WO2011065394A1 - モータ装置、このモータ装置を装備するポンプ及びこのポンプを装備する液体循環装置 - Google Patents

Abstract

　モータ装置は、棒状の第１端子と第２端子とを含む。第２端子は、第１及び第２端を有し、該第１端子が該第１端側に形成された先太りの開口から挿入される囲繞部（例えば管部）を備える。抜け止め構造が、該第１端子の先端側が該管部の第２端側と係合するように該第１端子の先端側に形成される。該第２端子は該管部の軸方向と直交する方向の応力を緩和するための緩和構造を備える。

Description

モータ装置、このモータ装置を装備するポンプ及びこのポンプを装備する液体循環装置

　本発明は、一般にモータ装置、より詳細には、モータにプリント回路板を介して外部電源から電力を供給することでモータを駆動させるように構成されるモータ装置、このモータ装置を装備するポンプ及びこのポンプを装備する液体循環装置に関するものである。

　ステッピングモータなどのモータは、回転駆動用の制御回路を必要とする。また、サーボモータのようなモータには、回転数などを制御するように構成される制御回路が具備される。

　上述のような制御回路を備えたモータ装置では、例えば、制御回路を構成するための種々の電子部品が搭載されたプリント回路組立品と、モータとが本体ケースに一体的に取り付けられる。

　プリント回路組立品は、外部電源と電気的に接続されるとともに、モータと電気的に接続される。また、端子受けが、プリント回路組立品に取り付けられ、本体ケースの定位置に固定された端子片と接続される。これにより、電力がプリント回路組立品を介して外部電源からモータに供給される。

　この種のモータ装置は、例えば、液体や気体などの流体を送り出すポンプの駆動源に用いられる。また、この種のモータ装置を用いたポンプは、液体循環装置において液体を循環させるのに用いられる。液体循環装置は、例えばハイブリッド車に搭載される。ハイブリッド車は、エンジンと、走行用モータと、走行用モータを駆動させるインバータ回路とを備え、液体循環装置は、インバータ回路を冷却するための冷却装置として用いられる。

　ところで、上述のモータ装置では、複数の端子片と複数の端子受けとを介してプリント回路組立品と外部電源並びにプリント回路組立品と駆動機構とが電気的に接続される。例えば、図１に示すように、端子片８２は板状であり、端子受け８１としては板ばねが用いられる。端子受け８２は、Ｖ字状の第１端８１ａと、逆Ｖ字状の第２端８１ｂと、第１端８１ａと第２端８１ｂとを繋ぎプリント回路組立品３０にはんだ付けされる中央部８１ｃとを備える。第１端８１ａの折曲部と第２端８１ｂの折曲部とは互いに近接し、端子片８２は、この互いに近接する折曲部間に差し込まれる。

　図２は別の端子構造を示す（例えば、日本国特許出願公開番号２００６－２０４０２９参照）。図２では、端子片１８２は円錐台状であり、端子受け１８１は、筒状であり、端子受け１８１の内周面が端子１８２の外周面に接触するように形成される。

　図１に示した端子構造では、端子片８２を端子受け８１の第１端８１ａと第２端８１ｂとでガイドすることができる。また、端子受け８１の弾性により端子片８２を差し込む際に端子片８２に作用する応力を緩和できる。

　一方、図２に示した端子構造では、端子受け１８１の内周面により端子片１８２をガイドすることができる。また、端子受け１８１と端子片１８２とが面接触するから、図１に示した端子構造よりも大きな接触面積を確保することができる。しかしながら、端子受け１８１及び端子片１８２の各々は、弾性を有さないので、端子片１８２を端子受け１８１に差し込む際に端子片１８２に作用する応力を緩和することができない。

　ところで、ハイブリッド車の冷却装置のポンプなどでは、外部から強い振動や衝撃がポンプに加わることがある。図１に示した端子を含むモータ装置がそのようなポンプに装備されれば、端子片８２と端子受け８１との接触面積が小さく、また、端子受け８１が弾性を有するので、振動や衝撃により端子片８２と端子受け８１とが離れて導通不良を引き起こすことがある。

　一方、モータ装置が図２に示した端子を含めば、端子片１８２と端子受け１８１の接触面積を大きくすることができる。しかし、端子片１８２及び端子受け１８１の各々は弾性を有さず、また、端子片１８２は円錐台状であるから、振動や衝撃により端子片１８２と端子受け１８１との結合が緩んで導通不良を引き起こすことがある。

　また、モータ装置が車などに装備されると、埃や水がモータ装置に侵入することが予想される。このような環境では、絶縁性を有する流動性樹脂（いわゆる、ポッティング）が本体ケース内に充填されることがある。しかし、図１に示すように、端子片８２と端子受け８１との接触面積が小さいと、ポッティングにより端子片８２と端子受け８１との間で導通不良を引き起こすことがある。

　上述のように、図１に示した端子構造では、端子片８２をガイドでき、また、端子片８２を端子受け８１に差し込む際に端子片８２に作用する応力を緩和できる。しかし、外部から衝撃や振動が加わるような用途や、ポッティングを必要とするような埃や水が多い環境で使用する場合に導通不良が生じることがある。

　一方、図２に示した端子構造では、端子片１８２をガイドできるが、端子片１８２を端子受け１８１に差し込む際に端子片１８２に作用する応力を緩和できない。また、外部から振動や衝撃が加わるような用途に使用した場合、導通不良が生じることがある。

　本発明の目的は、第１端子をガイドし、第１端子を第２端子の囲繞部に差し込む際に第１端子に加わる応力を緩和し、また、第１端子と第２端子との間で導通不良が生じることを防止することにある。

　本発明のモータ装置は、第１端子と、第２端子と、プリント回路板と、モータとを備える。第１端子は、棒状である。第２端子は、第１及び第２端を有し、該第１端子が該第１端側に形成された先太りの開口から挿入される囲繞部を備える。プリント回路板には、該第２端子が搭載される。モータは、該プリント回路板と電気的に接続され、該第１及び第２端子を介して得られる電気信号によって駆動されるように構成される。本発明の特徴において、抜け止め構造が、該第１端子の先端側が該囲繞部の第２端側と係合するように該第１端子の先端側に形成される。また、該第２端子は該囲繞部の軸方向と直交する方向の応力を緩和するための緩和構造を備える。

　本発明では、第１端子をガイドし、第１端子を第２端子の管部に差し込む際に第１端子に加わる応力を緩和し、また、第１端子と第２端子との間で導通不良が生じることを防止することができる。

　一実施形態において、モータ装置は、本体ケースを更に備える。該モータは、該本体ケースの定位置に配置される。該プリント回路板は、該本体ケースに収納され且つ外部電源と電気的に接続される。該第１端子は、該本体ケースに対する定位置に固定される。該モータ装置は、前記第１端子として複数の端子片を備え、各端子片には、それ自身の先端側に返しが設けられる。該モータ装置は、前記第２端子として複数の端子受けを備え、各端子受けは、前記緩和構造によってそれ自身の管部の軸方向に交差する方向に弾性を有する。前記管部は、対応する端子片の周面が当接する該管部の軸方向における中央部を備え、前記管部の第１及び第２端が該管部の軸方向において該中央部を挟む。前記管部の第１端側に形成された先太りの開口が、対応する端子片の先端側を該管部の中央部にガイドするガイド面を備える。前記第２端側は、対応する端子片に設けた返しを係止するとともに、対応する端子片と共にはんだが溜まるはんだたまりを形成する。

　この実施形態では、端子受けのガイド面により端子片をガイドすることができる。端子受けの弾性により端子片を端子受けに差し込む際に端子片に作用する応力を緩和できる。端子片と端子受けとを面で接触できる。端子片の返しを管部の第２端側で係止して端子片の抜けを防止できる。さらにはんだ溜まりに溶融したはんだを流し込んで端子片と端子受けとを固着できる。その結果、端子片と端子受けとの間で導通不良が生じることを防止できる。

　一実施形態において、該囲繞部は、管部である。また、該緩和構造は、該管部の軸方向に形成されたスリットであり、少なくとも該管部は弾性を有する。

　一実施形態において、該囲繞部は、管部である。該抜け止め構造は、該第１端子の先端側に形成された返しを備える。

　一実施形態において、該抜け止め構造は、該第２端子の第２端側に形成された先太りの開口を更に含む。また、該返しは、該第２端側に形成された先太りの開口に接触しながら後方に徐々に狭くなる。

　一実施形態において、該第２端子は、該プリント回路板の貫通孔に挿入され、該プリント回路板の導体パターンと電気的に接続される。該第２端子の第２端側に形成された先太りの開口が、該第１端子の先端側と共にはんだが溜まるはんだたまりを形成する。

　一実施形態において、該囲繞部は、管部であり、該モータ装置は、前記第１端子としての複数の端子片と、前記第２端子としての複数の端子受けとを備える。また、該複数の端子片は、それぞれ、該複数の端子受けの管部に挿入され、該複数の端子受けと接続されている。

　一実施形態において、該モータには前記第１端子としての３つの端子片が具備され、これらは、該モータの複数の巻き線とそれぞれ接続される。

　一実施形態において、モータ装置は、本体ケースを更に備える。また、該本体ケースには前記第１端子としての少なくとも２つの端子片が具備され、これらは外部電源の両端とそれぞれ電気的に接続される。

　一実施形態において、前記端子片は、対応する端子受けのガイド面に当接する基部を備える。この実施形態では、端子片と端子受けとの接触面積を増やすことができる。その結果、端子片と端子受けとの間で導通不良が発生することをより効果的に防止できる。

　一実施形態において、前記端子受けは、該端子受けの管部の軸方向において前記本体ケースと前記モータとの一方に当接する位置決め手段を備える。この実施形態では、端子片と端子受けとの結合と合わせて、本体ケースに対するプリント回路板の位置を定めることができる。

　一実施形態において、前記端子受けは、第１係合部を備える。前記本体ケースと前記モータとの少なくとも一方は、第１係合部に係合する第２係合部を備える。この実施形態では、外部から振動や衝撃が加わった場合において、第１係合部と第２係合部との係合及び端子片と端子受けとの結合によりプリント回路板の移動や変形を防止でき、さらに、プリント回路板の移動や変形を防止する際に、端子片に作用する応力を低減できる。

　本発明のポンプは、モータ装置と、該モータ装置により回転する羽根車を収納したポンプ室と、該ポンプ室の壁から延出し、流体が該ポンプ室内に流入することができる流入管と、該ポンプ室の壁から延出し、該ポンプ室の流体が流出することができる流出管とを備える。

　本発明の液体循環装置は、ポンプと、前記流入管及び前記流出管に連結された循環パイプとを備える。

　本発明の好ましい実施形態をさらに詳細に記述する。本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な記述および添付図面に関連して一層良く理解されるものである。
先行技術の要部を例示する。 別の先行技術の要部を例示する。 本発明の第１実施形態が適用される一例を示す。 本発明の第１実施形態の断面図である。 第１実施形態のポンプの一部分解斜視図である。 第１実施形態の要部の断面図である。 第１実施形態の要部の斜視図である。 本発明の第２実施形態の要部の断面図である。 本発明の第３実施形態の要部の断面図である。 本発明の第４実施形態の要部の断面図である。

　（第１実施形態）
　図３～７を参照して本発明の第１実施形態を説明する。本実施形態では、図３に示すように、ハイブリッド車７３には、エンジン７１と走行用モータ７２（例えば、ブラシレスＤＣモータ）等が搭載される。図３の例におけるモータ装置１は、ハイブリッド車７３の冷却装置である液体循環装置３のポンプ２に用いられる（図４参照）。

　ハイブリッド車７３は、バッテリ７５と、バッテリ７５から供給された電力により走行用モータ７２を駆動させるインバータ７４とを更に備える。このインバータ７４は、走行用モータ７２を駆動させる機能に加え、エンジン７１による走行時において走行用モータ７２で発電された電気を整流してバッテリ７５に供給しバッテリ７５を充電する機能も有する。つまり、インバータ７４は、走行用モータ７２による走行時のみならずエンジン７１による走行時においても発熱する。ハイブリッド車７３は、このインバータ７４の冷却用として液体循環装置３を備える。

　液体循環装置３は、冷却水が循環する循環パイプ７６と、ポンプ２とを備える。このポンプ２は、図４及び５に示すように、合成樹脂材料から成る本体ケース２０を備えたモータ装置１と、合成樹脂材料から成り本体ケース２０に溶着されるケーシング６０とを具備する。

　ケーシング６０は、第１の方向の第１の向き側（図４では上側）に正面を有し、有端部筒状部６１と、流入管６２と、流出管６３とを備える。有端部筒状部６１は、第１の方向の第２の向き（図４では下向き）に開放されている。流入管６２は、筒状部６１の端部（図４では上壁）の中央部から第１の向き（上方）に延出する。流出管６３は、筒状部６１の周壁から側方に延出する。ケーシング６０は、筒状部６１の開口縁（周壁の下端）がモータ装置１の本体ケース２０に溶着されることで本体ケース２０とともにポンプ室６４を形成する。流入管６２及び流出管６３は、連結部材（図示せず）を用いて循環パイプ７６の両端にそれぞれ連結され、循環パイプ７６の内部空間とポンプ室６４の内部空間とを連通させる。

　ケーシング６０とともにポンプ２を形成する本実施形態のモータ装置１では、回転駆動源としての（電気）モータ１０とプリント回路組立品３０とが本体ケース２０に一体的に組み込まれる。モータ１０は、ポンプ室６４に収納される駆動側のロータ４１と、ポンプ室６４の外側に固定されるステータ１１とを備える。すなわち、モータ装置１において、ステータ１１とロータ４１とが本体ケース２０の壁により隔てられる。ステータ１１及びロータ４１の構成と、プリント回路組立品３０の構成とについては後述する。

　本体ケース２０は、第１の方向（図４では上下方向）の厚みが薄い箱状（有端部筒状）であり、第１収納部２１、第２収納部２２及び第３収納部２３を有する。第１収納部２１は、第１の方向の第２の向き（図４では下向き）に開放された有端部筒状であり、第１の方向における第１収納部２１の厚みは薄くなっている。プリント回路組立品３０が第１収納部２１内に収納される。第２収納部２２は、第１収納部２１の端部（図４では上壁）から上方に延出し且つ該第２の向きに開放された有端部ドーナツ状である。ステータ１１が第２収納部２２内に収納される。第３収納部２３は、第１の方向の第１の向き（図４では上向き）に開放された有端部筒（円筒）状であり、第２収納部２２の外部中空空間によって形成される。ロータ４１が第３収納部２３に収納される。従って、第２収納部２２の中心軸は、第３収納部２３の中心軸と略一致する。また、第１収納部２１の開口縁には、第１収納部２１及び第２収納部２２への水や埃の侵入を防止するための板状の裏カバー２４が取着される。

　ケーシング６０は、第３収納部２３を覆うように第２収納部２２上に配置される。次いで、筒状部６１の開口縁（周壁の下端）が、第２収納部２２の端部（図４では上壁）の外周にレーザー溶着や超音波溶着によって溶着される。これにより、ケーシング６０が本体ケース２０に固定される。すなわち、第１の向きに開放された第３収納部２３と第２の向きに開放された筒状部６１とでポンプ室６４が形成される。なお、筒状部６１と第２収納部２２との溶着に限らず、リング状パッキンなどのシール部材と取付ねじなどの固着部材とを用いて筒状部６１と第２収納部２２とを結合してもよい。つまり、リング状シール部材を第２収納部２２の端部と筒状部６１の開口縁との間に挿入し、筒状部６１と第２収納部２２とを固着部材で結合してもよい。

　ポンプ室６４の下部を形成する第３収納部２３の端部（内底面）の中央部には、円筒状の保持壁２３ａが突設される。また、第３収納部２３の周壁の外周面（第２収納部２２の内周壁の内周面）と第２収納部２２の外周壁の内周面との少なくとも一方には、ステータ１１を固定するための固定部（図示せず）が設けられる。

　本体ケース２０の第１収納部２１の開口縁（周壁の外側面の下端部）には、ハイブリッド車７３（図３参照）の車体に取り付けられたベース部材（図示せず）に本体ケース２０を取り付けるための複数個（図５では３個）の固定タブ２５が突設される。各固定タブには、車体からの振動の伝達を防止するための防振ゴム２６が取着される。本体ケース２０は、裏カバー２４を上述のベース部材側（下側）として車体に取り付けられる。

　ベース部材とは反対側となる第１収納部２１の端部（図４の上壁）には、外部電源（例えば、バッテリ７５）との接続用のコネクタ２７が設けられる。コネクタ２７は、複数個（図５では４個）の端子片２８と、囲繞壁２９とを備える。外部電源の両端は、それぞれコネクタ２７の２つの端子片２８と電気的に接続される。端子片２８は、棒状であり、第１収納部２１の端部（上壁）を貫通する。囲繞壁２９は、４個の端子片２８の上部を囲むように第１収納部２１の端部から第１の向き（上方）に突出し、外部電源側コネクタ（図示せず）と嵌合することができる。各端子片２８は、金属材料から成り、対応する端子受け３２を介してプリント回路組立品３０と（機械的及び電気的に）接続される。

　次にモータ１０のステータ１１とロータ４１とについて説明する。ポンプ室６４に収納されるロータ４１は、シャフト４２と、軸受け４３と、羽根車４４とを備える。シャフト４２は、棒状であり、セラミック材料から形成される。シャフト４２の第１端（図４では上端部）が保持凹部６１ａに嵌入され、シャフト４２の第２端（図４では下端部）が第３収納部２３の保持壁２３ａに嵌入される。これにより、シャフト４２はポンプ室６４内に固定される。保持凹部６１ａは、筒状部６１の内壁から延出された複数の支持片で保持され、筒状部６１の中央部に配置される。軸受け４３は、筒状であり、シャフト４２が挿入される。羽根車４４は、軸受け４３に取り付けられる。すなわち、羽根車４４はシャフト４２の軸周りに回動自在である。軸受け４３の第１端（図４では上端）はシャフト４２に貫設されたリングワッシャ４５に当接し、軸受け４３の第２端（図４では下端）は保持壁２３ａの開口縁に当接又は近接する。これにより、軸受け４３（すなわち、羽根車４４）は第１方向（上下方向）の移動が規制される。

　軸受け４３に取り付けられた羽根車４４の羽根には、ステータ１１と磁気的に結合するマグネット（図示せず）が連続一体に形成される。

　ステータ１１は、固定子鉄心１２と、第１及び第２インシュレータ１３とを備える。固定子鉄心１２は、第３収納部２３を囲むように第３収納部２３の周方向に沿って第２収納部２２内に配置される。固定子鉄心１２は、複数の鉄心部を含み、これら鉄心部は一体又は別々に形成される。また、第１インシュレータ１３は、第１の方向の第１の向き（図４では上）から複数の鉄心部の各半分（上半分）を覆うように一体又は別々に形成される一方、第２インシュレータ１３は、第１の方向の第２の向き（図４では下）から複数の鉄心部の各半分（下半分）を覆うように一体又は別々に形成される。

　第１インシュレータ１３の上部と第２インシュレータ１３の下部には、巻線１４を収納する収納凹所１３ａが複数の鉄心部に対してそれぞれ形成される。つまり、巻線１４が各鉄心部にインシュレータ１３を介して巻装される。例えば、複数の巻線１４のうち対応する２つの巻線１４が直列に接続され、複数対の巻線の第１端が互いに接続され、複数対の巻線の第２端がプリント回路組立品３０のプリント回路板３００に電気的に接続される。図５の例では、３対の巻線の第２端がプリント回路板３００に電気的に接続される。各インシュレータ１３は、合成樹脂材料などの絶縁性の材料から成り、各巻線１４を固定子鉄心１２から絶縁する。

　固定子鉄心１２は、強い磁界を形成できるように、複数枚の電磁鋼板（鉄に珪素を添加した鋼板）を積層して形成される。また、固定子鉄心１２には、第２収納部２２への固定用として複数の歯部およびスロット（図示せず）が設けられる。第２収納部２２に設ける上述の固定部は、歯部に噛合し、スロットに挿入するように形成される。

　また、第２インシュレータ１３には、複数個の端子片５０がそれぞれ圧入される複数個の圧入孔（図示せず）が設けられる。各端子片５０は、棒状であり、金属材料から形成される。図５の例では、３つの端子片５０が、それぞれ、第１の方向の第２の向き（図４では下方）に突出するように、第２インシュレータ１３の３つの圧入孔に圧入される（図５の３０ａ参照）。なお、各端子片５０は、第２の向きに突出するように本体ケース２０に固定されてもよい。

　第２インシュレータ１３に圧入されされた各端子片５０には、巻線１４の一端が、からげ処理され、はんだにより巻線１４が固着される。これら複数（３個）の端子片５０は、それぞれ複数の端子受け３２を介してプリント回路組立品３０のプリント回路板３００と電気的に接続される。すなわち、モータ１０には、プリント回路組立品３０を介して外部電源から電力（電気信号）が供給される。より詳しくは、その電力から得られる駆動信号（電気信号）がモータ１０に供給される。

　プリント回路板３００には、端子受け３２を取り付けるための複数個（図５では７個）の貫通孔３０ａが具備される。複数（３個）の端子片５０の各々は、対応する端子受け３２に接続される一方、コネクタ２７を構成する複数個の端子片２８は、それぞれ残り複数の端子受け３２に接続される。図５に示すように、プリント回路組立品３０は、複数のねじを用いて、第１収納部２１の端部（図４では上壁）と、第１収納部２１の開口を閉塞する裏カバー２４との中間に固定される。

　複数対の巻線１４への通電制御を行う制御回路（図示せず）を構成する種々の電子部品（図示せず）がプリント回路板３００に更に搭載され、それによりプリント回路組立品３０が構成される。制御回路は、複数の巻線１４への通電制御を行ってシャフト４２を中心に回転するような磁界（いわゆる回転磁界）を形成するように構成される。回転磁界が形成されると、羽根車４４の各マグネットと固定子鉄心１２とが吸引または反発し、羽根車４４が回転する。

　ここに、プリント回路板３００の第１面（図４では上面）には、羽根車４４のマグネットの位置を検出する少なくとも１つの位置検出器３１が搭載される。位置検出器３１には、例えば、非接触で対象物（マグネット）の位置を検出する非接触型のポジションセンサや近接センサを用いる。ところで、図５の例では、制御回路を構成する電子部品はプリント回路板３００の第２面（図４では下面）に搭載されている。

　制御回路は、位置検出器３１により検出したマグネットの位置に応じて複数の巻線１４への通電制御を行い、羽根車４４の回転の維持や回転数の制御などを行う。羽根車４４が回転すると流入管６２からポンプ室６４に冷却水が吸い込まれ、ポンプ室６４に吸い込まれた冷却水は流出管６３から送り出される。

　また、ポンプ室６４に吸い込まれた冷却水は、シャフト４２と軸受け４３との間の隙間に入り込み、シャフト４２に対して軸受け４３が回転する際の潤滑材になる。つまり、ポンプ２は、循環させる冷却水をシャフト４２と軸受け４３との間の摩擦を低減する潤滑材に利用した、いわゆる水中すべり軸受ポンプである。

　次に、端子片（第１端子）２８、５０と、端子受け（第２端子）３２とを詳細に説明する。なお、端子片２８と端子片５０とにおける端子受け３２と接続する部分（下部）は同形状であり、以下では端子片５０についてのみ説明する。

　図６に示すように、端子片５０は棒（例えば丸棒）状であり、端子片５０の先端部（図６では下端部）は先細りになっている。また、径方向に突出する返し（抜け止め構造）５１が該先端部に形成されている。

　一方、端子受け３２は、囲繞部と、固定部３４と、接合部３５とを備える。本実施形態では、囲繞部は、管部３３である。管部３３は、例えば円筒状であり、第１及び第２端（上端及び下端）を有する。固定部３４は例えば円筒状であり、第１及び第２端（上端及び下端）と、管部３３の中心軸と一致する中心軸とを持ち、管部３３を囲むように形成される。接合部３５は、管部３３の第１端（図６では上端）と固定部３４の第１端（図６では上端）とを繋ぐ。端子受け３２は、弾性を有する金属材料から形成され、例えば、弾性を有する金属板を絞ることにより形成する。

　固定部３４の第２端（図における下端部）には、第２端の全周から突出するフランジ３４ａが具備され、プリント回路板３００への固定に使用される。端子受け３２がプリント回路板３００の第２面（下面）側からプリント回路板３００の貫通孔３０ａに挿通されると、固定部３４のフランジ３４ａがプリント回路板３００の第２面に当接する。端子受け３２は、固定部３４がプリント回路板３００に固着されることでプリント回路板３００に形成された導体パターン（図示せず）と電気的に接続される。例えば、フランジ３４ａが、はんだでプリント回路板３００の導体パターン（ランド）に接続されることにより、端子受け３２は、プリント回路板３００に固定される。

　接合部３５を介して固定部３４と繋がる管部３３は、中央部３３ａと、第１端としての端部（図６では上端部）３３ｂと、第２端としての端部（図６では下端部）３３ｃとを備える。中央部３３ａは、直管状であり、第１端子（２８、５０）の軸方向の中央部の直径と略同一寸法に設定された内径を持つ。端部３３ｂは、中央部３３ａの第１端（図６では上端）から延出される一方、端部３３ｃは、中央部３３ａの第２端（図６では下端）から延出される。すなわち、端子受け３２は、第１端子（２８、５０）が差し込まれる管部３３を備える。

　また、端部３３ｂは、第１端側に形成された先太りの開口であり、例えばラッパ状である。これにより、第１端子（２８、５０）が先太りの開口から挿入される。すなわち、端部３３ｂの内周面は、第１端子（２８、５０）をガイドするガイド面として機能する。

　一方、管部３３の端部３３ｃも、第２端側に形成された先太りの開口であり、例えばラッパ状である。管部３３に挿入された第１端子（２８、５０）の返し５１は、管部３３の第２端側に形成された先太りの開口に接触しながら後方に徐々に狭くなる。これにより、端部３３ｃは、第１端子（２８、５０）の先端部に設けた返し５１に当接して返し５１を係止する。また、管部３３の端部３３ｃは、第１端子（２８、５０）の先細りする先端部との間に、はんだが溜まる、はんだ溜まり３６を形成する。一例において、返し５１は、円錐状であり、管部３３の端部３３ｃは、中央部３３ａと同じ直管状である。その円錐状の返し５１の底面は、対応する端部３３ｃの端面に沿って突出し、その端面と接触する。この例では、各第１端子（２８、５０）は、より強固に対応する端子受け３２に固定される。

　図７に示すように、端子受け３２の管部３３及び固定部３４には、軸方向（図６では上下方向）に沿ってスリット（緩和構造）３７が設けられる。管部３３は、スリット３７により直径が大きくなるように撓むことができ、その結果、径方向に弾性を有する。管部３３が径方向に弾性を有することにより、返し５１を備えた第１端子（２８、５０）を管部３３に差し込むことができる。一例において、囲繞部は、断面が渦巻き状であり、中心部に端子片を挿入することができるロール状である。また、囲繞部は、端部（３３ｂ及び３３ｃ）を有し、囲繞部の第１端（端部３３ｂ）の外周側が接合部３５を介して固定部３４に連結される。

　プリント回路組立品３０を本体ケース２０に組み付けるに当っては、第１収納部２１の開口側を上にして本体ケース２０を配置する。次いで、上方よりプリント回路組立品３０を本体ケース２０の第１収納部２１内に置く。このとき、各第１端子（２８、５０）の先端を、対応する端子受け３２の管部３３の端部３３ｂ（先太りの開口の内周面（ガイド面））に当接させながら、プリント回路組立品３０を第１収納部２１に押し込む。これにより、各第１端子（２８、５０）が、対応する端子受け３２の管部３３に差し込まれ、それ自身の返し５１が、対応する管部３３の端部３３ｃに係止される。次いで、各はんだ溜まり３６に溶融したはんだを流し込むことにより、各第１端子（２８、５０）が、対応する管部３３に固着される。

　なお、各第１端子（２８、５０）を、対応する端子受け３２に接続する際において、各返し５１が、対応する管部３３の端部３３ｃに嵌まると、撓むことにより変形していた各管部３３が元の形状に戻る。これにより、作業者は、各返し５１が、対応する管部３３の端部３３ｃに嵌まったことを手に受ける感触により知ることができる。従って、各第１端子（２８、５０）の対応する端子受け３２への不十分な挿入などの作業不良の発生を低減できる。

　各第１端子（２８、５０）を、対応する端子受け３２にはんだで固着した後は、裏カバー２４を第１収納部２１の開口面に取り付けながら、絶縁性を有する流動性樹脂（いわゆる、ポッティング）を第１収納部２１及び第２収納部２２に流し込む。その後、樹脂を固化させる。ポッティングにより、プリント回路組立品３０における電子部品、端子片２８、５０及び端子受け３２に水や埃が付着することを防止することができる。ポンプ２を車体に取り付ける際は、上述したように裏カバー２４側を下にする。

　本実施形態では、端子受け３２の管部３３の各端部３３ｂにガイド面が設けられる。それ故に、各第１端子（２８、５０）をガイドすることができ、プリント回路組立品３０を本体ケース２０に組み付ける作業を容易にすることができる。

　また、スリット３７により各管部３３に径方向の弾性を付与することができる。これにより、各第１端子（２８、５０）を、対応する端子受け３２に差し込む際に各第１端子（２８、５０）に作用する応力を緩和することができる。

　さらに、各第１端子（２８、５０）を丸棒状に形成し、端子受け３２の各管部３３を筒状に形成することで、各第１端子（２８、５０）と対応する端子受け３２とを面で接触させて大きな接触面積を確保することができる。また、各返し５１を、対応する管部３３の端部３３ｃで係止し、且つはんだにより各第１端子（２８、５０）を、対応する端子受け３２に固着することで、接続強度を高めることができる。その結果、上述のポッティングが、各第１端子（２８、５０）と、対応する端子受け３２との間に入り込むことを防止できる。また、ポンプ２に車体から振動や衝撃が加わったとしても、各第１端子（２８、５０）と、対応する端子受け３２との間で導通不良が生じることを防止できる。

　一実施形態において、各第１端子（２８、５０）は、丸棒状に代えて、長手方向（図６では上下方向）に直交する断面が楕円状又は矩形状である棒状に形成される。また、端子受け３２の管部３３の各断面形状は、各端子受け３２の断面形状に合わせて楕円状又は矩形状に形成してもよい。

　一実施形態において、モータ装置１は、冷却装置である液体循環装置３のポンプ２に代えて、アイドリング停止時において車内を暖房するための温水循環装置に使用されるポンプに適用される。また、本発明のモータ装置は、給湯を行う給湯装置に使用されるポンプのモータ装置などの車載モータ装置以外のモータ装置にも適用することができる。さらに言えば、プリント回路板を介してモータに電力を供給する種々のモータ装置に本発明を適用することができる。

　（第２実施形態）
　図８は本発明の第２実施形態の要部を示す。明瞭のため、同様の要素には、第１実施形態で表されたのと同じ符号が割り当てられる。

　各第１端子（２８、５０）は、各端子受けのガイド面に当接する基部５０ａを備える。図８の例では、各端子片（２８、５０）の基部５０ａは、中央部から基端に直径が徐々に大きくなり、末広がりになっている。それ故に、各基部５０ａを、対応する端子受け３２の管部３３の端部３３ｂに当接させることができるので、各端子片（２８、５０）と対応する管部３３との接触面積を増やすことができる。また、図８に示すように、はんだ溜まり３６に流し込んだはんだは、スリット３７（図７参照）などを通って端子片（２８、５０）の基部５０ａと管部３３の端部３３ｂとの間の隙間に入り込んで、端子受け３２の端部３３ｂと基部５０ａとを固着する。したがって、さらに大きな接触面積を確保できるとともに、各端子片（２８、５０）と対応する端子受け３２との接続強度をさらに高めることができる。

　（第３実施形態）
　図９は本発明の第３実施形態の要部を示す。明瞭のため、同様の要素には、第１又は第２実施形態で表されたのと同じ符号が割り当てられる。

　図９に示すように、端子受け３２の接合部３５は、位置決め部として使用される。例えば、位置決め部としての接合部３５は、第１収納部２１の端部の内面又は第２インシュレータ１３の下面に当接する。

　図９に示すように、固定部３４の軸方向（上下方向）の長さ寸法は、接合部３５の端面が第１収納部２１の内面に当接して、プリント回路組立品３０が第１収納部２１の端部（図４の上壁）と裏カバー２４との中間に位置するように設定される。すなわち、接合部３５は、第１収納部２１に対するプリント回路組立品３０の上下方向の位置を決める位置決め手段として機能する。固定部３４は、プリント回路組立品３０と第１収納部２１の端部との間に隙間を形成するスペーサとして機能する。なお、各端子片５０は、対応する接合部３５が第１収納部２１の内面に当接するように、第２収納部２２の側壁に近接させて配置することが望ましい。また、接合部３５は、第１収納部２１と広い面積で当接するように、その端面の面積が大きい形状に形成することが望ましい。さらに、接合部３５を第２インシュレータ１３の下面に当接させることでプリント回路組立品３０の上下位置を決めることもできる。

　さらに、各端子片（２８、５０）を、対応する端子受け３２に接続することにより、端子受け３２の全部又は一部の接合部３５が本体ケース２０に当接すれば、本体ケース２０に対するプリント回路組立品３０の位置が定まる。その結果、位置検出器３１の位置ずれによるマグネットの位置の検出誤差を低減することができる。

　（第４実施形態）
　図１０は本発明の第４実施形態の要部を示す。本実施形態では、端子受け３２に第１係合部を設け、本体ケース２０とモータ１０（第２インシュレータ１３）との少なくとも一方に、第１係合部に係合する第２係合部を設ける。本実施形態の他の構成は、第１～第３実施形態の構成と同様である。

　図１０に示すように、端子受け３２の固定部３４の第１端（上端部の外周面）には、第１係合部として係合フランジ３８が周方向の全周に亘って突設される。係合フランジ３８はリング状であり、係合フランジ３８の端面（図１０では上面）は、本来の位置決め部（３５）の上面と面一である。

　一方、第１収納部２１の端部（上壁）の内面と第２インシュレータ１３の下面には、第２係合部として複数の係合突起３９が突設される。各第２係合部は、対応する端子片（２８、５０）を囲むように設けられる。具体的には、各第２係合部は、対応する端子片（２８、５０）の係合フランジ３８の周りに配置される複数の係合突起３９から構成される。その複数の係合突起３９の各々は、第１収納部２１の内面又は第２インシュレータ１３の下面に突設される基部３９ａと、その基部３９ａの先端部（図１０では下端部）から対応する端子片（２８、５０）に向けて突出する係合爪３９ｂとを備える。

　各係合突起３９は、本体ケース２０又は第２インシュレータ１３と一体に形成される。すなわち、係合突起３９の係合爪３９ｂは、合成樹脂材料から成り、厚み方向（図１０では上下方向）に可撓性を有する。

　ここに、各第２係合部の直径方向における係合爪３９ｂの先端間の寸法は、各係合フランジ３８の直径よりも小さく設定される。また、各係合爪３９ｂの上面と第１収納部２１の内面又は第２インシュレータ１３の下面との間の寸法は、第１の方向（図１０では上下方向）における係合フランジ３８の厚み寸法よりも大きく設定される。さらに、各第２係合部の直径方向における基部３９ａ間の内寸は、各係合フランジ３８の直径よりも大きく設定される。

　したがって、端子片（２８、５０）を、対応する端子受け３２に差し込んで、係合フランジ３８を、対応する複数の係合突起３９の係合爪３９ｂに押しつけると、係合爪３９ｂが上方に撓んで係合フランジ３８が複数の係合突起３９と係合（嵌入）する。すなわち、端子片（２８、５０）を、対応する端子受け３２に接続させると、係合フランジ３８が対応する係合突起３９に係止される。これにより、端子片（２８、５０）に設けた返し５１とともに、端子片（２８、５０）の抜け止めを行うことができる。

　ところで、本体ケース２０に充填されたポッティングは、周囲温度の変化により膨張したり収縮したりすることが知られている。ポッティングが膨張したり収縮したりすることでプリント回路組立品３０が上下方向や表面に沿う方向（図の左右方向など）に移動したり変形したりしようとする。また、車体からの振動や衝撃によってもプリント回路組立品３０が移動したり変形したりしようとする。

　本実施形態では、各端子片（２８、５０）と対応する端子受け３２との結合に加え、係合突起３９と係合フランジ３８とが係合するから、プリント回路組立品３０の移動や変形を防止できる。また、プリント回路組立品３０の移動や変形を防止するに際して、第１係合部と第２係合部との係合により端子片（２８、５０）に作用する応力を低減できる。

　また、端子片（２８、５０）を端子受け３２に差し込む際に係合フランジ３８と係合突起３９とが係合するから、作業者は、プリント回路組立品３０の取付位置が正しことを係合フランジ３８と係合突起３９とが係合する際に手に受ける感触により確認することができる。これにより、プリント回路組立品３０の組み付け不良を防止することができる。

　一実施形態において、各第２係合部は、複数の基部３９ａに代えて、１つの筒状の基部３９ａを有する。この実施形態では、各第２係合部の構成要素全てが、第１収納部２１と第２インシュレータ１３のいずれか一方に設けられる。それ故に、はんだが端子片（２８、５０）を伝って第１収納部２１の内面又は第２インシュレータ１３の下面に流れ込んでも、筒状の基部３９ａにより、はんだの広がりを防止することができる。

　また、係合突起３９は、複数個の端子片（２８、５０）のうちから選択した端子片（端子片２８または端子片５０）の周囲に設けることができる。ただし、少なくとも２個の端子片（端子片２８または端子片５０）の周囲に係合突起３９をそれぞれ設けることが望ましい。

　本発明を幾つかの好ましい実施形態について記述したが、この発明の本来の精神および範囲、即ち請求の範囲を逸脱することなく、当業者によって様々な修正および変形が可能である。

Claims (14)

1. 　棒状の第１端子と、
   　第１及び第２端を有し、該第１端子が該第１端側に形成された先太りの開口から挿入される囲繞部を備える第２端子と、
   　該第２端子が搭載されるプリント回路板と、
   　該プリント回路板と電気的に接続され、該第１及び第２端子を介して得られる電気信号によって駆動されるように構成されるモータと
   　を備えるモータ装置であって、
   　抜け止め構造が、該第１端子の先端側が該囲繞部の第２端側と係合するように該第１端子の先端側に形成され、
   　該第２端子は該囲繞部の軸方向と直交する方向の応力を緩和するための緩和構造を備える
   　モータ装置。
2. 　本体ケースを更に備え、
   　該モータは、該本体ケースの定位置に配置され、
   　該プリント回路板は、該本体ケースに収納され且つ外部電源と電気的に接続され、
   　該第１端子は、該本体ケースに対する定位置に固定され、
   　該モータ装置は、前記第１端子として複数の端子片を備え、各端子片には、それ自身の先端側に返しが設けられ、
   　該モータ装置は、前記第２端子として複数の端子受けを備え、各端子受けは、前記緩和構造によってそれ自身の囲繞部の軸方向に交差する方向に弾性を有し、該囲繞部は管部であり、
   　前記管部は、対応する端子片の周面が当接する該管部の軸方向における中央部を備え、前記管部の第１及び第２端が該管部の軸方向において該中央部を挟み、
   　前記管部の第１端側に形成された先太りの開口が、対応する端子片の先端側を該管部の中央部にガイドするガイド面を備え、
   　前記第２端側は、対応する端子片に設けた返しを係止するとともに、対応する端子片と共にはんだが溜まるはんだたまりを形成する
   　請求項１記載のモータ装置。
3. 　該囲繞部は、管部であり、
   　該緩和構造は、該管部の軸方向に形成されたスリットであり、少なくとも該管部は弾性を有する請求項１記載のモータ装置。
4. 　該囲繞部は、管部であり、
   　該抜け止め構造は、該第１端子の先端側に形成された返しを備える請求項１又は３記載のモータ装置。
5. 　該抜け止め構造は、該第２端子の第２端側に形成された先太りの開口を更に含み、
   　該返しは、該第２端側に形成された先太りの開口に接触しながら後方に徐々に狭くなる
   　請求項４記載のモータ装置。
6. 　該第２端子は、該プリント回路板の貫通孔に挿入され、該プリント回路板の導体パターンと電気的に接続され、
   　該第２端子の第２端側に形成された先太りの開口が、該第１端子の先端側と共にはんだが溜まるはんだたまりを形成する
   　請求項５記載のモータ装置。
7. 　該囲繞部は、管部であり、
   　該モータ装置は、前記第１端子としての複数の端子片と、前記第２端子としての複数の端子受けとを備え、
   　該複数の端子片は、それぞれ、該複数の端子受けの囲繞部に挿入され、該複数の端子受けと接続されている
   　請求項１記載のモータ装置。
8. 　該モータには前記第１端子としての３つの端子片が具備され、これらは、該モータの複数の巻き線とそれぞれ接続される請求項７記載のモータ装置。
9. 　本体ケースを更に備え、
   　該本体ケースには前記第１端子としての少なくとも２つの端子片が具備され、これらは外部電源の両端とそれぞれ電気的に接続される
   　請求項７又は８記載のモータ装置。
10. 　前記端子片は、対応する端子受けのガイド面に当接する基部を備える請求項２又は７記載のモータ装置。
11. 　前記端子受けは、該端子受けの管部の軸方向において前記本体ケースと前記モータとの一方に当接する位置決め手段を備える請求項２、７及び１０の何れか１項に記載のモータ装置。
12. 　前記端子受けは、第１係合部を備え、
    　前記本体ケースと前記モータとの少なくとも一方は、第１係合部に係合する第２係合部を備える
    　請求項２、１０及び１１の何れか１項に記載のモータ装置。
13. 　請求項１乃至１２の何れか１項に記載のモータ装置と、
    　該モータ装置により回転する羽根車を収納したポンプ室と、
    　該ポンプ室の壁から延出し、流体が該ポンプ室内に流入することができる流入管と、
    　該ポンプ室の壁から延出し、該ポンプ室の流体が流出することができる流出管と
    　を備えるポンプ。
14. 　請求項１３に記載のポンプと、
    　前記流入管及び前記流出管に連結された循環パイプと
    　を備える液体循環装置。

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