WO2012060332A1 - イオン発生装置 - Google Patents

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北平真人
並河晃人
加藤健一
四方一史
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シャープ株式会社
株式会社デンソー
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01T23/00Apparatus for generating ions to be introduced into non-enclosed gases, e.g. into the atmosphere

Abstract

【課題】電磁ノイズの発生を抑制しながら、イオンの放出量の低減を防止する。 【解決手段】イオンを発生するイオン発生素子(1)に高電圧を供給する高電圧発生回路部(2)がハウジング(3)に収容され、高電圧発生回路部(2)が充填樹脂(22)により密封される。発生したイオンを放出するための放出口(12)がハウジング(3)に形成され、ハウジング(3)の外面が放出口(12)を除いてシールドケース(30)に覆われる。シールドケース(30)に、放出口(12)に通じる通過口(33)が形成される。放出されたイオンがシールドケース(30)に付着しないように、シールドケース(30)の通過口(33)の周辺が電気絶縁性の被覆シート(36)により覆われる。被覆シート(36)に覆われたシールドケース(30)には、放出口(12)から放出されたイオンが吸着しない。

Description

イオン発生装置
 本発明は、コロナ放電により空気中にイオンを発生するイオン発生装置に関する。
 コロナ放電によりイオンを発生するイオン発生装置を図8に示す。イオン発生装置は、イオンを発生するイオン発生素子1と、イオン発生素子1に高電圧を供給する高電圧発生回路部2と、これらを収容するハウジング3とを有する。ハウジング3の前面に、開口4が形成され、イオン発生素子1が開口4においてハウジング3に装着される。高電圧発生回路部2はハウジング3に内装される。
 イオン発生素子1は、放電電極5と誘導電極6とを有する。放電電極5は針状の電極とされ、回路基板7に正負の放電電極5がそれぞれ実装される。誘導電極6は、孔が形成された板金からなり、正負の放電電極5を取り囲むように対向配置され、回路基板7に搭載される。誘導電極6の周縁と放電電極5とは一定の距離を有し、両電極5、6の間に放電空間が形成される。
 高電圧発生回路部2は、高圧トランス8、電源接続用のコネクタ9、制御回路、その他の電子部品を有し、これらが制御基板10に実装されている。制御基板10は、ハウジング3に挿入され、保持される。
 ハウジング3の前面に、イオン発生素子1を覆うように放電カバー11が設けられる。放電カバー11に、イオンの放出口12が、各放電電極5に対向してそれぞれ形成される。放電カバー11の周囲を囲むシール部材13が設けられる。イオン発生装置を空気調和機等の電気機器に組み込んで使用するとき、イオン発生装置はダクトに取り付けられるが、シール部材13は、ダクトの壁面に密着して空気の漏れを防ぐ。なお、図中、14は取付用の固定足である。
 高電圧発生回路部2により、放電電極5と誘導電極6との間に高電圧が印加されると、放電電極5の先端でコロナ放電が生じ、正イオンおよび負イオンのいずれか一方、あるいは両方が発生する。発生したイオンは放出口12から外部に放出される。イオン発生装置に対する送風により、発生したイオンが空気中に拡散される。
 ここで、イオン発生装置では、高電圧を発生させて電極に印加するため、電磁ノイズが発生する。電磁ノイズが、周囲の電気機器に悪影響を及ぼす。例えば、テレビの映像が乱れたり、ラジオの音声に雑音が入る。このような電磁ノイズを抑制するために、高圧トランスに金属キャップをかぶせる(特許文献1)、ハウジング内に絶縁モールド用に充填樹脂を注入して、高電圧発生回路部を絶縁モールドする(特許文献2)、誘導電極を一体的に設けた金属箱にハウジングを収容する(特許文献3)といった対策が施されている。
特開2004-111135号公報 特開2006-127855号公報 特開2008-123917号公報
 上記の対策により、電磁ノイズを低減することができる。しかし、ハウジングを金属箱でシールドすると、イオンの放出量が減少する。すなわち、放電により発生したイオンが金属箱に吸着して、放出されるイオンの量が減ってしまう。
 そこで、本発明は、上記に鑑み、電磁ノイズの発生を抑制しながら、イオンの放出量の低減を防止できるイオン発生装置の提供を目的とする。
 本発明は、イオンを発生するイオン発生素子に高電圧を供給する高電圧発生回路部がハウジングに収容され、発生したイオンを放出するための放出口がハウジングに形成され、ハウジングの外面が放出口を除いてシールドケースに覆われ、放出されたイオンがシールドケースに付着しないように、シールドケースが絶縁部により覆われたものである。なお、絶縁部は、シールドケースの外面に設けられた電気絶縁性を有する絶縁膜とされ、例えば被覆シートあるいは塗膜である。
 ハウジングの放出口から発生したイオンが外部に放出される。イオンはシールドケースに電気的に吸着されるおそれがあるが、絶縁部に覆われたシールドケースでは、電気絶縁されるので、シールドケースにイオンが吸着されることはない。
 シールドケースに、放出口に通じる通過口が形成され、絶縁部は通過口の周辺を覆う。シールドケースの通過口の周辺は、放出されたイオンに接触する可能性のある表面である。この表面に絶縁部が設けられ、絶縁部は、この表面にイオンが接触することを防止する。イオンと接触する可能性のないシールドケースの表面には、絶縁部は設けられず、電磁ノイズに対する過剰な対策を排除できる。
 シールドケースの通過口の端面が放出口に露出しないように、通過口の端面が絶縁部により覆われる。放出口から放出されたイオンは通過口を通過して、外部に出る。そのため、通過口の端面はイオンに接触する可能性のある表面である。ここに絶縁部が設けられるので、通過口の端面にイオンは吸着しない。
 ハウジングの放出口の周縁に、外側に向かって突出するリブが形成され、リブがシールドケースの通過口の端面を覆う絶縁部とされる。通過口の端面がリブに接触することにより、通過口の端面はリブにより覆われる。通過口の端面がイオンに接触することを防止できる。
 ハウジングのリブは、シールドケースの外面を覆う絶縁部と面一あるいは絶縁部よりも外側に突出している。すなわち、絶縁部はリブよりも外側に突出することはない。これによって、通過口の端面が放出口に露出することがなくなり、通過口の端面にイオンが接触することを確実に防止できる。
 絶縁部は、イオンが放出される空間に面したシールドケースの外面を覆う。この空間に面したシールドケースの外面は、イオンに接触する可能性のある表面である。そこで、この空間に面するシールドケースの一部の外面あるいはシールドケースの全面が絶縁部に覆われる。
 本発明によると、シールドケースによりハウジングを覆うことにより、ハウジングからの電磁ノイズの発生を抑制することができる。そして、シールドケースを絶縁膜で覆うことにより、放出されたイオンがシールドケースに電気的に吸着されることを防止でき、放出されたイオンの減少を防ぐことができる。
本発明のイオン発生装置の外観を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図、(d)は背面図 イオン発生装置の内部構造を示し、(a)は上から見た断面図、(b)は横から見た断面図、(c)はハウジングの放出口近傍の断面図、(d)は放出口の拡大断面図 イオン発生装置の分解斜視図 高電圧発生回路部のブロック図 ダクトに取り付けられたイオン発生装置を示し、(a)は装着図、(b)は絶縁部があるときのイオンの動きを示す図、(c)は絶縁部がないときのイオンの動きを示す図 他の形態のイオン発生素子を示し、(a)は斜視図、(b)は断面図 他の形態のイオン発生素子を装着したイオン発生装置を示し、(a)は斜視図、(b)は断面図 従来のイオン発生装置を示し、(a)は斜視図、(b)は断面図
 本実施形態のイオン発生装置を図1~3に示す。イオン発生装置は、図8に示した従来のものと基本的な構造は同じであり、ハウジング3にイオン発生素子1と高電圧発生回路部2とが設けられる。ハウジング3は、樹脂により箱型に形成され、ハウジング3の前面に、イオン発生素子装着用の開口4が形成され、後面は開放されている。
 イオン発生素子1は、正負の放電電極5と、放電電極5に対向配置される誘導電極6とを有する。各電極5、6を実装した回路基板7がハウジング3の開口4に嵌め込まれ、回路基板7の外周部分がハウジング3に接着されて、回路基板7が装着される。イオンの放出口12が形成された放電カバー11が、イオン発生素子1を覆うように被せられ、ハウジング3に接着されて取り付けられる。樹脂製の放電カバー11がハウジング3に一体化される。すなわち、放電カバー11は、ハウジング3の一部となり、ハウジング3に円形の放出口12が形成されたことになる。
 高電圧発生回路部2は、高圧トランス8、コネクタ9、電子部品等が実装された制御基板10を有する。制御基板10は、ハウジング3に収容され、ハウジング3の内壁に設けられた基板保持部20により支持される。
 高電圧発生回路部2の制御基板10とイオン発生素子1の回路基板7とは、複数の接続端子21によって電気的に接続される。そして、高圧トランス8と正負の放電電極5とが接続端子21を通じて電気的に接続される。高圧トランス8は、導電性のシールドキャップに覆われている。
 高電圧発生回路部2の制御基板10は、プリントパターンおよび電子部品の導電端子、コネクタ9の接続導電端子を除いて、充填樹脂22によりハウジング3内に密封されている。このモールドによって、高電圧発生回路部2の耐湿絶縁性が確保される。充填樹脂22の充填時に、イオン発生素子1の回路基板7は、充填樹脂22が漏れないようにハウジング3の開口4を密封している。
 図4に示すように、高電圧発生回路部2は、高圧トランス8を駆動する高圧トランス駆動回路23と、放電電極5に高電圧を印加する高圧回路24とを備えている。高圧トランス駆動回路23に電源入力用のコネクタ9が接続され、商用電源等の外部電源に接続されたコネクタ9から高圧トランス駆動回路23に電源が供給される。高圧トランス駆動回路23は、イオン発生のON/OFF回路および高電圧発生のための発振回路を含み、イオン発生素子1を駆動する制御回路として機能する。
 電源を供給された高圧トランス駆動回路23は動作して、発振信号を出力する。高圧トランス駆動回路23からの発振信号を受けて駆動した高圧トランス8は、高電圧を発生して、高圧回路24に交流の高電圧を供給する。高圧回路24は、供給された高電圧から正電圧と負電圧とを選択して、正の放電電極5あるいは負の放電電極5に高電圧を出力する。
 ハウジング3は、装置から漏洩する電磁ノイズを低減するために、導電性を有するシールドケース30に覆われている。シールドケース30は、放出口12を除いてハウジング3の外面を覆う。シールドケース30は、金属製の前ケース30aと後ケース30bとに分割されている。後ケース30bは、前面が開放された箱型に形成され、ハウジング3を収容する。後ケース30bの後面に、コネクタ用の開口31が形成されている。前ケース30aは、蓋型に形成され、放電カバー11を取り付けたハウジング3の前面を覆う。放電カバー11を覆う前ケース30aの一部が前側に突出して、突出部32が形成される。突出部32に、各放出口12に通じる一対の円形の通過口33が形成される。なお、シールドケース30は、制御基板10に取り付けられた接触端子34に接触している。接触端子34は、電源のGNDに接続され、シールドケース30は接触端子34を通じてアースされる。
 ハウジング3の放出口12の周縁に、環状のリブ35が形成されている。リブ35は、前側(外側)に向かって突出するように形成され、シールドケース30の突出部32よりも前側に突出している。シールドケース30の通過口33は放出口12よりも大径とされ、リブ35が通過口33に嵌め込まれ、通過口33の端面がリブ35に密着している。すなわち、通過口33の端面は、リブ35に覆われる。
 シールドケース30の突出部32の周囲に、シール部材13が設けられる。シール部材13は、突出部32を取り囲むように、ゴム等の弾性材料により枠状に形成される。シール部材13は、シールドケース30に貼り付けられ、イオン発生装置がダクト等に取り付けられたとき、ダクトとシールドケース30との隙間を塞いで空気の漏れを防ぐ。
 ここで、シールドケース30は、放出されたイオンが吸着しないように、絶縁部により覆われている。シールドケース30の突出部32が電気絶縁性を有する被覆シート36により覆われる。この被覆シート36が絶縁部とされる。樹脂製の被覆シート36に、通過口33に対応して2つの孔37が形成され、被覆シート36は、通過口33の周辺を覆うように、突出部32の前面に貼着される。リブ35が被覆シート36と面一となる、あるいは被覆シート36よりも前側に突出するように、被覆シート36の厚さが設定される。
 また、シールドケース30の通過口33の端面は、電気絶縁性を有するハウジング3のリブ35により覆われている。したがって、このリブ35も絶縁部とされる。
 次に、本イオン発生装置の組立手順を図3に基づいて説明する。まず、最初にハウジング3の開口4に、イオン発生素子1の回路基板7が接着されて取り付けられる。ハウジング3の開口4を覆うように、放電カバー11がハウジング3の前面に接着されて取り付けられる。次に、ハウジング3の後面を上にして、ハウジング3に制御基板10が挿入される。制御基板10は基板保持部20に支持される。このとき、接触端子34の先端が、ハウジング3に形成された切欠き40から外部にはみ出した状態となる。また、イオン発生素子1の回路基板7に取り付けられた接続端子21が制御基板10のスルーホールに嵌り、接続端子21が制御基板10にはんだ付けされる。
 続いてハウジング3に上方から充填樹脂22が注入される。充填樹脂22の硬化後、前ケース30aがハウジング3の前面に被せられ、後ケース30bもハウジング3の後面から被せられる。後ケース30bの側面には固定片41が形成されており、ハウジング3の固定足14に形成された貫通孔42に固定片41が差し込まれる。固定片41が前ケース30aの側面と重なり、ねじ43により固定される。これによって、前ケース30aと後ケース30bとが合体して、1つのシールドケース30となる。シールドケース30の内面に接触端子34が接触し、シールドケース30がグランドに導通することにより、シールドケース30による電磁ノイズの低減の効果が得られる。
 シールドケース30の前ケース30aの突出部32の前面に被覆シート36が貼り付けられる。突出部32の周りにおいて、前ケース30aにシール部材13が貼り付けられる。
 上記のように組み立てられたイオン発生装置は、空気調和機等の電気機器に組み込まれる。電気機器に、発生したイオンを送風によって室内に放出するための送風路が設けられ、図5に示すように、送風路を形成するダクト44にイオン発生装置が装着される。
 ダクト44の周壁に、取付口45が形成され、取付口45にハウジング3の放電カバー11が嵌め込まれる。シール部材13がダクト44の外壁に密着して、ハウジング3とダクト44との隙間が塞がれ、ダクト44から外部への空気の漏れを防止することができる。
 ハウジング3の放電カバー11の前面がダクト44の内部に臨み、放出口12がダクト44と連通する。このとき、被覆シート36がダクト44の内部に露出して、シールドケース30がダクト44に臨まないように隠される。なお、放電カバー11の前面は、ダクト44の周壁よりもわずかにダクト44の内部に突出している。したがって、被覆シート36に覆われた突出部32の前面はダクト44の内部に位置する。
 高圧トランス駆動回路23が動作して、放電電極5と誘導電極6との間に高電圧が印加される。放電電極5の先端でコロナ放電が生じ、正イオンおよび負イオンの少なくともいずれか一方のイオンが発生する。発生したイオンは、放出口12からダクト44内に放出される。ダクト44内の送風により、イオンは運ばれ、ダクト44の出口から高濃度のイオンを含んだ風が吹き出される。
 なお、正イオンと負イオンとの双方を生じさせる場合、一方の放電電極5の先端で正コロナ放電を生じさせて、正イオンを発生させる。他方の放電電極5の先端で負コロナ放電を生じさせて、負イオンを発生させる。印加する波形は、ここでは特に問わず、直流、正または負にバイアスされた交流波形や正または負にバイアスされたパルス波形などの高電圧とされる。電圧値は放電を発生させるに必要かつ十分な電圧で、所定のイオン種を生成させる電圧領域が選定される。
 ここで発生する正イオンは、水素イオン(H)の周囲に複数の水分子が付随したクラスターイオンであり、H(HO)(mは0または任意の自然数)として表される。また負イオンは、酸素イオン(O )の周囲に複数の水分子が付随したクラスターイオンであり、O (HO)(nは0または任意の自然数)として表される。正イオンおよび負イオンの両極性のイオンを放出する場合には、空気中の正イオンであるH(HO)(mは0または任意の自然数)と、負イオンであるO (HO)(nは0または任意の自然数)とが略同等量発生する。両イオンが空気中を浮遊するカビ菌やウィルスの周りを取り囲んで付着し、その際に生成される活性種の水酸化ラジカル(・OH)の作用により、浮遊カビ菌などを除去することが可能となる。
 図5(b)に示すように、ダクト44に面したシールドケース30の突出部32には、被覆シート36が設けられているので、イオンに接触するシールドケース30の前面は電気的に絶縁される。そのため、放出口12から放出されたイオンはシールドケース30に吸着されない。図5(c)に示すように、被覆シート36がない場合、シールドケース30の前面は、外部に露出する。放出されたイオンの一部がシールドケース30の電荷に引かれてシールドケース30の前面に吸着される。そのため、ダクト44から出るイオンが減少する。実験によると、約1割のイオンがシールドケース30に吸着されるという結果が得られた。しかし、被覆シート36を設けることにより、シールドケース30にイオンが吸着されることはなく、放出されるイオンの減少を防止でき、ダクト44から出るイオンを十分に確保できる。
 このように、シールドケース30におけるイオンに接触する可能性のある外面が露出することがないように、被覆シート36を設けることが重要である。そこで、シールドケース30の通過口33の端面も覆うように被覆シート36を貼り付けてもよい。また、被覆シート36は、シールドケース30全面に設ける必要はない。すなわち、ハウジング3の放出口12から放出されたイオンが付着する可能性があるシールドケース30の外面だけに被覆シート36を設ければよい。例えば、突出部32の前面がダクト44に臨む場合、突出部32の前面に被覆シート36が設けられる。ただし、ハウジング3全体がダクト44内に配置される場合には、シールドケース33の全面を被覆シート36で覆うことが必要となる。
 また、他の形態のイオン発生素子1として、図6に示すように、イオン発生素子1が平面状のものがある。誘電体50を挟んで放電電極51と誘導電極52が印刷によって形成され、誘導電極52が別の誘電体53で覆われる。放電電極51と誘導電極52に電圧を供給する接点54、55が誘電体53の表面に形成される。放電電極51は保護膜56に覆われ、放電電極51の損耗が防止される。そして、放電電極51から正イオンと負イオンが電源の周波数に合わせて交互に発生する。
 図7に示すように、上記のイオン発生素子1が回路基板7に実装され、回路基板7がハウジング3の開口4に嵌め込まれる。イオン発生素子1を覆う放電カバー11に、放電電極51の形状に応じて長方形の放出口12が形成される。ハウジング3を覆うシールドケース30の突出部32に長方形の通過口33が形成される。突出部32の前面に、通過口33を除いて被覆シート36が設けられる。その他の構成は、上記のイオン発生装置と同じである。
 このイオン発生装置は、電気機器に組み込まれ、ダクト44に装着される。イオン発生素子1から発生したイオンが放出口12からダクト44内に放出されるが、上記と同様にイオンはシールドケース30には吸着されず、送風によってダクト44の出口からイオンを含んだ風が吹き出される。
 以上のように、ハウジング3を機能的に覆うことができない部分を除いて、シールドケース30で覆うことができるので、制御基板や電子部品に対して電磁ノイズの低減対策を行うよりも簡単に電磁ノイズを抑えることが可能となる。したがって、放電を伴う装置や高電圧発生回路部を有する小型のイオン発生装置において応用できるとともに、これらのイオン発生装置を空気調和機、空気清浄機、冷蔵庫、掃除機等の電気機器や自動車等の乗物といった各種の製品に搭載する際にも電磁ノイズを抑制することが可能になる。
 なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。絶縁部として、塗装により絶縁膜を形成してもよい。イオンが接触する可能性のあるシールドケースの表面に電気絶縁性材料を塗布したり、吹き付けたりすることにより、絶縁膜が形成される。
 また、ハウジングにリブを設けなくてもよい。この場合、シールドケースの通過口の端面が露出する。そこで、通過口の端面にも被覆シート等の絶縁部を設ける。
    1  イオン発生素子
    2  高電圧発生回路部
    3  ハウジング
    4  開口
    5  放電電極
    6  誘導電極
   11  放電カバー
   12  放出口
   22  充填樹脂
   30  シールドケース
   32  突出部
   33  通過口
   35  リブ
   36  被覆シート

Claims (7)

  1. イオンを発生するイオン発生素子に高電圧を供給する高電圧発生回路部がハウジングに収容され、発生したイオンを放出するための放出口がハウジングに形成され、ハウジングの外面が放出口を除いてシールドケースに覆われ、放出されたイオンがシールドケースに付着しないように、シールドケースが絶縁部により覆われたことを特徴とするイオン発生装置。
  2. シールドケースに、放出口に通じる通過口が形成され、絶縁部は通過口の周辺を覆うことを特徴とする請求項1記載のイオン発生装置。
  3. シールドケースに、放出口に通じる通過口が形成され、通過口の端面が放出口に露出しないように、通過口の端面が絶縁部により覆われたことを特徴とする請求項1記載のイオン発生装置。
  4. ハウジングの放出口の周縁に、外側に向かって突出するリブが形成され、リブがシールドケースの通過口の端面を覆う絶縁部とされたことを特徴とする請求項3記載のイオン発生装置。
  5. ハウジングのリブは、シールドケースの外面を覆う絶縁部と面一あるいは絶縁部よりも外側に突出したことを特徴とする請求項4記載のイオン発生装置。
  6. 絶縁部は、イオンが放出される空間に面したシールドケースの外面を覆うことを特徴とする請求項1記載のイオン発生装置。
  7. 絶縁部は、シールドケースの外面に設けられた絶縁膜とされたことを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のイオン発生装置。
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