WO2013136481A1 - 染毛剤及び染毛方法 - Google Patents
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Abstract
頭髪上で泡立てた際の泡立ち及び泡持ちが良く、毛髪の染まりと明度が良く、染毛処理中の染毛剤の垂れ落ちを起こさない2WAY型の染毛剤を提供する。 アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を含んで構成される多剤式の染毛剤であって、前記染毛剤の各剤の粘液状混合物中に下記(A)成分~(D)成分を含有する染毛剤。 (A)成分:合計含有量が1~10質量%の範囲内であるイオン性界面活性剤の1種以上。 (B)成分:前記アルカリ剤として配合され、合計含有量が0.5~7質量%の範囲内であるアルカノールアミンの1種以上。 (C)成分:多価アルコールの1種以上。 (D)成分:高級アルコールの1種以上。
Description
本発明は染毛剤及び染毛方法に関する。更に詳しくは本発明は、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を含んで構成される多剤式の染毛剤と、この染毛剤の各剤の粘液状混合物を頭髪に適用して染毛処理を行う染毛方法に関する。
従来、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を含んで多剤式に構成され、その各剤のクリーム状、ジェル状、乳液状等の粘液状混合物を櫛やブラシ等を用いて頭髪に適用し、染毛処理する染毛剤が提供されている。
このような染毛剤は高粘度であるため、例えば30分程度に及ぶ染毛処理時間中の染毛剤の垂れ落ちを有効に防止できる反面、頭髪全体にムラなく適用することが難しい。特に使用者自身の後頭部は、鏡を利用しても、染毛剤の均一な塗布(application)操作が難しい。そのため、粘液状の染毛剤を頭髪の全体染めに適用する場合、部分的な染め残しや、ムラのある染毛状態を生じ易い。
このような染毛剤は高粘度であるため、例えば30分程度に及ぶ染毛処理時間中の染毛剤の垂れ落ちを有効に防止できる反面、頭髪全体にムラなく適用することが難しい。特に使用者自身の後頭部は、鏡を利用しても、染毛剤の均一な塗布(application)操作が難しい。そのため、粘液状の染毛剤を頭髪の全体染めに適用する場合、部分的な染め残しや、ムラのある染毛状態を生じ易い。
以上の染毛剤とは別に、染毛剤の各剤の混合物を泡状として頭髪に適用するタイプの染毛剤も種々に提案されている。泡状の染毛剤は頭髪全体に均等に行き渡らせることが容易である。そのため、頭髪の全体染めに適しており、部分的な染め残しやムラのある染毛状態を避けることができる。
例えば、下記の特許文献1~特許文献4には、染毛剤の各剤の混合物をエアゾール式又はノンエアゾール式のフォーマー容器で泡状に吐出して毛髪に適用する泡沫状染毛剤が開示されている。しかし、これらの泡沫状染毛剤は染毛剤の各剤を混合し泡状に吐出するためにフォーマー容器を必要とする。従って、そのためのコストアップが避けられない。
又、下記の特許文献5には、多剤式染毛剤組成物を柔軟なスポンジに含浸させてスポンジを揉むようにして泡立て、この泡状染毛剤を毛髪に適用する頭髪染色方法が開示されている。しかし、特許文献5の染色方法は、スポンジを用いて染毛剤を泡立ててから頭髪に適用するという回りくどい方法であるため、面倒かつ効率が悪い。
更に、例えば下記の特許文献6に開示された酸化毛髪染色剤のように、頭髪に適用した後、頭髪上で手で揉み込むようにして泡立て、染毛処理を行う染毛剤が提案されている。この染毛剤ではフォーマー容器やスポンジという起泡用器具を必要としない点から、前記したコストアップや使用上の面倒を避けることができる。
又、下記の特許文献5には、多剤式染毛剤組成物を柔軟なスポンジに含浸させてスポンジを揉むようにして泡立て、この泡状染毛剤を毛髪に適用する頭髪染色方法が開示されている。しかし、特許文献5の染色方法は、スポンジを用いて染毛剤を泡立ててから頭髪に適用するという回りくどい方法であるため、面倒かつ効率が悪い。
更に、例えば下記の特許文献6に開示された酸化毛髪染色剤のように、頭髪に適用した後、頭髪上で手で揉み込むようにして泡立て、染毛処理を行う染毛剤が提案されている。この染毛剤ではフォーマー容器やスポンジという起泡用器具を必要としない点から、前記したコストアップや使用上の面倒を避けることができる。
ところで、泡状染毛剤では、泡立ちと泡持ちの良さが要求される。「泡持ち」とは、染毛処理時間中にわたって消泡を抑制し、泡立ち状態を良好に維持することをいう。
特許文献1~特許文献5に開示された染毛剤では、フォーマー容器等の起泡用の器具を用いるので、このような要求に対応しやすい。しかし、頭髪上で泡立てるタイプの染毛剤では、頭髪上で手で揉み込むようにして泡立てることにより、良好な泡立ち及び泡持ちを示すことが要求される。特許文献6に開示された染毛剤は、頭髪上での起泡時の泡立ちと泡持ちの良さという要求や、その要求に対する解決手段について何も開示しない。
特許文献1~特許文献5に開示された染毛剤では、フォーマー容器等の起泡用の器具を用いるので、このような要求に対応しやすい。しかし、頭髪上で泡立てるタイプの染毛剤では、頭髪上で手で揉み込むようにして泡立てることにより、良好な泡立ち及び泡持ちを示すことが要求される。特許文献6に開示された染毛剤は、頭髪上での起泡時の泡立ちと泡持ちの良さという要求や、その要求に対する解決手段について何も開示しない。
一方、泡状染毛剤では、頭髪に対する泡の液状部分の接触面積が不足するため、染毛力が不足し易い。より具体的には、毛髪の染まりが不足し、しかも、毛髪に対するブリーチ力不足のために毛髪が明るい色合いに染まらず、染毛後の明度が低くなる。従って、泡状染毛剤では、第1の要求として、泡立ち及び泡持ちが良好であることが求められ、同時に、第2の要求として、毛髪の十分な染まりと染毛後の明度を示すことが求められる。
上記の第1の要求に関して述べると、泡状染毛剤では一般的に界面活性剤を起泡剤として用いている。そしてイオン性界面活性剤であるアニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤は起泡力が大きく、カチオン性界面活性剤もある程度以上の配合量によって良好な泡立ちを示す。そのため、イオン性界面活性剤を起泡剤として用いると、泡立ちや泡持ちが良く、塗布したときには空気を包み込むように含んで小さな泡を生成することにより、広がりが良くなる。従って、特に、フォーマー容器等を用いないタイプの泡状染毛剤では、起泡剤としてイオン性界面活性剤を用いることが好ましい。
上記の第2の要求に関して述べると、染毛剤のアルカリ剤としてアルカノールアミンを用いると、毛髪の十分な染まりと染毛後の明度が得られる。アルカノールアミンは、アンモニアに比較して染毛処理時の刺激臭が少ないことも知られており、泡状染毛剤に用いるアルカリ剤として非常に有効である。
しかし、アルカノールアミンを、十分な染まりと明度を確保できる程度の量に用いると、頭髪上での染毛剤の乾きが早くなる。その結果、泡立ちや泡持ちが阻害され、泡状染毛剤を頭髪全体に均等に行き渡らせる操作が難しくなる。このような不具合の起こる理由は、本願発明者(Inventor)の推測であるが、アルカノールアミンが染毛剤の毛髪への浸透を促進して、水分不足を来たすためである、と考えられる。
上記の第1の要求に関して述べると、泡状染毛剤では一般的に界面活性剤を起泡剤として用いている。そしてイオン性界面活性剤であるアニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤は起泡力が大きく、カチオン性界面活性剤もある程度以上の配合量によって良好な泡立ちを示す。そのため、イオン性界面活性剤を起泡剤として用いると、泡立ちや泡持ちが良く、塗布したときには空気を包み込むように含んで小さな泡を生成することにより、広がりが良くなる。従って、特に、フォーマー容器等を用いないタイプの泡状染毛剤では、起泡剤としてイオン性界面活性剤を用いることが好ましい。
上記の第2の要求に関して述べると、染毛剤のアルカリ剤としてアルカノールアミンを用いると、毛髪の十分な染まりと染毛後の明度が得られる。アルカノールアミンは、アンモニアに比較して染毛処理時の刺激臭が少ないことも知られており、泡状染毛剤に用いるアルカリ剤として非常に有効である。
しかし、アルカノールアミンを、十分な染まりと明度を確保できる程度の量に用いると、頭髪上での染毛剤の乾きが早くなる。その結果、泡立ちや泡持ちが阻害され、泡状染毛剤を頭髪全体に均等に行き渡らせる操作が難しくなる。このような不具合の起こる理由は、本願発明者(Inventor)の推測であるが、アルカノールアミンが染毛剤の毛髪への浸透を促進して、水分不足を来たすためである、と考えられる。
次に、泡状染毛剤では、各剤の粘液状混合物に比較して、泡立てた状態、あるいはその後に消泡した状態における粘性が低下し流動し易くなる。そのため、泡状染毛剤では、第3の要求として、泡立てた後の染毛処理中における染毛剤の頭髪からの垂れ落ちを防止する必要がある。
このような第3の要求に関して、近年、「2WAY型」と呼ばれる泡状染毛剤が提案されている。この種の染毛剤は、各剤の粘液状混合物を、頭髪に適用後、頭髪上で泡立てて染毛処理を行うと言う第1の染毛方法も可能であり、従来の粘液状染毛剤と同様に、頭髪に適用後、泡立てることなく、そのまま染毛処理を行うと言う第2の染毛方法も可能である。
このような第3の要求に関して、近年、「2WAY型」と呼ばれる泡状染毛剤が提案されている。この種の染毛剤は、各剤の粘液状混合物を、頭髪に適用後、頭髪上で泡立てて染毛処理を行うと言う第1の染毛方法も可能であり、従来の粘液状染毛剤と同様に、頭髪に適用後、泡立てることなく、そのまま染毛処理を行うと言う第2の染毛方法も可能である。
ここで、粘液状染毛剤であって、頭髪に適用後、泡立てることなくそのまま染毛処理を行うタイプの染毛剤では、染毛剤の粘度が頭髪への広がりに影響し、粘度が低いほど広がりが良い。染毛剤の広がりが悪いと、染毛剤が均一に塗布されずに一部に固まって塗布されるため、染色のムラを生じ易い。従って、泡立てることなく、そのまま染毛処理を行う粘液状染毛剤では、第1の要求として、頭髪において染毛剤の広がりが良好であることが求められる。同時に、第2の要求として、毛髪の十分な染まりと染毛後の明度を示すことが求められる。
毛髪の染まりと染毛後の明度という上記の第2の要求に関して、染毛剤のアルカリ剤としてアルカノールアミンを、十分な染まりと明度を確保できる程度の量に用いると、頭髪上での染毛剤の乾きが早くなる。その結果、頭髪において染毛剤の広がりが阻害され、泡状染毛剤を頭髪全体に均等に行き渡らせる操作が難しくなる。
更に、前記した「粘度が低く、頭髪への広がりの良い粘液状染毛剤」に関して、染毛剤の静置時の粘度が低いと流動し易いという点からは、頭髪への塗布後における染毛剤の垂れ落ちが懸念される。そのため、第3の要求として、塗布時、及びその後の染毛処理中における染毛剤の頭髪からの垂れ落ちを防止する必要がある。
更に、前記した「粘度が低く、頭髪への広がりの良い粘液状染毛剤」に関して、染毛剤の静置時の粘度が低いと流動し易いという点からは、頭髪への塗布後における染毛剤の垂れ落ちが懸念される。そのため、第3の要求として、塗布時、及びその後の染毛処理中における染毛剤の頭髪からの垂れ落ちを防止する必要がある。
従って2WAY型の染毛剤においては、上記の第1の染毛方法に用いた場合には下記(1a)~(1c)の要求を満たす必要があり、かつ、上記の第2の染毛方法に用いた場合には下記(2a)~(2c)の要求を満たす必要がある。
(第1の染毛方法)
(1a)泡立ち及び泡持ちの良さ
(1b)毛髪の十分な染まりと明度
(1c)泡立てた後の染毛処理中における染毛剤の垂れ落ち防止
(第2の染毛方法)
(2a)毛髪への広がりの良さ
(2b)毛髪の十分な染まりと明度
(2c)塗布時及びその後の染毛処理中における染毛剤の垂れ落ち防止
(第1の染毛方法)
(1a)泡立ち及び泡持ちの良さ
(1b)毛髪の十分な染まりと明度
(1c)泡立てた後の染毛処理中における染毛剤の垂れ落ち防止
(第2の染毛方法)
(2a)毛髪への広がりの良さ
(2b)毛髪の十分な染まりと明度
(2c)塗布時及びその後の染毛処理中における染毛剤の垂れ落ち防止
そこで本発明は、染毛剤の各剤の粘液状混合物を2WAY型で使用する染毛剤において、頭髪上で泡立てた際の泡立ち及び泡持ちの良さを確保すること、及び毛髪への広がりが良いことを第1の目的とする。次に、染毛剤による毛髪の十分な染まりと明度を確保することを第2の目的とする。更に、塗布時及び染毛処理中における染毛剤の垂れ落ちを防止することを第3の目的とする。
(第1発明)
上記目的を達成するための第1発明は、
アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を含んで構成される多剤式の染毛剤であって、
前記染毛剤の各剤の粘液状混合物中に下記(A)成分~(D)成分を含有する染毛剤である。
(A)成分:合計含有量が1~10質量%の範囲内であるイオン性界面活性剤の1種以上。
(B)成分:前記アルカリ剤として配合され、合計含有量が0.5~7質量%の範囲内であるアルカノールアミンの1種以上。
(C)成分:多価アルコールの1種以上。
(D)成分:高級アルコールの1種以上。
上記目的を達成するための第1発明は、
アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を含んで構成される多剤式の染毛剤であって、
前記染毛剤の各剤の粘液状混合物中に下記(A)成分~(D)成分を含有する染毛剤である。
(A)成分:合計含有量が1~10質量%の範囲内であるイオン性界面活性剤の1種以上。
(B)成分:前記アルカリ剤として配合され、合計含有量が0.5~7質量%の範囲内であるアルカノールアミンの1種以上。
(C)成分:多価アルコールの1種以上。
(D)成分:高級アルコールの1種以上。
以上の第1発明において、(B)成分であるアルカノールアミンはアルカリ剤として第1剤に配合されるものであるが、その合計含有量「0.5~7質量%」は、第1剤中の含有量ではなく、染毛剤の各剤の粘液状混合物中の含有量を表している。
(第2発明)
上記目的を達成するための第2発明においては、前記第1発明に係る染毛剤が下記(1)及び(2)の一方又は双方の染毛処理に用いるものである。
(1)前記粘液状混合物を頭髪に適用後、頭髪上で泡立てて染毛処理を行う。
(2)前記粘液状混合物を頭髪に適用後、頭髪上で泡立てることなく染毛処理を行う。
以上の第2発明において「(1)及び(2)の双方の染毛処理に用いる」とは、同一の染毛処理において、頭髪の特定の部分ごとに(1)及び(2)の染毛処理を使い分けることを言う。例えば、粘液状の染毛剤による染毛処理に適した頭髪の根元部分や生え際等の部分に対しては(2)の染毛処理を行い、それ以外の部分の頭髪全体に対しては(1)の染毛処理を行うことができる。この点は、後述する第6発明においても、同様である。
上記目的を達成するための第2発明においては、前記第1発明に係る染毛剤が下記(1)及び(2)の一方又は双方の染毛処理に用いるものである。
(1)前記粘液状混合物を頭髪に適用後、頭髪上で泡立てて染毛処理を行う。
(2)前記粘液状混合物を頭髪に適用後、頭髪上で泡立てることなく染毛処理を行う。
以上の第2発明において「(1)及び(2)の双方の染毛処理に用いる」とは、同一の染毛処理において、頭髪の特定の部分ごとに(1)及び(2)の染毛処理を使い分けることを言う。例えば、粘液状の染毛剤による染毛処理に適した頭髪の根元部分や生え際等の部分に対しては(2)の染毛処理を行い、それ以外の部分の頭髪全体に対しては(1)の染毛処理を行うことができる。この点は、後述する第6発明においても、同様である。
(第3発明)
上記目的を達成するための第3発明においては、前記第1発明又は第2発明に係る染毛剤の粘液状混合物における(C)成分の含有量に対する(B)成分の含有量の質量比(B)/(C)が0.3~3の範囲内である。
上記目的を達成するための第3発明においては、前記第1発明又は第2発明に係る染毛剤の粘液状混合物における(C)成分の含有量に対する(B)成分の含有量の質量比(B)/(C)が0.3~3の範囲内である。
(第4発明)
上記目的を達成するための第4発明においては、前記第1発明~第3発明のいずれかに係る染毛剤の(C)成分が、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール及びポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上である。
上記目的を達成するための第4発明においては、前記第1発明~第3発明のいずれかに係る染毛剤の(C)成分が、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール及びポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上である。
(第5発明)
上記目的を達成するための第5発明においては、前記第1発明~第4発明のいずれかに係る染毛剤の(C)成分が、重合度21未満のポリエチレングリコール及び重合度21未満のポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上である。
上記目的を達成するための第5発明においては、前記第1発明~第4発明のいずれかに係る染毛剤の(C)成分が、重合度21未満のポリエチレングリコール及び重合度21未満のポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上である。
(第6発明)
上記目的を達成するための第6発明は、
染毛剤を用いる染毛方法であって、
第1発明~第5発明のいずれかに記載した染毛剤を用いて、下記(3)及び(4)の一方又は双方の染毛処理を行う染毛方法である。
(3)前記粘液状混合物を頭髪に適用後、頭髪上で泡立てて染毛処理を行う。
(4)前記粘液状混合物を頭髪に適用後、頭髪上で泡立てることなく染毛処理を行う。
上記目的を達成するための第6発明は、
染毛剤を用いる染毛方法であって、
第1発明~第5発明のいずれかに記載した染毛剤を用いて、下記(3)及び(4)の一方又は双方の染毛処理を行う染毛方法である。
(3)前記粘液状混合物を頭髪に適用後、頭髪上で泡立てて染毛処理を行う。
(4)前記粘液状混合物を頭髪に適用後、頭髪上で泡立てることなく染毛処理を行う。
第1発明の染毛剤を用いれば、その各剤の粘液状混合物を頭髪に適用した後に泡立てて染毛処理するに際し、(1a)泡立ち及び泡持ちが良く、(1b)染毛剤による毛髪の十分な染まりと明度を確保でき、更に、(1c)泡立てた後の染毛処理中における染毛剤の垂れ落ちを防止できる。又、その各剤の粘液状混合物を頭髪に適用した後に泡立てることなく染毛処理するに際し、(2a)毛髪への広がりが良く、(2b)染毛剤による毛髪の十分な染まりと明度を確保でき、更に、(2c)塗布時及びその後の染毛処理中における染毛剤の垂れ落ちを防止できる。
上記の(2c)の効果は、頭髪上で泡立てて染毛処理する方法における塗布時(泡立てる前)の染毛剤の垂れ落ちを防止できることも意味する。
以上の点から、第1発明の染毛剤を用いれば、前記した本発明の第1~第3の目的を達成できる。
上記の(2c)の効果は、頭髪上で泡立てて染毛処理する方法における塗布時(泡立てる前)の染毛剤の垂れ落ちを防止できることも意味する。
以上の点から、第1発明の染毛剤を用いれば、前記した本発明の第1~第3の目的を達成できる。
以上の効果が得られる理由は、まず、第1発明の染毛剤が、(A)成分として、合計含有量が1~10質量%の範囲内であるイオン性界面活性剤の1種以上を含有している点にある。イオン性界面活性剤を用いると、泡立ちや泡持ちが良い。
なお、染毛剤の各剤の粘液状混合物における(A)成分の合計含有量が1質量%未満であると、十分な泡立ちが得られない。一方、その合計含有量が10質量%を超えると、泡立ちが過剰となって、(B)成分を含有していても、毛髪の染まりと明度を確保できない。
なお、染毛剤の各剤の粘液状混合物における(A)成分の合計含有量が1質量%未満であると、十分な泡立ちが得られない。一方、その合計含有量が10質量%を超えると、泡立ちが過剰となって、(B)成分を含有していても、毛髪の染まりと明度を確保できない。
染毛剤の泡立ちが良好であると、通常は、頭髪に対する泡の液状部分の接触面積が不十分となり、染毛力が不足する。その結果、毛髪の染まりが悪くなると共に、毛髪が明るい色合いに染まらず明度も不足する。しかし、第1発明の染毛剤は、アルカリ剤として、(B)成分であるアルカノールアミンを含有する。(B)成分により、泡状染毛剤においても、毛髪の十分な染まりと明度を確保できる。更に、染毛処理時の刺激臭が少ない。
なお、染毛剤の各剤の粘液状混合物における(B)成分の合計含有量が0.5質量%未満であると、毛髪の十分な染まりと明度を確保できない。一方、その合計含有量が7質量%を超えると、泡立ちや泡持ちに対する阻害作用が強くなり、(A)成分及び(C)成分を含有していても、染毛剤の十分な泡立ち及び泡持ちを確保できない。
なお、染毛剤の各剤の粘液状混合物における(B)成分の合計含有量が0.5質量%未満であると、毛髪の十分な染まりと明度を確保できない。一方、その合計含有量が7質量%を超えると、泡立ちや泡持ちに対する阻害作用が強くなり、(A)成分及び(C)成分を含有していても、染毛剤の十分な泡立ち及び泡持ちを確保できない。
泡状染毛剤において、十分な染まりと明度を確保できる程度の量にアルカノールアミンを用いると、染毛剤の泡立ちや泡持ちが阻害される。更に、粘液状染毛剤であって、頭髪に適用後、泡立てることなく、そのまま染毛処理を行うタイプの染毛剤では、頭髪において液の広がりが阻害され、泡状染毛剤を頭髪全体に均等に行き渡らせる操作が難しくなる。その原因は、前記したように、染毛剤の毛髪への浸透の促進に基づく水分不足であると考えられる。そのため、第1発明の染毛剤は、(C)成分として、保湿効果の高い多価アルコールを含有する。従って、第1発明で規定する範囲内で多量のアルカノールアミンを用いても、染毛剤の泡立ちや泡持ちが確保される。
更に、(D)成分として含有される高級アルコールは、一面において油性成分として、毛髪に対する染毛剤の親和性(affinity)を良くすることにより、染毛剤の染毛力を強める。又、他面において、2WAY型の染毛剤に適度な粘性を与える。そのため、染毛剤の各剤の粘液状混合物の頭髪への塗布時における染毛剤の垂れ落ちを防止する。更にその後、頭髪上で泡立てて染毛処理を行うと言う第1の染毛方法においては泡立てた後の染毛処理中における染毛剤の垂れ落ちを防止し、又、頭髪上で泡立てることなく染毛処理を行うと言う第2の染毛方法においても頭髪への塗布後の染毛処理中における染毛剤の垂れ落ちを防止する。
以上の点から、第1発明の染毛剤は、第2発明に規定するように、2WAY型の染毛剤としての好適な用途を持つ。
第3発明によれば、染毛剤の粘液状混合物における(C)成分の含有量に対する(B)成分の含有量の質量比(B)/(C)が0.3~3の範囲内であるため、泡立ち及び泡持ちの良好さという要求と、毛髪の染まりと明度という要求とが、特にバランス良く両立される。質量比(B)/(C)が0.3未満であると、(C)成分に対する(B)成分の不足により毛髪の染まりと明度が相対的に不十分となる傾向がある。一方、質量比(B)/(C)が3を超えると、(C)成分に対する(B)成分の過剰により、染毛剤の泡立ちと泡持ちが相対的に不十分となる傾向がある。
(C)成分が、第4発明に規定するように、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール及びポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上である場合、前記した(C)成分の配合効果が特に良好に発揮される。
更に、(C)成分が、第5発明に規定するように、重合度21未満のポリエチレングリコール及び重合度21未満のポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上である場合、(C)成分の配合効果がとりわけ良好に発揮される。
本発明の染毛剤は、第6発明に規定するように、2WAY型の染毛剤として好適に使用することができる。
次に、本発明を実施するための形態を、その最良の形態を含めて説明する。
〔染毛剤〕
本発明の染毛剤は、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を含んで構成される多剤式の染毛剤である。そして、染毛剤を構成する各剤の粘液状混合物を頭髪に適用する多剤式の染毛剤である。粘液状混合物を頭髪に適用する際には、後述するように、2WAY型の使用が可能である。
本発明の染毛剤は、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を含んで構成される多剤式の染毛剤である。そして、染毛剤を構成する各剤の粘液状混合物を頭髪に適用する多剤式の染毛剤である。粘液状混合物を頭髪に適用する際には、後述するように、2WAY型の使用が可能である。
「多剤式の染毛剤」とは、第1剤及び第2剤からなる2剤式の染毛剤の他、例えば第1剤及び第2剤に対して酸化助剤を含有する第3剤も付加された3剤式染毛剤のような染毛剤も包含する。染毛剤の種類は、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を含んで構成される限りにおいて限定されず、好ましくは、例えば、酸化染毛剤、毛髪脱色剤、毛髪脱染剤が挙げられる。
本発明の染毛剤は、第1剤に含有されるアルカリ剤としての下記の(B)成分、第2剤に含有される酸化剤に加え、染毛剤の粘液状混合物中に、必須の成分として下記の(A)成分、(C)成分及び(D)成分を含有する。
(A)成分:合計含有量が1~10質量%の範囲内であるイオン性界面活性剤の1種以上。
(B)成分:前記アルカリ剤として配合され、合計含有量が0.5~7質量%の範囲内であるアルカノールアミンの1種以上。
(C)成分:多価アルコールの1種以上。
(D)成分:高級アルコールの1種以上。
(A)成分:合計含有量が1~10質量%の範囲内であるイオン性界面活性剤の1種以上。
(B)成分:前記アルカリ剤として配合され、合計含有量が0.5~7質量%の範囲内であるアルカノールアミンの1種以上。
(C)成分:多価アルコールの1種以上。
(D)成分:高級アルコールの1種以上。
なお、第1剤が含有するアルカリ剤の全てが(B)成分であっても良いが、(B)成分と共に、アルカリ剤の一部として、後述する「アルカリ剤」の項に述べる他種のアルカリ剤も併せて配合することができる。但し、第1剤中で(B)成分が0.5質量%以上を占めることが好ましい。
本発明の染毛剤において、粘液状混合物における(C)成分の含有量に対する(B)成分の含有量の質量比(B)/(C)は限定されないが、好ましくは、0.3~3の範囲内であり、より好ましくは0.5~2.5の範囲内である。
又、(C)成分である多価アルコールの種類は限定されないが、好ましくは、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール及びポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上であり、更に好ましくは、重合度21未満のポリエチレングリコール及び重合度21未満のポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上である。
又、(C)成分である多価アルコールの種類は限定されないが、好ましくは、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール及びポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上であり、更に好ましくは、重合度21未満のポリエチレングリコール及び重合度21未満のポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上である。
本発明の染毛剤において、(B)成分はアルカリ剤として第1剤に配合される。一方、(A)成分、(C)成分、(D)成分はそれぞれ、多剤式染毛剤における第1剤、第2剤あるいは第3剤等の内の任意の1つの剤のみに配合しても良いし、異なる2以上の剤に分散して配合しても良い。更に(B)成分を第1剤に配合することを前提として、(A)成分~(D)成分の各成分を同じ剤に配合しても良いし、異なる剤に配合しても良い。これらの各成分以外の配合成分についても、特段の明記がある場合を除き、多剤式染毛剤における任意の1つの剤のみに配合しても良いし、異なる2以上の剤に分散して配合しても良い。
本発明に係る染毛剤は、その各剤の混合物が粘液状である。「粘液状」とは、そのままで頭髪に適用した際に、頭髪からの垂れ落ちを起こさない程度の粘度を備える液状であることをいう。粘液状の例として、ジェル状、クリーム状、乳液状等を例示できるが、特にジェル状又はクリーム状が好ましい。
本発明の染毛剤においては、各剤の混合物が粘液状であることが必要であって、混合前の各剤は粘液状であっても良いし、各剤の内の一部の剤が非粘性の液状あるいは粉末状であっても良い。染毛剤の各剤の粘液状混合物を調製する方法は限定されないが、例えば、手作業であるいは簡単な道具を用いて行うことができる。粘液状混合物を頭髪へ適用する方法も限定されないが、例えば、櫛やブラシを利用しても良いし、粘液状混合物を適宜なアプリケーターから吐出しても良い。
本発明の染毛剤においては、各剤の混合物が粘液状であることが必要であって、混合前の各剤は粘液状であっても良いし、各剤の内の一部の剤が非粘性の液状あるいは粉末状であっても良い。染毛剤の各剤の粘液状混合物を調製する方法は限定されないが、例えば、手作業であるいは簡単な道具を用いて行うことができる。粘液状混合物を頭髪へ適用する方法も限定されないが、例えば、櫛やブラシを利用しても良いし、粘液状混合物を適宜なアプリケーターから吐出しても良い。
〔染毛剤の用途あるいは使用方法〕
本発明の染毛剤は2WAY型の用途を持ち、あるいは2WAY型の使用方法が可能である。即ち、染毛剤の粘液状混合物を頭髪に適用後、頭髪上で泡立てて染毛処理を行うと言う第1の染毛方法に用いることも可能であり、従来の粘液状染毛剤と同様、頭髪に適用後、頭髪上で泡立てることなく染毛処理を行うと言う第2の染毛方法に用いることも可能である。更に、同一の染毛処理において、頭髪の部分ごとに、第1の染毛方法と第2の染毛方法を同時に行うこともできる。第1の染毛方法においては、頭髪に適用した粘液状混合物を泡立てる方法は限定されないが、好ましくは、頭髪上で粘液状混合物を手で揉み込むようにして泡立てることができる。
本発明の染毛剤は2WAY型の用途を持ち、あるいは2WAY型の使用方法が可能である。即ち、染毛剤の粘液状混合物を頭髪に適用後、頭髪上で泡立てて染毛処理を行うと言う第1の染毛方法に用いることも可能であり、従来の粘液状染毛剤と同様、頭髪に適用後、頭髪上で泡立てることなく染毛処理を行うと言う第2の染毛方法に用いることも可能である。更に、同一の染毛処理において、頭髪の部分ごとに、第1の染毛方法と第2の染毛方法を同時に行うこともできる。第1の染毛方法においては、頭髪に適用した粘液状混合物を泡立てる方法は限定されないが、好ましくは、頭髪上で粘液状混合物を手で揉み込むようにして泡立てることができる。
上記の第1の染毛方法では、染毛剤の粘液状混合物を頭髪に適用した後、通常は直ちに頭髪上で泡立て、その後、3~60分間程度放置して染毛処理を行う。上記の第2の染毛方法では、染毛剤の粘液状混合物を頭髪に適用した後、泡立てることなく、3~60分間程度放置して染毛処理を行う。
〔(A)成分〕
(A)成分は、染毛剤の各剤の粘液状混合物中での合計含有量が1~10質量%の範囲内であるイオン性界面活性剤の1種以上である。この合計含有量は、より好ましくは1.3~8質量%の範囲内である。(A)成分にはアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤が包含される。
非イオン性界面活性剤は(A)成分ではないが、本発明の染毛剤に含有されても構わない。染毛剤が非イオン性界面活性剤を含有する場合、その含有量は任意に選択できるが、例えば、染毛剤の粘液状混合物中で0.2~8質量%程度とすることができる。
(A)成分は、染毛剤の各剤の粘液状混合物中での合計含有量が1~10質量%の範囲内であるイオン性界面活性剤の1種以上である。この合計含有量は、より好ましくは1.3~8質量%の範囲内である。(A)成分にはアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤が包含される。
非イオン性界面活性剤は(A)成分ではないが、本発明の染毛剤に含有されても構わない。染毛剤が非イオン性界面活性剤を含有する場合、その含有量は任意に選択できるが、例えば、染毛剤の粘液状混合物中で0.2~8質量%程度とすることができる。
アニオン性界面活性剤には、硫酸エステル塩型、リン酸エステル塩型、カルボン酸塩型、スルホン酸塩型、脂肪酸塩型、乳酸塩型、サルコシン塩型、グルタミン酸塩型、アラニン塩型、タウリン塩型、α―スルホ脂肪酸メチルエステル塩、スルホコハク酸塩、イセチオン酸塩のそれぞれのアニオン性界面活性剤がいずれも包含される。これらの中でも、硫酸エステル塩型のアニオン性界面活性剤が特に好ましい。
アニオン性界面活性剤の具体例としてはラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、セチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(以下、「POE」という)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POE(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムやPOE(5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のPOEラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリルエーテル硫酸アンモニウム、POEステアリルエーテル硫酸ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩、N-ラウロイルグルタミン酸塩類、N-ラウロイルメチル-β-アラニン塩、N-アシルグリシン塩、N-アシルグルタミン酸塩等の他、高級脂肪酸であるラウリン酸、ミリスチン酸及びこれらの高級脂肪酸の塩が例示される。
アニオン性界面活性剤の具体例としてはラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、セチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(以下、「POE」という)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POE(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムやPOE(5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のPOEラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリルエーテル硫酸アンモニウム、POEステアリルエーテル硫酸ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩、N-ラウロイルグルタミン酸塩類、N-ラウロイルメチル-β-アラニン塩、N-アシルグリシン塩、N-アシルグルタミン酸塩等の他、高級脂肪酸であるラウリン酸、ミリスチン酸及びこれらの高級脂肪酸の塩が例示される。
両性界面活性剤には、アルキルベタイン型、脂肪酸アミドプロピルベタイン型、アルキルイミダゾール型、アミノ酸型のそれぞれの両性界面活性剤がいずれも包含される。
両性界面活性剤の具体例としては、ラウリルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イミダゾリン、アミドベタイン、カルボベタイン、スルホベタイン、ヒドロキシスルホベタイン、アミドスルホベタイン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2-ウンデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ココアミドプロピルベタイン、ココアミドプロピルヒドロキシスルタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウロイルアルギニン等が例示される。
両性界面活性剤の具体例としては、ラウリルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イミダゾリン、アミドベタイン、カルボベタイン、スルホベタイン、ヒドロキシスルホベタイン、アミドスルホベタイン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2-ウンデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ココアミドプロピルベタイン、ココアミドプロピルヒドロキシスルタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウロイルアルギニン等が例示される。
カチオン性界面活性剤の種類は限定されず、第4級アンモニウム塩型、アルキルアミン塩型、ピリジニウム系等のカチオン性界面活性剤が例示される。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(ベヘントリモニウムクロリド)、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム等が例示される。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(ベヘントリモニウムクロリド)、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム等が例示される。
非イオン性界面活性剤としては、エステル型、エーテル型、エステルエーテル型、アルカノールアミド型等の非イオン性界面活性剤が例示される。なお、一般的には、高級アルコールを非イオン性界面活性剤に含めるという技術的理解もあるが、本発明においては(D)成分として位置付けられる。
非イオン性界面活性剤の内、エーテル型非イオン性界面活性剤として、例えば、POE(2)ラウリルエーテル、POE(2)ステアリルエーテル、POE(50)オレイルエーテル、POE(20)ベヘニルエーテル等のPOEアルキルエーテル類が挙げられる。その他にも、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレン(POP)アルキルエーテル類が例示される。エステル型非イオン性界面活性剤として、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルが例示される。
非イオン性界面活性剤の内、エーテル型非イオン性界面活性剤として、例えば、POE(2)ラウリルエーテル、POE(2)ステアリルエーテル、POE(50)オレイルエーテル、POE(20)ベヘニルエーテル等のPOEアルキルエーテル類が挙げられる。その他にも、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレン(POP)アルキルエーテル類が例示される。エステル型非イオン性界面活性剤として、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルが例示される。
〔(B)成分〕
(B)成分は、アルカリ剤として第1剤に配合され、染毛剤の各剤の粘液状混合物中での合計含有量が0.5~7質量%の範囲内であるアルカノールアミンの1種以上である。この合計含有量は、より好ましくは1~6質量%の範囲内であり、又、この合計含有量を、粘液状混合物における(C)成分の含有量に対する(B)成分の含有量の質量比(B)/(C)が0.3~3の範囲内であるように設定することが好ましい。
アルカノールアミンとしては、モノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン、トリアルカノールアミンが例示される。アルカノールアミンの具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール等が例示される。これらの内でも、特にモノアルカノールアミンが好ましく、とりわけモノエタノールアミンが好ましい。
(B)成分は、アルカリ剤として第1剤に配合され、染毛剤の各剤の粘液状混合物中での合計含有量が0.5~7質量%の範囲内であるアルカノールアミンの1種以上である。この合計含有量は、より好ましくは1~6質量%の範囲内であり、又、この合計含有量を、粘液状混合物における(C)成分の含有量に対する(B)成分の含有量の質量比(B)/(C)が0.3~3の範囲内であるように設定することが好ましい。
アルカノールアミンとしては、モノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン、トリアルカノールアミンが例示される。アルカノールアミンの具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール等が例示される。これらの内でも、特にモノアルカノールアミンが好ましく、とりわけモノエタノールアミンが好ましい。
〔(C)成分〕
(C)成分は多価アルコールの1種以上である。本発明の染毛剤における(C)成分の合計含有量は特段に限定されないが、(B)成分の合計含有量との関係で、前記質量比(B)/(C)が0.3~3の範囲内であるように設定することが好ましい。染毛剤の粘液状混合物中における(C)成分の合計含有量は、例えば、0.15~15質量%の範囲内とすることができる。
多価アルコールとしては、グリコール類、グリセリン類が例示される。具体的には、グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、重合度が4以上であるポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、重合度が3以上であるポリプロピレングリコール(PPG)、イソプレングリコール、1,3-ブチレングリコール等が挙げられる。グリセリン類としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。
以上の多価アルコールの内、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、PEG、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、PPGが特に好ましい。PEGとしてはPEG-4、PEG-6、PEG-8、PEG-12、PEG-16、PEG-20、PEG-30、重合度が30を超えるPEG等が例示されるが、重合度21未満のPEGがとりわけ好ましい。PPGとしては重合度21未満のPPGがとりわけ好ましい。
(C)成分は多価アルコールの1種以上である。本発明の染毛剤における(C)成分の合計含有量は特段に限定されないが、(B)成分の合計含有量との関係で、前記質量比(B)/(C)が0.3~3の範囲内であるように設定することが好ましい。染毛剤の粘液状混合物中における(C)成分の合計含有量は、例えば、0.15~15質量%の範囲内とすることができる。
多価アルコールとしては、グリコール類、グリセリン類が例示される。具体的には、グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、重合度が4以上であるポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、重合度が3以上であるポリプロピレングリコール(PPG)、イソプレングリコール、1,3-ブチレングリコール等が挙げられる。グリセリン類としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。
以上の多価アルコールの内、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、PEG、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、PPGが特に好ましい。PEGとしてはPEG-4、PEG-6、PEG-8、PEG-12、PEG-16、PEG-20、PEG-30、重合度が30を超えるPEG等が例示されるが、重合度21未満のPEGがとりわけ好ましい。PPGとしては重合度21未満のPPGがとりわけ好ましい。
〔(D)成分〕
(D)成分は高級アルコールの1種以上である。高級アルコールとは炭素数が6以上の炭素鎖を持つアルコールをいう。炭素数が12以上の炭素鎖を持つアルコールが、より好ましい。これらの高級アルコールにおいて、炭素鎖は飽和のものでも不飽和のものでも良い。炭素鎖が分岐鎖状である2-オクチルドデカノール等の高級アルコールも用いることができる。しかし、「染毛力と明度の確保」及び「染毛剤に対する適度な粘性の付与」という効果において、炭素鎖が直鎖状である高級アルコールの方が好ましい。芳香族アルコールは、本発明の高級アルコールには含まれない。
染毛剤の各剤の粘液状混合物中における(D)成分の合計含有量は、特段に限定されないが、1~8質量%の範囲内であることが好ましい。
高級アルコールの具体例として、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2-ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ラノリンアルコール等が挙げられる。
(D)成分は高級アルコールの1種以上である。高級アルコールとは炭素数が6以上の炭素鎖を持つアルコールをいう。炭素数が12以上の炭素鎖を持つアルコールが、より好ましい。これらの高級アルコールにおいて、炭素鎖は飽和のものでも不飽和のものでも良い。炭素鎖が分岐鎖状である2-オクチルドデカノール等の高級アルコールも用いることができる。しかし、「染毛力と明度の確保」及び「染毛剤に対する適度な粘性の付与」という効果において、炭素鎖が直鎖状である高級アルコールの方が好ましい。芳香族アルコールは、本発明の高級アルコールには含まれない。
染毛剤の各剤の粘液状混合物中における(D)成分の合計含有量は、特段に限定されないが、1~8質量%の範囲内であることが好ましい。
高級アルコールの具体例として、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2-ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ラノリンアルコール等が挙げられる。
〔その他の主要成分〕
本発明に係る染毛剤は、第1剤がアルカリ剤を、第2剤が酸化剤を、それぞれ適当量含有する。この染毛剤は、例えば酸化染毛剤である。
酸化染毛剤は、第1剤中のアルカリ剤により毛髪を膨潤させ、第1剤中に適当量配合された酸化染料中間体と、第2剤中の酸化剤を毛髪内部に浸透させる。又、アルカリ剤に基づくpH変化により酸化剤の作用が促進される。酸化剤の作用としては、毛髪に含まれるメラニンを分解して脱色し、併せて、第1剤に配合された酸化染料中間体を酸化重合させ発色させることが挙げられる。酸化染料中間体は主要中間体からなり、あるいは主要中間体とカプラーからなる。酸化染毛剤には、染毛色調を調整するため更に直接染料を配合することがある。
本発明に係る染毛剤は、第1剤がアルカリ剤を、第2剤が酸化剤を、それぞれ適当量含有する。この染毛剤は、例えば酸化染毛剤である。
酸化染毛剤は、第1剤中のアルカリ剤により毛髪を膨潤させ、第1剤中に適当量配合された酸化染料中間体と、第2剤中の酸化剤を毛髪内部に浸透させる。又、アルカリ剤に基づくpH変化により酸化剤の作用が促進される。酸化剤の作用としては、毛髪に含まれるメラニンを分解して脱色し、併せて、第1剤に配合された酸化染料中間体を酸化重合させ発色させることが挙げられる。酸化染料中間体は主要中間体からなり、あるいは主要中間体とカプラーからなる。酸化染毛剤には、染毛色調を調整するため更に直接染料を配合することがある。
アルカリ剤としては、(B)成分と共に、(B)成分以外のアルカリ剤も適当量を併せ配合することができる。(B)成分以外のアルカリ剤としては、アンモニア、アンモニウム塩、(B)成分以外の有機アミン類(グアニジン等)、無機アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン等)及びそれらの塩等が例示される。
酸化剤としては、特に過酸化水素が好ましいが、その他にも、臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、過酸化物等が例示される。過酸化物としては、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の加算か水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物等が例示される。
酸化染料中間体の内、主要中間体としては、主としてo-又はp-のフェニレンジアミン類あるいはアミノフェノール類である着色染料先駆物質が挙げられ、具体的にはp-フェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン(p-トルイレンジアミン)、N-フェニル-p-フェニレンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルアミン、p-アミノフェノール、o-アミノフェノール、p-メチルアミノフェノール、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミン、2-ヒドロキシエチル-p-フェニレンジアミン、o-クロル-p-フェニレンジアミン、4-アミノ-m-クレゾール、2-アミノ-4-ヒドロキシエチルアミノアニソール、2,4-ジアミノフェノール、1-ヒドロキシエチル-4,5-ジアミノピラゾール及びそれらの塩類等が例示される。塩類としては、塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が例示される。
カプラーとしては、主としてm-のジアミン類、アミノフェノール類又はジフェノール類が挙げられ、具体的にはレゾルシン、カテコール、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、ハイドロキノン、5-アミノ-o-クレゾール、m-アミノフェノール、5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-2-メチルフェノール、m-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、トルエン-3,4-ジアミン、α-ナフトール、2,6-ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、3,3’-イミノジフェニール、1,5-ジヒドロキシナフタレンおよびタンニン酸及びそれらの塩等が例示される。
直接染料としては、各種の酸性染料、塩基性染料、ニトロ染料、天然染料、分散染料等が挙げられる。
カプラーとしては、主としてm-のジアミン類、アミノフェノール類又はジフェノール類が挙げられ、具体的にはレゾルシン、カテコール、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、ハイドロキノン、5-アミノ-o-クレゾール、m-アミノフェノール、5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-2-メチルフェノール、m-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、トルエン-3,4-ジアミン、α-ナフトール、2,6-ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、3,3’-イミノジフェニール、1,5-ジヒドロキシナフタレンおよびタンニン酸及びそれらの塩等が例示される。
直接染料としては、各種の酸性染料、塩基性染料、ニトロ染料、天然染料、分散染料等が挙げられる。
〔染毛剤におけるその他の成分〕
本発明に係る染毛剤には、上記の各成分の他に、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、この種の染毛剤に配合されることがある各種の成分を適当量加えることができる。そのような成分の幾つかの例を以下に述べる。
本発明に係る染毛剤には、上記の各成分の他に、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、この種の染毛剤に配合されることがある各種の成分を適当量加えることができる。そのような成分の幾つかの例を以下に述べる。
(油性成分)
本発明に係る染毛剤は、(D)成分である高級アルコール以外に、油性成分として、油脂、ロウ類、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル類、シリコーン類、炭化水素等を含有することができる。
本発明に係る染毛剤は、(D)成分である高級アルコール以外に、油性成分として、油脂、ロウ類、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル類、シリコーン類、炭化水素等を含有することができる。
油脂としては、オリーブ油、ローズヒップ油、ツバキ油、シア脂、マカデミアナッツ油、アーモンド油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アボカド油、カロット油、マカダミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油等が挙げられる。
ロウ類としては、ミツロウ(蜜蝋)、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン、鯨ロウ、コメヌカロウ、サトウキビロウ、パームロウ、モンタンロウ、綿ロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、カポックロウ、セラックロウ等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。
アルキルグリセリルエーテルとしては、バチルアルコール(モノステアリルグリセリルエーテル)、キミルアルコール(モノセチルグリセリルエーテル)、セラキルアルコール(モノオレイルグリセリルエーテル)、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられる。
エステル類としては、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、リシノール酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、イソステアリン酸イソセチル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、カプリン酸セチル、ラノリン誘導体等が挙げられる。
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコン)、ヒドロキシ末端基を有するジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコノール)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、平均重合度が650~10000の高重合シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン等が挙げられる。
上記のうち、アミノ変性シリコーンとしては、アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:アミノプロピルジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:アモジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:トリメチルシリルアモジメチコン)等が挙げられる。
上記のうち、アミノ変性シリコーンとしては、アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:アミノプロピルジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:アモジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:トリメチルシリルアモジメチコン)等が挙げられる。
炭化水素としては、α-オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、スクワラン、ポリブテン、パラフィン、ポリエチレン末、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
(ペプチド、アミノ酸系成分)
ペプチド、アミノ酸系成分としては、コラーゲン、ケラチン、エラスチン、フィブロイン、シルク、カゼイン、ゼラチン等の動物系蛋白質、コムギ、オオムギ、カラスムギ、ダイズ、アーモンド等の植物から得られるタンパク質、これらのタンパク質を酸、アルカリ、酵素等により加水分解したもの、等が例示される。
ペプチド、アミノ酸系成分としては、コラーゲン、ケラチン、エラスチン、フィブロイン、シルク、カゼイン、ゼラチン等の動物系蛋白質、コムギ、オオムギ、カラスムギ、ダイズ、アーモンド等の植物から得られるタンパク質、これらのタンパク質を酸、アルカリ、酵素等により加水分解したもの、等が例示される。
(高分子化合物)
高分子化合物としては、カチオン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム、ジアリル4級アンモニウム塩の重合体又は共重合体、4級化ポリビニルピロリドン等が例示される。
高分子化合物としては、カチオン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム、ジアリル4級アンモニウム塩の重合体又は共重合体、4級化ポリビニルピロリドン等が例示される。
カチオン化セルロース誘導体としては、ヒドロキシエチルセルロースに塩化グリシジルトリメチルアンモニウムを付加して得られる4級アンモニウム塩の重合体〔ポリクオタニウム-10 (POLYQUATERNIUM-10)、例えばレオガードG (LEOGARD G)、同GP;ライオン社〕、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド〔ポリクオタニウム-4 (POLYQUATERNIUM-4)、例えばセルコートH-100 (CELQUAT H-100);ナショナルスターチアンドケミカル社〕、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(ラウリルジメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース等が例示される。
ジアリル4級アンモニウム塩の重合体又は共重合体としては、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド重合体(ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム)〔ポリクオタニウム-6 (POLYQUATERNIUM-6)、例えばマーコート100 (MERQUAT 100);Nalco社〕、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリル酸共重合体〔ポリクオタニウム-22 (POLYQUATERNIUM-22)、例えばマーコート280 (MERQUAT 280);Nalco社〕、アクリル酸/ジアリル第四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合体〔ポリクオタニウム-39 (POLYQUATERNIUM-39)、例えばマーコートプラス3331 (MERQUAT PLUS 3331);Nalco社〕等が例示される。
4級化ポリビニルピロリドンとしては、ビニルピロリドン(VP)とメタクリル酸ジメチルアミノエチルの共重合体と硫酸ジエチルから得られる4級アンモニウム塩〔ポリクオタニウム-11 (POLYQUATERNIUM-11)、例えばガフコート734 (GAFQUAT 734)、同755;アイエスピー・ジャパン社〕等が例示される。
その他、高分子化合物としては、カルボキシビニルポリマー等のアニオン性ポリマー、水溶性ポリマー等が例示される。水溶性ポリマーの具体例としては、アラビアガム、キサンタンガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、デンプン、アルゲコロイド(褐藻エキス)等の植物性高分子、デキストラン、プルラン等の微生物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸系高分子、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子等が例示される。
(pH緩衝成分)
pH緩衝成分は、無機酸又は有機酸である酸成分と、無機アルカリ又は有機アルカリであるアルカリ成分とからなる。特に、有機酸と有機アルカリからなるものが好ましい。
有機酸としては、ヒドロキシカルボン酸(グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸等)、ジカルボン酸(コハク酸等)が例示される。
有機アルカリとしては、モルフォリン等の揮発性アルカリ成分、L-アルギニン、L-リジン、L-ヒスチジン等の塩基性アミノ酸が例示される。
pH緩衝成分は、無機酸又は有機酸である酸成分と、無機アルカリ又は有機アルカリであるアルカリ成分とからなる。特に、有機酸と有機アルカリからなるものが好ましい。
有機酸としては、ヒドロキシカルボン酸(グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸等)、ジカルボン酸(コハク酸等)が例示される。
有機アルカリとしては、モルフォリン等の揮発性アルカリ成分、L-アルギニン、L-リジン、L-ヒスチジン等の塩基性アミノ酸が例示される。
(カチオン性化合物)
カチオン性化合物としては、酸中和型の第三級アミドアミンが例示される。
カチオン性化合物としては、酸中和型の第三級アミドアミンが例示される。
(上記以外の任意的配合成分)
本発明の染毛剤は、上記以外にも、水、メチルパラベン、フェノキシエタノール等の防腐剤、EDTA-2Na等のキレート剤、セラミド類、ビタミン類、植物抽出物、紫外線吸収剤、香料等を任意に含有することができる。
本発明の染毛剤は、上記以外にも、水、メチルパラベン、フェノキシエタノール等の防腐剤、EDTA-2Na等のキレート剤、セラミド類、ビタミン類、植物抽出物、紫外線吸収剤、香料等を任意に含有することができる。
以下に本発明の実施例及び比較例を説明する。本発明の技術的範囲はこれらの実施例及び比較例によって限定されない。
〔酸化染毛剤の第1剤及び第2剤〕
末尾の表1に示す実施例1~実施例5、末尾の表2に示す実施例6~実施例10、末尾の表3に示す比較例1~比較例5に係る酸化染毛剤の第1剤及び第2剤を、常法に従って、それぞれクリーム状又はジェル状に調製した。表1~表3において、各実施例及び各比較例に係る第1剤の組成を表の上半部に表記し、各実施例及び各比較例に係る第2剤の組成を表の下半部に表記した。表1~表3において成分の含有量を示す数値の単位は「質量%」であるが、これらの数値は第1剤中又は第2剤中の質量%を示し、第1剤及び第2剤の混合物における質量%数ではない。
末尾の表1に示す実施例1~実施例5、末尾の表2に示す実施例6~実施例10、末尾の表3に示す比較例1~比較例5に係る酸化染毛剤の第1剤及び第2剤を、常法に従って、それぞれクリーム状又はジェル状に調製した。表1~表3において、各実施例及び各比較例に係る第1剤の組成を表の上半部に表記し、各実施例及び各比較例に係る第2剤の組成を表の下半部に表記した。表1~表3において成分の含有量を示す数値の単位は「質量%」であるが、これらの数値は第1剤中又は第2剤中の質量%を示し、第1剤及び第2剤の混合物における質量%数ではない。
表1~表3に示す成分中、(A)成分であるイオン性界面活性剤については成分名の左側に「(A)」と表記し、(B)成分であるアルカノールアミンについては成分名の左側に「(B)」と表記し、(C)成分である多価アルコールについては成分名の左側に「(C)」と表記し、(D)成分である高級アルコールについては成分名の左側に「(D)」と表記した。
更に、表1~表3における「1剤合計」の欄のすぐ下には「(A)Total(1剤)」の欄を設けて、第1剤における(A)成分の合計含有量を記載し、その下には、「(B)Total(1剤)」の欄を設けて、第1剤における(B)成分の合計含有量を記載し、その下には、「(C)Total(1剤)」の欄を設けて、第1剤における(C)成分の合計含有量を記載し、更にその下には、「(D)Total(1剤)」の欄を設けて、第1剤における(D)成分の合計含有量を記載した。又、表1~表3における「2剤合計」の欄のすぐ下には「(A)Total(2剤)」の欄を設けて、第2剤における(A)成分の合計含有量を記載し、その下には「(D)Total(2剤)」の欄を設けて、第2剤における(D)成分の合計含有量を記載した。
更に、表1~表3における「1剤合計」の欄のすぐ下には「(A)Total(1剤)」の欄を設けて、第1剤における(A)成分の合計含有量を記載し、その下には、「(B)Total(1剤)」の欄を設けて、第1剤における(B)成分の合計含有量を記載し、その下には、「(C)Total(1剤)」の欄を設けて、第1剤における(C)成分の合計含有量を記載し、更にその下には、「(D)Total(1剤)」の欄を設けて、第1剤における(D)成分の合計含有量を記載した。又、表1~表3における「2剤合計」の欄のすぐ下には「(A)Total(2剤)」の欄を設けて、第2剤における(A)成分の合計含有量を記載し、その下には「(D)Total(2剤)」の欄を設けて、第2剤における(D)成分の合計含有量を記載した。
〔酸化染毛剤の粘液状混合物〕
表1~表3に示す各実施例及び各比較例について、それらの第1剤と第2剤をそれぞれ、いずれも第1剤:第2剤=1:3の質量比で混合し、酸化染毛剤の粘液状混合物を調製した。表1~表3において、前記「(D)Total(2剤)」の欄の下に「(A)Total(混合物)」の欄を設けて粘液状混合物における(A)成分の合計含有量(質量%)を記載し、その下には「(B)Total(混合物)」の欄を設けて粘液状混合物における(B)成分の合計含有量(質量%)を記載し、その下には、「(C)Total(混合物)」の欄を設けて粘液状混合物における(C)成分の合計含有量(質量%)を記載し、更にその下には、「(D)Total(混合物)」の欄を設けて粘液状混合物における(D)成分の合計含有量(質量%)を記載した。これらの合計含有量の記載に当たっては、数値は少数点の第3位以下を四捨五入している。
表1~表3に示す各実施例及び各比較例について、それらの第1剤と第2剤をそれぞれ、いずれも第1剤:第2剤=1:3の質量比で混合し、酸化染毛剤の粘液状混合物を調製した。表1~表3において、前記「(D)Total(2剤)」の欄の下に「(A)Total(混合物)」の欄を設けて粘液状混合物における(A)成分の合計含有量(質量%)を記載し、その下には「(B)Total(混合物)」の欄を設けて粘液状混合物における(B)成分の合計含有量(質量%)を記載し、その下には、「(C)Total(混合物)」の欄を設けて粘液状混合物における(C)成分の合計含有量(質量%)を記載し、更にその下には、「(D)Total(混合物)」の欄を設けて粘液状混合物における(D)成分の合計含有量(質量%)を記載した。これらの合計含有量の記載に当たっては、数値は少数点の第3位以下を四捨五入している。
更に、前記「(D)Total(混合物)」の欄の下には、「B/C」の欄を設けて、酸化染毛剤の粘液状混合物における(C)成分の含有量に対する(B)成分の含有量の質量比(B)/(C)を記載した。この質量比(B)/(C)の記載に当たり正確を期して、「(C)Total(混合物)」及び「(B)Total(混合物)」の数値は、上記の四捨五入によって得た数値ではなく、四捨五入する前の数値を用いて計算した結果を記載している。
〔酸化染毛剤の第1の使用方法による評価〕
(泡立ちの評価)
各実施例及び各比較例に係る酸化染毛剤の粘液状混合物を、評価用毛髪として用いた10gの黒毛の人毛製の毛束にそれぞれ20g塗布し、その塗布後直ちに手で揉み込むようにして評価用毛髪上で泡立て、泡立ちを評価した。泡立ちの評価は、「泡の消え難さ」の評価を含んでいる。即ち、上記のように泡立てた際の泡立ちの良さと、泡立てた状態のままで評価用毛髪を30分間放置した場合の泡の消え難さを評価した。
(泡立ちの評価)
各実施例及び各比較例に係る酸化染毛剤の粘液状混合物を、評価用毛髪として用いた10gの黒毛の人毛製の毛束にそれぞれ20g塗布し、その塗布後直ちに手で揉み込むようにして評価用毛髪上で泡立て、泡立ちを評価した。泡立ちの評価は、「泡の消え難さ」の評価を含んでいる。即ち、上記のように泡立てた際の泡立ちの良さと、泡立てた状態のままで評価用毛髪を30分間放置した場合の泡の消え難さを評価した。
各実施例及び各比較例の評価結果を表1~表3の「泡立ち」の欄に、評価の良さを表す数字によって示す。数字「6」は「非常に泡立ち易く、泡が全く消えなかった」ことを示す。数字「5」は「非常に泡立ち易く、泡がほとんど消えなかった」か、あるいは「泡立ち易く、泡が全く消えなかった」ことを示す。数字「4」は「泡立ち易く、泡がほとんど消えなかった」ことを示す。数字「3」は「泡立ち易く、泡が僅かに消えた」か、あるいは「やや泡立ち易く、泡がほとんど消えなかった」ことを示す。数字「2」は「やや泡立ち難く、泡が消えた」か、あるいは「泡立ち難く、泡が僅かに消えた」ことを示す。数字「1」は「泡立たなかった」ことを示す。
(明度の評価)
各実施例及び各比較例に係る酸化染毛剤の粘液状混合物を、評価用毛髪として用いた10gの黒毛の人毛製の毛束にそれぞれ20g塗布し、その塗布後直ちに手で揉み込むようにして評価用毛髪上で泡立てた。そのように泡立てた状態のままで評価用毛髪を30分間放置し、その後に水洗して、シャンプーを2回行い、次いでトリートメントを行った後に乾燥させたもとで、評価用毛髪の明度を評価した。明度の評価は、「毛髪の染まり」の評価も含んでいる。
各実施例及び各比較例に係る酸化染毛剤の粘液状混合物を、評価用毛髪として用いた10gの黒毛の人毛製の毛束にそれぞれ20g塗布し、その塗布後直ちに手で揉み込むようにして評価用毛髪上で泡立てた。そのように泡立てた状態のままで評価用毛髪を30分間放置し、その後に水洗して、シャンプーを2回行い、次いでトリートメントを行った後に乾燥させたもとで、評価用毛髪の明度を評価した。明度の評価は、「毛髪の染まり」の評価も含んでいる。
各実施例及び各比較例の評価結果を表1~表3の「明度」の欄に、評価の良さを表す数字によって示す。数字「5」は「非常に優れる」ことを示す。数字「4」は「優れる」ことを示す。数字「3」は「良好である」ことを示す。数字「2」は「やや悪い」ことを示す。数字「1」は「悪い」ことを示す。
(染毛剤の垂れ落ちの評価)
各実施例及び各比較例に係る酸化染毛剤の粘液状混合物を、評価用毛髪として用いた10gの黒毛の人毛製の毛束にそれぞれ20g塗布し、その塗布後直ちに手で揉み込むようにして評価用毛髪上で泡立てた。そのように泡立てた状態のままで評価用毛髪を25℃の条件下で30分間放置し、その間の染毛剤の垂れ落ちを経時的に観察した。
各実施例及び各比較例に係る酸化染毛剤の粘液状混合物を、評価用毛髪として用いた10gの黒毛の人毛製の毛束にそれぞれ20g塗布し、その塗布後直ちに手で揉み込むようにして評価用毛髪上で泡立てた。そのように泡立てた状態のままで評価用毛髪を25℃の条件下で30分間放置し、その間の染毛剤の垂れ落ちを経時的に観察した。
各実施例及び各比較例の評価結果を、表1~表3の「垂れ落ち(1)」の項に評価の良さを表す数字によって示す。数字「3」は「垂れ落ちが全く見られなかった」ことを示す。数字「2」は「染毛剤が評価用毛髪上でごく僅かに流れて移動したが、垂れ落ちが見られなかった」ことを示す。数字「1」は「染毛剤の垂れ落ちが見られた」ことを示す。
〔酸化染毛剤の第2の使用方法による毛髪への広がりと垂れ落ちの評価〕
(染毛剤の広がりの評価)
各実施例及び各比較例に係る酸化染毛剤の粘液状混合物を、評価用毛髪として用いた10gの黒毛の人毛製の毛束に対して、それぞれ10g及び15gの2通りに塗布した。その際、泡立てることなく塗布して行き渡らせた。そして、毛束全体に粘液状混合物が十分に行き渡るに足る塗布量を判定した。
(染毛剤の広がりの評価)
各実施例及び各比較例に係る酸化染毛剤の粘液状混合物を、評価用毛髪として用いた10gの黒毛の人毛製の毛束に対して、それぞれ10g及び15gの2通りに塗布した。その際、泡立てることなく塗布して行き渡らせた。そして、毛束全体に粘液状混合物が十分に行き渡るに足る塗布量を判定した。
各実施例及び各比較例の評価結果を、表1~表3の「評価」の欄における「広がり」の項に評価の良さを表す数字によって示す。数字「3」は「10gで十分に行き渡った」ことを示す。数字「2」は「15gで十分に行き渡った」ことを示す。数字「1」は「15gで十分に行き渡らなかった」ことを示す。
(染毛剤の垂れ落ちの評価)
各実施例及び各比較例に係る酸化染毛剤の粘液状混合物を、評価用毛髪として用いた10gの黒毛の人毛製の毛束にそれぞれ10g及び20gの2通りに塗布し、そのまま泡立てることなく評価用毛髪を25℃の条件下で30分間放置し、その間の染毛剤の垂れ落ちを経時的に観察した。
各実施例及び各比較例に係る酸化染毛剤の粘液状混合物を、評価用毛髪として用いた10gの黒毛の人毛製の毛束にそれぞれ10g及び20gの2通りに塗布し、そのまま泡立てることなく評価用毛髪を25℃の条件下で30分間放置し、その間の染毛剤の垂れ落ちを経時的に観察した。
各実施例及び各比較例の評価結果を、表1~表3の「垂れ落ち(2)」の項に評価の良さを表す数字によって示す。数字「3」は「粘液状混合物を20g塗布しても垂れ落ちが見られなかった」ことを示す。数字「2」は「粘液状混合物を10g塗布しても垂れ落ちが見られなかった」ことを示す。数字「1」は「粘液状混合物を10g塗布すると垂れ落ちが見られた」ことを示す。
本発明によって、頭髪上で泡立てた際の泡立ち及び泡持ちが良く、毛髪の染まりと明度が良く、染毛処理中の染毛剤の垂れ落ちを起こさない2WAY型の染毛剤が提供される。
Claims (6)
- アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を含んで構成される多剤式の染毛剤であって、
前記染毛剤の各剤の粘液状混合物中に下記(A)成分~(D)成分を含有する染毛剤。
(A)成分:合計含有量が1~10質量%の範囲内であるイオン性界面活性剤の1種以上。
(B)成分:前記アルカリ剤として配合され、合計含有量が0.5~7質量%の範囲内であるアルカノールアミンの1種以上。
(C)成分:多価アルコールの1種以上。
(D)成分:高級アルコールの1種以上。 - 前記染毛剤が下記(1)及び(2)の一方又は双方の染毛処理に用いるものであることを特徴とする請求項1に記載の染毛剤。
(1)前記粘液状混合物を頭髪に適用後、頭髪上で泡立てて染毛処理を行う。
(2)前記粘液状混合物を頭髪に適用後、頭髪上で泡立てることなく染毛処理を行う。 - 前記粘液状混合物における(C)成分の含有量に対する(B)成分の含有量の質量比(B)/(C)が0.3~3の範囲内である請求の範囲1項又は2項に記載の染毛剤。
- 前記(C)成分が、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール及びポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上である請求項1~請求項3のいずれかに記載の染毛剤。
- 前記(C)成分が、重合度21未満のポリエチレングリコール及び重合度21未満のポリプロピレングリコールから選ばれる1種以上である請求項1~請求項4のいずれかに記載の染毛剤。
- 染毛剤を用いる染毛方法であって、
請求項1~請求項5のいずれかに記載した染毛剤を用いて、下記(3)及び(4)の一方又は双方の染毛処理を行う染毛方法。
(3)前記粘液状混合物を頭髪に適用後、頭髪上で泡立てて染毛処理を行う。
(4)前記粘液状混合物を頭髪に適用後、頭髪上で泡立てることなく染毛処理を行う。
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PCT/JP2012/056668 WO2013136481A1 (ja) | 2012-03-15 | 2012-03-15 | 染毛剤及び染毛方法 |
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