WO2011138847A1

WO2011138847A1 - 表示装置及びその制御方法並びに画像表示システム

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Publication number: WO2011138847A1
Application number: PCT/JP2011/000514
Authority: WO
Inventors: 神徳千幸
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2010-05-07
Filing date: 2011-01-31
Publication date: 2011-11-10

Abstract

　表示装置は、受光センサによって得られた受光情報に対して基準値が予め定められており、基準値を上回る受光情報が得られたときに、当該受光情報に基づいて、表示領域に発電エリア及び優先画像表示エリアを設定し、優先画像表示エリアに優先画像を表示する優先画像表示制御部と、優先画像表示エリアにおいて表示ユニットを表示可能状態に切り替えると共に発電エリアにおいて表示ユニットを発電可能状態に切り替えるように切替機構を制御する切替制御部とを備えている。

Description

表示装置及びその制御方法並びに画像表示システム

　本発明は、表示装置及びその制御方法並びに画像表示システムに関するものである。

　近年、例えば、液晶表示装置（LCD：liquid crystal display）や有機ＥＬディスプレイ（OEL：Organic Electro-Luminescence）、プラズマディスプレイ（PDP：Plasma Display Panel）等の薄型の表示装置の需要が飛躍的に高まっている。これらの表示装置は、薄型であるために、種々の場所に設置できるという利点を有する。

　そこで、近年、主として屋外等に設置される看板や広告、標識等の情報伝達媒体として液晶表示装置等を用いることが検討されている。テレビやインフォメーションディスプレイ、ビルボードディスプレイ等に比較的大型の液晶表示装置が実用化されている点については、例えば、特許文献１に開示されている。

　また、上記液晶表示装置等では、１つの表示領域に複数の異なる画像を表示させることも可能になっている。特に、大画面化された表示装置では、複数の画像を表示しても、各画像を比較的大きく表示することができる。

特開２００９－２９４４０２号公報

　ところで、屋外に設置された表示装置は、例えば、太陽光の照り返しのために時間帯によっては見難くなる。太陽光で画面が見難くなる時間帯には、情報を表示するインフォメーションディスプレイとして表示装置を機能させても無駄な場合がある。

　また、表示装置が街頭に設置される場合、時間帯によっては、情報を表示する必要がない場合がある。例えば、時間帯によって人通りに差が大きい場所に表示装置が設置される場合、人通りが多い時間帯では、表示装置をインフォメーションディスプレイとして機能させるとよいが、人通りがほとんどない時間帯では、表示装置をインフォメーションディスプレイとして機能させる必要がない場合がある。

　また、大型化のインフォメーションディスプレイでは、消費電力が大きくなることが避けられない。このため、インフォメーションディスプレイの省電力化を図ることが求められている。

　本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、所望の表示情報を観察者に伝達しながらも、表示領域をより有効に活用しようすることにある。

　上記の目的を達成するために、本発明に係る表示装置は、表示領域に複数の画像を同時に表示可能に構成された装置本体と、上記装置本体の表示領域に配置され、画像を表示する表示パネルと、受光した光を電力に変換する光電変換パネルとを有する表示ユニットと、装置前面に照射される外部光を受光する受光センサと、装置前面の予め定められた領域において、上記表示パネルが装置前面に向けて配置された表示可能状態、又は上記光電変換パネルが装置前面に向けて配置された発電可能状態に切り替える切替機構とを備えた表示装置を対象としている。

　そして、上記複数の画像には、優先度が最も高い優先画像と、該優先画像よりも優先度が低い非優先画像とが含まれており、上記受光センサによって得られた受光情報に対して基準値が予め定められており、上記基準値を上回る受光情報が上記受光センサによって得られたときに、当該受光情報に基づいて、上記表示領域に発電エリア及び優先画像表示エリアを設定し、該優先画像表示エリアに上記優先画像を表示する優先画像表示制御部と、上記優先画像表示エリアにおいて上記表示ユニットを表示可能状態に切り替えると共に上記発電エリアにおいて上記表示ユニットを発電可能状態に切り替えるように上記切替機構を制御する切替制御部とを備えている。

　また、本発明に係る画像表示システムは、表示領域に複数の画像を同時に表示可能に構成された装置本体と、該装置本体の表示領域に配置され、画像を表示する表示パネル、及び受光した光を電力に変換する光電変換パネルを有する表示ユニットと、装置前面に照射される外部光を受光する受光センサと、装置前面の予め定められた領域において、上記表示パネルが装置前面に向けて配置された表示可能状態、又は上記光電変換パネルが装置前面に向けて配置された発電可能状態に切り替える切替機構とを有する表示装置と、上記表示領域に画像を表示させる画像信号を作成し、上記画像信号を上記表示装置に送る外部処理装置とを備えた画像表示システムを対象としている。

　また、本発明に係る表示装置の制御方法は、表示領域に複数の画像を同時に表示可能に構成された装置本体と、該装置本体の表示領域に配置され、画像を表示する表示パネル、及び受光した光を電力に変換する光電変換パネルを有する表示ユニットと、装置前面に照射される外部光を受光する受光センサと、装置前面の予め定められた領域において、上記表示パネルが装置前面に向けて配置された表示可能状態、又は上記光電変換パネルが装置前面に向けて配置された発電可能状態に切り替える切替機構とを有し、上記複数の画像には、優先度が最も高い優先画像と、該優先画像よりも優先度が低い非優先画像とが含まれる表示装置を制御する方法を対象としている。

　そして、装置前面に照射される外部光の受光情報を上記受光センサによって取得する第１ステップと、上記受光センサによって取得された受光情報に対して基準値を予め設定し、上記基準値を上回る受光情報が上記受光センサによって得られたときに、当該受光情報に基づいて、上記表示領域に発電エリア及び優先画像表示エリアを設定し、該優先画像表示エリアに上記優先画像を表示する第２ステップと、上記優先画像表示エリアにおいて上記表示ユニットを表示可能状態に切り替えると共に上記発電エリアにおいて上記表示ユニットを発電可能状態に切り替えるように上記切替機構を制御する第３ステップとを備える。

　　　－作用－
　本発明によれば、装置本体の表示領域に外部光が照射された際に、複数の受光センサによって当該外部光の受光情報が取得される。そして、得られた受光情報に対して予め定められた基準値を上回るような強度の強い外部光が表示領域に照射されたときに、優先画像表示制御部は、受光センサによって得られた当該外部光の受光情報に基づいて、表示領域に発電エリア及び優先画像表示エリアを設定し、当該優先画像表示エリアに優先画像を表示する。そして、切替制御部は、切替機構を制御して、優先画像表示エリアにおいて表示ユニットを表示可能状態に切り替えると共に、発電エリアにおいて表示ユニットを発電可能状態に切り替える。

　表示領域のうち強い外部光が入射している領域では表示画像が視認し難くなるが、本発明では、そのようなときに、適切に優先画像表示エリアを設定し、当該表示エリアにおいて優先画像を表示するようにしたので、優先された所望の表示情報を観察者に伝達することが可能になる。さらに、発電エリアにおいて光電変換パネルにより発電することが可能となる。

　さらに、上記優先画像を、表示領域のうち上記基準値を上回る受光情報を得た部位を除いた領域に設定された優先画像表示エリアで表示することによって、観察者がより視認し易くなる。さらに、上記優先画像表示エリアに応じて優先画像の大きさを変更することにより、優先画像を適切な大きさで視認することが可能となる。

　特に、この表示装置は、強度の高い外部光が表示領域に照射されやすい屋外に配置されたインフォメーションディスプレイなどに好適に用いることができる。

　本発明によれば、基準値を上回るような強度の強い外部光が表示領域に照射されたときに、優先画像表示制御部によって優先画像を適切な表示エリアで表示すると共に、表示エリア以外を発電エリアに切り替えて当該エリアを発電に利用することができる。したがって、強い外部光が表示画面に照射された場合であっても、優先された所望の表示情報を観察者に伝達しながらも、表示領域をより有効に活用することができる。

図１は、本実施形態１における表示ユニットの一例を示す図である。図２は、表示ユニットの一例を示す図である。図３は、表示ユニットの略三角柱の枠体の一例を示す図である。図４は、表示ユニットの一例を示す図である。図５は、表示ユニットの制御フローの一例を示すフロー図である。図６は、他の表示ユニットを示す図である。図７は、他の表示ユニットを示す図である。図８は、他の表示ユニットを示す図である。図９は、表示領域の全体で表示している表示装置及び画像表示システムの一例を示す図である。図１０は、優先画像及び非優先画像を表示すると共に発電している表示装置及び画像表示システムの一例を示す図である。図１１は、表示装置における受光センサの配置例を示す図である。図１２は、表示装置における受光センサの配置例を示す図である。図１３は、表示装置における受光センサの配置例を示す図である。図１４は、表示装置における受光センサの配置例を示す図である。図１５は、表示装置の一例を示す図である。図１６は、他の表示装置を示す図である。図１７は、他の表示装置を示す図である。図１８は、他の表示装置を示す図である。図１９は、優先画像表示制御部の構成を示すブロック図である。図２０は、表示装置の制御方法を示すフローチャートである。図２１は、優先画像及び非優先画像を表示すると共に発電している他の表示装置及び表示システムの一例を示す図である。図２２は、優先画像及び非優先画像を表示すると共に発電している他の表示装置及び表示システムの一例を示す図である。図２３は、優先画像及び非優先画像を表示すると共に発電している他の表示装置及び表示システムの一例を示す図である。図２４は、表示装置の制御方法を示すフローチャートである。図２５は、他の画像表示システムを示すブロック図である。図２６は、本実施形態２の表示装置を示す図である。図２７は、他の表示装置を示す図である。図２８は、他の表示装置を示す図である。図２９は、図２７におけるXXIX－XXIX線断面図である。図３０は、他の表示装置を示す断面図である。図３１は、他の表示装置を示す図である。図３２は、他の表示装置を示す図である。図３３は、他の表示装置を示す図である。図３４は、図３２におけるXXXIV－XXXIV線断面図である。図３５は、受光センサの配置例を示す図である。図３６は、他の受光センサの配置例を示す図である。図３７は、他の受光センサの配置例を示す図である。図３８は、他の受光センサの配置例を示す図である。図３９は、優先画像及び非優先画像を表示すると共に発電している表示装置及び表示システムの一例を示す図である。図４０は、優先画像及び非優先画像を表示すると共に発電している他の表示装置及び表示システムの一例を示す図である。図４１は、優先画像及び非優先画像を表示すると共に発電している他の表示装置及び表示システムの一例を示す図である。図４２は、優先画像及び非優先画像を表示すると共に発電している他の表示装置及び表示システムの一例を示す図である。

　以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。また、表示装置の前面の方向は、「Fｒ」で適宜表示している。

　《発明の実施形態１》
　図１～図２５は、本発明の実施形態１を示している。

　図１、２、４、６～８は、本実施形態１における表示ユニットの一例を示す図である。図３は、表示ユニットの略三角柱の枠体の一例を示す図である。図５は、表示ユニットの制御フローの一例を示すフロー図である。図６～８は、他の表示ユニットを示す図である。

　表示ユニット１０は、図１に示すように、表示パネル１１と、光電変換パネル１２と、切替機構１３とを備えている。

　　≪表示パネル１１≫
　表示パネル１１は、画像を表示させるパネルである。かかる表示パネル１１としては、例えば、液晶表示装置や有機ＥＬディスプレイなどの種々のフラットパネルディスプレイを用いることができる。かかる表示パネル１１は、画像を表示させるパネルであればよく、液晶表示装置や有機ＥＬディスプレイなど、電気的な作用によって表示される画像が変更可能な種々のフラットパネルディスプレイに限らず、所定の表示が描かれたパネル（例えば、ポスター）でもよい。なお、この実施形態では、表示パネル１１には、例えば、光源としてのバックライト（図示省略）を有する液晶表示パネルによって構成されている。

　　≪光電変換パネル１２≫
　光電変換パネル１２は、受光した光を電力に変換するパネルである。かかる光電変換パネル１２としては、光電変換素子が実装されたパネルで構成することができ、例えば、太陽光発電用のパネルを採用することができる。

　かかる光電変換パネル１２に用いられる光電変換素子は、アモルファスシリコン層と微結晶シリコン層とが積層されてなるタンデム型の薄膜太陽電池によって形成されている。ここで、アモルファスシリコン層は、ａ－Ｓｉ：Ｈｐ層、ａ－Ｓｉ：Ｈｉ層及びａ－Ｓｉ：Ｈｎ層からなる。微結晶シリコン層は、μｃ－Ｓｉ：Ｈｐ層、μｃ－Ｓｉ：Ｈｉ層及びμｃ－Ｓｉ：Ｈｎ層からなる。光電変換素子の構造は、これに限定されるものではない。

　かかる光電変換素子は、例えば、プラズマＣＶＤ装置内でガス状のシリコンをプラズマ放電によって分解し、透明基板に薄いシリコン膜を積層することによって作製することができる。かかる光電変換素子は、液晶パネルを作製する際に必要なシリコン薄膜技術を利用できる。このため、光電変換パネル１２と表示パネル１１とは、生産設備の共有化を図ることができ、効率よく生産することができる。

　また、光電変換素子の構造は、上記に限らず、単一接合型セル、モノリシック多接合型セル、波長感度領域の異なる種々の太陽電池セルを接続したメカニカルスタック型など種々の形態の構造を適用することができる。また、光電変換素子は、薄膜型に限らず、結晶型の素子を採用してもよい。また、光電変換素子は、感度波長領域での光反射率を低減するために、光電変換素子の表面に適当な反射防止膜を設けてもよい。さらに、光電変換素子の感度波長領域以外の波長領域での光を反射するＵＶ反射膜、赤外線反射膜などを設けてもよい。

　この表示ユニット１０は、装置前面Frに向けて延びた直線Lに対して直交するように回転軸ｄが設けられている。そして、当該回転軸ｄの周りに、表示パネル１１と光電変換パネル１２とが配置されている。

　この形態では、表示パネル１１と光電変換パネル１２とは、回転軸ｄの周りに設定された三角柱の側面に沿って配置されている。具体的には、表示ユニット１０は、例えば、図３及び図４に示すように、略三角柱の枠体２０を備えている。枠体２０は、図３に示すように、両側に配置した略三角形の支持プレート２１、２２の角部の間に梁材２３～２５が架け渡されている。両側に配置した略三角形の支持プレート２１、２２には、外側に向けて回転軸ｄが設けられている。表示ユニット１０は、当該枠体２０の周側面に表示パネル１１と光電変換パネル１２とが配置されている。この表示パネル１１と光電変換パネル１２は、図４に示すように、かかる梁材２３～２５（図１及び図３参照）に取り付けられている。

　かかる表示ユニット１０では、図１に示すように、装置前面Frの予め定められた領域において、例えば、画像を表示させたい場合には、表示ユニット１０を、表示パネル１１が装置前面Frに向けて配置するとよい。また、図２に示すように、光電変換によって発電したい場合には、光電変換パネル１２を装置前面Frに向けて配置するとよい。なお、光電変換パネル１２を装置前面Frに向けて配置する場合、光電変換パネル１２は、太陽光の受光角度に応じて、装置前面Frに対して適当な角度に傾けてもよい。

　　≪切替機構１３≫
　切替機構１３は、装置前面Frの予め定められた領域において、表示パネル１１が装置前面Frに向けて配置された状態と、光電変換パネル１２が装置前面Frに向けて配置された状態とを切り替える機構である。この形態では、切替機構１３は、図１及び図２に示すように、回転軸ｄを回転させることによって、表示パネル１１が装置前面Frに向けて配置された状態と、光電変換パネル１２が装置前面Frに向けて配置された状態とを切り替えることができる。

　このように、表示ユニット１０は、画像を表示させる表示パネル１１と、受光した光を電力に変換する光電変換パネル１２と、装置前面Frの予め定められた領域において、表示パネル１１が装置前面Frに向けて配置された表示可能状態、又は光電変換パネル１２が装置前面Frに向けて配置された発電可能状態に切り替える切替機構１３とを備えている。

　この表示ユニット１０によれば、図１に示すように、表示パネル１１が装置前面Frに向けて配置された状態と、図２に示すように、光電変換パネル１２が装置前面Frに向けて配置された状態とを適宜に切り替えることができる。

　この表示ユニット１０は、例えば、屋外に置くことができる。この場合、時間帯によっては、装置前面Frに太陽光が強く当って表示パネル１１の画面が見難くなる場合がある。また、このような時間帯では、太陽光を利用した発電が効率よく行えるのに対して、表示される画像は見難い。かかる表示ユニット１０によれば、太陽光が強く当って表示パネル１１の画面が見難くなる時間帯では、図２に示すように、光電変換パネル１２を装置前面Frに向けて配置して発電することができる。これに対して、装置前面Frにおいて画面が見易い時間帯では、図１に示すように、装置前面Frにおいて、表示パネル１１を装置前面Frに向けて配置して画像を表示することができる。このように、この表示ユニット１０は、装置前面Frの状況に応じて適当な態様で使用することができる。

　これにより、例えば、人通りの多い時間帯などでは、図１に示すように、表示パネル１１を装置前面Frに向けることによって、インフォメーションディスプレイとして機能させることができる。また、装置前面Frに太陽光が照射され、装置前面Frにおいて画面が見難くなる時間帯では、例えば、光電変換パネル１２を装置前面Frに向けることによって発電することができる。光電変換パネル１２によって発電された電力は、蓄電池（図示省略）に蓄えることができ、インフォメーションディスプレイの電力として用いることが可能である。

　　≪制御部１３ａ≫
　次に切替機構１３の制御を説明する。この形態では、表示ユニット１０は、切替機構１３を制御する制御部１３ａを備えている。

　　≪受光センサ１３ａ１≫
　この形態では、表示ユニット１０は、図１に示すように、装置前面Frに向けて照射される外部光Ｌを受光する受光センサ１３ａ１を備えている。制御部１３ａは、当該受光センサ１３ａ１によって得られた受光情報に基づいて切替機構１３を制御するように構成されている。かかる表示装置の制御方法は、例えば、受光センサ１３ａ１によって受光情報を取得する受光情報取得ステップと、表示パネル１１が装置前面Frに向けて配置された状態、及び光電変換パネル１２が装置前面Frに向けて配置された状態を切り替える切替ステップとを備えているとよい。ここで、切替ステップは、受光情報取得ステップで取得された受光情報に基づいて行われるとよい。

　この場合、制御部１３ａは、例えば、受光情報に基づいて装置前面Frに照射される光の強さを検出し、検出された光の強さが予め定めた値（閾値Ａ）よりも高い場合には、光電変換パネル１２を装置前面Frに向けて配置するように制御することができる。これにより、装置前面Frに太陽光が強く当って表示パネル１１の画面が見難くなる場合に、光電変換パネル１２を装置前面Frに向けて配置して発電することができる。

　また、受光センサ１３ａ１によって検出された光の強さが予め定めた値（閾値Ｂ）よりも低い場合には、表示パネル１１を装置前面Frに向けて配置して画像を表示するように制御するとよい。これにより、装置前面Frに強い光が当っておらず、表示パネル１１の画面が見易い場合に、表示パネル１１を装置前面Frに向けて配置して画像を表示することができる。

　ところで、制御部１３ａは、受光センサ１３ａ１によって得られた受光情報に基づいて切替機構１３を制御する構成では、例えば、何らかの影響で装置前面Frに影が生じ、受光センサ１３ａ１で検知される受光情報が変動した場合に、表示パネル１１と光電変換パネル１２とが不必要に切り替えられることが考えられる。

　このため、装置前面Frに向けて配置されるパネルを、表示パネル１１から光電変換パネル１２に切り替える場合に設定する閾値Ａと、表示パネル１１から光電変換パネル１２に切り替える場合に設定する閾値Ｂとは異なる値を設定するとよい。

　これにより、受光センサ１３ａ１によって得られた受光情報が閾値付近において細かく変動する場合でも、その都度、表示パネル１１と光電変換パネル１２とが切り替えられることを防止できる。また、さらにタイマーを設定し、表示パネル１１と光電変換パネル１２とが切り替えられた後、一定期間、当該状態が維持されるように制御してもよい。これにより、表示パネル１１と光電変換パネル１２とを安定して切り替えることができる。

　　≪タイマー１３ａ２≫
　また、制御部１３ａの他の構成として、表示ユニット１０は、例えば、図１に示すように、表示パネル１１が装置前面Frに向けて配置された状態と、光電変換パネル１２が装置前面Frに向けて配置された状態とを切り替えるタイミングが設定されたタイマー１３ａ２を備えていてもよい。

　例えば、装置前面Frに太陽光が強く当って表示パネル１１の画面が見難くなる時間帯が存在する。このような時間帯を考慮して、表示パネル１１が装置前面Frに向けて配置された状態と、光電変換パネル１２が装置前面Frに向けて配置された状態とを切り替えるタイミングをタイマー１３ａ２に設定するとよい。

　これにより、制御部１３ａは、タイマー１３ａ２に基づいて切替機構１３を制御することによって、装置前面Frに太陽光が強く当って表示パネル１１の画面が見難くなる時間帯では、光電変換パネル１２が装置前面Frに向けて配置することができる。そして、タイマー１３ａ２に設定されたタイミングで、光電変換パネル１２が装置前面Frに向けて配置された状態から表示パネル１１が装置前面Frに向けて配置された状態に切り替えることができる。

　また、タイマー１３ａ２に基づく切替機構１３の制御と、受光センサ１３ａ１によって得られた受光情報に基づく切替機構１３の制御とは、組み合わせることができる。図５は、かかる制御の一例を示すフロー図である。

　かかる制御では、まず図５に示すように、表示ユニット１０に組み込まれた時計機能から現在時刻（ｔ）を取得する（Ｓ１）。次に、取得された現在時刻（ｔ）が、装置前面Frに太陽光が強く当って表示パネル１１の画面が見難くなる時間帯としてタイマー１３ａ２に設定された時間帯（ｔ１～ｔ２）に含まれるか（ｔ⊆（ｔ１～ｔ２））を判定する（Ｓ２）。

　次に、タイマー１３ａ２で設定された時間帯に基づいて、現在時刻（ｔ）が装置前面Frに太陽光が強く当って表示パネル１１の画面が見難くなる時間帯（ｔ１～ｔ２）に含まれると判定された場合（YES）に、さらに受光センサ１３ａ１によって得られた受光情報（ｖ）が閾値（ｖ１）よりも高いかを判定する（Ｓ３）。そして、当該判定に基づいて、予め定めた閾値（ｖ１）よりも強い光を受光していると判定された場合（YES）に、光電変換パネル１２を装置前面Frに向けて配置するように制御する（Ｓ４）。

　また、上記判定処理（Ｓ２）において、取得された現在時刻（ｔ）が、タイマー１３ａ２に設定された時間帯（ｔ１～ｔ２）に含まれないと判定された場合（NO）や、上記判定処理（Ｓ３）において、受光センサ１３ａ１によって得られた受光情報（ｖ）が閾値（ｖ１）よりも高くないと判定された場合（NO）には、表示パネル１１を装置前面Frに向けて配置するように制御する（Ｓ５）。そして、上記Ｓ１～Ｓ５の処理を繰り返す。

　図５に示す制御によれば、太陽光によって表示パネル１１の画面が見難くなる時間帯としてタイマー１３ａ２で設定された時間帯（ｔ１～ｔ２）において、実際に装置前面Frに十分な光が当っている場合に、光電変換パネル１２が装置前面Frに向けて配置されるように制御される。この制御によって、例えば、太陽光によって表示パネル１１の画面が見難くなる時間帯としてタイマー１３ａ２で設定された時間帯（ｔ１～ｔ２）であっても、曇りの日などで、太陽光の影響が弱い場合には、表示パネル１１が装置前面Frに向けて配置される。これにより、表示パネル１１に画像を表示することができる。このように、表示パネル１１を装置前面Frに向けて配置する状態と、光電変換パネル１２を装置前面Frに向けて配置する状態とを切り替える制御において状況に応じた、より適切な制御が可能になる。

　また、タイマー１３ａ２による制御では、表示ユニット１０を視聴する人が多い時間帯、時間帯によって視聴する人の年齢層や性別が異なる場合に表示内容を変えることができる。例えば、繁華街では、休日と平日、さらに時間帯によって、表示ユニット１０を視聴する人の年齢層や性別が異なる場合がある。このため、予め設定された曜日や時間帯によって、表示パネル１１を装置前面Frに配置するように制御し、さらに、表示ユニット１０を視聴する人の年齢層や性別に合った画像を表示パネル１１に表示させることができる。また、この表示ユニット１０は、装置前面Frに適宜に光電変換パネル１２を配置することができる。

　　≪表示ユニット１０Ａ≫
　図６は、他の表示ユニット１０Ａを示している。この表示ユニット１０Ａは、図６に示すように、表示パネル１１の表示面１１ａ１と光電変換パネル１２の受光面１２ａ１とをそれぞれ外側に向けて、表示パネル１１と光電変換パネル１２とが重ねられている。この場合、装置前面Frの予め定められた領域において、表示パネル１１が装置前面Frに向けて配置された状態と、光電変換パネル１２が装置前面Frに向けて配置された状態とを切り替えることができる表示ユニット１０Ａを簡単な構成で具現化できる。

　　≪表示ユニット１０Ｂ≫
　また、図７及び図８は、他の表示ユニット１０Ｂを示している。この表示ユニット１０Ｂは、図７に示すように、回転軸ｄの周りに、表示パネル１１と、光電変換パネル１２と、光電変換パネル１２に向けて光を集める集光レンズ１６とが配置されている。

　この形態では、表示パネル１１は、図７及び図８に示すように、回転軸ｄの周りに設定された三角柱の少なくとも１つの側面に沿って配置されている。集光レンズ１６は三角柱の他の側面に沿って配置されている。また、光電変換パネル１２は、集光レンズ１６に対向する三角柱の内側の角部に配置されている。光電変換パネル１２の受光面は集光レンズ１６に向けられている。

　この場合、切替機構１３は、図８に示すように、回転軸ｄを回転させて、表示パネル１１が装置前面Frに向けて配置された状態と、図７に示すように、集光レンズ１６が装置前面Frに向けて配置された状態とを切り替える。集光レンズ１６が装置前面Frに向けて配置された状態では、集光レンズ１６によって集められた光が光電変換パネル１２に入射する。集光レンズ１６が装置前面Frに向けて配置された状態では、図７に示すように、装置前面Fr側から集光レンズ１６に入射した光が、集光レンズ１６を通じて光電変換パネル１２に集められる。これにより、光電変換パネル１２は、装置前面Fr側から集光レンズ１６に入射した光に基づいて発電することができる。

　　≪集光レンズ１６≫
　集光レンズ１６としては、例えば、両凸レンズ、平凸レンズ、フレネルレンズを用いることができる。太陽光を受光する入射面が平坦で、太陽光を光電変換パネル１２に向けて照射する出射面が略三角断面のフレネルレンズは、重量・コスト・使用環境での扱い易い。集光レンズ１６には、例えば、通常の太陽電池モジュール（太陽光発電システム）などに一般的に使用される薄板ガラス、耐候性グレードのアクリル、ポリカーボネートなどを用いることができる。なお、集光レンズ１６の材料は、上記に限定されるものではなく、これら材料を複層構成としたものでも良い。集光レンズ１６は、光電変換パネル１２に用いられる太陽電池素子の感度波長光の透過率が高く、耐候性を有する集光レンズ１６を選択するとよい。また、これら材料に、集光レンズ１６自体やその他の部材の紫外線劣化を防ぐ目的で、適当な紫外線吸収剤を添加してもよい。

　この場合、図７に示すように、集光レンズ１６によって、光を集めることができるので、光電変換パネル１２を小さくできる。光電変換パネル１２は、集光レンズ１６に比べて高価である。このため、回転軸ｄの周りに設定された三角柱の１つの側面に光電変換パネル１２を配置する場合（図２参照）に比べて、図６に示すように、集光レンズ１６を用いた形態では、表示ユニット１０の製造コストを低く抑えることができる。

　また、かかる表示ユニット１０は、小型化が可能であり、例えば、両側の三角形の１辺が数ｃｍ程度（例えば、約１ｃｍ～５ｃｍ程度）の三角柱に構成することができる。そして、表示ユニット１０を複数並べることによって、画像表示エリアをより細かく変更することが可能な表示装置を構成することができる。

　　≪表示装置２００≫
　図９は、表示領域２０２の全体で表示している表示装置２００及び画像表示システム４００の一例を示す図である。図１０は、優先画像２０３及び非優先画像２０４を表示すると共に発電している表示装置２００及び画像表示システム４００の一例を示す図である。また、図１５～１８は、表示装置の一例を示す図である。

　表示装置２００は、図９及び図１５に示すように、表示領域２０２に複数の画像を同時に表示可能に構成された装置本体２０６と、装置本体２０６の表示領域２０２に配置された表示ユニット１０と、装置前面Frに照射される外部光を受光する受光センサ２２０とを備えている。

　装置本体２０６は、矩形状のフレーム２０１と、フレーム２０１の内側に形成された表示領域２０２とを有している。表示領域２０２には、複数の表示ユニット１０がマトリクス状に配置されている。すなわち、表示領域２０２を構成する複数の表示ユニット１０が１つの表示画面を構成している。

　複数の画像には、優先度が最も高い優先画像２０３と、優先画像２０３よりも優先度が低い非優先画像２０４とが含まれている。そして、表示領域２０２には、優先画像２０３が表示される優先画像表示エリア２１１と、非優先画像２０４が表示される非優先画像表示エリア２１８とが形成されている。なお、画像には、例えば動画及び静止画等の映像が含まれる。また、優先画像２０３及び非優先画像２０４の総数は、２つに限定されず、３つ以上の複数であってもよい。

　　≪受光センサ２２０≫
　装置本体２０６には、複数の受光センサ２２０が設けられている。受光センサ２２０は、装置本体２０６の装置前面Frに分散して配置することが可能である。例えば、受光センサ２２０は、各表示ユニット１０毎に配置されている。

　受光センサ２２０は、受光した光に応じて電気的な情報を生じさせるセンサを用いることができる。例えば、受光センサ２２０には、受光した外部光によって光起電力を生じさせるものを用いることができる。このような受光センサ２２０としては、例えば、フォトダイオード（photodiode）や、フォトトランジスタ（phototransistor）などを用いることができる。また、受光センサ２２０は、受光する光の強度に応じて電気抵抗が変化するフォトレジスタ（photoresistor）を用いることもできる。この実施形態では、受光センサ２２０として例えばフォトダイオードが用いられている。

　　≪制御部２０７の構成≫
　表示装置２００は、表示領域２０２を制御する制御部２０７をさらに備えている。

　制御部２０７は、図９及び図１０に示すように、装置本体２０６に接続されている。また、制御部２０７には、受光センサ２２０及び外部処理装置３００から信号が入力されるようになっている。ここでは、表示パネル１１が透過表示を行う液晶表示パネルであるものとして説明する。

　外部処理装置３００は、例えば、当該表示装置２００の管理者等が操作する複数のパソコン（ＰＣ）等によって構成され、それぞれ画像情報３１０及び優先情報３２０を有している。なお、外部処理装置３００は、複数のパソコンによって構成する以外に、複数のパソコン等を有するネットワークによって構成してもよい。

　上記画像情報３１０は、表示装置２００に表示させる画像自体の情報であり、優先情報３２０は、各表示画像の優先度を示す情報である。つまり、優先情報３２０に基づいて表示画像が優先画像２０３であるか非優先画像２０４であるかが判別される。そして、外部処理装置３００は、上記画像情報３１０及び優先情報３２０を含むデジタル信号を制御部２０７に供給するようになっている。

　制御部２０７は、電子的処理装置であって、図９及び図１０に示すように、切替制御部２１０と、バックライト制御部２３０と、画像制御部２４０と、優先画像表示制御部２５０と、画像情報入力部２６０とを有している。そして、制御部２０７は、上記受光センサ２２０及び外部処理装置３００から入力された信号に基づいて、各表示ユニット１０を制御するように構成されている。

　　（画像情報入力部２６０）
　画像情報入力部２６０には、上記外部処理装置３００からデジタル信号が入力される。画像情報入力部２６０は、入力されたデジタル信号を優先画像表示制御部２５０に出力する。

　　（優先画像表示制御部２５０）
　優先画像表示制御部２５０では、受光センサ２２０よって得られた受光情報に対して基準値が予め定められる。優先画像表示制御部２５０は、基準値を上回る受光情報が受光センサ２２０によって得られたときに、当該受光情報に基づいて、表示領域２０２に発電エリア２１５及び優先画像表示エリア２１１を設定し、当該優先画像表示エリア２１１に優先画像２０３を表示する。

　表示装置１００は、予め定められた基準値を上回るような強度の強い外部光が表示領域２０２に照射された際に、視認しやすい適切な領域で優先画像２０３を表示するため、優先画像２０３の表示情報を観察者に適切に伝達することができる。

　ここで、図１９は、優先画像表示制御部２５０の構成を示すブロック図である。優先画像表示制御部２５０は、図１９に示すように、基準値設定部２５１と、画像出力設定部２５２と、信号解析部２５４と、画像出力制御部２５５とを有している。

　基準値設定部２５１は、受光センサ２２０から入力された受光情報に対して基準値を設定し、当該基準値を画像出力設定部２５２へ出力する機能を有している。画像出力設定部２５２は、上記基準値と、受光センサ２２０から入力された受光情報とに基づいて、図１０に示すように、表示領域２０２における優先画像２０３の表示エリア（優先画像表示エリア２１１）を設定する機能を有している。

　さらに、この画像出力設定部２５２は、図１０に示すように、上記基準値及び受光情報に基づいて、表示領域２０２における上記優先画像表示エリア２１１以外の領域に、非優先画像２０４の表示エリア（非優先画像表示エリア２１８）を設定すると共に、表示領域２０２における優先画像表示エリア２１１及び非優先画像表示エリア２１８以外の領域に、発電エリア２１５を設定する機能を有している。

　そして、画像出力設定部２５２は、上記設定した発電エリア２１５、優先画像表示エリア２１１及び非優先画像表示エリア２１８に関する各制御信号３０５ｂ，３０５ａ，３０５ｃを、それぞれ切替制御部２１０、画像出力制御部２５５又はバックライト制御部２３０へ出力するようになっている。

　一方、信号解析部２５４は、画像情報入力部２６０で受信されたデジタル信号に含まれる画像情報及び優先情報を解析して画像出力制御部２５５に出力する。画像出力制御部２５５は、上記画像出力設定部２５２によって設定された優先画像表示エリアに応じて優先画像２０３の大きさを変更する制御機能を有する。さらに、画像出力制御部２５５は、上記画像出力設定部２５２によって設定された非優先画像表示エリア２１８の大きさに応じて非優先画像２０４の大きさを変更する制御機能も有する。そして、画像出力制御部２５５は、制御された画像信号３０３を画像制御部２４０へ出力する。

　　（画像制御部２４０）
　画像制御部２４０は、上記優先画像表示制御部２５０から供給される画像信号３０３に基づいて表示ユニット１０における表示パネル１１の表示を制御する。

　　（バックライト制御部２３０）
　バックライト制御部２３０は、受光センサ２２０によって得られた受光情報に基づいて、表示領域２０２を分割した複数のエリア毎に、照明光の明るさ（輝度）を調整する機能を有している。

　すなわち、バックライト制御部２３０は、画像出力設定部２５２から供給された制御信号３０５ｃに基づいて、バックライト制御信号を作成する。このバックライト制御信号に基づいて制御された電力が、バックライトに投入される。これによって、バックライトから照射される照明光が調整される。そして、バックライト制御部２３０は、優先画像表示エリア２１１を含む領域における照明光の輝度を高めるように構成されている。

　　（切替制御部２１０）
　切替制御部２１０は、画像出力設定部２５２から出力された制御信号３０５ｂに基づいて、各表示ユニット１０の切替機構１３をそれぞれ制御する。すなわち、切替制御部２１０は、優先画像表示エリア２１１において表示ユニット１０を表示可能状態に切り替えると共に発電エリア２１５において表示ユニット１０を発電可能状態に切り替えるように切替機構１３を制御する。また、切替制御部２１０は、非優先画像表示エリア２１８においても表示ユニット１０を表示可能状態に切り替える。

　表示ユニット１０は、表示可能状態のときに、表示パネル１１が装置前面Frに向けて配置される一方、発電可能状態のときに、光電変換パネル１２が装置前面Frに向けて配置される。このことにより、表示領域２０２には、優先画像表示エリア２１１、非優先画像表示エリア２１８及び発電エリア２１５が形成される。

　　－表示装置２００の制御方法－
　次に、表示装置２００の制御方法について、図２０を参照して説明する。図２０は、表示装置２００の制御方法を示すフローチャートである。

　表示装置２００は、電子看板として屋外に配置され、外部処理装置３００から入力されるデジタル信号に基づいて、優先画像２０３及び非優先画像２０４を表示する。デジタル信号は、例えばデジタルサイネージシステム又はデジタル放送等から取得することが可能である。

　まず、制御部２０７の画像情報入力部２６０にデジタル信号が入力されると、画像情報入力部２６０は、入力されたデジタル信号を優先画像表示制御部２５０の信号解析部２５４へ出力する。信号解析部２５４は、デジタル信号に含まれる画像情報及び優先情報を解析した信号を画像出力制御部２５５に出力する。

　そして、図２０のステップＳ１１において、表示領域２０２に入射する外部光の受光情報を複数の受光センサ２２０によって取得する。受光センサ２２０は、外部光として、表示装置２００が設置されている周囲の光（つまり、太陽光が表示装置２００の周囲の物体に反射して表示領域２０２に間接的に入射する光）を受光すると共に、表示領域２０２に直接に照射される太陽光を受光する。周囲光よりも強い太陽光Ｌが表示領域２０２に直接に照射されると、観察者は、その太陽光Ｌの照射領域における画像を視認し難くなる。

　受光センサ２２０が取得した受光情報は、図１９に示すように、基準値設定部２５１及び画像出力設定部２５２へ出力される。基準値設定部２５１は、上記受光情報に基づいて基準値を設定し、当該基準値を画像出力設定部２５２へ出力する。例えば、基準値は、周囲光が照射されている表示領域２０２の受光情報よりも所定値だけ大きい値として設定することが可能である。

　次に、図２０のステップＳ１２において、画像出力設定部２５２は、基準値を上回る受光情報が得られた部位の面積が、表示領域２０２の面積に対して一定の割合を上回ったか否かを判断する。

　例えば、図９に示すように、太陽光Ｌが表示領域２０２に直接に照射されていないときは、ステップＳ１２において、基準値を上回る受光情報が得られた部位の面積が上記一定の割合を下回るため、ステップＳ１３には進まない。この場合、図９に示すように、優先画像表示エリア２１１及び非優先画像表示エリア２１８を表示領域２０２に均等に配置して上記優先画像２０３及び非優先画像２０４をそれぞれ表示する。

　一方、ステップＳ１２において、太陽光Ｌが表示領域２０２の一部に直接に照射されていて、基準値を上回る受光情報が得られた部位の面積が上記一定の割合を上回るときには、ステップＳ１３に進む。

　ステップＳ１３において、画像出力設定部２５２は、その受光情報に基づいて優先画像表示エリア２１１を設定する。優先画像表示エリア２１１は、図１０に示すように、表示領域２０２のうち基準値を上回る受光情報を得た部位（つまり、表示領域２０２のうち太陽光Ｌが直接に照射されている直接照射領域）を除いた領域（つまり、表示領域２０２における直接照射領域以外の比較的暗い領域）に設定し、なるべく大きな面積となるように設定する。

　続いて、画像出力設定部２５２は、図１０に示すように、表示領域２０２における優先画像表示エリア２１１以外の領域に非優先画像表示エリア２１８を設定する。本実施形態における非優先画像表示エリア２１８は、表示領域２０２のうち基準値を上回る受光情報を得た部位を除いた領域に配置されている。

　続いて、画像出力設定部２５２は、図１０に示すように、表示領域２０２における優先画像表示エリア２１１及び非優先画像表示エリア２１８以外の領域に発電エリア２１５を設定する。

　優先画像表示エリア２１１と非優先画像表示エリア２１８との間には、図１０に示すように、所定の間隔が設けられており、この所定間隔の領域も発電エリア２１５に設定される。

　尚、優先画像２０３及び非優先画像２０４の総数が３以上の複数である場合、画像出力設定部２５２は、優先画像表示エリア２１１以外の領域に、複数の非優先画像表示エリア２１８を設定する。このとき、各非優先画像表示エリア２１８の面積は、当該非優先画像表示エリア２１８に表示される非優先画像２０４の優先度が低くなるに連れて、小さくすることが可能である。

　次に、図２０のステップＳ１４において、切替制御部２１０は、優先画像表示エリア２１１及び非優先画像表示エリア２１８において表示ユニット１０を表示可能状態に切り替えると共に、発電エリア２１５において表示ユニット１０を発電可能状態に切り替えるように各切替機構１３を制御する。

　次に、図２０のステップＳ１５において、画像出力制御部２５５は、上記優先画像表示エリア２１１の大きさに応じて優先画像２０３の大きさを変更する。すなわち、画像出力制御部２５５は、例えば、図１０に示すように、表示領域２０２における直接照射領域以外の比較的暗い領域に設定された優先画像表示エリア２１１に、優先画像２０３がなるべく大きく配置されるように、当該優先画像２０３を拡大又は縮小する。そして、画像出力制御部２５５は、当該画像信号３０３を画像制御部２４０に出力する。

　一方、画像出力制御部２５５は、図１０に示すように、表示領域２０２における優先画像表示エリア２１１を除く領域に設定された非優先画像表示エリア２１８に、非優先画像がなるべく大きく配置されるように、当該非優先画像２０４を拡大又は縮小する。そして、画像出力制御部２５５は、当該画像信号３０３を画像制御部２４０に出力する。

　そのことにより、画像出力制御部２５５によりそれぞれ拡大又は縮小された優先画像２０３及び非優先画像２０４が互いに合成されて表示領域２０２に表示される。その結果、優先画像２０３は、非優先画像２０４よりも大きく設定され、その優先画像２０３全体が観察者に容易に視認されるように、優先画像表示エリア２１１に表示されることとなる。

　なお、優先画像表示制御部２５０は、複数の受光センサ２２０のうち予め定められた基準となる受光センサ２２０によって得られた受光情報と、その他の受光センサ２２０によって得られた受光情報との差分を求め、当該受光情報の差分に基づいて優先画像２０３等の表示を制御するとよい。この場合、優先画像表示制御部２５０は、表示領域２０２における外部光の強度分布を正確に反映して、優先画像２０３等の表示を好適に制御することができる。

　また、優先画像表示制御部２５０は、予め定められた異なる複数のタイミングにおいて、同一の受光センサ２２０によって得られた受光情報の差分を求め、当該受光情報の差分に基づいて優先画像２０３等の表示をそれぞれ制御してもよい。これによって、優先画像表示制御部２５０は、受光センサ２２０によって得られた受光情報の経時的な変化量を正確に反映して、優先画像２０３等の表示を制御することができる。

　また、液晶表示装置の前を人が通行するなどによって、表示領域２０２を照射する外部光が一時的に遮られると、受光センサ２２０によって得られる受光情報が一時的に大きく変化する。このときに得られた受光情報に基づいて優先画像２０３等の表示を制御すると、各画像２０３，２０４の配置や大きさが不必要に変化してしまう。

　かかる不良を防ぐために、優先画像表示制御部２５０は、予め定められた時間に継続して、一定の受光情報が受光センサ２２０によって得られた場合に、当該一定の受光情報に基づいて優先画像２０３等の表示をそれぞれ制御するとよい。

　したがって、この実施形態１によると、基準値を上回るような強度の強い外部光が表示領域２０２に照射されたときに、優先画像表示制御部２５０によって優先画像２０３を適切な表示エリアで表示すると共に、表示エリア２１１，２１８以外を発電エリア２１５に切り替えて当該発電エリア２１５を発電に利用することができる。したがって、強い外部光が表示画面に照射された場合であっても、優先された所望の表示情報を観察者に伝達しながらも、表示領域２０２をより有効に活用することができる。

　すなわち、表示領域２０２のうち太陽光Ｌ等の強い外部光が入射している領域（直接照射領域）では表示画像が視認し難くなるが、そのようなときに、図１０に示すように、直接照射領域以外の領域に優先画像表示エリア２１１を設定し、当該優先画像表示エリア２１１において優先画像２０３を表示するようにしたので、優先画像２０３の全体を視認しやすくして観察者の視認し難いというストレスを低減することができる。

　さらに、優先画像表示エリア２１１と非優先画像表示エリア２１８との間に所定の間隔を設けるようにしたので、各エリア２１１，２１８における画像２０３，２０４を視認しやすくすることができる。しかも、その所定の間隔を形成する領域についても発電エリア２１５を設定するようにしたので、空き領域を有効に利用して効率良く発電を行うことができる。

　特に、この表示装置２００は、強度の高い外部光が表示領域に照射されやすい屋外に配置されたインフォメーションディスプレイなどに好適に用いることができる。

　　≪受光センサ２２０の他の配置例≫
　上記実施形態では、各表示ユニット１０毎に受光センサ２２０を配置したものとして説明したが、本発明はこれに限らない。図１１は、表示装置２００の受光センサ２２０の他の配置例を示している。受光センサ２２０は、例えば、図１１に示すように、表示装置２００の装置前面Fr側の側面において、複数の位置に設けられていてもよい。これにより、表示装置２００の複数の位置で太陽光を検出できる。

　図１１に示す例では、受光センサ２２０は、表示装置２００の中央部、上下左右、一対の対角位置のそれぞれ９箇所に設けられている。これにより、表示装置２００のどの位置に太陽光が強く当っているかを検知することができる。

　また、図１２から図１４は、表示装置２００の複数の表示ユニット１０によって構成される１つの画面を横断又は縦断するように設定された線に沿って受光センサ２２０が配置された形態をそれぞれ示している。

　例えば、図１２に示す例では、表示装置２００の複数の表示ユニット１０によって構成される１つの画面が略矩形状である。受光センサ２２０は、当該１つの画面の四辺のうち少なくとも対向した二辺の中間点を結ぶ線Ｌ１，Ｌ２に沿って配置されている。

　この場合、表示装置２００は、当該中間点を結ぶ線に沿って装置前面Frに照射される外部光の受光情報を得ることができる。この場合、表示装置２００の複数の表示ユニット１０にそれぞれ受光センサ２２０を配置する場合に比べて、受光センサ２２０の配置数を少なくすることができる。また、外部光の受光情報を取得するための回路や配線を簡素化させることができ、製造コストを低く抑えることができる。

　また、図１２に示すように、表示装置２００は、全体として矩形の表示領域を有している場合において、表示装置２００の短い側の二辺の中間点を結ぶ線Ｌ１に沿って受光センサ２２０が配置されている。かかる線Ｌ１に沿って配置された受光センサ２２０によって、表示装置２００の長手方向における外部光の受光情報を得ることができる。これにより、表示装置２００全体を照射する外部光の輝度分布を大まかに反映した受光情報を得ることができる。また、図１２に示すように、この形態では、表示装置２００は、表示装置２００の長い側の二辺の中間点を結ぶ線Ｌ２に沿って受光センサ２２０が配置されている。かかる線Ｌ２に沿って配置された受光センサ２２０によって、表示装置２００の短手方向における外部光の受光情報を得ることができる。

　図１３に示す形態では、表示装置２００は、複数の表示ユニット１０によって構成される１つの画面が略矩形状である。この形態では、受光センサ２２０は、表示装置２００の四辺のうち対向した二辺（Ｌ３、Ｌ４）、（Ｌ５、Ｌ６）に沿った周縁部に配置されている。

　これにより、概ね、表示装置２００全体に受光センサ２２０が分散配置されているので、表示装置２００全体を照射する外部光の輝度分布を大まかに反映した受光情報を得ることができる。また、表示装置２００の複数の表示ユニット１０にそれぞれ受光センサ２２０を配置する場合に比べて、受光センサ２２０の配置数を少なくできる。また、外部光の受光情報を取得するための回路や配線を簡素化でき、製造コストを低く抑えることができる。

　さらに、表示装置２００の四辺の周縁部は、表示装置２００の中央部分を中心に画像を表示する場合に、受光センサ２２０が配置されていても視聴者が気付きにくい部位である。図１３に示す形態では、受光センサ２２０が視聴者から気付かれにくいため、受光センサ２２０が配置されたことによって、表示される画像に与える影響を小さくできる。

　なお、図１３に示す例では、表示装置２００の四辺の対向した二辺（Ｌ３、Ｌ４）、（Ｌ５、Ｌ６）の周縁部に、それぞれ受光センサ２２０が配置されている。受光センサ２２０は、表示装置２００の四辺の対向した二辺（Ｌ３、Ｌ４）、（Ｌ５、Ｌ６）のうち、何れか一方の対向した二辺の周縁部のみに配置されていてもよい。

　また、図１４に示す形態では、表示装置２００は、複数の表示ユニット１０によって構成される１つの画面が略矩形状である。受光センサ２２０は、１つの画面の対角線Ｌ７，Ｌ８に沿って配置されている。

　この場合、表示装置２００の複数の表示ユニット１０にそれぞれ受光センサ２２０を配置する場合に比べて、受光センサ２２０の配置数を少なくできる。また、外部光の受光情報を取得するための回路や配線を簡素化でき、製造コストを低く抑えることができる。また、概ね、表示装置２００全体に受光センサ２２０が分散配置されているので、表示装置２００全体を照射する外部光の輝度分布を大まかに反映した受光情報を得ることができる。なお、図１４に示す例では、１つの画面の２つの対角線Ｌ７，Ｌ８のそれぞれに沿って受光センサ２２０が配置されているが、１つの画面の２つの対角線Ｌ７，Ｌ８のうち、何れか一方のみに沿って受光センサ２２０が配置されていてもよい。

　　≪画像表示システム４００、外部処理装置３００≫
　画像表示システム４００は、例えば、図９及び図１０に示すように、表示装置２００と、外部処理装置３００とを備えている。表示装置２００と外部処理装置３００とは相互に通信可能な通信装置を備えているとよい。また、外部処理装置３００は、例えば、インターネットのような相互に通信可能な通信ネットワークを通じて、表示装置２００から情報を取得し、かつ、表示装置２００を制御できるように構成するとよい。これにより、例えば、外部処理装置３００を介し、いわゆるデジタルサイネージ（Digital Signage＝電子看板）による画像表示や、表示領域２０２の制御を行うことができる。なお、ここで、「デジタルサイネージ」とは、表示と通信にデジタル技術を活用して平面ディスプレイやプロジェクタなどによって映像や情報を表示する広告媒体をいう。

　ここで、図２５は、他の画像表示システムを示すブロック図である。外部処理装置３００は、例えば、図２５に示すように、優先画像表示制御部２５０を有するように構成することが可能である。この場合、外部処理装置３００によって、優先画像表示エリア２１１、非優先画像表示エリア２１８及び発電エリア２１５を設定すると共に、表示すべき優先画像２０３及び非優先画像２０４を設定することができる。

　表示装置２００は、受光センサ２２０によって得られた受光情報が入力される処理部２４５と、画像制御部２４０と、バックライトの照明を制御するバックライト制御部２３０と、画像情報入力部２６０と、切替機構１３と、切替制御部２１０とが含まれる。

　一方、外部処理装置３００は、例えば、ＣＰＵなどの演算装置を備えたＰＣ（パソコン）等によって構成され、優先画像表示制御部２５０と、画像情報３１０及び優先情報３２０とを有している。画像情報３１０は、表示装置２００に表示させる画像自体の情報であり、優先情報３２０は、各表示画像の優先度を示す情報である。つまり、優先情報３２０に基づいて表示画像が優先画像２０３であるか非優先画像２０４であるかが判別される。

　そして、表示装置２００の処理部２４５は、受光センサ２２０によって得られた受光情報を外部処理装置３００に送信する。外部処理装置３００では、受信した受光情報に対して基準値が予め定められる。そして、外部処理装置３００は、この基準値を上回る受光情報が受光センサ２２０によって得られた場合に、当該受光情報と、上記画像情報３１０及び優先情報３２０とに基づいて、表示領域２０２に優先画像表示エリア２１１を設定する。さらに、優先画像表示エリア２１１を除く領域に非優先画像表示エリア２１８を設定する。また、優先画像表示エリア２１１及び非優先画像表示エリア２１８を除く領域に発電エリア２１５を設定する。

　また、外部処理装置３００は、設定した優先画像表示エリア２１１の大きさに応じて優先画像２０３の大きさを拡大又は縮小する。そうして、これらの優先画像表示エリア２１１及び優先画像２０３等に関する情報を制御信号として、表示装置２００へ送信する。

　制御信号は、画像情報入力部２６０によって受信され、切替制御部２１０、画像制御部２４０及びバックライト制御部２３０に送られる。画像制御部２４０は、制御信号に基づいて表示ユニット１０を制御し、優先画像２０３及び非優先画像２０４を表示する。また、バックライト制御部２３０は、制御信号に基づいてバックライトの照明を制御する。さらに、切替制御部２１０は、制御信号に基づいて、各表示ユニット１０を発電可能状態に制御する。

　　≪表示ユニット１０、表示装置２００の他の形態≫
　図１６は、かかる他の形態に係る表示ユニット１０Ｃを示している。この表示ユニット１０Ｃは、図１６に示すように、１つの表示パネル１１と２つの光電変換パネル１２ａ、１２ｂが、回転軸ｄの周りに設定された三角柱の側面に沿って配置されている。

　　≪表示ユニット１０Ｃ≫
　この表示ユニット１０Ｃは、上述した表示装置２００（図９参照）の表示ユニット１０として採用することができる。この場合、表示ユニット１０Ｃは、図１６に示すように、複数の表示ユニット１０Ｃの表示パネル１１が、１つの画面を構成し得るように並べられる。この場合、図１６に示すように、表示パネル１１を装置前面Frに向けることによって、表示ユニット１０Ｃは装置前面Frに向けて画像を表示することができる。

　また、光電変換パネル１２ａ、１２ｂを装置前面Frに向けて配置する場合には、図１７に示すように、２つの光電変換パネル１２ａ、１２ｂの角が装置前面Frに向けられるように、回転軸ｄを回転するとよい。

　この形態では、図１７に示すように、一方の光電変換パネル１２ａは、装置前面Frに対して斜め下方に向き、また、他方の光電変換パネル１２ｂは、装置前面Frに対して斜め上方に向く。このように、光電変換パネル１２ａ、１２ｂは、全体として山と谷を繰り返す波板状に配置される。この場合、図１７に示すように、太陽光は、一方の光電変換パネル１２ｂに照射される。当該一方の光電変換パネル１２ｂは照射された太陽光によって発電する。当該一方の光電変換パネル１２ｂに照射された太陽光は、他方の光電変換パネル１２ａに向けて反射される。そして、当該他方の光電変換パネル１２ａでも発電される。このため、この表示ユニット１０Ｃは照射された太陽光を利用して効率よく発電できる。

　　≪表示ユニット１０Ｄ≫
　図１８は、さらに他の形態に係る表示ユニット１０Ｄを示している。この表示ユニット１０Ｄは、図１８に示すように、異なる２種類の表示パネル１１ａ、１１ｂと１つの光電変換パネル１２とが、回転軸の周りに設定された三角柱の側面に沿って配置されている。異なる２つの表示パネル１１ａ、１１ｂとしては、例えば、２Ｄ表示用の表示パネル１１ａと３Ｄ表示用の表示パネル１１ｂとが挙げられる。ここで、「２Ｄ表示用の表示パネル」は、２次元映像を表示する表示パネルであり、３Ｄ表示用の表示パネルは、３次元映像を表示する表示パネルを意味する。３Ｄ表示用の表示パネル１１ｂで表示された３次元映像を視聴するには、専用の眼鏡が必要になる場合もある。

　図１８に示す表示ユニット１０Ｄによれば、２次元映像を表示する場合には、２Ｄ表示用の表示パネル１１ａを装置前面Frに向けて配置するとよい。また、３次元映像を表示する場合には、図示は省略するが、３Ｄ表示用の表示パネル１１ｂを装置前面Frに向けて配置するとよい。これにより、表示装置２００は、２次元映像を表示する場合と、３次元映像を表示する場合とでパネルを切り替えることができる。

　なお、回転軸ｄの周りに設定された三角柱の側面に沿って配置されている異なる２種類の表示パネルとして、２Ｄ表示用の表示パネル１１ａと３Ｄ表示用の表示パネル１１ｂとを例示したが、当該２種類の表示パネルは、これに限定されない。

　　－表示装置２００の他の制御方法－
　ここで、図２１～２３は、優先画像及び非優先画像を表示すると共に発電している他の表示装置及び表示システムの一例を示す図である。図２４は、表示装置の制御方法を示すフローチャートである。

　上記実施形態では、図１０に示すように、非優先画像表示エリア２１８を、表示領域２０２のうち基準値を上回る受光情報を得た部位を除いた領域に設定したが、本発明はこれに限らない。例えば、図２１に示すように、優先画像表示制御部２５０によって、非優先画像表示エリア２１８を、表示領域２０２のうち基準値を上回る受光情報を得た部位を除いた領域から、太陽光Ｌが照射されている領域に亘って設定するようにしてもよい。このようにすれば、非優先画像表示エリア２１８を比較的大きく形成することができる。

　また、図２２に示すように、優先画像表示エリア２１１と非優先画像表示エリア２１８との間隔を無くして、各表示エリア２１１，２１８が互いに直接に隣接するようにしてもよい。このようにしても、表示領域２０２における各表示エリア２１１，２１８が占める割合を大きくすることが可能になる。

　また、上記実施形態では、優先画像表示エリア２１１及び非優先画像表示エリア２１８を設定したが、図２３に示すように、優先画像表示エリア２１１において、優先画像２０３を表示するだけでなく非優先画像２０４を間欠的に表示するようにしてもよい。

　この場合、優先画像表示制御部２５０は、受光センサ２２０によって得られた受光情報に基づいて、表示領域２０２のうち上記基準値を上回る受光情報が得られた部位を除いた領域に、優先画像表示エリア２１１を設定し、当該優先画像表示エリア２１１における表示を間欠的に非優先画像２０４に切り替えるように構成されている。つまり、優先画像表示エリア２１１では、優先画像２０３及び非優先画像２０４が交互に表示される。さらに、優先画像表示制御部２５０は、優先画像表示エリア２１１の大きさに応じて優先画像２０３及び非優先画像２０４の大きさを変更するようになっている。

　この場合の表示装置２００の制御は、図２４のフローチャートに従って行われる。図２４におけるステップＳ１１では、上記実施形態と同様に、表示領域２０２に入射する光の受光情報を複数の受光センサ２２０によって取得する。

　受光センサ２２０が取得した受光情報は、図１９に示すように、基準値設定部２５１及び画像出力設定部２５２へ出力される。基準値設定部２５１は、上記受光情報に基づいて基準値を設定し、当該基準値を画像出力設定部２５２へ出力する。

　次に、図２４のステップＳ１２において、画像出力設定部２５２は、表示領域２０２のうち太陽光Ｌが直接に照射されて基準値を上回る受光情報が得られた部位（直接照射領域）の面積が、表示領域２０２の面積に対して一定の割合を上回ったか否かを判断する。

　その結果、上記部位（直接照射領域）の面積が一定の割合を上回ったときには、ステップＳ１３に進んで、画像出力設定部２５２が、上記受光情報に基づいて、表示領域２０２のうち上記直接照射領域以外の領域（つまり比較的暗い領域）に優先画像表示エリア２１１を設定する。さらに、画像出力設定部２５２は、表示領域２０２における優先画像表示エリア２１１以外の領域を発電エリア２１５として設定する。

　次に、図２４のステップＳ１４において、切替制御部２１０は、優先画像表示エリア２１１において表示ユニット１０を表示可能状態に切り替えると共に、発電エリア２１５において表示ユニット１０を発電可能状態に切り替えるように各切替機構１３を制御する。

　次に、図２４のステップＳ１５において、画像出力制御部２５５は、優先画像表示エリア２１１の大きさに応じて優先画像２０３及び非優先画像２０４の大きさを拡大又は縮小する。そして、画像出力制御部２５５は、当該画像信号３０３を画像制御部２４０に出力する。その結果、優先画像２０３は、その全体が観察者に容易に視認されるように、表示領域２０２のうち太陽光Ｌが直接に照射されていない比較的暗い領域に表示されることとなる。

　次に、図２４のステップＳ１６において、画像出力制御部２５５は、優先画像表示エリア２１１における優先画像２０３の表示を間欠的に非優先画像２０４に切り替えるための制御信号を画像制御部２４０へ出力する。そのことにより、所定時間毎に優先画像２０３が非優先画像２０４に切り替えられる。

　尚、優先画像２０３及び非優先画像２０４の総数が３以上の複数である場合には、優先画像２０３を表示している優先画像表示エリア２１１において、複数の非優先画像２０４を順次、間欠的に表示させるようにすればよい。

　したがって、この形態によれば、表示領域２０２のうち太陽光Ｌが直接に照射されていない比較的暗い領域に非優先画像表示エリア２１８を配置せずに優先画像表示エリア２１１を比較的広い面積で設定できるので、優先画像２０３を限られた領域内で、より大きく表示することができる。さらに、この優先画像表示エリア２１１に非優先画像２０４を間欠的に表示するようにしたので、優先画像２０３による優先情報だけでなく、非優先画像２０４による非優先情報についても、適切な領域で表示して観察者に伝達することができる。しかも、かかる画像表示をしながら、優先画像表示エリア２１１以外の比較的広い領域を発電エリア２１５としたので、効率良く発電することが可能となる。

　《発明の実施形態２》
　図２６～図４２は、本発明の実施形態２を示している。尚、以降の各実施形態では、図１～図２５と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。

　図２６～図２８，図３１～図３３は、本実施形態２の表示装置を示す図である。図２９，図３０，図３４は、他の表示装置を示す断面図である。図３５～図３８は、受光センサの配置例を示す図である。図３９～図４２は、優先画像及び非優先画像を表示すると共に発電している表示装置及び表示システムの一例を示す図である。

　上記実施形態１では、本発明に係る表示ユニット１０について、表示パネル１１と光電変換パネル１２とが、回転軸ｄの周りに配置された形態を種々説明したが、本発明に係る表示装置は、かかる形態に限定されない。以下に、他の形態に係る表示装置を説明する。

　　≪表示装置１００≫
　表示装置１００は、表示領域２０２に複数の画像を同時に表示可能に構成された装置本体２０６と、装置本体２０６の表示領域２０２に配置された表示ユニット１５と、装置前面Frに照射される外部光を受光する受光センサ１８０とを備えている。

　表示領域２０２には、図２６～図２９に示すように、例えば４つの表示ユニット１５が配置されている。すなわち、表示領域２０２を構成する複数の表示ユニット１５が１つの表示画面を構成している。

　表示ユニット１５は、予め定められた領域Ｃにおいて、表示パネル１１１が装置前面（ここでは、紙面の法線方向）に向けて配置されている。切替機構１１３は、予め定められた領域Ｃにおいて、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが表示パネル１１１の前面側に重なった状態（例えば、図２７、図２８参照）と、表示パネル１１１の前面側からずれた状態（例えば、図２６参照）とを切り替える。

　すなわち、表示装置１００は、複数の光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄを備えている。この表示装置１００には、予め定められた領域Ｃ（表示パネル１１１が配置された領域Ｃ）を分割した複数の区画Ｃ１～Ｃ４が設定されている。複数の光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄは、かかる複数の区画Ｃ１～Ｃ４にそれぞれ対応した形状を有している。また、予め定められた領域Ｃ（表示パネル１１１が配置された領域Ｃ）を縦横にそれぞれ半分の位置で分割した４つの区画Ｃ１～Ｃ４が設定されている。

　切替機構１１３は、複数の光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄを移動させる。この形態では、切替機構１１３は、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが表示パネル１１１の前面側に重なった状態（発電可能状態）と、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが表示パネル１１１の前面側からずれた状態（表示可能状態）とを、複数の区画Ｃ１～Ｃ４においてそれぞれ切り替える機構である。

　なお、この形態では、表示装置１００は、予め定められた領域Ｃ（表示パネル１１１が配置された領域Ｃ）を分割した複数の区画Ｃ１～Ｃ４が設定されている。複数の光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄは、かかる複数の区画Ｃ１～Ｃ４にそれぞれ対応した形状を有している。表示装置１００及び表示ユニット１５は、かかる形態に限定されない。また、この形態では、矩形状の予め定められた領域Ｃを縦横にそれぞれ半分の位置で分割した４つの区画Ｃ１～Ｃ４が設定されている。区画Ｃ１～Ｃ４の設定の仕方は、かかる形態に限定されない。

　表示装置１００は、切替機構１１３を制御する切替制御部１１４を備えている。切替制御部１１４は、切替機構１１３を制御することによって、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが表示パネル１１１の前面側からずれた区画によって構成される画像表示エリアを変更する。ここで、画像表示エリアは、表示パネル１１１ａ～１１１ｄによって画像を表示できるエリアである。

　表示装置１００は、図２６及び図２７に示すように、予め定められた領域Ｃにおいて、表示パネル１１１が装置前面Frに向けて配置されている。また、この形態では、表示パネル１１１として大型の矩形の表示パネルが用いられている。また、表示パネル１１１は、図２９に示すように、壁４０に設けられた窪み４０ａに嵌め込まれている。また、図２６～図２８に示すように、表示パネル１１１には、縦横にそれぞれ半分の位置で分割された４つの区画Ｃ１～Ｃ４が設定されている。光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄは、当該各区画Ｃ１～Ｃ４に概ね応じた形状と大きさで構成されている。

　また、表示装置１００の当該予め定められた領域Ｃの周りには、他の光電変換パネル４２が配置されている。かかる他の光電変換パネル４２と壁４０との間には、図２９に示すように、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが移動するための隙間４４、４６が設けられている。各光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄは、図２６及び図２７に示すように、表示パネル１１１の前面側からずれる際に当該隙間４４、４６に移動する。

　このように、この表示装置１００の切替機構１１３は、当該予め定められた領域Ｃに対して、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが表示パネル１１１の前面側に重なった状態（図２７参照）と、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが表示パネル１１１の前面側からずれた状態（図２０参照）とを切り替える。

　かかる形態では、図２６から図２８に示すように、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄを表示パネル１１１の前面側に重ねたり、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄを表示パネル１１１の前面側からずらしたりすることによって、表示パネル１１１が画像を表示する範囲を変更することができる。

　　≪図２６に示す態様≫
　ここで、図２６に示す態様では、表示パネル１１１が配置された領域Ｃに設定された全ての区画Ｃ１～Ｃ４において、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが表示パネル１１１の前面側からずれている。この場合、表示装置１００は、領域Ｃの全ての区画Ｃ１～Ｃ４において画像を表示することができる。画像表示エリアは当該領域Ｃに設定されている。

　　≪図２７に示す態様≫
　また、図２７に示す態様では、表示パネル１１１が配置された領域Ｃのうち、区画Ｃ１、Ｃ２、Ｃ４において、光電変換パネル１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｄが表示パネル１１１の前面側に重なっている。区画Ｃ３では、光電変換パネル１１２ｃが表示パネル１１１の前面側からずれている。この場合、表示装置１００は、区画Ｃ３において画像を表示することができる。画像表示エリアは当該区画Ｃ３に設定されている。また、この態様では、区画Ｃ１、Ｃ２、Ｃ４では、表示パネル１１１の前面側に重ねられた光電変換パネル１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｄによって発電することができる。

　このように、この形態では、切替制御部１１４は、図２７に示すように、画像表示エリア内の区画Ｃ３において、光電変換パネル１１２ｃが表示パネル１１１の前面側からずれた状態にする。さらに切替制御部１１４は、当該画像表示エリアを除いた区画Ｃ１、Ｃ２、Ｃ４において、光電変換パネル１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｄが表示パネル１１１の前面側に重なった状態にする。これにより、画像表示エリアを除く区画Ｃ１、Ｃ２、Ｃ４において発電することができる。

　　≪図２８に示す態様≫
　また、図２１に示す態様では、表示パネル１１１が配置された領域Ｃのうち、全ての区画Ｃ１～Ｃ４において、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが表示パネル１１１の前面側に重なっている。この態様では、区画Ｃ１～Ｃ４において、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄによって発電することができる。このように、表示装置１００は、表示パネル１１１によって画像が表示されるエリア（画像表示エリア）を変更することができる。

　　≪表示装置１０１≫
　図３０は、他の形態に係る表示装置１０１を示している。この表示装置１０１の表示パネル１１１は、液晶パネル１２０と、バックライト１４０と、バックライト制御部１６０とを備えている。ここで、バックライト１４０は、液晶パネル１２０の背面を照射するとともに、液晶パネル１２０の背面に照射する光を部分的に消灯可能な構成を備えている。また、バックライト制御部１６０は、バックライト１４０を制御する制御装置である。

　この形態では、バックライト制御部１６０は、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが液晶パネル１２０の前面側に部分的に重なった場合に、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが液晶パネル１２０の前面側に重なった部分において、バックライト１４０を部分的に消灯する。かかるバックライト１４０は、例えば、光源として複数のＬＥＤが配置されており、液晶パネル１２０の背面に照射する光を部分的に消灯可能に構成するとよい。

　また、この表示装置１０１では、例えば、図２６に示す状態では、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが表示パネル１１１の前面側からずれた状態（図２６参照）に移動している。この場合、バックライト制御部１６０は、全ての区画Ｃ１～Ｃ４においてバックライト１４０を点灯する。

　これに対して、図２７に示す状態では、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが表示パネル１１１の区画Ｃ１、Ｃ２、Ｃ４に対して、前面側に重なっている。この場合、表示パネル１１１は区画Ｃ３で画像を表示するが、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが前面側に重なった区画Ｃ１、Ｃ２、Ｃ４では、画像を表示しない。この場合、バックライト制御部１６０は、区画Ｃ１、Ｃ２、Ｃ４においてバックライト１４０を消灯し、区画Ｃ３のみ点灯する。このように、この形態では、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが液晶パネル１２０の前面側に部分的に重なった場合に、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが液晶パネル１２０の前面側に重なった部分において、バックライト１４０を部分的に消灯する。これによって、表示装置１００は、消費電力を抑えて省力化を図ることができる。

　このように、上述した表示装置１００、１０１では、図２６及び図２７に示すように、予め定められた領域Ｃにおいて、表示パネル１１１が装置前面Frに向けて配置されている。そして、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが表示パネル１１１の前面側に重なった状態（図２７参照）と、表示パネル１１１の前面側からずれた状態（図２６参照）とに切り替えられる。

　　≪表示装置１００Ａ≫
　次に、他の形態に係る表示装置１００Ａを説明する。図３１～図３４は、それぞれ表示装置１００Ａを示している。表示装置１００Ａは、上記表示装置１００と同様に、装置本体２０６と、表示領域２０２に配置された表示ユニット１５と、受光センサ１８０とを備えている。

　表示装置１００Ａの表示ユニット１５は、図３１～図３３に示すように、予め定められた領域Ｃにおいて、光電変換パネル１１２が装置前面Frに向けて配置されている。切替機構１１３Ａは、当該予め定められた領域Ｃにおいて、表示パネル１１１ａ～１１１ｄが光電変換パネル１１２の前面側に重なった状態（図３３参照）と、光電変換パネル１１２の前面側からずれた状態（図３１参照）とを切り替える。

　この形態では、表示装置１００Ａは、複数の表示パネル１１１ａ～１１１ｄを備えている。また、この形態では、表示装置１００Ａは、予め定められた領域Ｃ（光電変換パネル１１２が配置された領域Ｃ）を分割した複数の区画Ｃ１～Ｃ４が設定されている。この形態では、予め定められた領域Ｃ（光電変換パネル１１２が配置された領域Ｃ）を縦横にそれぞれ半分の位置で分割した４つの区画Ｃ１～Ｃ４が設定されている。表示パネル１１１ａ～１１１ｄは、各区画Ｃ１～Ｃ４にそれぞれ対応した形状を有している。

　切替機構１１３Ａは、複数の表示パネル１１１ａ～１１１ｄを移動させる。この形態では、切替機構１１３Ａは、表示パネル１１１ａ～１１１ｄが光電変換パネル１１２の前面側に重なった状態と、表示パネル１１１ａ～１１１ｄが光電変換パネル１１２の前面側からずれた状態とを、複数の区画Ｃ１～Ｃ４においてそれぞれ切り替える機構である。

　また、表示装置１００Ａは、切替機構１１３Ａを制御する切替制御部１１４Ａを備えている。切替制御部１１４Ａは、切替機構１１３Ａを制御することによって画像表示エリアを変更する。

　表示装置１００Ａは、図３１及び図３３に示すように、予め定められた領域Ｃにおいて、光電変換パネル１１２が装置前面Frに向けて配置されている。この形態では、大型の矩形の光電変換パネル１１２が用いられている。光電変換パネル１１２は、図３４に示すように、壁４０に設けられた窪み４０ａに嵌め込まれている。また、この形態では、図３１～図３３に示すように、光電変換パネル１１２には縦横にそれぞれ半分の位置で分割された４つの区画Ｃ１～Ｃ４が設定されている。表示パネル１１１ａ～１１１ｄは、当該各区画Ｃ１～Ｃ４に概ね応じた形状と大きさで構成されている。

　また、表示装置１００Ａの当該予め定められた領域Ｃの周りには、他の光電変換パネル４２が配置されている。光電変換パネル１１２の前面側からずれた表示パネル１１１ａ～１１１ｄは、他の光電変換パネル４２の背面側に移動する。この形態では、かかる他の光電変換パネル４２と壁４０との間には、図３４に示すように、表示パネル１１１ａ～１１１ｄが移動するための隙間４４Ａ、４６Ａが設けられている。表示パネル１１１ａ～１１１ｄは、図３１及び図３３に示すように、表示パネル１１１ａ～１１１ｄが光電変換パネル１１２の前面側からずれる際に、当該隙間４４Ａ、４６Ａに移動する。

　この形態では、光電変換パネル１１２の前面側からずれた表示パネル１１１ａ～１１１ｄによって、他の光電変換パネル４２が遮られることがなく、他の光電変換パネル４２による発電を維持することができる。これにより、この表示装置１００Ａでは、予め定められた領域Ｃの周りの領域で安定して発電することができる。

　このように、この表示装置１００Ａの切替機構１１３Ａは、当該予め定められた領域Ｃの各区画に対して、表示パネル１１１ａ～１１１ｄが光電変換パネル１１２の前面側に重なった状態（図３２、図３３参照）と、表示パネル１１１ａ～１１１ｄが光電変換パネル１１２の前面側からずれた状態（図３１、図３２参照）とを切り替える。

　かかる形態では、図３１～図３３に示すように、表示パネル１１１ａ～１１１ｄを光電変換パネル１１２の前面側に重ねたり、表示パネル１１１ａ～１１１ｄを光電変換パネル１１２の前面側からずらしたりすることによって、光電変換パネル１１２が画像を表示する範囲を変更することができる。

　　≪図３１に示す態様≫
　ここで、図３１に示す態様では、光電変換パネル１１２が配置された領域Ｃに設定された全ての区画Ｃ１～Ｃ４において、表示パネル１１１ａ～１１１ｄが光電変換パネル１１２の前面側からずれている。この場合、表示装置１００Ａは、光電変換パネル１１２によって領域Ｃの全ての区画Ｃ１～Ｃ４において発電することができる。

　　≪図３２に示す態様≫
　また、図３２に示す態様では、光電変換パネル１１２が配置された領域Ｃのうち、区画Ｃ３において、表示パネル１１１ｃが光電変換パネル１１２の前面側に重なっている。他の区画Ｃ１、Ｃ２、Ｃ４では、表示パネル１１１ａ、１１１ｂ、１１１ｄが光電変換パネル１１２の前面側からずれている。この場合、表示装置１００Ａは、区画Ｃ３において画像を表示することができる。画像表示エリアは当該区画Ｃ３に設定されている。また、この態様では、区画Ｃ１、Ｃ２、Ｃ４では、光電変換パネル１１２の前面側から表示パネル１１１ａ、１１１ｂ、１１１ｄがずれており、光電変換パネル１１２によって発電することができる。

　このように、切替制御部１１４Ａは、図３２に示すように、画像表示エリア内の区画Ｃ３において、表示パネル１１１ｃが光電変換パネル１１２の前面側に重なった状態にする。さらに切替制御部１１４は、当該画像表示エリアを除いた区画Ｃ１、Ｃ２、Ｃ４において、表示パネル１１１ａ、１１１ｂ、１１１ｄを光電変換パネル１１２の前面側からずらした状態にする。これにより画像表示エリアを除く区画Ｃ１、Ｃ２、Ｃ４において発電することができる。

　　≪図３３に示す態様≫
　また、図３３に示す態様では、光電変換パネル１１２が配置された領域Ｃのうち、全ての区画Ｃ１～Ｃ４において、表示パネル１１１ａ～１１１ｄが光電変換パネル１１２の前面側に重なっている。この態様では、光電変換パネル１１２が配置された領域Ｃは、表示パネル１１１ａ～１１１ｄによって画像を表示することができる。このように、表示装置１００Ａは、表示パネル１１１ａ～１１１ｄによって画像が表示されるエリア（画像表示エリア）を変更することができる。

　また、この形態では、各表示パネル１１１ａ～１１１ｄは、図３４に示すように、それぞれ液晶パネル１２０Ａと、液晶パネル１２０Ａの背面を照射するバックライト１４０Ａと、バックライト１４０Ａを制御するバックライト制御部１６０Ａとを備えている。バックライト制御部１６０Ａは、表示パネル１１１ａ～１１１ｄが他の光電変換パネル４２の背面側に移動した際にバックライト１４０Ａを消灯する。

　例えば、図２５に示す態様では、区画Ｃ１～Ｃ４のうち、区画Ｃ１、Ｃ２、Ｃ４では、表示パネル１１１ａ、１１１ｂ、１１１ｄが光電変換パネル１１２の前面側からずれ、それぞれ領域Ｃの周りに配置された他の光電変換パネル４２の背面側に移動している。この場合、光電変換パネル１１２の前面側からずれ、それぞれ領域Ｃの周りに配置された他の光電変換パネル４２の背面側に移動した表示パネル１１１ａ～１１１ｄについては、バックライト１４０Ａを消灯するとよい。これによって、表示装置１００は、消費電力を抑えて省力化を図ることができる。

　以上の通り、表示装置１００では、図２６～図３０に示すように、予め定められた領域Ｃにおいて、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが表示パネル１１１に重なった状態と、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが表示パネル１１１の前面側からずれた状態とが切り替えられる。さらに、他の形態である表示装置１００Ａでは、図３１～図３４に示すように、予め定められた領域Ｃにおいて、表示パネル１１１ａ～１１１ｄが光電変換パネル１１２に重なった状態と、表示パネル１１１ａ～１１１ｄが光電変換パネル１１２の前面側からずれた状態とが切り替えられる。

　この場合、図２６～図３０に示す形態又は図３１～図３４に示す形態は、何れも予め定められた領域Ｃを分割した複数の区画Ｃ１～Ｃ４が設定されている。そして、予め定められた領域Ｃを分割した複数の区画Ｃ１～Ｃ４は、それぞれ表示パネル１１１又は表示パネル１１１ａ～１１１ｄによって画像を表示する態様と、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄ又は光電変換パネル１１２によって発電する態様とに切り替えることができる。

　　≪画像表示エリア、発電エリア≫
　表示装置１００、１００Ａでは、予め定められた領域Ｃのうち、表示パネル１１１又は表示パネル１１１ａ～１１１ｄによって画像が表示されるエリアを「画像表示エリア」といい、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄ又は光電変換パネル１１２によって発電されるエリアを「発電エリア」という。例えば、図２７又は図３２に示す表示装置１００、１００Ａの態様では、区画Ｃ３が表示パネル１１１又は表示パネル１１１ａ～１１１ｄによって画像が表示される「画像表示エリア」であり、区画Ｃ１、Ｃ２、Ｃ４が光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄ又は光電変換パネル１１２によって発電される「発電エリア」である。

　　≪受光センサ１８０≫
　表示装置１００、１００Ａは、例えば、図２６又は図３１に示すように、装置前面Frに照射される外部光を受光する受光センサ１８０を備えている。受光センサ１８０によって得られた受光情報は、切替制御部１１４、１１４Ａに送られる。この場合、切替制御部１１４、１１４Ａは、受光センサ１８０によって得られた受光情報に基づいて画像表示エリアが変更される。

　受光センサ１８０は、予め定められた領域Ｃに対して複数の位置に設けられているとよい。予め定められた領域Ｃに対して複数の位置に設けられているので、予め定められた領域Ｃにおいて装置前面に照射される外部光を適切に検出することができる。

　例えば、図２６に示す形態では、受光センサ１８０は、表示パネル１１１が配置された予め定められた領域Ｃの周りの複数の位置に設けられている。図３４に示すように、当該予め定められた領域Ｃの周りには、他の光電変換パネル４２が配置されている。光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄは、表示パネル１１１の前面側からずれる際に、他の光電変換パネル４２の背面側に移動する。この形態では、図２６に示すように、受光センサ１８０は、当該予め定められた領域Ｃの周りに配置された他の光電変換パネル４２に設けられている。これにより、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄの移動を阻害せずに、外部光を受光できる。

　また、例えば、図３１に示す形態は、受光センサ１８０は、光電変換パネル１１２が配置された予め定められた領域Ｃの周りの複数の位置に設けられている。この形態では、図３４に示すように、当該予め定められた領域Ｃの周りに他の光電変換パネル４２が配置されている。表示パネル１１１ａ～１１１ｄは、光電変換パネル１１２の前面側からずれる際に、他の光電変換パネル４２の背面側に移動する。この形態では、図３１に示すように、受光センサ１８０は、当該予め定められた領域Ｃの周りに配置された他の光電変換パネル４２に設けられている。これにより、表示パネル１１１ａ～１１１ｄの移動を阻害せずに、外部光を受光できる。

　　≪制御部１０７の構成≫
　表示装置１００は、表示領域２０２を制御する制御部１０７をさらに備えている。

　制御部１０７は、図３９に示すように、装置本体２０６に接続されている。また、制御部１０７には、受光センサ１８０及び外部処理装置３５０から信号が入力されるようになっている。ここでは、表示パネル１１１が透過表示を行う液晶表示パネルであるものとして説明する。

　外部処理装置３５０は、例えば、当該表示装置１００の管理者等が操作する複数のパソコン（ＰＣ）等によって構成され、それぞれ画像情報３６０及び優先情報３７０を有している。なお、外部処理装置３５０は、複数のパソコンによって構成する以外に、複数のパソコン等を有するネットワークによって構成してもよい。

　上記画像情報３６０は、表示装置１００に表示させる画像自体の情報であり、優先情報３７０は、各表示画像の優先度を示す情報である。つまり、優先情報３７０に基づいて表示画像が優先画像２０３であるか非優先画像２０４であるかが判別される。そして、外部処理装置３５０は、上記画像情報３６０及び優先情報３７０を含むデジタル信号を制御部１０７に供給するようになっている。

　制御部１０７は、電子的処理装置であって、図３９に示すように、切替制御部１１４と、バックライト制御部１８５と、画像制御部１８６と、優先画像表示制御部１９０と、画像情報入力部１９２とを有している。そして、制御部１０７は、上記受光センサ１８０及び外部処理装置３５０から入力された信号に基づいて、各表示ユニット１５を制御するように構成されている。

　　（画像情報入力部１９２）
　画像情報入力部１９２には、上記外部処理装置３５０からデジタル信号が入力される。画像情報入力部１９２は、入力されたデジタル信号を優先画像表示制御部１９０に出力する。

　　（優先画像表示制御部１９０）
　優先画像表示制御部１９０では、受光センサ１８０よって得られた受光情報に対して基準値が予め定められる。優先画像表示制御部１９０は、基準値を上回る受光情報が受光センサ１８０によって得られたときに、当該受光情報に基づいて、表示領域２０２に発電エリア２１５及び優先画像表示エリア２１１を設定し、当該優先画像表示エリア２１１に優先画像２０３を表示する。

　優先画像表示制御部１９０は、上記実施形態１における優先画像表示制御部２５０と同様の構成を有し、図１９に示すように、基準値設定部２５１と、画像出力設定部２５２と、信号解析部２５４と、画像出力制御部２５５とを備えている。

　基準値設定部２５１は、受光センサ１８０から入力された受光情報に対して基準値を設定し、当該基準値を画像出力設定部２５２へ出力する機能を有している。画像出力設定部２５２は、上記基準値と、受光センサ１８０から入力された受光情報とに基づいて、図１０に示すように、表示領域２０２における優先画像２０３の表示エリア（優先画像表示エリア２１１）を設定する機能を有している。

　さらに、この画像出力設定部２５２は、図３９に示すように、上記基準値及び受光情報に基づいて、表示領域２０２における上記優先画像表示エリア２１１以外の領域に、非優先画像２０４の表示エリア（非優先画像表示エリア２１８）を設定すると共に、表示領域２０２における優先画像表示エリア２１１及び非優先画像表示エリア２１８以外の領域に、発電エリア２１５を設定する機能を有している。

　そして、画像出力設定部２５２は、上記設定した発電エリア２１５、優先画像表示エリア２１１及び非優先画像表示エリア２１８に関する各制御信号３０５ｂ，３０５ａ，３０５ｃを、それぞれ切替制御部１１４、画像出力制御部２５５又はバックライト制御部１８５へ出力するようになっている。

　一方、信号解析部２５４は、画像情報入力部１９２で受信されたデジタル信号に含まれる画像情報及び優先情報を解析して画像出力制御部２５５に出力する。画像出力制御部２５５は、上記画像出力設定部２５２によって設定された優先画像表示エリアに応じて優先画像２０３の大きさを変更する制御機能を有する。さらに、画像出力制御部２５５は、上記画像出力設定部２５２によって設定された非優先画像表示エリア２１８の大きさに応じて非優先画像２０４の大きさを変更する制御機能も有する。そして、画像出力制御部２５５は、制御された画像信号３０３を画像制御部１８６へ出力する。

　　（画像制御部１８６）
　画像制御部１８６は、上記優先画像表示制御部１９０から供給される画像信号３０３に基づいて表示ユニット１５における表示パネル１１の表示を制御する。

　　（バックライト制御部１８５）
　バックライト制御部１８５は、受光センサ１８０によって得られた受光情報に基づいて、表示領域２０２を分割した複数のエリア毎に、照明光の明るさ（輝度）を調整する機能を有している。

　すなわち、バックライト制御部１８５は、画像出力設定部２５２から供給された制御信号３０５ｃに基づいて、バックライト制御信号を作成する。このバックライト制御信号に基づいて制御された電力が、バックライトに投入される。これによって、バックライトから照射される照明光が調整される。そして、バックライト制御部１８５は、優先画像表示エリア２１１を含む領域における照明光の輝度を高めるように構成されている。

　　（切替制御部１１４）
　切替制御部１１４は、画像出力設定部２５２から出力された制御信号３０５ｂに基づいて、各表示ユニット１５の切替機構１１３をそれぞれ制御する。すなわち、切替制御部１１４は、優先画像表示エリア２１１において表示ユニット１５を表示可能状態に切り替えると共に発電エリア２１５において表示ユニット１５を発電可能状態に切り替えるように切替機構１３を制御する。また、切替制御部１１４は、非優先画像表示エリア２１８においても表示ユニット１５を表示可能状態に切り替える。

　表示ユニット１５は、図３９に示すように、表示可能状態のときに、表示パネル１１１が光電変換パネル１１２に重ならずに装置前面Frに露出する一方、発電可能状態のときに、光電変換パネル１１２が表示パネル１１１の装置前面Frに重なるように切替制御される。このことにより、表示領域２０２には、優先画像表示エリア２１１、非優先画像表示エリア２１８及び発電エリア２１５が形成される。

　　－表示装置１００の制御方法－
　次に、表示装置１００の制御方法について説明する。

　表示装置１００は、電子看板として屋外に配置され、外部処理装置３５０から入力されるデジタル信号に基づいて、優先画像２０３及び非優先画像２０４を表示する。デジタル信号は、例えばデジタルサイネージシステム又はデジタル放送等から取得することが可能である。

　まず、制御部１０７の画像情報入力部１９２にデジタル信号が入力されると、画像情報入力部１９２は、入力されたデジタル信号を優先画像表示制御部１９０の信号解析部２５４へ出力する。信号解析部２５４は、デジタル信号に含まれる画像情報及び優先情報を解析した信号を画像出力制御部２５５に出力する。

　そして、表示領域２０２に入射する外部光の受光情報を複数の受光センサ１８０によって取得する。受光センサ１８０は、外部光として、表示装置１００が設置されている周囲の光を受光すると共に、表示領域２０２に直接に照射される太陽光を受光する。

　受光センサ１８０が取得した受光情報は、図１９に示すように、基準値設定部２５１及び画像出力設定部２５２へ出力される。基準値設定部２５１は、上記受光情報に基づいて基準値を設定し、当該基準値を画像出力設定部２５２へ出力する。例えば、基準値は、周囲光が照射されている表示領域２０２の受光情報よりも所定値だけ大きい値として設定することが可能である。

　次に、画像出力設定部２５２は、基準値を上回る受光情報が得られた部位の面積が一定の割合を上回ったか否かを判断する。例えば、図２６に示すように、太陽光Ｌが表示領域２０２に直接に照射されていないときは、基準値を上回る受光情報が得られた部位の面積が上記一定の割合を下回るため、例えば、区画Ｃ１、Ｃ４を１つの非優先画像表示エリア２１８とする一方、区画Ｃ２、Ｃ３を１つの優先画像表示エリア２１１として、優先画像２０３及び非優先画像２０４をそれぞれ表示する。

　一方、太陽光Ｌが表示領域２０２の一部に直接に照射されていて、基準値を上回る受光情報が得られた部位の面積が上記一定の割合を上回る場合、画像出力設定部２５２は、その受光情報に基づいて優先画像表示エリア２１１を設定する。優先画像表示エリア２１１は、図３９に示すように、表示領域２０２のうち基準値を上回る受光情報を得た部位（つまり、表示領域２０２のうち太陽光Ｌが直接に照射されている直接照射領域）を除いた領域（つまり、表示領域２０２における直接照射領域以外の比較的暗い領域）に設定し、なるべく大きな面積となるように設定する。

　続いて、画像出力設定部２５２は、図３９に示すように、表示領域２０２における優先画像表示エリア２１１以外の領域に非優先画像表示エリア２１８を設定する。本実施形態における非優先画像表示エリア２１８は、表示領域２０２のうち基準値を上回る受光情報を得た部位を除いた領域に配置されている。

　例えば、図３９に示すように、区画Ｃ３と、区画Ｃ２の同図で下側部分とを１つの優先画像表示エリア２１１として設定する。一方、区画Ｃ４と、区画Ｃ１の同図で下側部分とを１つの非優先画像表示エリア２１８として設定する。優先画像表示エリア２１１は、非優先画像表示エリア２１８よりも大きく設定される。

　続いて、画像出力設定部２５２は、図３９に示すように、表示領域２０２における優先画像表示エリア２１１及び非優先画像表示エリア２１８以外の領域に発電エリア２１５を設定する。

　次に、切替制御部１１４は、優先画像表示エリア２１１及び非優先画像表示エリア２１８において表示ユニット１５を表示可能状態に切り替えると共に、発電エリア２１５において表示ユニット１５を発電可能状態に切り替えるように各切替機構１３を制御する。

　すなわち、図３９に示すように、切替制御部１１４は、区画Ｃ３、Ｃ４における表示パネル１１１を装置前面Frに露出させると共に、区画Ｃ１、Ｃ２における表示パネル１１１の装置前面Frの一部に光電変換パネル１１２ａ、１１２ｂを重ねることにより、表示パネル１１１の下側一部のみを露出させる。こうして、優先画像表示エリア２１１及び非優先画像表示エリア２１８において、それぞれ表示パネル１１１を装置前面Frに露出させる。

　次に、画像出力制御部２５５は、上記優先画像表示エリア２１１の大きさに応じて優先画像２０３の大きさを変更する。すなわち、画像出力制御部２５５は、例えば、図３９に示すように、優先画像２０３が優先画像表示エリア２１１になるべく大きく配置されるように、当該優先画像２０３を拡大又は縮小する。そして、画像出力制御部２５５は、当該画像信号３０３を画像制御部１８６に出力する。

　一方、画像出力制御部２５５は、図１０に示すように、非優先画像２０４が非優先画像表示エリア２１８になるべく大きく配置されるように、当該非優先画像２０４を拡大又は縮小する。そして、画像出力制御部２５５は、当該画像信号３０３を画像制御部１８６に出力する。

　そのことにより、画像出力制御部２５５によりそれぞれ拡大又は縮小された優先画像２０３及び非優先画像２０４が表示領域２０２に表示される。その結果、優先画像２０３は、非優先画像２０４よりも大きく設定され、その優先画像２０３全体が観察者に容易に視認されるように、優先画像表示エリア２１１に表示されることとなる。

　なお、優先画像表示制御部１９０は、複数の受光センサ１８０のうち予め定められた基準となる受光センサ１８０によって得られた受光情報と、その他の受光センサ１８０によって得られた受光情報との差分を求め、当該受光情報の差分に基づいて優先画像２０３等の表示を制御するとよい。この場合、優先画像表示制御部１９０は、表示領域２０２における外部光の強度分布を正確に反映して、優先画像２０３等の表示を好適に制御することができる。

　また、優先画像表示制御部１９０は、予め定められた異なる複数のタイミングにおいて、同一の受光センサ１８０によって得られた受光情報の差分を求め、当該受光情報の差分に基づいて優先画像２０３等の表示をそれぞれ制御してもよい。これによって、優先画像表示制御部１９０は、受光センサ１８０によって得られた受光情報の経時的な変化量を正確に反映して、優先画像２０３等の表示を制御することができる。

　また、液晶表示装置の前を人が通行するなどによって、表示領域２０２を照射する外部光が一時的に遮られると、受光センサ１８０によって得られる受光情報が一時的に大きく変化する。このときに得られた受光情報に基づいて優先画像２０３等の表示を制御すると、各画像２０３，２０４の配置や大きさが不必要に変化してしまう。

　かかる不良を防ぐために、優先画像表示制御部１９０は、予め定められた時間に継続して、一定の受光情報が受光センサ１８０によって得られた場合に、当該一定の受光情報に基づいて優先画像２０３等の表示をそれぞれ制御するとよい。

　したがって、この実施形態２によると、上記実施形態１と同様に、基準値を上回るような強度の強い外部光が表示領域２０２に照射されたときに、優先画像表示制御部１９０によって優先画像２０３を適切な表示エリアで表示すると共に、表示エリア２１１，２１８以外を発電エリア２１５に切り替えて当該発電エリア２１５を発電に利用することができる。したがって、強い外部光が表示画面に照射された場合であっても、優先された所望の表示情報を観察者に伝達しながらも、表示領域２０２をより有効に活用することができる。

　　≪受光センサ１８０の配置例≫
　また、図３５は、表示装置１００、１００Ａについて、他の形態を示している。この場合、表示装置１００、１００Ａは、図３５に示すように、各区画Ｃ１～Ｃ４の中央部分に受光センサ１８０がそれぞれ配置されている。優先画像表示制御部１９０及び切替制御部１１４、１１４Ａは、上記受光センサ１８０によって得られた受光情報に基づいてそれぞれ制御を行う。

　また、表示装置１００、１００Ａは、図２６、図３１又は図３５に示すように、受光センサ１８０から得られた受光情報が予め定められた時間に継続して基準値を上回った場合に、受光情報が基準値を上回った場合の所定の処理が行われるようにしてもよい。

　　≪受光センサ１８０の他の配置例≫
　また、図３６～図３８は、表示装置１００、１００Ａについて、他の形態を示している。受光センサ１８０は、例えば、予め定められた領域Ｃを横断又は縦断するように設定された線に沿って配置されていてもよい。例えば、図３６に示すように、表示装置１００、１００Ａの予め定められた領域Ｃが略矩形状である場合、受光センサ１８０は、予め定められた領域Ｃの四辺の対向した二辺の中間点を結ぶ線Ｌ１，Ｌ２に沿って配置されていてもよい。

　また、例えば、図３７に示すように、受光センサ１８０は、略矩形状である予め定められた領域Ｃの四辺のうち対向した二辺に沿った周縁部に配置されていてもよい。なお、図３７に示す例では、表示装置１００、１００Ａの予め定められた領域Ｃの四辺の対向した二辺（Ｌ３、Ｌ４）、（Ｌ５、Ｌ６）の周縁部に、それぞれ受光センサ１８０が配置されている。受光センサ１８０は、予め定められた領域Ｃの四辺の対向した二辺（Ｌ３、Ｌ４）、（Ｌ５、Ｌ６）のうち、何れか一方の対向した二辺の周縁部のみに配置されていてもよい。

　また、例えば、図３８に示すように、受光センサ１８０は、略矩形状である予め定められた領域Ｃの対角線（Ｌ７、Ｌ８）に沿って配置されていてもよい。なお、図３８に示す例では、予め定められた領域Ｃの２つの対角線Ｌ７，Ｌ８のそれぞれに沿って受光センサ１８０が配置されているが、予め定められた領域Ｃの２つの対角線Ｌ７，Ｌ８のうち、何れか一方のみに沿って受光センサ１８０が配置されていてもよい。

　なお、この場合、図２６に示す表示装置１００においては、当該予め定められた領域Ｃの各区画Ｃ１～Ｃ４に、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄが移動する。また、図３１に示す表示装置１００Ａでは、当該予め定められた領域Ｃの各区画Ｃ１～Ｃ４に、表示パネル１１１ａ～１１１ｄが移動する。このため、図３６～図３８に示すように、表示装置１００、１００Ａの予め定められた領域Ｃ内に、受光センサ１８０が配置される場合には、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄや表示パネル１１１ａ～１１１ｄが移動しても、受光センサ１８０によって所要の受光情報が得られるように構成するとよい。

　例えば、図２６に示す表示装置１００においては、表示パネル１１１と光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄの両方の所定位置に受光センサ１８０を設けておくとよい。また、図３１に示す表示装置１００Ａにおいては、表示パネル１１１ａ～１１１ｄと、光電変換パネル１１２の両方の所定位置に受光センサ１８０を設けておくとよい。このように、表示装置１００、１００Ａにおいて、表示パネル（１１１、１１１ａ～１１１ｄ）と光電変換パネル（１１２ａ～１１２ｄ、１１２）の両方に設けることにより、光電変換パネル１１２ａ～１１２ｄや表示パネル１１１ａ～１１１ｄが移動しても、受光センサ１８０によって表示装置１００、１００Ａの所定位置で所要の受光情報が得られる。

　　≪画像表示システム４５０、外部処理装置３５０≫
　画像表示システム４５０は、例えば、図３９に示すように、表示装置１００と、外部処理装置３５０とを備えている。表示装置１００と外部処理装置３５０とは相互に通信可能な通信装置を備えているとよい。また、外部処理装置３５０は、例えば、インターネットのような相互に通信可能な通信ネットワークを通じて、表示装置１００から情報を取得し、かつ、表示装置１００を制御できるように構成するとよい。

　外部処理装置３５０は、画像情報３６０及び優先情報３７０だけでなく、優先画像表示制御部１９０を有するように構成することが可能である。この場合、外部処理装置３５０によって、優先画像表示エリア２１１、非優先画像表示エリア２１８及び発電エリア２１５を設定すると共に、表示すべき優先画像２０３及び非優先画像２０４を設定することができる。

　そして、表示装置１００は、受光センサ１８０によって得られた受光情報を外部処理装置３５０に送信する。外部処理装置３５０では、受信した受光情報に対して基準値が予め定められる。そして、外部処理装置３５０は、この基準値を上回る受光情報が受光センサ１８０によって得られた場合に、当該受光情報と、上記画像情報３６０及び優先情報３７０とに基づいて、表示領域２０２に優先画像表示エリア２１１を設定する。さらに、優先画像表示エリア２１１を除く領域に非優先画像表示エリア２１８を設定する。また、優先画像表示エリア２１１及び非優先画像表示エリア２１８を除く領域に発電エリア２１５を設定する。

　また、外部処理装置３５０は、設定した優先画像表示エリア２１１の大きさに応じて優先画像２０３の大きさを拡大又は縮小する。そうして、これらの優先画像表示エリア２１１及び優先画像２０３等に関する情報を制御信号として、表示装置１００へ送信する。

　表示装置１００の画像制御部１８６は、画像情報入力部１９２で受信した制御信号に基づいて表示ユニット１５を制御し、優先画像２０３及び非優先画像２０４を表示する。さらに、切替制御部１１４は、制御信号に基づいて、各表示ユニット１５を発電可能状態に制御する。

　　≪表示装置１００Ａの他の形態≫
　なお、上述した形態では、矩形状の予め定められた領域Ｃを縦横にそれぞれ半分の位置で分割した４つの区画Ｃ１～Ｃ４が設定されている。区画Ｃ１～Ｃ４の設定の仕方は、かかる形態に限定されない。また、予め定められた領域Ｃには、区画が設定されていなくてもよい。例えば、表示装置１００Ａは、予め定められた領域Ｃと概ね同じ形状の表示パネル１１１が、予め定められた領域Ｃに装置前面Frに向けて配置された光電変換パネル１１２の前面側において、光電変換パネル１１２の少なくとも一部に重なった状態と、光電変換パネル１１２からずれた状態とで任意の位置に移動するように構成してもよい。

　この場合、予め定められた領域Ｃにおいて、表示パネル１１１が光電変換パネル１１２の前面側に重なった部分（画像表示エリア）では、表示パネル１１１によって画像を表示することができる。また、光電変換パネル１１２の前面側から表示パネル１１１がずれた部分（発電エリア）では、光電変換パネル１１２によって発電できる。また、光電変換パネル１１２に対して表示パネル１１１を移動させることによって、予め定められた領域Ｃの任意の位置に画像表示エリアを設定することができる。

　　≪表示装置１００Ｂ≫
　図４０～図４２は、表示装置１００の他の形態である表示装置１００Ｂを示している。

　表示装置１００Ｂは、例えば２つの表示ユニット１５を備えている。表示領域２０２には、各表示ユニット１５に対応して２つの区画Ｃ１、Ｃ２が形成されている。各表示ユニット１５は切替機構１１３によって発電可能状態と表示可能状態とに切り替えられる。

　すなわち、区画Ｃ１、Ｃ２には、表示ユニット１５の各表示パネル１１１ａ、１１１ｂが配置されている。そして、表示ユニット１５が発電可能状態であるときに、光電変換パネル１１２ａ、１１２ｂが表示パネル１１１ａ、１１１ｂの装置前面Frに重なる一方、表示ユニット１５が表示可能状態であるときに、光電変換パネル１１２ａ、１１２ｂが表示パネル１１１ａ、１１１ｂの側方へスライド移動し、表示パネル１１１ａ、１１１ｂの装置前面Frが露出するようになっている。

　また、表示装置１００Ｂは、上記表示領域２０２を有する装置本体２０６と、上記表示装置１００（図３９参照）と同様に、切替制御部１１４及び優先画像表示制御部１９０等を含む制御部１０７とを有している。

　　－表示装置１００Ｂの制御方法－
　上記実施形態では、図３９に示すように、２つの区画に亘って（つまり２つの表示ユニット１５に亘って）１つの優先画像２０３又は非優先画像２０４を表示するようにしたが、本発明はこれに限らない。

　例えば、図４０に示すように、各区画Ｃ１、Ｃ２にそれぞれ優先画像２０３又は非優先画像２０４を表示するようにしてもよい。

　すなわち、区画Ｃ１の一部に太陽光Ｌが直接に照射され、受光センサ１８０によって基準値を上回る受光情報が得られた場合、優先画像表示制御部１９０は、区画Ｃ１における太陽光Ｌが直接に照射されていない領域の一部に非優先画像表示エリア２１８を設定する。一方、区画Ｃ１における非優先画像表示エリア２１８以外の領域を発電エリア２１５として設定する。また、優先画像表示制御部１９０は、太陽光Ｌが直接に照射されていない区画Ｃ２の全体に優先画像表示エリア２１１を設定する。

　そして、切替制御部１１４は、区画Ｃ１の表示ユニット１５を駆動することにより、表示パネル１１１の図４０で上側の一部を光電変換パネル１１２ａによって遮蔽する。一方、切替制御部１１４は、区画Ｃ２の表示ユニット１５を駆動して、表示パネル１１１の全体を装置前面Frに露出させる。そうして、区画Ｃ１の発電エリア２１５で発電を行うと共に、非優先画像表示エリア２１８で非優先画像２０４を比較的小さく表示し、優先画像表示エリア２１１において優先画像２０３を比較的大きく表示する。したがって、強い外部光が表示画面に照射された場合であっても、優先された所望の表示情報を観察者に伝達しながら、非表示エリアの一部を発電エリア２１５として表示領域２０２をより有効に活用することができる。

　また、例えば図４１に示すように、１つの区画Ｃ２において、優先画像２０３及び非優先画像２０４の双方を表示するようにしてもよい。

　すなわち、区画Ｃ１の全体と区画Ｃ２の一部に太陽光Ｌが直接に照射され、受光センサ１８０によって基準値を上回る受光情報が得られた場合、優先画像表示制御部１９０は、区画Ｃ２における太陽光Ｌが直接に照射されていない領域の一部に、優先画像表示エリア２１１を比較的大きく設定すると共に、非優先画像表示エリア２１８を比較的小さく設定する。一方、優先画像表示制御部１９０は、区画Ｃ２における優先画像表示エリア２１１及び非優先画像表示エリア２１８以外の領域と、区画Ｃ１の全体とを発電エリア２１５として設定する。

　そして、切替制御部１１４は、区画Ｃ１の表示ユニット１５を駆動することにより、表示パネル１１１の区画Ｃ１全体を光電変換パネル１１２ａによって遮蔽する。一方、切替制御部１１４は、区画Ｃ２の表示ユニット１５を駆動して、表示パネル１１１の全体を装置前面Frに露出させる。そうして、区画Ｃ１全体を発電エリア２１５として発電を行う一方、区画Ｃ２の非優先画像表示エリア２１８で非優先画像２０４を比較的小さく表示すると共に、区画Ｃ２の優先画像表示エリア２１１において優先画像２０３を比較的大きく表示する。したがって、強い外部光が表示画面に照射された場合であっても、優先された所望の表示情報を観察者に伝達しながら、非表示エリアの一部を発電エリア２１５として表示領域２０２をより有効に活用することができる。

　また、例えば図４２に示すように、非優先画像表示エリア２１８を設定せずに、優先画像表示エリア２１１及び発電エリア２１５を設定し、その優先画像表示エリア２１１において優先画像２０３を表示するだけでなく非優先画像２０４を間欠的に表示するようにしてもよい。

　この場合、優先画像表示制御部１９０は、受光センサ１８０によって得られた受光情報に基づいて、表示領域２０２のうち上記基準値を上回る受光情報が得られた部位を除いた領域に、優先画像表示エリア２１１を設定し、当該優先画像表示エリア２１１における表示を間欠的に非優先画像２０４に切り替えるように構成されている。つまり、優先画像表示エリア２１１では、優先画像２０３及び非優先画像２０４が交互に表示される。さらに、優先画像表示制御部１９０は、優先画像表示エリア２１１の大きさに応じて優先画像２０３及び非優先画像２０４の大きさを変更するようになっている。

　この表示装置１００Ｂを制御する場合、まず、表示領域２０２に入射する光の受光情報を複数の受光センサ１８０によって取得する。

　受光センサ１８０が取得した受光情報は、図１９に示すように、基準値設定部２５１及び画像出力設定部２５２へ出力される。基準値設定部２５１は、上記受光情報に基づいて基準値を設定し、当該基準値を画像出力設定部２５２へ出力する。

　次に、画像出力設定部２５２は、表示領域２０２のうち太陽光Ｌが直接に照射されて基準値を上回る受光情報が得られた部位（直接照射領域）の面積が、表示領域２０２の面積に対して一定の割合を上回ったか否かを判断する。

　その結果、上記部位（直接照射領域）の面積が一定の割合を上回ったときには、画像出力設定部２５２が、上記受光情報に基づいて、表示領域２０２のうち上記直接照射領域以外の領域（つまり比較的暗い領域）に優先画像表示エリア２１１を設定する。さらに、画像出力設定部２５２は、表示領域２０２における優先画像表示エリア２１１以外の領域を発電エリア２１５として設定する。

　例えば、図４２に示す例では、区画Ｃ１の一部に太陽光Ｌが直接に照射する一方、区画Ｃ２に太陽光Ｌが直接に照射していないため、例えば、区画Ｃ２の全体を優先画像表示エリア２１１として設定する一方、区画Ｃ１の全体を発電エリア２１５に設定する。

　次に、切替制御部１１４は、優先画像表示エリア２１１（区画Ｃ２）において表示ユニット１５を表示可能状態に切り替えると共に、発電エリア２１５（区画Ｃ１）において表示ユニット１５を発電可能状態に切り替えるように各切替機構１１３を制御する。

　次に、画像出力制御部２５５は、優先画像表示エリア２１１（区画Ｃ２）の大きさに応じて優先画像２０３及び非優先画像２０４の大きさを拡大又は縮小する。そして、画像出力制御部２５５は、当該画像信号３０３を画像制御部１８６に出力する。その結果、優先画像２０３は、その全体が観察者に容易に視認されるように、太陽光Ｌが直接に照射されていない比較的暗い区画Ｃ２に表示されることとなる。

　次に、画像出力制御部２５５は、優先画像表示エリア２１１における優先画像２０３の表示を間欠的に非優先画像２０４に切り替えるための制御信号を画像制御部１８６へ出力する。そのことにより、所定時間毎に優先画像２０３が非優先画像２０４に切り替えられる。

　したがって、図４２に示す形態によると、表示領域２０２のうち太陽光Ｌが直接に照射されていない比較的暗い領域（区画Ｃ２）に非優先画像表示エリア２１８を配置せずに優先画像表示エリア２１１を比較的広い面積で設定できるので、優先画像２０３を限られた領域内で、より大きく表示することができる。さらに、この優先画像表示エリア２１１に非優先画像２０４を間欠的に表示するようにしたので、優先画像２０３による優先情報だけでなく、非優先画像２０４による非優先情報についても、適切な領域で表示して観察者に伝達することができる。しかも、かかる画像表示をしながら、優先画像表示エリア２１１以外の比較的広い領域（区画Ｃ１）を発電エリア２１５としたので、効率良く発電することが可能となる。

　以上、表示装置及び画像表示システムについて種々の形態を説明したが、本発明は上述した形態に限定されない。

　例えば、表示装置の具体的構成は上記に限定されない。例えば、切替機構１３、１１４は、必ずしも各表示ユニット１０、２０毎に設ける必要はなく、複数の表示ユニット１０に共通する切替機構１３を表示装置１００、１０１、２００に設けるようにしてもよい。

　また、上述した種々の形態において、表示パネル、光電変換パネル、集光レンズ、液晶表示装置などは、例えば、種々の公知技術を採用することができる。これらの具体的な構成は上記に限定されない。また、上述した各制御は、予め設定されたプログラムや制御回路に基づいて実行されるように構成できる。また、各制御は、ＣＰＵなどの演算部と、不揮発性メモリなどの記憶部を備えたコンピュータによって具現化することができる。

　以上説明したように、本発明は、表示装置及びその制御方法並びに画像表示システムについて有用である。

　　ｄ　　回転軸
　　Ｃ　　予め定められた領域
　　Fr　　装置前面
　　Ｌ１、Ｌ２　　対向した二辺の中間点を結ぶ線
　　Ｌ７、Ｌ８　　対角線
　　１０、１０Ａ～１０Ｄ、１５　　表示ユニット
　　１１、１１ａ、１１ｂ、１１１、１１１ａ～１１１ｄ　　表示パネル
　　１１ａ１　　表示面
　　１２、１２ａ、１２ｂ、４２、１１２、１１２ａ～１１２ｄ　　光電変換パネル
　　１２ａ１　　受光面
　　１３、１１３、１１３Ａ　　切替機構
　　１３ａ１、１８０、２２０　　受光センサ
　１００、１０１、１００Ａ、１００Ｂ、２００　　表示装置
　１１４、１１４Ａ、２１０　切替制御部
　１２０、１２０Ａ　　液晶パネル
　１４０、１４０Ａ　　バックライト
　１６０、１６０Ａ、１８５、２３０　　バックライト制御部
　１９０、２５０　　優先画像表示制御部
　２０２　　表示領域
　２０３　　優先画像
　２０４　　非優先画像
　２０６　　装置本体
　２１１　　優先画像表示エリア
　２１５　　発電エリア
　２１８　　非優先画像表示エリア
　３００、３５０　　外部処理装置
　４００、４５０　　画像表示システム　　

Claims

　表示領域に複数の画像を同時に表示可能に構成された装置本体と、
　上記装置本体の表示領域に配置され、画像を表示する表示パネルと、受光した光を電力に変換する光電変換パネルとを有する表示ユニットと、
　装置前面に照射される外部光を受光する受光センサと、
　装置前面の予め定められた領域において、上記表示パネルが装置前面に向けて配置された表示可能状態、又は上記光電変換パネルが装置前面に向けて配置された発電可能状態に切り替える切替機構とを備えた表示装置であって、
　上記複数の画像には、優先度が最も高い優先画像と、該優先画像よりも優先度が低い非優先画像とが含まれており、
　上記受光センサによって得られた受光情報に対して基準値が予め定められており、上記基準値を上回る受光情報が上記受光センサによって得られたときに、当該受光情報に基づいて、上記表示領域に発電エリア及び優先画像表示エリアを設定し、該優先画像表示エリアに上記優先画像を表示する優先画像表示制御部と、
　上記優先画像表示エリアにおいて上記表示ユニットを表示可能状態に切り替えると共に上記発電エリアにおいて上記表示ユニットを発電可能状態に切り替えるように上記切替機構を制御する切替制御部とを備えている
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１に記載された表示装置において、
　上記表示パネルと上記光電変換パネルとは、上記装置前面に向けて延びた直線に対して直交するように設けられた回転軸の周りに配置されており、
　上記切替機構は、上記回転軸を回転させることによって、上記表示可能状態と上記発電可能状態とを切り替える
ことを特徴とする表示装置。
　請求項２に記載された表示装置において、
　上記表示パネルの表示面と上記光電変換パネルの受光面とがそれぞれ外側を向くように、上記表示パネルと光電変換パネルとが重ねられている
ことを特徴とする表示装置。
　請求項２に記載された表示装置において、
　上記表示パネルと上記光電変換パネルとは、上記回転軸の周りに設定された三角柱の側面に沿って配置されている
ことを特徴とする表示装置。
　請求項２に記載された表示装置において、
　１つの表示パネルと２つの光電変換パネルが、上記回転軸の周りに設定された三角柱の側面に沿って配置されている
ことを特徴とする表示装置。
　請求項２に記載された表示装置において、
　異なる２種類の表示パネルと１つの光電変換パネルとが、上記回転軸の周りに設定された三角柱の側面に沿って配置されている
ことを特徴とする表示装置。
　請求項６に記載された表示装置において、
　上記異なる２種類の表示パネルは、２Ｄ表示用の表示パネルと３Ｄ表示用の表示パネルとにより構成されている
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１に記載された表示装置において、
　上記表示パネル及び上記光電変換パネルのうち何れか一方のパネルが、装置前面の予め定められた領域において装置前面に向けて配置されており、
　上記切替機構は、上記表示パネル及び上記光電変換パネルのうち他方のパネルを、上記予め定められた領域において、上記一方のパネルの前面側に重なった状態と、上記一方のパネルの前面側からずれた状態とを切り替えることによって、上記予め定められた領域において、上記表示可能状態又は上記発電可能状態に切り替えるように構成されている
ことを特徴とする表示装置。
　請求項８に記載された表示装置において、
　上記予め定められた領域において、上記表示パネルが装置前面に向けて配置されており、
　上記切替機構は、上記予め定められた領域において、上記光電変換パネルが上記表示パネルの前面側に重なった状態と、上記表示パネルの前面側からずれた状態とを切り替える
ことを特徴とする表示装置。
　請求項９に記載された表示装置において、
　上記表示パネルは、上記液晶パネルと、上記液晶パネルの背面を照射するとともに、上記液晶パネルの背面に照射する光を部分的に消灯可能なバックライトと、上記バックライトを制御するバックライト制御部とを備えており、
　上記バックライト制御部は、上記光電変換パネルが上記液晶パネルの前面側に部分的に重なった場合に、上記光電変換パネルが上記液晶パネルの前面側に重なった部分において、上記バックライトを部分的に消灯する
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１０に記載された表示装置において、
　上記バックライトは、光源として複数のＬＥＤが配置されている
ことを特徴とする表示装置。
　請求項８に記載された表示装置において、
　上記予め定められた領域において、上記光電変換パネルが装置前面に向けて配置されており、
　上記切替機構は、上記予め定められた領域において、上記表示パネルが上記光電変換パネルの前面側に重なった状態と、上記光電変換パネルの前面側からずれた状態とを切り替える
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１２に記載された表示装置において、
　上記予め定められた領域の周りに他の光電変換パネルが配置されており、
　上記光電変換パネルの前面側からずれた上記表示パネルは、上記予め定められた領域の周りに配置された他の光電変換パネルの背面側に移動する
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１３に記載された表示装置において、
　上記表示パネルは、液晶パネルと、上記液晶パネルの背面を照射するバックライトと、上記バックライトを制御するバックライト制御部とを備えており、
　上記バックライト制御部は、上記表示パネルが上記他の光電変換パネルの背面側に移動した際に上記バックライトを消灯する
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１乃至１４の何れか１つに記載された表示装置において、
　上記優先画像表示制御部は、上記優先画像表示エリアの大きさに応じて上記優先画像の大きさを変更する
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１乃至１５の何れか１つに記載された表示装置において、
　上記優先画像表示制御部は、上記表示領域における上記優先画像表示エリア以外の領域に、上記非優先画像を表示する非優先画像表示エリアを設定する
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１６に記載された表示装置において、
　上記優先画像表示制御部は、上記表示領域における上記優先画像表示エリア及び上記非優先画像表示エリア以外の領域に、上記発電エリアを設定する
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１６又は１７に記載された表示装置において、
　上記優先画像表示制御部は、上記非優先画像表示エリアの大きさに応じて上記非優先画像の大きさを変更する
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１乃至１８の何れか１つに記載された表示装置において、
　上記優先画像表示制御部は、上記受光センサによって得られた受光情報に基づいて、上記表示領域のうち上記基準値を上回る受光情報が得られた部位を除いた領域に、上記優先画像表示エリアを設定する
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１６乃至１８の何れか１つに記載された表示装置において、
　上記優先画像表示制御部は、上記受光センサによって得られた受光情報に基づいて、上記表示領域のうち上記基準値を上回る受光情報が得られた部位を除いた領域に、上記優先画像表示エリア及び上記非優先画像表示エリアを設定する
ことを特徴とする表示装置。
　請求項２０に記載された表示装置において、
　上記優先画像表示制御部は、上記優先画像エリアを上記非優先画像エリアよりも大きく設定する
ことを特徴とする表示装置。
　請求項２０又は２１に記載された表示装置において、
　上記優先画像表示制御部は、上記優先画像表示エリアと上記非優先画像表示エリアとの間に所定の間隔を設けると共に、当該所定間隔の領域を上記発電エリアに設定する
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１乃至１４の何れか１つに記載された表示装置において、
　上記優先画像表示制御部は、上記受光センサによって得られた受光情報に基づいて、上記表示領域のうち上記基準値を上回る受光情報が得られた部位を除いた領域に、上記優先画像表示エリアを設定し、当該優先画像表示エリアにおける表示を間欠的に上記非優先画像に切り替える
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１乃至２３の何れか１つに記載された表示装置において、
　上記優先画像表示制御部は、上記基準値を上回る受光情報が得られた部位の面積が、上記表示領域の面積に対して一定の割合を上回ったときに、上記優先画像表示エリアを設定する
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１乃至２４の何れか１つに記載された表示装置において、
　上記受光センサは、上記装置本体の複数の位置に設けられている
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１乃至２５の何れか１つに記載された表示装置において、
　上記基準値は、予め定められた異なるタイミングにおいて上記受光センサによって得られた受光情報の差分に対して設定されている
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１乃至２６の何れか１つに記載された表示装置において、
　上記受光センサは、上記表示ユニットにそれぞれ設けられている
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１乃至２６の何れか１つに記載された表示装置において、
　上記受光センサは、上記表示領域を横断又は縦断するように設定された線に沿って配置されている
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１乃至２６の何れか１つに記載された表示装置において、
　上記表示領域は略矩形状であり、
　上記受光センサは、上記表示領域の四辺の対向した二辺の中間点を結ぶ線に沿って配置されている
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１乃至２６の何れか１つに記載された表示装置において、
　上記表示領域は略矩形状であり、
　上記受光センサは、上記１つの画面の四辺のうち対向した二辺に沿った周縁部に配置されている
ことを特徴とする表示装置。
　請求項１乃至２６の何れか１つに記載された表示装置において、
　上記表示領域は略矩形状であり、
　上記受光センサは、上記１つの画面の対角線に沿って配置されている
ことを特徴とする表示装置。
　表示領域に複数の画像を同時に表示可能に構成された装置本体と、該装置本体の表示領域に配置され、画像を表示する表示パネル、及び受光した光を電力に変換する光電変換パネルを有する表示ユニットと、装置前面に照射される外部光を受光する受光センサと、装置前面の予め定められた領域において、上記表示パネルが装置前面に向けて配置された表示可能状態、又は上記光電変換パネルが装置前面に向けて配置された発電可能状態に切り替える切替機構とを有する表示装置と、
　上記表示領域に画像を表示させる画像信号を作成し、上記画像信号を上記表示装置に送る外部処理装置とを備えた画像表示システムであって、
　上記複数の画像には、優先度が最も高い優先画像と、該優先画像よりも優先度が低い非優先画像とが含まれており、
　上記受光センサによって得られた受光情報に対して基準値が予め定められており、上記基準値を上回る受光情報が上記受光センサによって得られたときに、当該受光情報に基づいて、上記表示領域に発電エリア及び優先画像表示エリアを設定し、該優先画像表示エリアに上記優先画像を表示する優先画像表示制御部と、
　上記優先画像表示エリアにおいて上記表示ユニットを表示可能状態に切り替えると共に上記発電エリアにおいて上記表示ユニットを発電可能状態に切り替えるように上記切替機構を制御する切替制御部とを備えている
ことを特徴とする画像表示システム。
　請求項３２に記載された画像表示システムにおいて、
　上記外部処理装置は、上記優先画像表示制御部を有し、
　上記装置本体は、上記切替制御部を有している
ことを特徴とする画像表示システム。
　表示領域に複数の画像を同時に表示可能に構成された装置本体と、該装置本体の表示領域に配置され、画像を表示する表示パネル、及び受光した光を電力に変換する光電変換パネルを有する表示ユニットと、装置前面に照射される外部光を受光する受光センサと、装置前面の予め定められた領域において、上記表示パネルが装置前面に向けて配置された表示可能状態、又は上記光電変換パネルが装置前面に向けて配置された発電可能状態に切り替える切替機構とを有し、上記複数の画像には、優先度が最も高い優先画像と、該優先画像よりも優先度が低い非優先画像とが含まれる表示装置を制御する方法であって、
　装置前面に照射される外部光の受光情報を上記受光センサによって取得する第１ステップと、
　上記受光センサによって取得された受光情報に対して基準値を予め設定し、上記基準値を上回る受光情報が上記受光センサによって得られたときに、当該受光情報に基づいて、上記表示領域に発電エリア及び優先画像表示エリアを設定し、該優先画像表示エリアに上記優先画像を表示する第２ステップと、
　上記優先画像表示エリアにおいて上記表示ユニットを表示可能状態に切り替えると共に上記発電エリアにおいて上記表示ユニットを発電可能状態に切り替えるように上記切替機構を制御する第３ステップとを備える
ことを特徴とする表示装置の制御方法。
　請求項３４に記載された表示装置の制御方法において、
　上記第２ステップでは、上記表示領域における上記優先画像表示エリア以外の領域に、上記非優先画像を表示する非優先画像表示エリアを設定する
ことを特徴とする表示装置の制御方法。
　請求項３５に記載された表示装置の制御方法において、
　上記第３ステップでは、上記表示領域における上記優先画像表示エリア及び上記非優先画像表示エリア以外の領域に、上記発電エリアを設定する
ことを特徴とする表示装置の制御方法。