WO2011042784A1

WO2011042784A1 - 電力メータ

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Publication number: WO2011042784A1
Application number: PCT/IB2010/002476
Authority: WO
Inventors: 國吉　賢治
Original assignee: パナソニック電工株式会社
Priority date: 2009-10-05
Filing date: 2010-09-29
Publication date: 2011-04-14
Also published as: US20120197563A1; CN102597789A; EP2487493A1; JP2011080810A

Abstract

電カメータは、電力系統から供給される買電電力量と発電機器により発電されて売電対象とされる売電電力量とを各別に検針する電カメータとして、電力系統の潮流を検出し、この検出した潮流の方向に基づき買電電力量と売電電力量とを判別しつつ，それら買電電力量と売電電力量とを各別に検針する。

Description

明細書電力メータ技術分野

本発明は、買電電力量及び売電電力量を各別に検針する電力メータに関する。背景技術

近年、太陽光発電や風力発電などの自家発電の普及に伴って、例えば太陽光発電により発電された直流電力をィンバ一タによリ交流電力に変換し、この変換した交流電力によリ宅内で消費される電力を賄うことが提案されている。そして、こうした太陽光発電等の発電機器により発電された電力が自己消費電力を超えて余剰電力が生じた場合には、この余剰電力を電力会社との間で売買することも提案されている。こうした余剰電力の売買に際しては、まず電力会社の配電網に接続されている引込線に太陽光発電用の売電用の電力メータを接続し、この売電用計量器により配電網に逆潮流する電力量を検針する。そして、この売電用計量器の指示数に基づき売電された電力量を算出し、この算出された電力量に応じた料金を太陽光発電設備設置者（売電者）に支払うこととしている。

なお通常、こうした売電用の電力メータゃ買電用の電力メータによって検針された売電電力量ゃ買電電力量は、例えば特許文献 1に記載の遠隔検針可能な電力メータによって公衆回線等を介して検針センターに送信される。

【特許文献 1】日本特開 2 0 0 5— 7 0 8 6 9号公報

ところで、こうした遠隔検針可能な電力メータによって上記買電電力量と上記売電電力量とを共に取得するためには、買電電力量を検針する専用の電力メータと売電電力量を検針する専用の電力メータとを併設する必要がある。ただし、こうした買電電力量や売電電力量とは、あくまで一つの需要家の電力情報でしかなく、こうした需要家毎の電力情報の取得に際して買電用と売電用とに各別に電力メータを設けることは不合理であり、その配線構造等も自ずと複雑にならざるを得ない。発明の概要

本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、電力の各供給先における買電電力量や売電電力量といった複数の電力情報を一つの電力メータによって合理的に検針することのできる電力メータを提供する。

本発明によれば、電力系統から供給される買電電力量と発電機器により発電されて売電対象とされる売電電力量とを各別に検針する電力メータにおいて、前記電力系統の潮流を検出し、この検出した潮流の方向に基づき前記買電電力量と前記売電電力量とを判別しつつ、それら買電電力量と売電電力量とを各別に検針する電力メータが提供される。

このような構成によれば、電力系統の潮流を検出するとともに、この検出された潮流に基づき上記買電電力量と売電電力量とを判別することとすることで、電力メータに取り込まれる電力の潮流の方向に基づいて、その電力が電力会社等から需要家に供給される電力であるか否か、あるいは、その電力が需要家から電力会社等に売電される電力であるか否かを判別することができるようになる。このため、この判別に基づき買電電力量と売電電力量とを各別に検針することにより、一つの電力メ一タによって需要家の買電電力量と売電電力量とを検針することができるようになる。これにより、電力の各供給先における買電電力量ゃ売電電力量といった複数の電力情報を一つの電力メータによって合理的に検針することができるようになる。

また、前記電力メータは、前記各別に検針した買電電力量と売電電力量とを識別可能に表示する電力量表示部を備えても良い。

このような構成によれば、各別に検針された買電電力量と売電電力量とを識別可能に表示する電力量表示部を備えることとすることで、買電電力量と売電電力量とを一つの電力メータによって検針する上で、それら買電電力量及び売電電力量といった二つの情報を識別可能な態様で表示することができるようになる。これにより、買電電力量と売電電力量とを共に検針可能な一つの電力メータを構成する上で、その実用性が好適に高められるようになる。

また、前記電力量表示部は、前記買電電力量を表示する買電電力量表示部と前記売電電力量を表示する売電電力量表示部との各別の二つの表示部によって構成されても良い。このような構成によれば、上記電力量表示部を買電電力量を表示する買電電力量表示部と売電電力量を表示する売電電力量表示部との各別の二つの表示部によって構成することで、上記電力メータによって検針される買電電力量と売電電力量とを物理的に分割して識別することができるようになる。これにより、買電電力量と売電電力量とを共に検針可能な一つの電力メータを構成する上で、それら買電電力量と売電電力量とをより容易に識別することができるようになる。

また、前記電力量表示部が一つの表示画面からなり、前記買電電力量と前記売電電力量との表示領域を共有しても良い。

このような構成によれば、上記電力量表示部を買電電力量と前記売電電力量との表示領域を共有する一つの表示画面として構成することで、上記電力メータによって検針される買電電力量と売電電力量とを識別可能に表示する上で、電力量表示部としての簡略化が図られるようになる。

また、前記電力量表示部は、前記買電電力量と前記売電電力量とを前記共有する表示領域において時分割表示しても良い。

このような構成によれば、上記電力量表示部に買電電力量と売電電力量とを時分割表示することで、買電電力量と売電電力量との表示領域を共有して一つの電力量表示部に表示する上で、それら各積算値をより容易に識別することができるようになる。

また、前記電力メータは、前記各別に検針した買電電力量と売電電力量とをその管理センタ一である検針センターに自動送信可能な通信機能を有し、前記検針した買電電力量にかかる情報と売電電力量にかかる情報とを前記検針センターに対し時系列で交互に送信しても良い。

このような構成によれば、各別に検針された買電電力量と売電電力量とを上記検針センタ一に対し時系列に交互に送信することで、電力メータとして一つの通信インタ一フエ一スを共有しつつも、各電力情報が送信されるタイミングに基づき買電電力情報と売電電力情報とを識別可能な態様で各電力情報を検針センターに送信することができるようになる。これにより、買電電力量及び売電電力量を共に遠隔検針可能な電力メータを構成する上で、需要家毎の買電電力量及び売電電力量を高い信頼性のもとに管理することができるようになる。また、このように各別に検針された買電電力量と売電電力量とを検針センターに対し時系列に交互に送信することとすれば、その都度の買電電力情報と売電電力情報とを共に上記検針センタ一に送信することができるようにもなる。

また、前記電力メータは、前記各別に検針した買電電力量と売電電力量とをその管理センターである検針センターに自動送信可能な通信機能を有し、前記買電電力量と前記売電電力量との判別に基づきその都度の検針対象とされている電力量を選択的に前記検針センターに送信しても良い。

このような構成によれば、買電電力量と売電電力量との判別に基づき検針対象とされている電力量を選択的に上記検針センタ一に送信することで、電力メータとして一つの通信インターフヱースを共有しつつも、各別の電力情報のグループとして買電電力情報と売電電力情報とを検針センターに送信することができるようになる。これにより、買電電力量及び売電電力量を共に遠隔検針可能な電力メータを構成する上で、需要家毎の買電電力量及び売電電力量を高い信頼性のもとに管理することができるようになる。また、このように、買電電力量と売電電力量との判別に基づき検針対象とされている電力量を選択的に上記検針センターに送信することとすれば、検針センターには検針対象とされている電力情報のみが送信されることから、上記電力メータにより遠隔検針を行う上で必要最低限の電力情報の送信が可能ともなる。

また、前記通信機能が、電力線を通信媒体とした電力線搬送通信によって実現されてなることとしても良い。

このような構成によれば、上記通信機能を、電力線を通信媒体とした電力線搬送通信によって実現することで、電力メータによって検針された電力情報を上記検針センターに送信する上で、別途の通信経路を設ける必要がなく、既存の通信媒体を用いた専用の通信経路の確保が可能となる。

また、前記電力メータが、ユニット式の電力メータからなることとしても良い。

このような構成によれば、上記電力メータとしてュニット式の電力メータを採用することで、この電力メータを構成する各ュニッ卜の交換を通じてその仕様等を変更することができるようになる。このため、例えば一つの表示画面によって構成された電力量表示部と各別の二つの表示画面によって構成された電力量表示部との間での仕様変更も、各ュニッ卜の交換を通じて容易に行うことができるようになる。これにより、電力メータとしての自由度がより高められるようになる。発明の効果

本発明にかかる電力メータによれば、電力の各供給先における買電電力量ゃ売電電力量といつた複数の電力情報を一つの電力メータによって合理的に検針することができるようになる。図面の簡単な説明

本発明の目的及び特徴は以下のような添付図面とともに与えられた後述する好ましい実施形態の説明から明白になる。

【図 1】本発明の電力メータが適用される電力供給システムについて、その概略構成を示すブロック図。

【図 2】本発明にかかる電力メータの第 1の実施の形態について、その概略構成を模式的に示す図。

【図 3】同実施の形態における電力メータの買電電力量表示部及び売電電力量表示部による電力情報の表示態様を示す図。

【図 4】同実施の形態における電力メータの概略構成を示すブロック図。

【図 5】同実施の形態における電力メ一タによる電力情報の送信手順を示すタィムチヤ

-ト。

【図 6】本発明にかかる電力メータの第 2の実施の形態について、その概略構成を模式的に示す図。

【図 7】同実施の形態における電力メータによる買電電力量及び売電電力量の表示手順を示すタイムチヤ一ト。

【図 8】（a ) は、共有表示部に表示される売電電力量の表示例を示す図。（b ) は、共有表示部に表示される買電電力量の表示例を示す図。

【図 9】本発明にかかる電力メータの第 3の実施の形態について、その概略構成を模式的に示す図。

【図 1 0】同実施の形態における電力メータの概略構成を示すブロック図。発明を実施するため最良の形態

以下、本発明の実施形態が本明細書の一部をなす添付図面を参照にしてより詳細に説明する。図面全体において、同一または類似した部分には同じ部材符号を付してそれについての重複する説明を省略する。

(第 1の実施の形態）

以下、本発明にかかる電力メータが適用される電力供給システムを図 1を参照して説明する。

図 1に示すように、電力の需要家としての住宅には、宅内に設置された各種機器（照明機器、エアコン、家電、オーディオビジュアル機器等）に電力を供給する電力供給システム 1が設けられている。電力供給システム 1は、家庭用の交流の商用電源（A C電源） 2 を電力として各種機器を動作させる他に、太陽光により発電する太陽電池 3の電力も各種機器に電源として供給する。電力供給システム 1は、直流電源（D C電源）から直流電力を入力して動作する D C機器 5の他に、商用電源（A C電源）から交流電力を入力して動作する A C機器 6にも電力を供給する。以下、実施形態の説明において、電力供給システム 1が設置される場所として住宅を例にあげて説明しているが、これに限定されるものではなく、集合住宅、マンション、事務室、工場などに設置して適用することができる。電力供給システム 1には、同システム 1の分電盤としてコントロールュニット 7及び D C分電盤（直流ブレーカ内蔵） 8が設けられている。また、電力供給システム 1には、住宅の D C機器 5の動作を制御する機器として制御ュニット 9及びリレ一ュニット 1 0が設けられている。

コントロールユニット 7には、交流電力を分岐させる A C分電盤 1 1が交流系電力線 1 2を介して接続されている。コントロールユニット 7は、この A C分電盤 1 1を介して商用電源 2に接続されるとともに、直流系電力線 1 3を介して太陽電池 3に接続されている。コントロールユニット 7は、 A C分電盤 1 1から交流電力を取り込むとともに太陽電池 3 から直流電力を取り込み、これら電力を機器電源として所定の直流電力に変換する。そして、コントロールユニット 7は、この変換後の直流電力を、直流系電力線 1 4を介して D C分電盤 8に出力したり、又は直流系電力線 1 5を介して蓄電池 1 6に出力して同電力を蓄電したりする。コントロールユニット 7は、 A C分電盤 1 1から交流電力を取り込むのみならず、太陽電池 3や蓄電池 1 6の電力を交流電力に変換して A C分電盤 1 1に供給することも可能である。コントロールュニットフは、信号線 1 7を介して D C分電盤 8とデ —タのやり取りを実行する。

D C分電盤 8は、直流電力対応の一種のブレーカである。 D C分電盤 8は、コント口一ルユニット 7から入力した直流電力を分岐させ、その分岐後の直流電力を、直流系電力線 1 8を介して制御ュニット 9に出力したり、直流系電力線 1 9を介してリレ一ュニット 1 0に出力したりする。また、 D C分電盤 8は、信号線 2 0を介して制御ユニット 9とデ一タのやり取りをしたり、信号線 2 1を介してリレーュニット 1 0とデータのやり取りをしたりする。

制御ユニット 9には、複数の D C機器 5が接続されている。これら D C機器 5は、直流電力及びデータの両方を同じ配線によって搬送可能な直流供給線路 2 2を介して制御ュニット 9と接続されている。直流供給線路 2 2は、 D C機器の電源となる直流電力に、高周波の搬送波によりデータを電送する通信信号を重畳する D C重畳型通信により、 1対の線で電力及びデータの両方を D C機器 5に搬送する。制御ユニット 9は、直流系電力線 1 8 を介して D C機器 5の直流電力を取得し、 D C分電盤 8から信号線 2 0を介して得る動作指令を基に、どの D C機器 5をどのように制御するのかを把握する。そして、制御ュニット 9は、指示された D C機器 5に直流供給線路 2 2を介して直流電力及び動作指令を出力し、 D C機器 5の動作を制御する。

制御ュニット 9には、宅内の D C機器 5の動作を切り換える際に操作するスィッチ 2 3 が直流供給線路 2 2を介して接続されている。また、制御ユニット 9には、例えば赤外線リモートコント口一ラからの発信電波を検出するセンサ 2 4が直流供給線路 2 2を介して接続されている。よって、 D C分電盤 8からの動作指示のみならず、スィッチ 2 3の操作やセンサ 2 4の検知によっても、直流供給線路 2 2に通信信号を流して D C機器 5が制御される。

リレ一ュニット 1 0には、複数の D C機器 5がそれぞれ個別の直流系電力線 2 5を介して接続されている。リレーユニット 1 0は、直流系電力線 1 9を介して D C機器 5の直流電力を取得し、 D C分電盤 8から信号線 2 1を介して得る動作指令を基に、どの D C機器 5を動作させるのかを把握する。そして、リレーユニット 1 0は、指示された D C機器 5 に対し、内蔵のリレーにて直流系電力線 2 5への電源供給をオンノオフすることで、 D C 機器 5の動作を制御する。また、リレーユニット 1 0には、 D C機器 5を手動操作するための複数のスィツチ 2 6が接続されており、スィッチ 2 6の操作によって直流供給線路 2 2への電源供給をリレーにてオン Zオフすることにより、 D C機器 5が制御される。

D C分電盤 8には、例えば壁コンセントゃ床コンセントの態様で住宅に建て付けられた直流コンセント 2 7が直流系電力線 2 8を介して接続されている。この直流コンセント 2 7に D C機器のプラグ（図示略）を差し込めば、同機器に直流電力を直接供給することが可能である。

また、商用の交流電源 2と A C分電盤 1 1との間の電力系統には、商用の交流電源 2の使用量、すなわち買電電力量と、太陽電池 3によって発電されて売電対象とされた余剰電力量、すなわち売電電力量とを遠隔検針可能な電力メータ 5 0が接続されている。この電カメ一タ 5 0は、電力会社等にあって電力情報の管理センターである検針センタ一 1 0 0 に電力線搬送通信や無線通信等を介して検針結果を送信する。

電力供給システム 1には、宅内の各種機器をネットワーク通信によって制御可能とするネットワークシステム 3 0が設けられている。ネットワークシステム 3 0には、同システム 3 0のコントロールュニットとして宅内サーバ 3 1が設けられている。宅内サーバ 3 1 は、インタ一ネットなどのネットワーク Nを介して宅外の管理サーバ 3 2と接続されるとともに、信号線 3 3を介して宅内機器 3 4に接続されている。また、宅内サーバ 3 1は、 D C分電盤 8から直流系電力線 3 5を介して取得する直流電力を電源として動作する。宅内サーバ 3 1には、ネットワーク通信による宅内の各種機器の動作制御を管理するコントロールボックス 3 6が信号線 3 7を介して接続されている。コント口一ルポックス 3 6は、信号線 1 7を介してコントロールュニット 7及び D C分電盤 8に接続されるとともに、直流供給線路 3 8を介して D C機器 5を直接制御可能である。コントロールボックス 3 6には、例えば使用したガス量や水道量を遠隔検針可能なガス Z水道メータ 3 9が接続されるとともに、ネットワークシステム 3 0の操作パネル 4 0に接続されている。操作パネル 4 0には、例えばドアホン子機やセンサやカメラからなる監視機器 4 1が接続されている。

宅内サーバ 3 1は、ネットヮ一ク Nを介して宅内の各種機器の動作指令を入力すると、コントロールボックス 3 6に指示を通知して、各種機器が動作指令に準じた動作をとるようにコントロールボックス 3 6を動作させる。また、宅内サーバ 3 1は、ガスノ水道メ一タ 3 9から取得した各種情報を、ネットワーク Nを通じて管理サーバ 3 2に提供可能であるとともに、監視機器 4 1で異常検出があったことを操作パネル 4 0から受け付けると、その旨もネットワーク Nを通じて管理サーバ 3 2に提供する。

こうした電力供給システムによれば、宅内に設置された各種機器の駆動態様を宅内サ一バ 3 1により一括管理することができるようになるとともに、それら各種機器に効率よく電力を供給することができるようになる。

ところで、需要家毎の買電電力量と売電電力量とを遠隔検針するためには、通常、買電電力量を検針する専用の電力メータと売電電力量を検針する専用の電力メータとを併設する必要がある。ただし、こうした買電電力量ゃ売電電力量とは、あくまで一つの需要家の電力情報でしかなく、こうした需要家毎の電力情報の取得に際して買電用と売電用とに各別に電力メータを設けることは不合理であり、その配線構造等も自ずと複雑にならざるを得ない。

そこで、本実施の形態では、上記電力系統の潮流を検出し、上記電力メータ 5 0のみによって買電電力量と売電電力量とを各別に検針することとする。図 2に、本実施の形態の電力メータ 5 0の概略構成を示す。

この図 2に示すように、この電力メータ 5 0は、電力の供給先としての需要家 H毎に設けられておリ、電力会社等から供給される電力を変圧して各需要家 Hに供給する柱上トランスに繋がる電力線 L t 1 ~ L t 3を中継する端子台 T Bに搭載されている。この端子台 T Bに搭載される電力メータ 5 0は、各別に検針した買電電力量と売電電力量とを識別可能に可視表示する電力量表示部として買電電力量表示部 5 1 と売電電力量表示部 5 2とを備えている。また、このように構成される電力メータ 5 0は、同電力メータ 5 0を防護する防護カバ一 Cによって覆われている。なお、本実施の形態における電力メータ 5 0は、電力の計測機能や表示機能、電力情報の通信機能を担う各構成部材がー体に構成された一体型の電力メータとして構成されている。

こうした電力メータ 5 0が搭載される端子台 T Bには、その内部配線を介して電カメ一タ 5 0の入力端子に接続される接続端子 T 1〜Τ 3と、同じく端子台 Τ Βの内部配線を介して電力メータ 5 0の出力端子に接続される接続端子 Τ 4〜Τ 6とが設けられている。このうち、接続端子 Τ 1 ~ Τ 3には、柱上トランスから延設された単相 3線式の電力線 L t 1〜L t 3が接続されている。この単相 3線式の電力線 L t 1 ~ L t 3は、対地電圧が 1 0 O Vの位相が相反する電力が送電される電力線 L t 1及び L t 3と接地処理がなされている中性線 L t 2とによって構成されている。また、端子台 T Bの接続端子 T 4 ~ T 6には、需要家 Η内に設けられた分電盤に接続される電力線 L h 1〜L h 3が接続されている。これにより、電力会社等から供給される電力が柱上トランスを介して需要家 Hの分電盤に供給される際には、上記電力メータ 5 0において、柱上トランス側から供給される電力を同電力メータ 5 0の入力端子と出力端子とを順に介して需要家 Hの分電盤に供給する電力経路が形成される。一方、需要家 H内の上記太陽電池 3等によって発電された余剰電力が電力会社等に売電される際には、上記電力メータ 5 0において、需要家 H側から柱上トランス側に逆潮流する需要家 H内の余剰電力を同電力メータ 5 0の出力端子と入力端子とを順に介して柱上トランス側に逆潮流させる電力経路が形成される。

このような電力メータ 5 0によれば、電力会社等から需要家 Hに電力が供給される際に、この供給される電力が電力メータ 5 0の入力端子側から潮流する。そして、この潮流の方向に基づき買電電力量としての電力量が検針される。一方、上記太陽電池 3等によって発電された余剰電力が需要家 Hから電力会社等に売電される際には、この売電の対象とされる余剰電力が需要家 H側から上記柱上トランス側、換言すれば、電力メータ 5 0の出力端子側から入力端子側にかけて逆潮流する。そして、この潮流の方向に基づき売電電力量としての電力量が検針される。これにより、需要家 Hの買電電力量と売電電力量とを共に検針することができるようになり、需要家 Hの買電電力量ゃ売電電力量といった複数の電力情報を一つの電力メータによって合理的に検針することができるようになる。そして、こうした電力メータ 5 0により検針された需要家 Hの買電電力量と売電電力量とが、上記電力線 L t 1 ~ L t 3を通信媒体とした電力線搬送通信により上記検針センタ一 1 0 0に送信される。

また、図 3に示すように、電力メータ 5 0によって検針された買電電力量及び売電電力量は、買電電力量表示部 5 1及び売電電力量表示部 5 2に各別に表示される。このように、本実施の形態では、それら買電電力量表示部 5 1及び売電電力量表示部 5 2により、電力メータ 5 0によって各々検針された買電電力量と売電電力量とが物理的に分割されてそれら各電力量が識別可能とされている。

次に、こうした電力メータ 5 0の内部構成を、図 4を参照して説明する。

この図 4に示すように、上記電力メータ 5 0を構成する入力端子 T m 1 ~ T m 3は、端子台 T Bの内部配線と接続端子 T 1 ~ T 3とを介して上記電力線 L t 1〜L t 3に接続されている。それら入力端子 T m 1 ~ T m 3から取り込まれた供給電力（買電電力）は、電カメ一タ 5 0内部にあって上記電力線 L t 1〜L t 3にそれぞれ対応する配線経路 L m 1 ~ L m 3を介して電力メータ 5 0の出力端子 T m 4〜T m 6→端子台 T Bの内部配線→接続端子 T 4〜T 6→電力線 L h 1〜L h 3を順に介して需要家 Hの分電盤に送電される。一方、上記太陽電池 3等によって発電されて売電対象とされた余剰電力（売電電力）は、電力メータ 5 0の出力端子 T m 4〜T m 6から取り込まれ、配線経路 L m 1 ~ L m 3を介して入力端子 T m 1 ~ T m 3—端子台 T Bの内部配線—接続端子 T 1 ~ T 3—電力線 L t 1〜し t 3を順に介して需要家 H側から柱上トランス側に送電される。

そして、こうした買電電力及び売電電力の各電圧値と各方向とが、上記電圧線 L t 1に対応する配線経路 L m 1と上記.中性線 L t 2に対応する配線経路 L m 2との間に設けられた第 1電圧計測部 1 0 1によって計測されるとともに、中性線 L t 2に対応する配線経路 L m 2と上記電圧線 L t 3に対応する配線経路 L m 3との間に設けられた第 2電圧計測部 1 0 2によって計測される。また、こうした供給電力の電流値と方向とが、配線経路 L m 1の途中に設けられた第 1電流計測部 1 0 3と配線経路 L m 3の途中に設けられた第 2電流計測部 1 0 4とによって計測される。

こうして計測された各電圧の値及び方向、並びに各電流の値及び方向は、買電電力量及び売電電力量を演算するとともに上記買電電力量表示部 5 1及び上記売電電力量表示部 5 2による表示機能や通信機能を制御する制御回路 1 1 0に取り込まれる。この制御回路 1 1 0では、各々取り込まれた各電圧の方向及び各電流の方向に基づいて、計測対象とされた電力が買電電力及び売電電力のいずれであるかが判別される。そして、こうした判別のもとに、各々取り込まれた各電圧値と各電流値とが乗算されることによって電力メータ 5 0に取り込まれる買電電力量及び売電電力量が算出される。そして、こうした電力が一日、一週間、 1ヶ月といった所定の期間単位で積算されるとともに、その積算値である電力量、すなわち、買電電力量あるいは売電電力量の検針時刻が時計回路 1 1 1から取得される。こうして、所定期間の買電電力情報と売電電力情報とがその検針時刻とともにメモリ回路 1 1 2に各別に記憶される。また、こうして検針された買電電力情報は、上記買電電力量表示部 5 1による表示機能を制御する第 1表示回路 1 1 3に出力されて、この第 1表示回路 1 1 3に入力された買電電力情報が先の図 3に示す態様で買電電力量表示部 5 1に表示される。また一方、上記検針された売電電力情報は、上記売電電力量表示部 5 2による表示機能を制御する第 2表示回路 1 1 4に出力されて、この第 2表示回路 1 1 4に入力された売電電力情報が先の図 3に示す態様で売電電力量表示部 5 2に表示される。

また、こうして制御回路 1 1 0で算出された買電電力情報及び売電電力情報は、この制御回路 1 1 0から電力線搬送通信回路 1 2 0に出力される。この電力線搬送通信回路 1 2 0では、電力情報の送信時において、制御回路 1 1 0から入力された電力情報が電力線搬送通信用の通信周波数帯域にまで高められることにより、上記電力線 L t 1 ~ L t 3に重畳させる P L C信号に変調される。そして、この変調された P L C信号が、その信号レべルの調整等を行う送受信回路 1 2 1に出力される。一方、 P L C信号の受信時においては、電力線搬送通信回路 1 2 0により送受信回路 1 2 1から入力される P L C信号の復調が行われる。

そして、こうした P L C信号が送受信回路 1 2 1を介して結合回路 1 2 2に入力される。この結合回路 1 2 2は、電力メータ 5 0に交流電力を供給する電源部 Bから供給される交流の商用電源の周波数のうち P L C信号の周波数帯域の帯域外の周波数がフィルタリングされるフィルタとして機能する。一般的に、電源部 Bの入力回路にはノイズを外部にださないようにするノイズ対策のためにコンデンザが接続されており、同コンデンサは電源部の入力回路に接続される電力線の電力線搬送通信に用いられる通信周波数帯域内のインピ —ダンスを低下させる。しかし、本実施形態では、電力線搬送通信回路 1 2 0、送受信回路 1 2 1及び結合回路 1 2 2により効率のよい電力線搬送通信が行われるようにするため、電力線と電源部 Bとの間には電力線の通信周波数帯域内のインピ一ダンスを低下させないようにするためのインピーダンスアツパ 1 2 3が設けられている。これによつて、入力端子 T m 1 と T m 3との間の通信周波数帯域内のインピーダンスの低下を抑えつつ、電源部 Bを入力端子 T m 1と T m 3に接続させることができるようになつている。

こうした結合回路 1 2 2から出力された P L C信号は、上記電力線し t 1 ~ L t 3に搬送されて上記検針センター 1 0 0に送信される。

なお、こうした P L C信号、すなわち電力情報の送信に際しては、一つの電力メータ 5 0から、買電電力情報及び売電電力情報といった二つの電力情報が上記検針センタ一 1 0 0に送信される。このため、これら二つの電力情報が送信される検針センタ一 1 0 0において需要家 Hの買電電力情報と売電電力情報とを異なる情報として管理するためには、電カメ一タ 5 0によって検針された二つの電力情報を識別可能に送信することが要求される。そこで、本実施の形態では、図 5に示すように、買電電力情報 I bと売電電力情報 I sとを上記検針センタ一 1 0 0に対し時系列で交互に送信する。これにより、電力メ一タ 5 0 として一つの通信インタ一フエ一スを共有しつつも、各電力情報 I b及び I sが送信されるタイミングに基づき買電電力情報 I bと売電電力情報 I sとを識別可能な態様で各電力情報 I b及び I sを検針センタ一 1 0 0に送信することができるようになる。

以上説明したように、本実施の形態にかかる電力メータによれば、以下の効果が得られよつ I なる。

( 1 ) 柱上トランスと需要家 Hの分電盤との間の電力系統の潮流を検出し、この検出した潮流の方向に基づき買電電力量と売電電力量とを判別しつつ、それら買電電力量と売電電力量とを各別に検針することとした。これにより、電力メータ 5 0によって需要家の買電電力量と売電電力量とを共に検針することができるようになり、ひいては、電力の各供給先における買電電力量ゃ売電電力量といった複数の電力情報を一つの電力メータによつて合理的に検針することができるようになる。

( 2 ) 各別に検針された買電電力量と売電電力量とを識別可能に表示する電力量表示部を、上記買電電力量表示部 5 1 と上記売電電力量表示部 5 2とによって構成することとした。このため、買電電力量と売電電力量とを一つの電力メータ 5 0によって検針する上で、それら買電電力量及び売電電力量といった二つの電力情報を識別可能な態様で表示することができるようになる。また、このように、それぞれ割り振られた電力情報を表示する買電電力量表示部 5 1及び売電電力量表示部 5 2によって電力量表示部を構成することによリ、電力メータ 5 0によって検針された買電電力量と売電電力量とを物理的に分割して各別に表示することができるようになり、それら買電電力量及び売電電力量を容易に識別することができるようにもなる。

( 3 ) 電力メータ 5 0によって検針された買電電力情報 I b及び売電電力情報 I sを、検針センタ一 1 0 0に対し時系列で交互に送信することとした。これにより、電力メータ 5 0として一つの通信インターフエ一スを共有しつつも、各電力情報 I b及び I sが送信されるタイミングに基づき買電電力情報 I bと売電電力情報 I sとを識別可能な態様で各電力情報 I b及び I sを検針センタ一 1 0 0に送信することができるようになる。これにより、買電電力量及び売電電力量をともに遠隔検針可能な電力メータ 5 0を構成する上で、電力メータ 5 0から検針センター 1 0 0に送信される需要家 H毎の買電電力量及び売電電力量を高い信頼性のもとに管理することができるようになる。

( 4 ) 電力メータ 5 0と検針センタ一 1 0 0との間の通信を、電力線 L t 1〜し t 3を通信媒体とした電力線搬送通信によって実現することとした。これにより、電力メータ 5 0によって検針された買電電力情報 I b及び売電電力情報 I sを検針センタ一 1 0 0に送信する上で、別途の通信経路を設ける必要がなく、既存の通信媒体と用いた専用の通信経路の確保が可能となる。

(第 2の実施の形態）

以下、本発明にかかる電力メータを具体化した第 2の実施の形態を、図 6〜図 8を参照して説明する。なお、この第 2の実施の形態における電力メータは、上記電力量表示部が —つの表示画面によって構成されるものであり、その他の基本的な構成は共通したものとなっている。

図 6は、先の図 2に対応する図として、この第 2の実施の形態にかかる電力メータ 6 0 の概略構成を示したものである。なお、この図 6において先の図 2に示した各要素と同一の要素についてはそれぞれ同一の符号を付して示しておリ、それら要素についての重複する説明は割愛する。

すなわち、図 6に示すように、この電力メータ 6 0は、上記電力量表示部が一つの表示画面からなる共有表示部 6 1によって構成されており、買電電力量と売電電力量との表示領域が共有されている。

そして、こうした電力メータ 6 0によって需要家 Hの買電電力量及び売電電力量が検針されると、図 7に示すように、電力メータ 6 0によって検針された買電電力量と売電電力量とが時分割で交互に共有表示部 6 1に表示される。

そして、例えぼ、需要家 H内の太陽電池 3等によって発電されて売電の対象とされた売電電力量が表示される場合には、図 8 ( a ) に示す態様で、売電中である旨と売電されている売電電力量とが共有表示部 6 1に表示される。一方、電力会社等から需要家 Hに供給されている買電.電力量が表示される場合には、図 8 ( b ) に示す態様で、買電中である旨と買電されている買電電力量とが共有表示部 6 1に表示される。これにより、電力メータ 6 0によって検針された買電電力量と売電電力量との表示領域を共有しつつも、それら買電電力量及び売 ¾電力量を識別可能な態様で表示することができるようになる。

以上説明したように、本実施の形態にかかる電力メ一タによれば、前記（1 )、（3 )、（4 ) に準じた効果が得られるとともに、前記（2 ) に代えて以下のような効果が得られるようになる。

( 5 ) 上記電力量表示部を、買電電力量と売電電力量との表示領域を共有する一つの表示画面からなる共有表示部 6 1によって構成することとした。これにより、電力メータ 6 0によって検針された買電電力量と売電電力量とを識別可能に表示する上で、電力量表示部としての構造上の簡略化が図られるようになる。

( 6 ) 共有表示部 6 1における買電電力量及び売電電力量の表示に際し、それら買電電力量及び売電電力量を時系列に交互に表示することとした。これにより、買電電力量及び売電電力量の推移を共にモニタすることができるようになる。

(第 3の実施の形態）

以下、本発明にかかる電力メータを具体化した第 3の実施の形態を、図 9及び図 1 0を参照して説明する。なお、この第 3の実施の形態における電力メータは、上記電力メータとしてュニット式の電力メータを採用したものであり、その他の基本的な構成は共通したものとなっている。

図 9は、先の図 2に対応する図として、この第 3の実施の形態にかかる電力メータ 7 0 の概略構成を示したものである。なお、この図 9において先の図 2に示した各要素と同一の要素についてはそれぞれ同一の符号を付して示しておリ、それら要素についての重複する説明は割愛する。

すなわち、図 9に示すように、この電力メータ 7 0は、端子台 T Bに搭載される通信ュニット 7 0 A、電力量計測ユニット 7 0 B、負荷開閉ユニット 7 0 Cといった三つのュニットによって構成されている。このうち、電力量計測ユニット 7 0 Bでは、買電電力量と売電電力量とが電力系統の潮流に基づき検針されるとともに、それら検針された買電電力量及び売電電力量が電力量表示部としての買電電力量表示部 7 1及び売電電力量表示部 7 2に表示される。また、通信ユニット 7 O Aでは、電力量計測ユニット 7 O Bによって検針された買電電力量及び売電電力量が取リ込まれ、この取リ込まれた買電電力量及び売電電力量が上記電力線し t 1〜し t 3を通信媒体とした電力線搬送通信により上記検針センタ一 1 0 0に送信される。また、この電力量計測ユニット 7 O Bでは、検針センタ一 1 0 0からの各種情報や制御指令が通信ユニット Aを通じて受信される。そして、負荷開閉ュニット 7 O Cでは、上記電力量計測ュニットフ 0 Bにより受信される電力会社等からの制御指令に応じて開閉制御されることにより、例えば需要家 Hの入退居等に伴う給停電が行われる。

次に、こうした電力メータ 7 0の内部構成を、図 1 0を参照して説明する。なお、この図 1 0は、先の図 4に対応する図として、この第 3の実施の形態にかかる電力メータ 7 0 の内部構成を示したものである。なお、この図 1 0において先の図 4に示した各要素と同 —の要素についてはそれぞれ同一の符号を付して示しており、それら要素についての重複する説明は割愛する。

電力メータ 7 0の電力量計測ユニット 7 0 Bは制御回路 1 1 0、第 1、 2電圧計測部 1

0 1、 1 0 2、第 1、 2電流計測部 1 0 3、 1 0 4及び時計回路 1 1 1、メモリ回路 1 1

2、第 1、 2表示回路 1 1 3、 1 1 4を含み、これらは図 4の各要素と同一であるため、説明は省略する。すなわち、この電力メータ 7 0は、上記通信ユニット 7 O Aを構成する通信ュニット用インタ一フェース 1 3 0と上記負荷開閉ュニットフ O Cを構成する開閉制御部 1 4 0とをさらに有して構成されている。このうち、通信ユニット用インタ一フエ一ス 1 3 0を通じて、制御回路 1 1 0から入力された買電電力情報ゃ売電電力情報が未図示の電力線を介して上記検針センタ一 1 0 0に送信される。また、この通信ユニット用インタ一フェース 1 3 0では、検針センタ一 1 0 0等から送信された各種情報や制御指令等が上記未図示の電力線を介して受信され、それら各種情報や制御指令が制御回路 1 1 0に出力される。一方、開閉制御部 1 4 0では、通信ユニット用インタ一フエ一ス 1 3 0により受信されて制御回路 1 1 0に入力された制御指令に応じて、上記負荷開閉ユニット 7 0 C による負荷の開閉制御が行われる。

このような電力メータ 7 0によれば、需要家 Hにおける買電電力量ゃ売電電力量が電力量計測ュニット 7 0 Bによって検針されると、この検針された買電電力量及び売電電力量が買電電力量表示部 7 1及び売電電力量表示部 7 2にそれぞれ表示される。また、こうした買電電力量及び売電電力量が、通信ユニット 7 O Aから検針センタ一 1 0 0に対して交互に時系列で送信される。これにより、電力メータ 7 0によって需要家 Hの買電電力量と売電電力量を共に検針しつつ、この検針された買電電力量及び売電電力量が識別可能な態様で表示■送信されるようになる。

以上説明したように、本実施の形態にかかる電力メータによれば、前記（1 ) 〜（4 ) に準じた効果が得られるとともに、更に以下のような効果が得られるようになる。

( 5 ) 買電電力量と売電電力量とを電力系統の潮流の方向に基づき各別に検針可能な電カメ一タとして、ユニット式の電力メータ 7 0を採用することとした。これにより、電力メータ 7 0の通信仕様や表示仕様が変わるなどした場合であれ、この電力メータ 7 0を構成する通信ユニット 7 0 A、電力量計測ユニット 7 0 B、負荷開閉ユニット 7 0 Cの交換を通じて柔軟に対応することができるようになる。これにより、電力メータ 7 0としての自由度がより高められるようになる。

(他の実施の形態）

なお、上記各実施の形態は、以下のような形態をもって実施することもできる。 •上記各実施の形態では、電力メータ 5 0 ~ 7 0によって検針された買電電力情報 I b 及び売電電力情報 I sを、上記検針センター 1 0 0に対して時系列で交互に送信することとした。これに限らず、電力系統の潮流の方向に基づく買電電力量と売電電力量との判別を通じて、その都度の検針対象とされている電力量を選択的に検針センター 1 0 0に送信するようにしてもよい。この構成によれば、電力メータとして一つの通信インタ一フエ一スを共有しつつも、各別の電力情報のグループとして買電電力情報 I bと売電電力情報 1 sとを検針センタ一 1 0 0に送信することができるようになる。これにより、買電電力量及び売電電力量をともに遠隔検針可能な電力メータを構成する上で、需要家毎の買電電力量及び売電電力量を高い信頼性のもとに管理することができるようになる。また、このように、買電電力量と売電電力量との判別に基づき検針対象とされている電力量を選択的に検針センター 1 0 0に送信することとすれば、検針センタ一 1 0 0には検針対象とされている電力情報のみが送信されることから、電力メータにより遠隔検針を行う上で必要最低限の電力情報の送信が可能となる。

■上記各実施の形態では、電力メ一タ 5 0〜7 0と検針センタ一 1 0 0との間の通信を、電力線し t 1〜し t 3を通信媒体とした電力線搬送通信によって行うこととした。これ限らず、電力メ一タ 5 0 ~ 7 0と検針センタ一 1 0 0との間の通信媒体としては、電カメ一タ 5 0〜7 0によって検針された各電力情報を検針センタ一 1 0 0に送信可能なものであればよく、電力メータ 5 0 ~ 7 0と検針センタ一 1 0 0との間の通信を無線通信等によつて行うようにしてもよい。

■上記各実施の形態では、電力メータ 5 0〜7 0が、各別に検針された買電電力情報 I bと売電電力情報 I sとをその管理センタ一である検針センタ一 1 0 0に自動送信可能な通信機能を備えることとした。これに限らず、需要家 Hの買電電力量と売電電力量とを一つの電力メータによって検針する上では、電力メータ 5 0〜 7 0の通信機能を割愛する構成であってもよい。

■上記第 2の実施の形態では、買電電力量と売電電力量とを時分割で交互に共有表示部 6 1に表示することとした。これ限らず、電力系統の潮流の方向に基づく買電電力量と売電電力量との判別を通じて、その都度の検針対象とされている電力量を選択的に共有表示部 6 1に表示するようにしてもよい。

■上記第 3の実施の形態では、電力メータ 7 0を構成する電力量表示部を買電電力量表示部 7 1 と売電電力量表示部 7 2との二つの表示部によって構成することとした。これに限らず、先の図 6及び図 8に示したように、買電電力量及び売電電力量の表示領域を共有する共有表示部によって電力量表示部を構成するようにしてもよい。

■上記第 1及び第 3の各実施の形態では、電力量表示部を買電電力量表示部 5 1及び 7 1並びに売電電力量表示部 5 2及び 7 2による二つの表示部によって構成することとした。また、上記第 2の実施の形態では、電力量表示部を買電電力量及び売電電力量の表示領域を共有する共有表示部 6 1により構成し、この共有表示部 6 1に各電力量を時分割表示することとした。これに限らず、電力量表示部としては、電力メ一タによって検針された買電電力量と売電電力量とを識別可能に表示するものであればよく、これらに限定されるものではない。また、一つの電力メータによって買電電力量と売電電力量とを検針する上では、買電電力量のみ、あるいは、売電電力量のみを可視表示する電力量表示部を備える構成であってもよい。

以上、本発明の好ましい実施形態が説明されているが、本発明はこれらの特定の実施形態に限られるものではなく、請求範囲の範疇から離脱しない多様な変更及び変形が可能であり、それも本発明の範疇内に属する。

Claims

請求の範囲

【請求項 1】

電力系統から供給される買電電力量と発電機器によリ発電されて売電対象とされる売電電力量とを各別に検針する電力メータにおいて、

前記電力系統の潮流を検出し、この検出した潮流の方向に基づき前記買電電力量と前記売電電力量とを判別しつつ、それら買電電力量と売電電力量とを各別に検針する

電力メータ。

【請求項 2】

前記各別に検針した買電電力量と売電電力量とを識別可能に表示する電力量表示部を備える

請求項 1に記載の電力メータ。

【請求項 3】

前記電力量表示部は、前記買電電力量を表示する買電電力量表示部と前記売電電力量を表示する売電電力量表示部との各別の二つの表示部によって構成される

請求項 2に記載の電力メータ。

【請求項 4】

前記電力量表示部が一つの表示画面からなり、前記買電電力量と前記売電電力量との表示領域を共有する

請求項 2に記載の電力メータ。

【請求項 5】

前記電力量表示部は、前記買電電力量と前記売電電力量とを前記共有する表示領域において時分割表示する

請求項 4に記載の電力メータ。

【請求項 6】

前記電力メ一タは、前記各別に検針した買電電力量と売電電力量とをその管理センターである検針センターに自動送信可能な通信機能を有し、前記検針した買電電力量にかかる情報と売電電力量にかかる情報とを前記検針センターに対し時系列で交互に送信する請求項 1〜 5のいずれか一項に記載の電力メータ。

【請求項 7】

前記電力メータは、前記各別に検針した買電電力量と売電電力量とをその管理センタ一である検針センターに自動送信可能な通信機能を有し、前記買電電力量と前記売電電力量との判別に基づきその都度の検針対象とされている電力量を選択的に前記検針センタ一に送信する

請求項 1 ~ 5のいずれか一項に記載の電力メータ。

【請求項 8】前記通信機能が、電力線を通信媒体とした電力線搬送通信によって実現されてなる請求項 6又は 7に記載の電力メ一タ。

【請求項 9】

前記電力メータが、ユニット式の電力メータからなる

請求項 1 ~ 8のいずれか一項に記載の電力メータ。