WO2010146772A1 - 画像符号化装置、画像復号装置、画像符号化方法及び画像復号方法 - Google Patents
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Abstract
Description
従来の画像符号化装置は、例えば、ISO/IEC10918(通称JPEG:非特許文献1を参照)や、ISO/IEC14496-2(通称MPEG-4visual:非特許文献2を参照)のように、画面を8画素×8ラインのブロックに分割し、分割したブロック毎に、2次元の離散コサイン変換(DCT)を用いて、空間領域から周波数領域に変換する。
そして、符号化対象のブロックの変換係数(空間領域から周波数領域への変換係数)と、そのブロックに隣接するブロックの変換係数との差分による予測処理を実施して予測残差変換係数を求める。
そして、その予測残差変換係数に対する所定の量子化処理を実施して量子化値を求め、その量子化値を可変長符号化(ハフマン符号化)する。
例えば、低域では細かく量子化し、高域では粗く量子化するケースなどが考えられる(図14を参照)。
例えば、異なる重み付けが行われている量子化マトリクスを必要に応じて切り替えることができれば、符号量の削減や、主観画質の向上を図ることができるが、画像符号化装置が、参照する量子化マトリクスを切り替えた場合、画像復号装置でも、同じ量子化マトリクスを参照する必要があるため、画像符号化装置が、参照する量子化マトリクスを画像復号装置に送信する必要がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による画像符号化装置を示す構成図である。
図1において、動き補償予測部1は所定のブロックサイズに分割されている入力画像を入力すると、その入力画像とメモリ11により格納されている参照画像から動きベクトルを検出し、その動きベクトルを用いて、その参照画像に対する動き補償処理(符号化モード判定部4により判別された符号化モードに対応する動き補償処理)を実施することで、予測画像を生成する処理を実施する。なお、動き補償予測部1は予測画像生成手段を構成している。
量子化マトリクス選択部3は動き補償予測部1により生成された予測画像における輝度の平均値及び分散値を算出し、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、その予測画像における輝度の平均値及び分散値に対応する量子化マトリクスを選択する処理を実施する。なお、量子化マトリクス選択部3は量子化マトリクス選択手段を構成している。
直交変換部5は減算器2により算出された差分画像を直交変換して、その差分画像の直交変換係数を量子化部6に出力する処理を実施する。なお、直交変換部5は直交変換手段を構成している。
量子化部6により算出された量子化係数は、スキャン部6aに渡されてスキャンが行われる。その際、スキャン部6aは、量子化マトリクス選択部3により選択された量子化マトリクスに定義されているスキャン順に従って量子化係数をスキャンして、その量子化係数を可変長符号化部12に出力する処理を実施する。
逆直交変換部8は逆量子化部7から出力された直交変換係数を逆直交変換して、減算器2から出力された差分画像に相当する差分画像を算出する処理を実施する。
加算器9は動き補償予測部1により生成された予測画像と逆直交変換部8により算出された差分画像を加算して、局部復号画像を生成する処理を実施する。
メモリ11はデブロッキングフィルタ10から出力された参照画像を格納する記録媒体である。
可変長符号化部12は動き補償予測部1により検出された動きベクトル、符号化モード判定部4により判別された符号化モード及び量子化部6から出力された量子化値を可変長符号化する処理を実施する。
ここでは、記載を省略しているが、符号化制御部14から量子化部6及び逆量子化部7に出力される制御信号等についても可変長符号化される。
なお、可変長符号化部12は符号化手段を構成している。
符号化制御部14は送信バッファ13によるビットストリームの送信量を監視し、その監視結果に応じて符号化モード判定部4、量子化部6、逆量子化部7及び可変長符号化部12の処理を制御する。
図2において、可変長復号部21は画像符号化装置から送信されたビットストリームを受信し、そのビットストリームから動きベクトル(図1の動き補償予測部1により検出された動きベクトル)、符号化モード(図1の符号化モード判定部4により判別された符号化モード)及び量子化値(図1の量子化部6から出力された量子化値)を可変長復号する処理を実施する。なお、可変長復号部21は復号手段を構成している。
量子化マトリクス選択部23は動き補償部22により生成された予測画像における輝度の平均値及び分散値を算出し、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、その予測画像における輝度の平均値及び分散値に対応する量子化マトリクスを選択する処理を実施する。なお、量子化マトリクス選択部23は量子化マトリクス選択手段を構成している。
逆量子化部24は量子化マトリクス選択部23により選択された量子化マトリクスを参照して、逆スキャン部24aから出力された量子化値を逆量子化することで、図1の直交変換部5から出力された直交変換係数に相当する直交変換係数を算出する処理を実施する。
逆直交変換部25は逆量子化部24から出力された直交変換係数を逆直交変換して、図1の減算器2から出力された差分画像に相当する差分画像を算出する処理を実施する。
なお、逆量子化部24及び逆直交変換部25から逆量子化手段が構成されている。
加算器26は動き補償部22により生成された予測画像と逆直交変換部25により算出された差分画像を加算して、復号画像を生成する処理を実施する。なお、加算器26は画像加算手段を構成している。
メモリ28はデブロッキングフィルタ27から出力された参照画像を格納する記録媒体である。
図3はこの発明の実施の形態1による画像符号化装置の処理内容の要部を示すフローチャートであり、図4はこの発明の実施の形態1による画像復号装置の処理内容の要部を示すフローチャートである。
最初に、画像符号化装置の処理内容を説明する。
まず、動き補償予測部1は、所定のブロックサイズに分割されている入力画像を入力すると、その入力画像とメモリ11により格納されている参照画像から動きベクトルを検出する。
動き補償予測部1は、動きベクトルを検出すると、その動きベクトルを用いて、その参照画像に対する動き補償処理(符号化モード判定部4により判別された符号化モードに対応する動き補償処理)を実施することで、予測画像を生成する。
符号化モード判定部4は、減算器2が差分画像を算出すると、その差分画像を符号化する際の符号化モードを判別する。
直交変換部5は、減算器2が差分画像を算出すると、その差分画像を直交変換して、その差分画像の直交変換係数を量子化部6に出力する。
ここで、図5は予め用意されている量子化マトリクスの一例を示す説明図である。
特に、図5(a)は、予測画像の輝度が暗い場合に適する量子化マトリクス例であり、図5(b)は、予測画像の輝度が明るい場合に適する量子化マトリクス例である。
なお、この実施の形態1では、直交変換サイズ毎としているが、これは一例に過ぎず、マクロブロック毎に行ってもよい。
量子化マトリクス選択部3は、予測画像における輝度の平均値と分散値を算出すると、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、その予測画像における輝度の平均値と分散値に対応する量子化マトリクスを選択する(ステップST2)。
ここでは、下記に示すように、4つの量子化マトリクスが用意されている場合を例にして説明する。
(1)予測画像の輝度の平均値が基準輝度値(予め設定されている輝度の基準値)より暗く、かつ、輝度の分散値が基準分散値(予め設定されている分散の基準値)より大きい場合に適する量子化マトリクスA
(2)予測画像の輝度の平均値が基準輝度値より暗く、かつ、輝度の分散値が基準分散値より小さい場合に適する量子化マトリクスB
(3)予測画像の輝度の平均値が基準輝度値より明るく、かつ、輝度の分散値が基準分散値より大きい場合に適する量子化マトリクスC
(4)予測画像の輝度の平均値が基準輝度値より明るく、かつ、輝度の分散値が基準分散値より小さい場合に適する量子化マトリクスD
また、量子化マトリクス選択部3は、予測画像における輝度の分散値と基準分散値を比較して、輝度の分散値が基準分散値より大きいか、小さいかを判別する。
また、量子化マトリクス選択部3は、予測画像の輝度の平均値が基準輝度値より明るい場合、輝度の分散値が基準分散値より大きければ、量子化マトリクスCを選択し、輝度の分散値が基準分散値より小さければ、量子化マトリクスDを選択する。
したがって、輝度の平均値が暗いところでは、図5(a)の量子化マトリクスのように、低域を細かく量子化する量子化マトリクスを使用し、輝度の平均値が明るいところでは、図5(b)の量子化マトリクスのように、高域では粗く量子化する量子化マトリクスを使用する。
これにより、符号量を削減することができるとともに、ブロックノイズを低減して画像の品質を高めることができる。
ここで、図6は量子化マトリクスに定義されているスキャン順を示す説明図である。
図6(b)は、図6(a)の量子化マトリクスに定義されているスキャン順を示しており、図6(b)における数字の若番順に量子化係数をスキャンする。
図7は一般的なスキャン順(ジグザグスキャン順)を示す説明図である。
これにより、量子化マトリクスの重みに基づいて、その量子化マトリクスのスキャン順が定義されていれば、例えば“0”以外の量子化係数を先にスキャンして、残りの“0”の量子化係数のスキャンを省略するなどが可能になる。
この場合、可変長符号化対象の係数を減らして、符号量を削減することができる。
逆量子化部7における量子化係数のスキャン順は、量子化部6における量子化係数のスキャン順と同様である。
加算器9は、逆直交変換部8が差分画像を算出すると、その差分画像と動き補償予測部1により生成された予測画像を加算して、局部復号画像を生成する。
デブロッキングフィルタ10は、加算器9から局部復号画像を受けると、その局部復号画像の歪み(例えば、ブロックノイズ)を補償し、歪み補償後の局部復号画像を参照画像としてメモリ11に格納する。
送信バッファ13は、可変長符号化部12の符号化結果を一時的に格納し、その符号化結果をビットストリームとして画像復号装置に送信する。
可変長復号部21は、画像符号化装置から送信されたビットストリームを受信すると、そのビットストリームから動きベクトル(図1の動き補償予測部1により検出された動きベクトル)、符号化モード(図1の符号化モード判定部4により判別された符号化モード)及び量子化値(図1の量子化部6から出力された量子化値)を可変長復号する。
動き補償部22は、可変長復号部21から動きベクトルを受けると、その動きベクトルを用いて、メモリ28により格納されている参照画像に対する動き補償処理(可変長復号部21により可変長復号された符号化モードに対応する動き補償処理)を実施することで、予測画像(図1の動き補償予測部1により生成された予測画像に相当する画像)を生成する。
量子化マトリクス選択部23は、動き補償部22が予測画像を生成すると、図1の量子化マトリクス選択部3と同様に、その予測画像における輝度の平均値及び分散値を算出する(ステップST11)。
量子化マトリクス選択部23は、予測画像における輝度の平均値と分散値を算出すると、図1の量子化マトリクス選択部3と同様に、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、その予測画像における輝度の平均値と分散値に対応する量子化マトリクスを選択する(ステップST12)。即ち、図1の量子化マトリクス選択部3が選択する量子化マトリクスと同じ量子化マトリクスを選択する。
逆スキャン部24aでは、量子化マトリクス選択部23が量子化マトリクスを選択すると、その量子化マトリクスに定義されている逆スキャン方法に基づいてスキャンを行う。即ち、図1のスキャン部6aと同じスキャン方法を用いる。
逆直交変換部25は、逆量子化部24が直交変換係数を算出すると、その直交変換係数を逆直交変換して、図1の減算器2から出力された差分画像に相当する差分画像を算出する。
加算器26は、逆直交変換部25が差分画像を算出すると、その差分画像と動き補償予測部22により生成された予測画像を加算して、復号画像を生成する。
この実施の形態1の量子化マトリクス選択部3では、予測画像における輝度の平均値及び分散値に対応する量子化マトリクスを選択する構成としているが、輝度の平均値の大きさだけで選択するようにしてもよい。また、輝度の分散値の大きさだけで選択するようにしてもよい。
この場合、符号化の性能が若干落ちるが、選択に必要とする処理量を削減することができるため、携帯端末のような低消費電力向けの画像符号化装置には有効である。
また、この実施の形態1の量子化マトリクス選択部3では、予測画像における輝度信号を用いているが、輝度信号と一緒に色差信号を用いることも有効である。
この場合、選択のための処理量が増えるが、符号化性能を一層高めることができる。
また、輝度信号と色差信号で選択する量子化マトリクスを変えることも有効である。
この場合、選択のための処理量が増えるが、符号化性能を高めることができる。
図8はこの発明の実施の形態2による画像符号化装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
量子化マトリクス選択部15は符号化モード判定部4により判別された符号化モードがイントラ予測モードである場合、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、イントラ予測モードにおけるイントラ予測方向に対応する量子化マトリクスを選択する処理を実施する。
ただし、量子化マトリクス選択部15は符号化モード判定部4により判別された符号化モードがインター予測モードである場合、特定の量子化マトリクスを選択するようにしてもよいし、後述する実施の形態3の方式で、量子化マトリクスを選択するようにしてもよい。
なお、量子化マトリクス選択部15は量子化マトリクス選択手段を構成している。
量子化マトリクス選択部29は可変長復号部21により可変長復号された符号化モードがイントラ予測モードである場合、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、イントラ予測モードにおけるイントラ予測方向に対応する量子化マトリクスを選択する処理を実施する。
ただし、量子化マトリクス選択部29は可変長復号部21により可変長復号された符号化モードがインター予測モードである場合、特定の量子化マトリクスを選択するようにしてもよいし、後述する実施の形態3の方式で、量子化マトリクスを選択するようにしてもよい。
なお、量子化マトリクス選択部29は量子化マトリクス選択手段を構成している。
具体的には、以下の通りである。
量子化マトリクス選択部15は、符号化モード判定部4により判別された符号化モードがイントラ予測モードである場合、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、イントラ予測モードにおけるイントラ予測方向に対応する量子化マトリクスを選択する。
なお、予め用意されている量子化マトリクスには、上記実施の形態1と同様に、スキャン順が定義されており、重みや画像の特徴(エッジパターン)に応じてスキャン順が切り替えられる。
量子化マトリクス選択部29は、可変長復号部21により可変長復号された符号化モードがイントラ予測モードであれば、図8の量子化マトリクス選択部15と同様に、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、イントラ予測方向に対応する量子化マトリクスを選択する。
図10はこの発明の実施の形態3による画像符号化装置を示す構成図であり、図において、図1及び図8と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
量子化マトリクス選択部16は符号化モード判定部4により判別された符号化モードがイントラ予測モードである場合、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、イントラ予測モードにおけるイントラ予測方向に対応する量子化マトリクスを選択し、その符号化モードがインター予測モードである場合、動き補償予測部1により生成された予測画像における輝度の平均値及び分散値を算出し、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、その予測画像における輝度の平均値及び分散値に対応する量子化マトリクスを選択する処理を実施する。なお、量子化マトリクス選択部16は量子化マトリクス選択手段を構成している。
量子化マトリクス選択部30は可変長復号部21により可変長復号された符号化モードがイントラ予測モードである場合、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、イントラ予測モードにおけるイントラ予測方向に対応する量子化マトリクスを選択し、その符号化モードがインター予測モードである場合、動き補償部22により生成された予測画像における輝度の平均値及び分散値を算出し、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、その予測画像における輝度の平均値及び分散値に対応する量子化マトリクスを選択する処理を実施する。なお、量子化マトリクス選択部30は量子化マトリクス選択手段を構成している。
具体的には、以下の通りである。
量子化マトリクス選択部16は、符号化モード判定部4により判別された符号化モードがイントラ予測モードである場合、図8の量子化マトリクス選択部15と同様に、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、イントラ予測モードにおけるイントラ予測方向に対応する量子化マトリクスを選択する。
一方、符号化モード判定部4により判別された符号化モードがインター予測モードである場合、図1の量子化マトリクス選択部3と同様に、動き補償予測部1により生成された予測画像における輝度の平均値及び分散値を算出し、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、その予測画像における輝度の平均値及び分散値に対応する量子化マトリクスを選択する。
量子化マトリクス選択部30は、図10の量子化マトリクス選択部16と同様に、可変長復号部21により可変長復号された符号化モードがイントラ予測モードである場合、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、イントラ予測モードにおけるイントラ予測方向に対応する量子化マトリクスを選択する。
一方、可変長復号部21により可変長復号された符号化モードがインター予測モードである場合、動き補償部22により生成された予測画像における輝度の平均値及び分散値を算出し、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、その予測画像における輝度の平均値及び分散値に対応する量子化マトリクスを選択する。
また、符号化モード判定部4により判別された符号化モードがイントラ予測モード・インター予測モードのいずれであっても、適正な量子化マトリクスを選択することができる効果を奏する。
また、可変長復号部21により可変長復号された符号化モードがイントラ予測モード・インター予測モードのいずれであっても、適正な量子化マトリクスを選択することができる効果を奏する。
図12はこの発明の実施の形態4による画像符号化装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
量子化マトリクス選択部17は直交変換部5から出力された直交変換係数からエッジパターンを抽出し、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、そのエッジパターンに対応する量子化マトリクスを選択する処理を実施する。なお、量子化マトリクス選択部17は量子化マトリクス選択手段を構成している。
可変長符号化部18は動き補償予測部1により検出された動きベクトル、符号化モード判定部4により判別された符号化モード、量子化部6から出力された量子化値及び量子化マトリクス選択部17により選択された量子化マトリクスを示すマトリクス情報を可変長符号化する処理を実施する。なお、可変長符号化部18は符号化手段を構成している。
可変長復号部31は画像符号化装置から送信されたビットストリームを受信し、そのビットストリームから動きベクトル(図12の動き補償予測部1により検出された動きベクトル)、符号化モード(図12の符号化モード判定部4により判別された符号化モード)、量子化値(図12の量子化部6から出力された量子化値)及びマトリクス情報(図12の量子化マトリクス選択部17から出力されたマトリクス情報)を可変長復号する処理を実施する。なお、可変長復号部31は復号手段を構成している。
量子化マトリクス選択部32は予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、可変長復号部31により可変長復号されたマトリクス情報が示す量子化マトリクスを選択する処理を実施する。なお、量子化マトリクス選択部32は量子化マトリクス選択手段を構成している。
具体的には、以下の通りである。
量子化マトリクス選択部17は、直交変換部5から直交変換係数を受けると、その直交変換係数からエッジパターンを抽出する。
なお、予め用意されている量子化マトリクスには、上記実施の形態1と同様に、スキャン順が定義されており、エッジパターンに応じてスキャン順が切り替えられる。
量子化マトリクス選択部32は、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、可変長復号部31により可変長復号されたマトリクス情報が示す量子化マトリクスを選択する。即ち、画像符号化装置の量子化マトリクス選択部17により選択された量子化マトリクスと同じ量子化マトリクスを選択する。
また、この実施の形態4では、直交変換係数の特徴によって量子化マトリクスを選択するものについて示しているが、量子化マトリクスを選択するに際して、上記実施の形態1で示している予測画像における輝度の平均値や分散値などと組み合わせてもよい。この場合、処理量が増加するが、符号化効率を一層高めることができる効果を奏する。
Claims (18)
- 入力画像から動きベクトルを検出し、上記動きベクトルを用いて予測画像を生成する予測画像生成手段と、上記入力画像と上記予測画像生成手段により生成された予測画像の差分画像を算出する差分画像算出手段と、上記予測画像生成手段により生成された予測画像における輝度の平均値及び分散値を算出し、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、上記輝度の平均値及び分散値に対応する量子化マトリクスを選択する量子化マトリクス選択手段と、上記量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスを参照して、上記差分画像算出手段により算出された差分画像を量子化する量子化手段と、上記量子化手段により量子化された差分画像及び上記予測画像生成手段により検出された動きベクトルを可変長符号化する符号化手段とを備えた画像符号化装置。
- 入力画像から動きベクトルを検出し、上記動きベクトルを用いて予測画像を生成する予測画像生成手段と、上記入力画像と上記予測画像生成手段により生成された予測画像の差分画像を算出する差分画像算出手段と、上記差分画像算出手段により算出された差分画像を符号化する際の符号化モードを判別する符号化モード判別手段と、上記符号化モード判別手段により判別された符号化モードがイントラ予測モードである場合、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、上記イントラ予測モードにおけるイントラ予測方向に対応する量子化マトリクスを選択する量子化マトリクス選択手段と、上記量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスを参照して、上記差分画像算出手段により算出された差分画像を量子化する量子化手段と、上記量子化手段により量子化された差分画像、上記予測画像生成手段により検出された動きベクトル及び上記符号化モード判別手段により判別された符号化モードを可変長符号化する符号化手段とを備えた画像符号化装置。
- 入力画像から動きベクトルを検出し、上記動きベクトルを用いて予測画像を生成する予測画像生成手段と、上記入力画像と上記予測画像生成手段により生成された予測画像の差分画像を算出する差分画像算出手段と、上記差分画像算出手段により算出された差分画像を符号化する際の符号化モードを判別する符号化モード判別手段と、上記符号化モード判別手段により判別された符号化モードがイントラ予測モードである場合、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、上記イントラ予測モードにおけるイントラ予測方向に対応する量子化マトリクスを選択し、上記符号化モードがインター予測モードである場合、上記予測画像生成手段により生成された予測画像における輝度の平均値及び分散値を算出し、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、上記輝度の平均値及び分散値に対応する量子化マトリクスを選択する量子化マトリクス選択手段と、上記量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスを参照して、上記差分画像算出手段により算出された差分画像を量子化する量子化手段と、上記量子化手段により量子化された差分画像、上記予測画像生成手段により検出された動きベクトル及び上記符号化モード判別手段により判別された符号化モードを可変長符号化する符号化手段とを備えた画像符号化装置。
- 入力画像から動きベクトルを検出し、上記動きベクトルを用いて予測画像を生成する予測画像生成手段と、上記入力画像と上記予測画像生成手段により生成された予測画像の差分画像を算出する差分画像算出手段と、上記差分画像算出手段により算出された差分画像を直交変換して、上記差分画像の直交変換係数を出力する直交変換手段と、上記直交変換手段から出力された直交変換係数からエッジパターンを抽出し、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、上記エッジパターンに対応する量子化マトリクスを選択する量子化マトリクス選択手段と、上記量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスを参照して、上記直交変換手段から出力された直交変換係数を量子化する量子化手段と、上記量子化手段により量子化された直交変換係数、上記予測画像生成手段により検出された動きベクトル及び上記量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスを示すマトリクス情報を可変長符号化する符号化手段とを備えた画像符号化装置。
- 予め用意されている量子化マトリクス毎に、量子化係数のスキャン順が定義されている場合、量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスに定義されているスキャン順にしたがって、上記量子化マトリクスから量子化係数をスキャンして符号化手段へ出力するスキャン手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像符号化装置。
- 予め用意されている量子化マトリクス毎に、量子化係数のスキャン順が定義されている場合、量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスに定義されているスキャン順にしたがって、上記量子化マトリクスから量子化係数をスキャンして符号化手段へ出力するスキャン手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の画像符号化装置。
- 予め用意されている量子化マトリクス毎に、量子化係数のスキャン順が定義されている場合、量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスに定義されているスキャン順にしたがって、上記量子化マトリクスから量子化係数をスキャンして符号化手段へ出力するスキャン手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の画像符号化装置。
- 予め用意されている量子化マトリクス毎に、量子化係数のスキャン順が定義されている場合、量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスに定義されているスキャン順にしたがって、上記量子化マトリクスから量子化係数をスキャンして符号化手段へ出力するスキャン手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の画像符号化装置。
- ストリームから可変長符号化されている量子化後の差分画像と動きベクトルを可変長復号する復号手段と、上記復号手段により可変長復号された動きベクトルを用いて予測画像を生成する予測画像生成手段と、上記予測画像生成手段により生成された予測画像における輝度の平均値及び分散値を算出し、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、上記輝度の平均値及び分散値に対応する量子化マトリクスを選択する量子化マトリクス選択手段と、上記量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスを参照して、上記復号手段により可変長復号された量子化後の差分画像を逆量子化する逆量子化手段と、上記逆量子化手段により逆量子化された差分画像と上記予測画像生成手段により生成された予測画像を加算する画像加算手段とを備えた画像復号装置。
- ストリームから可変長符号化されている量子化後の差分画像、動きベクトル及び符号化モードを可変長復号する復号手段と、上記復号手段により可変長復号された動きベクトルを用いて予測画像を生成する予測画像生成手段と、上記復号手段により可変長復号された符号化モードがイントラ予測モードである場合、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、上記イントラ予測モードにおけるイントラ予測方向に対応する量子化マトリクスを選択する量子化マトリクス選択手段と、上記量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスを参照して、上記復号手段により可変長復号された量子化後の差分画像を逆量子化する逆量子化手段と、上記逆量子化手段により逆量子化された差分画像と上記予測画像生成手段により生成された予測画像を加算する画像加算手段とを備えた画像復号装置。
- ストリームから可変長符号化されている量子化後の差分画像、動きベクトル及び符号化モードを可変長復号する復号手段と、上記復号手段により可変長復号された動きベクトルを用いて予測画像を生成する予測画像生成手段と、上記復号手段により可変長復号された符号化モードがイントラ予測モードである場合、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、上記イントラ予測モードにおけるイントラ予測方向に対応する量子化マトリクスを選択し、上記符号化モードがインター予測モードである場合、上記予測画像生成手段により生成された予測画像における輝度の平均値及び分散値を算出し、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、上記輝度の平均値及び分散値に対応する量子化マトリクスを選択する量子化マトリクス選択手段と、上記量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスを参照して、上記復号手段により可変長復号された量子化後の差分画像を逆量子化する逆量子化手段と、上記逆量子化手段により逆量子化された差分画像と上記予測画像生成手段により生成された予測画像を加算する画像加算手段とを備えた画像復号装置。
- ストリームから可変長符号化されている量子化後の直交変換係数、動きベクトル及び量子化マトリクスを示すマトリクス情報を可変長復号する復号手段と、上記復号手段により可変長復号された動きベクトルを用いて予測画像を生成する予測画像生成手段と、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、上記復号手段により可変長復号されたマトリクス情報が示す量子化マトリクスを選択する量子化マトリクス選択手段と、上記量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスを参照して、上記復号手段により可変長復号された量子化後の直交変換係数を逆量子化し、逆量子化後の直交変換係数を逆直交変換して差分画像を出力する逆量子化手段と、上記逆量子化手段から出力された差分画像と上記予測画像生成手段により生成された予測画像を加算する画像加算手段とを備えた画像復号装置。
- 予め用意されている量子化マトリクス毎に、量子化係数のスキャン順が定義されている場合、量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスに定義されているスキャン順にしたがって、上記量子化マトリクスから量子化係数をスキャンして逆量子化手段へ出力する逆スキャン手段を備えたことを特徴とする請求項9記載の画像復号装置。
- 予め用意されている量子化マトリクス毎に、量子化係数のスキャン順が定義されている場合、量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスに定義されているスキャン順にしたがって、上記量子化マトリクスから量子化係数をスキャンして逆量子化手段へ出力する逆スキャン手段を備えたことを特徴とする請求項10記載の画像復号装置。
- 予め用意されている量子化マトリクス毎に、量子化係数のスキャン順が定義されている場合、量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスに定義されているスキャン順にしたがって、上記量子化マトリクスから量子化係数をスキャンして逆量子化手段へ出力する逆スキャン手段を備えたことを特徴とする請求項11記載の画像復号装置。
- 予め用意されている量子化マトリクス毎に、量子化係数のスキャン順が定義されている場合、量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスに定義されているスキャン順にしたがって、上記量子化マトリクスから量子化係数をスキャンして逆量子化手段へ出力する逆スキャン手段を備えたことを特徴とする請求項12記載の画像復号装置。
- 予測画像生成手段が入力画像から動きベクトルを検出し、上記動きベクトルを用いて予測画像を生成する予測画像生成処理ステップと、差分画像算出手段が上記入力画像と上記予測画像生成手段により生成された予測画像の差分画像を算出する差分画像算出処理ステップと、量子化マトリクス選択手段が上記予測画像生成手段により生成された予測画像における輝度の平均値及び分散値を算出し、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、上記輝度の平均値及び分散値に対応する量子化マトリクスを選択する量子化マトリクス選択処理ステップと、量子化手段が上記量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスを参照して、上記差分画像算出手段により算出された差分画像を量子化する量子化処理ステップと、符号化手段が上記量子化手段により量子化された差分画像及び上記予測画像生成手段により検出された動きベクトルを可変長符号化する符号化処理ステップとを備えた画像符号化方法。
- 復号手段がストリームから可変長符号化されている量子化後の差分画像と動きベクトルを可変長復号する復号処理ステップと、予測画像生成手段が上記復号手段により可変長復号された動きベクトルを用いて予測画像を生成する予測画像生成処理ステップと、量子化マトリクス選択手段が上記予測画像生成手段により生成された予測画像における輝度の平均値及び分散値を算出し、予め用意されている複数の量子化マトリクスの中から、上記輝度の平均値及び分散値に対応する量子化マトリクスを選択する量子化マトリクス選択処理ステップと、逆量子化手段が上記量子化マトリクス選択手段により選択された量子化マトリクスを参照して、上記復号手段により可変長復号された量子化後の差分画像を逆量子化する逆量子化処理ステップと、画像加算手段が上記逆量子化手段により逆量子化された差分画像と上記予測画像生成手段により生成された予測画像を加算する画像加算処理ステップとを備えた画像復号方法。
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