WO2014013937A1 - フード跳ね上げ装置のフード支持構造 - Google Patents

フード跳ね上げ装置のフード支持構造 Download PDF

Info

Publication number
WO2014013937A1
WO2014013937A1 PCT/JP2013/069013 JP2013069013W WO2014013937A1 WO 2014013937 A1 WO2014013937 A1 WO 2014013937A1 JP 2013069013 W JP2013069013 W JP 2013069013W WO 2014013937 A1 WO2014013937 A1 WO 2014013937A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
hood
connecting shaft
hinge member
support structure
actuator
Prior art date
Application number
PCT/JP2013/069013
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
佐藤 和仁
Original Assignee
日産自動車株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日産自動車株式会社 filed Critical 日産自動車株式会社
Publication of WO2014013937A1 publication Critical patent/WO2014013937A1/ja

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/34Protecting non-occupants of a vehicle, e.g. pedestrians
    • B60R21/38Protecting non-occupants of a vehicle, e.g. pedestrians using means for lifting bonnets

Definitions

  • FIG. 5 shows the hood support structure of the present invention, and when a colliding object that collides with the front of the vehicle body falls on the hood that is flipped up to the flip-up position, the reaction force on the colliding object is reduced by the torsion bar. It is a perspective view which shows making it.
  • FIG. 6 is a characteristic diagram showing the change over time in the height of the rear end of the hood after the vehicle body collides with the collision object.
  • the hood 2 is held in a state in which the hood 2 is flipped upward (in a flip-up position higher than the closed position).
  • the hood 2 held in the flip-up state (the flip-up position) by the ratchet mechanism is higher than the tip end portion (uppermost end portion) of the actuator 9 in the maximum extended state,
  • the tip portion and the hood 2 are not in contact with each other. That is, the rear end portion of the hood 2 in the flipped-up state is supported only by the hood hinge mechanism 3 while being separated from the actuator 9.
  • the second hood 2 keeps the hood 2 jumped up so that the hood 2 is not in contact with the tip of the actuator 9 (bounce-up mechanism). Therefore, it is not necessary to provide a reaction force reducing structure in the flip-up mechanism itself, and the flip-up mechanism can be downsized to realize a compact and inexpensive hood flip-up device.
  • the claw portion 25 constituting the second lock portion is provided on the hinge link 15 and the tooth portion 24 is provided on the disk portion 20 of the connecting shaft 12.
  • the arrangement of the tooth portion 24 and the claw portion 25 is as follows. Not limited to.
  • the tooth portion 24 may be provided on the hinge link 15 and the claw portion 25 may be provided on the hood side bracket 11 fixed to the hood 2. In this case, it implanted the support shaft 26 to the connecting shaft supporting portion 11b 2 of the hood-side bracket 11, may be this by rotatably supporting the claw portion 25.
  • the lock pin 21 was provided so that the connection shaft 12 and the hinge link 15 might be penetrated
  • positioning of a lock pin is not restricted to this.
  • the lock pin may be provided so as to pass through the hinge link 15 and the connecting shaft support portion 11b 2 on the outer side in the vehicle width direction of the hood side bracket 11, or the connecting shaft 12, the hinge link 15, and the connecting shaft support. You may provide so that the three members of the part 11b 2 may be penetrated.
  • the actuator 9 when the collision detection sensor 5 detects that a collision load has been input to the front part of the vehicle body, the actuator 9 is operated. However, signals from various sensors such as an in-vehicle camera and a radar are used. Based on this, the actuator 9 may be actuated immediately before the collision object comes into contact with the front part of the vehicle body.

Abstract

 フード(2)に対するヒンジ部材(15)の連結軸(12)周りの回転をロックすることで、ヒンジ部材(15)をフード(2)に対する第1の位置でロック状態にするとともに、該ロック状態にあるヒンジ部材(15)に対して所定値以上の連結軸(12)周りの回転モーメントが付与されることで、ロック状態を解除する第1ロック部(21)と、フード(2)に対するヒンジ部材(15)の連結軸(12)周りの回転により、第1の位置と異なる第2の位置に変位したヒンジ部材(15)を、該第2の位置に保持する第2ロック部(24,25)と、を備えたフード支持構造。

Description

フード跳ね上げ装置のフード支持構造
 本発明は、車体前部へ衝突荷重が入力された際にフードの後端部を上方に跳ね上げるフード跳ね上げ装置において、フードを跳ね上げた状態に保持するフード支持構造に関する。
 特開2004-330913号公報は、フードの後端部をアクチュエータで上方に跳ね上げ、フードの変形代を充分に確保して、被衝突物への二次衝突の衝撃を緩和する自動車用安全装置を示している。この装置では、フードの後端部をアクチュエータで跳ね上げた際、アクチュエータに内蔵したロック機構でアクチュエータを伸長した状態に保持し、その伸長した状態のアクチュエータでフードを支持する。
 しかしながら、上記装置では、ロック機構をアクチュエータに内蔵しているため、アクチュエータの内部構造が複雑化し、装置のコストが高くなる。
 本発明の目的は、アクチュエータなどの跳ね上げ機構にロック機構を設けることなく、フードを跳ね上げた状態に保持することを可能とし、フード跳ね上げ装置の低コスト化を実現し得るフード支持構造を提供することである。
 本発明の一態様は、車体とフードの後端部との間に設けられ、フードを車体に対して開閉可能に支持するフードヒンジ機構と、フードの前端部を車体にロックするフードロック機構と、を備えたフード支持構造である。フードヒンジ機構は、一端がフードの後端部に回転可能に取り付けられ、他端が車体に回転可能に取り付けられたヒンジ部材と、ヒンジ部材の一端をフードの後端部に回転可能に連結する連結軸と、フードに対するヒンジ部材の連結軸周りの回転をロックすることで、ヒンジ部材をフードに対する第1の位置でロック状態にするとともに、該ロック状態にあるヒンジ部材に対して所定値以上の連結軸周りの回転モーメントが付与されることで、ロック状態を解除する第1ロック部と、フードに対するヒンジ部材の連結軸周りの回転により、第1の位置と異なる第2の位置に変位したヒンジ部材を、該第2の位置に保持する第2ロック部と、を備えている。このフード支持構造は、フードの後端部を上方に跳ね上げる跳ね上げ機構の作動によって、ロック状態にあるヒンジ部材に対して所定値以上の連結軸周りの回転モーメントを付与して、ロック状態を解除するとともに、ヒンジ部材を連結軸周りに回転させ、第2の位置に変位したヒンジ部材を第2ロック部により保持することで、フードを跳ね上げた状態に保持する。
図1は、本発明が適用された車両の全体を示す斜視図である。 図2は、本発明が適用された車両の一部を破断して示す要部縦断面図である。 図3は、本発明のフード支持構造を示し、フードを跳ね上げる前の状態を示す斜視図であり、(a)がフード支持構造の全体を示す図、(b)が第1ロック部及び第2ロック部の構成を示す一部断面拡大図である。 図4は、本発明のフード支持構造を示し、フードの跳ね上げ動作が開始され、第1ロック部が解除された後の状態を示す斜視図である。 図5は、本発明のフード支持構造を示し、跳ね上げ位置に跳ね上げられたフード上に車体前部に衝突した被衝突物が落下した際、被衝突物への反力をトーションバーにより低減させることを示す斜視図である。 図6は、車体が被衝突物に衝突した後の、フード後端部の高さの時間変化を示す特性図である。
 以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図1及び図2中、矢印Xは車両前後方向を、矢印Yは車幅方向を、矢印Zは車両高さ方向をそれぞれ示している。
 図1に示すように、本実施形態にかかるフード支持構造は、車両1において、車体前部のエンジンルーム上部を覆うように配置されたフード2を支持している。このフード支持構造は、フード2の後端部と車体との間に設けられ、フード2を車体に対して開閉可能に支持する左右一対のフードヒンジ機構3と、閉位置にあるフード2の前端部を車体にロックするためのフードロック機構4とを備えている。
 車両1には、さらに、車体前部に取り付けられ、車両1の被衝突物との衝突を検知する2つの衝突検知センサ5と、各衝突検知センサ5と第1ハーネス6を介して電気的に接続されたコントロールユニット7と、コントロールユニット7と第2ハーネス8を介して電気的に接続された左右一対のアクチュエータ9(跳ね上げ機構)とが設けられている。これらアクチュエータ9等と上述のフード支持構造とから車両1のフード跳ね上げ装置が構成されている。
 車両1のフード跳ね上げ装置では、車体前部に被衝突物が衝突するなどして車体前部に衝突荷重が入力されると、衝突検知センサ5が衝突を検知し、コントロールユニット7から各アクチュエータ9に作動指示信号が発せられる。作動指示信号を受けたアクチュエータ9は、図2に示すように最大長まで伸長し、これによりフード2の後端部が上方に跳ね上げられる。跳ね上げられたフード2は、上記フード支持構造によって、跳ね上げられた状態(以下、フードの跳ね上げ状態ともいう)に保持され、これにより、エンジン10の上部とフード2の下面との間に大きな空間が確保される。従って、例えば、車体前部に衝突した被衝突物がフード2上に二次衝突しても、フード2の変形代が充分に確保されているため、被衝突物に与える衝撃を緩和させることができる。
 各フードヒンジ機構3は、図3(a)に示すように、フード2の後端部に取り付けられるフード側ヒンジリンク取付ブラケット(以下、フード側ブラケット)11と、車体フレーム13に固定される車体側ヒンジリンク取付ブラケット(以下、車体側ブラケット)14と、一端をフード側ブラケット11に連結軸12を支点に回転可能に取り付けられ、他端を車体側ブラケット14に回転可能に取り付けられたヒンジリンク15(ヒンジ部材)とを有している。
 フード側ブラケット11は、フード2の後端部の裏面に設けられたベースブラケット16を介して、フード2の後端部に取り付けられている。フード側ブラケット11の上部には、フード側ブラケット11をフード2に取り付けるためのフード取付部11aが設けられている。フード取付部11aは、ボルト等の締結具によってベースブラケット16に固定されて、フード2の裏面に取り付けられている。フード側ブラケット11の下部には、連結軸12を支持するための一対の連結軸支持部11b、11bが設けられている。連結軸支持部11bは、フード取付部11aの車幅方向内側縁から略直角に折れ曲がり、下方に延びている。連結軸支持部11bは、フード取付部11aの車幅方向外側縁から略直角に折れ曲がり、下方に延びている。車幅方向内側の連結軸支持部11bには、連結軸12の車幅方向内側の端部を挿入するための取付孔17aが形成されている。取付孔17aに挿入された連結軸12の端部は、連結軸支持部11bに固定されており、連結軸支持部11bに対して回転することができないようになっている。車幅方向外側の連結軸支持部11bには、図3(b)に示すように、連結軸12の車幅方向外側の端部を挿入するための取付孔17bが形成されている。取付孔17bに挿入された連結軸12の車幅方向外側の端部は、連結軸支持部11bに回転可能に支持されている。
 ヒンジリンク15は、一端をフード側ブラケット11に対して連結軸12を支点に回転可能に取り付けられ、他端を車体側ブラケット14に対して回転可能に取り付けられている。ヒンジリンク15の一端には、回転支点となる連結軸12が挿入される孔15aが形成されている。ヒンジリンク15の他端には、車体側ブラケット14に設けられた回転支点となる支持軸18が挿入される孔(図示は省略)が形成されている。フード2が閉位置にあるとき、ヒンジリンク15の一端は、他端より車両前後方向Xにおいて前側に位置しており、従って、連結軸12は、支持軸18より車両前後方向Xにおいて前側に位置している。連結軸12は、アクチュエータ9の作動によってフード2が上方に跳ね上げられた際に、フード2に対するヒンジリンク15の角度を変化させる回転モーメントがヒンジリンク15に付与されるように配置されている。より具体的には、連結軸12は、フード2が跳ね上げられた際に、後述する所定値以上の連結軸12周りの回転モーメントがヒンジリンク15に生じるような位置に配置されている。
 車体側ブラケット14は、車体フレーム13にボルト19で固定される車体固定部14aと、この車体固定部14aの車幅方向内側縁から上方に起立するヒンジリンク取付部14bとからなる。ヒンジリンク取付部14bの後部には、ヒンジリンク15の他端を回転可能に支持する支持軸18が取り付けられている。
 連結軸12は、シャフト形状をなすトーションバーである。連結軸12の車幅方向内側の端部は、フード側ブラケット11の連結軸支持部11bに固定されている。一方、連結軸12の車幅方向外側の端部は、フード側ブラケット11の連結軸支持部11bに対して回転可能に支持されている。ヒンジリンク15を貫通する連結軸12の車幅方向外側の先端には、連結軸12の延在方向に対して略垂直な円盤部20が設けられている。この円盤部20の上部には、第1ロック部を構成するピンであるロックピン21が挿入される第1溝部22が形成されている。第1溝部22は、円盤部20の外周部の一部から円盤部20の中心部に向かって延びる、側面視でコ字状をなす溝として形成されている。また、ヒンジリンク15には、第1溝部22に対応する位置に、第1溝部22と連通する第2溝部23が形成されており、第1溝部22に挿入したロックピン21が第2溝部23にも挿入されるようになっている。ロックピン21は、第1溝部22と第2溝部23の両方に挿入されることで、ヒンジリンク15の円盤部20に対する回転を拘束して、フード2に対するヒンジリンク15の連結軸12周りの回転をロックし、これによりヒンジリンク15をフード2に対する一定の位置(通常時の位置、第1の位置)でロック状態にしている。ロックピン21の強度は、ロック状態にあるヒンジリンク15に対して所定値以上の連結軸12周りの回転モーメントが付与されることで破断するように設定されている。また、ロックピン21は、その破断によってヒンジリンク15のロック状態を解除し、フード2に対するヒンジリンク15の連結軸12周りの回転を許容する。上記所定値は、通常時(例えば、エンジンルーム内の点検等を行うためにフード2の前端部を上下に移動させてフード2を開閉する場合など)に生じ得る回転モーメントの最大値より大きく、アクチュエータ9によってフード2の後端部を跳ね上げたときに生じ得る回転モーメントの最小値よりも小さい値に設定される。
 また、円盤部20の径方向外側側面には、周方向の一定の範囲にわたって、第2ロック部を構成する歯部24が形成されている。この歯部24は、円盤部20の外周部のうち、第1溝部22が設けられた位置と反対側の位置に設けられている。歯部24には、第2ロック部を構成する爪部25が係合するようになっている。爪部25は、ヒンジリンク15に植設された支持軸26に、支持軸26を支点として回転可能に支持されており、図示を省略するバネなどの弾性部材により、歯部24に係合する向きに常に付勢されている。歯部24と爪部25は、フード2の後端部が上昇する際に生じる、フード2に対するヒンジリンク15の連結軸12周りの回転を許容するとともに、当該回転の逆転(反転)を禁止する(フード2の後端部が上昇する際に生じる回転と逆向きの回転のみを拘束する)ように係合している。すなわち、歯部24と爪部25は、連結軸12を中心としたヒンジリンク15の回転を一方向のみロックするラチェット機構となっている。このラチェット機構の動作については、後述するものとする。
 以上のように構成されたフード支持構造の動作について、図3から図5を参照して説明する。車両が通常の状態にあるとき、すなわち、フード2が閉じた状態(閉位置にある状態)にあるとき(図1参照)や、エンジンルーム内の通常の点検等のためにフード2が開いた状態(開位置にある状態)にあるときには、図3(a)及び(b)に示すように、円盤部20の第1溝部22とヒンジリンク15の第2溝部23の両方を貫通するロックピン21により、ヒンジリンク15は、フード2に対して連結軸12を中心として回転することができないロック状態となっている。この状態から、例えば、車体前部が被衝突物に衝突すると、車体前部に設けられた衝突検知センサ5が衝突を検知して、コントロールユニット7からアクチュエータ9に作動指示信号が発せられる。
 作動指示信号を受けたアクチュエータ9は、作動し伸長する。その伸長動作に伴って、フード2の後端部が上方に跳ね上げられるとともに、ヒンジリンク15の一端が、連結軸12及びフード側ブラケット11を介して、上昇するフード2によって上方に引き上られる。このとき、フード2の前端部は、フードロック機構4によって上下移動を拘束され、ヒンジリンク15の他端(後端部)は、支持軸18を介して車体側ブラケット14に連結されて、上下移動を拘束されているため、ヒンジリンク15に連結軸12周りの回転モーメントが生じ、ロックピン21に剪断力が加わる。そして、ヒンジリンク15に加わる回転モーメントが所定値以上になると、この回転モーメントによって生じる剪断力がロックピン21の破断限界を超え、ロックピン21が破断する。その結果、ロック状態にあったヒンジリンク15は、ロック状態が解かれて、フード2に対して連結軸12周りに回転できるようになる。そして、図4に矢印で示すように、ヒンジリンク15は、フード2の上昇に伴ってヒンジリンク15の一端(前端)を上昇させる方向に、連結軸12と支持軸18の各々を支点として回動する。すなわち、ヒンジリンク15は、フード2に対する連結軸12周りの回転により、フード2に対して上記通常時の位置(第1の位置)とは異なる位置に変位する。
 その後、アクチュエータ9が限界まで伸長すると、フード2は、アクチュエータ9の先端部から離脱し、自身の慣性によってさらに上昇を続けるが、やがて重力の影響を受けてフード2の上昇速度は徐々に低下する。そしてフード2の上昇が下降に転じる直前に、爪部25が歯部24に係合し、ラチェット機構の反転防止ロックが作用することで、フード2に対するヒンジリンク15の連結軸12周りの回転がロックされ(ヒンジリンク15は、フード2に対して上記第1の位置と異なる第2の位置に変位した状態に保持され)、フード2の位置がロックされる。この結果、フード2は、車両上方に跳ね上げられた状態で(閉位置より高い跳ね上げ位置に)保持されることになる。この状態では、ラチェット機構で跳ね上げ状態(跳ね上げ位置)に保持されたフード2の方が、最大に伸びた状態にあるアクチュエータ9の先端部(最上端部)よりも高いため、アクチュエータ9の先端部とフード2とが非接触となる。つまり、跳ね上げ状態のフード2の後端部は、アクチュエータ9から離間した状態で、フードヒンジ機構3のみによって支持される。
 フード2が跳ね上げ状態にあるときは、エンジン10とフード2との間に大きな空間が形成されているため、被衝突物がフード2に衝突しても、フード2が大きく変形して被衝突物に対する衝撃力を緩和することができる。また、このときフードヒンジ機構3には、図5に示すように車両下方へ押し下げる力Fが作用するが、この押し下げ力Fによって、トーションバーからなる連結軸12が弾性的に捻れ変形するため、フード2から被衝突物へ伝わる反力は低減され、衝撃力は更に低減される。
 このように、ラチェット機構によってフード2を跳ね上げた状態に保持することが可能であるため、アクチュエータ9自体に、跳ね上げたフード2の姿勢を保持する機能を付与する必要がなく、安価なフード跳ね上げ装置を実現することが可能となる。また、連結軸12がトーションバーからなることにより、フード2から被衝突物へ加わる反力を低減できる。このため、アクチュエータ9自体に反力低減構造を組み込む必要もなく、アクチュエータ9の構造を簡素化して、フード跳ね上げ装置の低コスト化を実現することが可能となる。
 また、図6に示すとおり、跳ね上げたフードをアクチュエータ9aによって跳ね上げ状態に保持する場合(比較例)には、アクチュエータ9aは、少なくとも、目標とする跳ね上げ位置までフードを押し上げるのに必要な長さ(必要押し上げ量)Hだけ伸長させる必要がある。しかし、本発明のフード支持構造では、アクチュエータ9が最大長に伸長した後も、フード2が慣性によって上昇し続けるため、アクチュエータ9のストロークを、図6に示すように、アクチュエータ9aより長さSだけ短くすることが可能となる。その結果、アクチュエータ9を小型化でき、コンパクトで安価なフード跳ね上げ装置を実現することが可能となる。
 また、比較例では、アクチュエータ9aのストロークが、アクチュエータ9に比較して長さSだけ長いため、その分、フードに作用する跳ね上げ力の力積も大きい。このため、アクチュエータ9aによって跳ね上げられたフードは、図6に二点鎖線Bで示すように、より高い位置まで上昇し、より大きな振幅で上下に振動することになる。これに対し、本発明のフード支持構造では、フード2が跳ね上げ位置まで上昇する途中で、フード2がアクチュエータ9の先端部から離れ、その時点から跳ね上げ位置に至るまでの間、重力によってフード2の上昇速度が減少するので、図6に実線Aで示すように、跳ね上げ位置におけるフード2の振幅を効果的に抑えることができる。
 以上のように構成された本実施形態のフード支持構造によれば、フード2の後端部を上方に跳ね上げるアクチュエータ9(跳ね上げ機構)自体にロック機構を設けることなく、フード2と車体の間に取り付けられるフードヒンジ機構に第2ロック部(歯部24と爪部25)を設けて、この第2ロック部でフード2を跳ね上げた状態に保持できるため、跳ね上げ機構自体にロック機構を設けた場合と比べて、より安価なフード跳ね上げ装置を提供することが可能となる。
 また、本実施形態のフード支持構造によれば、第1ロック部をピン(ロックピン21)としたので、フード2の跳ね上げによりロックピン21が剪断されても、新しいロックピン21を第1溝部22及び第2溝部23に挿入するだけで、初期の状態に戻すことができ、安価で容易に修復出来る。
 また、本実施形態のフード支持構造によれば、第2ロック部を上述のラチェット機構としたので、フード2を跳ね上げた後、爪部25と歯部24の係合を解除するだけでフード2を通常の状態に戻すことが可能となり、安価で容易に修復することが出来る。
 また、本実施形態のフード支持構造によれば、連結軸12をトーションバーとしたので、被衝突物がフード2に接触した場合、被衝突物がフード2から受ける反力を軽減することが可能となる。
 また、本実施形態のフード支持構造によれば、アクチュエータ9(跳ね上げ機構)の先端部に対してフード2が非接触となるように、第2ロック部でフード2の跳ね上げ状態を保持したので、跳ね上げ機構自体に反力低減構造を設ける必要がなくなり、跳ね上げ機構を小型化して、コンパクトで安価なフード跳ね上げ装置を実現することが可能となる。
 以上、本発明を適用した具体的な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることはなく種々の変更が可能である。上記実施形態では、第2ロック部を構成する爪部25をヒンジリンク15に設け、歯部24を連結軸12の円盤部20に設けたが、歯部24と爪部25の配置は、これに限らない。例えば、歯部24をヒンジリンク15に設け、爪部25をフード2に固定されたフード側ブラケット11に設けるようにしてもよい。この場合、フード側ブラケット11の連結軸支持部11bに支持軸26を植設し、これに爪部25を回転可能に支持させてもよい。
 また、上記実施形態では、第1ロック部を、ロック状態にあるヒンジリンク15に対して所定値以上の連結軸12周りの回転モーメントが付与されることで生じる剪断力で破断するロックピン21としたが、第1ロック部は、所定値以上の連結軸12周りの回転モーメントがヒンジリンク15に付与されることで、ロック状態を解除するものであれば、特に限定されない。第1ロック部は、例えば、一定の引っ張り荷重が付与されたときに破断する部材を、ヒンジリンク15の連結軸12周りの回転に伴って距離が増大する、あるいは間隔が広がる2つの部位(例えば、フード側ブラケット11の一部とヒンジリンク15の一部)の間に架設することで構成してもよい。
 また、上記実施形態では、ロックピン21を、連結軸12及びヒンジリンク15を貫通するように設けたが、ロックピンの配置はこれに限らない。例えば、ロックピンは、ヒンジリンク15と、フード側ブラケット11の車幅方向外側の連結軸支持部11bとを貫通するように設けてもよいし、連結軸12、ヒンジリンク15及び連結軸支持部11bの3つの部材を貫通するように設けてもよい。
 また、上記実施形態では、車体前部に衝突荷重が入力されたことを衝突検知センサ5が検知したときに、アクチュエータ9を作動させていたが、車載カメラやレーダ等の各種センサからの信号に基づいて、被衝突物が車体前部に接触する直前に、アクチュエータ9を作動させてもよい。
 本出願は、2012年7月18日に出願された日本国特許願第2012-159436号に基づく優先権を主張しており、この出願の全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
 本発明は、車体前部へ衝突荷重が入力された際にフードの後端部を上方に跳ね上げるフード跳ね上げ装置に利用できる。
 2 フード
 3 フードヒンジ機構
 4 フードロック機構
 9 アクチュエータ(跳ね上げ機構)
 11 フード側ヒンジリンク取付ブラケット
 12 連結軸
 14 車体側ヒンジリンク取付ブラケット
 15 ヒンジリンク(ヒンジ部材)
 21 ロックピン(ピン、第1ロック部)
 24 歯部(第2ロック部)
 25 爪部(第2ロック部)

Claims (5)

  1.  車体とフードの後端部との間に設けられ、前記フードを前記車体に対して開閉可能に支持するフードヒンジ機構と、
     前記フードの前端部を前記車体にロックするフードロック機構と、を備え、
     前記フードヒンジ機構は、
     一端が前記フードの後端部に回転可能に取り付けられ、他端が前記車体に回転可能に取り付けられたヒンジ部材と、
     前記ヒンジ部材の一端を前記フードの後端部に回転可能に連結する連結軸と、
     前記フードに対する前記ヒンジ部材の前記連結軸周りの回転をロックすることで、前記ヒンジ部材を前記フードに対する第1の位置でロック状態にするとともに、該ロック状態にある前記ヒンジ部材に対して所定値以上の連結軸周りの回転モーメントが付与されることで、前記ロック状態を解除する第1ロック部と、
     前記フードに対する前記ヒンジ部材の前記連結軸周りの回転により、前記第1の位置と異なる第2の位置に変位した前記ヒンジ部材を、該第2の位置に保持する第2ロック部と、
    を備え、
     前記フードの後端部を上方に跳ね上げる跳ね上げ機構の作動によって、前記ロック状態にある前記ヒンジ部材に対して前記所定値以上の連結軸周りの回転モーメントを付与して、前記ロック状態を解除するとともに、前記ヒンジ部材を前記連結軸周りに回転させ、前記第2の位置に変位した前記ヒンジ部材を前記第2ロック部により保持することで、前記フードを跳ね上げた状態に保持することを特徴とするフード支持構造。
  2.  前記第1ロック部は、前記連結軸と前記ヒンジ部材とを貫通して設けられ、前記所定値以上の連結軸周りの回転モーメントによって生じる剪断力で破断するピンからなることを特徴とする請求項1に記載のフード支持構造。
  3.  前記第2ロック部は、前記連結軸に設けられた歯部と、前記ヒンジ部材に回転可能に設けられて前記歯部と係合する爪部とを有し、前記歯部に前記爪部が係合して前記ヒンジ部材の前記連結軸周りの回転をロックするラチェット機構であることを特徴とする請求項1または2に記載のフード支持構造。
  4.  前記連結軸がトーションバーからなることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のフード支持構造。
  5.  前記跳ね上げ機構がアクチュエータであり、
     前記第2ロック部により跳ね上げた状態に保持されたフードの位置が、最大に伸長した状態の前記アクチュエータの先端部よりも高く、前記跳ね上げた状態に保持されたフードが、前記アクチュエータの先端部と非接触となることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のフード支持構造。
PCT/JP2013/069013 2012-07-18 2013-07-11 フード跳ね上げ装置のフード支持構造 WO2014013937A1 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012-159436 2012-07-18
JP2012159436 2012-07-18

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2014013937A1 true WO2014013937A1 (ja) 2014-01-23

Family

ID=49948766

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2013/069013 WO2014013937A1 (ja) 2012-07-18 2013-07-11 フード跳ね上げ装置のフード支持構造

Country Status (1)

Country Link
WO (1) WO2014013937A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015107793A1 (ja) * 2014-01-20 2015-07-23 トヨタ自動車株式会社 車両用ポップアップフード装置
WO2016052833A1 (ko) * 2014-09-30 2016-04-07 대동공업 주식회사 농용 작업차의 보닛 취부장치
JP2016088400A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 トヨタ自動車株式会社 車両用ポップアップフード装置
DE102019131453A1 (de) * 2019-11-21 2021-05-27 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Crashfalloptimierte Abstützanordnung für ein Fahrzeugscharnier

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002037016A (ja) * 2000-07-26 2002-02-06 Honda Motor Co Ltd 車両用フード装置
JP2004203251A (ja) * 2002-12-25 2004-07-22 Aisin Seiki Co Ltd 車両用開閉体の開閉構造
JP2006264558A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Nhk Spring Co Ltd 車両用安全装置
JP2009067303A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Nissan Motor Co Ltd 自動車のフード跳ね上げ装置及びフード跳ね上げ方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002037016A (ja) * 2000-07-26 2002-02-06 Honda Motor Co Ltd 車両用フード装置
JP2004203251A (ja) * 2002-12-25 2004-07-22 Aisin Seiki Co Ltd 車両用開閉体の開閉構造
JP2006264558A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Nhk Spring Co Ltd 車両用安全装置
JP2009067303A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Nissan Motor Co Ltd 自動車のフード跳ね上げ装置及びフード跳ね上げ方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015107793A1 (ja) * 2014-01-20 2015-07-23 トヨタ自動車株式会社 車両用ポップアップフード装置
JP2015136956A (ja) * 2014-01-20 2015-07-30 トヨタ自動車株式会社 車両用ポップアップフード装置
EP3098117A4 (en) * 2014-01-20 2017-02-08 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Pop-up hood device for vehicle
US9708010B2 (en) 2014-01-20 2017-07-18 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle pop-up hood device
WO2016052833A1 (ko) * 2014-09-30 2016-04-07 대동공업 주식회사 농용 작업차의 보닛 취부장치
US10214246B2 (en) 2014-09-30 2019-02-26 Daedong Industrial Co., Ltd. Bonnet mounting apparatus of agricultural work vehicle
JP2016088400A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 トヨタ自動車株式会社 車両用ポップアップフード装置
DE102019131453A1 (de) * 2019-11-21 2021-05-27 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Crashfalloptimierte Abstützanordnung für ein Fahrzeugscharnier

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4297183B2 (ja) 車両用フードの跳ね上げ装置
JP2013508590A (ja) 車両用ドアアセンブリ、ドア取っ手アセンブリ、および、横転時のドア開放防止装置
US7077225B2 (en) Flip-up apparatus for hood of vehicle
JP3377763B2 (ja) 車両用フード装置
JP4968482B2 (ja) 車両のフード跳ね上げ装置
US10829963B2 (en) Actuating device for a motor vehicle lock
US20200165851A1 (en) Active pedestrian hood hinge with integrated latch assembly
JP3785722B2 (ja) 跳ね上げ式フード
US20120049543A1 (en) Hood latch module using pop-up spring
WO2014013937A1 (ja) フード跳ね上げ装置のフード支持構造
JP2009137507A (ja) 車両用フード跳ね上げ装置のヒンジ構造
JP4249133B2 (ja) フード、特にエンジンフードを車体に連結するためのヒンジ
JP3675209B2 (ja) 車両用フード装置
JP2009096339A (ja) 車両のフード跳ね上げ装置
JP3785754B2 (ja) 跳ね上げ式フード
KR101278593B1 (ko) 자동차용 후드래치
JP2010235040A (ja) 車両用歩行者保護装置
CN110325698A (zh) 机动车门锁、特别是舱盖锁
EP2380787B1 (en) Hinge Mechanism
US11408208B2 (en) Motor vehicle latching system with pyrotechnic blocking device
JP3789735B2 (ja) 車両用フード装置
KR101252738B1 (ko) 자동차용 후드래치
JP4831013B2 (ja) 車両用フードの跳ね上げ装置
KR100774772B1 (ko) 액티브 후드 힌지
CN113710548B (zh) 具有一体式闩锁组件的主动行人发动机罩铰链

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 13819239

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 13819239

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: JP