方向両端部で一対をなすように設けられた構成とされている。これにより、アーム部８０は、Ｘ方向の両側から雌端子ハウジング５の外筺部４ｃを挟み込むように、雌端子ハウジング５との嵌合方向（図１において、矢印Ａ１１で示す方向）に延出された構成を有する。また、雄端子ハウジング８のＸ方向各側部では、一組のアーム部８０が雄端子ハウジング８のＹ方向両端にそれぞれ１つずつ配されている。そして、これらのアーム部８０は、２つの連結部８３を介して連結されている。すなわち、雄端子ハウジング８の各側部においてＹ方向の一端側に配された２つのアーム部８０（一例として、８０ａ，８０ｃ）は、一方の連結部８３を介して互いに連続されている。同様に、Ｙ方向の他端側に配された２つのアーム部８０（一例として、８０ｂ，８０ｄ）は、他方の連結部８３を介して互いに連続されている。２つの連結部８３は、２つのアーム部８０の間（８０ａと８０ｃの間、及び８０ｂと８０ｄの間）へそれぞれ渡されるようにＸ方向に沿って延出されており、両端のアーム部８０（８０ａと８０ｃ、及び８０ｂと８０ｄ）と一体に構成されている。

　ブラケット部８１は、バスバ６のＸ方向一側部から雌端子ハウジング５の外周面（具体的には、バスバ本体部６ａから矩形筒部の外筺部４ｃのＸ方向に対する外側面４ｄ）へ向けて板状に延出されている。すなわち、ブラケット部８１は、バスバ６と一体的に連設された構成を有している。これにより、後述するようにブラケット部８１が雌端子ハウジング５の嵌入突起５２によって係止された際、バスバ６が雌端子ハウジング５に対して同時に位置決め固定される。この結果、例えば、バスバ６に設けられた雄端子７が雌端子３へ挿入接続された場合に端子間の微摺動を抑止することができ、雄端子７や雌端子３の微摺動摩耗を抑制することが可能となる。

　本実施形態においては、バスバ６のＸ方向一側部から１つのブラケット部８１が外筺部４ｃの外側面４ｄへ向けて延出された構成とされている。この場合、ブラケット部８１は、雄端子ハウジング８のＸ方向一側部においてＹ方向両端に設けられた一組のアーム部８０（図１に示す８０ａ，８０ｂ）の間に位置付けられるように、バスバ６のＸ方向一側部に配されている。なお、ブラケット部８１は、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８の嵌合が開始され、第１の嵌合状態から第２の嵌合状態へ移行される（第１の嵌合位置から第２の嵌合位置へ移動される）際、後述する雌端子ハウジング５の嵌入突起５２に突き当たって乗り上がり易いように、その突き当て部位（図３の（ｃ）及び図４の（ｃ）に示す延出先端８１ｂ）が嵌合方向（図１において、矢印Ａ１１で示す方向）へ先細り状となるように外側へ傾斜して形成されている。この場合、ブラケット部８１の延出先端８１ｂは、嵌入突起５２の傾斜に沿うように傾斜している。また、ブラケット部８１は、延出先端８１ｂがアーム部８０よりも嵌合方向（図１において、矢印Ａ１１で示す方向）へ突出して位置付けられるように、延出寸法が設定されている。そして、ブラケット部８１には、その延出先端８１ｂの近傍にＸ方向へ貫通する孔部８１ａが形成されている。図２には、孔部８１ａを円孔とした構成が一例として示される。なお、孔部８１ａは、第２の嵌合位置で後述する雌端子ハウジング５の嵌入突起５２が嵌入されるための孔であり、その構成（大きさや形状等）は嵌入突起５２の構成に応じて設定すればよい。

　これに対し、雌端子ハウジング５には、第１の嵌合位置でアーム部８０に形成された係止溝８２と係合する第１の係合突起５０と、第２の嵌合位置でアーム部８０の係止溝８２と係合する第２の係合突起５１と、第２の嵌合位置でブラケット部８１に形成された孔部８１ａへ嵌入される嵌入突起５２と、ブラケット部８１が嵌入突起５２へガイドされるガイド部５３とが設けられている。

　第１の係合突起５０は、アーム部８０の係止溝８２に対応させて外筺部４ｃの外側面４ｄから突出するように設けられている。本実施形態においては、外筺部４ｃのＸ方向両側の外側面４ｄからそれぞれ２つずつ、合計４つの第１の係合突起５０が略矩形状に突出された構成とされている。すなわち、雌端子ハウジング５のＸ方向各側部で２つ一組をなす第１の係合突起５０（一例として、図１に示す５０ａ，５０ｂ）がＸ方向両側部で一対をなすように設けられた構成とされている。また、雌端子ハウジング５のＸ方向各側部では、一組の第１の係合突起５０が外筺部４ｃのＹ方向両端にそれぞれ１つずつ配されている。なお、第１の係合突起５０は、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８の嵌合が開始された時、アーム部８０が突き当たって乗り上がり易いように、第１の係合突起５０の突き当て部位が嵌合方向（図１において、矢印Ａ１２で示す方向）へ先細り状となるように外側面４ｄへ向けて傾斜して形成されている。

　第２の係合突起５１は、アーム部８０の係止溝８２に対応させて外筺部４ｃの外側面４ｄから突出するように設けられている。本実施形態においては、外筺部４ｃのＸ方向両側の外側面４ｄからそれぞれ２つずつ、合計４つの第２の係合突起５１が略矩形状に突出された構成とされている。すなわち、雌端子ハウジング５のＸ方向各側部で２つ一組をなす第２の係合突起５１（一例として、図１に示す５１ａ，５１ｂ）がＸ方向両側部で一対をなすように設けられた構成とされている。また、雌端子ハウジング５のＸ方向各側部では、一組の第２の係合突起５１が外筺部４ｃのＹ方向両端にそれぞれ１つずつ配されている。また、第２の係合突起５１は、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８の嵌合が開始され、第１の嵌合状態から第２の嵌合状態へ移行される（第１の嵌合位置から第２の嵌合位置へ移動される）際、アーム部８０が突き当たって乗り上がり易いように、第２の係合突起５１の突き当て部位が嵌合方向（図１において、矢印Ａ１２で示す方向）へ先細り状となるように外側面４ｄへ向けて傾斜して形成されている。

　第１の係合突起５０及び第２の係合突起５１は、略同一の大きさ及び形状を有して構成され、いずれも外側面４ｄのＸ方向に対して雄端子ハウジング８側に位置付けられている。具体的には、雄端子ハウジング８との嵌合方向（図１において、矢印Ａ１２で示す方向）に対して第１の係合突起５０が手前側（第１の嵌合位置に相当）となるように位置付けられ、第２の係合突起５１が奥側（第２の嵌合位置に相当）となるように位置付けられている。すなわち、第１の係合突起５０と第２の係合突起５１の配設間隔は、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が第１の嵌合位置から第２の嵌合位置へ移動される際の移動距離に相当する。換言すれば、第１の係合突起５０と第２の係合突起５１は、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が第１の嵌合位置から第２の嵌合位置へ移動される際の嵌合方向（Ｚ方向）に対する相対移動距離に相当する間隔が外側面４ｄのＺ方向に沿って空けられて、外筺部４ｃのＹ方向両端にそれぞれ配されればよい。

　嵌入突起５２は、ブラケット部８１の孔部８１ａに対応させて外筺部４ｃの外側面４ｄから突出するように設けられている。本実施形態においては、外筺部４ｃのＸ方向片側の外側面４ｄから嵌入突起５２が凸曲面状（一例として、凸球面状）に突出された構成とされている。この場合、嵌入突起５２は、外筺部４ｃのＸ方向片側においてＹ方向両端に設けられた一組の第１の係合突起５０（図１に示す５０ａ，５０ｂ）及び第２の係合突起５１（図１に示す５１ａ，５１ｂ）の略中間部位で、Ｘ方向に対して第１の係合突起５０及び第２の係合突起５１とは反対側の端部に位置付けられるように、Ｘ方向片側の外側面４ｄに配されている。また、嵌入突起５２は、外筺部４ｃのＸ方向片側に設けられた後述するガイド部５３のリブ５３ａ，５３ｂに対し、Ｙ方向及びＺ方向の双方の略中間部位に位置付けられるように、Ｘ方向片側の外側面４ｄに配されている。

　なお、嵌入突起５２は、第２の嵌合位置でブラケット部８１の孔部８１ａへ嵌入される突起であり、その構成（大きさや形状等）は孔部８１ａの構成に応じて設定すればよい。一例として、本実施形態において、嵌入突起５２は、雌端子ハウジング５上（具体的には外側面４ｄ上）の断面の円径が孔部８１ａの開口径と略同寸に設定されて雌端子ハウジング５の外側面４ｄから凸曲面状（一例として、凸球面状）に突出されている。これにより、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が第１の嵌合位置から第２の嵌合位置へ移動された際、嵌入突起５２が孔部８１ａの開口縁と密着した状態で孔部８１ａへ嵌入される。そして、嵌入後は、外側面４ｄ上の全方向に対するガタツキを抑制すること、つまり耐振性の向上を図ることができ、かかる嵌入状態を保持することが可能となる。すなわち、コネクタ１に対し、これら嵌入突起５２と孔部８１ａでスライドロック（スルーロック）構造を持たせることができる。また、ブラケット部８１は、金属製であるため樹脂製等とするよりも剛性が高く、孔部８１ａへの嵌入突起５２の嵌入後において、外側面４ｄ上の全方向（例えば、Ｙ方向及びＺ方向）に加えて、外側面４ｄに垂直な方向（Ｘ方向）に対してもガタツキ抑制（耐振性向上）効果を高めることができる。

　ガイド部５３は、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８の嵌合方向（Ｚ方向）に沿って並行に延設された一対の鉤型のリブ５３ａ，５３ｂを備え、これらリブ５３ａ，５３ｂの間で挟持した状態でブラケット部８１がガイドされる。換言すれば、ガイド部５３は、外筺部４ｃの外側面４ｄに所定間隔を空けて対向配置された鉤型のリブ５３ａ，５３ｂと、これらリブ５３ａ，５３ｂの間に形成される空間（以下、ガイド溝という。）５３ｃとで構成されている。本実施形態において、リブ５３ａ，５３ｂは、外筺部４ｃのＸ方向片側の外側面４ｄ（つまり、嵌入突起５２が設けられた外側面４ｄ）に設けられている。この場合、リブ５３ａ，５３ｂは、ブラケット部８１のＹ方向に対する幅と略同寸の間隔を空けてかかる外側面４ｄから突出した後、該間隔を狭めるように互いにＹ方向に対して逆向きに屈曲した構成とされている。また、リブ５３ａ，５３ｂは、ブラケット部８１のＸ方向に対する肉厚と略同寸の高さで外側面４ｄから突出している。これにより、リブ５３ａ，５３ｂの間にブラケット部８１を収容可能な空間を形成することができ、かかる空間がガイド溝５３ｃとして構成されている。

　すなわち、ブラケット部８１がリブ５３ａ，５３ｂに沿って移動されることで、ブラケット部８１がガイド溝５３ｃへ進入して雌端子ハウジング５の嵌入突起５２までガイドされる。その際、ブラケット部８１がリブ５３ａ，５３ｂの間で挟持された状態でガイド部５３によってガイドされるため、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が第１の嵌合位置から第２の嵌合位置へ移動する際、これらハウジング５，８のＹ方向へのガタツキが抑制される。また、リブ５３ａ，５３ｂは、第１の嵌合状態においてブラケット部８１の延出先端８１ｂの近傍がガイド溝５３ｃへ収容可能とされ、第２の嵌合状態において延出先端８１ｂの近傍を含むブラケット部８１の略半分程度の部分がガイド溝５３ｃへ収容可能とされるように、Ｚ方向（雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８の嵌合方向）に対する寸法が設定されればよい。

　ここで、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が嵌合されて相互に組み付けられる場合の手順の一例を示す。かかる組み付けは、雌端子３が端子収容室４へ挿入されて本挿入状態（つまり、雄端子７と接続可能な状態）とされるべく、雌端子ハウジング５に雄端子ハウジング８が嵌め合わされて第１の嵌合状態とされる段階と、雄端子７が雌端子３の接点部に摺接され、雄端子７と雌端子３が電気的に接続される第２の嵌合状態とされる段階の２段階で行われる。図３の（ａ）～（ｃ）には、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が第１の嵌合位置に位置付けられた状態（第１の嵌合状態）が示されており、図３の（ａ）は斜視図、図３の（ｂ）は側面図、図３の（ｃ）は図３の（ｂ）の矢印Ａ３部分における横断面を矢印方向から示す図である。また、図４の（ａ）～（ｃ）には、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が第２の嵌合位置に位置付けられた状態（第２の嵌合状態）が示されており、図４の（ａ）は斜視図、図４の（ｂ）は側面図、図４の（ｃ）は図４の（ｂ）の矢印Ａ４部分における横断面を矢印方向から示す図である。なお、図３の（ａ），（ｃ）及び図４の（ａ），（ｃ）において、雌端子３は図示が省略されている。

　第１の嵌合状態とするにあたって、第１の係合突起５０とアーム部８０が正対されるように雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が位置付けられる。そして、アーム部８０の延出先端が第１の係合突起５０と当接される。この状態で所定の押込力（図１におけるＡ１１方向への力）が作用すると、アーム部８０は、かかる押込力に抗してＸ方向に対して外側へ広がるように弾性撓み変形し、第１の係合突起５０へ乗り上げる。そして、アーム部８０が第１の係合突起５０を完全に乗り越えると、該アーム部８０が内側へ狭まるように弾性撓み復帰変形する。この結果、第１の係合突起５０がアーム部８０の係止溝８２内に入り込んで係止溝８２と係合され、アーム部８０が係止される。換言すれば、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が第１の嵌合位置となる。そして、雌端子３が端子収容室４に挿入され、雌端子３の係合穴がランスに係止されて抜け止めされる。これにより、雌端子ハウジング５及び雄端子ハウジング８は、第１の嵌合状態となる（図３の（ａ）～（ｃ）に示す状態）。このように第１の嵌合状態となると、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８との嵌合を解除する為には、アーム部８０を反らせて係止溝８２と第１の係合突起５０との係止を解除することになるが、板状のアーム部８０を反らすだけの解除力で済む。

　また、アーム部８０の延出先端が第１の係合突起５０と当接した状態で前記押込力が作用すると、ブラケット部８１がガイド部５３のリブ５３ａ，５３ｂに沿ってガイドされつつ、ガイド溝５３ｃへ進入する。そして、第１の係合突起５０がアーム部８０を係止し、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が第１の嵌合位置となると、ブラケット部８１は、延出先端８１ｂの近傍がガイド溝５３ｃへ収容された状態となる。即ち、第１の嵌合位置において、ブラケット部８１は、延出先端８１ｂが雌端子ハウジング５の嵌入突起５２にかかった状態となる（図３の（ｃ）に示す状態）。

　このように第１の嵌合状態から第２の嵌合状態へ移行するにあたっては、第１の嵌合状態とされている雄端子ハウジング８に対して前記押込力が作用し、アーム部８０の延出先端が第２の係合突起５１と当接する。この状態でかかる押込力がさらに作用すると、アーム部８０は、該押込力に抗してＸ方向に対して外側へ広がるように弾性撓み変形し、第２の係合突起５１へ乗り上げる。そして、アーム部８０が第２の係合突起５１を完全に乗り越えると、該アーム部８０が内側へ狭まるように弾性撓み復帰変形する。この結果、第２の係合突起５１がアーム部８０の係止溝８２内に入り込んで係止溝８２と係合され、アーム部８０を係止する。即ち、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が、第２の嵌合位置となる。これにより、雌端子ハウジング５及び雄端子ハウジング８は、第２の嵌合状態となる（図４の（ａ）～（ｃ）に示す状態）。このような第２の嵌合位置においては、第１の係合突起５０もアーム部８０の係止溝８２と係合された状態に保たれている。そして、第２の嵌合状態においては、雄端子７が雌端子３の接点部に摺接することができ、雄端子７と雌端子３が電気的に接続される。なお、第２の嵌合状態となると、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８との嵌合を解除する為には、アーム部８０を反らせて係止溝８２と第２の係合突起５１との係止を解除することになるが、板状のアーム部８０を反らすだけの解除力で済む。

　一方、第１の嵌合状態とされている雄端子ハウジング８に対して前記押込力が作用すると、ブラケット部８１がガイド部５３のリブ５３ａ，５３ｂに沿ってガイドされつつ、ガイド溝５３ｃへさらに進入し、嵌入突起５２と当接する。この状態でかかる押込力をさらに作用すると、ブラケット部８１は、該押込力に抗してＸ方向に対して外側へ広がるように弾性撓み変形し、嵌入突起５２へ乗り上げるとともに、リブ５３ａ，５３ｂと当接する。そして、ブラケット部８１は、嵌入突起５２及びリブ５３ａ，５３ｂに対して摺動し、孔部８１ａの全体が嵌入突起５２上に位置付けられるまでガイド溝５３ｃへ進入する。このように孔部８１ａの全体が嵌入突起５２上に位置付けられると、ブラケット部８１は、嵌入突起５２の突出面（凸曲面）に沿って内側へ狭まるように弾性撓み復帰変形し、孔部８１ａへ嵌入突起５２を嵌入させる。この結果、ブラケット部８１が嵌入突起５２によって係止され、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８が第２の嵌合位置、すなわち第２の嵌合状態となる（図４の（ａ）～（ｃ）に示す状態）。

　なお、第２の係合突起５１が係止溝８２と係合され、アーム部８０を係止した状態、及び嵌入突起５２が孔部８１ａへ嵌入され、ブラケット部８１を係止した状態、つまり第２の嵌合状態は、雌端子３と雄端子７の電気的な接続状態と同期して生ずる。そして、第２の嵌合状態により、雌端子３と雄端子７の電気的な接続状態が維持される。また、雌端子３と雄端子７を電気的に切断させる場合には、上述した接続手順と逆の手順を順次行えばよい。

　以上、本実施形態に係るコネクタ１によれば、雌端子３と雄端子７の接続時の最大荷重（負荷）を低減することができるとともに、雌端子ハウジング５と雄端子ハウジング８の嵌合時及び嵌合後におけるコネクタ１の耐振性の向上を図ることができる。

　ここで、上述した本発明に係るコネクタの実施形態の特徴をそれぞれ以下［１］～［３］に簡潔に纏めて列記する。

　［１］　接点部を有する雌端子３がそれぞれ挿入されて収容される複数の端子収容室４が形成された雌端子ハウジング５と、
　前記接点部と摺接して前記雌端子３に接続される複数の雄端子７を保持するとともに、前記雄端子７を外部導体に接続するバスバ６がインサート成形された雄端子ハウジング８とを備え、
　前記雌端子ハウジング５と前記雄端子ハウジング８が嵌合されて前記雌端子３と前記雄端子７が電気的に接続されるコネクタ１であって、
　前記雌端子ハウジング５と前記雄端子ハウジング８は、第１の嵌合位置と第２の嵌合位置で互いに嵌合され、
　前記第１の嵌合位置は、前記雌端子３が前記端子収容室４に挿入されて前記接点部を前記雄端子７へ臨ませた位置であって、前記雄端子７が前記接点部と摺接する位置よりも手前に設定され、
　前記第２の嵌合位置は、前記雄端子７が前記接点部に摺接する位置に設定されており、
　前記雄端子ハウジング８には、前記雌端子ハウジング５との嵌合方向へ延出する樹脂製のアーム部８０と、前記バスバ６に連設されて前記嵌合方向へ延出する金属製のブラケット部８１が設けられ、
　前記雌端子ハウジング５には、前記第１の嵌合位置で前記アーム部８０に形成された係止溝（溝部）８２と係合する第１の係合突起５０と、前記第２の嵌合位置で前記アーム部８０の係止溝（溝部）８２と係合する第２の係合突起５１と、前記第２の嵌合位置で前記ブラケット部８１に形成された孔部８１ａへ嵌入される嵌入突起５２と、前記ブラケット部８１を前記嵌入突起５２へガイドするガイド部５３とが設けられているコネクタ１。
　［２］　上記[１]の構成のコネクタ１であって、前記ブラケット部８１には、円形の孔部８１ａが形成され、前記嵌入突起５２は、前記雌端子ハウジング５上の断面の円径が前記孔部８１ａの開口径と略同寸に設定されて前記雌端子ハウジング５から凸球面状（凸曲面状）に突出されているコネクタ１。
　［３］　上記[１]又は[２]の構成のコネクタ１であって、前記ガイド部５３は、前記嵌合方向に沿って並行に延設された一対の鉤型のリブ５３ａ，５３ｂを備え、前記リブ５３ａ，５３ｂの間で挟持した状態で前記ブラケット部８１がガイドされるコネクタ１。

　なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。

　また、本出願は、２０１２年１１月７日出願の日本特許出願（特願２０１２－２４５４７５に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

　本発明のコネクタによれば、雌端子と雄端子の接続時の最大荷重（負荷）を低減することができるとともに、端子ハウジングの嵌合時及び嵌合後におけるコネクタの耐振性の向上を図ることができる。

　１　　コネクタ
　３　　雌端子
　４　　端子収容室
　５　　雌端子ハウジング
　６　　バスバ
　７　　雄端子
　８　　雄端子ハウジング
　５０　第１の係合突起
　５１　第２の係合突起
　５２　嵌入突起
　５３　ガイド部
　８０　アーム部
　８１　ブラケット部
　８１ａ　孔部
　８２　溝部（係止溝）

Claims

　接点部を有する雌端子がそれぞれ挿入されて収容される複数の端子収容室が形成された雌端子ハウジングと、
　前記接点部と摺接して前記雌端子に接続される複数の雄端子を保持するとともに、前記雄端子を外部導体に接続するバスバがインサート成形された雄端子ハウジングとを備え、
　前記雌端子ハウジングと前記雄端子ハウジングが嵌合されて前記雌端子と前記雄端子が電気的に接続されるコネクタであって、
　前記雌端子ハウジングと前記雄端子ハウジングは、第１の嵌合位置と第２の嵌合位置で互いに嵌合され、
　前記第１の嵌合位置は、前記雌端子が前記端子収容室に挿入されて前記接点部を前記雄端子へ臨ませた位置であって、前記雄端子が前記接点部と摺接する位置よりも手前に設定され、
　前記第２の嵌合位置は、前記雄端子が前記接点部に摺接する位置に設定されており、
　前記雄端子ハウジングには、前記雌端子ハウジングとの嵌合方向へ延出する樹脂製のアーム部と、前記バスバに連設されて前記嵌合方向へ延出する金属製のブラケット部が設けられ、
　前記雌端子ハウジングには、前記第１の嵌合位置で前記アーム部に形成された溝部と係合する第１の係合突起と、前記第２の嵌合位置で前記アーム部の溝部と係合する第２の係合突起と、前記第２の嵌合位置で前記ブラケット部に形成された孔部へ嵌入される嵌入突起と、前記ブラケット部を前記嵌入突起へガイドするガイド部とが設けられているコネクタ。
　前記ブラケット部には、円形の孔部が形成され、前記嵌入突起は、前記雌端子ハウジング上の断面の円径が前記孔部の開口径と略同寸に設定されて前記雌端子ハウジングから凸曲面状に突出されている請求項１に記載のコネクタ。
　前記ガイド部は、前記嵌合方向に沿って並行に延設された一対の鉤型のリブを備え、前記リブの間で挟持した状態で前記ブラケット部がガイドされる請求項１又は２に記載のコネクタ。