WO2011108567A1 - 車両用空気調和装置及びその運転切替方法 - Google Patents
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Abstract
車両用空気調和装置は、圧縮機、室外コンデンサ、室内コンデンサ、エバポレータ、膨張弁7、室外コンデンサをバイパスするバイパス路、冷媒を室外コンデンサ4を経由して循環させる冷房用循環経路、冷媒をバイパス路11を経由して循環させる暖房用循環経路、及び、冷媒循環経路を冷房用又は暖房用循環経路の一方に切替える流路切替弁を有する冷凍サイクルと、冷凍サイクルの高圧側圧力を検出する高圧検出器と、制御部とを備えている。制御部は、冷房運転中における暖房運転への切替指令時に、高圧検出器によって検出された高圧側圧力が目標圧力以下になった後に、冷媒循環路を冷房用循環経路から暖房用循環経路に流路を切り替えるように流路切替器を制御する。上記空気調和装置によれば、冷凍サイクルの複雑化や高コスト化を招くことなく、暖房用循環経路の冷媒量を適正化できる。
Description
本発明は、暖房運転では室外熱交換器をバイパスさせて冷媒を循環させる車両用空気調和装置及びその運転切替方法に関する。
下記特許文献1は、従来の車両用空気調和装置100を開示している。車両用空気調和装置100は、図10に示されるように、蒸気圧縮式冷凍サイクル[vapor compression refrigeration cycle]101を備えている。蒸気圧縮式冷凍サイクル101は、冷媒を圧縮する圧縮機102と、冷媒と車室外の空気との間で熱交換する室外コンデンサ103と、冷媒と車室内に供給される空気との間で熱交換する室内コンデンサ104と、冷媒を減圧する膨張弁105と、冷媒と車室内に供給される空気との間で熱交換するエバポレータ106とを備えている。これらのコンポーネントは冷媒配管119によって接続されている。
エバポレータ106及び室内コンデンサ104は、ブロアファン130と共に空調ケース(A/Cケース)131内に収容されている。ブロアファン130によってA/Cケース131に吸引された空気は、エバポレータ106で冷却され、その後、エアミックスドア132によって必要に応じて室内コンデンサ104で加熱され、所望温度の空調風として車室内に供給される。
また、蒸気圧縮式冷凍サイクル101は、圧縮機102からの冷媒を室外コンデンサ103に通さずにバイパスさせるバイパス路110と、圧縮機102からの冷媒を室外コンデンサ103に通すかバイパス路110に通すかを切り替える流路切替弁111と、流路切替弁111を介して室外コンデンサ103の入口側配管と圧縮機102の低圧側配管とを接続する冷媒回収路120とを備えている。流路切替弁111は、バイパス路110側が選択された時には、室外コンデンサ103の入口と冷媒回収路120とを連通させる。
上記構成において、冷房運転が選択されると、流路切替弁111が室外コンデンサ103側に切り替えられる。これにより、圧縮機102で圧縮された冷媒は、室外コンデンサ103、室内コンデンサ104、膨張弁105、及び、エバポレータ106を通る冷房用循環経路を循環する。圧縮機102で圧縮された高温高圧の冷媒は、室外コンデンサ103と室内コンデンサ104で空気に放熱し、エバポレータ106で空気より吸熱する。従って、A/Cケース131内を通る送風は、エバポレータ106で冷却され、その後、その一部若しくは全部が室内コンデンサ104で加熱されて、所望温度の冷風とされる。
一方、暖房運転が選択されると、流路切替弁111がバイパス路110側に切り替えられる。これにより、圧縮機102で圧縮された冷媒は、バイパス路110、室内コンデンサ104、膨張弁105、及び、エバポレータ106を通る暖房用循環経路を循環する。圧縮機102で圧縮された高温高圧の冷媒は、室内コンデンサ104でのみ空気に放熱し、エバポレータ106で空気より吸熱する。室内コンデンサ104でのみ放熱するため、冷房用循環経路の場合に比べて大きな加熱エネルギーを放出する。従って、A/Cケース131内を通る送風は、エバポレータ106で冷却され、その後、室内コンデンサ104で加熱されて、所望温度の温風とされる。
このように、上述した従来の車両用空気調和装置100は、車室内の冷房時には蒸気圧縮式冷凍サイクル101より得られる冷熱エネルギーで車室内に供給される空気を冷却し、車室内の暖房時には蒸気圧縮式冷凍サイクル101より得られる加熱エネルギーで車室内に供給される空気を加熱する。
また、冷房運転から暖房運転に切り替わると、室外コンデンサ103が冷媒の循環経路から外れるので、室外コンデンサ103内に冷媒が残留する(冷媒の寝込み[refrigerant stagnation])。しかし、この残留冷媒は冷媒回収路120を介して暖房用循環経路に還流される。この結果、暖房用循環経路内の冷媒不足が防止され得る。
ここで、室外コンデンサ(室外熱交換器)103の容積は、高温状態でも十分な放熱能力(冷房能力)を得るためにエバポレータ(室内熱交換器)106や室内コンデンサ(室内熱交換器)104の容積に比べて非常に大きく設定される。従って、室外コンデンサ103には非常に多量の冷媒が残留する可能性が高い。そのため、暖房用循環経路内の冷媒量不足を引き起こす傾向が高い。上述した車両用空気調和装置100では、冷媒回収路120を設けることで暖房用循環経路内の冷媒量の適正化が図られている。
しかし、上述した車両用空気調和装置100では、蒸気圧縮式冷凍サイクル101に冷媒回収路120を設ける必要がある。このため、蒸気圧縮式冷凍サイクル101の構成が複雑化し、高コスト化する。
本発明の目的は、蒸気圧縮式冷凍サイクルの複雑化や高コスト化を招くことなく、暖房用循環経路の冷媒量を適正化できる車両用空気調和装置を提供することにある。
本発明の第1の特徴は、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒と車室外空気との間で熱交換する室外熱交換器と、冷媒と車室内に供給される空気との間で熱交換する室内熱交換器と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を減圧する減圧器と、前記室外熱交換器をバイパスするバイパス路と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記室外熱交換器を経由して循環させる冷房用循環経路と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記バイパス路を経由して循環させる暖房用循環経路と、冷媒循環路を前記冷房用循環経路又は前記暖房用循環経路の一方に切替える流路切替器とを有する冷凍サイクル、前記冷凍サイクルの高圧側圧力を検出する高圧検出器、及び、冷房運転中における暖房運転への切替指令時に、前記高圧検出器によって検出された前記高圧側圧力が目標圧力以下になった後に、前記冷媒循環路を前記冷房用循環経路から前記暖房用循環経路に切り替えるように前記流路切替器を制御する制御部を備えている、空気調和装置を提供する。
上記第1の特徴によれば、冷房運転から暖房運転への切替時には、冷凍サイクルの高圧側圧力が目標圧力以下となってから暖房用循環経路に切り替えられる。ここで、目標圧力は、冷房運転での冷凍サイクルの高圧側圧力と室外熱交換器等に保持される冷媒量との間には相関関係があり、室外熱交換器等に保持されている冷媒量(残留冷媒量)を差し引いても暖房用循環経路の冷媒量を適正に確保できると推定される圧力である。このようにすれば、従来の冷媒回収路を冷凍サイクルに設ける必要がない。この結果、冷凍サイクルの複雑化や高コスト化を招くことなく、暖房用循環経路の冷媒量を適正化できる。
前記制御部が、冷房運転中における暖房運転への切替指令時に、前記高圧検出器によって検出された前記高圧側圧力と前記目標圧力とを比較し、前記高圧側圧力が前記目標圧力を超えている場合には、前記高圧側圧力を低下させる圧力低減制御を行うことが好ましい。
このようにすれば、高圧側圧力が目標圧力を超える場合には、高圧側圧力を迅速に目標圧力以下に下げることができるので、暖房用循環経路の冷媒量を迅速に適正化できる。
ここで、前記圧力低減制御が、前記室外熱交換器への送風量増加制御であることが好ましい。
このようにすれば、高圧側圧力の低減は室外熱交換器への送風量制御で対応できる。
あるいは、前記圧力低減制御が、前記圧縮機の冷媒吐出量減少制御であることが好ましい。
このようにすれば、高圧側圧力の低減は圧縮機の制御で対応できる。
あるいは、前記圧力低減制御が、前記減圧器の減圧度合い軽減制御であることが好ましい。
このようにすれば、高圧側圧力の低減は減圧器の制御で対応できる。
あるいは、前記冷凍サイクルが、前記室内熱交換器としての室内コンデンサ及びエバポレータと、前記エバポレータによって冷却された空調風と前記室内コンデンサによって加熱された空調風との混合度合いを調節するエアミックスドアとを有しており、前記圧力低減制御が、前記エバポレータによって冷却された空調風を最も多く含むような前記混合度合いを実現するフルクール位置に前記エアミックスドアが位置されている場合には、前記室外熱交換器への送風量増加制御とされ、前記エアミックスドアが前記フルクール位置にない場合には、前記圧縮機の冷媒吐出量減少制御とされることが好ましい。
このようにすれば、エアミックスドアがフルクール位置にある場合には、乗員は圧縮機の駆動変化を感知し易い。一方、エアミックスドアがフルクール位置にない場合には、乗員は圧縮機の駆動変化を感知し難く、乗員に違和感を与えることない。
また、前記冷凍サイクルが、前記室外熱交換器としての室外コンデンサと、前記室内熱交換器としての室内コンデンサ及びエバポレータとを有しており、前記冷房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記室内コンデンサ、前記室外コンデンサ、前記減圧器、及び、前記エバポレータに循環させ、前記暖房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記室内コンデンサ、前記バイパス路、前記減圧器、及び、前記エバポレータに循環させることが好ましい。
このようにすれば、冷房及び暖房運転時にエバポレータによる冷却と室内コンデンサによる加熱を利用して所望温度の空調風を生成できる。
あるいは、前記冷凍サイクルが前記室外熱交換器としての室外コンデンサを有すると共に、前記室内熱交換器が室内コンデンサ兼エバポレータとして機能し、前記冷房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記室外コンデンサ、前記減圧器、及び、前記エバポレータとして機能する前記室内熱交換器に循環させ、前記暖房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記バイパス路、前記減圧器、及び、前記室内コンデンサとして機能する前記室内熱交換器に循環させることが好ましい。
このようにすれば、冷房運転時にはエバポレータとして機能する室内熱交換器による冷却と、暖房運転時には室内コンデンサとして機能する室内熱交換機による加熱とを利用して所望温度の空調風を生成できる。
さらに、前記制御部が、暖房運転での起動指令時に、冷房用循環経路を用いた冷房運転を所定時間行った後に、暖房用循環経路を用いた暖房運転に切り替えることが好ましい。
このようにすれば、暖房運転での起動指令時には、所定時間の冷房運転が行われて室外熱交換器等に保持される冷媒量を所定量(室外熱交換器等の残留冷媒量を差し引いても暖房用循環経路の冷媒量を適正に確保できると推定される量)に変化させた後に、暖房運転に切り替えられる。従って、暖房運転での起動指令時に、暖房用循環経路の冷媒量を確実に適正化できる。
本発明の第2の特徴は、車両用空気調和装置の運転切替方法を提供する。前記空気調和装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒と車室外空気との間で熱交換する室外熱交換器と、冷媒と車室内に供給される空気との間で熱交換する室内熱交換器と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を減圧する減圧器と、前記室外熱交換器をバイパスするバイパス路と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記室外熱交換器を経由して循環させる冷房用循環経路と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記バイパス路を経由して循環させる暖房用循環経路と、冷媒循環路を前記冷房用循環経路又は前記暖房用循環経路の一方に切替える流路切替器とを有する冷凍サイクル、及び、前記冷凍サイクルの高圧側圧力を検出する高圧検出器を備えている。前記方法では、冷房運転中における暖房運転への切替指令時に、前記高圧検出器によって検出された前記高圧側圧力が目標圧力以下になった後に、前記流路切替器によって、前記冷媒循環経路を前記冷房用循環経路から前記暖房用循環経路に切り替える。
上記第2の特徴によれば、冷房運転から暖房運転への切替時には、冷凍サイクルの高圧側圧力が目標圧力以下となってから暖房用循環経路に切り替えられる。ここで、目標圧力は、冷房運転での冷凍サイクルの高圧側圧力と室外熱交換器等に保持される冷媒量との間には相関関係があり、室外熱交換器等に保持されている冷媒量(残留冷媒量)を差し引いても暖房用循環経路の冷媒量を適正に確保できると推定される圧力である。このようにすれば、従来の冷媒回収路を冷凍サイクルに設ける必要がない。この結果、冷凍サイクルの複雑化や高コスト化を招くことなく、暖房用循環経路の冷媒量を適正化できる。
冷房運転中における暖房運転への切替指令時に、前記高圧検出器によって検出された前記高圧側圧力と前記目標圧力とを比較し、前記高圧側圧力が前記目標圧力を超えている場合には、前記高圧側圧力を低下させる圧力低減制御を行い、前記高圧側圧力が目標圧力以下になった後に、前記流路切替器によって、前記冷媒循環経路を前記冷房用循環経路から前記暖房用循環経路に切り替えることが好ましい。
このようにすれば、高圧側圧力が目標圧力を超える場合には、高圧側圧力を迅速に目標圧力以下に下げることができるので、暖房用循環経路の冷媒量を迅速に適正化できる。
ここで、前記圧力低減制御が、前記室外熱交換器への送風量増加制御であることが好ましい。
このようにすれば、高圧側圧力の低減は室外熱交換器への送風量制御で対応できる。
あるいは、前記圧力低減制御が、前記圧縮機の冷媒吐出量減少制御であることが好ましい。
このようにすれば、高圧側圧力の低減は圧縮機の制御で対応できる。
あるいは、前記圧力低減制御が、前記減圧器の減圧度合い軽減制御であることが好ましい。
このようにすれば、高圧側圧力の低減は減圧器の制御で対応できる。
あるいは、前記冷凍サイクルが、前記室内熱交換器としての室内コンデンサ及びエバポレータと、前記エバポレータによって冷却された空調風と前記室内コンデンサによって加熱された空調風との混合度合いを調節するエアミックスドアとを有しており、前記圧力低減制御が、前記エバポレータによって冷却された空調風を最も多く含むような前記混合度合いを実現するフルクール位置に前記エアミックスドアが位置されている場合には、前記室外熱交換器への送風量増加制御とされ、前記エアミックスドアが前記フルクール位置にない場合には、前記圧縮機の冷媒吐出量減少制御とされることが好ましい。
このようにすれば、エアミックスドアがフルクール位置にある場合には、乗員は圧縮機の駆動変化を感知し易い。一方、エアミックスドアがフルクール位置にない場合には、乗員は圧縮機の駆動変化を感知し難く、乗員に違和感を与えることない。
また、前記冷凍サイクルが、前記室外熱交換器としての室外コンデンサと、前記室内熱交換器としての室内コンデンサ及びエバポレータとを有しており、前記冷房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記室内コンデンサ、前記室外コンデンサ、前記減圧器、及び、前記エバポレータに循環させ、前記暖房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記室内コンデンサ、前記バイパス路、前記減圧器、及び、前記エバポレータに循環させることが好ましい。
このようにすれば、冷房及び暖房運転時にエバポレータによる冷却と室内コンデンサによる加熱を利用して所望温度の空調風を生成できる。
あるいは、前記冷凍サイクルが前記室外熱交換器としての室外コンデンサを有すると共に、前記室内熱交換器が室内コンデンサ兼エバポレータとして機能し、前記冷房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記室外コンデンサ、前記減圧器、及び、前記エバポレータとして機能する前記室内熱交換器に循環させ、前記暖房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記バイパス路、前記減圧器、及び、前記室内コンデンサとして機能する前記室内熱交換器に循環させることが好ましい。
このようにすれば、冷房運転時にはエバポレータとして機能する室内熱交換器による冷却と、暖房運転時には室内コンデンサとして機能する室内熱交換機による加熱とを利用して所望温度の空調風を生成できる。
さらに、暖房運転での起動指令時に、冷房用循環経路を用いた冷房運転を所定時間行った後に、暖房用循環経路を用いた暖房運転に切り替えられることが好ましい。
このようにすれば、暖房運転での起動指令時には、所定時間の冷房運転が行われて室外熱交換器等に保持される冷媒量を所定量(室外熱交換器等の残留冷媒量を差し引いても暖房用循環経路の冷媒量を適正に確保できると推定される量)に変化させた後に、暖房運転に切り替えられる。従って、暖房運転での起動指令時に、暖房用循環経路の冷媒量を確実に適正化できる。
以下、ベーン型圧縮機の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1に示されるように、第1実施形態の車両用空気調和装置1Aは、蒸気圧縮式冷凍サイクル2Aを備えている。冷凍サイクル2Aは、冷媒を圧縮する圧縮機3と、冷媒と車室外空気との間で熱交換する室外コンデンサ(室外熱交換器)4と、室外コンデンサ4の下流に配置されたレシーバタンク5と、冷媒と車室内に供給される空気との間で熱交換する室内コンデンサ(室内熱交換器)6及びエバポレータ(室内熱交換器)8と、エバポレータ8の上流に配置され、冷媒を減圧する温度式膨張弁[thermostatic expansion valve](減圧器[pressure reducer])7と、エバポレータ8の下流に配置されたアキュムレータ9とを備えている。これらの各コンポーネントは、冷媒配管10によって接続されている。
図1に示されるように、第1実施形態の車両用空気調和装置1Aは、蒸気圧縮式冷凍サイクル2Aを備えている。冷凍サイクル2Aは、冷媒を圧縮する圧縮機3と、冷媒と車室外空気との間で熱交換する室外コンデンサ(室外熱交換器)4と、室外コンデンサ4の下流に配置されたレシーバタンク5と、冷媒と車室内に供給される空気との間で熱交換する室内コンデンサ(室内熱交換器)6及びエバポレータ(室内熱交換器)8と、エバポレータ8の上流に配置され、冷媒を減圧する温度式膨張弁[thermostatic expansion valve](減圧器[pressure reducer])7と、エバポレータ8の下流に配置されたアキュムレータ9とを備えている。これらの各コンポーネントは、冷媒配管10によって接続されている。
圧縮機3は、例えばベーン型であり、制御部[controller]20からの指令によってオン・オフや回転数が制御される。圧縮機3の回転数に応じて、冷媒吐出量が調整される。
室外コンデンサ4には、室外送風ファン21によって車室外空気が送風される。室外送風ファン21の回転数は、制御部20によって調整される。室外コンデンサ4の容積は、高温状態でも十分な放熱能力(冷房能力)を得るために、エバポレータ(室内熱交換器)8及び室内コンデンサ(室内熱交換器)6の容積に比べて非常に大きく設定されている。
レシーバタンク5は、室外コンデンサ4からの冷媒の一部を余剰冷媒として一時的に溜めると共に、液冷媒のみを温度式膨張弁7に送る。レシーバタンク5は、室外コンデンサ4と一体に設けられている。
温度式膨張弁7は、エバポレータ8の出口側に取り付けられた感温筒[feeler bulb](図示せず)を有している。温度式膨張弁7の弁開度は、エバポレータ8の出口側の冷媒の過熱度[superheating degree of refrigerant]が所定値に維持されるように自動調整される。
室内コンデンサ6及びエバポレータ8は、ブロアファン22と共にA/Cケース23内に収容されている。ブロアファン22によってA/Cケース23内に吸引された空気は、エバポレータ8を通過した後、エアミックスドア24によって室内コンデンサ6を通過する流路と室内コンデンサ6をバイパスする流路と分流される。その後、分流された二つの空気流は再度合流され、、デフロスタ吹出口、ベント吹出口、フット吹出口から空調風として車室内に供給される。エアミックスドア24の位置は、制御部20によって制御される。
アキュムレータ9は、エバポレータ8からの冷媒の一部を余剰冷媒として一時的に溜めると共に、ガス冷媒のみを圧縮機3に送る。
また、冷凍サイクル2Aは、圧縮機3からの冷媒を室外コンデンサ4及びレシーバタンク5を通さずにバイパスさせるバイパス路11と、圧縮機3からの冷媒を室外コンデンサ4に通すかバイパス路11に通すかを切り替える流路切替弁(流路切替器[flowpath changeover unit])12と、逆止弁13とを備えている。流路切替弁12は、バイパス路11の上流端と冷媒配管10との接続箇所に設けられている。逆止弁13は、レシーバタンク5の下流で、且つ、バイパス路11と冷媒配管10との合流箇所より上流に配置されている。
流路切替弁12は、冷媒循環経路を、室外コンデンサ4を経由する冷房用循環経路、又は、バイパス路11を経由する暖房用循環経路に切替える。流路切替弁12による経路の切替は、制御部20によって制御される。
逆止弁13は、暖房用循環経路による冷媒循環時に、冷媒が室外コンデンサ4へと逆流するのを防止する。
冷凍サイクル2Aには、高圧検出器[high-pressure detector]30が設けられている。高圧検出器30は、冷凍サイクル2Aの高圧側圧力Pdを検出する。検出された高圧側圧力Pdは、制御部20に出力される。
制御部20は、高圧検出器30や操作パネル31などからの入力データに基づいて、圧縮機3、室外送風ファン21、ブロアファン22、流路切替弁12、エアミックスドア24等を制御する。制御部20は、操作パネル31のエアコンスイッチ(図示せず)がオンにされると、基本的に、冷房運転では冷房用循環経路を用いて冷凍サイクル2Aを作動させ、暖房運転では暖房用循環経路を用いて冷凍サイクル2Aを作動させる。しかし、冷房運転中に暖房運転が選択されると、図2のフローチャートに示される制御が実行される。また、暖房運転での起動が指令されると、図3のフローチャートに示される制御が実行される。図2及び図3のフローチャートに示される制御については、基本動作の説明の後に説明する。
次に、上記空気調和装置1Aの動作を説明する。冷房運転では、流路切替弁12が室外コンデンサ4側に切り換えられる。圧縮機3で圧縮された冷媒は、室内コンデンサ6、流路切替弁12、室外コンデンサ4、レシーバタンク5、温度式膨張弁7、エバポレータ8、アキュムレータ9を通る冷房用循環経路を循環する。圧縮機3で圧縮された高温高圧の冷媒は、室外コンデンサ4と室内コンデンサ6で空気に放熱し、エバポレータ8で空気より吸熱する。従って、A/Cケース23内を通る送風は、エバポレータ8で冷却されると共に、その一部若しくは全部が室内コンデンサ6で再加熱される。この結果、所望温度の冷風が室内に供給される。
暖房運転では、流路切替弁12がバイパス路11側に切り換えられる。圧縮機3で圧縮された冷媒は、室内コンデンサ6、流路切替弁12、バイパス路11,温度式膨張弁7、エバポレータ8、アキュムレータ9を通る暖房用循環経路を循環する。圧縮機3で圧縮された高温高圧の冷媒は、室内コンデンサ6でのみ空気に放熱し、エバポレータ8で空気より吸熱する。室内コンデンサ6でのみ放熱される(室外コンデンサ4で放熱されない)ので、冷房用循環経路の場合に比べて、大きな熱エネルギーが室内コンデンサ6で放出される。従って、A/Cケース23内を通る送風は、エバポレータ8で一旦冷却された後に室内コンデンサ6で加熱される。この結果、所望温度の温風が室内に供給される。
次に、冷房運転から暖房運転への切替動作を説明する。図2に示されるように、制御部20は、冷房運転中に暖房運転への切替指令があると(ステップS1でYES)、高圧検出器30が検出した高圧側圧力Pdが目標圧力P1以下であるか判定する(ステップS2)。
ここで、目標圧力P1は、冷房用循環経路から暖房用循環経路に切り替えられた場合に、室外コンデンサ4等に保持されている冷媒量(残留冷媒量)を差し引いても暖房用循環経路の冷媒量を適正に確保できると推定される圧力である。すなわち、目標圧力P1は、室外コンデンサ4等への残留冷媒量が最大許容残留量W2となる圧力である。
高圧側圧力Pdが目標圧力P1以下であれば(ステップS2でYES)、制御部20は、直ちに流路切替弁12を室外コンデンサ4側からバイパス路11側に切り替える(ステップS3)。これで、冷凍サイクル2Aが暖房用循環経路に切り替わり、暖房運転に移行する。一方、高圧側圧力Pdが目標圧力P1を超えている場合(ステップS2でNO)、制御部20は、エアミックスドア24がフルクール位置(図1での2点鎖線位置:エバポレータ8で冷却後の空気を室内コンデンサ6で再加熱させない位置)であるか否かを判定する(ステップS4)。
エアミックスドア24がフルクール位置である場合(ステップS4でYES)、制御部20は、室外送風ファン21の送風量を増大させる(ステップS5)。この結果、室外コンデンサ4での熱交換が促進され、高圧側圧力Pdが徐々に低下する。ステップS5の後に処理はステップS2に戻され、高圧側圧力Pdが目標圧力P1以下であるか判定される(ステップS2)。徐々に低下する高圧側圧力Pdが目標圧力P1以下になった時点で流路切替弁12が室外コンデンサ4側からバイパス路11側に切り替えられ(ステップS3)、冷凍サイクル2Aが暖房用循環経路に切り替わり、暖房運転に移行する。
一方、エアミックスドア24がフルクール位置でない場合(ステップS4でNO)、制御部20は、圧縮機3の回転数を低下させる(ステップS6)。この結果、高圧側圧力Pdが徐々に低下する。ステップS5の後に処理はステップS2に戻され、高圧側圧力Pdが目標圧力P1以下であるか判定される(ステップS2)。徐々に低下する高圧側圧力Pdが目標圧力P1以下になった時点で流路切替弁12が室外コンデンサ4側からバイパス路11側に切り替えられ(ステップS3)、冷凍サイクル2Aが暖房用循環経路に切り替わり、暖房運転に移行する。
上述したように、冷房運転から暖房運転への切替時には、冷凍サイクル2Aの高圧側圧力Pdが目標圧力P1以下になってから暖房用循環経路に切り替えられる。その理由を以下に説明する。
室外コンデンサ4の容積は、高温状態でも十分な放熱能力(冷房能力)を得るためにエバポレータ(室内熱交換器)8や室内コンデンサ(室内熱交換器)6の容積に比べて非常に大きく設定される。このため、図4に示されるように、冷房時(冷房用循環経路使用時)と暖房時(暖房用循環経路使用時)とでは適正な冷媒量範囲が大きく異なる。従って、室外コンデンサ4等内に冷媒が多量に保持されている状態で冷房運転から暖房運転に切り替えられると冷媒が不足する可能性がある。
一方、冷凍サイクル2Aの高圧側圧力Pdと室外コンデンサ4等に保持されている冷媒量(詳しくは、暖房用循環経路に冷媒が循環されていない時の全循環経路内の冷媒量)との間には相関関係があり、図5に示されるような特性線図が得られる。従って、目標圧力P1(室外コンデンサ4等に保持されている冷媒量(残留冷媒量)を差し引いても暖房用循環経路の冷媒量を適正に確保できると推定される圧力)以下で冷房用循環経路から暖房用循環経路に切り替えることで、暖房用循環経路を用いるのに適正な量の冷媒を循環させることができる。すなわち、冷房運転から暖房運転への切替時に冷凍サイクル2Aの高圧側圧力Pdを制御することで、暖房用循環経路使用時の冷媒量を適正化できる。目標圧力P1の具体的設定方法については後述する。
次に、暖房運転での起動が指令された場合の動作を説明する。図3に示されるように、操作パネル31のエアコンスイッチ(図示せず)がオフからオンにされると(ステップS10でYES)、暖房運転が選択されているか否かが判定される(ステップS11)。暖房運転が選択されている場合(ステップS11でYES)、圧縮機3が起動され(ステップS12)、流路切替弁12が室外コンデンサ4側に設定される(ステップS13)。すなわち、暖房運転が選択されていても、まず、冷凍サイクル2Aが冷房用循環経路を用いて作動される。その後、圧縮機3の起動後30秒経過すると(ステップS14でYES)、流路切替弁12がバイパス路11側に切り替えられ(ステップS15)、冷凍サイクル2Aが冷房用循環経路から暖房用循環経路に切り替わり、暖房運転が開始される。
上述したように、暖房運転での起動指令時には、まず、所定時間(30秒)冷房用循環経路を用いて冷凍サイクル2Aを作動させた後に、冷凍サイクル2Aが暖房用循環経路に切り替えられて暖房運転が開始される。その理由を以下に説明する。
冷房運転で起動した場合の室外コンデンサ4内の冷媒量の測定結果を図6に示す。図6に示されるように、室外コンデンサ4等に保持される冷媒量は、冷房運転での起動直後に急激に一旦上昇したの後に、急激に下降して許容最大残留量W2以下になる。この特性は、外気温度や室内温度に係わらず示された。冷房運転で起動してから確実に許容最大残留量W2以下になる時間を30秒と判断。従って、冷房運転での起動後に所定時間(30秒)経過すると室外コンデンサ4内の冷媒量が許容最大残留量W2より確実に低い値に下がる。この特性を利用することで、暖房用循環経路使用時の冷媒量を適正化できる。
上述したように、冷房運転中における暖房運転への切替指令時には、高圧検出器30によって検出された高圧側圧力Pdが目標圧力P1以下になった後に、冷媒循環経路が冷房用循環経路から暖房用循環経路に切り替えられる。すなわち、冷房運転では高圧側圧力Pdと室外コンデンサ4等に保持されている冷媒量との間には相関関係があり、目標圧力P1(室外コンデンサ4等の残留冷媒量を差し引いても暖房用循環経路の冷媒量を適正に確保できると推定される圧力)以下で冷房用循環経路から暖房用循環経路に切り替えられる。このため、従来の冷媒回収路等を冷凍サイクル2Aに設ける必要がない。この結果、冷凍サイクル2Aの複雑化や高コスト化を招くことなく、暖房用循環経路の冷媒量を適正化できる。
また、冷房運転中における暖房運転への切替指令時には、高圧検出器30によって検出された高圧側圧力Pdと目標圧力P1とが比較され、高圧側圧力Pdが目標圧力P1を超えていると、高圧側圧力Pdを低下させる圧力低減制御が行われる。従って、高圧側圧力Pdを目標圧力P1以下に迅速に低下させることができ、暖房用循環経路の冷媒量を迅速に適正化できる。
圧力低減制御では、エアミックスドア24がフルクール位置にある場合には室外コンデンサ4への送風量を増加させ、エアミックスドア24がフルクール位置にない場合には圧縮機3の冷媒吐出量を減少させる。従って、エアミックスドア24がフルクール位置にある場合には、乗員は圧縮機3の駆動変化を感知し易い。一方、エアミックスドア24がフルクール位置にない場合には、乗員は圧縮機3の駆動変化を感知し難く、乗員に違和感を与えることない。
なお、エアミックスドア24の位置に係わらず、室外コンデンサ4への送風量を増加させることで圧力低減制御が行われても良い。このようにすれば、高圧側圧力Pdの低減は、室外送風ファン21の制御で対応できる。
あるいは、エアミックスドア24の位置に係わらず、圧縮機3の冷媒吐出量を減少させることで圧力低減制御が行われても良い。このようにすれば、高圧側圧力Pdの低減は、圧縮機3の制御で対応できる。なお、上記実施形態では、圧縮機3の吐出量は、圧縮機3の回転数によって制御されたが、斜板式圧縮機の場合には斜板角度によって制御され得る。
一方、暖房運転での起動指令時には、所定時間(30秒)冷房運転が行われて室外コンデンサ4等に保持される冷媒量を所定量(室外コンデンサ4等の残留冷媒量を差し引いても暖房用循環経路の冷媒量を適正に確保できると推定される量)に変化させた後に、暖房運転に切り替えられる。従って、暖房運転での起動指令時にも、暖房用循環経路の冷媒量を確実に適正化できる。なお、上記実施形態では、所定時間は、30秒に設定されたが、冷凍サイクルの種類等によって適宜決定され得る。
さらに、上記実施形態では、減圧器として温度式膨張弁7が用いられたが、制御部20によって制御される減圧器が用いられても良い。この場合、制御部20によって減圧器の減圧度合いを制御することで圧力低減制御が行われる。このようにすれば、高圧側圧力Pdの低減は、減圧器の制御で対応できる。
圧力低減制御として、室外コンデンサ4への送風量増加制御、圧縮機3の冷媒吐出量減少制御、減圧器の減圧度合い軽減制御を例示したが、圧力低減制御は、高圧側圧力Pdを低減できるのであればこれら以外の制御であっても良い。また、圧力低減制御は、上述したような制御を同時に行う制御であっても良い。
(目標圧力P1の具体的設定方法)
まず、冷房運転及び暖房運転での適正冷媒量の求め方を説明する。冷房運転では、冷媒は冷房用循環経路を経由して循環し、レシーバタンク5に余剰冷媒が溜められる範囲で性能が安定する。従って、図7(a)に示されるように、冷房運転での適正な冷媒量は、室外コンデンサ4の出口側の冷媒過冷却度[subcooling degree of refrigerant]が所定値に維持される範囲の中央値である。なお、図7(a)の上部には、レシーバタンク5の状態が模式的に示されている。
まず、冷房運転及び暖房運転での適正冷媒量の求め方を説明する。冷房運転では、冷媒は冷房用循環経路を経由して循環し、レシーバタンク5に余剰冷媒が溜められる範囲で性能が安定する。従って、図7(a)に示されるように、冷房運転での適正な冷媒量は、室外コンデンサ4の出口側の冷媒過冷却度[subcooling degree of refrigerant]が所定値に維持される範囲の中央値である。なお、図7(a)の上部には、レシーバタンク5の状態が模式的に示されている。
一方、暖房運転では、冷媒は暖房用循環経路を経由して循環し、アキュムレータ9に余剰冷媒が溜められる範囲で性能が安定する。従って、図7(b)に示すように、暖房運転での適正な冷媒量は、エバポレータ8の出口側の冷媒の過熱度が所定値に維持され、かつ、圧縮機3の吐出冷媒温度が所定値に維持される範囲の中央値である。なお、図7(b)の上部には、アキュムレータ9の状態が模式的に示されている。
次に、冷凍サイクル2Aの冷媒全体封入量と室外コンデンサ4内の残留冷媒量との関係を説明する。上述したように、安定した冷房運転のための冷媒量(適正冷媒量範囲)と安定した暖房運転のための冷媒量(適正冷媒量範囲)は異なり、図8に示されるように、安定した冷房運転のための冷媒量の方が多く、安定した暖房運転のための冷媒量の方が少ない。また、冷凍サイクル2Aの全体封入量W0は、極力少なくしたいので、冷媒量が多い冷房運転の適正冷媒量に設定されるのが合理的で好ましい。
冷媒用循環経路から暖房用循環経路への切替時には室外コンデンサ4等に保持されている冷媒がそのまま室外コンデンサ4等に残留し(残留冷媒)する。従って、全体封入量W0から残留冷媒量Wを引いた冷媒量(W0-W)が暖房用循環経路使用時の適正冷媒量範囲内となるように残留冷媒量Wが制御される。具体的には、図4に示されるように、(W0-W2)≦W≦(W0-W1)となるように残留冷媒量Wが制御される。従って、冷房運転から暖房運転への切替時には、室外コンデンサ4等の残留冷媒量Wが許容最大残留量W2となる高圧側圧力Pdが目標圧力P1として設定される(図5参照)。
図5の相関グラフに示されるように、室外コンデンサ4等に保持されている冷媒量(残留冷媒量)と高圧側圧力Pdとは比例し、残留冷媒量W=許容最大残留量W2となる高圧側圧力Pdが目標圧力P1として設定される。従って、図2のフローチャートにおけるステップS2での判定式Pd≦P1が成立する場合、W≦W2(残留冷媒量Wが許容最大残留量W2以下)となる。すなわち、ステップS2の肯定後に冷媒循環路を暖房用循環経路(バイパス路)に切り替えて暖房を行うことは、全体封入量W0から残留冷媒量W(≦許容最大残留量W2)を引いた循環冷媒量が図4の暖房時適正冷媒量範囲内となってから暖房を開始することに等しい。
(第2実施形態)
図9に示されるように、第2実施形態の車両用空気調和装置1Bは、上記第1実施形態の冷凍サイクル2Aとは異なる蒸気圧縮式冷凍サイクル2Bを備えている。冷凍サイクル2Bは、冷媒を圧縮する圧縮機3と、冷媒と車室外空気との間で熱交換する室外コンデンサ(室外熱交換器)4と、室外コンデンサ4の下流に配置されたレシーバタンク5と、冷媒を減圧する冷房用減圧器7aと、冷媒と車室内に供給される空気との間で熱交換する室内熱交換器14と、室内熱交換器14の下流に配置されたアキュムレータ9とを備え、これらが冷媒配管10によって接続されている。
図9に示されるように、第2実施形態の車両用空気調和装置1Bは、上記第1実施形態の冷凍サイクル2Aとは異なる蒸気圧縮式冷凍サイクル2Bを備えている。冷凍サイクル2Bは、冷媒を圧縮する圧縮機3と、冷媒と車室外空気との間で熱交換する室外コンデンサ(室外熱交換器)4と、室外コンデンサ4の下流に配置されたレシーバタンク5と、冷媒を減圧する冷房用減圧器7aと、冷媒と車室内に供給される空気との間で熱交換する室内熱交換器14と、室内熱交換器14の下流に配置されたアキュムレータ9とを備え、これらが冷媒配管10によって接続されている。
圧縮機3は、例えばベーン型であり、制御部20からの指令によってオン・オフや回転数が制御される。圧縮機3の回転数に応じて、冷媒吐出量が調整される。
室外コンデンサ4には、室外送風ファン21によって車室外空気が送風される。室外送風ファン21の回転数は、制御部20によって調整される。室外コンデンサ4の容積は、高温状態でも十分な放熱能力(冷房能力)を得るために、室内熱交換器14の容積に比べて非常に大きく設定されている。
室内熱交換器14は、ヒータコア15と共にA/Cケース23内に収容されている。A/Cケース23内に吸引された空気は、ヒータコア15及び室内熱交換器14を通過して所望温度に調整され、所望温度の空調風として車室内に供給される。ヒータコア15は、エンジン16の暖められた冷却水[hot coolant]によって空気を加熱する。
レシーバタンク5及びアキュムレータ9は、第1実施形態のものと同様であるため、説明を省略する。
また、冷凍サイクル2Bは、圧縮機3からの冷媒を室外コンデンサ4及びレシーバタンク5を通さずにバイパスさせるバイパス路11と、バイパス路11上に配置された暖房用減圧器7bと、圧縮機3からの冷媒を室外コンデンサ4に通すかバイパス路11に通すかを切り替える第1開閉弁[first open-close valve](流路切替器)12a及び第2開閉弁[second open-close valve](流路切替器)12bと、逆止弁13とを備えている。第1開閉弁12aは、室外コンデンサ4の上流側の冷媒配管10上に設けられている。第2開閉弁12bは、バイパス路11上に設けられている。逆止弁13は、レシーバタンク5の下流で、且つ、バイパス路11と冷媒配管10との合流箇所より上流に配置されている。なお、図9における配管継手18a,18bは、冷媒配管10とバイパス路11とを接続している。
第1開閉弁12a及び第2開閉弁12bの一方が開かれて他方が閉じられると、冷媒循環路は、室外コンデンサ4を経由する冷房用循環経路(冷房用冷凍サイクル[cooling refrigerant cycle])、又は、バイパス路11を経由する暖房用循環経路(ホットガスヒータサイクル[hot-gas heater cycle])に切替えられる。第1開閉弁12a及び第2開閉弁12bの開閉は、制御部20によって制御される。また、本実施形態の冷房用減圧器7a及び暖房用減圧器7bは、電子膨張弁[electronic expansion valve]であり、制御部20によって減圧度合いが制御される。
冷房運転では、室内熱交換器14内の低温の気液冷媒[low-temperature gas-liquid refrigerant]がA/Cケース23の通過空気から吸熱し、室内熱交換器14は冷却された空調風を生成するエバポレータとして機能する。また、暖房運転では、室内熱交換器14内の高温のガス冷媒[high-temperature gas refrigerant]がA/Cケース23の通過空気に放熱し、室内熱交換器14は加熱された空調風を生成する室内コンデンサとして機能する。
冷凍サイクル2Bには、高圧検出器30が設けられている。高圧検出器30は、冷凍サイクル2Bの高圧側圧力Pdを検出する。検出された高圧側圧力Pdは、制御部20に出力される。
制御部20は、高圧検出器30や操作パネル31などからの入力データに基づいて、圧縮機3、冷房用減圧器7a、暖房用減圧器7b、室外送風ファン21、第1開閉弁12a、第2開閉弁12b等を制御する。制御部20は、操作パネル31のエアコンスイッチ(図示せず)がオンされると、基本的に、冷房運転では冷房用循環経路を用いて冷凍サイクル2Bを作動され、暖房運転では暖房用循環経路を用いて冷凍サイクル2Bを作動させる。
ただし、冷房運転中に暖房運転が選択されると、上記第1実施形態とほぼ同様の制御が実行される。しかし、本実施形態では、エアミックスドアが設けられていない。このため、圧力低減制御として、室外コンデンサ4への送風量増加制御、圧縮機3の冷媒吐出量減少制御、冷房用減圧器7aの減圧度合い軽減制御のいずれかが行われる。なお、圧力低減制御は、高圧側圧力Pdを低減できるのであればこれら以外の制御であっても良い。また、圧力低減制御は、上述したような制御を同時に行う制御であっても良い。言い換えれば、図2のフローチャートにおけるステップS2が否定された場合は、予め決められた圧力低減制御(例えば、ステップS5又はS6など)が実行された後に、制御がステップS2に戻る。一方、暖房運転での起動が指令されると、上記第1実施形態と同様な制御が実行される。詳細な制御内容については、重複説明を回避するため省略する。
なお、本実施形態でも、冷房運転中における暖房運転への切替指令時には、高圧検出器30によって検出された高圧側圧力Pdが目標圧力P1(暖房用循環経路の冷媒量を適正に確保できると推定される圧力)以下になった後に、冷媒循環経路が冷房用循環経路から暖房用循環経路に切り替えられる。このため、従来の冷媒回収路等を冷凍サイクル2Bに設ける必要がない。この結果、冷凍サイクル2Bの複雑化や高コスト化を招くことなく、暖房用循環経路の冷媒量を適正化できる。
また、冷房運転中における暖房運転への切替指令時には、高圧検出器30によって検出された高圧側圧力Pdと目標圧力P1とが比較され、高圧側圧力Pdが目標圧力P1を超えていると、高圧側圧力Pdを低下させる圧力低減制御が行われる。従って、高圧側圧力Pdを目標圧力P1以下に迅速に低下させることができ、暖房用循環経路の冷媒量を迅速に適正化できる。
一方、暖房運転での起動指令時には、所定時間(30秒)冷房運転が行われて室外コンデンサ4等に保持される冷媒量が所定量(室外コンデンサ4等の残留冷媒量を差し引いても暖房用循環経路の冷媒量を適正に確保できると推定される量)に変化させた後に、暖房運転に切り替えられる。従って、暖房運転での起動指令時にも、暖房用循環経路の冷媒量を確実に適正化できる。
(その他)
なお、上記第1及び第2実施形態以外の冷凍サイクルであっても、冷媒と車室外空気との間で熱交換する室外熱交換器と、冷媒と車室内に供給される空気との間で熱交換する室内熱交換器とを有し、冷房運転では冷媒が室外熱交換器に循環され、暖房運転では冷媒が室外熱交換器をバイパスして循環される蒸気圧縮式冷凍サイクルであれば、本発明を適用できる。
なお、上記第1及び第2実施形態以外の冷凍サイクルであっても、冷媒と車室外空気との間で熱交換する室外熱交換器と、冷媒と車室内に供給される空気との間で熱交換する室内熱交換器とを有し、冷房運転では冷媒が室外熱交換器に循環され、暖房運転では冷媒が室外熱交換器をバイパスして循環される蒸気圧縮式冷凍サイクルであれば、本発明を適用できる。
また、上記第1実施形態では、暖房運転時のヒーターは室内コンデンサ6だけである。しかし、上記第2実施形態のようにヒータコア15が追加設定されても良い。ヒータコア15は、どのような構成のものでも良い。
Claims (18)
- 車両用空気調和装置であって、
冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒と車室外空気との間で熱交換する室外熱交換器と、冷媒と車室内に供給される空気との間で熱交換する室内熱交換器と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を減圧する減圧器と、前記室外熱交換器をバイパスするバイパス路と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記室外熱交換器を経由して循環させる冷房用循環経路と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記バイパス路を経由して循環させる暖房用循環経路と、冷媒循環路を前記冷房用循環経路又は前記暖房用循環経路の一方に切替える流路切替器とを有する冷凍サイクル、
前記冷凍サイクルの高圧側圧力を検出する高圧検出器、及び、
冷房運転中における暖房運転への切替指令時に、前記高圧検出器によって検出された前記高圧側圧力が目標圧力以下になった後に、前記冷媒循環路を前記冷房用循環経路から前記暖房用循環経路に切り替えるように前記流路切替器を制御する制御部を備えている。 - 請求項1に記載の空気調和装置であって、
前記制御部が、冷房運転中における暖房運転への切替指令時に、前記高圧検出器によって検出された前記高圧側圧力と前記目標圧力とを比較し、前記高圧側圧力が前記目標圧力を超えている場合には、前記高圧側圧力を低下させる圧力低減制御を行う。 - 請求項2に記載の空気調和装置であって、
前記圧力低減制御が、前記室外熱交換器への送風量増加制御である。 - 請求項2に記載の空気調和装置であって、
前記圧力低減制御が、前記圧縮機の冷媒吐出量減少制御である。 - 請求項2に記載の空気調和装置であって、
前記圧力低減制御が、前記減圧器の減圧度合い軽減制御である。 - 請求項2に記載の空気調和装置であって、
前記冷凍サイクルが、前記室内熱交換器としての室内コンデンサ及びエバポレータと、前記エバポレータによって冷却された空調風と前記室内コンデンサによって加熱された空調風との混合度合いを調節するエアミックスドアとを有しており、
前記圧力低減制御が、前記エバポレータによって冷却された空調風を最も多く含むような前記混合度合いを実現するフルクール位置に前記エアミックスドアが位置されている場合には、前記室外熱交換器への送風量増加制御とされ、前記エアミックスドアが前記フルクール位置にない場合には、前記圧縮機の冷媒吐出量減少制御とされる。 - 請求項1~請求項6のいずれかに記載の空気調和装置であって、
前記冷凍サイクルが、前記室外熱交換器としての室外コンデンサと、前記室内熱交換器としての室内コンデンサ及びエバポレータとを有しており、
前記冷房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記室内コンデンサ、前記室外コンデンサ、前記減圧器、及び、前記エバポレータに循環させ、
前記暖房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記室内コンデンサ、前記バイパス路、前記減圧器、及び、前記エバポレータに循環させる。 - 請求項1~請求項6のいずれかに記載の空気調和装置であって、
前記冷凍サイクルが前記室外熱交換器としての室外コンデンサを有すると共に、前記室内熱交換器が室内コンデンサ兼エバポレータとして機能し、
前記冷房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記室外コンデンサ、前記減圧器、及び、前記エバポレータとして機能する前記室内熱交換器に循環させ、
前記暖房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記バイパス路、前記減圧器、及び、前記室内コンデンサとして機能する前記室内熱交換器に循環させる。 - 請求項1~請求項8のいずれかに記載の空気調和装置であって、
前記制御部が、暖房運転での起動指令時に、冷房用循環経路を用いた冷房運転を所定時間行った後に、暖房用循環経路を用いた暖房運転に切り替える。 - 車両用空気調和装置の運転切替方法であって、
前記空気調和装置が、
冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒と車室外空気との間で熱交換する室外熱交換器と、冷媒と車室内に供給される空気との間で熱交換する室内熱交換器と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を減圧する減圧器と、前記室外熱交換器をバイパスするバイパス路と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記室外熱交換器を経由して循環させる冷房用循環経路と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記バイパス路を経由して循環させる暖房用循環経路と、冷媒循環路を前記冷房用循環経路又は前記暖房用循環経路の一方に切替える流路切替器とを有する冷凍サイクル、及び、
前記冷凍サイクルの高圧側圧力を検出する高圧検出器を備えており、
前記方法が、
冷房運転中における暖房運転への切替指令時に、前記高圧検出器によって検出された前記高圧側圧力が目標圧力以下になった後に、前記流路切替器によって、前記冷媒循環経路を前記冷房用循環経路から前記暖房用循環経路に切り替える。 - 請求項10記載の空気調和装置の運転切替方法であって、
冷房運転中における暖房運転への切替指令時に、前記高圧検出器によって検出された前記高圧側圧力と前記目標圧力とを比較し、
前記高圧側圧力が前記目標圧力を超えている場合には、前記高圧側圧力を低下させる圧力低減制御を行い、
前記高圧側圧力が目標圧力以下になった後に、前記流路切替器によって、前記冷媒循環経路を前記冷房用循環経路から前記暖房用循環経路に切り替える。 - 請求項11記載の空気調和装置の運転切替方法であって、
前記圧力低減制御が、前記室外熱交換器への送風量増加制御である。 - 請求項11記載の空気調和装置の運転切替方法であって、
前記圧力低減制御が、前記圧縮機の冷媒吐出量減少制御である。 - 請求項11記載の空気調和装置の運転切替方法であって、
前記圧力低減制御が、前記減圧器の減圧度合い軽減制御である。 - 請求項11記載の空気調和装置の運転切替方法であって、
前記冷凍サイクルが、前記室内熱交換器としての室内コンデンサ及びエバポレータと、前記エバポレータによって冷却された空調風と前記室内コンデンサによって加熱された空調風との混合度合いを調節するエアミックスドアとを有しており、
前記圧力低減制御が、前記エバポレータによって冷却された空調風を最も多く含むような前記混合度合いを実現するフルクール位置に前記エアミックスドアが位置されている場合には、前記室外熱交換器への送風量増加制御とされ、前記エアミックスドアが前記フルクール位置にない場合には、前記圧縮機の冷媒吐出量減少制御とされる。 - 請求項10~請求項15のいずれかに記載の空気調和装置の運転切替方法であって、
前記冷凍サイクルが、前記室外熱交換器としての室外コンデンサと、前記室内熱交換器としての室内コンデンサ及びエバポレータとを有しており、
前記冷房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記室内コンデンサ、前記室外コンデンサ、前記減圧器、及び、前記エバポレータに循環させ、
前記暖房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記室内コンデンサ、前記バイパス路、前記減圧器、及び、前記エバポレータに循環させる。 - 請求項10~請求項15のいずれかに記載の空気調和装置の運転切替方法であって、
前記冷凍サイクルが前記室外熱交換器としての室外コンデンサを有すると共に、前記室内熱交換器が室内コンデンサ兼エバポレータとして機能し、
前記冷房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記室外コンデンサ、前記減圧器、及び、前記エバポレータとして機能する前記室内熱交換器に循環させ、
前記暖房用循環経路が、前記圧縮機から吐出された冷媒を、前記バイパス路、前記減圧器、及び、前記室内コンデンサとして機能する前記室内熱交換器に循環させる。 - 請求項10~請求項17のいずれかに記載の空気調和装置の運転切替方法であって、
暖房運転での起動指令時に、冷房用循環経路を用いた冷房運転を所定時間行った後に、暖房用循環経路を用いた暖房運転に切り替えられる。
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