WO2013108699A1 - 金属錯体及び該金属錯体を含む発光素子 - Google Patents

金属錯体及び該金属錯体を含む発光素子 Download PDF

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Abstract

 本発明は、特に青色領域において、高い色純度の青色発光を示し、かつ、色純度の温度依存性が小さい金属錯体を提供する。具体的には、本発明は、下記式(1a)で表される金属錯体を提供する。[式(1a)中、 Mは、金属原子である。 Rは、2価の連結基である。 jは、それぞれ独立に、0又は1を表す。 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6は、それぞれ独立に、水素原子等を表す。 RP5は、ハロゲン原子等を表す。 mは1~3の整数であり、nは0~2の整数であり、m+nは2又は3である。 下記式(2)で表される部分は、2座配位子を表す。[式(2)中、R及びRは、金属原子Mに結合する原子であり、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表す。]]

Description

金属錯体及び該金属錯体を含む発光素子
 本発明は、金属錯体及び該金属錯体を含む発光素子に関する。
 有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「発光素子」ということがある。)の発光層に用いる発光材料として、三重項励起状態からの発光を示す金属錯体は、一重項励起状態からの発光を示す蛍光材料よりも高発光効率が期待できる。三重項励起状態からの発光(燐光発光)を示す青色発光金属錯体としては、例えば、金属原子としてイリジウム原子を有する金属錯体であるFIrpic(特許文献1)及びトリアゾール環を含む配位子を有する金属錯体(特許文献2)が知られている。
WO2002/15645 WO2004/101707
 しかし、金属錯体を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子等への実用化には、赤色・緑色・青色の三原色において、発光効率や寿命特性に優れた発光素子の製造に有用な金属錯体の開発が望まれている。赤色や緑色と比較して、特に青色領域において、高い色純度の青色発光を示し、かつ、色純度の温度依存性の小さい金属錯体の開発が望まれている。そこで、本発明は、特に青色領域において、高い色純度の青色発光を示し、かつ、色純度の温度依存性が小さい金属錯体を提供することを目的とする。また、本発明は、該金属錯体を用いた発光素子を提供することを目的とする。
 本発明は第一に、下記式(1a)で表される金属錯体を提供する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000009
[式中、
 Mは、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、オスミウム原子、イリジウム原子及び白金原子からなる群から選ばれる金属原子である。
 Rは、それぞれ独立に、式(L-1)で表される基、式(L-2)で表される基、及び、式(L-3)で表される基からなる群から選ばれる2価の連結基である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000010
[式中、Rは、それぞれ独立に、アルキル基を表す。]
 jは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基又はシアノ基を表す。
 RP5は、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表す。
 なお、RP1とRP2は結合して環構造を形成していてもよく、RP2とRP3は結合して環構造を形成していてもよく、RP3とRP4は結合して環構造を形成していてもよく、RP5とRP6は結合して環構造を形成していてもよい。
 mは1~3の整数であり、nは0~2の整数であり、m+nは2又は3である。
 下記式(2)で表される部分は、2座配位子を表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000011
[式中、R及びRは、金属原子Mに結合する原子であり、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表す。]]
 本発明は第二に、下記式(1b)で表される金属錯体を提供する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000012
[式中、
 Mは、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、オスミウム原子、イリジウム原子及び白金原子からなる群から選ばれる金属原子である。
 Rは、それぞれ独立に、式(L-1)で表される基、式(L-2)で表される基、及び、式(L-3)で表される基からなる群から選ばれる2価の連結基である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000013
[式中、Rは、それぞれ独立に、アルキル基を表す。]
 jは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基又はシアノ基を表す。
 RP5は、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表す。
 なお、RP1とRP2は結合して環構造を形成していてもよく、RP2とRP3は結合して環構造を形成していてもよく、RP3とRP4は結合して環構造を形成していてもよく、RP5とRP6は結合して環構造を形成していてもよい。
 mは1~3の整数であり、nは0~2の整数であり、m+nは2又は3である。
 下記式(2)で表される部分は、2座配位子を表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000014
[式中、R及びRは、金属原子Mに結合する原子であり、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表す。]]
 本発明は第三に、下記式(1c)で表される金属錯体を提供する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000015
[式中、
 Mは、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、オスミウム原子、イリジウム原子及び白金原子からなる群から選ばれる金属原子である。
 Rは、それぞれ独立に、式(L-1)で表される基、式(L-2)で表される基、及び、式(L-3)で表される基からなる群から選ばれる2価の連結基である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000016
[式中、Rは、それぞれ独立に、アルキル基を表す。]
 jは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基又はシアノ基を表し、複数存在するRP1、RP2、RP3、RP4及びRP6は、同一でも異なっていてもよい。
 RP5は、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、複数存在するRP5は、同一でも異なっていてもよい。
 なお、RP1とRP2は結合して環構造を形成していてもよく、RP2とRP3は結合して環構造を形成していてもよく、RP3とRP4は結合して環構造を形成していてもよく、RP5とRP6は結合して環構造を形成していてもよい。
 m1及びm2は、それぞれ独立して、1又は2であり、m1+m2は2又は3である。]
 本発明は第四に、前記金属錯体と、電荷輸送性化合物と、を含む組成物を提供する。
 本発明は第五に、前記金属錯体又は前記組成物を含む膜を提供する。
 本発明は第六に、陽極及び陰極からなる電極と、該電極間に設けられた、前記金属錯体又は前記組成物と、を有する(備える)発光素子を提供する。
 本発明は第七に、前記素子を有する(備える)面状光源及び照明を提供する。
 本発明の金属錯体は、高い色純度の青色発光を示し、かつ、色純度の温度依存性に優れる。したがって、本発明の金属錯体は、発光素子(特に青色発光素子)の製造に有用である。
 以下、本発明を詳細に説明する。
 <金属錯体>
 まず、本発明の金属錯体について説明する。
 本発明の金属錯体は、フェニル環及びトリアゾール環から構成されるm個の配位子を有する金属錯体であり、具体的には前記式(1a)又は(1b)で表される金属錯体である。
 前記式(1a)及び(1b)で表される金属錯体は、添え字mでその数を定義されている配位子と、添え字nでその数を定義されている前記式(2)で表される2座配位子から構成されている。なお、以下において、単に「配位子」という場合には、前記添え字mでその数を定義されている配位子と、添え字nでその数を定義されている2座配位子の両方を意味する。
 前記式(1a)及び(1b)中、mは1~3の整数であり、nは0~2の整数であり、好ましくはnは0又は1であり、より好ましくはnは0である。ただし、金属原子Mに結合できる配位子の合計数であるm+nは、金属原子Mの価数を満たすものとする。例えば、金属原子がイリジウム原子の場合、mは1、2又は3であり、nは0、1又は2であり、かつ、m+nは3である。好ましくは、m=3かつn=0、又は、m=2かつn=1であり、より好ましくは、m=3かつn=0である。なお、金属原子Mは、トリアゾール環の窒素原子と配位結合が可能であり、かつ、ベンゼン環の炭素原子と共有結合が可能であり、Mから伸びている実線は、このような結合を示す(以下同様。)。
 前記式(1a)で表される金属錯体は、好ましくは、下記式(1aa)で表される金属錯体(即ち、n=0)である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000017
[式中、M、R、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5、RP6、j及びmは、前記と同じ意味を有する。]
 同様に、前記式(1b)で表される金属錯体は、好ましくは、下記式(1bb)で表される金属錯体(即ち、n=0)である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000018
[式中、M、R、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5、RP6、j及びmは、前記と同じ意味を有する。]
 本発明の金属錯体において、RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基又はシアノ基を表し、RP5は、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表す。なお、RP1とRP2は結合して環構造を形成していてもよく、RP2とRP3は結合して環構造を形成していてもよく、RP3とRP4は結合して環構造を形成していてもよく、RP5とRP6は結合して環構造を形成していてもよい。
 好ましくは、RP1~RP4及びRP6の少なくとも1つが、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルオキシフェニル基又はアルキルフェニル基を有するアリール基又は置換基(例えば、アルキルオキシフェニル基又はアルキルフェニル基)を有する1価の複素環基である。
 より好ましくは、RP1~RP4及びRP6の少なくとも1つが、アルキル基、アルキルフェニル基を有するアリール基又は置換基を有する1価の複素環基であり、かつ、RP5が、アルキル基、アリール基又は1価の複素環基である。
 本発明の金属錯体は、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6の少なくとも一つが、
(1)溶解性、塗布成膜性の向上、
(2)更なる機能性(例えば電荷輸送性。)の導入、及び
(3)発光色の調整、
の少なくとも1つの観点から、デンドロン、電子吸引性基により置換されたアルキル基、又は電子吸引性基により置換されたアリール基であることが好ましく、デンドロンであることがより好ましい。
 デンドロンは分枝構造(branching structure)を有する基であり、金属錯体に種々の機能を付与することを可能にする。デンドロンを有する高度に枝分かれした巨大分子はデンドリマーと呼ばれることがあり、例えば、WO02/066575、WO02/066552、WO02/067343等において紹介されており、金属錯体に種々の機能を付与することを目的として設計及び合成がされている。
 具体的には、デンドロンは、置換基を有することに起因する分岐構造を有する基であり、好ましくは、2個以上の置換基を有するアリール基及び2個以上の置換基を有する1価の複素環基であり、より好ましくは、2個以上の置換基を有するアリール基であり、さらに好ましくは2個以上の置換基を有するフェニル基である。デンドロンであるアリール基、1価の複素環基及びフェニル基が有する置換基としては、アルキル基又はアルキルオキシ基が好ましく、アルキル基がより好ましい。なお、アリール基及び1価の複素環基の詳細は、後述するものと同様である。デンドロンであるアリール基、1価の複素環基及びフェニル基が有する置換基は、後述するものと同様である。
 本発明の金属錯体において、配位子が一つ以上のデンドロンで置換されている構造である場合、配位子のフェニル環側におけるデンドロンの置換位置は、配位子の金属原子への配位を妨げない限り、RP1、RP2、RP3及びRP4のいずれであってもよいが、RP2又はRP3が好ましく、RP3がさらに好ましい。配位子のトリアゾール環側におけるデンドロンの置換位置は、配位子の金属原子への配位を妨げない限り、前記RP5及びRP6のいずれであってもよいが、好ましくはRP5である。さらに好ましくは、RP3及びRP5がデンドロンである。
 本発明の金属錯体において、配位子が一つ以上の電子吸引性基により置換されたアルキル基又はアリール基で置換されている場合、配位子のフェニル環側における該アルキル基又は該アリール基の置換位置については、配位子の金属原子への配位を妨げない限り、RP1、RP2、RP3及びRP4のいずれであってもよいが、RP2又はRP3が好ましい。配位子のトリアゾール環側における置換位置は、配位子の金属原子への配位を妨げない限り、前記RP5及びRP6のいずれであってもよい。
 電子吸引性基としては、フッ素原子又はフッ素原子を含有する置換基が好ましい。本発明におけるフッ素原子を含有する置換基は、Cで示される1価の基を表す。フッ素原子を含有する置換基は、好ましくは、電子吸引性基により置換されたアルキル基又は電子吸引性基により置換されたアリール基である。電子吸引性基により置換されたアルキル基又は電子吸引性基により置換されたアリール基は、Cで示される1価の基を表す。ここで、pは1~10から選ばれる整数を表し、qは1~(2p+1)から選ばれる整数を表し、rは0~(2p+1)から選ばれる整数を表す。具体的には、下記式(F1)~式(F13)で表される基を例示することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000019
 本発明の金属錯体の発光スペクトルのピーク波長は、特に限定されないが、好ましくは430nm~630nmであり、さらに好ましくは430nm~580nmであり、より好ましくは430nm~530nmであり、特に好ましくは430nm~510nmである。
 本発明の金属錯体の発光スペクトルピークは、例えば、該金属錯体を、キシレン、トルエン、クロロホルム、テトラヒドロフラン等の有機溶媒に溶解させ、希薄溶液(有機溶媒中の金属錯体の濃度は、例えば、1×10-6~1×10-7mol/Lの範囲)を調製し、該希薄溶液のPLスペクトルを測定することで、評価し得る。
 本発明の金属錯体における金属原子Mは、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、オスミウム原子、イリジウム原子及び白金原子からなる群から選ばれる金属原子である。これらの金属原子は、金属錯体にスピン-軌道相互作用を及ぼし、一重項状態と三重項状態間の系間交差を起こし得るものである。前記金属原子Mは、好ましくはオスミウム原子、イリジウム原子又は白金原子であり、さらに好ましくはイリジウム原子又は白金原子であり、特に好ましくはイリジウム原子である。
 前記Rは、配位子とRP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される基との間の2価の連結基であり、それぞれ独立に、前記式(L-1)で表される基、前記式(L-2)で表される基、又は、前記式(L-3)で表される基から選ばれる。該2価の連結基は、好ましくは前記式(L-1)又は(L-2)で表される基であり、さらに好ましくは前記式(L-2)で表される基である。
 連結基であるRの数を表すjは、0又は1であるが、好ましくは0である。
 式(L-1)、(L-2)及び(L-3)におけるRは、アルキル基を表し、該アルキル基は、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよいが、直鎖又は分岐であることが好ましく、直鎖であることがより好ましい。直鎖のアルキル基における炭素数は、通常1~10であり、好ましくは1~6であり、より好ましくは1~3であり、さらに好ましくは1である。また、分岐及び環状のアルキル基における炭素数は、通常3~10であり、好ましくは3~6である。
 RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子であることが好ましい。
 RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアルキル基は、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよい。直鎖のアルキル基の炭素数は、通常1~12であり、好ましくは3~10である。また、分岐及び環状のアルキル基における炭素数は、通常3~12であり、好ましくは3~10である。なお、アルキル基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、iso-プロピル基、ブチル基、iso-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7-ジメチルオクチル基、ラウリル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基が挙げられ、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、デシル基、3,7-ジメチルオクチル基が好ましい。
 RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアルキルオキシ基は、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよい。直鎖のアルキルオキシ基の炭素数は、通常1~12であり、好ましくは3~10である。また、分岐及び環状のアルキルオキシ基の炭素数は、通常3~12であり、好ましくは3~10である。アルキルオキシ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなアルキルオキシ基の例としては、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、iso-プロピルオキシ基、ブチルオキシ基、iso-ブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7-ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、トリフルオロメチルオキシ基、ペンタフルオロエチルオキシ基、パーフルオロブチルオキシ基、パーフルオロヘキシルオキシ基、パーフルオロオクチルオキシ基、メチルオキシメチルオキシ基、2-メチルオキシエチルオキシ基が挙げられ、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、3,7-ジメチルオクチルオキシ基が好ましい。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるアルキルチオ基は、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよい。直鎖のアルキルチオ基の炭素数は、通常1~12であり、好ましくは3~10である。また、分岐及び環状のアルキルチオ基の炭素数は、通常3~12であり、好ましくは3~10である。アルキルチオ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなアルキルチオ基の例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、iso-プロピルチオ基、ブチルチオ基、iso-ブチルチオ基、tert-ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2-エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7-ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチオ基、トリフルオロメチルチオ基が挙げられ、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2-エチルヘキシルチオ基、デシルチオ基、3,7-ジメチルオクチルチオ基が好ましい。
 RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表されるアリール基は、炭素数が、通常6~60であり、好ましくは7~48である。アリール基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなアリール基の例としては、フェニル基、C~C12アルキルオキシフェニル基(「C~C12アルキルオキシ」は、アルキルオキシ部分の炭素数が1~12であることを意味する。以下、同様である。)、C~C12アルキルフェニル基(「C~C12アルキル」は、アルキル部分の炭素数が1~12であることを意味する。以下、同様である。)、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、ペンタフルオロフェニル基が挙げられ、C~C12アルキルオキシフェニル基、C~C12アルキルフェニル基が好ましい。ここで、アリール基とは、芳香族炭化水素から水素原子1個を除いた原子団である。この芳香族炭化水素としては、縮合環をもつ化合物、独立したベンゼン環及び/又は縮合環から選ばれる2個以上が直接又はビニレン基等を介して結合した化合物が含まれる。
 上述のC~C12アルキルは、炭素数1~12のアルキルであり、前記アルキル基で説明し、例示したものと同様である。したがって、例えば、前記基におけるC~C12アルキルオキシとしては、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、iso-プロピルオキシ、ブチルオキシ、iso-ブチルオキシ、tert-ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2-エチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、3,7-ジメチルオクチルオキシ、ラウリルオキシ等が挙げられる。また、前記基におけるC~C12アルキルフェニルとしては、メチルフェニル、エチルフェニル、ジメチルフェニル、プロピルフェニル、メシチル、メチルエチルフェニル、iso-プロピルフェニル、ブチルフェニル、iso-ブチルフェニル、tert-ブチルフェニル、ペンチルフェニル、イソアミルフェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ドデシルフェニルが挙げられる。以下同様である。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるアリールオキシ基は、炭素数が、通常6~60であり、好ましくは7~48である。アリールオキシ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなアリールオキシ基の例としては、フェニルオキシ基、C~C12アルキルオキシフェニルオキシ基、C~C12アルキルフェニルオキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基、ペンタフルオロフェニルオキシ基が挙げられ、C~C12アルキルオキシフェニルオキシ基、C~C12アルキルフェニルオキシ基が好ましい。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるアリールチオ基は、炭素数が、通常6~60であり、好ましくは7~48である。アリールチオ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなアリールチオ基の例としては、フェニルチオ基、C~C12アルキルオキシフェニルチオ基、C~C12アルキルフェニルチオ基、1-ナフチルチオ基、2-ナフチルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基が挙げられ、C~C12アルキルオキシフェニルチオ基、C~C12アルキルフェニルチオ基が好ましい。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるアリールアルキル基は、炭素数が、通常7~60であり、好ましくは7~48である。アリールアルキル基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなアリールアルキル基の例としては、フェニル-C~C12アルキル基、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルキル基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルキル基、1-ナフチル-C~C12アルキル基、2-ナフチル-C~C12アルキル基が挙げられ、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルキル基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルキル基が好ましい。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるアリールアルキルオキシ基は、炭素数が、通常7~60であり、好ましくは7~48である。アリールアルキルオキシ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなアリールアルキルオキシ基の例としては、フェニルメチルオキシ基、フェニルエチルオキシ基、フェニルブチルオキシ基、フェニルペンチルオキシ基、フェニルヘキシルオキシ基、フェニルヘプチルオキシ基、フェニルオクチルオキシ基等のフェニル-C~C12アルキルオキシ基、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルキルオキシ基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルキルオキシ基、1-ナフチル-C~C12アルキルオキシ基、2-ナフチル-C~C12アルキルオキシ基が挙げられ、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルキルオキシ基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルキルオキシ基が好ましい。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるアリールアルキルチオ基は、炭素数が、通常7~60であり、好ましくは7~48である。アリールアルキルチオ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなアリールアルキルチオ基の例としては、フェニル-C~C12アルキルチオ基、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルキルチオ基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルキルチオ基、1-ナフチル-C~C12アルキルチオ基、2-ナフチル-C~C12アルキルチオ基が挙げられ、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルキルチオ基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルキルチオ基が好ましい。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるアシル基は、炭素数が、通常2~20であり、好ましくは2~18である。アシル基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなアシル基の例としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、ペンタフルオロベンゾイル基が挙げられる。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるアシルオキシ基は、炭素数が、通常2~20であり、好ましくは2~18である。アシルオキシ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなアシルオキシ基の例としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、ペンタフルオロベンゾイルオキシ基が挙げられる。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるカルバモイル基は、置換基を有していてもよく、置換基の炭素数を含めた炭素数が、通常1~20であり、好ましくは2~18である(即ち、一般式:NR-CO-で表され、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。)。
 このようなカルバモイル基の例としては、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基が挙げられる。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるアミド基は、置換基を有していてもよく、置換基の炭素数を含めた炭素数が、通常1~20であり、好ましくは2~18である(即ち、一般式:R-CO-NR-で表され、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。)。
 このようなアミド基の例としては、ホルムアミド基、アセトアミド基、プロピオアミド基、ブチロアミド基、ベンズアミド基、トリフルオロアセトアミド基、ペンタフルオロベンズアミド基、ジホルムアミド基、ジアセトアミド基、ジプロピオアミド基、ジブチロアミド基、ジベンズアミド基、ジトリフルオロアセトアミド基、ジペンタフルオロベンズアミド基が挙げられる。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表される酸イミド基とは、酸イミドからその窒素原子に結合した水素原子を1個除いて得られる1価の残基を意味する。この酸イミド基は、炭素数が、通常2~60であり、好ましくは2~48である。酸イミド基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このような酸イミド基の例としては、以下の構造式で示される基が挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000020
[式中、窒素原子から延びた線は結合手を表し、Meはメチル基、Etはエチル基、n-Prはn-プロピル基を表す。以下、同様である。]
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるイミン残基とは、イミン化合物(即ち、分子内に-N=C-を持つ有機化合物である。その例としては、アルジミン、ケチミン、及び、これらの分子中の窒素原子に結合した水素原子が、アルキル基等で置換された化合物が挙げられる。)から水素原子1個を除いた1価の残基を意味する。このイミン残基は、炭素数が、通常2~20であり、好ましくは2~18である。イミン残基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなイミン残基の例としては、以下の構造式で示される基が挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000021
[式中、i-Prはiso-プロピル基、n-Buはn-ブチル基、t-Buはtert-ブチル基を表す。波線で示した結合は、「楔形で表される結合」及び/又は「破線で表される結合」であることを意味する。ここで、「楔形で表される結合」とは、紙面からこちら側に向かって出ている結合を意味し、「破線で表される結合」とは、紙面の向こう側に出ている結合を意味する。]
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表される置換アミノ基は、アミノ基における水素原子の1個又は2個が、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基からなる群から選ばれる1個又は2個の基で置換されたアミノ基を意味する。アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基は、置換基を有していてもよいが、該置換基の炭素数は、置換アミノ基の炭素数に含まれない。置換アミノ基の炭素数は、通常1~60であり、好ましくは2~48である。
 このような置換アミノ基の例としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、iso-プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、iso-ブチルアミノ基、tert-ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2-エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7-ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ピロリジル基、ピペリジル基、ジトリフルオロメチルアミノ基フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、C~C12アルキルオキシフェニルアミノ基、ジ(C~C12アルキルオキシフェニル)アミノ基、ジ(C~C12アルキルフェニル)アミノ基、1-ナフチルアミノ基、2-ナフチルアミノ基、ペンタフルオロフェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリダジニルアミノ基、ピリミジルアミノ基、ピラジルアミノ基、トリアジルアミノ基フェニル-C~C12アルキルアミノ基、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルキルアミノ基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルキルアミノ基、ジ(C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルキル)アミノ基、ジ(C~C12アルキルフェニル-C~C12アルキル)アミノ基、1-ナフチル-C~C12アルキルアミノ基、2-ナフチル-C~C12アルキルアミノ基が挙げられる。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表される置換シリル基は、シリル基における水素原子の1、2又は3個が、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基からなる群から選ばれる1、2又は3個の基で置換されたシリル基を意味する。アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基は置換基を有していてもよいが、該置換基の炭素数は、置換シリル基の炭素数に含まれない。置換シリル基の炭素数は、通常1~60であり、好ましくは3~48である。
 このような置換シリル基の例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリ-iso-プロピルシリル基、ジメチル-iso-プロピルシリル基、ジエチル-iso-プロピルシリル基、tert-ブチルシリルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2-エチルヘキシル-ジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7-ジメチルオクチル-ジメチルシリル基、ラウリルジメチルシリル基、フェニル-C~C12アルキルシリル基、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルキルシリル基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルキルシリル基、1-ナフチル-C~C12アルキルシリル基、2-ナフチル-C~C12アルキルシリル基、フェニル-C~C12アルキルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ-p-キシリルシリル基、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基が挙げられる。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表される置換シリルオキシ基は、シリルオキシ基における水素原子の1、2又は3個が、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基からなる群から選ばれる1、2又は3個の基で置換されたシリルオキシ基を意味する。アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基は置換基を有していてもよいが、該置換基の炭素数は、置換シリルオキシ基の炭素数に含まれない。置換シリルオキシ基の炭素数は、通常1~60であり、好ましくは3~48である。
 このような置換シリルオキシ基の例としては、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、トリプロピルシリルオキシ基、トリ-iso-プロピルシリルオキシ基、ジメチル-iso-プロピルシリルオキシ基、ジエチル-iso-プロピルシリルオキシ基、tert-ブチルシリルジメチルシリルオキシ基、ペンチルジメチルシリルオキシ基、ヘキシルジメチルシリルオキシ基、ヘプチルジメチルシリルオキシ基、オクチルジメチルシリルオキシ基、2-エチルヘキシル-ジメチルシリルオキシ基、ノニルジメチルシリルオキシ基、デシルジメチルシリルオキシ基、3,7-ジメチルオクチル-ジメチルシリルオキシ基、ラウリルジメチルシリルオキシ基、フェニル-C~C12アルキルシリルオキシ基、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルキルシリルオキシ基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルキルシリルオキシ基、1-ナフチル-C~C12アルキルシリルオキシ基、2-ナフチル-C~C12アルキルシリルオキシ基、フェニル-C~C12アルキルジメチルシリルオキシ基、トリフェニルシリルオキシ基、トリ-p-キシリルシリルオキシ基、トリベンジルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基、tert-ブチルジフェニルシリルオキシ基、ジメチルフェニルシリルオキシ基が挙げられる。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表される置換シリルチオ基は、シリルチオ基における水素原子の1、2又は3個が、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基からなる群から選ばれる1、2又は3個の基で置換されたシリルチオ基を意味する。アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基は置換基を有していてもよいが、該置換基の炭素数は、置換シリルチオ基の炭素数に含まれない。置換シリルチオ基の炭素数は、通常1~60であり、好ましくは3~48である。
 このような置換シリルチオ基の例としては、トリメチルシリルチオ基、トリエチルシリルチオ基、トリプロピルシリルチオ基、トリ-iso-プロピルシリルチオ基、ジメチル-iso-プロピルシリルチオ基、ジエチル-iso-プロピルシリルチオ基、tert-ブチルシリルジメチルシリルチオ基、ペンチルジメチルシリルチオ基、ヘキシルジメチルシリルチオ基、ヘプチルジメチルシリルチオ基、オクチルジメチルシリルチオ基、2-エチルヘキシル-ジメチルシリルチオ基、ノニルジメチルシリルチオ基、デシルジメチルシリルチオ基、3,7-ジメチルオクチル-ジメチルシリルチオ基、ラウリルジメチルシリルチオ基、フェニル-C~C12アルキルシリルチオ基、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルキルシリルチオ基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルキルシリルチオ基、1-ナフチル-C~C12アルキルシリルチオ基、2-ナフチル-C~C12アルキルシリルチオ基、フェニル-C~C12アルキルジメチルシリルチオ基、トリフェニルシリルチオ基、トリ-p-キシリルシリルチオ基、トリベンジルシリルチオ基、ジフェニルメチルシリルチオ基、tert-ブチルジフェニルシリルチオ基、ジメチルフェニルシリルチオ基が挙げられる。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表される置換シリルアミノ基は、シリルアミノ基における水素原子の1、2又は3個が、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基からなる群から選ばれる1、2又は3個の基で置換されたシリルアミノ基を意味する。アルキル基、アリール基、アリールアルキル基及び1価の複素環基は置換基を有していてもよいが、該置換基の炭素数は、置換シリルアミノ基の炭素数に含まれない。置換シリルアミノ基の炭素数は、通常、1~60であり、好ましくは3~48である。
 このような置換シリルアミノ基の例としては、トリメチルシリルアミノ基、トリエチルシリルアミノ基、トリプロピルシリルアミノ基、トリ-iso-プロピルシリルアミノ基、ジメチル-iso-プロピルシリルアミノ基、ジエチル-iso-プロピルシリルアミノ基、tert-ブチルシリルジメチルシリルアミノ基、ペンチルジメチルシリルアミノ基、ヘキシルジメチルシリルアミノ基、ヘプチルジメチルシリルアミノ基、オクチルジメチルシリルアミノ基、2-エチルヘキシル-ジメチルシリルアミノ基、ノニルジメチルシリルアミノ基、デシルジメチルシリルアミノ基、3,7-ジメチルオクチル-ジメチルシリルアミノ基、ラウリルジメチルシリルアミノ基、フェニル-C~C12アルキルシリルアミノ基、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルキルシリルアミノ基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルキルシリルアミノ基、1-ナフチル-C~C12アルキルシリルアミノ基、2-ナフチル-C~C12アルキルシリルアミノ基、フェニル-C~C12アルキルジメチルシリルアミノ基、トリフェニルシリルアミノ基、トリ-p-キシリルシリルアミノ基、トリベンジルシリルアミノ基、ジフェニルメチルシリルアミノ基、tert-ブチルジフェニルシリルオアミノ基、ジメチルフェニルシリルアミノ基が挙げられる。
 RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6で表される1価の複素環基とは、複素環式化合物から水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。1価の複素環基の炭素数は、通常4~60であり、好ましくは4~20である。1価の複素環基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。ここで、複素環式化合物とは、環式構造を持つ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、燐原子、硼素原子等のヘテロ原子を含む化合物をいう。
 このような1価の複素環基の例としては、チエニル基、C~C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C~C12アルキルピリジル基、ピペリジル基、キノリル基、イソキノリル基が挙げられ、チエニル基、C~C12アルキルチエニル基、ピリジル基、C~C12アルキルピリジル基が好ましい。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるヘテロアリールオキシ基は、炭素数が、通常6~60であり、好ましくは7~48である。ヘテロアリールオキシ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなヘテロアリールオキシ基の例としては、チエニルオキシ基、C~C12アルキルオキシチエニルオキシ基、C~C12アルキルチエニルオキシ基、ピリジルオキシ基、C~C12アルキルオキシピリジルオキシ基、C~C12アルキルピリジルオキシ基、イソキノリルオキシ基が挙げられ、C~C12アルキルオキシピリジルオキシ基、C~C12アルキルピリジルオキシ基が好ましい。
 上述のC~C12アルキルピリジルオキシ基の例としては、メチルピリジルオキシ基、エチルピリジルオキシ基、ジメチルピリジルオキシ基、プロピルピリジルオキシ基、1,3,5-トリメチルピリジルオキシ基、メチルエチルピリジルオキシ基、iso-プロピルピリジルオキシ基、ブチルピリジルオキシ基、iso-ブチルピリジルオキシ基、tert-ブチルピリジルオキシ基、ペンチルピリジルオキシ基、イソアミルピリジルオキシ基、ヘキシルピリジルオキシ基、ヘプチルピリジルオキシ基、オクチルピリジルオキシ基、ノニルピリジルオキシ基、デシルピリジルオキシ基、ドデシルピリジルオキシ基が挙げられる。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるヘテロアリールチオ基は、炭素数が、通常6~60程度であり、好ましくは7~48である。ヘテロアリールチオ基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなヘテロアリールチオ基の例としては、ピリジルチオ基、C~C12アルキルオキシピリジルチオ基、C~C12アルキルピリジルチオ基、イソキノリルチオ基が挙げられ、C~C12アルキルオキシピリジルチオ基、C~C12アルキルピリジルチオ基が好ましい。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるアリールアルケニル基は、炭素数が、通常7~60であり、好ましくは7~48である。アリールアルケニル基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなアリールアルケニル基の例としては、フェニル-C~C12アルケニル基(「C~C12アルケニル」は、アルケニル部分の炭素数が2~12であることを意味する。以下、同様である。)、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルケニル基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルケニル基、1-ナフチル-C~C12アルケニル基、2-ナフチル-C~C12アルケニル基が挙げられ、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルケニル基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルケニル基が好ましい。
 上述のC~C12アルケニルの例としては、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-ヘキセニル、3-ヘキセニル、5-ヘキセニルが挙げられる。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表されるアリールアルキニル基は、炭素数が、通常7~60であり、好ましくは7~48である。アリールアルキニル基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記の炭素数には含まれない。
 このようなアリールアルキニル基の例としては、フェニル-C~C12アルキニル基(「C~C12アルキニル」は、アルキニル部分の炭素数が2~12であることを意味する。以下、同様である。)、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルキニル基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルキニル基、1-ナフチル-C~C12アルキニル基、2-ナフチル-C~C12アルキニル基が挙げられ、C~C12アルキルオキシフェニル-C~C12アルキニル基、C~C12アルキルフェニル-C~C12アルキニル基が好ましい。
 上述のC~C12アルキニルの例としては、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニル、1-ヘプチニル、1-オクチニルが挙げられる。
 RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6で表される置換カルボキシル基(一般式:R-O-CO-で表され、Rはアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基を表す。)は、炭素数が、通常1~60であり、好ましくは2~48であり、カルボキシル基における水素原子が、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基で置換されたカルボキシル基を意味する。該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基は、置換基を有していてもよいが、置換基の炭素数は上記炭素数には含まれない。
 このような置換カルボキシル基の例としては、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基、iso-プロピルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、iso-ブチルオキシカルボニル基、tert-ブチルオキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、2-エチルヘキシルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、3,7-ジメチルオクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、トリフルオロメチルオキシカルボニル基、ペンタフルオロエチルオキシカルボニル基、パーフルオロブチルオキシカルボニル基、パーフルオロヘキシルオキシカルボニル基、パーフルオロオクチルオキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基が挙げられる。
 上述した基が置換基を有する場合、置換基の例としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基又はシアノ基が挙げられる。これらの基の詳細は、前記で説明し、例示したものと同様である。置換基として好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアルキル基、アリール基又は1価の複素環基である。上述した基が置換基を有する場合、置換基の個数は、通常、1~3個であり、好ましくは1~2個であり、より好ましくは1個である。
 本発明の金属錯体において、金属原子Mは、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子及び白金原子からなる群から選ばれる金属原子であり、好ましくは、イリジウム原子又は白金原子であり、より好ましくはイリジウム原子である。
 本発明の金属錯体は、RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6のいずれかが、電子供与性の置換基であることが好ましい。該電子供与性の置換基としては、アルキルオキシ基、アルキル基等が挙げられる。
 前記式(2)で表される部分である2座配位子としては、限定されないが、本発明の金属錯体が中性であるようにモノアニオン性であることが好ましい。例えば、以下の構造が挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000022
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000023
(式中、*は金属原子Mと結合する部位を示す。)
 本発明の金属錯体の例としては、下記式で表される構造が挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000024
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000025
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000026
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000027
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000028
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000029
 -金属錯体の製造方法-
 次に、本発明の金属錯体の合成方法を説明する。
 本発明の金属錯体は、例えば、配位子となる化合物と金属化合物とを溶媒中で反応させることにより合成することができる。必要に応じて、反応系中に塩基、塩化銀化合物等が存在していてもよい。また、3-フェニル-1,2,4-トリアゾール誘導体を配位子に有する金属錯体と芳香族複素環式化合物とのカップリング反応により、本発明の金属錯体を合成することができる。
 錯体化の方法(即ち、配位子となる化合物と金属化合物とを溶液中で反応させる方法)としては、イリジウム原子を有する錯体の場合、J.Am.Chem.Soc.1984,106,6647;Inorg.Chem.1991,30,1685;Inorg.Chem.1994,33,545;Inorg.Chem.2001,40,1704;Chem.Lett.,2003,32,252等に記載の方法が挙げられ、白金原子を有する錯体の場合、Inorg.Chem.,1984,23,4249;Chem.Mater.1999,11,3709;Organometallics,1999,18,1801等に記載の方法が挙げられ、パラジウム原子を有する錯体の場合、J.Org.Chem.,1987,52,73等に記載の方法が挙げられる。
 錯体化の反応温度は、限定されないが、通常、溶媒の融点から沸点の間であり、-78℃~溶媒の沸点が好ましい。反応時間は、限定されないが、通常、30分間から30時間である。ただし、錯体化反応においてマイクロウェーブ反応装置を使用する場合、溶媒の沸点以上で反応させることもでき、反応時間は限定されないが、数分から数時間である。
 前記配位子となる化合物は、例えば、3-フェニル-1,2,4-トリアゾール誘導体と芳香族複素環式化合物とのSuzukiカップリング、Grignardカップリング、Stilleカップリング等により合成することができる。必要に応じて有機溶媒に溶解し、例えば、塩基、適切な触媒等を用い、有機溶媒の融点以上沸点以下の温度で反応させることにより合成することができる。この合成には、例えば、“オルガニック シンセシス(Organic Syntheses)”、コレクティブ第6巻(Collective Volume VI)、407-411頁、ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&Sons,Inc.)、1988年;ケミカル レビュー(Chem.Rev.)、第106巻、2651頁(2006年);ケミカル レビュー(Chem.Rev.)、第102巻、1359頁(2002年);ケミカル レビュー(Chem.Rev.)、第95巻、2457頁(1995年);ジャーナル オブ オルガノメタリック ケミストリー(J.Organomet.Chem.)、第576巻、147頁(1999年)等に記載の方法を用いることができる。
 前記芳香族複素環式化合物は、“HOUBEN-WEYL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY 4TH EDITION”,第E9b巻、1頁、GEORG THIEME VERLAG STUTTGART;HOUBEN-WEYL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY 4TH EDITION,第E9c巻、667頁、GEORG THIEME VERLAG STUTTGART等に記載の方法で合成することができる。
 得られた化合物の同定・分析は、CHN元素分析、NMR分析、MS分析及びX線結晶構造解析を用いて行うことができる。
 <組成物>
 本発明の組成物は、本発明の金属錯体と電荷輸送性化合物(即ち、電荷輸送材料)を含むものであり、発光材料を更に含んでいてもよい。
 前記電荷輸送材料は、正孔輸送材料と電子輸送材料に分類され、具体的には有機化合物(低分子化合物及び/又は高分子化合物)を用いることができる。前記電荷輸送材料は、高分子化合物であることが好ましい。
 前記正孔輸送材料としては、芳香族アミン、カルバゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体等、有機エレクトロルミネッセンス素子の正孔輸送材料として公知の化合物が挙げられる。前記電子輸送材料としては、有機エレクトロルミネッセンス素子に電子輸送材料として公知の化合物、例えば、オキサジアゾール誘導体アントラキノジメタン及びその誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、テトラシアノアントラキノジメタン及びその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8-ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体が挙げられる。前記電荷輸送材料の低分子化合物とは、低分子有機エレクトロルミネッセンス素子に用いられるホスト化合物、電荷輸送化合物を意味し、具体的には、例えば、「有機ELディスプレイ」(時任静士、安達千波矢、村田英幸共著、オーム社)107頁、月刊ティスプレイ(vol9、No9、2003年26-30頁)、特開2004-244400号公報、特開2004-277377号公報等に記載の化合物が挙げられる。これら電荷輸送材料の種類にもよるが、一般的には、金属錯体からの良好な発光を得るためには、これら電荷輸送材料の最低三重項励起エネルギーが、金属錯体の最低三重項励起エネルギーよりも大きいことが好ましい。
 前記電荷輸送材料の低分子化合物としては、具体的には、下記化合物を挙げることができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000030
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000031
 前記電荷輸送材料の高分子化合物としては、非共役系高分子化合物、共役系高分子化合物が挙げられる。非共役系高分子化合物としては、ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。共役系高分子化合物としては、主鎖に芳香環を含む高分子化合物が例示でき、置換基を有していてもよいフェニレン基、置換基を有していてもよいフルオレンジイル基、置換基を有していてもよいジベンゾチオフェンジイル基、置換基を有していてもよいジベンゾフランジイル基、置換基を有していてもよいジベンゾシロールジイル基等を繰り返し単位として主鎖に含むものや、これらの基同士の共重合体が挙げられる。具体的には、置換基を有していてもよいベンゼン環を繰り返し単位の部分構造として有する高分子化合物が挙げられる。その他にも、例えば、特開2003-231741号公報、特開2004-059899号公報、特開2004-002654号公報、特開2004-292546号公報、US5708130、WO99/54385、WO00/46321、WO02/077060、「有機ELディスプレイ」(時任静士、安達千波矢、村田英幸 共著、オーム社)111頁、月刊ディスプレイ(vol.9、No.9、2002年)47-51頁等に記載の高分子化合物が挙げられる。
 前記電荷輸送材料の高分子化合物としては、下記式(I)で表される基を含む高分子化合物が好ましい。
 -Ar-   (I)
(式中、Arは、アリーレン基、2価の複素環基又は2価の芳香族アミン残基を表す。これらの基は、置換基を有していてもよい。)
 前記式(I)中、Arで表されるアリーレン基としては、例えば、置換基を有していてもよいフェニレン基、置換基を有していてもよいナフチレン基又は下記式(4a)で表される2価の基が挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000032
(式中、
 P環及びQ環は、それぞれ独立に、芳香環を示すが、P環は存在してもしなくてもよい。2本の結合手は、P環が存在する場合には、P環上若しくはQ環上に2本存在するか、又は、P環上及びQ環上に1本ずつ存在し、P環が存在しない場合には、Yを含む5員環上(6員環の場合もある。)若しくはQ環上に2本存在するか、又は、Yを含む5員環上(6員環の場合もある。)及びQ環上に1本ずつ存在する。P環、Q環及びYを含む5員環(6員環の場合もある。)は、それぞれ独立に、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一種の置換基を有していてもよい。
 Yは、-C(R11)(R12)-、-C(R14)(R15)-C(R16)(R17)-、-C(R32)=C(R33)-を表す。R11、R12、R14~R17、R32及びR33は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基又はハロゲン原子を表す。)
 前記式(I)中、P環、Q環、及びYを含む5員環(6員環の場合もある。)が有していてもよい置換基であるアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基及びシアノ基は、前記Rで表される基及び原子として説明し例示した基及び原子と同じである。
 前記式(I)中、R11、R12、R14~R17、R32及びR33で表されるアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基及びハロゲン原子は、前記Rで表される基及び原子として説明し例示した基及び原子と同じである。
 前記式(I)中、Arで表される2価の複素環基とは、複素環式化合物から水素原子2個を除いた残りの原子団をいい、該基は置換基を有していてもよい。複素環式化合物とは、環式構造を持つ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子、スズ原子、リン原子、ホウ素原子、硫黄原子、セレン原子及びテルル原子からなる群から選ばれる原子を一種以上有する化合物をいう。2価の複素環基の中では、2価の芳香族複素環基が好ましい。2価の複素環基の置換基を除いた部分の炭素数は、通常、3~60である。2価の複素環基の置換基を含めた全炭素数は、通常、3~100である。
 前記式(I)中、Arで表される2価の複素環基としては、例えば、下記式(4b)で表される2価の基が挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000033
(式中、
 P’環及びQ’環は、それぞれ独立に、芳香環を示すが、P’環は存在してもしなくてもよい。2本の結合手は、P’環が存在する場合には、P’環上若しくはQ’環上に2本存在するか、又は、P’環上及びQ環上に1本ずつ存在し、P’環が存在しない場合には、Yを含む5員環上(6員環の場合もある。)若しくはQ’環上に2本存在するか、又は、Yを含む5員環上(6員環の場合もある。)及びQ’環上に1本ずつ存在する。P’環、Q’環及びYを含む5員環(6員環の場合もある。)は、それぞれ独立に、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一種の置換基を有していてもよい。
 Yは、-O-、-S-、-Se-、-B(R)-、-Si(R)(R)-、-P(R)-、-PR10(=O)-、-N(R13)-、-O-C(R18)(R19)-、-S-C(R20)(R21)-、-N-C(R22)(R23)-、-Si(R24)(R25)-C(R26)(R27)-、-Si(R28)(R29)-Si(R30)(R31)-、-N=C(R34)-又は-Si(R35)=C(R36)-を表す。R~R10、R13、R18~R31及びR34~R36は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基又はハロゲン原子を表す。)
 前記式中、P’環、Q’環及びYを含む5員環(6員環の場合もある。)が有してもよい置換基であるアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基及びシアノ基は、前記Rで表される基及び原子として説明し例示した基及び原子と同じである。
 前記式中、R~R10、R13、R18~R31及びR34~R36で表されるアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素環基及びハロゲン原子は、前記Rで表される基として説明し例示したものと同じである。
 前記式(I)中、Arで表される2価の芳香族アミン残基とは、芳香族アミンから水素原子2個を除いた残りの原子団を意味する。2価の芳香族アミン残基の炭素数は、通常、5~100であり、好ましくは15~60である。なお、2価の芳香族アミン残基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。
 前記式(I)中、Arで表される2価の芳香族アミン残基としては、例えば、下記式(6)で表される2価の基が挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000034
(式中、
 Ar、Ar、Ar及びArは、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表す。Ar10、Ar11及びAr12は、それぞれ独立に、アリール基又は1価の複素環基を表す。Ar~Ar12は置換基を有していてもよい。
 x及びyは、それぞれ独立に、0又は1である。)
 前記式(6)中、Ar~Arで表されるアリーレン基は、芳香族炭化水素から水素原子2個を除いた原子団であり、縮合環を持つ基、独立したベンゼン環及び縮合環から選ばれる2個以上が直接又はビニレン基等を介して結合した基も含まれる。該アリーレン基は置換基を有していてもよい。アリーレン基における置換基を除いた部分の炭素数は、通常6~60であり、好ましくは6~20である。アリーレン基の置換基を含めた全炭素数は、通常6~100である。
 前記式(6)中、Ar~Arで表される2価の複素環基は、前記Arで表される2価の複素環基として説明し例示した基と同じである。
 前記式(6)中、Ar10~Ar12で表されるアリール基及び1価の複素環基は、前記Rで表されるアリール基及び1価の複素環基として説明し例示した基と同じである。
 前記式(6)中、アリーレン基、2価の複素環基、アリール基及び1価の複素環基が有してもよい置換基としては、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、シアノ基及びニトロ基が挙げられる。これらの置換基は、前記Rで表される基及び原子として説明し例示した基及び原子と同じである。
 前記式(4a)及び前記式(4b)で表される基としては、例えば、
 下記式(4-1)、下記式(4-2)又は下記式(4-3)で表される基、及び、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000035
〔式中、
 A環、B環及びC環は、それぞれ独立に、芳香環を表す。
 Yは、前記Yと同じ意味を表すか、又は、前記Yと同じ意味を表す。
 A環、B環、C環及びYを含む5員環(6員環の場合もある。)は、それぞれ独立に、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる1個以上の置換基を有していてもよい。〕
 下記式(4-4)又は下記式(4-5)で表される基、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000036
〔式中、
 D環、E環、F環及びG環は、それぞれ独立に、芳香環を表す。
 Yは、前記Yと同じ意味を表すか、又は、前記Yと同じ意味を表す。
 D環、E環、F環、G環及びYを含む5員環(6員環の場合もある。)は、それぞれ独立に、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる1個以上の置換基を有していてもよい。〕
が挙げられ、これらの中でも、式(4-4)又は式(4-5)で表される基が好ましい。
 前記式(4-1)~式(4-5)中、Yは、本発明の組成物を用いて製造される発光素子の発光効率の観点から、好ましくは-S-、-O-、-C(R11)(R12)-又は-N(R13)-であり、さらに好ましくは-S-、-O-又は-N(R13)-である。
 前記式(4-1)~(4-5)における芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、テトラセン環、ペンタセン環、ピレン環、フェナントレン環等の芳香環;ピリジン環、ビピリジン環、フェナントロリン環、キノリン環、イソキノリン環、チオフェン環、フラン環、ピロール環等の芳香族複素環が挙げられる。
 前記式(4-1)~(4-5)で表される基が有してもよい置換基としては、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、アシルオキシ基、イミン残基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基又は置換カルボキシル基が好ましく、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基、又は1価の複素環基がより好ましい。
 前記電荷輸送材料の高分子化合物としては、例えば、下記の基(即ち、下記の例示において、括弧を除いた基)を含む高分子化合物、特に、下記の基を繰り返し単位として含む高分子化合物が好ましい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000037
 前記電荷輸送材料の低分子化合物又は高分子化合物の最低三重項励起エネルギー(TH)と、本発明の金属錯体の最低三重項励起エネルギー(TM)とは、
  TH>TM-0.1(eV)
の関係を満たすことが好ましく、
  TH>TM
の関係を満たすことがより好ましく、
  TH>TM+0.1(eV)
の関係を満たすことがさらに好ましい。
 前記電荷輸送材料の高分子化合物を用いる場合、該高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量は、好ましくは10~10、さらに好ましくは10~10である。また、該高分子化合物のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは10~10であり、さらに好ましくは5×10~5×10である。
 前記発光材料としては、公知の発光材料が使用でき、例えば、ナフタレン誘導体、アントラセン及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系等の色素類、8-ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエン及びその誘導体、テトラフェニルブタジエン及びその誘導体等の低分子発光材料が挙げられる。
 本発明の組成物における本発明の金属錯体の配合量は、本発明の組成物の全体量を100重量部としたとき、通常0.1~80重量部であり、好ましくは0.1~60重量部、より好ましくは0.1~40重量部である。本発明の金属錯体は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
 <発光素子>
 本発明の発光素子の一実施形態は、陽極と陰極からなる一対の電極と、該電極間に少なくとも発光層を有する一層(単層型)又は複数層(多層型)からなる薄膜が挟持されている素子である。該薄膜層の少なくとも1層は、本発明の金属錯体を含有する。前記薄膜中の本発明の金属錯体の含有量は、発光層全体の重量に対して、通常0.1~100重量%であり、0.1~80重量%であることが好ましく、0.1~60重量%であることがより好ましく、0.1~40重量%であることがさらに好ましい。本発明の発光素子は、前記発光層が、本発明の金属錯体を発光材料として含有することが好ましい。
 本発明の発光素子が前記単層型である場合には、前記薄膜が発光層であり、この発光層が本発明の金属錯体を含有する。また、本発明の発光素子が単層型又は多層型である場合には、例えば、以下の層構成をとる。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
c)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
d)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
e)陽極/電荷注入層/発光層/陰極
f)陽極/発光層/電荷注入層/陰極
g)陽極/電荷注入層/発光層/電荷注入層/陰極
h)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
i)陽極/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
j)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
k)陽極/電荷注入層/発光層/電荷輸送層/陰極
l)陽極/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
m)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
n)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷輸送層/陰極
o)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
p)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
(ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
 本発明の発光素子の陽極は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層等に正孔を供給する電極であり、4.5eV以上の仕事関数を有することが効果的である。陽極の材料には、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物等を用いることができる。具体的には、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの導電性金属酸化物と金属との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅等の無機導電性物質、ポリアニリン類、ポリチオフェン類(PEDOT等)、ポリピロール等の有機導電性材料、これらとITOとの積層物等が挙げられる。
 本発明の発光素子の陰極は、電子注入層、電子輸送層、発光層等に電子を供給する電極である。陰極の材料としては、金属、合金、金属ハロゲン化物、金属酸化物、電気伝導性化合物又はこれらの混合物を用いることができる。陰極の材料の例としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)並びにそのフッ化物及び酸化物、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム、バリウム、セシウム等)並びにそのフッ化物及び酸化物、金、銀、鉛、アルミニウム、合金及び混合金属類(ナトリウム-カリウム合金、ナトリウム-カリウム混合金属、リチウム-アルミニウム合金、リチウム-アルミニウム混合金属、マグネシウム-銀合金、マグネシウム-銀混合金属等)、希土類金属(インジウム、イッテルビウム等)が挙げられる。
 本発明の発光素子の正孔注入層及び正孔輸送層は、陽極から正孔を注入する機能、正孔を輸送する機能、陰極から注入された電子を障壁する機能のいずれかを有している層であればよい。これらの層の材料は、公知の材料を適宜選択して使用できるが、例えば、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N-ビニルカルバゾール)誘導体、有機シラン誘導体、本発明の金属錯体等、これらを含む重合体が挙げられる。その他にも、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマーが挙げられる。これらの材料は1成分単独であっても複数の成分が併用されていてもよい。また、前記正孔注入層及び前記正孔輸送層は、前記材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
 本発明の発光素子の電子注入層及び電子輸送層は、陰極から電子を注入する機能、電子を輸送する機能、陽極から注入された正孔を障壁する機能のいずれかを有している層であればよい。これらの層の材料は、公知の材料を適宜選択して使用できるが、例えば、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8-キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、本発明の金属錯体化合物が挙げられる。また、前記電子注入層及び前記電子輸送層は、前記材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
 本発明の発光素子において、電子注入層、電子輸送層の材料としては、絶縁体又は半導体の無機化合物も使用することもできる。電子注入層、電子輸送層が絶縁体や半導体で構成されていれば、電流のリークを有効に防止して、電子注入性を向上させることができる。このような絶縁体としては、アルカリ金属カルコゲニド、アルカリ土類金属カルコゲニド、アルカリ金属のハロゲン化物及びアルカリ土類金属のハロゲン化物からなる群から選ばれる少なくとも一つの金属化合物を使用できる。好ましいアルカリ金属カルコゲニドの例としては、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS、CaSeが挙げられる。また、電子注入層、電子輸送層を構成する半導体としては、Ba、Ca、Sr、Yb、Al、Ga、In、Li、Na、Cd、Mg、Si、Ta、Sb及びZnからなる群から選ばれる少なくとも一つの元素を含む酸化物、窒化物又は酸化窒化物等が挙げられる。これら酸化物、窒化物及び酸化窒化物は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
 本発明において、陰極と接する薄膜との界面領域に還元性ドーパントが添加されていてもよい。還元性ドーパントとしては、アルカリ金属、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、希土類金属の酸化物、希土類金属のハロゲン化物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体及び希土類金属錯体からなる群から選ばれる少なくとも一つの化合物が好ましい。
 本発明の発光素子の発光層は、電界印加時に陽極、正孔注入層又は正孔輸送層より正孔を注入することができ、陰極、電子注入層又は電子輸送層より電子を注入することができる機能、注入した電荷(電子と正孔)を電界の力で移動させる機能、電子と正孔の再結合の場を提供し、これを発光につなげる機能を有する層である。本発明の発光素子の発光層は、本発明の金属錯体を含有することが好ましく、該金属錯体をゲスト材料とするホスト材料を含有させてもよい。ホスト材料としては、上述の電荷輸送材料等が挙げられる。また、前記ホスト材料と前記金属錯体等の発光材料とを混合して塗布するか、或いは共蒸着等することによって、前記発光材料が前記ホスト材料にドープされた発光層を形成することができる。
 本発明の発光素子では、前記各層の形成方法は特に限定されず公知の方法を使用できる。具体的には、真空蒸着法(抵抗加熱蒸着法、電子ビーム法等)、スパッタリング法、LB法、分子積層法、塗布法(キャスティング法、スピンコート法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット法等)等が挙げられる。これらの中では、製造プロセスを簡略化できる点で、塗布法が好ましい。塗布法では、本発明の金属錯体を溶媒に溶解して塗布液を調製し、該塗布液を所望の層(又は電極)上に、塗布・乾燥することによって、各層を形成することができる。該塗布液中には、ホスト材料及び/又はバインダーとして樹脂を含有させてもよく、該樹脂は溶媒に溶解状態とすることも、分散状態とすることもできる。前記樹脂は、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、ポリ(N-ビニルカルバゾール)、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェニルオキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等から目的に応じて選択できる。溶液は目的に応じて、任意成分として、酸化防止剤、粘度調整剤等を含有してもよい。
 <光電素子>
 本発明の金属錯体は、光電素子の製造に用いることもできる。
 光電素子としては、例えば、光電変換素子があり、具体的には、少なくとも一方が透明又は半透明な二個の電極間に、本発明の金属錯体を含む層が設けられた素子や、基板上に成膜した本発明の金属錯体を含む層上に形成した櫛型電極を有する素子等が挙げられる。特性を向上するために、フラーレンやカーボンナノチューブ等を混合してもよい。
 光電変換素子の製造方法としては、特許第3146296号公報に記載の方法が挙げられる。具体的には、第一の電極を有する基板上に本発明の金属錯体を含む層(薄膜)を形成し、その上に第二の電極を形成する方法、基板上に形成した一組の櫛型電極の上に本発明の金属錯体を含む層(薄膜)を形成する方法が挙げられる。第一又は第二の電極のうち一方が透明又は半透明である。
 本発明の金属錯体を含む層(薄膜)の形成方法やフラーレンやカーボンナノチューブを混合する方法については特に制限はないが、発光素子で例示したものが好適に利用できる。
 <液状組成物>
 本発明の液状組成物は、本発明の金属錯体と、溶媒又は分散媒を含む。本発明の液状組成物に用いられる溶媒、分散媒としては、薄膜の成分を均一に溶解又は分散し安定なものを公知の溶媒から適宜選択して使用できる。このような溶媒としては、塩素系溶媒(クロロホルム、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン等)、エーテル系溶媒(テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、芳香族炭化水素系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、脂肪族炭化水素系溶媒(シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-へプタン、n-オクタン、n-ノナン、n-デカン等)、ケトン系溶媒(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、エステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等)、多価アルコール及びその誘導体(エチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジ(メチルオキシ)エタン、プロピレングリコール、ジ(エチルオキシ)メタン、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセリン、1,2-ヘキサンジオール等)、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等)、スルホキシド系溶媒(ジメチルスルホキシド等)、アミド系溶媒(N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド等)等が挙げられる。これらの溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
 前記液状組成物をインクジェット法に適用する場合には、該液状組成物の吐出性及びその再現性を良好にするために、該液状組成物は公知の添加剤を含有していてもよい。この公知の添加剤としては、ノズルからの蒸発を押さえるために高沸点の溶媒(アニソール、ビシクロヘキシルベンゼン等)等が挙げられる。そして、この公知の添加剤を含有してなる液状組成物は、25℃における粘度が1~100mPa・sであることが好ましい。
 本発明の発光素子の各層の好ましい厚さは、材料の種類や層構成によって異なり特に限定されないが、一般的には層の厚さが薄すぎるとピンホール等の欠陥が生じやすく、逆に厚すぎると高い印加電圧が必要となり発光効率が悪くなるため、通常、数nm~1μmが好ましい。
 本発明の発光素子の用途としては、特に制限されないが、面状光源、照明用光源(あるいは、光源)、サイン用光源、バックライト用光源、ディスプレイ装置、プリンターヘッド等が挙げられる。前記ディスプレイ装置としては、公知の駆動技術、駆動回路等を用い、セグンメント型、ドットマトリクス型等の構成を選択することができる。
 <その他の用途>
 本発明の金属錯体は、発光素子の作製に有用であるだけではなく、例えば、有機半導体材料等の半導体材料、発光材料、光学材料、導電性材料(例えば、ドーピングにより適用する)等としても用いることもできる。したがって、該金属錯体を用いて、発光性膜、導電性膜、有機半導体膜等の膜(即ち、前記金属錯体を含む膜)を作製することができる。
 本発明の金属錯体は、前記発光素子の発光層に用いられる発光性膜の作製方法と同様の方法で、導電性薄膜及び半導体薄膜を成膜することができる。半導体薄膜は、電子移動度又は正孔移動度のいずれか大きいほうが、10-5cm/V/秒以上であることが好ましい。該有機半導体膜は、有機太陽電池、有機トランジスタ等に好適に用いることができる。
 以下、本発明をより詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1:化合物(MC-1)の合成>
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000038
<stage1>
 塩化-4-トリフルオロメチルベンゾイル6.2g(30mmol)とブチルイミド酸エチル塩酸塩4.5g(30mmol)を秤量し、クロロホルム300mLに溶解させて窒素雰囲気下に置いた。その後、トリエチルアミン8.4mL(60mmol)のクロロホルム溶液25mLを滴下し、室温窒素雰囲気下で撹拌した。15時間後、溶媒のクロロホルムを濃縮してから水200mLに懸濁させて、これをジクロロメタンで抽出した。得られた溶液を減圧濃縮し、淡黄色の液体として化合物(MC-1a)を8.0g(28mmol)得た。
<stage2>
 化合物(MC-1a)3.0g(10mmol)をクロロホルム60mLに溶解させて窒素雰囲気下に置いた。そこへ、ヒドラジン水和物0.55mL(11mmol)を室温窒素雰囲気下で滴下した。滴下後、室温窒素雰囲気下で17時間撹拌し、水50mLを加えて反応を止めた。分液ロートに反応液を移し、水洗後、油層を回収して濃縮した。得られた粗生成物をトルエン-ヘキサンの混合溶媒で再結晶し、白色固体として化合物(MC-1b)を2.1g、収率82%で得た。H-NMR分析の結果を以下に示す。
 H-NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm) 8.15(d,2H)、7.66(d,2H)、2.78(t,2H)、1.82(m,2H)、0.94(t,3H).
<stage3>
 化合物(MC-1b)2.4g(9.2mmol)、水酸化カリウム2.3g(41mmol)を秤量し、アセトン35mLを注いで反応系内を窒素雰囲気下に置いた。ヨウ化メチル1.28g(9.0mmol)を加えてから、窒素雰囲気下で1時間室温で撹拌した。終了後、沈殿物を吸引濾過してからアセトンを除去し、ジクロロメタンに溶解させて、シリカゲルカラムに通した。ジクロロメタン-酢酸エチルの混合溶媒を用いて精製し、溶離液を回収、濃縮後、黄白色固体として化合物(MC-1c)を1.33g(4.9mmol)、収率54%で得た。H-NMR分析の結果を以下に示す。
 H-NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm) 8.16(d,2H)、7.66(d,2H)、3.87(s,3H)、2.77(t,2H)、1.88-1.81(m,2H)、1.05(t,3H).
<stage4>
 塩化イリジウム440mg(1.2mmol)と化合物(MC-1c)700mg(2.6mmol)を秤量し、2-エチルオキシエタノール20mLと水6.5mLを加えてから窒素雰囲気下に置き、14時間加熱還流した。放冷後、反応液を濃縮し、残渣に水とジクロロメタンを加えて油層を水洗した。油層を回収し、濃縮乾燥後、黄褐色固体を900mg得た。この黄褐色固体900mgと化合物(MC-1c)1.7g(6.2mmol)を秤量し、トリフルオロメタンスルホン酸銀600mg(2.4mmol)を加えて反応系内をアルゴン置換した。165℃で18時間加熱し、反応させてから放冷し、ジクロロメタン15mLを注いだ。懸濁液を吸引ろ過してから、アルミナカラムに通してジクロロメタン-酢酸エチルの混合溶媒で分離精製した。黄色粉末として化合物(MC-1)[fac-トリス(1-メチル-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)-5-プロピル-1H-[1,2,4]-トリアゾラト-N,C2’)イリジウム(III)]を900mg(0.90mmol)、収率65%で得た。生成物の同定はH-NMRとX線結晶構造解析を用いて行った。H-NMR分析の結果を以下に示す。
 H-NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm) 7.57(d,3H)、7.01(d,3H)、6.62(s,3H)、3.71(s,9H)、2.20-1.98(m,6H)、1.23-1.13(m,3H)、0.90-0.78(m,3H)、0.56(t,9H).
<実施例2:化合物(MC-2)の合成>
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000039
<stage1>
 化合物(MC-1)の合成stage1に記載の方法で、化合物(MC-1a)を得た。
<stage2>
 化合物(MC-1)の合成stage2に記載の方法で、化合物(MC-1b)を得た。
<stage3>
 化合物(MC-1b)20g(80mmol)、3,5-ジ(4-tert-ブチルフェニル)フェニルボロン酸41g(107mmol)、酢酸銅(II)24.4g(135mmol)と3Aモレキュラーシーブス(和光純薬社製)50gを秤量し、ジクロロメタン1Lとピリジン50mLを加えて、60時間、室温で撹拌した。60時間後、懸濁液を吸引ろ過し、ジクロロメタン500mLで洗浄した。ろ液を濃縮してからジクロロメタンに溶解させ、水300mLで数回洗浄した。油層を乾燥後、シリカゲルカラムに通し、ジクロロメタン-ヘキサンの混合溶媒で分離精製した。得られた化合物をメタノール-テトラヒドロフランの混合溶媒で再結晶を行い、淡黄色固体として化合物(MC-2a)を15g(25mmol)、収率31%で得た。H-NMR分析の結果を以下に示す。
 H-NMR(400MHz/(CDCO):δ(ppm) 8.24 (d,2H)、7.94(t,1H)、7.72(d,2H)、 7.70 (d,2H)、7.65(d,4H)、7.44(dt,4H)、2.85(t,2H)、1.76(td,2H)、1.24(s,18H)、0.87(t,3H).
<stage4>
 塩化イリジウム290mg(0.82mmol)と化合物(MC-2a)1.23g(2.1mmol)を秤量し、水6mLと2-ブトキシエタノール18mLを加えて、反応系内をアルゴン雰囲気下にした後、15時間加熱還流した。放冷後、反応液を減圧濃縮し、残渣をジクロロメタンに溶解させて洗浄した。油層を濃縮、乾燥し、ジクロロメタン-ヘキサンの混合溶媒で再結晶を行うことにより、粉末状黄色固体として1.2gを得た。この粉末状黄色固体1.2gと化合物(MC-2a)2.44g(4.1mmol)を秤量し、アルゴン雰囲気下でトリフルオロメタンスルホン酸銀210mg(0.82mmol)を加えた後、ジエチレングリコールジメチルエステル6mLを注いだ。アルゴン雰囲気下、24時間加熱還流した後、放冷した。反応混合物にジクロロメタン20mLを注ぎ、吸引ろ過後、ろ液を濃縮、乾燥した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムに通して、ジクロロメタン-ヘキサンの混合溶媒を用いて分離精製した。溶離液を濃縮後、メタノール-テトラヒドロフランの混合溶媒で再結晶を行い、次いでジクロロメタン-ヘキサンの混合溶媒で再結晶することにより、淡黄色結晶として、化合物(MC-2)[fac-トリス(1-(3,5-ジ(4-tert-ブチルフェニル)フェニル)-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)-5-プロピル-1H-[1,2,4]-トリアゾラト-N,C2’)イリジウム(III)]を680mg(0.34mmol)、収率42%で得た。生成物の同定はH-NMRとX線結晶構造解析を用いて行った。H-NMR分析の結果を以下に示す。
 H-NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm) 7.90(t,3H)、7.83(d,3H)、7.59(d,6H)、7.55(dd,12H)、7.48(dd,12H)、7.19(dd,3H)、6.86(d,3H)、2.60(dt,3H)、2.44(dt,3H)、1.35(s,54H)、1.29(m,3H)、1.08(m,3H)、0.64(t,9H).
<比較例1:化合物(MC-3)の合成>
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000040
<stage1>
 塩化-4-トリフルオロメチルベンゾイル6.2g(30mmol)とブチルイミド酸エチル塩酸塩4.5g(30mmol)を秤量し、クロロホルム300mLに溶解させて窒素雰囲気下に置いた。その後、トリエチルアミン8.4mL(60mmol)のクロロホルム溶液25mLを滴下し、室温、窒素雰囲気下で撹拌した。15時間後、溶媒のクロロホルムを濃縮してから水200mLに懸濁させて、これをジクロロメタンで抽出した。得られた溶液を減圧濃縮し、淡黄色の液体として、化合物(MC-3a)を8.0g(28mmol)得た。
<stage2>
 化合物(MC-3a)8.0g(28mmol)をクロロホルム200mLに溶解させて窒素雰囲気下に置いた。そこへ、メチルヒドラジン1.6g(35mmol)と水0.7mLを含むクロロホルム溶液25mLを室温、窒素雰囲気下で滴下した。滴下後、室温、窒素雰囲気下で15時間撹拌し、水100mLを加えて反応を止めた。その後、分液ロートに反応液を移し、水洗後、油層を回収して濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムに通し、ジクロロメタン-酢酸エチルの混合溶媒で精製した。溶離液を濃縮し無色の液体として化合物(MC-3b)を4.8g、収率64%で得た。H-NMR分析の結果を以下に示す。
 H-NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm) 7.80(m,4H)、3.97(s,3H)、2.74(t,2H)、1.83(m,2H)、1.02(t,3H).
<stage3>
 塩化イリジウム470mg(1.3mmol)と化合物(MC-3b)1g(3.7mmol)を秤量し、2-エチルオキシエタノール18mLと水6mLを加えてから窒素雰囲気下に置き、12時間加熱還流した。放冷後、反応液を濃縮し、残渣に水とジクロロメタンを加えて油層を水洗した。油層を回収し、濃縮乾燥後、黄色油状物質として化合物(MC-3c)を900mg得た。
<stage4>
 化合物(MC-3c)760mg(0.5mmol)と化合物(MC-3b)1.35g(5.0mmol)を秤量し、トリフルオロメタンスルホン酸銀260mgを加えて反応系内をアルゴン置換した。165℃で15時間加熱して反応させてから放冷し、ジクロロメタン15mLを注いだ。懸濁液を吸引ろ過してから、シリカゲルカラムに通してジクロロメタン-酢酸エチルの混合溶媒で分離精製した。黄色粉末として、化合物(MC-3)[fac-トリス(1-メチル-3-プロピル-5-(4-トリフルオロメチルフェニル)-1H-[1,2,4]-トリアゾラト-N,C2’)イリジウム(III)]900mgを収率90%で得た。H-NMR分析の結果を以下に示す。
 H-NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm) 7.58(d,3H)、7.18(d,3H)、6.75(s,3H)、4.23(s,9H)、2.16-2.27(m,3H)、1.81-1.90(m,3H)、1.45-1.29(m,3H)、1.22-1.07(m,3H)、0.70(t,9H).
<比較例2:化合物(MC-4)の合成>
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000041
<stage1>
 化合物(MC-2)の合成stage3に記載の反応により生成される、化合物(MC-4a)をシリカゲルカラム精製により分取した。得られた溶離液を濃縮し、メタノール-テトラヒドロフランの混合溶媒で再結晶を行い、黄白色粉末として化合物(MC-4a)2.2g(3.7mmol)得た。H-NMR分析の結果を以下に示す。
 H-NMR(400MHz/(CDCO):δ(ppm) 7.99(t,1H)、7.86(d,2H)、7.79(d,2H)、7.62(d,2H)、7.60(ddd,4H)、7.50(ddd,4H)、2.78(t,2H)、1.87(td,2H)、1.34(s,18H)、1.06(t,3H).
<stage2>
 塩化イリジウム140mg(0.4mmol)と化合物(MC-4a)600mg(1.0mmol)を秤量し、水3mLと2-ブトキシエタノール9mLを加えて、反応系内をアルゴン雰囲気下とした後、15時間加熱還流した。放冷後、反応液を減圧濃縮し、残渣をジクロロメタンに溶解させて洗浄した。油層を濃縮、乾燥し、ジクロロメタン-ヘキサンの混合溶媒で再結晶を行うことにより、粉末状黄色固体680mgを得た。この粉末状黄色固体680mgと化合物(MC-4a)1.23g(2.1mmol)を秤量し、アルゴン雰囲気下でトリフルオロメタンスルホン酸銀120mg(0.47mmol)を加えてから、ジエチレングリコールジメチルエステル3mLを注いだ。その後、アルゴン雰囲気下で24時間加熱還流した後、放冷した。反応混合物にジクロロメタン20mLを注ぎ、吸引ろ過後、ろ液を濃縮、乾燥した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムに通して、ジクロロメタン-ヘキサンの混合溶媒を用いて分離精製した。溶離液を濃縮後メタノール-テトラヒドロフランの混合溶媒で再結晶を行い、次いでジクロロメタン-ヘキサンの混合溶媒で再結晶した。淡黄色結晶として化合物(MC-4)[fac-トリス(1-(3,5-ジ(4-tert-ブチルフェニル)フェニル)-3-プロピル-5-(4-トリフルオロメチルフェニル)-1H-[1,2,4]-トリアゾラト-N,C2’)イリジウム(III)]を710mg(0.36mmol)、収率90%で得た。H-NMR分析の結果を以下に示す。
 H-NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm) 8.04(dd,3H)、7.65(d,6H)、7.61(d,12H)、7.50(d,12H)、7.07(d,3H)、6.94(d,3H)、6.84(s,3H)、2.49(hep,3H)、2.27(hep,3H)、1.69-1.56(m,3H)、1.52-1.38(m,3H)、1.37(s,54H)、0.88(t,9H).
<実施例3:化合物(MC-5)の合成>
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000042
<stage1>
 塩化-4-トリフルオロメチルベンゾイル6.2g(30mmol)とブチルイミド酸エチル塩酸塩4.5g(30mmol)を秤量し、クロロホルム300mLに溶解させて窒素雰囲気下に置いた。その後、トリエチルアミン8.4mL(60mmol)のクロロホルム溶液25mLを滴下し、室温、窒素雰囲気下で撹拌した。15時間後、溶媒のクロロホルムを濃縮してから水200mLに懸濁させて、これをジクロロメタンで抽出した。得られた溶液を減圧濃縮し、淡黄色の液体として化合物(MC-1a)を8.0g(28mmol)を得た。
<stage2>
 化合物(MC-1a)3.0g(10mmol)をクロロホルム60mLに溶解させて窒素雰囲気下に置いた。そこへ、ヒドラジン水和物0.55mL(11mmol)を室温、窒素雰囲気下で滴下した。滴下後、室温、窒素雰囲気下で17時間撹拌し、水50mLを加えて反応を止めた。その後、分液ロートに反応液を移し、水洗後、油層を回収して濃縮した。得られた粗生成物をトルエン-ヘキサンの混合溶媒で再結晶し、白色固体として化合物(MC-1b)を2.1g、収率82%で得た。H-NMR分析の結果を以下に示す。
 H-NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm) 8.15(d,2H)、7.66(d,2H)、2.78(t,2H)、1.82(hex,2H)、0.94(t,3H).
<stage3>
 化合物(MC-1b)720mg(2.8mmol)、3,5-ジフェニルフェニルボロン酸1.6g(5.8mmol)、酢酸銅(II)810mg(4.5mmol)、及び、3Aモレキュラーシーブス(和光純薬社製)10gを秤量し、ジクロロメタン20mLとピリジン10mLを加えて、48時間室温で撹拌した。ジクロロメタン50mLを注ぎ、懸濁液を吸引ろ過した。ろ液を濃縮してからジクロロメタンに溶解させ、水100mLで洗浄した。油層を乾燥後、シリカゲルカラムに通し、ジクロロメタンで分離精製した。白色固体として化合物(MC-5a)を750mg、収率55%で得た。H-NMR分析の結果を以下に示す。
 H-NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm) 8.30(d,2H)、7.92(t,1H)、7.71-7.66(m,8H)、7.49(t,4H)、7.41(t,2H)、2.91(t,3H)、1.90(hex,2H)、1.01(t,3H).
<stage4>
 塩化イリジウム100mg(0.28mmol)と化合物(MC-5a)280mg(0.58mmol)を秤量し、2-エチルオキシエタノール12mLと水4mLを加えて窒素雰囲気下に置いた。この混合物を12時間加熱還流し、放冷後、反応液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をジクロロメタンに溶解させ、洗浄し、有機層を濃縮乾燥して、粉末状黄色固体を240mg得た。この粉末状黄色固体180mgと化合物(MC-5a)270mg(0.56mmol)を秤量し、アルゴン雰囲気下で、トリフルオロメタンスルホン酸銀42mg(0.16mmol)を加えた。その後、アルゴン雰囲気下で166℃に加熱し、61時間反応させた。放冷後、ジクロロメタン15mLを加えてから、吸引ろ過した。ろ液に水、ジクロロメタンを加えて油層を洗浄した。油層を乾燥後、シリカゲルカラムに通して、ジクロロメタン-酢酸エチルの混合溶媒で分離精製した。溶離液を濃縮し、ジクロロメタン-ヘキサンの混合溶媒で再結晶を行った。淡黄色の黄色針状結晶として化合物(MC-5)[fac-トリス(1-(3,5-ジフェニルフェニル)-3-(4-トリフルオロメチルフェニル)-5-プロピル-1H-[1,2,4]-トリアゾラト-N,C2’)イリジウム(III)]を120mg、収率65%で得た。生成物の同定はH-NMRとX線結晶構造解析を用いて行った。H-NMR分析の結果を以下に示す。
 H-NMR(400MHz/CDCl):δ(ppm) 7.93(d,1H)、7.92(s,1H)、7.84(t,1H)、7.75(d,1H)、7.65-7.61(m,7H)、7.56-7.42(m,20H)、7.39-7.31(m,4H)、7.27-7.25(m,4H)、7.20-7.19(m,4H)、7.12(dd,1H)、6.80(s,2H)、6.71(t,1H)、6.62(d,1H)、2.80-2.72(m,1H)、2.64-2.49(m,3H)、2.12-1.95(m,2H)、1.76(hex,2H)、1.14-1.02(m,2H)、0.89(m,5H)、0.68(t,3H)、0.41(t,3H).
<試験実施例1:化合物(MC-1)の発光スペクトルの測定>
 THF(関東化学株式会社製:分光分析用グレード)に、化合物(MC-1)の濃度が1×10-6mol/Lになるように溶解させ、アルゴンガスを通気した後、浜松ホトニクス株式会社製の絶対PL量子収率測定装置(C9920)を用いて、室温での発光スペクトル(励起波長:350nm)を測定した。結果を表1に示す。なお、表1中、λRTは、室温、THF中(アルゴン雰囲気下)における発光スペクトルのピーク波長を表し、CIE(x、y)@RTは、室温、THF中(アルゴン雰囲気下)における発光色度を表す。
 2-MeTHF(シグマアルドリッチ社製:無水、阻害剤フリー)に、化合物(MC-1)の濃度が1×10-6mol/Lになるように溶解させ、浜松ホトニクス株式会社製の絶対PL量子収率測定装置(C9920)を用いて、77Kでの発光スペクトル(励起波長:350nm)を測定した。結果を表1に示す。なお、表1中、λ77は、77K、2-MeTHF中における発光スペクトルのピーク波長を表し、CIE(x、y)@77Kは、77K、2-MeTHF中における発光色度を表す。
<試験実施例2:化合物(MC-2)の発光スペクトルの測定>
 試験実施例1における化合物(MC-1)の代わりに化合物(MC-2)を用いた以外は、試験実施例1と同様にして、化合物(MC-2)の室温での発光スペクトル及び77Kでの発光スペクトルを測定した。結果を表1に示す。
<試験比較例1:化合物(MC-3)の発光スペクトルの測定>
 試験実施例1における化合物(MC-1)の代わりに化合物(MC-3)を用いた以外は、試験実施例1と同様にして、化合物(MC-3)の室温での発光スペクトル及び77Kでの発光スペクトルを測定した。結果を表1に示す。
<試験比較例2:化合物(MC-4)の発光スペクトルの測定>
 試験実施例1における化合物(MC-1)の代わりに化合物(MC-4)を用いた以外は、試験実施例1と同様にして、化合物(MC-4)の室温での発光スペクトル及び77Kでの発光スペクトルを測定した。結果を表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000043
 表1の結果より、本発明の金属錯体は、青色領域において高い色純度の青色発光を示し、かつ、色純度の温度依存性が小さいことがわかった。

Claims (15)

  1.  下記式(1a)で表される金属錯体。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
    [式中、
     Mは、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、オスミウム原子、イリジウム原子及び白金原子からなる群から選ばれる金属原子である。
     Rは、それぞれ独立に、式(L-1)で表される基、式(L-2)で表される基、及び、式(L-3)で表される基からなる群から選ばれる2価の連結基である。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
    [式中、Rは、それぞれ独立に、アルキル基を表す。]
     jは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
     RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基又はシアノ基を表す。
     RP5は、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表す。
     なお、RP1とRP2は結合して環構造を形成していてもよく、RP2とRP3は結合して環構造を形成していてもよく、RP3とRP4は結合して環構造を形成していてもよく、RP5とRP6は結合して環構造を形成していてもよい。
     mは1~3の整数であり、nは0~2の整数であり、m+nは2又は3である。
     下記式(2)で表される部分は、2座配位子を表す。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
    [式中、R及びRは、金属原子Mに結合する原子であり、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表す。]]
  2.  n=0である、請求項1に記載の金属錯体。
  3.  下記式(1b)で表される金属錯体。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
    [式中、
     Mは、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、オスミウム原子、イリジウム原子及び白金原子からなる群から選ばれる金属原子である。
     Rは、それぞれ独立に、式(L-1)で表される基、式(L-2)で表される基、及び、式(L-3)で表される基からなる群から選ばれる2価の連結基である。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
    [式中、Rは、それぞれ独立に、アルキル基を表す。]
     jは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
     RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基又はシアノ基を表す。
     RP5は、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表す。
     なお、RP1とRP2は結合して環構造を形成していてもよく、RP2とRP3は結合して環構造を形成していてもよく、RP3とRP4は結合して環構造を形成していてもよく、RP5とRP6は結合して環構造を形成していてもよい。
     mは1~3の整数であり、nは0~2の整数であり、m+nは2又は3である。
     下記式(2)で表される部分は、2座配位子を表す。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006
    [式中、R及びRは、金属原子Mに結合する原子であり、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表す。]]
  4.  n=0である、請求項3に記載の金属錯体。
  5.  下記式(1c)で表される金属錯体。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000007
    [式中、
     Mは、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、オスミウム原子、イリジウム原子及び白金原子からなる群から選ばれる金属原子である。
     Rは、それぞれ独立に、式(L-1)で表される基、式(L-2)で表される基、及び、式で表される基(L-3)からなる群から選ばれる2価の連結基である。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000008
    [式中、Rは、それぞれ独立に、アルキル基を表す。]
     jは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
     RP1、RP2、RP3、RP4及びRP6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルキルオキシ基、アリールアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイル基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ基、1価の複素環基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、置換カルボキシル基又はシアノ基を表し、複数存在するRP1、RP2、RP3、RP4及びRP6は、同一でも異なっていてもよい。
     RP5は、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、複数存在するRP5は、同一でも異なっていてもよい。
     なお、RP1とRP2は結合して環構造を形成していてもよく、RP2とRP3は結合して環構造を形成していてもよく、RP3とRP4は結合して環構造を形成していてもよく、RP5とRP6は結合して環構造を形成していてもよい。
     m1及びm2は、それぞれ独立して、1又は2であり、m1+m2は2又は3である。]
  6.  RP1、RP2、RP3、RP4、RP5及びRP6の少なくとも一つがデンドロンである、請求項1~5のいずれか一項に記載の金属錯体。
  7.  Mが白金原子又はイリジウム原子である、請求項1~6のいずれか一項に記載の金属錯体。
  8.  発光スペクトルのピーク波長が430nm~630nmである、請求項1~7のいずれか一項に記載の金属錯体。
  9.  (a)請求項1~8のいずれか一項に記載の金属錯体と、(b)電荷輸送性化合物と、を含む組成物。
  10.  電荷輸送性化合物が高分子化合物である、請求項9に記載の組成物。
  11.  (a)請求項1~8のいずれか一項に記載の金属錯体と、(b)溶媒又は分散媒と、を含む組成物。
  12.  (a)請求項1~8のいずれか一項に記載の金属錯体又は(b)請求項9若しくは10に記載の組成物を含む膜。
  13.  (a)陽極及び陰極からなる電極と、
     (b)該電極間に設けられた、請求項1~8のいずれか一項に記載の金属錯体又は請求項9若しくは10に記載の組成物を含む層と、を有する発光素子。
  14.  請求項13に記載の発光素子を有する面状光源。
  15.  請求項13に記載の発光素子を有する照明。
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