WO2010140487A1 - ドライブシャフトおよびドライブシャフトの組立方法 - Google Patents

ドライブシャフトおよびドライブシャフトの組立方法 Download PDF

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Abstract

 等速自在継手の外側継手部材の外径サイズを抑えることができ、しかも、軽量化を図ることができるとともに、部品点数や組立工数の増加を招かないドライブシャフトを提供する。 アウトボード側の等速自在継手41と、インボード側の等速自在継手42と、両等速自在継手41,42を連結するトルク伝達用シャフト43とを備えるドライブシャフトである。各等速自在継手41,42は、外側継手部材53,103と、内側継手部材56、106と、トルク伝達部材とを備えた摺動型等速自在継手である。内側継手部材56、106は、外側継手部材53,103に収容される内輪構成部72,122を有する。内輪構成部72,122にシャフト構成部73,123が一体構造にて連設される。アウトボード側の等速自在継手41のシャフト構成部73と、インボード側の等速自在継手42のシャフト構成部123とが突き合わせ状に接合されている。

Description

ドライブシャフトおよびドライブシャフトの組立方法
 本発明は、アウトボード側の等速自在継手と、インボード側の等速自在継手と、一端部がアウトボード側の等速自在継手に連結されるとともに他端部がインボード側の等速自在継手に連結されるシャフトとを備えたドライブシャフトおよびドライブシャフトの組立方法に関する。
 ドライブシャフトは、図10に示すように、アウトボード側の等速自在継手1と、インボード側の等速自在継手2と、一端部がアウトボード側の等速自在継手に連結されるとともに他端部がインボード側の等速自在継手2に連結されるシャフト3とを備える(特許文献1)。アウトボード側の等速自在継手1が2軸間の角度変位のみを許容する固定型であり、インボード側の等速自在継手2が角度変位および軸方向変位を許容する摺動型である。
 すなわち、アウトボード側の等速自在継手1は、外側継手部材としての外輪5と、外輪5の内側に配された内側継手部材としての内輪6と、外輪5と内輪6との間に介在してトルクを伝達する複数のボール7と、外輪5と内輪6との間に介在してボール7を保持するケージ8とを主要な部材として構成される。内輪6はその孔部内径6aにシャフト3の端部3aを嵌入することによりスプライン嵌合してシャフト3とトルク伝達可能に結合されている。
 外輪5はその内球面13に、軸方向に延びた複数のトラック溝14が円周方向等間隔に形成されている。内輪6は、その外球面15に、軸方向に延びた複数のトラック溝16が円周方向等間隔に形成されている。
 外輪5のトラック溝14と内輪6のトラック溝16とは対をなし、各対のトラック溝14,16で構成されるボールトラックに1個ずつ、トルク伝達要素としてのボール7が転動可能に組み込んである。ボール7は外輪5のトラック溝14と内輪6のトラック溝16との間に介在してトルクを伝達する。ケージ8は外輪5と内輪6との間に摺動可能に介在し、外球面にて外輪5の内球面と接し、内球面にて内輪6の外球面と接する。なお、この場合の等速自在継手は、ツェパー型を示している。
 また、外輪5の開口部はブーツ18にて塞がれている。ブーツ18は、大径部18aと、小径部18bと、大径部18aと小径部18bとを連結する蛇腹部18cとからなる。大径部18aが外輪5の開口部に外嵌され、この状態でブーツバンド19aにて締結され、小径部18bがシャフト3のブーツ装着部3bに外嵌され、この状態でブーツバンド19bにて締結されている。
 インボード側の等速自在継手2は、ダブルオフセット型等速自在継手(DOJ型等速自在継手)とされ、円筒状の内径面21に複数の直線状のトラック溝22を軸方向に形成した外側継手部材としての外輪23と、球面状の外径面24に複数の直線状のトラック溝25を軸方向に形成した内側継手部材としての内輪26と、外輪23のトラック溝22と内輪26のトラック溝25とが協働して形成されるボールトラックに配された複数のトルク伝達ボール27と、トルク伝達ボール27を保持する保持器28とで構成される。内輪26はその孔部内径26aにシャフト3の端部3cを嵌入することによりスプライン嵌合してシャフト3とトルク伝達可能に結合されている。
 また、外輪23の開口部はブーツ30にて塞がれている。ブーツ30は、大径部30aと、小径部30bと、大径部30aと小径部30bとを連結する蛇腹部30cとからなる。大径部30aが外輪23の開口部に外嵌され、この状態でブーツバンド31aにて締結され、小径部30bがシャフト3のブーツ装着部3dに外嵌され、この状態でブーツバンド31bにて締結されている。
 インボード側の等速自在継手2では、内輪26とボール27と保持器28等で構成される内部部品Sは、外輪23を軸方向に沿って往復動する。このため、外輪23の開口部側には、内部部品Sの抜けを規制する抜け止め手段35が設けられている。抜け止め手段35は、一般的には、外輪23の内径面の開口部側に周方向溝36を設け、この周方向溝36に止め輪37を嵌着してなるものである。
 近年、自動車の低燃費化に伴い、等速自在継手に対しても軽量・コンパクトなものが要求されている。そのため、従来には、トルク伝達ボールを8個とするとともに、トルク伝達ボールのピッチ円直径と前記トルク伝達ボールの直径との比を、所定範囲に設定するようにしたものがある(特許文献2)。このように設定することによって、「より一層のコンパクト化を図ることができると同時に、比較品(6個トルク伝達ボール)と同等以上の強度、負荷容量、耐久性、作動角を確保することができる。」ようにしている。
特開2006-48101号公報 特許3859295号公報
 しかしながら、前記特許文献2に記載のものでは、外輪の外径サイズは、この特許文献2の表2に記載されたものが限度である。すなわち、このようなDOJ型等速自在継手において、強度・耐久性を確保しながら、表2に示される寸法よりもさらに外輪の外径サイズを抑制して軽量コンパクト化を図ることが困難となっていた。これは、外輪の外径サイズを抑制するために、トルク伝達ボールのピッチ円径を小さくすると、内輪において肉厚が小さく強度不足となる部位が発生するためである。肉厚が小さく強度不足となる部位とは、内輪のトラック溝の溝底と、内輪の内径面に設けられた雌スプラインの間の部位である。また、強度不足となる部位の肉厚を確保するためにトルク伝達ボールのボール径を小さくすると、ボール溝の接触面での面圧の上昇を招き、耐久性が低下する問題がある。
 本発明は、上記課題に鑑みて、等速自在継手の外側継手部材の外径サイズを抑えることができ、しかも、軽量化を図ることができるとともに、部品点数や組立工数の増加を招かないドライブシャフトを提供する。
 本発明の第1のドライブシャフトは、アウトボード側の等速自在継手と、インボード側の等速自在継手と、一端部がアウトボード側の等速自在継手に連結されるとともに他端部がインボード側の等速自在継手に連結されるトルク伝達用シャフトとを備え、各等速自在継手は、外側継手部材と、内側継手部材と、外側継手部材と内側継手部材との間に介在されてトルクを伝達するトルク伝達部材とを備えた摺動型等速自在継手であるドライブシャフトにおいて、各等速自在継手の内側継手部材は、前記外側継手部材に収容される内輪構成部を有し、この内輪構成部に前記トルク伝達用シャフトを構成するシャフト構成部が一体構造にて連設され、アウトボード側の等速自在継手のシャフト構成部と、インボード側の等速自在継手のシャフト構成部とが突き合わせ状に接合されているものである。
 本発明の第2のドライブシャフトは、アウトボード側の等速自在継手と、インボード側の等速自在継手と、一端部がアウトボード側の等速自在継手に連結されるとともに他端部がインボード側の等速自在継手に連結されるトルク伝達用シャフトとを備え、各等速自在継手は、外側継手部材と、内側継手部材と、外側継手部材と内側継手部材との間に介在されてトルクを伝達するトルク伝達部材とを備えた摺動型等速自在継手であるドライブシャフトにおいて、各等速自在継手の内側継手部材は、前記外側継手部材に収容される内輪構成部を有し、この内輪構成部に前記トルク伝達用シャフトを構成するシャフト構成部が一体構造にて連設され、アウトボード側の等速自在継手のシャフト構成部と、インボード側の等速自在継手のシャフト構成部と、中間シャフトを介して直線状に接合しているものである。
 ところで、内側継手部材の内径面にシャフトを嵌入する場合、内側継手部材の強度確保のために、内側継手部材の肉厚を比較的厚くする必要があり、内側継手部材が収容される外側継手部材は、その外径寸法を小さくするのに限界があった。本発明のように、内輪構成部とトルク伝達用シャフトとを一体構造とすれば、内輪内径面にシャフトを嵌入する必要がない。このため、内輪構成部の外径寸法を、トラック溝を浅くすることなく、小さくでき、これにともなって、トラック溝を浅くすることなく、外側継手部材の外径寸法を小さくできる。
 また、このドライブシャフトは、トルク伝達用シャフトのアウトボード側の端部がアウトボード側の等速自在継手に連結されるとともに、トルク伝達用シャフトのインボード側の端部がインボード側の等速自在継手に連結される。このため、内輪構成部とトルク伝達用シャフトとが一体構造であれば、トルク伝達用シャフトの両端部に内輪構成部が設けられることになる。したがって、内輪構成部とトルク伝達用シャフトとが一体構造のものを用いれば、各等速自在継手にブーツを装着する際には、ブーツのシャフト取付部(小径部)の内径寸法を、内輪構成部を通過できるような寸法とする必要がある。ところが、ブーツのシャフト取付部(小径部)の内径寸法をこのような寸法とすれば、このシャフト取付部(小径部)の内径寸法は、シャフトのブーツ取付部の外径寸法よりも大きくなる。このままの状態で、ブーツのシャフト取付部をシャフトのブーツ取付部に装着した場合、密着性に劣り、シール性機能を発揮することができない。このため、シャフトのブーツ取付部を、ブーツの小径部の内径寸法に対応するような大径にする必要がある。このように、シャフトのブーツ取付部の大型化を図れば、シャフトの重量化を招くとともに、大型化を図るための部材を必要として、部品点数の増加と組立工数の増加を招く。
 そこで、本発明の第1のドライブシャフトでは、アウトボード側の等速自在継手のシャフト構成部と、インボード側の等速自在継手のシャフト構成部とを接合することによって、トルク伝達用シャフトを構成することになる。また、本発明の第2のドライブシャフトでは、アウトボード側の等速自在継手のシャフト構成部と、インボード側の等速自在継手のシャフト構成部と、中間シャフトを介して直線状に接合することによって、1本のトルク伝達用シャフトを構成することになる。このため、これらのドライブシャフトでは、各シャフト構成部の反内輪構成部側においては、内輪構成部のような大径部が形成されていない。したがって、ブーツのシャフト取付部の内径寸法を内輪構成部を通過できるような大径とする必要がない。
 アウトボード側の等速自在継手とインボード側の等速自在継手とは、外側継手部材の外形形状のみが相違する共通設計品であるのが好ましい。
 外側継手部材の内径面の開口部側に、塑性加工によって内径側へ突出して、内輪構造部を含む内部部品に係止する抜け止め部を設けることができる。また、外側継手部材のトラック溝の開口部側に、塑性加工によって内径側へ突出して、内輪構造部を含む内部部品に係止する抜け止め部を設けることができる。
 抜け止め部を設ければ、外側継手部材内において内部部品が開口側へ移動した際に、抜け止め部に内部部品が係止する。これによって、内部部品の外側継手部材からの抜けを規制することができる。しかも、抜け止め部は、塑性加工によって内径側へ突出するように形成するものであるので、従来のような止め輪を必要としない。
 アウトボード側の等速自在継手とインボード側の等速自在継手とは、内径面に複数のトラック溝が形成された外側継手部材と、外径面に複数のトラック溝が形成された内側継手部材と、前記外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達するトルク伝達部材としての複数のトルク伝達ボールと、前記外側継手部材の内径面と内側継手部材の外径面との間に介在してボールを保持する保持器とを備え、前記保持器の内径面の球面中心と保持器の外径面の球面中心とが、ボール中心を含む継手中心面に対して軸方向に等距離だけ反対側にオフセットされている摺動型等速自在継手であるのが好ましい。この場合、保持器の外径面の球面中心が保持器の内径面の球面中心よりも継手開口側に配置されるのが好ましい。これによって、内部部品のスライド量に対する外側継手部材の深さ(カップ深さ)を、保持器の内径面の球面中心が保持器の外径面の球面中心よりも継手開口側に配置されるものよりは浅くできる。
 通常、アウトボード側の等速自在継手に固定型等速自在継手を用い、インボード側の等速自在継手に摺動型等速自在継手を用いる。このため、インボード側の等速自在継手に摺動型等速自在継手でもって、ドライブシャフトの全軸方向スライド量を負担するものである。従って、摺動型等速自在継手における外側継手部材のカップ部(内側継手部材が収容される部位)の長さ(深さ)をそのスライド量に対応するように長く(深く)する必要がある。
 しかしながら、アウトボード側の等速自在継手とインボード側の等速自在継手とで軸方向スライド量を分担できれば、各等速自在継手の外側継手部材のカップ部の深さを浅くできる。
 このドライブシャフトはリアドライブシャフトに用いるのが好ましい。
 本発明の第1のドライブシャフトの組立方法は、アウトボード側の等速自在継手と、インボード側の等速自在継手と、一端部がアウトボード側の等速自在継手に連結されるとともに他端部がインボード側の等速自在継手に連結されるトルク伝達用シャフトとを備えたドライブシャフトの組立方法であって、前記トルク伝達用シャフトを構成するシャフト構成部が一体構造にて連設された内輪構成部を外側継手部材に収容してなるアウトボード側の等速自在継手と、前記トルク伝達用シャフトを構成するシャフト構成部が一体構造にて連設された内輪構成部を外側継手部材に収容してなるインボード側の等速自在継手とを組立てた後、アウトボード側の等速自在継手のシャフト構成部の端面と、インボード側の等速自在継手のシャフト構成部の端面とを突き合わせて接合するものである。
 本発明の第2のドライブシャフトの組立方法は、アウトボード側の等速自在継手と、インボード側の等速自在継手と、一端部がアウトボード側の等速自在継手に連結されるとともに他端部がインボード側の等速自在継手に連結されるトルク伝達用シャフトとを備えたドライブシャフトの組立方法であって、前記トルク伝達用シャフトを構成するシャフト構成部が一体構造にて連設された内輪構成部を外側継手部材に収容してなるアウトボード側の等速自在継手と、前記トルク伝達用シャフトを構成するシャフト構成部が一体構造にて連設された内輪構成部を外側継手部材に収容してなるインボード側の等速自在継手とを組立てた後、アウトボード側の等速自在継手のシャフト構成部と、インボード側の等速自在継手のシャフト構成部とを中間シャフトを介して直線状に接合するものである。
 本発明のドライブシャフトでは、内輪構成部とトルク伝達用シャフトとを一体構造とすることによって、従来のこの種のドライブシャフトと同様の耐久性やトルク負荷容量等を確保したまま外側継手部材の外径寸法を小さくできる。これによって、軽量化及びコンパクト化を達成できる。
 しかも、第1のドライブシャフトや第2のドライブシャフトでは、各等速自在継手にブーツを装着する場合に、ブーツのシャフト取付部の内径寸法を内輪構成部を通過できるような大径とする必要がない。このため、シャフト構成部のブーツ取付部を大径化する必要がなく、シャフトの重量化を招かず、大型化を図るための部材を必要とせず、部品点数や組立工数の増加を招かない。
 アウトボード側の等速自在継手とインボード側の等速自在継手とが、外側継手部材の外形形状のみが相違する共通設計品であれば、用いる構成部品の大半の共通化を図ることが可能である。このため、これらの部品を製造するための設備の共通化を図ることができ、低コスト化を達成できる。しかも、組立性の向上を図ることができる。
 中間シャフトと、シャフト構成部とでもってトルク伝達用シャフトを構成する場合、各シャフト構成部の長さ寸法を短く設定できる。このため、各等速自在継手は取扱い易いものとなって、組立作業性に優れる。
 塑性加工によって内径側へ突出するように抜け止め部を形成したものであれば、別部材の規制部材を外側継手部材等に別途設ける必要がない。このため、従来必要としていたサークリップ溝加工が不要となって、生産性の向上を図るとともに、サークリップ(止め輪)を必要とせず、部品点数の減少を図ってコストの低減及び組立性の向上を達成できる。しかも、内部部品の抜けを確実に防止することができる。
 保持器の外径面の球面中心が保持器の内径面の球面中心よりも継手開口側に配置されるものでは、内部部品のスライド量に対する外側継手部材の深さ(カップ深さ)を、浅くでき、継手の軽量化を図ることができる。
 アウトボード側の等速自在継手とインボード側の等速自在継手とで軸方向スライド量を分担できれば、各等速自在継手の外側継手部材のカップ部の深さを浅くできる。これによって、外側継手部材の軽量化およびコンパクト化を図ることができる。
 アウトボード側の等速自在継手とインボード側の等速自在継手とを、ダブルオフセット型等速自在継手を用いれば、大きな作動角を必要としないリアドライブシャフトに最適なものとなる。
 本発明の第1のドライブシャフトの組立方法によれば、アウトボード側の等速自在継手とインボード側の等速自在継手とを組立てた後、アウトボード側の等速自在継手のシャフト構成部の端面と、インボード側の等速自在継手のシャフト構成部の端面とを突き合わせるものであり、ブーツの組み付け性の向上を図ることができる。また、本発明の第2のドライブシャフトの組立方法によれば、アウトボード側の等速自在継手と、インボード側の等速自在継手とを組立てた後、アウトボード側の等速自在継手のシャフト構成部と、インボード側の等速自在継手のシャフト構成部とを中間シャフトを介して直線状に接合するものであり、第1のドライブシャフトの組立方法と同様、ブーツの組み付け性の向上を図ることができる。
本発明の第1実施形態のドライブシャフトの断面図である。 前記図1におけるドライブシャフトのアウトボード側の等速自在継手の断面図である。 前記図1におけるドライブシャフトのインボード側の等速自在継手の断面図である。 前記図1におけるドライブシャフトの等速自在継手の保持器の断面図である。 インボード側の第1変形例を示す等速自在継手の断面図である。 前記図5の等速自在継手の要部拡大断面図である。 インボード側の第2変形例を示す等速自在継手の断面図である。 前記図7の等速自在継手の要部拡大断面図である。 本発明の第2実施形態のドライブシャフトの断面図である。 従来のドライブシャフトの断面図である。
以下本発明の実施の形態を図1~図9に基づいて説明する。
 図1に本発明に係るドライブシャフトを示し、このドライブシャフトは、アウトボード側の等速自在継手41と、インボード側の等速自在継手42と、一端部がアウトボード側の等速自在継手41に連結されるとともに他端部がインボード側の等速自在継手42に連結されるトルク伝達用シャフト43とを備える。
 両等速自在継手41、42は、図2と図3に示すように、それぞれ、内径面51、101に複数のトラック溝52,102が形成された外側継手部材53,103と、外径面54,104に複数のトラック溝55,105が形成された内側継手部材56,106と、前記外側継手部材53,103のトラック溝52,102と内側継手部材56,106のトラック溝55,105との間に介在してトルクを伝達するトルク伝達部材としての複数のトルク伝達ボール57,107と、前記外側継手部材53,103の内径面51,101と内側継手部材56,106の外径面との間に介在してボール57,107を保持する保持器58,108とを備える。
 外側継手部材(外輪)53,103は、内径面51,101にトラック溝52,102が形成された円筒状のマウス部60,110と、このマウス部60,110の底壁から突設されるステム部59,109とを備える。トラック溝52,102は、マウス部60,110の軸方向に沿って延び、例えば円周方向に沿って60°ピッチで6つ配設されている。
 内側継手部材56、106は、外径面54,104に複数のトラック溝55,105が形成された内輪構成部72、122と、この内輪構成部72,122に一体構造にて連設されるシャフト構成部73,123からなる。すなわち、内側継手部材56,106は、一体構造である内輪構成部72,122とシャフト構成部73、123とを構成する1本の軸部材からなる。この軸部材は、中心孔64,114を有する中空軸70,120である。この内側継手部材56,106のトラック溝55,105も、外側継手部材53,103のトラック溝52,102に対応して、例えば円周方向に沿って60°ピッチで6つ配設されている。
 保持器58,108には例えば周方向に沿って60°ピッチで6個のポケット65,115が設けられ、このポケット65,115にボール57,107が保持される。また、図4に示すように、保持器58,108の内径面58b、108bの球面中心Obと保持器58,108の外径面58a、108aの球面中心Oaとが、ボール中心Oを含む継手中心面Pに対して軸方向に等距離Tだけ反対側にオフセットされている。この場合、保持器58、108の外径面58a、108aの球面中心Oaが保持器58の内径面58b、108bの球面中心Obよりも継手開口側に配置されている。このように、各等速自在継手41,42は、摺動式のダブルオフセット型等速自在継手(DOJ型等速自在継手)である。
 内側継手部材56、106の内輪構成部72,122における外径面54,104およびトラック溝表面に熱硬化処理が施されている。この場合、内輪構成部72,122及びシャフト構成部73,123を構成する中空軸70,120の外径面全体に対して熱硬化処理を施すようにしてもよい。熱硬化処理は、高周波焼入れや浸炭焼入れ等の種々の熱処理を採用することができる。ここで、高周波焼入れとは、高周波電流の流れているコイル中に焼入れに必要な部分を入れ、電磁誘導作用により、ジュール熱を発生させて、伝導性物体を加熱する原理を応用した焼入れ方法である。また、浸炭焼入れとは、低炭素材料の表面から炭素を浸入/拡散させ、その後に焼入れを行う方法である。なお、高周波焼入れの場合、少なくとも、内輪構成部72,122における外径面54,104およびトラック溝表面に硬化処理がなされる。この中空軸70,120としては、例えば、機械構造用炭素鋼鋼材や構造用鋼鋼材等にて構成され、熱硬化処理部の硬度を、例えば、50~65HRC程度とされる。
 これら等速自在継手41、42にはブーツ80,130が装着されている。ブーツ80,130は、大径部80a、130aと、小径部80b、130bと、大径部80a、130aと小径部80b、130bとを連結する蛇腹部80c、130cからなる。
 この場合、外側継手部材53,103のマウス部60,110の開口部外周面に、ブーツ装着用凹溝83、133を有するブーツ装着部82,132が形成される。そして、このブーツ装着部82,132にブーツ80,130の大径部80a、130aが外嵌され、ブーツ80,130の大径部80a、130aの外周面に設けられたバンド嵌合溝にブーツバンド84,134が嵌合されて締め付けられる。これによって、ブーツ80,130の大径部80a、130aが外側継手部材53,103のマウス部60,110の開口部外周面に取付られる。
 また、シャフト構成部73,123には、ブーツ装着用凹溝85,135を有するブーツ装着部86,136が形成される。そして、このブーツ装着部86,136にブーツ80,130の小径部80b、130bが外嵌され、ブーツ80、130の小径部80b、130bの外周面に設けられたバンド嵌合溝87,137にブーツバンド88,138が嵌合されて締め付けられる。これによって、ブーツ80,130の小径部80b、130bがシャフト構成部73,123のブーツ装着部86,136に取付られる。
 アウトボード側の等速自在継手41と、インボード側の等速自在継手42とを比べた場合、外側継手部材53,103の外形形状のみが相違し、他の部位は同じ形状である。このため、本発明においては、外側継手部材53,103の外形形状のみ異なり、他の部位は共通の設計となっている。
 この場合、アウトボード側の等速自在継手41と、インボード側の等速自在継手42とは、アウトボード側の等速自在継手41のシャフト構成部73と、インボード側の等速自在継手42のシャフト構成部123とが突き合わせ状に接合されている。すなわち、シャフト構成部73の端面73aとシャフト構成部123の端面123aとを接合することによって、トルク伝達用シャフト43が構成される。
 接合(金属接合法)には、リベット接合、ねじ接合、又は圧入等の機械的接合法と、溶融溶接、圧接、ろう付け等の冶金的溶接法とがあり、シャフト構成部73とシャフト構成部123との接合は、これらの種々の接合法を用いることができる。ここで、溶融溶接は、溶接材料を使用し溶接材料と接合すべき母材を一緒に熱を加えて溶かして母材と母材をつなぐ方法である。圧接は、多少の熱を加えるか、または全く加えないで圧力でつなぐ方法である。ろう付けは、母材を溶かさないでろう(溶和材)だけを溶解して、つなぎ合わす金属の境界に流しこんで接合する方法である。
 溶融溶接を行う場合、例えば、レーザ溶接が好ましい。レーザ溶接とは、レーザ光を熱源として主として金属に集光した状態で照射し、金属を局部的に溶融・凝固させることによって接合する方法のことである。レーザ溶接は、高速深溶込み溶接が可能であり、溶接熱影響が非常に少なく、また溶接変形が少ない等の利点がある。
 圧接では、例えば、摩擦圧接法が好ましい。摩擦圧接法とは、接合する部材(たとえば金属や樹脂など)を高速で擦り合わせ、そのとき生じる摩擦熱によって部材を軟化させると同時に圧力を加えて接合する接合方法である。従来行われているアーク溶接やガス溶接等と比較すると、摩擦熱以外の熱源を必要としないこと、溶接棒やフラックスが不要であること、接合時にガスやスパッタが出ない事などから自然環境にやさしい接合法である。
 また、前記機械的接合法や冶金的溶接法とは相違して、接着剤を用いる接着であってもよい。接着剤としては、使用する金属によって、その金属にあったものを種々選択することができる。
 次に、このドライブシャフトの組立方法を説明する。まず、アウトボード側の等速自在継手41と、インボード側の等速自在継手42とをそれぞれ組立てる。すなわち、外側継手部材53に、シャフト構成部73が一体構造にて連設された内輪構成部72を収容したアウトボード側の等速自在継手41を組立てる。また、外側継手部材103に、シャフト構成部123が一体構造にて連設された内輪構成部122を収容したインボード側の等速自在継手42を組立てる。
 次に、各等速自在継手41,42にブーツ80、130を装着する。この場合、各シャフト構成部73、123の反内輪構成部側の端部からブーツ80、130を挿入して、各ブーツ80,130の大径部80a、130aを外側継手部材53、103のマウス部60,110のブーツ装着部82,132に外嵌するとともに、各ブーツ80,130の小径部80b、130bをシャフト構成部73、123のブーツ装着部86,136に外嵌する。その後は、各ブーツ80,130の大径部80a、130a及び小径部80b、130bに対してブーツバンド84,134、88,138を締め付ける。これによって、ブーツ80,130が装着された等速自在継手41,42を構成することができる。
 次に、この等速自在継手41,42のシャフト構成部73、123の端面73a,123aを突き合わせ状態として、前記した種々の接合方法にてこの端面73a,123a同士を接合する。これによって、ドライブシャフトが組立られる。
 ところで、このように組立てられたドライブシャフトは、アウトボード側の等速自在継手41とインボード側の等速自在継手42とが、ダブルオフセット型等速自在継手である。このため、アウトボード側の等速自在継手41とインボード側の等速自在継手42とでもって、ドライブシャフトとしての軸方向スライド量を分担することができる。すなわち、ドライブシャフトとして必要なスライド量をLとした場合、アウトボード側の等速自在継手41とインボード側の等速自在継手42とでスライド量を分担することで、2/Lずつスライドできるように設定できる。
 本発明では、内輪構成部72,122とトルク伝達用シャフト73,123とを一体構造としているので、内輪内径面にシャフトを嵌入する必要がない。このため、内輪構成部72,122の外径寸法を、トラック溝を浅くすることなく、小さくでき、これにともなって、トラック溝を浅くすることなく、外側継手部材53,103の外径寸法を小さくできる。すなわち、従来のこの種のドライブシャフトと同様の耐久性やトルク負荷容量等を確保したまま外側継手部材53,103の外径寸法を小さくできる。これによって、軽量化及びコンパクト化を達成できる。
 しかも、このドライブシャフトでは、各等速自在継手にブーツを装着する場合に、ブーツ80,130の小径部80b,130bが、内輪構成部を通過する必要がない。すなわち、ブーツ80,130の小径部80b,130bの内径寸法を内輪構成部を通過できるような大径とする必要がなく、そのため、シャフト構成部において、その大径となった小径部80b,130bの内径寸法に対応する大径部を設ける必要がない。このため、シャフト構成部73、123のブーツ取付部を大径化する必要がなく、シャフトの重量化を招かず、大型化を図るための部材を必要とせず、部品点数や組立工数の増加を招かない。
 アウトボード側の等速自在継手41とインボード側の等速自在継手42とが、外側継手部材53,103の外形形状のみが相違する共通設計品であるので、用いる構成部品の大半の共通化を図ることが可能である。このため、これらの部品を製造するための設備の共通化を図ることができ、低コスト化を達成できる。しかも、組立性の向上を図ることができる。
 アウトボード側の等速自在継手41とインボード側の等速自在継手42とでもって、ドライブシャフトとしての軸方向スライド量を分担することができる。このため、各等速自在継手41,42の外側継手部材53,103のカップ部の深さを浅くできる。これによって、外側継手部材の軽量化を図ることができる。また、前記実施形態では、内輪構成部72、122における外径面およびトラック溝表面に熱硬化処理が施されている。このように熱硬化処理が施されれば、各部品同士が摺動することによって生ずる磨耗を減少させ、長期に渡って等速自在継手としての機能を発揮することができる。
 保持器58、108の外径面58a、108aの球面中心Oaが保持器58、108の内径面58b、108bの球面中心Obよりも継手開口側に配置されるものでは、内部部品S(内輪構成部72,122と、ボール57,107と保持器58,108等で構成される部品)のスライド量に対する外側継手部材53の深さ(カップ深さ)を、例えば3mm~8mm程度減少させることができる。このため、継手の軽量化を図ることができる。 
 アウトボード側の等速自在継手41とインボード側の等速自在継手42とを、ダブルオフセット型等速自在継手を用いれば、大きな作動角を必要としないリアドライブシャフトやプロベラシャフトに最適なものとなる。
 図5は、インボード側の等速自在継手42の第1変形例を示し、この場合、外側継手部材103のトラック溝102の開口部側に、塑性加工によって内径側へ突出する抜け止め部140が設けられている。図6に示すように、この抜け止め部140は、外輪奥側から開口側に向かって内径側へ傾斜する傾斜面141と、この傾斜面141の開口端から連設される径方向端面142とを有する断面直角三角形状の突起部143にて構成される。なお、この抜け止め部140は、例えば、図示省略の加締加工具の加締部を、トラック溝102の開口部に圧入し、トラック溝102の底部の一部を内径側へ突出させればよい。
 このため、内輪構造部122とボール107と保持器108とを含む内部部品Sが外側継手部材103の開口側へ移動した際には、トラック溝102を転動するボール107が抜け止め部140に当接する。これによって、内部部品Sが外側継手部材103からの抜けを規制することができる。なお、抜け止め部140は断面直角三角形状の突起部143であるので、ボール107が当接する際には、ボール107は、外輪奥側から開口側に向かって内径側へ傾斜する傾斜面141に当接することになる。このため、ボール107が抜け止め部140に当接する際には、ボール107への衝撃が緩和される。なお、抜け止め部140は全トラック溝102に設けても、任意の1個又は任意の数個のトラック溝に設けるようにしたものであってもよい。
 図7はインボード側の等速自在継手42の第2変形例を示し、この場合、外側継手部材103の内径面101の開口部側に、塑性加工によって内径側へ突出する抜け止め部145が設けられている。この場合の抜け止め部145も、前記抜け止め部140と同様、奥側から開口側に向かって内径側へ傾斜する傾斜面146と、この傾斜面146の開口端から連設される径方向端面147とを有する断面直角三角形状の突起部148にて構成される。なお、この抜け止め部145は、例えば、図示省略の加締加工具の加締部を、外側継手部材103の開口部に圧入し、外側継手部材103の内径面の一部を内径側へ突出させればよい。
 このため、内輪構造部122とボール107と保持器108とを含む内部部品Sが外側継手部材103の開口側へ移動した際には、保持器108の外径面108aが抜け止め部145に当接する。これによって、内部部品Sが外側継手部材103からの抜けを規制することができる。なお、抜け止め部145は断面直角三角形状の突起部148であるので、保持器108が当接する際には、保持器108は、外輪奥側から開口側に向かって内径側へ傾斜する傾斜面146に当接することになる。このため、保持器108が抜け止め部145に当接する際には、保持器108への衝撃が緩和される。なお、抜け止め部145は、周方向に沿って隣合うトラック溝間の全部位に設けても、任意の1個又は任意の数個のトラック溝間に設けるようにしたものであってもよい。
 塑性加工によって内径側へ突出するように抜け止め部140、145を形成したものであれば、別部材の規制部材を外側継手部材等に別途設ける必要がない。このため、従来必要としていたサークリップ溝加工が不要となって、生産性の向上を図るとともに、サークリップ(止め輪)を必要とせず、部品点数の減少を図ってコストの低減及び組立性の向上を達成できる。しかも、内部部品の抜けを確実に防止することができる。
 また、止め輪にて抜けを規制するものに比べて、内部部品Sの軸方向スライド量に対する外側継手部材103のマウス部110の深さを例えば2~8mm程度減少させることができる。止め輪を装着する場合、この止め輪が嵌合される周方向溝を形成する必要があり、このため、開口端側に止め輪を配置できず、従来のものでは、外輪のマウス部の深さが深くなる。このように、外側継手部材103のマウス部110の深さを減少させることができれば、マウス部110の軸方向長さを短く設定でき、その分、軽量・コンパクト化を達成できる。
 このような抜け止め部140、145をアウトボード側の等速自在継手41に設けてもよい。アウトボード側の等速自在継手41に抜け止め部140、145を設けることによって、前記作用効果をこのアウトボード側の等速自在継手41においても奏することができる。
 次に、図9は他の実施形態を示し、この場合、アウトボード側の等速自在継手41のシャフト構成部73と、インボード側の等速自在継手42のシャフト構成部123との間に中間シャフト150を介在させている。
 すなわち、アウトボード側の等速自在継手41のシャフト構成部73の端面73aと中間シャフト150のアウトボード側の端面150aとが突き合わせ状に接合され、インボード側の等速自在継手42のシャフト構成部123の端面123aと中間シャフト150のインボード側の端面150bとが突き合わせ状に接合されている。この場合、端面73aと端面150aとの接合、端面123aと端面150bとの接合は、前記種々の接合方法が採用される。
 図9に示すドライブシャフトの他の構成は前記図1に示すドライブシャフトと同様であるので、図1と同一部材は同一の符号を付してそれらの説明を省略する。このため、図9に示すドライブシャフトであっても、内輪構成部とトルク伝達用シャフトとが一体構造としているので、前記図1に示すドライブシャフトと同様の作用効果を奏する。しかも、中間シャフト150と、シャフト構成部73、123とでもってトルク伝達用シャフト43を構成することになるので、各シャフト構成部73、123の長さ寸法を短く設定できる。このため、接合前における等速自在継手41,42は取扱い易いものとなって、組立作業性に優れる。また、中間シャフト150に長さ寸法を変更することによって、種々の長さ寸法のドライブシャフトを簡単に構成することができる利点がある。
 また、このドライブシャフトであっても、アウトボード側の等速自在継手41やインボード側の等速自在継手42に、図5や図7等に示す等速自在継手42のような抜け止め部140、145を設けてもよい。
 以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、図1及び図9におけるドライブシャフトのシャフト構成部73、123、及び図9における中間シャフト150は中空軸であったが、このような中空軸に代えて中実軸と採用してもよい。同じ強度を確保する場合に、中空軸を用いれば、中実軸よりも軽量化を図ることができる利点があり、中実軸を用いれば、中空軸よりも細径化を図ることができる。また、図9においては、中間シャフト150のみを中実軸とし、シャフト構成部73,123に中空軸を用いるようにしても、逆に、中間シャフト150のみに中空軸を用い、シャフト構成部73,123に中実軸を用いるようにしてもよい。このように中実軸を用いる場合も、表面を熱硬化処理を施すようにするのが好ましい。
 抜け止め部140、145の断面形状として、直角三角形に限るものではなく、内部部品Sが係止して、この内部部品Sの抜けが規制されればよいので、断面半円、半楕円、二等辺三角形等の種々の形状のものを採用できる。
 ブーツ80,130は、前記実施形態では、ブーツバンドを用い、このブーツバンドを締め付けることで等速自在継手41,42に装着していた。しかしながら、ブーツバンドを用いることなく、接着剤を用いて接着するものであってもよい。さらには、レーザー溶着接合法でブーツを等速自在継手41,42に取り付けるようにしてもよい。
 中間シャフト150を用いる場合、前記実施形態では一体成形品であったが、複数本が接合されているものであってもよい。また、内輪構成部とシャフト構成部からなる内側継手部材56、106としても、前記実施形態では一体成形品であったが、複数本が接合されているものであってもよい。この場合、接合面を内輪構成部上に設けないようにするのが好ましい。
 前記実施形態では、各等速自在継手41、42のトルク伝達部材であるボール57、107はそれぞれ6個であったが、6個に限るものではなく、3個~10個の範囲で任意に変更できる。この際、アウトボード側の等速自在継手41と、インボード側の等速自在継手42とで、ボール数が相違するものであってもよい。また、等速自在継手41、42をダブルオフセット型等速自在継手にて構成したが、この等速自在継手41、42は摺動型等速自在継手であればよい。このため、等速自在継手41、42にトリポード型やクロスグルーブ型の等速自在継手を用いることができる。アウトボード側の等速自在継手41と、インボード側の等速自在継手42とで、相違するタイプの摺動型等速自在継手を用いることができる。ここで、トリポード型の等速自在継手は、内周の円周方向等分位置に軸方向に延びるトラック溝を形成した外側継手部材と、円周方向等分位置から半径方向に突出したトラニオンジャーナルを有する内側継手部材と、各トラニオンジャーナルに回転自在に担持され前記トラック溝内に収容されたローラとを備えたものである。また、クロスグルーブ型の等速自在継手は、内周面に軸線に対して傾斜する複数の直線状トラック溝が形成された外側継手部材と、外周面に軸線に対して前記外側継手部材のトラック溝と反対方向に傾斜するトラック溝が形成された内側継手部材と、前記外側継手部材のトラック溝と前記内側継手部材のトラック溝との交叉部に組み込まれた複数のボールと、前記外側継手部材と前記内側継手部材との間で前記ボールを保持するケージとを備えたものである。
 インボード側の等速自在継手及びアウトボード側の等速自在継手に摺動式等速自在継手が用いられる。摺動式等速自在継手として、ダブルオフセット型であっても、トリポード型であっても、クロスグルーブ型であってもよい。また、インボード側の等速自在継手とアウトボード側の等速自在継手とを連結するシャフトとして、中空体であっても、中実体であってもよい。
41   等速自在継手
42   等速自在継手
43   シャフト
51,101  内径面
52,102  トラック溝
53,103  外側継手部材
54,104  外径面
55,105  トラック溝
56,106  内側継手部材
57,107  トルク伝達ボール
58,108  保持器
58a,108a     外径面
58b,108b     内径面
72、122  内輪構造部
73、123  シャフト構成部
140,145       抜け止め部
150 中間シャフト

Claims (11)

  1.  アウトボード側の等速自在継手と、インボード側の等速自在継手と、一端部がアウトボード側の等速自在継手に連結されるとともに他端部がインボード側の等速自在継手に連結されるトルク伝達用シャフトとを備え、各等速自在継手は、外側継手部材と、内側継手部材と、外側継手部材と内側継手部材との間に介在されてトルクを伝達するトルク伝達部材とを備えた摺動型等速自在継手であるドライブシャフトにおいて、
     各等速自在継手の内側継手部材は、外側継手部材に収容される内輪構成部を有し、この内輪構成部に前記トルク伝達用シャフトを構成するシャフト構成部が一体構造にて連設され、アウトボード側の等速自在継手のシャフト構成部と、インボード側の等速自在継手のシャフト構成部とが突き合わせ状に接合されていることを特徴とするドライブシャフト。
  2.  アウトボード側の等速自在継手と、インボード側の等速自在継手と、一端部がアウトボード側の等速自在継手に連結されるとともに他端部がインボード側の等速自在継手に連結されるトルク伝達用シャフトとを備え、各等速自在継手は、外側継手部材と、内側継手部材と、外側継手部材と内側継手部材との間に介在されてトルクを伝達するトルク伝達部材とを備えた摺動型等速自在継手であるドライブシャフトにおいて、
     等速自在継手の内側継手部材は、前記外側継手部材に収容される内輪構成部を有し、この内輪構成部に前記トルク伝達用シャフトを構成するシャフト構成部が一体構造にて連設され、アウトボード側の等速自在継手のシャフト構成部と、インボード側の等速自在継手のシャフト構成部と、中間シャフトを介して直線状に接合していることを特徴とするドライブシャフト。
  3.  アウトボード側の等速自在継手とインボード側の等速自在継手とは、外側継手部材の外形形状のみが相違する共通設計品であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のドライブシャフト。
  4.  外側継手部材の内径面の開口部側に、塑性加工によって内径側へ突出して、内輪構造部を含む内部部品に係止する抜け止め部を設けたことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のドライブシャフト。
  5.  外側継手部材のトラック溝の開口部側に、塑性加工によって内径側へ突出して、内輪構造部を含む内部部品に係止する抜け止め部を設けたことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のドライブシャフト。
  6.  アウトボード側の等速自在継手とインボード側の等速自在継手とは、内径面に複数のトラック溝が形成された外側継手部材と、外径面に複数のトラック溝が形成された内側継手部材と、前記外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達するトルク伝達部材としての複数のトルク伝達ボールと、前記外側継手部材の内径面と内側継手部材の外径面との間に介在してボールを保持する保持器とを備え、前記保持器の内径面の球面中心と保持器の外径面の球面中心とが、ボール中心を含む継手中心面に対して軸方向に等距離だけ反対側にオフセットされている摺動型等速自在継手であることを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のドライブシャフト。
  7.  保持器の外径面の球面中心が保持器の内径面の球面中心よりも継手開口側に配置されることを特徴とする請求項6に記載のドライブシャフト。
  8.  アウトボード側の等速自在継手とインボード側の等速自在継手とでもって、ドライブシャフトとしての軸方向スライド量を分担することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のドライブシャフト。
  9.  リアドライブシャフトに用いられることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のドライブシャフト。
  10.  アウトボード側の等速自在継手と、インボード側の等速自在継手と、一端部がアウトボード側の等速自在継手に連結されるとともに他端部がインボード側の等速自在継手に連結されるトルク伝達用シャフトとを備えたドライブシャフトの組立方法であって、
     前記トルク伝達用シャフトを構成するシャフト構成部が一体構造にて連設された内輪構成部を外側継手部材に収容してなるアウトボード側の等速自在継手と、前記トルク伝達用シャフトを構成するシャフト構成部が一体構造にて連設された内輪構成部を外側継手部材に収容してなるインボード側の等速自在継手とを組立てた後、アウトボード側の等速自在継手のシャフト構成部の端面と、インボード側の等速自在継手のシャフト構成部の端面とを突き合わせて接合することを特徴とするドライブシャフトの組立方法。
  11.  アウトボード側の等速自在継手と、インボード側の等速自在継手と、一端部がアウトボード側の等速自在継手に連結されるとともに他端部がインボード側の等速自在継手に連結されるトルク伝達用シャフトとを備えたドライブシャフトの組立方法であって、
     前記トルク伝達用シャフトを構成するシャフト構成部が一体構造にて連設された内輪構成部を外側継手部材に収容してなるアウトボード側の等速自在継手と、前記トルク伝達用シャフトを構成するシャフト構成部が一体構造にて連設された内輪構成部を外側継手部材に収容してなるインボード側の等速自在継手とを組立てた後、アウトボード側の等速自在継手のシャフト構成部と、インボード側の等速自在継手のシャフト構成部とを中間シャフトを介して直線状に接合することを特徴とするドライブシャフトの組立方法。
     
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